(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ビレット(6)をダイス(4)に向けて、押出ステム(7)で押出成形する押出プレス装置における、押出ステム(7)に押出力を発生させるメインラム(9)の速度制御方法であって、
インバータ回路に接続した交流電磁誘導モータと、可変吐出型ピストンポンプの組合せにより前記メインラム(9)を油圧駆動して、前記メインラム(9)の速度を制御するステップと、
前記メインラム(9)のラム速度設定値により定まる前記ポンプの傾転率(Ra)が2分の1以下の時は、前記インバータ回路により前記モータの回転数制御を行ってモータ回転数を所定割合だけ低下させるステップと、
前記ポンプの傾転率(Ra)を、前記モータ回転数の所定割合の低下による、ポンプ吐出流量(Q)の減少分を補う傾転率(Ra1)にして、ポンプ吐出流量(Q)を上昇させるステップと、
を具備することを特徴とする押出プレスの速度制御方法。
前記モータ回転数の所定割合の低下は、20〜30%であり、その低下によるポンプ吐出流量(Q)の減少分を補う傾転率の上昇割合が、1.25〜1.43倍であることを特徴とする請求項1に記載の押出プレスの速度制御方法。
【背景技術】
【0002】
押出加工とは、中空円筒状コンテナ内に入れた素材ビレットを、メインクロスヘッドに設けられた押出ステムで加圧して、コンテナの押出側の一端部に配置された、所望の孔形状を有するダイスを通して押出して、棒材、形材、管材等の様々な断面形状に成型する加工方法である。メインクロスヘッドは、メインシリンダに設けられたメインラムによって駆動される。ダイスは、エンドプラテン側に設けられており、エンドプラテンは、タイロッドで不動のメインシリンダに連結している。
【0003】
一般に、金属材料、例えばアルミニウム又はその合金材料等によるビレットを押出プレス装置により押出す場合、次のような作業工程が行われる。
(1)油圧シリンダで駆動されるメインラムの先端部には、押出ステムが取り付けられており、ダイスにコンテナを押し付けた状態で、ビレットをビレットインサータによりコンテナ内に収納する。
(2)そして、メインラムを更に油圧シリンダの駆動により前進させることにより、ビレットが押出ステムにて押圧される。この場合、ビレットがビレットインサータによりコンテナ内に収納された後、押出ステムでビレットをダイス入口まで無負荷前進を行い、アプセット、押出成形が行われる。
(3)このようにして、ダイスの出口部から、成形された製品が押出される。
(4)ビレットを押し出した後は、コンテナをコンテナシリンダにより若干後退させて、ディスカードがコンテナから外れるようにし、その位置からメインラムとコンテナを後退させる。
(5)次に、コンテナとダイスとの間に切断装置の切断刃を送り込み、ダイス面に残ったビレット(ディスカードと称される。)を切り離す。
(6)その後は、メインラムを後退させて押出ステムをコンテナから抜き出し,次のビレットをコンテナに挿填して次サイクルの押出成形に移行する。
【0004】
金属材料を押出プレスによって押出す上記作業工程において、無負荷前進、アプセット、押出成形、後退等において、メインラム速度が様々に制御される。このような作業工程の内、押出成形においてはメインラムを最高速度で使用することはむしろ少なく、メインラム速度を50%以下で使用する場合の時間的割合はかなり大きく、7割程度を占めている。このため、メインラム速度の低速領域において、メインラム速度を規定するポンプの効率アップは、非常に重要な課題となっていた。
【0005】
特許文献1の押出プレスにおいては、4台の可変容量形ポンプを並列に備えたものが開示されており、4台の可変容量形ポンプを効率よく作動させ、省エネルギ効果を高めたものが知られている。しかしながら、この場合のメインラム速度が小さい時にメインラムを単数のポンプの選択運転で作動させた場合でも、可変吐出量型ポンプの傾転角が小さく、ポンプ効率が下がり消費電力を多く要することがあった。このため、メインラム速度が小さい時のポンプの効率が、省エネルギを目指す上で大きな障害となっていた。このように、メインラム速度の設定が小さい場合には、モータの負荷率も下がり、非効率的なモータ消費電力を生じていることが、従来技術における問題点であった。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る押出プレスの制御方法の一実施形態を、図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0013】
本発明に用いる押出プレス装置の一例を
図1に示す。本発明に用いる押出プレス装置は、エンドプラテン1とメインシリンダ2を対向して配置し、両者を複数のタイロッド3(上下に2本ずつ存在するが、
図1では片側1本のみが表示されている。)によって連結している。エンドプラテン1のメインシリンダ側には、押出穴が形成されたダイス4を挟んで、コンテナ5が配置され、コンテナ5内にビレット6を装填し、これをダイス4に向けて、押出ステム6で押出加圧することでダイス穴に応じた断面の押出製品が押出成形される。
【0014】
押出作用力を発生させるメインシリンダ2には、メインラム9が内蔵されている。メインシリンダ2の油圧は、開口2’から導入されて、メインラム9を作動させる。これにより、メインラム9をコンテナ3に向けて加圧移動可能としている。このメインラム9の前端部には、押出ステム7が、コンテナ5のビレット装填穴と同芯(これを押出中心軸という)配置されるように、コンテナ5に向けて突出状態でメインクロスヘッド8を介して取付けられている。押出ステム7には、その先端に図示しないフィックスダミーブロックが密接装備されている。したがって、メインシリンダ2を駆動してメインクロスヘッド8を前進させると、押出ステム7がコンテナ5のビレット装填穴に挿入され、装填されたビレット6の後端面を加圧して押出製品を押出すのである。押出中心軸方向を前後方向とし、エンドプラテン1とメインシリンダ2の間のうち、エンドプラテン側を前方とする。
【0015】
メインシリンダ2には、押出中心軸と平行に複数のサイドシリンダ10が上下2箇所取付けられている。サイドシリンダ10のシリンダロッド11が、メインクロスヘッド8に連結されている。これによって、押出工程やその準備工程として、押出ステム7の押出加圧動作は、メインシリンダ2及びサイドシリンダ10の両者を用いて行なわせる。コンテナシフトシリンダ13は、エンドプラテン1に上下2箇所設置されており、コンテナホルダ5の前後方向の移動を行うものである。コンテナシフトシリンダ13は、コンテナシール動作、コンテナストリップ用動作などのコンテナホルダ5に押圧力が必要な場合に作動する。
【0016】
一方、
図2は油圧駆動部であり、油圧駆動源となる可変吐出量型ポンプ25及び電磁比例弁21を備える。この油圧駆動部は、メインシリンダ2(又はサイドシリンダ10)へ配管で連結されており、ポンプ吐出流量(メインラム速度など)を制御する。電磁比例弁21は、傾転駆動装置22の方向制御及び流量制御を行うものである。アンプ28は、電磁比例弁21のソレノイドの電圧を制御することで、電磁比例弁21の方向及び流量制御を行う。電磁比例弁21には、傾転駆動装置の制御用のポンプ26とモータ27が連携している。傾転駆動装置22は、中立位置を有する複動シリンダである。後述する
図3の斜板型ピストンポンプにおいては、符号22が傾転駆動装置(サーボシリンダ)に相当し、ロッドリンク63を介して、斜板52の傾転角αを制御する。
図2の傾転駆動装置22の右手側には位置センサー23が連結している。可変吐出量型ポンプはポンプ部25と、このポンプ部25を回転駆動するインバータモータ24を備える。この場合、インバータモータ24は、インバータ回路に接続した、三相交流電磁誘導モータを用いる。インバータ回路に接続した、交流電磁誘導モータを、以下インバータモータという。なお、交流電磁誘導モータとしては三相以外も含む。
【0017】
図3は、本発明に使用される斜板型ピストンポンプの一例を示す側面断面図である。本発明に使用される可変吐出量型ポンプは、斜板型ピストンポンプに限定されるものではない。また、本発明において例示した
図3の斜板型ピストンポンプはこれに限定されるものではなく、特許文献2などに示す斜板型ピストンポンプであっても良い(特許文献2を引用補充する)。
図4は、本発明の斜板型ピストンポンプの斜板の傾転角αを分かり易く説明するために、模式的に示した平面断面図である。
【0018】
以下、
図3、4を参照して本発明に使用される斜板型ピストンポンプを説明する。ポンプ部25は斜板型ピストンポンプを構成するポンプ機体50を内蔵する。ポンプ機体50は斜板52を備え、斜板52の傾転角α(
図4参照)を大きくすれば、ポンプ機体50におけるポンプピストン57のストロークが大きくなり、吐出流量Qが増加する。傾転角αを小さくすれば、同ポンプピストン57のストロークが小さくなり、吐出流量Qが減少する。傾転角αを所定の角度に設定することにより、吐出流量Qを、所定の大きさに固定した固定吐出流量に設定することができる。
【0019】
ポンプ機体50(ポンプ部25)は、主に、ポンプケーシング51、ポンプ入力軸54、斜板52、シリンダブロックとしてのロータ58、複数のピストン57、サーボシリンダとしての傾転駆動装置22等から構成されている。ポンプ入力軸54は、インバータモータ24のモータ出力軸に、キー67を介して連結している。ポンプ入力軸54は、ローラーベアリング65、66によって、ポンプケーシング51に対して回転自在に支承されている。ロータ58は、ポンプ入力軸54とスプライン結合で固定されており、一体的に回転する。ロータ58はシリンダブロックとして機能しており、複数のピストン57がほぼ軸X方向に往復動し、作動油を加圧する。作動油は吸入通路55から各シリンダ内に吸入されて、回転しながら排出通路56に吐出する。ピストン57の一端部は、球面継手でシュー62と結合している。ロータ58の回転に伴い、シュー62は、斜板の平滑面53’上をすべりながら摺動する。各シュー62はリテーナーで保持されている。
【0020】
図4に示すように、斜板52は、ピボット軸61(
図3のY軸)回りに揺動する。斜板52は円弧状の支持面53を有している。支持面53は、ポンプケーシング51の
図3の左側のポンプケーシング内側端部に摺接しながらY軸回りに揺動する。斜板52の、ピボット軸61回りの斜板52の揺動は、ロッドリンク63を介して、傾転駆動装置22によって駆動される。斜板52の、ピボット軸61回りの揺動する角度、すなわち、斜板52の傾転角αは、
図4に示すように、X−Z平面上に示される。(なお、
図4は、斜板52の傾転角αを分かり易く説明するための模式的な図面なので、
図3とは一部一致しない部分がある。)
【0021】
次に、斜板型ピストンポンプの作動について説明する。
斜板型ピストンポンプは、インバータモータ24からの回転数制御と、傾転駆動装置22によって駆動される斜板52の傾転角α(pump tilting angle, swash plate inclination angle)の2変数で吐出流量Qが制御される。
【0022】
斜板52の傾転角αの制御については、
図2に示すように、電磁比例弁21による傾転駆動装置22のロッドリンク63の位置制御によって行われる。斜板52の傾転角αが設定されると、ロータ58の回転に伴い斜板の傾斜面53’に規制されて各ピストンのストロークが設定され、所定の吐出流量でメインシリンダ2等に作動油を送り出す。
図2の回路図では電磁比例弁21をレギュレータとし、電気信号でポンプの傾転角αを指令してレギュレータを制御する方法を示しているが、ポンプ吐出流量が任意に制御可能であれば方法を問わない。また、本発明は、必ずしも、斜板型ピストンポンプに限定されるものではなく、可変吐出量型アキシャルピストンポンプその他であればよく、ポンプ型式によって多少の効率等に増減はある。
【0023】
本発明は、押出プレス装置のメインラムの速度制御方法において、インバータモータ24と可変吐出量型ピストンポンプの組合せにより、メインラム9の速度を制御する。押出プレス装置の仕様(ポンプ台数N、1台当たりのポンプ最大吐出量Q
max、メインラム速度制御用流量Q
v、メインラムとサイドシリンダの合計面積A、ラム速度v)から、ポンプの傾転率Raが、メインラム速度設定値に基づき求められる。
押出中のポンプ吐出量Q
v=v×A
ポンプの傾転率Ra=Q
v/(Q
max×N)
以下、本発明における押出プレスの速度制御方法について、一例として、ポンプの傾転率Raが略2分の1以下の時は、インバータ制御の回転数制御で回転数を20〜30%に落し、ポンプの傾転率Raをポンプの吐出流量Qの減少分を補う傾転率Ra
1にして、ポンプ吐出流量Qを1.25〜1.43倍程上げる速度制御方法について述べる。
【0024】
本発明に適用される用語の定義は、一般的なものであり、次のとおりである。
負荷率=ポンプ軸入力N/モータの定格出力W
負荷率は、ポンプ吐出流量と圧力から算出されるポンプ軸入力Nを、モータの定格出力(モータ定格容量)Wで割った値(%)として定義される。負荷率は、インバータ効率には影響されない。(モータの出力軸は、ポンプ入力軸に直結している。)
モータ効率、インバータ効率は、入力エネルギから損失エネルギを引いたものを、入力エネルギで割った百分率として定義される。
【0025】
斜板型ピストンポンプの傾転率Ra(relative swivel angle)は次のように定義される。
Ra=sinα/(sinα
max)
ここで、αは、斜板型ピストンポンプの傾転角、α
maxは個々の斜板型ピストンポンプに特有の最大傾転角である。最大傾転角は概ね27度前後の数値であり、それぞれの斜板型ピストンポンプ毎に異なる。
【0026】
ポンプ全体効率η
tは、ポンプ容積効率η
vとポンプ機械効率η
mを掛け合わしたものとして定義される。
【0027】
ここで、ポンプ吐出流量の定格の略2分の1以下ということは、ポンプの傾転率Raが50%以下に相当することを意味する。
【0028】
図5にモータの回転数を変えたときの負荷率と、モータおよびインバータ効率との関係を示す。黒丸は、定格回転数に対する割合が100%、白四角は90%、黒三角は80%、×印は70%を示している。これを見るとモータ回転数が定格の70%から100%の間では、60%以上の範囲の負荷率において、モータ効率およびインバータ効率は、あまり差がないことがわかる。これに対して、負荷率と、モータおよびインバータ効率の関係は、負荷率が60%以上の範囲では、傾きは小さい値になっているが、負荷率が50%以下の範囲では、傾きは大きい値になっている。そのため、モータ回転数が定格回転数の70%から100%の間では、モータ効率およびインバータ効率が、負荷率が50%以下の範囲ではモータ回転数によって大きく影響を受けることがわかる。負荷率と、モータおよびインバータ効率の関係は、可変吐出量型アキシャルピストンポンプである場合、ポンプ型式によって多少の増減はあるものの、一般的に
図5のような状態となる。
【0029】
図6に、ポンプの回転数を変えた時の傾転率(%)とポンプ全体効率との関係を示す。黒丸は、回転数が1800rpm、白四角は1500rpm、黒三角は1200rpm、×印は1000rpmを示している。ポンプの回転数が1000rpmから1800rpmの間ではポンプ全体効率の差はあまりない。しかしながら、傾転率に対するポンプ全体効率を見ると、ポンプの回転数が1000rpmから1800rpmの間でいずれも、傾転率が50%以下の範囲では、傾転率が50%以上の範囲と比べて、傾転率に対するポンプ全体効率が大きく変化することがわかる。
【0030】
一般的に、モータの回転数と吐出流量とは比例し、傾転角α、すなわち傾転率Raと、ポンプストロークは幾何学的には比例しており、傾転率と吐出流量は概ね比例する。モータの回転数を略20%下げると、吐出流量が減る。したがって、同じ吐出流量を得るためには、回転数を下げる前の元の傾転率が例えば30%であれば、傾転率を、元の傾転率に対して100%−20%の逆数で乗じた値にする必要がある。すなわち、30%/(1.0−0.2)=37.5%に上げる必要がある。ここで、モータ回転数を下げた割合の20%は、理解のために一例として挙げたものである。同様にして、モータの回転数を略30%下げた場合では、傾転率を30%/(1.0−0.3)=42.9%に上げる必要がある。
【0031】
上記事例における本発明の効果を
図7で示す。
モータの定格回転数を1800rpmとする。一例として回転数を20%削減すると、回転数は1440rpmとなる。回転数を30%削減すると、回転数は1260rpmとなる。以下、モータ回転数1800rpmの場合をcase1、モータ回転数が1440rpmの場合をcase2、モータ回転数が1260rpmの場合をcase3と呼ぶ。
【0032】
図5、7において、負荷率50%ところを見ると、モータおよびインバータ効率はcase1では、0.885であるのに対して、case2では0.875である。case3では0.86である。
一方、
図6、7において、ポンプ全体効率を見ると、case1では、モータ回転数1800rpm及び傾転率30%のポンプ全体効率は0.772である。これに対して、回転数が1440rpmのcase2では、モータ回転数を20%下げたのであるから、その回転数で、仮に傾転率を30%から37.5%(30%/(1−0.2)=37.5%)に上げる(ポンプの吐出流量の減少分を補う傾転率をとればよい)。傾転率37.5%(回転数1440rpm)では、case2では、ポンプ全体効率は0.815である。case3(回転数1260rpm、傾転率42.9%)では、ポンプ全体効率は0.835である。
【0033】
ここで、モータおよびインバータ効率と、ポンプ全体効率をかけあわせたモータ・ポンプ全効率をみると、case1では、0.885x0.772=0.683である。一方case2では0.875x0.815=0.713である。case3では0.86x0.835=0.718である。すなわち、case2では0.713/0.683=1.0438となり、case3では0.718/0.683=1.0511となる。
case2、case3の方が、モータ・ポンプ全効率は、それぞれ4.4%、5.1%ほど効率が良くなっていることがわかる。
【0034】
以上の事例では、case1、case2、case3で説明したが、これに限定されるものではない。
図7にみられるように、その他の負荷率における、モータ回転数1800rpmの場合のcase1、モータ回転数が1440rpmの場合のcase2、モータ回転数が1260rpmの場合のcase3であっても、モータ・ポンプ全効率は同様の結果を得ることができる。モータ回転数の割合の低下を、20〜30%の範囲にし、その低下によるポンプ吐出流量(Q)の減少分を補う傾転率の上昇割合を、1.25〜1.43倍であるようにするとモータ・ポンプ全効率の上昇が良好であるが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。
【0035】
要するに、
図5の負荷率と、モータおよびインバータ効率の関係をみると、モータ回転数が定格の70%から100%の間の効率の落ち込み幅は小さく、一方、
図6の傾転率(%)とポンプ全体効率との関係にみると、傾転率が50以下の範囲では、モータ回転数に係らず、傾転率の増加によるポンプ全体効率の上げ幅は大きい。本発明は、上述したように、モータおよびインバータ効率の特性、及び、傾転率(%)とポンプ全体効率との一般的特性をうまく活用して、モータ・ポンプ全効率を上昇させたものである。
【0036】
このように、本発明によれば、モータとポンプの総合的な効率が改善されるため、消費電力が削減される。これにより省エネルギを目指すことができる。また、押出プレスにおける、メインラム速度が小さい時、可変吐出量型ポンプの傾転角が小さくなって、ポンプ効率が下がり消費電力を多く要するという従来技術の問題を解決することができる。なお、同期型モータでは効率が上がってしまっているので、効果はほとんどない。