特許第6705619号(P6705619)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705619
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】探索を容易にする衣類の販売方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20200525BHJP
【FI】
   G06Q30/06
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-166266(P2014-166266)
(22)【出願日】2014年8月18日
(65)【公開番号】特開2016-42311(P2016-42311A)
(43)【公開日】2016年3月31日
【審査請求日】2017年8月8日
【審判番号】不服2019-2548(P2019-2548/J1)
【審判請求日】2019年2月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】300057469
【氏名又は名称】岩井 とし子
(72)【発明者】
【氏名】岩井 とし子
【合議体】
【審判長】 渡邊 聡
【審判官】 佐藤 聡史
【審判官】 相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2007−0101492(KR,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0264456(US,A1)
【文献】 特開2001−329411(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身につけた者の探索を可能にするための衣類の販売方法であって、
前記衣類には、当該衣類の個体を個別に識別可能な符号であって身につけた者の探索を目的とする探索符号が可視的手段によって記録されており、
前記探索符号は、本衣類を販売した者の販売者コードまたは本衣類の商品コードを含み、
本販売方法は、
前記衣類を顧客に引渡す第1ステップと、
前記第1ステップに付随して、前記探索符号を含む情報を前記衣類とは別に顧客に引渡すステップと
を含むことを特徴とする探索を容易にする衣類の販売方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装身者を探索する探索符号付き衣類の販売方法に関する。
【背景技術】
【0002】
社会の進展により人々の寿命が永くなり、そのことに伴って社会の高齢化が進んでいる。その中で、アルツハイマー病などの事情により心神がもう弱して、意図せず彷徨する者が増えている。かかる彷徨者が探索者の探索可能範囲を越えて遠距離移動してしまうと、探索が困難になり彷徨者、探索者の両者に不幸な結果をもたらすことがある。
このことは、探索せざるを得ない者にとって大きな負担となり、安心して仕事に集中することを阻害するなどの弊害を生じ、このことは探索者への弊害に限定されず社会全体のの損失にもなっている。
特許文献1乃至4には商品の販売方法が記載されている。しかしながら販売された物品からそれを装身する者を探索しようとする思想は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−211665号公報
【特許文献2】特開2010−205294号公報
【特許文献3】特開2011−242817号公報
【特許文献4】特開2012−181872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
もし、身の回りにいる者が彷徨することが事前に分かっている場合であれば、相応の対策を講じて彷徨を防止することも考えられる。しかし、昨今の状況では健常と思われていた者がある日突然に彷徨者になることも多々ある。また、客観的には彷徨のおそれが感じられる場合であっても、当の本人はその主観において自分はまだそのようになることはないと信じている者が殆どであり、周囲から彷徨対策を講じられることに反発し拒絶する場合が多い。また、彷徨対策の多くが対象者の尊厳を傷つけることも考えられる。
例えば、彷徨の可能性のある者に、身元を示すカードのような物を常時携帯させる方法も考えられるが、身元カードのような物を常時携帯するのは面倒で忘れることも考えられる。また、周囲の家人が就寝中の夜中に彷徨を開始することも多々有り、その場合は、パジャマなどの就寝着のままで外出することが多くあり、身元カードを所持して彷徨を開始する可能性は低いと言える。
【0005】
以上の背景から、本発明者は、健常と思われていた者がある日突然に彷徨者となった場合にも対応できる探索技術を提供することが課題であると認識した。また、このような課題は、彷徨者のみに限られず他の種類の探索についても生じうる。例えば、近年急激に増加している身許不明の交通事故被害者などの探索についても生じうる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、装身物品を装身した例えば彷徨者の探索を容易にする技術を提供することを通じて、装身物品の購入者や装身者が意識せずとも自然に探索情報が蓄積されて、彷徨者の探索にかかる探索者の負担を軽減し、ひいては社会全体の負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は探索符号付き衣類の販売方法である。当該方法は、販売用商品の衣類の個体を個別に識別可能な探索符号を生成するステップと、生成した探索符号を対応する衣類に記録するステップと、探索符号を含む情報をデータベースに記録するステップと、探索符号を含む情報を顧客に引渡すために、探索符号を含む情報を記録媒体に記録するステップと、探索符号を含む情報を記録した衣類を顧客に販売するステップと、販売と付随して記録媒体に記録した情報を顧客に引渡すステップと、を具備する。
本発明の別の態様は探索符号付き衣類を用いてする探索方法である。当該方法は、衣類の装身者を探索するために個体を個別に識別可能な探索符号を含む情報が記録された衣類を用いてする探索方法であって、衣類に探索符号を含む第1の探索表示符号を記録するステップと、記録媒体に探索符号を含む第2の探索表示符号を記録するステップと、衣類から第1の探索表示符号を読み取るステップと、記録媒体から第2の探索表示符号を読み取るステップと、第1の探索表示符号を探索用データベースに記録するか又は第1の探索表示符号を用いて探索用データベースを検索するステップと、探索符号を含む第2の探索表示符号を用いて探索用データベースを検索するか又は第2の探索表示符号を探索用データベースに記録するステップと、を具備する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、例えば彷徨者の探索を容易にする技術を提供することを通じて、装身商品の購入者や装身者が意識せずとも自然に探索情報が蓄積されて、彷徨者の探索にかかる探索者の負担を軽減し、ひいては社会全体の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態における探索符号付き商品の一例を示す平面図である。
図2】実施形態における探索符号付き商品の探索符号付き商品の別例を示す平面図である。
図3】実施形態における探索符号付き商品の販売方法の一例を示すブロック図である。
図4】実施形態における探索符号を生成して記録する過程の一例を示すブロック図である。
図5】実施形態における商品の製造と流通と販売の流れの一例を示すブロック図である。
図6】実施形態における探索符号付き商品の販売システムの一例を示すブロック図である。
図7】実施形態における探索符号付き商品を用いてする探索方法の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示することがある。
【0011】
以下で説明する実施形態に係る探索符号付き衣類の販売方法は、装身者が身に付ける、例えば下履きなどの肌着を含む日常着用される衣類を販売する方法として用いられる。
【0012】
(探索符号付き商品)
図1及び図2は、本発明の実施の形態にかかる探索符号付き商品10を示す平面図である。探索符号付き商品10は、衣類の一例として男子用の下履きを示す。図1は、探索符号付き商品10の一部に一体に設けた記録エリア30に探索表示符号20が付着され表示されている。図2は、探索符号付き商品10に固定された記録タグ40に、探索表示符号20が付着され表示されている。記録タグ40は、容易に分離しないように、例えば縫製によって探索符号付き商品10に固定される。探索表示符号20は、例えば印刷や刺繍によって記録エリア30又は記録タグ40に表示されている。探索表示符号20の表示は、容易に劣化しないように、耐水性、耐摩耗性、難退色性、抗菌性を具備することが好ましい。探索表示符号20の表示は、一例として、1000時間水中に浸漬した後でも判読可能な耐久性能を具備することが好ましい。
【0013】
探索表示符号20は、その表示位置に特別の制限はない。探索表示符号20は、衣類の表側(外側)に表示される場合は、判読が容易で、脱ぎ着する際の摩耗が少ない点で好ましい。探索表示符号20は、衣類の裏側(内側)に表示される場合は、洗濯などの際の摩耗が少ない点で好ましい。
【0014】
探索表示符号20は、探索符号2を含んでおり、探索符号2を単独、探索符号2に他の情報を付加したもの、またはこれらに冗長符号を付加したものを用いることができる。探索表示符号20は、それが探索符号を含むことをアピール表示する記号マークが含められてもよい。探索符号2の内容については後で説明する。
【0015】
(記録媒体)
図1及び図2において、探索符号付き商品10には、探索符号20を含む情報が記録された記録媒体42が付属している。記録媒体42は、例えば略矩形の紙製の札を用いることができる。探索符号20を含む情報は、例えば印刷によって記録媒体42に付着される。記録媒体42の表示は、容易に劣化しないように、耐水性、耐摩耗性、難退色性、抗菌性を具備することが好ましい。記録媒体42の表示は、一例として、1時間水中に浸漬した後でも判読可能な耐久性能を有することが好ましい。
【0016】
記録媒体42は、人間が知覚できない方法によって情報を記録する媒体であってもよい。記録媒体42は、例えばメモリなどの電磁的な方法で情報を記録する媒体を含んでもよい。
【0017】
記録媒体42に記録される媒体情報46は、探索符号2を含んでおり、探索符号2を単独、探索符号2に他の情報を付加したもの、またはこれらに冗長符号を付加したものを用いることができる。媒体情報46は、それが探索符号2を含むことをアピール表示する記号マークが含められてもよい。媒体情報46は、最終的に探索符号2が読み取れるものであれば、探索表示符号20と同じ、又は探索表示符号20と異なっていてもよい。
【0018】
記録媒体42は、個別の探索符号付き商品10ごとに形成されて、その販売の際に探索符号付き商品10と併せて物理的に引渡しされてもよい。記録媒体42は、個別の探索符号付き商品10とは別に準備され、あるいは顧客自身によって準備されてもよい。
【0019】
(結束手段)
記録媒体42は、分離容易な結束手段によって探索符号付き商品10に結束される。本実施の形態では結束手段に樹脂製の細線を含む環状のバンドなどのバインダー44が用いられる。樹脂製の細線は安価に製造できる点で好ましい。結束手段は例えば繊維を含む細線であってもよい。
【0020】
(販売方法のブロック図)
図3は、実施形態の一例における探索符号付き商品10の販売方法100を示すブロック図である。販売方法100は、探索符号2を生成するステップ102と、探索符号2を商品に記録するステップ104と、探索符号2を含む情報をデータベースDB1に記録するステップ106と、探索符号2を含む情報を顧客に引渡すために記録媒体に記録するステップ108と、商品10を顧客に引渡すステップ110と、記録媒体42に記録した情報を顧客に引渡すステップ112と、を含む。図3では、理解を容易にするため、矢印により各ステップの順序の一例を示しているが、本発明はこれらのステップの順序が前後して実施されてもよい。
【0021】
(探索符号を生成するステップ)
探索符号2を生成するステップ102について説明する。図4は、探索符号2を生成して探索表示符号20及び記録媒体42に記録する媒体情報46を生成するステップ102を示すブロック図である。
【0022】
(探索符号)
探索符号2は、以下に説明する原符号422を用いることができる。
まず、過程402において原符号422が生成される。原符号422は、探索符号付き商品10を個体ごとに識別できるものであれば特別の制限はない。換言すると、原符号422は、探索符号付き商品10の個体ごとに他の個体と異なる符号であってもよく、他の探索符号と重複を生じない絶対符号とすることができる。原符号422は、例えば数字を含む文字、記号、図形またはこれらを組み合わせて用いることができる。パーソナルコンピュータで標準的に処理できる符号のみから構成することができる。この場合はパーソナルコンピュータで標準的に処理できる点で好ましい。
【0023】
原符号422は、文字と記号のみから構成すると、読みやすい。一例として、アルファベット大文字と小文字と数字とを、一例として8桁組み合わせると62の8乗個で約200兆個の探索符号を生成可能である。
【0024】
原符号422は、コンピューターに所定の演算をさせて生成することができる。探索符号2は、例えば、予め商品の販売者に交付された販売者コードと対象の商品に関連する商品コードとをコンピューターに入力し、コンピュータで発生させた個別の個体毎に異なった符号と組み合わせて生成することができる。
【0025】
一例として、複数の販売者がアクセス可能なネットワークに基幹コンピューターを接続し、基幹コンピューターによって原符号422を生成することができる。このように構成すると、販売者コードや商品コードを含まない原符号422を生成することも可能で、その分探索表示符号20の桁数を減らすることができる。
【0026】
探索符号2は、以下に説明する付加符号424を用いることができる。
探索符号付き商品10が永年の使用により磨耗し、その探索表示符号20が劣化して誤読される懸念がある。原符号422に誤り検出符号や誤り訂正符号が付加されて付加符号424が生成されてもよい。誤り検出符号を有する場合は誤読を検出することができ、誤り訂正符号を有する場合は表示の一部が欠落しても判別できる。付加符号424は、例えば所定の符号間距離を確保する符号を用いてもよい。特に、付加符号424は、例えばハミング距離が2から6の範囲の符号を用いてもよい。強力な誤り訂正能力を発揮しうる。付加符号424は、一例として過程406において原符号422に応じて出力される。
【0027】
探索符号2は、原符号422または付加符号424が過程408において探索表示符号20に変換される。探索表示符号20は探索符号2を表示するものであってもよい。探索表示符号20は、探索符号2に基づいて生成された光学的読み取り手段によって読み取り可能な図形符号426を含んでもよい。探索表示符号20は探索符号2と図形符号426とを重ねて含んでもよい。図形符号426は、探索符号2に基づいて、例えば一次元バーコード、二次元バーコート、カラーバーコードなどのバーコードを含んでもよい。バーコードを含むことによってバーコードリーダーを用いて容易に読み取れる。探索表示符号20はホログラム画像を含んでもよい。当該ホログラム画像は、例えば探索符号2に基づいて生成することができる。
【0028】
(探索符号を商品に記録するステップ)
探索符号2を商品10に記録するステップ104について説明する。探索表示符号20は対象の商品10に記録される。探索表示符号20は、ステップ104において、探索表示符号20が対象の商品10の記録エリア30または記録タグ40に、例えば印刷や刺繍によって表示して記録される。予め記録タグ40に探索表示符号20を記録した後に対象の商品に結合しても良い。
【0029】
図5は、対象の商品10の製造と流通と販売の流れの一例300を示すブロック図である。対象の商品10は、その商品を製造するステップ302において製造され、対象の商品10を輸送するステップ304において輸送され、対象の商品10を引渡すステップ306において顧客に引渡される。
【0030】
ステップ104は、対象の商品を製造するステップ302において実行されてもよい。この場合、ステップ104にかかる手間を抑制することができる。ステップ104は、対象の商品を製造するステップ302の後であって、対象の商品を顧客に引渡すステップ306の前において実行されてもよい。この場合、対象の商品を製造するステップ302が探索符号2と切り離して実行できるから、例えば対象の商品を輸入する場合など広範な事業者に製造させることが容易になる。
【0031】
(探索符号を含む情報をデータベースに記録するステップ)
探索符号2を含む情報をデータベースに記録するステップ106について説明する。探索符号2は所定の付加情報と共にデータベース情報48に変換されて、データベースに記録される。特に、探索符号2を含むデータベース情報48は、ステップ106において、検索可能に情報を蓄積する手段の一種であるコンピュータで利用できるデータベースDB1に記録される。データベース情報48は探索符号2の他に商品情報や登録日付、商品の製造情報などを付加することができる。データベースDB1は、専ら販売者に支配される販売データベースDB2、その販売者の属する業界団体に支配される上位データベースDB3、及び行政機関またはその外郭団体あるいはこれらに類する団体に支配される基幹データベースDB4の少なくとも一つを含み、二以上のデータベースに重複して記録されてよい。
【0032】
ステップ106は、ステップ102の後であって、商品10が製造される前、商品10が販売される前、および商品10が販売された後の少なくともいずれかの時点で実行することができる。ステップ106は、商品10を生産する場所に置かれる入出力端末から、当該生産に関連する者が行うことができる。あるいは、商品10を販売する場所に置かれる入出力端末から、当該販売に関連する者が行うことができる。探索符号2を含むデータベース情報48をデータベースDB1に記録することにより、探索符号2をキーにして、その商品10を身に着ける者の関連情報を検索することができる。販売データベースDB2に加えて上位データベースDB3や基幹データベースDB4に記録しておくことで、業界の上位団体や、警察などの公的機関を含めた広い範囲で探索することが可能になる。
【0033】
例えば、身許不明の交通事故被害者などの探索に利用するために、探索符号2を含む情報に顧客の個人情報を併せてデータベースDB1に登録することができる。データベースDB1に登録する個人情報には、一例として、顧客の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、免許証番号などの免許証記載情報、及び住基番号など住基カード記載情報の少なくともいずれかを含むめることができる。この個人情報の登録は、商品10が販売される前、および商品10が販売された後にすることができる。
【0034】
(探索符号を含む情報を記録媒体に記録するステップ)
探索符号2を含む情報を記録媒体42に記録するステップ108について説明する。探索符号2を含む情報を記録媒体42に記録することによって、記録媒体42に記録された探索符号2を含む情報を顧客に引き渡すことが容易になる。記録媒体42は矩形のタグであってもよく、メモリチップを含む電子タグであってもよい。
【0035】
探索符号2を含む情報を記録媒体42に記録するステップ108は、探索符号2が生成された後であって、商品10が製造される前、商品10が販売される前、および商品10が販売された後の少なくともいずれかの時点で実行することができる。探索符号2を含む情報を記録媒体42に記録するステップは、商品10を生産する場所において当該生産に関連する者が行うことができる。あるいは、商品10を販売する場所において当該販売に関連する者が行うことができる。
【0036】
探索符号2を含む情報を記録媒体42に記録するステップ108は、記録媒体42に印刷手段やメモリ書き込み手段などの記録手段によって実行することができる。
【0037】
(タグボックス)
記録媒体42が紙製の札などである場合に、顧客に記録媒体42を集積する箱などの容器であるタグボックスを保持させることができる。この場合は、顧客は記録媒体42をタグボックスに投入して集積する。そして、探索の必要が生じた時点で、タグボックスに集積された記録媒体42のすべて又は一部に記録された媒体情報46をデータベースDB1に登録することができる。例えば、残存衣類の探索表示符号20を読み取り、残存衣類の分を除去した残りの媒体情報46をデータベースDB1に登録することができる。記録媒体42をタグボックスに集積する方法は低コストで顧客の手間が最小限である点で優れている。なお、タグボックスは世帯ごとに設置してもよく、家族ごとに設置してもよく、個人ごとに設置してもよい。タグボックスは、その規模が大きければ一人あたりのメンテナンスの手間が小さくなり、その規模が小さければ探索が容易になる。
【0038】
(商品を顧客に引き渡すステップ)
商品を販売することには商品を顧客に引渡すことが含まれる。探索符号2を含む情報を記録した商品10を顧客に販売して引き渡すステップ110について説明する。ステップ110は、例えば、商品10が販売される際に販売される場所で販売に関連する者によって行うことができる。通信販売の場合は、輸送業者によって行うことができる。プレゼントのように第三者に引き渡すことも顧客に引き渡すことに含まれる。探索符号2を含む情報を記録した商品10を顧客に引き渡すことによって、顧客は、例えば顧客の家族等にその衣類を着用できる状態に置くことができ、その家族等はその商品10を着用することができる。
【0039】
(記録媒体に記録した情報を顧客に引渡すステップ)
記録媒体42に記録した媒体情報46を顧客に引渡すステップ112について説明する。ステップ112は、ステップ108で媒体情報46が記録された記録媒体42を、商品10が引渡されるステップ110の前、ステップ110と同時、及びステップ110の後のいずれかのタイミングで顧客に引渡すことによって実行することができる。
【0040】
記録媒体42が電磁的記録媒体である場合は、商品10の販売に付随して、以下の方法によって媒体情報46を顧客に引渡すことができる。
(1)媒体情報46を直接的に電磁的記録媒体に書き込んで記録する。
(2)媒体情報46を、ワイヤード又はネットワークを利用して顧客が指定する電磁的記録媒体に送信して記録する。
(3)媒体情報46を、顧客が指定する携帯端末の情報読み取り機能を介して当該携帯端末に接続される電磁的記録媒体に記録する。当該情報読み取り機能としては、一例として、キーボード入力機能、撮像機能、バーコード読み取り機能、OCR(光学式文字読み取り)機能、又はフェリカ技術やブルーツース技術などの短距離無線通信機能を、単独にあるいは組み合わせて用いることができる。
(4)媒体情報46を、これらのいずれかの手段を組み合わせて併用して電磁的記録媒体に記録する。
【0041】
(探索符号付き商品の販売システム)
次に、探索符号付き衣類の販売システム600について説明する。図6は探索符号付き商品の販売システム600の一例を示すブロック図である。
販売システム600は、探索符号2を生成する手段620と、探索符号2を商品10に記録する手段640と、探索符号2を含む情報をデータベースDB1に記録する手段660と、探索符号2を含む情報を顧客に引渡すために探索符号2を含む情報を記録媒体42に記録する手段680と、手段620、手段640、手段660、及び手段680の少なくともいずれかの間で相互に情報を受け渡す受渡手段690と、を含む。
【0042】
(探索符号を生成する手段)
手段620は、コンピューター622を含む。コンピュータ622は所定の入力情報に基づいて所定の演算をすることによって、探索符号2を生成することができる。生成された探索符号2はコンピュータ622に含まれる所定の記憶手段624に記憶される。
【0043】
(探索符号を商品に記録する手段)
手段640は、コンピューター644に制御される印刷手段642を含む。コンピューター644が記憶手段624に記憶される探索符号2に基づいて印刷手段642を制御することによって、印刷手段642は商品10の記録エリア30にインク646を吐出して探索表示符号20を印刷することができる。
【0044】
(探索符号を含む情報をデータベースに記録する手段)
手段660は、DB1を制御するコンピューター662を含む。コンピューター662は記憶手段624に記憶される探索符号2をDB1に記録することができる。
【0045】
(探索符号を含む情報を記録媒体に記録する手段)
記録媒体42が、紙製の札などである場合に、手段680は、コンピューター684に制御される印刷手段682を含む。コンピューター684が記憶手段624に記憶される探索符号2に基づいて印刷手段682を制御することによって、印刷手段682は記録媒体42にインク686を吐出して媒体情報46を印刷することができる。
記録媒体42が、電磁的記録媒体である場合に、手段680は、コンピューター684に制御される電磁的記録媒体書込み手段686を含む。コンピューター684が記憶手段624に記憶される探索符号2に基づいて電磁的記録媒体書込み手段686を制御することによって、電磁的記録媒体書込み手段686は記録媒体42に媒体情報46を記録することができる。
【0046】
手段620と、手段640と、手段660と、手段680と、とは、それぞれ例えばネットワークなどの受渡手段690により論理的に接続される。特に、コンピューター622、644、662、684は、それぞれ受渡手段690によりDB1と論理的に接続される。また、コンピューター622、644、662、684は、一部が共通のコンピューターであってもよく、それぞれ独立したコンピューターであってもよい。
【0047】
(探索方法)
商品10の装身者を探索するために探索符号2を含む情報が記録された衣類を用いてする探索方法700について説明する。図7は、探索符号2が記録された商品10を用いてする探索方法700の一例を示すブロック図である。探索方法700は、商品10に探索符号2を含む第1の探索表示符号22を記録するステップ712と、記録媒体42に探索符号2を含む第2の探索表示符号24を記録するステップ714と、商品10から第1の探索表示符号22を読み取るステップ716と、記録媒体42から第2の探索表示符号24を読み取るステップ718と、第1の探索表示符号22を探索用のデータベースDB1に記録するか又は第1の探索表示符号22を用いて探索用のデータベースDB1を検索するステップ720と、第2の探索表示符号24を用いて探索用のデータベースDB1を検索するか又は第2の探索表示符号24を探索用のデータベースDB1に記録するステップ722と、を含むことができる。図7では、理解を容易にするため、矢印により各ステップの順序の一例を示しているが、本発明はこれらのステップの順序が前後して実施されてもよい。
【0048】
具体的に説明する。上述したように、商品10に探索符号2を含む第1の探索表示符号22が記録され(ステップ712)、記録媒体42に探索符号2を含む第2の探索表示符号24が記録される(ステップ714)。このような商品10を着用して彷徨し探索されるべき被探索者があって、被探索者が救護されて行政機関等に委ねられた際に、行政機関等は被探索者の商品10の第1の探索表示符号22を検知して読み取る(ステップ716)。そして、第1の探索表示符号22をキーにして基幹データベースDB4を検索することができる。このような検索が直ちにヒットしない場合でも、基幹データベースDB4および関連するデータベース上に当該第1の探索表示符号22が被探索中であることのステータスを記録することができる(ステップ720)。
【0049】
一方、所在不明の被探索者を探索すべき探索者は、被探索者が着用したであろう商品10に関する第2の探索表示符号24を記録媒体42から読み取って(ステップ718)、例えば、行政機関等に申告することによって、第2の探索表示符号24をキーにして基幹データベースDB4を検索することができる。このような申告は、例えば記録媒体42を行政機関等に提出して行うことができる。行政機関等は記録媒体42から第2の探索表示符号24探索表示符号20を読み取ることができる。このような検索が直ちにヒットしない場合でも、基幹データベースDB4および関連するデータベース上に当該第2の探索表示符号24が探索中であることのステータスを記録することができる(ステップ722)。ステップ720またはステップ722によって検索がヒットすることによって被探索者が探索され探索者とマッチングされる。
【0050】
以上、実施の形態に係る販売方法と販売システムと探索方法について説明した。これらは例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな展開が可能なこと、またそうした構成も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0051】
上記の説明では、探索符号を含む情報が商品または商品のタグに印刷など可視的手段によって記録される場合について説明したが、これに限られない。商品または商品のタグに人間に知覚できない方法によって記録してもよい。例えば、商品または商品のタグがメモリなどの電磁的な方法で情報を記録する媒体を含んでもよい。
【0052】
実施例では、彷徨者の探索について説明したが、それに限られず他の種類の探索についても適用しうる。例えば、近年急激に増加している身許不明の交通事故被害者や事件被害者の探索についても適用しうる。
【符号の説明】
【0053】
2 探索符号、
10 探索符号付き商品、
20 探索表示符号、
30 記録エリア、
40 記録タグ、
42 記録媒体、
44 バインダー、
46 媒体情報、
48 データベース情報、
100 販売方法、
102 探索符号を生成するステップ、
104 探索符号を商品に記録するステップ、
106 探索符号をデータベースに記録するステップ、
108 探索符号を記録媒体に記録するステップ、
110 商品を顧客に引渡すステップ、
112 記録媒体に記録した情報を顧客に引渡すステップ、
200 商品の販売システム、
202 探索符号を生成する手段、
204 探索符号を商品に記録する手段、
206 探索符号をデータベースに記録する手段、
208 探索符号を記録媒体に記録する手段、
302 商品を製造するステップ、
304 商品を輸送するステップ
306 商品を引渡すステップ、
422 原符号、
424 付加符号、
426 バーコード。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7