【発明の効果】
【0010】
請求項1による方法において、プロフィル輪郭のための予測値は、圧延プロセスのシミュレーションの範囲内において、金属ストリップの圧延の前に計算される。
このことと相違して、請求項2による方法に従う予測値は、圧延の前のシミュレーション内においてではなく、むしろ、金属ストリップの行われた圧延の後の、後計算によって計算される。
本発明は、圧延設備内において、所望されたプロフィル輪郭を有する金属ストリップを製造するための方法に関し、この方法が、以下のステップ:即ち、
a) 少なくとも1つのn番目の金属ストリップにおける、幅方向における少なくとも1つの基準位置biでの、前記プロフィル輪郭のための目標値のプリセット;
b) プロセスモデルを用いての、前記金属ストリップの製造のための前記圧延設備での、圧延プロセスのシミュレート、
この場合、プロフィル調節要素のための調節値と、前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、予測値C
P(n)biとが、
前記目標値が、−存在する限り−前記基準位置biでの、n−x番目、ここでx=1、2、3...である、の金属ストリップに関する古い適応値および場合によっては制限の考慮のもとで、可能な限り達成されるように、計算され;
前記適応値が、前記
プロフィル調節要素の計算および調節において、および、前記プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための前記予測値の計算において考慮され得る値であり、
c) 計算された調節値でもっての、前記プロフィル調節要素の調節;
d) 前記n番目の金属ストリップの圧延;
e) 前記基準位置biでの、圧延された前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭の、実際値C
Ist(n)biの測定;
f) 前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、前記実際値C
Ist(n)biと予測値C
P(n)biとの間の差分を基礎とする、前記n番目の金属ストリップに関する新しい適応値ΔC(n)biの算出;
のステップを有している上記方法において、
ステップa)、b)および、c)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の前に、多数I、ここでI≧2である、の基準位置bi、ここで1≦i≦Iである、に関して、前記少なくともn番目の金属ストリップの少なくとも1つの幅部分において実施されること、
ステップe)、および、f)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの前記少なくとも1つの幅部分における、前記多数Iの基準位置biでの、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出のために、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の後に、前記多数Iの基準位置biに関して実施されること、および、
g) 前記n番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分の製造、または、n+x番目の金属ストリップの、ここでx=1、2、3...である、後の製造の際に、少なくともステップa)からd)までが、n=n+xでもって、繰り返され、
この場合、以前にステップf)に従い、少なくとも、前記n番目の金属ストリップのために算出された、前記多数Iの基準位置biに関する前記新しい適応値ΔC(n)biが、n+1番目の金属ストリップのための、前記プロフィル調節要素の調節の計算、および、ステップb)に従う予測値の計算の際に、古い適応値として考慮されること、
h) 前記n番目の金属ストリップの前記基準位置biでの、ステップf)に従う、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出が、
少なくとも部分的に、短期間適応値ΔC
K(n)biの様式において、以下の式:即ち、ΔC(n)bi=ΔC
K(n)bi=ΔC
K(n−x)bi+[C
Ist(n)bi−C
P(n)bi]
ここで、
K:短期間適応;
x=1、2、3...;
ΔC
K(n−x)bi :古い短期間適応値;
C
Ist(n)bi :前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭に関する、測定された実際値;および、
C
P(n)bi :計算された予測値、もしくは、算出されたストリッププロフィル;
の式に従い行われること、
i) 前記短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC
K(n−x)biが、ワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保されること、および、
j) この短期間適応値が、その場合に、この開始値と、前記プロフィル輪郭に関する前記実際値C
Ist(n)biと前記基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの前記予測値C
P(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算されること、
のステップを有している。
更に、本発明は、圧延設備内において、所望されたプロフィル輪郭を有する金属ストリップを製造するための方法に関し、この方法が、以下のステップ:即ち、
a) 少なくとも1つのn番目の金属ストリップにおける、幅方向における少なくとも1つの基準位置biでの、前記プロフィル輪郭のための目標値のプリセット;
b) プロセスモデルを用いての、前記金属ストリップの製造のための前記圧延設備での、圧延プロセスのシミュレート、
この場合、プロフィル調節要素のための調節値が、−存在する限り、前記基準位置biでの、n−x番目、ここでx=1、2、3...である、の金属ストリップに関する古い適応値および場合によっては制限の考慮のもとで−前記目標値が可能な限り達成されるように、計算され;
前記適応値が、前記
プロフィル調節要素の計算および調節において、および、前記プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための
前記予測値の計算において考慮され得る値であり、
c) 計算された調節値でもっての、前記プロフィル調節要素の調節;
d) 前記n番目の金属ストリップの圧延;
e) 前記基準位置biでの、圧延された前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭の、実際値C
Ist(n)biの測定;
e′) ステップd)に従う前記n番目の金属ストリップの圧延の際に存在していたような、圧延設備条件およびプロセス条件を基礎とする、前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、後計算される予測値C′p(n)biの計算;
f) 前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、前記実際値C
Ist(n)biと後計算された予測値C′p(n)biとの間の差分を基礎とする、前記n番目の金属ストリップに関する新しい適応値ΔC(n)biの算出;
のステップを有している上記方法において、
ステップa)、b)および、c)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の前に、多数I、ここでI≧2である、の基準位置bi、ここで1≦i≦Iである、に関して、前記少なくともn番目の金属ストリップの少なくとも1つの幅部分において実施されること、
ステップe)、e′)、および、f)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの前記少なくとも1つの幅部分における、前記多数Iの基準位置biでの、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出のために、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の後に、前記多数Iの基準位置biに関して実施されること、および、
g) 前記n番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分の製造、または、n+x番目の金属ストリップの、ここでx=1、2、3...である、後の製造の際に、少なくともステップa)からd)までが、n=n+xでもって、繰り返され、
この場合、以前にステップf)に従い、少なくとも、前記n番目の金属ストリップのために算出された、前記多数Iの基準位置biに関する前記新しい適応値ΔC(n)biが、n+1番目の金属ストリップのための、前記プロフィル調節要素の調節の計算、および、ステップb)に従う予測値の計算の際に、古い適応値として考慮されること、
のステップを有していること、
h) 前記n番目の金属ストリップの前記基準位置biでの、ステップf)に従う、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出が、
少なくとも部分的に、短期間適応値ΔC
K(n)biの様式において、以下の式:即ち、ΔC(n)bi=ΔC
K(n)bi=ΔC
K(n−x)bi+[C
Ist(n)bi−C′p(n)bi]
ここで、
K:短期間適応;
x=1、2、3...;
ΔC
K(n−x)bi :古い短期間適応値;
C
Ist(n)bi :前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭に関する、測定された実際値;および、
C′p(n)bi :後計算された予測値、もしくは、後算出されたストリッププロフィル;
の式に従い行われること、
i) 前記短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC
K(n−x)biが、ワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保されること、および、
j) この短期間適応値が、その場合に、この開始値と、前記プロフィル輪郭に関する前記実際値C
Ist(n)biと前記基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの
前記予測値C
P(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算される。
【0011】
換言すれば:選択的に、それぞれの適応原理に従う適応値計算の際に、予測値は、請求項1に従い、プリセット値(期待される圧延力、等)の使用でもって、圧延プロセスのシミュレーションの範囲内において算出されるプロフィルの値であり、または、請求項2に従い、実際の条件(測定された圧延力、等)でもっての後計算の結果である。
【0012】
基本的に、両方の方法において、計算された予測値が、予め与えられた目標値と一致することが達成しようとされ;プロセス特有または設備特有の特性に基づいて、予測値が、精確にではなく、むしろ、ただ近似的にだけ目標値と一致することは、しかしながら生じる可能がある。
【0013】
異なる基準位置biにおける、ストリッププロフィルのための予測値の計算は、
プロフィル調節要素の同じ調節状態において行われる。
このことは、両方の請求された方法において言えることである。
【0014】
概念「金属ストリップ」は、同様に金属板も、共に含んでいる。
【0015】
概念「圧延設備」は、個別ロールスタンド、例えば、厚い金属板用ロールスタンド、ステッケルロールスタンド、または、ツインステッケルロールスタンド、等々と同様に、しかしながら、全ての仕上げ圧延ラインも、共に含んでいる。
【0016】
概念「基準位置bi」は、有利には、金属ストリップの幅方向における、一般的な位置mのサブカテゴリー(Unterfall)を意味している。
通常のストリップ幅位置が、幅方向における、金属ストリップ中央からの、これらストリップ幅位置のそれぞれの間隔によって定義されているのに対して、
基準位置は、それぞれに、金属ストリップのストリップ縁部または自然の縁部からの予め与えられた間隔によって定義されている。
金属ストリップの自然の縁部からの、規格化された基準位置、例えば、25mm、40mm、または、他の基準位置、例えば、100mmのために、典型的に、プロフィル輪郭のための値が、例えば、C25値、C40値、または、C100値として、予め与えられる。
これら基準位置は、異なるストリップ幅に関して、もしくは、全ての金属ストリップに関して、有利には、同じである。
C...値が、目標値、予測値、または、適応値であるかどうかは、それぞれに、関連性から与えられる。
【0017】
概念「プロセスモデル」は、圧延プロセスのシミュレーションのための、数学的/物理学的なモデルを意味する。
金属ストリップのための予測値およびプロフィル輪郭、並びに、
プロフィル調節要素の調節値を計算することは、特に、適している。
このプロセスモデルは、同様に、「プロフィル輪郭および平坦性制御(Profile Contour and Flatness Control)」PCFCとも称される。
【0018】
概念「計算された値」は、「予測値」を意味する。類似して、「計算された輪郭」は、「予測された輪郭」を意味する。
【0019】
概念「後の製造」、または、「今後の製造」は、時系列的に、少なくともn番目の金属ストリップに関する、新しい適応値の算出の後の製造、もしくは、圧延を意味する。
この後の製造は、同じn番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分に、または、完全に新しく製造されるべき金属ストリップn+xに関連可能である。
【0020】
概念「n+x」、ここでx=1、2、3、...等、ここでxは自然数、は、今後、n番目の金属ストリップの後に製造される、もしくは、製造されるべき金属ストリップを意味している。
従って、例えば、n+2は、n番目の金属ストリップの2番目後に製造されるべき、特に、圧延されるべき金属ストリップを意味している。
【0021】
それぞれに、今後に圧延されるべきストリップは、従って、一般的に、相応するプリセット計算のために、それぞれに、n+xを表示している。
この場合、以前に計算された適応値が使用される。
【0022】
概念「プロフィル輪郭」、および、「ストリッププロフィル」は、それぞれに金属ストリップの幅方向に見て、同じ意味で使用される。
【0023】
提出され請求された発明の核心の思想は、適応値が、従来技術内において従来通常のように、ただ1つ(数値)だけの所定の基準位置での、金属ストリップのプロフィル輪郭に関する、測定された実際値と、算出された、即ち、予測された値との間の差分として算出されるだけでなく、多数の基準位置においても算出されることにある。
これに伴って、有利には、ストリッププロフィル適応が可能となる。
ストリップ幅にわたって算出された、この/これら多数の適応値は、
プロフィル調節要素の計算および調節において、および、プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための予測値の計算において考慮され得る。
多数の適応値の準備(Vorsehen)によって、および、プロフィル輪郭の比較的に精確な知識に基づいて、
プロフィル調節要素は、有利には、より精確に、達成しようとされる目標値に関して、n番目の金属ストリップの遠い(weiten)長手方向部分のため、または、n+x番目の金属ストリップのプロフィル輪郭のため、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのプロフィル輪郭のために、調節され得る。
同様に、プロフィル輪郭のための予測値の計算も、これに伴って、n+x番目の金属ストリップのため、即ち、今後圧延されるべき金属ストリップのためにより精確に可能である。
【0024】
有利な実施例に従い、基準位置biでの、適応値の算出の際に、短期間適応値(Kurzzeitadaptionswerten)と長期間適応値(Langzeitadaptionswerten)とが区別される。
このことは、有利には、少なくとも1つのストリップnにおける学習(Gelernte)が、後に圧延されるべきストリップn+xのために利用されることを可能にする。何故ならば、測定されたプロフィル輪郭値と予測されたプロフィル輪郭値との間の同じプロフィル輪郭偏差が、後続ストリップにおいて、または、後に類似の条件のもとで圧延されるストリップにおいて、繰り返しかなり頻繁に生じるからである。
【0025】
短期間適応値の計算は、以下の式:即ち、
ΔC(n)bi=ΔC
K(n)bi=ΔC
K(n−x)bi+[C
Ist(n)bi−C
P(n)bi]
ここで、
K:短期間適応、
ΔC
K(n−x)bi :古い短期間適応値、
C
Ist(n)bi :n番目の金属ストリップのプロフィル輪郭に関する、測定された実際値、
C
P(n)bi :算出された予測値、もしくは、算出されたストリッププロフィル、
x=1、2、3...、
n :当該の金属ストリップ、
の式に従い行われる。
【0026】
短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC
K(n−x)biは、例えばワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、例えば、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保される(vorbesetzt)。
この短期間適応値は、その場合に、開始値と、プロフィル輪郭に関する実際値C
Ist(n)biと基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの予測値C
P(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算される。
【0027】
基準位置biでの、長期間適応値ΔC
Lbiは、以下のステップ:即ち、
1つの適応グループの、n+x番目の金属ストリップの前に圧延された、多数の前記金属ストリップのための、前記多数Iのストリップ幅位置biでの、請求項1または2に従うステップa)からf)に至るまでの繰り返しによる、前記適応値の算出;
および、
それぞれに、前記ストリップ幅位置biの内の1つのストリップ幅位置での、前記多数の金属ストリップのための前記プロフィル輪郭に関する、
前記適応値の平均値の形成、または、前記実際値と予測値との間の差分の平均値の形成による、長期間適応値ΔC
Lbiの計算;
のステップの実施によって与えられる。
【0028】
請求項1または2に従う、n+x番目の金属ストリップの予測値C
P(n+x)biの算定のために、場合によっては、長期間適応値ΔC
Lbiは、相応する適応グループから察知され、この適応グループに、金属ストリップn+xが所属する。
【0029】
換言すれば、同様に、長期間適応値は、過去において同じ適応グループにおいて圧延されたj番目のストリップ(j Baendern)の、全適応値(長期間適応値および短期間適応値)の平均値形成からも、与えられ得る。
【0030】
過去において圧延されたj番目のストリップ(Baender j)の最大に参照される数は、例えば、100、または、50の値であり、且つ、自由に確定可能である。
1つのストリップにおける差分は、長期間適応値に対して、即ち、ただj番目の部材に対してだけ、影響を及ぼす。
算出された長期間適応値は、PCFCプリセット計算の際に、100%だけ、または、ただ一部分だけ、自由に確定可能な縁部条件に依存して、使用され得る。
【0031】
長期間適応値ΔC
L(n)biの定義および計算は、短期間適応値ΔC
K(n)biの知識を前提条件として必要とする。
それに対して、例外的な場合において、短期間適応値は、同様に単独でも使用され得る。
【0032】
長期間適応値、及び/または、短期間適応値に対して選択的に、同様に、全適応値も、
プロフィル調節要素の調節値の算出のために、および、請求項4に従う、基準位置biでのストリップ輪郭算定のために算出され得る。
この全適応値は、その場合に、短期間適応値と長期間適応値とから成る合計として、それぞれに、1つの基準位置biにおいて計算される。
【0033】
どのように、適応値、計算されたプロフィル値、および、測定値、等々が、基準位置において、同じ長期間適応グループの4つのストリップに関するストリップからストリップへと挙動するか、以下の例において明確にされる:
【表1】
【0034】
更に別の実施例に従い、算出された短期間適応値、算出された長期間適応値、または、算出された合計適応値は、
プロフィル調節要素の予調節のための計算の際に、100%だけか、それとも、ただ所望された一部分だけ使用され得る。
この所望された割合分は、自由に確定可能な縁部条件に依存して選択され得る。
それぞれの、選択された重み付け、例えば、33%または50%に応じて、適応効果は、緩衝され、もしくは、平滑にされる。
場合によっては生じる、個別の測定誤差を過度に高く重み付けしないために、ストリップからストリップへの短期間適応値の変化は、最大値、例えば、10μmによって制限され得る。
同様に、短期間適応値も、炉に依存すること(ofenabhaengig)、または、他のプロセス量に依存することも可能である。
短期間適応値は、通常は、最後のストリップnのプロフィル差に関連する。
例外的な場合において、例えば、プロフィル差は、最後から2番目のストリップに関連付けられ得る。
その場合に、nは、ストリップn−1、もしくは、一般的に、n−xに相応する。
【0035】
金属ストリップの個別の基準位置biにおける、本発明に従い計算された適応値は、個別の、存在するこれら適応値が少なくとも1つの適当な初期関数でもって互いに適応輪郭へと結合されるというやり方で、有利には、同様に、金属ストリップの適応輪郭を算出することのために使用され得る。
適応輪郭は、数Iでの金属ストリップn+xのために算出された適応値ΔC(n+x)biによって導かれ、または、この適応輪郭が、それぞれの、初期関数もしくは平滑化関数に応じて、密接に、適応値の傍らを通り過ぎる(近似(Approximation))。初期関数は、従って、適応値、補間法、平滑化、推定法(Extrapolation)、または、近似の結合のために使用され、且つ、例えば、そのように称される。
適応値は、通常は、少なくとも2つの基準位置biにおいて予め存在し、且つ、有利には、少なくとも1つの更に別の適応輪郭値が、基準位置ではない更に別のストリップ幅位置mにおいて予め存在している。
更に別のストリップ幅位置は、典型的に、プロセスモデルによって予め与えられる。
どのようなストリップ幅位置のために適応値が周知されているかのそれぞれの事情に応じて、適応輪郭は、金属ストリップの、ただ制限された部分もしくは領域にわたってだけか、それとも、全幅にわたって算出され得る。
周知された適応値の密度は、金属ストリップの幅にわたっての個別の領域内において異なっていることは可能である。
有利には、周知された適応値の密度は、有利には、基準位置における金属ストリップの縁部領域内において、同様にボディー領域とも称される中央領域内におけるよりも高い。
このことは、プロフィル輪郭の精度に対する要求が、縁部領域内において、しばしば、中央領域内におけるよりも高いことにその根拠がある。
極度の特別の場合のために、それぞれの平滑にされた測定点−この測定点をプロフィル測定機器が提供する−が、適応点biである場合、適応輪郭は、同様に、補間関数による更に別の算定無しにも算出され得、この場合には、この適応輪郭が、簡単に、多数の適応値の隣接する連続内に存在する。
通常の場合、ストリップ幅位置、特に、基準位置の最大の数Iは、しかしながら、10以下の値である。
【0036】
本発明の有利な実施例に従い、n+x番目の金属ストリップのための上記され且つ算出された適応輪郭は、プロセスモデルによって予測された、適応されていない、計算されたプロフィル輪郭と、結果において、n+x番目の金属ストリップのための適応されたプロフィル輪郭を得るために、加算される。
【0037】
適応輪郭、または、適応されたプロフィル輪郭の、初期関数もしくは補間関数の算出は、金属ストリップの異なる幅部分に関して異なって行われ得る。
第1の幅部分は、比較的に中央の幅領域内において、および、第2の幅部分、または、更に別の幅部分が、例えば、縁部領域内において、同様に上記金属ストリップの縁部領域内においても、位置していることは可能である。
【0038】
幅方向に互いに隣接する2つの幅部分において、初期関数、もしくは、適応輪郭、または、適応されたプロフィル輪郭は、両方の幅部分にわたって、有利には、一方のストリップ部分から他方のストリップ部分への境界における輪郭経過が、連続的に微分可能であるように、特に、同じ傾斜を有しているように選択される。
この条件によって、両方のストリップ部分の間の境界における輪郭が、屈曲を有することは回避され;上記の代わりに、これら輪郭が、その場合に、平滑に互いの中へと移行する。
【0039】
隣接する幅領域にわたっての、推定され適応された適応輪郭、または、推定され適応されたプロフィル輪郭の算出のために、適応輪郭、または、適応されたプロフィル輪郭は、特にそこで如何なる適応値または測定されたプロフィル輪郭値も周知されていない場合、金属ストリップの幅部分にわたって、隣接する幅部分内へと、推定され得る。
【0040】
個別の適応輪郭値またはプロフィル輪郭値の結合のための、上記された少なくとも1つの初期関数もしくは近似関数または補間関数、または、上記された推定関数は、一次関数、適宜の次数の多項関数、指数関数、三角関数、スプライン関数、または、異なる関数の組み合わせから形成され得る。
同様に、初期関数もしくは補間関数は、金属ストリップの異なる幅部分のために、異なっていることは可能である。
【0041】
基準位置biでの、金属ストリップのプロフィル輪郭の、測定された実際値の代わりに、同様に、金属ストリップの−圧延方向に見て−右側の半分、および、左側の半分での、鏡対称的な基準位置biにおける、測定された実際値から成る平均値も使用され得る。
その際、金属ストリップの半分の幅、もしくは、幅高さでの、同様に幅面とも称する、仮想の面は、鏡面としての機能を果たし、この仮想の面が、金属ストリップの長手方向に延在する。
【0042】
適応された予測値、または、適応されたプロフィル輪郭は、先ず第一に、同様に、一方のストリップ半分、例えば、操作側のストリップ半分のためだけに算出され得、および、次いで、他方のストリップ半分、例えば、駆動側のストリップ半分のために、前記金属ストリップの長手方向に延在する、ストリップ中央面において鏡対称され得る。
【0043】
プロフィル輪郭の測定された実際値は、基準位置biでの、直接的な測定値として、または、幅にわたっての補正関数によって、例えば、測定値補間関数によって平滑にされたプロフィル測定値として使用され得る。
【0044】
プロフィル輪郭における、測定された実際値C
Ist(n)biは、定義されたストリップ長手方向位置において算出され得、または、ストリップセグメント長さにわたって平均値化され(gemittelt)得、または、全ストリップ長さにわたって平均値化され得る。
【0045】
有利には、本発明に従い算出され、適応されたプロフィル輪郭は、例えば、ストリップ隆起、即ち、ストリップ縁部領域内における所望されない肉厚部、または、急傾斜のストリップ縁部降下のような、プロフィル異常性(Profilanomalien)に関して、特に、前記金属ストリップの縁部領域内において分析される。
この分析は、有利には、オンラインの状態で、もしくは、リアルタイム作動において行われる。
その場合には、
プロフィル調節要素は、同一の金属ストリップの長手方向において、次いで圧延される部分における、または、次いで圧延される金属ストリップにおける上記されたプロフィル異常性を、アクティブに抑制もしくは低減するために、適当に調節され得る。
【0046】
本発明に従う適応輪郭の利用無しに、金属ストリップが、通常のプロフィル輪郭でもって算出されること、および、しかしながら、実際上は、それにも拘らず、ストリップ隆起が縁部において形成することは生じ得る。
本発明に従い可能とされた適応輪郭の算出、および、このことによって可能とされた、比較的に正確な適応されたプロフィル輪郭の算出は、プロフィル輪郭の改善された算出の新しい可能性を開いた。
例えば、1つの金属ストリップのために、許容された限界値よりも高い縁部隆起高さが算出された場合、
プロセスモデルによって、許容され予め与えられた、例えば、C40目標
最小とC40目標
最大との間のプロフィルレベル限界の範囲内において、ストリッププロフィルレベル40mmが、金属ストリップの自然の縁部から離され、自動的に1つの値に設定され、通常は上昇され、
従って、最大の許容された隆起高さが、超過されず、もしくは、低減され、及び/または、隆起高さを低減するために、
プロフィル調節要素(例えば、ロール位置移動装置、等々)の合目的な使用が行われる。
【0047】
本発明に従う方法の更に有利な構成は、従属請求項、特に、請求項19から21までの対象である。
【0048】
材料横方向流動特性の利用のもとで、補完的に、2つのステップ内において、ボディーストリッププロフィル、即ち、金属ストリップの中央領域内におけるプロフィル輪郭、および、縁部ストリッププロフィルは、輪郭適応の利用のもとで、比較的に精確に調節され得る。
先ず第一に、
プロフィル調節要素は、圧延設備の前方の領域内において、もしくは、可逆式圧延機の第1のパスにおいて、ボディープロフィルが生起するように使用される。
第2のステップ内において、これら
プロフィル調節要素は、後方のロールスタンド、または、最後のパスのために、名目上のプロフィルが、ストリップ縁部において同様に調節され、もしくは、全輪郭が成形される(デザインされる(designed))ように調節される。
【0049】
従って、異なる幅位置のための複数の目標プロフィル値は、予め設定可能であり、これら目標プロフィル値が、全て調節され、及び/または、これら目標プロフィル値が、所定の限界内において、保持、もしくは、監視される。
例えば、拡張されたプロセスモデルによって、目標プロフィル値C25=30μmは、縁部領域内において調節され、または、偏差が最低限に抑えられ、且つ、同時に、ボディーストリップ領域内における1つの目標プロフィル値のために、限界C100>15μmが維持される。
【0050】
セッティング手法(Setzstrategie)において、ストリップ縁部領域内におけるプロフィル値、例えばC25、または、選択的に、ボディーストリッププロフィル値、例えばC100は、一義的な目標として、可変に、且つ、ストリップからストリップへと異なって、予め与えられ得る。
合目的に、(説明されているように)これら基準点において、ストリップ輪郭値、もしくは、ストリップ輪郭は適応される。
【0051】
m
最大でのプロフィル輪郭値C(n+x)mから成る、適応されたプロフィル輪郭関数は、有利には、ストリッププロフィル異常性に関して分析され、且つ、プロセスモデルを用いて、分析された仕上がりストリップ輪郭誤差の情報が、詳細には説明されていない伝達関数、または、重み付け係数を用いて、中間ロールスタンド輪郭または中間パス輪郭の計算に伝達される。
選択的または付加的に、位置biにおいて算出された適応値は、詳細には説明されていない伝達関数、または、重み付け係数を用いて、中間ロールスタンド輪郭または中間パス輪郭の計算に伝達される。
【0052】
ストリップ輪郭異常性(隆起高さ、隆起幅、2つの定義されたプロフィル点(例えば、C25−C100)との間の縁部降下、並びに、比較的に中央のストリップ領域内における、(もしくは、C100、C125、C150、または、C200における)プロフィル偏差)の位置の精確で品質的な知識は、即ち、
縁部におけるストリップ輪郭誤差が、比較的に中央の領域内において、または、両方の領域内において生じるかどうかの、合目的な分析を許容する。
この知識でもって、プロフィル計算および平坦度計算において、反復的に、異なるロールスタンドの
プロフィル調節要素は、ストリッププロフィル異常性を回避または低減するために、合目的に使用される。
【0053】
このことによって、
熱的なクラウンの調整のための、可変のワークロール冷却システム、ゾーン冷却装置、または、局部的なロール加熱装置、
ロール研磨装置(ストリップ隆起の抑制(「抗隆起ロール(Anti−Wulst−Walze)」)のため、またはストリップ縁部降下の抑制(「テーパーロール(Tapered Roll)」)のための特別のロール研磨装置(Spezial−Walzenschliffe)、
CVCロール(CVC−Walzen)、比較的に高い次数、もしくは、n次の多項式、もしくは、三角関数の研磨(Schliff)を有するCVCロール)と結合している、ワークロール位置移動装置、
ストリップ縁部加熱装置、ストリップゾーン冷却装置、ワークロールベンディング装置、及び/または、ペアクロス機能(Pair−Cross−Funktion)を有するロールスタンドのような、
プロフィル調節要素が使用可能である。
これら機械的、および、熱的なプロフィル調節要素と並んで、場合によっては、輪郭調整のための圧延力再分配が、合目的に使用される。
【0054】
この明細書には、総じて、5つの図が添付されている。