【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は上記目的を達成するためになされたものであり、本開示の少なくとも幾つかの局面に係る道路摩擦係数管理装置及びサーバ装置は次のように規定される。
第1の局面に規定される道路摩擦係数管理装置は、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存部と、
プローブカーの位置情報を特定する位置情報特定部と、
前記特定された位置情報における前記プローブカーの実測摩擦係数を測定する測定部と、
前記道路情報保存部を参照して、前記特定されたプローブカーの位置情報に対応する道路を選択する選択部と、
前記道路情報保存部を参照して、前記選択された道路の参照摩擦係数を特定する特定部と、
前記特定された参照摩擦係数と前記測定された実測摩擦係数との差を演算する演算部と、
前記演算の結果、前記差が所定閾値以上であるとき、前記測定された実測摩擦係数を該プローブカーの位置情報とともに、該プローブカーの後続車両及び/又はサーバ装置に通知する通知部と、
を備える。
【0006】
このように規定される第1の局面の道路摩擦係数管理装置によれば、道路を走行中のプローブカーの実測摩擦係数を測定し、該測定された位置に対応する道路を道路情報保存部から選択し、道路情報保存部を参照して、該選択された道路の参照摩擦係数を特定し、該特定された参照摩擦係数と実測された実測摩擦係数との差を演算し、該演算の結果、当該差が所定閾値以上であるとき、該測定された実測摩擦係数を該プローブカーの位置情報とともに、該プローブカーの後続車両及び/又はサーバ装置に通知する。
ここで、路面の摩擦係数は、車両のタイヤと路面の接触面に働く摩擦力と、接触面に垂直に作用する圧力との比であり、このときの比例定数が摩擦係数μで表される。一般にこの値が小さいほど、路面において滑りやすいことを表す。また、参照摩擦係数は、道路の路面種別等に基づいて予め規定された標準的な摩擦係数であり、実測摩擦係数は、プローブカーにおいて実際に測定される摩擦係数である。
即ち、上記道路摩擦係数管理装置によれば、路面における滑りやすさが標準的な場合と異なる場合に、例えば、路面が通常の場合に比べて滑りやすい場合に、プローブカーによって実際に測定された実測摩擦係数及びその位置を通知することは、後続車両のドライバへの注意喚起となり、また、通知された実測摩擦係数を考慮した車両運転が可能となる。後続車両が自動運転車の場合には、該位置において該実測摩擦係数を考慮した自動制御を行うことができる。
【0007】
第2の局面に規定される道路摩擦係数管理装置は、第1の局面に記載した目的に加え、更に、実測摩擦係数に関するデータ量を削減すること、参照摩擦係数と実測摩擦係数との差が所定閾値以上ある個所をボクセル単位で管理することの少なくとも一つを目的とし、次のように規定される。即ち、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存部と、
前記道路にボクセルを設定するとともに、該ボクセルの位置及び該ボクセルを識別するためのボクセル識別子を前記ボクセルと関連付けて設定する第1の設定部と、
前記道路情報保存部を参照して、前記設定されたボクセルにボクセル参照摩擦係数を設定する第2の設定部と、
プローブカーの位置情報を特定する位置情報特定部と、
前記特定された位置情報における前記プローブカーの実測摩擦係数を測定する測定部と、
前記設定されたボクセルのうち、前記特定されたプローブカーの位置情報に対応するボクセルを抽出する抽出部と、
前記抽出されたボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を特定する特定部と、
前記特定されたボクセル参照摩擦係数と前記測定された実測摩擦係数との差を演算する演算部と、
前記演算の結果、前記差が所定閾値以上であるとき、前記測定された実測摩擦係数を前記抽出されたボクセルのボクセル識別子とともに、該プローブカーの後続車両及び/又はサーバ装置に通知する通知部と、
を備える、道路摩擦係数管理装置。
【0008】
このように規定される第2の局面の道路摩擦係数管理装置によれば、道路にボクセルを設定し、ボクセル単位で参照摩擦係数と実測摩擦係数との比較を行い、通知される実測摩擦係数は対応するボクセル識別子とともに後続車両等へ通知される。このようにボクセル単位で摩擦係数に関する情報を管理できれば、データ量の削減に繋がる。例えば、複数のプローブカーによる上記実測摩擦係数をボクセル単位で管理することによっても、また、該実測摩擦係数に対応する位置をボクセルで管理することによっても、データ量を削減することができる。
【0009】
第3の局面に規定されるサーバ装置は、第1の局面に記載した目的に加え、更に、実測摩擦係数に関するデータ量を削減すること、参照摩擦係数と実測摩擦係数との差が所定閾値以上ある個所を領域として管理することの少なくとも一つを目的とし、次のように規定される。即ち、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存部と、
プローブカーの位置情報と、該位置情報に対応する位置で測定された実測摩擦係数とを含むプローブ情報を、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得部と、
前記道路情報保存部を参照して、前記取得されたプローブ情報に関連付けられた道路の参照摩擦係数を特定する第1の特定部と、
前記取得されたプローブ情報のうち、該取得されたプローブ情報の実測摩擦係数が、前記特定された参照摩擦係数より小さく、両者の差が第1の閾値以上であるプローブ情報を選択する選択部と、
前記選択されたプローブ情報の位置情報に基づいて、該プローブ情報の密集度が第2の閾値以上である領域を特定する第2の特定部と、
前記特定された領域に含まれる前記プローブ情報の実測摩擦係数に基づいて、前記特定された領域の部分実測摩擦係数を演算する演算部と、
前記特定された領域について、前記演算された部分実測摩擦係数を設定する設定部と、
を備える、サーバ装置。
【0010】
このように規定される第3の局面のサーバ装置によれば、参照摩擦係数と実測摩擦係数との差が所定閾値以上あるプローブ情報の密集度が高い領域を特定し、該領域内に含まれるプローブ情報としての実測摩擦係数に基づいて部分実測摩擦係数と演算し、当該部分実測摩擦係数と該領域とを関連付けて管理する。このように領域単位で摩擦係数に関する情報を管理できれば、データ量の削減に繋がる。また、領域ごとに部分実測摩擦係数を管理するため、このような情報をサーバ装置から車両へ提供した際にも、ドライバによる運転又は自動運転に好適に利用されうる。
【0011】
第4の局面に規定されるサーバ装置は、第1の局面に記載した目的に加え、更に、プローブカーによる実測摩擦係数の測定の際の気象情報を考慮することを目的とし、次のように規定される。即ち、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存部と、
プローブカーの位置情報と、該位置情報で示される位置で測定された実測摩擦係数とを含むプローブ情報と、該実測摩擦係数の測定時の気象情報とを、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得部と、
前記道路情報保存部を参照して、前記取得されたプローブ情報に関連付けられた道路に、前記気象情報に対応する特定摩擦係数であって予め定められた特定摩擦係数を設定する設定部と、
前記取得されたプローブ情報のうち、該取得されたプローブ情報の実測摩擦係数が、前記設定された特定摩擦係数より大きく、両者の差が第1の閾値以上であるプローブ情報を選択する選択部と、
前記選択されたプローブ情報の位置情報に基づいて、該プローブ情報の密集度が第2の閾値以上である領域を特定する特定部と、
前記特定された領域を走行実績領域と推定する推定部と、
を備える、サーバ装置。
【0012】
このように規定される第4の局面のサーバ装置によれば、プローブカーによる実測摩擦係数を測定時の気象情報とともに取得し、取得された実測摩擦係数と参照摩擦係数とを比較する際に、参照摩擦係数に対して気象条件毎に定められた特定摩擦係数を用い、該取得された実測摩擦係数が測定されたときの気象情報に対応する気象条件に関連付けられた特定摩擦係数と比較する。そして、実測摩擦係数が特定摩擦係数より第1の閾値以上大きいプローブ情報の密集度が高い領域を特定し、該領域を走行実績領域と推定する。このようなサーバ装置によれば、気象条件に応じた実測摩擦係数と特定摩擦係数との比較することで、当該気象において道路を走行する車両がより滑りにくい領域を特定できるため、このような情報をサーバ装置から車両へ提供した際にも、ドライバによる運転又は自動運転に好適に利用されうる。
【0013】
第5の局面に規定されるサーバ装置は、道路に付された参照摩擦係数を、プローブ情報としての実測摩擦係数を参照し、ボクセル単位で管理することを目的とし、次のように規定される。即ち、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存部と、
前記道路にボクセルを設定するとともに、該ボクセルの位置を前記ボクセルと関連付けて設定する第1の設定部と、
前記道路情報保存部を参照して、前記設定されたボクセルのボクセル参照摩擦係数を設定する第2の設定部と、
プローブカーの位置情報と、該位置情報に対応する位置で測定された実測摩擦係数と、該プローブカーの三次元空間における占有領域に対応する占有領域情報とを含むプローブ情報を、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得部と、
前記取得されたプローブカーの占有領域情報に基づき、前記設定されたボクセルのうち、前記占有領域情報と重複する全てのボクセルを抽出する抽出部と、
前記抽出された全てのボクセルについて、該ボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を前記取得された実測摩擦係数に置き換える置換部と、
を備える、サーバ装置。
【0014】
このように規定される第5の局面のサーバ装置によれば、道路に付された参照摩擦係数をボクセル単位でかつ実測摩擦係数で管理し、更には、車両の占有領域(例えば、車両の大きさ)を考慮して、ボクセルへのプローブ情報としての実測摩擦係数を影響させることができる。
【0015】
第6の局面に規定されるサーバ装置は、第5の局面に記載した目的に加え、更に、実測摩擦係数の信頼性を考慮して、参照摩擦係数を実測摩擦係数に置き換えることを目的とし、次のように規定される。即ち、
第5の局面に規定のサーバ装置において、
前記置換部は、前記抽出されたボクセル内のプローブ情報の数が所定数以上のとき、前記ボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を前記取得された実測摩擦係数に置き換える。
このように規定される第6の局面のサーバ装置によれば、ボクセル内のプローブ情報が所定数以上のとき、該ボクセルに付された参照摩擦係数を該ボクセル内の参照摩擦係数と置き換える。これにより、ボクセル内における特異的な実測摩擦係数の影響を緩和することができる。
【0016】
第7の局面に規定される道路摩擦係数管理方法は、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて道路情報保存部に保存する道路情報保存ステップと、
位置情報特定部が、プローブカーの位置情報を特定する位置情報特定ステップと、
測定部が、前記特定された位置情報における前記プローブカーの実測摩擦係数を測定する測定ステップと、
選択部が、前記道路情報保存部を参照して、前記特定されたプローブカーの位置情報に対応する道路を選択する選択ステップと、
特定部が、前記道路情報保存部を参照して、前記選択された道路の参照摩擦係数を特定する特定ステップと、
演算部が、前記特定された参照摩擦係数と前記測定された実測摩擦係数との差を演算する演算ステップと、
通知部が、前記演算の結果、前記差が所定閾値以上であるとき、前記測定された実測摩擦係数を該プローブカーの位置情報とともに、該プローブカーの後続車両及び/又はサーバ装置に通知する通知ステップと、
を備える。
このように規定される第7の局面の道路摩擦係数管理方法によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0017】
第8の局面に規定される道路摩擦係数管理方法は、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて道路情報保存部に保存する道路情報保存ステップと、
第1の設定部が、前記道路にボクセルを設定するとともに、該ボクセルの位置及び該ボクセルを識別するためのボクセル識別子を前記ボクセルと関連付けて設定する第1の設定ステップと、
第2の設定部が、前記道路情報保存部を参照して、前記設定されたボクセルにボクセル参照摩擦係数を設定する第2の設定ステップと、
位置情報特定部が、プローブカーの位置情報を特定する位置情報特定ステップと、
測定部が、前記特定された位置情報における前記プローブカーの実測摩擦係数を測定する測定ステップと、
抽出部が、前記設定されたボクセルのうち、前記特定されたプローブカーの位置情報に対応するボクセルを抽出する抽出ステップと、
特定部が、前記抽出されたボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を特定する特定ステップと、
演算部が、前記特定されたボクセル参照摩擦係数と前記測定された実測摩擦係数との差を演算する演算ステップと、
通知部が、前記演算の結果、前記差が所定閾値以上であるとき、前記測定された実測摩擦係数を前記抽出されたボクセルのボクセル識別子とともに、該プローブカーの後続車両及び/又はサーバ装置に通知する通知ステップと、
を備える。
このように規定される第8の局面の道路摩擦係数管理方法によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0018】
第9の局面に規定されるサーバ装置の制御方法は、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて道路情報保存部に保存する道路情報保存ステップと、
取得部が、プローブカーの位置情報と、該位置情報に対応する位置で測定された実測摩擦係数とを含むプローブ情報を、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得ステップと、
第1の特定部が、前記道路情報保存部を参照して、前記取得されたプローブ情報に関連付けられた道路の参照摩擦係数を特定する第1の特定ステップと、
選択部が、前記取得されたプローブ情報のうち、該取得されたプローブ情報の実測摩擦係数が、前記特定された参照摩擦係数より小さく、両者の差が第1の閾値以上であるプローブ情報を選択する選択ステップと、
第2の特定部が、前記選択されたプローブ情報の位置情報に基づいて、該プローブ情報の密集度が第2の閾値以上である領域を特定する第2の特定ステップと、
演算部が、前記特定された領域に含まれる前記プローブ情報の実測摩擦係数に基づいて、前記特定された領域の部分実測摩擦係数を演算する演算ステップと、
設定部が、前記特定された領域について、前記演算された部分実測摩擦係数を設定する設定ステップと、
を備える、サーバ装置の制御方法。
このように規定される第9の局面のサーバ装置の制御方法によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0019】
第10の局面に規定されるサーバ装置の制御方法は、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて道路情報保存部に保存する道路情報保存ステップと、
取得部が、プローブカーの位置情報と、該位置情報で示される位置で測定された実測摩擦係数とを含むプローブ情報と、該実測摩擦係数の測定時の気象情報とを、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得ステップと、
設定部が、前記道路情報保存部を参照して、前記取得されたプローブ情報に関連付けられた道路に、前記気象情報に対応する特定摩擦係数であって予め定められた特定摩擦係数を設定する設定ステップと、
選択部が、前記取得されたプローブ情報のうち、該取得されたプローブ情報の実測摩擦係数が、前記設定された特定摩擦係数より大きく、両者の差が第1の閾値以上であるプローブ情報を選択する選択ステップと、
特定部が、前記選択されたプローブ情報の位置情報に基づいて、該プローブ情報の密集度が第2の閾値以上である領域を特定する特定ステップと、
推定部が、前記特定された領域を走行実績領域と推定する推定ステップと、
を備える。
このように規定される第10の局面のサーバ装置の制御方法によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0020】
第11の局面に規定されるサーバ装置の制御方法は、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて道路情報保存部に保存する道路情報保存ステップと、
第1の設定部が、前記道路にボクセルを設定するとともに、該ボクセルの位置を前記ボクセルと関連付けて設定する第1の設定ステップと、
第2の設定部が、前記道路情報保存部を参照して、前記設定されたボクセルのボクセル参照摩擦係数を設定する第2の設定ステップと、
取得部が、プローブカーの位置情報と、該位置情報に対応する位置で測定された実測摩擦係数と、該プローブカーの三次元空間における占有領域に対応する占有領域情報とを含むプローブ情報を、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得ステップと、
抽出部が、前記取得されたプローブカーの占有領域情報に基づき、前記設定されたボクセルのうち、前記占有領域情報と重複する全てのボクセルを抽出する抽出ステップと、
置換部が、前記抽出された全てのボクセルについて、該ボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を前記取得された実測摩擦係数に置き換える置換ステップと、
を備える。
このように規定される第11の局面のサーバ装置の制御方法によれば、第5の局面と同等の効果を奏する。
【0021】
第12の局面に規定されるサーバ装置の制御方法は、
第11の局面に規定のサーバ装置の制御方法において、
前記置換ステップでは、前記抽出されたボクセル内のプローブ情報の数が所定数以上のとき、前記ボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を前記取得された実測摩擦係数に置き換える。
このように規定される第12の局面のサーバ装置の制御方法によれば、第6の局面と同等の効果を奏する。
【0022】
第13の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
道路摩擦係数を管理するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存手段と、
プローブカーの位置情報を特定する位置情報特定手段と、
前記特定された位置情報における前記プローブカーの実測摩擦係数を測定する測定手段と、
前記道路情報保存手段を参照して、前記特定されたプローブカーの位置情報に対応する道路を選択する選択手段と、
前記道路情報保存部を参照して、前記選択された道路の参照摩擦係数を特定する特定手段と、
前記特定された参照摩擦係数と前記測定された実測摩擦係数との差を演算する演算手段と、
前記演算の結果、前記差が所定閾値以上であるとき、前記測定された実測摩擦係数を該プローブカーの位置情報とともに、該プローブカーの後続車両及び/又はサーバ装置に通知する通知手段、
として機能させる。
このように規定される第13の局面のコンピュータプログラムによれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0023】
第14の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
道路摩擦係数を管理するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存手段と、
前記道路にボクセルを設定するとともに、該ボクセルの位置及び該ボクセルを識別するためのボクセル識別子を前記ボクセルと関連付けて設定する第1の設定手段と、
前記道路情報保存手段を参照して、前記設定されたボクセルにボクセル参照摩擦係数を設定する第2の設定手段と、
プローブカーの位置情報を特定する位置情報特定手段と、
前記特定された位置情報における前記プローブカーの実測摩擦係数を測定する測定手段と、
前記設定されたボクセルのうち、前記特定されたプローブカーの位置情報に対応するボクセルを抽出する抽出手段と、
前記抽出されたボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を特定する特定手段と、
前記特定されたボクセル参照摩擦係数と前記測定された実測摩擦係数との差を演算する演算手段と、
前記演算の結果、前記差が所定閾値以上であるとき、前記測定された実測摩擦係数を前記抽出されたボクセルのボクセル識別子とともに、該プローブカーの後続車両及び/又はサーバ装置に通知する通知手段、
として機能させる。
このように規定される第14の局面のコンピュータプログラムによれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0024】
第15の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
サーバ装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存手段と、
プローブカーの位置情報と、該位置情報に対応する位置で測定された実測摩擦係数とを含むプローブ情報を、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得手段と、
前記道路情報保存手段を参照して、前記取得されたプローブ情報に関連付けられた道路の参照摩擦係数を特定する第1の特定手段と、
前記取得されたプローブ情報のうち、該取得されたプローブ情報の実測摩擦係数が、前記特定された参照摩擦係数より小さく、両者の差が第1の閾値以上であるプローブ情報を選択する選択手段と、
前記選択されたプローブ情報の位置情報に基づいて、該プローブ情報の密集度が第2の閾値以上である領域を特定する第2の特定手段と、
前記特定された領域に含まれる前記プローブ情報の実測摩擦係数に基づいて、前記特定された領域の部分実測摩擦係数を演算する演算手段と、
前記特定された領域について、前記演算された部分実測摩擦係数を設定する設定手段、
として機能させる。
このように規定される第15の局面のコンピュータプログラムによれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0025】
第16の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
サーバ装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存手段と、
プローブカーの位置情報と、該位置情報で示される位置で測定された実測摩擦係数とを含むプローブ情報と、該実測摩擦係数の測定時の気象情報とを、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得手段と、
前記道路情報保存手段を参照して、前記取得されたプローブ情報に関連付けられた道路に、前記気象情報に対応する特定摩擦係数であって予め定められた特定摩擦係数を設定する設定手段と、
前記取得されたプローブ情報のうち、該取得されたプローブ情報の実測摩擦係数が、前記設定された特定摩擦係数より大きく、両者の差が第1の閾値以上であるプローブ情報を選択する選択手段と、
前記選択されたプローブ情報の位置情報に基づいて、該プローブ情報の密集度が第2の閾値以上である領域を特定する特定手段と、
前記特定された領域を走行実績領域と推定する推定手段、
として機能させる。
このように規定される第16の局面のコンピュータプログラムによれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0026】
第17の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
サーバ装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
道路の位置情報と該道路の参照摩擦係数を含む道路情報とを関連付けて保存する道路情報保存手段と、
前記道路にボクセルを設定するとともに、該ボクセルの位置を前記ボクセルと関連付けて設定する第1の設定手段と、
前記道路情報保存手段を参照して、前記設定されたボクセルのボクセル参照摩擦係数を設定する第2の設定手段と、
プローブカーの位置情報と、該位置情報に対応する位置で測定された実測摩擦係数と、該プローブカーの三次元空間における占有領域に対応する占有領域情報とを含むプローブ情報を、該位置情報に対応する道路と関連付けて取得する取得手段と、
前記取得されたプローブカーの占有領域情報に基づき、前記設定されたボクセルのうち、前記占有領域情報と重複する全てのボクセルを抽出する抽出手段と、
前記抽出された全てのボクセルについて、該ボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を前記取得された実測摩擦係数に置き換える置換手段、
として機能させる。
このように規定される第17の局面のコンピュータプログラムによれば、第5の局面と同等の効果を奏する。
【0027】
第18の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
第17の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、
前記置換手段は、前記抽出されたボクセル内のプローブ情報の数が所定数以上のとき、前記ボクセルの前記ボクセル参照摩擦係数を前記取得された実測摩擦係数に置き換える。
このように規定される第18の局面のコンピュータプログラムによれば、第6の局面と同等の効果を奏する。
【0028】
第13〜第18のいずれかの局面に規定されるコンピュータプログラムを記録する記録媒体が第19の局面に規定される。