【課題を解決するための手段】
【0003】
患者の身体に埋入されるよう適合された操作可能なインプラントを提供する。上記操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備える。操作デバイスは:無線エネルギを受信するための受信ユニット;第1の力及び速度を有する機械的仕事を受信し、第2の異なる力及び第2の異なる速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された第1の歯車系を備える、第1のユニットを備える。操作デバイスは更に、電気エネルギを機械的仕事に変換するように適合された電気モータを備える第2のユニットと、第1のユニットから第2のユニットに電気エネルギを伝送するための導線、及び第2のユニットの電気モータから第1のユニットの歯車系へ機械的仕事を伝送するよう適合された、機械的伝送部材を備える、距離要素とを備える。距離要素は、無線エネルギ受信時に受信ユニットが第2のユニットによって実質的に影響されないよう、第1のユニット及び第2のユニットを分離するよう適合される。
【0004】
一実施形態によると、受信ユニットは、磁場の形態で受信した無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを備える。受信ユニットは、少なくとも第1の巻付け数を有する第1のコイル、及び少なくとも第2の異なる巻付け数を有する第2のコイルを備えてよい。
【0005】
一実施形態によると、歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備える。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合されてよく、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、また操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0006】
一実施形態によると、操作可能な要素は;遊星歯車、及び第1の歯車と相互接続するために少なくとも部分的に摩擦を用いる構造体又はホイールのうちの少なくとも1つを備える。
【0007】
一実施形態によると、第2のユニットは、第1の歯車系からの、異なる第2の力及び異なる第2の速度を有する機械的仕事出力を、入力として受信し、第3の異なる力及び第3の異なる速度を有する機械的仕事を出力するよう適合される。第2のユニットの歯車系は、距離要素の機械的伝送部材を介して、第1のユニットの歯車系に直列に接続されてよい。
【0008】
一実施形態によると、第1のユニットは、第1の力及び速度を有する機械的仕事を入力として受信し、異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された第2の歯車系を備えてよい。第2の歯車系は、第1の歯車系に直列に接続されてよい。
【0009】
以上の実施形態のいずれによると、第1のユニットは以下の場所:皮下;腹壁の皮下;及び腹部内のうちの少なくとも1つに配置されるよう適合されてよい。
【0010】
以上の実施形態のいずれにおける電気モータは磁性材料を備えてよく、第1のユニットは、無線エネルギ伝送中に、第2のユニットの磁性材料によって実質的に影響されなくてよい。
【0011】
以上の実施形態のいずれにおける第1の歯車系は第3の歯車を備えてよく、第3の歯車の内側は、第1の歯車の外側と同数の歯を備えてよく、第3の歯車の歯は、第1の歯車の歯と相互係合するよう適合され、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して、少なくとも1つの相互係合する位置に沿って回転する。
【0012】
以上の実施形態のいずれにおける第2のユニットは、第2のユニットを;線維症、筋膜及び筋層のうちの少なくとも1つに、患者の皮下空間の内側に向けて固定するための少なくとも1つの固定部分を備えてよい。
【0013】
以上の実施形態のいずれにおける距離要素は;腹壁の筋層を介する配置、及び皮下空間に面する筋膜への固定のうちの少なくとも一方に適合されてよい。
【0014】
一実施形態によると、距離要素は可撓性を有し、これによって第1及び第2ユニットは互いに対して可動である
【0015】
以上の実施形態のいずれにおける機械的伝送部材は:液圧力を伝送するための液圧チューブ;回転力を伝送するための回転シャフト;回転力を伝送するための柔軟部材;ワイヤ;ベルト;ロッド;ウォーム歯車;及び回転力を約90度変更するための歯車
から選択される、機械的伝送部材を備えてよい。
【0016】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを備えてよい。
【0017】
一実施形態によると、医療デバイスは、第2のユニット及び距離要素のうちの少なくとも1つを取り囲むよう適合された金属製エンクロージャを更に備えてよい。金属製エンクロージャは:チタン製エンクロージャ及び/又はアルミニウム製エンクロージャ及び/又はステンレス鋼製エンクロージャのうちの少なくとも1つから成ってよい。
【0018】
第1及び第2ユニットのうちの1つは、受信ユニットで受信された電気エネルギを保存するように適合された電池を備えてよい。
【0019】
電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流(DC)電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータを含んでよい。
【0020】
一実施形態によると、埋入可能な系は更に:操作デバイス、及び身体係合部分のうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つのパラメータを制御するための制御ユニットを備える。
【0021】
一実施形態において、電気モータは、交番電流(AC)モータであり、制御ユニットは交番電流モータを制御するために交番電流の周波数を変更するための、周波数コンバータを備えてよい。
【0022】
操作可能なインプラントの第1のユニットは、液圧によって操作可能な身体係合部分に動力供給するために、機械的仕事を液圧動力に変換するよう適合された、液圧ポンプを備えてよい。液圧ポンプは、第1の歯車系又は第2の歯車系の力の出力部に接続されてよい。液圧ポンプは:機械的仕事により運動する壁によってポンプとして作用する少なくとも1つのリザーバ;容積の変化によって流体を運動させためにポンプとして作用する少なくとも1つのリザーバ;少なくとも1つの無弁ポンプ;少なくとも1つの弁ポンプ;少なくとも1つの蠕動ポンプ;少なくとも1つの膜ポンプ;少なくとも1つの歯車ポンプ;及び少なくとも1つのベローポンプから選択される液圧ポンプであってよい。
【0023】
一実施形態によると、第1のユニットは、液圧によって操作可能な身体係合部分に流体を供給するためのリザーバを備える。
【0024】
操作可能なインプラントは、液圧によって操作可能な身体係合部分に流体を供給するための第2のリザーバを備える第3のユニットを備えてよい。上記リザーバは操作可能であり、少なくとも1つの可動壁部分を備える。
【0025】
少なくとも1つの可動壁部分の運動が可能である全ての場合において、リザーバは:少なくとも1つのベロー形状部分、線維症に被覆されていても運動を可能とするよう適合された形状;及びプレート状表面のうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0026】
以上の実施形態のいずれにおけるリザーバは、液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通してよく、リザーバは少なくとも1つの可動壁部分の運動により、液圧によって操作可能な身体係合部分を操作するよう適合されてよい。リザーバは、円形及びドーナツ状のうちの少なくとも1つの形状であってよい。
【0027】
操作可能なインプラントは、リザーバの壁部分を運動させるように配置されたねじ山付き部材を更に備えてよい。
【0028】
一実施形態では、操作可能なインプラントは、リザーバ内の圧力及び/又は容積並びに液圧ポンプからの圧力又は流量を測定するため、ポンプ及びリザーバのうちの少なくとも1つと接続して配置された圧力センサ、流量センサ及び位置センサのうちの少なくとも1つを更に備える。
【0029】
以上の実施形態のいずれの操作可能なインプラントの第1のユニットは、上記以外の/上記のリザーバ、及び上記以外の/上記の液圧によって操作可能な身体係合部分のうちの少なくとも1つに流体を供給するための注入口を備えてよい。
【0030】
一実施形態によると、第1のユニット及び距離要素のうちの少なくとも1つには:金属製及び磁化可能な部品のうちの少なくとも1つが備えられていなくてよい。
【0031】
第1のユニット及び距離要素のうちの少なくとも1つには磁性部品が備えられていなくてよい。
【0032】
操作可能なインプラントの第1のユニットは、患者の身体の外部にある外部ユニットと無線通信するように適合された通信ユニットを備えてよい。
【0033】
操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と、1つの位置、2つの位置、3つの位置、4つ以上の位置のうちの少なくとも1つで相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合されてよい。上記2つ、3つ又は4つの位置は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた、角度的に離間した位置である。
【0034】
患者の身体に埋入するための操作可能なインプラントを提供する。上記操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備える。操作デバイスは電気モータを備え、この電気モータは:電気モータの回転軸の周囲に円形に分散されたコイルのセット;上記コイルと少なくとも部分的に軸方向に重なる回転可能な構造体に接続された磁石のセットを備え、これにより、上記コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって推進し、回転可能な構造体を回転軸の周囲で回転させ、また操作デバイスは歯車系を備え、この歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備える。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合されてよく、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる歯車系を備える。第2の歯車は回転可能な構造体より小さい直径を有し、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置され、これによって、回転可能な構造体は第2の歯車と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これによって歯車系は電気モータの内側に少なくとも部分的に配置される。歯車系を少なくとも部分的に電気モータの内側に配置することによって、極めて小型で効率のよい設計が得られる。
【0035】
操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と;1つの位置、2つの位置、3つの位置、4つ以上の位置のうちの少なくとも1つで相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合されてよく、上記2つ、3つ及び4つの位置は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた、角度的に離間した位置である。
【0036】
操作可能なインプラントの一実施形態によると、操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも2つの角度的に離間した位置で相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合されてよい。
【0037】
操作可能な要素は、;星歯車、及び第1の歯車と相互接続するために少なくとも部分的に摩擦を用いる構造体又はホイールのうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0038】
一実施形態によると、操作デバイスは第2の歯車系を更に備え、第2の歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させ、第1の歯車系の第1の歯車は、第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続され、これによって第1の歯車系は第2の歯車系に直列に接続され、これにより、第1の歯車系は、第1の力及び第1の速度を有する機械的仕事を受信して、第2の異なる力及び第2の異なる速度を有する機械的仕事を出力し、第2の歯車系は、第1の歯車系からの出力された機械的仕事を入力として受信して、第3の異なる力及び第3の異なる速度を有する機械的仕事を出力する。
【0039】
以上の実施形態のいずれにおける第1の歯車系及び第2の歯車系は、第1の歯車系及び第2の歯車系の回転軸に沿って同軸に位置決めされてよい。
【0040】
第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第2の歯車は、回転可能な構造体より小さな直径を有してよく、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置されてよく、これによって回転可能な構造体は、第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第2の歯車と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つは少なくとも部分的に電気モータの内側に配置される。
【0041】
第2の歯車系の第1の歯車及び第2の歯車は、回転可能な構造体より大きな直径を有してよく、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置されてよく、これによって第2の歯車系の第1の歯車及び第2の歯車は、回転可能な構造体と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより電気モータは少なくとも部分的に第2の歯車系の内側に配置される。
【0042】
一実施形態によると、第1の歯車系から第2の歯車系に力を伝送するために、第1の歯車系の第1の歯車を第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続する、径方向に延在する接続構造体を更に備える。
【0043】
操作可能なインプラントの第1の歯車系は第3の歯車を備えてよく、第3の歯車の内側は、第1の歯車の外側と同数の歯を備えてよい。第3の歯車の歯は、第1の歯車の歯と相互係合するよう適合され、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して、角度的に離間した位置に沿って回転する。
【0044】
第1の歯車系の第1の歯車は、第3の歯車を介して、第2の歯車系の操作可能な要素に間接的に接続されてよい。
【0045】
操作可能な要素の回転可能な構造体は、円形に分散されたコイルの内側に径方向に配置されてよいか、又は円形に分散されたコイルの外側に径方向に配置されてよい。
【0046】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、コイルが操作デバイスの操作中に取り囲まれたままとなるようにコイルを取り囲むよう適合されたコイルエンクロージャを更に備える。
【0047】
一実施形態によると、第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第1の歯車は、径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続されてよい。
【0048】
操作可能なインプラントのねじ山付き部材は、第1のリザーバの容積を変えるための第1のリザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続されてよい。
【0049】
ねじ山付き部材は、第2のリザーバの容積を変えるための第2のリザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続されてよい。ねじ山付き部材により、第1の方向に第1のリザーバの可動壁部分を運動させると、第1のリザーバは膨張してリザーバの容積は増加し、一方、ねじ山付き部材により、第1の方向に第2のリザーバの可動壁を運動させると、第2のリザーバは収縮して第2のリザーバの容積は減少する。
【0050】
以上の実施形態のいずれにおける第1のリザーバは、第1の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通してよく、第2のリザーバは第2の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通してよい。歯車系、及びねじ山付き部材との歯車系の直接又は間接的接続を介して、第1の方向へ電気モータを操作すると:第1のリザーバから、第1の液圧によって操作可能な身体係合部分へ流体が輸送され、第2の液圧によって操作可能な身体係合部分から、第2のリザーバへ流体が輸送される。
【0051】
以上の実施形態のいずれにおけるリザーバは:円形及びドーナツ状のうちの少なくとも1つの形状であってよい。
【0052】
医療デバイスの一実施形態によると、操作デバイスは操作デバイスを取り囲む円形リザーバを備えてよく、円形リザーバは、円形リザーバを圧縮及び膨張させるように適合された可動壁部分を備えてよく、これによってリザーバの容積を変え、可動壁部分は操作デバイスに接続されてよく、操作デバイスの操作は円形リザーバの容積を変える。
【0053】
操作可能なインプラントの一実施形態によると、リザーバの壁の一部は:ベロー構造;線維症に被覆されていても運動を可能とするよう適合された形状;及びプレート状表面のうちの少なくとも1つを備え、全ての場合において、少なくとも1つの可動壁部分の運動が可能であり、リザーバの圧縮及び/又は膨張が可能である。
【0054】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは蠕動ポンプを更に備え、この蠕動ポンプは流体輸送用の中空部材、及び中空部材と係合し、圧縮するように適合された操作可能な圧縮部材を備える。操作可能なインプラントの第1の歯車は圧縮部材と直接又は間接的に接続されてよく、電気モータの操作は流体が中空部材へ輸送されるように圧縮部材を操作する。操作可能な圧縮部材は以上の実施形態のいずれの第3の歯車に接続してよい。
【0055】
蠕動ポンプの中空部材は、少なくとも部分的に同一の軸平面内にある操作デバイスを少なくとも部分的に取り囲むよう適合されたループ又はループの一部を形成してよい。操作デバイスは圧縮部材を推進するよう適合されてよく、これによって圧縮部材はループ又はループの一部の外周に向けて中空部材を圧縮する。
【0056】
一実施形態によると、操作デバイスは交番電流(AC)モータを備え、操作デバイスは更に、交番電流モータを制御するために交番電流の周波数を変更するための周波数コンバータを備える。
【0057】
操作可能なインプラントの一実施形態によると、操作可能なインプラントは、身体の外側から伝送される無線エネルギを受信するよう適合された受信ユニットを備える別個のユニットを更に備える。受信ユニットは、磁場、電場又は電磁場の形態で受信した無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを備えてよい。
【0058】
以上の実施形態における受信ユニットは、少なくとも第1の巻付け数を有する第1のコイル、及び少なくとも第2の異なる巻付け数を有する第2のコイルを備えてよい。
【0059】
一実施形態によると、別個のユニットは皮下、及び腹壁の皮下のうちの少なくとも1つに配置されるよう適合されてよい。
【0060】
以上の実施形態のいずれか1つによる操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントの少なくとも一部を線維症、筋膜及び筋層のうちの少なくとも1つに、患者の皮下空間の内側に向けて固定するための少なくとも1つの固定部分を更に備えてよい。
【0061】
以上の実施形態のいずれか1つによる操作可能なインプラントは、操作デバイスと、別個のユニットとを接続している距離要素を備えてよく、距離要素は別個のユニットと操作デバイスとの間で電気エネルギを伝送するように適合された導線を更に備えてよい。距離要素は、腹壁の筋層を介して配置されるように、及び/又は、皮下空間に面する筋膜へ固定されるように適合されてよい。
【0062】
一実施形態によると、距離要素は可撓性を有してよく、これによって第1及び第2ユニットは互いに対して可動である。
【0063】
以上の実施形態のいずれにおける別個のユニットは。液圧式インプラントに流体を供給するためのリザーバを備えてよい。
【0064】
以上の実施形態のいずれにおける距離要素は、リザーバの寸法を制御するために操作デバイスから別個のユニットへ、又はその逆方向に流体を輸送するための流体導管を備えてよい。距離要素は更に、操作デバイスから別個のユニットへ機械的仕事を伝送するよう適合された機械的伝送部材を備えてよい。機械的伝送部材は:液圧力を伝送するための液圧チューブ;回転力を伝送するための回転シャフト;回転力を伝送するための柔軟部材;ワイヤ;ベルト;ロッド;ウォーム歯車;及び回転力を約90度変更するための歯車から選択される機械的伝送部材を備えてよい。
【0065】
操作可能なインプラントは、埋入時に操作デバイス及び別個のユニットが体液から密閉されるように、操作デバイス及び別個のユニットを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよい。
【0066】
操作デバイス及び別個のユニットのうちの少なくとも1つは、受信ユニットで受信された電気エネルギを保存するように適合された電池を備えてよい。別個のユニットは:リザーバ、及び/又は液圧によって操作可能な身体係合部分のうちの少なくとも1つに流体を供給するための注入口を更に備えてよい。
【0067】
エネルギ受信ユニットから離れた別個のユニットは、無線エネルギ伝送と干渉しないよう。金属製部品及び/又は磁化可能部品及び/又は磁性部品を備えなくてよい。
【0068】
別個のユニットは更に:操作デバイス;及び身体係合部分のうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つのパラメータを制御するための制御ユニットを備えてよい。
【0069】
別個のユニットは、患者の身体の外部にある外部ユニットと無線通信するように適合された通信ユニットを備えてよい。
【0070】
一実施形態では、操作可能なインプラントは液圧ポンプを備えてよく、液圧ポンプは:ポンプとして作用する機械的仕事によって運動する壁を有する少なくとも1つのリザーバ;ポンプとして作用する流体を運動させるために容積が変化する、少なくとも1つのリザーバ;少なくとも1つの無弁ポンプ;少なくとも1つの弁ポンプ;少なくとも1つの蠕動ポンプ;少なくとも1つの膜ポンプ;少なくとも1つの歯車ポンプ;及び少なくとも1つのベローポンプ
から選択される。
【0071】
操作可能なインプラントは電気モータを備えてよく、電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される。
【0072】
患者の身体に埋入するように適合された操作可能なインプラント。上記操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備え、操作デバイスはアキシャル型電気モータを備え、このアキシャル型電気モータは:電気モータの回転軸の周囲に円形に分散されたコイルのセット;上記磁石と少なくとも部分的に径方向に重なり径方向に延在する回転可能な構造体に接続された磁石のセットを備え、これにより、上記コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって軸方向に推進し、回転可能な構造体を回転軸の周囲で回転させる。操作可能なインプラントは歯車系を更に備え、この歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。歯車系及びアキシャル型電気モータは、電気モータの回転軸に沿って同軸に配置され、可動部品の個数が少ない小型の設計を生成する。
【0073】
操作可能な要素は:遊星歯車、及び第1の歯車と相互接続するために少なくとも部分的に摩擦を用いる構造体又はホイールのうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0074】
一実施形態によると、第1のコイルのセットは、電気モータの回転軸の周囲に円形に分散され、磁化可能なコア構造体上に位置決めされる。径方向に延在する回転可能な構造体は回転可能なディスクを備え、磁化可能なコア構造体及び回転可能なディスクは、同軸に位置決めされ、回転可能なディスクは、操作可能な要素に接続された駆動シャフトに接続される。
【0075】
一実施形態によると、操作デバイスは更に、第2のコイルのセットを備える第2の磁化可能なコア構造体を備え、第2の磁化可能なコア構造体は回転可能なディスクの磁石と少なくとも部分的に重なるように同軸に位置決めされ、これによって第1のコイルのセットはその第1の側に磁石を推進し、第2のコイルのセットはその第2の側に磁石を推進する。
【0076】
一実施形態によると、第1及び第2のコイルのセットのうちの少なくとも1つの円形形状の周径は、第1の歯車の内径より小さく、第1及び第2のコイルのセットは第1の歯車と同一の軸平面内に位置決めされ、これによりアキシャル型電気モータは歯車系の内側に少なくとも部分的に配置される。
【0077】
一実施形態によると、回転ディスクは操作可能な要素に直接接続される。
【0078】
操作可能なインプラントは、コイルが操作デバイスの操作中に磁石から離されて取り囲まれたままとなるように、コイルを取り囲むよう適合されたコイルエンクロージャを更に備えてよい。
【0079】
一実施形態によると、操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と、1つの位置、2つの位置、3つの位置、4つ以上の位置のうちの1つで相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合される。上記2つ、3つ及び4つの位置は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた、角度的に離間した位置である。
【0080】
操作可能なインプラントの操作デバイスは第2の歯車系を更に備えてよく、第2の歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。第1の歯車系の第1の歯車は、第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続され、これによって第1の歯車系は第2の歯車系に直列に接続され、これにより、第1の歯車系は、第1の力及び第1の速度を有する機械的仕事を受信して、第2の異なる力及び第2の異なる速度を有する機械的仕事を出力し、第2の歯車系は、第1の歯車系からの出力された機械的仕事を入力として受信して、第3の異なる力及び第3の異なる速度を有する機械的仕事を出力する。
【0081】
第1の歯車系及び第2の歯車系は、第1の歯車系及び第2の歯車系の回転軸に沿って同軸に位置決めされてよい。
【0082】
操作可能なインプラントは、第1の歯車系から第2の歯車系に力を伝送するために、第1の歯車系の第1の歯車を第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続する、径方向に延在する接続構造体を更に備えてよい。
【0083】
以上の実施形態のいずれにおける第1の歯車系は第3の歯車を備え、第3の歯車の内側は、第1の歯車の外側と同数の歯を備てよい。第3の歯車の歯は、第1の歯車の歯と相互係合するよう適合されてよく、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して、角度的に離間した位置に沿って回転する。
【0084】
一実施形態によると、第1の歯車系の第1の歯車は、以上の実施形態のいずれにおける第3の歯車を介して、第2の歯車系の操作可能な要素に間接的に接続される。
【0085】
第1の歯車系第1の歯車は、径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続されてよい。
【0086】
一実施形態によると、ねじ山付き部材は、リザーバの容積を変えるために第1又は第2のリザーバの可動壁に直接又は間接的に接続されてよい。
【0087】
一実施形態によると、ねじ山付き部材により、第1の方向に第1のリザーバの可動壁を運動させると、第1の流体リザーバは膨張して第1の流体リザーバの容積は増加し、一方、ねじ山付き部材により、第1の方向に第2のリザーバの可動壁を運動させると、第2のリザーバは収縮して第2のリザーバの容積は減少する。
【0088】
操作可能なインプラントの第1のリザーバは、第1の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通してよく、第2のリザーバは第2の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通し、ここでは、歯車系、及びねじ山付き部材との歯車系の直接又は間接的接続を介して、第1の方向へ電気モータを操作すると:第1のリザーバから、第1の液圧によって操作可能な身体係合部分へ流体が輸送され、第2の液圧によって操作可能な身体係合部分から、第2のリザーバへ流体が輸送される。
【0089】
以上の実施形態のいずれにおけるリザーバは、円形及びドーナツ状のうちの少なくとも1つの形状であってよい。一実施形態では、操作デバイスは操作デバイスを取り囲む円形リザーバを備え、円形リザーバは、円形リザーバを圧縮及び膨張させるように適合された可動壁部分を備えることによってリザーバの容積を変え、可動壁部分は操作デバイスに接続され、操作デバイスの操作は円形リザーバの容積を変える。
【0090】
リザーバの壁の一部は:ベロー構造;線維症に被覆されていても運動を可能とするよう適合された形状;及びプレート状表面のうちの少なくとも1つを備えてよく、全ての場合において、少なくとも1つの可動壁部分の運動が可能であり、リザーバの圧縮及び/又は膨張が可能である。
【0091】
操作可能なインプラントは蠕動ポンプを更に備え、蠕動ポンプは流体輸送用の中空部材、及び中空部材と係合し、圧縮するように適合された操作可能な圧縮部材を備える。第1の歯車は圧縮部材と直接又は間接的に連通しており、これによって電気機械の操作は流体が中空部材へ輸送されるように圧縮部材を操作する。
【0092】
操作可能な圧縮部材は、以上の実施形態のいずれの第3の歯車に接続する、実施形態22に記載の操作可能なインプラント。
【0093】
蠕動ポンプの中空部材は、少なくとも部分的に同一の軸平面内にある操作デバイスを少なくとも部分的に取り囲むよう適合されたループ又はループの一部を形成する。操作デバイスは圧縮部材を推進するよう適合されており、これによって圧縮部材はループ又はループの一部の外周に向けて中空部材を圧縮する。
【0094】
一実施形態によると、操作デバイスは交番電流(AC)モータを備え、操作デバイスは更に、交番電流モータを制御するために交番電流の周波数を変更するための周波数コンバータを備える。
【0095】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは、身体の外側から伝送される無線エネルギを受信するよう適合された受信ユニットを備える別個のユニットを更に備えてよい。上記別個のユニットは、皮下、及び腹壁の皮下のうちの少なくとも1つに配置されるよう適合されてよい。上記別個のユニットは、液圧式インプラントに流体を供給するためのリザーバを備えてよい。
【0096】
一実施形態によると、受信ユニットは、磁場、電磁場の形態で受信した無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを備える。受信ユニットは、少なくとも第1の巻付け数を有する第1のコイル、及び少なくとも第2の異なる巻付け数を有する第2のコイルを備えてよい。
【0097】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントの少なくとも一部を線維症、筋膜及び筋層のうちの少なくとも1つに、患者の皮下空間の内側に向けて固定するための少なくとも1つの固定部分を備えてよい。
【0098】
操作可能なインプラントは更に、操作デバイスと、別個のユニットとを接続している距離要素を備えてよく、距離要素は別個のユニットと操作デバイスとの間で電気エネルギを伝送するように適合された導線を備えてよい。
【0099】
距離要素は、腹壁の筋層を介して配置されるように、及び/又は、皮下空間に面する筋膜へ固定されるように適合されてよい。
【0100】
距離要素は可撓性を有してよく、これによって第1及び第2ユニットは互いに対して可動である。
【0101】
以上の実施形態のいずれにおける距離要素は、リザーバの寸法を制御するために操作デバイスから、又はその逆方向に流体を輸送するための流体導管を備えてよい。
【0102】
距離要素は更に、操作デバイスから別個のユニットへ機械的仕事を伝送するよう適合された機械的伝送部材を備えてよい。機械的伝送部材は:液圧力を伝送するための液圧チューブ;回転力を伝送するための回転シャフト;回転力を伝送するための柔軟部材;ワイヤ;ベルト;ロッド;ウォーム歯車;及び回転力を約90度変更するための歯車から選択される機械的伝送部材であってよい。
【0103】
操作可能なインプラントは、埋入時に操作デバイス及び別個のユニットが体液から密閉されるように、操作デバイス及び別個のユニットを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよい。
【0104】
操作デバイス及び別個のユニットのうちの少なくとも1つは、受信ユニットで受信された電気エネルギを保存するように適合された電池を備えてよい。
【0105】
以上の実施形態のいずれにおける別個のユニットは、上記以外又は上記のリザーバ及び液圧によって操作可能な身体係合部分のうちの少なくとも1つに流体を供給するための、注入口を備えてよい。
【0106】
一実施形態では、エネルギ受信ユニットから離れた別個のユニットは:金属製部品、磁化可能部品及び磁性部品のうちの少なくとも1つを備えなくてよい。
【0107】
別個のユニットは更に:操作デバイス;及び身体係合部分のうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つのパラメータを制御するための制御ユニットを備えてよい。
【0108】
別個のユニットは、患者の身体の外部にある外部ユニットと無線通信するように適合された通信ユニットを備えてよい。
【0109】
一実施形態によると、以上の実施形態のいずれにおけるコイルエンクロージャは:炭素材料;ホウ素材料;材料の混合物;Peek(登録商標)材料;材料の合金;金属材料;チタン;アルミニウム;セラミック材料;ポリマー材料;ポリウレタン;ポリエーテルエーテルケトンシリコーン;及びParylene(登録商標)被覆シリコーンから選択される材料を含んでよい。
【0110】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントの操作デバイスは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータを備えてよい。
【0111】
患者の身体に埋入されるよう適合された、操作可能なインプラントを更に提供する。上記操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備える。操作デバイスは、複数のコイルを備える静止部及び複数の磁石を備える可動部を備える電気モータを備えてよく、これにより、上記コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって推進し、これに伴って可動部を推進する。操作デバイスは更に、静止部のコイルを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを備えてよく、これにより、埋入時に静止部のコイルを身体由来の流体から密閉できるように、静止部と、含まれている磁石を有する推進された可動部との間にシールが生成される。
【0112】
一実施形態によると、操作デバイスは更に、操作デバイス及び身体係合部分のうちの少なくとも1つを制御するための制御ユニットを備え、エンクロージャは、コイル及び制御ユニットを取り囲むよう適合される。
【0113】
操作可能なインプラントの操作デバイスは更に、患者の身体の外側から供給される無線エネルギから得られるエネルギを間接的に受信するよう適合された、少なくとも1つの電気回路を備えてよく、エンクロージャは、コイル及び電気回路を取り囲むよう適合される。
【0114】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、磁場、電場又は電磁場の形態で受信した無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを備える別個の無線エネルギ受信ユニットを備える。
【0115】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、受信ユニットが電気モータの静止部又は可動部の金属及び/又は磁性部品によって実質的に影響されないままとなるように、受信ユニットと電気モータとの間にある距離を生成するよう適合された距離要素を備える。
【0116】
以上の実施形態のいずれにおける電気モータはアキシャル型電気モータであってよく、このモータにおいて:コイルは、埋入可能な電気モータの回転軸の周囲に円形に分散され、これによってコイルの螺旋の中心軸は埋入可能な電気モータの軸方向に、回転軸に対して平行に延在し;可動部は径方向に延在する回転子を備え、回転子上において、磁石が回転軸の周囲に円形に分散され、磁石は軸方向においてコイルに面し、これによって磁石は上記コイルに少なくとも部分的に径方向に重なり、これにより、上記コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって軸方向に推進し、電気モータの回転軸の周囲での回転子の回転を発生させる。
【0117】
代替実施形態では、電気モータはラジアル型電気モータであってよく:コイルは、埋入可能な電気モータの回転軸の周囲に円形に分散され、これによってコイルの螺旋の中心軸は埋入可能な電気モータの回転軸の径方向に、回転軸に対して略垂直に延在し;可動部は軸方向に延在する回転子を備えてよく、回転子上において、磁石が回転軸の周囲に円形に分散され、磁石は径方向においてコイルに面し、これによって磁石は上記コイルに少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより、上記コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって推進し、電気モータの回転軸の周囲での回転子の回転を発生させる。
【0118】
代替実施形態では、電気モータはリニア型電気モータであり:コイルは、可動部の運動方向に沿って直線状に分散され;可動部は、可動部の運動方向に沿って直線状に分散された磁石を備え、これにより、コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって推進し、可動部の直線運動を発生させる。
【0119】
埋入可能な電気モータは、交番電流(AC)電気モータであってよく、制御ユニットは、交番電流電気モータを制御するために交番電流の周波数を変更するための、周波数コンバータを備えてよい。
【0120】
一実施形態によると、埋入可能な電気モータは更に、埋入時に身体由来の流体から可動部を密閉できるように、可動部を取り囲むよう適合された第2のエンクロージャを備える。
【0121】
第2のエンクロージャは第1のエンクロージャに密閉状態で接続されてよく、これによって、可動部と静止部との間のエンクロージャの壁は、第1のエンクロージャ及び第2のエンクロージャ両方の密閉に関わる。第1及び/又は第2のエンクロージャは:炭素材料;ホウ素材料;材料の混合物;Peek(登録商標)材料;材料の合金;金属材料;チタン;アルミニウム;セラミック材料;ポリマー材料;ポリウレタン;ポリエーテルエーテルケトン;シリコーン;及びParylene(登録商標)被覆シリコーンから選択される材料を含んでよい。
【0122】
一実施形態によると、第2のエンクロージャは第1のエンクロージャに密閉状態で接続され、これにより、可動部及び、可動部と静止部との間の距離要素の両方は、第2のエンクロージャによって密閉される。
【0123】
電気モータの回転部から第1の力及び速度を有する機械的仕事を入力として受信し、異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された歯車系を更に備えてよい。
【0124】
歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を更に備えてよい。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合されてよく、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0125】
一実施形態によると、第2の歯車は比較的小さい直径を有し、また少なくとも部分的に、可動部及び静止部のうちの少なくとも1つと同一の軸平面内に配置され、これにより、可動部及び静止部のうちの少なくとも1つは第2の歯車と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより歯車系は少なくとも部分的に電気モータの内側に配置される。
【0126】
操作可能なインプラントは、操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と、1つの位置、2つの位置、3つの位置、4つ以上の位置のうちの少なくとも1つで相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合されてよく、上記2つ、3つ及び4つの位置は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた、角度的に離間した位置である。
【0127】
一実施形態によると、操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも2つの角度的に離間した位置で相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合される。
【0128】
以上の実施形態のいずれにおける操作デバイスは更に:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備える、第2の歯車系を備えてよく、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。第1の歯車系の第1の歯車は、第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続され、これによって第1の歯車系は第2の歯車系に直列に接続され、これにより、第1の歯車系は、第1の力及び第1の速度を有する機械的仕事を受信して、第2の異なる力及び第2の異なる速度を有する機械的仕事を出力し、第2の歯車系は、第1の歯車系からの出力された機械的仕事を入力として受信して、第3の異なる力及び第3の異なる速度を有する機械的仕事を出力する。
【0129】
以上の実施形態のいずれにおける第1の歯車系及び第2の歯車系は、第1の歯車系及び第2の歯車系の回転軸に沿って同軸に位置決めされる。
【0130】
第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第2の歯車は、以上の実施形態のいずれの回転可能な構造体より小さな直径を有してよく、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置され、これによって回転可能な構造体は、第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第2の歯車と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つは少なくとも部分的に電気モータの内側に配置される。
【0131】
一実施形態では、第2の歯車系の第1の歯車及び第2の歯車は、回転可能な構造体より大きな直径を有してよく、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置され、これによって第2の歯車系の第1の歯車及び第2の歯車は、回転可能な構造体と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより電気モータは少なくとも部分的に第2の歯車系の内側に配置される。
【0132】
操作可能なインプラントは、第1の歯車系から第2の歯車系に力を伝送するために、第1の歯車系の第1の歯車を、第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続する、径方向に延在する接続構造体を更に備えてよい。
【0133】
第1の歯車系は第3の歯車を備えてよく、第3の歯車の内側は、第1の歯車の外側と同数の歯を備えてよく、第3の歯車の歯は、第1の歯車の歯と相互係合するよう適合されてよく、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して、角度的に離間した位置に沿って回転する。
【0134】
一実施形態によると、第1の歯車系の第1の歯車は、実施形態の第3の歯車を介して、第2の歯車系の操作可能な要素に間接的に接続される。
【0135】
以上の実施形態のいずれにおける回転可能な構造体は、円形に分散されたコイルの内側に径方向に配置されてよい。
【0136】
回転可能な構造体は、円形に分散されたコイルの外側に径方向に配置されてよい。
【0137】
以上の実施形態のいずれにおいて、コイルは、操作デバイスの操作中、取り囲まれたままとなってよい。
【0138】
第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第1の歯車は、径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続されてよい。ねじ山付き部材は、リザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続されてよい。
【0139】
以上の実施形態のいずれにおいて、操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントの少なくとも一部を、線維症、筋膜及び筋層のうちの少なくとも1つに、患者の皮下空間の内側に向けて固定するための少なくとも1つの固定部分を備えてよい。
【0140】
操作可能なインプラントは、身体の外側から伝送される無線エネルギを受信するよう適合された受信ユニットを備える別個のユニットを更に備えてよい。
【0141】
操作可能なインプラントは、液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通した第1のリザーバを更に備えてよい。操作デバイスは:第1のリザーバから液圧によって操作可能な身体係合部分への流体の輸送を引き起こすよう適合されてよい。
【0142】
リザーバの壁の一部は:ベロー構造、線維症に被覆されていても運動を可能とするよう適合された形状、及びプレート状表面のうちの少なくとも1つを備えてよく、全ての場合において、少なくとも1つの可動壁部分の運動が可能であり、リザーバの圧縮及び/又は膨張が可能である。
【0143】
一実施形態によると、操作デバイスは、第1のリザーバから液圧によって操作可能な身体係合部分への流体の輸送のための液圧ポンプを備える。液圧ポンプは:ポンプとして作用する機械的仕事によって運動する壁を有する少なくとも1つのリザーバ;ポンプとして作用する流体を運動させるために容積が変化する、少なくとも1つのリザーバ;少なくとも1つの無弁ポンプ;少なくとも1つの弁ポンプ;少なくとも1つの蠕動ポンプ;少なくとも1つの膜ポンプ;少なくとも1つの歯車ポンプ;及び少なくとも1つのベローポンプから選択される液圧ポンプであってよい。
【0144】
電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータであってよい。
【0145】
操作デバイスは:無線エネルギを受信するための受信ユニットと、第1の力及び速度を有する機械的仕事を受信し、第2の異なる力及び第2の異なる速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された、第1の歯車系とを備える、第1のユニット;電気エネルギを機械的仕事に変換するよう適合された電気モータを備える、第2のユニット;並びに第1のユニットから第2のユニットに電気エネルギを伝送するための導線と、第2のユニットの電気モータから第1のユニットの歯車系へ機械的仕事を伝送するよう適合された、機械的伝送部材とを備える、距離要素を備え、この距離要素は、無線エネルギ受信時に受信ユニットが第2のユニットによって実質的に影響されないよう、第1のユニット及び第2のユニットを分離するよう適合される。
【0146】
一実施形態によると、第2のユニットは、第1の歯車系からの、異なる第2の力及び異なる第2の速度を有する機械的仕事出力を、入力として受信し、第3の異なる力及び第3の異なる速度を有する機械的仕事を出力するよう適合され、第2のユニットの歯車系は、距離要素の機械的伝送部材を介して、第1のユニットの歯車系に直列に接続される。
【0147】
第1のユニットは、第1の力及び速度を有する機械的仕事を入力として受信し、異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された第2の歯車系を備えてよい。第2の歯車系は、第1の歯車系に直列に接続されてよい。
【0148】
操作可能なインプラントの第1のユニットは、次の部位:皮下;腹壁の皮下;及び腹部内のうちの少なくとも1つに配置されるよう適合されてよい。
【0149】
モータは磁性材料を備えてよく、第1のユニットは、無線エネルギ伝送中に、第2のユニットの磁性材料によって実質的に影響されないか、又は重大な影響を受けないよう適合されてよい。
【0150】
第1のユニットは、液圧によって操作可能な身体係合部分に流体を供給するためのリザーバを備えてよい。
【0151】
第1のユニットは、液圧によって操作可能な身体係合部分に動力供給するために、機械的仕事を液圧動力に変換するよう適合された、液圧ポンプを備えてよく、液圧ポンプは、第1の歯車系又は第2の歯車系の力の出力部に接続される。
【0152】
操作可能なインプラントは歯車系を更に備えてよく、上記歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備える。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合する。操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。歯車系及びアキシャル型電気モータは電気モータの回転軸に沿って同軸に配置されている。
【0153】
一実施形態によると、操作可能な要素は、遊星歯車、及び第1の歯車と相互接続するために少なくとも部分的に摩擦を用いる構造体又はホイールのうちの少なくとも1つを備える。
【0154】
電気モータの回転軸の周囲に円形に分散された第1のコイルのセットは、磁化可能なコア構造体上に位置決めされてよく、径方向に延在する回転可能な構造体は回転可能なディスクを備えてよい。磁化可能なコア構造体の表面部分及び回転可能なディスクは、同軸に位置決めされ、回転可能なディスクは、操作可能な要素に接続された駆動シャフトに接続される。
【0155】
一実施形態では、操作デバイスは:力の出力部を有する電気モータ;電気モータの力の出力部に接続された歯車系であって、操作可能な要素と、第1の個数の歯を外側の周上に備える中空円筒形状の第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車とを備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる、歯車系;並びに歯車系の第1歯車に接続され、身体係合部分に直接又は間接的に動力を供給するように適合された歯車系の力の出力部であって、歯車系の力の出力部は、動力供給するため身体係合部分に磁気的に直接又は間接的に接続するための磁性連結器を備えている歯車系の力の出力部;並びに
操作デバイスを密閉状態で取り囲むためのエンクロージャを備えてよい。
【0156】
一実施形態によると、磁性連結器は、少なくとも1つの磁石、又は磁性材料又は磁化可能材料を備える部分を備えるエンクロージャの内側に設置された内側回転可能な構造体を備える。磁石、又は磁性材料若しくは磁化可能材料を備える部分は、密閉されたエンクロージャを介して身体係合部分に動力を直接又は間接的に供給するため、密閉エンクロージャの外側の対応する回転可能な構造体に動力を伝送するために回転するよう適合されてよい。
【0157】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、身体係合部分に動力を直接又は間接的に供給するため、密閉エンクロージャの外側の対応する回転可能な構造体を更に備えてよい。
【0158】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、作動液を保持するためのリザーバを更に備える。リザーバはリザーバの容積を変えるように適合された可動壁部分を備え、可動壁部分は歯車系の力の出力部に直接又は間接的に接続されてよく、これによって電気モータの操作は歯車系を介してリザーバの容積を変える。
【0159】
一実施形態によると、密閉エンクロージャの外側の対応する回転可能な構造体を更に備える。対応する回転可能な構造体は、径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続される。
【0160】
以上の実施形態のいずれにおいて、ねじ山付き部材は、リザーバの容積を変えるための実施形態4のリザーバの可動壁に直接又は間接的に接続されてよい。
【0161】
操作可能なインプラントは蠕動ポンプを更に備えてよく、蠕動ポンプは流体輸送用の中空部材、及び中空部材と係合し、圧縮するように適合された操作可能な圧縮部材を備てよい。歯車系の力の出力部は磁性連結器を介して圧縮部材と接続し、これによって電気モータの操作は、流体が中空部材へ輸送されるように歯車系を介して圧縮部材を操作する。
【0162】
一実施形態によると、操作デバイスは更に、操作デバイス及び身体係合部分のうちの少なくとも1つを制御するための制御ユニットを備え、エンクロージャは、制御ユニットを備える操作デバイスを取り囲むよう適合される。
【0163】
操作可能なインプラントの操作デバイスは更に、患者の身体の外側から供給される無線エネルギを受信するよう適合された少なくとも1つの受信ユニットを備え、受信ユニットは操作デバイスから離して設置され、エンクロージャは、操作デバイス、並びに操作デバイスと受信ユニットとを接続する距離要素及び受信ユニットの両方を収容するよう適合される。
【0164】
操作可能なインプラントの距離要素は、無線エネルギ受信体と、電気モータ及び磁性連結器のうちの少なくとも1つとの間に距離を設けるように適合され、これによって無線エネルギ受信体は、電気モータ及び磁性連結器の金属及び/又は磁性部品によって実質的に影響されないか、又は重大な影響を受けない。
【0165】
受信ユニットは、磁場、電場又は電磁場の形態で受信した無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを更に備える。
【0166】
操作可能なインプラントの電気モータは:電気モータの回転軸の周囲に円形に分散された複数のコイルであって、これによってコイルの螺旋の中心軸は電気モータの軸方向に、電気モータの回転軸に対して平行に延在する、複数のコイル;及び径方向に延在する回転可能な構造体上に円形に分散された磁石であって、回転可能な構造体上において、磁石が回転軸の周囲に円形に分散され、磁石は軸方向においてコイルに面し、これによって磁石はコイルに少なくとも部分的に径方向に重なり、これにより、コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって軸方向に推進し、電気モータの回転軸の周囲での回転可能な構造体の回転を発生させる、磁石を備える、アキシャル型電気モータであってよい。
【0167】
一実施形態では、電気モータは:埋入可能な電気モータの回転軸の周囲に円形に分散された複数のコイルであって、これによってコイルの螺旋の中心軸は埋入可能な電気モータの径方向に、モータの回転軸に対して略垂直に延在する、複数のコイル;及び軸方向に延在する回転可能な構造体に円形に分散された複数の磁石であって、この磁石において、磁石が回転軸の周囲に円形に分散され、磁石は径方向においてコイルに面し、これによって磁石はコイルに少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより、上記コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって推進し、電気モータの回転軸の周囲での回転可能な構造体の回転を発生させる、複数の磁石を備える、ラジアル型電気モータである。
【0168】
以上の実施形態のいずれにおける電気モータはリニア型電気モータであってよく:コイルは、リニア型電気モータの可動部の運動方向に沿って直線状に分散され;可動部は、可動部の運動方向に沿って直線状に分散された磁石を備え、これにより、コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって推進し、可動部の直線運動を発生させる。
【0169】
操作デバイスの電気モータは、交番電流(AC)電気モータであってよく、制御ユニットは、交番電流電気モータを制御するために交番電流の周波数を変更するための、周波数コンバータを備えてよい。
【0170】
一実施形態によると、エンクロージャは:炭素材料;ホウ素材料;材料の混合物;Peek(登録商標)材料;材料の合金;金属材料;チタン;アルミニウム;セラミック材料;ポリマー材料;ポリウレタン;ポリエーテルエーテルケトン;シリコーン;及びParylene(登録商標)被覆シリコーンから選択される材料を含んでよい。
【0171】
操作デバイスは、リザーバから液圧によって操作可能な身体係合部へ作動液を輸送するための液圧ポンプを備えてよい。
【0172】
一実施形態によると、電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータを含む。
【0173】
電気モータは:ポンプとして作用する機械的仕事によって運動する壁を有する少なくとも1つのリザーバ;ポンプとして作用する流体を運動させるために容積が変化する、少なくとも1つのリザーバ;少なくとも1つの無弁ポンプ;少なくとも1つの弁ポンプ;少なくとも1つの蠕動ポンプ;少なくとも1つの膜ポンプ;少なくとも1つの歯車ポンプ;及び少なくとも1つのベローポンプ
から選択される、備えられた液圧ポンプを駆動するよう適合されてよい。
【0174】
一実施形態によると、電気モータは:電気モータの回転軸の周囲に円形に分散されたコイルのセット;及び上記コイルと少なくとも部分的に軸方向に重なる回転可能な構造体に接続された磁石のセットを備え、これにより、上記コイルに順次エネルギ供給することによって磁石を磁力によって推進し、回転可能な構造体を回転軸の周囲で回転させる。第2の歯車は回転可能な構造体より小さい直径を有し、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置され、これによって、回転可能な構造体は第2の歯車と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これによって歯車系は電気モータの内側に少なくとも部分的に配置される。
【0175】
一実施形態によると、操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と、1つの位置、2つの位置、3つの位置、4つ以上の位置のうちの少なくとも1つで相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合され、上記2つ、3つ及び4つの位置は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた、角度的に離間した位置である。
【0176】
操作可能な要素は、第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と、歯が相互係合しない位置によって隔てられた角度的に離間した位置である少なくとも2つの位置で相互係合するように、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合されてよい。
【0177】
操作デバイスは第2の歯車系を更に備えてよく、第2の歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。第1の歯車系の第1の歯車は、第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続され、これによって第1の歯車系は第2の歯車系に直列に接続され、これにより、第1の歯車系は、第1の力及び第1の速度を有する機械的仕事を受信して、第2の異なる力及び第2の異なる速度を有する機械的仕事を出力し、第2の歯車系は、第1の歯車系からの出力された機械的仕事を入力として受信して、第3の異なる力及び第3の異なる速度を有する機械的仕事を出力する。
【0178】
第1の歯車系及び第2の歯車系は、第1の歯車系及び第2の歯車系の回転軸に沿って同軸に位置決めされてよい。
【0179】
一実施形態によると、第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第2の歯車は、回転可能な構造体より小さな直径を有し、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置され、これによって回転可能な構造体は、第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第2の歯車と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つは少なくとも部分的に電気モータの内側に配置される。
【0180】
第2の歯車系の第1の歯車及び第2の歯車は、実施形態20から組み入れられた回転可能な構造体より大きな直径を有してよく、少なくとも部分的に同一の軸平面内に配置されてよく、これによって第2の歯車系の第1の歯車及び第2の歯車は、回転可能な構造体と少なくとも部分的に軸方向に重なり、これにより電気モータは少なくとも部分的に第2の歯車系の内側に配置される。
【0181】
操作可能なインプラントは、第1の歯車系から第2の歯車系に力を伝送するために、第1の歯車系の第1の歯車を実施形態23の第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続する、径方向に延在する接続構造体を更に備えてよい。
【0182】
第1の歯車系は第3の歯車を備えてよく、第3の歯車の内側は、第1の歯車の外側と同数の歯を備えてよい。第3の歯車の歯は、第1の歯車の歯と相互係合するよう適合されてよく、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して、角度的に離間した位置に沿って回転する。
【0183】
第1の歯車系の第1の歯車は、第3の歯車を介して、第2の歯車系の操作可能な要素に間接的に接続されるよう適合されてよい。
【0184】
以上の実施形態のいずれの回転可能な構造体は、円形に分散されたコイルの内側又は外側に径方向に配置されてよい。
【0185】
操作可能なインプラントのコイルは、操作デバイスの操作中に取り囲まれたままとなるよう適合されてよい。
【0186】
一実施形態によると、第1の歯車系及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの第1の歯車は、径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続される。ねじ山付き部材は、リザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続されてよい。
【0187】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントの少なくとも一部を、線維症、筋膜及び筋層のうちの少なくとも1つに、患者の皮下空間の内側に向けて固定するための少なくとも1つの固定部分を更に備えてよい。
【0188】
一実施形態によると、第1のリザーバは、液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通し、操作デバイスは:第1のリザーバから液圧によって操作可能な身体係合部分への流体の輸送を引き起こすよう適合される。
【0189】
リザーバの壁の一部は:ベロー構造;線維症に被覆されていても運動を可能とするよう適合された形状;及びプレート状表面のうちの少なくとも1つを備えてよく、全ての場合において、少なくとも1つの可動壁部分の運動が可能であり、リザーバの圧縮及び/又は膨張が可能である。
【0190】
操作デバイス及び身体係合部分を備えてよい操作可能なインプラントを更に提供する。操作デバイスは:力の出力を有する電気モータ;及び電気モータの力の出力と身体係合部分との間に位置決めされた開始抵抗遅延部材を備え、開始抵抗遅延部材は、一定時間、身体係合部分と直接又は間接的に接続することによって誘発される弱い力又は弱い摩擦力のうちの少なくとも一方により電気モータを操作可能にするよう適合され、これによって、電気モータは弱い抵抗力でも開始することができる。
【0191】
一実施形態によると、電気モータの力の出力部は歯車系の力の入力部に直接又は間接的に接続されてよい。歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備えてよく、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させ、歯車系は第1の歯車に接続された力の出力部を備える。
【0192】
以上の実施形態のいずれにおいて、操作可能なインプラントは、第1の歯車系と開始抵抗遅延部との間に位置決めされた第2の歯車系を更に備える。第2の歯車系は:第1の歯車系の力の出力部に直接又は間接的に接続された操作可能な要素に接続された力の入力部;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備えてよく、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させ、第2の歯車系は第2の歯車系の第1の歯車に接続された力の出力部を備える。
【0193】
開始抵抗遅延部材は、電気モータの力の出力部と歯車系の力の入力部との間、又は歯車系の力の出力部と身体係合部分との間に位置決めされてよい。
【0194】
代替実施形態では、開始抵抗遅延部材は:第1の歯車系の力の出力部と第2の歯車系の力の入力部との間;及び第2の歯車系の力の出力部と身体係合部分との間のうちの1つに位置決めされる。
【0195】
一実施形態によると、開始抵抗遅延部材はバネを備え、このバネはつる巻バネ又は板バネであってよい。
【0196】
代替実施形態では、開始抵抗遅延部材は機械的遊びを含み、この機械的遊びは:径方向の機械的遊び及び直線的な機械的遊びのうちの1つであってよい。
【0197】
開始抵抗遅延部材は、力の出力部が駆動部材に直接又は間接的に係合する前に電気モータの力の出力部が1/10回転速度、1/8回転速度、1/6回転速度、1/4回転速度、1/2回転速度、及び1回転速度のうちの少なくとも1つを遂行することを可能にする径方向の機械的遊びを含んでよい。
【0198】
一実施形態によると、開始抵抗遅延部材は:第1の歯車系の力の出力部と第2の歯車系の力の入力部との間;及び第2の歯車系の力の出力部と身体係合部分との間のうちの少なくとも1つの間に位置決めされる。開始抵抗遅延部は、力の出力部が駆動部材に係合する前に歯車系の力の出力部が1/10回転速度、1/8回転速度、1/6回転速度、1/4回転速度、1/2回転速度、及び1回転速度のうちの少なくとも1つを遂行することを可能にする径方向の機械的遊びを含んでよく、これによって電気モータの力の出力部が1/10回転速度*歯車系のトランスミッション、1/8回転速度*歯車系のトランスミッション、1/6回転速度*歯車系のトランスミッション、1/4回転速度*歯車系のトランスミッション、1/2回転速度*歯車系のトランスミッション、及び1回転速度*歯車系のトランスミッションのうちの少なくとも1つを遂行することが可能になる。
【0199】
代替実施形態では、開始抵抗遅延デバイスは摩擦クラッチを備えてよい。
【0200】
更なる代替実施形態では、開始抵抗遅延デバイスは遠心力によって操作されるように適合された少なくとも1つの要素を備えてよい。上記少なくとも1つの要素は電気モータに接続されてよく、要素上に掛かる遠心力が遠心遅延力を越えたときに身体係合部分と直接又は間接的に係合するように適合される。
【0201】
一実施形態によると、第1及び/又は第2の歯車系の操作可能な要素は、遠心力に操作されるように適合された要素を備えてよく、これによって歯車系の操作可能な要素は、要素上に掛かる遠心力が遠心遅延力を越えたときに第1の歯車と係合する。
【0202】
電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータであってよい。
【0203】
一実施形態によると、身体係合部分は、液圧によって操作可能な身体係合部分を操作するために作動液を輸送する液圧ポンプに接続された液圧操作可能な身体係合部分である。液圧ポンプは少なくとも1つの可動壁部分を備えるリザーバを備えてよく、上記少なくとも1つの可動壁部分は電気モータと直接又は間接的に接続されてよく、これによって電気モータはリザーバの容積を変えるための可動壁部分を操作するように配置される。
【0204】
一実施形態によると、電気モータの力の出力部は、電気モータの径方向回転力を軸方向往復力に変換するように適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続される。ねじ山付き部材は、リザーバの容積を変えるためのリザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続されてよい。
【0205】
操作可能なインプラントの一実施形態によると、ねじ山付き部材は、第2のリザーバの容積を変えるための第2のリザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続される。
【0206】
ねじ山付き部材により、第1の方向に第1のリザーバの可動壁部分を運動させると、第1の流体リザーバは膨張して第1のリザーバの容積は増加てよい。一方、ねじ山付き部材により、第1の方向に第2のリザーバの可動壁部分を運動させると、第2のリザーバは収縮して第2のリザーバの容積は減少する。
【0207】
一実施形態によると、第1のリザーバは第1の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通し、第2のリザーバは第2の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通する。ねじ山付き部材との接続によって第1の方向へ電気モータを操作すると:第1のリザーバから、第1の液圧によって操作可能なインプラントへ流体が輸送され、第2の液圧操作可能な身体係合部分から、第2の流体リザーバへ流体が輸送される。
【0208】
リザーバは、例えば円形又はドーナツ状であってよい。操作可能なインプラントの一実施形態によると、操作可能なインプラントは操作デバイスを取り囲む円形リザーバを備える。円形リザーバは、円形リザーバを圧縮及び膨張させるように適合された可動壁部分を備えることによってリザーバの容積を変え、可動壁部分は電気モータに接続され、これによって電気モータの操作は円形リザーバの容積を変える。
【0209】
リザーバの壁の一部は:ベロー構造;線維症に被覆されていても運動を可能とするよう適合された形状;及びプレート状表面のうちの少なくとも1つを備えてよく、全ての場合において、少なくとも1つの可動壁部分の運動が可能であり、リザーバの圧縮及び/又は膨張が可能である。
【0210】
一実施形態では、操作可能なインプラントは液圧ポンプを備え、この液圧ポンプは:流体輸送用中空部材;及び中空部材と係合し、それを圧縮するように適合された操作可能な圧縮部材を備える蠕動ポンプを備えてよく、電気モータは圧縮部材と直接又は間接的に接続されており、これによって電気機器の操作は流体が中空部材に輸送されるように圧縮部材を操作する。
【0211】
患者の身体に埋入されるよう適合された操作可能なインプラントを更に提供する。この操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備える。操作デバイスは:操作可能な要素と、第1の個数の歯を外側の周上に備える中空円筒形状の第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車とを備える、第1の歯車系を備える。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合する。操作可能な要素の操作は、上記相互係合位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。操作デバイスは更に:操作可能な要素と、第1の個数の歯を外側の周上に備える中空円筒形状の第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車とを備える、第2の歯車系を備える。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合する。操作可能な要素の操作は、上記少なくとも1つの位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0212】
第1の歯車系の第1の歯車は、第1及び第2の歯車系が単一の歯車系として機能するように第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続されている。
【0213】
一実施形態によると、第1及び第2の歯車系の第1の歯車は偏向可能な壁を備える。操作可能な要素は第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの角度的に離間した位置で第2の歯車の歯と相互係合する。押圧要素の操作は角度的に離間した位置を回転により前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0214】
一実施形態によると、操作可能な要素は、第1の歯車を偏向させるよう、及び第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも2つの角度的に離間した位置及び少なくとも3つの角度的に離間した位置のうちの少なくとも1つにおいて第2の歯車の歯と相互係合する。
【0215】
操作可能なインプラントの一実施形態では、第1及び第2歯車系のうちの少なくとも1つは中空円筒形状の第3の歯車を備える。第3の歯車の内側は第1の歯車の外側と同数の歯を備え、第3の歯車の歯は第1の歯車の歯と相互係合するよう適合され、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して、少なくとも1つの相互係合する位置に沿って回転する。
【0216】
操作可能なインプラントの一実施形態では、第1の歯車系は中空円筒形状の第3の歯車を備え、第3の歯車の内側は第1の歯車系の第1の歯車の外側と同数の歯を備える。第3の歯車の歯は第1の歯車の歯と相互係合するように適合され、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して少なくとも1つの相互係合する位置に沿って回転し、第2の歯車系の操作可能な要素は第1の歯車系の第3の歯車に直接又は間接的に接続された。
【0217】
第1の歯車系は少なくとも部分的に、第2の歯車系の内側に径方向に位置決めされてよく、これによって第2の歯車系は第1の歯車系と軸方向に、少なくとも部分的に重なる。代替実施形態では、第1及び第2の歯車系は第1及び第2の歯車系の回転軸に沿って同軸に位置決めされてよい。
【0218】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、第1の歯車系から第2の歯車系に力を伝送するために、第1の歯車系の第1の歯車を第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続する、径方向に延在する接続構造体を更に備える。
【0219】
埋入時に第1及び第2の歯車系が体液から密閉されるように、第1及び第2の歯車系を密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよい。
【0220】
以上の実施形態のいずれの第1及び第2の歯車系の操作可能な要素は;遊星歯車、及び摩擦面接続部を備える構造体又はホイールのうちの少なくとも1つを更に備えてよい。
【0221】
一実施形態では、操作可能なインプラントは、電気モータを更に備える。電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータを含んでよい。
【0222】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは、第1の歯車系及び電気モータを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよい。このエンクロージャは、密閉状態で取り囲まれた第1の歯車系から第2の歯車系へ力が伝送されるように、回転力のための密閉された出力部を更に備えてよい。
【0223】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは、第1の歯車系、第2の歯車系及び電気モータを密閉状態で取り囲むよう適合された系エンクロージャを更に備えてよい。
【0224】
操作可能なインプラントは、密閉状態で取り囲まれた第2の歯車系から操作可能なインプラントへ力が伝送されるように、回転力のための密閉された出力部を更に備えてよい。
【0225】
操作可能なインプラントは、電気モータを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよく、このエンクロージャは、密閉状態で取り囲まれたモータから第1の歯車系へ力が伝送されるように、回転力のための密閉された出力部を更に備えてよい。
【0226】
操作可能なインプラントは、少なくとも2つのコイル、及び少なくとも1つのコイル;のうちの少なくとも1つを備える電気モータの静止部を密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよい。
【0227】
一実施形態によると、モータの静止部のエンクロージャは壁を備えてよく、操作可能なインプラントは、密閉された壁を介して密閉状態で取り囲まれた静止部から無線で回転力を形成し、少なくとも1つの磁石、磁化可能材料及び少なくとも1つのコイルのうちの少なくとも1つを備えるモータの回転子部を回転させる回転力を形成するように適合されてよく、回転子は第1の歯車系に直接又は間接的に更に接続されるよう適合される。
【0228】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、電気モータの回転子部、並びに第1の歯車系及び第1と第2の歯車系のうちの少なくとも1つを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備える。
【0229】
患者の身体に埋入されるよう適合された操作可能なインプラントを更に提供する。この操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備える。操作デバイスは:磁石又は磁性若しくは磁化可能材料が外部ユニットの可動磁場に沿って運動できるように、埋入時に外部ユニットによって形成された可動磁場に影響を受けるよう適合された少なくとも1つの磁石、少なくとも1つの磁性材料、及び少なくとも1つの磁化可能材料のうちの少なくとも1つを備える。操作デバイスは:外部ユニットの可動磁場に沿って運動する磁石又は磁性材料に推進されるように、少なくとも1つの磁石、磁性材料又は磁化可能材料に直接又は間接的に接続された操作可能な要素と、第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車とを備える、歯車系を更に備える。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合する。操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0230】
以上の実施形態のいずれの操作デバイスは、皮下に埋入されるよう適合されてよく、これは腹部で皮下に埋入するものであってよい。
【0231】
以上の実施形態のいずれにおいて、操作デバイスは第1のユニット及び第2のユニットを備えてよく、少なくとも1つの磁石、磁性材料又は磁化可能材料が第1のユニットに設置され、歯車系が第2のユニットに設置される。
【0232】
操作可能なインプラントは、第1及び第2のユニットの間に一定の距離を設けるよう適合された距離要素を更に備えてよい。距離要素は;腹壁の筋層を介する設置、及び皮下空間の内側の筋膜への固定のうちの少なくとも一方に適合される。距離要素は可撓性を有してよく、これによって第1及び第2のユニットは互いに対して可動である。距離要素は;腹壁の筋膜及び筋層のうちの少なくとも一方に固定するよう適合されてよく、これによって操作デバイスの第1の部分と患者の皮膚との間の距離が制御される。距離要素は、第1のユニットから第2のユニットへ力を伝送するよう適合された機械的伝送部材を備えてよく、これによって力は少なくとも1つの磁石、磁性材料又は磁化可能材料から歯車系の操作可能な要素へ伝送される。
【0233】
一実施形態では、操作可能なインプラントは、患者の体液から密閉するために;操作可能なインプラント、操作デバイス、身体係合部分、第1のユニット、第2のユニット及び距離要素のうちの少なくとも1つを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備える。
【0234】
一実施形態では、エンクロージャは、液圧によって操作可能な身体係合部分に流体を供給するためのリザーバを構成し、これによって少なくとも1つの磁石、磁性材料又は磁化可能材料及び歯車系はリザーバの内側に設置される。
【0235】
操作可能なインプラントは、リザーバの容積を変えるよう適合された可動壁部分を備えるリザーバを更に備え、可動壁部分は歯車系の第1歯車に直接又は間接的に接続され、これによって歯車系の操作はリザーバの容積を変える。
【0236】
歯車系の第1の歯車は、回転力を往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続されてよい。
【0237】
ねじ山付き部材は、リザーバの容積を変えるためのリザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続されてよい。
【0238】
操作可能なインプラントは蠕動ポンプを更に備えてよい。この蠕動ポンプは流体輸送用の中空部材、及び中空部材に係合し圧縮するよう適合された操作可能な圧縮部材を備え、歯車系の第1歯車は圧縮部材と直接又は間接的に接続され、これによって歯車系の操作は、流体が中空部材に輸送されるように圧縮部材を操作する。
【0239】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備える、第2の歯車系を更に備えてよい。操作可能な要素は第1の歯車の内側に係合するよう適合されてよく、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、少なくとも1つの位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させ、第1の歯車系の第1の歯車は、第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続され、これによって第1及び第2の歯車系が単一の歯車系として機能する。
【0240】
第1及び第2の歯車系のうちの1つの操作可能な要素は、遊星歯車、及び回転力を輸送可能にするために少なくとも部分的に摩擦を用いる構造体又はホイールのうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0241】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは:外部ユニットからの無線通信信号の受信;及び外部ユニットへの無線通信信号の送信のうちの少なくとも1つに適合された、無線通信ユニットを更に備えてよい。
【0242】
埋入された操作デバイスに力を供給するための外部ユニットを更に提供する。この外部ユニットは:埋入された操作デバイスのうちの少なくとも1つの磁石又は磁性材料又は磁化可能材料に影響を与えるよう適合された、患者の皮膚の外側に可動磁場を形成するよう適合された外部駆動ユニットを備え、これによって磁石又は磁性材料は外部駆動ユニットの可動磁場に沿って運動する。
【0243】
外部駆動ユニットは、外部ユニットの回転軸の周囲に円形に分散されたコイルのセットを更に備えてよく、これによってコイルへの順次エネルギ供給は、埋入された操作デバイスの磁石又は磁性材料又は磁化可能材料に影響を与えるよう適合された回転磁場を形成し、これによって磁石又は磁性材料は外部駆動ユニットの可動磁場に沿って運動する。
【0244】
外部デバイスユニットは、少なくとも1つの磁石又は磁性材料を備える回転構造を更に備えてよく、回転可能な構造体の回転は、埋入された操作デバイスの磁石又は磁性材料又は磁化可能材料に影響を与えてそれを回転させてよく、これによって磁石又は磁性材料又は磁化可能材料は外部ユニットの回転可能な構造体に沿って回転する。
【0245】
一実施形態によると、外部ユニットは無線通信ユニットを更に備え、この無線通信ユニットは:埋入可能なユニットからの無線通信信号の受信;及び埋入可能なユニットへの無線通信信号の送信のうちの少なくとも1つに適合される。
【0246】
医療システムを更に提供する。この医療デバイスは:以上の実施形態のいずれか1つによる操作可能なインプラント;及び以上の実施形態のいずれか1つによる外部ユニットを備える。
【0247】
以上の実施形態のうちの1つにおいて、操作デバイスは、少なくとも1つの磁石、少なくとも1つの磁性材料、及び少なくとも1つの磁化可能材料のうちの少なくとも1つを保持するように適合され、更に外部で形成された可動な磁場に影響されるよう適合された回転可能な構造体を備え、これによって回転可能位構造体は回転する。
【0248】
操作可能なインプラントは、患者の体液から密閉するために;以上の実施形態のいずれによる回転可能な構造体、以上の実施形態のいずれによるリザーバ、及び以上の実施形態のいずれによるねじ山付き部材のうちの少なくとも1つを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよい。
【0249】
以上の実施形態のいずれにおいて、操作デバイスは、作動液を収容するよう適合されたリザーバ、及びリザーバの容積を変えるための少なくとも1つの可動壁部分を備えてよい。操作デバイスはリザーバの可動壁を操作するよう適合され、操作デバイスはリザーバ内に配置された歯車系を備え、歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0250】
患者の身体に埋入するよう適合された操作可能なインプラントを更に提供する。この操作可能なインプラントは、液圧力を供給するための液圧操作デバイス及び液圧力を受信するよう適合された身体係合部分を備える。液圧操作デバイスは:作動液を含むよう適合され、リザーバの容積を変えるために少なくとも1つの可動壁部分を備えるリザーバ、及び可動壁を操作するよう適合され、リザーバ内に配置された歯車系を備える操作デバイスを備える。歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0251】
操作可能なインプラントの第1の歯車は、回転力を往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続する。
【0252】
ねじ山付き部材は、リザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続してよく、これによって操作デバイスの操作はリザーバの容積を変える。
【0253】
以上の実施形態のいずれか1つによる操作可能なインプラントは、リザーバの内側に配置されて歯車系の操作可能な要素に接続された回転可能な構造体を更に備え、回転可能な構造体は、リザーバの外側の回転磁場と磁気連結するよう適合された少なくとも1つの磁石、少なくとも1つの磁性材料、又は少なくとも1つの磁化可能材料を備え、これによってリザーバの外側の回転磁場はリザーバの内側の回転可能な構造体を推進する。
【0254】
操作可能なインプラントの回転可能な構造体は、複数の磁石を備えた径方向に延在するディスクを備えてよく、複数の磁石は回転磁場と軸方向に磁気連結するよう適合されてよい。
【0255】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、リザーバの内側に位置決めされた回転可能な構造体の回転軸の周囲に円形に分散されて軸方向に位置決めされた複数のコイルを備える駆動ユニットを更に備え、これによってコイルの螺旋の中心軸は軸方向に延在し、回転可能な構造体の回転軸の中心と実質的に平行であるか、又は実質的にその中心に配置され、コイルの順次エネルギ供給は回転可能な構造体を軸方向に推進させる回転磁場を形成する。
【0256】
操作可能なインプラントは、回転可能な構造体の回転軸の周囲に円形に分散された複数の磁石を備える駆動回転可能構造体を備える磁気連結器を更に備えてよい。駆動回転可能構造体は、リザーバの内側に位置決めされた回転可能な構造体と磁気連結するよう適合されてよく、また駆動回転可能構造体は、駆動回転可能構造体を推進するよう適合された電気モータに接続し、これによってリザーバの内側に位置決めされた回転可能構造体は駆動回転可能構造体に沿って回転する。
【0257】
回転可能な構造体は、シリンダの周囲表面に位置決めされた複数の磁石を備える軸方向に延在するシリンダを備えてよく、複数の磁石は回転磁場と径方向に磁気連結するように適合される。
【0258】
操作可能なインプラントは、リザーバの内側に位置決めされた回転可能な構造体の回転軸の周囲に円形に分散されて径方向に位置決めされた複数のコイルを備える駆動ユニットを更に備えてよく、これによってコイルの螺旋の中心軸は径方向に延在し、回転可能な構造体の回転軸と実質的に平行であり、コイルの順次エネルギ供給は回転可能な構造体を推進させる回転磁場を形成する。
【0259】
操作可能なインプラントは、回転可能な構造体の回転軸の周囲に円形に分散された複数の磁石を備える駆動回転可能構造体を備える駆動ユニットを更に備えてよい。駆動回転可能構造体は、リザーバの内側に位置決めされた回転可能な構造体と径方向に磁気連結するよう適合されてよい。駆動回転可能構造体は、駆動回転可能構造体を推進するよう適合された電気モータに接続してよく、これによってリザーバの内側に位置決めされた回転可能な構造体は、その外側に径方向に回転するよう適合された駆動回転可能構造体に沿って回転する。
【0260】
一実施形態によると、駆動ユニットは患者の皮膚の外部に位置決めされ、液圧操作デバイス内の回転可能な構造体を推進するよう適合された外部駆動ユニットである。
【0261】
一実施形態によると、液圧操作デバイスは歯車系の操作可能な要素を推進するよう適合された電気モータを備える。電気モータは:交番電流(AC)電気モータ、直流電流電気モータ、リニア型電気モータ、アキシャル型電気モータ、ラジアル型モータ、3相モータ、2相以上のモータ、圧電モータ、バイメタルモータ、及び形状記憶金属モータから選択される電気モータであってよい。
【0262】
電気モータはリザーバの内側に位置決めされるよう適合されてよい。
【0263】
以上の実施形態のいずれか1つによる操作可能なインプラントは:流体リザーバの壁を貫通すること、リザーバの壁を貫通しないこと、リザーバの外側からリザーバの内側に力を伝送すること、及びモータとリザーバの内側の歯車系との間で力を伝送すること;のうちの少なくとも1つに適合された動力伝送部材を更に備えてよい。
【0264】
動力伝送部材は埋入可能な電気モータ及び歯車系の操作可能な要素に接続されてよく、回転力を電気モータから操作可能な要素へ伝送するよう適合されてよい。
【0265】
操作可能なインプラントは、第2の歯車系を更に備てよく、この第2の歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、少なくとも1つの位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。第1の歯車系の第1の歯車は第2の歯車系の操作可能な要素に接続してよく、これによって第1及び第2の歯車系は単一の歯車系として機能する。
【0266】
一実施形態によると、第1及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの操作可能な要素は;遊星歯車、及び操作可能な要素と第1の歯車との間の直接的又は間接的な摩擦接続を利用するよう適合されたホイール又は構造体のうちの少なくとも1つを備える。
【0267】
液圧操作デバイスは、患者の身体の外側から供給された無線エネルギを受信するよう適合された少なくとも1つの受信ユニットを更に備える。
【0268】
操作可能なインプラントの受信ユニットは、磁場又は電磁場の形態で受信された無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを備える。
【0269】
操作可能なインプラントは、受信ユニットと、リザーバ及び電気モータのうちの少なくとも1つとの間に距離を設けるよう適合された距離要素を更に備えてよく、これによって受信ユニットはリザーバ及び/又は電気モータの金属及び/又は磁性部品に実質的に影響を受けないままである。距離要素は、腹壁の筋層を介した配置、及び皮下空間の内側に面した筋肉の筋膜への固定;のいずれか一方に適合する。
【0270】
一実施形態によると、距離要素は可撓性を有し、これによって無線エネルギリザーバはリザーバ及び/又は電気モータに対して可動である。距離要素は腹壁のうちの少なくとも1つの筋層に固定するよう適合されてよく、これによって埋入可能なユニットの第1の部分と患者の皮膚との間の距離が制御可能になるか、若しくは回転を含む距離要素の運動が最小化されるか、又はその両方が達成される。
【0271】
操作可能なインプラントは、流体をリザーバ、又は液圧によって操作される操作可能なインプラントに直接又は間接的に供給するための注入口を更に備えてよい。
【0272】
機械的仕事を電気エネルギに変換するための埋入可能な発電機を更に提供する。この埋入可能な発電機は:少なくとも1つの磁石、少なくとも1つの磁性材料、又は少なくとも1つの磁化可能材料を備え、可動磁場を形成する外部駆動ユニットと磁気連結するよう適合され、これによって可動磁場に沿って運動する可動構造体を備える。埋入可能な発電機は、可動構造体に接続し、可動構造体の運動を電気エネルギに変換するよう適合された発電機ユニットを更に備える。
【0273】
発電機ユニットは:少なくとも1の磁石を備え、可動構造体に接続された可動発電部分、及び少なくとも1つの磁石と磁気連結している少なくとも1つのコイルを備え、コイルに対する可動発電部分の運動によりコイル内で電流が誘導される。
【0274】
一実施形態によると、可動構造体は回転可能なディスクを備え、少なくとも1つの磁石又は磁性材料は回転可能なディスクに位置決めされ、回転磁場を形成する外部ユニットと磁気連結するよう適合される。発電ユニットは回転可能なディスクに接続された回転発電ユニットであり、これによって、電流を誘導するために回転発電ユニットは回転可能なディスクに沿って回転するか、又はその一部となる。
【0275】
可動構造体は往復運動を行うよう適合され、外部ユニットと磁気連結して往復運動する磁場を形成するよう適合され、これによって往復する磁場に沿って往復運動を行う。
【0276】
一実施形態によると、可動構造体は弾性要素又はバネに接続し、これによって可動構造体は外部ユニットにより供給される磁力によって第1の方向に、また、弾性要素又はバネによって第2の方向に操作可能である。
【0277】
弾性要素は;弾性材料、可撓性材料、弾性の運動を生じさせるよう適合された構造物、及びバネのうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0278】
一実施形態では、発電ユニットはリニア型発電ユニットであってよく、リニア型発電ユニットは:少なくとも1つの磁石を備え、往復運動を行うよう適合された可動構造体に連結されている可動発電部分;及び少なくとも1つの磁石と磁気連結し、これによって可動構造体の往復運動が可動発電部分に伝わり、少なくとも1つのコイルに電流を誘導する少なくとも1つのコイルを備える。
【0279】
一実施形態によると、埋入可能な発電機は、発電ユニットに接続された電池を更に備え、電池は発電ユニットで発生した電気エネルギを保存するよう適合される。
【0280】
埋入可能な発電機は、埋入可能な発電機を密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよく、これによって埋入可能な発電機が患者の体液から密閉される。
【0281】
埋入可能な発電機は、無線通信ユニットを更に備えてよく、無線通信ユニットは:外部ユニットからの無線通信信号の受信、及び外部ユニットへの無線通信信号の送信のうちの少なくとも1つを行うよう適合される。
【0282】
埋入可能な発電機は、皮下に埋入するよう適合されてよく、これは腹部内の皮下のものであってよい。
【0283】
埋入可能な発電機に力を供給するための外部ユニットを更に提供する。この外部ユニットは、埋入可能な発電機のうちの少なくとも1つの磁石、少なくとも1つの磁性材料、又は少なくとも1つの磁化可能材料に影響を与えるよう適合された患者の皮膚の外部にある可動磁場を形成するよう適合された外部駆動ユニットを備え、これによって磁石又は磁性材料は外部駆動ユニットの可動磁場に沿って運動する。
【0284】
一実施形態によると、外部駆動ユニットは、交互にエネルギ供給されるよう適合された電磁石及びエネルギ供給されないよう適合された電磁石のうちの少なくとも1つを備え、これによって埋入可能な発電機のうちの少なくとも1つの磁石又は磁性材料に影響を与えるために交番磁場が形成される。
【0285】
外部駆動ユニットは少なくとも1つの永久磁石を備えてよく、永久磁石の正極は埋入可能な発電機の永久磁石に影響を与えるよう適合され、永久磁石の負極は埋入可能な発電機の永久磁石に影響を与えるよう適合されてよい。少なくとも1つの永久磁石は、正極及び負極が交互に埋入可能発電機の永久磁石に影響を与えるために運動するよう適合されてよい。
【0286】
一実施形態によると、外部駆動ユニットは円形に分散されたコイルのセットを備え、これによってコイルの順次エネルギ供給は、埋入可能な発電機の磁石、磁性材料又は磁化可能材料に影響を与えるよう適合された回転磁場を形成し、これによって磁石、磁性材料又は磁化可能材料は外部駆動ユニットの回転磁場に沿って回転する。
【0287】
一実施形態では、外部ユニットは直線状に分散されたコイルのセットを備え、これによってコイルの順次エネルギ供給は、埋入可能な発電機の磁石又は磁性材料又は磁化可能材料に影響を与えるよう適合された直線可動磁場を形成し、これによって磁石、磁性材料又は磁化可能材料は外部ユニットの直線磁場に沿って運動する。
【0288】
外部ユニットは、少なくとも1つの磁石又は磁性材料を備える回転可能構造体を備えてよく、回転可能構造体の回転は、その回転を発生させる埋入可能な発電機の磁石又は磁性材料に影響を与えてよく、これによって磁石又は磁性材料は外部ユニットの回転可能構造体に沿って回転する。
【0289】
外部駆動ユニットは:磁性材料、永久磁石及び電磁石のうちの少なくとも1つを備える往復運動構造体を備えてよく、往復運動構造体は;a)患者の皮膚に近い第1の部分と患者の皮膚から離れた第2の部分との間で磁性材料、永久磁石若しくは電磁石を運動させ、これによって埋入可能な発電機の磁石若しくは磁性材料に影響を与えるよう適合された往復運動磁場が形成される;又は、b)往復運動構造体が実質的に静止している間に、少なくとも1つの電磁石への電気パルスを間欠的に受信し、磁場の運動を発生させるように適合されてよい。
【0290】
一実施形態によると、外部ユニットは無線通信ユニットを更に備え、無線通信ユニットは:埋入可能な発電機からの無線通信信号の受信、及び埋入可能な発電機への無線通信信号の送信のうちの少なくとも1つを行うよう適合される。
【0291】
患者の身体の内側に電流を発生させるためのシステムを更に提供する。このシステムは:以上の実施形態のいずれか1つによる埋入可能な発電機、及び以上の実施形態のいずれか1つによる外部ユニットを備える。
【0292】
液圧式操作デバイスを備える操作可能な液圧式インプラントを更に提供する。この液圧式操作デバイスは:操作可能な液圧式インプラントを操作するための作動液を含むよう適合されたリザーバ、及び第1の力及び速度の機械的仕事を入力として受信し、異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された歯車系を、密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを備える。リザーバ及び歯車系は埋入時に体液から密閉される。
【0293】
リザーバは、リザーバの容積を変えるための少なくとも1つの可動壁部分を備えてよい。
【0294】
一実施形態では、歯車系はリザーバの容積を変えるための可動壁に接続する。一実施形態では、操作可能な液圧式インプラントは、歯車系に接続され、エンクロージャに取り囲まれた電気モータを更に備える。
【0295】
以上の実施形態のうちの1つにおいて、歯車系は:操作可能な要素、第1の個数の歯を外側の周上に備える中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0296】
操作可能な液圧式インプラントの1つの実施形態では、歯車系の操作可能な要素は電気モータから第1の力及び速度の機械的仕事を受信するよう適合される。歯車系の第1の歯車は、異なる第2の力及び速度を有する機械的仕事を少なくとも1つの壁部分に供給するための少なくとも1つの可動壁部分に直接又は間接的に接続し、これによって電気モータの操作は可動壁部分を運動させ、リザーバの容積を変える。
【0297】
一実施形態では、歯車系の第1の歯車は、径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続し、ねじ山付き部材はリザーバの容積を変えるための可動壁部分に直接又は間接的に接続する。一実施形態では、ねじ山付き部材は、第2のリザーバの容積を変えるための第2の流体リザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続してよい。
【0298】
第1のリザーバの可動壁部分の運動は、第1の方向のねじ山付き部材によって、第1のリザーバを膨張させ、第1のリザーバの容積を増加させ、第2のリザーバの可動壁部分の運動は、第1の方向のねじ山付き部材によって、第2のリザーバを収縮させ、第2のリザーバの容積を減少させる。
【0299】
第1のリザーバは、第1の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通してよく、第2のリザーバは、第2の液圧によって操作可能な身体係合部分と流体連通してよく、第1の方向の電気モータユニットの操作は、ねじ山付き部材との接続によって:第1のリザーバから第1の液圧によって操作可能な身体係合部分への流体の輸送、及び第2の液圧によって操作可能な身体係合部分から第2のリザーバへの流体の輸送を行ってよい。
【0300】
操作可能な液圧式インプラントの一実施形態によると、エンクロージャの壁はリザーバの壁の少なくとも一部を構成し、少なくとも1つの可動壁部分はリザーバと歯車系との間に位置決めされてよく、これによって少なくとも1つの可動壁部分の一部は歯車系を取り囲むエンクロージャの一部からリザーバを分離し、これによって歯車系はリザーバから密閉される。
【0301】
操作可能な液圧式インプラントは、エンクロージャによって取り囲まれた第2の歯車系を更に備え、第2の歯車系は、第1の歯車系の出力部から、異なる第2の力及び速度の機械的仕事を受信し、異なる第3の力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された。
【0302】
第2の歯車系は:操作可能な要素と、第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車とを備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させ、第1の歯車系の第1の歯車は第2の歯車系の操作可能な要素に直接又は間接的に接続し、これによって第1及び第2の歯車系は単一の歯車系として機能する。
【0303】
一実施形態によると、第1及び第2の歯車系のうちの少なくとも1つの操作可能な要素は;遊星歯車、及び摩擦接続を利用するホイール又は構造体のうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0304】
操作可能な液圧式インプラントは、エンクロージャに取り囲まれ、電気モータにエネルギ供給するよう適合された、少なくとも1つの電池を更に備えてよい。
【0305】
一実施形態によると、操作可能な液圧式インプラントは、患者の身体の外側から伝送される無線エネルギを受信するよう適合された受信ユニットを更に備える。
【0306】
受信ユニットはエンクロージャに取り囲まれるよう適合され、これによって受信ユニットは体液から密閉される。
【0307】
操作可能な液圧式インプラントは、受信ユニットと、歯車系及び電気モータのうちの少なくとも1つとの間に一定の距離を設けるよう適合された距離要素を更に備えてよく、これによって、受信ユニットは歯車系及び/又は電気モータの金属及び/又は磁性部品から離される。
【0308】
受信ユニットは、以上の実施形態のいずれか1つによる電池を充電するよう適合されてよい。
【0309】
一実施形態では、操作可能な液圧式インプラントは磁気連結器を更に備え、この磁気連結器は、歯車系の操作可能な要素に接続され、エンクロージャに取り囲まれた第1の部分と、第2の部分とを備え、この第2の部分は:エンクロージャの外側に位置決めされ、電気モータの操作が磁気連結器の第2の部分を操作できるように位置決めされた電気モータに接続され、磁気連結器の第1の部分が磁気連結器の第2の部分に沿って回転し、これによって電気モータがエンクロージャの壁を介して歯車系を推進するように磁気連結器の第1の部分に磁気的に接続する。
【0310】
一実施形態によると、操作可能な液圧式インプラントは、埋入された電気モータを更に備えてよく、第2の部分は埋入可能な電気モータに接続してよい。磁気連結器の第2の部分は、患者の身体の外側から第1ユニットを推進するよう適合された外部駆動ユニットに接続してよい。
【0311】
電気モータは:交番電流(AC)電気モータ、直流電流電気モータ、リニア型電気モータ、アキシャル型電気モータ、ラジアル型モータ、3相モータ、2相以上のモータ、圧電モータ、バイメタルモータ、及び形状記憶金属モータから選択される電気モータであってよい。
【0312】
埋入可能な液圧式ユニットのエンクロージャは:炭素材料;ホウ素材料;材料の混合物;Peek(登録商標)材料;材料の合金;金属材料;チタン;アルミニウム;セラミック材料;ポリマー材料;ポリウレタン;ポリエーテルエーテルケトン;シリコーン;及びParylene(登録商標)被覆シリコーンから選択される材料を含んでよい。
【0313】
患者の身体に埋入するための操作可能なインプラントを提供する。操作可能なインプラントは、身体内のうちの少なくとも1つの筋膜、少なくとも1つの骨筋膜、少なくとも1つの皮質骨層、少なくとも1つの筋層、線維化組織、腹壁のいずれの部位、皮下空間のいずれの部位、及びその周辺領域のうちの少なくとも1つに対して操作可能なインプラントを直接又は間接的に固定するよう適合された少なくとも1つの固定部材と、少なくとも1つの調整可能な距離要素であって、その一端において、操作可能なインプラントの少なくとも一部に直接又は間接的に接続され、その他端において、固定部材に直接又は間接的に接続され、また調整可能な距離要素に接続された操作可能なインプラントの一部と固定部材との間の距離を調製するよう適合された、少なくとも1つの調整可能な距離要素とを備える。
【0314】
操作可能なインプラントは、以下のリスト:操作デバイス;制御ユニット;無線エネルギを受信するための受信ユニット;無線エネルギを受信するためのコイル;磁場又は電磁場を受信するための受信ユニット;磁力伝送連結器;電気回路;操作可能なインプラントの機能を制御するための押しボタン;エネルギ保存デバイス;調整可能な距離要素を調整するための押圧可能な構造物;運動エネルギを発生させるために適合された無線エネルギ、磁場、又は電磁場を受信するための統合された操作デバイス及び受信ユニット;操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むためのケース;各ケース内の操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むための2つ以上のケースより選択される少なくとも一つの部品を備えてよい。少なくとも1つの調整可能な距離要素は:固定部材と、上述の部品のうちの少なくとも1つとの間の距離を調整するよう適合されてよい。
【0315】
操作可能なインプラントの一実施形態によると、少なくとも1つの固定部材は:操作デバイス;制御ユニット;無線エネルギを受信するための受信ユニット;無線エネルギを受信するためのコイル;磁場又は電磁場を受信するための受信ユニット;磁力伝送連結器;電気回路;操作可能なインプラントの機能を制御するための押しボタン;エネルギ保存デバイス;調整可能な距離要素を調整するための押圧可能な構造物;運動エネルギを発生させるために適合された無線エネルギ、磁場、又は電磁場を受信するための統合された操作デバイス及び受信ユニット;操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むためのケース;各ケース内の操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むための2つ以上のケース;以上の部品のうちの2つ以上を備える統合ユニットのうちの少なくとも1つと統合する。少なくとも1つの調整可能な距離要素は:操作可能なインプラントの1つ以上の部品と統合された固定部材と、操作可能なインプラントの1つ以上の部品との間の距離を調整するよう適合される。
【0316】
一実施形態によると、少なくとも1つの調整可能な距離要素は患者の身体の外側から調製可能である。
【0317】
一実施形態によると、少なくとも1つの調整可能な距離要素は患者の身体の外側から電気的に、又は手動で調製可能である。少なくとも1つの調整可能な距離要素は2、3、4つ、又はそれ以上の調整可能な距離要素を備えてよい。
【0318】
一実施形態によると、少なくとも1つの調整可能な距離要素は、距離を調整するために回転運動を直線運動に変換するためのねじ山付き部材を備える。
【0319】
少なくとも1つの調整可能な距離要素若しくは操作可能なインプラントはX線検出可能要素を備えてよく、これによって、少なくとも1つの調整可能な距離要素に調整された距離はX線画像で測定でき、及び/又は、少なくとも1つの調整可能な距離要素若しくは操作可能なインプラントは超音波により検出可能な要素を備えてよく、これによって、少なくとも1つの調整可能な距離要素に調整された距離は超音波により測定できる。
【0320】
操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの部品は皮下に配置するよう適合されてよく、及び/又は操作デバイスは皮下に配置するよう適合されてよい。
【0321】
操作可能なインプラントの操作デバイスは、腹壁のうちの少なくとも1つの筋膜層及び少なくとも1つの筋層のうちの少なくとも1つに固定されるよう適合されてよい。
【0322】
少なくとも1つの調整可能な距離要素は、腹壁のうちの少なくとも1つの筋膜層及び少なくとも1つの筋層のうちの少なくとも1つを介して配置されるよう適合されてよい。
【0323】
以上の実施形態のいずれにおける少なくとも1つの調整可能な距離要素は、操作可能なインプラントの異なる部品が互いに対して屈曲できるように可撓性を有してよい。
【0324】
一実施形態では、受信ユニットは、電場、磁場又は電磁場の形態で受信された無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを備える。あるいは受信ユニットは、少なくとも第1の巻付け数を有する第1のコイル、及び少なくとも第2の異なる巻付け数を有する第2のコイルを備える。
【0325】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントの少なくとも1つの部品及び/又は調整可能な距離要素を密閉状態で取り囲むよう適合された少なくとも1つのエンクロージャを更に備えてよい。
【0326】
以上の実施形態のいずれにおける少なくとも1つの調整可能な距離要素は、電流を受信ユニットから操作デバイスへ伝送するための導線を備えてよい。
【0327】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つのパラメータを制御するための制御ユニットを更に備えてよい。制御ユニットは外部ユニットと無線通信するよう適合されてよく、これによって制御ユニットは身体の外側から無線で制御することが可能となる。
【0328】
一実施形態によると、記載の受信ユニット、及び少なくとも1つの調整可能な距離要素のうちの少なくとも1つは磁性部品を備えていなくてよい。
【0329】
以上の実施形態のいずれにおける少なくとも1つのエンクロージャは2つ以上のエンクロージャを備えてよく、少なくとも1つの調整可能な距離要素はエンクロージャ間の距離を調整するよう適合されてよい。
【0330】
操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの固定部材と操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの部品との間の距離を調整可能にする操作可能なインプラントのための外科手術用キットを更に提供する。この外科手術用キットは:操作可能なインプラントの少なくとも一部に直接又は間接的に接続するよう適合された第1の接続部と、操作可能なインプラントの少なくとも一部と操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの固定部材との間に第1の距離を設けるための操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの固定部材に直接又は間接的に接続するよう適合された第2の接続部とを備える、少なくとも1つの第1の距離要素;及び操作可能なインプラントの少なくとも一部に直接又は間接的に接続するよう適合された第1の接続部と、操作可能なインプラントの少なくとも一部と操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの固定部材との間に、より長い第2の距離を設けるための操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの固定部材に直接又は間接的に接続するよう適合された第2の接続部とを備える、少なくとも1つの第2の距離要素を備える。
【0331】
外科手術用キットの一実施形態によると、少なくとも1つの第1の距離要素及び少なくとも1つの第2の距離要素のうちの少なくとも1つはX線検出可能要素を備え、これによって操作可能なインプラントの少なくとも一部と操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの固定部材との間の距離がX線画像で測定可能となる。
【0332】
外科手術用キットの一実施形態では、少なくとも1つの第1の距離要素及び少なくとも1つの第2の距離要素;のうちの少なくとも1つは超音波により検出可能な要素を備え、これによって操作可能なインプラントの少なくとも一部と操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの固定部材との間の距離が超音波により測定可能となる。
【0333】
一実施形態によると、少なくとも1つの第1の距離要素及び少なくとも1つの第2の距離要素のうちの少なくとも1つは皮下に配置するよう適合されてよい。
【0334】
少なくとも1つの第1の距離要素及び少なくとも1つの第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、身体内のうちの少なくとも1つの筋膜、少なくとも1つの骨筋膜、少なくとも1つの皮質骨層、少なくとも1つの筋層、線維化組織、腹壁のいずれの部位、皮下空間のいずれの部位、及びその周辺領域のうちの少なくとも1つに固定するよう適合されてよい。
【0335】
外科手術用キットの以上の実施形態のいずれにおける第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、腹壁の筋層と操作可能なインプラントの操作デバイスとの間に距離を設けるよう適合されてよい。
【0336】
外科手術用キットの第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、腹壁のうちの少なくとも1つの筋膜層及び少なくとも1つの筋層、のうちの少なくとも1つを介して配置するよう適合されてよい。
【0337】
第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、操作可能なインプラントの異なる部品が互いに対して可動であるように可撓性を有してよい。
【0338】
以上の実施形態のいずれにおいて、第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは磁性部品を備えていなくてよい。
【0339】
第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、電流を無線エネルギ受信ユニットから操作可能なインプラントの操作デバイスへ伝送するための導線を案内するよう適合されてよい。
【0340】
第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、患者の身体内の無線エネルギ受信ユニットを適切な位置に固定し、身体が無線エネルギ受信ユニットを拒絶することを防止するよう適合されてよい。
【0341】
操作可能なインプラントの距離を調整するためのシステムを更に提供する。このシステムは、以上の実施形態のいずれか1つによる外科手術用キットを備え、操作可能なインプラントは少なくとも1つの固定部材、並びに:操作デバイス、制御ユニット、無線エネルギを受信するための受信ユニット、無線エネルギを受信するためのコイル、磁場又は電磁場を受信するための受信ユニット、磁力伝送連結器、電気回路、操作可能なインプラントの機能を制御するための押しボタン、エネルギ保存デバイス、調整可能な距離要素を調整するための押圧可能な構造物、運動エネルギを発生させるために適合された無線エネルギ、磁場、又は電磁場を受信するための統合された操作デバイス及び受信ユニット、操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むためのケース、並びに各ケース内の操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むための2つ以上のケースからなるリストより選択される少なくとも1つの部品を備える。第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、固定部材と上記の部品のうちの少なくとも1つとの間に距離を設けるよう適合されてよい。
【0342】
少なくとも1つの固定部材は:操作デバイス、制御ユニット、無線エネルギを受信するための受信ユニット、無線エネルギを受信するためのコイル、磁場又は電磁場を受信するための受信ユニット、磁力伝送連結器、電気回路、操作可能なインプラントの機能を制御するための押しボタン、エネルギ保存デバイス、調整可能な距離要素を調整するための押圧可能な構造物、運動エネルギを発生させるために適合された無線エネルギ、磁場、又は電磁場を受信するための統合された操作デバイス及び受信ユニット、操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むためのケース、並びに各ケース内の操作可能なインプラントの異なる部分のうちの少なくとも1つを取り囲むための2つ以上のケースのうちの少なくとも1つと統合してよい。第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは:、上記の部品のうちの1つ以上と統合された固定部材と、以上の実施形態のいずれの1つ以上の他の部品との間に距離を設けるよう適合されてよい。
【0343】
一実施形態によると、第1及び第2の距離要素のうちの少なくとも1つは、電流を無線エネルギ受信ユニットから操作デバイスに伝送するための導線を備える。
【0344】
操作可能なインプラントの少なくとも一部は皮下に配置するよう適合されてよく、又うあ操作デバイスは皮下に配置するよう適合されてよい。
【0345】
一実施形態によると、操作デバイスは、腹壁のうちの少なくとも1つの筋膜層及び少なくとも1つの筋層のうちの少なくとも1つに固定されるよう適合される。
【0346】
受信ユニットは、電場、磁場又は電磁場の形態で受信された無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを更に備えてよい。受信ユニットは、少なくとも第1の巻付け数を有する第1のコイル、及び少なくとも第2の異なる巻付け数を有する第2のコイルを備えてよい。
【0347】
システムは、以上の実施形態のいずれによる少なくともいずれの1つの部品及び調整可能な距離要素を密閉状態で取り囲むよう適合された少なくとも1つのエンクロージャを更に備えてよい。
【0348】
一実施形態によると、システムは、以上の実施形態のいずれの部品のうちの少なくとも1つを密閉状態で取り囲むよう適合された少なくとも1つのエンクロージャを更に備える。
【0349】
システムの制御ユニットは、操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つのパラメータを制御するよう適合されてよく、制御ユニットは外部ユニットと無線通信するよう適合されてよく、これによって制御ユニットは身体の外側から無線で制御することが可能となる。
【0350】
一実施形態によると、少なくとも1つのエンクロージャは2つ以上のエンクロージャを備え、第1及び第2の距離要素のうちの1つは2つのエンクロージャ間の距離を調整するよう適合されてよい。
【0351】
患者に埋入するための操作可能なインプラントを提供する。この操作可能なインプラントは、身体係合部分、及び身体係合部分に力を供給するための操作デバイスを備える。操作デバイスは、力の入力部では第1の力及び速度の機械的仕事を受信し、力の出力部では異なる第2の力及び第2の速度を有する機械的仕事を供給し、身体係合部分を操作するよう適合された埋入可能な歯車系を備える。歯車系は、力の入力部に接続された操作可能な要素と、力の出力部に接続され、第1の個数の歯を外側の周上に備える中空円筒形状の第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車とを備える。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合されてよく、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0352】
一実施形態によると、操作可能な要素は第1の歯車を偏向させ、第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合され、これによって、歯が相互係合しない位置によって隔てられた角度的に離間した1つ以上の位置で第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と相互係合する。
【0353】
操作可能な要素は第1の歯車を偏向させ、第1の歯車を偏向したまま維持するよう適合されてよく、これによって、歯が相互係合しない位置によって隔てられた角度的に離間した少なくとも2つ以上の位置で第1の歯車の歯が第2の歯車の歯と相互係合する。
【0354】
一実施形態によると、操作デバイスは電気エネルギを機械的仕事に変換するための埋入可能な電気モータを備える。電気モータは力の入力部に接続されてよい。
【0355】
電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;3相モータ;2相以上のモータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータであってよい。
【0356】
以上の実施形態のいずれか1つによる操作可能なインプラントは、力の入力部に接続された磁気連結器を更に備えてよく、これによって第1の力及び速度の機械的仕事が磁気連結器により歯車系に供給される。磁気連結器が力の出力部に接続されてよく、これによって第2の力及び速度の機械的仕事が磁気連結器により身体係合部分に供給される。
【0357】
一実施形態によると、磁気連結器は回転力及び往復力のうちの少なくとも1つを伝送するよう適合される。
【0358】
磁気連結器は、操作可能なインプラントの少なくとも歯車系を取り囲む密閉されたエンクロージャの内側に配置された回転要素を備えてよく、この回転要素は、少なくとも1つの磁石又は磁性若しくは磁化可能材料を含む部位を備える。密閉されたエンクロージャを介して力を身体係合部分に直接又は間接的に供給するために、磁石又は磁性若しくは磁化可能材料を含む部位は回転し、密閉されたエンクロージャの外側の対応する回転要素に力を伝送するよう適合されてよい。
【0359】
磁力連結器は回転要素を備えてよく、この回転要素は、少なくとも1つの磁石又は磁性若しくは磁化可能材料を含む部位を備える密閉されたエンクロージャの内側に配置され、密閉されたエンクロージャの内側に配置された回転要素に力を直接供給するために、密閉状態のエンクロージャの外側及び身体の外側に配置された対応する外部回転要素から伝送力を受信したときに回転されるよう適合される。
【0360】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよい。
【0361】
以上の実施形態のいずれにおける歯車系は、中空円筒形状の第3の歯車を更に備えてよい。第3の歯車の内側は、第1の歯車の外側と同数の歯を備えてよく、第3の歯車の歯は、第1の歯車の歯と相互係合するよう適合されてよく、これによって第3の歯車は第2の歯車に対して、少なくとも1つの相互係合する位置に沿って回転する。
【0362】
一実施形態によると、第3の歯車は第2の歯車系に接続し、これによって第1及び第2の歯車系は単一の歯車系として機能する。第2の歯車系は、第1の歯車系の力の出力部から、第2の力及び第2の速度の機械的仕事を受信するよう適合された力の入力部、並びに第3の力及び第3の速度を有する身体係合部分に機械的仕事を供給するよう適合された力の出力部を備える。第2の歯車系は、第2の歯車系の力の入力部に接続された操作可能な要素と、第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第2の歯車系の力の出力部に接続された第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車とを備えてよい。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合されてよく、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、少なくとも1つの位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0363】
一実施形態によると、第1及び第2歯車系のうちの少なくとも1つの操作可能な要素は;遊星歯車、及び回転力を輸送可能にする摩擦力を少なくとも部分的に使用する構造体又はホイールのうちの少なくとも1つを備える。
【0364】
以上の実施形態のいずれにおいて、第1及び第2歯車系の力の出力部は、回転力を直線的力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に直接又は間接的に接続してよい。
【0365】
別の実施形態によると、操作可能なインプラントは、リザーバの容積を変えるよう適合された可動壁部分を備えるリザーバを更に備える。ねじ山付き部材は可動壁部分に直接又は間接的に接続してよく、これによってねじ山付き部材の操作はリザーバの容積を変える。
【0366】
いくつかの実施形態では、操作可能なインプラントは可動壁部分を備える第2のリザーバを備え、ねじ山付き部材は、第2のリザーバの容積を変えるための第2のリザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続してよい。第1のリザーバの可動壁部分の運動は、ねじ山付き部材により第1の方向に第1のリザーバを膨張させて、第1の流体リザーバの容積を増加させてよく、第2のリザーバの可動壁部分の運動は、ねじ山付き部材により第1の方向に第2のリザーバを収縮させて、第2のリザーバの容積を減少させてよい。
【0367】
第1のリザーバは、第1の身体係合部分と流体連通してよく、第2のリザーバは、第2の身体係合部分と流体連通してよく、第1の方向の操作デバイスの操作は、ねじ山付き部材との接続によって:第1のリザーバから第1の身体係合部分への流体の輸送、及び第2の身体係合部分から第2のリザーバへの流体の輸送を行ってよい。
【0368】
以上の実施形態のいずれにおけるリザーバは、円形及びドーナツ状のうちの少なくとも1つの形状であってよい。
【0369】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは蠕動ポンプを更に備えてよく、この蠕動ポンプは流体輸送用の中空部材、及び中空部材と係合し、圧縮するように適合された操作可能な圧縮部材を備える。力の出力部は圧縮部材と直接又は間接的に接続されてよく、これによって操作デバイスの操作は流体が中空部材へ輸送されるように圧縮部材を操作する。
【0370】
操作可能なインプラントは、操作デバイスにより供給可能な回転力を制限するよう適合された摩擦連結器を更に備えてよい。摩擦連結器は、操作デバイスと身体係合部分との間に位置決めされてよく、これによって操作デバイスを始動するために必要な回転力が削減される。
【0371】
操作可能なインプラントは、作動液を保持するためのリザーバを更に備えてよい。リザーバはリザーバの容積を変えるよう適合された可動壁部分を備える。可動壁部分は歯車系の力の出力部に直接又は間接的に接続されてよく、これによって歯車系の操作はリザーバの容積を変える。
【0372】
以上の実施形態のいずれか1つにおける電気モータは、アキシャル型電気モータ、ラジアル型電気モータ、及びリニア型電気モータのうちの少なくとも1つを備える1相、2相、3相又はそれ以上の相のモータであってよい。
【0373】
操作可能なインプラントは、無線エネルギを受信するよう適合された別個の受信ユニットを更に備えてよく、受信ユニットは、磁場、電場又は電磁場の形態で受信された無線エネルギを電気エネルギに変換するよう適合された少なくとも1つのコイルを備えてよい。
【0374】
操作可能なインプラントは、受信ユニットと、患者の皮膚及び操作可能なインプラントのいずれの金属部、磁性部又は磁化可能部のうちの少なくとも1つとの間に距離を設けるよう適合された少なくとも1つの距離要素を更に備えてよく、これによって、受信ユニットは操作可能なインプラントの金属部及び/又は磁性部に実質的に影響されないまま維持される。
【0375】
少なくとも1つの距離要素は調整可能であってよい。
【0376】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントの少なくとも一部を筋膜、骨筋膜、皮質骨、筋層、線維化組織、及び患者の皮下空間の内側に向いている少なくとも1つの層、のうちの少なくとも1つに固定するための少なくとも1つの固定部材を更に備えてよい。
【0377】
エネルギを患者の身体の外側から、患者の身体の内側に配置された操作可能なインプラントへ伝送するための医療システムを更に提供する。この医療システムは:外部駆動ユニット、及び操作可能なインプラントを備える。外部駆動ユニットは、外部駆動ユニットから、患者の身体内のインプラントの磁石又は磁性材料へ力を伝送するための操作可能なインプラントの磁石、磁化可能材料又は磁性材料と、患者の身体内に電流を誘導するための操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つのコイルとのうちの少なくとも1つに磁気的に接続するよう適合された、回転磁場を形成するための少なくとも1つの磁石を備える外部回転構造体を備える。提供される医療システムは、医療用インプラントに直接又は間接的に動力供給するために、動的回転力を伝送できる。
【0378】
操作可能なインプラントの磁石又は磁性材料は、操作可能なインプラントを操作するための外部駆動ユニットの回転磁場に沿って回転するよう適合された内部回転構造体に固定してよい。
【0379】
一実施形態によると、操作可能なインプラントの磁石又は磁性材料は、操作可能なインプラントを操作するための外部駆動ユニットの回転磁場と一致するように適合された内部往復運動構造体に固定してよい。
【0380】
内部往復運動構造体は極性を転換する磁場との磁気連結により往復運動するよう適合されてよく、これによって、内部往復運動構造体の磁石は外部駆動ユニットにより形成された回転磁場により誘引と反発とが交互に行われる。
【0381】
外部回転構造体は内部回転構造体より大きい直径を有してよく、磁石は、内部回転構造体の磁石が外部回転構造体の磁石に沿って回転することを可能にする径方向の力が磁石によって発揮され、外部構造体に対して内部構造体を押圧し、これによって磁力が患者の皮膚を損傷するリスクを低減できるよう配置されてよい。
【0382】
一実施形態によると、内部回転構造体及び外部回転構造体のうちの少なくとも1つは、内部及び外部磁石及び/又は磁性材料間の磁気連結器により形成された軸方向の力を減少するよう適合された反発磁石を備えてよく、これによって患者の皮膚に及ぶスクイーズ効果が軽減される。
【0383】
反発又は誘引磁石の力は調整可能であってよく、これによって患者の皮膚に及ぶスクイーズ効果が調整できる。
【0384】
以上の実施形態のいずれの誘引磁石は誘引電磁石であってよく、反発電磁石の力は電磁石への電流を変えることで調整してよい。
【0385】
一実施形態によると、反発磁石は永久磁石であり、反発永久磁石の力は、永久磁石の、患者の皮膚との間の距離又はそれに対する位置を変えることで調整してよい。
【0386】
内部回転構造体は内部球状キャップを備えてよく、内部回転構造の磁石又は磁性材料は上記内部球状キャップの外側に位置決めされてよい。外部回転構造体は外部球状キャップを備えてよく、外部回転構造体の磁石又は磁性材料は上記外部球状キャップの内側に位置決めされてよく、これによって回転力は内部及び外部球状キャップ間の磁気連結器によって径方向に伝送され得る。
【0387】
一実施形態によると、内部球状キャップは中心に配置された磁石を備え、外部球状キャップは中心に配置された磁石を備え、内部及び外部球状キャップの磁石は互いに斥力を示すように適合され、これによって、内部の磁石及び/又は磁性材料と外部の磁石及び/又は磁性材料との間の磁気連結器により形成された軸方向力は減少し、これによって患者の皮膚に及ぶスクイーズ効果が軽減される。
【0388】
医療システムは、内部回転構造体に接続された歯車系を更に備えてよい。歯車系は第1の力及び速度の機械的仕事を受信し、異なる力及び速度を有する機械的仕事を供給するよう適合されてよい。
【0389】
歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側に備える第1の歯車;及び.第1の歯車より多数の歯を内側に備える第2の歯車を備えてよい。操作可能な要素は、操作可能な要素は第1の歯車の外側を第2の歯車の内側に対して押圧するように適合されてよく、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0390】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは操作デバイス及び身体係合部分を備える。操作デバイスは液圧式操作デバイスを備えてよい。身体係合部分は液圧によって操作可能な身体係合部分であってよく、操作可能なインプラントは液圧式ポンプ、及び作動液を保持するよう適合されたリザーバを更に備えてよく、リザーバは液圧式ポンプに接続される。液圧式ポンプは、作動液をリザーバから身体係合部分へ輸送するよう適合されてよい。
【0391】
液圧式ポンプはリザーバの可動壁部分を備えてよく、液圧式ポンプは、可動壁部分を運動させてリザーバの容積を変えることによって、作動液をリザーバから液圧操作可能な身体係合部分へ輸送するよう適合されてよい。
【0392】
一実施形態によると、操作デバイスは複数のコイルを備える静止部及び複数の磁石を備える可動部を備える電気モータを備え、これによって上記コイルの順次エネルギ供給は磁石を磁気的に推進し、それにより可動部を推進する。操作デバイスは静止部のコイルを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよく、これによって静止部と、磁石を収容している推進された可動部との間が封止され、これによって静止部のコイルは埋入時に体液から密閉される。
【0393】
医療システムは埋入可能な発電機を更に備えてよく、埋入可能な発電機は:操作可能なインプラントの磁石又は磁性材料に接続された少なくとも1つの発電磁石が備られ、これによって磁石又は磁性材料の運動は可動発電部分を運動させる、可動発電機と、少なくとも1つの発電磁石と磁気連結している少なくとも1つのコイルとを備え、これによってコイルに対する可動発電部分の運動によりコイルに電流が誘導される。
【0394】
一実施形態によると、可動発電部分は回転運動を行うよう適合される。
【0395】
埋入可能な発電機は埋入可能な回転発電機であってよく、可動発電部分は回転運動を行うよう適合されてよく、少なくとも1つのコイルは少なくとも1つの磁石と磁気連結してよく、これによって可動発電部分の回転運動は少なくとも1つのコイルに電流を誘導する。
【0396】
可動発電部分は往復運動を行うよう適合されてよい。
【0397】
埋入可能な発電機は埋入可能なリニア型発電機であってよく、可動発電部分は往復運動を行うよう適合されてよく、少なくとも1つのコイルは少なくとも1つの磁石と磁気連結してよく、これによって可動発電部分の往復運動は少なくとも1つのコイルに電流を誘導する。
【0398】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは円形に配列された複数のコイルを備え、これによって、外部駆動ユニットにより回転している磁場は複数のコイルに電流を逐次誘導する。
【0399】
医療システムは、少なくとも1つのコイルに接続された少なくとも1つの電池又はエネルギ保存デバイスを更に備えてよく、これによって少なくとも1つのコイルに誘導された電流は電池に電気エネルギとして保存することが可能となる。
【0400】
医療システムは、操作可能なインプラントを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよく、これによって操作可能なインプラントは患者の体液から密閉される。以上の実施形態のいずれか1つによる医療システムは、無線通信ユニットを更に備えてよく、この無線通信ユニットは、外部ユニットから無線通信信号を受信する、及び外部ユニットに無線通信信号を送信する、のうちの少なくとも1つに適合される。
【0401】
実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは、皮下に埋入されるよう適合されてよい。
【0402】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備える。操作デバイスは:身体係合部分に直接又は間接的に接続される可動部を備え、この可動部は、少なくとも1つの磁石、磁化可能材料又は磁性材料に接続される。可動部は、患者の身体の外側で可動磁場に磁気連結するよう適合されてよく、これによって可動部は可動磁場に沿って運動する。操作デバイスは埋入可能な発電機を更に備え、この埋入可能な発電機は可動部に接続され、運動を電流に変換するよう適合され、これによって可動部の運動は身体係合部分を操作し、電流を発生させる。
【0403】
少なくとも1つの磁石、磁化可能材料又は磁性材料は回転構造体に接続されてよく、患者の皮膚の外側で回転磁場に磁気連結するよう適合され、これによって回転構造体は回転磁場に沿って回転する。
【0404】
少なくとも1つの磁石、磁化可能材料又は磁性材料は往復運動に適合された構造体に接続してよく、患者の皮膚の外側で往復運動磁場に磁気連結するよう適合され、これによって往復運動のための構造体は往復運動磁場に沿って運動する。
【0405】
埋入可能な発電機は少なくとも1つの磁石及び少なくとも1つのコイルを更に備えてよく、少なくとも1つのコイルに対する少なくとも1つの磁石の運動は少なくとも1つのコイルに電流を誘導してよい。可動部のうちの少なくとも1つの磁石は患者の身体の外側で可動磁場に磁気連結するよう適合されてよく、埋入可能な発電機で少なくとも1つの磁石としても機能する。
【0406】
一実施形態によると、埋入可能な発電機により充電されるよう適合された電池又はエネルギ貯蔵手段を更に備える。電池又はエネルギ貯蔵手段は身体係合部分に動力供給するよう適合されてよい。
【0407】
操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つのパラメータを制御するための制御ユニットを更に備えてよい。
【0408】
制御ユニットは電池又はエネルギ貯蔵手段に接続され、これによって電池は制御ユニットに動力供給する。
【0409】
操作デバイスは液圧式操作デバイスを備えてよい。
【0410】
一実施形態によると、身体係合部分は液圧によって操作可能な身体係合部分であってよく、操作可能なインプラントは液圧式ポンプ、及び作動液を保持するよう適合されたリザーバを更に備えてよく、リザーバは液圧式ポンプに接続される。液圧式ポンプは作動液をリザーバから身体係合部分へ輸送するよう適合されてよい。
【0411】
液圧式ポンプはリザーバの可動壁部分を備えてよく、液圧式ポンプは、可動壁部分を運動させてザーバの容積を変えることで、作動液をリザーバから液圧操作可能な身体係合部分に輸送するよう適合されてよい。
【0412】
一実施形態によると、液圧式ポンプは:蠕動ポンプ、膜ポンプ、歯車ポンプ、及びベローポンプから選択された液圧式ポンプであってよい。
【0413】
以上の実施形態のいずれにおける操作デバイスは、第1の力及び速度の機械的仕事を入力として受信し、異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された歯車系を備えてよい。
【0414】
操作デバイスの歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備えてよい。操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合されてよく、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合する。操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0415】
一実施形態によると、操作可能な要素は可動部分に接続し、これによって可動部分の運動は歯車系を操作する。
【0416】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは操作可能なインプラントを取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備える。
【0417】
以上の実施形態のいずれにおいて、歯車系の可動部分は皮下に配置するよう適合されてよい。
【0418】
操作デバイスは、少なくとも1つの筋膜、線維化組織、皮膚、筋層、又は腹壁若しくは腹部内の皮下にあるいずれの組織に固定するよう適合されてよい。
【0419】
操作デバイスは、操作デバイスと可動部分との間に距離を設けるよう適合された距離要素を更に備えてよい。
【0420】
距離要素は、身体が可動部分を拒絶することを防止する可動部分の位置を制御するよう適合されてよい。
【0421】
操作可能なインプラントの一実施形態によると、操作可能なインプラントは、外部ユニットと無線通信するよう適合された無線通信ユニットを更に備える。
【0422】
一実施形態によると、システムは、操作可能なインプラントに駆動力を供給するための外部駆動ユニットを備える外部ユニットを更に備える。
【0423】
外部駆動ユニットは可動磁場を形成するよう適合された可動磁石を備えてよく、又はコイルを備えてよく、コイルの順次エネルギ供給は可動磁場を形成する。
【0424】
一実施形態によると、外部駆動ユニットは、操作可能なインプラントと無線通信するよう適合された無線通信ユニットを更に備える。
【0425】
操作可能な液圧式インプラントを更に提供する。この操作可能な液圧式インプラントは、身体係合部分と、身体係合部分と流体連通する動力供給された操作デバイスを備える。操作デバイスは:作動液を保持し、リザーバの容積を変えるために運動するよう適合された可動壁部分を備え、それにより作動液をリザーバから身体係合部分へ輸送するリザーバ、及び可動壁部分に接続された操作部材であって、操作部材の操作がリザーバの容積を変える操作部材を備え、またその外寸及び形状の変更により変化する容積を有し、可動壁部分及び操作部材を取り囲むよう適合された可撓性エンクロージャを備える。可動壁部分はエンクロージャの内側を運動するよう適合されてよく、これによってリザーバの容積は、エンクロージャの内側の可動壁部分の運動により、操作可能な液圧式インプラントの外寸に影響を与えることで変更可能となる。
【0426】
リザーバは患者の身体の外側から手動で押圧されるよう適合された手動部分を備え、これによって流体は、リザーバから、手動で操作可能な液圧式インプラントの身体係合部分へ輸送され、一時的に身体係合部分の液圧を増加させることが可能となる。手動部分は、手動オーバライド及び/又はリザーバに対する圧力の追加及び/又は非常時操作を可能としてよい。
【0427】
以上の実施形態のいずれにおけるリザーバは、実質的に円形又は楕円形であってよい。
【0428】
一実施形態によると、可動壁部分の平均厚はリザーバの手動部分の平均厚より小さい。
【0429】
操作可能な液圧式インプラントの一実施形態によると、リザーバはParylene(登録商標)で被覆されたシリコーンを含む。
【0430】
一実施形態では、操作デバイスは径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に接続され、ねじ山付き部材は操作部材に接続されてよい。
【0431】
操作可能な液圧式インプラントは、電気回路、及び操作可能な液圧式インプラントを制御するための制御ユニットを更に備えてよい。
【0432】
操作可能な液圧式インプラントは、患者の身体の外側からリザーバ内に作動液を注入するための注入口を更に備えてよい。
【0433】
操作可能な液圧式インプラントの少なくとも一部は皮下に埋入されるよう適合されてよい。
【0434】
操作可能な液圧式インプラントは、身体内のうちの少なくとも1つの筋膜、少なくとも1つの骨筋膜、少なくとも1つの皮質骨層、少なくとも1つの筋層、線維化組織、腹壁のいずれの部位、皮下空間のいずれの部位、及びその周辺領域のうちの少なくとも1つに対して操作可能な液圧式インプラントの少なくとも一部を直接又は間接的に固定するよう適合された少なくとも1つの固定部材を更に備えてよい。
【0435】
操作可能な液圧式インプラントは、第2の身体係合部分及び第2の身体係合部分と流体連通している第2のリザーバを更に備えてよい。第2のリザーバは、第2のリザーバの容積を変えるために運動するよう適合された可動壁部分を備えてよく、それにより作動液を第2のリザーバから第2の身体係合部分へ輸送する。
【0436】
第1及び第2のリザーバの可動壁はリザーバの寸法を増加又は減少させるよう適合された同じ操作部材に接続してよく、第1のリザーバの容積は第2のリザーバとは逆方向に変化するよう適合されてよい。
【0437】
一実施形態によると、操作デバイスは操作部材に接続された電気モータを備える。電気モータは:交番電流(AC)電気モータ;直流電流電気モータ;リニア型電気モータ;アキシャル型電気モータ;圧電モータ;2相以上のモータ;3相モータ;バイメタルモータ;及び形状記憶金属モータから選択される電気モータであってよい。
【0438】
一実施形態によると、電気モータの操作は、第1及び第2のリザーバの両方の可動壁に影響を与える。
【0439】
操作デバイスは、第1の力及び速度の機械的仕事を受信し、異なる第2の力及び速度を有する機械的仕事を供給するよう適合された、歯車系を備えてよい。歯車系は電気モータに接続された力の入力部及び操作部材に直接又は間接的に接続された力の出力部を備えてよい。
【0440】
歯車系は:操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0441】
歯車系は、径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に接続されてよく、ねじ山付き部材は操作部材に接続される。
【0442】
一実施形態によると、操作デバイスは、患者の身体の外側に位置決めするよう適合された磁気連結器の外部部位と磁気連結するよう適合された磁気連結器を備え、これによって磁気連結器の内部部位は磁気連結器の外部部位に沿って運動し、可動壁部分を操作する。
【0443】
操作可能な液圧式インプラントは、患者の身体の外部に位置決めされた外部ユニットと無線通信するための無線通信ユニットを更に備えてよい。
【0444】
操作可能な液圧式インプラントは、患者の身体に電気エネルギを保存するよう適合された少なくとも1つの電池を更に備えてよい。
【0445】
患者の身体の内側に配置するよう適合された操作可能なインプラントを備える医療システムを更に提供する。操作可能なインプラントは往復運動するよう適合された可動構造体を備え、可動構造体は少なくとも1つの磁石又は磁性材料を備え、可動構造体は、往復運動する磁場又は電磁場を形成する外部ユニットと磁気連結するよう適合されてよく、これによって可動構造体は往復運動する磁場又は電磁場に沿って往復運動する。
【0446】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、可動構造体に接続されて可動構造体の往復運動を電気エネルギに変換するよう適合された発電機を更に備える。
【0447】
発電機は:少なくとも1つの磁石を備え、可動構造体に接続される可動発電部分、及び少なくとも1つの磁石と磁気連結している少なくとも1つのコイルを備えてよい。コイルに対する可動発電部分の運動によりコイルに電流が誘導される。
【0448】
一実施形態によると、可動発電部分のうちの少なくとも1つの磁石は可動構造体の磁石である。
【0449】
操作可能なインプラントは、往復力を回転力に変換するよう適合された動力変換部材を更に備えてよい。発電機は動力変換部材に接続された回転発電機であってよい。
【0450】
発電機は:少なくとも1つの磁石を備え、往復運動を行うよう適合された可動構造体に接続されている往復運動発電部分、及び少なくとも1つの磁石と磁気連結し、これによって往復運動発電部分の往復運動により電流が誘導される少なくとも1つのコイルを備える、リニア型発電機であってよい。
【0451】
一実施形態によると、可動構造体は1つの方向に負荷を掛けられたバネであり、これによって、1つの方向の外部ユニットと接続された磁気連結器からの磁力、及び逆方向に負荷を掛けられたバネである可動部分により往復運動が起こる。
【0452】
操作可能なインプラントは発電機ユニットに接続された電池又はエネルギ保存デバイスを更に備えてよく、電池は発電機ユニット内で発生した電気エネルギを保存するよう適合されてよい。
【0453】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは可動構造体に接続された身体係合部分を更に備えてよく、これによって可動構造体の運動は身体係合部分を操作する。
【0454】
以上の実施形態のいずれにおける医療システムは、操作可能なインプラントを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよく、これによって埋入可能な発電機は患者の体液から密閉される。
【0455】
以上の実施形態のいずれか1つによる医療システムは:外部ユニットからの無線通信信号の受信、及び外部ユニットへの無線通信信号の送信のうちの少なくとも1つを行うよう適合された無線通信ユニットを更に備えてよい。
【0456】
以上の実施形態のいずれにおける操作可能なインプラントは、皮下に埋入されるよう適合されてよく、これは腹部の皮下のものであってよい。
【0457】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、操作可能なインプラントのうちの少なくとも1つの磁石又は磁性材料に影響を与えるよう適合された患者の皮膚の外側に往復運動磁場を形成するよう適合された外部駆動ユニットを備える外部ユニットを更に備え、これによって磁石又は磁性材料は外部ユニットの往復運動磁場に沿って往復運動する。
【0458】
外部駆動ユニットは少なくとも1つの磁石、電磁石、磁性材料を備える往復運動構造体を更に備えてよく、往復運動構造体の往復運動は埋入可能な発電機の可動構造体の磁石又は磁性材料に影響を与えてそれを往復運動させてよい。
【0459】
一実施形態によると、外部駆動ユニットは少なくとも1つの磁石、電磁石又は磁性材料を備える回転可能構造体を備えてよい。回転可能構造体の回転は埋入可能な発電機の可動構造体の磁石又は磁性材料に影響を与えてそれを往復運動させる。
【0460】
外部駆動ユニットの回転可能構造体は:正磁場を形成する第1の磁石又は電磁石、及び負磁場を形成する第2の磁石又は電磁石を備えてよく、これによって、回転可能構造体の回転により第1及び第2の磁石又は電磁石が操作可能なインプラントの磁石又は磁性材料に交互に影響を与え、それを往復運動させる。
【0461】
一実施形態によると、外部駆動ユニットは正極性及び負極性を有する磁場を交互に形成するための電磁石を備え、埋入可能な発電機の磁石又は磁性材料を往復運動させる。
【0462】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、第1の力及び速度の機械的仕事を入力として受信し、異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された歯車系を更に備え、この歯車系は:操作可能な要素、第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車、及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は、第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させる。
【0463】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、操作デバイス及び身体係合部分を備え、操作デバイスは複数のコイルを備える静止部及び複数の磁石を備える可動部を備える電気モータを備え、これによって上記コイルの順次エネルギ供給は磁石を磁気的に推進し、それにより可動部を推進する。操作デバイスは静止部のコイルを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備え、これによって、静止部と、磁石を収容している推進された可動部との間が封止され、これによって静止部のコイルは埋入時に体液から密閉される。
【0464】
一実施形態によると、外部ユニットは:操作可能なインプラントからの無線通信信号の受信、及び
・操作可能なインプラントへの無線通信信号の送信のうちの少なくとも1つを行うよう適合された無線通信ユニットを更に備える。
【0465】
外部ユニットと操作可能なインプラントとの磁気連結を形成するための医療システムを提供する。この医療システムは:磁石、磁性材料及び磁化可能材料のうちの少なくとも1つを備える操作可能なインプラント、及び操作可能なインプラントの磁石、磁性材料及び磁化可能材料のうちの少なくとも1つと磁気連結するよう適合された外部永久磁石及び外部電磁石のうちの少なくとも1つを備える外部ユニットを備える。外部磁石の磁力は修整又は調整可能であり、これによって患者の皮膚に及ぶスクイーズ力が修整又は調整可能になる。このようにして医療システムは、患者の皮膚を損傷するリスクを低減する。
【0466】
一実施形態によると、外部磁石は少なくとも1つの永久磁石を備え、外部ユニットは:皮膚接触部分、及び皮膚接触部分との永久磁石の距離、又は皮膚接触部分に対する位置を調整するための調整デバイスを更に備える。
【0467】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは:第1の磁石、第1の磁性材料の部位及び第1の磁化可能材料の部位のうちの少なくとも1つ;並びに第2の磁石、第2の磁性材料の部位及び第2の磁化可能材料の部位のうちの少なくとも1つを備える。外部ユニットは:少なくとも1つの第1の磁石又は第1の電磁石、及び少なくとも第2の磁石又は第2の電磁石を備え、操作可能なインプラントの第1の磁石、磁性材料及び磁化可能材料の一部のうちの少なくとも1つは、外部ユニットの第1の磁石又は第1の電磁石に誘引されるよう適合され、操作可能なインプラントの第2の磁石、磁性材料及び磁化可能材料の一部のうちの少なくとも1つは、患者の皮膚に及ぶスクイーズ力の均衡を取るために、外部ユニットの第2の磁石又は第2の電磁石に反発されるよう適合されてよい。
【0468】
一実施形態によると、外部ユニットは、異なる位置で、又は同一位置の異なる時間で、異なる極性を有する第1及び第2の磁場を形成するよう適合される。操作可能なインプラントは異なる位置で、異なる極性を有する第1及び第2の磁場を形成するよう適合されてよく、第1の磁場は、第2の磁場に形成された操作可能なインプラントと外部ユニットとの間の引力を減少させるよう適合され、これによって患者の皮膚に及ぶスクイーズ効果が軽減される。
【0469】
一実施形態によると、外部ユニットは少なくとも1つの電磁石を備え、外部ユニットは電磁石の磁力を制御するための制御ユニットを備える。
【0470】
一実施形態によると、医療システムは、磁気連結により外部ユニットから操作可能なインプラントへ運動力を伝送するよう適合され、外部ユニットは、外部駆動ユニットから、操作可能なインプラントの磁石、磁性材料及び磁化可能材料のうちの少なくとも1つへ力を伝送するために、操作可能なインプラントに磁気連結するよう適合された可動磁場を形成するよう適合された外部駆動ユニットを備える。
【0471】
一実施形態によると、医療システムは、患者の皮膚を介して回転力を伝送するよう適合され、外部駆動ユニットは、内部回転構造体に磁気連結するよう適合された回転磁場を形成するために少なくとも1つの永久磁石及び少なくとも1つの電磁石のうちの少なくとも1つを備える外部回転構造体を備え、これによって内部回転構造体は外部回転構造体に沿って回転する。内部及び外部回転構造体の磁石により誘発される患者の皮膚へのスクイーズ力は調整されてよく、これによって患者の皮膚に過剰な力が付与されることなく回転力は伝送可能となる。
【0472】
一実施形態によると、外部回転構造体は内部回転構造体より大きい直径を有し、内部回転構造の磁石が外部回転構造体の磁石に沿って回転させることを可能にする径方向力が内部構造体を外部構造体に対して押圧する軸方向力より強くなるよう磁石を配置する。
【0473】
一実施形態によると、外部ユニットは、以上の実施形態のいずれによる第1及び第2の磁場の両方を有する回転磁場を形成するよう適合され、回転磁場は以下の選択肢のうちの少なくとも1つの形態で存在する。
【0474】
1.第1の磁場は、少なくとも実施形態7に記載の外部回転構造体を回転させる場合に形成され、角度的に断続的な第1の磁場、中心の第1の磁場、及び周囲にある実質的に連続的な第1の磁場のうちの少なくとも1つを有し、内部回転構造体の回転を可能にする磁気結合力の少なくとも一部を追加的に形成しており、外部回転構造体の回転運動及び回転構造体により形成された磁場の回転運動のうちの少なくとも1つに関与し、患者の皮膚をスクイーズする力が第1の磁場により軽減される、第1の磁場。
【0475】
2.第1の磁場は、内部及び外部回転構造体の両方に配置された1つ以上の負極永久磁石により形成され、角度的に断続的な第1の磁場、中心の第1の磁場、及び周囲にある実質的に連続的な第1の磁場のうちの少なくとも1つを有し、実施形態7に記載の内部回転構造体の回転を可能にする磁気結合力の少なくとも一部を追加的に形成しており、外部回転構造体の回転運動及び静止状態の回転構造体により形成された磁場の回転運動のうちの少なくとも1つに関与し、患者の皮膚をスクイーズする力が第1の磁場により軽減される、第1の磁場。
【0476】
3.第1の磁場は、内部及び外部回転構造体の両方に配置された1つ以上の負極永久磁石により形成され、内部及び外部回転構造体の間に反発する磁力を形成し、永久磁石は角度的に断続的な第1の磁場、中心の第1の磁場、及び周囲にある実質的に連続的な第1の磁場のうちの少なくとも1つを形成するよう適合された、第1の磁場。
【0477】
4.第1の磁場は、内部回転構造体に配置された1つ以上の負極永久磁石により形成され、永久磁石は角度的に断続的な第2の磁場、中心の第2の磁場、及び周囲にある実質的に連続的な第2の磁場のうちの少なくとも1つを形成するよう適合され、内部回転構造体により形成された磁場は、外部ユニットに向かう磁気結合力を形成するよう適合された、第1の磁場。
【0478】
5.第2の磁場は、2つ以上のコイル及び2つ以上の正極永久磁石のうちの少なくとも1つを備える外部構造体によって形成されるよう適合され;2つ以上の永久磁石が備えられ、外部回転構造体は回転して実施形態7に記載の回転磁場により内部回転構造体を回転させ、磁気結合力を形成する場合;及び2つ以上のコイルが備えられ、外部回転構造体は静止し、その間、コイルへの順次エネルギ供給により外部回転構造体の磁場は回転し、回転磁場により内部回転構造体を回転させ、内部回転構造体の回転を可能にする磁気結合力の少なくとも一部を形成する場合、のうちの少なくとも1つの状況で、角度的に断続的な第2の磁場、中心の第2の磁場、及び周囲にある実質的に連続的な第2の磁場のうちの少なくとも1つを形成する、第2の磁場。
【0479】
6.第2及び第1の磁場は、少なくとも部分的に外部構造体に形成されるよう適合され、角度的に断続的な第2及び第1の磁場、中心の第2又は第1の磁場、及び周囲にある実質的に連続的な第2又は第1の磁場のうちの少なくとも1つを形成するよう適合された1つ以上のコイル、1つ以上の正極永久磁石及び1つ以上の負極永久磁石のうちの少なくとも1つが備えられ、第2及び第1の磁場の両方は内部回転構造体に配置された1つ以上の負極永久磁石により形成され、永久磁石は角度的に断続的な第2の磁場、中心の第2の磁場、及び周囲にある実質的に連続的な第2の磁場のうちの少なくとも1つを形成するよう適合され、内部回転構造体により形成された磁場は以下の選択肢;内部構造体の2つ以上の負極永久磁石と磁気連結している2つ以上の正極永久磁石が備えられ、外部回転構造体は回転して、回転磁場により内部回転構造体を回転させ、磁気結合力の少なくとも一部を形成する場合;内部構造体の2つ以上の負極永久磁石と磁気連結している2つ以上の負極永久磁石が備えられ、外部回転構造体は回転して、実施形態7に記載の回転磁場により内部回転構造体を回転させ、磁気結合力の少なくとも一部を形成する場合;並びに実施形態7に記載の内部構造体の2つ以上の負極永久磁石と磁気連結している2つ以上のコイルが備えられ、外部回転構造体は静止し、外部回転構造体の磁場はコイルへの順次エネルギ供給により回転し、実施形態7に記載の回転磁場により内部回転構造体を回転させ、内部回転構造体の回転を可能にする磁気結合力の少なくとも一部を形成する場合、のうちの少なくとも1つの状況で、外部ユニットに向かう磁気結合力を形成するよう適合された、第2及び第1の磁場。
【0480】
7.第2及び第1の磁場は、少なくとも部分的に内部構造体によって回転されるよう適合され、角度的に断続的な第2及び第1の磁場、中心の第2又は第1の磁場、並びに周囲にある実質的に連続的な第2又は第1の磁場のうちの少なくとも1つを形成するよう適合された1つ以上のコイル、1つ以上の正極永久磁石及び1つ以上の負極永久磁石のうちの少なくとも1つを備える第2及び第1の磁場。
【0481】
一実施形態によると、内部回転構造体は内部球状キャップを備え、内部回転構造体の磁石又は磁性材料は前記内部球状キャップの外部に配置される。外部回転構造体は外部球状キャップを備え、外部回転構造体の磁石は上記外部球状キャップの内側に配置され、これによって回転力は内部及び外部球状キャップの間の磁気連結により径方向に伝送することが可能となる。
【0482】
一実施形態によると、医療システムは埋入可能な発電機を更に備え、埋入可能な発電機は:操作可能なインプラントの磁石、磁性材料及び磁化可能材料のうちの少なくとも1つに磁気連結するよう適合された少なくとも1つの発電磁石を備え、これによって磁石、磁性材料及び磁化可能材料のうちの少なくとも1つの運動は可動発電部分を運動させるか、あるいは発電部分となる、少なくとも1つの可動発電部分、並びに少なくとも1つの発電磁石に磁気連結され、これによってコイルに対して可動発電部分の運動によりコイルに電流が誘導される、少なくとも1つのコイルを備える。
【0483】
一実施形態によると、可動発電部分は回転運動を行うよう適合される。
【0484】
一実施形態によると、埋入可能な発電機は埋入可能な回転発電機であり、可動発電部分は内部回転構造体に配置されて回転運動を行うよう適合され、少なくとも1つのコイルは少なくとも1つの磁石と磁気連結し、これによって可動発電部分の回転運動は少なくとも1つのコイルに電流を誘導する。
【0485】
一実施形態によると、可動発電部分は往復運動を行うよう適合される。
【0486】
一実施形態によると、埋入可能な発電機は埋入可能なリニア型発電機であり、可動発電部分は往復運動を行うよう適合される。少なくとも1つのコイルは少なくとも1つの磁石と磁気連結するよう適合され、これによって可動発電部分の往復運動は少なくとも1つのコイルに電流を誘導する。
【0487】
一実施形態によると、外部ユニットは回転磁場を形成するよう適合され、操作可能なインプラントは、回転磁場と磁気連結するよう適合され、円形に配置された複数のコイルを備え、これによって回転磁場は逐次、複数のコイルに電流を誘導する。
【0488】
一実施形態では、外部ユニットは無線エネルギ伝送器を備え、操作可能なインプラントは無線エネルギ受信体を更に備え、これによって無線エネルギは外部ユニットから内部ユニットへ伝送可能となる。無線エネルギ伝送器は無線エネルギ伝送コイルを備えてよく、無線エネルギ受信体は無線エネルギ受信コイルを備えてよい。
【0489】
医療システムは、電気エネルギを保存するよう適合された少なくとも1つの電池を更に備えてよい。
【0490】
一実施形態によると、外部ユニットは無線通信ユニットを備え、医療システムは無線通信ユニットを備え、これによって外部ユニット及び操作可能なインプラントは無線通信可能となる。
【0491】
医療システムは、操作可能なインプラントを密閉状態で取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備えてよく、これによって操作可能なインプラントは患者の体液から密閉される。
【0492】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは皮下に埋入するよう適合されてよい。
【0493】
操作可能なインプラントを更に提供する。操作可能なインプラントは:電気エネルギを機械的仕事に変換するよう適合され、第1の力及び速度の機械的仕事を出力するよう適合された電気モータと、電気モータから第1の力及び速度の機械的仕事を入力として受信し、第2の異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合された歯車系とを備える。医療システムは:第1の力及び速度を有する、電気モータからの機械的仕事を出力するよう適合された第1の力の出力部、並びに第2の力及び速度を有する、歯車系からの機械的仕事を出力するよう適合された第2の力の出力部を更に備える。
【0494】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは埋入可能な発電機を更に備え、患者の身体の内側に電流を発生させるために第1の力の出力部は埋入可能な発電機に接続する。
【0495】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、操作デバイスの第2の力の出力部に接続され、それにより操作される操作可能な身体係合部分を更に備える。
【0496】
操作可能な身体係合部分は、液圧によって操作可能な身体係合部分であってよく、操作デバイスは、液圧によって操作可能な身体係合部分に作動液を伝送するための液圧式ポンプを更に備えてよい。
【0497】
操作可能なインプラントの液圧式ポンプは、作動液を収容するよう適合されたリザーバを備えてよく、リザーバはリザーバの容積を変えるための可動壁部分を備えてよく、可動壁部分は操作デバイスに接続されてよく、これによって操作デバイスは可動壁部分を操作する。
【0498】
液圧ポンプは:少なくとも1つの無弁ポンプ;少なくとも1つの弁ポンプ;少なくとも1つの蠕動ポンプ;少なくとも1つの膜ポンプ;少なくとも1つの歯車ポンプ;及び少なくとも1つのベローポンプから選択される液圧ポンプであってよい。
【0499】
一実施形態によると、第1及び第2の力の出力部のうちの少なくとも1つは径方向回転力を軸方向往復力に変換するよう適合されたねじ山付き部材に接続する。リザーバの容積を変えるため、ねじ山付き部材はリザーバの可動壁部分に直接又は間接的に接続されてよい。
【0500】
ねじ山付き部材は身体係合部分に直接又は間接的に機械的に接続してよく、これによって身体係合部分はねじ山付き部材を介して操作される。
【0501】
一実施形態によると、操作可能なインプラントの歯車系は:第1の力の出力部に接続された操作可能な要素;第1の個数の歯を外側の周上に備える中空円筒形状の第1の歯車;及び第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える中空円筒形状の第2の歯車を備え、操作可能な要素は第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させ、第1の歯車は、第2の力及び速度を有する機械的仕事を出力するための第2の力の出力部に接続される。
【0502】
一実施形態によると、操作デバイスは第2の歯車系を更に備え、第2の歯車系は、第1の歯車系から第2の力及び速度の機械的仕事を入力として受信し、第3の異なる力及び速度を有する機械的仕事を出力するよう適合される。
【0503】
一実施形態によると、操作デバイスは、第3の力及び速度を有する第2の歯車系からの機械的仕事を出力するよう適合された第3の力の出力部を更に備える。
【0504】
第2の歯車系は:第2の出力部に接続された操作可能な要素と、第1の個数の歯を外側の周上に備える、中空円筒形状の第1の歯車と、第1の歯車より多数の歯を内側表面上に備える、中空円筒形状の第2の歯車とを備えてよく、操作可能な要素は第1の歯車の内側に係合するよう適合され、これによって第1の歯車の外側は、第2の歯車の内側に対して押圧され、これによって第1の歯車の歯は、歯が相互係合しない位置によって隔てられた少なくとも1つの位置において第2の歯車の歯と相互係合し、操作可能な要素の操作は、上記位置を前進させることによって、第1の歯車と第2の歯車との間の相対回転を発生させ、第1の歯車は、第3の力及び速度を有する機械的仕事を出力するための第3の力の出力部に接続される。
【0505】
一実施形態によると、操作可能なインプラントは、操作デバイスを取り囲むよう適合されたエンクロージャを更に備える。
【0506】
エンクロージャは第1及び第2の貫通部を備えてよく、第1の貫通部は第1の力の出力部に適合されてよく、第2の貫通部は第2の力の出力部に適合されてよい。
【0507】
一実施形態によると、エンクロージャは第1、第2及び第3の貫通する出力部を備える。
【0508】
一実施形態によると、エンクロージャは第1、第2及び第3の貫通部を備える。第1の貫通部は第1の力の出力部に適合され、第2の貫通部は第2の力の出力部に適合され、第3の貫通部は第3の力の出力部に適合される。第1の力の出力部は第1の身体係合部分を操作するための第1の液圧式ポンプに接続してよく、第2の力の出力部は第2の身体係合部分を操作するための第2の液圧式ポンプに接続してよい。
【0509】
一実施形態によると、第1の力の出力部は第1の回転可能シャフトを備え、第2の力の出力部は第2の回転可能シャフトを備える。
【0510】
エンクロージャは:エンクロージャと第1の回転可能シャフトとの間を密閉するよう適合された第1の密閉部材、及びエンクロージャと第2の回転可能シャフトとの間を密閉するよう適合された第2の密閉部材のうちの少なくとも1つを更に備えてよい。第1及び第2の密閉部材は回転可能シャフトを回転させてよい。
【0511】
第1の回転可能シャフトは第2の回転可能シャフトの内側に位置決めするよう適合されてよく、又は第2の回転可能シャフトは第1の回転可能シャフトの内側に位置決めするよう適合されてよい。
【0512】
一実施形態によると、第1の力の出力部は第1の回転可能シャフトを備え、第2の力の出力部は第2の回転可能シャフトを備え、第3の力の出力部は第3の回転可能シャフトを備える。
【0513】
一実施形態によると、エンクロージャは:エンクロージャと第1の回転可能シャフトとの間を密閉するよう適合された第1の密閉部材、エンクロージャと第2の回転可能シャフトとの間を密閉するよう適合された第2の密閉部材、エンクロージャと第3の回転可能シャフトとの間を密閉するよう適合された第3の密閉部材のうちの少なくとも1つを備える。第1及び第2の密閉部材は回転可能シャフトを回転させる。
【0514】
第1及び第2の回転可能シャフトは第3の回転可能シャフトの内側に位置決めするよう適合されてよく、又は第2及び第3の回転可能シャフトは第1の回転可能シャフトの内側に位置決めするよう適合されてよく、又は第1及び第3の回転可能シャフトは第2の回転可能シャフトの内側に位置決めするよう適合されてよい。
【0515】
操作可能なインプラントは、電気モータにエネルギ供給するよう適合された少なくとも1つの埋入可能な電池を備えてよい。
【0516】
操作可能なインプラントは、患者の身体の外側から伝送された無線エネルギを受信するよう適合された受信ユニットを更に備えてよい。受信ユニットは電池を充電するよう適合されてよい。
【0517】
一実施形態によると、電気モータは:交番電流(AC)電気モータ、直流電流電気モータ、リニア型電気モータ、アキシャル型電気モータ、ラジアル型モータ、3相モータ、2相以上のモータ、圧電モータ、バイメタルモータ、及び形状記憶金属モータから選択される電気モータである。
【0518】
エンクロージャは:炭素材料、ホウ素材料、材料の混合物、Peek(登録商標)材料、材料の合金、金属材料、チタン、アルミニウム、セラミック材料、ポリマー材料、ポリウレタン、及びParylene(登録商標)被覆シリコーンから選択される材料を含んでよい。
【0519】
異なる複数の態様若しくはある態様のいずれの部分、又は異なる複数の実施形態若しくはある実施形態のいずれの部分は全て、いずれの可能な様式で組み合わせてよい。いずれの方法、又は方法のいずれのステップは、装置の説明、並びにいずれの装置の実施形態とも見なされ、実施形態の態様又は一部は方法の説明と見なし、これら全ては些細な細部に至るまで、いずれの実行可能な方法において併用可能である。いずれの詳細な説明は一般的な要約説明として最大限の大意において解釈すべきであり、またいずれの実施形態又は実施形態の一部及びいずれの方法又は方法の一部はいずれの様式で組み合わせてよい。
【0520】
これより、添付の図面を参照して、例として本発明を説明する。