【文献】
Highly Active Doped Mesoporous KIT-6 Catalysts for Metathesis of 1-Butene and Ethene to Propene The,The Journal of Physical Chemistry C,2013年,Vol.117,P26385-26395
【文献】
PERFORMANCE OF NANO CRYSTALLINE H-ZSM-5 AS ADDITIVE IN FCC CATALYST(A REVIEW),International Journal of Research in Engineering and Technology,2014年,Vol.3, Special Issue 3,P481-485
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記メソポーラスシリカ触媒の前記金属酸化物が、モリブデン、レニウム、タングステンの1つ以上の酸化物、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
前記メタセシスが、第1の反応器内で起こり、前記分解が、第2の反応器内で起こり、前記第1の反応器及び第2の反応器が、直列に配置される、請求項1に記載の方法。
前記メタセシス触媒が、トリブロックコポリマー構造化剤を更に含み、前記トリブロックコポリマー構造化剤が、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)構造である、請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
概して、本開示には、ブテンをプロピンレンに変換するためのシステム及び方法の様々な実施形態が記載されている。概して、変換システムは、ブテンを含む流れが、メタセシス反応及び分解反応を受けてプロピレンを形成する方法を実施するように操作可能なシステム構成要素を含む。いくつかの実施形態では、メタセシス反応の後に分解反応が続く場合があり、メタセシス及び分解反応は、直列に配置された別個の反応器内で実施され得るか、または反応器の異なる部分に位置付けられた複数の触媒を含む、単一反応器内で実施され得る。メタセシス及び分解反応に続いて、生成物流を複数の流れに分離することができ、ここで、いくつかの流れを場合によりシステム内に再び再循環させることができる。下流分離プロセスに続いて、少なくとも約80重量%のプロピレンを含む生成物流を、分解反応の反応生成物から生成することができる。システムは、ナフサ分解プロセスから生成されたラフィネート流のような、少なくとも約50重量%のブテンを含む単一システム入口流で操作され得る。システムは、概して、エチレンを含むシステム入口を必要とせず、プロセスは、エチレンがシステムに供給されることなく完全に機能する。
【0018】
本開示で使用されるように、「移送ライン」は、パイプ、導管、チャネル、または1つ以上のシステム構成要素と1つ以上の他のシステム構成要素との流体導通によって接続する他の適切な物理的移送ラインを含むことができる。本開示で使用されるように、「システム構成要素」とは、限定するものではないが、分離ユニット、反応器、ヒーター及び熱交換器のような熱伝達装置、フィルター、不純物除去装置、それぞれの組み合わせなどのシステムに含まれる任意の装置を指す。移送ラインは概して、2つ以上のシステム構成要素間のプロセス流を運ぶことができる。概して、移送ラインは複数のセグメントを含むことができ、移送ラインの「セグメント」は移送ラインの1つ以上の部分を含み、その結果、移送ラインは複数の移送ラインセグメントを含むことができる。概して、特定の移送ラインにおけるプロセス流の化学組成は、移送ラインの全長にわたって類似または同一である。しかし、プロセス流の温度、圧力、または他の物理的特性は、移送ラインを通して、特に異なる移送ラインセグメントにおいて、変化し得ることを理解されたい。また、不純物の除去のような、移送ラインの長さにわたって、プロセス流における比較的小さな組成変化が起こることがある。また、本開示で記載されるシステムは、「ブテン変換システム」と呼ばれることもあり、ブテンを少なくとも部分的に1つ以上の他の化学種に変換する任意のシステムを指す。例えば、いくつかの実施形態では、ブテンは、少なくとも部分的に、プロピレンに変換される。本開示に記載されているように、ブテン変換システムは、かなりの量のプロピレンを含む生成物プロセス流中に、他のアルケンを実質的に含まない流れ(例えば、エチレン、プロペン)を含むブテンを含む流れを処理するのに適している。本開示で使用されるように、流れまたは組成物は、その構成要素が0.1重量%未満の量で存在する場合、構成要素を「実質的に含まない」または構成要素は「実質的にない」。
【0019】
本開示で使用されるように、「分離ユニット」は、プロセス流中で互いに混合される1つ以上の化学物質を少なくとも部分的に分離する任意の分離装置を指す。例えば、分離ユニットは、異なる化学種を互いに選択的に分離して、1つ以上の化学留分を形成することができる。分離ユニットの例には、蒸留カラム、フラッシュドラム、ノックアウトドラム、ノックアウトポット、遠心分離機、濾過装置、トラップ、スクラバー、膨張装置、膜、溶媒抽出装置などが含まれるが、これらに限定されない。本開示に記載された分離方法は、1つの化学的一貫性の全てを別の化学的成分の全てから完全に分離することはできないことを理解されたい。本開示に記載された分離方法は、異なる化学的構成要素を互いに少なくとも「部分的に」分離し、明示していないとしても、分離は部分的な分離のみを含み得ることを理解すべきである。本開示で使用されるように、1つ以上の化学成分をプロセス流から「分離して」新しいプロセス流を形成することができる。一般に、プロセス流は、分離ユニットに入り、所望の組成の2つ以上のプロセス流に分割または分離されてもよい。更に、いくつかの分離方法では、「軽質留分」及び「重質留分」が分離ユニットから出てもよく、概して、軽質留分流は重質留分流よりも低い沸点を有する。
【0020】
本開示で使用されるように、「反応器」は、任意に1つ以上の触媒の存在下で1つ以上の反応物間で1つ以上の化学反応が起こり得る容器を指す。例えば、反応器は、バッチ反応器、連続攪拌タンク反応器(CSTR)、またはプラグフロー反応器として動作するように構成されたタンクまたは管状反応器を含むことができる。反応器の例には、固定床反応器及び流動床反応器のような充填床反応器が含まれる。反応器は、触媒床などの1つ以上の触媒部分を含むことができ、ここで、「部分」は、特定の触媒または複数の触媒の群を収容する反応器の領域である。別の実施形態では、分離及び反応は、反応性分離ユニットで行うことができる。
【0021】
本開示で使用されように、「触媒」は、特定の化学反応の速度を増加させる任意の物質を指す。本開示に記載された触媒は、メタセシスまたは分解反応、あるいはその両方などの様々な反応を促進するために利用することができるが、これらに限定されない。本開示で使用されるように、「メタセシス触媒」はメタセシス反応の速度を増加させ、「分解触媒」は分解反応の速度を増加させる。本開示において使用される「メタセシス」は、一般に、アルケン(オレフィン)の断片がアルケン結合の切断及び再生によって再分配される化学反応を指す。また、本開示で用いられるように、「分解」は、一般に、炭素−炭素結合を有する分子が、1つ以上の炭素−炭素結合の切断によって2つ以上の分子に分解される化学反応を指す。得られた分解された分子は、分解前の元の分子と同じ数の炭素原子が組み合わさっていてもよい。
【0022】
メタセシス触媒及び分解触媒の例は、同時係属する「Dual Catalyst System for Propylene Production」(弁理士整理番号SA 6019 MA)という表題のSaudi Aramcoの米国仮特許出願第62/188,178号、及び同時係属する「Propylene Production Using a Mesoporous Silica Foam Metathesis Catalyst」(弁理士整理番号SA 6016 MA)という表題のSaudi Aramcoの米国仮特許出願第62/188,129号に開示され、そのそれぞれは本開示においてその全体が参照により組み込まれる。本開示で言及したように、好適なメタセシス触媒は、金属酸化物を含浸させたメソポーラスシリカ触媒を含むことができる。適切な分解触媒は、モルデナイト骨格反転(MFI)構造のシリカ触媒を含むことができる。メソポーラスシリカ触媒は、約2.5nm〜約40nmの細孔径分布及び少なくとも約0.600cm
3/g(立方センチメートル/グラム)の全細孔体積を含むことができる。しかしながら、本開示に記載されるシステムは、将来の発見の対象である市販の触媒または触媒のような任意の適切なメタセシス触媒及び分解触媒を含み得ることが理解されるべきである。
【0023】
本開示に記載されるメタセシス及び分解反応のための適切な反応条件は、使用される触媒組成によって変わり得る。しかし、いくつかの実施形態では、メタセシスまたは分解反応、あるいはその両方は、大気圧下で約500℃(摂氏)〜約600℃の温度で行うことができる。
【0024】
本開示に記載されるように、「ブテン」は、少なくとも1−ブテン、イソブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン 2−メチル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、シクロブテンなどを含み得る。ブテンはブチレンと呼ばれることがあり、用語「ブテン」及び「ブチレン」は、本開示では互換的に使用されてもよい。本開示に記載されるように、「ペンテン」は、少なくとも1−ペンテン、シス−2−ペンテン、トランス−2−ペンテン、4−メチル−トランス−2−ペンテン、シクロペンテン、及び2−メチル−2−ペンテンを含み得る。本開示に記載されるように、「ヘキセン」は、少なくともトランス−2−ヘキセン、トランス−3−ヘキセン、シス−3−ヘキセン、及びシクロヘキセンを含み得る。本開示において、特定の化学物質は、簡略表記で表記され得、C2はエタン、C3はプロパン、C4はエタン、C5はペンタン、C6はヘキサン、C3=はプロピレン(またはプロペン)、C4=はブテン(またはブチレン)、C5=はペンテン、及びC6=はヘキセンを表す。
【0025】
2つ以上のプロセス流が「混合される」または「組み合わされる」場合、
図1〜4の概略的な流れ図において2つ以上のラインが交差する場合であると理解されるべきである。混合または組み合わせは、両方の流れを同様の反応器、分離装置、または他のシステム構成要素に直接導入することによって混合することを含むこともできる。
【0026】
ブテンをプロピレンに変換する方法の実施形態、及びそのような方法を実施するシステムをここで説明する。一実施形態では、ブテン変換システムは、
図1を参照して後述されるように、メタセシス及び分解反応が単一反応器内で起こる、二重触媒反応器を備えることができる。概して、
図1の実施形態によれば、ブテンを含む流れは、システムに入り、単一反応器内でメタセシス反応に続いて分解反応を受ける。一実施形態では、反応器は、分解触媒部分の上流にメタセシス触媒部分を含む。分解反応の生成物流は、プロピレンを含み、プロピレンを含む生成物流は、分解反応の生成物流から分離され得る。
図2の実施形態は、
図1のものと同様であるが、再循環流を含む。概して、
図2の再循環流は、ブタン及びブテンを含むことができ、ブテンを含む入口流と混合され得る。それにより、
図2の反応器に入る流れは、概して、
図1の実施形態のものより多い割合のブタンを含有し得る。
【0027】
他の実施形態では、ブテン変換システムは、
図3及び4を参照して後述されるように、メタセシス及び分解反応が別個の反応器内で起こる、直列の複数の反応器を備えることができる。
図3の実施形態は、
図1のものと同様であるが、メタセシス及び分解反応が起こる、直列の反応器を備える。一般に、
図1及び3の流れの組成物は、同様の入口流及び反応速度に対して類似または同一であってもよい。
図4の実施形態は、
図3のものと同様であるが、再循環流を含む。概して、
図4の再循環流は、ブタン及びブテンを含むことができ、メタセシス反応器と分解反応器との間でメタセシス反応生成物と混合され得る。
【0028】
図1〜4の実施形態は、様々な機械装置またはプロセス流組成物、またはその両方を有してもよく、これらの実施形態は概して、同じシステム構成要素及び移送ラインの多くを共有する。このように、
図1〜4の様々な実施形態における同様のシステム構成要素で生じるプロセスは、互いに類似または同一であってもよい。例えば、同じ参照番号が付された
図1〜4のシステム構成要素は、様々な実施形態において類似または同一の動作を実行することができる。
図1〜4の実施形態におけるいくつかのプロセス流は、類似または同一の組成物を含むことができ、それらを含まないプロセス流もある。分かりやすくするために、
図1〜4の実施形態の移送ラインは、それらに含まれる流れの組成物を容易に識別できるように、それぞれ異なる参照番号が与えられている。しかしながら、いくつかの移送ラインは、
図1〜4の様々な実施形態において同様の領域にあり、同様の機能を有することができるが、それらは、(再循環流が存在する場合や再循環流が異なるシステム位置に再導入する場合など)実質的に異なる組成物を有することができる。
図1〜4の同様の領域に含まれるいくつかのプロセス流は、同様の処理条件(例えば、同様の入口流組成物)において類似または同一であってもよい。例えば、限定するものではないが、201A、310、401A、及び501Aなどの移送ライン/セグメントの流れは、組成が類似または実質的に同一であり得、204、304、404、及び504は、組成が類似または実質的に同一であり得、205、305、405、及び505は、組成が類似または実質的に同一であり得、207、307、407、及び507は、組成が類似または実質的に同一であり得、203及び403は、組成が類似または実質的に同一であり得、206及び406は、組成が類似または実質的に同一であり得、208及び408は、組成が類似または実質的に同一であり得る。本開示において提供される実施例は、様々な実施形態の間のプロセス流組成物の差異を更に明確にするのを助ける。
【0029】
ここで
図1のプロセスフロー図を参照すると、一実施形態では、ブテン変換システム100は、メタセシス触媒部分122と分解触媒部分124とを含むメタセシス/分解反応器120を含み得る。概して、ブテンを含むシステム入口流は、移送ライン201(セグメント201A、201B、201C、及び201Dを含む)を通じてブテン変換システム100に入り、メタセシス/分解反応器120に注入される。セグメント201Aのシステム入口流は、概して、少なくともブテンを含み、場合によりブタンなどの他の化学種を含んでもよい。例えば、システム入口流は、少なくとも約20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、または更には、少なくとも約70重量%のブテンを含み得る。システム入口流は、少なくとも約15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、または更には、少なくとも約35重量%のブテンを含み得る。システム入口流は、0重量%〜約10重量%、8重量%、4重量%、2重量%、もしくは1重量%のエチレンを含み得るか、または実質的にエチレンを含まなくてもよい。
【0030】
システム入口流は、メタセシス/分解反応器120に入る前に、1つ以上のシステム構成要素によって処理され得る。そのような実施形態では、移送ライン201は、不純物除去装置110、熱伝達装置112、及び熱伝達装置114などのシステム構成要素によって分離され得る、いくつかのセグメント(201A、201B、201C、及び201Dとして示される)を含み得る。不純物除去装置110は、システム入口流中に存在する酸素化物を除去することができる。一実施形態では、不純物除去装置110は、触媒床を含む。熱伝達装置112は、移送ライン203Aに存在する流れとエネルギーを交換することによって、システム入口流の温度を上昇させるように働く熱交換器であってもよい。熱伝達装置114は、システム入口流を更に加熱するように働くヒーターであってもよい。不純物除去装置110、熱伝達装置112及び熱伝達装置114は、ブテン変換システム100内の任意の構成要素であることを理解されたい。システム入口流の化学組成、温度、または他の特性が、様々なセグメント201A、201B、201C、201Dにおいて異なっていてもよいが、移送ライン201の様々なセグメント(すなわち、201A、201B、201C、及び201D)に位置する全ての流れは、システム入口流の一部分と見なされることが理解されるべきである。
【0031】
更に
図1を参照すると、メタセシス/分解反応器120は、メタセシス触媒部分122及び分解触媒部分124を含む。メタセシス触媒部分122は、分解触媒部分124のほぼ上流に位置付けられ、すなわち、分解触媒部分124は、メタセシス触媒部分122のほぼ下流に位置付けられている。セグメント201Dからのシステム入口流は、メタセシス/分解反応器120に入り、メタセシス触媒と接触してメタセシス触媒部分122においてメタセシス反応を受けて、メタセシス反応生成物を形成する。メタセシス反応に続いて、メタセシス反応生成物は、分解触媒と接触して分解触媒部分124において分解反応で分解される。分解反応は分解反応生成物を形成する。一般に、分解またはメタセシス、またはその両方を受ける反応物は、反応中に各触媒と緊密に混合する。
【0032】
本開示で使用される場合、「メタセシス反応生成物」は、メタセシス反応から生じ、メタセシスを受けない生成物混合物の任意の部分を含む、生成物混合物全体を指す。更に、本開示で使用される場合、「分解反応生成物」は、分解反応から生じ、分解を受けない生成物混合物の任意の部分を含む生成物混合物全体を指す。例えば、分解反応生成物は、分解が起こる反応器を出るプロセス流の全ての構成要素を含む。
【0033】
分解反応生成物は、分解反応生成物流中のメタセシス/分解反応器120から移送ライン203を介して抜き出される。分解反応生成物は、限定するものではないが、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンを含む、アルカン及びアルケンの混合物を含む、混合物からなる、または混合物から本質的になり得る。分解反応生成物は、少なくとも約2重量%、4重量%、6重量%、8重量%、10重量%、12重量%、14重量%、16重量%、18重量%、20重量%、22重量%、24重量%、26重量%、28重量%、または少なくとも約30重量%のプロピレンを含み得る。
【0034】
メタセシス/分解反応器120において形成される移送ライン203Aの分解反応生成物流は、所望の組成を有する1つ以上の流れに分離され得る。概して、
図1の移送ライン207に示されるような、プロピレンを含む生成物流は、分解反応生成物流を分離することによって形成され得る。生成物流は、少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、または少なくとも約99重量%のプロピレンを含み得る。プロピレンを含む生成物流を生成するために、多種多様な分離プロセスを利用できることを理解されたい。
【0035】
一実施形態では、
図1に示されるように、分解反応生成物を、セグメント203A及びセグメント203Bで構成され得る移送ライン203を介して1つ以上の分離ユニットに渡すことができ、セグメントは、熱伝達装置112によって分割される。分解反応生成物は、エチレン及びエタンなどの軽質成分が除去され得る分離ユニット130に入ることができる。エチレンなどの軽質成分は、移送ライン204を介してブテン変換システム100からパージされ得るか、または移送ライン205を介して他の化学システムにおいて利用され得る。移送ライン204及び移送ライン205に含まれる流れは、エチレンを含む、エチレンからなる、またはエチレンから本質的になり得る。例えば、移送ライン204または移送ライン205、あるいはその両方の流れは、少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、または少なくとも約99重量%のエチレンを含む。分離ユニット130からの重質留分は、移送ライン206を介して分離ユニット130から出てもよい。移送ライン206のプロセス流は、限定するものではないが、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含む、アルカン及びアルケンの混合物を含み得る。移送ライン206のプロセス流は、分離ユニット140に入ることができ、ここでプロピレンは、他の成分から分離される。軽質留分(すなわち、プロピレン)は、プロピレン生成物流として、移送ライン207を介して分離ユニット140から出ることができる。移送ライン207に含まれるプロピレン生成物流は、プロピレンを含む、プロピレンからなる、またはプロピレンから本質的になり得る。例えば、移送ライン204または移送ライン205、あるいはその両方の流れは、少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、または少なくとも約99重量%のプロピレンを含む。分離ユニット140からの重質留分は、移送ライン208を介して分離ユニット140から出てもよい。ライン208のプロセス流は、限定するものではないが、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含む、アルカン及びアルケンの混合物を含み得る。移送ライン208の流れは、最終生成物として、ブテン変換システム100からパージされ得るか、または下流処理において更に分離され得る。
【0036】
以前に参照されているように、
図2の実施形態は、
図1のものと同様であるが、主にブタン及びブテンを含む再循環流を含む。概して、
図2の実施形態では、移送ライン312の再循環流は、ブタン及びブテンを含んでもよく、ブテンを含む移送ライン310の入口流と混合され得る。移送ラインセグメント301Dの流れは、反応器に入り、それにより概して、
図1の移送ラインセグメント201Dの流れより多いパーセンテージのブタンを含有し得る。概して、
図2を参照して説明される再循環流の付加は、プロピレン選択性及びプロピレン収率を増加させることができる。
【0037】
ここで
図2のプロセスフロー図を参照すると、一実施形態では、ブテン変換システム200は、メタセシス触媒部分122と分解触媒部分124とを含む、メタセシス/分解反応器120を含み得る。概して、ブテンを含むシステム入口流は、移送ライン310を介してブテン変換システム200に入る。移送ライン310のシステム入口流は、概して、少なくともブテンを含み得、場合によりブタンなどの他の化学種を含んでもよい。例えば、移送ライン310のシステム入口流は、少なくとも約20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、または更には少なくとも約70重量%のブテンを含み得、かつ少なくとも約15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、または少なくとも約35重量%のブタンを含み得る。移送ライン310のシステム入口流は、0重量%〜約10重量%、8重量%、4重量%、または2重量%のエチレンを含み得るか、またはエチレンを実質的に含まなくてもよい。
【0038】
移送ライン310のシステム入口流は、移送ライン312の再循環流と組み合わされて、移送ライン301に存在する混合流を形成する。混合流は、移送ライン301を通過し、メタセシス/分解反応器120に導入される。実施形態では、移送ライン312の再循環流は、ブテン及びブタンを含むことができる。例えば、移送ライン312の再循環流は、少なくとも約5重量%、10重量%、15重量%、または少なくとも約20重量%のブテンを含み得、かつ少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、または約80重量%を超えるブタンを含み得る。移送ライン312の再循環流は、少なくとも約80重量%、90重量%、または更には少なくとも約95重量%のブタン及びブテンの組み合わせを含み得る。
【0039】
移送ライン301の混合流は、ブタンとブテンとを含み得る。例えば、移送ライン301の混合流は、少なくとも約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、または更には少なくとも約35重量%のブテンを含み得、かつ少なくとも約40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、または更には少なくとも約80重量%のブタンを含み得る。移送ライン301の混合流は、少なくとも約80重量%、90重量%、または少なくとも約95重量%のブタン及びブテンの組み合わせを含み得る。
【0040】
混合流は、メタセシス/分解反応器120に入る前に、1つ以上のシステム構成要素によって処理され得る。そのような実施形態では、移送ライン301は、不純物除去装置110、熱伝達装置112、及び熱伝達装置114などのシステム構成要素によって分離され得る、いくつかのセグメント(301A、301B、301C、及び301Dとして示される)を含み得る。
【0041】
反応器120におけるメタセシス及び分解反応に続いて、移送ラインセグメント303Aの分解反応生成物は、限定するものではないが、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含む、アルカン及びアルケンの混合物を含む、混合物からなる、または混合物から本質的になり得る。例えば、
図2の実施形態の分解反応生成物は、少なくとも約2重量%、4重量%、6重量%、8重量%、10重量%、12重量%、14重量%、16重量%、18重量%、または更には少なくとも約20重量%のプロピレンを含み得る。
【0042】
図1の実施形態を参照して説明されるように、メタセシス/分解反応器120において形成される
図2の実施形態の分解反応生成物は、所望の組成を有する1つ以上の流れに分離され得る。概して、(移送ライン307の)プロピレンを含む生成物流は、移送ライン303Aの分解反応生成物流からプロピレンを分離することによって形成され得る。移送ライン307の生成物流は、少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、または少なくとも約99重量%のプロピレンを含み得る。プロピレンを含む生成物流を生成するために、多種多様な分離プロセスを利用できることを理解されたい。
【0043】
一実施形態では、
図2に示されるように、分解反応生成物を、セグメント303A及びセグメント303Bで構成され得る移送ライン303を介して1つ以上の分離ユニットに導入することができ、セグメントは、熱伝達装置112によって分割される。前述の
図1の実施形態と同様に、分解反応生成物は、分離ユニット130に入ることができ、ここでエチレン及び他の軽質成分は、少なくとも部分的に除去され得る。分離装置130によるエチレン分離に続いて、プロピレンは、分離ユニット140において、分離ユニット130の重質留分から分離され得る。分離ユニット140からの重質留分は、移送ライン308を介して分離ユニット140から出てもよい。ライン308の流れは、限定するものではないが、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含む、アルカン及びアルケンの混合物を含み得る。
【0044】
移送ライン308のプロセス流は、分離ユニット150に注入されてもよく、ここで1つ以上の留分が互いに分離され得る。一実施形態では、重質留分は、移送ライン314に含まれる流れ中の分離ユニット150から出てもよい。移送ライン314の流れは、ペンテン、ペンタン、ヘキセン、ヘプテン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含み得る。主にブテン及びブタンを含む分離ユニット150の軽質留分は、移送ライン312に含まれる再循環流中の分離ユニット150から出てもよい。移送ライン312に含まれる再循環流の一部は、移送ライン316を介してシステム200からパージされてもよい。残りの部分は、移送ライン312の流れを移送ライン310のシステム入口流と合わせることによってシステム200に再循環することができる。
【0045】
別の実施形態では、
図3を参照して説明されるように、ブテン変換システム300は、複数の反応器を直列に備えることができ、ここでメタセシス及び分解反応は、別個の反応器内で起こる。
図3の実施形態は、
図1のものと同様であるが、別個のメタセシス及び触媒反応器を直列に備え得る。いくつかの実施形態では、例えばメタセシス反応及び分解反応が異なる反応条件(異なる温度または/または圧力など)で行われる場合、反応器を直列に利用することが有利であり得る。
図3の他のシステム構成要素(非反応器)は、概して、
図1を参照して説明されるものと類似または同一であってもよい。
図3の実施形態は、
図1の実施形態と比較して、類似または同一のブテン変換、プロピレン選択性、及びプロピレン収率をもたらし得る。更に、
図3の実施形態のプロセス流の組成は、
図1のものと類似または同一であってもよい。
【0046】
ここで
図3のプロセスフロー図を参照すると、一実施形態では、ブテン変換システム300は、メタセシス触媒部分122を含むメタセシス反応器121と、分解触媒部分124を含む分解反応器123と、を備え得る。概して、ブテンを含むシステム入口流は、移送ライン401を通じてブテン変換システム300に入り、メタセシス反応器121に注入される。システム入口流は概して、少なくともブテンを含み、場合により、ブタンのような他の化学種を含んでもよい。例えば、移送ライン401のシステム入口流は、少なくとも約20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、または更には少なくとも約70重量%のブテンを含み得る。システム入口流は、少なくとも約15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、または更には、少なくとも約35重量%のブタンを含み得る。
【0047】
依然として
図3を参照して、メタセシス反応器121は、メタセシス触媒床などのメタセシス触媒部分122を含み、分解反応器123は、分解触媒床などの分解触媒部分124を含む。メタセシス反応器121及び分解反応器123は、直列に配置され、ここでメタセシス反応器121は、分解反応器123のほぼ上流に位置付けられ、すなわち、分解反応器123は、メタセシス反応器121のほぼ下流に位置付けられる。セグメント401Dからのシステム入口流は、メタセシス反応器121に入り、メタセシス触媒部分122においてメタセシス反応を受けて、メタセシス反応生成物を形成する。メタセシス反応生成物は、メタセシス反応生成物流中のメタセシス反応器から移送ライン410を介して抜き出される。メタセシス反応生成物流は、分解反応器123に入り、分解触媒部分124における分解反応において分解される。分解反応は分解反応生成物を形成する。分解反応生成物は、分解反応生成物流中の分解反応器123から移送ライン403を介して抜き出される。分解反応生成物は、限定するものではないが、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含む、アルカン及びアルケンの混合物を含む、混合物からなる、または混合物から本質的になり得る。分解反応生成物は、少なくとも約2重量%、4重量%、6重量%、8重量%、10重量%、12重量%、14重量%、16重量%、18重量%、20重量%、22重量%、24重量%、26重量%、28重量%、または少なくとも約30重量%のプロピレンを含み得る。
【0048】
図1の実施形態と同様に、
図3の実施形態では、分解反応生成物は、所望の組成を有する1つ以上の流れに分離され得る。概して、(移送ライン407中の)プロピレンを含む生成物流は、分解反応生成物流の他の構成要素からプロピレンを分離することによって形成され得る。移送ライン407の生成物流は、少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、または少なくとも約99重量%のプロピレンを含み得る。プロピレンを含む生成物流を生成するために、多種多様な分離プロセスを利用できることを理解されたい。
図3に示されるように、複数の分離ユニットを利用することができる。
【0049】
ここで
図4を参照して、
図4の実施形態は、
図3のものと同様であるが、移送ライン512中の再循環流を含む。概して、(移送ライン512中の)
図3の再循環流は、ブタン及びブテンを含むことができ、メタセシス反応器121と分解反応器123との間に位置する、移送ライン510においてメタセシス反応生成物と混合され得る。
【0050】
依然として
図4のプロセスフロー図を参照して、一実施形態では、ブテン変換システム400は、メタセシス触媒部分122を含むメタセシス反応器121と、分解触媒部分124を含む分解反応器123と、を含み得る。概して、ブテンを含むシステム入口流は、移送ライン501を通じてブテン変換システム400に入り、メタセシス反応器121に注入される。システム入口流は概して、少なくともブテンを含み、場合により、ブタンのような他の化学種を含んでもよい。例えば、システム入口流は、少なくとも約20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、または更には70重量%のブテンを含み得る。システム入口流は、少なくとも約15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、または更には35重量%のブタンを含み得る。
【0051】
セグメント501Dからのシステム入口流は、メタセシス反応器121に入り、メタセシス触媒部分122においてメタセシス反応を受けて、メタセシス反応生成物を形成し得る。メタセシス反応生成物は、メタセシス反応生成物流中のメタセシス反応器121から移送ライン510を介して抜き出すことができる。移送ライン510に含まれるメタセシス反応生成物流は、移送ライン512の再循環流と組み合わされて、移送ライン520に存在する混合流を形成する。実施形態では、移送ライン512の再循環流は、ブテン及びブタンを含むことができる。例えば、移送ライン512の再循環流は、少なくとも約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、または更には少なくとも約35重量%のブテンを含み得、かつ少なくとも約40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、または更には少なくとも約80重量%のブタンを含み得る。移送ライン512の再循環流は、少なくとも約80重量%、90重量%、または更には少なくとも約95重量%のブタン及びブテンの組み合わせを含み得る。
【0052】
移送ライン520の混合流は、分解反応器123に入り、分解触媒部分124における分解反応において分解される。分解反応は分解反応生成物を形成する。分解反応生成物は、分解反応生成物流中の分解反応器123から移送ライン503を介して抜き出される。分解反応生成物は、限定するものではないが、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含む、アルカン及びアルケンの混合物を含む、混合物からなる、または混合物から本質的になり得る。分解反応生成物は、少なくとも約1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、10重量%、15重量%、または更には少なくとも約20重量%のプロピレンを含み得る。
【0053】
図3の実施形態を参照して説明されるように、分解反応器123において形成される(移送ライン503A中の)分解反応生成物は、所望の組成を有する1つ以上の流れに分離され得る。概して、(移送ライン507中の)プロピレンを含む生成物流は、分解反応生成物流の他の構成要素からプロピレンを分離することによって形成され得る。移送ライン507の生成物流は、少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、または少なくとも約99重量%のプロピレンを含み得る。プロピレンを含む生成物流を生成するために、多種多様な分離プロセスを利用できることを理解されたい。
【0054】
一実施形態では、
図4に示されるように、分解反応生成物を、セグメント503A及びセグメント503Bで構成され得る移送ライン503を介して1つ以上の分離ユニットに導入することができ、ここでセグメントは、熱伝達装置112によって分割される。
図1及び3の実施形態と同様に、分解反応生成物は、分離ユニット130に入ることができ、ここでエチレン及び他の軽質成分は、除去され得る。分離ユニット130によるエチレン分離に続いて、プロピレンは、分離ユニット140において、分離ユニット130の重質留分から分離され得る。分離ユニット140からの重質留分は、移送ライン508を介して分離ユニット140から出てもよい。ライン508の流れは、限定するものではないが、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含む、アルカン及びアルケンの混合物を含み得る。
【0055】
移送ライン508のプロセス流は、分離ユニット150に注入されてもよく、ここで1つ以上の留分が互いに分離され得る。一実施形態では、底部留分は、移送ライン514に含まれる流れ中の分離ユニット150から出てもよい。移送ライン514のプロセス流は、ペンテン、ペンタン、ヘキセン、ヘキサン、ヘプテン、及びヘプタンのうちの1つ以上を含み得る。軽質留分は、移送ライン516に含まれる流れ中の分離ユニット150から出て、システム400からパージされてもよい。移送ライン516の流れは、ブテン及びブタンのうちの1つ以上、例えば、少なくとも約20重量%、30重量%、40重量%、または更には少なくとも約50重量%のブタンを含み得る。移送ライン512に含まれる再循環流は、移送ライン512の流れを移送ライン510のメタセシス生成物流と合わせることによってシステム400に再循環することができる。一実施形態では、512の再循環流は、移送ラインライン516の上留分流の一部分であり得る。
【0056】
一般に、本開示に記載された実施形態における入口流として適したブタン及びブテンを含有する流れは、精製操作から生成され得る。ブタンとブテンを含むこの流れは、第1のラフィネート、第2のラフィネート、及び第3のラフィネートを形成するために留分に分離され得る。一実施形態では、システム入口流は、従来の製油所などのオレフィン精製システムからのラフィネート流であってもよい。精製操作から生成された流れは、概してブタン、ブテン、及びブタジエンを含むC4アルカン及びアルケンを含むことができる。流れ中の他のC4成分から1,3−ブタジエンを分離することにより、「第1のラフィネート」を生成することができる。第1のラフィネートは、イソブチレン、シス−2−ブテン、及びトランス−2−ブテンを含み得る。例えば、第1のラフィネートは、約40重量%〜約50重量%、約35重量%〜約55重量%、または約30重量%〜約60重量%のイソブテン、ならびに約30重量%〜約35重量%、約25重量%〜約40重量%、または約20重量%〜約45重量%のシス−2−ブテン及びトランス−2−ブテンの合計を含む、またはから本質的になり得る。第1のラフィネート中の他のC4成分からイソブチレンを分離することにより、「第2のラフィネート」を生成することができる。例えば、第2のラフィネートは、約50重量%〜約60重量%、約45重量%〜約65重量%、または約40重量%〜約70重量%のシス−2−ブテン及びトランス2−ブテンの合計、約10重量%〜約15重量%、約5重量%〜約20重量%、または約0重量%〜約25重量%の1−ブテン、ならびに約15重量%〜約25重量%、約10重量%〜約30重量%、または約5重量%〜約35重量%のブタンを含む、またはから本質的になり得る。本明細書に記載されたシステムの入口流は実質的にイソブテンを含まなくてもよく、2−ブテンとn−ブタンから本質的になってもよい。
【0057】
本明細書に記載の触媒反応の実施形態を参照して、以下の式1及び2に示されるように、「メタセシス」または「セルフメタセシス」は、概して、2ステッププロセスであり得る。2−ブテン異性化、及び次いでメタセシス触媒系を使用するクロスメタセシス。以下の式3に示されるように、実施形態では、「触媒分解」は、C
4〜C
6アルケンの、プロピレンならびに他のアルカン及び/またはアルケン、例えば、C
1〜C
2アルケンへの変換を指し得る。
【0061】
式1〜3を参照して、「メタセシス」及び「触媒分解」反応は、これらの反応物質及び生成物に限定されないが、式1〜3は、いくつかの実施形態による反応方法論の基本的例証を提供する。式1及び2に示されるように、メタセシス反応は、2つのアルケンの間で起こる。二重結合の炭素原子に結合される基は、分子間で交換されてスワップ基を有する2つの新たなアルケンを生成する。オレフィン分子の触媒での配位は、新たに形成された分子の二重結合に対する置換基の立体的影響と同様に、重要な役割を果たすため、オレフィンメタセシス反応のために選択される特定の触媒は、概して、シス異性体またはトランス異性体が形成されるかどうかを決定することができる。
【0062】
一実施形態では、本二重触媒系は、金属酸化物を含浸させたメソポーラスシリカ触媒支持体である、メソポーラスシリカ触媒と、メソポーラスシリカ触媒の下流にモルデナイト骨格反転(MFI)構造のシリカ触媒と、を含む。メソポーラスシリカ触媒支持体について、様々な構造、例えば分子篩が企図される。本出願で使用される場合、「メソポーラス」は、シリカ支持体が狭い細孔径分布を有することを意味する。具体的に、メソポーラスシリカ触媒は、約2.5nm(ナノメートル)〜約40nmの狭い細孔径分布、及び少なくとも約0.600cm
3/gの全細孔体積を含む。理論に拘束されることなく、本細孔径分布及び細孔体積は、金属酸化物によって良好な触媒活性及び低減した細孔の閉塞を達成するように寸法決定されるが、より小さい細孔体積及び細孔径の触媒系は、細孔閉塞を受けやすく、それにより触媒活性が低減する。
【0063】
更に、メソポーラスシリカ触媒の下流でMFI構造のシリカ触媒を利用することは、驚くべきことに、ブテン流からの最高プロピレン収率を提供する。当業者であれば、最初にブテンをプロピレンに分解し、次いで任意の残りのブテンをメタセシスを介して分解することによって最高収率を予想するであろう。しかしながら、驚くべきことに、プロピレン収率が増加し、更にプロピレン及びエチレンの合わせた収率が、MFI構造のシリカ触媒をメソポーラスシリカ触媒の下流に配置することによって増加することが見出された。
【0064】
1つ以上の実施形態では、メソポーラスシリカ触媒の細孔径分布は、約2.5nm〜約40nm、または約2.5nm〜約20nm、または約2.5nm〜約4.5nm、または約2.5nm〜約3.5nm、または約8nm〜約18nm、または約12nm〜約18nmの範囲であり得る。更なる実施形態では、全細孔体積は、約0.600cm
3/g〜約2.5cm
3/g、または約0.600cm
3/g〜約1.5cm
3/g、または約0.600cm
3/g〜約1.3cm
3/g、または約0.600cm
3/g〜約0.800cm
3/g、または約0.600cm
3/g〜約0.700cm
3/g、または約0.900cm
3/g〜約1.3cm
3/gであり得る。
【0065】
更に、より広い範囲が企図されるが、メソポーラスシリカ触媒は、1つ以上の実施形態では、約250平方メートル/グラム(m
2/g)〜約600m
2/gの表面積を含む。更なる実施形態では、メソポーラスシリカ触媒は、約450m
2/g〜約600m
2/g、または約250m
2/g〜約350m
2/g、または約275m
2/g〜約325m
2/g、または約275m
2/g〜約300m
2/gの表面積を有し得る。更に、メソポーラスシリカ触媒は、約0.5ミリモル/グラム(mmol/g)、または約0.01mmol/g〜約0.5mmol/g、または約0.1mmol/g〜約0.5mmol/g、または約0.3mmol/g〜約0.5mmol/g、または約0.4mmol/g〜約0.5mmol/gの総酸度を有し得る。酸度は、概して、約0.5mmol/g以下で維持されて所望のプロピレン選択性、及び芳香族などの望ましくない副産物の低減した生成をもたらす。酸度を増加させることは、全体ブテン変換を増加させ得るが、この増加した変換は、低い選択性及び芳香族副産物の増加した生成につながり得、これが触媒のコークス化及び不活性化につながり得る。
【0066】
更に、メソポーラスシリカ触媒は、約20nm〜約200nm、または約50nm〜約150nm、または約75nm〜約125nmの粒径を有し得る。追加の実施形態では、メソポーラスシリカ触媒は、約1μm〜約100μm、または約10μm〜約40μmの個々の結晶径を有し得る。
【0067】
メソポーラスシリカ支持体のための様々な製剤、ならびにその製剤の作製方法が企図される。例えば、メソポーラスシリカ触媒支持体は、湿式含浸、水熱合成、または両方を介して生成され得る。更に、メソポーラスシリカ触媒支持体は、秩序細孔構造を特徴とし得る。例えば、この秩序構造は、細孔の六角配列を有し得る。六角細孔配列を有するメソポーラスシリカ支持体の好適な一実施形態は、Santa Barbara Amorphous(SBA−15)メソポーラスシリカ分子篩であり得る。代替として、メソポーラスシリカ支持体の別の好適な実施形態は、Fuji Silysia Chemical Ltdによって生成されるCARiACT Q−10(Q−10)球状触媒支持体である。
【0068】
メタセシス反応の触媒は、シリカ支持体の含浸金属酸化物である。金属酸化物は、IUPAC周期表の6〜10群からの金属の1つ以上の酸化物を含み得る。1つ以上の実施形態では、金属酸化物は、モリブデン、レニウム、タングステン、またはそれらの組み合わせであり得る。特定の実施形態では、金属酸化物は、タングステン酸化物(WO
3)である。様々な量の金属酸化物を、メソポーラス触媒支持体に含浸させることができることが企図される。例えば、限定としてではなく、シリカ対金属酸化物、例えば、WO
3のモル比は、約5〜約60、または約5〜約15、または約20〜約50、または約20〜約40、または約25〜約35である。
【0069】
1つ以上の実施形態では、メタセシス触媒は、金属酸化物を含浸させた非晶質メソポーラスシリカ発泡体を含み得る。本出願で使用される場合、「非晶質メソポーラスシリカ発泡体」は、無秩序構造及び狭い細孔径分布を有するシリカ支持体を意味する。この無秩序構造は、ランダムであり得、故に従来のシリカ支持体の開示される六角形または立方体構造とは異なり得る。具体的に、非晶質メソポーラスシリカ発泡体は、少なくとも3nm〜約40nmの狭い細孔径分布、及び少なくとも約0.700cm
3/gの全細孔体積を有する。理論に拘束されることなく、本細孔径分布及び細孔体積は、金属酸化物によって良好な触媒活性及び低減した細孔の閉塞を達成するように寸法決定されるが、より小さい細孔体積及び細孔径のメタセシス触媒は、細孔閉塞を受けやすく、それにより触媒活性が低減する。低減した閉塞は、非晶質メソポーラスシリカ発泡体上のWO
3などの金属酸化物主のより高い分散につながる。より高いWO
3分散は、より高いメタセシス活性、及び故により高いプロピレン収率につながる。
【0070】
1つ以上の実施形態では、金属酸化物を含浸させた非晶質メソポーラスシリカ発泡体の細孔径分布は、少なくとも3nm〜約40nm、または約3nm〜約20nm、または約4nm〜約10nm、または約4nm〜約8nm、または約4nm〜約6nmの範囲であり得る。更なる実施形態では、全細孔体積は、少なくとも0.700cm
3/g〜約2.5cm
3/g、または約0.800cm
3/g〜約2.5cm
3/g、または約0.800cm
3/g〜約1.5cm
3/g、または約0.800cm
3/g〜約1.25cm
3/g、または約0.800cm
3/g〜約1.0cm
3/g、または約0.850cm
3/g〜約1.0cm
3/gであり得る。
【0071】
更に、金属酸化物を含浸させた非晶質メソポーラスシリカ発泡体は、約0.125ミリモル/グラム(mmol/g)〜約0.500mmol/gの総酸度を有し得る。理論に拘束されることなく、材料が0.500mmol/gを超える場合、分解及び水素移行反応など他の有害な副反応が生じ得る。更なる実施形態では、金属酸化物を含浸させた非晶質メソポーラスシリカ発泡体は、約0.125mmol/g〜約0.250mmol/g、または約0.125mmol/g〜約0.150mmol/gの総酸度を有し得る。様々な表面積が企図されるが、メタセシス触媒は、1つ以上の実施形態では、少なくとも約400メートル
2/g(m
2/g)、または約400m
2/g〜約800m
2/g、または約400m
2/g〜500m
2/g、または約400m
2/g〜約450m
2/g、または約425m
2/g〜約450m
2/gの表面積を有し得る。
【0072】
メタセシス反応の触媒は、シリカ発泡体の含浸金属酸化物であり得る。金属酸化物は、周期表IUPAC群番号6〜10からの金属の1つ以上の酸化物を含み得る。1つ以上の実施形態では、金属酸化物は、モリブデン、レニウム、タングステン、またはそれらの組み合わせであり得る。特定の実施形態では、金属酸化物は、タングステン酸化物(WO
3)である。様々な量の金属酸化物を、非晶質メソポーラスシリカ発泡体に含浸させることができることが企図される。例えば、限定としてではなく、シリカ対金属酸化物、例えば、WO
3のモル比は、約1〜約50、または約1〜約40、または約5〜約30、または約5〜約15である。更に、メタセシス触媒は、約1〜約50重量%、または約2〜約25重量%、または約5〜約15重量%の金属酸化物、例えば、WO
3を含み得る。
【0073】
更に、他の任意の構成要素が、含浸メソポーラスシリカ発泡体触媒に含まれてもよい。例えば、メタセシス触媒は、構造化剤を含み得る。一実施形態では、構造化剤は、トリブロックコポリマー構造化剤である。更なる実施形態では、トリブロックコポリマー構造化剤は、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)構造であり、ポロキサマー構造と呼ばれる場合もある。界面活性トリブロックコポリマー構造化剤の1つの好適な商業的実施形態は、BASF CorporationによるPluronic(登録商標)P123である。
【0074】
更に、MFI構造のシリカ触媒に対して、様々なシリカ構造が企図される。例えば、MFI構造のシリカ触媒には、MFI構造のアルミノシリケートゼオライト触媒またはアルミナを含まないMFI構造のシリカ触媒が含まれ得る。本明細書で使用される場合、「含まない」とは、MFI構造のシリカ触媒中のアルミナが、0.001重量%未満であることを意味する。更に、MFI構造のシリカ触媒は、アルミナに加えて、またはアルミナの代替として、他の含浸金属酸化物を含み得ることが企図される。メソポーラスシリカ触媒と同様に、MFI構造の触媒は、アルミナ、金属酸化物、または両方をシリカ支持体に含浸させることができる。アルミナに加えて、またはアルミナの置換として、前に列挙された金属酸化物、具体的にはIUPAC周期表の群6〜10からの金属の1つ以上の酸化物、より具体的には、モリブデン、レニウム、タングステン、チタンの金属酸化物、またはそれらの組み合わせを含むことが企図される。
【0075】
MFI構造のアルミノシリケートゼオライトに対して、様々な量のアルミナが企図される。1つ以上の実施形態では、MFI構造のアルミノシリケートゼオライト触媒は、約5対約5000、または約100対約4000、または約200対約3000、または約1500対約2500、または約1000対約2000のシリカ対アルミナのモル比を有し得る。MFI構造のアルミノシリケートゼオライト触媒の様々な好適な商業的実施形態、例えば、Zeolyst International製のMFI−280などのZSM−5ゼオライトまたはSaudi Aramco製のMFI−2000が企図される。
【0076】
様々な好適な商業的実施形態はまた、アルミナを含まないMFI構造の触媒に対して企図される。そのような一例は、Saudi Aramco製のSilicalite−1である。
【0077】
MFI構造のシリカ触媒は、約1.5nm〜3nm、または約1.5nm〜2.5nmの細孔径分布を含み得る。更に、MFI構造のシリカ触媒は、約300m
2/g〜約425m
2/g、または約340m
2/g〜約410m
2/gの表面積を有し得る。更に、MFI構造のシリカ触媒は、約0.01mmol/g〜約0.1mmol/g、または約0.01mmol/g〜約0.08mmol/gの総酸度を有し得る。酸度は、芳香族などの望ましくない副産物の生成を低減するために、約0.1mmol/g以下で維持される。酸度を増加させることは、分解の量を増加させ得るが、この増加した分解は、低い選択性及び芳香族副産物の増加した生成につながり得、これが触媒のコークス化及び不活性化につながり得る。
【0078】
場合によっては、MFI構造のシリカ触媒は、MFI構造のシリカ触媒中の酸度のレベルを調節するために、酸度調整剤で調整することができる。例えば、これらの酸度調整剤には、希少土類調整剤、リン調整剤、カリウム調整剤、またはそれらの組み合わせが含まれ得る。しかしながら、本実施形態は、酸度を0.1mmol/g以下に低減することに焦点が当てられているため、本構造のシリカ触媒は、希少土類調整剤、リン調整剤、カリウム調整剤、またはそれらの組み合わせから選択されるものなどの酸度調整剤を含まなくてもよい。本明細書で使用される場合、「酸度調整剤を含まない」とは、MFI構造のシリカ触媒中の酸度調整剤が、0.001重量%未満であることを意味する。
【0079】
更に、MFI構造のシリカ触媒は、約0.1cm
3/g〜約0.3cm
3/g、または約0.15cm
3/g〜約0.25cm
3/gの細孔体積を有し得る。更に、MFI構造のシリカ触媒は、約10nm〜約40μm、または約15μm〜約40μm、または約20μm〜約30μmの範囲の個々の結晶径を有し得る。別の実施形態では、MFI構造のシリカ触媒は、約1μm〜約5μmの範囲の個々の結晶径を有し得る。
【0080】
更に、様々な量の各触媒が、本二重触媒系に対して企図される。例えば、メタセシス触媒対分解触媒の体積比は、約5:1〜約1:5、または約2:1〜約1:2、または約1:1の範囲であり得ることが企図される。
【0081】
操作中に、プロピレンを含む生成物流は、ブテン流を二重触媒系と接触させることによって、メタセシス変換を介してブテン含有流から生成される。ブテン流は、2−ブテンを含んでよく、場合によって1−ブテン、トランス−2−ブテン、及びシス−2−ブテンなどの1つ以上の異性体を含む。本考察は、ブテン系供給流を中心としているが、他のC
1〜C
6構成要素もまた、供給流中に存在し得ることが知られている。
【0082】
メソポーラスシリカ触媒は、2−ブテンの、1−ブテンへの異性化に続いて、2−ブテン及び1−ブテンの、プロピレン、及びペンテンなどの他のアルケン/アルカンを含むメタセシス生成物へのクロスメタセシスを促進するメタセシス触媒であり得る。メタセシス触媒の下流にあるMFI構造のシリカ触媒は、メタセシス生成物流中のC
4またはC
5オレフィンからプロピレンを生成する分解触媒であり、エチレンも産生し得る。
【0083】
特定の触媒組成物が記載されてきたが、本出願の方法及びシステムの実施形態が、記載される反応物質組成物をメタセシスまたは分解するために利用され得る、任意の触媒を組み込み得ることが理解されるべきである。
【実施例】
【0084】
流動触媒分解による軽質燃料留分及び重質燃料留分の分解のための方法及びシステムの様々な実施形態は、以下の実施例によって更に明らかになるであろう。これらの実施例は本質的に例示的なものであり、本開示の主題を限定するものではないと理解されるべきである。
実施例1
図1のシステムは、Aspen Plus(登録商標)(AspenTechから市販)を使用してコンピュータモデル化された。後続の表(表1〜4)は、選択された流れの流れ組成ならびに熱特性を示す。同時係属のSaudi Aramcoの「Dual Catalyst System for Propylene Production」 (弁理士整理番号SA 6019 MA)という表題の米国仮特許出願第62/188,178号の実施例1、3及び6に記載されるように、シミュレーションのために提供された反応速度は、メタセシス触媒W−SBA−15及び分解触媒MFI−2000の実験反応速度の代表値である。35重量%のシス−2−ブテン、35重量%のトランス−2−ブテン、及び30重量%のn−ブタンのシステム入口流をモデルに使用した。表の流れ番号は、
図1に示す流れまたは流れセグメントに対応する。シミュレーションは100%効率と80%効率について実行された。シミュレーション用のデータは、各シミュレーションの重量基準及びモル基準で提供される。特に、表1は、100%効率を有する
図1のシステムのシミュレーション用のデータを示し、重量基準で構成要素を示す。表2は、100%効率を有する
図1のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。表3は、80%効率を有する
図1のシステムのシミュレーション用のデータを示し、質量基準で構成要素を示す。表4は、80%効率を有する
図1のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。更に、
図6は、表1に示すように、
図1のシステムの生成物分布を表示する棒グラフを示し、ここで、棒グラフでは、「プロピレン」は移送ライン207の流れに対応し、「エチレン」は、移送ライン205の流れに対応し、「軽質パージ」は、移送ライン204の流れに対応し、「C4/C5+重質」は、移送ライン208の流れに対応する。
図7は、メタセシス及び分解反応に続くブテン変換生成物を表示する棒グラフを示す。
図6の生成物分布及び
図7のブテン変換生成物は、表1のAspenシミュレーションに基づく。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
実施例2
図2のシステムもまた、Aspen Plus(登録商標)を使用してコンピュータモデル化された。後続の表(表5〜8)は、選択された流れの流れ組成ならびに熱特性を示す。モデルに使用されたシステム入口流組成及び触媒反応速度は、実施例2のものと同じであった。流れ番号は、
図2に示す流れまたは流れセグメントに対応する。シミュレーションは100%効率と80%効率について実行された。更に、データは、各シミュレーションの重量基準及びモル基準で提供される。表5は、100%効率を有する
図2のシステムのシミュレーション用のデータを示し、質量基準で構成要素を示す。表6は、100%効率を有する
図2のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。表7は、80%効率を有する
図2のシステムのシミュレーション用のデータを示し、質量基準で構成要素を示す。表8は、80%効率を有する
図2のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。更に、
図8は、表5に示すように、
図2のシステムの生成物分布を表示する棒グラフを示し、ここで、棒グラフでは、「プロピレン」は移送ライン307の流れに対応し、「エチレン」は、移送ライン305の流れに対応し、「軽質パージ」は、移送ライン304の流れに対応し、「C4パージ」は、移送ライン316の流れに対応し、「C5+重質」は、移送ライン314の流れに対応する。
図8の生成物分布は、表5のAspenシミュレーションに基づく。
【0090】
【表5】
【0091】
【表6】
【0092】
【表7】
【0093】
【表8】
【0094】
実施例3
図3のシステムもまた、Aspen Plus(登録商標)を使用してコンピュータモデル化された。後続の表(表9〜12)は、選択された流れの流れ組成ならびに熱特性を示す。モデルに使用されたシステム入口流組成及び触媒反応速度は、実施例1のものと同じであった。流れ番号は、
図3に示す流れまたは流れセグメントに対応する。シミュレーションは100%効率と80%効率について実行された。更に、データは、各シミュレーションの重量基準及びモル基準で提供される。表9は、100%効率を有する
図3のシステムのシミュレーション用のデータを示し、質量基準で構成要素を示す。表10は、100%効率を有する
図3のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。表11は、80%効率を有する
図3のシステムのシミュレーション用のデータを示し、質量基準で構成要素を示す。表12は、80%効率を有する
図3のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。更に、
図9は、表9に示すように、
図3のシステムの生成物分布を表示する棒グラフを示し、ここで、棒グラフでは、「プロピレン」は移送ライン407の流れに対応し、「エチレン」は、移送ライン405の流れに対応し、「軽質パージ」は、移送ライン404の流れに対応し、「C4/C5+重質」は、移送ライン408の流れに対応する。
図9の生成物分布は、表9のAspenシミュレーションに基づく。
【0095】
【表9】
【0096】
【表10】
【0097】
【表11】
【0098】
【表12】
【0099】
実施例4
図4のシステムもまた、Aspen Plus(登録商標)を使用してコンピュータモデル化された。後続の表(表13〜16)は、選択された流れの流れ組成ならびに熱特性を示す。モデルに使用されたシステム入口流組成及び触媒反応速度は、実施例1のものと同じであった。流れ番号は、
図4に示す流れまたは流れセグメントに対応する。シミュレーションは100%効率と80%効率について実行された。更に、データは、各シミュレーションの重量基準及びモル基準で提供される。表13は、100%効率を有する
図4のシステムのシミュレーション用のデータを示し、質量基準で構成要素を示す。表14は、100%効率を有する
図4のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。表15は、80%効率を有する
図4のシステムのシミュレーション用のデータを示し、質量基準で構成要素を示す。表16は、80%効率を有する
図4のシステムのシミュレーション用のデータを示し、モル基準で構成要素を示す。更に、
図10は、表13に示すように、
図4のシステムの生成物分布を表示する棒グラフを示し、ここで、棒グラフでは、「プロピレン」は移送ライン507の流れに対応し、「エチレン」は、移送ライン505の流れに対応し、「軽質パージ」は、移送ライン504の流れに対応し、「C4パージ」は、移送ライン516の流れに対応し、「C5+重質」は、移送ライン514の流れに対応する。
図10の生成物分布は、表13のAspenシミュレーションに基づく。
【0100】
【表13】
【0101】
【表14】
【0102】
【表15】
【0103】
【表16】
【0104】
実施例5
表17は、
図1〜4の実施形態のブテン変換、プロピレン選択性、及びプロピレン収率を示す。データは、Aspen Plus(登録商標)を用いて、表1、5、9、及び13に示された条件と同じ条件で決定した。
【0105】
ブテン変換率は以下のように定義される。
【0106】
【数1】
【0107】
プロピレンの選択性は以下のように定義される。
【0108】
【数2】
【0109】
プロピレン収率は以下のように定義される。
【0110】
【数3】
【0111】
【表17】
【0112】
本開示を説明及び定義する目的のために、本開示において、「約」という用語は、定量的な比較、値、測定または他の表現に起因し得る不確実性の固有の程度を表すために利用されることに留意されたい。「約」という用語は、本開示において、定量的表現が、問題の主題の基本的機能に変化をもたらさずに、記載された基準と異なる程度を表すためにも利用される。更に、「本質的に〜からなる」という用語は、本開示において、本開示の基本的かつ新規な特性(複数可)に実質的に影響を与えない定量値を指すために使用される。例えば、特定の化学成分または化学成分の群から「本質的になる」化学流は、その流れがその特定の化学成分または化学成分の群の少なくとも約99.5%を含むことを意味すると理解されるべきである。
【0113】
流れまたは反応器中の化学成分の組成範囲は、いくつかの実施形態では、その成分の異性体の混合物を含むものとして理解されるべきである。例えば、ブテンを特定する組成範囲は、ブテンの種々の異性体の混合物を含み得る。実施例は、様々な流れの組成範囲を提供し、特定の化学組成の異性体の総量が範囲を構成し得ることを理解されたい。
【0114】
以下の請求項のうちの1つ以上は、用語「ここで」を過渡的なフレーズとして利用することに留意されたい。本技術を定義する目的で、この用語は、構造の一連の特性の記載を導入するために使用されるオープンエンドの遷移句として請求項に導入され、より一般的に使用されるオープンエンドプリアンブル用語「含む」と同様に解釈されるべきである。
【0115】
特性に割り当てられた任意の2つの定量値がその特性の範囲を構成することができ、所与の特性の全ての記載された定量値から形成される範囲の全ての組み合わせが本開示で考慮されることを理解されたい。
【0116】
本開示の主題を詳細に、かつ特定の実施形態を参照して説明したが、本開示に記載された様々な詳細は、これらの詳細が本開示に記載された様々な実施形態の必須構成要素である要素に関係することを暗示するものではなく、本明細書に付随する各図面に特定の要素が示されている場合であっても、本発明の範囲内である。むしろ、本明細書に添付された請求項は、本開示の幅及び本開示に記載の様々な実施形態の対応する範囲の唯一の表現として解釈されるべきである。更に、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、変更及び変形が可能であることは明らかであろう。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
プロピレンを生成する方法であって、
少なくとも10重量%のブテンを含む第1の組成物を少なくとも部分的にメタセシスして、メタセシス反応生成物を形成することであって、前記第1の組成物が、金属酸化物を含浸させたメソポーラスシリカ触媒を含むメタセシス触媒でメタセシスされ、前記メソポーラスシリカ触媒が、約2.5nm〜約40nmの細孔径分布及び少なくとも約0.600cm3/gの全細孔体積を含む、メタセシス反応生成物を形成することと、
前記メタセシス反応生成物を少なくとも部分的に分解して、プロピレンを含む分解反応生成物を形成することであって、前記メタセシス反応生成物が、モルデナイト骨格反転(MFI)構造のシリカ触媒を含む分解触媒で分解され、前記MFI構造のシリカ触媒が、0.001mmol/g〜0.1mmol/gの総酸度を含む、分解反応生成物を形成することと、
前記分解反応生成物からプロピレンを少なくとも部分的に分離して、少なくとも80重量%のプロピレンを含む生成組成物を形成することと、
を含む、方法。
実施形態2
前記MFI構造のシリカ触媒が、少なくとも1.5nm〜3nmの細孔径分布を有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記MFI構造のシリカ触媒が、希少土類調整剤、リン調整剤、カリウム調整剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される酸度調整剤を含まない、実施形態1に記載の方法。
実施形態4
前記メタセシス触媒が、前記分解触媒のほぼ上流に位置付けられる、実施形態1に記載の方法。
実施形態5
前記メソポーラスシリカ触媒の前記金属酸化物が、モリブデン、レニウム、タングステンの1つ以上の酸化物、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態6
前記メソポーラスシリカ触媒の前記金属酸化物が、タングステン酸化物(WO3)である、実施形態1に記載の方法。
実施形態7
前記メソポーラスシリカ触媒が、5〜60のシリカ/タングステン酸化物のモル比を有する、実施形態6に記載の方法。
実施形態8
前記メソポーラスシリカ触媒が、250m2/g〜600m2/gの表面積を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態9
前記メソポーラスシリカ触媒が、20nm〜200nmの粒径、及び1〜100μmの範囲の個々の結晶径を有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態10
前記MFI構造のシリカ触媒が、アルミナを含まない、実施形態1に記載の方法。
実施形態11
前記MFI構造のシリカ触媒が、アルミナを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態12
前記MFI構造のシリカ触媒が、200〜3000のシリカ対アルミナのモル比を有する、実施形態11に記載の方法。
実施形態13
前記MFI構造のシリカ触媒が、300m2/g〜425m2/gの表面積、及び10μm〜40μmの結晶径を有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態14
前記メタセシス及び分解が、同じ反応器内で起こる、実施形態1に記載の方法。
実施形態15
前記分解反応生成物が、少なくとも4重量%のプロピレンを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態16
前記メタセシスが、第1の反応器内で起こり、前記分解が、第2の反応器内で起こり、前記第1の反応器及び第2の反応器が、直列に配置される、実施形態1に記載の方法。
実施形態17
実施形態1の方法に記載されるプロピレンを生成するためのシステム。
実施形態18
プロピレンを生成する方法であって、
少なくとも10重量%のブテンを含む第1の組成物を少なくとも部分的にメタセシスして、メタセシス反応生成物を形成することであって、前記第1の組成物が、金属酸化物を含浸させた非晶質メソポーラスシリカ発泡体を含むメタセシス触媒でメタセシスされ、前記メタセシス触媒が、少なくとも3nm〜40nmの細孔径分布及び少なくとも0.700cm3/gの全細孔体積を有する、メタセシス反応生成物を形成することと、
前記メタセシス反応生成物を少なくとも部分的に分解して、プロピレンを含む分解反応生成物を形成することであって、前記メタセシス反応生成物が、分解触媒で分解される、分解反応生成物を形成することと、
前記分解反応生成物からプロピレンを少なくとも部分的に分離して、少なくとも80重量%のプロピレンを含む生成組成物を形成することと、
を含む、方法。
実施形態19
前記メタセシス触媒が、トリブロックコポリマー構造化剤を更に含み、前記トリブロックコポリマー構造化剤が、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)構造である、実施形態18に記載の方法。
実施形態20
前記細孔径分布が、少なくとも4nm〜10nmであり、前記全細孔体積が、少なくとも0.800cm3/g〜1.5cm3/gである、実施形態18に記載の方法。
実施形態21
前記メタセシス触媒が、0.125mmol/g〜0.500mmol/gの総酸度、及び400〜500m2/gの表面積を有する、実施形態18に記載の方法。
実施形態22
前記金属酸化物が、モリブデン、レニウム、タングステンの酸化物、またはそれらの組み合わせである、実施形態18に記載の方法。
実施形態23
前記メタセシス触媒が、1〜50のシリカ対タングステン酸化物のモル比を有する、実施形態22に記載の方法。
実施形態24
前記金属酸化物が、タングステン酸化物である、実施形態18に記載の方法。
実施形態25
前記メタセシス触媒が、5〜15重量%のタングステン酸化物を含む、実施形態24に記載の方法。
実施形態26
実施形態18の方法に記載されるプロピレンを生成するためのシステム。
実施形態27
プロピレンを生成する方法であって、
ブテンを含む第1の流れを反応器に導入することであって、前記反応器が、メタセシス触媒及び分解触媒を含み、前記メタセシス触媒が、前記分解触媒のほぼ上流に位置付けられる、導入することと、
前記第1の流れを前記メタセシス触媒で少なくとも部分的にメタセシスして、メタセシス反応生成物を形成することと、
前記メタセシス反応生成物を前記分解触媒で少なくとも部分的に分解して、ブテンを含む分解反応生成物を形成することと、
前記分解反応生成物を、分解反応生成物流中の前記反応器から抜き出すことと、
前記分解反応生成物流からプロピレンを少なくとも部分的に分離して、プロピレンを含む生成物流を形成することと、
を含み、ここで、
前記分解反応生成物流中の前記ブテンの少なくとも一部分が、前記分解反応生成物流中のブテンを少なくとも部分的に分離することによって再循環されて、ブテンを含む再循環流を形成し、
前記第1の流れが、前記再循環流及びシステム入口流の混合である、方法。
実施形態28
前記第1の流れが、少なくとも20重量%のブテンを含む、実施形態27に記載の方法。
実施形態29
前記システム入口流が、少なくとも50重量%のブテンを含む、実施形態27に記載の方法。
実施形態30
前記再循環流が、少なくとも80重量%のブタン及びブテンを含む、実施形態27に記載の方法。
実施形態31
前記分解反応生成物が、少なくとも4重量%のプロピレンを含む、実施形態27に記載の方法。
実施形態32
前記生成物流が、少なくとも90重量%のプロピレンを含む、実施形態27に記載の方法。
実施形態33
前記メタセシス触媒が、金属酸化物を含浸させたメソポーラスシリカ触媒を含み、前記メソポーラスシリカ触媒が、約2.5nm〜約40nmの細孔径分布及び少なくとも約0.600cm3/gの全細孔体積を含み、
前記分解触媒が、前記メソポーラスシリカ触媒の下流にモルデナイト骨格反転(MFI)構造のシリカ触媒を含み、前記MFI構造のシリカ触媒が、0.001mmol/g〜0.1mmol/gの総酸度を含む、実施形態27に記載の方法。
実施形態34
前記メタセシス触媒が、金属酸化物を含浸させた非晶質メソポーラスシリカ発泡体を含み、前記メタセシス触媒が、少なくとも3nm〜40nmの細孔径分布及び少なくとも0.700cm3/gの全細孔体積を有する、実施形態27に記載の方法。
実施形態35
実施形態27に記載されるプロピレンを生成するためのシステム。
実施形態36
プロピレンを生成する方法であって、
ブテンを含む第1の流れを第1の反応器に導入することであって、前記第1の反応器が、メタセシス触媒を含む、導入することと、
前記第1の反応器中の前記第1の流れを少なくとも部分的にメタセシスして、メタセシス反応生成物を形成することと、
前記メタセシス反応生成物を、メタセシス反応生成物流中の前記第1の反応器から第2の反応器に渡すことであって、前記第2の反応器が、分解触媒を含む、渡すことと、
前記第2の反応器中の前記メタセシス反応生成物流を少なくとも部分的に分解して、分解反応生成物を形成することと、
前記分解反応生成物を、ブテンを含む分解反応生成物流中の前記第2の反応器から抜き出すことと、
前記分解反応生成物流からプロピレンを少なくとも部分的に分離して、プロピレンを含む生成物流を形成することと、
を含み、ここで、
前記分解反応生成物流中の前記ブテンの少なくとも一部分が、前記分解反応生成物流からブテンを少なくとも部分的に分離することによって再循環されて、ブテンを含む再循環流を形成し、
前記再循環流が、前記メタセシス反応生成物流と混合される、方法。
実施形態37
前記第1の流れが、少なくとも50重量%のブテンを含むシステム入口流である、実施形態36に記載の方法。
実施形態38
前記分解反応生成物が、少なくとも4重量%のプロピレンを含む、実施形態36に記載の方法。
実施形態39
前記生成物流が、少なくとも90重量%のプロピレンを含む、実施形態36に記載の方法。
実施形態40
前記再循環流が、少なくとも90重量%のブタン及びブテンを含む、実施形態36に記載の方法。
実施形態41
前記メタセシス触媒が、金属酸化物を含浸させたメソポーラスシリカ触媒を含み、前記メソポーラスシリカ触媒が、約2.5nm〜約40nmの細孔径分布及び少なくとも約0.600cm3/gの全細孔体積を含み、
前記分解触媒が、前記メソポーラスシリカ触媒の下流にモルデナイト骨格反転(MFI)構造のシリカ触媒を含み、前記MFI構造のシリカ触媒が、0.001mmol/g〜0.1mmol/gの総酸度を含む、実施形態36に記載の方法。
実施形態42
前記メタセシス触媒が、金属酸化物を含浸させた非晶質メソポーラスシリカ発泡体を含み、前記メタセシス触媒が、少なくとも3nm〜40nmの細孔径分布及び少なくとも0.700cm3/gの全細孔体積を有する、実施形態36に記載の方法。
実施形態43
実施形態36の方法に記載されるプロピレンを生成するためのシステム。