(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記印刷設定受付部は、前記頁単位についての印刷設定と、前記テキスト領域のみを含む原稿画像単位、画像領域のみを含む原稿画像単位、又は、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像単位のいずれかについての印刷設定とを選択的に受け付ける請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、本発明にかかる一実施形態の画像形成装置を示す断面図である。この画像形成装置10は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えたMFP(複合機)である。この画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12とを備えている。
【0011】
画像読取部11は、原稿画像を光学的に読み取る撮像素子を有しており、この撮像素子のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿画像を示す画像データが生成される。
【0012】
画像形成部12は、上記画像データ又は外部から受信した画像データによって示される画像を記録紙に印刷するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を、中間転写ベルト5に転写する。これにより、カラーのトナー像(画像)が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域Nにおいて給紙部14から搬送路8を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
【0013】
この後、定着装置15で記録紙Pが加熱及び加圧されて、記録紙P上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録紙Pが排出ローラー対16を通じて排出トレイ17に排出される。
【0014】
次に、画像読取部11の概略構成を説明する。
図2は、画像読取部11の機械構成を示す断面図である。また、
図3は、画像読取部11の外観を示す斜視図であり、原稿搬送部20が開かれた状態を示している。
【0015】
図2及び
図3に示すように、画像読取部11は、原稿搬送部20及び読取部30を備えている。原稿搬送部20は、原稿トレイ22、ピックアップローラー25、搬送ローラー26、排紙ローラー27、及び原稿排出トレイ28等を備えている。また、読取部30は、第1プラテンガラス31、第2プラテンガラス32、キャリッジ34、光学系ユニット35、集光レンズ36、及びCCDセンサー(撮像素子)37等を備えている。
【0016】
ここで、読取部30の上面30aの一端部には、2つのヒンジ38が離間して設けられており、これらのヒンジ38により原稿搬送部20が開閉可能に支持されて、利用者による原稿搬送部20の開閉操作が可能にされている。
【0017】
原稿搬送部20が開かれたときには、読取部30の第1プラテンガラス31及び第2プラテンガラス32が開放されて、読取部30の第2プラテンガラス32上に原稿を載置することができ、更に原稿搬送部20が閉じられると、原稿搬送部20により第2プラテンガラス32上に載置された原稿MSが押さえられる。読取部30では、キャリッジ34及び光学系ユニット35を所定の速度関係を維持して副走査方向Xに移動させつつ、キャリッジ34の光源34Aの光を、第2プラテンガラス32を介して原稿MSに照射し、原稿MSで反射された光をキャリッジ34のミラー34Bで反射する。更に、この光は、光学系ユニット35のミラー35A及びミラー35Bで反射されて、集光レンズ36を通じてCCDセンサー37に入射する。CCDセンサー37は、原稿MSの画像を主走査方向Y(副走査方向Xと直交する方向)に繰り返し読取る。
【0018】
また、原稿搬送部20が閉じられた状態では、原稿搬送部20により原稿トレイ22に載置された原稿MSが1枚ずつ引出されて、第1プラテンガラス31上を通じて副走査方向に搬送される。読取部30では、キャリッジ34及び光学系ユニット35をそれぞれの所定位置に位置決めし、キャリッジ34の光源34Aの光を、第1プラテンガラス31を介して原稿MSに照射し、原稿MSで反射された光を各ミラー34B、35A、35Bで反射させて、集光レンズ36を通じてCCDセンサー37に入射させ、CCDセンサー37により原稿MSの画像を主走査方向Yに繰り返し読取らせる。
【0019】
次に、画像形成装置10の制御に係る構成について説明する。
図4は、画像形成装置10の主要内部構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように画像形成装置10は、制御ユニット50、表示部42、操作部44、タッチパネル45、記憶部48、画像メモリー49、画像読取部11、及び画像形成部12などを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信を可能とされている。
【0020】
表示部42は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
【0021】
表示部42の画面には、タッチパネル45が重ねられている。タッチパネル45は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル45に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置と共に検知し、表示部42の画面上のGUIなどに対するユーザーの指示の入力を受け付ける。従って、タッチパネル45は、表示部42の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割も果たす。
【0022】
操作部44は、例えば、印刷ジョブ等の実行を指示するためのスタートキー、操作画面を構成するGUI(Graphical User Interface)に対して確定操作を行う決定キー(エンターキー)、数値入力を行うための数値入力キー等を備え、例えば表示部42に表示される画面に対する操作をユーザーから受け付ける。
【0023】
記憶部48は、RAM、大容量のHDD(Hard Disk Drive)などからなり、各種のデータやプログラムを記憶している。
【0024】
画像メモリー49は、画像読取部11により読取られた原稿画像を示す画像データ、外部から受信した画像データを一時的に記憶する。
【0025】
制御ユニット50は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)、MPU、又はASIC等である。この制御ユニット50は、上記のROMまたは記憶部48に記憶されたプログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部51、画像処理部54、分類部55、及び印刷設定受付部56として機能する。なお、制御ユニット50の上記の制御部51、画像処理部54、分類部55、及び印刷設定受付部56は、プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。
【0026】
制御部51は、画像形成装置10の全体的な動作制御を司る。制御部51は、表示部42を制御して、上記のGUI、あるいは各種の情報などを表示させる。
【0027】
画像処理部54は、画像メモリー49内の画像データに対して、シェーディング補正、ガンマ補正、色収差補正などの様々な画像処理を施す。
【0028】
分類部55は、画像読取部11により読み取られた各原稿画像を、原稿画像に含まれるテキスト領域及び画像領域を抽出し、該各原稿画像を、テキスト領域のみを含む原稿画像単位と、画像領域のみを含む原稿画像単位と、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像単位とに分類する。
【0029】
印刷設定受付部56は、ユーザーによる操作部44又はタッチパネル45の操作に基づいて、分類部55により分類された各単位別に印刷設定を受け付ける。
【0030】
このような構成の画像形成装置10では、画像読取部11が原稿画像を読取り、この原稿画像を示す画像データが画像メモリー49に記憶される。そして、画像処理部54が画像メモリー49に記憶されている原稿画像に対して画像処理を施し、画像形成部12がその原稿画像を記録紙に記録する。制御部51は、印刷設定受付部56により受け付けられた印刷設定に従って、各原稿画像を画像形成部12により記録紙上に画像形成させる。
【0031】
次に、そのように複数の原稿画像に対して、テキスト領域が含まれる原稿画像と、画像領域が含まれる原稿画像とについてそれぞれ別個に印刷設定を行うための処理を、
図5A乃至
図9を参照して説明する。
【0032】
まず、制御部51は、画像形成装置10の表示部42に、初期画面として、
図6に示すようにそれぞれの機能に対応付けられた複数のキー61a〜61h等を表示させる。このとき、ユーザーが、コピー機能に対応するキー61aをタッチ操作すると、制御部51は、タッチパネル45を通じて、キー61aに対応する指示を受け付け、
図7に示すようなコピー設定画面G1を、表示部42に表示させる(S101)。
【0033】
制御部51は、このコピー設定画面G1に、プレビュー表示欄71、リスト表示欄72、プレビューキー73、リストキー74、両面印刷キー75、コントラストキー76、濃度キー77、シャープネスキー78、解像度キー79を表示させる。このコピー設定画面G1は、複数の原稿画像に対して、テキスト領域が含まれる原稿画像と、画像領域が含まれる原稿画像と、テキスト領域お詫び画像領域の両方が含まれる原稿画像とについて、それぞれ別個に印刷内容を設定する(このような印刷設定を、以下では単位別印刷設定という)ときに用いられる画面である。
【0034】
このコピー設定画面G1が表示されている状態で、制御部51は、コピー設定画面G1のリストキー74がタッチ操作されるか、又は操作部44のスタートキーが操作されるのを待機している(S102でNO、S103でNO)。
【0035】
ここで、ユーザーは、上記単位別印刷設定を必要とせず、通常のコピーを行う場合、画像読取部11の原稿搬送部20の原稿トレイ22に少なくとも1枚の原稿をセットするか、あるいは画像読取部11の第2プラテンガラス32上に原稿を載置してから、操作部44のスタートキーを操作する。このスタートキーの操作により、タッチパネル45を介して、制御部51に、通常のコピーモードに設定する指示が受け付けられる。
【0036】
制御部51は、通常のコピーモードに設定する指示を受け付けると(S102でNO,S103でYES)、画像形成装置10の動作モードを通常のコピーモードに設定する(S104)。制御部51は、原稿搬送部20により原稿トレイ22上の原稿を搬送させて、画像読取部11による第1プラテンガラス31を通じての原稿画像の読み取りを行わせるか、又は画像読取部11による第2プラテンガラス32上の原稿画像の読み取りを行わせて、原稿画像を示す画像データを画像メモリー49に記憶させる。更に、画像処理部54が画像メモリー49内の画像データに対して画像処理を施す。制御部51は、画像形成部12に、該画像データによって示される原稿画像を記録紙に画像形成(印刷)させる。この通常のコピーモードでは、制御部51は、画像読取部11による読取で得られた原稿画像の全てに対して同一の印刷設定(例えばデフォルトの印刷設定)を用いて、画像形成部12に画像形成を行わせる。
【0037】
一方、ユーザーは、上記単位別印刷設定を行う場合、コピー設定画面G1のリストキー74を操作する。このリストキー74の操作により、タッチパネルを介して、制御部51に、上記単位別印刷設定を行うモードである単位別コピーモードを設定する指示が受け付けられる。このとき、ユーザーは、画像読取部11の原稿搬送部20の原稿トレイ22に少なくとも1枚の原稿をセットするか、あるいは画像読取部11の第2プラテンガラス32上に原稿を載置しておく。
【0038】
制御部51は、単位別コピーモードを設定する指示を受け付けたとき(S102でYES)、単位別コピーモードを設定する(S106)。この単位別コピーモード時には、制御部51は、画像読取部11に原稿を読み取らせると共に、上記単位別印刷設定の示す内容で上記各単位別に印刷内容を設定して、画像形成部12に画像形成を行わせる。制御部51は、画像形成装置10の動作モードを単位別コピーモードに設定した後は、当該単位別コピーモードでの動作として、原稿搬送部20により原稿トレイ22上の原稿を搬送させて、画像読取部11による第1プラテンガラス31を通じての原稿画像の読み取りを行わせるか(S107)、又は画像読取部11による第2プラテンガラス32上の原稿画像の読み取りを行わせて(S107)、当該読取により得られた原稿画像を画像メモリー49に記憶させる。
【0039】
上記のようにして原稿画像が画像メモリー49に記憶されると、分類部55は、画像メモリー49内の各原稿画像に対して周知の光学的文字認識処理(Optical Character Reader)又はレイアウト解析処理などを施して、原稿画像に含まれるテキスト領域及び画像領域を抽出し、各原稿画像が、テキスト領域のみを含む原稿画像、画像領域のみを含む原稿画像、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像のいずれであるかを判定する(S108)。
【0040】
例えば、原稿搬送部20の原稿トレイ22に少なくとも1枚の原稿がセットされる場合、原稿搬送部20により原稿トレイ22上の全ての原稿が1枚ずつ搬送され、その度に、読取部30により原稿画像が読取られて、当該原稿画像が画像メモリー49に記憶される。分類部55は、原稿画像が画像メモリー49に記憶される度に、その原稿画像に対してOCR又はレイアウト解析処理を施して、原稿画像が、テキスト領域のみを含む原稿画像、画像領域のみを含む原稿画像、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像のいずれであるかを判定する(S108)。
【0041】
また、例えば、画像読取部11の第2プラテンガラス32上に原稿が載置された場合は、読取部30により原稿画像が読取られて、原稿画像が画像メモリー49に記憶される。そして、ユーザーが、次の原稿を第2プラテンガラス32上に載置して、操作部44のスタートキーを操作すると、制御部51は、画像読取指示を受け付けて、読取部30により次の原稿画像を読取らせ、次の原稿画像が画像メモリー49に記憶される。従って、ユーザーは、複数の原稿を第2プラテンガラス32上に逐次載置し、その度に、操作部44のスタートキーを操作することで、読取部30により原稿画像を読取らせる。分類部55は、原稿画像が画像メモリー49に記憶される度に、当該原稿画像に対してOCR又はレイアウト解析処理を施して、原稿画像に含まれるテキスト領域及び画像領域を抽出し、原稿画像が、テキスト領域のみを含む原稿画像、画像領域のみを含む原稿画像、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像のいずれであるかを判定する(S108)。
【0042】
S108の後、制御部51は、
図8に例を示す分類指定画面G2を、表示部42の画面に表示させる(S109)。
【0043】
この分類指定画面G2には、頁単位キー81、テキスト領域単位キー82、画像領域単位キー83、テキスト領域/画像領域単位キー84、及び全単位キー85が表示される。頁単位キー81は、読取部30により読取られた各原稿画像を頁単位で分類する指示を受け付けるためのキーである。また、テキスト領域単位キー82は、読取部30により読取られた各原稿画像のうち、テキスト領域のみを含む原稿画像を抽出して分類する指示を受け付けるためのキーである。
【0044】
また、画像領域単位キー83は、読取部30により読取られた各原稿画像のうちの画像領域のみを含む原稿画像を抽出して分類する指示を受け付けるためのキーである。テキスト領域/画像領域単位キー84は、読取部30により読取られた各原稿画像のうち、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像を抽出して分類する指示を受け付けるためのキーである。また、全単位キー85は、上記頁単位と、テキスト領域のみを含む原稿画像単位と、画像領域のみを含む原稿画像単位と、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像単位の全てを抽出する分類を行う指示を受け付けるためのキーである。
【0045】
ここで、ユーザーが分類指定画面G2における頁単位キー81、テキスト領域単位キー82、画像領域単位キー83、テキスト領域/画像領域単位キー84、及び全単位キー85のいずれかをタッチ操作すると、制御部51は、タッチパネル45を通じて、各キー81〜85のうちのタッチ操作されたキーに対応する指示が示す分類の指定を受け付ける(S110)。
【0046】
分類部55は、当該受け付けた指定に基づいて、画像メモリー49に記憶されている全ての原稿画像を、つまり読取部30により読取られた全ての原稿画像を分類する(S111)。制御部51は、当該分類による示される各単位を示すリストを生成し、当該リストを、コピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に表示させる(S112)。
【0047】
例えば、S110において、ユーザーが頁単位キー81をタッチ操作し、制御部51が、頁単位で分類する指示を受け付けた場合、制御部51は、S108での結果に基づいて、画像メモリー49内の画像データによって示される全ての原稿画像を頁単位で分類し(S111)、各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号とを示すリストLST1(
図9参照)を作成し、リストLST1を表示部42のコピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に表示させる(S112)。
【0048】
また、例えば、S110において、ユーザーがテキスト領域単位キー82をタッチ操作し、制御部51が、テキスト領域のみを含む原稿画像を抽出して分類する指示を受け付けた場合、制御部51は、S108での結果に基づいて、画像メモリー49に記憶されている全ての原稿画像から、テキスト領域のみを含む原稿画像を抽出し(S111)、当該抽出したテキスト領域のみを含む各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号とを示すリストLST2(
図10参照)を作成し、リストLST2を、表示部42のコピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に表示させる(S112)。
【0049】
また、例えば、S110において、ユーザーが画像領域単位キー83をタッチ操作し、制御部51が、画像領域のみを含む原稿画像を抽出して分類する指示を受け付けた場合、制御部51は、S108での結果に基づいて、画像メモリー49に記憶されている全ての原稿画像から、画像領域のみを含む原稿画像を抽出し(S111)、当該抽出した画像領域のみを含む各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号とを示すリストLST3(
図11参照)を作成し、リストLST3を、表示部42のコピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に表示させる(S112)。
【0050】
また、例えば、S110において、テキスト領域/画像領域単位キー84をタッチ操作し、制御部51が、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像を抽出して分類する指示を受け付けた場合、制御部51は、S108での結果に基づいて、画像メモリー49に記憶されている全ての原稿画像から、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像を抽出し(S111)、当該抽出したテキスト領域及び画像領域の両方を含む各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号とを示すリストLST4(
図12参照)を作成し、リストLST4を、表示部42のコピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に表示させる(S112)。
【0051】
また、例えば、ユーザーが全単位キー85をタッチ操作し、制御部51が、上記頁単位、テキスト領域のみを含む原稿画像単位、画像領域のみを含む原稿画像単位、及び、テキスト領域と画像領域の両方を含む原稿画像単位の全てを抽出する分類を行う指示を受け付けた場合、制御部51は、S108での結果に基づいて、画像メモリー49に記憶されている全ての原稿画像から、上記頁単位、テキスト領域のみを含む原稿画像単位、画像領域のみを含む原稿画像単位、及び、テキスト領域と画像領域の両方を含む原稿画像単位の全てを抽出し、(i)頁単位で分類した各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号、(ii)テキスト領域のみを含む各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号、(iii)画像領域のみを含む各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号、(iv) テキスト領域と画像領域を共に含む各原稿画像を示す画像と、各原稿画像に対応するそれぞれの頁番号、につきこれら全てを示すリストLST5(
図13参照)を作成し、リストLST5を、表示部42のコピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に表示させる(S112)。
【0052】
例えば、制御部51が、上記頁単位、テキスト領域のみを含む原稿画像単位、画像領域のみを含む原稿画像単位、及び、テキスト領域と画像領域の両方を含む原稿画像単位の全てを抽出する分類を行う指示を受け付けており、画像読取部11により200枚の原稿が読み取られた場合、
図13に示すように、リスト表示欄72には、全ての原稿画像を示す画像と、当該各原稿画像の頁順として第1頁から第200頁までを示す画像とからなる「全ての原稿画像1−200」画像im1が表示される。「全ての原稿画像1−200」画像im1には、チェックボックス86が表示される。
【0053】
また、画像読取部11による読取で得られた上記原稿画像200頁分のうち、第1頁〜第10頁までと、第46頁〜第180頁までが、テキスト領域のみを含む原稿画像である場合、制御部51は、当該リスト表示欄72に、更に、テキスト領域のみを含む各原稿画像を示す画像と、当該各原稿画像の頁順として第1頁から第40頁までを示す画像とからなる「テキスト領域のみを含む原稿画像1−40」画像im2と、テキスト領域のみを含む各原稿画像を示す画像と、当該各原稿画像の頁順として第46頁から第180頁までを示す画像とからなる「テキスト領域のみを含む原稿画像46−180」画像im3を表示させる。画像im2,im3には、それぞれチェックボックス87が表示される。
【0054】
また、画像読取部11による読取で得られた上記原稿画像200頁分のうち、第41頁〜第45頁までが、画像領域のみを含む原稿画像である場合、制御部51は、当該リスト表示欄72に、更に、画像領域のみを含む各原稿画像を示す画像と、当該各原稿画像の頁順を示す画像とからなる、第41頁を示す「画像領域のみを含む原稿画像41」im4、第42頁を示す「画像領域のみを含む原稿画像42」im5、第43頁を示す「画像領域のみを含む原稿画像43」im6、第44頁を示す「画像領域のみを含む原稿画像44」im7、第45頁を示す「画像領域のみを含む原稿画像45」im8を表示させる。これら画像im4〜im8には、それぞれチェックボックス88が表示される。
【0055】
また、画像読取部11による読取で得られた上記原稿画像200頁分のうち、第181頁〜第200頁までが、テキスト領域及び画像領域を共に含む原稿画像である場合、制御部51は、当該リスト表示欄72に、更に、テキスト領域及び画像領域を共に含む各原稿画像を示す画像と、当該各原稿画像の頁順を示す画像とからなる、第181頁を示す「テキスト領域及び画像領域を共に含む原稿画像181」im9〜第185頁を示す「テキスト領域及び画像領域を共に含む原稿画像185」im13までを表示させる。これら画像im9〜im13には、それぞれチェックボックス89が表示される。なお、当該リスト表示欄72は、このように第181頁〜第185頁までを示す画像を表示し、第186頁〜第200頁までを示す各画像は、ユーザーによるスクロールバー91の操作によりタッチパネルによりスクロール表示指示を制御部51が受け付けたときに、制御部51が、第186頁〜第200頁までを示す各画像を順次リスト表示欄72に表示させる例を示している。
【0056】
すなわち、スクロールバー91に対するユーザー操作により、制御部51がスクロール表示指示を受け付けると、制御部51は、リスト表示欄72における全てのリスト項目を上下方向に移動させて表示させる。
【0057】
また、上記では、制御部51が、リスト表示欄72に、全ての原稿画像の頁順及びテキスト領域のみを含む原稿画像の頁順は、全ての頁をまとめて表示させ(画像im1,im2,im3)、また、画像領域のみを含む原稿画像の頁順、テキスト領域及び画像領域を共に含む原稿画像の頁順は、頁別に表示させる例を示している(画像im4〜im13)。なお、制御部51は、全ての分類の画像について、それぞれ全ての頁をまとめて表示させるようにしてもよいし、各分類の画像を頁別に表示させるようにしてもよい。
【0058】
このように、上記全ての原稿画像及びその頁順を示す画像im1と、テキスト領域のみを含む原稿画像及びその頁順を示す画像im2,im3と、画像領域のみを含む原稿画像及びその頁順を示す画像im4〜im8と、画像領域及びテキスト領域を共に含む原稿画像及びその頁順を示す画像im9〜im13とが、コピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に表示されている状態のときに、ユーザーは、画像im1〜im13のうち、印刷設定をデフォルトの内容から変更したい原稿画像の分類を示す画像に表示されているチェックボックスにタッチ操作すると、タッチパネルを介して、制御部51は、当該タッチ操作されたチェックボックスに対応する単位に属する全ての原稿画像についての印刷設定を変更する指示を受け付け可能な状態となる。
【0059】
なお、
図9〜
図12に各例の場合も、ユーザーが、印刷設定をデフォルトの内容から変更したい原稿画像の分類を示す画像に表示されているチェックボックスにタッチ操作すると、タッチパネルを介して、制御部51は、当該タッチ操作されたチェックボックスに対応する単位に属する全ての原稿画像についての印刷設定を変更する指示を受け付け可能な状態となる。
【0060】
このように、コピー設定画面G1におけるリスト表示欄72に上記リストを表示している状況において、制御部51は、各チェックボックスのいずれかに対するユーザーによるタッチ操作に基づく印刷設定を変更する指示の入力を待機している(S113でNO)。以下には、制御部51が、
図13に示すリストLST5をリスト表示欄72に表示させている場合を例にして説明する。
【0061】
ユーザーによる各チェックボックス86〜89のいずれかへのタッチ操作に基づいて、制御部51が、タッチパネル45を通じて、上記タッチ操作されたいずれかのチェックボックスが示す単位についての印刷設定を変更する指示を受け付け(S113でYES)、更に、ユーザーによる両面印刷キー75、コントラストキー76、濃度キー77、シャープネスキー78、解像度キー79のいずれかに対するタッチ操作に基づいて、制御部51が、タッチパネル45を通じて、内容を変更する印刷項目を指定する指示を受け付けると(S114でYES)、制御部51は、S113において印刷設定を変更する指示を受け付けた単位について、S114で受け付けられた指示が示す印刷項目について設定を受け付けるためのポップアップ画面PU(
図14参照)を、表示部42の画面に表示させる(S115)。
【0062】
そして、ユーザーが、ポップアップ画面PUに対してタッチ操作を行うと、当該タッチ操作により指定された詳細項目の値を、タッチパネルを介しても制御部51が受け付ける。印刷設定受付部56は、この変更された印刷項目の値を、S110で指定された単位に属する全ての原稿画像の印刷設定として受け付ける(S116)。
【0063】
続いて、S116で受け付けられた印刷設定に従って画像処理された原稿画像を画像処理部54が生成する(S117)。制御部51は、表示部42の画面に表示されている上記ポップアップ画面PUを非表示とし、画像処理部54により生成された当該原稿画像(複数の場合は、例えば最初の頁の原稿画像)をコピー設定画面G1におけるプレビュー表示欄71にプレビュー表示させる(S118)。なお、制御部51は、プレビューキー73がユーザーによりタッチ操作されてタッチパネルを介してプレビュー指示を受け付けた場合にのみ、S118におけるプレビュー表示を行うようにしてもよい。
【0064】
例えば、ユーザーが、コピー設定画面G1のリスト表示欄72における「全ての原稿画像1−200」画像im1のチェックボックス86をタッチ操作して、制御部51に、第1頁〜第200頁までの全ての原稿画像からなる単位を印刷設定の対象とする指示が受け付けられ、続いて、ユーザーが、濃度キー77をタッチ操作して、制御部51に、第1頁〜第200頁までの全ての原稿画像に対して濃度を設定する指示が受け付けられたとする。
【0065】
このとき、制御部51は、第1頁から第200頁までの全ての原稿画像について、印刷項目「濃度」についてデフォルトの値(標準値)を変更する指示を受け付けるためのポップアップ画面PUを、表示部42の画面に表示させる(S115)。
【0066】
そして、ユーザーが、そのポップアップ画面PUに対する操作を行い、印刷設定受付部56が、タッチパネル45を介して、ユーザー所望の濃度値の指定を受け付けると(S116)、画像処理部54は、第1頁から第200頁までの全ての原稿画像に対して、この時点で設定されている印刷設定(濃度についてはS116で指定された濃度値を用いる)に従った画像処理を行い、当該印刷設定に基づく処理が行われた各原稿画像を生成する(S117)。制御部51は、画像処理部54により生成された当該原稿画像(複数の場合は、例えば最初の頁の原稿画像)をコピー設定画面G1におけるプレビュー表示欄71にプレビュー表示させる(S118)。
【0067】
なお、ユーザーによるリスト表示欄72の他の各キー76,77,78,79に対する操作に基づいて、原稿画像のコントラストを変更する指示、原稿画像の濃度を変更する指示、原稿画像のシャープネスを変更する指示、又は原稿画像の解像度を変更する指示を印刷設定受付部56が受け付けた場合は(S116)、画像処理部54は、第1頁から第200頁までの各原稿画像に対して画像処理を行い、S116で受け付けられた内容を含む印刷設定に従った各原稿画像を生成し(S117)、制御部51は、画像処理部54により生成された当該原稿画像をコピー設定画面G1におけるプレビュー表示欄71にプレビュー表示させる(S118)。
【0068】
上記に示したS113〜S118の処理は、各チェックボックス86〜89が示す各単位について、或いは、各キー75,76,77,78,79が示す各項目について繰り返し行うことで、各チェックボックス86〜89が示す各単位に属する原稿画像について、片面印刷又は両面印刷、コントラスト、濃度、シャープネス、及び解像度等の印刷項目をユーザー所望の値に設定可能である。
【0069】
S113〜S118の処理により原稿画像に対する印刷設定がされた後、ユーザーが操作部44のスタートキーを操作し、これに基づいて、タッチパネル45を介して、制御部51が、画像形成(印刷)開始指示を受け付けると(S119でYES)、制御部51は、画像形成部12に、画像メモリー49に記憶されている原稿画像(上記S113〜S118の処理により原稿画像に対する印刷設定がされている場合は、当該印刷設定に基づく画像処理後の原稿画像)を記録紙上に画像形成させる(S120)。
【0070】
なお、S114において、制御部51が、内容を変更する印刷項目を指定する指示を受け付けることなく(S114でNO)、制御部51が、画像形成(印刷)開始指示を受け付けた場合には(S119でYES)、制御部51は、画像形成部12に、画像メモリー49に記憶されている原稿画像(上記S113〜S118で設定された印刷設定に基づく画像処理がされていない原稿画像)を記録紙上に画像形成させる(S120)。
【0071】
また、上記
図14に示したように、分類部55が、上記頁単位、テキスト領域のみを含む原稿画像単位、画像領域のみを含む原稿画像単位、及び、テキスト領域と画像領域の両方を含む原稿画像単位の全てを抽出して、制御部51により、これら全てがリストLST5としてコピー設定画面G1のリスト表示欄72に表示されている場合、印刷設定受付部56は、(i)頁単位についての印刷設定と、(ii)前記テキスト領域のみを含む原稿画像単位、画像領域のみを含む原稿画像単位、又は、テキスト領域及び画像領域の両方を含む原稿画像単位のいずれかについての印刷設定とについて、(i)又は(ii)のいずれかのみを選択的に受け付ける。これにより、各単位に属するそれぞれの原稿画像に対して、矛盾する印刷設定が受け付けられることを回避する。
【0072】
このように、上記実施形態によれば、ユーザーは、簡単な操作で、テキスト領域が含まれる原稿画像と、画像領域が含まれる原稿画像とについてそれぞれ別個に、異なる印刷設定を設定することができる。
【0073】
また、
図1乃至
図14を用いて説明した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。