(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で開示される例示的な円形波動ドライブの実施形態は、公知のハーモニックドライブ及びサイクロイドドライブよりも単純な構造であり得る。本明細書で開示される例示的な円形波動ドライブの実施形態は、サイズが小さく、広い範囲の速度減速比を与え、僅かなバックラッシを有して又は有さずに動作することができる。
【0011】
一般的に言えば、本明細書で開示される例示的な円形波動ドライブの実施形態は、円形チャンバを内部に有するハウジングを含むことができる。ハウジングは、囲まれた円形チャンバを形成するべくハウジング内のキャビティを閉鎖するカバーを含むことができる。チャンバの円形内壁に沿って歯が配置されてもよい。中空中心部を有するリング形ホイールがチャンバ内に存在してもよい。ホイールは、ハウジングの円形内壁に沿って配置された歯と噛み合う外歯を含んでもよい。ホイールの直径は、ホイールの歯の一部だけが任意の所与の時点でハウジングの内歯と噛み合うように、チャンバの直径よりも小さくてもよい。ホイールはまた、その内壁の一部に沿って配置される歯を含んでもよい。
【0012】
別の実施形態では、チャンバの円形内壁とリング形ホイールのいずれも歯を含まないが、むしろ、チャンバの円形内壁とリング形ホイールとの摩擦がそれぞれを互いに少なくとも部分的に係合させる。摩擦は、チャンバの円形内壁の材料とリング形ホイールの材料との間に自然に存在する場合があり、又は摩擦は、チャンバの円形内壁とリング形ホイールとの間に配置される摩擦要素を介して増強されてもよい。こうした摩擦要素は、摩擦を増強させるために、チャンバの円形内壁及びリング形ホイールのうちの少なくとも1つにおける、例えば刻み付き面を含む表面特徴又は表面処理を含んでもよい。別の実施形態では、摩擦要素は、チャンバの円形内壁とリング形ホイールとの間に配置される、ゴム、ポリマーなどの別個の材料を含んでもよい。
【0013】
本明細書で開示される例示的な円形波動ドライブの実施形態はまた、ウェーブジェネレータを含むことができる。ウェーブジェネレータは、入力シャフト部分と、ホイールを駆動する部分を含むことができる。ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分は、円形の断面形状を有してもよく、入力シャフト部分は、回転時にそこに偏心運動を付与するべくホイールを駆動する部分の中心軸からオフセットされてもよい。ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分の長軸は、ホイールの内径よりも小さい寸法であってもよい。ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分とホイールの中空中心部は、ウェーブジェネレータの円周面がホイール内壁の非歯区域と位置合わせされ、すべり接触することができるように、ベアリングの内側レース及び外側レース上にプレスばめされてもよい。ウェーブジェネレータの入力シャフト部分は、ハウジングの開口部を通して延びてもよい。
【0014】
例示的な円形波動ドライブの実施形態は出力要素をも採用することができる。出力要素は、外周歯を有する円形のホイールにより駆動される部分と、そこから延びる出力シャフト部分とを含んでもよい。出力要素のホイールにより駆動される部分は、ハウジングのチャンバ内に存在してもよく、ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分とは反対のホイールの中空中心部内に配置されてもよい。出力要素のホイールにより駆動される部分の直径は、ホイールにより駆動される部分の歯付き円周面が、ホイール内壁の歯付き区域と位置合わせされ、部分的に接触するように、ホイールの内径よりも小さくてもよい。出力要素の出力シャフト部分は、ハウジングの開口部を通して延びてもよい。出力要素の出力シャフト部分は、ウェーブジェネレータの入力シャフト部分と同軸に配置されてもよいが、ハウジングから反対方向に延びてもよい。ウェーブジェネレータの入力シャフトと出力要素の出力シャフトとの両方は、ベアリングを通ってもよい。
【0015】
作動時に、ウェーブジェネレータの入力シャフトは、電気駆動モータなどの回転付与アクチュエータに接続されてもよい。アクチュエータが、ウェーブジェネレータに、そのホイールを駆動する部分をホイール内で回転させることができる回転運動を付与してもよい。ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分の回転は、ハウジングの内壁に沿ってホイールの回転(自己回転と呼ばれる場合がある)を生じることができ、このホイールの回転は出力要素を同様の回転速度で回転させることができる。
【0016】
ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分の外周面とホイール内壁の嵌合面はベアリングによって分離することができるので、ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分とホイール内壁の嵌合面との摩擦係数は極めて低くなり得る。その結果、ホイールは、ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分と連動して回転しないが、むしろ、ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分の円周面に沿ってスライドし得る。これは、結果的にウェーブジェネレータ及び関連するアクチュエータの回転速度よりも小さいホイールの回転速度をもたらすことができる。円形波動ドライブの入力側と出力側との間の全減速は、ウェーブジェネレータの直径、ホイールの外周、ハウジングの内壁、出力要素の外周、及び上記の4つの表面のそれぞれの歯の数、のうちの少なくとも1つに依存する場合がある。2つの表面が出会うときに大直径は小直径よりも必ずしも多くの歯を有さなくてもよい。直径と歯の数の種々の組合せにより、減速の大きさは、例えば30:1〜10,000:1といった広い範囲をカバーすることができ、これは既存の装置の使用を通じて可能ではないであろう。
【0017】
図5は、円形波動ドライブ500の組み立てられた例示的な実施形態を例示する。
図1A〜
図4Bは、円形波動ドライブ500を構成する種々の構成材を例示する。
図5に例示されるように、円形波動ドライブ500は、ハウジング10、ホイール100、ウェーブジェネレータ200、及び出力要素300を含む。
【0018】
円形波動ドライブ500は種々の構成材を含んでもよく、そのいずれかは、例えば、金属、合金、複合材、ポリマー、ゴム、セラミック、有機材料などを含む種々の材料のいずれかを含んでもよい。
【0019】
図1Aは、ハウジング10の例示的な実施形態の切取正面図である。
図1Bは、ハウジング10の側部断面図である。ハウジング10は、例えばディスク形状を含む種々の形状のいずれかを有する外形を含んでもよい。ハウジング10は、円形を有する内周壁15を含んでもよい。一実施形態では、ハウジング10は、種々の外形のいずれかを含んでもよいが、内周壁15は円形を有していなければならない。ハウジング10は実質的に中空であってもよい。
【0020】
ハウジング10は、主本体部20を含んでもよい。主本体部20は、キャビティ30を画定するベース及び少なくとも1つの側部を含んでもよい。
【0021】
ハウジング10は、カバー要素25を含んでもよい。カバー要素25は、主本体部20のキャビティ30を選択的に閉鎖してもよい。カバー要素25は、ハウジング10内に円形チャンバ35を形成するべく主本体部20のキャビティ30を選択的に閉鎖してもよい。
【0022】
カバー要素25は、例えばねじが切られたファスナ(図示せず)を含む種々のファスナのいずれかを用いてハウジング10の主本体部20に取り付けられてもよい。ねじが切られたファスナは、それぞれカバー要素25及び主本体部20の協働する穴40、45を通り、位置合わせされてもよい。カバー要素25を主本体部20と接触している状態に選択的に又は恒久的に維持することができる任意の他のファスナ装置が用いられてもよい。
【0023】
主本体部20は開口部50を含んでもよい。カバー要素25は開口部55を含んでもよい。開口部50及び55は同軸に位置合わせされてもよい。同軸に位置合わせされる開口部50、55は、それぞれウェーブジェネレータ及び出力要素(図示せず)の一部が通ることを可能にするためにハウジング10内に配向されてもよい。開口部50及び55は内周壁15と同軸であってもよい。
【0024】
ベアリング60及び65が、それぞれ、開口部50及び55のそれぞれに保持されてもよい。ベアリング60、65は、ウェーブジェネレータ及び出力要素(図示せず)の回転を容易にすることができる。ベアリング60、65は、ウェーブジェネレータ及び出力要素(図示せず)の回転を容易にするためにハウジング10の各対向面に取り付けられてもよい。ベアリング60、65は、ウェーブジェネレータ及び出力要素(図示せず)の回転を容易にする任意の様態でハウジング10に作動的に接続されてもよい。
【0025】
一実施形態では、ハウジング10は、チャンバ35の内周壁15に沿って配向される1つ又は複数の摩擦要素70を含んでもよい。摩擦要素70は、対応するホイール(図示せず)と係合するように構成されてもよい。摩擦要素70は、例えば、ギヤ歯、刻み付き面、凸要素、凹要素、ゴム要素、ポリマー要素などを含む、内周壁15と対応するホイールとの間の摩擦を増加させるための種々の要素のいずれかを含んでもよい。
【0026】
一実施形態では、摩擦要素70は、内周壁15と対応するホイールとの間の摩擦を増加させるためのゴム要素を含んでもよい。一実施形態では、ハウジング10は、内周壁15に沿って配向される摩擦要素70を含まないが、むしろ、摩擦要素は、内周壁15に対応するホイールの外周に沿って配向されてもよい。
【0027】
一実施形態では、1つ又は複数の摩擦要素70が、チャンバ35の内周壁15に沿って配向される1つ又は複数の歯を含んでもよい。摩擦要素70は、対応する歯が付けられたホイール(図示せず)と係合するように構成されてもよい。
【0028】
図2A及び
図2Bは、それぞれ、ホイール100の例示的な実施形態の正面図及びホイール100の側部断面図を例示する。ホイール100は、内壁115によって画定される中空中心部を有する実質的にリング形の又は環状のホイールであってもよい。ホイール100は、円形波動ドライブ500が組み立てられるときにハウジング10のチャンバ35内に配向されてもよい。
【0029】
ホイール100は、ホイール100と内周壁15との間の摩擦を増加させるための外部摩擦要素105を含んでもよい。外部摩擦要素105は、例えば、ギヤ歯、刻み付き面、凸要素、凹要素、ゴム要素、ポリマー要素などを含む、内周壁15とホイール100との間の摩擦を増加させるための種々の要素のいずれかを含んでもよい。
【0030】
一実施形態では、外部摩擦要素105は、内周壁15とホイール100との間の摩擦を増加させるためのゴム要素を含んでもよい。一実施形態では、ハウジング10は、内周壁15に沿って配向される摩擦要素70を含まないが、むしろ、ホイール100が、内周壁15に対応するホイール100の外周に沿って配向される外部摩擦要素105を含んでもよい。別の実施形態では、ホイール100は、外部摩擦要素105を含まないが、むしろ、ハウジング100が、内周壁15に沿って配向される摩擦要素70を含む。
【0031】
一実施形態では、外部摩擦要素105は、ホイール100に沿って配向される1つ又は複数の歯を含んでもよい。外部摩擦要素105は、チャンバ35の円周壁15の摩擦要素70の対応する歯と係合するように構成されてもよい。
【0032】
摩擦要素70及び外部摩擦要素105のうちの少なくとも1つは、内周壁15とホイール100との間のすべりを低減する、緩和する、及びなくす、のうちの少なくとも1つをするように構成されてもよい。
【0033】
ホイール100の外径は内周壁15の直径よりも小さくてもよい。一実施形態では、ホイール100の外部摩擦要素105の一部だけが、任意の所与の時点で内周壁15及び摩擦要素70と係合する。一実施形態では、ホイール100の外径は内周壁15の直径よりも小さい。
【0034】
ホイール100は、内壁115の一部に沿って配置される内部摩擦要素110を含んでもよい。内部摩擦要素110は、例えば、ギヤ歯、刻み付き面、凸要素、凹要素、ゴム要素、ポリマー要素などを含む、内壁115と円形波動ドライブ出力要素(
図4A及び
図4Bに300で例示される)との間の摩擦を増加させるための種々の要素のいずれかを含んでもよい。
【0035】
一実施形態では、ホイール100の内壁115は、摩擦要素部分120と非摩擦要素部分125に軸方向に分割される。
【0036】
一実施形態では、内壁115の非摩擦要素部分125は、ベアリング(
図5及び
図6に235で例示される)の外側レース上にプレスばめされてもよい。
【0037】
一実施形態では、ベアリング235の内側レースは、ウェーブジェネレータ200のホイールを駆動する部分(
図3A〜
図3Cに210で例示される)の表面上にプレスばめされてもよい。
【0038】
内壁115の摩擦要素部分120は、円形波動ドライブ出力要素300の外部摩擦要素315と係合するように適合されてもよく、その各々は
図4A及び
図4Bに例示される。
【0039】
図3A〜
図3Cは、それぞれ、ウェーブジェネレータ200の例示的な実施形態の正面図、ウェーブジェネレータ200の側面図、及びウェーブジェネレータ200の上面図を例示する。
【0040】
ウェーブジェネレータ200は、入力シャフト部分205及びホイールを駆動する部分210を含んでもよい。
【0041】
入力シャフト部分205は、例えば電気駆動モータなどの回転付与アクチュエータに作動的に接続されてもよい。入力シャフト部分205は、種々の回転付与アクチュエータのいずれかに接続されてもよい。
【0042】
ホイールを駆動する部分210は、ホイール100の内壁115の非摩擦要素部分125と係合してもよい。ホイールを駆動する部分210は、ベアリング235(
図5及び
図6に例示される)を介してホイール100の非摩擦要素部分125と係合してもよい。一実施形態では、ホイールを駆動する部分210は、ホイール100とウェーブジェネレータが円形波動ドライブ500に組み立てられるときにホイールを駆動する部分210とホイール100との非常に低摩擦の係合を維持するために、ベアリング235を介してホイール100の非摩擦要素部分125と係合してもよい。
【0043】
ホイールを駆動する部分210は、例えば、円形、レーストラック形などを含む種々の断面形状のいずれかを含んでもよい。
【0044】
入力シャフト部分205の中心は、ウェーブジェネレータ200が回転されるときにホイールを駆動する部分210に偏心運動を付与するべくホイールを駆動する部分210の中心軸A
Cからオフセットされてもよい。
【0045】
ホイールを駆動する部分210の円周面215に摩擦要素がなくてもよい。ホイールを駆動する部分210の円周面215は、ベアリング235の内側レースと係合してもよい。ホイールを駆動する部分210の円周面215は、ベアリング235の内側レースにプレスばめされてもよい。
【0046】
ホイールを駆動する部分210のその長軸A
Lに沿った寸法は、ホイール100の内壁115の内径よりも小さくてもよい。一実施形態では、ホイールを駆動する部分210は、内壁115の内径よりも小さいその長軸A
Lに沿った寸法を含む。
【0047】
円形波動ドライブ500が組み立てられるときに、ウェーブジェネレータ200のホイールを駆動する部分210は、ハウジング10のチャンバ35内に配向されてもよい。円形波動ドライブ500が組み立てられるときに、ホイールを駆動する部分210は、ホイール100の中空部分内に配置されてもよい。円形波動ドライブ500が組み立てられるときに、ホイールを駆動する部分210は、ホイール100の内壁115の非摩擦要素部分125からベアリング235によって分離されてもよい。
【0048】
ベアリング235が用いられる実施形態では、ウェーブジェネレータ200が回転する際に、ホイールを駆動する部分210と内壁115の非摩擦要素部分125との間に小さい摩擦が存在する場合がある。
【0049】
ウェーブジェネレータ200の入力シャフト部分205は、ハウジング10の開口部55を通して延びてもよい。ウェーブジェネレータ200の入力シャフト部分205は、カバー要素25の開口部55に作動的に接続されるベアリング65を通して延びてもよい。
【0050】
ベアリング65は、ウェーブジェネレータ200の入力シャフト部分205上にプレスばめされてもよい。ベアリング65は、ウェーブジェネレータ200の入力シャフト部分205をベアリング65内に安全に保持することができる止めねじ又は他の保持機構を含んでもよい。一実施形態では、保持機構又はプレスばめの使用は、入力シャフト部分205がベアリング内で回転するのではなく、むしろ、ベアリング65がウェーブジェネレータ200の入力シャフト部分205と共に確実に回転するようにすることができる。一実施形態では、保持機構又はプレスばめの使用は、ベアリング65と入力シャフト部分205が軸方向に互いに対して確実に移動しないようにすることができる。
【0051】
別の実施形態では、ウェーブジェネレータ200の位置及び配向は、入力シャフト部分205がハウジング10の主本体部20に存在する開口部50及びベアリング60を通して延びるように、逆にされてもよい。
【0052】
図4A及び
図4Bは、それぞれ、出力要素300の例示的な実施形態の背面図及び出力要素300の側面図を例示する。出力要素300は、出力シャフト部分305を含んでもよい。出力要素300は、ホイールにより駆動される部分310を含んでもよい。
【0053】
出力シャフト部分305は、円形波動ドライブ500における荷重に接続されるように構成されてもよい。荷重は、ユーザが動かすことを望む又はユーザが力をかけることを望む種々の荷重のいずれかとすることができる。
【0054】
ホイールにより駆動される部分310は、円形波動ドライブ500のホイール100の内壁115の摩擦要素部分120と接触及び係合するように構成されてもよい。
【0055】
ホイールにより駆動される部分310は、例えば円形の断面形状を含む種々の断面形状のいずれかを有してもよい。出力シャフト部分305の中心は、ホイールにより駆動される部分310の中心と同軸に位置合わせされて、出力シャフト部分305とホイールを駆動する部分310を同軸にしてもよい。ホイールを駆動する部分310が回転されるときに、出力シャフト部分305に円運動が付与されてもよい。摩擦要素315が、出力要素のホイールにより駆動される部分310の外周面320から延びてもよい。
【0056】
摩擦要素315は、例えば、ギヤ歯、刻み付き面、凸要素、凹要素、ゴム要素、ポリマー要素などを含む、ホイールを駆動する部分310とホイール100の内壁115との間の摩擦を増加させるための種々の要素のいずれかを含んでもよい。
【0057】
ホイールにより駆動される部分310の直径は、ホイール100の内壁115の内径よりも小さくてもよい。一実施形態では、ホイールにより駆動される部分310の直径は、ホイール100の内壁115の内径よりも小さい。円形波動ドライブ500が組み立てられるときに、出力要素300のホイールにより駆動される部分310は、ハウジングのチャンバ35内にあってもよく、ウェーブジェネレータ200のホイールを駆動する部分210とは反対のホイール100の中空部分内に配置されてもよい。
【0058】
円形波動ドライブ500が組み立てられるときに、円周面320上の摩擦要素315は、ホイール100の内壁115の摩擦要素部分120の歯内部摩擦要素110と位置合わせされてもよく、絶えず部分的に係合してもよい。摩擦要素315と内壁115の摩擦要素部分120の内部摩擦要素110との係合点は、ホイール100が回転する際に変化し得る。
【0059】
出力シャフト部分305は、ハウジング10の開口部50を通して延びてもよい。出力シャフト部分305は、ハウジング10の主本体部20の開口部50に作動的に接続されるベアリング60を通して延びてもよい。ベアリング60は、出力シャフト部分305上にプレスばめされてもよい。ベアリング60は、出力シャフト部分305をベアリング60内に安全に保持することができる止めねじ又は他の保持機構を含んでもよい。一実施形態では、ベアリング60における出力シャフト部分305の保持機構又はプレスばめの使用は、出力シャフト部分305がベアリング内で回転するのではなく、むしろ、ベアリング60が出力シャフト部分305と共に確実に回転するようにすることができる。一実施形態では、ベアリング60における出力シャフト部分305の保持機構又はプレスばめの使用は、出力シャフト部分305とベアリング60が軸方向に互いに対して確実に移動しないようにすることができる。
【0060】
別の実施形態では、出力要素300の位置及び配向は、出力シャフト部分305がハウジング10のカバー要素25に存在する開口部55及びベアリング65を通して延びるように、逆にされてもよい。言い方を変えれば、ホイール100、ウェーブジェネレータ200、及び出力要素300の配向は、ハウジング10に対して逆にされてもよい。
【0061】
図5は、ハウジング10、ホイール100、ウェーブジェネレータ200、ベアリング235、及び出力要素300の可能な組み立てられた関係性を含む、円形波動ドライブ500の組み立てられた例示的な実施形態を例示する。
【0062】
ハウジング10は、円形の内周壁15と共に内部チャンバ35を形成するべくカバー要素25によって閉鎖されてもよい。ホイール100は、チャンバ35内にあってもよく、ホイール100の外部摩擦要素105の一部は、ハウジング10の内周壁15上の摩擦要素70の一部と係合してもよい。
【0063】
ウェーブジェネレータ200及び出力要素300は、ホイールを駆動する部分210とホイールにより駆動される部分310がホイール100の中空部分内にあり、かつ、入力シャフト部分205と出力シャフト部分305が反対向きになるように、上述のようにハウジング10の中に設置されてもよい。
【0064】
ホイールを駆動する部分210の円周面215は、ベアリング235の内側レース上に(例えばプレスばめを介して)配向されてもよい。ホイールの内壁115の非摩擦要素部分125は、ベアリング235の外側レース上に(例えばプレスばめを介して)配向されプレスばめされてもよい。
【0065】
出力要素のホイールにより駆動される部分310上の外部摩擦要素315の一部は、ホイール内壁115の摩擦要素部分120の内部摩擦要素110の一部と係合してもよい。
【0066】
ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分210及び出力要素のホイールにより駆動される部分310の厚さ(軸方向)寸法は、ウェーブジェネレータ200及び出力要素300がハウジング10の中に設置されるときに、隣接する面220及び325間に隙間505が存在するようにされてもよい。隙間505は、円形波動ドライブ500の作動中のウェーブジェネレータ200と出力要素300との間の接触、摩擦、及び干渉のうちの少なくとも1つを防ぐことができる。隙間505は、それぞれベアリング65及び60によるウェーブジェネレータ200及び出力要素300の保持によって維持することができる。
【0067】
一実施形態では、ベアリング235は、ホイール100とウェーブジェネレータ200との間に配向されてもよい。ベアリング235は、例えば、ボールベアリング、ローラベアリング、ニードルベアリングなどを含む種々のベアリングのいずれかであってもよい。ベアリング235は、内側レース及び外側レースを含んでもよい。ベアリング235は、ウェーブジェネレータ200に作動的に接続される内側レースを含んでもよい。ベアリング235は、ホイール100に作動的に接続される外側レースを含んでもよい。ベアリング235は、ウェーブジェネレータ200に接続される内側レースを含んでもよい。ベアリング235は、ホイール100に接続される外側レースを含んでもよい。
【0068】
組み立てられた円形波動ドライブ500の動作において、ウェーブジェネレータ200の入力シャフト部分205は、電気駆動モータ又は別の回転付与アクチュエータに接続されてもよい。入力シャフト部分205は、例えば、モータ、エンジン、風力タービン、水車、人間による入力、動物による入力などを含む種々の回転付与アクチュエータのいずれかに作動的に接続されてもよい。
【0069】
アクチュエータは、ウェーブジェネレータ200に回転運動を付与してもよく、この回転運動が、ホイールを駆動する部分210をホイール100内で偏心して回転させてもよい。ホイールを駆動する部分210の外周面215とホイール100の内壁115の非摩擦要素部分125の嵌合面との間のベアリング235の配向により、ホイール100は、ウェーブジェネレータのホイールを駆動する部分210に直接伴って回転しなくてもよく、むしろ、外周面215に沿ってスライドしてもよい。この動作は、結果的にウェーブジェネレータ200及び関連するアクチュエータの回転速度よりも小さいホイール100の回転速度をもたらすことができる。
【0070】
図5及び
図6に例示されるように、ハウジング10の内壁15に対するホイール100の動きはまた、ホイールを駆動する部分210の偏心運動の結果として偏心し得る。ウェーブジェネレータ200によるホイール100の回転は、ホイール100の運動中にホイール100の外部摩擦要素105の変化する部分がハウジング10の摩擦要素70の変化する部分と係合している状態で、ホイール100をハウジング10の内壁15に沿って移動させることができる。ホイール100は、ホイール100とハウジング10の係合の結果として自己回転することができる。ホイール100は、ホイール100とウェーブジェネレータ200の係合の結果として転動することができる。ホイール100は、ホイール100とそれぞれハウジング10及びウェーブジェネレータ200との係合の結果として自己回転と転動との両方をすることができる。
【0071】
ホイールを駆動する部分210は、
図6に例示される回転軸RAを中心として回転することができる。回転軸RAは、同じく
図6に例示されるホイールを駆動する部分210の中心点CPからオフセットされてもよい。このように、回転軸RAを中心としたホイールを駆動する部分210の回転は、ウェーブジェネレータ200内に偏心運動を誘起することができる。
【0072】
出力要素300上の外部摩擦要素315の一部はまた、ホイール内壁115の摩擦要素部分120に沿って配置される内部摩擦要素110の一部と係合してもよい。外部摩擦要素315と内部摩擦要素110との係合の結果として、ウェーブジェネレータ200によるホイール100の回転が出力要素300も回転させることができる。出力要素300上の外部摩擦要素315の変化する部分は、回転中にホイール100の内部摩擦要素110の変化する部分と係合及び係合解除され得る。しかしながら、ホイール100の回転は本質的に偏心しているが、出力要素300の回転はそうではない。すなわち、出力要素300の回転は、出力シャフト部分305及びホイールにより駆動される部分310と実質的に同軸の軸線を中心としている。
【0073】
出力要素300の回転速度は、ホイール100の回転速度と同じ、それよりも高い、又はそれよりも低くてもよい。出力要素300の出力シャフト部分305とウェーブジェネレータ200の入力シャフト部分205は同軸に位置合わせされるので、入力シャフト部分205と出力シャフト部分305は同じ回転軸を有する。
【0074】
出力要素300の回転方向は、ウェーブジェネレータ200の回転方向と反対であってもよい。
【0075】
一実施形態では、円形波動ドライブ500の入力側と出力側との間の全減速は、ハウジング10の内壁15の直径、ホイール100の外周面の直径、ホイール100の内壁115の直径、及びホイールにより駆動される部分310の直径に依存する場合がある。別の実施形態では、円形波動ドライブ500の入力側と出力側との間の全減速は、ハウジング10の内壁15上の摩擦要素70の歯の数、ホイール100の外周面上の外部摩擦要素105の歯の数、ホイール100の内壁115上の内部摩擦要素110の歯の数、及び出力要素の摩擦要素315上の歯の数に依存する場合がある。
【0076】
一実施形態では、ハウジング10の内壁15上の摩擦要素70の歯の数は、ホイール100の外周面上の外部摩擦要素105の歯の数と同じにする、それよりも多くする、又はそれよりも少なくすることができるが、内壁15の直径は、ホイール100の外周面の直径よりも大きくてもよい。一実施形態では、ホイール100の内壁115上の内部摩擦要素110の歯の数は、出力要素の摩擦要素315上の歯の数と同じにする、それよりも多くする、又はそれよりも少なくすることができるが、ホイール100の内壁115の直径は、出力要素300のホイールにより駆動される部分310の直径よりも大きくてもよい。
【0077】
一実施形態では、減速は、4つの直径と4つの歯の数を含む8つのパラメータによって決まるので、達成される減速量は高度に調節可能であり、かつ、広い範囲にわたり、減速の大きさは大きいものであり得るとも理解することができる。2つの特徴は、既存の装置のいずれによっても達成することはできない。
【0078】
円形波動ドライブ500がギヤ歯を備える摩擦要素を含み、各ギヤ歯が同じ周長を有するならば、入力と出力との減速比は、以下の式により計算することができる。
減速比=(N1−N3)/N3
式中、N1=ハウジング10の内壁15上の摩擦要素70の歯の数であり、
N3=出力要素の摩擦要素315の歯の数である。
【0079】
図7は、円形波動ドライブ700の例示的な実施形態の種々の構成材の関係性及び運動パターンの略図を例示する。円形波動ドライブは、内半径R1を有するハウジング10、内半径R2を有し、かつ、ウェーブジェネレータ200を包囲するホイール100、及び外半径R3を有する出力要素300を含む。
【0080】
ウェーブジェネレータ200は、回転軸RAを中心として回転してもよい。ウェーブジェネレータ200は、中心点CPを有してもよい。
図7に例示されるように、回転軸RAは、中心点CPからオフセットされてもよく、したがって、ウェーブジェネレータ200が回転軸RAを中心として回転されるときにウェーブジェネレータ200とホイール100が偏心回転することになる。
【0081】
円形波動ドライブ700がギヤ歯を備えない摩擦要素を含み、ホイール100とハウジング10との間にすべりが存在しないならば、入力と出力との減速比は、以下の式により計算することができる。
減速比=(R1−R3)/R3
式中、R1=ハウジング10の壁15の内半径であり、R3=出力要素300の外半径である。
【0082】
結果として、ウェーブジェネレータ200が1回転するときに、出力要素300は減速比で回転する。例えば、減速比が1:100ならば、ウェーブジェネレータ200の1回転は、結果的に出力要素300の1/100回転をもたらす。
【0083】
一実施形態では、円形波動ドライブ500及び700は、出力要素300への力入力がウェーブジェネレータ200及びその入力シャフトを回転させることができるようにバックドライバブルである。結果として、円形波動ドライブ500及び700は、減速比の逆数でバックドライバブルであり得る。例えば、減速比が1:100ならば、出力要素300の1回転は、ウェーブジェネレータ200及びその入力シャフトの100回転をもたらすことができる。
【0084】
ホイール100とハウジング10がすべりなしに互いに係合するならば、ホイール100は、(ハウジング10との係合の結果としての)自己回転と、(ウェーブジェネレータ200との係合の結果としての)転動との両方をする。ホイール100とハウジング10がすべりなしに互いに係合しないならば、ホイール100は、(ウェーブジェネレータ200との係合の結果として)自己回転せずに転動する。
【0085】
図8は、円形波動ドライブ800の例示的な実施形態の略図を例示する。円形波動ドライブ800は、内半径R2を有し、かつ、ウェーブジェネレータ200を収容する、ホイール100と、外半径R3を有する出力要素300とを含んでもよい。円形波動ドライブ800は、ホイール100、ウェーブジェネレータ200、及び出力要素300の概して半径方向外向きに配向される少なくとも2つの壁要素810を含んでもよい。円形波動ドライブ800は、壁要素810を概して半径方向内向きに付勢するように構成された付勢要素815を含んでもよい。一実施形態では、ハウジングの形状は、例えば、四角形、長方形、五角形、六角形、八角形、楕円形などを含む種々の形状のいずれかであってもよい。ハウジングの形状は、種々の規則的な形状のいずれかであってもよい。ハウジングの形状は、種々の不規則な形状のいずれかであってもよい。
【0086】
ホイール100、ウェーブジェネレータ200、及び出力要素300は、本明細書で上述したものと実質的に類似していてもよい。ウェーブジェネレータ200は、回転軸RAを中心として回転してもよい。ウェーブジェネレータ200は、回転軸RAからオフセットした中心点CPを含んでもよい。
【0087】
少なくとも2つの壁要素810は、ホイール100に接して力をかけることができる種々の要素のいずれかを含んでもよい。少なくとも2つの壁要素810は、剛性要素、弾性要素、又はこれらの組合せを含んでもよい。少なくとも2つの壁要素810は、実質的に平坦な要素を含んでもよい。
【0088】
少なくとも2つの壁要素810は、少なくとも3つの壁要素、少なくとも4つの壁要素、少なくとも5つの壁要素、又は5つよりも多い壁要素を含んでもよい。少なくとも2つの壁要素810がホイール100を実質的に包囲してもよい。
【0089】
付勢要素815は、少なくとも2つの壁要素810を付勢してホイール100と係合させるように構成された任意の要素を含んでもよい。付勢要素815は、例えば、ばね、緩衝材、ゴムバンド又はストラップなどの弾性部材などを含む、物体を付勢するように構成された種々の要素のいずれかを含んでもよい。
【0090】
少なくとも2つの壁要素810は、本明細書で上記で開示されるハウジング10の代わりになってもよい。壁要素810は、ホイール100に力をかけるように構成されてもよい。壁要素810は、ホイール100に摩擦をかけるように構成されてもよい。ホイール100は、壁要素810とすべりを有する状態で係合してもよく、したがって、自己回転せずに(円形波動ドライブ200との係合に起因して)転動してもよい。
【0091】
壁要素810は、ホイール100に対する摩擦を低減する又はなくすように構成されたすべり要素を含んでもよい。すべり要素は、例えば、ベアリング、潤滑剤、座面、剛性面などを含む、2つの構成材間の摩擦を低減するための種々の要素のいずれかを含んでもよい。
【0092】
円形波動ドライブ800がギヤ歯を備えない摩擦要素を含み、ホイール100と少なくとも1つの壁要素810との間にすべりが存在するならば、入力と出力との減速比は、以下の式により計算することができる。
減速比=(R2−R3)/R3
式中、R2=ホイール100の内半径であり、R3=出力要素300の外半径である。
【0093】
円形波動ドライブ500、700、及び800は、動作するのに歯を必要としないが、単純に、本明細書で示される構成材間の回転摩擦により動作してもよいことが理解される。代替的に、ギヤ歯を用いて摩擦を増強することができる。円形波動ドライブ500、700、及び800は、代替的に、いくつかの構成材間の回転摩擦と、他の構成材間のギヤ歯により動作してもよいと考えられる。
【0094】
円形波動ドライブ500、700、及び800は、例えば、ロボット作動、機械的作動、航空宇宙作動、車両トランスミッションなどを含む種々の作動用途及び/又は歯車減速用途のいずれかで用いられ得ると考えられる。
【0095】
円形波動ドライブ500、700、及び800は、種々の減速比のいずれかを達成するのに用いられてもよいと考えられる。一実施形態では、円形波動ドライブ500、700、及び800は、約100:1の減速比を生み出すのに用いられる。別の実施形態では、円形波動ドライブ500、700、及び800は、無限に大きい比の減速比を生み出すのに用いられる。別の実施形態では、円形波動ドライブ500、700、及び800は、2(R2)=R1+R3の式によって制限される、より小さい値の減速比を生み出すのに用いられ、ゆえに、可能な最も低い減速比は、R3が0の値に近づくと仮定すると、2(R2)=R1の場合の減速比である。
【0096】
図9は、円形波動ドライブの減速比を求めるための例示的な方法900を示すフローチャートである。一実施形態では、円形波動ドライブを設計するための方法900が提供され、この方法は、円形波動ドライブの所望の減速比を選択すること(ステップ910)、ハウジング内に配向されるホイールと、ホイールの第1の軸方向部分のホイール内に配向されるウェーブジェネレータと、ホイールの第2の軸方向部分のホイール内に配向される出力要素とを含み、ハウジングが内半径R1を有する内壁を含み、出力要素が外半径R3を含み、円形波動ドライブがギヤ歯を備えない摩擦要素を含み、ホイールとハウジングとの間にすべりが存在しない、円形波動ドライブを提供すること(ステップ920)、及び、減速比=(R1−R3)/R3の式を用いて減速比を計算すること(ステップ930)を含む。
【0097】
「含む(includes又はincluding)」という用語が本明細書又は請求項で用いられる限りにおいて、「備える(comprising)」という用語が請求項で移行語として採用されるときに解釈される場合の該用語と同様に包括的となることを意図される。さらに、「又は」(例えば、A又はB)という用語が採用される限りにおいて、「A又はB又はこれらの両方」を意味することを意図される。出願人らが「両方ではなくA又はBのみ」を示すことを意図するときには、「両方ではなくA又はBのみ」という用語が採用されることになる。したがって、本明細書での「又は」という用語の使用は、包括的使用であって排他的使用ではない。Bryan A.GarnerのA Dictionary of Modern Legal Usage624(第2版、1995年)を参照されたい。また、「〜における(in)」又は「〜の中に(into)」という用語が本明細書又は請求項で用いられる限りにおいて、「〜上の(on)」又は「〜上に(onto)」をさらに意味することを意図される。「実質的に」という用語が本明細書又は請求項で用いられる限りにおいて、製造において利用可能な又は見込まれる(prudent)精度を考慮に入れることを意図される。「選択的に」という用語が本明細書又は請求項で用いられる限りにおいて、装置のユーザが装置の使用中に必要な又は望んだとおりに構成材の特徴又は機能をアクティブ化又は非アクティブ化することができる構成材の条件を指すことを意図される。「作動的に接続される」という用語が本明細書又は請求項で用いられる限りにおいて、特定の構成材が指定された機能を果たす様態で接続されることを意味するように意図される。本明細書及び請求項で用いられる場合の単数形(「a」、「an」、及び「the」)は複数形を含む。最後に、「約」という用語が数字と併せて用いられる場合、数字の±10%を含むことを意図される。言い換えれば、「約10」は9〜11を意味する場合がある。
【0098】
上記のように、本願はその実施形態の説明によって例示されており、実施形態がかなり詳細に説明されているが、付属の請求項の範囲をこうした詳細に制約する又は多少なりとも限定することは出願人らの意図ではない。本願の恩恵に浴する当業者にはさらなる利点及び修正がすぐに分かるであろう。したがって、本願は、そのより広い態様において、具体的な詳細、示される例示的な例、又は言及されるどの装置にも限定されない。発明の一般概念の精神又は範囲から逸脱せずにこうした詳細、例、及び装置からの逸脱がなされ得る。