特許第6704925号(P6704925)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6704925
(24)【登録日】2020年5月15日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】金属ストリップの製造のための方法
(51)【国際特許分類】
   B21B 37/38 20060101AFI20200525BHJP
   B21B 37/00 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   B21B37/38 110
   B21B37/38
   B21B37/00 261B
【請求項の数】22
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2017-548922(P2017-548922)
(86)(22)【出願日】2016年3月15日
(65)【公表番号】特表2018-511483(P2018-511483A)
(43)【公表日】2018年4月26日
(86)【国際出願番号】EP2016055525
(87)【国際公開番号】WO2016146621
(87)【国際公開日】20160922
【審査請求日】2017年10月16日
(31)【優先権主張番号】102015204700.8
(32)【優先日】2015年3月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ザイデル・ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】バウムゲルテル・ウーヴェ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァクスマン・ラルフ
【審査官】 池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−285113(JP,A)
【文献】 特開平10−192929(JP,A)
【文献】 特開平10−258304(JP,A)
【文献】 特開平10−328719(JP,A)
【文献】 特表2007−515296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21B 37/38
B21B 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧延設備内において、所望されたプロフィル輪郭を有する金属ストリップを製造するための方法であって、この方法が、以下のステップ:即ち、
a) 少なくとも1つのn番目の金属ストリップにおける、幅方向における少なくとも1つの基準位置biでの、前記プロフィル輪郭のための目標値のプリセット;
b) プロセスモデルを用いての、前記金属ストリップの製造のための前記圧延設備での、圧延プロセスのシミュレート、
この場合、プロフィル調節要素のための調節値と、前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、予測値C(n)biとが、
前記目標値が、−存在する限り−前記基準位置biでの、n−x番目、ここでx=1、2、3...である、の金属ストリップに関する古い適応値および場合によっては制限の考慮のもとで、可能な限り達成されるように、計算され;
前記適応値が、前記プロフィル調節要素の計算および調節において、および、前記プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための前記予測値の計算において考慮され得る値であり、
c) 計算された調節値でもっての、前記プロフィル調節要素の調節;
d) 前記n番目の金属ストリップの圧延;
e) 前記基準位置biでの、圧延された前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭の、実際値CIst(n)biの測定;
f) 前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、前記実際値CIst(n)biと予測値C(n)biとの間の差分を基礎とする、前記n番目の金属ストリップに関する新しい適応値ΔC(n)biの算出;
のステップを有している上記方法において、
ステップa)、b)および、c)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の前に、多数I、ここでI≧2である、の基準位置bi、ここで1≦i≦Iである、に関して、前記少なくともn番目の金属ストリップの少なくとも1つの幅部分において実施されること、
ステップe)、および、f)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの前記少なくとも1つの幅部分における、前記多数Iの基準位置biでの、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出のために、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の後に、前記多数Iの基準位置biに関して実施されること、および、
g) 前記n番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分の製造、または、n+x番目の金属ストリップの、ここでx=1、2、3...である、後の製造の際に、少なくともステップa)からd)までが、n=n+xでもって、繰り返され、
この場合、以前にステップf)に従い、少なくとも、前記n番目の金属ストリップのために算出された、前記多数Iの基準位置biに関する前記新しい適応値ΔC(n)biが、n+1番目の金属ストリップのための、前記プロフィル調節要素の調節の計算、および、ステップb)に従う予測値の計算の際に、古い適応値として考慮されること、
h) 前記n番目の金属ストリップの前記基準位置biでの、ステップf)に従う、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出が、
少なくとも部分的に、短期間適応値ΔC(n)biの様式において、以下の式:即ち、ΔC(n)bi=ΔC(n)bi=ΔC(n−x)bi+[CIst(n)bi−C(n)bi]
ここで、
K:短期間適応;
x=1、2、3...;
ΔC(n−x)bi :古い短期間適応値;
Ist(n)bi :前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭に関する、測定された実際値;および、
(n)bi :計算された予測値、もしくは、算出されたストリッププロフィル;
の式に従い行われること、
i) 前記短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC(n−x)biが、ワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保されること、および、
j) この短期間適応値が、その場合に、この開始値と、前記プロフィル輪郭に関する前記実際値CIst(n)biと前記基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの前記予測値C(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算されること、
のステップを有していることを特徴とする方法。
【請求項2】
圧延設備内において、所望されたプロフィル輪郭を有する金属ストリップを製造するための方法であって、この方法が、以下のステップ:即ち、
a) 少なくとも1つのn番目の金属ストリップにおける、幅方向における少なくとも1つの基準位置biでの、前記プロフィル輪郭のための目標値のプリセット;
b) プロセスモデルを用いての、前記金属ストリップの製造のための前記圧延設備での、圧延プロセスのシミュレート、
この場合、プロフィル調節要素のための調節値が、−存在する限り、前記基準位置biでの、n−x番目、ここでx=1、2、3...である、の金属ストリップに関する古い適応値および場合によっては制限の考慮のもとで−前記目標値が可能な限り達成されるように、計算され;
前記適応値が、前記プロフィル調節要素の計算および調節において、および、前記プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための予測値の計算において考慮され得る値であり、
c) 計算された調節値でもっての、前記プロフィル調節要素の調節;
d) 前記n番目の金属ストリップの圧延;
e) 前記基準位置biでの、圧延された前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭の、実際値CIst(n)biの測定;
e′) ステップd)に従う前記n番目の金属ストリップの圧延の際に存在していたような、圧延設備条件およびプロセス条件を基礎とする、前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、後計算される予測値C′p(n)biの計算;
f) 前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、前記実際値CIst(n)biと後計算された予測値C′p(n)biとの間の差分を基礎とする、前記n番目の金属ストリップに関する新しい適応値ΔC(n)biの算出;
のステップを有している上記方法において、
ステップa)、b)および、c)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の前に、多数I、ここでI≧2である、の基準位置bi、ここで1≦i≦Iである、に関して、前記少なくともn番目の金属ストリップの少なくとも1つの幅部分において実施されること、
ステップe)、e′)、および、f)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの前記少なくとも1つの幅部分における、前記多数Iの基準位置biでの、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出のために、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の後に、前記多数Iの基準位置biに関して実施されること、および、
g) 前記n番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分の製造、または、n+x番目の金属ストリップの、ここでx=1、2、3...である、後の製造の際に、少なくともステップa)からd)までが、n=n+xでもって、繰り返され、
この場合、以前にステップf)に従い、少なくとも、前記n番目の金属ストリップのために算出された、前記多数Iの基準位置biに関する前記新しい適応値ΔC(n)biが、n+1番目の金属ストリップのための、前記プロフィル調節要素の調節の計算、および、ステップb)に従う予測値の計算の際に、古い適応値として考慮されること、
のステップを有していること、
h) 前記n番目の金属ストリップの前記基準位置biでの、ステップf)に従う、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出が、
少なくとも部分的に、短期間適応値ΔC(n)biの様式において、以下の式:即ち、ΔC(n)bi=ΔC(n)bi=ΔC(n−x)bi+[CIst(n)bi−C′p(n)bi]
ここで、
K:短期間適応;
x=1、2、3...;
ΔC(n−x)bi :古い短期間適応値;
Ist(n)bi :前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭に関する、測定された実際値;および、
C′p(n)bi :後計算された予測値、もしくは、後算出されたストリッププロフィル;
の式に従い行われること、
i) 前記短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC(n−x)biが、ワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保されること、および、
j) この短期間適応値が、その場合に、この開始値と、前記プロフィル輪郭に関する前記実際値CIst(n)biと前記基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの予測値(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算されること、
のステップを有していることを特徴とする方法。
【請求項3】
前記基準位置biでの、請求項1またはのステップf)に従う前記新しい適応値ΔC(n)biの算出は、
少なくとも部分的に、長期間適応値ΔC(n)biの様式において、以下のステップの実施によって:即ち、
1つの適応グループの、n+x番目の金属ストリップの前に圧延された、多数の前記金属ストリップのための、前記多数Iのストリップ幅位置biでの、請求項1またはに記載のステップa)からf)までの繰り返しによる、前記適応値の算出;
および、
それぞれに、前記ストリップ幅位置biの内の1つのストリップ幅位置での、前記多数の金属ストリップのための前記プロフィル輪郭に関する、
前記適応値の平均値の形成、または、前記実際値と予測値との間の差分の平均値の形成による、長期間適応値ΔCbiの計算;
のステップの実施によって行われることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ステップf)に従う前記適応値ΔC(n)biの算出は、それぞれに、合計適応値ΔC(n)biの様式で、前記短期間適応値ΔC(n)biと前記長期間適応値ΔCbiとから成る合計としての、前記金属ストリップn+xに関する使用のために行われることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ステップf)に従う前記適応値ΔC(n)biを算出すること、及び/または、
前記適応値ΔC(n)biを、重み付け係数gでもって、ここで0≦g≦1である、または、重み付け関数でもって、重み付けされた短期間適応値、長期間適応値、または、合計適応値の様式で使用することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
前記n+x番目の金属ストリップに関する適応輪郭ΔC(n+x)mの算出は、少なくとも2つの前記基準位置biでの、少なくともn番目の前記金属ストリップにおいて算出された前記適応値によって、および、
付加的に、少なくとも1つの更に別のストリップ幅位置mでの、少なくとも1つの更に別の−前記プロセスモデルによって計算された/予め与えられた−計算点によって導かれる初期関数の様式において行われることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
前記n+x番目の金属ストリップに関する適応されたプロフィル輪郭C(n+x)mの算出は、前記金属ストリップn+xに関する、−前記プロセスモデルによって予測された−適応されていない、計算されたプロフィル輪郭C(n+x)moAと、前記金属ストリップn+xに関する、計算された前記適応輪郭ΔC(n+x)mとの加算によって行われることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記適応輪郭、または、前記適応されたプロフィル輪郭の算出は、前記金属ストリップの、≧2の幅部分に関して行われ、この場合、第1の幅部分が、中央の幅領域内において、および、第2の幅部分、または、更に別の幅部分が、前記金属ストリップの縁部領域内において位置していることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
幅方向に互いに隣接する2つの幅部分において、前記適応輪郭、または、前記適応されたプロフィル輪郭は、両方の前記幅部分にわたって、一方のストリップ部分から他方のストリップ部分への境界における輪郭経過が、連続的に微分可能であるように、または、同じ傾斜を有しているように、選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
幅部分の内の少なくとも1つの幅部分にわたって、前記初期関数は、一次関数、多項関数、指数関数、三角関数、スプライン関数、または、異なる関数の組み合わせから形成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
異なって隣接する幅部分のための前記初期関数は、異なっていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
隣接する幅領域にわたっての、推定された適応輪郭、または、推定された適応されたプロフィル輪郭の算出のために、
前記適応輪郭、または、前記適応されたプロフィル輪郭は、前記金属ストリップの幅部分にわたって、隣接する幅部分内へと、推定されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記基準位置biでの、金属ストリップのプロフィル輪郭の、測定された実際値CIst(n)biの代わりに、
前記金属ストリップの−圧延方向に見て−右側の半分および左側の半分での、鏡対称的な前記基準位置biにおける、前記測定された実際値から成る平均値が、使用されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
前記予測値C(n+x)bi、及び/または、前記適応されたプロフィル輪郭C(n+x)mは、先ず第一に、一方のストリップ半分、例えば、操作側のストリップ半分のためだけに算出され、および、
次いで、他方のストリップ半分、例えば、駆動側のストリップ半分のために、前記金属ストリップの長手方向に延在するストリップ中央面において、鏡対称されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記プロフィル輪郭の測定された実際値CIst(n)biは、前記基準位置biでの、直接的な測定値として、または、補正関数によって平滑にされたプロフィル測定値として使用されることを特徴とする請求項1から14のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
前記適応されたプロフィル輪郭C(n+x)mは、ストリップ隆起、または、急傾斜のストリップ縁部降下のようなプロフィル異常性に関して、前記金属ストリップの縁部領域内において分析されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項17】
計算されたストリップ隆起の存在の際に、このストリップ隆起の高さの低減のために、前記適応されたプロフィル輪郭C(n+x)mは、前記プロセスモデルを用いて、許容されたプロフィル調節限界の範囲内における、前記基準位置biの内の少なくとも1つの前記基準位置biでの前記プロフィル輪郭の値の漸次の増大によって、および、相応するプロフィル調節要素の新たな調節によって、反復的に改善されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
最後のロールスタンド(出側ロールスタンド)内における、または、1つの圧延ラインの最後の複数のロールスタンド内における、または、圧延設備の1つのロールスタンドの最後の圧延パスにおける負荷の増大により、前方から後方へのこの負荷の再分配によって、または、プロセス限界および設備限界の範囲内における、少なくとも1つのロールスタンドまたは圧延パスの選択をやめることによって、計算されたストリップ隆起は低減または回避されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記n+x番目の金属ストリップの製造のために:
ステップb)内において、前記プロフィル調節要素が、
複数の前記基準位置biのために予め与えられた前記プロフィル輪郭のための目標値または算出された予測値C(n+x)biが許容された最小または最大にプロフィル限界内において達成されるように、調節されるか;または、
ステップb)内において、前記プロフィル調節要素が、
1つの基準位置biのために予め与えられた目標値が達成されまたはこの目標値からの偏差が最小にされるように、および、同時に、少なくとも1つの更に別の基準位置において前記ストリッププロフィルが許容された最小または最大のプロフィル限界が保持されるように、調節されることを特徴とする請求項1から18のいずれか一つに記載の方法。
【請求項20】
前方のロールスタンド、または、先行し行われるパスの、中間ロールスタンド輪郭または中間パス輪郭の計算のため、および、前記プロフィル調節要素の最適化された調節のために、
前記基準位置biでの前記算出された適応値、及び/または、前記適応されたプロフィル輪郭、及び/または、前記適応輪郭は、
前記プロセスモデル内において考慮される、先行する圧延パスまたはロールスタンドに対して、重み付け係数または伝達関数と共に伝達されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項21】
前記基準位置biは、前記金属ストリップの縁部からのこの基準位置の間隔によって定義されることを特徴とする請求項1から20のいずれか一つに記載の方法。
【請求項22】
ストリップ輪郭適応の利用のもとでの目標輪郭の調節のために、以下のプロフィル調節要素:即ち、
熱的なクラウンの調整のための、可変のワークロール冷却システム、または、ゾーン冷却装置、または、局部的なロール加熱装置、及び/または、
ロール研磨装置またはストリップ隆起またはストリップ縁部降下の抑制のための特別のロール研磨装置、
「テーパーロール」、CVCロール、高い次数もしくはn次の多項式もしくは三角関数の研磨を有するCVCロールと結合している、ワークロール位置移動装置、
ストリップ縁部加熱装置、ストリップゾーン冷却装置、ワークロールベンディング装置、及び/または、ロールペアクロス機能を有するロールスタンド、
が使用されることを特徴とする請求項1から21のいずれか一つに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1または2の上位概念による、圧延設備内において、所望されたプロフィル輪郭を有する金属ストリップを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景は、少なくとも、個別の予め与えられたストリップ幅位置、いわゆる基準位置における、金属ストリップのプロフィルのセッティング精度(Setzgenauigkeit)に対する要求が、並びに、同様にこの金属ストリップのプロフィル輪郭の寸法安定性に対する要求も、増大していることの事実である。
金属ストリップの、それぞれの計画された使用領域に応じて、後接続された冷間圧延機(タンデム型圧延ライン)内における更なる処理を簡略化するために、例えば、所定の基準位置において、予め定められたプロフィル高さを有する、放物線形状の熱間ストリッププロフィル輪郭が期待される。
選択的に、同様に、ボックス形のプロフィル、即ち、中央において平らな断面−この断面がストリップ縁部へと比較的に強度に降下する−を有する金属ストリップも必要とされ、この要求が、例えば、後になって長手方向において分割されるべき、金属ストリップにおいて提示される。
それに対して、凹状のストリッププロフィル、即ち、このストリッププロフィルの中央領域と比較して、より厚い、もしくは、高められた縁部を有するストリッププロフィル、並びに、縁部隆起を有する金属ストリップは、通常、所望されない。
【0003】
所望されたストリッププロフィルを、可能な限り正確に製造可能とするために、従来技術において、既に、種々の試みが提案されている。
【0004】
従って、特許文献1は、仕上げ圧延ラインの出側での、金属ストリップのプロフィルの検出のための検出システムを開示している。
そこで検出されたストリッププロフィルは、この位置において予め与えられた目標プロフィルと比較され、且つ、目標プロフィルからの測定されたプロフィルの偏差を、後に続くストリップにおいて最低限に抑えるために、プロフィル調節要素の使用が提案されている。
更に、測定されたストリッププロフィル形状が、受け入れられ得るか、または、受け入れ得ないかどうかの決定が行われ、且つ、プロフィル形状を、場合によっては改善するための構成、例えば、熱的なクラウン形状の変更が提案されている。
【0005】
同様に、特許文献2は、熱間ストリップ圧延ラインの出側における、金属ストリップのプロフィルを、予め与えられた目標輪郭に適合させることを目標としている。
この目的のために、機械的な調節要素は、算出された、即ち、予測されたストリップ形状と、予め与えられた目標輪郭との間の、場合によっては生じる、確認される偏差が最低限に抑えられるように使用される。
同様に、測定されたC40(ストリップ縁部から40mmの位置における)も、制御システムの補正のため、もしくは、調節のために使用される。
【0006】
更に、請求項1、及び/または、請求項2の上位概念に従う処置は、従来技術内において公知である。
それに従って、n番目の金属ストリップの圧延の際の、ストリッププロフィルのための予測値、および、プロフィル調節要素のための調節値は、予め定められた基準位置において、数学的、物理的なプロセスモデルを用いて、シミュレートされ、且つ、計算される。
このシミュレーションは、場合によっては、異なるプロフィル調節要素の制限および使用の考慮のもとで行われる。
n番目の金属ストリップの行われた圧延の後、上記予測値と測定された実際値との間の差分を基礎として、適応値は、上記基準位置でのこのn番目の金属ストリップのストリッププロフィルに関して計算される。
この基準位置は、金属ストリップの自然の縁部(Naturkante)から測定された、予め定められたストリップ幅位置、例えば、25mm、または、40mmである。
従来技術に従い、上記予測値、および、上記適応値は、そのことを基礎として金属ストリップのストリッププロフィルに関する個別の目標基準値を定義するために、単に、唯一の基準位置において算定され、もしくは、予め与えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際出願公開第1995/034388号パンフレット
【特許文献2】ヨーロッパ特許第0 618 020 B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、この公知技術を出発点として、本発明の根底をなす課題は、圧延設備内において、金属ストリップを製造するための公知の方法を、−金属ストリップの今後の製造の際に−、幅にわたっての、金属ストリップのプロフィル輪郭のより精確な予測が、並びに、圧延設備のプロフィル調節要素のより精確な調節が可能であるように、改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1および2内において請求された方法によって解決される。
【発明の効果】
【0010】
請求項1による方法において、プロフィル輪郭のための予測値は、圧延プロセスのシミュレーションの範囲内において、金属ストリップの圧延の前に計算される。
このことと相違して、請求項2による方法に従う予測値は、圧延の前のシミュレーション内においてではなく、むしろ、金属ストリップの行われた圧延の後の、後計算によって計算される。
本発明は、圧延設備内において、所望されたプロフィル輪郭を有する金属ストリップを製造するための方法に関し、この方法が、以下のステップ:即ち、
a) 少なくとも1つのn番目の金属ストリップにおける、幅方向における少なくとも1つの基準位置biでの、前記プロフィル輪郭のための目標値のプリセット;
b) プロセスモデルを用いての、前記金属ストリップの製造のための前記圧延設備での、圧延プロセスのシミュレート、
この場合、プロフィル調節要素のための調節値と、前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、予測値C(n)biとが、
前記目標値が、−存在する限り−前記基準位置biでの、n−x番目、ここでx=1、2、3...である、の金属ストリップに関する古い適応値および場合によっては制限の考慮のもとで、可能な限り達成されるように、計算され;
前記適応値が、前記プロフィル調節要素の計算および調節において、および、前記プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための前記予測値の計算において考慮され得る値であり、
c) 計算された調節値でもっての、前記プロフィル調節要素の調節;
d) 前記n番目の金属ストリップの圧延;
e) 前記基準位置biでの、圧延された前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭の、実際値CIst(n)biの測定;
f) 前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、前記実際値CIst(n)biと予測値C(n)biとの間の差分を基礎とする、前記n番目の金属ストリップに関する新しい適応値ΔC(n)biの算出;
のステップを有している上記方法において、
ステップa)、b)および、c)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の前に、多数I、ここでI≧2である、の基準位置bi、ここで1≦i≦Iである、に関して、前記少なくともn番目の金属ストリップの少なくとも1つの幅部分において実施されること、
ステップe)、および、f)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの前記少なくとも1つの幅部分における、前記多数Iの基準位置biでの、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出のために、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の後に、前記多数Iの基準位置biに関して実施されること、および、
g) 前記n番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分の製造、または、n+x番目の金属ストリップの、ここでx=1、2、3...である、後の製造の際に、少なくともステップa)からd)までが、n=n+xでもって、繰り返され、
この場合、以前にステップf)に従い、少なくとも、前記n番目の金属ストリップのために算出された、前記多数Iの基準位置biに関する前記新しい適応値ΔC(n)biが、n+1番目の金属ストリップのための、前記プロフィル調節要素の調節の計算、および、ステップb)に従う予測値の計算の際に、古い適応値として考慮されること、
h) 前記n番目の金属ストリップの前記基準位置biでの、ステップf)に従う、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出が、
少なくとも部分的に、短期間適応値ΔC(n)biの様式において、以下の式:即ち、ΔC(n)bi=ΔC(n)bi=ΔC(n−x)bi+[CIst(n)bi−C(n)bi]
ここで、
K:短期間適応;
x=1、2、3...;
ΔC(n−x)bi :古い短期間適応値;
Ist(n)bi :前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭に関する、測定された実際値;および、
(n)bi :計算された予測値、もしくは、算出されたストリッププロフィル;
の式に従い行われること、
i) 前記短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC(n−x)biが、ワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保されること、および、
j) この短期間適応値が、その場合に、この開始値と、前記プロフィル輪郭に関する前記実際値CIst(n)biと前記基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの前記予測値C(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算されること、
のステップを有している。
更に、本発明は、圧延設備内において、所望されたプロフィル輪郭を有する金属ストリップを製造するための方法に関し、この方法が、以下のステップ:即ち、
a) 少なくとも1つのn番目の金属ストリップにおける、幅方向における少なくとも1つの基準位置biでの、前記プロフィル輪郭のための目標値のプリセット;
b) プロセスモデルを用いての、前記金属ストリップの製造のための前記圧延設備での、圧延プロセスのシミュレート、
この場合、プロフィル調節要素のための調節値が、−存在する限り、前記基準位置biでの、n−x番目、ここでx=1、2、3...である、の金属ストリップに関する古い適応値および場合によっては制限の考慮のもとで−前記目標値が可能な限り達成されるように、計算され;
前記適応値が、前記プロフィル調節要素の計算および調節において、および、前記プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための前記予測値の計算において考慮され得る値であり、
c) 計算された調節値でもっての、前記プロフィル調節要素の調節;
d) 前記n番目の金属ストリップの圧延;
e) 前記基準位置biでの、圧延された前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭の、実際値CIst(n)biの測定;
e′) ステップd)に従う前記n番目の金属ストリップの圧延の際に存在していたような、圧延設備条件およびプロセス条件を基礎とする、前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、後計算される予測値C′p(n)biの計算;
f) 前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭のための、前記実際値CIst(n)biと後計算された予測値C′p(n)biとの間の差分を基礎とする、前記n番目の金属ストリップに関する新しい適応値ΔC(n)biの算出;
のステップを有している上記方法において、
ステップa)、b)および、c)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の前に、多数I、ここでI≧2である、の基準位置bi、ここで1≦i≦Iである、に関して、前記少なくともn番目の金属ストリップの少なくとも1つの幅部分において実施されること、
ステップe)、e′)、および、f)が、前記少なくともn番目の金属ストリップの前記少なくとも1つの幅部分における、前記多数Iの基準位置biでの、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出のために、前記少なくともn番目の金属ストリップの圧延の後に、前記多数Iの基準位置biに関して実施されること、および、
g) 前記n番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分の製造、または、n+x番目の金属ストリップの、ここでx=1、2、3...である、後の製造の際に、少なくともステップa)からd)までが、n=n+xでもって、繰り返され、
この場合、以前にステップf)に従い、少なくとも、前記n番目の金属ストリップのために算出された、前記多数Iの基準位置biに関する前記新しい適応値ΔC(n)biが、n+1番目の金属ストリップのための、前記プロフィル調節要素の調節の計算、および、ステップb)に従う予測値の計算の際に、古い適応値として考慮されること、
のステップを有していること、
h) 前記n番目の金属ストリップの前記基準位置biでの、ステップf)に従う、前記新しい適応値ΔC(n)biの算出が、
少なくとも部分的に、短期間適応値ΔC(n)biの様式において、以下の式:即ち、ΔC(n)bi=ΔC(n)bi=ΔC(n−x)bi+[CIst(n)bi−C′p(n)bi]
ここで、
K:短期間適応;
x=1、2、3...;
ΔC(n−x)bi :古い短期間適応値;
Ist(n)bi :前記基準位置biでの、前記n番目の金属ストリップの前記プロフィル輪郭に関する、測定された実際値;および、
C′p(n)bi :後計算された予測値、もしくは、後算出されたストリッププロフィル;
の式に従い行われること、
i) 前記短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC(n−x)biが、ワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保されること、および、
j) この短期間適応値が、その場合に、この開始値と、前記プロフィル輪郭に関する前記実際値CIst(n)biと前記基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの前記予測値(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算される。
【0011】
換言すれば:選択的に、それぞれの適応原理に従う適応値計算の際に、予測値は、請求項1に従い、プリセット値(期待される圧延力、等)の使用でもって、圧延プロセスのシミュレーションの範囲内において算出されるプロフィルの値であり、または、請求項2に従い、実際の条件(測定された圧延力、等)でもっての後計算の結果である。
【0012】
基本的に、両方の方法において、計算された予測値が、予め与えられた目標値と一致することが達成しようとされ;プロセス特有または設備特有の特性に基づいて、予測値が、精確にではなく、むしろ、ただ近似的にだけ目標値と一致することは、しかしながら生じる可能がある。
【0013】
異なる基準位置biにおける、ストリッププロフィルのための予測値の計算は、プロフィル調節要素の同じ調節状態において行われる。
このことは、両方の請求された方法において言えることである。
【0014】
概念「金属ストリップ」は、同様に金属板も、共に含んでいる。
【0015】
概念「圧延設備」は、個別ロールスタンド、例えば、厚い金属板用ロールスタンド、ステッケルロールスタンド、または、ツインステッケルロールスタンド、等々と同様に、しかしながら、全ての仕上げ圧延ラインも、共に含んでいる。
【0016】
概念「基準位置bi」は、有利には、金属ストリップの幅方向における、一般的な位置mのサブカテゴリー(Unterfall)を意味している。
通常のストリップ幅位置が、幅方向における、金属ストリップ中央からの、これらストリップ幅位置のそれぞれの間隔によって定義されているのに対して、
基準位置は、それぞれに、金属ストリップのストリップ縁部または自然の縁部からの予め与えられた間隔によって定義されている。
金属ストリップの自然の縁部からの、規格化された基準位置、例えば、25mm、40mm、または、他の基準位置、例えば、100mmのために、典型的に、プロフィル輪郭のための値が、例えば、C25値、C40値、または、C100値として、予め与えられる。
これら基準位置は、異なるストリップ幅に関して、もしくは、全ての金属ストリップに関して、有利には、同じである。
C...値が、目標値、予測値、または、適応値であるかどうかは、それぞれに、関連性から与えられる。
【0017】
概念「プロセスモデル」は、圧延プロセスのシミュレーションのための、数学的/物理学的なモデルを意味する。
金属ストリップのための予測値およびプロフィル輪郭、並びに、プロフィル調節要素の調節値を計算することは、特に、適している。
このプロセスモデルは、同様に、「プロフィル輪郭および平坦性制御(Profile Contour and Flatness Control)」PCFCとも称される。
【0018】
概念「計算された値」は、「予測値」を意味する。類似して、「計算された輪郭」は、「予測された輪郭」を意味する。
【0019】
概念「後の製造」、または、「今後の製造」は、時系列的に、少なくともn番目の金属ストリップに関する、新しい適応値の算出の後の製造、もしくは、圧延を意味する。
この後の製造は、同じn番目の金属ストリップの更に別の長手方向部分に、または、完全に新しく製造されるべき金属ストリップn+xに関連可能である。
【0020】
概念「n+x」、ここでx=1、2、3、...等、ここでxは自然数、は、今後、n番目の金属ストリップの後に製造される、もしくは、製造されるべき金属ストリップを意味している。
従って、例えば、n+2は、n番目の金属ストリップの2番目後に製造されるべき、特に、圧延されるべき金属ストリップを意味している。
【0021】
それぞれに、今後に圧延されるべきストリップは、従って、一般的に、相応するプリセット計算のために、それぞれに、n+xを表示している。
この場合、以前に計算された適応値が使用される。
【0022】
概念「プロフィル輪郭」、および、「ストリッププロフィル」は、それぞれに金属ストリップの幅方向に見て、同じ意味で使用される。
【0023】
提出され請求された発明の核心の思想は、適応値が、従来技術内において従来通常のように、ただ1つ(数値)だけの所定の基準位置での、金属ストリップのプロフィル輪郭に関する、測定された実際値と、算出された、即ち、予測された値との間の差分として算出されるだけでなく、多数の基準位置においても算出されることにある。
これに伴って、有利には、ストリッププロフィル適応が可能となる。
ストリップ幅にわたって算出された、この/これら多数の適応値は、プロフィル調節要素の計算および調節において、および、プロフィル輪郭の計算において、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのための予測値の計算において考慮され得る。
多数の適応値の準備(Vorsehen)によって、および、プロフィル輪郭の比較的に精確な知識に基づいて、プロフィル調節要素は、有利には、より精確に、達成しようとされる目標値に関して、n番目の金属ストリップの遠い(weiten)長手方向部分のため、または、n+x番目の金属ストリップのプロフィル輪郭のため、もしくは、今後圧延されるべき金属ストリップのプロフィル輪郭のために、調節され得る。
同様に、プロフィル輪郭のための予測値の計算も、これに伴って、n+x番目の金属ストリップのため、即ち、今後圧延されるべき金属ストリップのためにより精確に可能である。
【0024】
有利な実施例に従い、基準位置biでの、適応値の算出の際に、短期間適応値(Kurzzeitadaptionswerten)と長期間適応値(Langzeitadaptionswerten)とが区別される。
このことは、有利には、少なくとも1つのストリップnにおける学習(Gelernte)が、後に圧延されるべきストリップn+xのために利用されることを可能にする。何故ならば、測定されたプロフィル輪郭値と予測されたプロフィル輪郭値との間の同じプロフィル輪郭偏差が、後続ストリップにおいて、または、後に類似の条件のもとで圧延されるストリップにおいて、繰り返しかなり頻繁に生じるからである。
【0025】
短期間適応値の計算は、以下の式:即ち、

ΔC(n)bi=ΔC(n)bi=ΔC(n−x)bi+[CIst(n)bi−C(n)bi]

ここで、
K:短期間適応、
ΔC(n−x)bi :古い短期間適応値、
Ist(n)bi :n番目の金属ストリップのプロフィル輪郭に関する、測定された実際値、
(n)bi :算出された予測値、もしくは、算出されたストリッププロフィル、
x=1、2、3...、
n :当該の金属ストリップ、

の式に従い行われる。
【0026】
短期間適応値のためのこの式の使用の際、被加数ΔC(n−x)biは、例えばワークロール交換の後の圧延プロセスの新たな始動において、例えば、0(ゼロ)、または、他の典型的な開始値でもって予め確保される(vorbesetzt)。
この短期間適応値は、その場合に、開始値と、プロフィル輪郭に関する実際値CIst(n)biと基準位置biにおけるn番目の金属ストリップの予測値C(n)biとの間の差分とから成る、合計として計算される。
【0027】
基準位置biでの、長期間適応値ΔCbiは、以下のステップ:即ち、
1つの適応グループの、n+x番目の金属ストリップの前に圧延された、多数の前記金属ストリップのための、前記多数Iのストリップ幅位置biでの、請求項1または2に従うステップa)からf)に至るまでの繰り返しによる、前記適応値の算出;
および、
それぞれに、前記ストリップ幅位置biの内の1つのストリップ幅位置での、前記多数の金属ストリップのための前記プロフィル輪郭に関する、
前記適応値の平均値の形成、または、前記実際値と予測値との間の差分の平均値の形成による、長期間適応値ΔCbiの計算;
のステップの実施によって与えられる。
【0028】
請求項1または2に従う、n+x番目の金属ストリップの予測値C(n+x)biの算定のために、場合によっては、長期間適応値ΔCbiは、相応する適応グループから察知され、この適応グループに、金属ストリップn+xが所属する。
【0029】
換言すれば、同様に、長期間適応値は、過去において同じ適応グループにおいて圧延されたj番目のストリップ(j Baendern)の、全適応値(長期間適応値および短期間適応値)の平均値形成からも、与えられ得る。
【0030】
過去において圧延されたj番目のストリップ(Baender j)の最大に参照される数は、例えば、100、または、50の値であり、且つ、自由に確定可能である。
1つのストリップにおける差分は、長期間適応値に対して、即ち、ただj番目の部材に対してだけ、影響を及ぼす。
算出された長期間適応値は、PCFCプリセット計算の際に、100%だけ、または、ただ一部分だけ、自由に確定可能な縁部条件に依存して、使用され得る。
【0031】
長期間適応値ΔC(n)biの定義および計算は、短期間適応値ΔC(n)biの知識を前提条件として必要とする。
それに対して、例外的な場合において、短期間適応値は、同様に単独でも使用され得る。
【0032】
長期間適応値、及び/または、短期間適応値に対して選択的に、同様に、全適応値も、プロフィル調節要素の調節値の算出のために、および、請求項4に従う、基準位置biでのストリップ輪郭算定のために算出され得る。
この全適応値は、その場合に、短期間適応値と長期間適応値とから成る合計として、それぞれに、1つの基準位置biにおいて計算される。
【0033】
どのように、適応値、計算されたプロフィル値、および、測定値、等々が、基準位置において、同じ長期間適応グループの4つのストリップに関するストリップからストリップへと挙動するか、以下の例において明確にされる:
【表1】
【0034】
更に別の実施例に従い、算出された短期間適応値、算出された長期間適応値、または、算出された合計適応値は、プロフィル調節要素の予調節のための計算の際に、100%だけか、それとも、ただ所望された一部分だけ使用され得る。
この所望された割合分は、自由に確定可能な縁部条件に依存して選択され得る。
それぞれの、選択された重み付け、例えば、33%または50%に応じて、適応効果は、緩衝され、もしくは、平滑にされる。
場合によっては生じる、個別の測定誤差を過度に高く重み付けしないために、ストリップからストリップへの短期間適応値の変化は、最大値、例えば、10μmによって制限され得る。
同様に、短期間適応値も、炉に依存すること(ofenabhaengig)、または、他のプロセス量に依存することも可能である。
短期間適応値は、通常は、最後のストリップnのプロフィル差に関連する。
例外的な場合において、例えば、プロフィル差は、最後から2番目のストリップに関連付けられ得る。
その場合に、nは、ストリップn−1、もしくは、一般的に、n−xに相応する。
【0035】
金属ストリップの個別の基準位置biにおける、本発明に従い計算された適応値は、個別の、存在するこれら適応値が少なくとも1つの適当な初期関数でもって互いに適応輪郭へと結合されるというやり方で、有利には、同様に、金属ストリップの適応輪郭を算出することのために使用され得る。
適応輪郭は、数Iでの金属ストリップn+xのために算出された適応値ΔC(n+x)biによって導かれ、または、この適応輪郭が、それぞれの、初期関数もしくは平滑化関数に応じて、密接に、適応値の傍らを通り過ぎる(近似(Approximation))。初期関数は、従って、適応値、補間法、平滑化、推定法(Extrapolation)、または、近似の結合のために使用され、且つ、例えば、そのように称される。
適応値は、通常は、少なくとも2つの基準位置biにおいて予め存在し、且つ、有利には、少なくとも1つの更に別の適応輪郭値が、基準位置ではない更に別のストリップ幅位置mにおいて予め存在している。
更に別のストリップ幅位置は、典型的に、プロセスモデルによって予め与えられる。
どのようなストリップ幅位置のために適応値が周知されているかのそれぞれの事情に応じて、適応輪郭は、金属ストリップの、ただ制限された部分もしくは領域にわたってだけか、それとも、全幅にわたって算出され得る。
周知された適応値の密度は、金属ストリップの幅にわたっての個別の領域内において異なっていることは可能である。
有利には、周知された適応値の密度は、有利には、基準位置における金属ストリップの縁部領域内において、同様にボディー領域とも称される中央領域内におけるよりも高い。
このことは、プロフィル輪郭の精度に対する要求が、縁部領域内において、しばしば、中央領域内におけるよりも高いことにその根拠がある。
極度の特別の場合のために、それぞれの平滑にされた測定点−この測定点をプロフィル測定機器が提供する−が、適応点biである場合、適応輪郭は、同様に、補間関数による更に別の算定無しにも算出され得、この場合には、この適応輪郭が、簡単に、多数の適応値の隣接する連続内に存在する。
通常の場合、ストリップ幅位置、特に、基準位置の最大の数Iは、しかしながら、10以下の値である。
【0036】
本発明の有利な実施例に従い、n+x番目の金属ストリップのための上記され且つ算出された適応輪郭は、プロセスモデルによって予測された、適応されていない、計算されたプロフィル輪郭と、結果において、n+x番目の金属ストリップのための適応されたプロフィル輪郭を得るために、加算される。
【0037】
適応輪郭、または、適応されたプロフィル輪郭の、初期関数もしくは補間関数の算出は、金属ストリップの異なる幅部分に関して異なって行われ得る。
第1の幅部分は、比較的に中央の幅領域内において、および、第2の幅部分、または、更に別の幅部分が、例えば、縁部領域内において、同様に上記金属ストリップの縁部領域内においても、位置していることは可能である。
【0038】
幅方向に互いに隣接する2つの幅部分において、初期関数、もしくは、適応輪郭、または、適応されたプロフィル輪郭は、両方の幅部分にわたって、有利には、一方のストリップ部分から他方のストリップ部分への境界における輪郭経過が、連続的に微分可能であるように、特に、同じ傾斜を有しているように選択される。
この条件によって、両方のストリップ部分の間の境界における輪郭が、屈曲を有することは回避され;上記の代わりに、これら輪郭が、その場合に、平滑に互いの中へと移行する。
【0039】
隣接する幅領域にわたっての、推定され適応された適応輪郭、または、推定され適応されたプロフィル輪郭の算出のために、適応輪郭、または、適応されたプロフィル輪郭は、特にそこで如何なる適応値または測定されたプロフィル輪郭値も周知されていない場合、金属ストリップの幅部分にわたって、隣接する幅部分内へと、推定され得る。
【0040】
個別の適応輪郭値またはプロフィル輪郭値の結合のための、上記された少なくとも1つの初期関数もしくは近似関数または補間関数、または、上記された推定関数は、一次関数、適宜の次数の多項関数、指数関数、三角関数、スプライン関数、または、異なる関数の組み合わせから形成され得る。
同様に、初期関数もしくは補間関数は、金属ストリップの異なる幅部分のために、異なっていることは可能である。
【0041】
基準位置biでの、金属ストリップのプロフィル輪郭の、測定された実際値の代わりに、同様に、金属ストリップの−圧延方向に見て−右側の半分、および、左側の半分での、鏡対称的な基準位置biにおける、測定された実際値から成る平均値も使用され得る。
その際、金属ストリップの半分の幅、もしくは、幅高さでの、同様に幅面とも称する、仮想の面は、鏡面としての機能を果たし、この仮想の面が、金属ストリップの長手方向に延在する。
【0042】
適応された予測値、または、適応されたプロフィル輪郭は、先ず第一に、同様に、一方のストリップ半分、例えば、操作側のストリップ半分のためだけに算出され得、および、次いで、他方のストリップ半分、例えば、駆動側のストリップ半分のために、前記金属ストリップの長手方向に延在する、ストリップ中央面において鏡対称され得る。
【0043】
プロフィル輪郭の測定された実際値は、基準位置biでの、直接的な測定値として、または、幅にわたっての補正関数によって、例えば、測定値補間関数によって平滑にされたプロフィル測定値として使用され得る。
【0044】
プロフィル輪郭における、測定された実際値CIst(n)biは、定義されたストリップ長手方向位置において算出され得、または、ストリップセグメント長さにわたって平均値化され(gemittelt)得、または、全ストリップ長さにわたって平均値化され得る。
【0045】
有利には、本発明に従い算出され、適応されたプロフィル輪郭は、例えば、ストリップ隆起、即ち、ストリップ縁部領域内における所望されない肉厚部、または、急傾斜のストリップ縁部降下のような、プロフィル異常性(Profilanomalien)に関して、特に、前記金属ストリップの縁部領域内において分析される。
この分析は、有利には、オンラインの状態で、もしくは、リアルタイム作動において行われる。
その場合には、プロフィル調節要素は、同一の金属ストリップの長手方向において、次いで圧延される部分における、または、次いで圧延される金属ストリップにおける上記されたプロフィル異常性を、アクティブに抑制もしくは低減するために、適当に調節され得る。
【0046】
本発明に従う適応輪郭の利用無しに、金属ストリップが、通常のプロフィル輪郭でもって算出されること、および、しかしながら、実際上は、それにも拘らず、ストリップ隆起が縁部において形成することは生じ得る。
本発明に従い可能とされた適応輪郭の算出、および、このことによって可能とされた、比較的に正確な適応されたプロフィル輪郭の算出は、プロフィル輪郭の改善された算出の新しい可能性を開いた。
例えば、1つの金属ストリップのために、許容された限界値よりも高い縁部隆起高さが算出された場合、
プロセスモデルによって、許容され予め与えられた、例えば、C40目標最小とC40目標最大との間のプロフィルレベル限界の範囲内において、ストリッププロフィルレベル40mmが、金属ストリップの自然の縁部から離され、自動的に1つの値に設定され、通常は上昇され、
従って、最大の許容された隆起高さが、超過されず、もしくは、低減され、及び/または、隆起高さを低減するために、プロフィル調節要素(例えば、ロール位置移動装置、等々)の合目的な使用が行われる。
【0047】
本発明に従う方法の更に有利な構成は、従属請求項、特に、請求項19から21までの対象である。
【0048】
材料横方向流動特性の利用のもとで、補完的に、2つのステップ内において、ボディーストリッププロフィル、即ち、金属ストリップの中央領域内におけるプロフィル輪郭、および、縁部ストリッププロフィルは、輪郭適応の利用のもとで、比較的に精確に調節され得る。
先ず第一に、プロフィル調節要素は、圧延設備の前方の領域内において、もしくは、可逆式圧延機の第1のパスにおいて、ボディープロフィルが生起するように使用される。
第2のステップ内において、これらプロフィル調節要素は、後方のロールスタンド、または、最後のパスのために、名目上のプロフィルが、ストリップ縁部において同様に調節され、もしくは、全輪郭が成形される(デザインされる(designed))ように調節される。
【0049】
従って、異なる幅位置のための複数の目標プロフィル値は、予め設定可能であり、これら目標プロフィル値が、全て調節され、及び/または、これら目標プロフィル値が、所定の限界内において、保持、もしくは、監視される。
例えば、拡張されたプロセスモデルによって、目標プロフィル値C25=30μmは、縁部領域内において調節され、または、偏差が最低限に抑えられ、且つ、同時に、ボディーストリップ領域内における1つの目標プロフィル値のために、限界C100>15μmが維持される。
【0050】
セッティング手法(Setzstrategie)において、ストリップ縁部領域内におけるプロフィル値、例えばC25、または、選択的に、ボディーストリッププロフィル値、例えばC100は、一義的な目標として、可変に、且つ、ストリップからストリップへと異なって、予め与えられ得る。
合目的に、(説明されているように)これら基準点において、ストリップ輪郭値、もしくは、ストリップ輪郭は適応される。
【0051】
最大でのプロフィル輪郭値C(n+x)mから成る、適応されたプロフィル輪郭関数は、有利には、ストリッププロフィル異常性に関して分析され、且つ、プロセスモデルを用いて、分析された仕上がりストリップ輪郭誤差の情報が、詳細には説明されていない伝達関数、または、重み付け係数を用いて、中間ロールスタンド輪郭または中間パス輪郭の計算に伝達される。
選択的または付加的に、位置biにおいて算出された適応値は、詳細には説明されていない伝達関数、または、重み付け係数を用いて、中間ロールスタンド輪郭または中間パス輪郭の計算に伝達される。
【0052】
ストリップ輪郭異常性(隆起高さ、隆起幅、2つの定義されたプロフィル点(例えば、C25−C100)との間の縁部降下、並びに、比較的に中央のストリップ領域内における、(もしくは、C100、C125、C150、または、C200における)プロフィル偏差)の位置の精確で品質的な知識は、即ち、
縁部におけるストリップ輪郭誤差が、比較的に中央の領域内において、または、両方の領域内において生じるかどうかの、合目的な分析を許容する。
この知識でもって、プロフィル計算および平坦度計算において、反復的に、異なるロールスタンドのプロフィル調節要素は、ストリッププロフィル異常性を回避または低減するために、合目的に使用される。
【0053】
このことによって、
熱的なクラウンの調整のための、可変のワークロール冷却システム、ゾーン冷却装置、または、局部的なロール加熱装置、
ロール研磨装置(ストリップ隆起の抑制(「抗隆起ロール(Anti−Wulst−Walze)」)のため、またはストリップ縁部降下の抑制(「テーパーロール(Tapered Roll)」)のための特別のロール研磨装置(Spezial−Walzenschliffe)、
CVCロール(CVC−Walzen)、比較的に高い次数、もしくは、n次の多項式、もしくは、三角関数の研磨(Schliff)を有するCVCロール)と結合している、ワークロール位置移動装置、
ストリップ縁部加熱装置、ストリップゾーン冷却装置、ワークロールベンディング装置、及び/または、ペアクロス機能(Pair−Cross−Funktion)を有するロールスタンドのような、
プロフィル調節要素が使用可能である。
これら機械的、および、熱的なプロフィル調節要素と並んで、場合によっては、輪郭調整のための圧延力再分配が、合目的に使用される。
【0054】
この明細書には、総じて、5つの図が添付されている。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本発明の理解のために重要な概念定義を伴う、金属ストリップのプロフィル輪郭の図である。
図2.1】本発明に従う方法の具体的な説明の図である。
図2.2】本発明に従う方法の具体的な説明の図である。
図2.3】本発明に従う方法の具体的な説明の図である。
図3】本発明に従う方法を基礎とした、金属プロフィルの縁部における、所望されない隆起部の、低減のための第1の可能性の図である。
図4.1】金属ストリップの縁部における、所望されない隆起部の、低減のための第2の可能性の図である。
図4.2】金属ストリップの縁部における、所望されない隆起部の、低減のための第2の可能性の図である。
図5】複数の基準位置における、目標値のプリセットによる、金属ストリップのプロフィル輪郭の調節の図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本発明を、以下で、実施例の様式における上記の図の参照のもとで、詳細に説明する。
【0057】
図1は、1つの断面図、即ち、金属ストリップのプロフィル輪郭を、言葉を挿入された状態で1つの座標系において示しており、その際、横座標に、ストリップ幅位置mもしくはbiが、および、縦座標に、プロフィル輪郭のためのプロフィル値が記されている。
この座標系は、アーチ状のプロフィル輪郭に対して、この座標系がこのアーチ状のプロフィル輪郭に対して幅中央に置かれているように、配置されている。
それぞれに金属ストリップの幅方向に、ストリップ幅位置に関する正の値は、図1内において右側へと延在し、および、ストリップ幅位置に関する負の値が、図1内において左側へと延在している。
それぞれに、金属ストリップの幅方向における具体的な位置に割り当てられた、個別のプロフィル値は、矩形のプロフィル輪郭からのプロフィル輪郭の偏差を、この偏差が水平方向の横座標m/biによって指示されるように、表示している。
これらプロフィル値は、上記のことに応じて、この横座標を出発点として、垂直方向に下方へと転写され(abgetragen)、且つ、正の符号でもって提示されている。
換言すれば:これらプロフィル値は、特に、金属ストリップの中央に対する、所定のストリップ幅位置における、金属ストリップの湾曲を記載している。
プロフィル値CLは、図1内において、CL=0でもって予め与えられている。何故ならば、このプロフィル値が、この座標系の交点(Ursprung)を形成しているからである。
【0058】
図1内において、先ず第一に、2つのプロフィル輪郭が、即ち、一方では、図1内において破線として図示された、測定されたプロフィル輪郭が認識され得る。
更に、実線として、例えば、プロセスモデルを用いて計算された、適応無しの予測されたプロフィル輪郭が認識され得る。
図1内において示されているようなこの予測されたプロフィル輪郭は、以下で更に説明されるような本発明の趣旨において、未だに適応されていない。
【0059】
本発明の核心の思想は、それぞれに、多数のストリップ幅位置bi、ここでi=1、2、3、等である、における、図1内においては位置bi=b1〜b4における、n番目の金属ストリップの、予測されたプロフィル輪郭の適応、もしくは、プロフィル輪郭値、同様に予測値C(n)biとも称される、の適応である。
この予測されたプロフィル輪郭は、計算されたプロフィル輪郭値、または、初期関数または補間関数(Ansatz− oder Interpolationsfunktion)を介して互いに結合されたプロフィル輪郭値または予測値の並列(Aneinanderreihung)に相応する。
本発明に従う適応のために、相応する適応値ΔC(n)biの算出は重要であり、この適応値が、多数のストリップ幅位置b1〜b4における、プロフィル偏差を、即ち、実際値CIst(n)biと所属する予測値C(n)biとの間の差分を記載する。
【0060】
基本的に、ストリップ幅位置biは、金属ストリップの幅方向における適宜の位置であり、通常は、幅位置は、ストリップ中央からの、これら幅位置の正または負の間隔によって定義される。
統一され規格化された状況において、これらストリップ幅位置は、しかしながら、有利には、同様に、この金属ストリップの駆動側及び/または操作側における、金属ストリップのそれぞれの自然の縁部からのこれらストリップ幅位置の間隔にわたって、その場合に、それぞれにストリップ中央の方向に測定され、定義され得る。
そのように定義されたストリップ幅位置は、典型的に、基準位置と称される。
これら規格化された基準位置に、その場合に、典型的に、同様に、具体的なプロフィル値も所属しており、これらプロフィル値が、その場合に、例えば、C40、または、C100と称される。
このCの後ろの数による記載は、その場合に、金属ストリップのそれぞれの自然の縁部からの、これらストリップ幅位置の間隔に相応する。
【0061】
図1内において、プロフィル輪郭は、金属ストリップの全幅にわたって、駆動側から操作側に至るまで示されている。
以下の図2および5内において、それぞれに、簡略化の理由から、ただ、金属ストリップのプロフィル輪郭の右側の半分だけが示されている。
この半分内において算出された適応値、もしくは、予測されたプロフィル輪郭と測定されたプロフィル輪郭との間の差分は、少なくとも、ほぼ、鏡像によって、同様にプロフィル輪郭の左側の半分のためにも仮定され得る。
【0062】
選択的に、測定され且つ計算されたプロフィル輪郭のための値は、同様に、駆動側および操作側での、鏡対称的な位置i=1、i=−1、i=2、i=−2、i=3、i=−3、及び/または、i=4、i=−4、における、輪郭値の平均値形成によって形成され得る。
負の指数値(Indexwert)は、対向して位置している側であることをただ明確にしているだけである。
有利には、この場合、全ての測定されたストリップ輪郭にわたって、平滑化関数は、ストリップ輪郭信号の、場合によっては生じる雑音を抑制することのために置かれる。
プロフィル輪郭の計算、および、相応する本発明に従う適応は、対称的にただストリップ半分のためだけに、または、対称的に全幅にわたって行われ得る。
【0063】
図2は、金属ストリップの製造のための、もしくは、特に、金属ストリップのプロフィル輪郭の適応のための、本発明に従う方法を具体的に説明している。
【0064】
図2.1〜2.3は、簡略化された1つの例に基づいての事項を図示している。
ただ短期間適応だけが使用されている。
これら図の目的は、複数の、ここで2つの基準点biにおける、輪郭適応の効果、および、プロフィル適用を、具体的に説明することである。
【0065】
図2.1は、その際、先ず第一に、n番目の金属ストリップにおける、適応値の本発明に従う算定を説明しており、単に右側のストリップ半分に関して、および、ただ2つだけの適応点の例において、簡略化された状態で図示されている。
図2.1の説明のために、以前に行われた図1の説明が参照され得、この説明は、この図2.1に関して、同じように価値を有している。
プロフィル値の計算が行われる、ストリップ幅位置、もしくは、幅方向における点が、一般的に、パラメータmでもって、特にストリップ中央CLから数えられた場合に、通し番号を付けられることを、単に補足的に再度言及させて頂きたい。
基準位置biは、同じように、ストリップ幅位置であり、これらストリップ幅位置が、しかしながら、ストリップ中央からでは無く、むしろ、これらストリップ幅位置の間隔にわたって、金属ストリップの自然の縁部から定義されている。
【0066】
図2.1内においてだけでなく、以下の図内においても、パラメータmは、同様に、全輪郭、または、輪郭計算点の全数に対する示唆としても、パラメータbiとの相違において使用され、このパラメータbiは、規則的に、ただ不連続な値(基準位置)に対する示唆としてだけ理解されるべきである。
【0067】
ストリップ縁部からの、この基準位置biの間隔は、図2.1、および、図2.2、並びに、図2.3内において、異なるストリップ幅n、および、n+1に関して、同じである。
【0068】
図2.1は、個別の予測値C(n)bi、ここでi=1およびi=2である、とn番目の金属ストリップのプロフィル輪郭のための実際値CIst(n)biとの間の差分としての、個別の適応値ΔC(n)b1、および、ΔC(n)b2の、本発明に従う算出を具体的に説明している。
【0069】
図2.1は、適応輪郭の本発明に従う算出を具体的に説明している。
この適応輪郭は、後続ストリップn+xのために算定される。
ストリップnにおいて、例えば、幅は、ストリップn+xにおいてと異なっていることは可能である。
単に適応値biは、ストリップnにおいて、及び/または、使用された長期間適応の際に、平均値形成によって、ストリップの数のために算定され、且つ、後続ストリップn+xのために使用される。
適応輪郭、および、一連の点ΔC(n+x)m、(ここで指数mを有する)、は、常に、ただストリップn+xに関する関連においてだけ使用される。
【0070】
図2.2、および、図2.3内において、図2.1内において算出された適応値ΔC(n)b1、および、ΔC(n)b2が、記入されている。
これら適応値は、そこで、この簡略化された例において、適応輪郭算定のための後続ストリップn+x(ここでx=1である)のために使用される。
それ故、上記適応値は、同様に、ΔC(n+x)b1、および、ΔC(n+x)b2(ここでx=1である)でもっても、表示され得る。
基準位置b1、および、b2における、これら両方の適応値と並んで、適応輪郭の算出のために、同様に、その上、更に別の平凡な値、ここでストリップ中央における値、図2.2内においてm=1でもって表示されている、が考慮される。
ストリップ中央における値ΔCLは、ΔCL=0である。何故ならば、座標系が、まさしく、この点を通って延在するように設けられているからである。
適応値は、ストリップnにおけるこれら点b1、b2において算出され、且つ、ストリップn+1のために使用される(ここで、x=1)。
【0071】
n+1番目の金属ストリップのための適応値ΔC(n+1)mは、その場合に、図2.2内において示されているように、少なくとも一つ一つ、初期関数または補間関数として、ストリップ中央CL=0、および、上記2つの適応値によって、および、基準位置C100、および、C25において与えられ、その際、両方の後者の基準位置が、金属ストリップの自然の縁部からの間隔として測定される。
【0072】
初期関数または補間関数の形成、および、ストリップ中央と基準点b1との間の補間、並びに、この基準点b1と基準点b2との間の相応する形成および補間は、基本的に、別個に、および、相互に依存せずに、それぞれのストリップ幅部分において行われ得る。
図2.2内における例えば位置b1において、2つの補間関数の移行位置における屈曲部の回避のために、両方の部分補間関数の定式化に対して、これら両方の隣接する部分補間関数が、移行位置において連続的に微分可能であるべきであること、即ち、特に、それぞれの関数が、そこで、同じ勾配を有しているべきであることの、付加的な条件が満たされる。
この処置方法は、基本的に、金属ストリップの幅方向における全ての適応領域のために実施される。
この記載された例において、適応輪郭は、ストリップ中央CLにおいて、水平方向の接線でもって(対称的に)スタートする。
【0073】
図2.2内における基準位置i=2での後者の適応値から、そこで如何なるプロフィル値も予め与えられていない金属ストリップの縁部点mmax に至るまで、適応輪郭は、推定法によって算出され得る。
補間法、または、推定法は、基準位置における予め与えられたプロフィル値を基礎として、他のストリップ幅位置mにおけるプロフィル値を、補間、もしくは、推定するために使用される。
【0074】
図2.3は、どのように、以前に図2.2に従いn+1番目の金属ストリップのために算出された適応輪郭が、ここで、予測において、および、圧延されるべきn+1番目の金属ストリップの引き続いての製造において考慮され得るかを具体的に説明している。
【0075】
図2.3は、特に、計算され、適応されたプロフィル輪郭C(n+1)mと、並びに、計算され、適応された予測値C(n+1)b1、および、C(n+1)b2と、並びに、破線で描かれた、ここで例えば、n+1番目の金属ストリップのための、即ち、ここで例えば、次の、圧延されるべき金属ストリップのための、所属する、計算され、予測されたプロフィル輪郭C(n+1)moAと、ここでo.A.:適応無しである、を示している。
【0076】
このようにして、そこで、それぞれに、予測され適応されたプロフィル値またはプロフィル輪郭のための、改善され適応的な予測値を獲得するために、
以前に図2.1に従いn番目の金属ストリップのために算出された適応輪郭ΔC(n)b1、および、ΔC(n)b2は、相応する基準位置における予測値に加算される。
【0077】
このようにして、相応して改善されもしくは適応されたプロフィル輪郭C(n+1)mを獲得するために、選択的、または、付加的に、以前に図2.2に従いn+1番目の金属ストリップのために算出された適応輪郭ΔC(n+1)mは、n+1番目の金属ストリップのために算出された、予測されたプロフィル輪郭C(n+1)moAに加算される;同様に、請求項7も参照。
【0078】
このようにして、得られた、新しい、適応された予測値、または、新しいプロフィル輪郭は、有利には、プロフィル調節要素を、n+1番目の、一般的に、n+x番目の金属ストリップの製造の際に、更に、より精確に、所望された目標値、及び/または、目標輪郭に関して、調節可能とするために使用され得る。
【0079】
数学的に表現すると、
適応されたストリップ輪郭値、もしくは、適応されたストリップ輪郭は、圧延されるべき、例えば、n+1番目の金属ストリップのために、以下の式に従い、計算される:即ち、
(n+1)moA+ΔC(n+1)m=C(n+1)m

ここで、
(n+1)mが、ストリップ幅mにわたっての、n+1番目の金属ストリップの、修正もしくは適応されたプロフィル輪郭;
(n+1)moAが、適応無しの、ストリップ幅mにわたっての、n+1番目の金属ストリップの、計算もしくは予測されたプロフィル輪郭;
ΔC(n+1)mが、適応輪郭:金属ストリップn+1のための、位置mにおける、適応輪郭の値、
m=1...mmaxである。
幅位置mが、同様に、基準位置biでもあることは可能である。
【0080】
測定された輪郭と算出された輪郭との間の差分、もしくは、適応ΔC(n)mは、図2.2内において示された例において、簡略化された説明/図示の目的で、ただ金属ストリップのためだけに示されている。
通常、この差分は、最後に圧延される金属ストリップにおいて、及び/または、最後から2番目の圧延される金属ストリップにおいて、及び/または、同じ様式の、場合によっては異なる重量の複数の金属ストリップにおいて形成され、且つ、このようにして、合計適応値が算出される。
【0081】
図3は、金属ストリップの縁部領域内における、所望されない隆起部の低減、もしくは、回避のための、本発明に従う輪郭適応の利用のための使用例を示している。
この第1の、図3内において示された実施例において、隆起部の低減は、基準位置におけるプロフィル輪郭のための値の合目的な増大によって行われ、図3内において、位置C40が、即ち、40mm、金属ストリップの自然の縁部から離れている。
【0082】
輪郭適応の利用無しに、ストリップが誤って考えられた標準的なプロフィル輪郭でもって算出、もしくは、予測されることは生じ得る;図3内における、輪郭適応の無い、第1の計算ステップに従う、破線で描かれた出側輪郭を参照。

本発明に従う、および、以前に特に図2.3を参照して説明された、輪郭適応の実施の後、ストリップn+xのために予測されたプロフィル輪郭、および、前述のストリップのために算出された適応輪郭の加算により、本発明に従い図3内において示されたn+x番目の金属ストリップのための適応されたプロフィル輪郭C(n+1)mは、算出され得る。
適応されていない、予測されたプロフィル輪郭C(n+1)moAに対する、本発明に従い適応されたプロフィル輪郭C(n+1)mの利点は、図3内において、明瞭に認識可能であり、その場合に、適応されたプロフィル輪郭が、金属ストリップの縁部領域内における、隆起高さW1を有する所望されない隆起部を、一般に、第1に認識させ;適応されていない、予測されたプロフィル輪郭(破線)が、隆起部を、それ程明確には認識させていない。
それ故に、本発明に従うプロフィル適応は、比較的に精確なプロフィル輪郭の算出のための、改善された計算結果を提供し、且つ、プロフィル輪郭の改善のための、ここで特に、隆起高さの低減のための、新しい可能性を開いた。
例えば、図3に従う金属ストリップのために、許容された隆起高さのための限界値よりも高い、縁部隆起高さW1が算出された場合、プロセスモデルによって、予め与えられた許容性限界の、例えば、C40目標最小およびC40目標最大の範囲内において、相応するストリップ縁部位置のプロフィル値、ここで40mmが、金属ストリップの自然の縁部から離され、自動的に、新しい値に設定され、ここで上昇され、従って、最大の、許容される隆起高さが、超過されず、または、低減される。
値ΔPだけの、予め与えられたプロフィル値の上記の増大によって、図3内において示された例において、隆起高さは、W1からW2へと低減される。
【0083】
選択的、または、補足的に、同じ条件、および、同じプロフィル輪郭のために、図3に従うように、隆起高さのコントロールのための、適応されたプロフィル輪郭の利用でもって、上昇された力レベルは、プロセス限界および設備限界の範囲内において、仕上げ圧延ラインの後方のロールスタンド内において、または、可逆ロールスタンドの際の後の後方のパス内において、利用され得る。
このことは、圧延力再分配によって、即ち、前方のロールスタンド、もしくは、以前のパスの開放によって、および、後方のロールスタンド、もしくは、後のパスのより強度な負荷によって、及び/または、1つまたは複数のロールスタンド(最後のロールスタンド、もしくは、最後のパス、または、仕上げ圧延ラインもしくは比較的に中央のパスの内側のロールスタンド)の上昇によって、行われ得る。
図4.1は、隆起高さW1(図4.2参照)を低減するための、有利な圧延力再分配の例を示している。
後方のロールスタンドにおける、反復的に規定された比較的に高い負荷によって、ワークロール扁平性は増大される。
このことによって、隆起部W2は、圧延力再分配の後、低減、もしくは、消失される(図4.2内における破線を参照(第2の計算ステップ))。
機械的なプロフィル調節要素は、反復的な計算プロセス内において、この新しい縁部条件に適応され、且つ、例えば、C40目標プロフィルが調節される。
【0084】
金属ストリップの幅にわたっての複数の幅位置biにおける、関連性の、および、上記の適応されたプロフィル輪郭の、物理的なモデル化に基づく期待されるべきプロフィル輪郭の知識は、
更に、名目上のストリッププロフィルの調節の際に、ストリップ縁部、例えば、位置C25において、付加的に、同様に、このストリッププロフィルを、ストリップ中央領域−CBody、もしくは、C100によって表現される−において、
許容された最小および最大の限界C100最小、C100最大内において保持するために、そのことが1つの例のために図5内において図示されているように、積極的に利用される。
進歩的なプロフィル−プレセッティング(Profil−Presetting)において、有利には、付加的に、プロセス限界が導入され、且つ、最小および最大のストリッププロフィル限界が、複数のストリップ輪郭点、例えば、C25、および、C100のために考慮される。
改善された結果(第2の計算ステップ)は、実線でもってのストリップ輪郭を具現する。
【符号の説明】
【0085】
CL ストリップ中央
図1
図2.1】
図2.2】
図2.3】
図3
図4.1】
図4.2】
図5