(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1隔壁および第2隔壁のそれぞれの中段部は、バー形状を成し、前記第1隔壁および第2隔壁のそれぞれの上段部は、上部に行くほど幅が大きくなる、請求項1に記載の電界発光表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0023】
図1は、本発明の電界発光表示装置の一つのサブ画素領域を示す回路図である。
【0024】
図1に示されるように、本発明の実施形態による電界発光表示装置は、互いに交差してサブ画素領域SPを定義するゲート配線GLとデータ配線DLを含み、それぞれの画素領域Pには、スイッチング薄膜トランジスタTsと駆動薄膜トランジスタTd、ストレージキャパシタCst、および発光ダイオードDが形成される。
【0025】
より詳細には、スイッチング薄膜トランジスタTsのゲート電極は、ゲート配線GLに連結され、ソース電極は、データ配線DLに連結される。駆動薄膜トランジスタTdのゲート電極は、スイッチング薄膜トランジスタTsのドレーン電極に連結され、ソース電極は、高電位電圧VDDに連結される。発光ダイオードDのアノードは、駆動薄膜トランジスタTdのソース電極に連結され、カソードは、低電位電圧VSSに連結される。ストレージキャパシタCstは、駆動薄膜トランジスタTdのゲート電極とソース電極に連結される。
【0026】
このような電界発光表示装置の映像表示動作を記述すると、ゲート配線GLを介して印加されたゲート信号によってスイッチング薄膜トランジスタTsがターン−オン(turn−on)され、この際、データ配線DLに印加されたデータ信号がスイッチング薄膜トランジスタTsを介して駆動薄膜トランジスタTdのゲート電極とストレージキャパシタCstの一電極に印加される。
【0027】
駆動薄膜トランジスタTdは、データ信号によってターン−オンされて、発光ダイオードDを流れる電流を制御して映像を表示する。発光ダイオードDは、駆動薄膜トランジスタTdを介して伝達される高電位電圧VDDの電流により発光する。
【0028】
すなわち、発光ダイオードDを流れる電流の量は、データ信号のサイズに比例し、発光ダイオードDが放出する光の強さは、発光ダイオードDを流れる電流の量に比例するので、画素領域Pは、データ信号のサイズに応じて異なる階調を表示し、その結果、電界発光表示装置は、映像を表示する。
【0029】
ストレージキャパシタCstは、データ信号に対応する電荷を1フレーム(frame)の間に維持して、発光ダイオードDを流れる電流の量を一定にし、発光ダイオードDが表示する階調を一定に維持させる役割をする。
【0030】
なお、サブ画素領域SPには、スイッチングおよび駆動薄膜トランジスタTs、TdとストレージキャパシタCstの以外に、他のトランジスタおよび/またはキャパシタがさらに追加され得る。
【0031】
図2は、本発明の第1実施形態による電界発光表示装置を概略的に示す断面図である。
【0032】
図2に示されるように、本発明の実施形態による電界発光表示装置100は、基板110と、基板110上部の各画素領域SP1、SP2、SP3に形成される薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3および発光ダイオードD1、D2、D3と、発光ダイオードD1、D2、D3の上部に配置される封止層170と、封止層170の上部に配置されるカラーフィルター層180とを含むことができる。
【0033】
すなわち、下板、TFT基板またはバックプレーン(backplane)とも呼ばれる基板110の上部には、各画素領域SP1、SP2、SP3別に薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3および発光ダイオードD1、D2、D3がそれぞれ形成され得る。
【0034】
ここで、各画素領域SP1、SP2、SP3は、特定の一種類のカラーフィルターパターン181、183、185が形成されて、特定の色を発光できる単位を意味する。
【0035】
例えば、青色画素領域SP1、赤色画素領域SP2、緑色画素領域SP3を含むことができるが、これに限定されるものではなく、白色画素領域をさらに含むこともできる。
【0036】
具体的に、各画素領域SP1、SP2、SP3別に半導体層122が形成され、半導体層122の上部には、ゲート絶縁層124が画素領域SP1、SP2、SP3の全面に形成され得、半導体層122は、純粋な半導体物質からなり、中央に位置するアクティブ領域と、不純物半導体物質からなり、アクティブ領域の左右に位置するソース領域およびドレーン領域とを含むことができる。
【0037】
半導体層122に対応するゲート絶縁層124の上部には、ゲート電極126が形成され、ゲート電極126の上部には、層間絶縁層128が形成されるが、層間絶縁層128およびゲート絶縁層124は、半導体層122のソース領域およびドレーン領域をそれぞれ露出する第1および第2コンタクトホールCH1、CH2を含むことができる。
【0038】
半導体層122に対応する層間絶縁層128の上部には、互いに離隔するソース電極132およびドレーン電極130が形成されるが、ソース電極132およびドレーン電極130は、それぞれ第1および第2コンタクトホールCH1、CH2を介して半導体層122のソース領域およびドレーン領域に連結され得る。
【0039】
ここで、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された半導体層122、ゲート電極126、ソース電極132およびドレーン電極130は、それぞれ薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3を構成することができる。
【0040】
図2には、コプレーナ型(coplanar type)の薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3を例示したが、これに限定されるものではなく、スタッガード型(staggered type)の薄膜トランジスタを形成することもできる。
【0041】
また、
図2は、 駆動薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3のみを図示しているが、一つの画素領域に駆動薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3と同じ構造のスイッチング薄膜トランジスタ(
図1のTs)等の複数の薄膜トランジスタが形成され得る。
【0042】
図示してはいないが、基板110の内面には、互いに交差してそれぞれの画素領域SP1、SP2、SP3を定義するゲート配線(
図1のGL)、データ配線(
図1のDL)およびパワー配線が形成され、スイッチング薄膜トランジスタ(
図1のTs)は、ゲート配線(
図1のGL)およびデータ配線(
図1のDL)に連結され、駆動薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3は、スイッチング薄膜トランジスタ(
図1のTs)およびパワー配線に連結され得る。
【0043】
それぞれの薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3の上部には、保護層134が形成されるが、保護層134は、ソース電極132を露出する第3コンタクトホールCH3を含むことができる。
【0044】
なお、保護層134上にオーバーコート層が配置されてもよく、この場合、保護層134およびオーバーコート層は、ソース電極132を露出する第3コンタクトホールCH3を含むことができる。
【0045】
ここで、保護層134および層間絶縁層128には、各画素領域SP1、SP2、SP3を区画するホールhが形成され得る。すなわち、保護層134および層間絶縁層128のホールhにより各画素領域SP1、SP2、SP3別に発光ダイオードD1、D2、D3が区画され得、発光ダイオードD1、D2、D3は、互いに離隔して画素領域SP1、SP2、SP3別にそれぞれ配置され得る。
【0046】
なお、
図2には、保護層134および層間絶縁層128にホールが形成されたことを図示したが、これは、一つの例示であり、各画素領域SP1、SP2、SP3別に発光ダイオードD1、D2、D3を区画できるホールhが形成される多様な構造を有することができる。
【0047】
このようなホールhは、露光マスクを利用した露光、現象工程を進行して形成することができる。
【0048】
また、保護層134の上部に第1電極141が配置され得る。
【0049】
ここで、第1電極141は、発光層142に電子または正孔のうち一つを供給するためのアノードまたはカソードであってもよい。
【0050】
本発明の第1実施形態による電界発光表示装置100の第1電極141がアノードである場合を例示して説明する。
【0051】
第1電極141は、インジウムスズオキシド(indium tin oxide:ITO)のような透明導電物質の単一層で形成され得、マイクロキャビティ(micro cavity)効果を得るために、アルミニウムとチタニウムの積層構造(Ti/Al/Ti)、アルミニウムとITOの積層構造(ITO/Al/ITO)、APC合金、およびAPC合金とITOの積層構造(ITO/APC/ITO)のような反射率が高い金属物質で形成されてもよい。APC合金は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、および銅(Cu)の合金を意味する。
【0052】
第1電極141は、保護層134に形成された第3コンタクトホールCH3を介して薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3のソース電極132とそれぞれ連結され得、各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離されて形成され得る。
【0053】
本発明の第1実施形態による電界発光表示装置100は、N型薄膜トランジスタを一例として第1電極141がソース電極132と連結されると説明したが、これに限定されるものではなく、薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3がP型薄膜トランジスタである場合には、第1電極141がドレーン電極130に連結されてもよい。
【0054】
また、第1電極141には、第1電極141のエッジを覆う絶縁パターンIPが配置され得る。すなわち、第1電極141の側面と上面の一部を覆う絶縁パターンIPが配置され得る。
【0055】
絶縁パターンIPは、シリコン酸化物からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0056】
ここで、絶縁パターンIPは、第1電極141の段差を緩和して電流効率を向上させることができる。すなわち、第1電極141の上部に発光層142を形成する時、第1電極141の段差領域で発光層142の厚さが薄く形成されて、発光に寄与しない電流が集中するのを防止することができる。
【0057】
また、第1電極141と絶縁パターンIPの上部には、発光層142が配置され得る。
【0058】
ここで、発光層142は、白色光を発光することができる。例えば、白色光を発光するために複数の発光層が積層された構造(tandem white)であってもよい。例えば、青色光を発光する第1発光層と、第1発光層上に配置され、青色と混合して白色となる色の光を発光する第2発光層とを含むことができ、第2発光層は、黄緑色の光を発光する発光層であってもよい。ただし、これに限定されるものではなく、発光層142は、各画素領域SP1、SP2、SP3別に青色光、赤色光、緑色光のうち一つを発光する発光層142がそれぞれ配置されてもよい。
【0059】
また、発光層142の発光物質は、略1.8以上の屈折率を有する有機発光物質であるか、または量子ドット(quantum dot)のような無機発光物質であってもよい。
【0060】
また、発光層142は、画素領域SP1、SP2、SP3全面のモルフォロジー(morphology)による形状に配置され得る。
【0061】
すなわち、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された第1電極141および絶縁パターンIPと、保護層134および層間絶縁層128に形成されたホールhのモルフォロジーによる形状に配置され得る。
【0062】
また、発光層142上に発光層142に電子または正孔のうち一つを供給するための第2電極143が配置され得る。
【0063】
ここで、第2電極143は、アノードまたはカソードであってもよい。
【0064】
本発明の第1実施形態による電界発光表示装置100の第2電極143がカソードである場合を例示して説明する。
【0065】
ここで、第2電極143は、発光層142のモルフォロジーによって形成される。すなわち、発光層142の形態によって発光層142を覆うように形成され得る。
【0066】
第2電極143は、光を透過させることができるITO、IZOのような透明な金属物質(TCO、Transparent Conductive Material)で形成されるか、またはマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、またはマグネシウム(Mg)と銀(Ag)の合金のような半透過金属物質(Semi−transmissive Conductive Material)で形成され得る。
【0067】
このように、第1電極141、絶縁パターンIP、発光層142および第2電極143が重なって発光ダイオードD1、D2、D3を構成し、発光ダイオードD1、D2、D3は、互いに離隔し、各画素領域SP1、SP2、SP3に対応してそれぞれ配置され得る。
【0068】
また、各画素領域SP1、SP2、SP3ごとに形成された発光ダイオードD1、D2、D3の上部には、封止層170が配置され得る。
【0069】
本発明の第1実施形態による電界発光表示装置100の封止層170は、第1屈折率を有する封止膜171と、第1屈折率より小さい第2屈折率を有する第1隔壁PW1とを含むことができる。
【0070】
ここで、封止膜171は、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された発光ダイオードD1、D2、D3のモルフォロジーによって形成され得る、すなわち、発光ダイオードD1、D2、D3の最上部に配置された第2電極143のモルフォロジーによって形成され得る。
【0071】
このように、封止膜171が第2電極143のモルフォロジーによって配置されることにより、画素領域SP1、SP2、SP3の境界部に対応する封止膜171に溝が形成され得る。
【0072】
ここで、封止膜171は、無機膜からなることができ、多層構造を有してもよい。
【0073】
例えば、封止膜171は、シリコン窒化物、アルミニウム窒化物、ジルコニウム窒化物、チタニウム窒化物、ハフニウム窒化物、タンタル窒化物、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物またはチタニウム酸化物で形成された少なくとも一つの層を含むことができる。
【0074】
また、画素領域SP1、SP2、SP3の境界部に対応する封止膜171の溝には、バー(bar)形状の第1隔壁PW1が配置され得る。
【0075】
図面には、第1隔壁PW1の上段部の幅が増加した形状で図示したが、これは、一つの例示であり、第1隔壁PW1は、同じ幅で形成され得る。
【0076】
第1隔壁PW1は、封止膜171の第1屈折率より小さい第2屈折率を有する有機物質であってもよい。例えば、第1屈折率は、1.56〜1.85であってもよく、第2屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0077】
このように、第1隔壁PW1が封止膜171より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードD1、D2、D3の発光層142から封止膜171に傾斜して入力された光は、第1隔壁PW1により反射して、当該画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得る。これにより、電界発光表示装置100の光抽出効率を向上させると同時に、混色を防止することができる。
【0078】
また、それぞれの発光ダイオードD1、D2、D3を覆う封止膜171と封止膜との間に第1隔壁PW1を介して発光層142と第2電極143に酸素または水分が浸透するのをより効果的に遮断することができる。
【0079】
なお、封止層170の上部には、カラーフィルター層180が配置され得る。
【0080】
ここで、カラーフィルター層180は、各画素領域SP1、SP2、SP3に対応して形成されたカラーフィルターパターン181、183、185と、カラーフィルターパターン181、183、185の間に形成されたバー形状の第2隔壁PW2とを含むことができる。
【0081】
図面には、第2隔壁PW2の上段部の幅が増加した形状で図示したが、これは、一つの例示であり、第2隔壁PW2は、同じ幅で形成され得る。
【0082】
カラーフィルターパターン181、183、185は、第3屈折率を有することができ、第2隔壁PW2は、第3屈折率より小さい第4屈折率を有することができる。
【0083】
ここで、第3屈折率は、1.6〜1.85であってもよく、第4屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0084】
また、第2隔壁PW2は、シリコン酸化物からなるが、これに限定されるものではない。
【0085】
このように、第2隔壁PW2がカラーフィルターパターン181、183、185より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードD1、D2、D3の発光層142からカラーフィルターパターン181、183、185に傾斜して入力された光は、第2隔壁PW2により反射して、当該画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得る。これにより、視野方向によって混色が発生する問題を防止することができる。
【0086】
ひいては、カラーフィルターパターン181、183、185の間に形成される第2隔壁PW2は、微細な幅を有するので、従来のブラックマトリックスを配置した場合に比べて、発光面積を増加させることができる。
【0087】
特に、本発明の第1実施形態による電界発光表示装置100の第2隔壁PW2は、第1隔壁PW1に対応して形成され得る。すなわち、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2は、第1基板110に垂直な第1方向に並んで配置され得る。
【0088】
このように、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2を第1方向に並んで配置することにより、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された発光ダイオードD1、D2、D3から出力される光を各画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得るようにして、光抽出効率を向上させると同時に、混色を効果的に防止することができる。
【0089】
図3は、本発明の第1実施形態による電界発光表示装置の一部を拡大して示す図である。
【0090】
図3に示されるように、本発明の第1実施形態による電界発光表示装置(
図2の100)は、基板(
図2の110)と、基板(
図2の110)の上部に配置される発光ダイオードDと、発光ダイオードDの上部に配置される封止層170と、封止層170の上部に配置されるカラーフィルター層180とを含むことができる。
【0091】
基板(
図2の110)と発光ダイオードDとの間には、層間絶縁層128および保護層134が配置され得る。
【0092】
ここで、保護層134および層間絶縁層128には、画素領域SPを区画するホールhが形成されていて、画素領域SPに対応して発光ダイオードDが配置され得る。
【0093】
すなわち、このような保護層134および層間絶縁層128にホールhが形成されることにより、従来の電界発光表示装置において画素領域SPを区画するために形成されたバンク層を削除することができ、工程を簡素化させることができる。
【0094】
また、保護層134の上部に第1電極141が配置され得、第1電極141には、第1電極141のエッジを覆う絶縁パターンIPが配置され得る。
【0095】
このような絶縁パターンIPにより第1電極141の上部に発光層142を形成する時、第1電極141の段差領域で発光層142の厚さが薄く形成されて、発光に寄与しない電流が集中するのを防止することができ、電流効率を向上させることができる。
【0096】
また、第1電極141と絶縁パターンIPの上部には、発光層142が配置され得る。
【0097】
ここで、発光層142は、第1電極141および絶縁パターンIPと保護層134および層間絶縁層128に形成されたホールhのモルフォロジーによる形状で配置され得る。
【0098】
また、発光層142上に第2電極143が配置され得る。
【0099】
ここで、第2電極143は、発光層142のモルフォロジーによる形状に配置され得る。
【0100】
このような第1電極141、絶縁パターンIP、発光層142および第2電極143は、発光ダイオードDを構成し、隣り合う発光ダイオードDは、互いに離隔し、画素領域SPに対応してそれぞれ配置され得る。
【0101】
また、発光ダイオードDの上部には、第1屈折率を有する封止膜171と、第1屈折率より小さい第2屈折率を有する第1隔壁PW1とを含む封止層170が配置され得る。
【0102】
特に、封止膜171は、発光ダイオードD1、D2、D3のモルフォロジーによって形成され得る、すなわち、発光ダイオードD1、D2、D3の最上部に配置された第2電極143のモルフォロジーによって形成され得る。
【0103】
このように、封止膜171が第2電極143のモルフォロジーによって配置されることにより、それぞれの発光ダイオードDごとに封止膜171が覆う構造を有することとなり、発光層142と第2電極143に酸素または水分が浸透するのをより効果的に遮断することができる。
【0104】
ここで、封止膜171は、無機膜からなることができ、多層構造を有してもよい。
【0105】
また、画素領域SPの境界部に対応する封止膜171の溝には、第1隔壁PW1が配置され得る。
【0106】
第1隔壁PW1の中段部は、バー形状であってもよく、第1隔壁PW1の上段部は、上部に行くほど幅が増加する形状であってもよい。ただし、これは、一つの例示であり、第1隔壁PW1は、上段部と中段部が同じ幅で形成され得る。
【0107】
ここで、第1隔壁PW1の中段部の幅d1は、2μm〜3μmであってもよく、上段部の幅は、これより大きい幅を有してもよく、これと同じ幅を有してもよい。ただし、これに限定されるものではなく、画素領域SPのサイズおよび解像度などに応じて多様に変形され得る。
【0108】
また、第1隔壁PW1の高さH1は、それぞれ7μm〜9μmであってもよいが、これに限定されるものではなく、保護層134、層間絶縁層128および発光ダイオードDの厚さなどに応じて多様に変形され得る。
【0109】
また、保護層134および層間絶縁層128は、第1隔壁PW1により各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離される形状であってもよい。
【0110】
ここで、第1隔壁PW1は、封止膜171の第1屈折率より小さい第2屈折率を有する有機物質であってもよい。例えば、第1屈折率は、1.6〜1.85であってもよく、第2屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0111】
このように、第1隔壁PW1が封止膜171より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードDの発光層142から封止膜171に傾斜して入力された光L1は、第1隔壁PW1により反射して、当該画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得る。これにより、電界発光表示装置100の光抽出効率を向上させると同時に、混色を防止することができる。
【0112】
また、発光ダイオードDのそれぞれを覆う封止膜171の間に第1隔壁PW1を形成して、発光層142と第2電極143への酸素または水分の浸透防止効率をさらに向上させることができる。
【0113】
なお、封止層170の上部には、カラーフィルター層180が配置され得る。
【0114】
ここで、カラーフィルター層180は、画素領域SPに対応してそれぞれ形成されたカラーフィルターパターン181、183、185と、カラーフィルターパターン181、183、185の間に形成された第2隔壁PW2とを含むことができる。
【0115】
すなわち、カラーフィルターパターン181、183、185は、発光ダイオードDにそれぞれ対応して配置され得る。
【0116】
また、カラーフィルターパターン181、183、185のエッジは、曲面形状を有することができる。
【0117】
したがって、発光ダイオードDから白色光が出力された場合には、白色光は、カラーフィルターパターン181、183、185を介して特定の色に変換され得る。
【0118】
ひいては、各発光ダイオードDから互いに波長帯の光が出力される場合、カラーフィルターパターン181、183、185を発光ダイオードDにそれぞれ対応して配置することにより、互いに異なる波長帯の光が互いに混ざってブラーリング現象およびゴースト現象が発生するのを防止することもできる。
【0119】
カラーフィルターパターン181、183、185は、第3屈折率を有することができ、第2隔壁PW2は、第3屈折率より小さい第4屈折率を有することができる。
【0120】
ここで、第3屈折率は、1.6〜1.85であってもよく、第4屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0121】
第2隔壁PW2の中段部は、バー形状を有することができ、第2隔壁PW2の上段部は、上部に行くほど幅が増加する形状であってもよい。
【0122】
また、第2隔壁PW2の中段部の幅d2は、2μm〜3μmであってもよく、上段部の幅は、これより大幅を有してもよく、これと同じ幅を有してもよい。ただし、これに限定されるものではない、
【0123】
また、第2隔壁PW2の高さH2は、それぞれ7μm〜9μmであってもよいが、これに限定されるものではなく、カラーフィルターパターン181、183、185の厚さなどに応じて多様に変形され得る。
【0124】
また、第2隔壁PW2は、シリコン酸化物からなるが、これに限定されるものではない。エアーギャップで形成されてもよい。
【0125】
このように、第2隔壁PW2がカラーフィルターパターン181、183、185より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードDの発光層142からカラーフィルターパターン181、183、185に傾斜して入力された光L2は、第2隔壁PW2により反射して、当該画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得る。これにより、視野方向によって混色が発生する問題を防止することができる。
【0126】
ひいては、カラーフィルターパターン181、183、185の間に形成される第2隔壁PW2は、微細な幅d2を有するので、従来のブラックマトリックスを配置した場合に比べて、発光面積を増加させることができる。
【0127】
また、カラーフィルターパターン181、183、185のそれぞれの上面には、散乱層SLが配置され得る。
【0128】
ここで、散乱層SLは、カラーフィルターパターン181、183、185のそれぞれの上面に形成された凹凸パターンであってもよいが、これに限定されるものではなく、ビーズ(bead)を含む物質層で構成され得る。
【0129】
これにより、カラーフィルターパターン181、183、185を通過して外部に出力される光を多様な方向に散乱させることができる。
【0130】
特に、画素領域SPの境界でカラーフィルターパターン181、183、185に垂直に入射した光L3の一部を第2隔壁PW2の方向に散乱させて、VR(Virtual Reality)機器のように画面と目が近接した状態で映像を視聴する場合、微細な第2隔壁PW2が暗部として視認されて発生し得る格子感を防止することができる。
【0131】
特に、本発明の第1実施例による電界発光表示装置100の第2隔壁PW2は、第1隔壁PW1に対応して形成され得る。
【0132】
すなわち、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2は、第1基板110に垂直な第1方向1Aに並んで配置され得る。
【0133】
このように、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2を第1方向1Aに並んで配置することにより、各画素領域SP別に形成された発光ダイオードDから出力される光を各画素領域SPに対応する上部領域に出力され得るようにすることにより、光抽出効率を向上させると同時に、混色を効果的に防止することができる。
【0135】
以下では、第1実施形態と同一または類似した構成に関する具体的な説明は省略され得る。
【0136】
図4は、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置を概略的に示す断面図である。
【0137】
図4に示されるように、本発明の実施形態による電界発光表示装置200は、基板210と、基板210上部の各画素領域SP1、SP2、SP3に形成される薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3および発光ダイオードD1、D2、D3と、発光ダイオードD1、D2、D3の上部に配置される封止層270と、封止層270の上部に配置されるカラーフィルター層280とを含むことができる。
【0138】
すなわち、下板、TFT基板またはバックプレーンとも呼ばれる基板210の上部には、各画素領域SP1、SP2、SP3別に薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3および発光ダイオードD1、D2、D3がそれぞれ形成され得る。
【0139】
ここで、各画素領域SP1、SP2、SP3は、青色画素領域SP1、赤色画素領域SP2、緑色画素領域SP3を含むことができるが、これに限定されるものではなく、白色画素領域をさらに含むこともできる。
【0140】
各画素領域SP1、SP2、SP3別に半導体層222が形成され、半導体層222の上部には、ゲート絶縁層224が画素領域SP1、SP2、SP3の全面に形成され得る。
【0141】
また、半導体層222に対応するゲート絶縁層224の上部には、ゲート電極226が形成され、ゲート電極226の上部には、層間絶縁層228が形成されるが、層間絶縁層228およびゲート絶縁層224は、半導体層222のソース領域およびドレーン領域をそれぞれ露出する第1および第2コンタクトホールCH1、CH2を含むことができる。
【0142】
半導体層222に対応する層間絶縁層228の上部には、互いに離隔するソース電極232およびドレーン電極230が形成されるが、ソース電極232およびドレーン電極230は、それぞれ第1および第2コンタクトホールCH1、CH2を介して半導体層222のソース領域およびドレーン領域に連結され得る。
【0143】
ここで、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された半導体層222、ゲート電極226、ソース電極232およびドレーン電極230は、それぞれ薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3を構成することができる。
【0144】
それぞれの薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3の上部には、保護層234が形成されるが、保護層234は、ソース電極232を露出する第3コンタクトホールCH3を含むことができる。
【0145】
ここで、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200は、層間絶縁層228および保護層234には、各画素領域SP1、SP2、SP3を区画するホールh1、h2が形成され得る。すなわち、層間絶縁層228および保護層234のホールh1、h2により各画素領域SP1、SP2、SP3別に発光ダイオードD1、D2、D3が区画され得、発光ダイオードD1、D2、D3は、互いに離隔して、画素領域SP1、SP2、SP3別にそれぞれ配置され得る。
【0146】
特に、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200は、層間絶縁層228に形成されたホールh1の幅が、保護層234に形成されたホールh2の幅より大きく形成され得る。
【0147】
すなわち、各画素領域SP1、SP2、SP3に配置される保護層234の幅より層間絶縁層228が小さい幅を有するアンダーカット(under cut)形態を成すことが特徴である。
【0148】
また、保護層234の上面および側面を覆う第1電極241が配置され得る。
【0149】
第1電極241は、保護層234に形成された第3コンタクトホールCH3を介して薄膜トランジスタTd1、Td2、Td3のソース電極232とそれぞれ連結され得、各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離されて形成され得る。
【0150】
ここで、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200は、層間絶縁層228と保護層234がアンダーカット形態を有することにより、一回の工程で各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離した第1電極241を形成することができ、工程を簡素化させることができる。
【0151】
また、第1電極241の側面と上面の一部を覆う絶縁パターンIPが配置され得る。
【0152】
絶縁パターンIPは、シリコン酸化物からなるが、これに限定されるものではない。
【0153】
ここで、絶縁パターンIPは、第1電極241の段差を緩和して電流効率を向上させることができる。すなわち、第1電極241の上部に発光層242を形成する時、第1電極241の段差領域で発光層242の厚さが薄く形成されて、発光に寄与しない電流が集中するのを防止することができる。
【0154】
また、第1電極241と絶縁パターンIPを覆う発光層242が配置され得る。
【0155】
ここで、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200は、層間絶縁層228と保護層234がアンダーカット形態を有することにより、一回の工程で各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離した発光層242を形成することができる。
【0156】
ここで、発光層242は、白色光を発光することができるが、これに限定されるものではなく、発光層242は、各画素領域SP1、SP2、SP3別に青色光、赤色光、緑色光のうち一つを発光する発光層242がそれぞれ配置されてもよい。
【0157】
また、発光層242の発光物質は、略1.8以上の屈折率を有する有機発光物質であるか、または量子ドットのような無機発光物質であってもよい。
【0158】
発光層242の上面および側面を覆う第2電極243が配置され得る。
【0159】
図4には、第2電極243が各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離されたもののように図示されているが、
図4に示された断面と垂直な方向の断面で互いに連結されていてもよい。
【0160】
このように、第1電極241、絶縁パターンIP、発光層242および第2電極243は、発光ダイオードD1、D2、D3を構成し、発光ダイオードD1、D2、D3は、互いに離隔し、各画素領域SP1、SP2、SP3に対応してそれぞれ配置され得る。
【0161】
また、各画素領域SP1、SP2、SP3ごとに形成された発光ダイオードD1、D2、D3の上部には、封止層270が配置され得る。
【0162】
本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200の封止層270は、第1屈折率を有する封止膜271と、第1屈折率より小さい第2屈折率を有する第1隔壁PW1とを含むことができる。
【0163】
ここで、封止膜271は、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された発光ダイオードD1、D2、D3をそれぞれ覆う形態に配置され得る。
【0164】
ここで、封止膜271は、無機膜からなることができ、多層構造を有してもよい。
【0165】
なお、発光ダイオードD1、D2、D3の間には、残膜OMが存在し得る。
【0166】
ここで、残膜OMは、発光ダイオードD1、D2、D3および封止膜271を形成する材料が製造工程中に層間絶縁層228のホールh1に残されたものである。
【0167】
また、画素領域SP1、SP2、SP3の境界部に対応する封止膜271の間には、第1隔壁PW1が配置され得る。
【0168】
図面には、第1隔壁PW1の中段部は、バー形状であり、第1隔壁PW1の上段部の幅が増加した形状で図示したが、これは、一つの例示であり、第1隔壁PW1は、上段部が中段部と同じ幅で形成され得る。
【0169】
また、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200の第1隔壁PW1の下段部は、中段部の幅より広く形成され得、第1隔壁PW1の下面は、残膜OMと接触することができる。
【0170】
第1隔壁PW1は、封止膜271の第1屈折率より小さい第2屈折率を有する有機物質であってもよい。例えば、第1屈折率は、1.6〜1.85であってもよく、第2屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0171】
このように、第1隔壁PW1が 封止膜271より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードD1、D2、D3の発光層242から封止膜271に傾斜して入力された光は、第1隔壁PW1により反射して、当該画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得る。これにより、電界発光表示装置200の光抽出効率を向上させると同時に、混色を防止することができる。
【0172】
また、それぞれの発光ダイオードD1、D2、D3を覆う封止膜271と封止膜との間に第1隔壁PW1を介して発光層242と第2電極243に酸素または水分が浸透するのをより効果的に遮断することができる。
【0173】
さらに、第1隔壁PW1の下段部は、中段部の幅より広く形成され、第1隔壁PW1の下面が残膜OMと接触する構造を有することにより、酸素および水分の浸透防止効率をさらに向上させることができる。
【0174】
なお、封止層270の上部には、カラーフィルター層280が配置され得る。
【0175】
ここで、カラーフィルター層280は、各画素領域SP1、SP2、SP3に対応して形成されたカラーフィルターパターン281、283、285と、カラーフィルターパターン281、283、285の間に形成された第2隔壁PW2とを含むことができる。
【0176】
ここで、カラーフィルターパターン281、283、285のエッジは、曲面形状を有してもよい。
【0177】
カラーフィルターパターン281、283、285は、第3屈折率を有することができ、第2隔壁PW2は、第3屈折率より小さい第4屈折率を有することができる。
【0178】
ここで、第3屈折率は、1.6〜1.85であってもよく、第4屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0179】
また、第2隔壁PW2は、シリコン酸化物からなるが、これに限定されるものではない。
【0180】
このように、第2隔壁PW2がカラーフィルターパターン281、283、285より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードD1、D2、D3の発光層242からカラーフィルターパターン281、283、285に傾斜して入力された光は、第2隔壁PW2により反射して、当該画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得る。これにより、視野方向によって混色が発生する問題を防止することができる。
【0181】
ひいては、カラーフィルターパターン281、283、285の間に形成される第2隔壁PW2は、微細な幅を有するので、従来のブラックマトリックスを配置した場合に比べて、発光面積を増加させることができる。
【0182】
特に、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200の第2隔壁PW2は、第1隔壁PW1に対応して形成される。
【0183】
すなわち、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2は、第1基板210に垂直な第1方向に並んで配置され得る。
【0184】
このように、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2を第1方向に並んで配置することにより、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された発光ダイオードD1、D2、D3から出力される光を各画素領域SP1、SP2、SP3に対応する上部領域に出力され得るようにすることにより、光抽出効率を向上させると同時に、混色を効果的に防止することができる。
【0185】
図5は、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置の一部を拡大して示す図である。
【0186】
図5に示されるように、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置(
図4の200)は、基板(
図4の210)と、基板(
図4の210)の上部に発光ダイオードDと、発光ダイオードDの上部に配置される封止層270と、封止層270の上部に配置されるカラーフィルター層280とを含むことができる。
【0187】
基板(
図4の210)と発光ダイオードDとの間には、層間絶縁層228および保護層234が配置され得る。
【0188】
ここで、層間絶縁層228および保護層234には、各画素領域SP1、SP2、SP3を区画するホールh1、h2が形成されていて、発光ダイオードD1、D2、D3は、互いに離隔して、画素領域SP1、SP2、SP3別にそれぞれ配置され得る。
【0189】
このような保護層234および層間絶縁層228にホールh1、h2が形成されることにより、従来の電界発光表示装置において画素領域SPを区画するために形成されたバンク層を削除することができ、工程を簡素化させることができる。
【0190】
また、各画素領域SP1、SP2、SP3に配置される保護層234の幅より層間絶縁層228が小さい幅を有するアンダーカット形態を成すことが特徴である。
【0191】
また、保護層234の上面および側面を覆う第1電極241が配置され得る。
【0192】
ここで、層間絶縁層228と保護層234がアンダーカット形態を有することにより、一回の工程で各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離した第1電極241を形成することができ、工程を簡素化させることができる。
【0193】
また、第1電極241の上面の一部および側面に絶縁パターンIPが配置され得る。
【0194】
このような絶縁パターンIPにより第1電極241の上部に発光層242を形成する時、第1電極241の段差領域で発光層242の厚さが薄く形成されて、発光に寄与しない電流が集中するのを防止することができ、電流効率を向上させることができる。
【0195】
また、第1電極241と絶縁パターンIPを覆う発光層242が配置され得る。
【0196】
ここで、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200は、層間絶縁層228と保護層234がアンダーカット形態を有することにより、一回の工程で各画素領域SP1、SP2、SP3別に分離した発光層242を形成することができる。
【0197】
また、発光層242の上面および側面を覆う第2電極243が配置され得る。
【0198】
このように、第1電極241、絶縁パターンIP、発光層242および第2電極243は、発光ダイオードD1、D2、D3を成し、発光ダイオードD1、D2、D3は、互いに離隔し、各画素領域SP1、SP2、SP3に対応してそれぞれ配置され得る。
【0199】
また、各画素領域SP1、SP2、SP3ごとに形成された発光ダイオードD1、D2、D3の上部には、封止層270が配置され得る。
【0200】
ここで、封止層270は、第1屈折率を有する封止膜271と、第1屈折率より小さい第2屈折率を有する第1隔壁PW1とを含むことができる。
【0201】
ここで、封止膜271は、各画素領域SP1、SP2、SP3別に形成された発光ダイオードD1、D2、D3をそれぞれ覆う形態に配置され得る。
【0202】
ここで、封止膜271は、無機膜からなることができ、多層構造を有してもよい。
【0203】
このように、それぞれの発光ダイオードDごとに封止膜271が覆う構造を有することとなり、発光層242と第2電極243に酸素または水分が浸透するのをより効果的に遮断することができる。
【0204】
なお、発光ダイオードD1、D2、D3の間には、残膜OMが存在し得る。
【0205】
ここで、残膜OMは、発光ダイオードD1、D2、D3および封止膜271を形成する材料が製造工程中に層間絶縁層228のホールh1に残されたものである。
【0206】
また、画素領域SP1、SP2、SP3の境界部に対応する封止膜271の間には、第1隔壁PW1が配置され得る。
【0207】
図面には第1隔壁PW1の中段部は、バー形状を有し、第1隔壁PW1の上段部の幅が増加した形状で図示したが、これは、一つの例示であり、第1隔壁PW1は、上段部が中段部と同じ幅で形成され得る。
【0208】
また、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置200の第1隔壁PW1の下段部は、中段部の幅より広く形成され得、第1隔壁PW1の下面は、残膜OMと接触することができる。
【0209】
ここで、第1隔壁PW1の中段部の幅d1は、2μm〜3μmであってもよく、上段部の幅は、これより大きい幅を有してもよく、これと同じ幅を有してもよい。ただし、これに限定されるものではなく、画素領域SPのサイズおよび解像度などに応じて第1隔壁PW1のサイズおよび形態は多様に変形され得る。
【0210】
また、第1隔壁PW1の高さH1は、それぞれ7μm〜9μmであってもよいが、これに限定されるものではなく、保護層234、層間絶縁層228および発光ダイオードDの厚さなどに応じて多様に変形され得る。
【0211】
ここで、第1隔壁PW1は、封止膜271の第1屈折率より小さい第2屈折率を有する有機物質であってもよい。例えば、第1屈折率は、1.6〜1.85であってもよく、第2屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0212】
このように、第1隔壁PW1が封止膜271より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードDの発光層242から封止膜271に傾斜して入力された光L1は、第1隔壁PW1に反射して上部に出力され得る。これにより、電界発光表示装置200の光抽出効率を向上させると同時に、混色を防止することができる。
【0213】
また、発光ダイオードDのそれぞれを覆う封止膜271の間に第1隔壁PW1を形成して、発光層242と第2電極243に酸素および水分の浸透防止効率をさらに向上させることができる。
【0214】
さらに、第1隔壁PW1の下段部は、中段部の幅より広く形成され、第1隔壁PW1の下面が残膜OMと接触する構造を有することにより、発光ダイオードDの安定性をさらに向上させることができる。
【0215】
なお、封止層270の上部には、カラーフィルター層280が配置され得る。
【0216】
ここで、カラーフィルター層280は、画素領域SPに対応してそれぞれ形成されたカラーフィルターパターン281、283、285と、カラーフィルターパターン281、283、285の間に形成された第2隔壁PW2とを含むことができる。
【0217】
カラーフィルターパターン281、283、285は、第3屈折率を有することができ、第2隔壁PW2は、第3屈折率より小さい第4屈折率を有することができる。
【0218】
ここで、第3屈折率は、1.6〜1.85であってもよく、第4屈折率は、1.0〜1.55であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0219】
また、第2隔壁PW2の中段部の幅d2は、2μm〜3μmであってもよく、上段部の幅は、これより大きい幅を有してもよく、これと同じ幅を有してもよい。ただし、これに限定されるものではない。
【0220】
また、第2隔壁PW2の高さH2は、それぞれ7μm〜9μmであってもよいが、これに限定されるものではなく、カラーフィルターパターン281、283、285の厚さなどに応じて多様に変形され得る。
【0221】
また、第2隔壁PW2は、シリコン酸化物からなるが、これに限定されるものではない。エアーギャップで形成されてもよい。
【0222】
このように、第2隔壁PW2がカラーフィルターパターン281、283、285より小さい屈折率を有することにより、発光ダイオードDの発光層242からカラーフィルターパターン281、283、285に傾斜して入力された光L2は、第2隔壁PW2に反射して上部に出力され得る。これにより、視野方向によって混色が発生する問題を防止することができる。
【0223】
ひいては、カラーフィルターパターン281、283、285の間に形成される第2隔壁PW2は、微細な幅d2を有するので、従来のブラックマトリックスを配置した場合に比べて、発光面積を増加させることができる。
【0224】
また、カラーフィルターパターン281、283、285のそれぞれの上面には、散乱層SLが配置され得る。
【0225】
ここで、散乱層SLは、カラーフィルターパターン281、283、285のそれぞれの上面に形成された凹凸パターンであってもよいが、これに限定されるものではなく、ビーズ(bead)を含む物質層で構成され得る。
【0226】
これにより、カラーフィルターパターン281、283、285を通過して外部に出力される光を多様な方向に散乱させることができる。
【0227】
特に、画素領域SPの境界でカラーフィルターパターン281、283、285に垂直に入射した光L3の一部を第2隔壁PW2の方向に散乱させて、VR(Virtual Reality)機器のように画面と目が近接した状態で映像を視聴する場合、微細な第2隔壁PW2が暗部として視認されて発生し得る格子感を防止することができる。
【0228】
特に、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置(
図4の200)の第2隔壁PW2は、第1隔壁PW1に対応して形成され得る。
【0229】
すなわち、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2は、第1基板210に垂直な第1方向1Aに並んで配置され得る。
【0230】
このように、第1隔壁PW1と第2隔壁PW2を第1方向1Aに並んで配置することにより、各画素領域SP別に形成された発光ダイオードDから出力される光を各画素領域SPに対応する上部領域に出力され得るようにすることにより、光抽出効率を向上させると同時に、混色を効果的に防止することができる。
【0231】
図6は、本発明の第1および第2実施形態の第1および第2隔壁の屈折率による光抽出効率を概略的に示すグラフである。
【0232】
すなわち、
図6は、封止膜(
図5の271)およびカラーフィルターパターン(
図5の281、283、285)の屈折率が1.7である場合、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率の変化による光抽出効率を示すグラフである。
【0233】
図6に示されるように、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率が1.55から1.4に小さくなるほど光抽出効率が増加することが分かる。
【0234】
すなわち、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率が1.55である場合、光抽出効率が47であり、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率が1.5である場合、光抽出効率が51であり、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率が1.45である場合、光抽出効率が55.5であり、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率が1.4である場合、光抽出効率が59であることが示されている。
【0235】
このように、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率が1.4である場合、光抽出効率が最も高くなっていることが分かる。
【0236】
すなわち、第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率が1.4である場合、発光ダイオードDから外側に傾斜して出力される光は、第1、第2隔壁(
図5のPW1、PW2)を介して光の経路が調節されて、外部に最も多く出力され得る。前述では、第2実施形態における第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)のみを一例として挙げているが、
図6は、第1実施形態における第1および第2隔壁(
図3のPW1、PW2)にも適用され得る。
【0237】
これにより、本発明の第1実施形態による電界発光表示装置(
図2の100)の第1および第2隔壁(
図3のPW1、PW2)と、本発明の第2実施形態による電界発光表示装置(
図4の200)の第1および第2隔壁(
図5のPW1、PW2)の屈折率を1.4にして光抽出効率をさらに向上させることができる。
【0238】
以上、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野における熟練した当業者は、下記の特許請求範囲に記載された本発明の技術的思想および領域を逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更することができることを理解することができる。