【文献】
David W.Craig et al.,Genome and Transcriptome Sequencing in Prospective Metastatic Triple-Negative Breast Cancer Uncovers Therapeutic Vulnerabilities,Mol Cancer Ther,2013年,Vol.12,No.1,p.104-116
【文献】
TaeJin Ahn et al.,Pathway-Driven Discovery of Rare Mutational Impact on Cancer,BioMed Research International,2014年,Vol.2014,p.1-10
【文献】
Junya Nakade et al.,Triple Inhibition of EGFR, Met, and VEGF Suppresses Regrowth of HGF-Triggered, Erlotinib-Resistant Lung Cancer Harboring an EGFR Mutation ,Journal of Thoracic Oncology,2014年,Vol.9,No.6,p.775-783
【文献】
Giorgia Migliardi et al.,Inhibition of MEK and PI3K/mTOR Suppresses Tumor Growth but Does Not Cause Tumor Regression in Patient-Derived Xenografts of RAS-Mutant Colorectal Carcinomas,American Association for Cancer Research,2012年,Vol.18,No.9,p.2515-2525
【文献】
Sameek Roychowdhury et al.,Personalized Oncology Through Integrative High-Throughput Sequencing: A Pilot Study,Sci Transl Med.,2011年,Vol.3,No.111,p.1-20
【文献】
Richard Simon et al.,Implementing personalized cancer genomics in clinical trials,NATURE REVIEWS.DRUG DISCOVERY,2013年,Vol.12,p.358-369
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
介入点の群又は亜群の各々の介入点について、前記方法が、表11において開示する経路の遺伝子のmiRNAのレベルを決定することを含む、請求項1又は2記載の方法。
miRNAのレベルを決定し、それをmTOR−AKT−PTEN、RAS、ERK、PI3K、及び免疫調節因子の介入点の遺伝子についての補正されたmRNA TvN倍率変化を算出するために使用する、請求項3又は4記載の方法。
介入点の群又は亜群の各々の介入点について、前記方法が、表1又は9において開示される経路の遺伝子のコピー数変動を決定し、それにより、増幅された遺伝子についての腫瘍対正常の倍率変化を決定することを含む、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
介入点の亜群が、Her、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、IGF/解糖、Wnt、PARP、及びDNA修復の群に属する、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
癌を有する患者において3つの活性化又は妨害される介入点の群を選択することをさらに含み、3つの介入点が、最高スコアを有する介入点の中から選択される、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。
癌を有する患者を処置するために有用な3つの薬物の組み合わせを選択するための方法であって、3つの活性化又は妨害された介入点の群が、請求項8又は9記載の方法により選択され、薬物が、各々の又は妨害された介入点について選択され、それにより、3つの薬物の組み合わせを提供する、方法。
請求項1に記載の方法により介入点の活性化状態に従って経路を分類するためのキットの使用であって、キットが、HER、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖、Wnt、PARP、HDAC、JAK−STAT、ヘッジホッグ、ノッチ経路、DNA修復、及び他(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)、又は、少なくとも10の介入点のそれらの亜群からなる群を含む介入点についての表1若しくは9の遺伝子のmRNA発現レベルを測定するための手段を含む、使用。
キットが、HER、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖、Wnt、PARP、HDAC、JAK−STAT、ヘッジホッグ、ノッチ、DNA修復、及び他(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)、又は、少なくとも10の介入点のそれらの亜群からなる群を含む介入点についての表11のmiRNAのmiRNAレベルを測定するための手段をさらに含む、請求項11又は12記載の使用。
キットが、HER、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖、Wnt、PARP、HDAC、JAK−STAT、ヘッジホッグ、ノッチ、DNA修復、及び他(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)、又は、少なくとも10の介入点のそれらの亜群からなる群を含む経路についての表1又は9の遺伝子のコピー数変動を決定するための手段をさらに含む、請求項11〜13のいずれか一項記載の使用。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、腫瘍学の分野、特に癌治療における個別化医療に関する。特に、それは、治療アプローチの新たな概念、特定の被験者において癌を処置するための薬物の最も適当な組み合わせを選択するための三剤レジメン治療及び方法に関する。
【0002】
発明の背景
肺癌は世界中で最も一般的な悪性腫瘍であり、驚くべきことに毎年180万例が診断されている。NSCLCの半分以上が、転移段階で診断される。化学療法剤及び放射線療法から主になる、西洋世界における標準治療を利用しても、死亡率に対する影響はほとんどなく、診断された全ての患者(段階に関係なく)の30%だけが1年目に生存しており、転移性疾患を伴う者については、1及び5年生存率はそれぞれ約8〜15%及び4%と悲惨である。一次治療に失敗した患者については、生存期間の中央値はわずかに約7ヶ月間である。
【0003】
標的治療(例えば、EGFR活性化変異又はALK転座の一致など)によりもたらされた進歩は、実質的な反応率を示しており、分子的に一致した標的治療の効力を実証しているが、しかし、単剤治療(例えばこれらなど)は、患者の小さなサブセットだけに適用され、事実上、全ての患者が抵抗を発生し、それらの疾患に屈する。これは、恐らく予想外ではない。なぜなら、患者は、しばしば、実行を要求する複数の分子異常を保有するからである。併用治療の力は、疾患、例えば、治癒が併用によりもたらされたホジキンリンパ腫などにおいて例証されてきた。さらに、現代の標的治療において、同じ経路(例、BRAF変異メラノーマにおけるダブラフェニブ(BRAF阻害剤)と一緒でのトラメチニブ(trametanib)(MEK)阻害剤)、又は抵抗経路(PIK3CAとMEK阻害剤を組み合わせる)を標的とする組み合わせが、既にテストされており、一部の症例において、有効性を示しているが、しかし、治癒及び生存に対する有意な影響は示さない。NSCLCにおける標的治療の組み合わせは、しかし、現在まで、範囲において非常に限定されている。
【0004】
個別化医療は、今日、進行性の転移性疾患(特に肺癌)において、適度な利益を提供している。単剤治療では、進行性疾患を治癒することができなかった。大半の併用化学療法は、基礎となる生物学的又は分子的根拠に欠ける。
【0005】
従って、各々の特定の患者について、癌を処置するための、薬物の最良の組み合わせを定義する強い必要性がある。
【0006】
発明の概要
本発明者らは、3つの標的薬物を関連付ける三剤治療に基づく、癌、特に転移性肺癌における治療の新たな概念を提示する。本発明者らは、薬物からの知識及び癌の特徴を融合する、単純化された介入マッピングシステム(SIMS)を作製した。介入点は、標的/遺伝子、又は標的/遺伝子の群を意味し、活性化され、薬物により遮断することができる。本発明者らは、183の遺伝子のコレクションに基づく24の介入点を記載した。介入点の活性化の状況の研究の方法は、二重腫瘍の完全なゲノム研究及び厳密に同じ点からの一致した正常生検に基づき、好ましくは、シークエンシング、コピー数変動、遺伝子発現、及びmiRNA発現を含む。アルゴリズムが、例えば、スコアリングシステム(例、1から10)を作製するために開発され、各々の患者における活性化介入点の順位付けが可能になった。
【0007】
介入点の同時活性化のスコア及び傾向に基づき、本発明は、治療の組み合わせを関連付けるための新たな科学的根拠を提示する。したがって、本発明は、癌を有する患者において、それらの活性化状態に従って介入点の分類を決定するための方法に関し、
− 介入点は、HER、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖、Wnt、PARP、HDAC、JAK−STAT、ヘッジホッグ、ノッチ経路、DNA修復及び他(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)、又は、少なくとも10の介入点のその任意の亜群からなる群を含む;及び、各々の介入点の遺伝子は、表1又は9に従って定義される;
− この方法は、以下を含む、
− 同じ患者からの正常な組織学的に一致するサンプルとの比較において腫瘍サンプルを特徴付けること;
− 介入点の群又は亜群の各々の経路について、介入点の遺伝子のmRNA発現レベルを、表1又は9において開示する通りに決定し、それにより、腫瘍対正常のmRNA発現の倍率変化を決定すること(mRNA TvN倍率変化として言及する);
− 表1又は9の遺伝子を全体的又は部分的に配列決定し、それにより、腫瘍サンプル中の活性化変異の存在を同定すること;
− 場合により、介入点の群又は亜群の各々の介入点について、表1又は9において開示する通りの介入点の遺伝子のmiRNAのレベルを決定し、それにより、腫瘍対正常のmiRNAレベルの倍率変化を決定すること(miRNA TvN倍率変化として言及する);
− 場合により、介入点の群又は亜群の各々の介入点について、表1又は9において開示する通りの介入点の遺伝子のコピー数変動を決定し、それにより、増幅遺伝子についての腫瘍対正常の倍率変化を決定すること;
− 各々の経路についてのスコアを特徴付けデータに基づいて算出し、それにおいて
− 腫瘍サンプル中で、介入点の遺伝子の活性化変異の存在が検出される場合、次に、最大のスコアが介入点に与えられ、特に、スコアリングが1〜10の場合、10のスコアである;
− スコア(好ましくは1〜10)は、遺伝子のmRNA TvN倍率変化が、その値が少なくとも1.3である場合にだけ考慮に入れられるとの条件で、介入点の群又は亜群の各々の介入点についての遺伝子のmRNA TvN倍率変化の算術平均に基づいて算出され;及び、
− 介入点の群又は亜群の各々の介入点のスコアは、以下のいずれかである:
a)活性化変異の存在に起因するスコア及びmRNA TvN倍率変化の平均値により算出されたスコアの合計;又は
b)活性化変異の存在に起因するスコア(変異がある場合)又は変異の非存在下におけるmRNA TvN倍率変化の算術平均に基づいて算出されたスコア;及び
− 算出されたスコアに従って介入点を分類すること。
【0008】
好ましくは、表10の遺伝子は、表10中で定義する通りの変異の存在を検出するために配列決定され、p53遺伝子が配列決定される。
【0009】
好ましくは、介入点の群又は亜群の各々の介入点について、本方法は、表1又は9において開示する通りの経路の遺伝子のmiRNAレベル、特に表11において開示する通りの経路の遺伝子のmiRNAのレベルを決定することを含む。より好ましくは、スコア計算の工程の前に、各々の遺伝子についての平均miRNA倍率変化を、その遺伝子についてのmiRNA TvN倍率変化の平均値として算出し、補正されたmRNA TvN倍率変化を、遺伝子の腫瘍対正常のmRNA倍率変化(mRNA TvN倍率変化)を、その遺伝子のmiRNAについての平均倍率変化(平均miRNA TvN倍率変化)により除することにより算出し、及び、遺伝子の補正されたmRNA TvN倍率変化を次に、各々の介入点についての遺伝子のmRNA TvN倍率変化の算術平均を算出するために使用する。好ましい実施形態において、miRNAのレベルを決定し、以下の介入点の遺伝子について、補正されたmRNA TvN倍率変化を算出するために使用する:mTOR−AKT−PTEN、RAS、ERK、PI3K、及び免疫調節因子。
【0010】
好ましくは、介入点の群又は亜群の各々の介入点について、その方法は、表1又は9において開示する経路の遺伝子のコピー数変動を決定することを含む。より好ましくは、スコア計算の工程の前に、介入点の遺伝子の補正されたmRNA TvN倍率変化を、遺伝子のmRNA TvN倍率変化を、その遺伝子のCNV倍率変化により乗じて算出し、遺伝子の補正されたmRNA TvN倍率変化を次に、各々の介入点についての遺伝子のmRNA TvN倍率変化の算術平均を算出するために使用する。
【0011】
好ましくは、介入点の亜群は、以下の群からなる:Her、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、IGF/解糖、Wnt、PARP、及びDNA修復。
【0012】
好ましくは、それは、癌を有する患者において3つの活性化又は妨害される介入点の群を選択することをさらに含み、3つの介入点が、最高スコアを有する介入点、好ましくは、最高スコアを有する3つの介入点の間から選択される。
【0013】
本発明は、また、癌を有する患者を処置するために有用な3つの薬物の組み合わせを選択するための方法に関し、3つの活性化又は妨害された介入点の群が、請求項9の方法により選択され、薬物は、各々の又は妨害された介入点について選択され、それにより、3つの薬物の組み合わせを提供する。
【0014】
また、本発明は、その活性化状態に従って経路を分類するためのキットの使用に関し、キットは、HER、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖、Wnt、PARP、HDAC、JAK−STAT、ヘッジホッグ、ノッチ経路、DNA修復、及び他(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)、又は、少なくとも10の介入点のそれらの任意の亜群からなる群を含む介入点についての表1又は9の遺伝子のmRNA発現レベルを測定するための手段を含む。好ましくは、キットは、表10の変異を検出するための手段をさらに含む。より好ましくは、キットは、HER、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖、Wnt、PARP、HDAC、JAK−STAT、ヘッジホッグ、ノッチ、DNA修復、及び他(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)、又は、少なくとも10の介入点のそれらの任意の亜群からなる群を含む介入点についての表11のmiRNAのmiRNAレベルを測定するための手段をさらに含む。場合により、キットは、HER、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖、Wnt、PARP、HDAC、JAK−STAT、ヘッジホッグ、ノッチ、DNA修復、及び他(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)、又は、少なくとも10の介入点のそれらの任意の亜群からなる群を含む経路についての表1又は9の遺伝子のコピー数変動を決定するための手段をさらに含む。
【0015】
最後に、本発明は、癌の処置における使用のための薬物の組み合わせに関し、薬物の組み合せは、表6、表7、表8において開示する組み合わせの中から選択される、又は、以下からなる群において選択される:
抗PD1L+汎RAF阻害剤+MtorPI3K阻害剤
抗PD1L+汎RAF阻害剤+血管新生阻害剤
抗PD1L+汎RAF阻害剤+MET阻害剤
抗PD1L+汎RAF阻害剤+CDK4、6阻害剤
抗CTLA4+汎RAF阻害剤+MtorPI3K阻害剤
抗CTLA4+汎RAF阻害剤+血管新生阻害剤
抗CTLA4+汎RAF阻害剤+MET阻害剤
抗CTLA4+汎RAF阻害剤+CDK4、6阻害剤
抗PD1L+MEK阻害剤+MtorPI3K二重阻害剤
抗PD1L+MEK阻害剤+血管新生阻害剤
抗PD1L+MEK阻害剤+MET阻害剤
抗PD1L+MEK阻害剤+CDK−6阻害剤
抗CTLA4+MEK阻害剤+MtorPI3K二重阻害剤
抗CTLA4+MEK阻害剤+MET阻害剤
抗CTLA4+MEK阻害剤+血管新生阻害剤、及び
抗CTLA4+MEK阻害剤+CDK4、6阻害剤。
【0016】
好ましくは、組み合わせに含まれる薬物は、表1において開示するものより選択される。
【0017】
より好ましくは、薬物の組み合わせは、以下からなる群において選択される:
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+PF−384(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+クリゾチニブ(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+パルボシクリブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+PF−384(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+クリゾチニブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+パルボシクリブ(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+PF−384(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+クリゾチニブ(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+パルボシクリブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+PF−384(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+クリゾチニブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)、及び
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ+パルボシクリブ(Pfizer)。
【0018】
好ましくは、癌は、肺癌、より好ましくはNSCLCである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】cPCMのためのフレームワーク。問題を3つの部分に分ける:A.細胞成分への治療的な有効性のマッピング;B.組み合わせの有効性を予測する(A)及び(C)において定義する介入マップ中での特定のノードの状態のスコアリング。
【
図3】Y中:各々の患者におけるT及びNの間での差次的遺伝子発現の平均倍率変化:X中:患者数NB:各々のグラフについて、患者の順番は異なっている。このシリーズは、十分位数の算出のためのキャリブレータとしての役割を果たす。
【
図4】スコアリングシステムの3D表示。Z軸は、1から10のスコアを示す。X軸は、介入点の例を表し、y軸は、各々の患者(patiennt)を表す。
【0020】
発明の詳細な説明
一般的な概念
単剤治療は、転移性肺癌疾患を治癒することに失敗しており、他の疾患に対する今日報告されている二剤組み合わせは、生存に有意に影響しないため、本発明者らは、AIDSにおける歴史的な成功に続いて、三剤治療を適用すること想定している。
本発明により提起された課題では、患者に利益をもたらすことができる三剤の組み合わせが選ばれている。
・単一薬物は不十分である;患者は反応するが、しかし、しばしば、数ヶ月以内に、必然的に再発する。転移性疾患の分子的な複雑性に基づき、組み合わせが必要とされている。この状況は、AIDSを伴うものに類似しうるが、単一薬剤は増分効果をもたらしたが、しかし、3つの薬物の組み合わせによって、長期的な利益が実証されている。
・常に同じタンパク質に依存するウイルスとは異なり、腫瘍は不均一であり、生物学は、単一の三剤治療の組み合わせが全ての腫瘍で作用するためには複雑すぎる。
・結果的に、組み合せ精度の癌医薬(cPCM)が必要とされている。
・限定された数の経路が、転移性腫瘍において異常でありうる。
【0021】
提案されたアプローチ
本発明者らは、合理的な仮定により、有用な薬物の組み合わせを個別化方法(即ち、腫瘍の特性に基づき、組み合わせを患者に一致させる)において同定することを可能にしうる現実的なフレームワークを今日確立することができると主張する。
【0022】
主なアイデアは、分割し、征服することであり、3つの工程を提案する:
1.すべてのクラスの薬物の特定の介入点についての指標となるマーカーのセットを見出す:183の遺伝子をカバーする24のマーカー;
2.他のクラスと同程度であり、この薬物が作用しうる確率に比例する所与の患者におけるこれらのマーカーの挙動をまとめたスコアを見出す;及び
3.組み合わせによって、本発明者らが、十分な精度を伴い、患者に組み合わせを一致させる能力を保持する臨床試験がまだ可能になるように十分に一般的であるように、薬物をいかに組み合わせるかを見つけ出す。
【0023】
これらの仮定に基づき、本発明者らは、高精度の組み合わせ癌医薬のためのSIMS(単純化された介入点マッピングシステム(mappins gystem))フレームワークを提案する(
図1)。
・第1に、本発明者らは、薬物標的状態の最も指標となる遺伝子だけに集中した単純化マップを工夫することにより、生物学的経路及び経路クロストークの膨大な複雑性を低下させることを提案する。本発明者らは、「介入点」を定義することを提案しており、それは、薬物標的又は標的の群ならびに治療的介入を通じて作用可能である特定の生物学的活性を一緒に反映する標的の上流遺伝子からなる。例えば、汎HER治療は、単一の介入点としての受容体及びそれらのリガンドのHER群を定義する(
図1a)。
・研究の第2の部分では、本発明者らは、特定の患者についての介入点に優先順位を付けるための非常に単純なアプローチを提案する。スコアの背後にある基本的な前提は、介入点に関連付けられる遺伝子が(配列及び/又は発現レベルに関して)より妨害される場合、介入点は、腫瘍に重大である可能性がより高いことである。このことから、介入点の遺伝子が妨害されるほど、その点を標的とする治療薬が患者に利益をもたらす可能性が高くなることになる。本発明者らは、(一致させた正常対照と比べた)腫瘍における遺伝子発現のレベル、介入点の遺伝子において見出される異常、CNV及びmiRNA発現レベルを組み合わせた単純なスコアのファミリーの開発プロセスにある。順位の標準化(この例において、十分位数を使用)が、同程度の異なる介入点のスコアを作るために使用される。
・最後に、いずれの薬物が患者に利益をもたらす可能性が高いのかを決定するための信頼できるシステムを考えると、この方法は、患者に利益をもたらす可能性が高い組み合わせを選ぶために必要とされる。ここで、本発明者らは、一例として123人の肺癌患者のパネルを使用して、統計的アプローチを提案する。上記の方法を使用して、本発明者らは、123人の患者における24の介入点の状態を記載する。このことから、本発明者らは、患者に相乗的に利益をもたらす可能性が高い薬物の組み合わせを探すために、知識主導型アプローチを適用する。専門家のパネルを使用し、本発明者らは、患者において頻繁に共起し、機械的に非依存的なそれらの経路を同定した。提案された組み合わせの有効性をさらに改善するために、本発明者らは、免疫調節治療(即ち、抗CD1L及び抗CTLA)を用いた組み合わせ標的治療を増強することを提案する。この組み合わせの背後にある理論的根拠は、三剤治療レジメンの予測される有効性を維持しながら、忍容できない副作用の可能性を低下させることである。
【表1】
【0024】
結論
本発明者らは、3つの異なる生物学的な異常を同時に遮断し、二次耐性を発生する可能性を低下させることを目的とした三剤レジメン治療の新たな治療アプローチを提案する。また、薬物の組み合わせを定義するために、本発明者らは、癌を有する1人の特定の患者において特異的に上方調節された経路に基づき、薬物の特定の介入点を同定した。本発明者らは、治療的薬剤を用いて標的とすることができるシグナル伝達経路及び調節経路だけを含む癌の特徴内で、単純化された介入(interventionanl)マッピングシステムを定義した。単純化の原理は、薬物のクラスにより遮断することができる活性化シグナルに基づく。
【0025】
実際に、本発明者らは、「介入点」として定義される薬物標的の状態を最も表している遺伝子(gens)だけに集中する単純化マップを考案することにより、生物学的経路及び経路のクロストークの膨大な複雑性を低下させる。これらの介入点は、治療的介入を通じて作用可能である特定の生物学的活性を一緒に反映する、薬剤標的又は薬物標的の群及び薬剤標的の上流の一部の遺伝子からなる。上流により、細胞外活性を有するタンパク質をコードする遺伝子に言及する。例えば、汎HER治療は、単一の介入点としての受容体及びそれらのリガンドのHER群を定義する。
【0026】
本発明者らは、特定の患者のための介入点に優先順位を付けるための非常に単純なアプローチを提案する。基本的な前提は、介入点に関連する遺伝子が(配列及び/又は発現レベルに関して)より妨害される場合、介入点は、腫瘍に重大又は決定的である可能性がより高いことである。このことから、介入点の遺伝子が妨害されるほど、その点を標的とする治療薬が患者に利益をもたらす可能性が高くなると判断される。したがって、本発明者らは、(一致させた正常対照と比べた)腫瘍における遺伝子発現のレベル、介入点の遺伝子において見出される変異、CNV及びmiRNA発現レベルを組み合わせた単純なスコアのファミリーを開発してきた。
【0027】
従って、本発明者らは、妨害又は活性化された介入点を同定し、それらを順位付けするための最も効率的な方法においてそれ自体の腫瘍対正常状態を考慮することにより、1人の特定の被験者の腫瘍の特徴付けを可能にする方法を提案する。本発明者らは、オミックスデータ、特に遺伝子発現、シークエンシング、miRNA解析、及びコピー数変動決定の統合に基づき(例、1〜10の)スコアを与えるために、新たな数学的モデリング及びスコアリングシステムを開発した。
【0028】
次に、介入点が順位付けされる場合、この特定の患者について癌の最適化された治療が得られるように、妨害又は活性化された介入点の組み合わせを標的とする薬物の1つ又はいくつかの組み合わせを定義することが可能である。好ましくは、併用治療は、妨害又は活性化された介入点を標的とする3つの薬物を含む、又はそれからなる。この方法は、前記患者への最適化された薬物併用投与をさらに含みうる。したがって、この方法は、科学的に信頼性が高く、臨床的に実現可能である合理的な併用治療に導く。
【0029】
腫瘍の特徴付け
この方法は、目的の1人の患者において腫瘍を特徴付ける工程を含む。特に、患者は、効果的な治療が確立されていない又は医師により認められていない癌に苦しむ。このような状況の理由は、癌の進行段階、例えば、転移を伴う段階、1つ又はいくつかの処置のライン後の再発癌、又は、さらには、確立された効率的な処置が関連付けられていない癌でありうる。特に、本発明において特に考慮される癌又は腫瘍は、肺癌、特にNSCLC(非小細胞肺癌)、乳癌(特に三重陰性乳癌)、結腸直腸癌、腎臓癌、メラノーマ、脳癌、肝臓癌、頭頸部癌、胃癌、及び卵巣癌である。
【0030】
従って、この方法は、患者についてのサンプルを提供する最初の工程を含む。2つのサンプルが必要である(すなわち、同じ患者からの1つの腫瘍サンプル及び1つの正常サンプル)。好ましくは、腫瘍サンプル及び正常サンプルは、同じ種類の組織から提供される。特に、腫瘍サンプル及び正常サンプルは、組織学的に一致する組織である。典型的に、サンプルは生検により提供することができる。非網羅的に、腫瘍と、対応する組織学的に正常な参照組織との対の例は、以下の通りである:
1.肺癌腺癌又は由来する転移−気管支正常粘膜
2.乳癌腫瘍又は由来する転移−正常上皮乳房細胞
3.結腸癌腺癌又は由来する転移−正常結腸粘膜
4.腎臓癌又は由来する転移−正常腎臓細胞
5.メラノーマ又は由来する転移−同時母斑
6.横紋筋肉腫又は由来する転移−正常筋肉組織
7.肝臓癌又は由来する転移−正常肝細胞
8.口腔咽頭(pharyngeals)腫瘍(ORL)−正常頬粘膜
9.胃癌又は由来する転移−正常胃粘膜
10.卵巣癌−正常卵管(Fallope tube)粘膜
11.膵臓癌−膵臓からの正常実質(parenchimatous)組織
【0031】
腫瘍の特徴付けを最適化するために、本発明者らは、薬物のクラスにより標的化することができる介入点の状態を確立するために、分析しなければならないパラメータを選択した。
【0032】
本発明者らは、目的の主な介入点、すなわち、HER(ヒト上皮成長因子受容体)、CDK4、6(サイクリン依存性キナーゼ)、PLK/AURK/キネシン(Polo様キナーゼ/オーロラキナーゼ/キネシン)、血管新生、アンジオポエチン、免疫調節因子、PI3K(ホスホイノシチド3キナーゼ)、MET(cMET)、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF(線維芽細胞成長因子)、mTOR(ラパマイシンの哺乳動物標的)、Ras/Raf、テロメラーゼ、IGF/解糖(インスリン様成長因子)、Wnt、PARP(ポリADPリボースポリメラーゼ)、HDAC(ヒストンデアセチラーゼ)、JAK−STAT(ヤヌスチロシンキナーゼ−シグナルトランスデューサ及び転写活性化因子)、ヘッジホッグ、ノッチ、DNA修復及び他の介入点(すなわち、RET、ALK、ROS1、及びUB1)を定義した。これらの介入点が選択されてきた。なぜなら、それらは、癌における活性化に関連付けることができるからである。この選択における本発明の選択を導くルールは、遮断することができる活性化シグナルを選択することである。
【0033】
場合により、代替方法において、介入点の亜群は、介入点の上記のリスト(即ち、10、12、14、16、又は18の介入点の亜群)の中から選択することができる。例えば、特定の実施形態において、目的の介入点の亜群は、薬物が利用可能な介入点を含む。例えば、そのような亜群は、以下の群を含む、又はそれからなりうる:Her、CDK4、6、PLK/AURK/キネシン、血管新生、免疫調節因子PD1L及びCTL14、PI3K、MET、MEK、ERK、抗アポトーシス、FGF、mTOR、Ras/Raf、IGF/解糖、Wnt、PARP、及びDNA修復。
【0034】
また、各々の介入点について、本発明者らは、この介入点を特徴付けるために有用な遺伝子の選択を行った。遺伝子のリストを表1又は9に開示する。
【0035】
腫瘍におけるこれらの介入点の状態を定義するために、いくつかのパラメータが、各々の患者について研究される必要がある遺伝子の限定されたリストに基づいて定義されなければならない。
【0036】
第1の態様において、表1又は表9の遺伝子の発現レベルが、腫瘍サンプル及び正常サンプル中で決定される。発現レベルは、mRNAレベルを測定することにより決定される。これらのmRNAについての発現レベルの変動の決定は、腫瘍組織中及び対応する正常組織中での発現レベルを比較することにより行われる。遺伝子発現解析によって、非依存的な調節解除又は染色体異常に起因する調節解除の試験が可能になる。実際に、遺伝子の形質転換活性の調節は複雑であり、調整の多くのレベルを含む:トランス/シス転写因子、プロモーター、クロマチン調節などを含む。一般的に、全ての調節解除(過剰発現)は、少なくとも1.3の腫瘍/正常の比率を伴い考慮される。各々の調節解除遺伝子について(即ち、腫瘍サンプル及び正常サンプルが比較される場合、異なるmRNA発現を伴う遺伝子)、シグナルの倍率変化及び/又は強度(mRNA発現レベルに比例する)が決定される。
【0037】
使用することができる技術は、ノーザン解析、mRNA又はcDNAマイクロアレイ、RT−PCR(特に定量的RT−PCR)などを含む。あるいは、発現レベルは、表1又は9の遺伝子のリストについて特異的なプライマー又はプローブのセットあるいは表1又は9に開示する10、12、14、16、又は18の介入点の亜群の遺伝子の特定のセットを含むシップを用いて決定することができる。癌サンプル及び正常サンプルから得られた発現レベルは、安定な発現を有することが公知であるタンパク質、例えばRPLPO(酸性リボソームリンタンパク質PO)、TBP(TATAボックス結合タンパク質)、GAPDH(グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ)、又はβアクチンの発現レベルを使用することにより標準化してもよい。
【0038】
また、本発明に従った方法は、遺伝子発現のグローバル又は全体の解析の方法とは明らかに異なることに留意することが重要である。一部の遺伝子を、表1又は9の遺伝子のリストに加えることができる場合でさえ、遺伝子発現は、200、250、又は300未満の遺伝子について決定される。
【0039】
第2の態様において、表1及び9の遺伝子のリストの一部の遺伝子は、変異の存在又は非存在を検出するために、シークエンシング(部分的又は全体のシークエンシング)により、又はハイブリダイゼーションにより解析される。例えば、表1又は表9の遺伝子のエクソンは、利用可能な任意の方法により、好ましくは、ハイスループットシークエンシングの方法、例えばイルミナもしくはイオントレント方法又は等価物により配列決定することができる。あるいは、公知の活性化変異を伴う遺伝子だけを解析することができる。遺伝子及び変異のそのようなリストは、考慮される癌に依存して変化させることができる。特定の実施形態において、表10の遺伝子は、変異の存在について解析することができる。より好ましくは、この方法は、p53(固形腫瘍において最も頻繁に変異している遺伝子)のシークエンシングを含む。例えば、この方法は、遺伝子p53、KRAS又はNRAS(好ましくKRAS)、EGFR、EBBR2、PIK3CA、及びBRAFにおける変異の存在/非存在の決定を含みうる。実際に、機能獲得又は喪失に導く変異の存在は、遺伝子発現の又は遺伝子コピー数の変動に常に関連付けられることなく、腫瘍の生物学に対する重要な効果を有する。多くの変異が、増加した感受性又は耐性を誘導することにより、処置の活性に対する直接的な効果を有することが公知である。例えば、EGFRのチロシンキナーゼドメインにおける変異は、しばしば、EGFRを阻害する小分子への感受性と関連付けられ、KRAS遺伝子中の変異は、EGFRを標的とするモノクローナル抗体による処置への耐性と関連付けられる。変異状態を、当技術分野において公知の任意の方法により、例えば、シークエンシング、マイクロシークエンシング、又はハイブリダイゼーションにより決定することができる。また、遺伝子変異はwww.sanger.ac.uk/genetics/CGP/cosmic/に列挙されている。
【0040】
第3の態様において、遺伝子のコピー数変動は、被験者の腫瘍サンプルについて定義される。この解析は、腫瘍DNAを同じ個体の正常DNAと比較することを可能にするCGH(比較ゲノムハイブリダイゼーション)により行い、染色体異常、即ち、コピー数変動(例えば染色体の喪失又は獲得など)を検出することができる。この技術は当業者に周知である。この知識の例証として、以下の総説又は参考書を引用することができる:Davies et al.(2005, Chromosome Research, 13, 237-248)。この技術は、転座を同定するために有用である。それは、凍結した生検又は腫瘍パラフィンに含まれる材料を用いて簡単に行うことができる。CGHの結果は、腫瘍材料及び正常組織中のコピー数の比率として表現する。0.5の閾値は、獲得又は喪失を記載するために認識されている。この比率が高いほど、異常の振幅が重要になる。このように、重要な異常は、生物学的レベルでの現実の影響を有する可能性が高い。好ましい実施形態において、コピー数変動の倍率変化を決定する。
【0041】
第4の態様において、表1又は表9の遺伝子についてのmiRNA又はマイクロRNAのレベルが、腫瘍サンプル及び正常サンプルにおいて決定される。より好ましくは、各々の遺伝子についての5つのmiRNAのレベルが決定される。好ましい実施形態において、表11のmiRNAが解析される。miRNAを測定するための方法は、当技術分野において周知である。
【0042】
次に、腫瘍組織対正常組織の倍率変化を5つのmiRNAについて決定し、各々の遺伝子の平均倍率変化を5つのmiRNAの倍率変化の平均として算出する。
【0043】
次に、特徴付け工程の後、各々の特定の患者の腫瘍についての以下のパラメータが決定されている:
− 定義された倍率変化を伴う調節解除発現を伴う表1又は9のリストにおける遺伝子のリスト;
− 変異遺伝子のリスト;
− 場合により、コピー数の変動及びこのCNVについての値(倍率変化)を有する遺伝子のリスト。好ましい実施形態において、増幅を提示する遺伝子だけが考慮に入れられる;
− 場合により、特に5つのmiRNA倍率変化に基づく平均倍率変化を伴う調節解除miRNAのリスト。
【0044】
第1の実施形態において、特徴付け方法は、遺伝子発現解析及び変異遺伝子を含む。第2の実施形態において、特徴付け方法は、遺伝子発現解析、変異遺伝子、及びコピー数変動を含む。第三の実施形態において、特徴付け方法は、遺伝子発現解析、変異遺伝子、及びmiRNA解析を含む。第4の実施形態において、特徴付け方法は、遺伝子発現解析、変異遺伝子、コピー数変動、及びmiRNA解析を含む。基準の組み合わせの選択は、各々の介入点について異なることができる。
【0045】
例えば、一部の介入点について、miRNAの影響は大きな影響を有するのに対し、他の介入点については、miRNAは軽微な影響を有する。実施例の項に示す通り、NSCLCを有する患者については、miRNAは、介入点mTOR−AKT−PTEN、RAS、ERK、PI3K、及び免疫調節因子に対して主要な影響を有するのに対し、その影響は、介入点Her、CDK4、6、血管新生、MET、MEK、FGFR、RAF、IGF−Warburg、及びPARPについては軽微である。また、NSCLCを有する患者について、CNVの影響は非常に低いと決定されている。
【0046】
これらのパラメータから、この方法は、患者の腫瘍における妨害又は活性化された介入点の決定及び各々の介入点についてのスコアを算出することによるそれらの順位付けを含む。
【0047】
数学的モデリング/アルゴリズム
各々の介入点についてのスコアを算出するためのアルゴリズムの原理は、以下の通りである:
1−スコアは、介入点が、特に、同じ患者の正常な一致組織と比較して、腫瘍において(異常に)活性化又妨害される可能性と相関するように設計される。それは、1から20の範囲であり、最も高いのはスコアであり、大半の活性化又は妨害されるのは経路である。好ましい実施形態において、スコアは1から10の範囲である。しかし、スコアのスケールは、結果に対する影響を有さない。
2−スコアは、4つのデータソースからの証拠を組み合わせうる:
− 変異;
− 腫瘍対正常において異なって発現される遺伝子における平均倍率変化;
− 場合により、腫瘍対正常のmiRNAの発現における平均倍率変化;及び、
− 場合により、コピー数変動。
【0048】
活性化変異及びスコア計算
異なるデータソースは、スコアにおいて異なる荷重を保有しうる。実際に、活性化変異(例、RAS経路におけるK−RAS)は決定的な荷重を有しうる。
【0049】
次に、この方法の第1のアプローチにおいて、最大スコアは、活性化変異を伴う遺伝子を含む各々の介入点に与えられる。好ましい実施形態において、最大スコアに関連付けられる変異は、表10に列挙される。それは、さらに、p53変異を含みうる。例えば、スコアが0から10の範囲である場合、10の最大スコアは、活性化変異を伴う遺伝子を含むすべての介入点に与えられる。変異の非存在において、スコアはmRNAの平均倍率変化の平均に基づき、場合により、miRNAの発現レベル、より少ない程度で、CNV異常を用いて荷重される。
【0050】
第2のアプローチにおいて、第1のアプローチのルールが行われるが、しかし、スコアは2つのスコア(変異に基づく第1及びmRNAの平均倍率変化の算術平均に基づく第2)の合計である。好ましくは、2つのスコアの範囲/スケールは同じである。例えば、2つのスコアは、各々が0から10の範囲である。
【0051】
第3のアプローチにおいて、スコアは2つのスコア(変異に基づく第1及びmRNAの平均倍率変化に基づく第2)の合計である。しかし、異なる荷重/スコアを変異に与えることができる。特に、活性化変異が検出されると直ぐに10のスコアを与える代わりに、より低いスコア、例えば3のスコアを活性化変異に与えることができる。したがって、介入点の遺伝子中の1つの変異は、3のスコア、2つの変異は6のスコア、3つの変異は9のスコア、より多くの変異は10の最大スコアを与える。また、活性化変異の影響に依存して、異なる荷重を与えることができる。例えば、KRASの活性化変異が10のスコアを与えるのに対し、より機能性の低い影響を伴う変異は3とカウントする。したがって、表10に列挙する変異は、より高い荷重を有しうる、例えば、10をカウントしうる。
【0052】
差次的に発現される遺伝子の平均倍率変化の算出:
グローバルな発現パターンは、腫瘍における、及び対応する正常組織における遺伝子iの発現の倍率変化(fi)を算出するために使用される。この倍率変化は、mRNA TvN倍率変化として参照することができる。それは、正常組織中での遺伝子の発現に対する腫瘍中での遺伝子の発現の比率として算出される。
【0053】
介入点k(Ekとして示す)の平均値/平均倍率変化を算出するために、少なくとも1.3の倍率変化を伴う、差次的に発現される遺伝子の倍率変化を使用する。換言すれば、各々の介入点について、介入点kの遺伝子iの平均倍率変化を算出し、<1.3の閾値を用いて値を切り捨てる。
【0054】
公式には、本発明者らは以下の通りにEkを算出した:M
Kは介入点kに属する遺伝子のセットを示すようにし、m
kは、絶対倍率変化>1.3を伴う差次的に発現された遺伝子だけを含むM
kのサブセットを示す。E
Kは遺伝子m
kの倍率変化の平均値である。
【数1】
【0055】
本発明者らは、次に、m
k中の全ての遺伝子の平均発現レベルを算出する:
【数2】
【0056】
換言すると、特定の介入点についての倍率変化は、表1又は9において定義される介入点に属し、1.3又はそれ以上の倍率変化T対Nを有する、遺伝子の倍率変化の平均値又は算術平均である。
【0057】
特に、異なる介入点の倍率変化を比較するために、相対的スコアリング(例、1〜10)をパーセンタイル計算に基づいて生成する。
【0058】
mRNA及びmiRNAの測定値を組み合わせる。
翻訳において可能なmiRNAの介入を調整するために、本発明者らは、miRNAとその標的mRNAの間での不一致にペナルティを科すことを提案する。介入点又はそれらのセットに属する表1又は9の遺伝子の各々について、本発明者らは、標的スキャン{http://www.targetscan.org/}を使用して、それらの調節に含まれる可能性の最も高いmiRNAを決定し、各々の遺伝子についてのトップ5のmiRNAを選択する。表11は、表1又は9の遺伝子についてのトップ5のmiRNAのリストを提供する。
【0059】
各々の遺伝子iについて、平均miRNA倍率変化(Ai,と示される)を、遺伝子iを標的にする可能性が最も高い5つのmiRNA(5未満のmiRNAが同定されている場合はそれ以下)の倍率変化を平均化することにより算出することができる。次に、各々の遺伝子について、平均miRNA TvNの倍率変化を決定する。
【0060】
次に、介入点の遺伝子の補正された倍率変化を、遺伝子の腫瘍対正常のmRNA倍率変化(mRNA TvN倍率変化)を、遺伝子のmiRNAについての倍率変化(平均miRNA TvN倍率変化)により除することにより計算される。遺伝子の補正された倍率変化を、次に、表1又は9において定義する通りの経路に属し、1.3又はそれ以上のT対Nの倍率変化を有する遺伝子の平均倍率変化の算出においてそれを使用することにより、特定の経路についての倍率変化を算出するために使用する。経路の補正された倍率変化に基づき、補正されたスコア(例、スコア1から10)をパーセンタイルに基づいて生成する。
【0061】
mRNA及びCNVの測定値を組み合わせる。
増幅を伴う遺伝子だけを考慮に入れる。好ましくは、2倍又はそれより高い増幅を伴う遺伝子が、増幅されたとして考慮される。次に、介入点の遺伝子の補正された倍率変化は、遺伝子の腫瘍対正常のmRNA倍率変化(mRNA TVN倍率変化)を、遺伝子のCNV倍率変化により乗じることにより算出する。遺伝子の補正された倍率変化を、次に、表1又は9において定義する通りの介入点に属し、1.3又はそれ以上のT対Nの倍率変化を有する遺伝子の平均倍率変化の算出においてそれを使用することにより、特定の介入点についての倍率変化を算出する。経路の補正された倍率変化に基づき、補正されたスコア(例、スコア1から10)をパーセンタイルに基づき生成する。
【0062】
スコア計算
介入点を比較するために、スコアを各々の介入点に与え、mRNA発現及び活性化変異を考慮に入れる。場合により、3又は4つの変数を考慮することができる:活性化変異、腫瘍対正常におけるmRNAの倍率変化、腫瘍対正常におけるmiRNAの倍率変化、及びコピー数変動(増幅、欠失)。好ましい実施形態において、スコアを各々の介入点に与え、活性化変異、mRNA発現、及びmiRNA発現を考慮に入れる。特定の実施形態において、少なくとも以下の介入点についてスコアを算出する際、miRNAが考慮される:mTOR−AKT−PTEN、RAS、ERK、PI3K、及び免疫調節因子。
【0063】
要約すると、第1の態様において、各々の経路のスコアを以下の通りに算出する:
1−活性化変異が介入点の1つの遺伝子において検出される場合、介入点のスコアは、1から10までスコア化する場合、最高スコア(例、10)である。
2−そうでなければ、スコアは、少なくとも1.3の絶対倍率変化を有し、考慮される介入点について表1又は9の遺伝子のリストに属する遺伝子の腫瘍対正常の倍率変化の平均値に基づいて算出される。
3−場合により、表1又は9の遺伝子のmiRNAのレベルが測定される場合(特に、表11のもの)、各々の遺伝子の平均miRNA倍率変化は、この遺伝子の5つのmiRNAの倍率変化の算術平均として算出される。次に、遺伝子についての補正されたmRNAは、遺伝子の腫瘍対正常のmRNA倍率変化(mRNA TvN倍率変化)を、遺伝子のmiRNAについての平均倍率変化(平均miRNA TvN倍率変化)により除することにより算出する。介入点の遺伝子のmRNA腫瘍対正常の倍率変化の平均値を算出するために、遺伝子についての補正されたmRNA TvN倍率変化が使用される。
4−場合により、表1又は9の遺伝子(又はそれらの一部の遺伝子)のCNVが、2倍又はそれより高い増幅を伴い測定される場合、次に、補正されたmRNAは、遺伝子の腫瘍対正常のmRNA倍率変化(mRNA TvN倍率変化)を、遺伝子についてのCNV倍率変化により乗ずることにより算出する。介入点の遺伝子のmRNAの腫瘍対正常の倍率変化を算出するため、遺伝子についての補正されたmRNA TvN倍率変化を使用する。
【0064】
あるいは、それは、また、特に、表1又は9の全ての遺伝子のシークエンシングを考慮する場合、より少ない加重を変異に帰属するように選択することができる。したがって、第1の代替において、スコアは、変異状態に起因するスコア及びmRNAの差次的TvN発現に起因するスコアの合計である。第2の代替において、変異の影響に目盛り付けするために、3のスコアを、変異を活性化することにより与える。次に、例えば、経路のスコアは、10の最大スコアを用いた活性化変異に基づくスコアであり、10の最大スコアを用いた上で算出されたmRNA発現に基づいたスコアに加えられる。したがって、各々の介入点について、スコアは0と20の間に含まれる。
【0065】
介入点のスコアに基づき、介入点を順位付けする。経路の順位付けによって、当業者が、3つの活性化又は妨害された介入点の1つ又はいくつかの組み合わせ、特に、スコアに従った3つの最も活性化又は妨害された介入点の組み合わせを選択することを可能にすることができる。
【0066】
経路は、各々の介入点に特異的な薬物は、患者を処置するために既に又は直ぐに入手可能であるため、選択されている(表1を参照のこと)。したがって、選択された介入点の組み合わせに基づき、これらの介入点を標的とする薬物の組み合わせを、患者を処置するために選択及び提案することができる。
【0067】
従って、本発明は、癌を有する患者を処置するために有用な3つの薬物の組み合わせを選択するための方法に関し、3つの活性化又は妨害された介入点の群を本発明の方法により選択し、薬物を、各々の活性化又は妨害された介入点について選択し、それにより3つの薬物の組み合わせを提供する。
【0068】
患者への任意の投与に先立ち、薬物の組み合わせの有効性をエクスビボでテストすることができる。例えば、組み合わせは、患者からの腫瘍の生検に基づくモデルでテストすることができる。それは、腫瘍からの腫瘍細胞が移植されている動物モデルでテストすることができる。あるいは、それは、転移性エクスビボアッセイ(MEVA)と呼ばれる前臨床モデルにおいてテストすることができる。それは、足場非依存性システムを通じたインビトロ3D組織培養である。
【0069】
次に、本発明は、癌を有する患者の処置の方法又は癌を有する患者を処置するための薬物の組み合わせを選択するための方法に関し、以下を含む:
− 患者からの腫瘍サンプル及び組織学的に一致させた正常組織を提供すること;
− 上で詳述する通りの正常サンプルと比較して腫瘍サンプルを特徴付けること;
− 上で詳述する通りの各々の介入点についてスコアを算出すること;
− 3つの活性化又は妨害された介入点、好ましくは3つの最も活性化又は妨害された介入点を選択すること;
− 3つの選択した活性化又は妨害された介入点を標的とする薬物の組み合わせを選択すること;
− 場合により、患者に、薬物の選択された組み合せを投与すること。
【0070】
場合により、本発明の方法は、3つの薬物のいくつかの組み合わせを提供することができる。実際に、任意の薬物耐性を防止するために、組み合わせを連続的に使用することができる。
【0071】
また、本発明は、キット及びそれら状態に従って介入点を分類するための、及び、最も活性化又は妨害された介入点を標的とするとして選ばれた3つの薬物の組み合わせを選択するためのそのようなキットの使用に関し、キットは、表1又は9の遺伝子のmRNA発現レベルを測定するための手段を含む。特に、そのような手段は、表1又は9の各々の遺伝子について特異的なプライマー及び/又はプローブであることができる。
【0072】
場合により、キットは、表1又は9の遺伝子中の変異を検出するための手段をさらに含んでもよい。これらの手段は、表1又は9の遺伝子の全シークエンシングのために適しうる。より好ましくは、キットは、表10の変異を検出するための手段を含む。手段は、変異を含む断片をコードする核酸配列の特異的なプローブであることができる。それらは、また、遺伝子の増幅及びシークエンシングを可能にするプライマーであることができる。
【0073】
場合により、キットは、表1又は9の遺伝子のmiRNAのレベル、特に表11のものを決定するための手段をさらに含んでもよい。最後に、キットは、表1又は9の遺伝子のコピー数変動を決定するための手段をさらに含んでもよい。
【0074】
最後に、本発明は、本発明の方法により同定された目的の薬物の組み合せに関する。特定の実施形態において、本発明は、PDL1又はCTLA4を標的とする1つの薬物ならびにRAFの阻害剤、血管新生の阻害剤、MEKの阻害剤;METの阻害剤及びCDK4、6の阻害剤からなる群より選択される2つの薬物を含む薬物の組み合わせに関する。
【0075】
免疫調節因子(抗PD1L又は抗CTLA4)及び2つの標的治療の組み合わせとして、三剤レジメン治療を定義する主な理由は、関連の毒性を含むことである。実際に、標的治療を組み合わせることの主な問題は、追加の毒性でありうる。二重組み合わせの毒性を含むことが、既に実証されたが、第3の薬物(例えば抗PD1Lなど)を加えることは、特に転移性NSCLCのための効果的な許容される治療に寄与しうる。
【0076】
したがって、本発明は、癌の処置における使用のための薬物の組み合わせに関し、薬物の組み合せは、表6、表7、表8に開示する組み合わせの中から選択される。
【0077】
好ましくは、薬物の組み合わせは、3つの薬物の組み合わせである。場合により、それは追加の薬物を含んでもよい。
【0078】
より具体的な実施形態において、本発明は、PDL1を標的とする薬物、RAFの阻害剤、及び第3の標的薬物(例えばMEK6の阻害剤、METの阻害剤、CDK4、6の阻害剤、又は血管新生の阻害剤など)を含む薬物の組み合わせに関する。
活性化された介入点の発生頻度の分析に基づき、同時活性化の傾向の分析に基づき、最も重要な組み合わせは、以下の通りである:
1.抗PD1L(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+MtorPI3K阻害剤(例、Pfizer)
2.抗PD1L(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+血管阻害剤(例、Pfizer)
3.抗PD1L(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+met阻害剤(例、Pfizer)
4.抗PD1L(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+CDK4、6阻害剤(例、Pfizer)
組み合わせのためのこれらは、123名の患者の遡及的コレクションの分析において決定される通り、NSCLCを伴う患者の51%をカバーする。
【0079】
これらの4つの組み合わせに加えて、本発明者らは、CTL14を用いてPD1Lを交換することにより、免疫調節因子を2つの他の標的薬物と組み合わせる基準が満たされることを決定した。4つの追加の組み合わせを想定することができ、72%まで患者の適用範囲を増加させる。
5.抗CTLA4(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+MtorPI3K阻害剤(例、Pfizer)
6.抗CTLA4(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+血管阻害剤(例、Pfizer)
7.抗CTLA4(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+met阻害剤(例、Pfizer)
8.抗CTLA4(例、AZ)+汎RAF阻害剤(例、Takeda)*+CDK4、6阻害剤(例、Pfizer)
【0080】
汎RAF阻害剤は、患者の大半において、MEK阻害剤を用いて交換することができることに言及する価値がある。この交換によって、8つの組み合わせが生成される:
9.抗PD1L(例、AZ)+MEK阻害剤+MtorPI3K二重阻害剤(例、Pfizer)
10.抗PD1L(例、AZ)+MEK阻害剤+血管阻害剤(例、Pfizer又はTakeda)
11.抗PD1L(例、AZ)+MEK阻害剤+met阻害剤(例、Pfizer)
12.抗PD1L(例、AZ)+MEK阻害剤+CDK−6阻害剤(例、Pfizer)
13.抗CTLA4(例、AZ)+MEK阻害剤+MtorPI3K二重阻害剤(例、Pfizer)
14.抗CTLA4(例、AZ)+MEK阻害剤+met阻害剤(例、Pfizer)
15.抗CTLA4(例、AZ)+MEK阻害剤+血管阻害剤(例、Pfizer又はTakeda)
16.抗CTLA4(例、AZ)+MEK阻害剤+CDK4、6阻害剤(例、Pfizer)
【0081】
好ましい実施形態において、上記の薬物は、表1において開示するものの間で選択することができる。
【0082】
より好ましくは、薬物の組み合せは、以下からなる群において選択される:
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+PF−384(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+クリゾチニブ(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+パルボシクリブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+PF−384(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+クリゾチニブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+MLN2480(Takeda)+パルボシクリブ(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+PF−384(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+クリゾチニブ(Pfizer)
Medi−4736(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+パルボシクリブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+PF−384(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+クリゾチニブ(Pfizer)
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ(Astra Zeneca)+アキシチニブ(Pfizer)又はモテサニブ(Takeda)、及び
トレメリムマブ(Astra Zeneca)+セルメチニブ+パルボシクリブ(Pfizer)。
【0083】
「薬物の組み合わせ」により、組み合わせの薬物を含む医薬組成物又は同時、別々、もしくは連続的使用のための組み合わせ調製物としての組み合わせの薬物を含むキットもしくは産物に言及する。
【0084】
本発明は、以下に関する:
− 特に癌の処置における使用のための組み合せの薬物及び医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物;及び/又は
− 特に癌の処置における同時、別々、もしくは連続的使用のための組み合わせ調製物として、組み合わせの薬物を含む産物もしくはキット;及び/又は
− 特に癌の処置における同時、別々、もしくは連続的使用のための組み合わせの薬物を含む組み合わせ調製物;及び/又は
− 放射線治療及び/又は追加の抗腫瘍剤との組み合わせにおける、癌の処置における使用のための組み合わせの薬物を含む医薬的組成物;及び/又は
− 癌の処置のための医薬の製造のための組み合わせの薬物を含む医薬的組成物の使用;及び/又は
− 放射線治療及び/又は追加の抗腫瘍剤との組み合わせにおける、癌の処置のための医薬の製造のための組み合わせの薬物を含む医薬的組成物の使用;及び/又は
− 組み合せの薬物及び医薬的に許容可能な担体を含む医薬的組成物の効果的な量を投与することを含む、それを必要とする被験者において癌を処置するための方法;及び/又は
− 組み合せの薬物の効果的な量を投与することを含む、それを必要とする被験者において癌を処置するための方法;及び/又は
− 放射線治療との組み合わせにおいて、組み合わせの薬物を含む医薬的組成物の効果的な量を投与することを含む、それを必要とする被験者において癌を処置するための方法。
【0085】
好ましい実施形態において、癌は肺癌であり、より好ましくはNSCLCである。
【0086】
以下の章では、材料、方法、及び、スコアリングシステムにより決定された活性化の介入点の発生の規模及び頻度に基づく、組み合わせの可能性の完全な研究を提示する結果を記載する。また、組み合わせの選択には、同時活性化の傾向を考慮に入れる。
【0087】
実施例
方法
患者及び組織サンプル
本試験は、CHEMORESイニシアティブ(化学療法抵抗コンソーシアム)により組織されたが、それは、ヨーロッパ8ヶ国における19の学術センター、癌研究のための組織、及び研究型バイオテクノロジー企業を含むEU資金提供(FP6)統合プロジェクトである。
【0088】
2002年1月30日と2006年6月26日の間にInstitut Mutualiste Montsouris(フランス、パリ)で完全な外科的切除を受けた123人の患者のコホートからの組織サンプルを分析した。臨床的特徴を以下の表4に与える。患者の平均年齢は63歳(範囲41〜85)であり、34人(28%)は女性であり、89人(72%)は男性であった。全ての腫瘍の組織病理は、同じ病理学者(JvdO)により検討された:50人の患者がSCC、57人がAC、13人がLCCを有し、3人が未分類であった。新しい第7版TNM分類を使用すると、56人がステージI、25がステージII、28人がステージIII、及び4人がステージIVであった。アジュバントプラチナベースの化学療法を、61人の患者に投与した。59人の患者が再発を経験した。2年無再発生存率は64%であり、このコホートについての再発までの時間の中央値は5.2年であった。40ヶ月間(範囲0〜92)の追跡期間の中央値後、36人の患者が死亡し、23人の患者が再発を伴い生存していた。
【0089】
この試験は、瞬間凍結した腫瘍及び隣接正常肺組織を使用して実施した。サンプルは、Tumor Analysis Best Practices Working Groupに従って取り扱った(Nat Rev Genet 2004; 5:229-237)。ヘマトキシリン及びエオシン染色された凍結切片(分析用スライドの切断前後に採取)によって、85%の細胞含量の中央値(65%〜95%の四分位範囲)が明らかになった。全ての組織は、書面での患者の同意を得た後にバンクに預け、試験は、Institut Gustave Roussy(IGR)の倫理委員会により承認された。ゲノム研究は、ゲノムセンター中核施設(ISO9001認定)(アジレント技術のための標識された欧州レファレンス及びトレーニングセンター)中のIGR(Chemoresコンソーシアムのゲノムワークパッケージのリーダー)で実施した。分析は、IGR及びカロリンスカ研究所(統合分析ワークパッケージのリーダー)で実施した。
【表2】
【0090】
データの入手可能性
この試験に関連するマイクロアレイデータは、European Bioinformatics Institute(http://www.ebi.ac.uk/arrayexpress/)でのArray Expressデータリポジトリに、アクセッション番号E−MTAB−1132(GE)、E−MTAB−1133(CGH)、及びE−MTAB−1134(MIR)の下で提出されている。
【0091】
オリゴヌクレオチドaCGH
DNAサンプルをQiagen QIAamp DNA Miniキット(Qiagen、ドイツ、ヒルデン)を使用して組織から抽出した。各々の場合において、正常組織サンプルを、その対応する腫瘍サンプルに対する参照として使用した。DNAを制限消化し、Agilent BioanalyzerによりDNA 7500チップ(Agilent Technologies、米国カリフォルニア州サンタクララ)上でコントロールした。断片化された参照及びテストDNAを、Agilent Genomic DNA Labelling Kit PLUSを使用し、それぞれCy3−dUTP又はCy5−dUTPを用いて標識した。サンプルを、Microcon YM-30フィルター(Millipore、マサチューセッツ州ベリニカ)を使用して精製した。ハイブリダイゼーションを、20rpmの回転オーブン(Robbins Scientific、カリフォルニア州マウンテンビュー)中で、65℃で24時間にわたりAgilent244Kアレイ上で実施し、適切な洗浄工程が続いた。スキャニングは、デフォルトパラメータを使用し、Agilent G2505C DNAマイクロアレイスキャナーを用いて実施した。スキャンからのCy5及びCy3シグナルの定量化は、デフォルトパラメータを使用し、Feature Extraction v10.5.1.1(Agilent Technologies)を用いて実施した。
【0092】
CGHデータ処理及び分析
結果として得られた生シグナル及びlog2(比率)プロファイルを標準化し、それらの染料組成物(Cy5/Cy3)及び局所GC含量に従って中心化した。これらのプロファイルを、デフォルトパラメータを使用し、R v2.8.1についてのDNAコピーパッケージ中でのその実施を通じて、円形バイナリセグメンテーションアルゴリズム(Olshen et al. Biostatistics 2004 Oct; 5(4): 557-72)を用いてセグメント化した。DNAコピー数の不均衡は、その内部ノイズに従い、3つの連続プローブの最小値及び各々のプロファイルについて特異的であった最小の絶対振幅閾値を考慮して検出した。この特定の内部ノイズは、ゲノム上の連続プローブにわたる絶対log2(比率)距離の中央値の1/4としてコンピュータ処理した。実施した128のaCGHハイブリダイゼーションのうち、17を廃棄し(それらの臨床注釈に起因する7、それらの正常基準の異常に起因する2、及び、それらのプロファイルの悪い品質に起因する8)、111の使用可能なプロファイルがもたらされた。本試験における全てのaCGH座標を、UCSC構築hg18により定義される通り、ヒトゲノムに対してマッピングする。
【0093】
AC、LCC、及びSCC集団の間での差次的異常を伴うゲノム領域の発見を評価するために、ANOVAテストを、セグメント化されたaCGHデータセットで実施した。複数のテストを考慮するために、p値を偽発見率(FDR)に形質転換した(Benjamini et al. J Royal Statist Soc B 1995; 57: 289-300)。
【0094】
遺伝子発現及びマイクロRNAマイクロアレイアッセイ
各々のNSCLC組織サンプルから切り出した10ミクロンの厚さの40〜50の凍結切片の溶解を、Polytronホモジナイザー(Ultraturrax、IMLAB、フランス、リール)を使用して行った。RNA抽出は、TRIzol(登録商標)試薬プロトコル(Invitrogen、米国カリフォルニア州カールズバッド)を用いて実施した。全RNAを、Nanodrop ND-1000分光計及びBioanalyzer-2100(Agilent Technologies)を用いて定量及び定性した。
【0095】
少量の全RNA(反応当たり500ngの全RNA)のために適合したデュアルカラーCy3(正常サンプル)及びCy5(腫瘍サンプル)標識のために、Agilent Fluorescent Low Input Linear Amplificationキットを使用し、Qiagen RNeasy Miniキットによる及びAgilentにより提供されるプロトコルによる標識プローブの精製が続いた。遺伝子発現プロファイリングは、Agilentからのデュアルカラー244Kヒトエクソンアレイを使用し、染料−スワップを用いて実施した(44Kヒトゲノムプラス195000プローブの内容物を伴うカスタム設計、UCSC構築hg18のrefGeneリストにおいて定義される通りの各々のエクソンについての1つ(http://genome.ucsc.edu/))。ハイブリダイゼーションは、10rpmで、65℃で17時間にわたり行い、洗浄工程が続いた。スキャンしたマイクロアレイ画像を、Feature Extractionソフトウェアバージョン10.5.1.1(Agilent)により分析した。
【0096】
マイクロRNA解析のために、正常サンプル及び腫瘍サンプルを別々のアレイにハイブリダイズさせた。miRNA完全標識及びハイブリダイゼーションキットを伴うAgilent miRNAマイクロアレイシステムをCy3標識のために使用した。簡単には、単離した全RNAを脱リン酸化し、pCp−Cy3を用いて標識し、20rpmの回転オーブン(Robbins Scientific)中で、55℃で20時間にわたりAgilent 8x15Kアレイにハイブリダイズした。スライドを洗浄し、デフォルトパラメータを使用したAgilent G2565C DNAマイクロアレイスキャナーを使用して遺伝子発現についてスキャンした。
【0097】
遺伝子変異解析
シークエンシングは、IGRで及びRoyal Institute of Technology(スウェーデン、ストックホルム)で実施した。DNAを、QIAamp DNA Miniキット(Qiagen、ドイツ、ヒルデン)を用いて抽出した。標的エクソンのPCR増幅後、シークエンシング反応を、BigDye(登録商標)Terminator Cycle Sequencing Kit(Applied Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティ)を用いて行った。プライマー配列は必要時に入手可能である。シークエンシング反応を、48キャピラリー3730 DNA Analyzer(登録商標)で実行した。配列解析及びアラインメントを、SeqScape(登録商標)ソフトウェア(Applied Biosystems)を用いて実施した。全ての検出された変異を、少なくとも1つの独立したPCR反応において確認した。全ての123のサンプル中で、発癌変異ホットスポットを含むエクソンの完全コード配列を以下に対応して解析した:TP53(NM_000546.4)エクソン5〜8;KRAS(NM_004448.2)エクソン2及び3;EGFR(NM_005228.3)エクソン18〜21;PIK3CA(NM_006218.2)エクソン10及び21;BRAF(NM_004333.4)エクソン15;ERBB2(NM_004448.2)エクソン18、20〜24;KDR(NM_002253.1)エクソン2、26、27、及び30;ならびにAKT1(NM_005163.2)エクソン4。
【0098】
遺伝子発現データの処理及び標準化
遺伝子発現解析のために使用された全ての処置方法を、Rバイオコンダクタープロジェクト(Gentleman et al. Genome Biology, 5: R80)において収集された機能及びパッケージならびに書面のカスタムルーチン(custom written routines)を使用し、Agilent Feature Extraction生データファイルからのシグナルの中央値で実施した。
【0099】
遺伝子発現データについて、染料−スワップアレイを、最初に、条件当たりで得られた1つのアレイに(強度の平均値を取ることにより)組み合わせた。この組み合わせは、ゼロ上のM値(log2比率)を中心とする結果を有する。次に、フラグスポットならびに対照スポットを除去した。標準化を、次に、RパッケージLIMMAからのnormalizeWithinArrays機能を使用して実施した(Smyth GK Statistical Applications in Genetics and Molecular Biology 2004, vol3: N°1、文献3)。
【0100】
miRNAデータについては、対照スポットを系統的に除去し、フラグスポットを欠失値(「NA」)として見なした(生ファイルからのgIsFeatNonUnifOLカラム及びgIsSaturatedカラム)。アレイの標準化は、最小バリアントセット方法(least−variant−set method)(Suo et al. RNA 2010 Dec; 16(12): 2293-303)を使用して実施した。
【0101】
miRNA発現の差次的発現解析
差次的に発現したmiRNAを評価するために、本発明者らは、最初に、R中のLIMMAパッケージのlmFit機能を伴う各々のプローブについての線形モデルを適合することにより、サンプルの2群間の倍率変化及び標準誤差を推定した。次に、本発明者らは、経験的ベイズスムージングを、eBayes関数を用いて以前にコンピュータ処理した線形モデルからの標準誤差に適用した。
【0102】
活性化された介入点のスコアリング/順位付け
アルゴリズム
数学的モデリング及びスコアリングシステムは、オミックスデータ、シーケンシング、遺伝子発現、miRNA、及び、各々の患者について個々に腫瘍と正常の間の差として決定されたコピー数変動の統合に基づくスコア(1〜10)を与えることを目的とする。SPRINGスコアリングによって、活性化経路の同定及び順位付けが可能になり、全体的な概念は、そのような活性化経路を、併用標的治療を用いて遮断すべきであるということである。
【0103】
最初の数学的モデルは、シーケンシング、コピー数変動、及び腫瘍対正常遺伝子発現が入手可能であったNSCLCを伴う123人の患者からの遡及的データセットに基づいて確立された。これらのデータを使用して、上記の構造的及び機能的結果の全てにおける患者及び因子についての単純化された経路の各々について、活性化のスコアを提供するアルゴリズムが確立されてきた。アルゴリズムの原理を
図2において開示する。
【0104】
スコアリングは、腫瘍生検及び正常生検の4つの型のゲノム研究を統合する直感的なアルゴリズムに基づく。
1.変異:V.1において、本発明者らは、シークエンシングデータ(NSCLC:EGFr、kRAS、BRAF、PI3KCA、及びHER2の臨床ケアにおいて現在使用される遺伝子/変異だけを含む)の非常に限られたセットを使用した。加えて、本発明者らは、p53(肺(及び全ての固形腫瘍)において最も頻繁に変異している遺伝子)を配列決定した。
a.変異が検出される場合、アルゴリズムによって、対応する単純化経路中の最大スコア10が割り当てられる。
2.遺伝子発現:各々の単純化経路について、腫瘍対正常におけるmRNA定常状態レベルを使用して、経路の平均倍率変化を算出する。
a.個々の倍率変化の値を、閾値1.3で切り捨てる。
b.各々の単純化経路についての個々の平均倍率変化の値を、キャリブレータとして使用される、123のNSCLCのデータの遡及的セットにおいて順位付けする。
c.下の3つの実施例において示す通り、倍率変化の範囲は、他の経路と互いに異なる。それらを比較するために、本発明者らは、パーセンタイル計算に基づき1から10の相対スコアリングを生成した。
3.miRNA発現:各々の遺伝子について、本発明者らは、TargetScanデータベースからの上位の5つの一致したmiRNAを選択した。
a.各々のmiRNAについての倍率変化T対N定常状態レベルを使用して、平均倍率変化を生成した。
b.各々の遺伝子についての倍率変化T対Nを、5つの対応するmiRNAの平均Fc T/Nにより除した。
c.本発明者らは、次に、各々の単純化経路についての補正された平均倍率変化を生成した。
d.本発明者らは、パーセンタイルに基づき、補正されたスコア1から10を生成した。
4.コピー数変動。増幅が検出される場合、本発明者らは、各々の遺伝子についてのmRNA発現倍率変化の値を、倍率変化増幅の値により乗じた。次に、本発明者らは、経路の補正された平均倍率変化及びパーセンタイルスコアを生成する。
【0105】
【表3】
【0106】
次の工程において、本発明者らは、全ての活性化された介入点の選択を作製した。スコア8、9、及び10は、重要な/高い活性化を示すとして考慮したのに対し、スコア6及び7は、中間の活性化を示すことを考慮した。スコア<6は、活性化されていない介入点を示すとして考慮される。
【表4】
【0107】
好ましい実施形態において、最も合理的な組み合わせの決定を可能にする介入点(スコア>5)の活性化の頻度は以下である。
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】