【実施例】
【0227】
本明細書において、特に下記の代表的なスキームおよび実施例に使用される略語は、当業者には周知である。使用された幾つかの略語は、次の通りである:1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとしてHOBt;O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩としてHBTU;ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩としてBOP;(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩)としてPyBOP;O−(6−Cl−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩としてHCTU;トリフルオロ酢酸としてTFA;トリイソプロピルシランとしてTIS;ジメチルスルホキシドとしてDMSO;アセトニトリルとしてMeCNまたはACN;1,1−ジクロロメタンとしてDCM;ジイソプロピルエチルアミンとしてDIEAまたはDIPEA;9−フルオレニルメチルオキシカルボニルとしてFmoc;N−メチルモルホリンとしてNMM;N−メチルピロリドンとしてNMP;アセチルとしてAc;およびエチルとしてEt。
【0228】
分析データ:
質量スペクトル分析法:“ESI−MS(+)”とは、ポジティブイオンモードで実施したエレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す;“ESI−MS(−)”とは、ネガティブイオンモードで実施したエレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す;“ESI−HRMS(+)”とは、ポジティブイオンモードで実施された高分解エレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す;“ESI−HRMS(−)”とは、ネガティブイオンモードで実施した高分解エレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す。検出された質量は、“m/z”単位表記に従って報告された。1000より大きい精密質量を有する化合物は、しばしば二重電荷イオンまたは三重電荷イオンとして検出された。
【0229】
分析LCMS条件A:
カラム:BEH C18,2.1 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:水(0.05%TFAを含む);移動相B:アセトニトリル(0.05%TFAを含む);温度:50℃;グラジエント:2分かけて2%B〜98%B、次いで0.5分間98%Bで保持;流量:0.8mL/分;検出:220nmのUV.
【0230】
分析LCMS条件B:
カラム:BEH C18,2.1 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(0.05%TFAを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(0.05%TFAを含む);温度:50℃;グラジエント:3分かけて0〜100%B、次いで0.75分間100%Bで保持;流量:1.11mL/分.
【0231】
分析LCMS条件C:
カラム:BEH C18,2.1 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:水(0.2%ギ酸および0.01%TFA);移動相B:アセトニトリル(0.2%ギ酸および0.01%TFAを含む);温度:50℃;グラジエント:2分かけて2%B〜80%B、0.1分かけて80%B〜98%B、次いで0.5分間98%Bで保持;流量:0.8mL/分;検出:220nmのUV.
【0232】
分析LCMS条件D:
カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18,2.1 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:50℃;グラジエント:3分かけて0〜100%B、次いで0.75分間100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV.
【0233】
分析LCMS条件E:
カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18,2.1 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);温度:50℃;グラジエント:3分かけて0〜100%B、次いで0.75分間100%Bで保持;流量:1.11mL/分;検出:220nmのUV.
【0234】
分析LCMS条件F:
カラム:Waters Xbridge C18,2.1 x 50 mm;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:35℃;グラジエント:4分かけて0〜100%B、次いで、1分間100%Bで保持;流量:4mL/分;検出:220nmのUV.
【0235】
分析LCMS条件G:
Finnigan LTQ Mass Spectrometer;カラム:Phenomenex Jupiter C4, 1 x 50 mm;移動相A:1%ギ酸/水;移動相B:0.1%ギ酸/アセトニトリル;温度:30℃;グラジエント:1%B、1分間保持;3分かけて1〜95%B、次いで3分間、95%Bで保持;流量:0.15mL/分.
【0236】
分析LCMS条件H:
カラム:Waters BEH C18,2.0 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:50℃;グラジエント:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.5分保持;流量:1.0mL/分;検出:220nmのUV.
【0237】
分析LCMS条件I:
カラム:Waters BEH C18,2.0 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:50℃;グラジエント:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.5分保持;流量:0.5mL/分;検出:220nmのUV.
【0238】
分析HPLC条件A:
カラム:YMC Pack ODS-AQ 3um 150 x 4.6mm;移動相A:水(0.1%TFAを含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%TFAを含む);温度:60℃;グラジエント:25分かけて35%B〜80%B;流量:1mL/分;検出:217nmのUV.
【0239】
分析HPLC条件B:
カラム:YMC Pack ODS-AQ 3um 150 x 4.6mm;移動相A:水(0.1%TFAを含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%TFAを含む);温度:60℃;グラジエント:25分かけて25%B〜75%B;流量:1mL/分;検出:217nmのUV.
【0240】
分析HPLC条件C:
カラム:YMC Pack ODS-AQ 3um 150 x 4.6mm;移動相A:水(0.1%TFAを含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%TFAを含む);温度:60℃;グラジエント:25分かけて20%B〜70%B;流量:1mL/分;検出:217nmのUV.
【0241】
分析HPLC条件D:
カラム:YMC Pack ODS-AQ 3um 150 x 4.6mm;移動相A:水(0.1%TFAを含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%TFAを含む);温度:60℃;グラジエント:25分かけて15%B〜65%B;流量:1mL/分;検出:217nmのUV.
【0242】
分析HPLC条件E:
カラム:YMC Pack ODS-AQ 3um 150 x 4.6mm;移動相A:水(0.1%TFAを含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%TFAを含む);温度:60℃;グラジエント:20分かけて25%B〜60%B;流量:1.25mL/分;検出:217nmのUV.
【0243】
分析HPLC条件F:
カラム:YMC Pack ODS-AQ 3um 150 x 4.6mm;移動相A:水(0.1%TFAを含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%TFAを含む);温度:60℃;グラジエント:20分かけて25%B〜65%B;流量:1.25mL/分;検出:217nmのUV
【0244】
分析HPLC条件G
カラム:Sunfire C18 3.5um, 3.0 x 150mm;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸を含む);温度:50℃;グラジエント:12分かけて10〜100%B、次いで3分間100%Bで保持;流量:1mL/分;検出:220nmのUV.
【0245】
分析HPLC条件H
カラム:Xbridge Phenyl 3.5 x 150um,移動相A:5:95 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(0.05%トリフルオロ酢酸を含む);温度:50℃;グラジエント:12分かけて10〜100%B、次いで3分間100%Bで保持;流量:1mL/分;検出:220nmのUV.
【0246】
分析HPLC条件I:
カラム:Phenomenex Luna 5u C18(2)150 x 4.6 mm;移動相A:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);グラジエント:20分かけて5〜100%B、次いで100%Bで5分間保持;流量1mL/分;検出:220nmのUV.
【0247】
分析HPLC条件J:
カラム:Phenomenex Luna 5u C18(2)150 x 4.6 mm;移動相A:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);グラジエント:20分かけて10〜100%B、次いで100%Bで5分間保持;流量1mL/分,検出:220nmのUV.
【0248】
一般的な方法:
Prelude方法A:
全ての操作を、Preludeペプチド合成器(Protein Technologies)上でのオートメーション下で行った。全ての方法を、別段の記載が無ければ、底部フリットを取り付けた10または45mLポリプロピレンチューブ内で行なった。このチューブは、チューブの底部と上部の双方を介してPreludeペプチド合成器に連結している。DMFおよびDCMを、チューブの上部から加えて、チューブの側面を均等に洗い流すことができる。残存試薬を、チューブ底部から加えて、フリットを通過させて、樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底部から除去した。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのN
2ガスの短いパルスを意味する;このパルスは、おおよそ5秒間継続させ、30秒毎におこる。アミノ酸溶液を、通常は、調整してから3週間を過ぎて使用しない。DMF=ジメチルホルムアミド;DIC=N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド;HOAt=1−ヒドロキシ 7−アザベンゾトリアゾール;Sieber=Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、ここで“3−イルオキシ”は、ポリスチレン樹脂への結合性に関する位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Sieberリンカーを有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である(窒素にてFmoc保護);100〜200メッシュ,1%DVB,0.71mmol/gローディング。使用した一般的なアミノ酸は、下記に列挙した(側鎖保護基は括弧内に示した):Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH.
【0249】
“Prelude方法A”の方法は、0.100mmolのスケールで実施した実験を述べたもので、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、上記した約140mgのSieber−Merrifield樹脂に対応している。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に記載した樹脂膨潤方法により開始した。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記に記載した“単カップリング方法”を用いた。Fmoc−N−アミノ酸とのカップリングと第二級アミンN末端とのカップリングには、以下に記述した“第二級アミンカップリング方法”を使用した。クロロアセチル基とペプチドのN末端とのカップリングは、下記の“クロロアセチルクロライドカップリング方法”または“クロロ酢酸カップリング方法”により説明される。
【0250】
樹脂膨潤化方法:
40mLのポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Sieber樹脂(140mg,0.100mmol)を加えた。樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(5.0mL)およびDCM(5.0mL)を加えて、この混合物に、10分間反応容器の底部からN
2バブリングにより周期的に攪拌して、溶媒を排出した。
【0251】
単カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、周期的に60秒間撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸およびHOAt(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)の溶液、次いでDIC(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)を加えた。混合物を、60分間周期的に撹拌して、次いで反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0252】
第二級アミンカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、周期的に60秒間撹拌して、その後この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸およびHOAt(DMF中で0.2M,5.0mL,5等量)の溶液、次いでDIC(DMF中で0.2M,5.0mL,5等量)を加えた。混合物を、300分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、その後この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、その後この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0253】
クロロアセチルクロリドカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、DMF中のDIPEA(4.0mmol,0.699mL,40等量)およびクロロアセチルクロリド(2.0mmol,0.160mL,20等量)溶液(3.0mL)を加えた。混合物を、周期的に12〜18時間撹拌して、次いで溶液を排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、溶液を排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DCM(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、その後溶液を排出した。
【0254】
Prelude方法B:
全ての操作を、Preludeペプチド合成器(Protein Technologies)でオートメーションの下で行った。全ての方法を、底部フリットを備え付けた10または45mL ポリプロピレンチューブ内で行った。DMFおよびDCMを、チューブの上部から加えて、チューブの側面を均等に洗い流すことができる。残存する試薬を、チューブ底部から加えて、フリットを通過させて、樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底部から除去した。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのN
2ガスの短いパルスを意味する;このパルスは、おおよそ5秒続き、30秒毎におこる。アミノ酸溶液を、通常は、調整してから3週間を過ぎて使用しない。DMF=ジメチルホルムアミド;HCTU=2−(6−クロロ−1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Sieber=Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、この場合“3−イルオキシ”とは、ポリスチレン樹脂との結合の位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Sieberリンカーを有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である(窒素にてFmoc保護);100〜200メッシュ,1%DVB,0.71mmol/gローディング。使用した一般的なアミノ酸を以下に挙げた(側鎖保護基は括弧内に示した)。Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH。
【0255】
“Prelude方法B”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、上記したおおよそ140mgのSieber−Merrifield樹脂に対応している。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に述べた樹脂膨潤方法を用いて開始する。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記に記載した“単カップリング方法”を用いた。アミノ酸の第二級アミンN末端へのカップリングは、下記の“第二級アミンカップリング方法”を使用した。ペプチドのN−末端へのクロロアセチル基のカップリングは、下記の“クロロアセチルクロリドカップリング方法”または“クロロ酢酸カップリング方法”により詳述される。
【0256】
樹脂膨潤化方法:
40mLのポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Sieber樹脂(140mg,0.100mmol)を加えた。樹脂を、下記の通りに3回洗った(膨潤させた):反応容器に、DMF(5.0mL)およびDCM(5.0mL)を加えて、この混合物を、10分間、反応容器の底部からN
2バブリングにより周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。
【0257】
単カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、周期的に60秒間撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、次いでHCTU(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,2.5mL,20等量)を加えた。混合物を、30分周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0258】
ダブルカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、周期的に60秒間撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、次いでHCTU(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,2.5mL,20等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、容器の上部から連続して3回DMF(4.0mL)で洗い、得られる混合物を、周期的に60秒間撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、次いでHCTU(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,2.5mL,20等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0259】
第二級アミンカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,2.5mL,10等量)、次いでHCTU(DMF中で0.2M,2.5mL,10等量)、最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.5mL,12等量)を加えた。混合物を、周期的に12時間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0260】
クロロアセチルクロリドカップリング方法A:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、DMF中のDIPEA(4.0mmol,0.699mL,40等量)およびクロロアセチルクロリド(2.0mmol,0.160mL,20等量)の溶液(3.0mL)を加えた。混合物を、周期的に12〜18時間撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、CH
2Cl
2(2.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。
【0261】
クロロ酢酸カップリング方法B:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、DMF(2.0mL)、クロロ酢酸(1.2mmol,113mg,12等量)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(1.2mmol,0.187mL,12等量)を加えた。混合物を、周期的に12〜18時間撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、CH
2Cl
2(2.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。
【0262】
Prelude方法C:
全ての操作を、Preludeペプチド合成器(Protein Technologies)でオートメーションの下で行った。全ての方法を、底部フリットを取り付けた10または45mL ポリプロピレンチューブ内で行った。このチューブは、チューブの底部と上部の双方を介してPreludeペプチド合成器に連結している。DMFおよびDCMを、チューブの上部から加えて、チューブの側面を均等に洗い流すことができる。残存する試薬を、チューブの底部から添加して、フリットを通して樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底部から除去する。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのN
2ガスの短時間のパルスを意味する;このパルスは、おおよそ5秒続き、30秒毎におこる。アミノ酸溶液を、一般的には、調整してから3週間を超えて使用しない。HATU溶液を、調製5日以内で使用した。DMF=ジメチルホルムアミド;HCTU=2−(6−クロロ−1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム;HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Sieber=Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、この場合“3−イルオキシ”とは、ポリスチレン樹脂との結合の位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Sieberリンカーを有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である(窒素にてFmoc保護);100〜200メッシュ,1%DVB,0.71mmol/g ローディング。使用した一般的なアミノ酸を以下に挙げた(側鎖保護基は括弧内に示した)。Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH。
【0263】
“Prelude方法C”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、上記したおおよそ140mgのSieber−Merrifield樹脂に対応している。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に述べた樹脂膨潤方法を用いて開始する。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記に記載した“単カップリング方法”を用いた。アミノ酸と第二級アミンN末端とのカップリングは、下記“第二級カップリング方法”を使用した。使用した樹脂の最終洗浄は、下記に記載した“最終洗浄方法”を使用した。
【0264】
樹脂膨潤化方法:
40mLのポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Sieber樹脂(140mg,0.100mmol)を加えた。樹脂を、下記の通りに3回洗った(膨潤させた):反応容器に、DMF(5.0mL)およびDCM(5.0mL)を加えて、この混合物を、10分間、反応容器の底部からN
2バブリングにより周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。
【0265】
単カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、周期的に60秒間撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,5.0mL,10等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,2.5mL,20等量)を加えた。混合物を、60分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0266】
第二級アミンカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,1.5mL,12等量)を加えた。混合物を、300分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,1.5mL,12等量)を加えた。混合物を、300分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0267】
カスタムアミノ酸カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,0.5〜2.5mL,1〜5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,0.5〜2.5mL,1〜5等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,0.5〜1.5mL,4〜12等量)を加えた。混合物を、60分〜600分間周期的に撹拌して、次いで反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0268】
最終洗浄方法:
樹脂を、下記の通りに2回連続的に洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DCM(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0269】
クロロ酢酸カップリング方法:
Noteマニュアル工程。先の工程からの樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、室温で5分間振盪して、次いで、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、DMF(2.0mL)、クロロ酢酸(1.2mmol,113mg,12等量)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(1.2mmol,0.187mL,12等量)を加えた。混合物を、室温で12〜18時間振盪して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を90秒間撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、CH
2Cl
2(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。
【0270】
Prelude方法D:
全ての操作を、Preludeペプチド合成器(Protein Technologies)でオートメーションの下で行った。全ての方法を、底部フリットを取り付けた10または45mLポリプロピレンチューブ内で行った。このチューブは、チューブの底部と上部の双方を介してPreludeペプチド合成器に連結している。DMFおよびDCMを、チューブの上部から加えて、チューブの側面を均等に洗い流すことができる。残存する試薬を、チューブの底部から添加して、フリットを通して樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底部から除去する。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのN
2ガスの短時間のパルスを意味する;このパルスは、おおよそ5秒続き、30秒毎におこる。アミノ酸溶液を、一般的には、調整してから3週間を超えて使用しない。HATU溶液を、調製5日以内で使用した。DMF=ジメチルホルムアミド;HCTU=2−(6−クロロ−1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム;HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Sieber=Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、この場合“3−イルオキシ”とは、ポリスチレン樹脂との結合の位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Sieberリンカーを有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である(窒素にてFmoc保護);100〜200メッシュ、1%DVB、0.71mmol/g ローディング。使用した一般的なアミノ酸を以下に挙げた(側鎖保護基は括弧内に示した)。Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH.
【0271】
“Prelude方法D”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、上記したおおよそ140mgのSieber−Merrifield樹脂に対応している。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に述べた樹脂膨潤方法を用いて開始する。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記に記載した“単カップリング方法”を用いた。アミノ酸と第二級アミンN末端とのカップリングには、下記“第二級アミンカップリング方法”を使用した。樹脂の最終洗浄は、下記“最終洗浄方法”を使用した。
【0272】
樹脂膨潤化方法:
40mLのポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Sieber樹脂(140mg,0.100mmol)を加えた。樹脂を、下記の通りに3回洗った(膨潤させた):反応容器に、DMF(5.0mL)およびDCM(5.0mL)を加えて、この混合物を、10分間、反応容器の底部からN
2バブリングにより周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。
【0273】
単カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、周期的に60秒間撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,2.5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,2.5等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,0.75mL,5等量)を加えた。混合物を、30分周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0274】
第二級アミンカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,2.5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,2.5等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,0.75mL,5等量)を加えた。混合物を、30分周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ(DMF中で0.2M,1.25mL,2.5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,2.5等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,0.75mL,5等量)を加えた。混合物を、30分周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、周期的に30秒間撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0275】
最終洗浄方法:
樹脂を、下記の通りに2回連続的に洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DCM(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0276】
クロロ酢酸カップリング方法:
Noteマニュアル工程。先の工程からの樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、室温で5分間振盪して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、DMF(2.0mL)、クロロ酢酸(1.2mmol,113mg,12等量)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(1.2mmol,0.187mL,12等量)を加えた。混合物を、室温で12〜18時間撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を90秒間撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、CH
2Cl
2(4.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、その後この溶液をフリットから排出した。
【0277】
CEM方法A:
全ての操作を、CEMライブラリー・マイクロウェーブ・ペプチド合成器(CEM Corporation)でオートメーションの下に行った。全ての方法を、別段の記載が無ければ、CEMディスカバリーマイクロウェーブユニットに底部フリットを取り付けた30または125mLポリプロピレンチューブ内で行った。このチューブは、チューブの底部と上部の双方を介してCEMリバティー合成器と連結している。DMFおよびDCMは、チューブの上部および底部から加えられ、チューブの側面を均等に洗い流すことができる。全ての溶液を、上部から樹脂を移すことを除いて、チューブの底部から除去した。“周期的バブリング”とは、底部フリットからのN
2ガスの短時間のバブリングをいう。アミノ酸溶液を、一般的には、調整してから3週間を超えて使用しない。HATU溶液を、調製5日以内で使用した。DMF=ジメチルホルムアミド;HCTU=2−(6−クロロ−1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム;HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Sieber=Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、この場合“3−イルオキシ”とは、ポリスチレン樹脂との結合の位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Sieberリンカーを有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である(窒素にてFmoc保護)。;100〜200メッシュ,1%DVB,0.71mmol/gローディング。その他の一般的な樹脂、例えば、Rink、クロロトリチルまたは他の酸感受性リンカーを、合成に用いることができ、Seiberアミド樹脂を、別段の記載が無ければ、特定の実施形態に使用した。使用した一般的なアミノ酸を以下に挙げた(側鎖保護基は括弧内に示した)。Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Orn(Boc)−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH。
【0278】
“CEM方法A”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、上記したおおよそ140mgのSieber−Merrifield樹脂に対応している。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に述べた樹脂膨潤方法を用いて開始する。“単カップリング方法”を使用したアミノ酸の第一級アミンのN−末端へのカップリングは以下に記述した。アミノ酸の第二級アミンN末端へのカップリングは、下記の“第二級アミンカップリング方法”を使用した。ペプチドのN−末端へのクロロアセチル基のカップリングは、上記に詳述した“クロロアセチルクロリドカップリング方法”または“クロロ酢酸カップリング方法”により記述されている。
【0279】
樹脂膨潤化方法:
50mL ポリプロピレンコニカルチューブに、Merrifield:Sieber樹脂(140mg,0.100mmol)を加えた。次いで、DMF(7mL)を、このチューブに入れて、次いでDCM(7mL)を入れた。次いで、樹脂を、容器の上部から反応容器に移した。この方法を、さらに2回繰り返した。DMF(7mL)を加えて、続いてDCM(7mL)を加えた。樹脂を、15分間、反応容器の底部からN
2バブリングにより膨潤させて、この溶媒をフリットから排出した。
【0280】
標準カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、HATU(DMF中で0.5M,1.0mL,5等量)およびDIPEA(NMP中で2M,0.5mL,10等量)を加えた。混合物を、50℃でカップリングされるFmoc−Cys(Trt)−OHおよびFmoc−His(Trt)−OHを除く全てのアミノ酸については、5分間75℃でN
2バブリングにより混合して、反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、2分間65℃で周期的なバブリングを行い、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0281】
ダブルカップルカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、HATU(DMF中で0.5M,1.0mL,5等量)およびDIPEA(NMP中で2M,0.5mL,10等量)を加えた。混合物を、50℃でカップリングされるFmoc−Cys(Trt)−OHおよびFmoc−His(Trt)−OHを除いた全てのアミノ酸について5分間75℃でN
2バブリングにより混合して、反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、HATU(DMF中で0.5M,1.0mL,5等量)およびDIPEA(NMP中で2M,0.5mL,10等量)を加えた。混合物を、50℃でカップリングされるFmoc−Cys(Trt)−OHおよびFmoc−His(Trt)−OHを除いた全てのアミノ酸について5分間75℃でN
2バブリングにより混合して、反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、2分間65℃で周期的なバブリングを行い、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0282】
第二級アミンカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、DMF(7mL)中の5%ピペラジンおよび0.1M HOBt溶液を加えた。混合物を、75℃で3分間周期的に撹拌して、次いで溶液を排出した。この方法を、1回以上繰り返した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、HCTU(DMF中で0.5M,1.0mL,5等量)およびDIPEA(NMP中で2M,0.5mL,10等量)を加えた。混合物を、全てのアミノ酸(Fmoc−Cys(Trt)−OHおよびFmoc−His(Trt)−OHについては50℃)について、5分間75℃で、その後加熱せずに6時間、N
2バブリングにより混合した。排出後に、樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、2分間65℃で周期的なバブリングを行い、次いでこの溶液を排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0283】
カスタムアミノ酸カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、HATU(2.5等量〜10等量)を含有するアミノ酸溶液(1.25mL〜5mL,2.5等量〜10等量)、最後にDIPEA(NMP中で2M,0.5mL〜1mL,20等量)を加えた。混合物を、25℃〜75℃で、5分〜2時間、N
2バブリングにより混合して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。反応容器に、無水酢酸:DIEA:DMF(10:1:89v/v/v,5.0mL)の溶液を加えた。混合物を、2分間65℃で周期的なバブリングを行い、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:DMF(7mL)を、上部から流して、次いでDMF(7mL)を底部から流して、最終的にDMF(7mL)を、上部から流した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0284】
Symphony方法A:
全ての操作を、Symphonyペプチド合成器(Protein Technologies)でオートメーションの下で行った。全ての方法を、底部フリットを取り付けたSymphonyポリプロピレンチューブ内で実施した。チューブは、チューブの底部と上部の双方を介してSymphonyペプチド合成器に連結している。全ての溶媒、DMF、DCM、アミノ酸および試薬を、チューブの底から加えて、フリットを通して樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底部から除去する。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのN
2ガスの短時間のパルスを意味する;このパルスは、おおよそ5秒続き、15秒毎に起こる。アミノ酸溶液を、一般的には、調整してから3週間を超えて使用しない。HATU溶液を、調製5日以内で使用した。DMF=ジメチルホルムアミド;HCTU=2−(6−クロロ−1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム;HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩;NMM=n−メチルモルホリン;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Sieber=Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、この場合“3−イルオキシ”とは、ポリスチレン樹脂との結合の位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Sieberリンカーを有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である(窒素にてFmoc保護);100〜200メッシュ、1%DVB、0.71mmol/g ローディング。他の一般的な酸感受性樹脂を、合成に使用し得る、例えばRinkまたは官能化クロロトリチル樹脂。使用した一般的なアミノ酸を以下に挙げた(側鎖保護基は括弧内に示した)。Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH。
【0285】
“Symphony方法A”の方法は、0.050mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、約70mgの上記Sieber−メリフィールド樹脂に対応する。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.050mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に述べた樹脂膨潤方法を用いて開始する。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記の“標準カップリング方法”を用いた。アミノ酸の第二級アミンN末端へのカップリングは、下記の“ダブルカップリング”を使用し、カスタムアミノ酸は、下記に述べたアミノ酸“ブランクカップリング”のマニュアルブランク付加によりカップリングした。
【0286】
膨潤方法:
Symphonyポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Sieber樹脂(70mg,0.050mmol)を加えた。樹脂を、下記の通りに3回洗った(膨潤させた):反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、10分間、反応容器の底部からN
2バブリングにより周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、連続的に下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、DMF(6.25mL)で洗い、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0287】
標準カップリング方法:
樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、DMF(6.25mL)で洗い、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0288】
第二級アミンカップリング方法:
樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、300分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、DMF(6.25mL)で洗い、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、300分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0289】
カスタムアミノ酸カップリング方法:
樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。この合成を、反応容器に手作業でカスタムアミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)を加えるために、Symphony softwareにより中断して、その後オートメーションを、HATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えるために再度開始する。混合物を、300分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:DMF(2.5mL)を用いて容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、Ac
2O/DIPEA/DMF(v/v/v 1:1:3, 2.5mL)を加えて、混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0290】
Symphony方法B:
全ての操作を、Symphonyペプチド合成器(Protein Technologies)でオートメーションの下で行った。全ての方法を、別段の記載が無ければ、底部フリットを取り付けたSymphonyポリプロピレンチューブ内で実施した。チューブは、チューブの底部と上部の双方を介してSymphonyペプチド合成器に連結している。全ての溶媒、DMF、DCM、アミノ酸および試薬を、チューブの底から加えて、フリットを通して樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底部から除去する。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのN
2ガスの短時間のパルスを意味する;このパルスは、おおよそ5秒続き、15秒毎に起こる。アミノ酸溶液を、一般的には、調整してから3週間を超えて使用しない。HATU溶液を、調製5日以内で使用した。DMF=ジメチルホルムアミド;HCTU=2−(6−クロロ−1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム;HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩;NMM=n−メチルモルホリン;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Sieber=Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、この場合“3−イルオキシ”とは、ポリスチレン樹脂との結合の位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Sieberリンカーを有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である(窒素にてFmoc保護);100〜200メッシュ,1%DVB,0.71mmol/g ローディング。他の一般的な酸感受性樹脂を、合成に使用し得る(例えば、Rinkまたは官能化クロロトリチル樹脂など)。使用した一般的なアミノ酸を以下に挙げた(側鎖保護基は括弧内に示した)。Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH。
【0291】
“Symphony方法B”の方法は、0.050mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、約70mgの上記Sieber−メリフィールド樹脂に対応する。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.050mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に述べた樹脂膨潤方法を用いて開始する。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記の“標準カップリング方法”を用いた。アミノ酸と第二級アミンN末端とのカップリングには、“第二級アミンカップリング方法B”を使用して、カスタムアミノ酸を、下記アミノ酸“カスタムアミノ酸カップリング方法”のマニュアルブランク添加によりカップリングして、クロロアセチル無水物を、下記“最終カップリング方法”を用いて、配列の最後の位置に付加した。
【0292】
膨潤方法:
Symphonyポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Sieber樹脂(70mg,0.050mmol)を加えた。樹脂を、下記の通りに3回洗った(膨潤させた):反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、10分間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、連続的に下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、DMF(6.25mL)で洗い、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0293】
標準カップリング方法:
樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、Ac
2O/DIPEA/DMF(v/v/v 1:1:3, 2.5mL)を加えて、混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、連続的に下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0294】
第二級アミンカップリング方法:
樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸を加えて(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的に NMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、DMF(6.25mL)で洗い、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)および最終的にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して3回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、Ac2O/DIPEA/DMF(v/v/v 1:1:3, 2.5mL)を加えて、混合物を、10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、連続的に下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0295】
カスタムアミノ酸カップリング方法:
樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。この系を、反応容器にカスタムアミノ酸(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)を手動で加えるためのシステムにより中断して、その後反応容器に、HATU(DMF中で0.2M,1.25mL,5等量)、最後にNMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えるためにオートメーションを再度開始した。混合物を、周期的に15分間撹拌して、次いで反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、Ac
2O/DIPEA/DMF(v/v/v 1:1:3, 2.5mL)を加えて、混合物を10分間周期的に撹拌して、反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、連続的に下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0296】
最終カップリング方法:
樹脂を下記の通りに3回洗った:反応容器に、DMF(2.5mL)を加えて、この混合物を、反応容器の底部からのN
2バブリングにより、30秒間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.5mL)を加えた。混合物を、2.5分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、NMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)、続いて、クロロ無水酢酸(DMF中で0.4M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、DMF(6.25mL)で洗い、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、NMM(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)、続いてクロロ無水酢酸(DMF中で0.4M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回洗った:DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、Ac
2O/DIPEA/DMF(v/v/v 1:1:3, 2.5mL)を加えて、混合物を10分間周期的に撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、連続的に下記の通りに6回洗った:各洗いのために、DMF(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DCM(2.5mL)を、容器の底部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次いで窒素流で10分間乾燥させた。
【0297】
包括的脱保護方法A:
全ての操作を、別段の記載が無ければ手動により行った。“包括的脱保護方法A”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。“脱保護溶液”を、トリフルオロ酢酸:水:トリイソプロピルシラン:ジチオスレイトール(92.5:2.5:2.5:2.5 v:v:v:w)を用いて調製した。樹脂を、反応容器から除去して、フリットを備えた25mLシリンジに移した。シリンジに、“脱保護溶液”(5.0mL)を加えた。混合物を、85分間シェーカー内で混合した。この溶液を、濾過して、濃縮して、ジエチルエーテル(30mL)で希釈した。沈殿した固体を、3分間遠心分離した。上清溶液を傾捨して、固体をジエチルエーテル(25mL)に再懸濁した。懸濁液を、3分間遠心分離した。上清を傾捨して、残留固体を、ジエチルエーテル(25mL)に再懸濁させた。懸濁液を、3分間遠心分離した。上清を傾捨して、残存固体を高真空下にて乾燥させた。粗製ペプチドを、白色からオフホワイトの固体として得た。
【0298】
包括的脱保護方法B:
全ての操作を、別段の記載が無ければ手動により行った。“包括的脱保護方法B”の方法は、0.04mmolスケールで行った実験を記述したものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.04mmolのスケールを超えて拡大できる。“脱保護溶液”を、トリフルオロ酢酸:トリイソプロピルシラン(96:4;v:v)用いて調製した。樹脂を、反応容器から除去して、フリットを備えた10mLのシリンジに移した。シリンジに、“脱保護溶液”(2.0〜3.0mL)を加えた。混合物を、1時間または1.5時間シェーカー内で混合した。溶液を、濾過して、脱保護溶液(0.5mL)で洗い、濃縮して、ジエチルエーテル(30mL)に希釈した。沈殿した固体を、3分間遠心分離した。上清溶液を傾捨して、固体を、ジエチルエーテル(25mL)に再懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を、ジエチルエーテル(25mL)に懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を高真空下にて乾燥させた。粗製ペプチドを、白色からオフホワイトの固体として得た。
【0299】
包括的脱保護方法C:
全ての操作を、記載が無ければ手動により行った。“包括的脱保護方法C”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を記述したものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。“脱保護溶液”を、トリフルオロ酢酸:トリイソプロピルシラン:ジチオスレイトール(95:2.5:2.5 v:v:w)を用いて調製した。樹脂を、反応容器から取り出して、Bio−Radチューブに移した。Bio−Radチューブに、“脱保護溶液”(4.0mL)を加えた。
【0300】
混合物を、シェーカー内で60分間混合した。溶液を、濾過して、ジエチルエーテル(30mL)に希釈した。沈殿した固体を、3分間遠心分離した。上清溶液を傾捨して、固体を、ジエチルエーテル(25mL)に再懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を、ジエチルエーテル(25mL)に懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を高真空下にて乾燥させた。粗製ペプチドを、白色からオフホワイトの固体として得た。
【0301】
包括的脱保護方法D:
全ての操作を、別段の記載が無ければ手動により行った。“包括的脱保護方法B”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を記述したものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。“脱保護溶液”を、トリフルオロ酢酸:トリイソプロピルシラン:ジチオスレイトール(94:3:3 v:v:w)を用いて調製した。樹脂を、反応容器から除去して、フリットを備えた25mLシリンジに移した。シリンジに、“脱保護溶液”(5.0mL)を加えた。混合物を、シェーカー内で5分間混合した。溶液を、濾過して、ジエチルエーテル(30mL)に希釈した。沈殿した固体を、3分間遠心分離した。上清溶液を傾捨して、固体を、ジエチルエーテル(25mL)に再懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を、ジエチルエーテル(25mL)に懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を高真空下にて乾燥させた。粗製ペプチドを、白色からオフホワイトの固体として得た。
【0302】
包括的脱保護方法E:
全ての操作を、記載が無ければ手動により行った。“包括的脱保護方法E”の方法は、0.100mmolのスケールで行った実験を述べたもので、この場合のスケールは、樹脂に結合したFmoc Gly−ClTrtリンカーの量により決定される。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。“脱保護溶液”を、トリフルオロ酢酸:トリイソプロピルシラン:ジチオスレイトール(95:2.5:2.5 v:v:w)を用いて調製した。樹脂を、反応容器から取り出して、Bio−Radチューブに移した。Bio−Radチューブに、“脱保護溶液”(2.0mL)を加えた。混合物を、3分間シェーカー内で混合した。溶液を、濾過して、遠心分離チューブに集めた。Bio−Radチューブに、“脱保護溶液”(2.0mL)を加えた。混合物を、3分間シェーカー内で混合した。溶液を、濾過して、遠心分離チューブに集めた。Bio−Radチューブに、“脱保護溶液”(2.0mL)を加えた。混合物を、3分間シェーカー内で混合した。溶液を、濾過して、遠心分離チューブに集めた。遠心分離用チューブ内の溶液を、60分間静置させた。次いで、集めた溶液をジエチルエーテル(30mL)で希釈して、沈殿が形成した。沈殿した固体を、3分間遠心分離した。上清溶液を傾捨して、固体を、ジエチルエーテル(25mL)に再懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を、ジエチルエーテル(25mL)に懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を高真空下にて乾燥させた。粗製ペプチドを、白色からオフホワイトの固体として得た。
【0303】
包括的脱保護方法F:
全ての操作を、記載が無ければ手動により行った。“包括的脱保護方法F”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したRinkリンカーの量により決定される。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。“脱保護溶液”を、トリフルオロ酢酸:トリイソプロピルシラン:ジチオスレイトール(95:2.5:2.5 v:v:w)を用いて調製した。樹脂を、反応容器から取り出して、6mlのBio−Radチューブに移した。Bio−Radチューブに、“脱保護溶液”(4.0mL)を加えた。混合物を、シェーカー内で90分間混合した。溶液を、濾過して、ジエチルエーテル(30mL)に希釈した。沈殿した固体を、3分間遠心分離した。上清溶液を傾捨して、固体をジエチルエーテル(25mL)に再懸濁した。懸濁液を、3分間懸濁した。上清を傾捨して、残存固体を、ジエチルエーテル(25mL)に懸濁した。懸濁液を、3分間遠心分離した。上清を傾捨して、残存固体を高真空下にて乾燥させた。粗製ペプチドを、白色からオフホワイトの固体として得た。
【0304】
環化方法A
全ての操作を、別段の記載が無ければ、手動により行った。“環化方法A”の方法は、0.100mmolのスケールで行った実験を述べたもので、この場合のスケールは、ペプチドを生成するために使用した樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、この方法で使用したペプチドの量の直接的な測定に基づくものではない。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。粗製ペプチド固体を、アセトニトリル:8Mグアニジン水溶液/50mM TRIS(1:3)(pH8.6)(7mL:18mLまたは同様の割合)に溶解して、次いで該溶液を、必要であれば、NaOH水溶液(1.0M)を用いて、pH=8.5〜9.0に調整した。次いで、この溶液を、シェーカーを用いて12〜18時間混合した。反応溶液を濃縮して、次いで残留物を、アセトニトリル:水に溶解した。この溶液を、逆相HPLC精製に供して、目的とする環状ペプチドを得た。
【0305】
環化方法C:
全ての操作を、記載が無ければ手動により行った。“環化方法C”の方法は、0.100mmolのスケールで行った実験を述べたもので、この場合のスケールは、ペプチドを生成するために使用した樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、この方法で使用したペプチドの量の直接的な決定に基づくものではない。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。粗製ペプチド固体を、アセトニトリル:0.1M 炭酸水素アンモニウム緩衝水溶液(11mL:24mLまたは同様の割合)の溶液に溶解して、次いでこの溶液を、NaOH(1.0M)水溶液を用いてpH=8.5〜9.0に注意深く調整した。次いで、溶液を、シェーカーを用いて12〜18時間混合した。反応溶液を濃縮して、次いで残留物を、アセトニトリル:水に溶解した。この溶液を、逆相HPLC精製に供して、目的とする環状ペプチドを得た。
【0306】
環化方法D:
全ての操作を、別段の記載が無ければ手動により行った。“環化方法D”の方法は、0.100mmolのスケールで行った実験を述べたもので、この場合のスケールは、ペプチドを生成するために使用した樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、この方法で使用したペプチドの量の直接的な測定に基づくものではない。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。粗製ペプチド固体を、アセトニトリル:0.1M 炭酸水素アンモニウム緩衝水溶液(11mL:24mL)の溶液に溶解して、次いでこの溶液を、NaOH(1.0M)水溶液を用いてpH=8.5〜9.0に注意深く調整した。次いで、溶液を、12〜18時間撹拌しながら混合した。反応溶液を濃縮して、次いで残留物を、アセトニトリル:水に溶解した。この溶液を、逆相HPLC精製に供して、目的とする環状ペプチドを得た。
【0307】
環化方法E:
全ての操作を、別段の記載が無ければ手動により行った。“環化方法E”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、ペプチドを生成するために使用した樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、この方法で使用したペプチドの量の直接的な決定に基づくものではない。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。粗製ペプチド固体を、6MグアニジンHCl緩衝水溶液(15mL)に溶解して、次いで溶液を12〜18時間間撹拌しながら混合した。反応溶液を濃縮して、DMSO(15mL)を、その残留物に加えて、濾過されたスラリーを得た。濾液を、逆相HPLC精製に付して、目的とする環状ペプチドを得た。
【0308】
マニュアルカップリング方法A:
先の工程から得た樹脂を含有するBio−Rad反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、5分間周期的に振盪して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して5回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、60秒間振盪して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(1.2〜10当量)通常(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、次いでHATU(1.210当量)通常(DMF中で0.2M,2.5mL,5等量)、最後にDIPEA(2.4〜20当量)通常(DMF中で0.8M,1.25mL,10等量)を加えた。混合物を、60分間〜18時間振盪した。反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続して4回洗った:各洗いのために、DMF(4.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、60秒間振盪して、この溶液をフリットから排出した。
【0309】
樹脂上でのN−メチル化方法A(Turner, R. A.; Hauksson, N. E.; Gipe, J. H.; Lokey, R. S. Org. Lett. 2013, 15(19), 5012-5015):
全ての操作を、別段の記載が無ければ手動により実施した。“樹脂上でのN−メチル化”の方法は、0.100mmolのスケールで実施した実験を述べたもので、この場合のスケールは、ペプチドを生成するために使用した樹脂に結合したSieberリンカーの量により決定される。このスケールは、この方法で使用したペプチドの量の直接的な測定に基づくものではない。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。
【0310】
樹脂を、25mLのフリットシリンジに移した。樹脂に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,5.0mL)を加えた。混合物を、3分間振盪して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、DMF(4.0mL)を用いて3回洗った。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,4.0mL)を加えた。混合物を、3分間振盪して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、DMF(4.0mL)で3回、そしてDCM(4.0mL)で3回連続して洗った。樹脂を、DMF(2.0mL)およびエチルトリフルオロ酢酸(0.119ml,1.00mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(0.181ml,1.20mmol)に懸濁した。混合物を、60分間振盪機に置いた。溶液を、フリットを通して排出した。樹脂を、DMF(4.0mL)で3回、そしてDCM(4.0mL)で3回洗った。
【0311】
樹脂を、乾燥THF(2.0mL)で3回洗い、全ての残留水を除いた。オーブン内で乾燥させた4.0mLバイアルにおいて、乾燥4Åモレキュラ・シーブス(20mg)上でTHF(1.0mL)およびトリフェニルホスフィン(131mg,0.500mmol)を加えた。溶液を、樹脂に移し入れて、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.097mL,0.5mmol)をゆっくりと加えた。樹脂を、15分間撹拌した。溶液を、フリットから排出して、樹脂を、乾燥THF(2.0mL)を用いて3回洗い、全ての残留水を除去した。オーブン内で乾燥させた4.0mLのバイアルにおいて、乾燥4Åモレキュラ・シーブス(20mg)上でTHF(1.0mL)、トリフェニルホスフィン(131mg,0.500mmol)を加えた。溶液を樹脂に移し入れて、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.097mL,0.5mmol)をゆっくりと加えた。樹脂を、15分間撹拌した。溶液を、フリットを通して排出した。樹脂を、DMF(4.0mL)で3回、そしてDCM(4.0mL)で3回連続して洗った。樹脂を、エタノール(1.0mL)およびTHF(1.0mL)に懸濁して、水素化ホウ素ナトリウム(37.8mg,1.000mmol)を加えた。混合物を、30分間撹拌して、排出した。樹脂を、DMF(4.0mL)で3回、そしてDCM(4.0mL)で3回連続して洗った。
【0312】
マイクロ開裂A:
少量の<10mg樹脂の試料に、TISの2滴およびt−トリフルオロ酢酸(1mL)を加えて、室温で振盪した。1時間後に、少量のアリコートを取り出して、アセトニトリル(0.5mL)を用いて希釈して、濾過して、LC−MSにより分析した。
【0313】
実施例1001の製造
【化9】
実施例1001を、Rink樹脂で下記の一般的な合成方法に従い製造した:
Fmoc−Gly−OH“Symphony方法B:樹脂膨潤化方法”を行った。
Fmoc−Cys(Trt)−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−Arg(Pbf)−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−nメチル−Nle−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−nメチル−Nle−OH“Symphony方法B:第二級アミンカップリング方法”を行った。
Fmoc−Trp(Boc)−OH“Symphony方法B:第二級アミンカップリング方法”を行った。
Fmoc−Ser(tBu)−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−Trp(Boc)−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−シクロペンチル−Gly−OH“マニュアルカップリング方法A”を行った。
Fmoc−Leu−OH“Symphony方法B:第二級アミンカップリング方法”を行った。
Fmoc−His(Trt)−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−Pro−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−Asn(Trt)−OH“Symphony方法B:第二級アミンカップリング方法”を行った。
Fmoc−nメチル−Ala−OH“Symphony方法B:標準カップリング方法”を行った。
Fmoc−Phe−OH“Symphony方法B:第二級アミンカップリング方法”を行った。
“Symphony方法B:最終カップリング方法”を行った。
“包括的脱保護方法F”を行った。
“環化方法D”を行った。
【0314】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:Waters XBridge C18, 19 x 250 mm, 5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);グラジエント:25分かけて15〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、6.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、100%であった。
分析LCMS条件D:保持時間=1.67分;ESI−MS(+)m/z 947.2(M+2H).
分析LCMS条件E:保持時間=1.57分;ESI−MS(+)m/z 946.7(M+2H).
【0315】
実施例1002の製造
【化10】
実施例1002を、以下の一般的な方法から構成される実施例1001の製造のために記述した一般的な合成手順に従って、Rink樹脂上で製造した:“Symphony方法B:樹脂膨潤化方法”、“Symphony方法B:標準カップリング方法”、“Symphony方法B:第二級アミンカップリング方法”、“マニュアルカップリング方法A”、“Symphony方法B:最終カップリング方法”、“包括的脱保護方法F”および“環化方法D”。
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:Waters XBridge C18,19 x 200 mm, 5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:25分かけて15〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は6.0mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析LCMS条件D:保持時間=1.60分;ESI−MS(+)m/z 934.0(M+2H).
分析LCMS条件E:保持時間=1.52分;ESI−MS(+)m/z 933.9(M+2H).
【0316】
実施例1003の製造
【化11】
実施例1003を、以下の一般的な方法から構成される実施例1001の製造のために記述された一般的な合成手順に従って、Rink樹脂上で製造した:“Symphony方法B:樹脂膨潤化方法”、“Symphony方法B:標準カップリング方法”、“Symphony方法B:第二級アミンカップリング方法”、“マニュアルカップリング方法A”、“Symphony方法B:最終カップリング方法”、“包括的脱保護方法F”および“環化方法D”。
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:Waters XBridge C18,19 x 200 mm, 5μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:25分かけて15〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は2.2mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析LCMS条件D:保持時間=1.58分;ESI−MS(+)m/z 926.7(M+2H).
分析LCMS条件E:保持時間=1.51分;ESI−MS(+)m/z 926.2(M+2H).
【0317】
化合物5001分析データ:
質量スペクトル分析法:“ESI−MS(+)”は、ポジティブイオンモードにおいて行なったエレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を意味する;“ESI−MS(−)”は、ネガティブイオンモードで行なったエレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を意味する;“ESI−HRMS(+)”は、ポジティブイオンモードで行なった高分解エレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を意味する;“ESI−HRMS(−)”ネガティブイオンモードで行なった高分解エレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を意味する。検出された質量は、“m/z”単位表示に従って報告された。1000より大きい精密質量を有する化合物は、二重電荷イオンまたは三重電荷イオンとして高頻度で検出された。
【0318】
化合物5001分析条件A:
カラム:Waters BEH C18,2.0 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:50℃;グラジエント:0%B、3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.5分保持;流量:1mL/分;検出:220nmのUV.
【0319】
化合物5001分析条件B:
カラム:Waters BEH C18,2.0 x 50 mm,1.7μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:50℃;グラジエント:0%B、3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.5分保持;流量:0.5mL/分;検出:220nmのUV.
【0320】
実施例5001の製造
【化12】
実施例5001を、下記の通りに製造した。10mLのポリプロピレン固相反応容器に、Rink−Merrifield樹脂(178mg,0.100mmol)を加えて、反応容器を、Preludeペプチド合成器上に置いた。“Prelude方法A:樹脂膨潤化方法”を行った。次いで、一連のアミノ酸カップリングを、樹脂結合ペプチドのN−末端が第一級アミンであるならば“Prelude方法A:単カップリング方法”に従って、または樹脂結合ペプチドのN−末端が第二級アミンであるならば“Prelude方法A:ダブルカップリング方法”に従ってPrelude上で実施した。“Prelude方法A:クロロアセチルクロリドカップリング方法”を行い;次いで、“包括的脱保護方法A”を行い;次いで、“環化方法A”を行った。記載した通り、1−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)シクロプロパンカルボン酸(Fmoc−AcPc−OH)を、合成に使用した。粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて10〜50%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は14.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、95%であった。
分析条件A:保持時間=2.10分;ESI−MS(+)m/z 888.3(M−2H).
分析条件B:保持時間=2.85分;ESI−MS(+)m/z 890.5(M+2H).
【0321】
以下に例示した全ての実施例を、上記“一般的な合成手順A”に従って製造した。
一般的な合成手順A:
“一般的な合成手順A”は、本明細書に記述した環化ぺプチドを得るために使用した方法の一般的な手順を述べる。この一般的な手順の目的のためには、“Symphony方法A”の方法は、“Prelude方法A”の方法と相互に置き換えられる。10mLのポリプロピレン固相反応容器に、Rink−Merrifield樹脂(178mg,0.100mmol)を加えて、反応容器をPreludeペプチド合成器に置いた。“Prelude方法A:樹脂膨潤化方法”を行った。次いで、一連のアミノ酸カップリングを、樹脂結合ペプチドのN−末端が第一級アミンであるならば“Prelude方法A:単カップリング方法”に従って、または樹脂結合ペプチドのN−末端が第二級アミンであるならば“Prelude方法A:ダブルカップリング方法”に従ってPrelude上で行った。“Prelude方法A:クロロアセチルクロリドカップリング方法”を行い;次いで、“包括的脱保護方法A”を行い;次いで、“環化方法A”を行った。
【0322】
一般的な方法:
Prelude方法A:
全ての操作を、Preludeペプチド合成器(Protein Technologies)でオートメーションの下で行った。全ての方法を、底部フリットを取り付けた10mLポリプロピレンチューブ内で実施した;反応の規模が0.100mmolを超える場合は、底部フリットを取り付けた40mLポリプロピレンを使用した。このチューブは、チューブの底部と上部の双方を介してPreludeペプチド合成器に連結している。DMFおよびDCMを、チューブの上部から加えて、チューブの側面を均等に洗い流すことができる。残存する試薬を、チューブの底部から添加して、フリットを通して樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底部から除去する。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのN
2ガスの短時間のパルスを意味する;このパルスは、おおよそ5秒続き、30秒毎におこる。クロロアセチルクロリド/DMF溶液を、調整24時間以内で使用した。アミノ酸溶液を、一般的には、調整してから3週間を超えては使用しない。HATU溶液を、調製5日以内で使用する。DMF=ジメチルホルムアミド;HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Rink=(2,4−ジメトキシフェニル)(4−アルコキシフェニル)メタンアミン、この“4−アルコキシ”の場所は、ポリスチレン樹脂との結合の位置およびタイプを示す。使用した樹脂は、Rinkリンカー(窒素にてFmoc保護)を有するMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である;100〜200メッシュ,1%DVB,0.56mmol/g ローディング。使用した一般的なアミノ酸を以下に挙げた(側鎖保護基は括弧内に示した)。Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH.
【0323】
“Prelude方法A”の方法は、0.100mmolスケール上で行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したRinkリンカーの量により決定される。このスケールは、約178mgの上記Rink−Merrifield樹脂に対応する。全ての方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤方法”として下記に述べた樹脂膨潤方法を用いて開始する。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記に記載した“単カップリング方法”を用いた。アミノ酸の第二級アミンN末端へのカップリングは、下記の“ダブルカップリング方法”を使用した。クロロアセチルクロライドのペプチドのN末端へのカップリングは、下記の“クロロアセチルクロライドカップリング方法”により詳述される。
【0324】
樹脂膨潤化方法:
10mLのポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Rink樹脂(178mg,0.100mmol)を加えた。樹脂を、下記の通りに洗った(膨潤した):反応容器に、DMF(2.0mL)を加えて、この混合物を、10分間周期的に撹拌して、この溶媒をフリットから排出した。
【0325】
単カップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続的に洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸を加えて(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,0.5mL,4等量)。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸(2.0mL)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0326】
ダブルカップリング方法:
先の工程から得た樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続的に6回洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,0.5mL,4等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最後にDIPEA(DMF中で0.8M,0.5mL,4等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間撹拌して、反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記のとおりに2回洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸(2.0mL)を加えた。混合物を、10分間周期的に撹拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次の工程に直接使用した。
【0327】
クロロアセチルクロリドカップリング方法:
先の工程からの樹脂を含有する反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続的に洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて、得られる混合物を、30秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。反応容器に、DIPEA(DMF中で0.8M,3.0mL,24等量)、次いでクロロアセチルクロリド(DMF中で0.8M,1.65mL,13.2等量)を加えた。混合物を、30分周期的に撹拌して、次いでこの溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに3回連続的に洗った:各洗いのために、DMF(2.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いのために、CH
2Cl
2(2.0mL)を、容器の上部に加えて、得られる混合物を、90秒間周期的に撹拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、15分間、N
2ストリーム下に置いた。
【0328】
Symphony方法A:
この方法のコレクションは、注記を除いて“Prelude方法A”と同一の方法である。全ての方法について、SymphonyXペプチド合成器(Protein Technologies)を、Preludeペプチド合成器の代わりに使用して、全ての試薬を、反応容器の上部から加えた。
樹脂膨潤化方法:
この方法は、“Prelude方法A:樹脂膨潤化方法”と同一である。
単カップリング方法:
この方法は、DIPEA溶液の濃度が0.4Mであり、この溶液の1.0mLがこの反応に移されたことを除いて、“Prelude方法A:単カップリング方法”と同一である。
ダブルカップリング方法:
この方法は、DIPEA溶液の濃度が0.4Mであり、この溶液の1.0mLがこの反応に移されたことを除いて、“Prelude方法A:ダブルカップリング方法”と同一である。
【0329】
クロロアセチルクロリドカップリング方法:
この方法は、“Prelude方法A:クロロアセチルクロリドカップリング方法”と同一である。
【0330】
包括的脱保護方法A:
全ての操作を、別段の記載が無ければ手動により行った。“包括的脱保護方法A”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、樹脂に結合したRinkリンカーの量により決定される。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。“脱保護溶液”を、40mL ガラスバイアル中で、トリフルオロ酢酸(22mL)、フェノール(1.325g)、水(1.25mL)およびトリイソプロピルシラン(0.5mL)を合わせて調製した。樹脂を、反応容器から取り出して、4mL ガラスバイアルに移した。バイアルに、“脱保護溶液”(2.0mL)を加えた。混合物を、シェーカー内で激しく混合した(1000RPMで1分間、次いで500RPMで1〜2時間)。混合物を、0.2ミクロンシリンジフィルターにより濾過して、固体を、“脱保護溶液”(1.0mL)またはTFA(1.0mL)で抽出した。合わせた濾液を入れた24mL試験管に、Et
2O(15mL)を加えた。混合物を、激しく混合して、これに有意な量の白色固体が沈殿した。混合物を、5分間遠心分離して、次いで溶液を傾斜して、固体と分けて、廃棄した。固体を、Et
2O(20mL)中に懸濁した;次いで、混合物を、5分間遠心分離して;溶液を傾斜して、固体と分けて、廃棄した。最後に、固体を、Et
2O(20mL)に懸濁した;混合物を、5分間遠心分離した;および溶液を傾斜して、固体と分けて、廃棄して、粗製ペプチドを、白色からオフホワイトの固体として得た。
【0331】
環化方法A:
全ての操作を、記載が無ければ手動により行った。“環化方法A”の方法は、0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、ペプチドを生成するために使用した樹脂に結合したRinkリンカーの量により決定される。このスケールは、この方法で使用したペプチドの量の直接的な測定に基づくものではない。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。粗製ペプチド固体を、MeCN:0.1M NH
4OAc水溶液(30mL:30mL)に溶解して、次いでこの溶液を、NaOH(1.0M)水溶液を用いて注意深くpH=8.5〜9.0に調整した。次いで溶液を、12〜18時間撹拌せずに静置させた。反応溶液を濃縮して、次いで、残留物を、DMSO:MeOHに溶解した。この溶液を、逆相HPLC精製に付して、目的とする環状ペプチドを得た。
【0332】
環化方法B:
全ての操作を、記載が無ければ手動により行った。“環化方法B”の方法0.100mmolスケールで行った実験を述べたものであり、この場合のスケールは、ペプチドを生成するために使用した樹脂に結合したRinkリンカーの量により決定される。このスケールは、この方法で使用したペプチドの量の直接的な測定に基づくものではない。この方法は、記戴した体積をスケールの倍数で調整することにより、0.100mmolのスケールを超えて拡大できる。粗製ペプチド固体を、全容量18〜22mLまでMeCN:0.1M NH
4OAc水溶液(1:1)に溶解して、次いでこの溶液を、NaOH(1.0M)水溶液を用いて注意深くpH=8.5〜9.0に調整した。次いで、溶液を、12〜18時間撹拌せずに静置させた。反応溶液を濃縮して、次いで、残留物を、DMSO:MeOHに溶解した。この溶液を、逆相HPLC精製に供して、目的とする環状ペプチドを得た。
【0333】
実施例9001の製造
【化13】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、19.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、100%であった。
分析条件A:保持時間=1.62分;ESI−MS(+)m/z 963.4(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.84分;ESI−MS(+)m/z 963.8(M+2H).
【0334】
実施例9002の製造
【化14】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて40〜80%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、24.0mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、100%であった。
分析条件A:保持時間=1.63分;ESI−MS(+)m/z 954.75(M+2H).
分析条件B:保持時間=3.11分;ESI−MS(+)m/z 954.25(M+2H).
【0335】
実施例9003の製造
【化15】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、35.5mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、97%であった。
分析条件A:保持時間=1.61分;ESI−MS(+)m/z 964.3(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.84分;ESI−MS(+)m/z 964.1(M+2H).
【0336】
実施例9004の製造
【化16】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて45〜85%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、23.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、99%であった。
分析条件A:保持時間=1.48分;ESI−MS(+)m/z 956.0(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.67分;ESI−MS(+)m/z 955.7(M+2H).
【0337】
実施例9005の製造
【化17】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて40〜80%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、18.8mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、99%であった。
分析条件A:保持時間=1.64分;ESI−MS(+)m/z 901.6(M+2H).
【0338】
実施例9006の製造
【化18】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、40.5mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、100%であった。
分析条件A:保持時間=1.59分;ESI−MS(+)m/z 900.3(M+2H).
【0339】
実施例9007の製造
【化19】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて45〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。この物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより更に精製した:カラム:Waters CSH C18,19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて5〜45%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、19.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、100%であった。
分析条件A:保持時間=1.95分;ESI−MS(+)m/z 907.8(M+2H).
【0340】
実施例9008の製造
【化20】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて45〜85%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、14.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、98%であった。
分析条件A:保持時間=1.90分;ESI−MS(+)m/z 906.6(M+2H).
【0341】
実施例9009の製造
【化21】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて40〜80%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。この物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより更に精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて5〜45%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は2.2mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、91%であった。
分析条件A:保持時間=1.73分;ESI−MS(+)m/z 901.4(M+2H).
【0342】
実施例9011の製造
【化22】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて40〜85%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、29.2mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、98%であった。
分析条件A:保持時間=1.81分;ESI−MS(+)m/z 914.8(M+2H).
【0343】
実施例9012の製造
【化23】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて40〜85%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。この物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより更に精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は、16.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、96%であった。
分析条件A:保持時間=1.97分;ESI−MS(+)m/z 914.3(M+2H).
【0344】
実施例9013の製造
【化24】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて45〜85%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は21.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、97%であった。
分析条件A:保持時間=1.78分;ESI−MS(+)m/z 901.4(M+2H).
【0345】
実施例9014の製造
【化25】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は35.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は97%であった。
分析条件A:保持時間=1.76分;ESI−MS(+)m/z 900.2(M+2H).
【0346】
実施例9015の製造
【化26】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は15.8mgであり、LCMS分析によるその算出純度は99%であった。
分析条件A:保持時間=1.56分;ESI−MS(+)m/z 914.3(M+2H).
【0347】
実施例9016の製造
【化27】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:Waters CSH c-18,19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は17.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は94%であった。
分析条件A:保持時間=1.65分;ESI−MS(+)m/z 938.1(M+2H).
【0348】
実施例9017の製造
【化28】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。この物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより更に精製した:カラム:Waters CSH C18,19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて25〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は20.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は97%であった。
分析条件A:保持時間=1.76分;ESI−MS(+)m/z 927.9(M+2H).
【0349】
実施例9018の製造
【化29】
粗製物質を、以下の条件を用いて、プレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:Waters CSH c-18,19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(0.1%トリフルオロ酢酸を含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は4.8mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
分析条件A:保持時間=184分;ESI−MS(+)m/z 951.9(M+2H).
【0350】
実施例10001の製造
【化30】
実施例10001の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は16.5mgであり、LCMS分析によるその算出純度は95%であった。
分析条件A:保持時間=1.82分;ESI−MS(+)m/z 962.8(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.98分;ESI−MS(+)m/z 962.8(M+2H).
【0351】
実施例10002の製造
【化31】
実施例10002の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は3.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件A:保持時間=1.81分;ESI−MS(+)m/z 970.9(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.98分;ESI−MS(+)m/z 970.8(M+2H).
【0352】
実施例10003の製造
【化32】
実施例10003の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は33.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は97%であった。
分析条件A:保持時間=1.76分;ESI−MS(+)m/z 957.0(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.97分;ESI−MS(+)m/z 956.8(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:955.9633(M+2H);実測値:955.9610(M+2H).
【0353】
実施例10004の製造
【化33】
実施例10004の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は17.2mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件A:保持時間=1.72分;ESI−MS(+)m/z 964.8(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.97分;ESI−MS(+)m/z 964.7(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:963.9607(M+2H);実測値:963.9581(M+2H).
【0354】
実施例10005の製造
【化34】
実施例10005の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は10.0mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、100%であった。
分析条件A:保持時間=1.65分;ESI−MS(+)m/z 956.6(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.87分;ESI−MS(+)m/z 956.7(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:955.9633(M+2H);実測値:955.9601(M+2H).
【0355】
実施例10006の製造
【化35】
実施例10006の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は12.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件A:保持時間=1.61分;ESI−MS(+)m/z 965.1(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.85分;ESI−MS(+)m/z 965.0(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:963.9580(M+2H);実測値:963.9607(M+2H).
【0356】
実施例10007の製造
【化36】
実施例10007の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は13.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件A:保持時間=1.51分;ESI−MS(+)m/z 956.7(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.66分;ESI−MS(+)m/z 956.3(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:955.4801(M+2H);実測値:955.4766(M+2H).
【0357】
実施例10008の製造
【化37】
実施例10008の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は16.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件A:保持時間=1.73分;ESI−MS(+)m/z 971.8(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.96分;ESI−MS(+)m/z 971.7(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:970.9686(M+2H);実測値:970.9667(M+2H).
【0358】
実施例10009の製造
【化38】
実施例10009の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は44.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は97%であった。
分析条件A:保持時間=1.67分;ESI−MS(+)m/z 963.2(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.86分;ESI−MS(+)m/z 963.3(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:962.4880(M+2H);実測値:962.4857(M+2H).
【0359】
実施例10010の製造
【化39】
実施例10010の粗製物質を、以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm粒子;移動相A:5:95 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5 アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:15分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/分。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心エバポレーションにより乾燥させた。生成物の収量は31.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は99%であった。
分析条件A:保持時間=1.71分;ESI−MS(+)m/z 955.2(M+2H).
分析条件B:保持時間=2.89分;ESI−MS(+)m/z 955.4(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:954.4905(M+2H);実測値:954.4881(M+2H).
【0360】
均一時間分解蛍光(HTRF)結合アッセイを使用するPD−1のPD−L1への結合に対して競合する大環状ペプチドの能力を試験する方法
本発明の大環状ペプチドがPD−L1に結合する能力をPD−1/PD−L1均一時間分解蛍光(HTRF)結合アッセイを使用して試験した。
【0361】
方法
可溶性PD−1の可溶性PD−L1への結合に関する均一時間分解蛍光(HTRF)アッセイ。可溶性PD−1および可溶性PD−L1は、膜貫通領域を排除するカルボキシル末端切除型のタンパク質であって、かつ異種性配列、特にヒト免疫グロブリンG配列(Ig)のFc部分またはヘキサヒスチジンエピトープタグ(His)と融合されているものを指す。全ての結合研究を、0.1%(w/v)ウシ血清アルブミンおよび0.05%(v/v)Tween−20を添加したdPBSからなるHTRFアッセイ緩衝液中で行った。PD−1−Ig/PD−L1−His結合アッセイについて、阻害剤をPD−L1−His(10nM最終)と、15分、4μlのアッセイ緩衝液と共にプレインキュベートし、続いて1μlのアッセイ緩衝液中のPD−1−Ig(20nM最終)を添加し、さらに15分インキュベートした。ヒト、カニクイザル、マウスまたはその他の種のいずれかからのPD−L1融合タンパク質を使用した。HTRF検出を、ユウロピウムクリプテート標識抗Igモノクローナル抗体(1nM最終)およびアロフィコシアニン(APC)標識抗Hisモノクローナル抗体(20nM最終)を使用して達成した。抗体を、HTRF検出緩衝液で希釈し、5μlを分配して、結合反応に加えた。反応を30分間平衡化させて、EnVision蛍光光度計を使用してシグナル(665nm/620nm比)を得た。さらなる結合アッセイをPD−1−Ig/PD−L2−His(それぞれ20nMおよび5nM)、CD80−His/PD−L1−Ig(各々100nMおよび10nM)およびCD80−His/CTLA4−Ig(各々10nMおよび5nM)で確立した。ビオチニル化化合物番号71とヒトPD−L1−Hisの間の結合/競合研究を次のとおり行った。大環状ペプチド阻害剤をPD−L1−His(10nM最終)と、4μlのアッセイ緩衝液中で60分間プレインキュベートし、1μlのアッセイ緩衝液中のビオチニル化化合物番号71(0.5nM最終)を添加した。結合を30分間平衡化して、5μlのHTRF緩衝液中のユウロピウムクリプテート標識ストレプトアビジン(2.5pM最終)およびAPC標識抗His(20nM最終)を添加した。反応を30分平衡化させて、シグナル(665nm/620nm比)を、EnVision蛍光光度計を使用して得た。
【0362】
組み換えタンパク質。C末端ヒトIgエピトープタグを有するカルボキシル切断型ヒトPD−1(アミノ酸25〜167)[hPD−1(25−167)−3S−IG]およびC末端Hisエピトープタグを有するヒトPD−L1(アミノ酸18−239)[hPD−L1(19−239)−タバコ葉脈斑紋ウイルスプロテアーゼ開裂部位(TVMV)−His]をHEK293T細胞で発現させ、組み換えタンパク質A親和性クロマトグラフィーおよびサイズ排除クロマトグラフィーで連続的に精製した。ヒトPD−L2−His(Sino Biologicals)、CD80−His(Sino Biologicals)、CTLA4−Ig(RnD Systems)を全て商業的供給源から得た。
【0363】
組換えヒトPD−1−Igの配列
【化40】
組換えヒトPD−L1−TVMV−His(PD−L1−His)の配列
【化41】
【0364】
この結果を表1に示した。表に示した通り、本発明の大環状ペプチドは、PD−L1−TVMV−His(PD−L1−His)へのPD−1−Ig結合活性の強力な阻害を示した。範囲は以下のとおりである:A=0.10〜10μM;B=0.01〜0.099μM;C=0.004−0.0099μM。
【0365】
【表1-1】
【表1-2】
【0366】
当業者には、本願発明が前述に例示した実施例に限定されず、その本質的特性から逸脱することなく他の特定の形に具現化できることは明らかである。それゆえに、実施例は、あらゆる点で制限的ではなく説明的と見なすことが望まれ、前記実施例ではなく添付する特許請求の範囲を参照すべきであり、請求の範囲と等価の意味および範囲に入る全ての変化は包含されると意図される。