【実施例】
【0035】
実施例1
図1に示すように、本実施例において、送風機8と排風端21との間の排気乾燥風路3中に仕切板17が設けられる。前記仕切板17は、排気乾燥風路3の軸に平行な方向に沿って延伸し、これにより排気乾燥風路3の対応する部分を、対応して並列な2つの分岐路に分け、それぞれ第1分岐路11および第2分岐路12である。
【0036】
本実施例において、ヒートポンプシステムの蒸発器5は、第1分岐路11および第2分岐路12中に対応して設けられる。前記蒸発器5は、排気乾燥風路3の軸に垂直な方向に沿って延伸し、仕切板17を通過して設置される。蒸発器5の第1部分13は第1分岐路11中に、第2部分14は第2分岐路12中に設けられる。前記蒸発器5に、排気乾燥風路の軸に平行な方向に沿って延伸し、間隔を開けて配置される複数の熱交換フィンが配置される。好ましくは、第1部分13に設けられる熱交換フィンの間隔は、第2部分14に設けられる熱交換フィンの間隔より大きく、これにより第1部分13および第2部分14の熱交換フィンの配置密度は異なり、衣類乾燥機の異なる動作段階に適用される。
【0037】
本実施例において、2つの分岐路における外ドラムの排風口23側の端部に、分岐路の開閉を制御する通風弁19が設けられる。好ましくは、前記通風弁19の一端は、仕切板17の吸風口側の端部とヒンジ18により接続され、通風弁19はヒンジを中心にして回転することができ、これによりそれぞれ第1分岐路11、第2分岐路12を対応して開成または閉成する。
【0038】
本実施例において、前記通風弁19は以下の状態を有する。
図2に示すように、通風弁19は第1状態にあり、第1分岐路11が開き、第2分岐路12が閉じる。このとき、排気気流は第1分岐路11から排出され、熱交換フィンの密度が比較的低い蒸発器の第1部分13と熱交換する。衣類乾燥機が乾燥プログラムの後期を実行するか、または比較的高い乾燥温度で乾燥させるのに適用される。
【0039】
図3に示すように、通風弁19は第2状態にあり、第1分岐路11が閉じ、第2分岐路12が開く。このとき、排気気流は第2分岐路12から排出され、熱交換フィンの密度が比較的高い蒸発器の第2部分14と熱交換する。衣類乾燥機が乾燥プログラムの初期を実行するか、または比較的低い乾燥温度で乾燥させるのに適用される。
【0040】
好ましくは、
図4に示すように、前記通風弁19はさらに第3状態を有し、第1分岐路11が開き、第2分岐路12が開く。このとき、排気気流は同時に第1および第2分岐路から排出され、蒸発器の第1および第2部分と熱交換する。排気気流は2つの分岐路中の蒸発器からそれぞれ同時に排出され、冷媒の吸熱の飽和上限が高くなる。さらに、冷媒の吸熱の飽和度に適応させるため、乾燥気流の流動速度を高めることができ、これにより衣類の乾燥時間を短縮させる。衣類乾燥機が、スピード乾燥を採用した特殊な動作状況に適用される。
【0041】
上記設置および方法により、衣類乾燥機が乾燥を開始し、温度が比較的低い段階で、通風弁は第2状態にある。排気気流は蒸発器の全体または大部分を通過し、フィンが比較的密集した部分を通過し、蒸発器の吸熱効果を高めることができる。冷媒が比較的大きな負荷を吸熱し、ヒートポンプの負荷が比較的大きくなり、凝縮器を通過した後の吸気気流の加熱温度を高める。さらに、衣類乾燥機における乾燥の中後期の温度が比較的高いとき、通風弁は第1状態にある。空気の全てまたは大部分が、フィンが比較的まばらな部分の蒸発器を通過することにより、蒸発器の吸熱量が減少し、ヒートポンプシステムの凝縮温度を70℃付近に保持するか、または70℃よりやや低くし、エネルギー消費を節約する目的を達成する。
【0042】
この方式により、ヒートポンプの負荷を低下させるため、補助電熱線を停止するか、または圧縮機を停止する工程を実行する必要はない。衣類乾燥機の乾燥後期における熱量の入力を高め、衣類乾燥機の様々な段階における乾燥速度の上昇を合理的に分配する。
【0043】
さらに、衣類乾燥機は衣類を急速に乾燥させる必要があるとき、通風弁を第3状態にする。排風気流は並列の第1分岐路および第2分岐路から同時に排出され、蒸発器の吸熱速度を高め、凝縮器を通る吸風気流の温度を高め、乾燥時間を短くする目的を達成する。
【0044】
実施例2
図5に示すように、本実施例および上記実施例1の違いは次の通りである。排気乾燥風路3の第1分岐路11中に第1蒸発器15が設けられ、第2分岐路12中に第2蒸発器16が設けられる。前記第1蒸発器15に設けられる熱交換フィンの密度は、第2蒸発器16に設けられる熱交換フィンの密度より低い。
【0045】
本実施例において、前記第1蒸発器15および第2蒸発器16の吸風端は、三方制御弁25を介してスロットル装置10と通じ、第1蒸発器15および第2蒸発器16の排風端は、もう1つの三方制御弁25を介して圧縮機9と通じる。これにより、冷媒はそれぞれまたは同時に第1蒸発器15、第2蒸発器16を通ることができ、冷媒の流動方向の制御を実現する。
【0046】
三方制御弁25および通風弁19の対応状態は、以下の通りである。
通風弁19が第1状態にあるとき、三方制御弁25中の冷媒は第1蒸発器15に流入し、第2蒸発器16に流入しない。
通風弁19が第2状態にあるとき、三方制御弁25中の冷媒は第2蒸発器16に流入し、第1蒸発器15に流入しない。
通風弁19が第3状態にあるとき、三方制御弁25中の冷媒は第1蒸発器15および第2蒸発器16に同時に流入する。
【0047】
2つの分岐路中にそれぞれ単独の蒸発器を設置することにより、冷媒が通る部位を制御し、排気気流が存在しない分岐路中の蒸発器を冷媒が通るのを防止し、ヒートポンプシステムのエネルギー消費を低下させ、冷媒の熱交換効率を高める。同時に、異なる分岐路中の蒸発器のメンテナンスが便利であり、衣類乾燥機の後期のメンテナンスコストを高める。
【0048】
実施例3
本実施例および上記実施例2の違いは次の通りである。第1分岐路中に1つの蒸発器が設けられ;第2分岐路中に少なくとも2つの蒸発器が設けられ、これにより第1分岐路における蒸発器の熱交換フィンの密度は、第2分岐路における蒸発器の熱交換フィンの密度より低い(図示せず)。
【0049】
実施例4
図6に示すように、本実施例および上記実施例1〜3の違いは次の通りである。前記排気乾燥風路3は、開閉する通風弁が対応して設けられた少なくとも3つの分岐路を含み、各分岐路中に、対応する蒸発器5がそれぞれ設けられる。
【0050】
上記設置により、蒸発器の配置の合理性をさらに高める。様々な段階に対応するヒートポンプの仕事率に適合させるため、衣類乾燥機はより多くの仕事率を選択でき、乾燥効率を高め、エネルギー消費を低下させる目的を実現する。
【0051】
図6に示すように、本実施例において、送風機8および排風端21の間の排気乾燥風路3中に、2つの平行な仕切板17が設けられる。前記仕切板17は、いずれも排気乾燥風路3の軸に平行な方向に沿って延伸し、これにより排気乾燥風路3の対応する部分を、対応して並列な3つの分岐路に分け、それぞれ第1分岐路11、第2分岐路12および第3分岐路28である。
【0052】
本実施例において、ヒートポンプシステムの蒸発器5は、排気乾燥風路3の軸に垂直な方向に沿って延伸し、順番に2つの仕切板17を通過して設置される。蒸発器5の第1部分13は第1分岐路11中に、第2部分14は第2分岐路12中に、第3部分29は第3分岐路28中に設けられる。
【0053】
好ましくは、第1部分13に設けられる熱交換フィンの間隔は、第2部分14に設けられる熱交換フィンの間隔より大きく、第2部分14に設けられる熱交換フィンの間隔は、第3部分29に設けられる熱交換フィンの間隔より大きい。これにより第1部分13、第2部分14および第3部分29の熱交換フィンの配置密度は異なり、衣類乾燥機の異なる動作段階に適用される。
【0054】
本実施例において、第1分岐路11および第2分岐路12の間の仕切板に第1通風弁26が設けられ、第2分岐路12および第3分岐路13の間の仕切板に第2通風弁27が設けられる。
【0055】
前記第1通風弁26は、以下の3つの状態を有する。第1状態は第1分岐路が開き、第2分岐路が閉じ;第2状態は第1分岐路が閉じ、第2分岐路が開き;第3状態は、第1分岐路が開き、第2分岐路が開く。
【0056】
前記第2通風弁27は、以下の3つの状態を有する。第1状態は、第2分岐路が開き、第3分岐路が閉じ;第2状態は、第2分岐路が閉じ、第3分岐路が開き;第3状態は、第2分岐路が開き、第3分岐路が開く。
【0057】
第1通風弁および第2通風弁を組み合わせることにより、第1分岐路、第2分岐路および第3分岐路はそれぞれまたは同時に開くことができ、これにより排気気流の合理的な調整を実現し、衣類乾燥機の動作効率を高め、エネルギー消費を低下させる目的を達成する。
【0058】
上記実施例における実施案は、さらに組み合わせるか、または置換することができる。実施例は本発明の好ましい実施例を記載したに過ぎず、本発明の構想および範囲を限定しない。本発明の設計の発想を逸脱しない前提で、当業者が本発明の技術案に対して行う各種の変更および改良は、いずれも本発明の保護範囲に属する。