(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記監視カメラで撮像中の画像上で、前記監視領域設定に基づいて監視領域を認識して該監視領域を前記監視内容設定に基づいて監視することを特徴とする請求項1に記載の監視カメラシステム。
前記監視内容設定には、前記監視領域内に変化があったことを異常事態として検出する設定と、前記監視領域内に変化がなかったことを異常事態として検出する設定と、複数の監視領域内で変化を検出した順序が予め定められた順序と異なることを異常事態として検出する設定との少なくともいずれか1つが含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の監視カメラシステム。
前記監視内容設定では、異常事態を検出した際に前記監視カメラで撮像した監視データを前記記憶部に保存するか否かを監視領域毎に設定可能であることを特徴とする請求項4又は5に記載の監視カメラシステム。
前記制御部は、前記監視領域を設定する際に、前記監視カメラで撮像した画像上で2点が指定されると、該2点が空間領域内を通る対角線上の頂点となる直方体形状の空間領域が、前記監視領域として指定されたと認識することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の監視カメラシステム。
前記制御部は、先に指定された空間領域を縦又は横に等分割する分割数が指定されると、該指定に基づいて前記空間領域を複数の空間領域に等分割して、得られた各空間領域が前記監視領域として指定されたと認識することを特徴とする請求項7に記載の監視カメラシステム。
前記制御部は、前記監視領域を設定する際に、前記監視カメラで撮像した画像上で所定のマーカが検出されると、該マーカの検出位置が、前記監視領域を設定するための指定位置であると認識することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の監視カメラシステム。
前記制御部は、前記監視カメラで撮像した画像上で、空間領域を定義する第1マーカと、該空間領域を分割する分割点を指定する第2マーカとを検索して、前記第1マーカの検出位置に基づいて定義した空間領域を前記第2マーカの検出位置で分割して、得られた各空間領域が前記監視領域として指定されたと認識することを特徴とする請求項10に記載の監視カメラシステム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る監視カメラシステムについて詳細に説明する。監視カメラシステムは、監視対象とする所定の監視エリア内をカメラで撮像して監視する機能を有する。本実施形態では、銀行等の金融機関で、貨幣処理装置が設置されたエリアを監視エリアとする場合を例に、監視カメラシステムについて具体的に説明する。
【0021】
監視カメラシステムの概要を説明すると、監視カメラシステムでは、監視カメラによる撮像範囲内で一又は複数の任意の3次元空間を監視領域として指定すると共に、監視領域毎に監視内容を設定することができる。具体的には、例えば、人がアクセスすることを禁止する3次元空間を監視領域に指定して、この監視領域へのアクセスがあったことを異常事態として検出する設定とすることができる。また、例えば、人が必ずアクセスしなければならない3次元空間を監視領域に指定して、この監視領域へのアクセスがなかったことを異常事態として検出する設定とすることができる。また、複数の監視領域を指定して、各監視領域にアクセスする順序を監視するように監視内容を設定することができる。これにより、例えば所定処理を実行する人を監視して、設定と異なる順序で監視領域へアクセスしたことを異常事態として検出して、手順の誤りを警告したり正しい手順を知らせたりすることができる。また、監視カメラシステムでは、異常事態を検出した際の静止画像や動画像を監視データとして記録することができるので、常にデータを記録し続ける場合に比べて監視データの保存容量を削減することができる。
【0022】
まず、
図1〜
図3を参照しながら監視カメラシステムの機能及び構成について説明する。
図1は、監視エリアを監視する監視カメラシステムを説明するための模式図である。
図2は、監視カメラシステムを構成する監視カメラ70及び監視装置100の機能構成概略を示すブロック図である。
図3は、監視カメラ70を利用して取得する画像の例を示す模式図である。
【0023】
監視カメラシステムは、監視カメラ70及び監視装置100を含んで構成される。
図1に示すように、監視カメラ70は、貨幣処理装置1全体とその周辺とを含む監視エリアを撮像可能な位置に設置されている。そして、
図2に示すように、監視カメラ70は、監視装置100とデータ通信可能に接続されている。監視装置100の設置場所は特に限定されず、例えば、貨幣処理装置1が設置されている部屋とは別の部屋に設置される。
【0024】
図1及び
図3に示す貨幣処理装置1は、出納機と呼ばれる装置で、所定枚数の紙幣を結束した結束紙幣を処理する結束紙幣処理部10、バラ紙幣を処理するバラ紙幣処理部20、所定枚数の硬貨を包装した包装硬貨を処理する包装硬貨処理部30、及びバラ硬貨を処理するバラ硬貨処理部40を含んでいる。結束紙幣処理部10では、結束紙幣出金口11から結束紙幣を出金することができる。バラ紙幣処理部20では、バラ紙幣出金口21からバラ紙幣を出金したり、バラ紙幣入金口22からバラ紙幣を入金したりすることができる。包装硬貨処理部30では、包装硬貨出金口31から包装硬貨を出金することができる。バラ硬貨処理部40では、バラ硬貨出金口41からバラ硬貨を出金したり、バラ硬貨入金口42からバラ紙幣を入金したりすることができる。
【0025】
また、貨幣処理装置1は、包装硬貨処理部30及びバラ硬貨処理部40の上部に、貨幣処理結果等の情報を印字したレシートを発行するためのプリンタ50と、各種の情報を表示すると共に貨幣処理に関する操作を受け付けるタッチパネル式の液晶表示装置から成る操作表示部51と、認証処理時にIDカードから認証用データを読み取るためのIDカードリーダ52と、現金以外の有価証券類を投入するための現金外ボックス53とを備えている。また、貨幣処理装置1の上部には、棚60が設けられている。棚60の内部は上下2段、左右2列に区切られており、棚60内に4つの収納部が形成されている。各収納部は、現金を運んできたトレイ、処理待ち状態の現金、貨幣処理装置1で処理した現金の伝票等を含む書類や備品等を収納するために利用される。
【0026】
図2に示すように、監視カメラ70は、画像センサ71及び深度センサ72を有している。画像センサ71は、例えばCCDやCMOS等、カラーの可視光画像を撮像するための撮像素子を含む。監視装置100は、画像センサ71を利用して、貨幣処理装置1や貨幣処理装置1の利用者等を撮像したカラーの静止画像及び動画像を取得する。深度センサ72は、所定パターンに配列した赤外線スポット光を照射する照射部と、各スポット光の反射光を受光する赤外線カメラとを含む。監視装置100は、深度センサ72を利用して、所定パターンに配列したスポット光を撮像対象に照射して、得られた反射光の状態から、撮像対象の位置及び奥行き(深度)を認識できるようになっている。
【0027】
このように、画像センサ71及び深度センサ72を有する監視カメラ70として、例えば、マイクロソフト社製のKinect(登録商標)を利用する。そして、監視装置100で専用のソフトウェアプログラムを利用することにより、監視装置100は、予め監視領域として設定した3次元空間内の変化を検出することができる。具体的には、3次元空間内へ物体が追加された際や、3次元空間内から物体がなくなった際に、この変化を検出することができる。また、貨幣処理装置1の利用者による3次元空間内へのアクセス、すなわち3次元空間内への人体の進入があった際に、この変化を検出することができる。
【0028】
監視装置100は、例えばコンピュータ装置から成り、
図2に示すように、各種情報の表示及び各種情報の入力を行うための操作表示部130と、各種データを保存するための記憶部120と、各部を制御して以下に説明する機能及び動作を実現する制御部110とを有している。
【0029】
記憶部120は、ハードディスクや半導体メモリ等の不揮発性の記憶装置から成り、監視領域設定データ121、監視内容設定データ122及び監視データ123の保存に利用される。監視領域設定データ121は、監視カメラ70による撮像範囲内で任意の3次元空間を指定して設定した監視領域に関する設定データである。監視内容設定データ122は、各監視領域においてどのような変化を異常事態として検出するか、すなわち各監視領域をどのように監視するかを設定した監視内容に関する設定データである。監視データ123は、監視領域で異常事態を検出した際に監視カメラ70で撮像した静止画像や動画像等を保存したデータである。記憶部120は、この他、制御部110の動作に必要なプログラムやデータの保存にも利用される。
【0030】
制御部110は、深度センサ72を利用して、画像センサ71による撮像範囲を3次元空間として認識する。具体的には、制御部110は、監視カメラ70による撮像範囲に3次元の直交座標を設定して、撮像範囲内にある物体や人の位置及び大きさを、3次元座標で認識することができる。例えば、制御部110は、貨幣処理装置1の各部を3次元座標で認識する。また、制御部110は、3次元空間内の一部の3次元空間(空間領域)を指定して設定された監視領域についても、これを3次元座標で認識することができる。これにより、貨幣処理装置1の構成部を含むように設定された監視領域から物体がなくなった場合や、監視領域へ物体が追加された場合に、制御部110は、これを検出することができる。
【0031】
また、制御部110は、深度センサ72を利用して、貨幣処理装置1を利用する人80の関節81の位置を認識して、各関節81の3次元座標を取得することができる。そして、制御部110は、対応する2つの関節81の座標を接続線82によって接続することにより、
図3(b)に示すように人80の骨格を認識することができる。
【0032】
具体的には、制御部110は、
図3(a)に示す人80の頭、左右の肩、左右の肩の中央、左右の肘、左右の手首、左右の手、背骨、腰の左右、腰の中央、左右の膝、左右のかかと、左右の足の20箇所を関節81として、それぞれを第1関節〜第20関節として区別して認識する。例えば、第1関節は人の頭を示すというように、各関節81と人体上の部位との関係が分かっているので、対応する2つの関節81を接続線82で結ぶことにより、
図3(b)に示すように、人型骨格を表すことができる。そして、制御部110は、この人型骨格の様子から、人80の動きや姿勢を認識することができる。
【0033】
また、制御部110は、各関節81の移動を3次元座標の変化として追跡して、貨幣処理装置1を利用する人80の動きを、人型骨格の動きとして認識することができる。監視カメラ70は、貨幣処理装置1を利用する人80を監視可能な位置に設置されているが、例えば左手が胴体の陰に隠れて監視カメラ70で撮像できなくなったような場合でも、制御部110は、左腕の動き等から左手の位置を推定して人80の動きの監視を継続する。
図3(b)に示すように、人80を人型骨格として捉えることにより、結束紙幣出金口11、バラ紙幣出金口21、バラ紙幣入金口22、包装硬貨出金口31、バラ硬貨出金口41、バラ硬貨入金口42等の各部を利用して貨幣を処理する人80の動きを監視することができる。これにより、制御部110は、監視領域として設定されている空間領域の内部に人80が手を入れた場合等、空間領域内への人体の進入を、監視領域の変化として検出することができる。
【0034】
監視装置100では、
図1に示すように、貨幣処理装置1を利用する人80を監視カメラ70で撮像して、
図3(a)に示すように人80の外見をそのまま撮像した静止画像及び動画像と、
図3(b)に示すように、人80を、複数の関節81及び接続線82から成る人型骨格として捉えた静止画像及び動画像とを取得することができる。制御部110は、記憶部120の一部の記憶領域をリングバッファとして利用しており、一番古いデータを最新のデータで上書きしながら、監視カメラ70で撮像した動画像を所定時間分保存している。これにより、異常事態を検出した際には、貨幣処理装置1を利用していた人物を撮像した静止画像や動画像を、監視データ123として記憶部120に保存できるようになっている。
【0035】
なお、動画像については、
図3(a)に示すように人80の外見を撮像した通常の動画像形式で保存する他、
図3(b)に示す人型骨格の時系列変化を記録したテキスト形式で保存することも可能となっている。具体的には、人80の動きを人型骨格の動きとして保存するため、各関節81の3次元座標を示すテキストを時系列で記録する。そして、記録した各関節81の位置を、監視エリアを撮像した静止画像上で再現して、人型骨格を示すことにより、記録した人80の動きを人型骨格の動きで動画像のように表示することができる。
【0036】
次に、監視領域の設定方法について説明する。
図4は、監視領域設定画面の例を示す図である。監視装置100の操作表示部130を操作して監視領域の設定を開始すると、画面上に、
図4に示す設定画面が表示される。この画面上でベース画像取得ボタン300を押すと、監視カメラ70によって監視エリアが撮像され、画面左側に貨幣処理装置1の静止画像200が表示される。また、画面上には、監視カメラ70による撮像範囲に設定されたX軸、Y軸及びZ軸の各座標軸が表示される。これらの座標軸は、XY平面が貨幣処理装置1の前面と平行になり、YZ平面が貨幣処理装置1の側面と平行になり、ZX平面が貨幣処理装置1の上面と平行になるように設定されている。
【0037】
静止画像200を取得した制御部110は、監視カメラ70の画像センサ71で撮像した画像に表れる陰影や背景との境界、深度センサ72を利用して得られた深度情報等から、撮像範囲内に設定した3次元空間における、貨幣処理装置1各部の3次元座標を認識する。これにより、
図4に示す静止画像200上で、一部の空間領域を指定して、これを監視領域として設定することができる。
【0038】
例えば、
図3に示すバラ紙幣入金口22を監視領域として指定する場合には、まず、操作表示部130を操作して、
図4に示す貨幣処理装置1の静止画像200上で、バラ紙幣入金口22の装置手前側(Z軸負方向側)にある左下隅の点210aを指定する。続いて、装置背面側(Z軸正方向側)にある右上隅の点210bを指定すると、制御部110は、点210aを通りXY平面と平行な面、点210aを通りYZ平面と平行な面、及び点210aを通りZX平面と平行な面の3つの面と、点210bを通りXY平面と平行な面、点210bを通りYZ平面と平行な面、及び点210bを通りZX平面と平行な面の3つの面とによって囲まれた直方体形状の空間領域を認識する。すなわち、点210a及び点210bが、空間領域内を通る対角線上の2点となるように、XY平面に平行な面、YZ平面に平行な面及びZX平面に平行な面で定義される直方体形状の空間領域を認識する。
【0039】
具体的には、制御部110は、点210aの3次元座標(Xa,Ya,Za)と、点210bの3次元座標(Xb,Yb,Zb)とに基づいて、X軸方向の範囲をXa〜Xb、Y軸方向の範囲をYa〜Yb、Z軸方向の範囲をZa〜Zbとする直方体形状の空間領域が指定されたと認識して、
図4に示すように、これらの座標範囲を示す座標情報301を画面右側に表示する。また、制御部110は、画面の静止画像200上で、認識した直方体形状の空間領域210の色を変えるなどして、この空間を他と区別可能に表示する。
【0040】
図4に示すように、画面右側には、操作領域設定302として、入金口、出金口等、貨幣処理装置1を利用する際に操作する構成部のボタンが一覧表示される。例えば、画面左側の静止画像200上で空間領域210を指定して、画面右側の入金口ボタン302aを押すことにより、この領域を、名称が入金口の監視領域210として指定することができる。同様に、出金口ボタン302bを押せば、指定した空間領域を、名称が出金口の監視領域として指定することができる。複数の入金口を監視領域として設定したり、複数の出金口を監視領域として設定したりする場合があるので、各監視領域を区別できるように、監視領域の名称の末尾には「A」や「B」等の識別子が追加されるようになっている。
【0041】
なお、画面右側の操作領域設定302の中に、監視領域の名称として利用可能なボタンが含まれていない場合には、操作領域設定302の下にある、その他領域設定ボタン303を押して、名称を手入力して指定することができる。
【0042】
監視領域及び名称を指定すると、指定済みの監視領域及び名称が、静止画像200上に表示される。具体的には、指定済みの監視領域が、色を変えたり所定の線で囲ったりするなどして他の領域と区別可能に表示され、監視領域上又は監視領域の近傍に監視領域の名称が表示される。
図4の例では、
図3に示す結束紙幣出金口11を名称「出金口A」の監視領域211として設定済みであり、棚60の右上の収納部を名称「棚A」の監視領域212として指定済みであることを示している。
【0043】
操作領域設定302に表示されるボタン302a、302bや、その他領域設定ボタン303は、貨幣処理装置1を利用する利用者がアクセスする領域、すなわち利用者が操作する領域や、貨幣や物品を入れたり出したりする領域を指定する際に利用する。これに対して、例えば、管理者のみに利用が許可されたな空間領域を、利用者によるアクセスを禁止する監視領域として指定する場合には、禁止領域設定ボタン304を利用する。画面左側の静止画像200上で空間領域を指定した後、画面右側の禁止領域設定ボタン304を押すことにより、この空間領域を、名称が禁止領域の監視領域として指定することができる。
図4の例では、
図3に示す棚60の左上の収納部を名称「禁止領域A」の監視領域213として指定済みであることを示している。
【0044】
図4に示すように、静止画像200上には、指定済みの監視領域211〜213が表示される。この画面上で、指定済みの監視領域を選択して、画面右側にある領域解除ボタン305を押すと、監視領域の指定を解除することができる。また、監視領域を選択して、閾値設定ボタン306を押すと、この監視領域で異常事態を検出するための閾値を変更することができる。具体的には、例えば、禁止領域Aとして指定した監視領域213内に手や物体が入ったことを異常事態として検出する場合に、監視領域213として指定した空間領域内部のどこまで入ったら異常事態として検出するのかを指定することができる。例えば、監視領域213内のどの座標位置で手や物体を検出したら異常事態と判定するのかを指定する。
【0045】
なお、静止画像200上で直方体形状の空間領域を指定する方法が、
図4に示したように空間領域内を通る対角線上の2点を指定する方法に限定されるものではない。例えば、画面上の座標情報301で座標範囲を手入力して空間を指定することもできる。また、例えば、静止画像200上で、XY平面に平行な矩形形状の面を、この面を定義する4点によって指定した後、指定面からのZ軸方向の距離、すなわち奥行を指定することにより、直方体形状の空間領域を指定することもできる。また、この他、監視装置100では、画面右側の領域分割ボタン307を押して別画面を表示し、この画面上で複数の監視領域を同時に指定することもできるが詳細は後述する。
【0046】
このように、監視装置100では、監視カメラ70で撮像した静止画像200上で任意の空間領域を監視領域として指定することができる。また、指定した監視領域には、各監視領域を区別可能な名称を付けることができる。監視領域の名称は、予め準備されたボタンを押して指定することもできるし、手入力することも可能となっている。
【0047】
こうして、静止画像200上で、一又は複数の監視領域を指定した後、
図4に示す画面下部にある完了ボタンを押すと、制御部110は、指定された各監視領域の位置及び大きさを、監視カメラ70による撮像範囲内で認識するための情報を、監視領域設定データ121に登録して記憶部120で管理する。
【0048】
図4に示す操作表示部130の監視領域設定画面で完了ボタンが押されると、続いて、制御部110は、各監視領域について監視内容を設定するための監視内容設定画面を表示する。なお、
図4に示す画面上でキャンセルボタンを押した場合には、静止画像200上で指定した監視領域の指定が全てキャンセルされる。
【0049】
図5は、監視内容設定画面の例を示す図である。
図5に示すように、画面左側には貨幣処理装置1の静止画像201が表示される。また、静止画像201上には、監視領域設定画面で設定された各監視領域210〜217が表示される。各監視領域210〜217は、色を変えるなどして静止画像201上でそれぞれを区別できるように表示される。また、各監視領域210〜217の領域上又は領域近傍には、各監視領域210〜217の名称がアイコンの形で表示される。
【0050】
例えば、
図3に示す結束紙幣出金口11を名称「出金口A」の監視領域211として設定すると、
図5に示すように、静止画像201上では、監視領域211が、周囲の領域及び他の監視領域と区別可能に表示され、監視領域211上に、名称を示すアイコン211aが表示される。監視領域の名称を示すアイコンは、操作表示部130を操作してドラッグアンドドロップすることにより画面右側の設定枠320内へ移動できるようになっている。
【0051】
画面右側上部には、先に行われた監視領域設定でアクセスを常時禁止する監視領域として設定された監視領域を示す情報310が表示される。
図5の例では、貨幣処理装置1の棚60の左上の収納部が禁止領域Aに設定されているので、常時アクセス禁止領域として、禁止領域Aを示す情報310が表示されている。
【0052】
禁止領域Aとして設定されている監視領域213では、貨幣処理装置1で行われる貨幣処理の処理内容によらずアクセスが禁止される一方で、他の監視領域では、貨幣処理の処理内容に応じて監視内容を設定することができる。監視内容の設定は、各監視領域のアイコンを設定枠320内へ入れることによって行う。
【0053】
設定枠320内には、処理名321、アクセス禁止枠330、アクセス検出枠340、及びアクセス必須枠350と、登録ボタン324とが表示される。処理名321の枠内には、貨幣処理装置1で行われる貨幣処理の処理名を入力する。具体的には、処理名321の枠の右端にあるリストボタンを押すと、貨幣処理装置1で行われる貨幣処理の処理名がリスト表示されるので、監視内容を設定する処理名を選択して入力する。
図5は、処理名として「出金処理X」を選択した例を示している。
【0054】
なお、処理名321の下側にある矢印ボタン322を押すことにより各処理名を順に呼び出すことも可能となっている。また、設定済みの処理名を呼び出した状態で、設定削除ボタン323を押すと、この処理名に係る設定内容を削除することができる。
【0055】
処理名321で貨幣処理の処理名を選択した後、この貨幣処理を行う際の監視内容を設定する。静止画像201上に表示されている監視領域のアイコンをドラッグアンドドロップする操作を行って、アクセス禁止枠330内にアイコンを入れると、このアイコンが示す監視領域へのアクセスを禁止する設定となる。この設定では、貨幣処理装置1で、処理名321で示す貨幣処理を行っている間、制御部110が、監視領域へのアクセスの有無を監視して、アクセスがあったことを異常事態として検出する。例えば、監視領域として設定された空間領域内に人体の一部が進入した場合に、制御部110は、監視領域へのアクセスがあったものとして、これを異常事態として検出する。
【0056】
例えば、処理名321として、出金口を利用しない入金処理の処理名を選択して、結束紙幣出金口11について設定した監視領域211の「出金口A」のアイコンをアクセス禁止枠330に入れる。これにより、貨幣処理装置1で、この設定に係る入金処理が行われる間、結束紙幣出金口11へのアクセスを監視して、入金処理中にアクセスするはずがない結束紙幣出金口11へ手を入れる動作を検出した場合に、これを異常事態として検出して警報等の報知処理を実行することができる。
【0057】
監視領域のアイコンをアクセス検出枠340内に入れると、このアイコンが示す監視領域へのアクセスを検出する設定となる。この設定では、処理名321で示す貨幣処理を行っている間、制御部110が、監視領域へのアクセスの有無を監視する。
【0058】
アクセス検出枠340に係る設定は、監視領域へのアクセスを検出して静止画像や動画像等を記憶部120に保存するために利用する。例えば、処理名321で、バラ紙幣又はバラ硬貨を入金する入金処理の処理名を選択して、バラ紙幣入金口22について設定した監視領域210の「入金口A」のアイコンと、バラ硬貨入金口42について設定した監視領域217の「入金口B」のアイコンとをアクセス検出枠340に入れる。この結果、貨幣処理装置1で、この設定に係る入金処理が行われる間、制御部110は、バラ紙幣入金口22へのアクセス及びバラ硬貨入金口42へのアクセスを監視する。そして、制御部110は、バラ紙幣入金口22へバラ紙幣を入れる動作を検出した場合、及びバラ硬貨入金口42へバラ硬貨を入れる動作を検出した場合に、これらの動作を記録した静止画像や動画像を監視データ123として保存する。これにより、予め監視領域として設定した複数の構成部の中から、貨幣処理中に操作された構成部に関する画像を記録することができる。
【0059】
監視領域のアイコンをアクセス必須枠350内に入れると、このアイコンが示す監視領域へのアクセスを必須とする設定となる。この設定では、処理名321で示す貨幣処理を行っている間、制御部110が、監視領域へのアクセスの有無を監視する。そして、処理中に監視領域へのアクセスがなかった場合に、制御部110がこれを異常事態として検出する。
【0060】
例えば、処理名321として、貨幣処理装置1から結束紙幣を出金して結束帯を解き、バラ紙幣にしてから貨幣処理装置1に入金する貨幣処理の処理名を選択して、バラ紙幣入金口22について設定された監視領域210の「入金口A」のアイコンをアクセス必須枠350に入れる。この結果、貨幣処理装置1で、この設定に係る貨幣処理が行われる間、制御部110は、バラ紙幣入金口22へのアクセスを監視する。そして、処理中にバラ紙幣入金口22へのアクセスがなかった場合に、制御部110は、これを異常事態として検出して警報等の所定の報知処理を実行する。これにより、貨幣処理装置1の利用者が、出金した紙幣を貨幣処理装置1へ入金する操作を忘れている場合に、これを報知することができる。
【0061】
図5は、処理名が「出金処理X」の出金処理を行う間、棚60の右上収納部に設定された名称「棚A」の監視領域212をアクセス禁止として、包装硬貨出金口31に設定された名称「出金口C」の監視領域215をアクセス検出の対象として、バラ紙幣出金口21に設定された名称「出金口B」の監視領域210をアクセス必須として設定した画面例を示している。この状態で登録ボタン324を押すと、制御部110は、画面上で設定された出金処理Xに係る各設定内容を、監視内容設定データ122に登録して記憶部120で管理する。
【0062】
また、監視装置100では、貨幣処理装置1で貨幣処理を行う間に各部へアクセスする順序を設定して、各部へのアクセスが設定通りに行われることを監視することも可能となっている。
図5に示す設定画面で、アクセス必須枠350内に表示されている順序指定チェックボックス351にチェックを入れることで、必ずアクセスする監視領域のアクセス順序を指定することができる。
【0063】
図6は、各監視領域へのアクセス順序を設定する監視内容設定画面の例を示す図である。
図6に示すように、順序指定チェックボックス351にチェックを入れた状態で、監視領域のアイコンをアクセス必須枠350に入れると、監視領域を示すアイコンが上下方向に順に並ぶようになっている。各アイコンの左側には順序を示す数字が表示され、この数字の順で各監視領域へのアクセスが行われることを監視する設定となる。なお、アクセス必須枠350内で監視領域を示すアイコンをドラッグアンドドロップする操作を行うことにより、順序を入れ替えることも可能となっている。
【0064】
図6は、処理名321が「入金処理P」の入金処理を行う際に、棚60の右上収納部に設定された名称「棚A」の監視領域212にアクセスした後に、バラ紙幣入金口22に設定された名称「入金口A」の監視領域211にアクセスすることを監視する設定の画面例を示している。
【0065】
アクセス必須枠350にアイコンを入れてアクセス順序を設定すると、画面左側の静止画像201上にも監視領域のアクセス順序を示す数字が表示される。具体的には、名称「棚A」の監視領域212のアクセス順序を1番に設定すると、
図6に示すように、監視領域212のアイコン212aの近傍に、順番を示す数字212bが表示される。同様に、アクセス順序が2番に設定された名称「入金口A」の監視領域210のアイコン近傍にも順番を示す数字が表示される。
【0066】
こうしてアクセス必須枠350内に複数の監視領域のアイコンを入れて各監視領域へのアクセス順序を指定した状態で登録ボタン324を押すと、制御部110は、画面上で設定された入金処理Pに係る設定内容を、監視内容設定データ122に登録して記憶部120で管理する。
【0067】
なお、
図6には示していないが、アクセス順序を指定する設定画面においても、処理中にアクセスを禁止する監視領域をアクセス禁止枠330で設定することもできるし、処理中にアクセスを検出する監視領域をアクセス検出枠340で設定することもできる。
【0068】
このように監視装置100では、貨幣処理装置1の静止画像201上に、予め設定した各監視領域を区別可能に表示することができる。静止画像201上には、各監視領域の名称を示すアイコンも表示される。このアイコンをドラッグアンドドロップする操作を行って画面右側に表示された枠内に入れることにより、監視領域における監視内容を設定することができる。アクセスを禁止してアクセスされたことを異常事態として検出したい場合にはアクセス禁止枠330へアイコンを入れ、アクセスを必須としてアクセスされなかったことを異常事態として検出したい場合にはアクセス必須枠350へアイコンを入れ、アクセスを許可してアクセスされたことを検出したい場合にはアクセス検出枠340へアイコンを入れれば、監視内容を設定することができる。また、アクセスを必須とする複数の監視領域について、アクセス順序を設定したい場合には、順序指定チェックボックス351にチェックを入れてアイコンを並び替えれば、監視内容を設定することができる。
【0069】
図5及び
図6に示す監視内容設定画面で、画面下部にある「戻る」と表示されたボタンを押すと、
図4に示す監視領域設定画面に戻る。また、完了ボタンを押すと、監視領域及び監視内容の設定を完了することができる。
【0070】
また、画面下部にある設定一覧ボタン325を押すと、監視内容に関する設定を一覧表示することができる。
図7は、監視内容設定を一覧表示した画面例を示す図である。
図7に示すNo.001の設定は、
図5及び
図6に示す常時アクセス禁止領域に対応しており、貨幣処理装置1で行われる貨幣処理の処理内容によらず、常時アクセスを禁止する監視領域の設定内容を示している。No.002の設定は、
図5に示す出金処理Xの設定に対応し、No.003の設定は、
図6に示す入金処理Pの設定に対応している。
【0071】
図7に示す「設定No.」の項目は各設定を管理するための番号を示し、「処理名」の項目は監視内容設定画面の処理名321で選択した処理名を示し、「監視領域」の項目は各監視領域の名称を示している。
【0072】
また、「監視内容」の項目は、
図5及び
図6に示す監視内容設定画面で行った設定内容を示している。アクセス禁止枠330にアイコンを入れた監視領域については「アクセス禁止」と表示され、アクセス検出枠340にアイコンを入れた監視領域については「アクセス検出」と表示される。順序指定チェックボックス351にチェックを入れずにアクセス必須枠350にアイコンを入れた監視領域については「アクセス必須」と表示される。また、順序指定チェックボックス351にチェックを入れて、アクセス必須枠350でアクセス順序を指定した監視領域については、「アクセス順序」の文字と指定順序を示す番号を結合した文字列が表示される。
【0073】
図5及び
図6に示す監視内容設定画面で監視内容を設定すると、予め定められている初期設定に基づいて、制御部110が、監視データ123を記録するか否かを設定すると共に、異常事態の検出を報知するか否かを設定する。これら初期設定に基づいて行われる異常事態報知及び監視データ記録に関する設定内容は、
図7に示す一覧表示画面の「監視データ記録」及び「異常事態報知」の項目で確認することができる。「監視データ記録」のチェックボックスにチェックが入っている場合は監視データ123の記録が実行され、「異常事態報知」のチェックボックスにチェックが入っている場合は異常事態の報知処理が実行される。
【0074】
監視領域へのアクセスを常時禁止する常時アクセス禁止設定と、貨幣処理中に監視領域へのアクセスを禁止するアクセス禁止設定については、監視領域へのアクセスを異常事態として検出して、異常事態検出時の静止画像や動画像を監視データ123として記録すると共に、異常事態検出を報知する設定が初期設定となっている。また、監視領域へのアクセスを検出するアクセス検出設定については、アクセスの有無を監視することが目的であるため、監視領域へのアクセスを異常事態として検出して、異常事態検出時の静止画像や動画像を監視データ123として記録するが、異常事態検出の報知は行わない設定が初期設定とされている。また、監視領域へのアクセスを必須とするアクセス必須設定では、貨幣処理を完了するまでの間に監視領域へのアクセスがないことを異常事態として検出して、監視データの記録は行わず、異常事態の報知のみを行う設定が初期設定とされている。
【0075】
この結果、
図7に示すように、監視内容が「常時アクセス禁止」又は「アクセス禁止」の監視領域では、監視データ記録のチェックボックス、及び異常事態報知のチェックボックスにチェックが入った状態となる。また、監視内容が「アクセス検出」の監視領域では、監視データ記録のチェックボックスにチェックが入り、異常事態報知のチェックボックスではチェックが外れた状態となる。また、監視内容が「アクセス必須」の監視領域と、監視内容が「アクセス順序」の文字を含む監視領域では、監視データ記録のチェックボックスでチェックが外れ、異常事態報知のチェックボックスにチェックが入った状態となる。
【0076】
ただし、初期設定に基づいて
図7に示すように設定された後、この画面上でチェックボックスの設定を変更することにより、監視データの記録及び異常事態報知に関する設定を変更することもできる。なお、アクセス必須に設定された監視領域について監視データを記録する設定とした場合には、貨幣処理を終えた後に、監視領域へアクセスされなかったことを異常事態として検出して、監視データ123として、貨幣処理中に検出した他の監視領域へのアクセスを記録した静止画像や動画像が保存されることになる。
【0077】
図7に示す監視内容設定の一覧表示画面で、必要に応じて設定内容を変更した後、画面上の戻るボタンを押すと、
図5又は
図6に示す監視内容の設定画面に戻る。また、完了ボタンを押すと監視領域及び監視内容の設定を完了することができる。
【0078】
こうして、監視領域及び監視内容の設定を完了すると、監視装置100は、設定内容に基づく監視処理を実行する。
図8は、監視処理の流れを示すフローチャートである。監視装置100は、監視カメラ70で撮像中の画像で、監視エリア内に人が進入して、貨幣処理装置1で貨幣処理を開始したことを認識すると、
図8に示す監視処理を開始する。
【0079】
まず、制御部110は、貨幣処理装置1で開始された貨幣処理の処理内容を認識する(ステップS1)。貨幣処理の処理内容を認識する方法については、例えば、監視装置100と貨幣処理装置1を通信可能に接続して、制御部110が、貨幣処理装置1から処理内容に関する情報を取得する態様であってもよいし、監視カメラ70で貨幣処理装置1の操作表示部51を撮像して得られた画像から、制御部110が貨幣処理の処理内容を認識する態様であっても構わない。例えば、貨幣処理装置1の操作表示部51の画面上に、貨幣処理の処理内容に応じて所定の記号や文字を表示したり、貨幣処理の処理内容に応じて画面の背景色を変更したりすれば、制御部110は、操作表示部51を撮像した画像に基づいて貨幣処理の処理内容を認識することができる。
【0080】
貨幣処理の処理内容を認識した制御部110は、続いて、記憶部120に保存されている監視領域設定データ121及び監視内容設定データ122を参照して、予め設定されている設定内容を認識する(ステップS2)。具体的には、制御部110は、
図7に示すように監視内容設定データ122に登録されている設定の中から、先に認識した貨幣処理の処理内容に対応する設定を認識する。また、制御部110は、監視領域設定データ121に基づいて、監視カメラ70による撮像範囲内で、監視領域として設定された空間領域を認識する。そして、各監視領域を、監視領域毎に設定されている監視内容に基づいて監視する。
【0081】
制御部110は、貨幣処理装置1を利用して貨幣処理を行う利用者を監視カメラ70で撮像して、
図3に示すように、この利用者の動きを人型骨格の動きとして監視する。そして、各監視領域で異常事態が検出されなければ(ステップS3;No)、貨幣処理が終了するまでの間(ステップS8;No)、監視を継続する。
【0082】
一方、監視領域で異常事態を検出した場合には(ステップS3;Yes)、制御部110は、この異常事態について報知処理が必要であるか否かを判定する(ステップS4)。そして、報知処理が必要であれば(ステップS4;Yes)、制御部110は、報知処理を実行する(ステップS5)。
【0083】
報知処理を完了した後、続いて、制御部110は、検出した異常事態について、記憶部120への監視データ123の記録が必要であるか否かを判定する(ステップS6)。同様に、報知処理が不要であった場合にも(ステップS4;No)、制御部110は、検出した異常事態について、記憶部120への監視データ123の記録が必要であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0084】
そして、監視データ123の記録が必要であれば(ステップS6;Yes)、制御部110は、異常事態を検出した際に得られた静止画像と、検出時点を中心とする前後所定時間分の動画像とを、監視データ123として記憶部120に記録する(ステップS7)。
【0085】
なお、静止画像と動画像のいずれを記録するか、又は両方を記録するかについては、設定により選択できるようになっている。また、動画像について、
図3(a)に示す通常の動画像形式で記録するか、
図3(b)に示すように人型骨格の動きとして記録するかについても設定により選択できるようになっている。静止画像や動画像を監視データ123として記録する際には、異常事態を検出した日時、異常事態を検出した際に貨幣処理装置1で行われていた貨幣処理の処理内容、貨幣処理を行っていた人物に関する情報等、予め設定された所定情報が、静止画像及び動画像と関連付けて保存されるようになっている。
【0086】
監視データ123の記録を完了した後、続いて、制御部110は、貨幣処理が終了したか否かを判定する(ステップS8)。同様に、監視データ123の記録が不要であった場合も(ステップS6;No)、制御部110は、貨幣処理が終了したか否かを判定する(ステップS8)。
【0087】
そして、貨幣処理が終了していなければ(ステップS8;No)、制御部110は、ステップS3に戻って監視を継続し、貨幣処理が終了していれば(ステップS8;Yes)、監視を終了する。貨幣処理が終了しているか否かを判定する方法については、貨幣処理装置1と通信可能に接続された制御部110が、貨幣処理装置1から情報を取得して判定する態様であってもよいし、制御部110が、監視カメラ70で貨幣処理装置1の操作表示部51を撮像した画像に基づいて判定する態様であってもよい。また、貨幣処理装置を利用した利用者が監視エリアから立ち去って監視カメラ70で検出できなくなった際に、制御部110が、貨幣処理が終了したと判定する態様であっても構わない。
【0088】
例えば、制御部110が、名称「出金処理X」の出金処理が貨幣処理装置1で開始されたことを認識した場合(ステップS1)、制御部110は、
図7に示すNo.001の設定及びNo.002の設定を読み出して(ステップS2)、これらの設定に基づいて、監視を開始する。
【0089】
そして、貨幣処理装置1の利用者が、
図5に示すように禁止領域Aとして設定されている棚60の左上収納部内に手を入れた場合には、制御部110は、常時アクセスが禁止されている監視領域213へアクセスしたものとして、これを異常事態として検出する(ステップS3;Yes)。
図7に示すように、禁止領域Aについては、異常事態の検出を報知するように設定されているので(ステップS4;Yes)、制御部110は、報知処理を実行する(ステップS5)。なお、報知処理の処理内容については、別途設定できるようになっている。例えば、異常事態が検出されたことを示す情報を監視装置100の操作表示部130へ表示して監視装置100の利用者に知らせる設定、異常事態と判定された理由を示す情報を貨幣処理装置1の操作表示部51へ表示して貨幣処理装置1の利用者に警告する設定、監視装置100及び貨幣処理装置1の両方で報知処理を行う設定とすることができる。
【0090】
また、禁止領域Aについては、監視データ123を記録するように設定されているので(ステップS6;Yes)、制御部110は、禁止領域Aへ手を入れた利用者を撮像した静止画像と、禁止領域Aへ手を入れる数秒前から手を入れてから数秒後の間に撮像した動画像とを、監視データ123として、貨幣処理や利用者に関する情報と共に記憶部120に記録する(ステップS7)。
【0091】
制御部110が、出金処理Xの実行中に、処理中のアクセスが禁止されている棚Aの監視領域212へのアクセスを検出した場合には(ステップS3;Yes)、これを異常事態として検出する。この検出に関しては、
図7に示すように、異常事態を報知して(ステップS4;Yes)、監視データ123を記録するよう設定されているので(ステップS6;Yes)、制御部110は、報知処理(ステップS5)及び監視データ123の記録(ステップS7)を実行する。
【0092】
制御部110が、出金処理Xの実行中に、出金口Cの監視領域215へのアクセスを検出した場合には(ステップS3;Yes)、これを異常事態として検出する。この検出に関しては、
図7に示すように、異常事態の報知は行わず(ステップS4;No)、監視データ123の記録のみを行うよう設定されているので(ステップS6;Yes)、制御部110は、監視データ123の記録のみを実行して(ステップS7)、報知処理は行わない。
【0093】
制御部110が、出金処理Xの実行中に、出金口Bの監視領域214へのアクセスを検出できなかった場合には(ステップS3;Yes)、これを異常事態として検出する。この検出に関しては、
図7に示すように、異常事態の報知のみを行って(ステップS4;Yes)、監視データ123の記録は行わないよう設定されているので(ステップS6;No)、制御部110は、報知処理のみを実行して(ステップS5)、監視データ123の記録は行わない。
【0094】
また、例えば、制御部110が、名称「入金処理P」の入金処理が貨幣処理装置1で開始されたことを認識した場合(ステップS1)、制御部110は、
図7に示すNo.001の設定及びNo.003の設定を読み出して(ステップS2)、これらの設定に基づいて、監視を開始する。
【0095】
そして、貨幣処理装置1の利用者が、
図6に示すように禁止領域Aとして設定されている棚60の左上の収納部に手を入れたことを検出した場合には(ステップS3;Yes)、制御部110は、これを異常事態として検出する。そして、制御部110は、監視内容設定に基づいて(ステップS3;Yes、ステップS4;Yes)、異常事態の報知処理(ステップS4)及び監視データ123の記録処理(ステップS7)を実行する。
【0096】
また、入金処理Pの処理を開始した後、例えば、アクセス順序が1番に設定されている棚Aの監視領域212へのアクセスを検出する前に、他の監視領域へのアクセスが検出された場合に(ステップS3;Yes)、制御部110は、これを異常事態として検出する。この検出に関しては、
図7に示すように、異常事態を報知して(ステップS3;No)、監視データ123の記録は行わないよう設定されているので(ステップS4;No)、制御部110は、報知処理のみを実行して(ステップS4)、監視データ123の記録は行わない。
【0097】
このように、監視装置100では、監視カメラ70による撮像範囲内で任意の空間領域を指定して設定された監視領域と、各監視領域について設定された監視内容とに基づいて監視を行って、異常事態を検出した場合には、異常事態を報知したり、異常事態検出時に得られた静止画像や動画像等のデータを監視データ123として記憶部120に記録したりすることができる。
【0098】
例えば、貨幣処理装置1の利用者による誤操作を検出するように監視領域及び監視内容を設定すれば、貨幣処理装置1の利用者が操作を誤った場合に、これを報知する報知処理が実行される。監視装置100の操作表示部130で報知処理を実行すれば、これを確認した担当者が、貨幣処理装置1を利用する利用者の操作内容を確認し、誤りを指摘して操作を正すことができる。また、操作の誤りを指摘したり正しい操作を案内したりする情報を監視装置100から貨幣処理装置1へ送信して、貨幣処理装置1の操作表示部51に表示すれば、貨幣処理装置1の利用者が自ら誤りを認識して、正しい操作で処理をやり直すことができる。
【0099】
また、必要に応じて、異常事態検出時に得られた静止画像や動画像を監視データ123として記録することができるので、後で、記録された監視データ123を監視装置100の操作表示部130に表示して確認することができる。また、監視データ123を記録するか否かを監視領域及び監視内容に応じて選択することができるので、全ての監視領域について静止画像や動画像を記録し続ける場合に比べて、記憶部120に記録する監視データ123の記録容量を削減することができる。
【0100】
次に、空間領域を指定した後、この空間領域を分割して複数の監視領域を同時に設定する方法について説明する。以下では、物品を陳列展示する物品棚500を例に、
図9及び
図10を参照しながら、監視領域の設定方法を具体的に説明する。
【0101】
図9は、複数の監視領域を同時に設定する監視領域設定画面の例を示す図である。また、
図10は、監視領域の設定方法を説明するための図である。
図4に示す監視領域設定画面で右下にある領域分割ボタン307を押すと、
図9に示す設定画面が表示される。この画面上でベース画像取得ボタン400を押すと、物品棚500が設置されている監視エリアを撮像した静止画像250が画面上に表示される。
【0102】
まず、画面右側の手動分割枠401にある全領域指定ボタン401aを押して、これから設定する監視領域全てを含むように空間領域を指定する。具体的には、物品棚500の棚全体に監視領域を設定する場合には、
図10(a)に示すように、物品棚500の手前側にある左上隅の点601aと、背面側にある右下隅の点601bとを指定する。これを受けて制御部110は、
図4を参照しながら説明したように、2点601a、601bによって物品棚500の棚全体を含む空間領域600が指定されたことを認識する。ただし、空間領域600を指定する方法については、この他、例えば、
図3に示す座標情報301のように3次元座標の範囲を手入力して指定する方法であってもよい。また、例えば、静止画像250上で、XY平面に平行な矩形形状の面を、この面を定義する4点によって指定した後、指定面からのZ軸方向の距離、すなわち奥行を指定することにより指定する方法であっても構わない。
【0103】
図9に示す静止画像250上で、これから設定する複数の監視領域全てを含むように空間領域600を指定した後、分割点又は分割数を手動で指定して監視領域を設定する。分割点を指定する場合には、分割点指定ボタン401bを押してから、空間領域600上で分割点を指定する。分割点を指定した後、分割ボタン401fを押すと、制御部110は、指定された分割点に基づいて、空間領域600を複数の空間領域に分割する。
【0104】
具体的には、
図10(a)に示す空間領域600を指定した後、分割点指定ボタン401bを押して、
図10(b)に示すように空間領域600の一辺上で分割点602a、602bを指定する。そして、分割ボタン401fを押すと、制御部110は、各分割点を通りかつ空間領域600を分割する面を認識して、
図10(b)に示すように空間領域600を3つの空間領域に分割する。また、制御部110は、分割後の各領域に、それぞれ第1領域、第2領域、第3領域という名称を付ける。さらに、分割点指定ボタン401bを再度押して、
図10(c)に示すように空間領域600の他の辺上で分割点602cを追加して分割ボタン401fを押すと、制御部110は、この分割点602cを通る面によって空間領域600をさらに分割する。この結果、
図10(c)に示すように、空間領域600が第1領域〜第6領域の6つの空間領域に分割される。なお、監視領域の名称を変更したい場合には、設定画面上で変更したい名称を選択して変更後の名称を入力することにより名称を変更することができる。
【0105】
図10(b)に示す分割状態で、
図9に示す画面右下の完了ボタンを押すと、制御部110は、第1領域〜第3領域の3つの空間領域を、監視領域として、記憶部120の監視領域設定データ121に登録する。また、
図10(c)に示す分割状態で完了ボタンを押すと、制御部110は、第1領域〜第6領域の6つの空間領域を、監視領域として、監視領域設定データ121に登録する。このように、手動で分割点を指定すれば、指定した分割点を通る平面で空間領域600を複数の空間領域に分割して、複数の監視領域を同時に設定することができる。
【0106】
図10(a)に示すように空間領域600を指定した後、この空間領域600を等分割したい場合には、
図9に示す等分割チェックボックス401cにチェックを入れて縦横の分割数401dを指定する。例えば、縦方向に5分割して、横方向に3分割するように分割数401dを指定した後、分割ボタン401fを押すと、制御部110は、
図10(d)に示すように、空間領域600を横方向に3つに等分割する2つの分割点603a、603bと、空間領域600を縦方向に5つに等分割する4つの分割点603c〜603fとを自動的に認識して、これらの分割点603a〜603fによって空間領域600を等分割する。また、制御部110は、各監視領域に第1領域〜第15領域の名称を付ける。なお、各監視領域の名称については設定画面上で名称を選択して変更することも可能となっている。
【0107】
図10(d)に示す分割状態で、
図9に示す画面右下の完了ボタンを押すと、制御部110は、第1領域〜第15領域の15個の空間領域を、監視領域として、監視領域設定データ121に登録する。このように、空間領域600を等分割する場合には、縦横の分割数を指定するだけで、複数の監視領域を同時に設定することができる。
【0108】
また、監視装置100では、所定のマーカを利用して、監視領域として設定する空間領域を自動的に指定することもできる。この指定は、
図9に示す自動分割枠402に示す複数種類のマーカ402a〜402bを利用して行う。マーカ402aは、監視領域全てを含む空間領域を指定するためのマーカである。また、マーカ402b及びマーカ402cは、マーカ402aで指定された空間領域を分割する分割点を指定するためのマーカである。各マーカ402a〜402cは中心点を特定可能な模様を有しており、例えば、これらのマーカ402a〜402cをシールにして物品棚500に貼り付けることにより、物品棚500を撮像した画像上でこれらのマーカ402a〜402cを検出した制御部110が、自動的に空間領域の指定を認識するようになっている。
【0109】
例えば、
図10(a)に示す2つの点601a、601bに対応するように、予め物品棚500にマーカ402aのシールを貼り付けておく。同様に、
図10(b)に示す分割点602a、602bに対応する位置にマーカ402bのシールを貼り付けて、
図10(c)に示す分割点602cに対応する位置にマーカ402cのシールを貼り付けておく。
【0110】
そして、
図9に示す画面のベース画像取得ボタン400を押すと、監視カメラ70によって、マーカ402a〜402cのシールが貼り付けられた物品棚500が撮像されて、画面上に静止画像250が表示される。静止画像250が得られると、制御部110は、静止画像250上でマーカ402aを検索する。物品棚500に貼り付けられている2つのマーカ402aを検出すると、制御部110は、これから設定する全ての監視領域を含む空間領域が指定されたと認識して、
図10(a)に示すように自動的に空間領域600を設定する。
【0111】
この状態で、
図9に示す自動分割枠402で、マーカ402bのチェックボックスにチェックを入れて分割ボタン402eを押すと、制御部110は、物品棚500の静止画像250上でマーカ402bを検索する。そして、
図10(b)に示す2つの位置602a、602bでマーカ402bを検出すると、制御部110は、分割点が指定されたものと認識して、
図10(a)に示す空間領域600を
図10(b)に示すように第1領域〜第3領域に分割する。
【0112】
さらに、
図9に示すマーカ402cのチェックボックスにチェックを入れて分割ボタン402eを押すと、制御部110は、物品棚500の静止画像250上でマーカ402cを検索する。そして、
図10(c)に示す位置602cでマーカ402cを検出すると、制御部110は、分割点の指定が追加されたものと認識して、
図10(b)に示す状態からさらに、
図10(c)に示すように第1領域〜第6領域に分割する。
【0113】
なお、
図9に示す画面上でマーカ402bのチェックボックスにはチェックを入れず、マーカ402cのチェックボックスにチェックを入れて分割ボタン402eを押した場合には、
図10(a)に示す空間領域600が、
図10(c)に示す分割点602cの位置で上下2段に分割されて、第1領域及び第2領域が指定されることになる。
【0114】
こうしてマーカ402a〜402cを利用して空間領域を指定した後、完了ボタンを押すと、制御部110は、指定された空間領域を、監視領域として、記憶部120の監視領域設定データ121に登録する。
【0115】
なお、
図9に示す画面上で、手動分割枠401にあるクリアボタン401eを押すと、静止画像250上で手動で指定した空間領域が全て削除される。同様に、自動分割枠402にあるクリアボタン402dを押すと、静止画像250上で自動的に指定された空間領域が全て削除される。また、画面上で、指定済みの空間領域を選択して、画面右側にある領域解除ボタン403を押すと、領域指定を解除することができる。また、空間領域を選択して、閾値設定ボタン404を押すと、
図4を参照しながら説明したように、この空間領域で異常事態を検出するための閾値を変更することができる。
【0116】
制御部110は、監視カメラ70による撮像範囲内で各監視領域を認識して監視するが、例えば、撮像範囲内で物品棚500の位置を移動すると、撮像範囲内に設定した3次元空間における各監視領域の3次元座標が変わってしまう。このような場合に、マーカ402a〜402cを利用すれば、各監視領域の3次元座標を容易に再設定することができる。具体的には、物品棚500の位置を移動した後、
図9に示す設定画面を表示して、静止画像250を取得すれば、上述したように、マーカ402a〜402cを利用して各監視領域を容易に再設定することができる。
【0117】
また、制御部110が、監視エリア内での物品棚500の移動を自動的に認識するように設定することもできる。この設定では、物品棚500が移動したことを認識した制御部110が、移動後の物品棚500を監視カメラ70で撮像して、得られた画像から各マーカ402a〜402cの位置を認識する。そして、マーカ402a〜402cを利用して設定されていた各監視領域を、移動後のマーカ402a〜402cの位置に合わせて再設定する。この設定を利用すれば、例えば、監視カメラシステムを利用する店舗で店舗内の物品棚500を移動した場合に、各監視領域の位置が自動的に再設定されるので、各監視領域を手動で再設定する必要がない。
【0118】
また、物品棚500の位置は変えずに、マーカ402a〜402cの貼付位置を変更した場合についても、制御部110が、マーカ402a〜402cの貼付位置の移動を自動的に認識するように設定することができる。この設定では、監視カメラ70で物品棚500を撮像した画像で、マーカ402a〜402cの貼付位置が移動したことを認識した制御部110が、各マーカ402a〜402cの移動後の位置を認識する。そして、マーカ402a〜402cを利用して設定されていた監視領域を、移動後のマーカ402a〜402cの位置に合わせて再設定する。例えば、監視カメラシステムを利用する店舗で、物品棚500に陳列する商品に合わせて監視領域を変更したい場合に、マーカ402a〜402cの位置を変更するだけで各監視領域が自動的に再設定されるので、各監視領域を手動で再設定する必要がない。
【0119】
このように、予め物品棚500にマーカ402a〜402cを貼り付けておけば、マーカ402a〜402cを利用して監視領域を容易に設定することができる。また、物品棚500の位置を移動したい場合や、監視領域の設定を変更したい場合にも、各監視領域の再設定を容易に行うことができる。
【0120】
なお、本実施形態では、主に、各部を操作する際の監視領域への手の進入を検出する例を示したが、監視内容がこれに限定されるものではない。監視装置100では、例えば、監視領域内にあるべき手がなくなったことを検出することもできるし、物体が監視領域へ進入したことや、監視領域から物体がなくなったことを検出することもできる。監視装置100は、監視領域内への人体や物体の進入、監視領域内での人体や物体の移動、監視領域内から監視領域外への人体や物体の移動等を、監視領域における変化として検出して、上述したように監視領域毎に設定された設定内容に応じて所定の処理を実行する。
【0121】
上述してきたように、本実施形態に係る監視カメラシステムによれば、監視カメラ70による撮像範囲内で、任意の3次元空間を指定して監視領域として設定することができる。1つの監視カメラ70で撮像される撮像範囲内に、複数の監視領域を設定することが可能であり、各監視領域における監視内容を設定することも可能となっている。例えば、装置の構成部を監視領域として、この構成部に係る操作が行われたことを異常事態として検出することもできるし、この構成部で操作が行われなかったことを異常事態として検出することもできる。また、複数の構成部を監視領域として各構成部を操作する順序を指定し、順序通りに操作が行われなかったことを異常事態として検出することもできる。また、異常事態を検出した際に、検出を報知するか否かを選択することもできるし、静止画像や動画像等の監視データ123を記憶部120に保存するか否かを選択することもできる。これにより、監視カメラシステムを利用する利用者の様々な利用態様に対応することが可能となる。