(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記上側/下側平面において前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からずれている、請求項1に記載の距骨インプラント。
前記前方/後方平面において前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からずれている、請求項1に記載の距骨インプラント。
前記内側/外側平面において前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からずれている、請求項1に記載の距骨インプラント。
前記少なくとも1つの第2半径の弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径の弧の中心のずれは、距骨インプラントの前記内側サイドにおけるものが距骨インプラントの前記外側サイドにおけるものと異なっている、請求項1に記載の距骨インプラント。
前記少なくとも1つの第2半径の弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径の弧の中心のずれは、距骨インプラントの前記後方部分におけるものが距骨インプラントの前記前方部分におけるものと異なっている、請求項1に記載の距骨インプラント。
前記複数の中から選ばれる請求項1の個々の距骨インプラントの各々は、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比が約0.70〜約0.95であることを含む、請求項13に記載のキット。
【発明の概要】
【0003】
1つの態様において、本発明では、距骨インプラント(talar implant)であって、
a.少なくとも1つの第1半径を有する弧(arc)によって規定される上面(または上方面、superior surface);
b.少なくとも1つの第2半径を有する弧によって規定される下面(または下方面、inferior surface);
c.外側サイド(または外側部、lateral side);
d.内側サイド(または内側部、medial side);
e.第1幅を有する後方部分(または後部、posterior portion);および
f.第2幅を有する前方部分(または前部、anterior portion)
を有して成り、
距骨インプラントが、中立位置(または中立状態、neutral position)の脛骨-距骨関節間(または脛距関節、tibio-talar joint)のジョイント・テンション(または関節テンション、joint tension)を回復するように構成されており、
前記上面が、厚さにより前記下面から分けられ、前記内側サイドおよび前記外側サイドの高さを規定しており、
前記少なくとも1つの第1半径が、前記少なくとも1つの第2半径よりも小さく、
前記少なくとも1つの第1半径が有する弧の中心が、上側/下側平面(superior/inferior plane)、前方/後方平面(anterior/posterior plane)および内側/外側平面(medial/lateral plane)から成る群から選択される距骨インプラントの少なくとも1つの平面(plane)において前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からずれており(またはオフセットされており、offset)、
前記下面は、距骨上面に取り付けられるように構成されており、ならびに
前記前方部分は、サポートを供すべく構成される延長部(またはエクステンション、extension)を更に有して成る、距骨インプラントが供される。
【0004】
ある1つの態様として、距骨インプラントの前記上面が双顆状(bicondylar)となっている。ある1つの態様として、前記少なくとも1つの第1半径が、距骨インプラントの前記内側サイドから距骨インプラントの前記外側サイドにかけて変化している(距骨インプラントの内側サイドと距骨インプラントの外側サイドとの間にて変化を有する)。
【0005】
前記少なくとも1つの第2半径が、距骨インプラントの前記内側サイドから距骨インプラントの前記外側サイドにかけて変化している(距骨インプラントの内側サイドと距骨インプラントの外側サイドとの間にて変化を有する)。
【0006】
ある1つの態様として、前記下面が、距骨上面に距骨インプラントを固定(またはアンカリング、anchor)するために構成される少なくとも1つのペグ(peg)を更に有して成る。
【0007】
ある1つの態様として、前記上側/下側平面において前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からずれている(またはオフセットされている)。
【0008】
ある1つの態様として、前記前方/後方平面において前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からずれている(またはオフセットされている)。
【0009】
ある1つの態様として、前記内側/外側平面において前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からずれている(またはオフセットされている)。
【0010】
ある1つの態様では、前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれ(offset)は、距骨インプラントの前記上面におけるものが距骨インプラントの前記下面におけるものと異なっている。
【0011】
ある1つの態様では、前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれは、距骨インプラントの前記内側サイドにおけるものが距骨インプラントの前記外側サイドにおけるものと異なっている。
【0012】
ある1つの態様では、前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれは、距骨インプラントの前記上面部分におけるものが、距骨インプラントの前記前方部分におけるものと異なっている。
【0013】
ある1つの態様では、前記少なくとも1つの第2半径に対する前記少なくとも1つの第1半径の比が1未満となっている。
【0014】
ある1つの態様では、前記少なくとも1つの第1半径が15.0mm〜20.0mmとなっている。
【0015】
ある1つの態様では、前記少なくとも1つの第2半径が22.0mm〜30.0mmとなっている。
【0016】
ある1つの態様において、本発明では、請求項1に記載の距骨インプラントを複数有して成る、キットであって、
前記複数の中から選ばれる請求項1の個々の距骨インプラントが、該複数の中から選ばれる請求項1の他の個々の距骨インプラントに対して、前記少なくとも1つの第1半径、前記少なくとも1つの第2半径、前記第1幅、前記第2幅、前記上側/下側平面における前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれ、前記前方/後方平面における前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれ、および、前記内側/外側平面における前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれから成る群から選択される少なくとも1つの点で異なっている、キットが提供される。
【0017】
ある1つの態様では、前記キットが脛骨ベース要素(または脛骨台要素、tibial base component)を更に有して成る。
【発明を実施するための形態】
【0019】
限定されるものではないものの、開示の明瞭性のため、本発明の詳細な説明は、本発明のある特徴、態様もしくは用途を説明または例示するサブセクションに分けて行う。
【0020】
図1を参照して説明すると、足首関節(または足関節、ankle joint)は、距骨(talus)、舟状骨(navicular bone)、脛骨(tibia)、踵骨(calcaneus)、立方骨(cuboid)および腓骨(fibula)といった6つの骨から主に構成されている。屈曲モーション(または屈曲動き)の大部分(およそ75%)は、脛骨-距骨関節からもたらされ、その残り(およそ25%)は、前肢にて生じる。反転/裏返モーション(または反転/裏返動き)は、距骨下関節(subtalar joint)(距骨の下側と踵骨の間の関節)から主にもたらされる。
【0021】
脛骨-距骨関節(“距腿関節”とも称される)を囲む靱帯構造は、モーション範囲を通じて関節を安定化させるように機能する。関節の内側サイドが、三角靱帯と称される靱帯の大きな集合体によってカバーされている。かかる靱帯の集合体は、後脛距靱帯(PTT靱帯、posterior tibiotalar ligament)、脛踵靱帯(TC靱帯、tibiocalcaneal ligament)および前脛距靱帯(ATT靱帯、anterior tibiotalar ligament)といった3つの異なる靱帯から構成されている(
図2B参照)。外側サイドは、前距腓靱帯(ATF靱帯、anterior talofibular ligament)、踵腓靱帯(CF靱帯、calcaneofibular ligament)および後距腓靱帯(PTF靱帯、posterior talofibular ligament)といった3つの主たる靱帯から構成されている(
図2A参照)。内側サイドのTC靱帯および外側サイドのCF靱帯は、モーション範囲を通じて大凡等しいままである。これにより、モーション範囲における関節の2次元瞬間中心(two-dimensional instant center)を計算することができる。特定の理論に拘束されるわけではないが、脛骨-距骨関節は回転(rolling)と滑り(sliding)との組合せで動くと考えられている。しかしながら、内側サイドおよび外側サイドの瞬間中心の概算は、それぞれTC靱帯の真ん中および外側面の先端(腓骨の先端よりもちょうど遠位部)である。これらのポイントの接続は、モーション範囲を通じて足首関節の“軸”を構成する。
【0022】
図3Aおよび3Bは、足首関節を囲む後方および外側の筋肉構造を示している。
図4Aおよび4Bは、足関節を囲む前方および外側の筋肉構造を示している。足首の主たる足底屈筋は腓腹筋であり、それはアキレス腱を通じて後方踵骨に取り付けられている。背屈は、長趾伸筋と長母趾伸筋との組合せによって駆動される。このような筋肉の足前方へのインサートがあるが、支帯(上方および下方の双方の支帯)が、足に合させて靭帯を形成するように働き、距腿関節に対して筋肉のモーメント・アームを制限する。
【0023】
足首における外傷後変形性関節症(OA)は、足首関節で生じるOAの最も頻度の高い形態である。骨組織損傷または軟組織損傷(例えば、骨折・破砕または再発性捻挫)に起因して、関節のアライメント不良によって悪化(または変性)が通常引き起こされ、関節で非対称な荷重および軟骨の悪化(または変性)につながる。軟骨を一旦損なうと、骨と骨との関節により、塑性変形および骨棘形成を通じて関節の関節面が変形し、関節キネマティクスが変わる。典型的には、脛骨天蓋が骨−骨の間接によってフラット化されるのでA/P寸法において拡大する。同時に、距骨が崩れてフラット化し(
図5参照)、それによって、脛骨天蓋の新しい形状との適合を維持する。
【0024】
関節面のフラット化は、モーション範囲で回転中心の位置を、その自然な位置に対して遠位へとシフトすることによって変える。距骨の崩れは、脛骨シャフトに沿って設けられている靭帯(主にTC靭帯およびCF靭帯)を短くする。かかる距離の低減は、関節ラインを遠位へとシフトさせ、靭帯の弛緩をもたらし、それによって、回転特性と対照的に距骨の前方および後方のスライド移動を可能にする。距骨が前方および後方(A/P)の方向に自由にスライド移動する場合、制約がより少ないので歩行中で筋肉が足の回転をより少なくするようになる。更なる変形を誘発する骨駆動のキネマティク変化に関する変形のサイクルは、関節機能を大きく変え得ることになる正(ポジティブ)なフィードバック・ループをもたらす。シフトされた関節ラインおよびフラット化した関節動きは、関節の変化によって引き起こされる痛みによってさらに増すキネマティックを変える。患者の転帰は、変更された運動戦略(movement strategies)と組み合わされた「収縮した歩行周期」であり、それによって、影響のある関節の保護が助力される。健康な足首関節に対する典型的なモーション範囲は30°よりも大きい一方、関節炎の足首(arthritic ankle)はその半分に近いもの(即ち、18°)となり得る。
【0025】
他の関節を用いて関節から痛みを除去することは、膝、臀部および肩の研究でみられるように、改良された機能がもたらされる。しかしながら、多くの場合、足首関節の機能は、術後にて機能損失が関節における痛みによって単に引き起こされないことを示す影響のない側のレベルにまでは戻らない(
図6参照)。これは、モーションのアクティブ域(active range of motion)に限定されず、しばしば術中モーション・チェック(intraoperative motion checks)は関節周りの靭帯テンションに起因して制限されたモーションを呈する。
【0026】
特定の理論に拘束されるわけではないが、底屈および背屈における関節のテンションは、インプラント・ボディの矢状形状および関節幾何学(articular geometries)に関連していると考えられる。足首関節を囲む靭帯の過剰なテンションは、モーションの制限につながり得る。
【0027】
特定の理論に拘束されるものではないが、機能の減じられた回復について1つ考えられる説明は、インプラント設計に起因し得る。特に、底屈および背屈の角度における関節のテンションは、関節幾何学の矢状形状に関係し得る。足首関節を囲む靭帯の過剰なテンションは、モーションの制限につながり得る。
【0028】
例えば、一様な厚さまたは面取り下面を有するインプラントを使用することは、距骨から骨(骨体積)を除去することを要し得る。かかる例では、骨除去の失敗は、元の構造(native anatomy)よりも大きい関節湾曲を有する間接面を再構築する結果となり得る。
【0029】
ある態様において、本発明では、距骨インプラントであって、
距骨インプラントであって、
a.少なくとも1つの第1半径を有する弧によって規定される上面;
b.少なくとも1つの第2半径を有する弧によって規定される下面;
c.外側サイド;
d.内側サイド;
e.第1幅を有する後方部分;および
f.第2幅を有する前方部分
を有して成り、
距骨インプラントが、中立位置の脛骨-距骨関節間のジョイント・テンションを回復するように構成されており、
前記上面が、厚さにより前記下面から分けられ、前記内側サイドおよび前記外側サイドの高さを規定しており、
前記少なくとも1つの第1半径が、前記少なくとも1つの第2半径よりも小さく、
前記少なくとも1つの第1半径が有する弧の中心が、上側/下側平面、前方/後方平面および内側/外側平面から成る群から選択される距骨インプラントの少なくとも1つの面において前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からオフセットされており(又はずれており)、
前記下面は、距骨上面に取り付けられるように構成されており、ならびに
前記前方部分は、サポートを供すべく構成される延長部を更に有して成る、距骨インプラントが提供される。
【0030】
特定の理論に拘束されるものではないが、上面および下面が異なる曲率半径の弧でもって規定されている距骨インプラントは、距骨にてボーン・ストック(bone stock)を保つことになり得、距骨ドームの関節面を復元し得る。
【0031】
ある態様では、本発明の距骨インプラントは、モーション範囲の中心にて関節ラインおよび最大限のテンションを回復するのに十分な設計となっており、関節が屈曲方向に回転する際にテンションを減じる潜在力を有している。ある態様では、本発明の距骨インプラントは、前方(anterior)および後方(posterior)の方向にて減少する厚さを有している。ある態様では、前方部分および後方部分における距骨インプラントの厚さの減少は、モーション範囲の極端なところでジョイント・テンションを減じるように作用し、付加的な靭帯の手当を要することなく関節が過度に拘束されるのを防止する。
【0032】
ある態様では、第1幅は、距骨の後方面の後方部分の幅に等しくなっている。ある態様では、第2幅は、距骨の後方面の前方部分の幅に等しくなっている。
図7を参照していうと、第1幅および第2幅は、図示される切断面の距骨寸法を用いて計算される。
【0033】
図8を参照して説明すると、ある態様では、距骨インプラントは、矢状面にて距骨インプラントの中間面(または中央面)に沿って整列する異なる半径の弧の使用を通じて中立位置で脛骨-距骨関節へのテンションを回復するように十分に設計されている。ある態様では、関節面を規定する弧は、下面を規定する弧よりも小さい半径を有している。
【0034】
図9を参照して説明すると、ある態様では、本開示の距骨インプラントの関節面が第1半径(r
1)の弧によって規定され、距骨インプラントの骨の接面(または界面、interface surface)が少なくとも1つの第2半径(r
2)の弧によって規定される。第1半径(r
1)は少なくとも1つの第2半径(r
2)よりも小さい。図示する態様では、双方の弧の中心が、距骨インプラントの中立面で整列している(
図9Aおよび
図9Bの点線参照のこと)。関節面の回転中心は、下面の回転中心の近位に位置付けられている。
図9Bの態様に示されるように、結果としてもたらされる幾何学的形状(geometry)は、中立面で最も厚く(t
1)、モーション範囲の極端なところに向かうにつれより薄くなっている(t
2)。特定の理論に拘束されるわけではないが、このような構成によって、モーション範囲の中心に最も高いジョイント・テンションがもたらされつつも、モーション範囲の極端なところで減じられたテンションがもたらされ、関節が過度に拘束されるリスクが潜在的に減じられる。
【0035】
ある態様では、少なくとも1つの第1半径が、距骨ドームの関節面を回復するインプラント上面を規定している。
【0036】
ある態様では、少なくとも1つの第2半径が、距骨の上面に取り付けられ、距骨のボーン・ストックの取外しを要することのない距骨インプラント下面を規定する。
【0037】
ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比が1未満となっている。
【0038】
ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.5である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.6である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.7である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.8である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.81である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.82である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.83である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.84である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.85である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.9である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.91である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.92である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.93である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.94である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.95である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.96である。ある態様では、少なくとも1つの第2半径に対する少なくとも1つの第1半径の比は0.97である。
【0039】
ある態様では、少なくとも1つの第1半径は15.0mm〜20.0mmである。
【0040】
ある態様では、少なくとも1つの第1半径は17.0mm〜18.0mmである。
【0041】
ある態様では、少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では、少なくとも1つの第1半径は16.0mmである。ある態様では、少なくとも1つの第1半径は17.0mmである。ある態様では、少なくとも1つの第1半径は18.0mmである。ある態様では、少なくとも1つの第1半径は19.0mmである。ある態様では、少なくとも1つの第1半径は20.0mmである。
【0042】
ある態様では、少なくとも1つの第2半径は22.0mm〜30.0mmである。
【0043】
ある態様では、少なくとも1つの第2半径は23.0mm〜27.0mmである。
【0044】
ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は22.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は23.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は24.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は25.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は26.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は27.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は28.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は29.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第1半径は15.0mmである。ある態様では少なくとも1つの第2半径は30.0mmである。
【0045】
厚さを変えることによる脛骨-距骨関節を横切るテンションの制御は、矢状図にて多くの曲率半径を用いてもたらされることになり得、それによって、所望の手法でモーション範囲の中心からモーション範囲の限界にまで厚さ変化を有する設計が達成される。ある態様では、球半径または複数の球半径が、中央軸よりもむしろ中央ポイントの周囲で所望の効果を生じるように用いられ得る。
【0046】
ある態様では、上側/下側面、前方/後方面、内側/外側面から成る群から選択される距骨インプラントの少なくとも1つの平面において、少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が、少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からオフセットされている(またはずれている)。
【0047】
ある態様では、上側/下側面において、少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が、少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からオフセットされている(またはずれている)。
【0048】
ある態様では、前方/後方面において、少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が、少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からオフセットされている(またはずれている)。
【0049】
ある態様では、内側/外側面において、少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心が、少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心からオフセットされている(またはずれている)。
【0050】
ある態様では、距骨インプラントの上面における少なくとも1つの第2半径の弧の中心に対する少なくとも1つの第1半径の弧の中心のオフセット(またはずれ)が、距骨インプラントの下面におけるオフセットと異なっている。
【0051】
ある態様では、距骨インプラントの内側サイドにおける少なくとも1つの第2半径の弧の中心に対する少なくとも1つの第1半径の弧の中心のオフセット(またはずれ)が、距骨インプラントの外側サイドにおけるオフセットと異なっている。
【0052】
ある態様では、距骨インプラントの上面部分における少なくとも1つの第2半径の弧の中心に対する少なくとも1つの第1半径の弧の中心のオフセット(またはずれ)が、距骨インプラントの前方部分におけるオフセットと異なっている。
【0053】
図10を参照して説明すると、ある態様では、距骨インプラントの上面が双顆状となっている。ある態様では、表面同士の間におけるミスマッチ(mismatch)は、内部/外部、反転(内反)/外転、内側/外側、前方/後方のモーションを収める。2つの座面(軸受け表面、bearing surface)は、異なる断面を有している(これは、一方が単一半径を有し、他方が多数の半径を有することを意味している)。
【0054】
ある態様では、少なくとも1つの第1半径が、距骨インプラントの内側サイドから該距骨インプラントの外側サイドに至るまでの間で変化を有する。ある態様では、外側の第1半径に対する内側の第1半径の比は1.10である。
【0055】
ある態様では、少なくとも1つの第2半径が、距骨インプラントの内側サイドから該距骨インプラントの外側サイドに至るまでの間で変化を有する。
【0056】
ある態様では、脛骨ベース要素は、横切断(transverse cut)が為されて3つのペグ穴(peg hole)が用意された後で、遠位脛骨に取り付けられるようになっている。ある態様では、脛骨ベース要素は、対称的となっており、右足首および左足首の双方に用いることができるようになっている。
【0057】
ある態様では、距骨インプラントは、骨梁金属遠位面(trabecular metal distal surface)を有するコバルト−クロム合金から製造される。別法にて、ある態様では、距骨インプラントは、チタンの薄い中間層(thin interlayer)を有している。
【0058】
ある態様では、下面は、距骨上面に距骨インプラントを固定するために構成される少なくとも1つのペグを更に有して成る。
【0059】
ある態様では、脛骨ベース要素は、骨梁金属表面に拡散接合されたチタン合金から形成されている。ある態様では、脛骨ベース要素の近位表面は、安定性を容易にする3つのペグを含んでいる。見えないものの、ポリエチレン材料から製造される関節面は、脛骨ベース要素の下面に取り付けられ得る。ポリエチレンの関節面は、適切な靭帯バランスを容易にすべく、異なる厚さで利用することができる。ポリエチレンの関節面は、本開示の距骨要素(距骨インプラント)(底要素)と関節接合する。
【0060】
ある態様では、本発明に従って構成されるインプラントは、足首から他の関節サイドで利用でき、制限されるわけではないが、肩、膝、ヒップ、脊椎、指または足指などにおいて利用することができる。
【0061】
図11を参照して説明すると、ある態様では、本発明は、複数の距骨インプラントを有して成る、キットであって、
前記複数の中から選ばれる請求項1の個々の距骨インプラントが、該複数の中から選ばれる請求項1の他の個々の距骨インプラントに対して、前記少なくとも1つの第1半径、前記少なくとも1つの第2半径、前記第1幅、前記第2幅、前記上側/下側平面にて前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれ、前記前方/後方平面にて前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれ、および、前記内側/外側平面にて前記少なくとも1つの第2半径を有する弧の中心に対する前記少なくとも1つの第1半径を有する弧の中心のずれから成る群から選択される少なくとも1つの点(property)で異なっている、キットを提供する。
【0062】
ある態様では、キットは、脛骨ベース要素を更に有して成る。
【0063】
ある態様に従っていえば、個々の距骨インプラントは、少なくとも1つの第1半径が距骨ドームの関節面を回復するインプラント上面を規定するように選択される。
【0064】
ある態様に従っていえば、個々の距骨インプラントは、少なくとも1つの第2半径が、距骨上面に取り付けられ、距骨ボーン・ストックの取外しを要しないインプラント下面を規定するように選択される。
【0065】
本明細書にて引用された文献は、参照することによって全体が当該本明細書に組み込まれる。本発明の種々の態様を実施例および好適な形態を参照して上記で例示説明したが、本発明の範囲は、上記記載によって制限されるわけでなく、特許法の原則下で適切に解釈される特許請求の範囲によって規定されることを理解されよう。
【0066】
本出願は、米国仮特許出願第62/105,361号(2015年1月20日)の優先権を主張し、その内容は参照することによって全体が組み込まれる。