【発明の効果】
【0010】
本発明は、フトモモ科バンジロウ属のグアバの抽出物を含有する化粧料であって、当該抽出物が奏する皮膚のバリア機能向上作用及び保湿作用に基づく、格段にすぐれたシワ、タルミの改善、肌のハリ、ツヤ、透明感の向上することができる化粧料を提供することができる。また、本発明は、グアバの抽出物とコラーゲンを含む化粧料であって、コラーゲンをさらに含むことにより、当該化粧料の使用感の改善し、さらに、皮膚のバリア機能及び保湿作用を向上させ、小じわ、シミ、ソバカス、くすみ等を予防、改善する効果を高めることができる。
【0011】
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
本発明に用いる素材は、フトモモ科バンジロウ属のグアバの全草、葉、花部、茎、種子、実、根等、いずれを用いても良いが、全草、或いは葉の使用が好ましい。
【0012】
抽出物の調製は、まず、フトモモ科バンジロウ属のグアバの部位(例えば、全草、或いは葉、花部、茎及び/又は実)を、必要ならば予め水洗して異物を除いた後、そのまま又は乾燥した上、必要に応じて細切又は粉砕し、抽出溶媒と接触させて抽出を行う。抽出は、浸漬法等の常法に従って抽出溶媒と接触させることで行うことが可能であるが、超臨界抽出法や水蒸気蒸留法を用いることも可能である。
【0013】
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などが挙げられ、それらは単独で又は二種以上混合して用いられる。
【0014】
それら抽出溶媒のうちでも、得られる抽出物の有効性、さらには、皮膚刺激性の観点から、又化粧料への幅広い適用が可能であるという点からも、本発明においては、水、低級アルコール類又は多価アルコール類などの親水性溶媒が好適である。この親水性溶媒を用いる場合の好ましい例としては、例えば、水、低級アルコール類(特にエタノール)、又は多価アルコール(特に、1,3−ブチレングリコール)の単独使用、或いは、水と低級アルコール類(特にエタノール)との混合溶媒、又は水と多価アルコール類(特に1,3−ブチレングリコール,グリセリン)との混合溶媒の使用等が挙げられるが、なかでも水単独、又は水と1,3−ブチレングリコールの混合溶媒が特に好ましい。
【0015】
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒であれば、容量比(以下同じ)で1:1〜20:1、水とエタノールとの混合溶媒であれば、1:1〜25:1、水とグリセリンとの混合溶媒であれば1:1〜20:1の範囲とすることが好ましい。
【0016】
また、フトモモ科バンジロウ属のグアバの乾燥部位(例えば、全草、或いは葉、花部、茎及び/又は実)と抽出溶媒との重量比は好ましくは1:1〜1:50の範囲であり、より好ましくは、1:5〜1:20の範囲である。
【0017】
抽出物の調製に際して、そのpHに特に限定はないが、一般には4〜9の範囲とすることが好ましい。かかる意味で、必要であれば、前記抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性調整剤、又はクエン酸、塩酸、リン酸、硫酸などの酸性調整剤を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
【0018】
抽出温度、抽出時間等の抽出条件は、抽出温度、抽出時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類やpHによっても異なるが、例えば、水もしくは1,3−ブチレングリコール、又は水と1,3−ブチレングリコールとの混液を溶媒とする場合であれば、抽出温度は好ましくは0℃〜80℃の範囲であり、より好ましく0℃〜20℃の範囲であり、又抽出時間は好ましくは1時間〜1週間であり、より好ましくは4時間〜3日の範囲である。
【0019】
なお、本発明の抽出処理に先立って、又は抽出処理と並行して、必要に応じてグアバの抽出物に加水分解処理を施してもよい。これによって、グアバ抽出物の保存安定性等を改善して、化粧料配合剤としての抽出物をより有効に利用できる可能性がある。
【0020】
抽出物に酵素加水分解処理を施す場合、酵素としては、アクチナーゼ、パパイン、ペプシンなどの蛋白分解酵素、グルコアミラーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼなどの澱粉分解酵素、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼなどの繊維素分解酵素、及びリパーゼなどの脂肪分解酵素のいずれかの酵素群から選ばれた1種又は2種以上を用いてもよいが、それらの酵素群からそれぞれ選ばれた1種又は2種以上の酵素を組み合わせて用いることがより好ましい。
【0021】
酵素の添加量は、例えば、フトモモ科バンジロウ属のグアバの全草、或いは、葉、花部、茎及び/又は実であれば、その固形分に対して、合計で0.01〜10重量%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜2.0重量%の範囲である。
【0022】
上述のように調製した抽出物は、一般にはpHを4〜8に調製した上で、これをそのままの状態で化粧料配合剤として使用しても良く、又減圧濃縮等により所望の濃度として使用しても良い。また、抽出物はスプレードライ法等の常法により乾燥物としても良い。
【0023】
また、上述のように調製した抽出物は、保存安定性等を高めるために、一定時間冷蔵保存した上で、上清を化粧料配合剤として使用しても良い。
【0024】
次に、本発明で用いるコラーゲン又はその誘導体は、動物由来のものでも、水生生物由来のいずれを用いても良い。例えば、動物由来ものであれば、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジなどに由来するコラーゲンが挙げられ、水生生物としては、サケ、マグロ、ヒラメ、サメ、タイ、キンメダイ、ナンヨウキンメ、カジキ、タカサゴ、テラピア、エイ、カツオ、カワハギ、ハモ、アナゴ、ウナギ、クラゲ等が挙げられるが本発明はこれに限るものではない。水生生物を用いる場合、コラーゲンの抽出・採取に用いる部位には特に制限はなく、皮、肉質部、骨、鰓、鱗などを使用することができる。
【0025】
以下に、本発明のコラーゲン又はその誘導体の製造方法の一例について詳述する。
上記原料からコラーゲンを抽出する際には公知の方法を利用することができる。なお、上記原料からのコラーゲンの抽出効率を上げるために、適当な手段により、原料を細断、切断又は粉砕することが好ましい。
【0026】
以上の如くして得られるコラーゲンは、そのまま化粧料等の配合原料として用いて有用なものであるが、これにさらにコハク化処理等を施して化学修飾されたコラーゲン(例えばサクシニル化コラーゲン等)、或いは酸、アルカリ、酵素等によって加水分解を行って加水分解物(例えば、加水分解コラーゲン、トリペプチド等)を、化粧料用等の原料として供することもできる。
【0027】
ここで化学修飾によるコラーゲン誘導体としては、例えばサクシニル化コラーゲン、フタル化コラーゲン、マレイル化コラーゲン、ミリスチル−サクシニル化コラーゲンなどのアシル化誘導体等が挙げられる。
【0028】
上記コラーゲンのアシル化誘導体は、従来公知のアシル化コラーゲンの調製方法に準じて、コラーゲンに適用されるアシル化剤を反応させることによって製造することができる。
【0029】
一例として、サクシニル化コラーゲンの製造方法を示せば、以下の通りである。
まず、コラーゲンの水溶液に、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリを加えてpHを9〜12に調整し、コラーゲンを不溶化させてコラーゲン分散液を得る。これに、アシル化剤として、コラーゲンの1〜10倍量(重量比)の無水コハク酸を直接又はアセトン、エタノールもしくはメタノール等に溶解して、室温下攪拌しながら徐々に加える。この間、反応液のpHが9を下回らないように、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリで調整する。不溶化していたコラーゲンが溶解したら反応を止め、反応液に酸を加えてpHを4〜5に調整する。この時、サクシニル化されたコラーゲンは不溶化して析出するので、これを濾過或いは遠心分離などによって回収し、必要ならば水洗、乾燥を行うことによってサクシニル化コラーゲンが得られる。このサクシニル化コラーゲンは、pH5〜8の中性水性溶液によく溶解する。
【0030】
本発明のコラーゲンの加水分解物の調製も、従来のコラーゲン加水分解物の調製法と同様の方法によりこれを行って何ら差し支えない。例えば、上記工程により得られたコラーゲンを蛋白分解酵素により処理する。上記蛋白分解酵素は特に限定されず、酸性プロテアーゼ、中性プロテアーゼ、又はアルカリ性プロテアーゼのいずれでも良い。
【0031】
酵素の添加量、反応時間及び処理温度は適宜設定できるが、通常、酵素の添加量は処理液の固形分に対して0.01〜5質量%が好ましい。また、反応時間は0.5〜6時間が好ましく、2〜5時間がより好ましい。また、反応温度は30〜70℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。なお、酵素反応終了後は、加熱するなどして酵素を失活させることが好ましい。
【0032】
また、本発明のコラーゲンは、架橋処理を施してもよい。架橋処理は、常法の架橋処理方法を使用することができる。例えば、架橋剤(ペプチド合成試薬等)による処理、熱処理、紫外線処理、オゾン処理等が挙げられる。
【0033】
本発明のグアバ抽出物、又は当該抽出物及びコラーゲンを含む化粧料(医薬部外品も含む)としては、例えば乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パックなどの基礎化粧料、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉などのメイクアップ化粧料、洗顔料、ボディシャンプー、石けんなどの清浄用化粧料、ヘアシャンプー、ヘアコンディショナー、育毛剤等のヘアケア用化粧料、さらには浴剤等が挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
【0034】
本発明の化粧料におけるフトモモ科バンジロウ属のグアバの抽出物の配合量は、抽出物の固形分として、基礎化粧料の場合は、一般に0.002〜1.0重量%、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲、メイクアップ化粧料の場合は、一般に0.002〜1.0重量%、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲、又清浄用化粧料の場合は、一般に0.002〜10.0重量%、好ましくは0.02〜7.0重量%の範囲である。また、ヘアケア用化粧料の場合は、抽出物の固形分として、一般的には0.00001〜5.0重量%(固形分重量%、以下同じ)であり、好ましくは、0.0001〜3.0重量%である。
【0035】
本発明の化粧料には、必須成分のグアバの抽出物、又は当該抽出物及びコラーゲンのほかに、通常化粧料に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤(合成系、天然物系)、保湿剤、増粘剤、乳化剤又は乳化助剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料、その他の生理活性成分等を必要に応じて適宜配合することができる。また、本発明のグアバの抽出物の有効性、特長を損なわない限り、他の生理活性成分と組み合わせて化粧料に配合することも何ら差し支えない。
【0036】
ここで、油性成分としては、例えばオリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、シアーバター、ティーツリー油、アボガド油、マカデミアナッツ油、植物由来スクワランなどの植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油などの動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリンなどのロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワランなどの炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、cis−11−エイコセン酸などの脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)などの合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
【0037】
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩などのアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩などのカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタインなどの両性界面活性剤等を使用することができる。
【0038】
乳化剤乃至乳化助剤としては、酵素処理ステビアなどのステビア誘導体、レシチン及びその誘導体、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀など)等を配合することもできる。
【0039】
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース等の糖類、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体など)、エラスチン及びその誘導体、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、海藻抽出物、シラン根(白及)抽出物、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0040】
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻又は紅藻由来成分;シラン根(白及)抽出物;ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体等の多糖類;キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体;ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
【0041】
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、1,2−ペンタンジオール、各種精油類、樹皮乾留物等がある。
【0042】
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビなど)のパウダー、豆類(大豆、小豆など)のパウダー等がある。
【0043】
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−ターシャリーブチル−4−メトキシベンゾイルメタン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
【0044】
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体(例えば、ビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等)、シャクヤク抽出物、シラン根(白及)抽出物等がある。
【0045】
美白剤としては、t−シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン又はその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、4−メトキシサリチル酸カリウム塩、マグノリグナン(5,5'−ジプロピル−ビフェニル−2,2’−ジオール)、4−HPB(ロドデノール、4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ブタノール))、ヒドロキシ安息香酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、α−ヒドロキシ酸、AMP(アデノシンモノホスフェイト、アデノシン1リン酸)が挙げられ、これらを単独で配合しても、複数を組み合わせて配合しても良い。
【0046】
上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレートなどのコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシドなどのコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルマグネシウムなどのアスコルビン酸エステル塩類、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、L−アスコルビン酸−5−グルコシドなどのアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基など)、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトララウリン酸エステルなどのL−アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類、3−O−エチルアスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−O−パルミテートナトリウム、グリセリルアスコルビン酸又はそのアシル化誘導体、ビスグリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸グルセリン誘導体が、ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン(ハイドロキノン−β−D−グルコピラノシド)、α−アルブチン(ハイドロキノン−α−D−グルコピラノシド)等が、トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸エステル(例えば、トラネキサム酸ラウリルエステル、トラネキサム酸ヘキサデシルエステル、トラネキサム酸セチルエステル又はその塩)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トラネキサム酸メチルアミド)などが挙げられ、レゾルシノール誘導体としては、例えば、4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5−ジアセトキシ安息香酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、α−ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
【0047】
生理活性成分としては、美白成分として、例えば、胎盤抽出液、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、米糠抽出物又はその加水分解物、白芥子抽出物又はその加水分解物、白芥子の発酵物、シャクヤク抽出物又はその加水分解物、乳酸菌醗酵米、ダマスクバラの抽出物、アンズの抽出物、ムラサキシキブ抽出物、ハス種子抽出物又はその加水分解物、ハス種子発酵物、党参抽出物、ハトムギ加水分解物、ハトムギ種子発酵物、ローヤルゼリー発酵物、酒粕発酵物、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)抽出物、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)抽出物、カミツレ抽出物等が上げられ、抗老化成分として、サンゴ草抽出物、イネの葉の抽出物又はその加水分解物、ナス(水ナス、長ナス、賀茂ナス、米ナス等)抽出物又はその加水分解物、カタメンキリンサイ等の海藻の抽出物、アマモ等の海産顕花植物の抽出物、豆乳発酵物、クラゲ水、米抽出物又はその加水分解物、米醗酵エキス、発芽米抽出物又はその加水分解物、発芽米発酵物、黒豆抽出物又はその加水分解物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸など)、エラスチン及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナ抽出物、甘草抽出物、ニンジン抽出物、アロエ抽出物、ミツイシコンブ抽出物、ヘチマ抽出物、アナアオサ抽出物、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)抽出物等がある。
【0048】
次に、製造例、処方例及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
【0049】
製造例1.グアバの葉の抽出物の調製
グアバの葉を乾燥し、乾燥物10gに精製水を225g添加し4℃で浸漬した後、1,3−ブチレングリコールを225g添加した。これを4℃で抽出を行った後ろ過し、褐色透明のグアバ葉抽出物溶液360gを得た(固形分濃度0.50%)。
【0050】
製造例2.グアバの全草の抽出物の調製
グアバの全草を乾燥し、乾燥物10gに精製水を225g添加し4℃で浸漬した後、1,3−ブチレングリコールを225g添加した。これを4℃で抽出を行った後ろ過し、褐色透明のグアバ葉抽出物溶液330gを得た(固形分濃度0.45%)。
【0051】
製造例3.ハモコラーゲンの調製
冷凍されたハモ(Muraenesox cinereus)の皮30gを解凍して10〜20mm角に細断した。この細断物に精製水900mLを加えてジューサーミキサーでホモジナイズし、液相部を捨てる操作を3回繰り返し、魚皮細断物を十分水洗した。次に、水洗した魚皮を十分水切りし、これにペプシン0.03gを含む0.5M酢酸水溶液900mLを加え、4〜10℃で24時間攪拌してコラーゲンを抽出した。この抽出液を濾過して抽出残渣の魚皮を除いた後、得られた清澄化抽出液に、攪拌下1Mとなるように塩化ナトリウムを添加し、添加終了後さらに1時間攪拌を続けてコラーゲンを析出させた。析出したコラーゲンを遠心分離により回収し、これを50mMNa
2HPO
4液900mLに懸濁し、pHを7.5に調整して24時間攪拌した後、再び遠心分離を行ってコラーゲンを回収した。次に、回収されたコラーゲンを精製水900mLに懸濁し、攪拌水洗後遠心分離する操作を3回繰り返した後、得られた精製コラーゲンを0.02重量%リン酸水溶液に溶解して、固形分濃度0.3重量%で略々無色のコラーゲン水溶液450gを得た。
【0052】
製造例4.ハモコラーゲンの調製(加水分解)
製造例3と同様の工程により回収された精製コラーゲンを精製水に1.0重量%懸濁液となるように分散させたのち、40℃に昇温した。蛋白質分解酵素0.015gを加え、50℃で2時間加水分解処理を行った後、80℃で1時間加熱し、酵素を失活させた。ろ過精製を行い、固形分濃度0.9%重量で微黄色透明のコラーゲン加水分解液を140g得た。
【0053】
製造例5.ハモコラーゲンの調製(サクシニル化)
冷凍されたハモ(Muraenesox cinereus)の皮30gを解凍して10〜20mm角に細断した。この細断物に精製水900mLを加えてジューサーミキサーでホモジナイズし、液相部を捨てる操作を3回繰り返し、魚皮細断物を十分水洗した。次に、水洗した魚皮を十分水切りし、これにペプシン0.03gを含む0.5M酢酸水溶液900mLを加え、4〜10℃で24時間攪拌してコラーゲンを抽出した。この抽出液を濾過して抽出残渣の魚皮を除いた後、得られた清澄化抽出液に、10重量%NaOH水溶液を加えpHを9.5に調整した。これに、無水コハク酸1.5gを加え、4〜10℃で24時間攪拌した。この間、反応液のpHが9を下回らないよう10重量%NaOH水溶液で調整した。反応終了後、クエン酸を添加して、pHを4に調整した。不溶化したコラーゲンを遠心分離より回収した。回収されたコラーゲンをリン酸緩衝液(pH6.5)に分散させ、1時間攪拌後、再び遠心分離を行って、コラーゲンを回収した。次に、回収されたコラーゲンを精製水900mLに懸濁し、攪拌水洗後遠心分離する操作を3回繰り返した後、得られた精製サクシニル化コラーゲンを精製水に懸濁後、0.5MNaOHを加えて、pHを6.5にすることで溶解した。固形分濃度0.3重量%で略々無色のコラーゲン水溶液300gを得た。
【0054】
製造例6.ウナギコラーゲンの調製
ハモの皮に代えて、ウナギ(Anguilla japonica)を用いるほかは、製造例3と同様にて固形分濃度0.3重量%で略々無色のコラーゲン水溶液350gを得た。
【0055】
製造例7.マアナゴコラーゲンの調製
ハモの皮に代えて、マアナゴ(Conger myriaster)の皮を用いるほかは製造例3と同様にして、濃度0.3重量%で略々無色のコラーゲン水溶液300gを得た。
【0056】
例えば、以上にして得られた製造例1又は2のグアバの抽出物と、製造例3〜7のいずれか1以上のコラーゲンとを混合することで、本発明の化粧料用組成物を得る。
【0057】
グアバの抽出物とコラーゲンとの配合比は、固形分の重量比で1:10000〜500:3、が好ましく、より好ましくは、1:2000〜1000:0.1である。
【0058】
処方例1.化粧水
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分] 部
製造例1の抽出物 1.0
製造例3のコラーゲン 1.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して化粧水を得た。
【0059】
処方例2.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例1の抽出物に代えて、製造例2の抽出物1.0部を用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
【0060】
処方例3.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例3のコラーゲンに代えて、製造例4のコラーゲンを用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
【0061】
処方例4.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例3のコラーゲンに代えて、製造例5のコラーゲンを用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
【0062】
処方例5.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例3のコラーゲンに代えて、製造例6のコラーゲンを用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
【0063】
処方例6.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例3のコラーゲンに代えて、製造例7のコラーゲンを用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
【0064】
処方例7.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
[B成分] 部
製造例1の抽出物 1.0
製造例3のコラーゲン 1.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
【0065】
処方例8.乳液
処方例7のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてトラネキサム酸2.0部を用いるほかは処方例8と同様にして乳液を得た。
【0066】
処方例9.乳液
処方例7のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてアルブチン3.0部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
【0067】
処方例10.乳液
処方例7のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてソウハクヒ抽出物5.0部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
【0068】
処方例11.乳液
処方例7のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてグリチルリチン酸ジカリウム部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
【0069】
処方例12.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
[B成分] 部
製造例1の抽出物 1.0
製造例3のコラーゲン 1.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
アルブチン 3.0
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
【0070】
処方例13.ローション
[成分] 部
製造例2の抽出物 1.0
製造例4のコラーゲン 1.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
香料 適量
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを得た。
【0071】
処方例14.エッセンス
[成分] 部
エタノール 2.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
ヒアルロン酸 0.1
製造例1の抽出物 1.0
製造例3のコラーゲン 1.0
クエン酸 0.3
クエン酸ナトリウム 0.6
精製水 全量が100部となる量
精製水にヒアルロン酸を溶解させた後、残りの原料を順次加えて攪拌溶解させ、透明のエッセンスを得た。
【0072】
実施例15.リキッドファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
[B成分] 部
製造例1の抽出物 1.0
製造例3のコラーゲン 1.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分] 部
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ加温した後混合攪拌した。これを再加温し、上記のC成分を添加して型に流し込み、室温になるまで攪拌してリキッドファンデーションを得た。
【0073】
処方例13.ボディシャンプー
[A成分] 部
N−ラウロイルメチルアラニンナトリウム 25.0
ヤシ油脂肪酸カリウム液(40%) 26.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
メチルパラベン 0.1
[B成分] 部
製造例2の抽出物 1.0
製造例5のコラーゲン 1.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してボディシャンプーを得た。
【0074】
処方例14.ヘアケア用シャンプー
[A成分] 部
N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0
ポリオキシエチレン(3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
クエン酸 0.1
製造例1の抽出物 2.0
製造例3のコラーゲン 1.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してヘアシャンプーを得た。
【0075】
比較例1.化粧水
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分] 部
製造例1の抽出物 1.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
【0076】
比較例2.化粧水
比較例1のB成分中、製造例1の抽出物1.0に代えて製造例3のコラーゲン1.0部を用いるほかは比較例1と同様にして化粧水を得た。
【0077】
試験例1.角層水分量の測定方法
[試料調製]
本発明に係る製造例1又は2の抽出物、及び製造例1又は2の抽出物と製造例3〜7のいずれかのコラーゲンを混合し、以下のとおり本発明の組成物を調製した。
[表1]
【0078】
[試験方法]角層水分量の測定方法
被験者の左前腕内側部に被験部(15mm×15mm)を設定した。Skicon−200を用いて各被験部の角層水分量を5回測定し、その平均を各被験部の初期値とした。各初期値を測定後、7箇所の試験区とコントロール区を設定し、本発明試料1〜7を各1.0%ずつ含むローションの塗布(試験区への塗布)と、試料の代わりに精製水を2%含むローションの塗布(コントロール区への塗布)を開始した(1日2回)。2週間後に同様に各被験部の角層水分量の測定を行った。試験結果は、各被験部の初期値からの角層水分量の変化量を求めた。試験結果は、コントロールの値を100とした相対値で表した。
【0079】
試験例1の結果を表2に示す。
[表2]
【0080】
表2に示すように、本発明に係るグアバ抽出物及び当該抽出物とコラーゲンを含む組成物は、皮膚の角層水分量の保持作用を顕著に向上させることから、皮膚のバリア機能及び保湿作用を向上させ、さらに、肌の透明感を高めることができる。
【0081】
試験例2.モニターテスト(使用感)
本発明の組成物を配合した化粧水(処方例1)と比較例1について、使用感を、モニターによる実使用テストで評価した。
【0082】
[試料]
(1)処方例1の化粧水(本発明例1)
(2)比較処方例1の乳液(比較例1)
【0083】
[試験方法]
無作為に抽出した年齢18〜50歳の女性20名を被験者として、各被験者に本発明例1に係る化粧水と比較例1に係る化粧水をそれぞれ左右の頬部に1日2回(朝、晩)、1ヵ月間塗布してもらった時の使用感及び肌の状態を、下記の4項目(イ〜ニ)について評価した。各評価は、使用感については、A:非常に良い、B:良い、C:普通、D:やや悪い、E:悪い、という5段階評価によってそれぞれ行った。
(使用感)
イ.手に取った感触
ロ.塗布時の伸び
ハ.塗布時のなめらかさ
ニ.塗布後の感触
【0084】
試験例2の結果を表3に示す。
[表3]
【0085】
表3に示すように、本発明に係るグアバ抽出物及びコラーゲンの併用組成物は、使用感が格段にすぐれていることが明らかとなった。
【0086】
試験例3.モニターテスト(肌質改善)
本発明の組成物を配合した化粧水(処方例1)と比較例1及び2について、肌質改善効果(シミ、ソバカス、くすみ)を、モニターによる実使用テストで評価した。
【0087】
[試料]
(1)処方例1の化粧水(本発明例1)
(2)比較処方例1の化粧水(比較例1)
(3)比較処方例2の化粧水(比較例2)
【0088】
[試験方法]
無作為に抽出した年齢18〜50歳の女性40名を被験者として20名ずつ2つのグループ(A、B)に分け、各グループに、本発明例1と比較例1又は本発明例1と比較例2の2種の化粧水の組み合わせのいずれかを割り振り、それぞれ左右の頬部に、本発明例又は比較例の乳液を1日2回(朝、晩)、1ヵ月間塗布してもらった時の肌の状態を、下記の3項目(イ〜ハ)について評価した。各評価は、肌質の改善効果については、A:改善された、B:やや改善された、C:変わらない、D:やや悪くなった、E:悪くなった、という5段階評価によってそれぞれ行った。
(肌質)
イ.シミ、ソバカス
ロ.くすみ
【0089】
試験例3の結果を表4に示す。
[表4]
【0090】
表4に示すように、本発明に係るグアバ抽出物とコラーゲンとを含む本発明に係る組成物は、格段にすぐれた肌質改善効果(シミ、ソバカス、くすみの改善)を奏することが明らかとなった。