特許第6705093号(P6705093)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705093
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】自動車用ラッチ
(51)【国際特許分類】
   E05B 85/26 20140101AFI20200525BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   E05B85/26
   B60J5/00 M
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-516814(P2018-516814)
(86)(22)【出願日】2015年12月9日
(65)【公表番号】特表2018-531334(P2018-531334A)
(43)【公表日】2018年10月25日
(86)【国際出願番号】DE2015100525
(87)【国際公開番号】WO2017054790
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2018年7月2日
(31)【優先権主張番号】102015116805.7
(32)【優先日】2015年10月2日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ドラゴン, マレク
(72)【発明者】
【氏名】グロスマン, アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ワルドマン, トーマス
【審査官】 桐山 愛世
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−019183(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/172187(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0278802(US,A1)
【文献】 特開2013−002182(JP,A)
【文献】 特開2007−177470(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0204118(US,A1)
【文献】 実開平06−006040(JP,U)
【文献】 特開昭59−055971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/26
B60J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用シャシに装着されるラッチホルダ(28)を取り囲むように互いにラッチ可能な少なくともキャッチ部(19)および爪部(17)、ラッチプレート(14)を有する自動車用ラッチ(15)であって、
前記キャッチ部(19)及び前記爪部(17)は、前記ラッチプレート(14)上で旋回できるように装着され、
前記ラッチプレート(14)は、前記自動車用ラッチ(15)の装着の為に、少なくとも2つの装着用開口部(21,22)と、前記2つの装着用開口部(21,22)の中心点の接続ライン(V)で前記ラッチプレート(14)を二分したとき、前記キャッチ部(19)の軸(23)が置かれる後方領域(27)および前記後方領域(27)に対応する前方領域と、前記ラッチホルダ(28)に対向する方向において前記前方領域に配置された前縁(26)と、ラッチホルダ(28)の為に前記前縁(26)に形成された入口スロット(25)とを有し、
前記入口スロット(25)に対向する前記ラッチプレート(14)の端部領域に扇形部(20)が設けられ、前記扇形部(20)は、前記ラッチプレート(14)の周りに半円形状に延びた折り曲げ部を有することを特徴とする、自動車用ラッチ。
【請求項2】
前記扇形部(20)は、前記後方領域(27)に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動車用ラッチ。
【請求項3】
前記扇形部(20)は、前記前方領域に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動車用ラッチ。
【請求項4】
前記扇形部(20)は、前記装着用開口部(21,22)の周りに少なくとも続くことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車用ラッチ。
【請求項5】
前記扇形部(20)は、前記装着用開口部(21,22)から、前記ラッチホルダ(28)に対向した前記ラッチプレート(14)の端部の領域へと延びることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動車用ラッチ。
【請求項6】
前記キャッチ部(19)はラッチホルダ(28)と相互作用し、前記キャッチ部(19)及び前記爪部(17)は、前記自動車用ラッチの閉鎖位置において、前記ラッチホルダ(28)を固定し、少なくともメインラチェット位置(16)において、前記キャッチ部(19)と係合される前記ラッチホルダ(28)は、前記後方領域(27)に位置することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動車用ラッチ。
【請求項7】
装着表面は、前記キャッチ部(19)の軸(23)の装着の為の領域、前記爪部(17)の軸の装着の為の領域を有ることを特徴とする、請求1〜6のいずれか一項に記載の自動車用ラッチ。
【請求項8】
装着表面は、少なくとも起伏部(corrugation)を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動車用ラッチ。
【請求項9】
前記起伏部は、前記装着表面にアーチ状形式で挿入されることを特徴とする、請求項8に記載の自動車用ラッチ。
【請求項10】
前記扇形部(20)は、均一な径を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動車用ラッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともキャッチ部、爪部、ラッチプレートを有する自動車用ラッチに関し、キャッチ部および爪部は、ラッチプレート上で旋回できるように装着され、ラッチプレートは、自動車用ラッチの装着の為に少なくとも2つの開口部を有し、ラッチプレートは、ラッチホルダ用の入口スロットと、ラッチプレート上に設けられ、入口スロットに対向した扇形部とを有する。
【0002】
特定された位置で自動車上の可動部品を保持するラッチは、ほんの数例を挙げると、自動車用ドア、フラップ、スライド式ドアを閉鎖するのに使用される。通常、ラッチシステム又はラッチは、キャッチ部及び少なくとも一つの爪部から成るロック機構を有し、これらは、例えば、自動車用シャシに取り付けられるラッチホルダを取り囲むように互いにラッチ可能になっており、例えば、所定位置で自動車用ドアを保持する。ロック機構、キャッチ部、爪部は、ラッチプレート上に旋回できるように装着され、ラッチプレート及びロック機構の部品と相互作用するロック機構部品軸は、金属、特にスチールで形成される。ロック機構およびスチールで形成されるラッチシステムの軸受部品のため、ラッチシステム又は自動車用ラッチは、たとえ極端な状況でも十分な安全性を保証することができる。自動車のラッチシステムにとって極端な状況が生じるのは、たとえば、事故の場合であり、これによって、ラッチシステムは、通常の応力の数倍を超える応力を受ける。
【0003】
これらの極端な状況でも十分な安全性を保証するため、張力試験が行われ、ここで、自動車用ラッチは、事故で生じる応力にさらされる。これらのシミュレーションされる極端な状況の下で、自動車用ラッチは、ロック機構が機能不全になるまで引張応力にさらされる。機能不全とは、たとえば、ロック機構の面の方向におけるラッチホルダ及びロック機構の間の引張応力の間、自動車用ラット及びラッチホルダを備えるラッチユニットは、自動車用ラット及び/又はラッチホルダのコンポーネントの一つに機能不全が生じるまで、互いに引き離される。ラッチユニットが自動車で使用可能になるために、ラッチユニットは、ラッチユニットの一つ又は幾つかのコンポーネントが機能不全になる前に、自動車製造者の仕様書を超える引張応力に耐えなければならない。
【0004】
自動車製造者の要件に適合するため、ラッチプレート又は自動車を安定化させるために、異なる解決策が知られている。
【0005】
DE20 2012 007 326 U1は、キャッチ部および爪部を備えるラッチケース、ラッチケース内に装着されるロック機構、追加の補強要素を備えた自動車用ラッチを開示し、補強要素は、補強プレートとして形成され、補強プレートは、ラッチケースから所定の距離で、キャッチ部及び爪部の両方の回転軸に接続される。ラッチケース又はラッチプレートは、ラッチケース及びラッチプレートは同義語として使用可能であることが指摘されるが、横断面でU字形状である。U字形状のラッチケースの脚部は、自動車の横軸方向またはy方向に対して基本的に垂直に配置され、ラッチケースの仕様書は、このy方向に対して垂直に矩形の支持構造体が配置されることを確実にする。そのため、この自動車の横軸方向の力は、ロック機構又は支持構造体によって吸収され、ラッチケースに移る。ここで、ラッチケースおよび補強プレートは、ロック機構の為の収納ケース(storage cage)を形成する。したがって、変形させる力は、衝突の場合、弾力性に富んで吸収可能である。
【0006】
ラッチケースをL形状に形成することも同様に知られており、たとえば、DE 10 2010 002 736 A1に記載されている。ここで、L形状のラッチケースの長いアームは、ロック機構を終章するベースプレートを形成し、L形状のラッチケースの短いアームは、車両の長さ方向でラッチホルダの入口領域を取り囲み、安定化効果を有する。さらに、この文献には、短いL字状脚部に対向した追加のラッチケース壁が設けられている。そのため、ラッチケースは、ベース表面および2つの横壁を有する。ラッチケースの横壁は、直角にベース表面を含む。2つの横壁が設けられる場合、これらは、互いに対向し、ラッチケースはU字形状になる。何も横壁が存在しない場合、ラッチプレートも参照される。
【0007】
以下、全体的にラッチケースが参照される場合、これは、ラッチプレートも包含する。
【0008】
DE10 2011 076 704 A1から、U字形状ラッチケースが知られており、これによって、入口スロットに対向した横壁はアーチ状になっている。アーチ形状は、脚部バネ用の軸があり、ロック機構コンポーネントに対して正しい位置で、軸を取り付ける、または脚部バネの軸を保持する。
【0009】
自動車用ラッチの更なる開発において常に提起される問題は、一方で、要件を満たす安全性が、特定応力限度を達成できるように保証されなければならない点である。他方で、自動車産業は、自動車を全体的に軽量化するように努力する。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、改善された自動車用ラッチを提供することを課題とする。なお、この課題は、安全性要件及び自動車産業の応力に適合し、同時に軽量化される自動車用ラッチを提供する。さらに、本発明は、単純化された構造で費用対効果の良い自動車用ラッチを提供することを課題とする。
【0011】
この課題は、独立形式請求項1の特徴部による本発明に従って解決される。本発明の有利な構成は、従属形式請求項に特定される。指摘されるべき点は、以下に説明される例示的実施形態が限定的ではなく、任意の可能な変更例が、説明に記載された特徴部および従属形式請求項で可能である点である。
【0012】
請求項1によると、本発明の課題は、少なくともキャッチ部、爪部、ラッチプレートを有して提供される自動車用ラッチによって解決されるが、キャッチ部及び爪部は、ラッチプレート上に旋回できるように装着され、ラッチプレートは、自動車用ラッチの装着の為に少なくとも2つの開口部を有し、ラッチプレートは、ラッチホルダ用の入口スロットを有し、入口スロットに対向した扇形部が設けられ、扇形部は、入口スロットに対向した半円端部領域を少なくとも有する。以下、本発明に従う自動車用ラッチの設計は、最軽量重量で最大応力を吸収できる改善された自動車用ラッチを提供するオプションを与える。本質的に、入口スロットに対向したラッチプレートの端部領域にある扇形部は、張力荷重に対して安定化効果を有する。
【0013】
本発明の文脈で自動車用ラッチが示される場合、横扉用ラッチ、スライド式ドア用ラッチ、フード用ラッチ、後部扉用ラッチが意味される。これらの自動車用ラッチの全てが、たとえば、事故で発生し得るように、極端な応力に晒される場合がある。本発明は、好ましくは、キャッチ部及び少なくとも爪部を備えた自動車用ラッチに関し、これらのキャッチ部及び少なくとも爪部は、接合ラッチプレート、すなわち、基本的には平坦なベースプレート上で互いに対して係合して配置される。キャッチ部及び少なくとも一つの爪部は、ロック機構を形成し、ロック機構は、ラッチホルダ又はロック用ボルトと相互作用する。本発明に関連してラッチホルダが参照される場合、本書において、これは、一方ではブラケット状ラッチホルダを意味し、同様に、ボルトとして設計されたロック用ボルトである。ラッチホルダは、シャシ上に装着可能であり、自動車用ラッチは、例えば、横扉に装着される。しかしながら、関連性のある逆装着も可能である。キャッチ部及び爪部は、ロック機構を形成し、ラッチプレート上で旋回する方式で、ラッチプレートに対して平行な面に装着される。
【0014】
開放された自動車用ラッチ上で、キャッチ部の切り込み部分は、ラッチホルダに対向して位置する。したがって、自動車用ラッチが閉じられるとき、ラッチホルダは、キャッチ部と係合可能である。したがって、ラッチホルダは、キャッチ部を回転または旋回させ、自動車用ラッチの閉鎖位置においてラチェット位置でキャッチ部を保持することができる。自動車用ラッチの応力方向は、たとえば、自動車の横軸方向に位置する。自動車に対する横軸方向は、同様に、Y方向と呼ばれる。自動車用ラッチが横扉、例えば、ドライバの扉に関する場合、不均衡な応力は、事故の場合、Y方向で自動車用ラッチに作用し得る。自動車用ラッチのロック機構も同様に、y方向に、好ましくは、ラッチプレートに対して平行に、ロック機構に対して平行に応力がかけられる。特に、ロック機構に対して平行、あるいは、ラッチプレートに対して平行な方向に、自動車用ラッチに応力をかけている間、扇形部は、入口スロットに対向するラッチプレートの端部領域において、自動車用ラッチに安定化効果を有する。
【0015】
本発明の一実施形態において、扇形部は、キャッチ及び爪部の方向に形成される。ラッチプレートは自動車においてネジ装着表面を形成し、たとえば、自動車用シャシが自動車用ラッチを装着する為に平らな表面の反対側にあるので、ロック機構又はロック機構用コンポーネントの方向における扇形部は都合が良い。さらに、明らかになることは、扇形部が、都合よく、ロック機構の方向で弾性エネルギを高めることである。
【0016】
扇形部がラッチプレート上のキャッチ部及び爪部の配置の反対方向に形成される場合、本発明の更なる実施形態が生じる。扇形部がラッチプレート上のロック機構と反対方向に形成される場合、ロック機構のコンポーネント又は更なるラッチコンポーネントの移動の為に、より多くのスペースがラッチプレート上に存在する。扇形部は、ラッチの可動部品の自由空間に確実な効果を有する、本発明によると、扇形部を有するラッチプレートの端部が参照される場合、ラッチプレートの切り込み部分に対向するラッチプレートの領域が記載される。キャッチ部の切り込み部分または入口領域は、ラッチの閉鎖中、ラッチホルダが係合する領域である。入口領域に対向したラッチプレートの端部領域も、たとえば、ラッチプレートの方向、例えば、ラッチプレートのY方向において、引張応力の間、極端な応力にさらされる。ラッチプレートの半円状形態または扇形部は、扇形部が半円形状にラッチホルダの入口領域を包含する範囲で、半円形態でラッチプレートを安定化させる。意外にも、ラッチプレートの半円扇形部は、ロック機構によって遙かに大きな応力が吸収できることを意味する。
【0017】
扇形部が、装着用開口部の少なくとも周りに続く場合、本発明の更なる実施形態が生じる。扇形部が装着用開口部を包含するとき、追加の安定化が起こる。このため、装着用開口部は、自動車にラッチを保持する領域を意味する。装着用開口部は、例えば、ラッチプレートに成形されるネジ用開口部でもよいが、後方にネジが装着される開口部のみでもよい。そのため、装着用開口部は、ラッチプレート及び自動車用シャシの間の圧入および/または形態嵌合接続を形成する。扇形部が、ラッチプレートに装着用開口部が設けられたラッチプレート領域内に設けられる場合、扇形部は、ラッチプレートおよびラッチプレート上に装着又は配置されるロック用コンポーネントを支持及び/又は安定化させるだけでなく、自動車用ラッチに追加の安定衝撃を有する。包含が本書で意味することは、扇形部の半円形状が装着用開口部の領域に続く、あるいは、装着用開口部の領域の周りに延びることである。扇形部は、好ましくは、ラッチホルダの入口領域に対向したラッチプレートの端部に周端部を少なくとも形成する。
【0018】
扇形部が装着用開口部から、ラッチホルダに対向したラッチプレートの端部の領域まで延びる場合、本発明の有利な実施形態が生じる。ラッチプレートは、本質的に平坦設計である。ラッチプレートは、ラッチホルダに対して反対方向に前端部を有し、そこに、入口スロットが存在するので、ラッチホルダはロック機構と係合できる。この前端部は、ラッチホルダに対向し、入口スロットによって中断されるだけの直線端部または直線コースを形成するのが好ましい。本発明によると、扇形部は、前方領域、すなわち、ラッチプレートの直線縁部まで少なくとも片側に延びているので、扇形部は、決定的なことにラッチプレートの前縁部を伴い、ラッチプレートの前方領域内で終わる。この場合、扇形部は、ラッチプレートの前方領域まで少なくとも片側に延びているので、扇形部の更なる端部も、ラッチプレートの端部で終わることができ、扇形部の、この更なる端部は、ラッチプレートの前縁部と一致する必要がない。装着用開口部も、装着用開口部の領域に扇形部を拡張することによって補強される。そのため、これは、一方ではラッチプレートの安定化を高め、ラッチプレート及び扇形部の両方は、装着用開口部により更なる安定化が可能である。扇形部および装着用開口部によって増強されたラッチプレートの領域において、高められた安定化が生じ、これが、たとえば、ラッチプレートの、特に高い応力領域を支えることができる。たとえば、装着用開口部は、ロック機構の軸受地点またはロック機構の領域に配置された装着用開口部でもよい。
【0019】
キャッチ部および爪部が自動車の閉鎖位置においてラッチホルダを固定すると同時にキャッチ部がラッチホルダと相互作用する場合、2つの装着用開口部の接続ラインが、入口スロットから見たキャッチ部と係合されるラッチホルダの領域後方に続くとともに少なくともメインラチェット位置において、本発明の更なる実施形態が生じる。接続ラインとして、ラッチプレートにおける2つの装着用開口部の間のラインが本書では考慮されるが、装着用開口部は、ラッチプレートに挿入され、装着用開口部の中央点は、ラッチプレートを経て、ラッチプレートを経て延びる接続ラインを形成する。接続ラインは、2つの装着用開口部の間で、入口スロットを超えて延びる。ラッチホルダは、ロック機構の閉鎖状態でロック機構によって保持され、しっかりと位置決めされ、ロック機構へのラッチホルダの係合領域は、ラッチプレートの前方端部から見て接続ラインの後方にある。これは、キャッチ部がラッチホルダ又はロック用ボルトを包含し、キャッチ部によって包含されたラッチホルダの領域が、ラッチプレートの前縁部から見た接続ラインの後方に位置することを意味する。
【0020】
ロック機構の閉鎖状態におけるラッチホルダの領域またはロック用ボルトの配置は、ラッチプレートへの最適な力の伝達が行われるという利点を与える。特に、この場合、扇形部は、ラッチホルダを備えるラッチシステムおよび自動車用ラッチにおいて安定化効果を有する。たとえば、引張応力がラッチホルダによって自動車用ラッチ上のY方向に作用する場合、ラッチホルダは、ロック機構に直接作用する。好ましくは、そのような配置において、少なくともキャッチ部の軸も、2つの装着用開口部の接続ラインの後方に位置する。接続ライン後方のラッチホルダの係合領域およびキャッチ部の軸の配置によって、自動車用ラッチ上のラッチホルダによる力の適用は、接続ラインを経たよじれ又はラッチプレートの包み込が生じる。このよじれ又はラッチプレートの変形は、都合の良い方式で、円形形状にラッチプレートを包含する扇形部によって避けられる。ラッチプレートの前方領域から始まる、爪部の軸も接続ラインの前方に位置する場合、極端に安定した閉鎖ユニットが形成できる。
【0021】
更なる実施形態において、装着表面は、キャッチ部、爪部、装着用開口部に対して対称に形成される。対称とは、キャッチ部の軸および爪部の軸の装着の為の領域が面に配置され、その面の後方端部で、ラッチプレートが前端部から扇形部まで対称に置かれることを意味する。ラッチプレートの前方端部は、ラッチホルダの為に入口スロットを有する端部として説明され、ラッチプレートの後方端部は、少なくとも入口スロットに対向した領域である。扇形部はラッチプレートの周りで半円状に周囲に延びるので、この対向性は、ラッチプレートの入口スロットの領域に関連するのが好ましく、そのため、扇形部がラッチプレートの前方領域に続くことは当然に可能である。装着領域の対照的形態は、費用対効果の良い生産を可能にし、構造的に簡単な解決策を作り出す。さらに、ラッチプレートは、自動車のシャシに簡単に適合できる。
【0022】
本発明の更なる実施形態において、装着表面は、少なくとも起伏部を有する。安定性を高める手段として、扇形部に加えて、起伏部、すなわち、ラッチプレートにおけるインデントは、自動車の安定性を更に高めることができる。さらに、起伏部が装着表面にアーチ状方式で挿入される場合、有利になる。たとえば、起伏部が扇形部に沿って続く場合、ラッチプレートの追加の安定性が達成される。しかしながら、起伏部は、所定位置のロック機構用コンポーネントの回転軸の装着点によって配置できる。そのため、自動車用ラッチ、特に僅かな構造的な努力の成果でラッチプレートを安定させ、低い製造コストを可能にする。
【0023】
扇形部が均一または少なくとも概略的に均一な半径を有する場合、本発明の更なる実施形態が生じる。扇形部の均一径または決定的に均一な径は、製造に対する費用対効果が良く、全体のラッチプレートにわたる均一な荷重分布、安定性の向上が達成可能である。
【0024】
以下、好ましい実施形態に基づき、添付された図面を参照して、本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、例示的実施形態は本発明を限定するものではなく、有利な実施形態を構成するにすぎないという原則が適用される。図示される特徴は、個別に、または、当該説明の他の特徴と組み合わせて実施することが可能であり、請求項も同様に、個別に又は組合せて実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、従来技術に従うラッチホルダと係合された自動車用ラッチの一部だけを示す斜視図である。
図2図2は、本発明に従うラッチホルダと係合された自動車用ラッチの一部だけを示す立体図である。
図3図3は、引張応力を伴う従来技術に従うラッチホルダと係合された自動車用ラッチの一部だけを示す上面図(上部)と、力の推移がプリラチェット位置で再現され、作用される引張応力に従う引張-伸展(expansion)特性曲線(下部)とを示す。
図4図4は、従来技術からの自動車用ラッチに従う、ラッチホルダに伴う引張応力の下でメインラチェット位置における自動車用ラッチの一部だけを示す上面図と、関連する引張-伸展曲線とを示す。
図5図5は、ラッチホルダにより引張応力の下で、プリラチェットにおける本発明に従う自動車用ラッチの上面図(上領域)と、関連する引張-伸展曲線(下領域)とを示す。
図6図6は、ラッチホルダと係合する本発明に従うメインラチェットにおける自動車用ラッチの一部だけが示された立体図(上領域)と、引張応力の下で、引張-伸展過程を再現するグラフ(下領域)とを示す。
【詳細な説明】
【0026】
図1は、ラッチホルダ2と係合される、メインラチェット位置における自動車用ラッチの一部だけが示された立体図を示す。ラッチプレート3上に、キャッチ部4および爪部5が回転できるように装着されていることが明らかである。
【0027】
さらに、ラッチプレート3は、装着用開口部6,7および起伏部9を包含し、起伏部9は、周囲および装着表面8にわたって延びている。本書では、ロック機構がキャッチ部4および爪部5から形成され、これらは、互いに係合され、ロック機構のメインラチェット位置が、図1に再現されている。ラッチホルダ2は、ベースプレート10およびラッチホルダ用ブラケット11を有する。支持メタルシートも、キャッチ部4またはキャッチ部の軸12に接続されるが、キャッチ部の軸12は、キャッチ部の軸12の安定性を確保する。図1は、自動車用ラッチの理論上の構造を示すが、本発明の機能の説明の為に重要なコンポーネントだけが再現されている。
【0028】
本発明に従うラッチプレート14は、図2に立体図で再現されている。さらに、自動車用ラッチのコンポーネントは、それらの構造において、従来技術に示された構造に対応する。メインラチェット位置16における自動車用ラッチ15は、図2に三軒されるが、爪部17は、キャッチ部19のロードアーム18と係合し、キャッチ部19の回転運動をブロックする。ラッチプレート14は、扇形部20を有し、この扇形部20は、半円形状でラッチプレート14の周りに延びている。
【0029】
装着用開口部21,22の両方の中心点の接続ラインVは、ラッチプレート14を超えて伸びている。一方ではキャッチ部の軸23,他方ではラッチホルダ用アーム24が接続ラインVの一側部に置かれるが、ここには、入口スロット25の開始部も置かれることが明らかである。本書において、この前方領域は、後方領域(キャッチ部の軸23及びラッチホルダ用アーム24が置かれる接続ラインVの後方の領域)とは区別される。扇形部20も、重要なことに接続ラインVの後方に配置、すなわち、扇形部は、(本発明にとって重要な)そのコンポーネントと共に接続ドアVの後方に置かれる。前縁26は、入口スロット25によって中断される直線ラインを形成するのが好ましい。ラッチプレート14の後方領域27は、扇形部20によって制限される。
【0030】
従来技術に従うラッチプレート1は、図3の上部に示される。キャッチ部4は、爪部5に係合され、キャッチ部4の拘束アームは、爪部5と係合する。このプリラチェット位置において、ラッチホルダ2は、キャッチ部4及びラッチホルダ5から成るロック機構によって既に保持されているが、自動車産業の安全要求6によると、十分な安定性がなければならない。本書において、安定性は、自動車用ラッ1およびラッチホルダ2の間のY方向における相対力が吸収可能であることを意味する。この十分な、ラッチ1の安定性は、張力試験で検証される。
【0031】
図3の下部には、張力-伸展の過程が、自動車用ラッ1の機能不全まで再現されている。本書において、x軸は、暫定的過程、y軸は、作用される力を描く。その後に自動車用ラッチの機能不全が生じる最大値は、Y方向における約7.3kN引張荷重で生じる。最大値M1は、本書のグラフにスケッチされているが、約0.0045秒後に達成された。それは、通常、5mm/分の速度が使用される安定間近の張力試験を伴う。
【0032】
従来技術に従う自動車用ラッチ1は、同様に、図4の上の図にも示されているが、キャッチ部4及び爪部5は、メインラチェット位置にある。ラッチホルダ2は、ラッチプレート3へと完全に移動され、キャッチ部4及び爪部5から成るロック機構によって、所定位置に保持される。ラッチ1は、Y方向、すなわち、自動車に対する横軸方向において、一定の力によって作用されるが、この場合、自動車用ラッチ1は、自動車の横軸方向において側面ドアである。約13.6kNの最大値M2は、自動車用ラッチ1の機能不全が生じる前の0.05秒後に達成された。
【0033】
図5において、図5の上部には、本発明に従う自動車用ラッチ15が再現されている。プリラチェット位置が示されているが、これによって、キャッチ部19は、爪部17と係合する。しかしながら、自動車用ラッチ15は、まだ完全に閉鎖されていない。自動車用ラッチ15も同様にY方向において、応力を伴って作用され、これによって、7.4kNの最大値M3が、自動車用ラッチ15が機能不全になる前に達成された。
【0034】
図6において、図6の上部には、自動車用ラッチ15が、メインラチェット位置において、立体図で再現されている。自動車用ラッチ15も、Y方向、すなわち、ラッチプレート14の面に対して平行にラッチホルダ28の方向に、引張応力を伴って作用された。16.7kNの最大値M4は、自動車用ラッチ15の機能不全が生じる前に確定できた。ラッチプレート14上の扇形部20のみによる、更なるラッチコンポーネントの理想的構造において、自動車用ラッチ15の安定性は、著しく高められた。
【0035】
従来技術に従う自動車用ラッチ1の機能不全が13.6kNの引張応力で生じた場合、従来技術に従う自動車用ラッチの機能不全の間、接続ラインVの後方領域が上方に曲がり、自動車用ラッチの機能不全が最終的に生じることが確認された。従来技術に従うラッチプレートの曲がりは、扇形部20を持った本発明に従うラッチプレート14を用いて避けることができるであろう。図2及び図6から明らかなように、扇形部20は、ラッチプレート14の周りに半円形状に延び、装着用開口部22を包含する。
【0036】
【符合の説明】
【0037】
1…自動車用ラッチ、2…ラッチホルダ、3…ラッチプレート、4…キャッチ部、5…爪部、6, 7…装着用開口部、8…装着表面、9…起伏部、10…ベースプレート、11…ラッチホルダ用ブラケット、12…キャッチ部の軸、13…支持シートメタル、14…ラッチプレート15…自動車ドア用ラッチ、16…メインラチェット位置、17…爪部、18…ロードアーム、19…キャッチ部、20…扇形部、21,22…装着用開口部、23…キャッチ部の軸、24…ラッチホルダ用アーム25…入口スロット、26…前縁、27…後方領域、28…ラッチホルダ、V…接続ライン、M…最大値
図1
図2
図3
図4
図5
図6