特許第6704989号(P6704989)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6704989
(24)【登録日】2020年5月15日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】空洞組織アブレーション
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20200525BHJP
【FI】
   A61B18/14
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-508622(P2018-508622)
(86)(22)【出願日】2016年4月29日
(65)【公表番号】特表2018-514361(P2018-514361A)
(43)【公表日】2018年6月7日
(86)【国際出願番号】US2016030081
(87)【国際公開番号】WO2016176567
(87)【国際公開日】20161103
【審査請求日】2019年3月15日
(31)【優先権主張番号】62/154,377
(32)【優先日】2015年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517377684
【氏名又は名称】イノブレイティブ デザインズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】リウー, ロバート エフ.
【審査官】 菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−519470(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0018794(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0031810(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0299355(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0140001(US,A1)
【文献】 特表2006−505346(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/00−18/16
A61M 25/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって、
ハンドルと、
前記ハンドルから延在する拡張可能バルーンアセンブリであって、前記拡張可能バルーンアセンブリは、
圧潰構成から拡張構成に遷移するように構成されている拡張可能内側バルーンであって、外部表面は、複数の隆起を含み、前記複数の隆起は、前記外部表面の上に画定されており、かつ前記内側バルーンおよび前記ハンドルの長手方向軸に沿って配向されている、拡張可能内側バルーンと、
前記内側バルーンの拡張に応答して、圧潰構成から拡張構成に対応して遷移するように構成されている拡張可能外側バルーンと、
複数のチャンバであって、各チャンバは、前記外側バルーンの内部表面と前記内側バルーンの外部表面と一対の隣接する隆起との間に画定されており、前記外側バルーンは前記複数のチャンバから前記外側バルーンの外部表面への第2の流体の通過を可能にするように構成されている複数の穿孔をさらに含む、複数のチャンバ
含む、拡張可能バルーンアセンブリと、
複数の伝導性ワイヤであって、前記複数の伝導性ワイヤのそれぞれは、前記複数のチャンバの個別のそれぞれ1つ内に位置付けられている、複数の伝導性ワイヤと
を備える、医療デバイス。
【請求項2】
前記複数の伝導性ワイヤのそれぞれまたは伝導性ワイヤの組み合わせの1つ以上のセットはエネルギー源から電流を受け取りエネルギーを伝導するように構成されている、請求項に記載の医療デバイス。
【請求項3】
前記複数の伝導性ワイヤそれぞれは、電流を受け取ると、エネルギーを伝導するように構成されており、前記エネルギーは、RFエネルギーを含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項4】
前記複数の伝導性ワイヤそれぞれは、前記外側バルーンの1つ以上の関連付けられた穿孔と実質的に整合されている、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項5】
前記外側バルーンは、前記内側バルーンを包囲し、前記外側バルーンの前記内部表面は、前記内側バルーンの前記外部表面の前記複数の隆起のそれぞれと接触している、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項6】
前記ハンドルを通って延在する第1の流体ラインおよび第2の流体ラインをさらに備え、前記内側バルーンは、前記第1の流体ラインと流体接続し、かつ、前記第1の流体ラインからの第1の流体の送達に応答して、前記圧潰構成から前記拡張構成に遷移するように構成されており、各チャンバは、前記第2の流体ラインと流体接続し、かつ、前記第2の流体を前記第2の流体ラインから受け取るように構成されている、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項7】
前記内側バルーンおよび前記外側バルーンへの前記第1の流体および前記第2の流体の送達は、それぞれ、コントローラを介して、独立して制御可能である、請求項に記載の医療デバイス。
【請求項8】
前記第1の流体および前記第2の流体は、異なる、請求項に記載の医療デバイス。
【請求項9】
前記第1の流体および前記第2の流体は、同一である、請求項に記載の医療デバイス。
【請求項10】
少なくとも前記第2の流体は、伝導性流体である、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項11】
前記内側バルーンおよび前記外側バルーンは、非伝導性材料を含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2015年4月29日に出願された米国仮出願第62/154,377号の利益およびそれに対する優先権を主張するものであり、該米国仮出願の内容は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
【0002】
(分野)
本開示は、概して、医療デバイスに関し、より具体的には、組織空洞に送達され、組織空洞を包囲する周縁組織をアブレーションするように構成される、展開可能アプリケータヘッドを有する、組織アブレーションデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
癌は、身体の他の部分に浸潤または拡散する潜在性のある異常細胞成長を伴う、疾患群である。癌は、概して、患者の身体の特定の面積に局在化し得る(例えば、具体的身体部分または器官と関連付けられる)、または全体を通して拡散し得る、腫瘍の形態において組織の異常成長として現れる。腫瘍は、良性および悪性の両方とも、一般に、外科手術介入を介して、治療および除去され、外科手術は、多くの場合、特に、癌が身体の他の部分に拡散していない場合、完全除去および治癒の最大の機会をもたらす。しかしながら、いくつかの事例では、外科手術単独では、全癌性組織を局所環境から適正に除去するために不十分である。
【0004】
例えば、初期乳癌の治療は、典型的には、外科手術および補助照射の組み合わせを伴う。乳房切除術と異なり、腫瘤摘出術は、腫瘍およびその周囲の正常組織のわずかな縁(面積)のみを除去する。放射線療法は、癌の再発の機会を低下させるように、除去された腫瘍の周囲の局所環境内に留まり得る癌細胞を根絶する試みにおいて、腫瘤摘出術後に与えられる。しかしながら、術後治療としての放射線療法は、種々の欠点に悩まされる。例えば、放射線技法は、コストおよび時間がかかり、典型的には、数週間、時として、数ヶ月にわたって、複数回の治療を伴い得る。さらに、放射線は、多くの場合、意図されない損傷を標的域外側の組織にもたらす。したがって、典型的には、元々の腫瘍場所の近傍における、可能性が高い残留組織に影響を及ぼすのではなく、放射線技法は、多くの場合、皮膚、肺、および心臓に影響を及ぼす、短期および長期合併症等、健康な組織に悪影響を及ぼす。故に、そのようなリスクは、数週間の毎日の放射線の負担と組み合わせられるとき、一部の患者に、腫瘤摘出術の代わりに、乳房切除術を選ばせ得る。さらに、腫瘤摘出術を受けた一部の女性(例えば、最大30パーセント(30%))も、放射治療の短所に起因して、全治療の完了前に、療法を停止する。これは、特に、地方または患者の放射線設備へのアクセスが限定され得る他の地域に当てはまり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
腫瘍は、良性および悪性の両方とも、一般に、外科手術介入を介して、治療ならびに破壊され、外科手術は、多くの場合、特に、癌が転移していない場合、完全除去および治癒の最大機会をもたらす。しかしながら、腫瘍が破壊された後、中空空洞が、残り得、本空洞を包囲し、かつ元々の腫瘍部位を包囲する組織は、依然として、異常のままである、または外科医が切除に失敗する、または切除不能である、潜在的癌性細胞であり得る。本包囲組織は、一般に、「周辺組織」または「周縁組織」と称され、腫瘍の再発が最も生じる可能性が高くあり得る、患者内の場所である。
【0006】
本開示の組織アブレーションシステムは、治療された局所環境内の残留疾患を管理する試みにおいて、空洞の周囲の周縁組織の薄縁を破壊するためのアブレーション手技の間に使用されることができる。特に、本開示は、概して、組織空洞の中に送達され、高周波(RF)エネルギー等の非電離放射線を放出し、組織空洞の周囲の周縁組織を治療するためのアブレーションデバイスを含む、空洞性組織アブレーションシステムを対象とする。アブレーションデバイスは、概して、そこに結合され、アプリケータヘッドが、以前に形成された組織空洞(例えば、腫瘍除去から形成される)に送達され、その中で操作されることができる、圧潰構成と、アプリケータヘッドが、腫瘍の再発を最小限にするために、外科的に除去された腫瘍の部位を直接包囲する周縁組織をアブレーションする(RFを介して)ように構成される、拡張構成との間で遷移するように構成される、展開可能アプリケータ部材またはヘッドを有する、プローブを含む。本開示の組織アブレーションデバイスは、外科医または他の医療従事者が、精密に測定された用量のRFエネルギーを制御された深度において空洞を包囲する周縁組織に送達することを可能にするように構成される。
【0007】
故に、本開示による、組織アブレーションデバイスは、腫瘤摘出術手技によって生成された乳房組織内の不均整に成形された空洞等の中空体腔を治療するために非常に好適であり得る。しかしながら、本開示のデバイスは、そのような外科手術後治療に限定されず、本明細書で使用されるように、語句「体腔」は、尿管(例えば、前立腺治療のため)、子宮(例えば、子宮アブレーションまたは子宮筋腫治療のため)、卵管(例えば、滅菌のため)、および同等物等、天然体腔ならびに通路等の非外科的に生成された空洞を含んでもよいことに留意されたい。加えて、または代替として、本開示の組織アブレーションデバイスは、身体および器官(例えば、皮膚、肺、肝臓、膵臓等)の種々の部分内の周縁組織のアブレーションのために使用されてもよく、乳癌の治療に限定されない。
【0008】
一側面では、本開示による、組織アブレーションデバイスは、二重バルーン設計を含む。例えば、組織アブレーションデバイスは、近位端および遠位端ならびにそれを通して延在する少なくとも1つの管腔を有する、非伝導性伸長シャフトを含む、プローブと、プローブシャフトの遠位端に結合される、拡張可能バルーンアセンブリとを含む。拡張可能バルーンアセンブリは、外部表面と、内部表面と、その中に画定され、プローブの少なくとも1つの管腔と流体接続する、管腔とを有する、内側バルーン壁を有する、拡張可能内側バルーンを含む。内側バルーンは、プローブの少なくとも1つの管腔から内側バルーンの管腔の中への第1の流体の送達に応答して、拡張構成に膨張するように構成される。
【0009】
拡張可能バルーンアセンブリはさらに、内側バルーンを包囲し、内側バルーンの拡張に応答して、拡張構成に遷移するように構成される、拡張可能外側バルーンを含む。外側バルーンは、内部表面と、外部表面と、外側バルーンの内部表面と内側バルーンの外部表面との間に画定されたチャンバとを有する、外側バルーン壁を含む。内側バルーン壁の外部表面は、その上に画定された不均整表面を有する。特に、内側バルーン壁は、内側バルーン壁の外側表面と外側バルーン壁の内部表面との間の分離を維持し、それによって、チャンバが維持されることを確実にするように構成される、その外側表面上に配列される、複数のバンプ、隆起、または他の特徴を含んでもよい。
【0010】
外側バルーン壁の内側表面と内側バルーン壁の外側表面との間に画定されたチャンバは、第2の流体をそこから受け取るように、プローブの少なくとも1つの管腔と流体接続する。外側バルーン壁はさらに、プローブの少なくとも1つの管腔からチャンバの中への第2の流体の送達に応じて、チャンバから外側バルーンの外部表面への第2の流体の通過を可能にするように構成される、複数の穿孔を含む。
【0011】
アブレーションデバイスはさらに、内側バルーン壁の外部表面と外側バルーン壁の内部表面との間のチャンバ内に位置付けられる複数の伝導性ワイヤを備える、電極アレイを含む。複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、標的組織のアブレーションのために、外側バルーン壁の内部表面から外部表面にチャンバ内の第2の流体によって搬送されるエネルギーを伝導するように構成される。特に、少なくとも1つの伝導性要素からのRFエネルギーの送達のアクティブ化に応じて、RFエネルギーは、穿孔から浸出する液体によって伝導性要素から外側バルーンの外部表面に伝送され、それによって、仮想電極を生成する。例えば、チャンバ内にあって、外側バルーン上の穿孔を通して浸出する液体は、伝導性流体(例えば、生理食塩水)であって、したがって、電流を活性伝導性要素から搬送することが可能である。流体が穿孔を通して浸出することに応じて、流体のプールまたは薄膜が、外側バルーンの外部表面上に形成され、活性伝導性要素から搬送される電流を介して、包囲組織をアブレーションするように構成される。故に、RFエネルギーを介したアブレーションは、制御された様式において、外側バルーンの外部表面上で生じることが可能であって、組織と伝導性要素との間の直接接触を要求しない。
【0012】
いくつかの実施形態では、複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、相互から独立する。したがって、いくつかの実施形態では、複数の伝導性ワイヤのそれぞれまたは伝導性ワイヤの組み合わせの1つまたはそれを上回るセットは、独立して、電流をエネルギー源から受け取り、独立して、エネルギーを伝導するように構成される。いくつかの実施形態では、複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、電流の受け取りに応じて、エネルギーを伝導するように構成され、エネルギーは、RFエネルギーを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、内側バルーン壁の外部表面上に画定された不均整表面は複数の隆起を含んでもよい。複数の隆起は、概して、内側バルーン壁の外部表面に沿って縦方向に延在してもよい。複数の隆起は、外側バルーン壁の内側表面と接触し、内側バルーン壁の残りの外側表面と外側バルーン壁の内側表面との間の分離を維持するように構成されてもよい。複数の伝導性ワイヤはそれぞれさらに、2つの隣接する隆起間に位置付けられてもよく、外側バルーン壁の複数の穿孔のうちの1つまたはそれを上回るものは、複数の伝導性ワイヤのうちの関連付けられた1つと実質的に整合されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、内側バルーンは、第1の流体をプローブの第1の管腔から受け取るように構成されてもよく、外側バルーンは、第2の流体をプローブの第2の管腔から受け取るように構成されてもよい。内側バルーンおよび外側バルーンへの第1の流体および第2の流体の送達は、それぞれ、例えば、コントローラを介して、独立して制御可能であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の流体および第2の流体は、異なる。他の実施形態では、第1の流体および第2の流体は、同一である。いくつかの実施形態では、チャンバに送達され、電極アレイと組み合わせて、仮想電極を生成するために使用されることになる、少なくとも第2の流体は、生理食塩水等の伝導性流体である。
【0015】
二重バルーン設計は、特に、注射器ポンプを要求せず、重力送り式流体源を用いて供給されることができるという点において有利である。加えて、チャンバ内で要求される流体の体積は、有意に少なく(単一バルーン設計と比較して)、したがって、RFアブレーションを達成するために要求されるワット数も少ない。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
組織アブレーションデバイスであって、
近位端および遠位端を有する非伝導性伸長シャフトならびにそれを通して延在する少なくとも1つの管腔を備える、プローブと、
上記プローブの遠位端に結合される、拡張可能バルーンアセンブリであって、上記拡張可能バルーンアセンブリは、
内部表面と、その中に画定され、上記プローブの少なくとも1つの管腔と流体接続する、管腔とを有する内側バルーン壁を備える、拡張可能内側バルーンであって、上記内側バルーン壁はさらに、その上に画定された不均整表面を有する外部表面を有し、上記内側バルーンは、上記プローブの少なくとも1つの管腔から上記内側バルーンの管腔の中への第1の流体の送達に応答して、拡張構成に膨張するように構成される、拡張可能内側バルーンと、
上記内側バルーンを包囲し、上記内側バルーンの拡張に応答して、拡張構成に遷移するように構成される、拡張可能外側バルーンであって、上記外側バルーンは、内部表面、外部表面、および上記外側バルーンの内部表面と上記内側バルーンの外部表面との間に画定されたチャンバを有する、外側バルーン壁を備え、上記チャンバは、上記プローブの少なくとも1つの管腔と流体接続し、上記外側バルーン壁はさらに、上記プローブの少なくとも1つの管腔から上記チャンバの中への上記第2の流体の送達に応じて、上記チャンバから上記外側バルーンの外部表面への第2の流体の通過を可能にするように構成される、複数の穿孔を備える、拡張可能外側バルーンと、
を備える、拡張可能バルーンアセンブリと、
上記内側バルーン壁の外部表面と上記外側バルーン壁の内部表面との間の上記チャンバ内に位置付けられる複数の伝導性ワイヤを備える、電極アレイであって、上記複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、標的組織のアブレーションのために、上記外側バルーン壁の内部表面から外部表面に上記チャンバ内の流体によって搬送されるエネルギーを伝導するように構成される、電極アレイと、
を備える、組織アブレーションデバイス。
(項目2)
上記複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、相互から独立する、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目3)
上記複数の伝導性ワイヤのそれぞれまたは伝導性ワイヤの組み合わせの1つまたはそれを上回るセットは、独立して、電流をエネルギー源から受け取り、独立して、エネルギーを伝導するように構成される、項目2に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目4)
上記複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、上記電流の受け取りに応じて、エネルギーを伝導するように構成され、上記エネルギーは、RFエネルギーを含む、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目5)
上記複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、上記外側バルーン壁の1つまたはそれを上回る関連付けられた穿孔と実質的に整合される、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目6)
上記内側バルーン壁の外部表面上に画定された不均整表面は、複数の隆起を備える、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目7)
上記複数の隆起は、上記内側バルーン壁の外部表面に沿って縦方向に延在する、項目6に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目8)
上記複数の隆起は、上記外側バルーン壁の内側表面と接触し、上記内側バルーン壁の残りの外側表面と上記外側バルーン壁の内側表面との間の分離を維持するように構成される、項目7に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目9)
上記複数の伝導性ワイヤはそれぞれ、2つの隣接する隆起間に位置付けられる、項目7に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目10)
上記外側バルーン壁の複数の穿孔のうちの1つまたはそれを上回るものは、上記複数の伝導性ワイヤのうちの関連付けられた1つと実質的に整合される、項目9に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目11)
上記内側バルーン壁の外部表面上に画定された不均整表面は、複数の突出部を備える、項目6に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目12)
上記内側バルーンは、上記第1の流体を上記プローブの第1の管腔から受け取るように構成され、上記外側バルーンは、上記第2の流体を上記プローブの第2の管腔から受け取るように構成される、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目13)
上記内側バルーンおよび上記外側バルーンへの上記第1の流体および上記第2の流体の送達は、それぞれ、コントローラを介して、独立して制御可能である、項目12に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目14)
上記第1の流体および上記第2の流体は、異なる、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目15)
上記第1の流体および上記第2の流体は、同一である、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目16)
少なくとも上記第2の流体は、伝導性流体である、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
(項目17)
上記内側バルーン壁および上記外側バルーン壁は、非伝導性材料から成る、項目1に記載の組織アブレーションデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0016】
請求される主題の特徴および利点は、それと一貫した実施形態の以下の発明を実施するための形態から明白となり、その説明は、付随の図面を参照して検討されるべきである。
【0017】
図1図1は、本開示による、アブレーションシステムの略図である。
図2図2A−2Cは、圧潰構成と拡張構成との間で遷移し、周縁組織をアブレーションするように構成される、拡張可能アプリケータヘッドを含む、組織アブレーションデバイスの例示的実施形態の斜視図である。
図3図3は、部分的に断面における、図1の組織アブレーションデバイスと互換性があるアプリケータヘッドの一実施形態の斜視図である。
図4図4は、図1の組織アブレーションデバイスと互換性があるアプリケータヘッドの別の実施形態の斜視図である。
図5図5は、図4のアプリケータヘッドの分解図である。
図6図6は、部分的に断面における、図4のアプリケータヘッドの斜視図である。
図7図7Aおよび7Bは、図6のアプリケータヘッドの一部の断面図であって、相互に対する構成要素の配列を図示する。
図8図8は、本開示の方法による、組織空洞の中への図3のアプリケータヘッドの送達および周縁組織の後続アブレーションの略図である。
図9図9は、図1の組織アブレーションデバイスと互換性があるアプリケータヘッドの別の実施形態の斜視図である。
図10図10は、周縁組織のアブレーションのために、標的部位へのRFエネルギーの送達のための拡張構成に図9のアプリケータヘッドを展開する方法を図示する。
図11図11は、図9のアプリケータヘッドの外側表面の異なる実施形態を図示する。
図12図12は、本開示の方法による、組織空洞中への図9のアプリケータヘッドの送達および周縁組織の後続アブレーションの略図である。
【0018】
本開示の完全な理解のために、前述の図面と併せて、添付の請求項を含む、以下の発明を実施するための形態を参照されたい。本開示は、例示的実施形態に関連して説明されるが、本開示は、本明細書に記載される具体的形態に限定されないことが意図される。種々の省略および均等物の代用が、状況が示唆または好都合と見なし得る場合、検討されることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0019】
概要として、本開示は、概して、組織空洞の中に送達され、組織空洞を包囲する周縁組織をアブレーションするように構成される、展開可能アプリケータヘッドを有する、組織アブレーションデバイスを対象とする。
【0020】
本開示の組織アブレーションシステムは、治療された局所環境内の残留疾患を管理する試みにおいて、空洞の周囲の周縁組織の薄縁を破壊するためのアブレーション手技の間に使用されることができる。特に、本開示は、概して、組織空洞の中に送達され、高周波(RF)エネルギー等の非電離放射線を放出し、組織空洞の周囲の周縁組織を治療するためのアブレーションデバイスを含む、空洞性組織アブレーションシステムを対象とする。アブレーションデバイスは、概して、そこに結合され、アプリケータヘッドが、以前に形成された組織空洞(例えば、腫瘍除去から形成される)に送達され、その中で操作されることができる、圧潰構成と、アプリケータヘッドが、腫瘍の再発を最小限にするために、外科的に除去された腫瘍の部位を直接包囲する周縁組織をアブレーションする(RFを介して)ように構成される、拡張構成との間で遷移するように構成される、展開可能アプリケータヘッドを有する、プローブを含む。本開示の組織アブレーションデバイスは、外科医または他の医療従事者が、精密に測定された用量のRFエネルギーを制御された深度において空洞を包囲する周縁組織に送達することを可能にするように構成される。
【0021】
故に、本開示による、組織アブレーションデバイスは、腫瘤摘出術手技によって生成された乳房組織内の不均整に成形された空洞等の中空体腔を治療するために非常に好適であり得る。しかしながら、本開示のデバイスは、そのような外科手術後治療に限定されず、本明細書で使用されるように、語句「体腔」は、尿管(例えば、前立腺治療のため)、子宮(例えば、子宮アブレーションまたは子宮筋腫治療のため)、卵管(例えば、滅菌のため)、および同等物等、天然体腔ならびに通路等の非外科的に生成された空洞を含んでもよいことに留意されたい。加えて、または代替として、本開示の組織アブレーションデバイスは、身体および器官(例えば、皮膚、肺、肝臓、膵臓等)の種々の部分内の周縁組織のアブレーションのために使用されてもよく、乳癌の治療に限定されない。
【0022】
図1は、患者12内の腫瘍除去手技の間、周縁組織のアブレーションを提供するためのアブレーションシステム10の略図である。アブレーションシステム10は、概して、展開可能アプリケータ部材またはヘッド16と、展開可能アプリケータヘッド16が接続される、伸長カテーテルシャフト17とを有する、プローブを含む、アブレーションデバイス14を含む。カテーテルシャフト17は、概して、流体送達管腔を含む、非伝導性伸長部材を含んでもよい。アブレーションデバイス14はさらに、電気接続を経由して、デバイスコントローラ18およびアブレーション発生器20と、流体接続を経由して、潅注ポンプまたは点滴装置22とに結合されてもよい。本明細書により詳細に説明されるであろうように、デバイスコントローラ18は、デバイス14の1つまたはそれを上回る伝導性要素からのエネルギーの放出を制御し、アブレーションをもたらし、かつヘッド16の拡張および圧潰を制御するように、展開可能アプリケータヘッド16へまたはそこからの流体の送達を制御するために使用されてもよい。ある場合には、デバイスコントローラ18は、アブレーションデバイス14内に格納されてもよい。アブレーション発生器20はまた、患者12の皮膚に取り付けられる、戻り電極15に接続されてもよい。
【0023】
本明細書により詳細に説明されるであろうように、アブレーション治療の間、アブレーション発生器20は、概して、デバイスコントローラ18によって制御されるように、RFエネルギー(例えば、高周波(RF)範囲(例えば、350〜800kHz)内の電気エネルギー)をアブレーションデバイス14の電極アレイに提供してもよい。同時に、生理食塩水もまた、ヘッド16から解放されてもよい。RFエネルギーは、患者12の血液および組織を通して戻り電極15に進行し、プロセスの際、アクティブ化された電極アレイの部分に隣接する組織の領域をアブレーションする。
【0024】
図2A−2Cに目を向けると、周縁組織をアブレーションするように構成される、例示的組織アブレーションデバイスの一実施形態が、示される。本開示の組織アブレーションデバイスは、概して、近位端および遠位端を有する、シャフト17を含む、プローブを含み、アプリケータヘッド16は、遠位端に位置付けられる。いくつかの実施形態では、プローブのシャフト17は、概して、カテーテルに類似してもよく、したがって、種々の構成要素がアプリケータヘッドと流体連通することを可能にするように、シャフトの近位端からシャフトの遠位端およびアプリケータヘッドまでの経路を提供するために、少なくとも1つの管腔をさらに含んでもよい。
【0025】
例えば、一実施形態では、アプリケータヘッドは、そこへの流体の送達に応答して、圧潰構成から拡張構成に遷移するように構成される、少なくとも1つのバルーンを含む。図2A−2Cは、ヘッド16への流体の送達を介して、圧潰構成(図2A)から拡張構成(図2B)に遷移し、組織のアブレーションのためにエネルギーを放出するようにアクティブ化される(図2C)、アプリケータヘッド16を図示する。シャフト17の少なくとも1つの管腔は、流体源(すなわち、潅注ポンプまたは点滴装置22)に結合され得る近位端からの流体路と、バルーン16の内部体積とを提供してもよい。さらに、本明細書により詳細に説明されるであろうように、本開示の組織アブレーションデバイスはさらに、アプリケータヘッド16内に位置付けられ、周縁組織のアブレーションのためのRFエネルギーを送達するように構成される、伝導性要素19(例えば、電極)を含む。故に、プローブは、例えば、近位端における電気接続を介して、RF発生器20に結合されてもよく、配線が、シャフト17の少なくとも1つの管腔を通して伝導性要素19に通過してもよい。さらに、別の実施形態では、アプリケータヘッドは、標的部位への送達に応じて、RFエネルギーを送達するように構成される、自己拡張式メッシュ状伝導性要素を含んでもよい。故に、1つまたはそれを上回る制御ワイヤまたは他の構成要素が、プローブのシャフトからのメッシュ状伝導性要素の後退および拡張(例えば、押動ならびに引動を介して)を制御するためのメッシュ状伝導性要素ならびに伝導性要素およびRF発生器を電気的に結合するための電気配線に結合されてもよく、そのような制御ならびに電気ワイヤは、プローブのシャフトの少なくとも1つの管腔内に格納されてもよい。
【0026】
故に、いくつかの実施形態では、プローブのシャフト17は、手動操作のために適合されるハンドルとして構成されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、シャフトは、Intuitive Surgical, Inc.(Sunnyvale, California)から利用可能なDa Vinci(R)外科手術用ロボット等の外科手術用ロボットへの接続および/またはインターフェースのために構成されてもよいことに留意されたい。全ての場合において、アブレーションまたは他の手技が生じている間、シャフトは、患者ベッドに係留され、プローブを定位置に保持するタイプの形状係止または他の展開および懸架システムによって、定位置に保持されるように構成され、ユーザが治療の持続時間にわたってデバイスを手動で保持する必要性を排除してもよい。
【0027】
図3は、部分的に断面における、図1の組織アブレーションデバイス14と互換性があるアプリケータヘッド100の一実施形態の斜視図である。示されるように、アプリケータヘッド100は、生理食塩水等のバルーン102内に提供される流体が、バルーン102が膨張されると、バルーン102から、それを通して通過する、または浸出することを可能にするように、複数の穿孔104、孔、または微小細孔を有する、膨張可能バルーン102を含む。穿孔104は、流体のある体積が、制御された率で、バルーンの内部体積からバルーンの外部表面に通過することを可能にし、バルーンが、膨張されたままであって、かつその形状を維持するようなパターンで定寸、成形、および/または配列されてもよい。
【0028】
前述のように、プローブはさらに、バルーン内に位置付けられる電極等の伝導性要素106を含み、電極106は、RFエネルギー源20に結合される。圧潰構成にある(例えば、殆どまたは全く流体が内部体積内にない)(図2Aに示される)とき、バルーンは、バルーンが拡張構成にあるときより小さいサイズまたは体積を有する。いったん標的部位(例えば、組織空洞)内に位置付けられると、流体は、次いで、バルーンを拡張構成(図2Bに示される)に膨張させるように、バルーンに送達されてもよく、その時点で、周縁組織のアブレーションが、生じることができる。特に、オペレータ(例えば、外科医)は、コントローラ18を使用することによって、伝導性要素106からRFエネルギーの送達を開始してもよく、RFエネルギーは、穿孔104から浸出する流体を介して、伝導性要素106からバルーン102の外側表面に伝送される。故に、RFエネルギーを介したアブレーションは、外部表面上で生じることが可能である(図2Cに示される)。より具体的には、伝導性要素(電極)からのRFエネルギーの送達のアクティブ化に応じて、RFエネルギーは、穿孔から浸出する流体を介して、伝導性要素からバルーンの外側表面に伝送され、それによって、仮想電極を生成する。例えば、バルーン102の内部にあって、穿孔104を通してバルーン102の外側表面に浸出する流体は、伝導性流体(例えば、生理食塩水)であって、したがって、活性電極106から電流を搬送することが可能である。故に、流体が穿孔104を通して浸出することに応じて、流体のプールまたは薄膜が、バルーン102の外部表面上に形成され、活性電極106から搬送される電流を介して、包囲組織をアブレーションするように構成される。故に、RFエネルギーを介したアブレーションは、制御された様式において、バルーンの外部表面上に生じることが可能であって、組織と電極106との間の直接接触を要求しない。
【0029】
図4は、組織アブレーションデバイス14と互換性があるアプリケータヘッド200の別の実施形態の斜視図であって、図5は、図4のアプリケータヘッド200の分解図である。示されるように、アプリケータヘッド200は、複数バルーン設計を含む。例えば、アプリケータヘッド200は、第1の流体ライン24aを介して第1の流体源に結合され、そこへの流体(例えば、生理食塩水)の送達に応答して拡張構成に膨張するように構成される、内側バルーン202を含む。アプリケータヘッド200はさらに、内側バルーン202を包囲し、内側バルーン202の拡張または圧潰に応答して、対応して拡張または圧潰するように構成される、外側バルーン204を含む。
【0030】
内側バルーン202は、内側バルーン202の外側表面と外側バルーン204の内部表面との間の分離を維持し、それによって、チャンバが内側バルーンと外側バルーンとの間に維持されることを確実にするように構成される、複数のバンプ、隆起、または他の特徴を含み得る、不均整外側表面208を含んでもよい。外側バルーン204は、第2の流体ライン24bを介して、第2の流体源(または第1の流体源)に結合されてもよい。外側バルーン204はさらに、第2の流体源からの流体が、外側バルーン204から、それを通して通過する、または浸出することを可能にするように、複数の穿孔または孔210を含んでもよい。穿孔は、流体のある体積が、制御された率で、チャンバから外側バルーンの外部表面に通過することを可能にするようなパターンで定寸、成形、および/または配列されてもよい。
【0031】
アプリケータヘッド200はさらに、内側バルーン202と外側バルーン204との間のチャンバ面積内に位置付けられる、概して、電気伝導性ワイヤまたは尖叉206に類似する、1つまたはそれを上回る伝導性要素を含む。伝導性要素206は、電気ライン26を介して、RF発生器20に結合され、本明細書により詳細に説明されるであろうように、標的組織のアブレーションのために、外側バルーン204の内部表面から外部表面にチャンバ内の流体によって搬送される電流を伝導するように構成される。一実施形態では、複数の伝導性ワイヤ206が、電気的に隔離され、相互から独立してもよいことに留意されたい。本設計は、伝導性ワイヤ毎に、源(例えば、RF発生器)から電流の形態でエネルギーを受け取り、それに応答して、RFエネルギーを放出することを可能にする。システムは、例えば、伝導性ワイヤ206のそれぞれへの電流の供給を選択的に制御するように構成される、デバイスコントローラ18を含んでもよい。
【0032】
図6は、部分的に断面における、アプリケータヘッド200の斜視図であって、図1の組織アブレーションデバイスと互換性があることを図示する。図7Aおよび7Bは、アプリケータヘッド200の一部の断面図であって、相互に対する構成要素の配列を図示する。
【0033】
図6に示されるように、内側バルーンおよび外側バルーンは、その間に画定されたチャンバ214を含む。特に、内側バルーン202の外側表面上に配列される、複数のバンプまたは隆起208は、内側バルーン202の外側表面と外側バルーン204の内部表面との間の分離を維持し、それによって、チャンバ214が維持されることを確実にするように構成される。
【0034】
いったん標的部位内に位置付けられると、第1の流体は、内側バルーン202を拡張構成に膨張させるように、内側バルーン202の管腔212に送達されてもよく、その時点で、外側バルーン204はさらに、拡張する。第2の流体は、次いで、第2の流体が、内側バルーンおよび外側バルーン202、204間のチャンバ214内に流動し、穿孔210を介して、外側バルーン204から浸出するように、外側バルーン204に送達されてもよい。伝導性要素206からのRFエネルギーの送達のアクティブ化に応じて、RFエネルギーは、穿孔210から浸出する流体を介して、伝導性要素206から外側バルーン204の外側表面に伝送され、それによって、仮想電極を生成する。例えば、チャンバ214内にあって、外側バルーン204上の穿孔210を通して浸出する流体は、伝導性流体(例えば、生理食塩水)であって、したがって、活性伝導性要素206から電流を搬送することが可能である。故に、流体が穿孔210を通して浸出することに応じて、流体のプールまたは薄膜が、外側バルーン204の外部表面上に形成され、活性伝導性要素206から搬送される電流を介して、包囲組織をアブレーションするように構成される。故に、RFエネルギーを介したアブレーションは、制御された様式において、外側バルーン204の外部表面上で生じることが可能であって、組織と伝導性要素206との間の直接接触を要求しない。
【0035】
本実施形態は、特に、二重バルーン設計が、注射器ポンプを要求せず、重力送り式流体源22を用いて供給されることができるという点において有利である。加えて、チャンバ内で要求される流体の体積は、有意に少なく(単一バルーン設計と比較して)、したがって、RFアブレーションを達成するために要求されるワット数も少ない。アプリケータヘッド200の二重バルーン設計の別の利点は、組織空洞内への留置に限定されないということである。むしろ、圧潰状態にあるとき、アプリケータヘッド200は、内視鏡または他のアクセスデバイスの作業チャネルを通して嵌合され、例えば、したがって、ヒト身体内の複数の場所におけるアブレーションのために使用されるように成形および/または定寸される。
【0036】
さらに、アプリケータヘッド200を含む、本開示のデバイス14はさらに、フィードバック能力を装備してもよいことに留意されたい。例えば、収縮された圧潰構成にある間、生理食塩水流に先立って、ヘッド200は、伝導性要素206のうちの1つまたはそれを上回るものからの初期データ(例えば、温度および伝導性測定(インピーダンス測定))の収集のために使用されてもよい。次いで、アブレーション手技の実施に応じて、ある時間のアブレーション後、生理食塩水流は、停止されてもよく(コントローラ18を介して制御される)、後続インピーダンス測定が、行われてもよい。アブレーション手技に先立っておよびその間のデータの収集は、RFアブレーション手技の間の組織の状態の推定を提供し、それによって、オペレータ(例えば、外科医)に、手技の成功の正確なインジケーションを提供するように、コントローラ18によって処理されてもよい。
【0037】
図8は、本開示の方法による、組織空洞の中への図3のアプリケータヘッド100の送達および周縁組織の後続アブレーションの略図である。
【0038】
図9は、図1の組織アブレーションデバイスと互換性があるアプリケータヘッドの別の実施形態の斜視図である。図10は、周縁組織のアブレーションのために、標的部位へのRFエネルギーの送達のための拡張構成に図9のアプリケータヘッドを展開する方法を図示する。図11は、図9のアプリケータヘッドの外側表面の異なる実施形態を図示する。
【0039】
示されるように、アプリケータヘッドは、電気伝導性材料から成る、シリコーン網目状メッシュ本体を含んでもよい。メッシュ本体は、メッシュ本体がプローブのシャフトの一部内に後退される、圧潰構成から、プローブのシャフトからの展開に応じた拡張構成に遷移することが可能であるように、自己拡張式であってもよい。故に、メッシュ本体は、メッシュ本体が、圧潰構成と拡張構成との間で遷移することを可能にするように、形状記憶合金または類似材料を含んでもよい。メッシュ本体はさらに、電気伝導性材料から成り、メッシュ本体がRFエネルギーを送達するよう構成されるように、RF発生器に結合される。メッシュ本体は、例えば、コーティングされたメッシュ本体のある部分が、溶媒とともに暴露され、それによって、メッシュ本体が拡張構成にあって、組織と直接接触すると、RFエネルギーがメッシュを通して組織表面に送達されることを可能にすることができるように、浸漬方法を介して適用される、網目状材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、アブレーションを向上させるために、網目状体に沿った穿孔はさらに、流体がメッシュ本体の外側表面に送達されることを可能にしてもよい。メッシュ本体は、自然に拡張することが可能であるため、流体(例えば、生理食塩水)は、重力送り式バッグを介して送達されることができ、ポンプは、必要とされない。いくつかの実施形態では、内側バルーンは、励起される生理食塩水の体積を低減させるように、メッシュ本体内に含まれてもよい。
【0040】
図12は、本開示の方法による、組織空洞の中への図9のアプリケータヘッドの送達および周縁組織の後続アブレーションの略図である。
【0041】
故に、本明細書に説明される組織アブレーションデバイス、特に、アプリケータヘッドは、腫瘤摘出術手技によって生成された乳房組織内の不均整に成形される空洞等の中空体腔を治療するために非常に好適であり得る。本開示のデバイス、システム、および方法は、全顕微鏡的疾患が局所環境内で治療されたことを確実にすることに役立ち得る。これは、特に、再発傾向を有する腫瘍の治療に当てはまる。
【0042】
本明細書の任意の実施形態において使用されるように、用語「コントローラ」、「モジュール」、「サブシステム」、または同等物は、前述の動作のいずれかを行うように構成される、ソフトウェア、ファームウェア、および/または回路を指し得る。ソフトウェアは、非一過性コンピュータ可読記憶媒体上に記録される、ソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、および/またはデータとして具現化されてもよい。ファームウェアは、メモリデバイス内でハードコード化される(例えば、不揮発性)、コード、命令または命令セット、および/またはデータとして具現化されてもよい。「回路」は、本明細書の任意の実施形態において使用されるように、例えば、単独で、または任意の組み合わせにおいて、有線接続された回路、1つまたはそれを上回る個々の命令処理コアを備えるコンピュータプロセッサ等のプログラマブル回路、状態機械回路、および/またはプログラマブル回路によって実行される命令を記憶するファームウェアを備えてもよい。コントローラまたはサブシステムは、集合的に、または個々に、例えば、集積回路(IC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォン等、より大きいシステムの一部を形成する、回路として具現化されてもよい。
【0043】
本明細書に説明される動作のいずれも、個々に、または組み合わせて、1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されたときに方法を行う命令をその上に記憶している、1つまたはそれを上回る記憶媒体を含む、システム内に実装されてもよい。ここでは、プロセッサは、例えば、サーバCPU、モバイルデバイスCPU、および/または他のプログラマブル回路を含んでもよい。
【0044】
また、本明細書に説明される動作は、1つを上回る異なる物理的場所において、処理構造等の複数の物理的デバイスを横断して分散されてもよいことが意図される。記憶媒体は、任意のタイプの有形媒体、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD−ROM)、消去および書換可能コンパクトディスク(CD−RW)、ならびに磁気光ディスク、読取専用メモリ(ROM)等の半導体デバイス、動的および静的RAM等のランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、固体ディスク(SSD)、磁気または光学カード、または電子命令を記憶するために好適な任意のタイプの媒体を含む、任意のタイプのディスクを含んでもよい。他の実施形態は、プログラマブル制御デバイスによって実行される、ソフトウェアモジュールとして実装されてもよい。記憶媒体は、非一過性であってもよい。
【0045】
本明細書に説明されるように、種々の実施形態は、ハードウェア要素、ソフトウェア要素、または任意のそれらの組み合わせを使用して実装されてもよい。ハードウェア要素の実施例は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路要素(例えば、トランジスタ、レジスタ、コンデンサ、インダクタ等)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセット等を含んでもよい。
【0046】
本明細書全体を通して、「一実施形態」または「ある実施形態」という言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通した種々の場所における語句「一実施形態では」または「ある実施形態では」の表出は、必ずしも、同一の実施形態を参照するわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたはそれを上回る実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。
【0047】
本明細書で採用される用語および表現は、限定ではなく、説明の観点において使用され、そのような用語ならびに表現の使用において、図示および説明される特徴(またはその一部)のいかなる均等物も除外することを意図するものではなく、種々の修正が、請求項の範囲内で可能性として考えられることが認識される。故に、請求項は、全てのそのような均等物を網羅することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12