特許第6705086号(P6705086)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6705086ろ過材及びこれを用いたろ過装置及びろ過材の閉塞回避方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705086
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】ろ過材及びこれを用いたろ過装置及びろ過材の閉塞回避方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 3/10 20060101AFI20200525BHJP
   B01D 24/02 20060101ALI20200525BHJP
   C02F 3/06 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   C02F3/10 A
   B01D23/10 A
   C02F3/06
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-69850(P2016-69850)
(22)【出願日】2016年3月31日
(65)【公開番号】特開2017-177028(P2017-177028A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2018年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】396020132
【氏名又は名称】株式会社システック
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000241474
【氏名又は名称】トヨタT&S建設株式会社
(72)【発明者】
【氏名】坂本 利彦
(72)【発明者】
【氏名】後藤 伸介
(72)【発明者】
【氏名】本間 博和
(72)【発明者】
【氏名】香高 孝之
【審査官】 田中 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−000697(JP,A)
【文献】 特開平05−237486(JP,A)
【文献】 特開2015−174062(JP,A)
【文献】 国際公開第02/072227(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0004036(US,A1)
【文献】 特開2013−255868(JP,A)
【文献】 国際公開第02/081050(WO,A1)
【文献】 特開2003−136088(JP,A)
【文献】 特開平08−299977(JP,A)
【文献】 特開昭52−006173(JP,A)
【文献】 特開昭50−069656(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 3/00− 3/34
B01D 23/00−37/08
B01D 39/00−41/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過材は、複数の突起体が前記突起体の端とは反対側で接続しており、かつ、各前記突起体は、前記接続される接続側基部から均衡する方向に設けられていて、さらに、前記ろ過材は、曝気をやめれば、被ろ過液体内で自然に落下するものであり、
複数の前記ろ過材を前記被ろ過液体内に集積したときに、前記ろ過材の前記突起体の前記接続側基部又は前記突起体の側面と、隣接する他の前記ろ過材の前記突起体の先端又は側面が接触した状態では、前記ろ過材の前記突起体と前記他のろ過材の前記突起体の間に間隙が形成され、前記間隙が前記被ろ過液体又は及び曝気の気体の通路を形成し、前記被ろ過液体の掻き混ぜ、搖動(振動を含む)又は曝気により前記ろ過材の各々が離れることで、前記ろ過材間をつないでいる閉塞物質によるつなぎが切断されることで、閉塞状態を解除可能にしたことを特徴とするろ過材。
【請求項2】
複数の前記ろ過材を集積する容器で、前記容器の底には前記被ろ過液体又は及び前記曝気の気体が通過できるが、前記ろ過材は落ちない大きさの穴が開いている容器を収容するろ過槽と、前記ろ過槽に前記被ろ過液体又は及び前記曝気の気体を供給する配管と、前記ろ過材を通過してろ過がなされた前記被ろ過液体を排出する出口穴とを有し、前記ろ過材の上に略前記ろ過材の厚み以上の厚みの液層ができるように液面を設定したことを特徴とする請求項1記載のろ過材を使用したことを特徴とするろ過装置。
【請求項3】
前記被ろ過液体を前記容器の一方の側壁の穴から供給し、前記容器内に積み上げられた前記ろ過材を通過したのち、前記容器の他方の側壁の穴から排出するようにしたことを特徴とする請求項2記載のろ過装置。
【請求項4】
前記容器の一方の側壁の穴と前記容器の他方の側壁の穴のある位置のみならず、前記位置の上と下の容器内まで、前記容器に満たす複数の前記ろ過材の幅より大きな厚みで前記ろ過材を満たしたことを特徴とする請求項3記載のろ過装置。
【請求項5】
集積された複数の前記ろ過材で前記被ろ過液体をろ過したのち、所望のときに、掻き混ぜ、搖動(振動を含む)又は曝気を行い、前記ろ過材を動きまわらせ、前記ろ過材をつなぐ前記閉塞物質のつなぎを切断することを特徴とする請求項1記載のろ過材、又は、請求項2から請求項4のいずれか1つに記載のろ過装置を用いたろ過材の閉塞回避方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ過装置に使用するろ過材、これを用いたろ過装置、ろ過材の閉塞(つまり)回避方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ろ過材として先行文献に見ると、図5に示すものがあげられる。5−1−Aに見るものは、特許文献1に掲載のものであって、中空の連通穴510を持つ管体520であり、5−1−Bのように並べられ、更に上下にも重ねられて、ろ過される液体を通過させるろ過槽内に配置される。液体は、連通穴510を通過する間に、ろ過される。すなわち、各
管体520間の隙間は、連通穴510よりは小さいが、通過穴となる。
5−2−Aに見るものは、特許文献2に掲載のものであって、前例と同じく中空の連通穴510を持つ管体520であるが、管体520の形状が、前者では円形なのに対して、内側に凹んだ形状をしている。5−2−Bは、これを複数個配置したものであり、上下にも配置して使用される。そのため、複数個を集合したときには各管体520間で凸部と凹部が噛みあい、各管体520間の間隙の通過穴は無くなる。
前者の欠点は、各管体520間の間隙の通過穴にもろ過される液体が流れるので、この間に、ろ過物の凝集物が付着して閉塞(つまり)することである。この場合、逆洗を行っても、凝集物によって各管体520間が繋がっていて、逆洗の効果がなくなる。
一方後者では、各管体520間の間隙の通過穴にろ過される液体が流れないので、この間に、ろ過物の凝集物が付着して詰まることはないので、逆洗の効果はある。
然しながら、両者に共通する大きな欠点は、中空の連通穴510がろ過される液体を通過する主体であって、ここに凝集物が付着してろ過性能が低下してしまうことである。
5−3−Aに見るものは、特許文献3に掲載のものであって、濾材として、微生物への資化物を孔壁に付着した多数の多孔質基材を収納体(袋)に充填したものとし、5−3−Bは、これを複数個配置したものである。更に上下に複数段集積して使用される。
この構成は、前2者のろ過材が、多孔質基材が入った収納体全体とみることもできるが、多孔質基材をろ過材とみて、これを多数の収納体で区画したとみることもできる。
この文献では、限定は無いにしても、主なる多孔質基材として、キトサン木炭を例に考えているため、多孔質基材を収納体に収納しない従来例では、次の欠点があると記述している。即ち、段落番号0006では、キトサン木炭どうしが増殖した微生物によって繋がって閉塞されてしまい、その閉塞箇所については、有機汚染の除去処理が機能しなくなることが分かった。こうなると、槽内で逆洗する程度ではキトサン木炭どうしを分離することは殆ど不可能で、一旦取り出して分離することが必要で手間がかかるとの記述がある。
段落番号0007では、曝気によって、キトサン木炭どうしが擦れて摩耗しやすくなる。
上記の2つの欠点を回避するため、多孔質基材を収納体(袋)に充填したものをろ過材として、これを複数個集積配置して使用するものとしている。
この改善により、段落番号0012に見るように、多孔質基材であるキトサン木炭は、収納体(袋)に入ってあまり動かないので、曝気時の互いの擦れによる摩耗は回避される。
更に、各収納体(袋)間には、5−3−Bに見るように隙間ができる。段落番号0022に見るように、各濾材1のキトサン木炭2どうしの間にできるだけ大きな空隙を形成できるようにするためである。この空隙が形成されると、処理槽内に積層充填された殆どの濾材1どうしの間の空隙を伝って汚水や曝気による酸素が流し込まれ、有機汚濁の除去処理に機能するキトサン木炭2の有効表面積を多く確保することができる。この他にも、隣接する濾材1のキトサン木炭2どうしは、互いのネット袋3によって十分な空隙を以てほぼ完全に隔離されることになるので、キトサン木炭2に付着した微生物が増殖したとしても、その空隙が閉塞されるようなことはないとの記述である。
この提案は、多孔質基材を収納体に入れない従来例を克服するものであるが、大きな欠点を内包している。すなわち、多孔質基材を収納体(袋)に充填して、曝気時でも擦れによる摩耗を回避したことは、多孔質基材の動きが収納体(袋)に制限されて動きが小さくなったことを意味する。そのため、収納体(袋)内の多孔質基材に付着した微生物による繋がりは除かれることなく、収納体(袋)内の多孔質基材間はより閉塞していることを示す。そのため、上記のように、処理槽内に積層充填された殆どの濾材1どうしの間の空隙を伝って汚水や曝気による酸素が流し込まれの表現にあるように、収納体(袋)間の空隙を流れることになるというのであるが、これは、同時に閉塞している収納体(袋)内の多孔質基材には、処理水を含め流れない、すなわち、個々の多孔質基材の処理効果が低下していることに他ならない。従って、多孔質基材を収納体(袋)に充填した濾過材は、実際には大きな欠点を含んでいると言わざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−5779
【特許文献2】特開2012−176366
【特許文献3】特開2002−66583
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、前2者のろ過材の連通穴の閉塞、後者の収納体(袋)内の多孔質基材間の閉塞の両者の欠点を回避できるろ過材を提供し、これを用いたろ過装置及びろ過材の閉塞回避方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明にかかるろ過材は、複数の突起体が突起体の端とは反対側で接続しており、複数のろ過材を集積したときに、ろ過材の突起体の接続側基部や突起体の側面と、隣接する他のろ過材の突起体の先端又は側面が接触した状態では、ろ過材の突起体と他のろ過材の突起体間の間にろ過のための間隙が形成され、かつ、ろ過材どうしは、曝気等で容易に分離されるものである。
以下、請求項に沿って記述する。
【0006】
請求項1記載の発明は、ろ過材であって、
ろ過材は、複数の突起体が前記突起体の端とは反対側で接続しており、かつ、各前記突起体は、前記接続される接続側基部から均衡する方向に設けられていて、さらに、前記ろ過材は、曝気をやめれば、被ろ過液体内で自然に落下するものであり、
複数の前記ろ過材を前記被ろ過液体内に集積したときに、前記ろ過材の前記突起体の前記接続側基部又は前記突起体の側面と、隣接する他の前記ろ過材の前記突起体の先端又は側面が接触した状態では、前記ろ過材の前記突起体と前記他のろ過材の前記突起体の間に間隙が形成され、前記間隙が前記被ろ過液体又は及び曝気の気体の通路を形成し、前記被ろ過液体の掻き混ぜ、搖動(振動を含む)又は曝気により前記ろ過材の各々が離れることで、前記ろ過材間をつないでいる閉塞物質によるつなぎが切断されることで、閉塞状態を解除可能にしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、ろ過装置であって、
複数の前記ろ過材を集積する容器で、前記容器の底には前記被ろ過液体又は及び前記曝気の気体が通過できるが、前記ろ過材は落ちない大きさの穴が開いている容器を収容するろ過槽と、前記ろ過槽に前記被ろ過液体又は及び前記曝気の気体を供給する配管と、前記ろ過材を通過してろ過がなされた前記被ろ過液体を排出する出口穴とを有し、前記ろ過材の上に略前記ろ過材の厚み以上の厚みの液層ができるように液面を設定したことを特徴とする請求項1記載のろ過材を使用したことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のろ過装置において、
前記被ろ過液体を前記容器の一方の側壁の穴から供給し、前記容器内に積み上げられた前記ろ過材を通過したのち、前記容器の他方の側壁の穴から排出するようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のろ過装置において、
前記容器の一方の側壁の穴と前記容器の他方の側壁の穴のある位置のみならず、前記位置の上と下の容器内まで、前記容器に満たす複数の前記ろ過材の幅より大きな厚みで前記ろ過材を満たしたことを特徴とする請求項3記載のろ過装置。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のろ過材、又は、請求項2から請求項4のいずれか1つに記載のろ過装置を用いたろ過材の閉塞回避方法であって、集積された複数の前記ろ過材で前記被ろ過液体をろ過したのち、所望のときに、掻き混ぜ、搖動(振動を含む)又は曝気を行い、前記ろ過材を動きまわらせ、前記ろ過材をつなぐ前記閉塞物質のつなぎを切断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上の様に構成されているので、本発明によれば、ろ過による閉塞が軽い所望の時期に掻き混ぜ、搖動(振動も含む)や曝気等を行うことで、ろ過材を移動させ、ろ過材間の閉塞物による接続を切って閉塞を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明にかかるろ過材の一実施態様を示す図である。
図2】本発明にかかるろ過材を複数集積した一実施態様を示す図である。
図3】本発明にかかるろ過材を用いたろ過装置とろ過材のつまり回避方法の一実施態様を示す図である。
図4】本発明にかかるろ過材を用いたろ過装置とろ過材のつまり回避方法の別の実施態様を示す図である。
図5】従来のろ過材の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明にかかるろ過材では、複数の突起体が突起体の端とは反対側で接続しており、複数のろ過材を集積したときに、ろ過材の突起体の接続側基部や突起体の側面と、隣接する他のろ過材の突起体の先端又は側面が接触した状態では、ろ過材の突起体と他のろ過材の突起体間の間に間隙が形成され、かつ、ろ過材どうしは、曝気等で容易に分離されるものである。これを用いたろ過装置とろ過材の閉塞回避方法である。
以下図に沿って説明する。
【0014】
図1は、本発明にかかるろ過材の一実施態様を示す図である。
ろ過材は、複数の突起体が突起体の端とは反対側で接続しており、複数のろ過材を集積したときに、ろ過材の突起体の接続側基部や突起体の側面と、隣接する他のろ過材の突起体の先端又は側面が接触した状態では、ろ過材の突起体と他のろ過材の突起体の間に間隙が形成され、この間隙が被ろ過液体又は及び曝気の気体の通路を形成し、掻き混ぜ、搖動(振動を含む)や曝気等により各ろ過材が離れることで、ろ過材間をつないでいる閉塞物質によるつなぎが切断されることで、閉塞を解除可能にしたろ過材を特徴としている。
図1で説明すると、1−Aでは、沿岸部で見かける消波ブロック形状のものを示す。特に4つの突起体110が、この場合は、各突起体間の角度が120°であり、均衡する方向に出ている例を示す。この他に、1−Cに示すように、突起体の数が6個、8個(図示せず)などが作りやすい。1−Aの消波ブロック形状のものに比べ、1−Bのものは、突起体の接続側基部120が球になっているものである。変わった構造では、1−Dのように円柱の側面を接続側基部120として突起体110が接続しているものも可能であり、この場合は、円柱の上下端も突起体110の端としての役割を果たせている。全ての例に共通する構造は、1−Aを代表して説明すると、ろ過材100は、複数の突起体110が、突起体の端とは反対側の接続側基部120で接続した構造を有している。
ろ過材の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリスチレン、ウレタンなどの合成樹脂、及びこれらと無機物から合成体、ゼオライト、アンスラサイト、活性炭、軽石、ザクロ石、セラミックなどが使用される。閉塞物の例としては、微生物が鉄バクテリアの場合では、水酸化第二鉄Fe(OH)の沈殿と鉄バクテリア鞘が一体になったものが知られている。他にマンガンバクテリアや硝化バクテリアなどが知られている。微生物に無関係な閉塞物もあることは当然である。
尚、ろ過材の表面は、多孔質であるほうが、微生物が住みつきやすく好都合である。
尚、ろ過材100の作り方は、型による一体成型でもよいが、1−A、1−Bの下の図に示すように接続側基部120と突起体110を別に作成し、後で接着なり、ネジ込で結合する作成方法も簡単で可能である。
【0015】
図2は、本発明にかかるろ過材を複数集積した一実施態様を示す図である。2−Aにおいて、多数のろ過材100が集積されているが、各ろ過材100間には間隙130が形成され、この間隙130が被ろ過液体又は及び曝気の気体の通路となる。2−Bでは、容器210内に収容した例であり、この例では容器210の底には被ろ過液体又は及び曝気の気体が通過できるが、ろ過材100は落ちない大きさの穴220Aが開いている。
【0016】
図3は、本発明にかかるろ過材を用いたろ過装置とろ過材のつまり回避方法の一実施態様を示す図である。図2の2−Bで示したろ過材の容器210毎、ろ過槽310に収納していて、この例では、被ろ過液配管320と、曝気エア配管330から各々被ろ過液とエアがろ過槽310の底側にあるろ過材の容器210の下から穴220Aを通過してろ過材100に導かれるようになっている。従って、3−Aの状態では、被ろ過液は、ろ過材100によりろ過を受ける。次第に閉塞物がろ過材100の間をつなぎ始めてくる。
3−Bでは、3−A状態で所望のときに、掻き混ぜ、搖動や曝気等を行う。図では、曝気エア配管330からエア340を強く流したことで、ろ過材100が動きまわって、ろ過材100をつないでいたまだ弱い閉塞物の接続部が切れて、接続部は下に落ちるか、各ろ過材のどちらかに付着する。例えば、曝気をやめれば、ろ過材100は自然に落下して、ろ過材100間には間隙が形成される。間隙が少なくなるのは、閉塞物のろ過材100に着いた量が、ろ過材100の突起による凹部を埋めて球形に近づいた状態になったときであり、それ以前は間隙が有効に形成されている。尚、球形になる前に、閉塞物は、ふき取り、擦るなどで簡単に除去できる。尚、ろ過槽310の上壁には出口穴360があり、処理液の液面350が示されている。
【0017】
図4は、本発明にかかるろ過材を用いたろ過装置とろ過材のつまり回避方法の別の実施態様を示す図である。図3との違いのみを記述する。図4では、被ろ過液配管320からの
被ろ過液はろ過材の容器210の左側の側壁の穴220Bから入り、ろ過材100の間隙を通過してろ過されたあと、右側の側壁の穴220Bから出ていくことである。このため、被ろ過液がどのろ過材の間隙を通過しても、十分ろ過されるように、側壁の穴220Bのある部分を所望の長さHだけ越えてろ過材を配置してある。所望の長さHは、ろ過材集積幅Wより大きい方が望ましい。4−Aは、ろ過時の状態であるが、3−Bに対応して、掻き混ぜ、搖動や曝気等を行った状態が4−Bである。
図3と同様に、閉塞状態を解除できる。なお、容器を斜めに傾けて設置することもできる。
【0018】
以上のように、本発明のろ過材を使えば、図3図4のろ過槽を用いて、掻き混ぜ、搖動や曝気等を行うことで容易にろ過材間の閉塞を回避できることになる。
尚、図3図4のろ過槽では、ろ過材の上に略ろ過材の厚み以上の厚みの液層ができるように液面を設定することが、掻き混ぜ、搖動や曝気等によるろ過材の移動が効果的に行わしめるので好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0019】
以上のように本発明にかかるろ過材及びこれを用いたろ過装置及びろ過材の閉塞回避方法
では、ろ過による閉塞が軽い所望の時期に掻き混ぜ、搖動や曝気等を行うことで、ろ過材を移動させ、ろ過材間の閉塞物による接続を切って閉塞を回避するので、産業上利用して極めて好都合である。
【符号の説明】
【0020】
100 ろ過材
110 突起体
120 接続側基部
130 間隙
210 容器
220A、220B 穴
310 ろ過槽
320 被ろ過液配管
330 曝気エア配管
340 エア
350 液面
360 出口穴
510 連通穴
520 管体
1 濾材
2 キトサン木炭
3 ネット袋

図1
図2
図3
図4
図5