特許第6705722号(P6705722)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705722
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】機器操作用基板構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/00 20060101AFI20200525BHJP
   H05K 3/36 20060101ALI20200525BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   H01L25/00 A
   H05K3/36 Z
   H05K7/14 C
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-172962(P2016-172962)
(22)【出願日】2016年9月5日
(65)【公開番号】特開2018-41770(P2018-41770A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000215833
【氏名又は名称】帝国通信工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】末田 和弘
(72)【発明者】
【氏名】内藤 俊司
(72)【発明者】
【氏名】藤間 昇
【審査官】 正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−037681(JP,A)
【文献】 実開平03−050394(JP,U)
【文献】 特開平04−180696(JP,A)
【文献】 実開昭62−055386(JP,U)
【文献】 実開昭50−139555(JP,U)
【文献】 中国特許出願公開第103733241(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0085838(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/00
H05K 3/36
H05K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の操作部の表面側から操作される操作用電子部品を実装した回路基板と、
前記回路基板とケーブルによって接続されることで、前記操作用電子部品を操作した際の信号を入力して前記機器を制御する制御回路基板と、
を有してなる機器操作用基板構造であって、
前記回路基板の裏面側に前記制御回路基板を配置すると共に、
前記制御回路基板上に、前記操作部の表面側から視認できる表示装置を実装したことを特徴とする機器操作用基板構造。
【請求項2】
請求項1に記載の機器操作用基板構造であって、
前記回路基板の表面側に、ケースを設置し、
このケースには、前記操作用電子部品を操作する作動体が取り付けられており、
さらに前記回路基板とケースは、前記機器の外装ケースの表面側に取り付けられることを特徴とする機器操作用基板構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の機器操作用基板構造であって、
前記回路基板には、前記制御回路基板に実装した表示装置の少なくとも一部を露出する露出口が設けられていることを特徴とする機器操作用基板構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の操作部に設置される機器操作用基板構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、機器の表面に操作部を設け、この操作部に設置した操作ボタン(押圧スイッチ)等を操作することで、機器を所望の状態に運転制御することが行われている。この種の機器に用いられる機器操作用の基板の構成は、例えば特許文献1に示すように、機器本体(1)の外装ケースを構成する前パネル(9)の上部に操作部(2)を設置すると共に、機器本体(1)内に制御基板(16)を設置し、両者間をケーブル(フラットケーブル)でつなぎ、操作部(2)を操作することによって出力される信号を制御基板(16)に入力し、これによって機器(温風暖房装置)を操作・制御する構成となっていた。なお、操作部(2)は、銘板の裏面側に回路基板を設置し、この回路基板上に押圧スイッチを実装して銘板の上から押圧操作する構成とし、また回路基板上に実装した液晶表示装置の表面を銘板表面から視認できる構成としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許5694864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の機器操作用基板構造においては、操作部(2)の部分に設置される回路基板と、機器本体(1)内の所望の位置に設置される制御基板(16)の位置とが離れているので、両者をつなぐケーブルの長さが長くなってしまい、同時に長いケーブルの配回しが煩雑になってしまう。また操作部(2)には、液晶表示装置等のリード端子付き部品と、面実装部品とを混在させて実装しているので、この回路基板にリフローとフローの2種類の半田工程が必要になってしまい、その組み立てが煩雑であった。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、ケーブルの長さを短くできて回路基板と制御回路基板の設置を容易に行うことが可能となり、また回路基板の半田実装工程を簡素化することが可能となる機器操作用基板構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、機器の操作部の表面側から操作される操作用電子部品を実装した回路基板と、前記回路基板とケーブルによって接続されることで、前記操作用電子部品を操作した際の信号を入力して前記機器を制御する制御回路基板と、を有してなる機器操作用基板構造であって、前記回路基板の裏面側に前記制御回路基板を配置すると共に、前記制御回路基板上に、前記操作部の表面側から視認できる表示装置を実装したことを特徴としている。
回路基板の裏面側に制御回路基板を配置したので、両者をつなぐケーブルの長さを短くすることができるばかりか、ケーブルの配回しを容易に行うことが可能になる。また制御回路基板に表示装置を実装しても、制御回路基板は回路基板の裏面側に位置するので、表示装置の表示面を、機器の操作部の下側に容易に配置することができ、操作部の表面側から容易に視認することができる。またリード端子付きの表示装置を制御回路基板に設置できるので、回路基板には操作用電子部品等の操作用の部品を中心に設置することができ、例えば回路基板側に実装する電子部品を面実装部品、制御回路基板側に実装する電子部品をリード端子付き部品とすることで、それぞれの基板をリフローのみの半田工程とフローのみの半田工程で半田実装でき、半田実装工程の簡素化を図ることが可能になる。
【0007】
また本発明は、前記回路基板の表面側にケースを設置し、このケースに、前記操作用電子部品を操作する作動体を取り付け、さらに前記回路基板とケースを、前記機器の外装ケースの表面側に取り付けることを特徴としている。
これによって、ケース及び回路基板と、制御回路基板とを、外装ケースを挟んでその表裏に配置して容易に取り付けることができる。
【0008】
また本発明は、前記回路基板に、前記制御回路基板に実装した表示装置の少なくとも一部を露出する露出口を設けたことを特徴としている。
これによって、回路基板の裏面側に設置した表示手段の表示面が回路基板によって覆われることなく、この表示面を回路基板の表面側に露出させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ケーブルの長さを短くできて回路基板と制御回路基板の設置を容易に行うことが可能となり、また回路基板の半田実装工程を簡素化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】機器操作用基板構造1の概略分解断面図である。
図2】機器操作用基板構造1の概略断面図である。
図3】機器操作用基板構造1−2の概略分解断面図である。
図4】機器操作用基板構造1−3の概略分解断面図である。
図5】機器操作用基板構造1−4の概略分解断面図である。
図6】機器操作用基板構造1の1具体例を表面側から見た要部斜視図である。
図7】機器操作用基板構造1の1具体例の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る機器操作用基板構造1の概略分解断面図、図2は機器操作用基板構造1の概略断面図である。両図に示すように、機器操作用基板構造1は、機器を操作する操作部Sに設置され、操作部Sの部分に位置する外装ケース100の上面側に設置される回路基板10及びケース30及び銘板50と、外装ケース100の裏面側に設置される制御回路基板70とを具備して構成されている。なお以下の説明において、「上」とは制御回路基板70から回路基板10を見る方向をいい、「下」とはその反対方向をいうものとする。
【0012】
回路基板10は、可撓性を有する合成樹脂フィルム上に回路パターンを形成したフレキシブル回路基板であり、その表面には、面実装用のチップLED11や、一対の図示しないスイッチパターン上に反転板13aを取り付けて構成される押圧スイッチ13や、面実装用のチップ抵抗器15等が実装されている。回路基板10を構成する合成樹脂フィルムの一部はその外周から外方に向けて引き出され、ケーブル17を構成している。ケーブル17には、前記回路基板10上の回路パターンから配線パターンが引き出されており、その先端は下記するコネクタ73への接続部17aとなっている。回路基板10の所定位置には、下記する表示装置71を挿入する大きさの貫通孔からなる露出口19が形成されている。反転板13aは、その上に粘着テープ13b(図7参照)を貼り付けることで固定されている。言い換えれば、回路基板10上には、リード端子付き部品を設置せず、面実装部品と、半田接続以外の取り付け方法で取り付けられる部品(例えば反転板13a)とが実装されている。このため、回路基板10に電子部品を半田付けする際は、予め回路基板10上の半田接続パターン上に半田ペーストを塗布してその上に面実装部品を載置し、これに熱を加えることで半田付けを行うリフロー方式のみを用いればよい。つまり、従来のようにリード端子付き部品と面実装部品とを混在させて実装していないので、半田工程が簡素化され、その製造が容易になる。
【0013】
ケース30は、合成樹脂の一体成型品であり、略矩形板状に成形されている。ケース30の、前記回路基板10の露出口19に対向する位置には、露出口19とほぼ同一の内径寸法の貫通孔からなる露出口31が形成されている。またケース30の、前記回路基板10の押圧スイッチ13に対向する位置には、作動体33が設置されている。作動体33は、ケース30内に形成した貫通孔35内に、細帯状のヒンジ部36(図7参照)を介して連結されている。ヒンジ部36は可撓性を有しており、これによって作動体33は上下動する。作動体33の下面には、前記反転板13aを押圧する押圧部37が形成されている。なおこの例では、ケース30に貫通孔からなる露出口31を設けたが、貫通孔の部分を透明にすることで、露出口を構成しても良い。透明にするには、ケース30全体を透明な樹脂で形成しても良いし、露出口の部分のみに別の透明な樹脂板を取り付ける等しても良い。
【0014】
銘板50は、透明な可撓性を有する合成樹脂の薄板51の上面に、所望の装飾層53を印刷して構成されており、前記ケース30の上面を覆う形状に形成されている。装飾層53の、前記ケース30の露出口31に対向する位置には、装飾層53を設けない露出部55を形成している。
【0015】
制御回路基板70は、硬質絶縁基板の表面に回路パターンを形成し、さらにリード端子付きの表示装置(以下「液晶表示装置」という)71や、前記ケーブル17の接続部17aを接続するリード端子付きのコネクタ73や、リード端子付きのLED,固定抵抗器,コンデンサ,スイッチ,IC等からなる各種のリード端子付き部品75等を実装して構成されている。このため、制御回路基板70に電子部品を半田付けする際は、電子部品を搭載した制御回路基板70の下面を、半田槽に溶かしておいた半田の表層に浸すことによって、半田付けを行うフロー方式のみを用いればよい。つまり、従来のようにリード端子付き部品と面実装部品とを混在させて実装していないので、半田工程が簡素化され、その製造が容易になる。
【0016】
外装ケース100は、金属板(合成樹脂板等の他の材質の板でも良い)を機器の外形形状に加工して構成されており、前記回路基板10やケース30を収納する凹状の表示部収納部101を設けている。表示部収納部101の底面の、前記制御回路基板70の液晶表示装置71に対向する位置には、液晶表示装置71を挿入する寸法形状の貫通孔からなる露出口103が形成されている。また前記表示部収納部101の側面の所定位置には、前記回路基板10のケーブル17を挿通する貫通孔からなるケーブル挿通部105が形成されている。
【0017】
機器操作用基板構造1を組み立てるには、外装ケース100の表示部収納部101内に、回路基板10を収納し、その際、回路基板10のケーブル17を外装ケース100のケーブル挿通部105に挿通して外装ケース100の裏面側に引き出しておく。次に、銘板50を貼り付けたケース30を表示部収納部101内に収納して固定する。次に、ケーブル17の接続部17aを、制御回路基板70のコネクタ73に挿入することで、回路基板10と制御回路基板70間を電気的に接続する。そして、制御回路基板70を、外装ケース100の表示部収納部101の裏面側に設置すれば、機器操作用基板構造1の組み立てが完了し、図2に示す状態になる。このとき、制御回路基板70に実装した液晶表示装置71の上部は、外装ケース100の露出口103と回路基板10の露出口19とケース30の露出口31内に露出しており、さらに銘板50の露出部55に対向している。なお上記組立手順はその一例であり、他の各種異なる組立手順を用いて組み立てても良いことはいうまでもない。
【0018】
以上のように構成された機器操作用基板構造1において、銘板50の上から作動体33を押圧すれば、作動体33の押圧部37が反転板13aを押圧してこれを反転させ、押圧スイッチ13がオンする。前記押圧を解除すれば、反転板13aが元の形状に自動復帰し、押圧スイッチ13がオフする。一方、液晶表示装置71上面の表示面71aに所望の表示を行えば、その表示は露出口103,19,31と露出部55を通して銘板50の表面側に表示される。
【0019】
以上説明したように、この機器操作用基板構造1は、機器の操作部Sの表面側から操作される押圧スイッチ13等の操作用電子部品を実装した回路基板10と、回路基板10とケーブル17によって接続されることで前記押圧スイッチ13等を操作した際の電気信号を入力して機器を制御する制御回路基板70とを有する構造であって、回路基板10の裏面側に制御回路基板70を配置したので、両者をつなぐケーブル17の長さを短くすることができるばかりか、ケーブル17の配回し(1回折り返すだけ)を容易に行うことが可能になる。なお制御回路基板70上に液晶表示装置71を実装しても、制御回路基板70は回路基板10の裏面側に位置するので、液晶表示装置71の表示面71aを機器の操作部Sの下側に容易に配置することができ、操作部Sの表面側から容易に視認することができる。
【0020】
また上述のように、リード端子付きの液晶表示装置71を制御回路基板70に設置できるので、回路基板10には押圧スイッチ13等の操作用の部品を中心に設置することができ、例えば回路基板10側に実装する電子部品を面実装部品、制御回路基板70側に実装する電子部品をリード端子付き部品とすることで、それぞれの基板をリフローのみの半田工程とフローのみの半田工程で半田実装でき、半田実装工程の簡素化を図ることも可能になる。
【0021】
また、回路基板10の表面側に設置されたケース30に、押圧スイッチ13等の操作用電子部品を操作する作動体33を取り付け、さらに回路基板10とケース30を、外装ケース100の表面側に取り付けたので、ケース30及び回路基板10と、制御回路基板70とを、外装ケース100を挟んでその表裏に配置して容易に取り付けることができる。
【0022】
また回路基板10に、制御回路基板70に実装した液晶表示装置71を露出する露出口19を設けたので、回路基板10の裏面側に設置した液晶表示装置71の表示面71aが回路基板10によって覆われることなく、この表示面71aを回路基板10の表面側に露出させることができる。
【0023】
なお上記機器操作用基板構造1では、液晶表示装置71の表示面71aの全体を回路基板10の露出口19(さらには露出口103,31と露出部55)内に露出したが、表示面71aの一部のみを回路基板10の露出口19(さらには露出口103,31と露出部55)内に露出するように構成しても良い。また上記機器操作用基板構造1では、表示装置として液晶表示装置71を用いたが、有機EL表示装置等、液晶以外の各種表示装置であっても良い。また上記機器操作用基板構造1では、回路基板10と制御回路基板70の間に外装ケース100を設置したが、場合によっては、外装ケース100を回路基板10と制御回路基板70の裏面側、回路基板10と制御回路基板70の表面側に配置しても良く、さらには外装ケース100を省略しても良い。また例えば作動体33が不要である場合等は前記ケース30を省略しても良い。またケース30と作動体33は両者を一体成形せず、別々に構成しても良い。また上記機器操作用基板構造1では、回路基板10側に実装する電子部品を面実装部品、制御回路基板70側に実装する電子部品をリード端子付き部品としたが、場合によっては、回路基板10側にリード端子付き部品、制御回路基板70側に面実装部品を実装(例えば混在して実装)しても良い。
【0024】
図3は、本発明の他の実施形態に係る機器操作用基板構造1−2の概略分解断面図である。同図に示す機器操作用基板構造1―2において、前記図1図2に示す機器操作用基板構造1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1図2に示す実施形態と同じである。同図に示す機器操作用基板構造1−2において、前記機器操作用基板構造1と相違する点は、表示装置71として、LED等の光源711を表示付きケース713内に収納設置した構造のものを用いた点のみである。表示付きケース713の表示面71aには、所望の文字や模様等が表示されており、光源711から放射された光は、その表示面71aの文字や模様等を明るく照明する。
【0025】
図4は、本発明のさらに他の実施形態に係る機器操作用基板構造1−3の概略分解断面図である。同図に示す機器操作用基板構造1―3において、前記図3に示す機器操作用基板構造1−2と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図3に示す実施形態と同じである。同図に示す機器操作用基板構造1−3において、前記機器操作用基板構造1−2と相違する点は、制御回路基板70として、可撓性を有する合成樹脂フィルム上に回路パターンを形成したフレキシブル回路基板を用いた点である。そしてこの例の場合は、前記回路基板10と制御回路基板70とを、1枚の合成樹脂フィルム上に形成している。従って、コネクタ73は不要で、直接回路基板10と制御回路基板70をケーブル17によって一体に連結している。
【0026】
図5は、本発明のさらに他の実施形態に係る機器操作用基板構造1−4の概略分解断面図である。同図に示す機器操作用基板構造1―4において、前記図1図2に示す機器操作用基板構造1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1図2に示す実施形態と同じである。同図に示す機器操作用基板構造1−4において、前記機器操作用基板構造1と相違する点は、回路基板10の露出口19の部分を削除した点のみである。これによっても、液晶表示装置71の表示面71aの上面側を回路基板10が覆わなくなるので、前記露出口10を設けた場合と同様の効果が生じる。つまり、必ずしも回路基板10に露出口19を設けなくても、本発明を構成することができる。
【0027】
図6図7は、前記図1図2に示す機器操作用基板構造1の1具体例を示す図であり、図6は組み立てた機器操作用基板構造1を表面側から見た要部斜視図、図7は機器操作用基板構造1の分解斜視図である。両図に示す機器操作用基板構造1の具体例において、前記図1図2に示す機器操作用基板構造1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1図2に示す実施形態と同じである。
【0028】
両図に示す銘板50は、横長の略矩形形状である。ケース30も前記銘板50とほぼ同一外形形状である。またケース30には、複数の作動体33がそれぞれヒンジ部36によって、貫通孔35の内周面に連結されている。また、ケース30の上部と下部のそれぞれ複数位置には、爪状の係止部39が形成されている。回路基板10も横長の矩形形状であり、その1側辺にケーブル17を連結している。外装ケース100に設けた表示部収納部101の左右側の内側面部分に、ケーブル挿通部105が形成されている。また表示部収納部101内の、前記ケース30の各係止部39に対向する位置には、それぞれ小孔からなる被係止部107(図では上側3つ、下側2つの内の下側の2つのみ示す)が形成されている。
【0029】
そして、前述のように、外装ケース100の表示部収納部101内に回路基板10を収納し、その際、回路基板10のケーブル17を外装ケース100のケーブル挿通部105に挿通して外装ケース100の裏面側に引き出し、次に、銘板50を貼り付けたケース30を表示部収納部101内に収納し、各係止部39を各被係止部107に係止することで固定する。次に、ケーブル17の接続部17aを、制御回路基板70のコネクタ73に挿入し、制御回路基板70を、外装ケース100の表示部収納部101の裏面側に設置すれば、機器操作用基板構造1の組み立てが完了する。このとき、制御回路基板70に実装した液晶表示装置71の表示面71aは、外装ケース100の露出口103と回路基板10の露出口19とケース30の露出口31内に露出し、さらに銘板50の露出部55に対向している。この具体例による作用効果は、前述した図1図2に示す実施形態と同じである。
【0030】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0031】
1 機器操作用基板構造
S 操作部
10 回路基板
13 押圧スイッチ(操作用電子部品)
17 ケーブル
19 露出口
30 ケース
33 作動体
50 銘板
70 制御回路基板
71 液晶表示装置(表示装置)
100 外装ケース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7