(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記異物侵入防止機構は、前記鍔部の外周縁から前記隔壁に向けて前記連結軸が延びる方向に突出する外縁部を備え、該外縁部と前記挿入部との間に凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の電磁接触器。
前記異物侵入防止機構は、前記隔壁から前記連結軸の延長方向に延長した突出部と、該突出部の先端から前記貫通孔に向けて前記隔壁と平行に延長した板部とで前記鍔部の外側を覆うように形成された異物侵入防止補助部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電磁接触器。
前記異物侵入防止機構は、前記貫通孔の周囲に凹部を形成した前記隔壁と、前記鍔部の外周縁から前記隔壁の凹部に向けて前記連結軸の延長方向に延長した縁部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の電磁接触器。
前記電磁石ユニット側隔壁は、前記磁気ヨークに載置され、前記補助接点側固定接触子を支持する補助固定接触子支持部材を連結する連結板部で構成されていることを特徴とする請求項7に記載の電磁接触器。
前記電磁石ユニット側異物侵入防止機構は、前記電磁石ユニット側鍔部の外周縁から前記電磁石ユニット側隔壁に向けて前記連結軸が延びる方向に突出する電磁石ユニット側外縁部を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の電磁接触器。
前記電磁石ユニット側異物侵入防止機構は、前記電磁石ユニット側鍔部の前記電磁石ユニット側隔壁側の面に設けられた複数の電磁石ユニット側凹部を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の電磁接触器。
前記電磁石ユニット側異物侵入防止機構は、前記電磁石ユニット側隔壁から前記連結軸の延長方向に延長した電磁石ユニット側突出部と、該電磁石ユニット側突出部の先端から前記電磁石ユニット側隔壁の貫通孔に向けて前記電磁石ユニット側隔壁と平行に延長した電磁石ユニット側板部とで前記電磁石ユニット側鍔部の外側を覆うように形成された電磁石ユニット側異物侵入防止補助部を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の電磁接触器。
前記電磁石ユニット側異物侵入防止機構は、前記電磁石ユニット側隔壁の貫通孔の周囲に凹部を形成した前記電磁石ユニット側隔壁と、前記電磁石ユニット側鍔部の外周縁から前記電磁石ユニット側隔壁の凹部に向けて前記連結軸の延長方向に延長した電磁石ユニット側縁部とを備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の電磁接触器。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る電磁接触器は、
図1乃至
図3(a),(b)に示されている。
図1に示す電磁接触器1は、電流路の開閉を行うものであり、主接点機構2と、主接点機構2の後述する主接点側可動接触子23を駆動する電磁石ユニット3と、主接点側可動接触子23と連動する補助接点機構4と、収容室5とを備えている。
主接点機構2は、収容室5を構成するセラミックス製の角筒体6内に配置されている。角筒体6は、頂板部によって上側が閉塞されるとともに、下側は開放されている。角筒体6の下端部は収容室5を構成する金属製の接合部材7に気密状態で接合され、その接合部材7の下端部が後述する上部磁気ヨーク8の上面にシール接合されている。そして、主接点機構2と補助接点機構4のとの間であって角筒体6の下端面には絶縁性の隔壁10が設けられ、隔壁10によって仕切られた上側に主接点機構収容室Aが形成されると共に下側に補助接点機構収容室Bが形成される。隔壁10は、主接点機構2で発生するアークを遮断することを主目的として設置される。
【0010】
そして、主接点機構2は、主接点機構収容室A内に収容され、角筒体6の頂板部に固定された一対の主接点側固定接触子21,22と、これら一対の主接点側固定接触子21,22に対して接離可能に配置されている主接点側可動接触子23とを備えている。各主接点側固定接触子21,22は、導電性金属材料で形成されて角筒体6の頂板部に
図1の左右方向に所定間隔を離して固定される。
また、主接点側可動接触子23は、導電性金属を材料とした
図1の左右方向に長尺な導電板であり、電磁石ユニット3の後述する可動プランジャ33に固定された連結軸34に上下移動可能に支持される。連結軸34の主接点側可動接触子23よりも下側であって主接点機構収容室A内に位置する部分には、フランジ部34aが外方に突出するように形成されている。そして、フランジ部34aと主接点側可動接触子23との間には、主接点側可動接触子23を上方へ付勢する接触スプリング24が設けられている。
【0011】
連結軸34は、隔壁10の中央部に形成された貫通孔10aを挿通し、上下方向略中央部で後述する補助可動接触子支持部材45が固定されるとともに、下端部で可動プランジャ33に連結されている。
主接点側可動接触子23は、釈放状態で、両端に形成された接点部のそれぞれが一対の主接点側固定接触子21,22の接点部のそれぞれと下方に所定間隔を保って離間した状態となる。また、主接点側可動接触子23は、投入状態になると、上方に移動し、両端に形成された接点部のそれぞれが一対の主接点側固定接触子21,22の接点部のそれぞれに、接触スプリング24による所定の接触力で接触する。
また、補助接点機構4は、補助接点機構収容室B内に収容され、複数対(本実施形態にあっては2対)の補助接点側固定接触子41,42及びこれら複数対の補助接点側固定接触子41,42に接離可能な複数(本実施形態にあっては2つ)の補助接点側可動接触子43を有する。この補助接点機構4は、主接点機構2の開閉状態の検知や主接点機構2における主接点側可動接触子23の主接点側固定接触子21,22に対する溶着状態の検知等に用いられる。
【0012】
ここで、複数対の補助接点側固定接触子41,42は、絶縁性の補助固定接触子支持部材44に固定されている。この補助固定接触子支持部材44は、
図1及び
図2に示すように、一方側の複数の補助接点側固定接触子41を前後方向(
図1における紙面に対して直交する方向)に所定間隔離して固定する一方側固定部44aと、一方側固定部44aに対して右方向に所定間隔を置いて配置された、他方側の複数の補助接点側固定接触子42を前後方向に所定間隔離して固定する他方側固定部44bとを備えている。これら一方側固定部44aの下端部と他方側固定部44bの下端部とは、連結板部44cとによって連結されている。補助固定接触子支持部材44は、絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体的に形成される。そして、一方側固定部44aの下面、他方側固定部44bの下面、及び連結板部44cの下面は面一に形成されている。補助固定接触子支持部材44は、一方側固定部44aの下面、他方側固定部44bの下面、及び連結板部44cの下面が上部磁気ヨーク8の上面に沿うように、上部磁気ヨーク8上に載置される。連結板部44cの中央部には、連結軸34が挿通する貫通孔44dが形成されている。連結板部44cは、電磁石ユニット側隔壁を構成する。
【0013】
また、複数の補助接点側可動接触子43は、
図1及び
図2に示すように、主接点側可動接触子23と可動プランジャ33との間の連結軸34に固定された補助可動接触子支持部材45に上下移動可能に支持されている。補助可動接触子支持部材45は、
図2に示すように、前後方向(紙面に対して直交する方向)に延びる略方形状に形成された補助可動接触子支持部46を備え、各補助接点側可動接触子43は、付勢スプリング50によって常時上方に付勢された状態で補助可動接触子支持部46に支持されている。
ここで、各対の補助接点側固定接触子41,42及び各補助接点側可動接触子43は、a接点(ノーマリーオープンタイプの接点)を構成しており、補助接点側可動接触子43は、主接点側可動接触子23が釈放状態で、両端に形成された接点部のそれぞれが一対の補助接点側固定接触子41,42の接点部のそれぞれと下方に所定間隔を保って離間した状態となる。また、補助接点側可動接触子43は、主接点側可動接触子23が投入状態となると、上方に移動し、両端に形成された接点部のそれぞれが一対の補助接点側固定接触子41,42の接点部のそれぞれに、付勢スプリング50による所定の接触力で接触する。
なお、各対の補助接点側固定接触子41,42及び各補助接点側可動接触子43は、b接点(ノーマリークローズタイプの接点)としてもよい。また、一方側の補助接点側固定接触子41,42及び補助接点側可動接触子43をa接点とし、他方側の補助接点側固定接触子41,42及び補助接点側可動接触子43をb接点としてもよい。
【0014】
次に、電磁石ユニット3は、連結軸34の下端に固定され、励磁されることにより主接点側可動接触子23及び補助接点側可動接触子43を上方させる可動プランジャ33と、可動プランジャ33を駆動する励磁コイル32とを備えている。
電磁石ユニット3は、
図1及び
図2に示すように、側面から見てU字形状の下部磁気ヨーク31を備えている。下部磁気ヨーク31の開放端となる上端には、板状の上部磁気ヨーク8が固定され、この上部磁気ヨーク8の上面に前述の接合部材7の下端部がシール接合される。そして、上部磁気ヨーク8の中央部に貫通孔8aが形成される。下部磁気ヨーク31及び上部磁気ヨーク8により可動プランジャ33を収容する磁気ヨークを構成する。
【0015】
また、上部磁気ヨーク8の下面の中央部には、貫通孔8aを囲むように有底筒状のキャップ9がシール接合される。キャップ9は、板状の上部磁気ヨーク8によって補助接点機構収容室Bと仕切られた可動プランジャ収容室Cを形成し、この可動プランジャ収容室C内に、連結軸34が貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを挿通した状態で可動プランジャ33が収容される。従って、角筒体6、接合部材7、上部磁気ヨーク8及びキャップ9により主接点機構2、補助接点機構4、連結軸34及び可動プランジャ33を密封する収容室5を構成する。収容室5内には、アーク消弧用のガスが封入されている。
【0016】
また、可動プランジャ33には、その上端面から下方に凹む復帰スプリング収容凹部33aが形成されている。復帰スプリング収容凹部33aには、上部磁気ヨーク8の下面との間で可動プランジャ33を下方に付勢する復帰スプリング35が配設されている。
また、励磁コイル32は、下部磁気ヨーク31の底板上であってキャップ9の周囲に配置されている。
このように構成された電磁接触器1において、主接点機構2における主接点側可動接触子23の開く動作や閉じる動作に伴って、主接点機構2において異物が発生することがある。例えば、アーク発生によって金属粉が発生したり、主接点側可動接触子23が連結軸34に対して摺動した際に削れカスが発生したりする。この異物は、主接点機構収容室A内から隔壁10の貫通孔10aを通って補助接点機構収容室B内に侵入してしまうことがある。また、その逆に、異物が補助接点機構収容室B内から隔壁10の貫通孔10aを通って主接点機構収容室A内に侵入してしまうこともある。異物が絶縁物の場合には、その異物が補助接点機構4の接点部や主接点機構2の接点部に付着すると、導通不良の原因となる。
【0017】
また、補助接点機構収容室B内の異物は、補助接点機構収容室B内から連結板部(電磁石ユニット側隔壁)44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入してしまうこともある。また、その逆に可動プランジャ収容室C内から上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを通って補助接点機構収容室B内に侵入してしまうこともある。異物が金属材の場合において可動プランジャ33の接極面に付着すると、動作不良の原因となる。
このため、隔壁10の貫通孔10aの周囲には、異物侵入防止機構60が設けられている。
また、連結板部(電磁石ユニット側隔壁)44cの貫通孔44dの周囲には、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70が設けられている。
【0018】
ここで、異物侵入防止機構60は、
図1及び
図2に示すように、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の上面に設けられ、隔壁10の貫通孔10a内に入り込む円筒状の挿入部61を備えている。また、異物侵入防止機構60は、補助接点機構収容室B内において挿入部61から連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の鍔部62を備えている。鍔部62の上下方向の位置は、
図3(a)に示すように、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、鍔部62と隔壁10との間に十分な隙間が生じるとともに補助接点側固定接触子41,42よりも上方の位置である。また、鍔部62の上下方向の位置は、
図3(b)に示すように、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、鍔部62と隔壁10との間に僅かな隙間(
図3(b)においては鍔部62と隔壁10とは隙間がないように見えるが実際はわずかな隙間がある)が生じるとともに補助接点側固定接触子41,42よりも上方の位置である。また、鍔部62の大きさを特定する半径は、外周縁が一方側固定部44a及び他方側固定部44bに接触しない程度の最大の大きさである。
【0019】
また、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、
図1及び
図2に示すように、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の下端部から補助接点機構収容室B内で連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の電磁石ユニット側鍔部71を備えている。
電磁石ユニット側鍔部71の上下方向の位置は、
図3(a)に示すように、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と連結板部44cとの間にわずかな隙間が生じる位置である。また、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向の位置は、
図3(b)に示すように、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と連結板部44cとの間に十分な隙間が生じる位置である。また、電磁石ユニット側鍔部71の大きさを特定する半径は、外周縁が一方側固定部44a及び他方側固定部44bに接触しない程度の最大の大きさである。
なお、補助可動接触子支持部材45は、補助可動接触子支持部46とともに、挿入部61、鍔部62及び電磁石ユニット側鍔部71を絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体的に形成される。
【0020】
次に、第1実施形態の電磁接触器1の動作を説明する。
今、一方の主接点側固定接触子21が例えば大電流を供給する電力供給源に接続され、他方の主接点側固定接触子22が負荷装置に接続されているものとする。
この状態で、
図3(a)に示すように、電磁石ユニット3における励磁コイル32が非励磁状態にあって、電磁石ユニット3で可動プランジャ33を上昇させる励磁力を発生していない釈放状態にあるものとする。
この釈放状態では、可動プランジャ33が復帰スプリング35によって、上部磁気ヨーク8から離れる下方向に付勢される。このため、可動プランジャ33に連結軸34を介して連結されている主接点機構2の主接点側可動接触子23が、一対の主接点側固定接触子21,22に対して下方に所定距離だけ離間している。このため、一対の主接点側固定接触子21,22の間の電流路が遮断状態にあり、主接点機構2が開いた状態となっている。
【0021】
この釈放状態から、電磁石ユニット3の励磁コイル32に通電すると、この電磁石ユニット3で励磁力が発生し、
図3(b)に示すように、可動プランジャ33を復帰スプリング35の付勢力に抗して上方に押し上げる。
このように、可動プランジャ33が上昇することにより、可動プランジャ33に連結軸34を介して連結されている主接点側可動接触子23も上昇し、主接点機構2の主接点側可動接触子23が、一対の主接点側固定接触子21,22に対して接触スプリング24の接触圧で接触する。
このため、電力供給源の大電流が、一方の主接点側固定接触子21、主接点側可動接触子23、他方の主接点側固定接触子22を通じて負荷装置に供給され、主接点機構2が閉じた状態となる。
【0022】
また、主接点機構2が開いた状態から閉じた状態になると、補助接点機構4の各補助接点側可動接触子43は、各対の補助接点側固定接触子41,42に接触し、各対の主接点側固定接触子21,22の間に電流が流れることに流れることになる。
そして、主接点機構2が閉じた状態から、負荷装置への電流供給を遮断する場合には、電磁石ユニット3の励磁コイル32への通電を停止する。
励磁コイル32への通電を停止すると、電磁石ユニット3で可動プランジャ33を上方に移動させる励磁力がなくなることにより、可動プランジャ33が復帰スプリング35の付勢力によって下降する。
【0023】
この可動プランジャ33が下降することにより、連結軸34を介して連結された主接点側可動接触子23が下降する。これに応じて接触スプリング24で接触圧を与えているときには、主接点側可動接触子23が、一対の主接点側固定接触子21,22に接触している。その後、接触スプリング24の接触圧がなくなった時点で、主接点側可動接触子23が一対の主接点側固定接触子21,22から下方に離間する開極開始状態となる。
このような開極開始状態となると、主接点側可動接触子23の両接点部と、一対の主接点側固定接触子21,22の接点部との間にアークが発生し、アークによって電流の通電状態が継続されることになる。このアークは、図示しない消弧装置によって消弧される。
そして、可動プランジャ33の釈放動作が終了すると、開極終了となる。
【0024】
ここで、主接点機構2における主接点側可動接触子23の開く動作や閉じる動作に伴って、主接点機構2において異物が発生することがある。例えば、アーク発生によって金属粉が発生したり、主接点側可動接触子23が連結軸34に対して摺動した際に削れカスが発生したりする。この異物が主接点機構収容室Aから隔壁10の貫通孔10aを介して補助接点機構収容室Bへ侵入しようとすると、異物侵入防止機構60によってその侵入が防止される。
具体的に述べると、異物侵入防止機構60の挿入部61が隔壁の貫通孔10a内に入り込んでいるので(挿入部61は
図3(a),(b)に示すように主接点機構2が開いた状態及び閉じた状態のいずれでも貫通孔10a内に入り込んでいる)、異物が貫通孔10aを通過して補助接点機構収容室Bへ侵入することは挿入部61によって先ず阻止される。
【0025】
それにもかかわらず、挿入部61と貫通孔10aとの間の隙間を通過して補助接点機構収容室Bへ侵入する異物もある。この異物は、補助接点機構収容室B内において挿入部61から連結軸34が延びる方向と直交する外方に突出する鍔部62上に乗り、鍔部62によって捕獲される。このため、鍔部62よりも下側に位置する補助可動接触子支持部46に支持された補助接点側可動接触子43及び補助接点側固定接触子41,42に異物が付着するのを効果的に阻止することができる。
従って、異物が補助接点機構4の接点部に付着して導通不良の原因となることはない。
【0026】
また、補助接点機構収容室B内から貫通孔10aを介して主接点機構収容室A内に侵入するような異物も鍔部62によって捕獲されるので、主接点側可動接触子23及び主接点側固定接触子21,22に異物が付着するのを効果的に阻止することができる。
また、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が防止される。
具体的に述べると、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、電磁石ユニット側鍔部71によってその進行が阻止される。これにより、かかる異物が可動プランジャ収容室C内に侵入するのを阻止できる。このため、異物が可動プランジャ33の接極面に付着することが阻止でき、動作不良の原因となることを回避することができる。
【0027】
また、その逆に可動プランジャ収容室C内から上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを通って補助接点機構収容室B内に侵入する異物も電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその進行が防止される。具体的には、かかる異物は電磁石ユニット側鍔部71によって捕獲される。
なお、第1実施形態に係る電磁接触器1は、主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cの順に上側から下側に向けて垂直方向に配置されているが、電磁接触器1を横にして主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cを水平方向に向くように設置してもよい。
【0028】
この場合であっても、異物侵入防止機構60は、主接点機構収容室Aから貫通孔10aを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入及び補助接点機構収容室Bから貫通孔10aを介しての主接点機構収容室Aへの異物の侵入を防止することができる。
また、この場合であっても、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、補助接点機構収容室Bから連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを介しての可動プランジャ収容室Cへの異物の侵入及び可動プランジャ収容室Cから上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入を防止することができる。
【0029】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電磁接触器を
図4及び
図5を参照して説明する。
図4及び
図5において、
図1乃至
図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
本発明の第2実施形態に係る電磁接触器は、その基本構造は
図1乃至
図3に示す第1実施形態に係る電磁接触器1と同様であるが、異物侵入防止機構60及び電磁石ユニット側異物侵入防止機構70の構成が相違している。
【0030】
即ち、第2実施形態に係る電磁接触器1における異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の上面に設けられ、隔壁10の貫通孔10a内に入り込む円筒状の挿入部61を備えている。また、異物侵入防止機構60は、補助接点機構収容室B内において挿入部61から連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の鍔部62を備えている。
但し、異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と異なり、円板状の鍔部62の外周縁から隔壁10に向けて連結軸34が延びる方向(上方向)に突出する環状の外縁部63を備え、外縁部63と挿入部61との間に環状の凹部63aを形成している。
【0031】
ここで、鍔部62の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における鍔部62の半径よりも小さくなっている。また、鍔部62の上下方向の位置は、第1実施形態に係る電磁接触器1における鍔部62の上下方向の位置よりもやや下方側にずれている。
また、外縁部63の高さは、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、外縁部63と隔壁10との間に十分な隙間が生じる高さである。また、外縁部63の高さは、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、外縁部63と隔壁10との間に僅かな隙間が生じる高さである。
【0032】
また、第2実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の下端部から補助接点機構収容室B内で連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の電磁石ユニット側鍔部71を備えている。
但し、第2実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第2実施形態に係る電磁接触器1と異なり、円板状の電磁石ユニット側鍔部の71の外周縁から連結板部(電磁石ユニット側隔壁)44cに向けて連結軸34が延びる方向(下方向)に突出する環状の電磁石ユニット側外縁部72を備えている。これにより、電磁石ユニット側外縁部72の内側であって連結軸34の外側には環状の凹部72aが形成されている。
【0033】
ここで、電磁石ユニット側鍔部の71の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側鍔部71の半径よりも小さくなっている。また、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向の位置は、第1実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側鍔部71の上下方向の位置よりもやや上方側にずれている。
また、電磁石ユニット側外縁部72の高さは、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、電磁石ユニット側外縁部72と連結板部44cとの間にわずかな隙間が生じる高さである。また、電磁石ユニット側外縁部72の高さは、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、電磁石ユニット側外縁部72と連結板部44cとの間に十分な隙間が生じる高さである。
【0034】
なお、補助可動接触子支持部材45は、補助可動接触子支持部46とともに、挿入部61、鍔部62、外縁部63、電磁石ユニット側鍔部71及び電磁石ユニット側外縁部72を絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体的に形成される。
このように構成された第2実施形態に係る電磁接触器1の作用につき、
図11を参照して説明する。
第2実施形態に係る電磁接触器1において、
図11に示すように、主接点側可動接触子23の開く動作や閉じる動作に伴って、異物Fが発生することがある。例えば、アークDの発生によって金属粉が発生したり、主接点側可動接触子23が連結軸34に対して摺動した際に
図11における符号Eの部分で削れカスが発生したりする。この異物Fは、主接点機構収容室A内から隔壁10の貫通孔10aを通って補助接点機構収容室B内に侵入してしまうことがある。また、その逆に、異物Fが補助接点機構収容室B内から隔壁10の貫通孔10aを通って主接点機構収容室A内に侵入してしまうこともある。
【0035】
また、補助接点機構収容室B内の異物Fは、補助接点機構収容室B内から連結板部(電磁石ユニット側隔壁)44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入してしまうこともある。また、その逆に可動プランジャ収容室C内から上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを通って補助接点機構収容室B内に侵入してしまうこともある。
ここで、異物Fが主接点機構収容室Aから隔壁10の貫通孔10aを介して補助接点機構収容室Bへ侵入しようとすると、異物侵入防止機構60によってその侵入が防止される。
【0036】
具体的に述べると、異物侵入防止機構60の挿入部61が隔壁の貫通孔10a内に入り込んでいるので、異物Fが貫通孔10aを通過して補助接点機構収容室Bへ侵入することは挿入部61によって先ず阻止される。
それにもかかわらず、
図11に示すように、挿入部61と貫通孔10aとの間の隙間を通過して補助接点機構収容室Bへ侵入する異物Fもある。この異物Fは、外縁部63と挿入部61との間に形成された環状の凹部63aによって捕獲される。このため、凹部63aよりも下側に位置する補助接点側可動接触子43及び補助接点側固定接触子41,42に異物が付着するのをより効果的に阻止することができる。
【0037】
なお、第1実施形態に係る電磁接触器1においては、平板状の鍔部62で異物を捕獲しているのに対し、第1実施形態に係る電磁接触器1においては、凹部63aで異物を捕獲できるため、異物の捕獲能力を向上することができる。
また、補助接点機構収容室B内から貫通孔10aを介して主接点機構収容室A内に侵入するような異物Fも凹部63aによって捕獲されるので、主接点側可動接触子23及び主接点側固定接触子21,22に異物が付着するのをより効果的に阻止することができる。
また、補助接点機構収容室B内から連結板部(電磁石ユニット側隔壁)44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物Fは、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が防止される。
【0038】
具体的に述べると、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物Fは、電磁石ユニット側外縁部72により貫通孔44dの手前でその進行が阻止される。また、異物Fが進行しても凹部72a内に捕獲される。これにより、かかる異物Fが可動プランジャ収容室C内に侵入するのを阻止できる。
また、その逆に可動プランジャ収容室C内から上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを通って補助接点機構収容室B内に侵入する異物Fも電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が阻止される。具体的には、かかる異物Fは電磁石ユニット側外縁部72と連結軸34との間に形成される凹部72aに捕獲される。
【0039】
なお、第2実施形態に係る電磁接触器1も、電磁接触器1を横にして主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cを水平方向に向くように設置してもよい。
この場合であっても、異物侵入防止機構60は、主接点機構収容室Aから貫通孔10aを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入及び補助接点機構収容室Bから貫通孔10aを介しての主接点機構収容室Aへの異物の侵入を防止することができる。
また、この場合であっても、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、補助接点機構収容室Bから連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを介しての可動プランジャ収容室Cへの異物の侵入及び可動プランジャ収容室Cから上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入を防止することができる。
【0040】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る電磁接触器を
図6を参照して説明する。
図6において、
図1乃至
図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
本発明の第3実施形態に係る電磁接触器は、その基本構造は
図1乃至
図3に示す第1実施形態に係る電磁接触器1と同様であるが、異物侵入防止機構60及び電磁石ユニット側異物侵入防止機構70の構成が相違している。
【0041】
即ち、第3実施形態に係る電磁接触器1における異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の上面に設けられ、隔壁10の貫通孔10a内に入り込む円筒状の挿入部61を備えている。また、異物侵入防止機構60は、補助接点機構収容室B内において挿入部61から連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の鍔部62を備えている。
但し、第3実施形態に係る電磁接触器1における異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と異なり、円板状の鍔部62の隔壁10側の面(上面)に設けられた複数(本実施形態にあっては3つ)の凹部64を備えている。各凹部64は、鍔部62の中心を中心とした円環状であって、鍔部62の径方向が大きくなるにつれて所定ピッチで半径が大きくなる円環状に形成されている。
【0042】
ここで、鍔部62の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における鍔部62の半径よりも小さくなっている。
また、鍔部62の厚さは第1実施形態に係る電磁接触器1における鍔部62の厚さよりも厚くなっている。鍔部62の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、鍔部62と隔壁10との間に十分な隙間が生じる上下方向位置である。また、鍔部62の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、鍔部62と隔壁10との間に僅かな隙間が生じる上下方向位置である。
【0043】
また、第3実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の下端部から補助接点機構収容室B内で連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の電磁石ユニット側鍔部71を備えている。
但し、第3実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第1実施形態に係る電磁接触器1と異なり、円板状の電磁石ユニット側鍔部71の連結板部44c側の面(下面)に設けられた複数の電磁石ユニット側凹部73を備えている。各電磁石ユニット側凹部73は、電磁石ユニット側鍔部71の中心を中心とした円環状であって、電磁石ユニット側鍔部71の径方向が大きくなるにつれて所定ピッチで半径が大きくなる円環状に形成されている。
【0044】
ここで、電磁石ユニット側鍔部71の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側鍔部71の半径よりも小さくなっている。
また、電磁石ユニット側鍔部71の厚さは、第1実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側鍔部71の厚さよりも厚くなっている。また、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と連結板部44cとの間にわずかな隙間が生じる位置である。また、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と連結板部44cとの間に十分な隙間が生じる上下方向位置である。
【0045】
なお、補助可動接触子支持部材45は、補助可動接触子支持部46とともに、挿入部61、複数の凹部64を形成した鍔部62及び複数の電磁石ユニット側凹部73を形成した電磁石ユニット側鍔部71を絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体的に形成される。
このように構成された第3実施形態に係る電磁接触器1によれば、第1及び第2実施形態に係る電磁接触器1と同様に、主接点機構収容室A内の異物が主接点機構収容室Aから隔壁10の貫通孔10aを介して補助接点機構収容室Bへ侵入しようとしたときに、異物侵入防止機構60によってその侵入を防止することができる。
【0046】
具体的に述べると、異物侵入防止機構60の挿入部61が隔壁の貫通孔10a内に入り込んでいるので、異物が貫通孔10aを通過して補助接点機構収容室Bへ侵入することは挿入部61によって先ず阻止される。
それにもかかわらず、挿入部61と貫通孔10aとの間の隙間を通過して補助接点機構収容室Bへ侵入する異物は、鍔部62の隔壁10側の面(上面)に設けられた複数(本実施形態にあっては3つ)の凹部64によって捕獲される。このため、凹部64よりも下側に位置する補助接点側可動接触子43及び補助接点側固定接触子41,42に異物が付着するのをより効果的に阻止することができる。
【0047】
なお、第1実施形態に係る電磁接触器1においては、平板状の鍔部62で異物を捕獲しているのに対し、第3実施形態に係る電磁接触器1においては、複数の凹部64で異物を捕獲できるため、異物の捕獲能力を向上することができる。
また、補助接点機構収容室B内から貫通孔10aを介して主接点機構収容室A内に侵入するような異物も複数の凹部64によって捕獲されるので、主接点側可動接触子23及び主接点側固定接触子21,22に異物が付着するのをより効果的に阻止することができる。
【0048】
また、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が防止される。
具体的に述べると、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、電磁石ユニット側鍔部71の厚みによってその進行が阻止される。また、仮に異物が進行しても、複数の電磁石ユニット側凹部73によって捕獲される。これにより、かかる異物Fが可動プランジャ収容室C内に侵入するのを阻止できる。
【0049】
また、その逆に可動プランジャ収容室C内から上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを通って補助接点機構収容室B内に侵入する異物Fも電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が阻止される。具体的には、かかる異物Fは複数の電磁石ユニット側凹部73に捕獲される。
なお、第3実施形態に係る電磁接触器1においても、電磁接触器1を横にして主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cを水平方向に向くように設置してもよい。
【0050】
この場合であっても、異物侵入防止機構60は、主接点機構収容室Aから貫通孔10aを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入及び補助接点機構収容室Bから貫通孔10aを介しての主接点機構収容室Aへの異物の侵入を防止することができる。
また、この場合であっても、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、補助接点機構収容室Bから連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを介しての可動プランジャ収容室Cへの異物の侵入及び可動プランジャ収容室Cから上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入を防止することができる。
【0051】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る電磁接触器を
図7を参照して説明する。
図7において、
図1乃至
図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
本発明の第4実施形態に係る電磁接触器1は、その基本構造は
図1乃至
図3に示す第1実施形態に係る電磁接触器1と同様であるが、異物侵入防止機構60及び電磁石ユニット側異物侵入防止機構70の構成が相違している。
【0052】
即ち、第4実施形態に係る電磁接触器1における異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の上面に設けられ、隔壁10の貫通孔10a内に入り込む円筒状の挿入部61を備えている。また、異物侵入防止機構60は、補助接点機構収容室B内において挿入部61から連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の鍔部62を備えている。
但し、第4実施形態に係る電磁接触器1における異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と異なり、隔壁10の補助接点機構収容室B側の面(下面)から連結軸34の延長方向(下方向)に延長した円筒状の突出部66と、突出部66の先端から貫通孔10aに向けて隔壁10と平行に延長した板部67とで鍔部62の外側を覆うように形成された異物侵入防止補助部65を備えている。
【0053】
ここで、鍔部62の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における鍔部62の半径よりも小さくなっている。
また、異物侵入防止補助部65の板部67は、鍔部62の下側を覆うように形成されているが、板部67の中央部に補助可動接触子支持部材45が挿通可能な貫通孔67aが形成されている。
そして、鍔部62の上下方向の位置は、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、鍔部62と隔壁10との間に十分な隙間が生じるとともに鍔部62と板部67との間にわずかな隙間が生じる位置である。また、鍔部62の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、鍔部62と隔壁10との間に僅かな隙間が生じる上下方向位置である。
【0054】
また、第4実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の下端部から補助接点機構収容室B内で連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の電磁石ユニット側鍔部71を備えている。
但し、第4実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第1実施形態に係る電磁接触器1と異なり、連結板部44c(電磁石ユニット側隔壁)の補助接点機構収容室B側の面(上面)から連結軸34の延長方向(上方向)に延長した円筒状の電磁石ユニット側突出部75と、電磁石ユニット側突出部75の先端から連結板部44cの貫通孔44dに向けて連結板部44cと平行に延長した電磁石ユニット側板部76とで電磁石ユニット側鍔部71の外側を覆うように形成された電磁石ユニット側異物侵入防止補助部74を備えている。
【0055】
ここで、電磁石ユニット側鍔部71の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側鍔部71の半径よりも小さくなっている。
また、電磁石ユニット側異物侵入防止補助部74の電磁石ユニット側板部76は、電磁石ユニット側鍔部71の上側を覆うように形成されているが、電磁石ユニット側板部76の中央部に補助可動接触子支持部材45が挿通可能な貫通孔76aが形成されている。
そして、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向の位置は、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と連結板部44cとの間にわずかな隙間が生じるとともに電磁石ユニット側鍔部71と電磁石ユニット側板部76との間に十分な隙間が生じる位置である。また、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と連結板部44cとの間に十分な隙間が生じるとともに電磁石ユニット側鍔部71と電磁石ユニット側板部76との間にわずかな隙間が生じる位置である。
【0056】
なお、補助可動接触子支持部材45は、補助可動接触子支持部46とともに、挿入部61、鍔部62及び電磁石ユニット側鍔部71を絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体的に形成される。
また、隔壁10は、異物侵入防止補助部65を含めて絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体に形成されている。
更に、補助固定接触子支持部材44は、一方側固定部44a、他方側固定部44b、及び連結板部44cとともに、電磁石ユニット側異物侵入防止補助部74を含めて一体に形成されている。
【0057】
このように構成された第4実施形態に係る電磁接触器1によれば、第1乃至第3実施形態に係る電磁接触器1と同様に、主接点機構収容室A内の異物が主接点機構収容室Aから隔壁10の貫通孔10aを介して補助接点機構収容室Bへ侵入しようとしたときに、異物侵入防止機構60によってその侵入を防止することができる。
具体的に述べると、異物侵入防止機構60の挿入部61が隔壁の貫通孔10a内に入り込んでいるので、異物が貫通孔10aを通過して補助接点機構収容室Bへ侵入することは挿入部61によって先ず阻止される。
【0058】
それにもかかわらず、挿入部61と貫通孔10aとの間の隙間を通過して補助接点機構収容室Bへ侵入する異物は、鍔部62の上面で捕獲される。また、鍔部62の上面から落ちた異物は異物侵入防止補助部65により捕獲される。このため、補助接点側可動接触子43及び補助接点側固定接触子41,42に異物が付着するのをより一層効果的に阻止することができる。
なお、第1実施形態に係る電磁接触器1においては、平板状の鍔部62で異物を捕獲しているのに対し、第4実施形態に係る電磁接触器1においては、異物侵入防止補助部65により鍔部62の上面から落ちた異物を捕獲するようにしているので、異物の捕獲能力をより向上することができる。
【0059】
また、補助接点機構収容室B内から貫通孔10aを介して主接点機構収容室A内に侵入するような異物も鍔部62及び異物侵入防止補助部65によって捕獲されるので、主接点側可動接触子23及び主接点側固定接触子21,22に異物が付着するのをより一層効果的に阻止することができる。
また、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が防止される。
【0060】
具体的に述べると、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、先ず、電磁石ユニット側異物侵入防止補助部74によってその進行が阻止される。また、仮に異物が進行しても、電磁石ユニット側鍔部71によって捕獲される。これにより、かかる異物が可動プランジャ収容室C内に侵入するのを阻止できる。
また、その逆に可動プランジャ収容室C内から上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを通って補助接点機構収容室B内に侵入する異物Fも電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が阻止される。具体的には、かかる異物は電磁石ユニット側鍔部71及び電磁石ユニット側異物侵入防止補助部74に捕獲される。
【0061】
なお、第4実施形態に係る電磁接触器1においても、電磁接触器1を横にして主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cを水平方向に向くように設置してもよい。
この場合であっても、異物侵入防止機構60は、主接点機構収容室Aから貫通孔10aを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入及び補助接点機構収容室Bから貫通孔10aを介しての主接点機構収容室Aへの異物の侵入を防止することができる。
また、この場合であっても、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、補助接点機構収容室Bから連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを介しての可動プランジャ収容室Cへの異物の侵入及び可動プランジャ収容室Cから上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入を防止することができる。
【0062】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る電磁接触器を
図8乃至
図10を参照して説明する。
図8乃至
図10において、
図1乃至
図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
本発明の第5実施形態に係る電磁接触器1は、その基本構造は
図1乃至
図3に示す第1実施形態に係る電磁接触器1と同様であるが、異物侵入防止機構60及び電磁石ユニット側異物侵入防止機構70の構成が相違している。
【0063】
即ち、第5実施形態に係る電磁接触器1における異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の上面に設けられ、隔壁10の貫通孔10a内に入り込む円筒状の挿入部61を備えている。また、異物侵入防止機構60は、補助接点機構収容室B内において挿入部61から連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の鍔部62を備えている。
但し、第5実施形態に係る電磁接触器1における異物侵入防止機構60は、第1実施形態に係る電磁接触器1と異なり、隔壁10の貫通孔10aの周囲に凹部68aを形成した隔壁10の凹部形成部68と、鍔部62の外周縁から隔壁10の凹部68a内に向けて連結軸34の延長方向(上方向)に延長した円筒状の縁部69とを備えている。凹部形成部68は、貫通孔10aの周囲に凹部68aを形成するように隔壁10を凹ませてなる。
【0064】
ここで、鍔部62の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における鍔部62の半径よりも小さくなっている。
また、鍔部62の上下方向の位置は、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、鍔部62と隔壁10との間に十分な隙間が生じる位置である。また、鍔部62の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、鍔部62と隔壁10との間に僅かな隙間が生じる上下方向位置である。
【0065】
また、縁部69の長さ及び隔壁10の凹部68aの深さは、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態及び主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、縁部69と凹部68aとが互いに重複する領域がある長さ及び深さである。
また、第5実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第1実施形態に係る電磁接触器1と同様に、補助可動接触子支持部材45の補助可動接触子支持部46の下端部から補助接点機構収容室B内で連結軸34が延びる方向と直交する外方(水平方向)に突出する円板状の電磁石ユニット側鍔部71を備えている。
【0066】
但し、第5実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、第1実施形態に係る電磁接触器1と異なり、連結板部44c(電磁石ユニット側隔壁)の貫通孔44dの周囲に凹部77aを形成した連結板部44cの電磁石ユニット側凹部形成部77と、電磁石ユニット側鍔部71の外周縁から連結板部44cの凹部77aに向けて連結軸34の延長方向(下方向)に延長した電磁石ユニット側縁部78とを備えている。電磁石ユニット側凹部形成部77は、連結板部44cの貫通孔44dの周囲に凹部77aを形成するように連結板部44cの上面に形成される。
【0067】
ここで、電磁石ユニット側鍔部71の半径は、第1実施形態に係る電磁接触器1における電磁石ユニット側鍔部71の半径よりも小さくなっている。
また、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向の位置は、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と電磁石ユニット側凹部形成部77との間にわずかに隙間が生じる位置である。また、電磁石ユニット側鍔部71の上下方向位置は、主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、電磁石ユニット側鍔部71と電磁石ユニット側凹部形成部77との間に十分な隙間が生じる上下方向位置である。
【0068】
また、電磁石ユニット側縁部78の長さ及び凹部77aの深さは、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態及び主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、電磁石ユニット側縁部78と凹部77aとが互いに重複する領域がある長さ及び深さである。
なお、補助可動接触子支持部材45は、補助可動接触子支持部46とともに、挿入部61、鍔部62、縁部69、電磁石ユニット側鍔部71及び電磁石ユニット側縁部78を絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体的に形成される。
【0069】
また、隔壁10は、凹部形成部68を含めて絶縁性の合成樹脂を成形することにより一体に形成されている。
更に、補助固定接触子支持部材44は、一方側固定部44a、他方側固定部44b、及び連結板部44cとともに、電磁石ユニット側凹部形成部77を含めて一体に形成されている。
このように構成された第5実施形態に係る電磁接触器1によれば、第1乃至第4実施形態に係る電磁接触器1と同様に、主接点機構収容室A内の異物が主接点機構収容室Aから隔壁10の貫通孔10aを介して補助接点機構収容室Bへ侵入しようとしたときに、異物侵入防止機構60によってその侵入を防止することができる。
具体的に述べると、異物侵入防止機構60の挿入部61が隔壁の貫通孔10a内に入り込んでいるので、異物が貫通孔10aを通過して補助接点機構収容室Bへ侵入することは挿入部61によって先ず阻止される。
【0070】
それにもかかわらず、挿入部61と貫通孔10aとの間の隙間を通過して補助接点機構収容室Bへ侵入する異物は、鍔部62の上面で捕獲される。また、鍔部62の外周縁から連結軸34が延びる方向(上方向)に延びる円筒状の縁部69があるので、異物が縁部69を乗り越えて外側の補助接点機構収容室B内に侵入する可能性を低くすることができる。さらに、縁部69が隔壁10に形成された凹部68a内に至るまで延びているので、縁部69と凹部68aとが重複した領域があり、異物が縁部69を乗り越えても凹部68aで捕獲される。また、縁部69の長さ及び凹部68aの深さは、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態及び主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、縁部69と凹部68aとが互いに重複する領域がある長さ及び深さに設定される。このため、主接点機構2が開いた状態及び閉じた状態のいずれでも、縁部69と凹部68aとが互いに重複する領域が存在し、主接点機構2の開閉状態を問わず異物が補助接点機構収容室B内に侵入する可能性を低くすることができる。このため、補助接点側可動接触子43及び補助接点側固定接触子41,42に異物が付着するのをより一層効果的に阻止することができる。
【0071】
また、補助接点機構収容室B内から貫通孔10aを介して主接点機構収容室A内に侵入するような異物も凹部68a及び鍔部62で捕獲でき、主接点側可動接触子23及び主接点側固定接触子21,22に異物が付着するのをより一層効果的に阻止することができる。
また、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が防止される。
【0072】
具体的に述べると、補助接点機構収容室B内から連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを通って可動プランジャ収容室C内に侵入する異物は、先ず、電磁石ユニット側凹部形成部77によってその進行が阻止される。また、仮に異物が進行しても、その異物は凹部77aによって捕獲される。また、電磁石ユニット側縁部78の長さ及び凹部77aの深さは、主接点側可動接触子23が釈放状態となって主接点機構2が開いた状態及び主接点側可動接触子23が投入状態となって主接点機構2が閉じた状態で、電磁石ユニット側縁部78と凹部77aとが互いに重複する領域がある長さ及び深さに設定される。このため、主接点機構2が開いた状態及び閉じた状態のいずれでも、電磁石ユニット側縁部78と凹部77aとが互いに重複する領域が存在し、主接点機構2の開閉状態を問わず異物が可動プランジャ収容室C内に侵入する可能性を低くすることができる。
【0073】
また、その逆に可動プランジャ収容室C内から上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを通って補助接点機構収容室B内に侵入する異物Fも電磁石ユニット側異物侵入防止機構70によってその侵入が阻止される。具体的には、かかる異物は電磁石ユニット側鍔部71、電磁石ユニット側縁部78、電磁石ユニット側凹部形成部77及び凹部77aとによって進行が阻止される。
なお、第5実施形態に係る電磁接触器1においても、電磁接触器1を横にして主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cを水平方向に向くように設置してもよい。
【0074】
この場合であっても、異物侵入防止機構60は、主接点機構収容室Aから貫通孔10aを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入及び補助接点機構収容室Bから貫通孔10aを介しての主接点機構収容室Aへの異物の侵入を防止することができる。特に、縁部69と凹部68aとが互いに重複する領域が存在するため、電磁接触器1を横にして主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cを水平方向に向くように設置した場合に異物侵入阻止効果が大きい。
また、この場合であっても、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、補助接点機構収容室Bから連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを介しての可動プランジャ収容室Cへの異物の侵入及び可動プランジャ収容室Cから上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入を防止することができる。特に、電磁石ユニット側縁部78と凹部77aとが互いに重複する領域が存在するため、電磁接触器1を横にして主接点機構収容室A、補助接点機構収容室B及び可動プランジャ収容室Cを水平方向に向くように設置した場合に異物侵入阻止効果が大きい。
【0075】
以上、本発明の第1乃至第5実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1乃至第5実施形態に係る電磁接触器1において、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は必ずしも設けなくてもよい。
また、第1乃至第5実施形態に係る電磁接触器1において、異物侵入防止機構60は、主接点機構収容室Aから貫通孔10aを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入及び補助接点機構収容室Bから貫通孔10aを介しての主接点機構収容室Aへの異物の侵入を防止するものであればよく、例示した構成に限られない。
【0076】
また、第1乃至第5実施形態に係る電磁接触器1において、電磁石ユニット側異物侵入防止機構70は、補助接点機構収容室Bから連結板部44cの貫通孔44d及び上部磁気ヨーク8の貫通孔8aを介しての可動プランジャ収容室Cへの異物の侵入及び可動プランジャ収容室Cから上部磁気ヨーク8の貫通孔8a及び連結板部44cの貫通孔44dを介しての補助接点機構収容室Bへの異物の侵入を防止するものであればよく、例示した構成に限られない。
また、第1実施形態に係る電磁接触器1において、鍔部62及び電磁石ユニット側鍔部71はそれぞれ円板状に形成されているが、多角形板状であったり、楕円形板状であったり、他の形状であってもよい。
【0077】
また、第2実施形態に係る電磁接触器1において、鍔部62及び電磁石ユニット側鍔部71はそれぞれ円板状に形成されているが、多角形板状であったり、楕円形板状であったり、他の形状であってもよい。この場合、外縁部63は、円環状に限らず、鍔部62の外形に合わせた外周が閉じた形状であればよい。また、外縁部63の外周の一部に閉じていない箇所があってもよい。また、電磁石ユニット側外縁部72の形状についても外縁部63の形状と同様である。
更に、第3実施形態に係る電磁接触器1において、鍔部62及び電磁石ユニット側鍔部71はそれぞれ円板状に形成されているが、多角形板状であったり、楕円形板状であったり、他の形状であってもよい。また、複数の凹部64の形状は円環状に限られない。また、複数の電磁石ユニット側凹部73の形状も円環状に限られない。
【0078】
また、第4実施形態に係る電磁接触器1において、鍔部62及び電磁石ユニット側鍔部71はそれぞれ円板状に形成されているが、多角形板状であったり、楕円形板状であったり、他の形状であってもよい。この場合、異物侵入防止補助部65の突出部66の形状は、円環状に限らず、鍔部62の外形に合わせた外周が閉じた形状であればよい。突出部66の外周の一部に閉じていない箇所があってもよい。また、板部67の形状も突出部66の形状に合わせた形状とする。また、電磁石ユニット側異物侵入防止補助部74の電磁石ユニット側突出部75の形状及び電磁石ユニット側板部76の形状についても同様である。
【0079】
また、第5実施形態に係る電磁接触器1において、鍔部62及び電磁石ユニット側鍔部71はそれぞれ円板状に形成されているが、多角形板状であったり、楕円形板状であったり、他の形状であってもよい。この場合、縁部69は、円環状に限らず、鍔部62の外形に合わせた外周が閉じた形状であればよい。また、縁部69の外周の一部に閉じていない箇所があってもよい。また、凹部68aの形状は、縁部69が入り込む形状であればよい。また、電磁石ユニット側縁部78の形状についても縁部69の形状と同様である。また、凹部77aの形状についても凹部68aの形状と同様である。