特許第6705597号(P6705597)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6705597チェーンジョイントケーブル配線のためのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705597
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】チェーンジョイントケーブル配線のためのシステム
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20200525BHJP
   G08C 15/00 20060101ALI20200525BHJP
   B25J 17/00 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   B25J19/00 F
   G08C15/00 G
   B25J17/00 G
   B25J19/00 G
【請求項の数】26
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2017-525805(P2017-525805)
(86)(22)【出願日】2015年12月18日
(65)【公表番号】特表2018-500187(P2018-500187A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】US2015066926
(87)【国際公開番号】WO2016100939
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2018年10月5日
(31)【優先権主張番号】62/094,575
(32)【優先日】2014年12月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516302395
【氏名又は名称】クリオン、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】コール, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】リンバー, ポール, デーモン
(72)【発明者】
【氏名】プレストン, ダン, アラン
(72)【発明者】
【氏名】スコフィールド, ケン
【審査官】 武市 匡紘
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−059386(JP,A)
【文献】 実開昭55−016444(JP,U)
【文献】 特開2013−091146(JP,A)
【文献】 特開平06−015587(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00−21/02
G08C 13/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動アームと移動アームとの間に取り付けられた機械式ジョイントを含むシステムであって、
前記作動アームから前記移動アームまでハブを通過するケーブルを受け入れるように構成されたケーブル配線通路を有するハブであり、外面を含む本体部分と、作動アームおよび移動アームに取り付けるための第1および第2の側部と、前記ケーブルを受け入れるように構成された前記本体部分を貫通して延びるスロットと、を備えるハブと、
フレキシブル機械駆動システムに接続された1つ以上のリニアアクチュエータであって、前記フレキシブル機械駆動システムが第1および第2のフレキシブル機械駆動デバイスを含み前記第1および第2のフレキシブル機械駆動デバイスが、前記1つ以上のリニアアクチュエータに結合された第1の端部と、前記ハブをその中心軸の周りに回転させて、第1の位置から第2の位置まで前記作動アームと前記移動アームとの間で位置の変化を生じさせるように構成された第2の端部とを有する、1つ以上のリニアアクチュエータと、
前記ハブの前記外面から延在し、前記第1および第2のフレキシブル機械駆動デバイスの前記第2の端部に両側で取り付けられたリンクコネクタであり、前記リンクコネクタは前記スロットと整列する通路を含み、前記ケーブルが、前記作動アームから前記スロットを通って、前記第1および第2のフレキシブル機械駆動デバイスの前記第2の端部間の前記通路を通って延びる、リンクコネクタと、
を備えるシステム
【請求項2】
前記リニアアクチュエータの位置を決定するように構成された前記リニアアクチュエータ上またはその近傍に配置されたリニアアクチュエータセンサを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記リニアアクチュエータセンサからセンサデータを受信し、
前記作動アームに対する前記移動アームの前記第1の位置を決定し、
移動アーム制御信号を生成して前記フレキシブル機械駆動システムに接続された前記リニアアクチュエータを作動させ、前記ハブを回転させて前記作動アームと前記移動アームとの間の位置を前記第1の位置から前記第2の位置まで変化させ、
前記リニアアクチュエータセンサからセンサデータを受信して、前記移動アームが前記第2の位置にあることを確認する
ように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記作動アーム内に配置される、請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1および第2のフレキシブル機械駆動デバイスが2つのチェーンを備え、各チェーンが、異なる前記リニアアクチュエータに前記第1の端部で結合され、前記リンクコネクタの両側に前記第2の端部で結合される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記2つのチェーンの前記第2の端部の幅が、前記ハブの前記外面の全幅にわたって実質的に延在している、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ケーブルが、電力ケーブル、油圧ケーブル、空気圧ケーブル、または通信ケーブルのうちの少なくとも1つである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記リニアアクチュエータが、油圧式、電気油圧式、空気圧式、機械式、電気機械式、圧電式、電気式、およびリニアモータ式のアクチュエータのうちの少なくとも1つである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記リニアアクチュエータセンサが、前記移動アームの移動距離および前記移動アームの位置を特定するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
前記フレキシブル機械駆動システムが、歯車の歯、リンク、チェーン、またはベルトのうちの少なくとも1つを備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記チェーンが、リーフチェーン、リンクチェーン、またはローラーチェーンを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ハブの前記スロットが、前記ハブの外周の周りに180度にわたって延在、前記移動アームが前記作動アームの中心軸に垂直な180度の範囲内で動くことを可能にする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記作動アームおよび前記移動アームの外側のコントローラーに前記センサデータを無線で送信するように構成された前記プロセッサに結合された無線送信機を含む、請求項に記載のシステム。
【請求項14】
前記センサデータを前記プロセッサに無線で送信するように構成された前記リニアアクチュエータに結合された無線送信機を含む、請求項に記載のシステム。
【請求項15】
ハブ、移動アーム、作動アーム、およびリニアアクチュエータを有する機械式ジョイントの操作および制御のための装置であって、
処理ユニットと、
前記処理ユニットに結合されたメモリデバイスであって、前記処理ユニットによる実行に応答して、
前記リニアアクチュエータに近接して配置された位置センサからセンサデータを受信し、
前記作動アームに関する前記移動アームの第1の位置を決定し、
前記リニアアクチュエータを作動させるための移動アーム制御信号を生成し、前記リニアアクチュエータが関連するフレキシブル機械駆動デバイスに接続されて前記ハブを回転させ、前記作動アームに関する前記第1の位置から前記作動アームに関する第2の位置まで前記移動アームを移動させ、
前記位置センサからセンサデータを受信して、前記移動アームが前記第2の位置にあることを確認する
ように操作可能な命令が格納されたメモリデバイスと
を備え
ケーブル配線通路が、前記作動アームから前記移動アームまで前記ハブを通って延びており、
リンクコネクタが、前記ハブから延在しており、
前記フレキシブル機械駆動デバイスのうち第1のフレキシブル機械駆動デバイスの第1の端部が前記リンクコネクタの第1の側部に取り付けられ、
前記フレキシブル機械駆動デバイスのうち第2のフレキシブル機械駆動デバイスの第2の端部が前記リンクコネクタの第2の側部に取り付けられ、
前記リンクコネクタが、前記ケーブル配線通路と整列する開口部を含み、
ケーブルが、前記作動アームから、前記第1のフレキシブル機械駆動デバイスの前記第1の端部と前記第2のフレキシブル機械駆動デバイスの前記第2の端部との間の前記開口部及び前記ケーブル配線通路を通って延びる、装置。
【請求項16】
前記ハブが、
外面を含む本体部分と、
前記作動アームおよび前記移動アームに取り付けるための第1および第2の側部と、
を含み、
前記フレキシブル機械駆動デバイスのうち前記第1および第2のフレキシブル機械駆動デバイスの幅が、前記第1および第2の側部間における前記本体部分の全幅にわたって実質的に延在している、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ハブが、前記移動アームの最大断面寸法以下の断面寸法を有する、請求項15又は16に記載の装置。
【請求項18】
前記ハブの前記本体部分の前記外面が丸く、前記ケーブル配線通路が、前記外面の第1の部分の周りに少なくとも180度延在する第1の開口部を形成し、前記外面の第2の部分から外へ延在する第2のケーブルガイド開口部を形成し、
前記ケーブル配線通路が、前記第1の開口部の両側から前記第2のケーブルガイド開口部の両側まで延びる前記本体部分の2つの丸い内面を形成する、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記位置センサが、ロータリーエンコーダを備える、請求項15〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記ケーブル配線通路が、前記ケーブルを受けるように構成された前記作動アームから前記移動アームまで延びる中央チャネルを含む、請求項15〜19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記中央チャネルが、前記作動アームから前記移動アームまで180度にわたって前記ハブの周囲に延在している、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記ケーブルが、電力ケーブル、油圧ケーブル、空気圧ケーブル、または通信ケーブルのうちの少なくとも1つを含む、請求項15〜21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記リニアアクチュエータが、油圧式、電気油圧式、空気圧式、機械式、電気機械式、圧電式、電気式、またはリニアモータ式のアクチュエータを備える、請求項15〜22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記フレキシブル機械駆動デバイスのうち前記第1および第2のフレキシブル機械駆動デバイスのそれぞれが、リーフチェーン、リンクチェーン、またはローラーチェーンのうちの少なくとも1つを含む、請求項15〜23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記位置センサから前記センサデータを無線で受信するように構成された前記処理ユニットに接続された無線受信機を含む、請求項15〜24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記センサデータを、前記作動アームおよび前記移動アームの外側のコントローラーに無線で送信するように構成された前記処理ユニットに接続された無線送信機を含む、請求項15〜25のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【著作権に関する注意】
【0001】
[0001]本明細書には、著作権保護の対象となる資料が含まれる。著作権所有者は、米国特許商標庁の特許ファイルまたは記録に見られるように、特許文書または特許開示のいずれかによるファクシミリ複製に異論を唱えないが、著作権のすべての権利を留保する。以下の通知は、以下に記載されるようなソフトウェア、スクリーンショット、およびデータ、ならびに以下の図面およびAll Rights Reserved(無断複写・複製・転載を禁ず)に適用される。
【技術分野】
【0002】
[0001]本開示は、概して、ロボットアームシステムに関する。より具体的には、本開示は、ロボットアームチェーンジョイントを介するケーブル配線に関する。
【背景】
【0003】
[0002]ケーブル配線は、ロボット設計および動作の重要な側面である。しばしば、ケーブルはロボット機構の外側に沿って配線され、これは特に、ロボットシステムの外形に影響を与え、環境中の物体に引っ掛かる可能性があるなどの欠点を有する。内部ケーブル配線は、とりわけ、ロボットシステムの外形を増加させ、強度能力を低下させ、ジョイントサイズを増大させるという潜在的な欠点を有する。ケーブルは、ねじれ、曲げ、露出、ジョイントに引っ掛かるなどによるケーブルの損傷を防ぎ、ならびにロボット機構の動作範囲、強度能力などを制限しないように配線する必要がある。内部配線されたケーブルの利点は、均一な外形と、特に浸水した作業において、液体および気体に対してロボットシステムを密封する機能とを可能にすることである。チェーンジョイントの全強度能力と動作範囲を維持したまま、ケーブルの損傷のリスクを排除するためにジョイントケーブルの配線を改善する解決策が必要とされている。本開示は、システムセンサ監視、機構内の無線通信方法、および電子制御システムのうちの1以上を含む実施形態によってこれらのニーズに対処する。
【0004】
[0003]詳細な説明の複雑さおよび長さを低減し、技術の特定の領域において最高技術を完全に確立するために、本明細書の出願人は、以下の各々の番号付けされた段落内で特定される以下の資料のすべてを参照として明示的に援用する。援用された資料は、必ずしも「先行技術」であるとは限らず、出願人は、援用された資料のいずれかの後で宣誓する(swear behind)権利を明示的に留保する。
【0005】
[0004]出願人は、上記に援用された資料が、背景を示すか、または最先端技術を示す目的で言及されるので、37 CFR 1.57による「非本質的」であると考えている。しかしながら、審査官が、上記の援用された資料のいずれかが、37 CFR 1.57(c)(1)−(3)の意味において「本質的資料」を構成すると考える場合、出願人は、本明細書を補正し、該当する規則で許可されているように、参照により援用されている本質的資料を明示的に列挙する。
【0006】
[0005]ここに提示されるケーブル配線の態様および用途が、図面および詳細な説明において以下に記載される。特に明記しない限り、明細書および特許請求の範囲における単語および句は、適用可能な技術分野における当業者にとって、明白で通常の慣用の意味を与えられることが意図される。本発明者らは、必要に応じて、彼ら自身の辞書編集者になることができることを十分に認識している。発明者は、そうでないと明示的に述べていない限り、明細書および特許請求の範囲における用語の明白で通常の意味のみを使用するように、彼ら自身の辞書編集者として明示的に選択し、さらに、その用語の「特別な」定義を明示的に説明し、それが明白で通常の意味からどのように異なるかを説明する。「特別な」定義を適用する意図の明確な記述がない場合、明細書および特許請求の範囲の解釈に用語の単純で明白で通常の意味が適用されることが発明者の意図および要望である。
【0007】
[0006]発明者らは、英語の文法の通常の規則も認識している。したがって、名詞、用語、または句が何らかの形でさらに特徴づけられ、特定され、または絞り込まれることを意図されている場合、そのような名詞、用語、または句には、英語の文法の通常の規則にしたがって、追加の形容詞、説明的な用語、または他の修飾語が明示的に含まれる。そのような形容詞、説明的な用語、または修飾語の使用が無い場合、そのような名詞、用語、または句が、上記のような適用可能な技術分野の当業者に、それらの明白で通常の英語の意味を与えられることが意図される。
【0008】
[0007]詳細な説明または図面の説明または請求項における「機能」、「手段」、または「ステップ」という単語の使用は、米国特許法第112条、第6段落の特別規定を何らかの形で行使する願望を示すことを意図したものではない。それとは逆に、米国特許法第112条、第6段落の規定が、実施形態を定義するために行使されることが求められている場合、請求項は、「のための手段」または「のためのステップ」という正確な句を具体的かつ明示的に示し、そのような句の中で機能を支持する何らかの構造、材料、または動作を記載することもなしに、「機能」という単語もまた記載するであろう(すなわち、「・・・の機能を実行するための手段」と記載するであろう)。したがって、請求項が、「・・・の機能を実行するための手段」または「・・・の機能を実行するためのステップ」と記載した場合でも、請求項がまた、その手段またはステップを支持する何らかの構造、材料、または動作、または記載された機能を実行する何らかの構造、材料、または動作を示す場合、米国特許法第112,第6段落の規定を行使しないことが、発明者の明確な意図である。さらに、たとえ、米国特許法第112,第6段落の規定が特許請求される実施形態を定義するために行使されても、実施形態は、好適な実施形態内に記載される特定の構造、材料、または動作のみに限定されるものではなく、さらに、代替的な実施形態または形態で説明されるような特許請求された機能を実行する、または特許請求された機能を実行するための周知のまたは今後開発される等価な構造、材料、または動作を実行する任意のおよびすべての構造、材料または動作を含むことが意図される。
【0009】
[0008]ケーブル配線のより完全な理解は、以下の例示的な図面に関連して考慮されるとき、詳細な説明を参照することによって得られる。図面において、同様の参照番号は、図面全体にわたる同様の要素または動作を指す。
実施形態は、添付の図面に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】傾斜アクチュエータを有する典型的なチェーンジョイントの例示的な図を示す。
図2】平行なアクチュエータを有する典型的なチェーンジョイントの例示的な図を示す。
図3A】ロボットアームの動作を制御するために使用される図1のチェーンジョイントを示す。
図3B】耳部取付具を示すジョイントの等角図を示す。
図4】ケーブル曲げ長さを決定するために必要な変数を示す。
図5A】ハブの第1の実施形態の等角図を示す。
図5B図5Aのハブの実施形態を有する機械式ジョイントの分解図を示す。
図6図5Aのハブの実施形態の上面図を示す。
図7A図5Aのハブの実施形態の正面図を示す。
図7B図7Aの7A−7A断面図を示す。
図8A図5Aのハブの実施形態の側面図を示す。
図8B図8Aの8A−8A断面図を示す。
図9A】ハブの第1の実施形態の等角図を示す。
図9B図9Aのハブの実施形態を有する機械式ジョイントの分解図を示す。
図10図9Aのハブの実施形態の上面図を示す。
図11A図9Aのハブの実施形態の正面図を示す。
図11B図11Aの11A−11A断面図を示す。
図12A図9Aのハブの実施形態の側面図を示す。
図12B図12Aの12A−12A断面図を示す。
図13】リンク端部が取り付けられた図5Aのハブの実施形態の等角図である。
図14】リンク端部が取り付けられた図9Aのハブの実施形態の等角図である。
図15】オープンセンター型油圧アクチュエータを含む一実施形態を示す。
図16図15の実施形態のオープンセンター型油圧回路図を示す。
図17】クローズドセンター型油圧アクチュエータを含む一実施形態を示す。
図18】複数のジョイントに対する図17の実施形態を示す。
図19】ブルートゥース(登録商標)通信を含む図17の実施形態を示す。
図20図19の実施形態の電気油圧回路図を示す。
図21】リニアアクチュエータを含む一実施形態を示す。
図22図21のリニアアクチュエータの制御概略図を示す。
図23】センサが無線である図21および図22の代替の一実施形態を示す。
図24】センサ特性決定プロセスを示すプロセス図である。
図25】ロボットアームがその運動エンベロープの外側に移動しようとすることを防止するためのプロセスの実施形態を示す。
図26】ロボットアームを制御するためのプロセスの一実施形態を示す。
【詳細な説明】
【0011】
[0042]図面の要素および動作は、簡略化のために示されており、必ずしも特定のシーケンスまたは実施形態にしたがって提供されたものではない。
【0012】
[0043]以下の記載において、および説明の目的のために、例示的な実施形態の様々な態様の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細、プロセス持続時間、および/または特定の式値が示される。しかしながら、当業者であれば、本明細書の装置、システム、および方法は、これらの特定の詳細、プロセス持続時間、および/または特定の式値なしに実施できることが理解される。本明細書の装置、システム、および方法の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造的および機能的変更を行うことができることを理解すべきである。他の例では、例示的な実施形態を不明瞭にすることを避けるために、既知の構造および装置が、より一般的に示される、または論議される。多くの場合、操作の説明は、特に操作がソフトウェアに実装される場合、様々な形態を実装できるようにするのに十分である。開示された実施形態を適用することができる多くの異なる代替の構成、デバイス、および技術が存在することに留意すべきである。実施形態の全範囲は、以下に説明する実施例に限定されない。
【0013】
[0044]図示の実施形態の以下の実施例では、本明細書の一部を形成し、様々な実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。説明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造的および機能的変更を行うことができることを理解すべきである。
【0014】
[0045]機械式ジョイント
図1および図2は、フレキシブル機械駆動システムを有する機械式ジョイントを備える作動アーム150の例示的な図である。図示の実施形態では、フレキシブル機械駆動システムはチェーン120であり、機械式ジョイントはチェーンジョイント100である。作動アーム150はさらに、ハブ110およびリニアアクチュエータ130を備える。チェーンジョイント100は、作動アーム150と移動アーム200(図3)との間に取り付けられる。図1は、傾斜リニアアクチュエータ130を有する一実施形態を示し、図2は、平行リニアアクチュエータ130を有する一実施形態を示す。
【0015】
[0046]図示の実施形態では、作動アーム150は、チェーンジョイント100と、1以上のアクチュエータ130とを含む。チェーンジョイント100は、ハブ110と、1以上のチェーン120と、リンク端部115(2以上のチェーンが使用される場合)とを含む。図示の実施形態は、2つのチェーン120を含むが、1以上のチェーン120が可能である。1つのチェーンが使用される場合、ハブ110は、チェーンに係合するスプロケット、歯車の歯(cog)、歯車(gear)、または1以上の歯を備える。2以上のチェーン120が使用される場合、ハブ110は、リンク端部115を備えるか、またはリンク端部115に取り付けられる。リンク端部115は、システム内のチェーン120の各々の一端と接続し、チェーンジョイント100を通してケーブルが配線される通路を提供する。この設計には、高トルク、細長い設計、自己張力調整、位置保持、単純さ、一定のトルク、および180°の回転を含む多くの利点がある。
【0016】
[0047]図3Aおよび図3Bは、接続されたロボットアーム、移動部200を有する図1の作動アーム150を示す。移動部200は、単一のアームまたは1以上の作動アームを含むいくつかのアームとすることができる。移動部200は、内部耳部140の上に適合する外部耳部210に取り付けられている。外部耳部210は、ハブ110に締結される。ハブ110は内部耳部140内に取り付けられたベアリング250(図5B)内に適合する。アクチュエータ130が作動されると、移動部200は、作動アーム150の中心軸xに対して図示された180°の範囲内で移動する。いくつかの実施形態では、作動アーム150は固定されている。いくつかの実施形態では、作動アーム150は移動可能である。作動アーム150が固定されているか移動可能であるかにかかわらず、移動部200は、同じ長さの2本のリンク、ベルト、またはチェーンを有する実施形態では、作動アーム150の中心軸xに垂直に図示された180°の範囲内を移動する。
【0017】
[0048]本明細書において、「取り付けられた」、「接続された」、「締結された」、「接合された」、または「結合された」という用語の使用は、その用語が別様に修飾されない限り、それらが相互に固定されるような方法で一緒にされた部品を指すものとされる。例えば、「一時的に取り付けられた」とは、システムが動いているときに結合および分離するコンポーネントを指すものである。「一時的な取付け」の例は、スプロケットおよびチェーンである。スプロケットに取り付けられたチェーンの一部は、移動中に変化し、したがってスプロケットとチェーンの一部との間の取付けを一時的にする。しかしながら、スプロケットは、チェーンの特定の部分に一時的にしか取り付けられていなくても、全体としてチェーンに常に取り付けられている。
【0018】
[0049]「係合する」および「係合解除する」という用語は、規則的に接続および分離する、すなわち互いに固定されていないコンポーネントに適用することを意図している。一般的な例として、自転車用の歯車は、自転車のチェーンに係合する。異なる歯車がチェーンと係合してもよい。
【0019】
[0050]さらに、「取り付けられた」、「接続された」、「締結された」、「接合された」、または「結合された」という用語は、コンポーネント間の接続を容易にするために必要な介在部品を含むと解釈される。例えば、外部耳部210は、多くの締結具を使用してハブ110に接続される。必要となる締結具または他の介在部品のタイプおよび量は、ロボット機構の規模、材料、および意図された用途に少なくとも部分的に依存するので、締結具または介在部品のすべてが明示的に記載されているわけではない。
【0020】
[0051]アクチュエータ
以下でより詳細に説明するいくつかの実施形態では、ジョイント100は、機械式、電気機械式、油圧式、電気油圧式、空気圧式、磁気式、圧電式、およびリニアモータ式のアクチュエータを備える1以上のリニアアクチュエータ130によって作動されることができる。機械式アクチュエータは、1以上のねじ、車軸、およびカムアクチュエータを備えることができる。電気機械式アクチュエータは、手動制御が電気モータおよび電子制御機構に置き換えられた機械式アクチュエータを備える。UltraMotion(ultramotion.com)によって製造されたものなどの水中リニアアクチュエータを含む他のタイプのアクチュエータも考えられる。
【0021】
[0052]いくつかの実施形態では、チェーンジョイント100は、1以上の油圧シリンダーによって作動させることができる。油圧アクチュエータを有する他の実施形態は、1以上の油圧シリンダーを含むことができる。いくつかの実施形態では、油圧シリンダーは直線状とすることができる。1以上の油圧シリンダーのスタイルおよびサイズは、システムの規模および目的に依存する。チェーンジョイント100の油圧シリンダーには、特に、タイロッドスタイルのシリンダーおよび溶接された本体スタイルのシリンダーを含む任意のスタイルを使用することができる。
【0022】
[0053]2以上のアクチュエータを有するいくつかの実施形態では、アクチュエータ130は、図1に示されるように、作動アーム150の中心軸に平行でない経路に沿って機能することができる。2以上のアクチュエータを有する他の実施形態では、アクチュエータ130は、図2に示されるように、作動アーム150の中心軸に平行に機能することができる。
【0023】
[0054]フレキシブル機械駆動システム
フレキシブル機械駆動システムは、ハブ110をその中心軸(z)の周りに回転させて、作動アーム150と移動アーム200との間の第1の位置から第2の位置への位置の変化をもたらすように構成される。上述のように、フレキシブル機械駆動システムは、1以上のチェーン120を備えることができる。他の例では、アクチュエータ130は、歯車の歯、歯車、リンク、またはベルトを用いてハブ110に接続することができる。歯車の歯および歯車は機械加工または鋳造することができる。リンク、ベルト、およびチェーンは、システムの規模と用途に対して必要とされるような任意の材料、タイプ、幅、および厚さとすることができる。様々な実施形態は、ロボットシステムの規模およびその意図される用途に応じて、異なる長さおよび幅の1以上のリンク、ベルト、またはチェーンを含むことができることに留意すべきである。
【0024】
[0055]リンク、チェーン、またはベルトの1以上のセクションが使用される場合、移動部200が作動アーム150の1つの端部と鋭角を有し、作動アーム150の反対側の端部と鈍角を有する範囲内を移動することを必要とする実施形態に対して、異なる長さを使用することができる。一例として、移動部200は、作動アーム150の頂部の45°と作動アーム150の底部から135°との間の範囲を有し、図3Aに示された作動アーム150の両側から90°の範囲ではない。
【0025】
[0056]チェーン
以下の開示は、添付図面に示されるような一実施形態を説明する。図示の実施形態では、フレキシブル機械駆動システムは、チェーン120と、チェーン120をハブ110に接続するリンク端部115とを備える。チェーンは、高い機械的強度を必要とする用途に使用することができる。リーフチェーンは、高い引張強さを有する。
チェーンの幅を広げると、チェーンの引張強さが増加する。図1図3のチェーン120は、金属リーフチェーンとすることができるが、リンクおよびローラーを含む他のチェーンタイプも考えられる。
【0026】
[0057]各チェーン120を形成するリンクの数は、とりわけ、アームの全長、所望の機械的強度、および動作範囲などの要因に依存する可能性がある。図示の実施形態は、各々が複数のリンクを含む2つの別々のチェーン120を含む。一例では、両方のチェーン120は同じ長さであるが、他の実施形態は、異なる長さの2以上のチェーン120を含むことができる。
【0027】
[0058]用語「リンク」は、チェーンの各セクションが互いに対して固定された一片または一片のアセンブリであるチェーンのそれぞれ別個のセクションを指す。2つのリンクが結合されている場合、各リンクは、そのコンポーネントに対して固定され、結合されたリンクに対して可動であり、2つのリンク間の動きが接続点で生じる。一例では、リンクは、動きを伝達する目的でピボットなどによって他の部品と接続された剛性の高い可動部品またはロッドである。
【0028】
[0059]工業的チェーンは、摩損の影響を受けやすく、通常は定期的な潤滑が必要である。一般的なチェーン潤滑の実施は、一般的に、チェーンの外側に重油またはグリースを塗布することから成る。これはスプロケットおよびチェーンの外側を適切に潤滑するが、それは典型的には、ピンおよびブッシング、プレート、ローラー、および/またはフックの内部の接触面を保護しない。チェーンの大部分は内部から機能しなくなる。チェーンは、ピンおよびブッシング領域の内部で摩耗および腐食摩耗のために伸張またはねじれを生じる可能性がある。それらを適切に潤滑するには、潤滑剤をチェーンの内部に浸透させて洗浄し、汚染物質を除去してトラップされた水分を置換し、オイル、グリース、または固体潤滑剤の重い膜を残すように設計する必要がある。一般的に、浸透型のチェーン潤滑剤は、水を置換するだけでなく、チェーンのピンおよびスプロケットから汚れおよび金属粒子を除去する。
【0029】
[0060](負荷、環境、温度、および速度を含む)動作条件もまた、考慮することができる。潤滑剤は、手動または自動で塗布することができる。いくつかの実施形態では、潤滑剤は、ピンおよびブッシング領域内に直接向けることができる。潤滑剤は、ローラーとブッシングとの間で使用されるが、潤滑すべき他の領域は、チェーンが全負荷状態にある間に互いに連結するピンおよびブッシング表面である。これらの表面のすべてに到達するために、潤滑剤は、チェーンがスプロケットと係合する直前に、チェーンの下部ストランド上のリンクプレートの上端部に塗布されてもよい。次に、チェーンがスプロケットの周りを移動するにつれて、潤滑剤は遠心力によってピンとブッシングとの間の隙間に運ばれる。リンクプレート上にこぼれ落ちることによって、ローラーの内部および端面に潤滑剤が供給される。
【0030】
[0061]いくつかの実施形態では、内部表面に到達するために十分に低い粘度の潤滑剤が使用される。キャリア溶媒または浸透性成分は、動作粘度を低下させることなくこれを達成するのに役立つ。いくつかの実施形態では、固体潤滑剤は、軸受圧力下で潤滑膜を維持するのを助けることができる。潤滑剤は、異なる温度、湿気、および粒子状物質を含む環境下で潤滑性を維持する能力を有するべきである。
【0031】
[0062]潜在的なアプリケーション
さらに図1図3を参照すると、一実施形態では、チェーンジョイント100は、ロボットアーム装置に使用されることができる。ロボットアームの移動部200は、底部アクチュエータ130を引っ込めることによって下降され、ハブ110の回転を生成する。いくつかの実施形態では、チェーンジョイント100は、より大きな装置の一部品であってもよい。チェーンジョイント100の特定の用途は、肘ジョイント、肩ジョイント、および手首ジョイントを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、作動アーム150は固定され、移動アーム200のみが動的である。いくつかの実施形態では、作動アーム150および移動部200の両方が動的である。
【0032】
[0063]ケーブル配線
ケーブルは、機械式駆動システムを通って走行することができる。「ケーブル」という用語は、電気配線、油圧ホース、空気圧ホース、光ファイバケーブル、通信ケーブル、または他のケーブル、ワイヤ、またはラインならびにそれらのバンドルを含むことを意図している。ケーブルは、システムまたはシステムに取り付けられた任意の拡張部内における検知および/または制御に関するデータを転送/送信するために使用することができる。
【0033】
[0064]ロボットのチェーンジョイントの内部ケーブル配線には、いくつかの設計課題がある。1つの問題は、ケーブルが通るためのアーム(より具体的には、ジョイント)内で利用可能な空間の量である。この問題に対する1つの提案された解決策は、チェーンの横にケーブルを配線することである。この繰り返しでは、チェーンの幅を小さくする必要があるか、またはロボットアームの全体的な幅/直径を大きくする必要がある。ジョイントの総駆動力は、チェーンの幅に比例するため、チェーン幅を小さくすると駆動力またはジョイントの強度も低下する。ロボットアームの全体的な外形を増加させることは、製造する材料の重量および量を増加させ、したがって、ロボットアームの組立ておよび使用のコストを増加させる。
【0034】
[0065]ケーブル配線
ケーブルジョイント100に使用される被覆および外装を含むケーブル敷設の量および種類は、とりわけ、アクチュエータのタイプおよび数、センサのタイプおよび数およびそれらの位置、意図される使用および環境、全体的なシステムサイズ(すなわち、制御されるジョイントの数)、および多ジョイントシステムにおける特定のジョイントの位置を含む多くの要因に依存している。
【0035】
[0066]最小曲げ半径
最小のケーブル曲げ半径は、ケーブル配線設計における重要な要素であるかもしれない。ケーブルおよびホースは、それらの最小曲げ半径を超えて曲げられると、ケーブルは損傷したり、および/または寿命が短くなったりする可能性がある。曲げ半径は、図4に示されるように、曲げの内側のケーブルの表面を指す。いくつかの予想されるケーブルタイプのための典型的な最小曲げ半径の規則および計算について、以下に説明する。
【0036】
[0067]ほとんどのケーブルは、最小曲げ半径データを備えている。しかしながら、データが入手できない場合は、多数の要因に応じて理論上の最小曲げ半径を決定するために参照できる表がある。電力ケーブルおよび制御ケーブル用の例示的な一般的な表を以下に示す。
【表1】
【0037】
[0068]より詳細な表は容易に入手可能であり、特定の用途のために参照されるべきである。
【0038】
[0069]ケーブル曲げの別の一態様は、曲げを作るのに必要なケーブルの最小長さである。曲げの長さを決定する一般的な公式は次の通りである。
【数1】

ここで、θは所望の曲げ角度(度)、rはホースの所与の曲げ半径、Lは最小曲げ長さである。所望の曲げ角度が最小曲げ長さ未満となる場合、ケーブルおよび/またはシールドが損傷する可能性がある。用途に最も特有の公式を使用して最小曲げ長さを決定する。いくつかの公式は、ケーブルの直径dを含むことができる。複数の方程式が使用され、どの結果が最も正確であるかが不明な場合、一般的に、計算された最小曲げ長さのうちの最大のものを使用することができる。
【0039】
[0070]また、コーティング、シールド、およびホースの材料は、最小のケーブル曲げ半径に影響を与え、考慮に入れることができる。
【0040】
[0071]その他のケーブル設計に関する考慮事項
ケーブルは接続点で脆弱である。典型的には、コネクタは剛性があり、ケーブルは可撓性がある。剛性のあるコネクタと可撓性のあるケーブルとの間のインターフェースは、「応力集中部(stress riser)」を形成する。「応力集中部」は本質的に、ケーブルに損傷を与える力を集中させる端部である。いくつかの場合において、ケーブルをコネクタフェルールの軸線に対して直角に引っ張ると、終端またはコネクタ自体を損傷する可能性すらある。
【0041】
[0072]1以上のケーブルを1以上のバンドルに包んでもよい。1以上のケーブルがどのように束ねられるかは、とりわけ、用途、ケーブルの数、ケーブルの曲げ半径、およびケーブルの種類に依存している。ケーブルバンドルおよび/または任意の単一のワイヤは、それらが互いに擦れ合うのを防ぐために、別々に保たれてもよい。結束、挟み込み、破損を避けるために、ケーブルを通す領域では、鋭利な点およびコーナーを避けることができる。できればケーブルとの定期的な接触を避けることができ、ケーブルの摩擦や擦り傷を減らすために接触点を滑らかに丸くすることができる。追加の設計上の考慮事項には、不必要な曲がりおよび狭いスペース(特に、長くて狭いスペース)を通る配線を避けることが含まれる。不必要な曲がりは、ケーブルに対する応力および必要とされるケーブルの長さを増加させる。狭いスペースを通る配線は、結束、挟み込み、および詰まりの可能性を高める。
【0042】
[0073]標準的なケーブルクランプアセンブリは、スロット内での摺動および擦れを防止するためにしっかりと迅速に取り付けられることができる。一実施形態では、アームクランプアセンブリを構成する2つの同一の対称ハーフアームクランプが、ケーブルの周りで嵌合し、所望のレベルに調整することができる把持力を加える。ハーフアームクランプの対称性および実質的に同一の形状により、ハーフアームクランプの向きをあまり考慮せずに部品およびアセンブリのより大きな互換性が可能になる。いくつかの実施形態では、非対称のハーフアームクランプ構成もまた望ましいかもしれない。ホースと他のケーブルとの間の仕切りは、結合点でクランプすることができる。クランプアセンブリおよび仕切りは、応力の位置を制御し、応力が発生する場所を管理するのに役立つ。いくつかの実施形態では、ケーブルおよびクランプ構成は、ケーブルに単純なループを含めることによって屈曲または長さの変更を可能にし、ループは必要に応じて利用可能なたるみを可能にする。しかしながら、いくつかの実施形態では、システム内の機器の突出部に引っ掛かり、または動きが取れなくなる可能性があるため、弛緩ループは望ましくない。いくつかの実施形態では、解決策は、屈曲が発生する場所を制御することであり、これは弛緩ループの必要性を排除することができる。
【0043】
[0074]設計の詳細
図1図2、および図3に示され説明された一般的なシステムは、本明細書で開示される様々な実施形態で使用されるコンポーネントを含む。図示された実施形態は、既存のシステムの機械的な短所を伴わずに、内部ケーブル配線と共に全幅チェーンを使用することを可能にする。ハブ110は、内部ケーブル配線の影響を受ける1つのコンポーネントである。ハブは、ハブを介して作動アームから移動アームへのケーブルの通過を可能にするように構成された1以上のケーブル配線通路を備えることができる。
【0044】
[0075]いくつかの実施形態では、ハブの幅または直径のうちの少なくとも1つは、移動アームの外形の幅または直径よりも小さい。これらの実施形態では、アーム間のジョイントは、アームと同じまたはより小さな外形を有し、したがってシステム全体の外形を合理化する。これらの実施形態は、ロボットアームが小さな剛性の開口部を通って、または窮屈な空間内に延在することを必要とする用途、ならびに環境的封じ込めを必要とする用途において特に有用である。
【0045】
[0076]いくつかの実施形態では、各アームの外形は、各追加のアームが前のアームからサイズが減少するように変化させることができる。ハブが異なる外形および/またはサイズの2つのアームを接合するいくつかの実施形態では、ハブは、より小さいまたはより拘束された外形を有するアームよりも小さい幅または直径を有する。
【0046】
[0077]ハブ
ハブ110は、チェーンジョイント100の旋回点の中心にあるコンポーネントである。1以上のアクチュエータが作動されると、図3Aに示されるように、チェーン120は、ハブ110および取り付けられた移動部200をy軸に沿って180°の範囲内で動かし、180°の範囲はジョイントの油圧側に垂直である。
【0047】
[0078]ジョイントとその動作に関する以下の図に示されるハブの視点間の関係は、以下の通りである。ハブの上面図は、ロボットアームの移動部200の中心軸とアライメントされており、ハブの側面図は、アームの動きが生じる平面に沿って切り取られており、ハブの正面図は、ロボットアームの移動部200が垂直である場合の作動アーム150の軸線に沿って切り取られた図である。
【0048】
[0079]実施形態1
ハブの一実施形態が、図5A図8に示される。図5Aは、ハブ300の等角図を示す。ハブ300は、側部310、頂部ケーブルガイド320、および底部ケーブルスロット350を備える。側部310の直径は、側部310と内部耳部140(図2)との間で使用されるシステムおよびベアリング250(図5B)の規模に依存する。ほとんどの実施形態では、側部310の直径は両側で同じである。ロボット機構の材料および組立方法に依存して、側部310の一方または両方は、ハブ300から別個の片であり、締結されることができる。
【0049】
[0080]図5Bは、機械式ジョイント100の分解図を示す。ハブ300の側部310は、内部耳部140に適合するベアリング250に適合する。外部耳部210は、内部耳部140の上に適合し、ハブ300に締結される。リンク端部315は、ハブ300の頂部に締結される。リンク端部315の各側には、チェーン120(図1図3)が締結される。様々なタイプおよびサイズの締結具および締結方法が、規模および意図される用途に応じて使用可能であるため、締結具および締結方法は図面から省略されている。
【0050】
[0081]図6は、ケーブル1000が通され配線される頂部ケーブルガイド320を示すハブ300の上面図を示す。図では、3つのケーブルが示されているが、アクチュエータ、センサ、および以前に特定された他の要因に応じて、他の数のケーブル1000が可能である。
【0051】
[0082]図7Aは、ハブ300の正面図を示す。図7Bは、図7Aの7A−7A断面図を示す。ケーブル1000は、頂部ケーブルガイド320を通って、底部ケーブルスロット350の周囲を通って下方に配線される。
【0052】
[0083]図8Aは、ハブ300の側面図を示す。図8Bは、図8Aの8A−8A断面図を示す。図8Aおよび図8Bは、頂部ケーブルガイド320を通って、底部ケーブルスロット350の周囲を通って下方に配線されるケーブル1000を示している。ハブ300の図示の実施形態では、ケーブルは、互いに平行に配線され、ハブ300を通して並んでいる。
【0053】
[0084]規模、用途、アクチュエータ、およびケーブル1000の数に応じて、より多量のケーブル1000を、ハブ300の中央領域375にループさせて、移動部200(図3)が最も外側の範囲にある場合に、ケーブルがその曲げ半径を超えて曲がり、過度にきつく伸張することを防止することができる。
【0054】
[0085]実施形態2
ハブの別の一実施形態が図9A図12に示される。図9は、ハブ400の等角図を示す。ハブ400は、側部410、頂部ケーブルガイド420(図10)、および底部ケーブルスロット450を備える。側部410の直径は、側部410と内部耳部140(図2)との間で使用されるシステムおよびベアリングの規模に依存する。ほとんどの実施形態では、側部410の直径は両側で同じである。ロボット機構の材料および組立方法に依存して、側部410の一方または両方は、ハブ400から別個の片であり、締結されることができる。
【0055】
[0086]図9Bは、機械式ジョイント100の分解図を示す。ハブ400の側部410は、内部耳部140に適合するベアリング250に適合する。外部耳部210は、内部耳部140の上に適合し、ハブ400に締結される。リンク端部415は、ハブ400の頂部に締結される。リンク端部415の各側には、チェーン120(図1図3)が締結される。様々なタイプおよびサイズの締結具および締結方法が、規模および意図される用途に応じて使用可能であるため、締結具および締結方法は図面から省略されている。リンク端部315および415は、図1図2、および図3Aに示されるリンク端部115の例である。
【0056】
[0087]図10は、ケーブル1000が通され配線される2つのより大きな直径の穴420と、リンク端部115(図3)をハブ400の頂部に取り付けるための3つのより小さい直径の穴とを示す、ハブ400の上面図を示す。図示された実施形態では、穴に対するより小さなおよびより大きな修正線は、互いに対する穴のサイズを示す。穴の実際のサイズは、システムの規模、締結具、ケーブルバンドルのサイズに依存する。
【0057】
[0088]図11Aは、ハブ400の正面図を示す。図11Bは、図11Aの11A−11A断面図を示す。ケーブル1000は、頂部ケーブルガイド420を通って、底部ケーブルスロット450の周りを通って、下方に配線される。
【0058】
[0089]図12Aは、ハブの側面の図を示す。図12Bは、図12Aの12A−12A断面図を示す。図8Aおよび図8Bは、図11Aおよび図11Bに示された、頂部ケーブルガイド420を通して、底部ケーブルスロット450の周りを通して、下方へ向かうケーブルを示す。図9図12のハブ400の図示された実施形態では、ケーブルは、頂部ケーブルガイド420を通って並べて配線され、ハブ400の中心で僅かに回転し、鉛直方向に重なり揃って底部ケーブルスロット450を出る。
【0059】
[0090]規模、用途、アクチュエータ、およびケーブル1000の数に応じて、より多くの量のケーブル1000をハブ400の中央領域445内にループさせて、移動部200が最も外側の範囲にある場合に、ケーブルがその曲げ半径を超えて曲がり、過度にきつく伸張することを防止することができる。
【0060】
[0091]他の実施形態
あるいはまた、リンク端部およびハブは、単一部品であり、したがって、締結具の穴を必要としなくてもよい。これらの実施形態では、複数のケーブルが、別々の穴または単一のスロットまたは通路を通って配線されてもよく、スロットまたは通路は、通常、ハブの頂部の中心に配置される。
【0061】
[0092]図13は、ハブ300Aを形成するためにリンク端部315と組み合わされた図5のハブの実施形態を示す。図示されたハブ300Aは、1以上のケーブルを下方に通すために頂部において単一のスロットまたは通路320を使用する。
【0062】
[0093]図14は、ハブ400Aを形成するためにリンク端部415と組み合わされた図9のハブの実施形態を示す。図示されたハブ400Aは、2つの別個のケーブルバンドルがそこを通って下方に通される2つの別個の穴または通路420を使用する。異なる実施形態は、使用されるケーブルの数およびケーブルタイプに応じて、異なる量の穴または通路を含むことができる。
【0063】
[0094]設計計算
図2に示される構成に関して、油圧アクチュエータ135(シリンダーとも呼ばれる)が、実施形態1で説明されたハブ300の設計と組み合わされて、作動アーム150の中心軸に平行に配置されており、本発明の実用性、柔軟性、および有用性を説明するために、ある範囲の特定のシステム寸法を考慮することは有用である。チェーン120および油圧シリンダー135の供給源、材料、および設計の詳細の選択、および結果としての表の値は、システム要件および設計の選択に応じて著しく変化する可能性がある。以下に示され説明される表1は、本発明のいくつかの態様を説明する役割を果たす。
【0064】
[0095]ジョイントウェイ・インターナショナル社(Jointway International Inc.)から入手可能な例示的なリーフチェーン製品リファレンスBL522を考慮に入れると、チェーンピッチは5/8インチであり、プレートの高さは0.577インチであり、プレートの厚さは0.094インチであり、2×2の構成で結びつけられたときに、引張強さは9,000ポンドであると主張されている。このチェーンアプリケーションでは、2〜4の範囲のデザインファクターを使用することが賢明である。この例示的な計算では、最大チェーン操作容量を3,000ポンドに減らすために3のファクターが使用される。したがって、4×0.094インチ、または0.376インチのチェーン幅が、安全に3,000ポンドの荷重を扱うか、または、チェーン幅の1インチごとに、3000/0.379ポンド、すなわち、7,900ポンドの荷重を安全に扱うだろう。
【0065】
[0096]標準的な油圧シリンダー(例えば、ボッシュ・リックスロス・コーポレーション(Bosch Rextroth Corporation)によって提供されるCDT(Cylinder Differential Tie Rod:シリンダー差動タイロッド)シリーズ)の例示的な範囲も考慮に入れると、以下の表1は、シリンダー特性および単位をまとめたものである。シリンダーボア直径(DC)、ピストンロッド直径(DR)、最大動作圧力(MOP)、および500ポンド/平方インチ(psi)の油圧での引張りポンド(P500)は、上で参照したリックスロスの油圧シリンダーカタログから直接取られている。最大動作圧力(MOP)での最大引張りポンド(PM)は、P500を500で割って、最大動作圧力(MOP)を掛けて計算される。チェーン幅(W)は、最大動作圧力(PM)での引張りポンドを、チェーン幅(W)の1インチあたりの前に計算した7,900ポンドの荷重容量で割り、その後、偶数のチェーンプレートに対応する次に高い幅まで調整することによって計算される。
【表2】
【0066】
[0097]最小ピッチ円直径(PCD1)は、シリンダー壁厚さおよび端部プレート設計を考慮に入れ、2つの平行なシリンダー135が互いに接触しているときの2つのシリンダー135のピストンロッドの中心線間の距離である。最小ハブ300直径(DH1)は、チェーン120が転動する円筒面の直径であり、最小ピッチ円直径からチェーンリンク(プレートとも呼ばれる)の高さを差し引いて計算される。実施形態1のハブ設計は、ジョイントの全移動範囲にわたって、ジョイントを通過する油圧ホースおよび他のホース、ケーブル、および導管が、ホース、ケーブル、または導管の製造業者によって特定された最小曲げ半径(MBR)よりも小さい半径で曲げられないことを確実にすることができる。
【0067】
[0098]油圧ホースに関して、油圧シリンダーポートは、一般的に、ホースの内径(HID)によって典型的に画定される適切な寸法のホースに接続できるように、シリンダー製造業者によって寸法決めされる。特定のホース用途に対するホースの内径(HID)および動作条件を考慮して、油圧ホース製造業者は、典型的にはホース外径(HOD)および最小曲げ半径(MBR)を含む特定のホース構成および仕様を推奨する。所望の最小曲げ半径要件を達成するために、本明細書の実施形態1に開示されたタイプのハブの直径(DH2)は、最小曲げ半径(MBR)からホース外径(HOD)を引いた2倍として計算される。チェーンのピッチ円直径(PCD2)は、チェーンプレートの高さをハブ直径(DH2)に加えることによって得られる。この寸法の半分(すなわち半径)に最大引張りポンド(PM)を掛けて12で割り、最大トルク(T)を得る。
【0068】
[0099]以下の表2は、表1と同じ範囲の油圧シリンダーを含み、表1に由来するチェーンのピッチ円直径(PCD2)を含む。ピストンストローク(S)は、油圧シリンダー135内のピストンのそれぞれが、ハブ300の180°の回転を達成するために移動しなければならず、チェーンのピッチ円直径(PCD2)の半分にπ(パイ)を掛けることによって計算される距離である。油圧シリンダーアセンブリ135の長さを得るために、ピストンの長さ、端部キャップの厚さ、油圧ポートの位置、取付クレビスの寸法、およびアセンブリの長さに影響を及ぼす任意の他のコンポーネントから成る固定シリンダーコンポーネントの寸法(FCL)が、シリンダーの製造業者から得られる。この例では、それらは、上で参照したリックスロスの油圧シリンダーカタログから直接取られる。シリンダー取付クレビスピンの中心線からハブ300の中心線までのシリンダー/チェーン/ハブサブアセンブリの長さ(L)は、計算されたピストンストローク(S)、固定シリンダーコンポーネント寸法(FCL)、チェーンピッチ円直径(PCD2)の半分、およびチェーンとピストンロッドとの間のカップリングの寸法に対する遊びを合計することによって計算される。
【表3】
【0069】
[0100]この説明のために選択されたリーフチェーン、油圧シリンダー135、および他の関連コンポーネントについての上記の計算は、有効な一般化を提供するのに十分一般的である。この分析は、開示されたチェーン駆動ジョイントジョイントのスケーラビリティを実証し、同じ方法論およびその結果得られるスケーリングされた結果は、油圧シリンダーの直径に関係なく適用可能である。一般的に、油圧シリンダーの直径ではなく、それは、ハブの直径を決定する油圧ホースの最小曲げ半径であり、それは次に、使用可能なトルク、アームハウジングの深さ、ピストンのストローク、したがって、油圧シリンダーの長さおよび最小アーム長さを決定することができる。他のケーブル、ケーブルバンドル、ホース、または導管がジョイントジョイントを通過することができ、この場合、最大の最小曲げ半径が、ハブの直径および関連する寸法を決定することができることに留意すべきである。チェーン幅は、油圧シリンダーの直径より小さくすることができ、ハウジングの幅がその深さよりも小さい非対称のアームハウジングを可能にすることにも留意すべきである。
【0070】
[0101]さらに、上記の計算は、ハブの実施形態2 400に適用することができる。
【0071】
[0102]制御
以下の図では、簡単な概略図が作動アーム150の上に重ねられている。概略図は、作動アーム150を介した実際のケーブル配線を表現するように意図しておらず、むしろ多くの実施形態にとってアクチュエータ制御に必要なケーブル敷設を表現することを意図している。
【0072】
[0103]油圧制御
油圧アクチュエータを有する実施形態では、油圧流体は、アクチュエータおよび/またはモータに流れてから、リザーバに戻らなければならない。次いで、流体はろ過され、再びポンピングされる。油圧流体によって取られる経路は、油圧回路と呼ばれ、オープンセンターおよびクローズドセンターを含むいくつかのタイプがある。油圧回路は当該技術分野において公知であるので、詳細には図示または説明しない。簡単なオープンセンター回路およびクローズドセンター回路が、以下の実施形態で図示され、説明される。
【0073】
[0104]図15および図16は、オープンセンター油圧制御による油圧アクチュエータ135を含む一実施形態を示す。2以上のジョイントを有する実施形態では、高圧ライン1525および回収ライン1530が、各ジョイントを介して各弁へ走る。ロボット機構のベースに最も近いジョイントは、図示されない追加の高圧ラインおよび回収ラインを有し、これらのラインは、ロボット機構全体に油圧流体を供給する油圧流体タンクまで走っている。単一のジョイントを有する実施形態では、図16に示されるように、高圧ライン1525および回収ライン1530は、タンク1545およびポンプ1550に接続する。
【0074】
[0105]オープンセンター回路は、制御弁1500に油圧流体の連続的な流れを供給する1つまたは複数のポンプ1550を使用する。流れは、制御弁1500のオープンセンターを通ってタンク1545に戻され、すなわち、制御弁1500が中心に配置されている場合、それはタンク1545に開いた回収経路1530を提供し、流体は高圧にポンピングされない。そうでなければ、制御弁1500が作動されると、アクチュエータ135とタンク1545との間で流体が流通する。ポンプ1550は一定の出力を有するので、流体の圧力はあらゆる抵抗を満たすように上昇する。圧力が高過ぎると、流体は圧力緩和弁1535を通ってタンク1545に戻る。複数の制御弁1500を直列に積み重ねてもよい。このタイプの回路は、安価な定置式ポンプ1550を使用することができる。オープンセンター油圧制御は、ジョイントが少ないロボットアームのための簡単で実行可能なシステムである。
【0075】
[0106]移動アーム200を下降させると、油圧流体はライン1510および1520を通ってシリンダー135に流入し、油圧流体はライン1505および1515を通ってシリンダーから流出する。アームを引き上げるためには、流体の流れは蓄えられる。
【0076】
[0107]図17は、電気油圧式クローズドセンター制御による油圧アクチュエータ135を含む一実施形態を示す。ポンプ、タンク、およびロボット機構制御システムへのケーブル接続は、明瞭にするために図から省略されている。電気制御を有するロボット機構の場合、ロボット機構のベースに最も近いジョイントは、図示されない追加の電力ラインを有し、これはロボット機構制御システムに戻る。ロボット機構制御システムは、ロボットアームの主要な制御点である。図17を参照すると、クローズドセンター回路は、いずれかの弁1705が作動されているか否かにかかわらず、制御弁1705に全圧力を供給する。ポンプは、流量を変化させ、オペレータが弁1705を作動させるまで、非常に少ない油圧流体をポンピングする。したがって、弁1705のスプールは、タンクへのオープンセンター回収経路を必要としない。油圧流体は、ライン1505、1510、1515、および1520を通ってシリンダー135に出入りする。高圧緩和弁(図示せず)は、圧力限界を超えたときに油圧流体をシステムから流出可能にする。未使用の流体は、回収ラインからタンク(図示せず)に戻る。4本のケーブル(高圧キャリーオーバー1835、回収1845、電力1815、および接地1825)のみがジョイントを通して配線されることが必要となる。図17の油圧アクチュエータ135および弁1705は、電子制御システム1750によって制御される。電子制御システム1750は、弁1705と共に、作動アーム150の上または内部に、またはロボット機構とは離れた位置に配置されてもよい。
【0077】
[0108]ロボット機構は、図18に示されるように、複数のアームを備えることができる。第1のアーム150は、固定式(例えば、床または地面に取り付けられた台)または可動式(例えば、トラックベッド)とすることができるプラットフォーム(図示せず)に取り付けることができる。第1のアーム150は、前述のように、2つの油圧シリンダー135と、2つの長さのリーフチェーンまたは等価物と、回転ジョイント100を提供する回転ハブとを備えることができる。第2のアーム200は、第1のアーム150の回転ハブに取り付けることができる。第2のアーム200もまた、2つの油圧シリンダー135aと、2つの長さのリーフチェーンまたは等価物と、回転ジョイント100aを提供する回転ハブとを備えることができる。
所望の程度のジョイント動作を達成するために、追加のアームが同様に追加されてもよい。上記の実施形態1に記載されたハブは、最小曲げ半径要件に違反することなく、ホース、ケーブル、または導管が回転ジョイントを通過するための広い経路を提供するが、システムを通って走らなければならないホース、ケーブル、または導管の数を最小限に抑えることが依然として望ましい。図18は、油圧ポンプ1830から第1のアーム150を通り、第1のアーム150と第2のアーム200とを連結するハブを通り、第2のアーム200を通り、第2のアーム200を次のアームに連結するハブを通るなどして、システム内の最後のアームに到達するまで、追加のアームを通って走る単一の油圧高圧ライン1835を示している。油圧回収ライン1845は、最後のアームから油圧流体タンク1840へ戻る高圧ラインの経路に平行な経路に続く。システムロジックおよび制御モジュール4000を起点として第1のアーム150に入る2つの電力ライン1815、1825が、示されており、第1のアーム150からシステム内の最後のアームまでの高圧油圧ライン1835の経路に平行な経路に続く。電圧と電力の要件に応じて、単一の多芯ケーブルを使用することができる。信号ケーブル1895(例えば、CANネットワークをサポートするツイストペアまたは他のメッセージングプロトコルをサポートするための多芯ケーブル)は、システムロジックおよび制御モジュールからシステム内の最後のアームまでの同じ経路をたどる。ロボットシステム内の各アームは、1以上のソレノイド作動油圧制御弁、電子制御モジュール、および1以上のリニアまたは回転位置センサ195への接続部を備えるローカル制御モジュール1775を含む。また、各アーム内では、高圧油圧ライン1835および油圧回収ライン1845はタップされ、ローカル制御モジュール1775の1以上の油圧制御弁に接続され、1以上の電力ケーブルはタップされ、ローカル制御モジュール1775内の電子制御モジュールに接続され、信号ライン1895はタップされ、ローカル制御モジュール1775内の電子制御モジュールに接続される。したがって、アームに何個のジョイントが存在するかにかかわらず、同じ数のケーブルが各ジョイントを通って配線される。
【0078】
[0109]図18は、追加の取付アームと並行して使用される図17の作動アーム150を示している。図18は、各ジョイント100、100aの上または近くにそれぞれ配置されたセンサ195、195aをさらに含む。各センサ195および195aは、ロボット機構の動作を制御するのに関与するロボット機構制御システムおよびロジック4000に信号を送り返す。センサ195および195aからの信号は、ロボット機構制御システム4000への1以上の信号バス(例えば、CANバス)へ各ジョイント100、100aを通過する。図示されない信号バスは、各ジョイント100、100aを通過するケーブルの数を減らす。一例では、1以上のセンサ195、195aがロボット機構の各ジョイント100、100aに配置されていても、1つのセンサライン1895のみが各ジョイント100、100aを通過する。
【0079】
[0110]図19および図20は、ブルートゥース通信を用いた図17の実施形態を示す。この実施形態は、図17の実施形態と同様に機能する。制御システム3000は、コントローラー1975と、ブルートゥース通信装置2000と、高圧油制御ソレノイド1925、1930、1935、および1940を備える。この実施形態では、ブルートゥース2000を介して通信が無線で転送される。この実施形態では、高圧キャリーオーバー1835、油圧回収ライン1845、および電力ケーブル2015のみが、各ジョイントを介して搬送される必要がある。いくつかの実施形態では、センサ195(例えば、ロータリーエンコーダ)を使用して、ジョイント100の角度および位置を決定することができる。センサ195からのデータは、ライン1895を介してロボット機構制御システムに送信される。いくつかの実施形態では、データはブルートゥースを介して無線で送信することができる。いくつかの実施形態では、電力もまた無線で送信することができる。
【0080】
[0111]リニアアクチュエータ制御
図21および図22は、リニアアクチュエータ130を備えた電気コントローラー2200を示す。一例では、電気コントローラー2200は、プロセッサ、論理回路、または任意の他のタイプのプログラマブルロジックデバイスとすることができる。リニアアクチュエータ130は、任意のタイプのもの(例えば、前記「アクチュエータ」の項で既に述べたもの)とすることができる。いくつかの実施形態では、位置センサ190をリニアアクチュエータ130の一方または両方に接続することができる。正および負のリード線2010、2020、2030、および2040は、リニアアクチュエータ130を制御システム2200内のソレノイド2325、2330、2335、および2340に接続する。コントローラー1975は、ワイヤ2075および2085を介して位置センサ190から情報を受信する。この実施形態では、通信はブルートゥーストランシーバ2000を介してロボット機構制御システムに無線で転送され、したがって、この実施形態は、システム内のジョイントのいずれかを通過する電力2015のみが必要とされる。1以上のセンサを追加する場合、各ジョイントを通過する1以上の追加のワイヤを必要とする可能性がある。各アームを通過するのに必要なワイヤの数を減らすために、1以上のバス(例えば、CANバス)を使用することができる。いくつかの実施形態では、電力信号および/またはセンサ信号は、無線で送信することができる。
【0081】
[0112]図23は、図21および図22の代替の一実施形態を示し、位置センサ190は、ワイヤを介するのではなく、ブルートゥーストランシーバまたは近接場通信(NFC)を使用して無線でデータを送信し、それにより全システムのケーブル敷設を削減する。ブルートゥーストランシーバは、作動アーム150の上または内部(例えば、作動アーム150の外側のアクチュエータ130のうちの少なくとも1つの上または中)、およびハブ110の上の任意の場所に配置することができる。
【0082】
[0113]プロセッサ
1以上の実施形態は、ロボットアームの動きを制御するため、ならびにセンサデータを収集および分析するためのプロセッサを含むことができる。プロセッサは、リニアアクチュエータ130の少なくとも1つの上またはその近くに、作動アーム150内に、システムに対して遠隔に、またはロボット機構制御システム内に配置することができる。プロセッサは、リニアアクチュエータセンサ190からセンサデータを受信し、作動アーム150に対する移動アーム200の第1の位置を決定し、移動アーム制御信号を生成してフレキシブル機械駆動システムに接続されたリニアアクチュエータを作動させてハブを回転させて、作動アームと移動アームとの間の第1の位置から第2の位置への位置の変化をもたらし、リニアアクチュエータセンサからセンサデータを受信して、移動アームが第2の位置にあることを確認するように構成することができる。プロセッサと他のシステムコンポーネントとの間のデータ転送は、有線または無線のいずれかとすることができる。
【0083】
[0114]いくつかの実施形態では、プロセッサはメモリを有することができる。さらに、他の実施形態は、センサ読み取り値、3D画像化、カメラ、理論モデルなどから得られた1以上の3D作業空間の知識を格納することができる。システムは、その知識を使用して障害物周辺を含む3D作業空間内のロボット機構をインテリジェントに制御することができる。例えば、オペレータは、複雑な動作のために各ジョイントに個々の命令を入力する必要はなく、オペレータは、(例えば、壁の後ろの物を拾うための)簡単な命令を入力することができ、ロボット機構は、障害物と接触することなく動作を実行するためにそのジョイントの各々をどのように作動させるかを知っているだろう。
【0084】
[0115]センサ
1以上のセンサは、1以上のリニアアクチュエータ、ハブ、および作動アーム150内の表面またはその周りを含むロボット機構の1以上の位置に組み込まれることができる。1以上のセンサの目的は、ロボット機構を監視すること、および環境を監視することのうちの少なくとも1つとすることができる。センサは、接触および非接触のうちの少なくとも1つとすることができる。ロボット機構を監視するセンサを使用して、とりわけ、エンドエフェクタの正確な位置、リニアアクチュエータの作動距離、リニアアクチュエータの位置、動作速度、加速度、およびトルクを決定および/または追跡することができる。環境を監視するセンサを使用して、とりわけ、放射線レベル、大気の質、温度、およびヒートシグネチャを決定することができる。センサは、誘導性および容量性のうちの1以上とすることができる。センサは、有線または無線とすることができる。さらに、1以上のライトおよび/またはカメラが含まれてもよい。
ライトおよび/またはカメラは、オペレータが他の方法ではアクセスできない位置を見ることを可能にすることにより、ロボット機構の遠隔制御を助けることができる。
【0085】
[0116]ロボットアームシステムは、ロボットアームの損傷または故障を防止するために、フィードバックモジュールを含むことができる。ロボットアームシステムのいくつかの実施形態は、力センサ、圧力センサ、位置センサ、トルクセンサ、電圧センサ、電流センサ、および制御システムに結合された他の様々なセンサのうちの1以上を含むことができる。フィードバックモジュールは、センサデータを利用してロボットアームシステムの現在の方向を決定し、各ジョイントの予想される電気的および/または機械的負荷を決定するアーム保護アルゴリズムの実施を可能にすることができる。センサの誤差が考慮され、最大許容負荷を計算することができる。センサの読み取り値が最大許容値を超えた場合、ロボットアームシステムは、それが損傷を受ける、応力を受ける、または故障するのを防止するために無効にされることができる。
【0086】
[0117]複数のセンサが使用される場合、センサからのデータは、センサ融合プロセスにおいて組み合わせることができる。センサ融合は、信号処理、ロボット動作計画および制御、および軌道最適化におけるガイダンス、ナビゲーション、および物体の制御および時系列解析のために使用されるものと同様のカルマンフィルタを使用することができる。このアルゴリズムは、2段階プロセスで動作する。予測ステップでは、カルマンフィルタは、現在の状態変数の推定値とその不確実性を生成する。ランダムノイズを含むいくらかの誤差の適用を含む次の測定の結果が観察されると、これらの推定値は、より確実な推定値により多くの重みが与えられる加重平均を使用して更新される。アルゴリズムは再帰的である。それは、現在の入力測定値と以前に計算された状態とその不確実性行列のみを使用してリアルタイムで実行でき、追加の過去の情報は必要ない。
【0087】
[0118]センサの特性化
図24は、センサ特性化プロセスを示すプロセス図である。典型的には、1以上のジョイントを備えるロボットアームを利用する前に少なくとも1回、センサを特性化させることができる。このプロセスは、センサの較正とロボットシステムの全範囲の決定に役立つ。典型的には、6自由度(6DOF)センサが、ロボットアームのエンドエフェクタに配置される。原点は、ロボットアーム上の任意の位置に設定することができるが、典型的にはエンドエフェクタに配置される。
【0088】
[0119]センサ特性化プロセスは、操作2400で開始する。次に、操作2405において、アームは、各々のアームの中心軸が同一直線上にあるように完全に伸ばされる。操作2410では、6DOFセンサを初期化する。次に、操作2415において、アームをその最高到達範囲を表す一連の動作を通して移動する。操作2420では、動作を通して3D位置が記録され、操作2425において、センサデータのすべても共に記録される。次いで、操作2430において、3D位置データが3D均一デカルト座標に変換される。次いで、操作2435において、位置データは、センサデータに関連付けられる。
【0089】
[0120]制御プロセス
以下のプロセスにおいて、「アーム」という用語は、1以上のジョイントを有する任意のロボットアームを指す。プロセスは、オペレータによって指示され、開始されることができ、および/または制御システムによって自動的に実行されることができる。制御システムは、ロボット機構内、ロボット機構上、およびロボット機構から遠方のうちの少なくとも1つに配置された1以上のプロセッサを備えることができる。
【0090】
[0121]図25は、ロボットアームがその運動エンベロープの外側に移動しようとすることを防止するための第1プロセス実施形態を示す。まず、オペレータは操作2500でアームを移動させるための命令を生成し、命令はアクチュエータに送信される(2510)。次に、プロセッサは、アーム(または、いくつかの実施形態ではエンドエフェクタ)の動作端部の現在の座標を決定し(2515)、およびジョイントの現在の角度を決定する(2520)。ロボットシステムのための座標範囲が、データベースに格納される(2575)。新しい座標が範囲内に無い場合(2525)、オペレータは新しい命令を生成することができる(2500)。いくつかの実施形態では、エラーメッセージが、オペレータに対して表示されることができる(2530)。座標が範囲内にある場合(2525)、命令は格納される(2535)。次に、命令は送信するために転送される(2550)。ディスプレイを有する実施形態では、新しい角度が表示される(2555)。移動はこれで完了し、システムは新しい命令を待つ。
【0091】
[0122]図26は、アーム動作をその動作エンベロープ内に維持するためのプロセスの一実施形態を詳述する。まず、オペレータがアームを移動させる命令を送信する(2600)。状態推定器2610を使用して、センサデータを取得し(2605)、アームモデルを選択して(2625)、状態推定値を生成する(2615)。次いで、アーム初期位置Pを、時刻Tで測定し(2620)、比較の基礎を提供する。次いで、オペレータの命令入力が使用され、位置Pおよび時刻Tにおける新しい状態位置を推定し(2630)、アームを新しい状態位置へ作動する(2640)。新しい位置Pが観察され(2650)、推定値と比較される(2660)。アームが所望の位置にある場合(2675)、システムは次の命令を待つ(2690)。システムが所望の位置に無い場合、比較に基づいて状態モデルへの修正が決定され(2670)、モデルが修正され(2680)、状態推定器2610に入力され、アームを所定の位置に移動させるための処理を繰り返す。
【0092】
[0123]その他の設計の態様
有望な材料
ロボット機構の製造に使用される材料は、ロボット機構が設計される特定の用途に依存する。
【0093】
[0124]一実施形態では、ロボット装置は、高度に放射性の領域に入るように設計することができる。この実施形態では、ロボット装置のフレームは、放射線耐性材料(例えば、炭素繊維)から製造することができる。フレームに炭素繊維を使用することは、追加の利点(例えば、重量および材料コストの低減)を有し、したがって、放射線耐性実施形態以外の用途に使用することができる。
【0094】
[0125]いくつかの実施形態では、ロボット機構は、ロボットアームが部分的または完全に浸水されながら動作することが要求される用途に対しては水密になるようにシールされることができる。そのような一実施形態では、ロボット機構が浸水する可能性のある平均深さおよびそれが浸水される液体を考慮する必要がある。ロボット装置を1気圧以上の圧力で浸水させる場合、製造に適した材料を決定するために圧力容器の計算を使用する必要がある。一実施形態では、ロボット機構の本体は、浮力を増加させるために中空アルミニウムツールから構築される。
【0095】
[0126]実施例
いくつかの非限定的な例を以下に提供する。
【0096】
[0127]実施例1は、作動アームと移動アームとの間に取り付けられた機械式ジョイントを備えることができ、作動アームから移動アームまでハブを通るケーブルの通過を可能にするように構成された1以上のケーブル配線通路を有するハブと、フレキシブル機械駆動システムに接続された少なくとも2つのリニアアクチュエータであって、フレキシブル機械駆動システムは、ハブをその中心軸の周りに回転させて、第1の位置から第2の位置まで作動アームと移動アームとの間で位置の変化を生じさせるように構成されたリニアアクチュエータと、リニアアクチュエータの位置を決定するように構成されたリニアアクチュエータ上またはその近傍の少なくとも一方に配置されたリニアアクチュエータセンサとを備える。
【0097】
[0128]実施例2は、実施例1のシステムを含むことができ、リニアアクチュエータセンサからセンサデータを受信し、作動アームに対する移動アームの第1の位置を決定し、移動アーム制御信号を生成してフレキシブル機械駆動システムに接続されたリニアアクチュエータを作動させ、ハブを回転させて、その結果、作動アームと移動アームとの間の位置を第1の位置から第2の位置まで変化させ、リニアアクチュエータセンサからセンサデータを受信して、移動アームが第2の位置にあることを確認するように構成されたプロセッサをさらに備える。
【0098】
[0129]実施例3は、実施例2を含むことができ、プロセッサが、作動アーム内、作動アームの近傍、および作動アームに対して遠方のうちの少なくとも1つに配置される。
【0099】
[0130]実施例4は、実施例1を含むことができ、ハブの輪郭寸法が、移動アームの最大寸法輪郭測定値よりも小さい。
【0100】
[0131]実施例5は、実施例1を含むことができ、リニアアクチュエータセンサは、ハブの上および近傍のうちの少なくとも1つに配置される。
【0101】
[0132]実施例6は、実施例5を含むことができ、リニアアクチュエータセンサは、ロータリーエンコーダを備える。
【0102】
[0133]実施例7は、実施例1を含むことができ、1以上のケーブルがハブを通過する。
【0103】
[0134]実施例8は、実施例1を含むことができ、ケーブルは、電力式、油圧式、空気圧式、および通信式のうちの少なくとも1つである。
【0104】
[0135]実施例9は、実施例1を含むことができ、少なくとも2つのリニアアクチュエータは、油圧式、電気油圧式、空気圧式、機械式、電気機械式、圧電式、電気式、およびリニアモータ式のアクチュエータのうちの少なくとも1つである。
【0105】
[0136]実施例10は、実施例1を含むことができ、1以上のリニアアクチュエータセンサは、距離および位置のうちの1以上を備える。
【0106】
[0137]実施例11は、実施例1を含むことができ、フレキシブル機械駆動システムは、歯車の歯、リンク、チェーン、およびベルトのうちの少なくとも1つを備える。
【0107】
[0138]実施例12は、実施例11を含むことができ、歯車の歯は、機械加工品および鋳造品のうちの少なくとも1つである。
【0108】
[0139]実施例13は、実施例11を含むことができ、チェーンは、リーフ、リンク、またはローラーとすることができる。
【0109】
[0140]実施例14は、実施例1を含むことができ、移動アームは、作動アームの中心軸に垂直な180°の動作範囲を有する。
【0110】
[0141]実施例15は、実施例1を含むことができ、データ転送は有線または無線である。
【0111】
[0142]実施例16は、ハブ、移動アーム、作動アーム、および少なくとも2つのリニアアクチュエータを有する機械式ジョイントの操作および制御のための方法を含むことができ、リニアアクチュエータの上および近傍のうちの少なくとも1つに配置されたリニアアクチュエータセンサからセンサデータを受信し、作動アームに関する移動アームの第1の位置を決定し、リニアアクチュエータを作動させるための移動アーム制御信号を生成し、リニアアクチュエータはフレキシブル機械駆動システムに接続されてハブを回転させ、第1の位置から第2の位置まで作動アームと移動アームとの間の位置の変化をもたらし、リニアアクチュエータセンサからセンサデータを受信して、移動アームが第2の位置にあることを確認するためのプロセッサを構成するステップを含む。
【0112】
[0143]実施例17は、実施例16を含むことができ、プロセッサが、作動アーム内、作動アームの近傍、および作動アームに対して遠方のうちの少なくとも1つに配置される。
【0113】
[0144]実施例18は、実施例16を含むことができ、ハブの輪郭寸法が、移動アームの最大寸法輪郭測定値よりも小さい。
【0114】
[0145]実施例19は、実施例16を含むことができ、リニアアクチュエータセンサは、ハブの上および近傍のうちの少なくとも1つに配置される。
【0115】
[0146]実施例20は、実施例19を含むことができ、リニアアクチュエータセンサは、ロータリーエンコーダを備える。
【0116】
[0147]実施例21は、実施例16を含むことができ、1以上のケーブルがハブを通過する。
【0117】
[0148]実施例22は、実施例21を含むことができ、1以上のケーブルは、電力式、油圧式、空気圧式、および通信式のうちの少なくとも1つである。
【0118】
[0149]実施例23は、実施例16を含むことができ、少なくとも2つのリニアアクチュエータは、油圧式、電気油圧式、空気圧式、機械式、電気機械式、圧電式、電気式、およびリニアモータ式のアクチュエータのうちの少なくとも1つである。
【0119】
[0150]実施例24は、実施例16を含むことができ、1以上のリニアアクチュエータセンサは、距離および位置のうちの1以上を備える。
【0120】
[0151]実施例25は、実施例16を含むことができ、フレキシブル機械駆動システムは、歯車の歯、リンク、チェーン、およびベルトのうちの少なくとも1つを備える。
【0121】
[0152]実施例26は、実施例25を含むことができ、歯車の歯は、機械加工または鋳造される。
【0122】
[0153]実施例27は、実施例25を含むことができ、チェーンは、リーフ、リンク、またはローラーとすることができる。
【0123】
[0154]実施例28は、実施例16を含むことができ、移動アームは、作動アームの中心軸に垂直な180°の動作範囲を有する。
【0124】
[0155]実施例29は、実施例16を含むことができ、データ転送は有線または無線である。
【0125】
[0156]実施形態30は、作動アームを移動アームに接続する機械式ジョイントのハブであって、外面を含む本体部分と、作動アームおよび移動アームに取り付けるための第1および第2の側部と、ケーブルを受け入れるように構成された本体部分を貫通して延びるスロットであって、ケーブルは作動アームからスロットを通って移動アームまで延びるスロットとを備えるハブを含むことができる。
【0126】
[0157]実施例31は、実施例30のハブを含むことができ、スロットは、移動アーム内に延びる第1のケーブルガイド開口部と、作動アーム内に延びる第2の開口部とを形成する。
【0127】
[0158]実施例32は、実施例31のハブを含むことができ、本体部分に取り付けられたリンクコネクタをさらに備え、リンクコネクタは、第1のケーブルガイド開口部と整列する通路を含む。
【0128】
[0159]実施例33は、実施例30のハブを含むことができ、本体部分の外面は丸く、スロットは、外面の第1の部分の周りに少なくとも180度延在する第1の開口部を形成し、外面の第2の部分から外へ延在する第2のケーブルガイド開口部を形成する。
【0129】
[0160]実施例34は、実施例33のハブを含むことができ、スロットは、第1の開口部の側から第2のケーブルガイド開口部の側まで延びる本体部分の2つの丸い内面を形成する。
【0130】
[0161]実施例35は、実施例33のハブを含むことができ、外面の第2の部分に取り付けられ、第2のケーブルガイド開口部と整列する通路を含むリンクコネクタを含む。
【0131】
[0162]実施例36は、実施例34のハブを含むことができ、ケーブルガイド開口部および中央通路はそれぞれ、ケーブルを受け入れるように構成された複数の穴を備える。
【0132】
[0163]実施例37は、実施例30のハブを含むことができ、ハブの第1および第2の側部は、移動アームにしっかりと取り付けられ、作動アームに回転可能に取り付けられている。
【0133】
[0164]実施例38は、実施例37のハブを含むことができ、作動アームは、ハブの第1および第2の側部を受け入れ回転可能に取り付けるための穴を有する内側耳部を含み、移動アームは、ハブの第1および第2の側部にしっかりと取り付けるための内側耳部の上に延びる外側耳部を含む。
【0134】
[0165]便宜上、操作は、様々な相互接続された機能ブロックまたは別個のソフトウェアモジュールとして説明される。しかしながら、これは必ずしも必要ではなく、これらの機能ブロックまたはモジュールが単一の論理デバイス、プログラム、または不明瞭な境界を有する操作に等価的に集約される場合があるかもしれない。いずれにしても、機能ブロックおよびソフトウェアモジュールまたは記載された構成は、単独で、またはハードウェアまたはソフトウェアのいずれかの他の操作と組み合わせて実施することができる。
【0135】
[0166]本明細書に開示された実施形態の原理から逸脱することなく、構成および詳細の変更を行うことができることは明らかである。以下の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべての修正および変形が請求される。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26