(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、タイヤ状態検出装置の一実施形態について説明する。
図1、及び、
図2に示すように、タイヤバルブユニット10Aは、ホイール11に装着される。ホイール11のリム12は、円形状の取付孔13を備える。ホイール11には、タイヤ14が装着されている。
【0015】
図3に示すように、タイヤバルブユニット10Aは、タイヤ状態検出装置としての送信機20と、送信機20に取り付けられたクランプインバルブ40と、送信機20にクランプインバルブ40を固定するボルト80と、を備える。
【0016】
図4に示すように、クランプインバルブ40に代えてスナップインバルブ60を送信機20に取り付けることで、送信機20と、スナップインバルブ60と、ボルト80と、を備えるタイヤバルブユニット10Bが構成される。タイヤバルブとして、スナップインバルブ60を用いる場合と、クランプインバルブ40を用いる場合とで、送信機20は共用される。すなわち、送信機20と、タイヤバルブとを備えるタイヤバルブユニットは、タイヤバルブとして、クランプインバルブ40、又は、スナップインバルブ60を備える。本実施形態のクランプインバルブ40及びスナップインバルブ60は、例えば、四輪車に用いられる。
【0017】
図5に示すように、送信機20は、ケース21と、ケース21に収容された検出部としての圧力センサ22と、を備える。また、図示は省略するが、送信機20は、種々の電子部品、バッテリ、アンテナ、送信回路などをケース21内に備える。送信機20は、圧力センサ22が検出した圧力データ(タイヤ14の空気圧データ)を受信機に送信する。受信機は、車両に搭載されたものでもよいし、ユーザーの所持する携帯端末であってもよい。受信機は、タイヤ14の圧力を監視して、タイヤ14の圧力に異常が生じた場合には、報知を行う。
【0018】
ケース21は、例えば、樹脂製である。ケース21は、上記した圧力センサ22などが収容される箱状の収容部(収容体)23と、収容部23から立設した取付部24,31と、を備える。収容部23と取付部24,31とは一体成型されている。
【0019】
本実施形態では、取付部として、スナップインバルブ用取付部としての第1取付部24と、クランプインバルブ用取付部としての第2取付部31と、が設けられている。第1取付部24と、第2取付部31とは、収容部23の外面の一辺(長辺)23aに沿って並んで配置されている。以下、一辺23aに沿う方向を、収容部23の長さ方向とする。送信機20は、収容部23に収容される電子部品や、圧力センサ22の配置を調整することで、収容部23の長さ方向の中心に重心Gを位置させている。
【0020】
図5、及び、
図6に示すように、第1取付部24は、板状であり、板厚方向の一端に第1面25を備え、板厚方向の他端に第2面26を備える。第1取付部24は、板厚方向に貫通した挿入孔27を備える。挿入孔27は、非円形状の第1孔28と、円形状の第2孔29とを備える。第1孔28と第2孔29とは、挿入孔27の軸線方向に並んでいる。第1孔28は、第1面25に開口しており、第2孔29は第2面26に開口している。第1孔28は、互いに平行である二つの平坦面38と、平坦面38同士を繋ぐ二つの円弧状の曲面39とで内周面を構成している。
【0021】
図7に示すように、第1取付部24は、送信機20の重心Gの位置に合わせて配置されている。第1取付部24の挿入孔27の中心軸線と収容部23の長さ方向とに直交する方向を収容部23の高さ方向とする。高さ方向から見て、第1取付部24の挿入孔27の中心軸線は、送信機20の重心Gに重なり合う。すなわち、第1取付部24は、収容部23の長さ方向において、送信機20の重心Gと一致する位置に配置されている。
【0022】
図5に示すように、第2取付部31は、板状であり、板厚方向の一端に第1面32を備え、他端に第2面33を備える。第2取付部31は、第1面32から第2面33に向けて板厚方向に凹む嵌合凹部34と、嵌合凹部34から第2面33に向けて延びる締結孔35と、を備える。嵌合凹部34は、収容部23からの立設方向における第2取付部31の両縁に至るまで、すなわち第2取付部31の基端から先端にまで延びている。本実施形態では、第2取付部31の立設方向の全体に亘って嵌合凹部34は延びている。嵌合凹部34は、第1面32と平行である底面36と、底面36に交わる2つの対向面(内側面)37とを備える。2つの対向面37同士は、平行であり、対向面37同士の間隔は一定である。
【0023】
第2取付部31は、収容部23の長さ方向の中心とは異なる位置に配置されている。本実施形態では、収容部23の長さ方向の中心に送信機20の重心Gが位置しているため、高さ方向から収容部23を見て、第2取付部31の締結孔35の中心軸線と重心Gとは重なり合わない。
【0024】
図8に示すように、スナップインバルブ60は、筒状のバルブステム61と、バルブステム61の外周に設けられた円筒状の胴体部71と、を備える。バルブステム61は金属製であり、胴体部71はゴム製である。バルブステム61には、図示しないバルブ機構が内蔵されている。
【0025】
バルブステム61の両端部は、胴体部71から突出している。胴体部71から突出した両端部のうち一方を外側突出部62とし、他方を内側突出部63とする。外側突出部62は、ホイール11にタイヤバルブユニット10Bが装着された状態で、タイヤ14外に位置する。内側突出部63は、ホイール11にタイヤバルブユニット10Bが装着された状態で、タイヤ14内に位置する。
【0026】
外側突出部62は円筒状である。図示は省略するが、外側突出部62にはバルブステム61内への異物の侵入を抑止するためのキャップが装着される。内側突出部63の外形は、挿入孔27の第1孔28の形状と相似である。内側突出部63は、非円形状の筒状であり、互いに平行である二つの平坦面64と、平坦面64同士を繋ぐ二つの円弧状の曲面65とで外周面を構成している。内側突出部63は、内周に雌ネジ孔67を備える。
【0027】
バルブステム61の軸線方向に直交する方向での内側突出部63の大きさは、第1孔28に内側突出部63を挿入可能である一方で、第1孔28から第2孔29への内側突出部63の挿入が規制される大きさである。また、バルブステム61の軸線方向に直交する方向での内側突出部63の寸法のうち最も長い寸法は、外側突出部62の直径よりも小さい。すなわち、内側突出部63は、外側突出部62よりも細い。内側突出部63は、バルブステム61の軸線方向に直交する方向に延びる通気孔66を備える。通気孔66は、内側突出部63の外周面と内周面とを繋いでいる。本実施形態において、通気孔66は、内側突出部63の平坦面64に開口している。
【0028】
胴体部71の一部は、外側突出部62から内側突出部63に向けて直径が大きくなる。胴体部71は、全周に亘って凹設された装着溝72を一部に備える。胴体部71は、バルブステム61の軸線方向において、装着溝72の両側に第1挟持部73及び第2挟持部74を備える。第1挟持部73は外側突出部62と対応する側に配置され、第2挟持部74は内側突出部63と対応する側に配置される。第1挟持部73の直径及び第2挟持部74の直径は、装着溝72での胴体部71の直径よりも長い。タイヤバルブユニット10Bがホイール11に装着される前において、装着溝72での胴体部71の直径は取付孔13の直径よりも大きい。
【0029】
タイヤバルブユニットに用いられるタイヤバルブとして、スナップインバルブ60を採用する場合には、第1取付部24の挿入孔27にスナップインバルブ60の内側突出部63が挿入される。そして、挿入孔27の第2孔29に挿入されたボルト80を内側突出部63の雌ネジ孔67に螺合することで、送信機20とスナップインバルブ60とを一体化したタイヤバルブユニット10Bが構成される。この際、内側突出部63の各平坦面64が、第1孔28の内周面に当接することで、スナップインバルブ60の回転が規制される。スナップインバルブ60の中心軸線と、挿入孔27の中心軸線とは一致する。したがって、高さ方向から収容部23を見て、スナップインバルブ60の中心軸線は、送信機20の重心Gと重なり合うことになる。
【0030】
図9に示すように、クランプインバルブ40は、筒状のバルブステム41を備える。バルブステム41は、金属製である。バルブステム41には、図示しないバルブ機構が内蔵されている。バルブステム41は、ステム本体42と、ステム本体42に一体のバルブ取付部51とを備える。ステム本体42と、バルブ取付部51とは、バルブステム41の軸線方向に並んでいる。
【0031】
ステム本体42は、軸線方向の一端に外側端部43を備え、軸線方向の他端にフランジ部44を備える。ステム本体42は、軸線方向における外側端部43と、フランジ部44との間に締結部45を備える。外側端部43は、ホイール11にタイヤバルブユニット10Aが装着された状態で、タイヤ14外に位置する。フランジ部44は、ホイール11にタイヤバルブユニット10Aが装着された状態で、タイヤ14内に位置する。
【0032】
図示は省略するが、外側端部43にはバルブステム41内への異物の侵入を抑止するためのキャップが装着される。締結部45は、バルブステム41の外周面にネジ溝を備えた部分であり、雄ネジとして機能する。
【0033】
図3に示すように、締結部45には、締結ナット81が螺合される。締結部45の直径は、ホイール11の取付孔13の直径よりも僅かに短い。フランジ部44は、バルブステム41の直径を局所的に大きくした部分であり、その直径は、取付孔13の直径よりも大きい。すなわち、フランジ部44は、取付孔13を通ることが規制された部分である。
【0034】
図9に示すように、バルブ取付部51は、フランジ部44に連続して設けられた筒状の連続部52と、連続部52の端面からバルブステム41の軸線方向に突出した嵌合凸部53と、を備える。連続部52は、バルブステム41の軸線方向に直交する方向に延びる通気孔54を備える。通気孔54は、連続部52の内周面と外周面とを繋げている。また、嵌合凸部53は、バルブステム41の軸線方向に延びるバルブ締結孔55を備える。バルブ締結孔55の内周面は雌ネジとなっている。
【0035】
嵌合凸部53は、フランジ部44の端面からバルブステム41の軸線方向に突出している。嵌合凸部53は、連続部52の縁に至るまで延びている。嵌合凸部53は、連続部52に交わる二つのバルブ側対向面56を備える。二つのバルブ側対向面56は、互いに平行である。バルブ側対向面56同士の間隔は、嵌合凹部34の対向面37同士の間隔よりも僅かに短い。バルブ側対向面56に沿う方向のうち、バルブステム41の軸線方向に直交する方向の寸法は、内側突出部63の平坦面64の面に沿う方向のうち、バルブステム61の軸線方向に直交する方向の寸法よりも長い。
【0036】
タイヤバルブユニットに用いられるタイヤバルブとして、クランプインバルブ40が採用される場合には、第2取付部31の嵌合凹部34にクランプインバルブ40の嵌合凸部53が嵌合される。そして、締結孔35を挿通したボルト80をバルブ締結孔55に締結することで、送信機20とクランプインバルブ40とを一体化したタイヤバルブユニット10Aが構成される。この際、嵌合凸部53のバルブ側対向面56が嵌合凹部34の対向面37に当接することで、クランプインバルブ40の回転が規制される。締結孔35の中心軸線と、クランプインバルブ40の中心軸線とは重なり合う。したがって、収容部23を高さ方向から見て、クランプインバルブ40の中心軸線は、送信機20の重心Gと重なり合わない。
【0037】
スナップインバルブ60の中心軸線から、内側突出部63と第1孔28とが接触する部分までの径方向における最長寸法に比べて、クランプインバルブ40の中心軸線から嵌合凸部53と嵌合凹部34とが接触する部分までの径方向における最長寸法は長い。すなわち、タイヤバルブの中心軸線に直交する方向において、クランプインバルブ40の一部は、スナップインバルブ60よりも外側でケース21に接することになる。
【0038】
次に、本実施形態の送信機20の作用について説明する。
スナップインバルブ60を備えるタイヤバルブユニット10Bをホイール11に装着する際には、スナップインバルブ60の外側突出部62をホイール11の内側から取付孔13に挿入する。胴体部71は、弾性変形しながら取付孔13に圧入されていく。そして、取付孔13内に装着溝72が位置するまでスナップインバルブ60を取付孔13に挿入すると、装着溝72と取付孔13とが密着し、タイヤバルブユニット10Bがホイール11に装着される。タイヤ14の内外のシール性は、胴体部71によって確保されることになる。ホイール11回転時に遠心力が作用する方向であるホイール11の径方向から収容部23を見て、スナップインバルブ60の中心軸線と送信機20の重心Gとが重なるようにタイヤバルブユニット10Bはホイール11に取り付けられる。収容部23の長さ方向は、ホイール11の径方向から見て、第1取付部24の挿入孔27の中心軸線と直交する方向であるともいえる。なお、ホイール11の内側とは、ホイール11にタイヤ14が装着された場合に、タイヤ14内に位置する部分であり、ホイール11の外側とは、ホイール11にタイヤ14が装着された場合に、タイヤ14外に位置する部分である。
【0039】
車両の走行時には、タイヤ14、及び、ホイール11が回転し、タイヤバルブユニット10Bには遠心力が作用する。この遠心力により、胴体部71には力が加わる。
送信機20に遠心力が作用すると、送信機20に取り付けられたスナップインバルブ60に力が加わる。ここで、スナップインバルブ60の中心軸線を挟んで、収容部23の長さ方向における送信機20の片方を第1部位20A、残りを第2部位20Bとする。第1部位20Aと、第2部位20Bとで重量差が生じている場合、重量差に起因して、スナップインバルブ60に回転力が生じる。
【0040】
本実施形態では、高さ方向から収容部23を見て、スナップインバルブ60の中心軸線が送信機20の重心Gを通るようにしている。スナップインバルブ60の中心軸線を中心として長さ方向に二分された第1部位20A及び第2部位20Bの重量差は少ない。したがって、スナップインバルブ60に回転力が生じにくく、胴体部71にねじれが生じにくい。
【0041】
図2及び
図3に示すように、クランプインバルブ40を備えるタイヤバルブユニット10Aをホイール11に装着する際には、クランプインバルブ40の外側端部43を、円環状のグロメット82、及び、ホイール11の取付孔13に挿入する。本実施形態では、ホイール11の内側からホイール11の外側に外側端部43が挿入される。グロメット82は、タイヤ14の内外をシールする部材であり、例えば、ゴム製である。
【0042】
次に、取付孔13を挿通した締結部45に締結ナット81を螺合する。締結ナット81を回転させると、締結ナット81とタイヤバルブユニット10Aとが供回りする。
図10(a)に示すように、タイヤバルブユニット10Aが締結ナット81と供回りすると、ケース21の一部がホイール11に接触し、タイヤバルブユニット10Aの回転が規制される。この状態で締結ナット81を回転させることで、締結ナット81は締結部45に螺合される。すなわち、ケース21からクランプインバルブ40に作用する反力を利用して、締結ナット81は締結部45に螺合される。締結ナット81が螺合されると、フランジ部44とホイール11に挟まれたグロメット82によりタイヤ14の内外のシール性が確保される。
【0043】
上記したように、タイヤバルブとしてクランプインバルブ40が用いられる場合、送信機20をホイール11に当てて、送信機20の回転を規制することで締結ナット81とタイヤバルブユニット10Aの供回りを規制している。
図10(b)に示すように、クランプインバルブ40の中心軸線を回転軸線とする送信機20の回転半径が小さいと、ホイール11に送信機20が接触しなくなり、締結ナット81とタイヤバルブユニット10Aの供回りを規制できなくなる。
【0044】
送信機20の回転半径は、クランプインバルブ40の中心軸線から、収容部23の長さ方向の縁に至るまでの距離のうち、最も長い距離である。すなわち、送信機20の回転半径が最も小さくなるのは、
図10(b)に示すように、収容部23の長さ方向の中心にクランプインバルブ40が取り付けられる場合であり、収容部23の長さ方向の中心から離間した位置にクランプインバルブ40を取り付けるほど送信機20の回転半径は大きくなる。本実施形態では、収容部23の長さ方向の中心位置とは異なる位置にクランプインバルブ40を設けているため、長さ方向の中心にクランプインバルブ40を設ける場合に比べて回転半径が大きくなる。
【0045】
また、クランプインバルブ40の中心軸線は、送信機20の重心Gから離れて位置しているため、収容部23の長さ方向において、クランプインバルブ40の中心軸線を中心とする送信機20の両側の部分で重量差が生じる。これにより、クランプインバルブ40の中心軸線を挟んで送信機20を収容部23の長さ方向に二分する部分同士の重量差に起因した回転力がクランプインバルブ40に生じることになる。本実施形態では、上記した回転力が生じる方向と、締結ナット81が締まる方向とを一致させている。
【0046】
したがって、上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)送信機20のケース21は、第1取付部24と、第2取付部31とを備える。したがって、各取付部24,31に別の種類のタイヤバルブを取り付けることができる。同一の送信機20に複数種類のタイヤバルブを取り付けることができるため、複数種類のタイヤバルブで送信機20を共用することができる。したがって、タイヤバルブの種類毎に別の種類の送信機を用いる場合に比べて、送信機20の製造コストの削減が図られる。
【0047】
(2)第1取付部24と第2取付部31とは、収容部23の長さ方向において異なる位置に配置されている。詳しくは、スナップインバルブ60が取り付けられる第1取付部24は、送信機20の重心Gの位置に合わせて配置されている。これにより、スナップインバルブ60の中心軸線を挟んで送信機20を収容部23の長さ方向に二分する第1部位20Aと第2部位20Bとの重量差が少なくなり、ホイール11の回転時の遠心力によって生じるねじれ力が胴体部71に加わりにくい。したがって、胴体部71の劣化を抑制することができる。
【0048】
また、クランプインバルブ40が取り付けられる第2取付部31は、収容部23の長さ方向の中心とは異なる位置に設けられているため、送信機20の回転半径が最も小さくなる位置とは異なる位置に取り付けられていることになる。したがって、締結ナット81によるタイヤバルブユニット10Bの取り付け時に送信機20がホイール11に当たらなくなることを抑制して、締結ナット81とタイヤバルブユニット10Aとの供回りを規制することができる。
【0049】
(3)ホイール11の回転時にクランプインバルブ40に生じる回転力が加わる方向と、締結ナット81が締まる方向とを一致させることで、グロメット82が経年劣化などで縮小したときに、遠心力を利用して締結ナット81を螺合することができる。このため、グロメット82の収縮により、タイヤ14の内外のシール性が低下することを抑制することができる。
【0050】
(4)スナップインバルブ60用の第1取付部24と、クランプインバルブ40用の第2取付部31とを個別に設けることで、各取付部24,31の構造を、取り付けられるタイヤバルブに合わせた構造とすることができる。
【0051】
タイヤバルブとしてスナップインバルブ60が用いられる場合、ホイール11の回転時に生じる遠心力によって胴体部71に作用する力を軽減するため、タイヤバルブユニット10Bの軽量化が望まれている。一方で、タイヤバルブとしてクランプインバルブ40が用いられる場合、締結ナット81を螺合する際に取付部に加わる力に耐えるために取付部の強度を確保することが望まれている。
【0052】
仮に、タイヤバルブの一部が挿入される挿入孔を備える取付部にスナップインバルブ60、及び、クランプインバルブ40の両方を取り付け可能に構成する場合、スナップインバルブ60の一部、及び、クランプインバルブ40の一部が挿入孔に挿入される。この場合、クランプインバルブ40における挿入孔に挿入される部分の外形と、スナップインバルブ60における挿入孔に挿入される部分(内側突出部63)の外形とが同一形状となる。したがって、タイヤバルブユニット10Bの軽量化のためにスナップインバルブ60の内側突出部63を細くすると、クランプインバルブ40における挿入孔に挿入される部分も細くなる。クランプインバルブ40における挿入孔に挿入される部分を細くした場合、締結ナット81によりタイヤバルブユニット10Aをホイール11に取り付ける際に、取付部に作用する力が大きくなる。これは、タイヤバルブの中心軸線に近いほど、ケース21に加わる力が大きくなることに起因する。
【0053】
一方で、締結ナット81のクランプインバルブ40への螺合により取付部に加わる力を小さくするため、クランプインバルブ40の挿入孔に挿入される部分を太くすると、スナップインバルブ60の内側突出部63も太くなる。この場合には、スナップインバルブ60の重量が増加する。したがって、1つの取付部にスナップインバルブ60及びクランプインバルブ40が取り付けられるようにすると、それぞれのタイヤバルブに求められる要求を満たせないおそれがある。
【0054】
本実施形態では、タイヤバルブの種類に応じて取付部を設けることで、種類毎の要求に応じて、取付部の形状や、配置位置を決めることができる。したがって、スナップインバルブ60の内側突出部63を細くすることもできるし、クランプインバルブ40を用いる場合の取付部(第2取付部31)の強度を確保することもできる。
【0055】
なお、実施形態は、以下のように変更してもよい。
・
図11及び
図12に示すように、送信機20は、クランプインバルブ40が取り付けられる取付部31と、二輪車用のクランプインバルブ91が取り付けられる取付部92と、を備えていてもよい。取付部92は、送信機20のケース93を貫通する貫通孔である。
【0056】
図11に示すように、二輪車用のクランプインバルブ91は、軸線方向の途中位置で屈曲しており、四輪車に用いられるクランプインバルブ40とは形状が異なる。
図13に示すように、クランプインバルブ91は、軸線方向の一方の端部に締結部94を備える。締結部94は、外周面に雄ネジを備える。締結部94は、二輪車のホイール100に備えられた取付孔101に挿通される。取付孔101に挿通された締結部94には、締結ナット95が螺合される。これにより、ホイール100にクランプインバルブ91が取り付けられる。締結部94は、ケース93の取付部92内に突出する。取付部92内に突出した締結部94には、フランジ付ナット96が螺合される。フランジ付ナット96のフランジがケース93に係止し合うことで、クランプインバルブ91と送信機20とが一体化される。
【0057】
上記したように、クランプインバルブであっても、大きさや形状の異なる複数種類のクランプインバルブが存在する。また、スナップインバルブについても、同様に、大きさや形状によって種類が異なる。したがって、送信機20は、複数種類のスナップインバルブに対応した取付部を備えるものでもよいし、複数種類のクランプインバルブに対応した取付部を備えるものでもよい。すなわち、複数の取付部とは、スナップインバルブ用取付部と、クランプインバルブ用取付部に限定されない。
【0058】
・取付部の数は、2つ以上であればよく、適宜変更してもよい。
・第1取付部24は、送信機20の重心Gの位置に合わせられていなくてもよい。
・送信機20の重心Gは、長さ方向の中心とは異なる位置でもよい。この場合、送信機20の重心Gの位置に合わせて、第1取付部24の位置を変更してもよい。
【0059】
・第1取付部24の挿入孔27の中心軸線は、送信機20の重心Gの位置から若干ずれていてもよい。すなわち、第1取付部24を送信機20の重心Gの位置に合わせるとは、挿入孔27と重心Gの位置とが重なり合う場合のみでなく、例えば、製造公差の範囲内などで挿入孔27の中心軸線と重心Gの位置とがずれて位置していてもよい。
【0060】
・締結ナット81を螺合する際に、送信機20をホイール11に当てることができれば、第2取付部31は収容部23の長さ方向の中心に設けられていてもよい。
・
図14に示すように、ボルト80以外でタイヤバルブをケース21に固定してもよい。
図14に示すように、固定具110は、矩形平板状の連結部111と、連結部111の短手方向に延びる一対の辺それぞれから延びる腕部112と、連結部111の長さ方向に延びる一対の辺それぞれから延びる係止部113と、を備える。固定具110は、金属製である。2つの腕部112は、連結部111から同一方向に向けて湾曲して延びる。腕部112は、第1取付部24に設けられた溝114に掛かり、第1取付部24に固定される。
【0061】
上記した固定具110を用いる場合、スナップインバルブ60の内側突出部63には、周壁を貫通する貫通孔120が設けられる。
固定具110は、係止部113同士の間に第1取付部24が挿入されるように設けられる。そして、係止部113は、貫通孔120を介して内側突出部63内に突出する。これにより、スナップインバルブ60の軸線方向への移動が規制され、スナップインバルブ60はケース21に取り付けられる。なお、上記した固定具110を用いる場合、挿入孔27は、第1面25から第2面26に亘って同一の大きさとなる。
【0062】
・スナップインバルブ60の内側突出部63にボルト80を螺合する際に、スナップインバルブ60の回転を規制できれば、スナップインバルブ60の内側突出部63は真円形状でもよい。同様に、第1取付部24の挿入孔27は真円形状でもよい。また、固定具として、スナップインバルブ60に回転力が作用しない固定具を用いる場合も、スナップインバルブ60の内側突出部63は真円形状でもよい。
【0063】
・スナップインバルブ60の内側突出部63は、四角形状などの多角形状や、楕円形状としてもよい。この場合、内側突出部63の形状に合わせて、挿入孔27の形状も変更する。
【0064】
・バルブ取付部51は、連続部52を備えていなくてもよい。この場合、フランジ部44に連続して嵌合凸部53が設けられる。通気孔54は、フランジ部44、及び、嵌合凸部53のいずれかに設けられる。
【0065】
・第1取付部24にスナップインバルブ60を取り付けることができれば、内側突出部63の外形と、挿入孔27の第1孔28の形状とは相似でなくてもよい。
・嵌合凹部34は、取付部24の立設方向に交差する方向に延びていてもよい。また、嵌合凹部34は、取付部24の縁に至るまで延びていなくてもよい。すなわち、嵌合凹部34は、嵌合凸部53を嵌合することができれば、どのような大きさ、形状であってもよい。
【0066】
・取付部は、収容部23を構成する壁部の一部など、ケース21の一部分であればよい。すなわち、取付部は、収容部23の一部を兼用していてもよい。
・検出部として、タイヤ14内の温度を検出する温度センサや、ホイールに作用する遠心力を検出する加速度センサ等、圧力センサ22以外のセンサを用いてもよい。