(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705881
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】導電性樹脂組成物およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
C08L 51/04 20060101AFI20200525BHJP
C08L 55/02 20060101ALI20200525BHJP
C08K 3/04 20060101ALI20200525BHJP
C08K 5/20 20060101ALI20200525BHJP
C08K 5/098 20060101ALI20200525BHJP
C08L 53/02 20060101ALI20200525BHJP
C08L 83/04 20060101ALI20200525BHJP
C08J 3/20 20060101ALI20200525BHJP
H01B 1/24 20060101ALI20200525BHJP
H01B 13/00 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
C08L51/04
C08L55/02
C08K3/04
C08K5/20
C08K5/098
C08L53/02
C08L83/04
C08J3/20 ZCER
H01B1/24 Z
H01B13/00 Z
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-215593(P2018-215593)
(22)【出願日】2018年11月16日
(65)【公開番号】特開2019-94486(P2019-94486A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2018年11月16日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0155973
(32)【優先日】2017年11月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516298504
【氏名又は名称】コリア クンホ ペトロケミカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Korea Kumho Petrochemical Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ホ ス
(72)【発明者】
【氏名】イ,ワン ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ユ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ファン
【審査官】
藤本 保
(56)【参考文献】
【文献】
特開2017−179371(JP,A)
【文献】
特開2006−212851(JP,A)
【文献】
特開2011−006611(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L1/00−101/16
C08K3/00−13/08
C08J3/20−3/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒径が1〜5μmである第1HIPS(High Impact Polystyrene) 10〜40重量%と、
平均粒径が0.1〜1μmである第2HIPS(High Impact Polystyrene) 30〜60重量%と、
スチレンとブタジエンとが60:40〜80:20の重量比で共重合された第3共重合体 10〜20重量%と、
導電性フィラー 1〜10重量%と、
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンゴム(SEBS) 5〜10重量%と、
を含み、
前記第1HIPS(High Impact Polystyrene)の平均粒径は、前記第2HIPS(High Impact Polystyrene)の平均粒径よりも大きく、
前記第3共重合体のブタジエン含有量は、前記第1HIPS(High Impact Polystyrene)または前記第2HIPS(High Impact Polystyrene)のブタジエン含有量よりも大きい、導電性樹脂組成物。
【請求項2】
前記導電性フィラーは、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト、カーボンファイバー、カーボンブラック、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項3】
前記導電性樹脂組成物は、金属塩およびステラミドをさらに含む、請求項1または2に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項4】
前記金属塩は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項5】
前記金属塩および前記ステラミドの含有量は、それぞれ前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として1〜5重量%である、請求項3または4に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項6】
前記導電性樹脂組成物は、シリコーンオイルをさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項7】
前記シリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、エステル変性シリコーンオイル、ヒドロキシシリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、ビニルシリコーンオイル、シリコーンアクリレート、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項6に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項8】
前記シリコーンオイルの含有量は、前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として0.5〜5重量%である、請求項6または7に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物を含む、成形品。
【請求項10】
前記成形品の伸び率が60%以上である、請求項9に記載の成形品。
【請求項11】
(a)平均粒径が1〜5μmである第1HIPS(High Impact Polystyrene)および導電性フィラーを混合してマスターバッチを製造する工程と、
(b)前記マスターバッチ、平均粒径が0.1〜1μmである第2HIPS(High Impact Polystyrene)、スチレンとブタジエンとが60:40〜80:20の重量比で共重合された第3共重合体、およびスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンゴム(SEBS)を混合する工程と、
を含み、
前記第1HIPS(High Impact Polystyrene)の平均粒径は、前記第2HIPS(High Impact Polystyrene)の平均粒径よりも大きく、
前記第3共重合体のブタジエン含有量は、前記第1HIPS(High Impact Polystyrene)または前記第2HIPS(High Impact Polystyrene)のブタジエン含有量よりも大きい、導電性樹脂組成物の製造方法。
【請求項12】
前記工程(a)は、金属塩およびシリコーンオイルを混合することを含む、請求項11に記載の導電性樹脂組成物の製造方法。
【請求項13】
前記工程(b)は、ステラミドを混合することを含む、請求項11または12に記載の導電性樹脂組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性樹脂組成物およびその製造方法に関する。より詳しくは、機械的物性を維持すると共に、導電性フィラーの脱離によるスロッピング現象が最小化された製品に成形できる導電性樹脂組成物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂は、加熱すると軟化して可塑性を示し、冷却すると固化するプラスチックである。このような熱可塑性樹脂は、加工性および成形性に優れ、各種生活用品、OA機器、電気/電子製品、車両用部品などに幅広く適用されている。
【0003】
また、このような熱可塑性樹脂が用いられる製品の種類および特性によって、特殊な性質を与えて高付加価値の素材として使用しようする試みが継続的に行われている。
【0004】
特に、樹脂製品間または他の素材との摩擦が発生する分野に熱可塑性樹脂を適用する場合、帯電現象による製品の損傷および汚染が発生するので、熱可塑性樹脂に電気伝導性(以下、「導電性」とも称する)を付与する必要がある。
【0005】
このように、従来の熱可塑性樹脂に導電性を付与するために、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、黒鉛、カーボンファイバー、金属粉末、金属コーティング無機粉末または金属ファイバーなどの導電性フィラーが用いられてきた。
【0006】
例えば、特許文献1および2は、ポリスチレン、ABSのような熱可塑性樹脂とカーボンブラックとを配合した形態の導電性複合材を開示している。
【0007】
また、特許文献3は、ポリフェニレンエーテル50〜65重量%、耐衝撃性ポリスチレン10〜20重量%、カーボンナノチューブ1〜3重量%などを含む半導体チップトレイ用樹脂組成物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第4478903号明細書
【特許文献2】韓国登録特許第10−0330200号公報
【特許文献3】韓国登録特許第10−1204030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1および2に記載の技術によれば、必要なレベルの導電性を付与するために過量のカーボンブラックが用いられる。そのため、熱可塑性樹脂から具現される固有の機械的物性、特に、耐衝撃性が顕著に低下することがある。
【0010】
また、導電性複合材がシート状に成形される場合、スキン層の厚さがコア層の厚さに対して約10〜20%程度高いので、全体シートの厚さを変化させるかスキン層の厚さを薄くする場合、部位別に導電性の偏差が発生することがある。よって、過剰のカーボンブラックにより成形後のシートの表面に不要な粒子が残留して、製品の表面特性が低下する問題がある。
【0011】
また、特許文献3に記載の樹脂組成物は、本質的に熱可塑性なので最終製品の形態によって自由に成形できるはずであるが、製品の成形時に、平面部に比べて高い延伸が必要な折曲部で前記樹脂組成物に分散されたカーボンナノチューブの分散が不均一になり、前記折曲部での導電性が顕著に低下する。したがって、精巧な成形が必要な製品、部品などに適用しにくく、高延伸によって薄膜化されたシートに必要なレベルの耐衝撃性を提供することができないという問題がある。
【0012】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであって、その目的は、機械的物性を維持すると共に導電性フィラーの脱離によるスロッピング現象が最小化された製品に成形できる導電性樹脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一側面は、平均粒径が1〜5μmである第1共重合体10〜40重量%と、平均粒径が0.1〜1μmである第2共重合体30〜60重量%と、スチレンとブタジエンとが60:40〜80:20の重量比で共重合された第3共重合体10〜20重量%と、導電性フィラー1〜10重量%と、ゴム成分5〜10重量%と、を含む導電性樹脂組成物を提供する。
【0014】
一実施例において、前記第1および第2共重合体は、スチレン−ブタジエン共重合体であってもよい。
【0015】
一実施例において、前記導電性フィラーは、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト、カーボンファイバー、カーボンブラック、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
【0016】
一実施例において、前記ゴム成分は、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンゴムであってもよい。
【0017】
一実施例において、前記導電性樹脂組成物は、金属塩およびステラミドをさらに含んでいてもよい。
【0018】
一実施例において、前記金属塩は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
【0019】
一実施例において、前記金属塩および前記ステラミドの含有量は、それぞれ前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として1〜5重量%であってもよい。
【0020】
一実施例において、前記導電性樹脂組成物は、シリコーンオイルをさらに含んでいてもよい。
【0021】
一実施例において、前記シリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、エステル変性シリコーンオイル、ヒドロキシシリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、ビニルシリコーンオイル、シリコーンアクリレート、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
【0022】
一実施例において、前記シリコーンオイルの含有量は、前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として0.5〜5重量%であってもよい。
【0023】
本発明の他の一側面は、前記導電性樹脂組成物を含む成形品を提供する。
【0024】
一実施例において、前記成形品の伸び率が60%以上であってもよい。
【0025】
本発明の他の側面は、(a)平均粒径が1〜5μmである第1共重合体および導電性フィラーを混合してマスターバッチを製造する工程と、(b)前記マスターバッチ、平均粒径が0.1〜1μmである第2共重合体、スチレンとブタジエンとが60:40〜80:20の重量比で共重合された第3共重合体、およびゴム成分を混合する工程と、を含む導電性樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0026】
一実施例において、前記工程(a)は、金属塩およびシリコーンオイルを混合することを含んでもよい。
【0027】
一実施例において、前記工程(b)は、ステラミドを混合することを含んでもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一側面による導電性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、導電性フィラー、およびゴム成分を含み、前記熱可塑性樹脂が3種の共重合体を含むことで、機械的物性を維持すると共に導電性フィラーの脱離によるスロッピング現象が最小化された製品に成形することができる。
【0029】
また、前記導電性樹脂組成物から製造された成形品は、表面の全領域で導電性が均一に具現されるので、一般的な製品だけではなく、より精巧な成形が必要な製品、部品などに至るまで適用範囲を拡大することができる。
【0030】
本発明の効果は、上述した効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明または請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能な全ての効果を含むものと理解しなければならない。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を説明する。しかしながら、本発明は種々の異なる形態で具現することができる。したがって、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0032】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとの用語は、「直接的に連結」されている場合だけでなく、それらの間に他の部材を介在して「間接的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」との用語は、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外することではなく他の構成要素をさらに具備できることを意味する。
【0033】
(導電性樹脂組成物)
本発明の一側面は、平均粒径が1〜5μmである第1共重合体10〜40重量%と、平均粒径が0.1〜1μmである第2共重合体30〜60重量%と、スチレンとブタジエンとが60:40〜80:20の重量比で共重合された第3共重合体10〜20重量%と、導電性フィラー1〜10重量%と、ゴム成分5〜10重量%と、を含む導電性樹脂組成物を提供する。ここで、前記「重量%」は、前記導電性樹脂組成物の総重量を基準とする。
【0034】
前記第1および第2共重合体は、スチレン−ブタジエン共重合体であってもよい。本明細書で使用した用語「スチレン−ブタジエン共重合体」は、通常のHIPS(High Impact Polystyrene)を指すもので、ゴム変性スチレン系共重合体またはゴム変性ポリスチレンと解釈できる。
【0035】
前記第1共重合体の平均粒径は1〜5μmであり、ゴム成分であるブタジエンの含有量は、共重合体の総重量を基準として7.5〜9重量%であってもよい。前記第1共重合体は、平均粒径が相対的に大きく、必要に応じて過量のミネラルオイル(約3〜5重量%)を添加して混合物形態で用いることができるので、高流動性を有することができる。
【0036】
前記第1共重合体の含有量は、前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として10〜40重量%であり、好ましくは20〜40重量%であってもよい。前記第1共重合体の含有量が10重量%未満であると、流動性が低くなり成形性が低下することがある。一方、40重量%を超えると、前記導電性樹脂組成物から製造された成形品の機械的物性が低下することがある。
【0037】
前記導電性樹脂組成物は、平均粒径が0.1〜1μmである第2共重合体をさらに含む。前記第2共重合体のゴム成分であるブタジエンの含有量は、共重合体の総重量を基準として7.5〜8.5重量%であってもよい。前記第2共重合体は、平均粒径が前記第1共重合体に比べて相対的に小さく、必要に応じて少量のミネラルオイル(約0.5〜3重量%)を添加して混合物の形態で用いることができるので、高光沢、高衝撃特性等を有することができる。
【0038】
前記第2共重合体の含有量は、前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として30〜60重量%であり、好ましくは35〜50重量%であってもよい。前記第2共重合体の含量が30重量%未満であると、成形品の表面特性および機械的物性が低下することがあり、60重量%を超えると、組成物の流動性が低くなり成形性が低下することがある。
【0039】
前記導電性樹脂組成物は、スチレンとブタジエンとが60:40〜80:20、好ましくは65:35〜75:25の重量比で共重合された第3共重合体10〜20重量%をさらに含む。前記第3共重合体は、前記第1および第2共重合体に比べて相対的に多い量のゴム成分、すなわち、ブタジエンを含む。このため、これを含む導電性樹脂組成物から製造された成形品の機械的物性、特に、耐衝撃性を顕著に向上させることができ、透明性、光沢性に優れて前記成形品の表面の平滑度を改善することができる。また、前記第1および第2共重合体だけでなく、後述するゴム成分との相溶性に優れ、円滑に混練、押出できる。
【0040】
前記第3共重合体の含有量は、前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として10〜20重量%である。前記第3共重合体の含有量が10重量%未満であると、成形品の表面特性と機械的物性が低下することがあり、20重量%を超えると、組成物の流動性が低くなり成形性が低下することがある。
【0041】
前記導電性樹脂組成物は、導電性フィラー1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%を含む。前記導電性フィラーの含有量が1重量%未満であると、樹脂および製品に対する導電性付与効果がわずかである。一方、10重量%を超えると、前記第1〜第3共重合体およびゴム成分の相対的な含有量が少なくなるかその均衡が崩されて、樹脂組成物の成形性および成形品の機械的物性が低下することがあり、導電性フィラー間の凝集現象により分散性が低下することがある。
【0042】
前記導電性フィラーは、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト、カーボンファイバー、カーボンブラック、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。好ましくは、前記共重合体との混練容易性を考慮してカーボンナノチューブであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0043】
前記カーボンナノチューブは、導電性が低い共重合体樹脂に導電性を付与するための物質であって、前記カーボンナノチューブが添加された樹脂組成物を成形して製造された製品の表面抵抗を減少させることで、導電性およびそれによる帯電防止特性を向上させることができる。
【0044】
具体的には、前記カーボンナノチューブが共重合体樹脂と混合されると、それぞれのカーボンナノチューブが共重合体樹脂中に分散され、互いに連結されることで連続した3次元ネットワーク構造を形成することができ、これによって、優れた導電性を示すことができる。
【0045】
前記カーボンナノチューブを合成する方法としては、アーク放電法(Arc−discharge)、熱分解法(Pyrolysis)、レーザー蒸着法(Laser vaporization)、プラズマ化学気相蒸着法(Plasma chemical vapor deposition)、熱化学気相蒸着法(Thermal chemical vapor deposition)などがあるが、合成方法に制限されることなく、製造された全てのカーボンナノチューブを用いることができる。
【0046】
また、前記カーボンナノチューブは、壁(層)の数によって単一壁カーボンナノチューブ(Single wall carbon nanotube)、二重壁カーボンナノチューブ(Double wall carbon nanotube)、多重壁カーボンナノチューブ(Multi wall carbon nanotube)などに分類される。前記カーボンナノチューブは、これらのカーボンナノナノチューブ、切頭された円錐型のグラフィン(truncated graphene)が多数積層された中空管形態のカーボンナノファイバー(cup−stacked carbon nanofiber)、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくは、製造の容易性および経済性に優れた多重壁カーボンナノチューブであるが、これに限定されるものではない。
【0047】
前記カーボンナノチューブは、平均外径が8〜50nmであることが好ましく、平均内径が前記平均外径の好ましくは40%以上、より好ましくは40〜90%であることが好ましい。なお、前記外径は、カーボンナノチューブの壁を成すグラファイト層が含まれたカーボンナノチューブの横断面の直径を意味し、前記内径は、グラファイト層が除外された中空横断面の直径を意味する。
【0048】
このとき、前記カーボンナノチューブの単一本の平均外径が8nm未満であるか50nm超であると、それらが凝集されて形成したカーボンナノチューブ集合体の平均バンドル径が後述する範囲に調節されない場合があるので、上記のような外径の範囲を有するカーボンナノチューブを用いることが好ましい。本明細書で使用した用語「バンドル(bundle)」は、複数のカーボンナノチューブが並んで配列されるか、互いに縺れた状態のバンドルあるいはロープ形態を指すもので、それとは異なり複数のカーボンナノチューブが一定の形状を有さずに存在する場合「非バンドル型」と称する。
【0049】
また、カーボンナノチューブは、カーボン含量が高いほど触媒のような不純物が少なくて優れた導電性を具現することができる。よって、前記カーボンナノチューブのカーボン純度は、好ましくは95%以上、より好ましくは95〜98%、さらに好ましくは95〜97%である。
【0050】
前記カーボンナノチューブのカーボン純度が95%未満であると、カーボンナノチューブの構造的欠陥が誘発されて結晶性が低下することがあり、カーボンナノチューブが外部刺激により容易に切断、破壊することがある。
【0051】
一方、上記のような単一本のカーボンナノチューブがバンドル形態に凝集して形成されたカーボンナノチューブ集合体の平均バンドル径は、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜5μm、さらに好ましくは2〜4μmである。また、平均バンドル長さは、好ましくは10〜100μm、より好ましくは20〜60μm、さらに好ましくは25〜55μmである。
【0052】
前記カーボンナノチューブ集合体の平均バンドル径が1μm未満であるか平均バンドル長さが100μmを超えると、分散性が低下して前記導電性樹脂組成物の部位別の導電性が不均一になることがある。また、平均バンドル径が10μmを超えるか平均バンドル長さが10μm未満であると、ネットワーク構造が不安定になり導電性が低下することがある。
【0053】
前記導電性樹脂組成物は、ゴム成分を5〜10重量%を含む。前記ゴム成分は、前記第1〜第3共重合体を含む樹脂の硬質特性を補完することで、前記導電性樹脂組成物とその成形品の伸び率、衝撃強度等を向上させることができる。前記ゴム成分の含有量が5重量%未満であると、耐衝撃性が低下することがあり、一方10重量%を超えると、スロッピング現象が起きるか成形性が低下することがある。
【0054】
前記ゴム成分は、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−エチレン−
ブチレン−スチレンゴム、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択された少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくはスチレン−エチレン−
ブチレン−スチレンゴムであるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
このように、前記導電性樹脂組成物の第1〜第3共重合体およびゴム成分は、それぞれ異なる性質と機能とを有するが、これらが相互にかつ有機的に組み合わされ、混合された場合、前記導電性樹脂組成物の成形性と機械的物性とを同時に向上させるだけでなく、成形物中の導電性フィラーの分散を阻害しない。よって、最終製品の部位別形態や構造に関係なく、全体的に一定のレベルの導電性を具現することができるため、製品の信頼性、再現性を向上させることができる。また、導電性フィラーの任意的な脱離により最終製品の表面に不要な粉塵が残留するスロッピング現象を軽減させることができる。
【0056】
前記導電性樹脂組成物は、金属塩1〜5重量%およびステラミド1〜5重量%をさらに含んでいてもよい。前記金属塩は、前記導電性樹脂組成物から製造された成形品の表面を滑らかくすることで、スロッピング現象を最小化することができる。前記金属塩の含量が1重量%未満であると、それにより製造された成形品の表面に不要な突起が生じ表面特性が低下することがあり、5重量%を超えると導電性が低下することがある。
【0057】
前記金属塩は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくはステアリン酸亜鉛であるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
また、前記ステラミドは、前記導電性樹脂組成物の流動性を向上させるため、これを成形する場合、延伸による導電性偏差を最小化することができる。前記ステラミドの含有量が1重量%未満であると、最終製品で部位別の導電性偏差が増加することがあり、5重量%を超えると、樹脂組成物の流動性が過度に上昇して機械的物性が低下することがある。前記ステラミドは、単独で用いてもよく、オレアミド、トカミドのような成分と共に用いてもよい。
【0059】
一方、前記導電性樹脂組成物は、シリコーンオイル0.5〜5重量%をさらに含んでいてもよい。前記シリコーンオイルは、前記金属塩と同様に、前記導電性樹脂組成物から製造された成形品の表面を滑らかにすることでスロッピング現象を最小化することができる。前記シリコーンオイルの含有量が0.5重量%未満であると、それにより製造された成形品の表面に不要な突起が生じて表面特性が低下することがあり、5重量%を超えると、導電性が低下することがある。
【0060】
前記シリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、エステル変性シリコーンオイル、ヒドロキシシリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、ビニルシリコーンオイル、シリコーンアクリレート、およびこれらのうち2以上の混合物からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、より好ましくはジメチルシリコーンオイルであるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
(成形品)
本発明の他の一側面は、前記導電性樹脂組成物を含む成形品を提供する。前記成形品の伸び率は、60%以上であってもよい。本明細書で使用した用語「伸び率」は、引張試験で破断後の試験片を突き合わせ、標点間の変形量を求めてこれを百分率(%)で示したものである。前記成形品の伸び率が60%未満であると、複雑な形態、構造に成形しにくい場合がある。
【0062】
前記成形品は、前記導電性樹脂組成物から製造されるので、一定レベルの導電性を有することができる。例えば、前記成形品の表面抵抗は、5.0〜6.0Ω/sqの範囲であってもよい。
【0063】
また、前記成形品は、シート、フィルムまたはそれと類似した形態を有することができ、一定レベルの導電性とそれによる帯電防止特性とを有するので、電子部品の移送モジュール、半導体移送トレイ、キャリアテープ、パイプなどに適用できる。
【0064】
(導電性樹脂組成物の製造方法)
本発明の他の一側面は、(a)平均粒径が1〜5μmである第1共重合体および導電性フィラーを混合してマスターバッチを製造する工程と、(b)前記マスターバッチ、平均粒径が0.1〜1μmである第2共重合体、スチレンとブタジエンとが60:40〜80:20の重量比で共重合された第3共重合体、およびゴム成分を混合する工程と、を含む導電性樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0065】
前記第1〜第3共重合体、導電性フィラー、およびゴム成分の作用効果、含有量、および使用可能な種類などは、上述の通りである。
【0066】
すなわち、前記導電性樹脂組成物は、まず、高分子成分と導電性フィラーとを混合してマスターバッチを製造し、これに追加的に他の高分子成分とゴム成分とを混合することにより前述した組成比を有するように製造できる。このとき、前記マスターバッチは、前記導電性樹脂組成物の総重量を基準として好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%の範囲で製造できる。
【0067】
前記導電性樹脂組成物は、基本的に一定レベルの機械的物性と成形性とを有する熱可塑性樹脂、およびそれに導電性を付与することができる導電性フィラー、例えば、金属、その他無機物などを含む。このような導電性樹脂組成物を製造するためには、熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを混合するための工程を要する。
【0068】
従来、樹脂組成物の導電性を向上させるために、前記導電性フィラーの含有量を増加させる技術が提案された。ただし、同種の導電性フィラー、特に、カーボンナノチューブの含有量を一定レベル以上に増加させると、樹脂自体の機械的物性だけでなく加工性、作業性などが低下する問題があった。これを解消するために、カーボンナノチューブに比べて導電性付与の効果は低いものの、加工性および作業性に優れたカーボンブラックなどを併用することによって、導電性樹脂組成物中の導電性フィラーの総含有量を増加させるための試みが行われた。
【0069】
しかし、このような方法は、導電性フィラーの種類と含有量とを異なるように調節した方法に過ぎず、樹脂と導電性フィラーとの混合が単一工程によって行われた点で共通する。
【0070】
これに対して、前記工程(a)で、平均粒径が1〜5μmである第1共重合体および導電性フィラーを混合、押出して、必要な濃度の導電性フィラーを含むマスターバッチを製造することができる。
【0071】
本明細書で使用した用語「マスターバッチ(master batch)」は、樹脂組成物を製造する場合に、高濃度のフィラー、添加剤などを予め分散させたもので、このようなマスターバッチの製造を通じて樹脂組成物中の導電性フィラーの分散性を向上させることができる。これによって、前記導電性樹脂組成物の全領域に対して均一な導電性を付与することができる。
【0072】
このとき、前記マスターバッチは、球状(sphere)、ペレット状(pellet)などに製造できるが、以後の工程で第2共重合体、第3共重合体、およびゴム成分と配合されて、前記導電性フィラーの分散性を向上させることが可能であれば、その形態に制限なしに製造することができる。
【0073】
一方、前記工程(a)が好ましくは180〜300℃、より好ましくは220〜240℃、さらに好ましくは230℃の温度で行われてもよい。前記工程(a)の工程温度が180℃未満であると、第1共重合体が部分的に溶融されて押出成形性と導電性フィラーの分散性とが低下する場合があり、300℃を超えると、第1共重合体が任意に熱分解されるか変性することがある。
【0074】
また、前記工程(a)で、前記導電性フィラーと前記第1共重合体とを好ましくは10〜500kg/hr、より好ましくは10〜30kg/hrの押出速度で押出することができる。前記押出速度が10kg/hr未満であると、生産性が低下することがあり、500kg/hrを超えると、導電性フィラーと第1共重合体との均一混合性が低下することがある。
【0075】
前記工程(a)の生成物であるマスターバッチは、一定の含有量の導電性フィラーを含んでいてもよい。例えば、前記マスターバッチに含まれる導電性フィラーの含有量が1〜20重量%であってもよい。
【0076】
前記導電性フィラーがカーボンナノチューブである場合、前記カーボンナノチューブは、粉末状のものを機械的、物理的に打錠してペレット状に加工したものであって、加工後のカーボンナノチューブの見掛け密度が好ましくは0.01〜0.2g/ml、より好ましくは0.05〜0.2g/mlであってもよい。前記カーボンナノチューブの見掛け密度が上記範囲から外れると、カーボンナノチューブを10重量%以上含む濃縮マスターバッチを製造しにくい場合がある。ペレット状に加工されたカーボンナノチューブは、作業中に粉末の飛散を防止するため作業環境を改善することができる。
【0077】
一方、前記工程(a)で、押出時に使用される押出機は、1つのスクリューを含む単軸押出機、または複数のスクリューを含む多軸押出機であってもよく、好ましくは、各成分間の均一な混合、押出のために2個のスクリューを含む2軸押出機を例示することができる。
【0078】
このとき、前記押出機を用いた混練過程で導電性フィラーの破損を防止するため、好ましくは、2軸押出機を用いて前記第1共重合体を押出機側から投入し、導電性フィラーを、サイドフィーダー(Side feeder)を用いて前記押出機に供給することで溶融混練する方法を用いることができる。
【0079】
前記工程(b)では、前記マスターバッチに含まれた導電性フィラーを第2共重合体、第3共重合体、およびゴム成分と混合して希釈(let−down)できる。前記工程(b)で添加される前記第2共重合体、第3共重合体およびゴム成分の量は、生成物である導電性樹脂組成物中の導電性フィラーの含有量を1〜10重量%に希釈できる程度であれば十分である。
【0080】
前記工程(b)で、前記マスターバッチと第2共重合体、第3共重合体およびゴム成分との混合は、溶融混合法(Melt compounding)、イン・サイチュ重合法(In−situ polymerization)、溶液混合法(solution mixing)などを用いることができる。好ましくは、押出機などを用いて高温、高せん断力下で導電性フィラーを樹脂内に均一に分散させることで大容量化および製造コストの節減が可能な溶融混合法を用いることができる。前記押出機の種類、特徴、選択基準などに関しては上述の通りである。
【0081】
このように、前記工程(a)および工程(b)を通じて製造された導電性樹脂組成物は、従来の製造方法、例えば、マスターバッチを経ずに製造された導電性樹脂組成物に比べて導電性と機械的物性とをバランスよく具現することができ、延伸による導電性の偏差を最小化して最終製品の部位別形態、構造に関係なく全体的に一定レベルの導電性を具現することができる。よって、製品の信頼性、再現性を向上させることができる。また、導電性フィラーの任意的な脱離により最終製品の表面に不要な粉塵が残留するスロッピング現象を軽減させることができる。
【0082】
一方、前記工程(a)で、金属塩およびシリコーンオイルをさらに混合することができ、前記工程(b)で、ステラミドをさらに混合することができる。このとき、前記金属塩、シリコーンオイル、およびステラミドの作用効果、含有量、および使用可能な種類などに対しては上述の通りである。
【実施例】
【0083】
以下、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0084】
(実施例および比較例)
多重壁カーボンナノチューブ(MWCNTまたはCNT)10重量部を二軸押出機のサイドフィーダー(Side Feeder)に投入し、第1共重合体のスチレン−ブタジエン共重合体(HIPS1)76重量部、ステアリン酸亜鉛 8重量部、およびジメチルシリコーンオイル 6重量部を、メインホッパー(Main Hopper)に25kg/hrの速度で投入した後、200rpmおよび230℃の条件下で溶融混練して、マスターバッチを製造した。
【0085】
前記マスターバッチ、第2共重合体であるスチレン−ブタジエン共重合体(HIPS2)、第3共重合体であるスチレン−ブタジエン共重合体(HIPS3、スチレン:ブタジエン=70:30重量比)、ゴム成分(スチレン−ブタジエン−スチレンゴム(SBS)および/またはスチレン−エチレン−
ブチレン−スチレンゴム(SEBS))、およびステラミドを下記表1に記載した割合で二軸押出機に投入し、200rpmおよび250℃の条件下で溶融混練して導電性樹脂組成物を製造した後、射出成形機を用いて物性測定のためのシート状試験片を製造した。HIPS1〜HIPS3を含めた原料物質の諸元を下記表2に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
実験例:導電性樹脂組成物に対する物性の測定
上記実施例および比較例によって製造されたそれぞれのシート状試験片に対する機械的、物理的、および電気的特性を測定し、その結果を下記表3に示した。
【0089】
【表3】
【0090】
上記表3を参照すると、比較例1〜9による試験片の表面から、小さい突起または大きい突起が観察された。試験片の表面から観察された突起は、導電性フィラーであるカーボンナノチューブが脱離されて試験片の表面に付き出して生成されたものである(スロッピング現象)。よって、このようなシートを用いて生産される製品、例えば、半導体、LCD、車両用電装部品を生産する過程で不要な粉塵を誘発するようになり、このような粉塵は、製品に欠陥を起こす要因になる。一方、実施例1〜8により、カーボンナノチューブ、3種のHIPS、およびSEBSを含む導電性樹脂組成物から製造された試験片の表面では、このような突起が観察されず、製品の生産が円滑に行われるだけでなく、生産された製品の信頼性、再現性を顕著に改善することができるが示唆された。
【0091】
特に、実施例3と比較例5とによる試験片の物性を比較すると、ゴム成分としてSBSが用いられた比較例5による試験片では、スロッピング現象により試験片の表面で導電性が不均一であるが、ゴム成分としてSEBSが用いられた実施例3による試験片では、スロッピング現象が起こらず、表面で導電性が均一に具現され、伸び率も61%と相対的に高く測定された。
【0092】
一方、実施例1〜8による試験片の伸び率は60%以上であり、比較例1〜9に比べて高く測定され、精巧な成形が必要な製品、部品などに相対的に容易に適用できると予想される。
【0093】
前述した本発明の説明は例示のためのものに過ぎず、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須的な特徴変更することなく他の具体的な形態に容易に変更が可能である。したがって、上述した実施例は全ての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。例えば、単一型として説明されている各構成要素は分散して実施することもでき、同様に、分散されたものとして説明されている構成要素を結合された形態で実施することもできる。
【0094】
本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲により示されるが、特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態は、本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。