(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記時刻設定部は、前記コンピュータを識別する識別情報に基づいて、前記第1の時刻と前記第2の時刻との間の時間帯から前記実行開始時刻を設定する、請求項1又は2に記載のプログラム。
測位サーバに通信端末の測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を、前記測位処理の結果を通知する通知時刻から予め定められた期間遡った第1の時刻と、前記第1の時刻よりも前の第2の時刻との間の時間帯から設定する設定ステップ
を備える設定方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複数の携帯電話機等のコンピュータが予め定められた処理をサーバに実行させる場合に、サーバの処理負荷を適切に分散できることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータを、サーバに予め定められた処理の実行を開始させる第1実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定する第1時刻設定部として機能させてよい。
【0005】
上記第1時刻設定部は、上記コンピュータが備えるデータ格納部に格納された第1電話帳データと、電話帳管理サーバに格納された第2電話帳データとの同期処理を上記電話帳管理サーバに実行させる上記第1実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定してよい。上記第1時刻設定部は、上記第1電話帳データが更新された場合に、上記第1実行開始時刻を設定してよい。上記予め定められた時間帯以外の時間帯は、上記第1電話帳データが更新されたときから24時間以内の時間帯のうち、正時の前後の予め定められた時間帯を除く時間帯であってよい。上記プログラムは、上記コンピュータを、上記第1実行開始時刻に上記コンピュータが上記同期処理を実行した結果、上記同期処理が失敗した場合に、上記同期処理を実行する第2実行開始時刻を、上記同期処理が実行されたときを始期とする予め定められた期間であって、正時の前後の予め定められた時間帯を除く期間から設定する第2時刻設定部として機能させてよい。上記第1時刻設定部は、上記第1電話帳データが更新されたときから上記第1実行開始時刻に達するまでの間に上記第1電話帳データが更新された場合、上記第1実行開始時刻を設定しなくてよい。
【0006】
上記第1時刻設定部は、測位サーバに上記コンピュータの測位処理の実行を開始させる上記第1実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯より前の時間帯から設定してよい。上記正時を含む予め定められた時間帯は、上記正時と、上記正時から上記測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻との間の時間帯であってよい。
【0007】
上記第1時刻設定部は、上記コンピュータを識別する識別情報に基づいて、上記第1実行開始時刻を設定してよい。上記コンピュータは、携帯電話であってよく、上記第1時刻設定部は、上記携帯電話のIMSIに基づいて上記第1実行開始時刻を設定してよい。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、通信端末が提供される。通信端末は、サーバに予め定められた処理の実行を開始させる実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定する時刻設定部を備えてよい。
【0009】
上記通信端末は、第1電話帳データを格納するデータ格納部を備えてよく、上記時刻設定部は、第1電話帳データと、電話帳管理サーバに格納された第2電話帳データとの同期処理を上記電話帳管理サーバに実行させる上記実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定してよい。上記記時刻設定部は、測位サーバに上記通信端末の測位処理の実行を開始させる上記実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯より前の時間帯から設定してよい。
【0010】
本発明の第3の態様によれば、設定方法が提供される。設定方法は、サーバに予め定められた処理の実行を開始させる実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定する設定ステップを備えてよい。
【0011】
上記設定ステップは、データ格納部に格納された第1電話帳データと、電話帳管理サーバに格納された第2電話帳データとの同期処理を上記電話帳管理サーバに実行させる実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定してよい。上記設定ステップは、測位サーバに通信端末の測位処理の実行を開始させる上記実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯より前の時間帯から設定してよい。
【0012】
本発明の第4の態様によれば、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータを、コンピュータが備えるデータ格納部に格納された第1電話帳データと電話帳管理サーバに格納された第2電話帳データとの同期処理を実行する第1実行開始時刻の時分秒のうち少なくとも時を指定する時刻指定部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、時刻指定部によって指定された時と、時刻指定部によって時が指定されたタイミングの時分秒の分秒とを第1実行開始時刻として設定する第1時刻設定部として機能させてよい。
【0013】
上記第1時刻設定部は、上記時刻指定部によって指定された時と、上記時刻指定部によって時が指定されたタイミングの時分秒の分秒とを上記第1実行開始時刻として設定してよい。上記プログラムは、上記コンピュータを、上記第1実行開始時刻の時分秒のうち時のみを入力可能な入力画面データを表示させる表示制御部としてさらに機能させてよく、上記時刻指定部は、上記入力画面データに対して入力された時を指定してよい。上記プログラムは、上記コンピュータを、上記第1実行開始時刻に上記コンピュータが上記同期処理を実行した結果、上記同期処理が失敗した場合に、上記同期処理を実行する第2実行開始時刻を、上記同期処理が実行されたときを始期とする予め定められた期間であって、正時の前後の予め定められた時間帯を除く期間から設定する第2時刻設定部として機能させてよい。上記第2時刻設定部は、上記コンピュータを識別する識別情報に基づいて、上記第2実行開始時刻を設定してよい。上記コンピュータは、携帯電話であってよく、上記第2時刻設定部は、上記携帯電話のIMSIに基づいて上記第2実行開始時刻を設定してよい。
【0014】
本発明の第5の態様によれば、通信端末が提供される。通信端末は、第1電話帳データを格納するデータ格納部を備えてよい。通信端末は、データ格納部に格納された第1電話帳データと、電話帳管理サーバに格納された第2電話帳データとの同期処理を実行する実行開始時刻の時分秒のうち少なくとも時を指定する時刻指定部を備えてよい。通信端末は、時刻指定部によって指定された時と、時刻指定部によって時が指定されたタイミングの時分秒の分秒とを実行開始時刻として設定する時刻設定部を備えてよい。
【0015】
本発明の第6の態様によれば、設定方法が提供される。設定方法は、データ格納部に格納された第1電話帳データと電話帳管理サーバに格納された第2電話帳データとの同期処理を実行する実行開始時刻の時分秒のうち少なくとも時を指定する指定ステップを備えてよい。設定方法は、指定ステップにおいて指定された時と、指定ステップにおいて時が指定されたタイミングの時分秒の分秒とを実行開始時刻として設定する設定ステップを備えてよい。
【0016】
本発明の第7の態様によれば、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータを、測位サーバにコンピュータの測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を、測位の結果を通知する通知時刻から予め定められた期間遡った第1の時刻と、第1の時刻よりも前の第2の時刻との間の時間帯から設定する時刻設定部として機能させてよい。
【0017】
上記プログラムは、上記コンピュータを、上記実行開始時刻に測位要求を上記測位サーバに送信して、測位結果を上記測位サーバから受信する測位処理実行部、及び上記測位結果を上記通知時刻に送信する結果通知部として機能させてよい。上記時刻設定部は、上記コンピュータを識別する識別情報に基づいて、上記第1の時刻と上記第2の時刻との間の時間帯から上記実行開始時刻を設定してよい。上記コンピュータは、携帯電話であってよく、上記時刻設定部は、上記携帯電話のIMSIに基づいて上記実行開始時刻を設定してよい。
【0018】
本発明の第8の態様によれば、通信端末が提供される。通信端末は、測位サーバに通信端末の測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を、測位の結果を通知する通知時刻から予め定められた期間遡った第1の時刻と、第1の時刻よりも前の第2の時刻との間の時間帯から設定する時刻設定部を備えてよい。
【0019】
本発明の第9の態様によれば、設定方法が提供される。設定方法は、測位サーバに通信端末の測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を、測位の結果を通知する通知時刻から予め定められた期間遡った第1の時刻と、第1の時刻よりも前の第2の時刻との間の時間帯から設定する設定ステップを備えてよい。
【0020】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
図1は、通信端末100の通信環境の一例を概略的に示す。本実施形態に係る通信端末100は、予め定められた処理をサーバ200に実行させる。
【0024】
通信端末100は、例えば、スマートフォン等の携帯電話である。通信端末100は、サーバ200と通信することができればどのような端末であってもよく、例えば、タブレット端末及びPC(Personal Computer)等であってもよい。
【0025】
通信端末100は、ネットワーク10を介して電話帳管理サーバ200と通信する。ネットワーク10は、例えば、インターネット及び電話網を含む。
【0026】
予め定められた処理は、任意の処理であってよい。例えば、予め定められた処理は、通信端末100が格納する電話帳データと、サーバ200に格納されている電話帳データとを同期させる同期処理である。また、例えば、予め定められた処理は、通信端末100の位置を測定する測位処理である。
【0027】
通信端末100は、サーバに予め定められた処理の実行を開始させる実行開始時刻を設定可能である。通信端末100は、例えば、通信端末100のユーザ20によって指定された実行開始時刻を設定する。ここで、時刻として時分又は時分秒を設定できる場合、ユーザ20は正時を指定する傾向にあるので、サーバ200が予め定められた処理の実行を開始する時刻が正時に集中してしまい、正時のサーバ200の負荷が高まってしまう。また、例えば測位処理の場合、通信端末100は、ユーザ20が測位結果の通知を希望する時刻の指定を受け付け、当該時刻から、測位に要する時間として1分間等の予め設定された時間を遡った時刻を実行開始時刻として設定する。このような場合でも、ユーザ20は正時を指定する傾向にあるので、正時の1分前のサーバ200の負荷が高まってしまう。
【0028】
本実施形態に係る通信端末100は、サーバに予め定められた処理の実行を開始させる実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定する。言い換えると、本実施形態に係る通信端末100は、正時を含む予め定められた時間帯に実行開始時刻を設定することを禁止する。
【0029】
通信端末100は、例えば、正時の前後5分を除く時間帯から実行開始時刻を設定する。これにより、ネットワーク10上における本実施形態に係る通信端末100の割合が増加することによって、正時におけるサーバ200の負荷を低減することができる。
【0030】
また、通信端末100は、例えば、正時と、測位に要する時間として予め定められた時間の分、正時から遡った時刻との間の期間を除く時間帯から、サーバ200に測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を設定する。これにより、ネットワーク10上における本実施形態に係る通信端末100の割合が増加することによって、測位に要する時間として予め定められた時間の分、正時から遡った時刻におけるサーバ200の負荷を低減することができる。
【0031】
図2は、通信端末100の一例の通信端末300の通信環境の一例を概略的に示す。通信端末300は、電話帳データを格納するデータ格納部を備える。電話帳データは、複数の連絡先のデータを含んでよい。連絡先のデータは、名前及び電話番号を含んでよい。連絡先のデータは、メールアドレスを含んでもよい。連絡先のデータは、住所等の他の情報を含んでもよい。
【0032】
通信端末300は、データ格納部に格納されている電話帳データと、電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データとを同期させる同期処理を実行する。データ格納部に格納されている電話帳データと、電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データとを同期させるとは、データ格納部に格納されている電話帳データの内容に、電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データの内容を一致させることであってよい。通信端末300は、例えば、データ格納部に格納されている電話帳データを電話帳管理サーバ210に送信することによって同期処理を実行させてもよく、また、データ格納部に格納されている電話帳データの変更部分を電話帳管理サーバ210に送信することによって同期処理を実行してもよい。通信端末300がデータ格納部に格納されている電話データと電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データとを同期させる同期処理を実行するとは、通信端末300が、データ格納部に格納されている電話データと電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データとを同期する同期処理を電話帳管理サーバ210に実行させることを含む。
【0033】
電話帳管理サーバ210は、複数の通信端末300のそれぞれに対応する電話帳データを格納してよい。通信端末300が同期処理を実行することにより、通信端末300の電話帳データと、電話帳管理サーバ210に格納されている当該通信端末300に対応する電話帳データとの同一性が保たれる。
【0034】
電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データは、様々な用途に利用されてよい。例えば、電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データは、通信端末300に格納されている電話帳データが消失したり、破損したり、誤って編集された場合に、電話帳データを復元する目的で通信端末300によって使用される。電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データは、通信端末300のユーザ20が通信端末300以外の端末で電話帳データを利用したい場合に、電話帳管理サーバ210から当該端末に対して送信されてもよい。通信端末300が携帯電話である場合、電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データは、いわゆる機種変更が行われる場合に、変更後の新たな機種に送信されてもよい。
【0035】
従来、予め設定されたタイミングで定期的に同期処理が実行される場合と、通信端末300の電話帳データが更新される毎に同期処理が実行される場合とがあった。定期的に同期処理が実行される場合、ユーザ20によって設定された時刻に同期処理が実行されていた。毎日の更新を希望するユーザ20は、時刻を設定し、毎週の更新を希望するユーザ20は、曜日及び時刻を設定し、毎月の更新を希望するユーザ20は、日付及び時刻を設定していた。ここで、時刻として時分又は時分秒を設定できる場合、ユーザ20は正時を設定する傾向にあるので、同期処理が正時に集中してしまい、正時の電話帳管理サーバ200の負荷が高まってしまう。
【0036】
通信端末300の電話帳データが更新される毎に同期処理が実行される場合、電話帳データが更新されたとき、又は、更新されてから10分等の短時間が経過したときに、同期処理が実行されていた。この場合、ユーザ20が電話帳を更新するのは日中である場合が多く、同期処理が日中に集中してしまい、日中の電話帳管理サーバ210の負荷が高まってしまう。
【0037】
本実施形態に係る通信端末300は、例えば、通信端末300の電話帳データと、電話帳管理サーバ210の電話帳データとの同期処理を実行する実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定する。言い換えると、本実施形態に係る通信端末300は、正時を含む予め定められた時間帯に実行開始時刻を設定することを禁止する。通信端末300は、例えば、正時の前後5分を除く時間帯から実行開始時刻を設定する。これにより、ネットワーク10上における本実施形態に係る通信端末300の割合が増加することによって、正時における電話帳管理サーバ210の負荷を低減することができる。
【0038】
また、本実施形態に係る通信端末300は、電話帳データが更新されたときから24時間以内の時間帯のうち、正時の前後5分を除く時間帯から実行開始時刻を設定してよい。これにより、同期処理が日中に集中してしまうことを防止でき、日中の電話帳管理サーバ210の負荷を低減することができる。
【0039】
また、本実施形態に係る通信端末300は、例えば、通信端末300の電話帳データと電話帳管理サーバ210の電話帳データとの同期処理を実行する実行開始時刻をユーザ20が指定する場合に、ユーザ20が指定した時分秒のうちの時と、ユーザ20が指定したタイミングの時分秒の分秒とを実行開始時刻として設定する。例えば、17時11分58秒に、ユーザ20が実行開始時刻として20時00分00秒を指定した場合、通信端末300は、20時11分58秒を実行開始時刻として設定する。これにより、同期処理が実行される時刻を適切に分散させることができる。またさらに、通信端末300は、ユーザ20が指定したタイミングの時分秒が正時を含む予め定められた時間帯内であった場合には、実行開始時刻をそれ以外の時間帯に設定してよい。これにより、同期処理が実行される時刻を適切に分散させつつ、正時における電話帳管理サーバ210の負荷を低減させることができる。
【0040】
図3は、正時を含む時間帯150の一例を概略的に示す。通信端末300は、時間帯150以外の時間帯から、通信端末300の電話帳データと電話帳管理サーバ210の電話帳データとの同期処理を実行する実行開始時刻を設定してよい。通信端末100が同期処理の実行を開始してから同期処理が終了するまでには数分の時間を要する場合があるので、時間帯150以外の時間帯から実行開始時刻を設定することによって、正時前後の電話帳管理サーバ210の負荷を適切に低減することができる。
【0041】
時間帯150は、正時と、正時の前の予め定められた期間152と、正時の後の予め定められた期間154とを含んでよい。期間152と期間154とは同一の期間であってよい。期間152と期間154とは異なる期間であってもよい。時間帯150は、正時と期間152のみを含み、期間154を含まなくてもよい。時間帯150は、正時と期間154のみを含み、期間152を含まなくてもよい。
【0042】
図4は、通信端末300による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、通信端末300の電話帳データがユーザ20によって更新された場合の処理の流れの一例を示す。
【0043】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)302では、通信端末300が、ユーザ20の指示に従って電話帳データを更新する。S304では、通信端末300が、通信端末300の電話帳データと電話帳管理サーバ210の電話帳データとの同期処理を実行する第1実行開始時刻を設定する。通信端末300は、例えば、S302において電話帳データが更新されたときから24時間以内の時間帯のうち、正時の前後5分を除く時間帯から第1実行開始時刻を設定してよい。
【0044】
S306では、S304において設定した第1実行開始時刻に達したことを条件に、通信端末300が同期処理を実行する。S308では、通信端末300が、同期処理が成功したか否かを判定する。
【0045】
通信端末300は、電話帳管理サーバ210から予め定められたエラーを受信した場合、同期処理が失敗したと判定してよい。予め定められたエラーは、例えば、サーバの過負荷を示すエラーである。予め定められたエラーは、例えば、HTTP Error、Response Timeout、及びSyncML Response 503等である。
【0046】
通信端末300は、電話帳管理サーバ210から同期処理が成功した旨を示す応答を受信した場合、同期処理が成功したと判定してよい。同期処理が失敗したと判定した場合、S310に進み、同期処理が成功したと判定した場合、処理を終了する。S310では、通信端末300が、同期処理が失敗したことを示すエラー表示を行う。
【0047】
S312では、通信端末300が、同期処理を再実行する第2実行開始時刻を設定する。通信端末300は、例えば、同期処理が失敗してから1時間以内の時間帯のうち、正時の前後5分を除く時間帯から第2実行開始時刻を設定してよい。
【0048】
S314では、S312において設定した第2実行開始時刻に達したことを条件に、通信端末300が同期処理を実行する。S316では、通信端末300が、同期処理が成功したか否かを判定する。同期処理が失敗したと判定した場合、S318に進み、同期処理が成功したと判定した場合、処理を終了する。S318では、通信端末300が、同期処理が失敗したことを示すエラー表示を行う。そして、処理を終了する。
【0049】
図4に示すように、通信端末300は、S306において実行した同期処理が失敗した場合、同期処理を再実行する第2実行開始時刻を設定して、同期処理を再実行してよい。これにより、同期処理の結果としての成功率を高めることができる。また、通信端末300は、第2実行開始時刻を、S306における同期処理が失敗してから1時間等の短時間以内の時間帯のうち、正時の前後5分を除く時間帯から設定してよい。これにより、結果として同期処理が実行される時刻が必要以上に遅延してしまうことを防止することができ、かつ、正時における電話帳管理サーバ210の負荷を低減することができる。
【0050】
図5は、通信端末300による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、通信端末300の電話帳データと電話帳管理サーバ210の電話帳データとの同期処理を実行する第1実行開始時刻がユーザ20によって入力される場合の処理の流れを示す。ここでは、
図4に示す処理の流れと異なる点を主に説明する。
【0051】
S402では、通信端末300が、第1実行開始時刻を入力可能な入力画面データを表示する。通信端末300は、第1実行開始時刻の時分秒のうち時のみを入力可能な入力画面データを表示してよい。また、通信端末300は、第1実行開始時刻の時分秒のうち時分を入力可能な入力画面データを表示してもよい。また、通信端末300は、第1実行開始時刻の時分秒を入力可能な入力画面データを表示してもよい。
【0052】
S404では、通信端末300が、S402において表示した入力画面データに対して入力された時を指定する。通信端末300は、S402において時のみを入力可能な入力画面データを表示した場合、入力された時を指定する。通信端末300は、S402において時分のみを入力可能な入力画面データを表示した場合、入力された時分のうちの時を指定する。通信端末300は、S402において時分秒を入力可能な入力画面データを表示した場合、入力された時分秒から時を指定する。
【0053】
S406では、通信端末300が、S404において指定した時と、S404において時を指定したタイミングの時分秒の分秒とを第1実行開始時刻として設定する。S408以降は、
図4のS306以降と同一であってよい。
【0054】
図6は、通信端末300の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末300は、データ格納部102、入力受付部104、データ更新部106、時刻設定部108、同期処理実行部110、時刻設定部112、表示制御部114及び時刻指定部116を備えてよい。なお、通信端末300がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
【0055】
データ格納部102は、各種データを格納する。データ格納部102は、電話帳データを格納する。データ格納部102が格納している電話帳データを端末電話帳データと記載する場合がある。端末電話帳データは、第1電話帳データの一例であってよい。
【0056】
データ格納部102は、通信端末300を識別する識別情報を格納してよい。識別情報は、通信端末300を識別することができればどのような情報であってもよい。例えば、通信端末300が携帯電話である場合、データ格納部102は識別情報としてIMSIを格納する。また、例えば、データ格納部102は、識別情報としてMSN(Mobile Subscriber Number)を格納する。
【0057】
入力受付部104は、ユーザ20による入力を受け付ける。入力受付部104は、各種入力デバイスを介してユーザ20の入力を受け付けてよい。入力受付部104は、例えば、タッチパネルディスプレイ、入力キー、キーボード、及びポインティングデバイス等を介してユーザ20の入力を受け付ける。
【0058】
データ更新部106は、端末電話帳データを更新する。データ更新部106は、入力受付部104がユーザ20から受け付けた入力に従って端末電話帳データを更新してよい。
【0059】
時刻設定部108は、データ更新部106によって端末電話帳データが更新された場合に、端末電話帳データと、当該端末電話帳データに対応する、電話帳管理サーバ210に格納されている電話帳データ(サーバ電話帳データと記載する場合がある。)との同期処理を実行する実行開始時刻を設定する。当該実行開始時刻は、第1実行開始時刻の一例であってよい。サーバ電話帳データは、第2電話帳データの一例であってよい。
【0060】
時刻設定部108は、実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定してよい。時刻設定部108は、実行開始時刻を、端末電話帳データがデータ更新部106によって更新されたときから24時間以内の時間帯のうち、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯から設定してよい。時刻設定部108は、第1時間設定部の一例であってよい。
【0061】
時刻設定部108は、通信端末300を識別する識別情報に基づいて実行開始時刻を設定してよい。通信端末300が携帯電話である場合、時刻設定部108は、例えば、IMSIに基づいて実行開始時刻を設定する。また、通信端末300が携帯電話である場合、時刻設定部108は、MSNに基づいて実行開始時刻を設定してもよい。
【0062】
時刻設定部108は、例えば、通信端末300のIMSIの下10桁と、72000(24時間×50分×60秒)との剰余演算を実行することによって算出した余りを、3000(50分×60秒)で除算し、その解を時とし、その余りを秒とした時刻に5分を加算することによって、実行開始時刻を設定する。例えば、通信端末300のIMSIが440201234560890であり、17時11分58秒に電話帳が更新された場合、時刻設定部108は、1234560890と72000との剰余演算を実行することによって算出した余りである48890秒を3000で除算し、解である16を時とし、その余りである890を秒(すなわち、14分50秒)とした16時14分50秒に5分を加算した16時19分50秒を、実行開始時刻として設定する。これにより、翌日の16時19分50秒に、同期処理が実行されてよい。なお、時刻設定部108による実行開始時刻の設定方法はこれに限らず、24時間のうち、正時を含む予め定められた時間帯以外の時間帯に分散することができれば、任意の設定方法が用いられてよい。
【0063】
時刻設定部108は、端末電話帳データが更新されたときから、時刻設定部108によって設定された実行開始時刻に達するまでの間に端末電話帳データが更新された場合には、実行開始時刻を改めて設定しなくてよい。すなわち、データ更新部106によって端末電話帳データが更新されたことに応じて時刻設定部108が実行開始時刻を設定した後は、当該実行開始時刻に達するまでに端末電話帳データが更新された場合であっても、実行開始時刻は変更されなくてよい。これにより、同期処理が実行されないうちに実行開始時刻が後の時刻に変更されてしまうことによって、同期処理の実行が連鎖的に遅延してしまうことを防止できる。
【0064】
同期処理実行部110は、時刻設定部108によって設定された実行開始時刻に従って、端末電話帳データとサーバ電話帳データとの同期処理を実行する。同期処理実行部110は、同期処理が成功したか否かを判定してよい。同期処理実行部110は、例えば、電話帳管理サーバ210の過負荷を示すエラーを電話帳管理サーバ210から受信した場合、同期処理が失敗したと判定してよい。同期処理実行部110は、電話帳管理サーバ210から同期処理が成功した旨を示す応答を受信した場合、同期処理が成功したと判定してよい。
【0065】
時刻設定部112は、同期処理実行部110によって同期処理が失敗したと判定された場合、同期処理を再実行する実行開始時刻を設定する。当該実行開始時刻は、第2実行開始時刻の一例であってよい。時刻設定部112は、同期処理実行部110によって同期処理が実行されたときを始期とする予め定められた期間であって、正時の前後の予め定められた時間帯を除く期間から当該実行開始時刻を設定してよい。当該予め定められた期間は、例えば1時間である。
【0066】
時刻設定部112は、通信端末300を識別する識別情報に基づいて実行開始時刻を設定してよい。通信端末300が携帯電話である場合、時刻設定部108は、例えば、IMSIに基づいて実行開始時刻を設定する。また、通信端末300が携帯電話である場合、時刻設定部108は、MSNに基づいて実行開始時刻を設定してもよい。
【0067】
時刻設定部112は、例えば、同期処理実行部110によって同期処理が実行された時分秒のうちの分と、通信端末300のIMSIの下2桁と50との剰余演算を実行することによって算出した余りとを加算した加算値を用いて、実行開始時刻を設定する。時刻設定部112は、例えば、当該加算値が55以上であるか否かを判定し、55以上でない場合はそのまま、55以上である場合は10を加算し、これを、同期処理実行部110によって同期処理が実行された時分秒のうち時及び秒に対して加算することによって、実行開始時刻を設定する。
【0068】
例えば、通信端末300のIMSIが440201234567890であり、同期処理実行部110によって同期処理が実行された時刻が2時36分30秒である場合、時刻設定部112はまず、IMSIの下2桁の90と50との剰余演算を実行することによって算出した余りである40と、36とを加算する。加算値が76であり、55以上であることから、時刻設定部112は、76に10を加算する。そして、時刻設定部112は、2時及び30秒に86分を加算した3時26分30秒を、実行開始時刻として設定する。
【0069】
例えば、通信端末300のIMSIが440200011111111であり、同期処理実行部110によって同期処理が実行された時刻が2時36分30秒である場合、時刻設定部112はまず、IMSIの下2桁の11と50との剰余演算を実行することによって算出した余りである11と、36とを加算する。加算値が47であり、55以下であることから、時刻設定部112は、2時及び30秒に47分を加算した2時47分30秒を、実行開始時刻として設定する。
【0070】
なお、時刻設定部112による実行開始時刻の設定方法はこれに限らず、同期処理実行部110によって同期処理が実行されたときを始期とする、1時間等の予め定められた期間であって、正時を含む予め定められた時間帯以外の期間に分散することができれば、任意の設定方法が用いられてよい。
【0071】
表示制御部114は、通信端末300のディスプレイに各種画面データを表示させる。表示制御部114は、例えば、端末電話帳データとサーバ電話帳データとの同期処理を実行する実行開始時刻を入力するための入力画面データを表示させる。表示制御部114は、実行開始時刻の時分秒のうち時のみを入力可能な入力画面データを表示させてよい。表示制御部114は、実行開始時刻の時分秒のうち時分のみを入力可能な入力画面データを表示させてもよい。表示制御部114は、実行開始時刻の時分秒を入力可能な入力画面データを表示させてもよい。
【0072】
時刻指定部116は、端末電話帳データとサーバ電話帳データとの同期処理を実行する実行開始時刻の時分秒のうち少なくとも時を指定する。時刻指定部116は、表示制御部114によって実行開始時刻の時分秒の時のみを入力可能な入力画面データが表示された場合、当該入力画面データに対して入力された時を指定してよい。時刻指定部116は、表示制御部114によって実行開始時刻の時分秒の時分のみを入力可能な入力画面データが表示された場合、当該入力画面データに対して入力された時分のうちの時を指定してよい。時刻指定部116は、表示制御部114によって実行開始時刻の時分秒を入力可能な入力画面データが表示された場合、当該入力画面データに対して入力された時分秒のうちの時を指定してよい。
【0073】
時刻設定部108は、時刻指定部116によって指定された時と、時刻指定部116によって時が指定されたタイミングの時分秒の分秒とを実行開始時刻として設定してよい。当該実行開始時刻は、第1実行開始時刻の一例であってよい。通信端末300は、時刻指定部116によって指定された時と、時刻指定部116によって時が指定されたタイミングの時分秒のうちの分とを用いて、実行開始時刻を設定してもよい。例えば、通信端末300は、時刻指定部116によって指定された時と、時刻指定部116によって時が指定されたタイミングの時分秒のうちの分と、任意の秒とを第1実行開始時刻として設定する。任意の秒は、予め設定されていてよく、また、乱数などによって設定されてもよい。
【0074】
図7は、通信端末100の一例の通信端末400の通信環境の一例を概略的に示す。通信端末400は、測位サーバ220に対して測位要求を送信し、測位サーバ220から測位結果を受信することによって、通信端末400の位置情報を取得する。
【0075】
測位サーバ220は、通信端末400の位置情報を測定することができれば、任意の測位手法を用いてよい。測位サーバ220は、例えば、A−GPS(Assisted Global Positioning System)サーバである。
【0076】
ここでは、通信端末400が子供向けの携帯電話である場合を主に例に挙げて説明する。通信端末400は、子ユーザ40によって携帯され、子ユーザ40又は親ユーザ50によって操作される。通信端末400のユーザとは、子ユーザ40及び親ユーザ50を含んでよい。なお、通信端末400は、子供向けの携帯電話に限らず、例えば、高齢者及び患者等、他の者の管理下におかれる者によって使用される通信端末であればどのようなものであってもよい。
【0077】
例えば、親ユーザ50が、通信端末400の位置を知りたい時刻を通信端末400に設定し、通信端末400は、当該時刻に通信端末400の位置情報を、親ユーザ50の使用する通信端末500に対して電子メール等によって送信することが行われる。具体例として、通信端末400は、親ユーザ50によって設定された時刻から、測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻に、測位サーバ220に対して測位要求を送信することにより測位サーバ220に測位処理を開始させ、測位サーバ220から受信した測位結果を通信端末500に送信することが行われる。
【0078】
ここで、時刻として時分又は時分秒を設定できる場合、親ユーザ50は正時を設定する傾向にあるので、正時から測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻に測位処理が集中してしまい、その時刻の測位サーバ220の負荷が高まってしまう。本実施形態に係る通信端末400は、測位サーバ220に通信端末400の測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を、正時を含む予め定められた時間帯より前の時間帯から設定してよい。例えば、通信端末400は、実行開始時刻を、正時と、正時から測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻との間の時間帯より前の時間帯(候補時間帯と記載する場合がある。)から設定する。候補時間帯は、例えば、正時から測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻と、当該時刻から1分等の予め定められた時間を遡った時刻との間の時間帯である。具体例として、通信端末400は、IMSI等の通信端末400を識別する識別情報を用いて、候補時間帯から実行開始時刻を設定する。通信端末400の識別情報を用いることによって、複数の通信端末400のそれぞれによって設定される実行開始時刻を、候補時間帯内で分散させることができるので、測位サーバ220の負荷を分散させることができる。
【0079】
また、親ユーザ50が設定する時刻は、子ユーザ40の生活スタイルに依存する場合がある。例えば、子ユーザ40が小学校に通っている場合、親ユーザ50は下校のタイミングに合わせて時刻を設定する傾向にある。また、子ユーザ40が塾に通っている場合、親ユーザ50は塾の終了のタイミングに合わせて時刻を設定する傾向にある。このように、複数の親ユーザ50が設定する時刻は同じ時刻になる可能性が高い。本実施形態に係る通信端末400は、測位サーバ220に通信端末400の測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を、測位の結果を通知する通知時刻から予め定められた時間遡った第1の時刻と、第1の時刻よりも前の第2の時刻との間の時間帯(候補時間帯と記載する場合がある。)から設定してよい。例えば、通信端末400は、実行開始時刻を、通知時刻と、通知時刻から測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った第1の時刻と、第1の時刻よりも前の第2の時刻との間の時間帯から設定する。具体例として、通信端末400は、IMSI等の通信端末400を識別する識別情報を用いて、候補時間帯から実行開始時刻を設定する。通信端末400の識別情報を用いることによって、複数の通信端末400のそれぞれによって設定される実行開始時刻を、候補時間帯内で分散させることができるので、測位サーバ220の負荷を分散させることができる。
【0080】
また、例えば、親ユーザ50が、子ユーザ40が連れ去られた可能性がある場合にその旨の通知を受けるべく、通信端末400の速度を監視する時間帯を設定し、通信端末400は、設定された時間帯に通信端末400の移動速度を監視して、移動速度が予め定められた速度より速い場合に、通信端末500に対して電子メール等によって通知することが行われる。具体例として、通信端末400は、親ユーザ50によって設定された時間帯に定期的に測位サーバ220に測位処理を実行させ、測位結果によって示される移動距離及び移動時間から移動速度を算出し、移動速度が予め定められた速度より速い場合に、通信端末400の位置情報を通信端末500に送信することが行われる。
【0081】
ここで、親ユーザ50が設定する時間帯は、子ユーザ40の生活スタイルに依存する場合があるので、複数の通信端末400に対して同一の時間帯が設定される可能性が高い。同一の時間帯が設定されると、同一のタイミングで定期的に測位サーバ220に対して測位要求が送信されることになるので、そのタイミングにおける測位サーバ220の負荷が高まってしまう。本実施形態に係る通信端末400は、例えば、IMSI等の通信端末400を識別する情報を用いて、設定された時間帯から測位サーバ220に測位処理の実行を定期的に開始させる実行開始時刻を設定する。通信端末400の識別情報を用いることによって、複数の通信端末400のそれぞれによって設定される実行開始時刻を、設定された時間帯内で分散させることができるので、測位サーバ220の負荷を分散させることができる。
【0082】
図8は、通知時刻160、測位時間162、及び候補時間帯164の一例を概略的に示す。通知時刻160は、測位の結果を通信端末500に通知する時刻である。通知時刻160は、親ユーザ50によって設定された時刻であってよい。通知時刻160として、例えば正時で設定される。
【0083】
測位時間162は、測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間である。測位時間162は、例えば、60秒等の時間である。測位時間162の起点は、第1の時刻の一例であってよい。
【0084】
候補時間帯164は、測位サーバ220に測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を設定する候補となる時間帯である。候補時間帯164は、例えば、60秒等の時間である。候補時間帯164の起点は、第2の時刻の一例であってよい。
【0085】
通信端末400は、設定された通知時刻160に対して、候補時間帯164から実行開始時刻を設定する。ここでは、具体例として、通知時刻160が12時であり、測位時間162が50秒であり、候補時間帯164が60秒であり、通信端末400がIMSIを用いて実行開始時刻を設定する計算例を示す。本例では、第1の時刻が11時59分10秒となり、第2の時刻が11時58分10秒となる。
【0086】
通信端末400は、IMSIの下5桁と、候補時間帯164(60秒)との剰余演算を実行することによって算出した余りを、第1の時刻から減算することによって、実行開始時刻を設定する。例えば、通信端末400のIMSIが440208212200000である場合、IMSIの下5ケタと候補時間帯164(60秒)との剰余演算の余りは0であり、実行開始時刻は11時59分10秒に設定される。また、例えば、通信端末400のIMSIが440208212299999である場合、IMSIの下5ケタと候補時間帯164(60秒)との剰余演算の余りは39であり、実行開始時刻は11時58分31秒に設定される。なお、通信端末400による実行開始時刻の設定方法はこれに限らず、候補時間帯164のうちで、複数の通信端末400によって設定される実行開始時刻が分散されれば、任意の設定方法が用いられてよい。
【0087】
図9は、設定時間帯170、設定時刻172、及び候補時間帯174の一例を概略的に示す。設定時間帯170は、通信端末400の速度を監視する時間帯である。設定時間帯170は、親ユーザ50によって設定された時間帯であってよい。
【0088】
設定時刻172は、設定時間帯170のうち、定期的に測位処理を測位サーバ220に実行させるために設定された時刻である。設定時刻172は、例えば、通信端末400によって、設定時間帯170に応じて設定される。同一の設定時間帯170に対しては、同一の設定時刻172が設定される。
【0089】
候補時間帯174は、測位サーバ220に測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を設定する候補となる時間帯である。候補時間帯174は、例えば、60秒等の時間である。
【0090】
通信端末400は、設定された設定時間帯170に対して、候補時間帯174から実行開始時刻を設定する。設定方法は、
図8において説明した、候補時間帯164から実行開始時刻を設定する方法と同一であってよい。なお、通信端末400は、設定された設定時間帯170に対して、設定時刻172から、測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻と、当該時刻から予め定められた時間を遡った時刻との間を候補時間帯174としてもよい。
【0091】
図10は、通信端末400の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末400は、データ格納部122、入力受付部124、時刻設定部126、測位処理実行部128、結果通知部130及び速度監視部132を備える。なお、通信端末400がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
【0092】
データ格納部122は、各種データを格納する。データ格納部122は、通信端末400を識別する識別情報を格納してよい。識別情報は、通信端末400を識別することができればどのような情報であってもよい。例えば、通信端末400が携帯電話である場合、データ格納部122は識別情報としてIMSIを格納する。また、例えば、データ格納部122は、識別情報としてMSNを格納する。
【0093】
入力受付部124は、ユーザによる入力を受け付ける。入力受付部124は、各種入力デバイスを介してユーザの入力を受け付けてよい。入力受付部124は、例えば、タッチパネルディスプレイ、入力キー、キーボード、及びポインティングデバイス等を介してユーザの入力を受け付ける。
【0094】
入力受付部124は、測位結果を通信端末500に通知する通知時刻の入力を受け付けてよい。入力受付部124は、通信端末400の速度を監視する時間帯の入力を受け付けてよい。
【0095】
時刻設定部126は、測位サーバ220に通信端末400の測位処理の実行を開始させる実行開始時刻を設定する。当該実行開始時刻は、第1実行開始時刻の一例であってよい。
【0096】
時刻設定部126は、実行開始時刻を、入力受付部124が受け付けた測位結果を通信端末500に通知する通知時刻を含む予め定められた時間帯より前の時間帯から設定してよい。当該予め定められた時間帯は、当該通知時刻と、当該通知時刻から測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻との間の時間帯であってよい。
【0097】
時刻設定部126は、実行開始時刻を、当該通知時刻から予め定められた期間遡った第1の時刻と、第1の時刻よりも前の第2の時刻との間の時間帯から設定してよい。当該予め定められた期間は、当該通知時刻と、当該通知時刻から測位サーバ220による測位処理に要する時間として予め定められた時間を遡った時刻との間の期間であってよい。
【0098】
測位処理実行部128は、時刻設定部126によって設定された実行開始時刻に、測位要求を測位サーバ220に送信し、測位結果を測位サーバ220から受信する。
【0099】
結果通知部130は、測位処理実行部128が測位サーバ220から受信した測位結果を、通信端末500に対して送信する。結果通知部130は、例えば、測位結果を通信端末500に対してメール送信する。結果通知部130は、入力受付部124が受け付けた通知時刻まで待機して、当該通知時刻に測位結果を通信端末500に対して送信してよい。
【0100】
速度監視部132は、入力受付部124が受け付けた通信端末400の速度を監視する時間帯に、通信端末400の速度を監視する。速度監視部132は、入力受付部124が受け付けた時間帯に基づいて、当該時間帯のうちの、測位サーバ220に定期的に通信端末400の測位処理を実行させる時刻を決定し、時刻設定部126に送信する。
【0101】
時刻設定部126は、速度監視部132から受信した時刻に基づいて、測位サーバ220に通信端末400の測位処理の実行を開始させる複数の実行開始時刻を設定する。時刻設定部126は、通信端末400の識別情報を用いて、複数の実行開始時刻を設定してよい。測位処理実行部128は、時刻設定部126によって設定された実行開始時刻に、測位要求を測位サーバ220に送信し、測位結果を測位サーバ220から受信する。測位処理実行部128は、受信した測位結果を速度監視部132に送信する。
【0102】
速度監視部132は、測位処理実行部128から受信した複数の測位結果によって示される移動距離及び移動時間から、移動速度を算出して、予め定められた速度よりも速いか否かを判定する。速度監視部132は、予め定められた速度よりも速いと判定した場合、当該判定に用いた測位結果のうち最新の測位結果を結果通知部130に送信する。結果通知部130は、速度監視部132から受信した測位結果を通信端末500に送信する。速度監視部132は、速度を監視する時間帯中に、通信端末400の移動速度が予め定められた速度よりも速いと判定しなかった場合、いずれの測位結果も結果通知部130に送信しなくてよい。
【0103】
図11は、通信端末100として機能するコンピュータ900のハードウエア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ900は、SoC(System on a Chip)910、メインメモリ922、フラッシュメモリ924、アンテナ932、アンテナ934、ディスプレイ940、マイク942、スピーカ944、USBポート952、及びカードスロット954を備える。
【0104】
SoC910は、メインメモリ922及びフラッシュメモリ924に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。アンテナ932は、いわゆるセルラーアンテナである。アンテナ934は、いわゆるWiFi(登録商標)アンテナである。SoC910は、アンテナ932及びアンテナ934を用いて、各種通信機能を実現してよい。SoC910は、例えば、アンテナ932又はアンテナ934を用いてSoC910が使用するプログラムを受信して、フラッシュメモリ924に格納してよい。
【0105】
SoC910は、ディスプレイ940を用いて各種表示機能を実現してよい。SoC910は、マイク942を用いて各種音声入力機能を実現してよい。SoC910は、スピーカ944を用いて各種音声出力機能を実現してよい。
【0106】
USBポート952は、USB接続を実現する。カードスロット954は、SDカード等の各種カードとの接続を実現する。SoC910は、USBポート952に接続された機器又はメモリと、カードスロット954に接続されたカードとから、SoC910が使用するプログラムを受信して、フラッシュメモリ924に格納してよい。
【0107】
コンピュータ900にインストールされ、コンピュータ900を通信端末100として機能させるプログラムは、SoC910等に働きかけて、コンピュータ900を、通信端末100の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ900に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるデータ格納部102、入力受付部104、データ更新部106、時刻設定部108、同期処理実行部110、時刻設定部112、表示制御部114、及び時刻指定部116として機能する。また、これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ900に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段であるデータ格納部122、入力受付部124、時刻設定部126、測位処理実行部128、結果通知部130、及び速度監視部132として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の通信端末100が構築される。
【0108】
なお、上記実施形態では、通信端末100の例として通信端末300及び通信端末400を挙げたが、通信端末100は、通信端末300と通信端末400との両方の機能を備えてもよい。通信端末100は、データ格納部102、入力受付部104、データ更新部106、時刻設定部108、同期処理実行部110、時刻設定部112、表示制御部114、時刻指定部116、データ格納部122、入力受付部124、時刻設定部126、測位処理実行部128、結果通知部130、及び速度監視部132を備えてよい。この場合は、データ格納部102及びデータ格納部122は共通であってよく、入力受付部104及び入力受付部124も共通であってよい。
【0109】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0110】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。