特許第6705669号(P6705669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705669
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】無人救命飛行機
(51)【国際特許分類】
   B64C 39/02 20060101AFI20200525BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20200525BHJP
   B64C 1/12 20060101ALI20200525BHJP
   B64C 25/64 20060101ALI20200525BHJP
   B64C 25/56 20060101ALI20200525BHJP
   B64C 15/00 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   B64C39/02
   B64D47/08
   B64C1/12
   B64C25/64
   B64C25/56
   B64C15/00
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-49610(P2016-49610)
(22)【出願日】2016年3月14日
(65)【公開番号】特開2017-165127(P2017-165127A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2019年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】303002055
【氏名又は名称】白川 利久
(72)【発明者】
【氏名】白川利久
【審査官】 マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0277496(US,A1)
【文献】 特表平11−513635(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0301158(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 39/02
B64C 1/12
B64C 15/00
B64C 25/56
B64C 25/64
B64D 47/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池または中空の軽量材からなる竜骨材(1)を無人救命飛行機の前後方向に準備し、竜骨材(1)に対して数か所に直角に左側と右側にそれぞれ水平肋骨材(2)を竜骨材(1)に固定し、前記竜骨材(1)と当該水平肋骨材(2)に対して直角に真下に下垂直肋骨材(3)を竜骨材(1)に固定し、
左側水平肋骨材(2)の左端から右側水平肋骨材(2)の右端までの長さを長径とし下垂直肋骨材(3)の高さの2倍を短径とした中空の軽量材からなる楕円リング(4)を、前記3本の肋骨材先端に固定し、
当該楕円リング(4)の表面を被覆材(5)で覆い、(機体高さ) < (機体横幅)とし、(機体横幅)< (飛行方向前端から後端までの長さ)である中空楕円体に成形し、
中空楕円体の前端を透明で着脱可能な透明楕円コーン蓋(36)で閉じ、後端を楕円コーン(7)で閉じ、
透明楕円コーン蓋(36)で囲まれた空間に監視カメラ、無線通信装置及び小型コンピュータ内蔵機体操作ワイヤレス装置を内蔵し、
水平肋骨材(2)の上に敷板(8)を渡し固定し、
当該中空楕円体の上面に空気吸入のための吸気口(6)を設け、
後記の各圧縮機を動かすための前電池(13)、後電池(23)、前電動モータ(12)、後電動モータ(22)を敷板裏側に固定し、
進行方向最後尾下垂直肋骨材(3)後ろの敷板裏側に、竜骨材(1)に対して左側と右側に後圧縮機(21)を固定し、
左側の後圧縮機(21)に空気吐出用の開閉弁を2つ敷設し、弁の1つは後方に向けて伸びる推進噴出管(213)に接続され、当該推進噴出管(213)の吐出先にノズルを接続し、残り1つの弁は垂直下方に向けて伸びる後下向噴出管(212)に接続され、当該後下向噴出管(212)の吐出先にノズルを接続し、
右側の後圧縮機(21)にも開閉弁を2つ敷設し、1つの弁に推進噴出管(213)が、残りの弁に後下向噴出管(212)が接続され、各管の吐出先にノズルを接続し、
進行方向最前下垂直肋骨材(3)の後ろの敷板裏側に、竜骨材(1)に対して左側と右側に前圧縮機(11)を固定し、
左側の前圧縮機(11)に空気吐出用の開閉弁を2つ敷設し、弁の1つは垂直下方に向けて伸びる前下向噴出管(112)に接続され、当該前下向噴出管(112)の吐出先にノズルを接続し、残り1つの弁は竜骨材(1)に対して直角に水平横方向に伸びる横方向噴出管(111)に接続され、横方向噴出管(111)の吐出先にノズルを接続し、
右側の前圧縮機(11)にも開閉弁を2つ敷設し、1つの弁に前下向噴出管(112)が、残りの弁に横方向噴出管(111)が接続され、各管の吐出先にノズルを接続し、
電動モータにより各圧縮機を駆動させ、
後圧縮機(21)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を後下向噴出管(212)経由でノズルから外界に吐出させ、前圧縮機(11)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を前下向噴出管(112)経由でノズルから外界に吐出させることにより飛行機の上下運動を操作し、
前圧縮機(11)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を横向噴出管(111)経由でノズルから外界に吐出させることにより飛行機の左右運動を操作し、
後圧縮機(21)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を推進噴出管(213)経由でノズルから外界に吐出することにより飛行機の前進運動を操作することを特徴とする無人救命飛行機。
【請求項2】
請求項1における無人救命飛行機において、
(飛行方向中央部の下垂直肋骨材(3)高さ) < (飛行方向中央部にある下垂直肋骨材(3)の前後の下垂直肋骨材(3)高さ)として機体底部を凹型にして無人救命飛行機機体底部を着地凹面クッション(59)で覆い、
機体全被覆材(5)表面及び着地凹面クッション(59)表面及び楕円コーン(7)表面を、誘電性電波吸収材の内防水効果のある材料で覆うが、透明楕円コーン蓋(36)の表面は透明導電性フイルムで覆い、ステルス性能を高めたことを特徴とする無人救命飛行機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人機に関する。
【背景技術】
【0002】
近頃、ドローンと呼ばれる、監視カメラと無線通信装置と小型コンピュータ内蔵機体操作装置により制御される無人飛行機が注目され出した。商用のドローンは、全長が数十センチメートル程度の小型機で、小半径の回転翼を4基程度装備し、荷物の配送や農薬の散布に用いられている。
【0003】
遠洋航海の船には、沈没の恐れがある時のために、人員が脱出するための救命ボートが搭載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドローンは、原則として人間を搭乗させないため値段を安くできる。値段を安くするためには機体を軽量にするのが手っ取り早い。ただ、機体を軽量にすると風に対しては弱い。どうやって風の影響を少なくするかが問題である。
外洋船には沈没だけでなく、乗船員の不慮の事故による怪我や食中毒や盲腸等の急病人が出ることが起こり得る。どんなに大きな外洋船でもMRIや人工心肺等の高度医療機器を積載している船は少ない。
救命ボートは小型であるから、外洋の大波によって大きく揺れるし、速度が遅すぎる。緊急をようする患者には役立たない。
ヘリコプタを陸上から呼んで再び患者を陸上に搬送するには時間が掛かり過ぎる。多くの場合、ヘリコプタの中で寝た状態で搬送されることは少なく、寝た状態の必要がある場合は、ヘリコプタ外に括り付けて運ばれることが多い。低体温症で死んでしまうこともあり得る。患者が寝た状態で病院まで行けないと、助かり難い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
風に耐えられるように頑丈にするため、船で利用されている竜骨材を使う。風を機体の上下に逃がすため扁平な形状にする。
蓄電池または中空の軽量材(チタンやカーボン樹脂やジュラルミンやポリイミド。中空にすると軽量化が図れる。中空部に各種ケーブルを通してもよい。)からなる竜骨材(1)を当該機の前後方向に準備し、竜骨材(1)に対して数か所に直角に左側と右側にそれぞれ水平肋骨材(2)を竜骨材(1)に固定する。前記竜骨材(1)と当該水平肋骨材(2)に対して直角に真下に下垂直肋骨材(3)を竜骨材(1)に固定する。蓄電池にすれば、予備電源として利用できる。後記の前電池(13)は取り外すこともできる。
左側水平肋骨材(2)の左端から右側水平肋骨材(2)の右端までの長さを長径とし下垂直肋骨材(3)の高さの2倍を短径とした中空の軽量材からなる楕円リング(4)を、前記3本の肋骨材先端に固定する。先端部に窪みを施してリングを埋め込む。或は、先端部に孔を設けてリングを通す。隣接せるリングの上部近辺を中空棒スペーサで間隔を保つ。直線または被覆材(5)面に沿わせる。
当該楕円リング(4)の表面を、ポリイミドやカーボン樹脂の表面をテフロン加工した被覆材(5)で覆って、(機体高さ) < (機体横幅)とし、(機体横幅)< (飛行方向前端から後端までの長さ)であるように中空楕円体に成形する。
中空楕円体の前端を透明で着脱可能な透明楕円コーン蓋(36)で閉じ、後端をカーボン樹脂製の楕円コーン(7)で閉じる。
透明楕円コーン蓋(36)で囲まれた空間に監視カメラ、無線通信装置(アンテナは機外に出すと感度が良くなる)及び小型コンピュータ内蔵機体操作ワイヤレス装置を内蔵する。監視カメラ、無線通信装置及び小型コンピュータ内蔵機体操作ワイヤレス装置は、透明楕円コーン蓋(36)または進行方向最前下垂直肋骨材(3)の前に伸ばした敷板裏側に固定する。ワイヤレス装置としたのは、ワイヤ重量や配線の複雑さやワイヤ切断事故後の修理の困難さを考慮したためである。
水平肋骨材(2)の上に敷板(8)(全長3メートル、幅1メートル程度)を渡し(着脱可能なようにネジ止め)固定する。セメダインや両面テープで固定することも考えられる。
当該中空楕円体の上面に空気吸入のための吸気口(6)を設ける。
後記の前圧縮機(11)を動かすための前電池(13)と前電動モータ(12)、後記の後圧縮機(21)を動かすための後電池(23)と後電動モータ(22)を各圧縮機に近い敷板裏側に着脱可能なように(ネジ止め)固定する。緊急時のために、各電池は全圧縮機に接続している。圧縮機や電動モータは、ワイヤレス装置からの信号電波を送受信する部品を内蔵している。圧縮機や電動モータは電池から伸びる電線と直結している。
進行方向最後尾下垂直肋骨材(3)後ろの敷板裏側に、竜骨材(1)に対して左側と右側に後圧縮機(21)を着脱可能なように(ネジ止め)固定する。
左側の後圧縮機(21)に空気吐出用の開閉弁を2つ敷設する。弁の1つは後方に向けて伸びる推進噴出管(213)に接続されている。該推進噴出管(213)の吐出先にノズルを接続する。残り1つの弁は垂直下方に向けて伸びる後下向噴出管(212)に接続されている。当該後下向噴出管(212)の吐出先にノズルを接続する。
右側の後圧縮機(21)にも開閉弁を2つ敷設し、1つの弁に推進噴出管(213)が、残りの弁に後下向噴出管(212)が接続され、各管の吐出先にノズルを接続する。
進行方向最前下垂直肋骨材(3)の後ろの敷板裏側に、竜骨材(1)に対して左側と右側に前圧縮機(11)を着脱可能なように(ネジ止め)固定する。
左側の前圧縮機(11)に空気吐出用の開閉弁を2つ敷設する。弁の1つは垂直下方に向けて伸びる前下向噴出管(112)に接続されている。当該前下向噴出管(112)の吐出先にノズルを接続する。残り1つの弁は竜骨材(1)に対して直角に水平横方向に伸びる横方向噴出管(111)に接続されている。当該横向噴出管(111)の吐出先にノズルを接続する。
右側の前圧縮機(11)にも開閉弁を2つ敷設し、1つの弁に前下向噴出管(112)が、残りの弁に横方向噴出管(111)が接続されている。各管の吐出先にノズルを接続する。
吸気口(6)と圧縮機とを管で接続すれば、機内温度管理が容易になる。
電動モータにより各圧縮機を駆動させる。
後圧縮機(21)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を後下向噴出管(212)経由でノズルから外界に吐出させ、前圧縮機(11)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を前下向噴出管(112)経由でノズルから外界に吐出させることにより飛行機の上下運動を操作する。
前圧縮機(11)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を横向噴出管(111)経由でノズルから外界に吐出させることにより飛行機の左右運動を操作する。
後圧縮機(21)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を推進噴出管(213)経由でノズルから外界に吐出することにより飛行機の前進運動を操作することを特徴とする無人救命飛行機とする。
当該機体前部を上に向け、吐出空気を推進噴出管(213)経由でノズルから外界に吐出しても上昇できる。
推進噴出管(213)に敷設したノズル以外のノズル出口は、被覆材(5)に接するようにして突起をできるだけ減らす。
下垂直肋骨材(3)の下部は、凸面着地クッション(9)に接続されていて、着地時の衝撃を竜骨材(1)全体で受け止める。凸面着地クッション(9)は、膨張式(ゴム風船式)または低反発ウレタンフォームである。最後尾の凸面着地クッション(9)の下には鳥の足を模した着地脚(10)が敷設されている。
着陸地点に低反発ウレタンフォームを用意すれば着実に着地できる。
患者搬送の折は断熱カプセルを搭載して、当該カプセルの中に患者を収納する。
【0006】
複数個の電池の1部は、現地に向かうためのエネルギー源として使い切る。帰還時には急病人を搭載することになるから、その分軽くするために、使い切った電池を到着時点で現地に置いてくるのは合理的である。帰還時に新品電池と交換する。使い切った電池は2次蓄電池なら現地で充電する。1次乾電池なら船で陸上工場に持ち帰って再生する。
ジェット戦闘機の多くは空中給油が受けられる。その応用として、本発明の無人飛行機を空中でキャッチし帰還地周辺に曳航し、切り離すことが可能となろう。
電池等の重量物を竜骨材よりも下に置いたため、重心が十分下がり安定した飛行ができる。
更に、竜骨材に対して水平方向の横幅を垂直方向の高さに比べて長くして扁平にすると、風に対する抵抗が小さくなるため安定した飛行ができる。
竜骨材よりも上の空間には肋骨材等の構造物がないため、貨物の搬入出が容易になる。
飛び上がり時には、下向噴出管に通じる弁のみを全開する。推進に供する後圧縮機は大きな出力を持つ。その全出力を飛び上がりに供する。飛行中は、機体前部をやや上に向けて飛行すれば推進噴出管(213)がやや下向きになるため、上昇力を生む。
飛行中には推進噴出管に通じる弁と下向噴出管を開く。適宜、横方向噴出管に通じる弁の開閉を操作する。
機体の前部に横方向噴出管(112)がなくても、左右の推進噴出管(211)操作で機体の進行方向を調節できる。機体の前部には、前下向噴出管(112)のみでも飛行操作は可能である。
【0007】
手段1における無人救命飛行機において、
(飛行方向中央部の下垂直肋骨材(3)高さ) < (飛行方向中央部にある下垂直肋骨材(3)の前後の下垂直肋骨材(3)高さ)として機体底部を凹型にして当該機体底部を着地凹面クッション(59)で覆う。
紛争地への接近のために、機体全被覆材(5)表面及び着地凹面クッション(59)表面及び楕円コーン(7)表面を、誘電性電波吸収材の内防水効果のある材料で覆うが、透明楕円コーン蓋(36)の表面は透明導電性フイルムで覆い、ステルス性能を高めたことを特徴とする無人救命飛行機。
着地凹面クッション(59)は、膨張式(ゴム風船式)または低反発ウレタンフォームである。
中央部底面を凹型にしたため、着地の際には動力を抑制して騒音を抑制してパラシュート降下の様に着地できる。
誘電性電波吸収材の内防水効果のある材料(例えば炭素粉をゴムに混合したシート。)は防水効果が高いから雨天でも飛行できる。
透明楕円コーン蓋(36)の表面は透明導電性フイルムで覆ったためカメラによる前方監視に支障はない。
夜間1万メートル以上を飛ぶ飛行機から多様な降下物と共に当該無人救命飛行機を発射すれば、紛争地の遙か後方から目的地に接近できる。
【0008】
ステルス性能を高めるためにはレーダー探知され難くすればよい。
レーダーから発信された電波が機体に当たり、誘導電流を発生する。誘導電流から電波が発生して反射波となる。レーダーが当該反射波を受信する。発信時刻と受信時刻との時間差からレーダーと機体との距離を算出する。
レーダーで探知され難くするには、機体表面は電波を反射し易い低導電性金属は避けて、電波を吸収して反射し難い物質にすればよい。それに加えて防水効果がなければならない。
誘電性電波吸収材(特許文献1、特許文献2.炭素粉をゴムに混合。カーボン含有発泡ウレタン、カーボン含有発泡ポリスチロール)にすると誘電損失が大きくなり、電波を熱に変換して反射波を減らすといわれている。一般には、誘電体に交番電界が加わった場合、分極の変化が電界の変化に追随できずに、電界のエネルギーの1部が失われることによって電波を減衰させると言われている。
或は、有機物繊維の布表面を導電性電波吸収物質(例えば、炭素粉のような高導電性物質を含有した樹脂。樹脂は防水効果がある)で覆えばよい。導電性電波吸収物質の内部抵抗により誘導電流を熱に変換して反射波を減らす。
被覆材表面に多数の小孔を開けたベントスクリーンにしたり、鋸形状にしたりしても反射波を乱すことが出来る。
透明導電性フイルムには、ポリエチレンナフタレート(熱可塑性結晶ポリエステル樹脂)表面をインジウム酸化錫(透明電極)で覆ったものがある。
レーダーに探知されたらホバーリングまたは水平自然降下すれば困惑させることができることもある。それでも追跡されるならレーダー圏外に急速落下させる。
【特許文献1】特開2000-299587
【特許文献2】特開2002-118390
【発明の効果】
【0009】
灯油のような可燃性燃料の代わりに電池をエネルギー源とした電動モータで推進力をえるため、墜落しても船火災や森林火災を起こし難い。
機体が頑丈な竜骨材(1)を中心にして肋骨材を組んでいるため、局部的に力が働いても竜骨材(1)で受け止められる。肋骨材は楕円リング(4)に接続されているため応力の分散が図られている。飛行中の風圧は、被覆材(5)から楕円リング(4)を経て肋骨材に伝わり竜骨材(1)で受け止められる。
機体全体が中空楕円形になっているため、外形状の不連続がない。したがって、受けた風を風下に滑らかに流すため、風からの影響が少ない。
機体の外表面には方向舵や垂直尾翼や水平尾翼といった突起物がないため、風の影響を受けにくい。
敷板の上には機体構成物がないため、患者の搬入出に支障が少ない。特に、機体操作装置をワイヤレスとしたため、貨物や人の搬入出に支障が少ない。
吸気口を閉じれば機体全体を密封することも可能であるから、着水しても浮いていられる可能性がある。したがって、緊急脱出時の救命ボートの代わりにもなる。飛び上がることを考えなくてよければ10人程度は収容できる。多数の救命ボートの1隻くらいは本発明の無人救命飛行機がよい。
長距離大型の水上飛行機やヘリコプタが着水またはホバーリング可能な気象状況の海域(野島崎沖、バミューダトライアングルの外周)まで当該無人救命飛行機を搬送すればよい。二重遭難を防ぐために危険水域には当該無人救命飛行機が行けばよい。
更には、陸上からの飛行機が患者側に来るまでの時間を短縮できる。
迎えの水上飛行機やヘリコプタに多数の本発明の無人救命飛行機を搭載していき、魔の海域外から無人救命飛行機を遭難船に向かわせれば二次遭難の危険を少なくして多くの人員を救出することができる。
ステルス性能の高い無人救命飛行機は、レーダー監視されている紛争地帯でも重宝される。電動モータで動く本発明の飛行機は低騒音であるから人に気づかれ難い。高空から滑空して目的地に飛来し、患者を載せて安全地帯に飛行すればよい。
赤外線センサーを付け上昇気流を探し、上昇気流に載って上昇すれば長距離飛行が可能である。或は、偏西風の様な風の流れに乗って飛行する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
風の影響を受け難い軽量な無人救命飛行機を提供できた。
【実施例1】
【0011】
図1は無人救命飛行機を横から見た概観図である。
中空の軽量材からなる竜骨材(1)は当該機の前後方向に伸びる。当該竜骨材(1)に対して数か所に直角に左側と右側にそれぞれ水平肋骨材(2)を固定する。当該竜骨材(1)と当該水平肋骨材(2)に対して数か所に直角に真下に下垂直肋骨材(3)を固定する。左側水平肋骨材(2)の左端から右側水平肋骨材(2)の右端までの長さを長径とし下垂直肋骨材(3)の高さの2倍を短径とした楕円リング(4)を、前記3本の肋骨材先端に固定する。図では、前の楕円リングに比べて中央と後ろの楕円リングが大きくなっているが同じ大きさでもよい。楕円リングを大きくすれば大きな体積の貨物を積載できる。
下垂直肋骨材(3)の下部は、凸面着地クッション(9)に接続されていて、着地時の衝撃を竜骨材(1)全体で受け止める。凸面着地クッション(9)は、膨張式(ゴム風船式)または低反発ウレタンフォームである。着地点は平板状の低反発ウレタンフォームがよい。高反発はバウンドして移動する恐れがあるから望ましくはない。
当該楕円リング(4)の表面を被覆材(5)で覆って、(機体高さ) < (機体横幅)になるように中空楕円体に成形する。
中空楕円体の前端を透明な着脱可能な透明楕円コーン蓋(36)で閉じ、後端を楕円コーン(7)で閉じる。当該透明楕円コーン蓋(36)は開閉又は着脱可能であって、患者や貨物の搬入出や内蔵する機器の点検や交換に供する。
透明楕円コーン蓋(36)で囲まれた空間に前方監視カメラ、無線装置及び小型コンピュータ内蔵機体操作ワイヤレス装置を内蔵する。
数か所の水平肋骨材(2)の上に敷板(8)を渡して固定する。
各圧縮機を動かすための前電池(13)、後電池(23)、前電動モータ(12)、後電動モータ(22)を敷板裏側に着脱可能なようにネジ止め固定する。
当該中空楕円体の上面に空気吸入のための吸気口(6)を設ける。
進行方向最後尾下垂直肋骨材(3)後ろの敷板裏側に竜骨材(1)に対して後圧縮機(21)を固定する。
右側の後圧縮機(21)には、空気吐出用の開閉弁が2つ敷設されている。弁の1つは後方に向けて伸びる推進噴出管(213)に接続されている。推進噴出管(213)の吐出先にノズルを接続する。
進行方向最前下垂直肋骨材(3)の後ろの敷板裏側に竜骨材(1)に対して前圧縮機(11)を固定する。
右側の前圧縮機(11)に空気吐出用の開閉弁を2つ敷設する。弁の1つは垂直下方に向けて伸びる前下向噴出管(112)に接続されている。前下向噴出管(112)の吐出先にノズルを接続する。
残り1つの弁は竜骨材(1)に対して直角に水平横方向に伸びる横方向噴出管(111)に接続されている。当該横向噴出管(111)の吐出先にノズルを接続する。
電動モータにより各圧縮機を駆動させ空気を吐出す。
後圧縮機(21)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を後下向噴出管(212)経由でノズルから外界に吐出させ、前圧縮機(11)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を前下向噴出管(112)経由でノズルから外界に吐出させることにより飛行機の上下運動を操作する。
前圧縮機(11)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を横向噴出管(111)経由でノズルから外界に吐出させることにより飛行機の左右運動を操作する。
後圧縮機(21)に敷設せる弁の開閉操作により吐出空気を推進噴出管(213)経由でノズルから外界に吐出することにより前進運動を操作する。
【0012】
図2は無人救命飛行機を前から見た概観図である。
当該中空楕円体の上面の被覆材(5)部に空気吸入のための吸気口(6)を設ける。
進行方向最前下垂直肋骨材(3)の後ろの敷板裏側に竜骨材(1)に対して左側と右側に前圧縮機(11)を固定する。
左右の前圧縮機(11)を動かすための前電池(13)、前電動モータ(12)を敷板裏側に固定する。
各前圧縮機(11)から垂直下方に向けて前下向噴出管(112)を接続する。左右の前下向噴出管(112)の吐出先にノズルを接続内蔵する。
前圧縮機(11)から、竜骨材(1)に対して直角に水平横方向に左側と右側に向けて横方向噴出管(111)を接続する。左側と右側の横向噴出管(111)の吐出先にノズルを接続する。
【0013】
図3は無人救命飛行機を後ろから見た概観図である。
当該中空楕円体の上面の被覆材(5)部に空気吸入のための吸気口(6)を設ける。
進行方向最後尾凸面着地クッション(9)の下には鳥の足を模した着地脚(10)が敷設されている。後ろの敷板裏側に竜骨材(1)に対して左側と右側に後圧縮機(21)を固定する。
左右の後圧縮機を動かすための後電池(23)、後電動モータ(22)を敷板裏側に固定する。
左右の後圧縮機(21)から後方に向けて推進噴出管(213)を接続する。左右の推進噴出管(213)の吐出先にノズルを接続する。
各後圧縮機(21)の後方には後下向噴出管(212)に接続されたノズルがある。
最後尾の下垂直肋骨材(3)に接続されている凸面着地クッション(9)の下には鳥の足を模した着地脚(10)が敷設されている。飛行中は被覆材(5)側に引っ込めるが、着地静止時には自重で下に下りるよいにすると、飛行中の風抵抗が小さくなる。
【実施例2】
【0014】
図4はステルス性の高い無人救命飛行機を横から見た概観図である。
(飛行方向中央部の下垂直肋骨材(3)高さ) < (飛行方向中央部にある下垂直肋骨材(3)の前後の下垂直肋骨材(3)高さ)とする。機体底部は着地凹面クッション(59)で覆って機体底部を凹型にする。
機体全表面は、炭素粉を混合したゴムシートで覆う。透明楕円コーン蓋(36)の表面は透明導電性フイルム(インジウム酸化錫)で覆う。
【産業上の利用可能性】
【0015】
太平洋等に総合病院船を適宜配船し、総合病院船と一般船との間を本発明の救命無人飛行機で結ぶ。ボートに比べて波の影響を受け難い。遠洋航海漁船には救命無人飛行機着船ハンモックを準備して着船させる。操作は漁船がしてもよい。
起伏の激しい山間部や島々への貨物輸送に役立つ。近隣の浜辺でヘリコプタに引き継ぐ。
強風の場合、本発明の救命無人飛行機は風下の陸病院や大型船に向かう。
ただし、山間部の奥深くに1人暮らす人のためには利用してはならない。当該人の生活のためだけに、地方税で橋や小道や郵便配達員やドローン操作員を賄うのは、ある程度の大きさの町に暮らす子育て等一般人の生活の質を低下させ、社会全体の貧困になりかねない。山間部の奥深くには暮らせないようにして、1人暮らす人を町中に住まわせるようになるであろう。
地方には山や谷で遮られた小規模の町が多数点在するから、町役場間の貨物輸送に役立つ。
極端な場合、山村や遠洋航海船(救命無人飛行機積載。例えばバラ積船が鹿島灘沖で停船。マグロ漁船にも小規模着船甲板敷設し近くの大型船で手術)での急病人1人を当該無人飛行機で搬送することもあり得よう。
本格的戦闘機による制空権がない地域でも、本発明の飛行機を携行した場所に限っては限定的制空権を持つことが出来る。場合によっては、数機の本発明の飛行機でF-35を包囲すれば戦えなくもない。数羽の雀で1羽の鷹を追い払うことがある。
コマンド部隊による奇襲にも使える。
電動自動車や電動飛行機は通産の監督下にも置くことが出来るから、電源特会で検討くらいはできるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】無人救命飛行機を横から見た概観図。
図2】無人救命飛行機を前から見た概観図。
図3】無人救命飛行機を後ろから見た概観図。
図4】ステルス性の高い無人救命飛行機を横から見た概観図。
【符号の説明】
【0017】
1は竜骨材。
2は水平肋骨材。
3は下垂直肋骨材。
4は楕円リング。
5は被覆材。
6は吸気口
7は楕円コーン。
8は敷板。
9は凸面着地クッション。
10は着地脚。
11は前圧縮機。
12は前電動モータ。
13は前電池。
21は後圧縮機。
22は後電動モータ。
23は後電池。
36は透明楕円コーン蓋。
59は着地凹面クッション。
111は横方向噴出管。
112は前下向噴出管。
212は後下向噴出管。
213は推進噴出管。
図1
図2
図3
図4