【実施例】
【0050】
(例1)
ミノドロン酸の合成
【化2】
12.3gのイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル酢酸塩酸塩、12.07gのH
3PO
3及び82mLのクロロベンゼンを、機械式撹拌棒及びNaOHトラップに接続された凝縮器を備えたジャケット付き250mL反応器に加えた。反応混合物を30分間110℃に加熱し、次いで、30分で80℃に冷却した。30.79gのPCl
3を加え、溶液を15分間80℃に保ち、次いで、30分で110℃に加熱した。反応混合物をこの温度で8時間撹拌し(90〜120rpm)、次いで、30分で25℃に冷却し、撹拌しながらこの温度で終夜放置した。クロロベンゼンを、ぜん動ポンプを使用して除去し、残留物を200mLの6M HCl中に溶解し、溶液を110℃で2時間加熱した。オレンジ色溶液を、1.2gの活性炭素(DARCO 100メッシュ)が入った三角フラスコに注ぎ込み、40分間撹拌しながら室温に冷却した。溶液をろ紙によってろ過し、固体残留物を20mlの6M HClによって洗浄した。溶液をジャケット付き反応器に注ぎ込み、25〜30℃で撹拌した。pH1になるまでNaOHの30%水溶液を滴下した。この条件下において、固体の沈殿が起き、混合物を室温で2時間撹拌した。沈殿物を真空ろ過によって収集し、次いで、水(2×25mL)及びメタノール(2×25mL)によって洗浄した。淡黄色固体を50℃で4時間乾燥させ、11.85gの式(I)のミノドロン酸を得たが、このミノドロン酸は、98.5%のHPLC純度を示した。
固体を三角フラスコ内に移し、47.4mLのHCl 6Mを加えた。固体の完全な溶解が起きるまで懸濁液を100℃で撹拌し、次いで、332mLのメタノールを一まとめにして加えた。スラリーを室温で冷却し、次いで、この温度で3時間撹拌した。沈殿物を真空ろ過によって収集し、次いで、洗浄溶媒のpHが中性になるまで水によって洗浄した。白色固体を50℃で4時間乾燥させ、10.20gの生成物を得たが、この生成物は、99.40%のHPLC純度を示した(
図26)。
【0051】
(例2)
ミノドロン酸の精製
例1の最後に得られた固体をビーカー内に移し、204mLの水を加えた。スラリーを室温で撹拌し、6.12mlのジエチルアミン(2当量)を加えた。溶液が透明な状態になるまで混合物を室温で撹拌し、次いで408mLのHCl 1Mを一まとめにして加え、溶液を室温で3時間撹拌した。ミノドロン酸が白色固体として沈殿したら、真空ろ過によって収集した。固体を、洗浄溶媒のpHが中性になるまで水によって洗浄し、次いで、メタノール(2×25mL)によって洗浄した。白色固体を50℃で4時間乾燥させ、9.73gのミノドロン酸(95.4%の収率)を得たが、このミノドロン酸は、99.64%のHPLC純度を示した(
図28)。XRPD分析は、形態Xと表記された新規な結晶形の存在を示した(
図27)。
【0052】
(例3)
高いレベルの化学的純度を有するミノドロン酸形態Xの調製
35.7gのミノドロン酸及び121mLの水を、機械式撹拌棒を備えたジャケット付き2L反応器内に加えた。20〜30℃の間の温度を保ちながら、pH7.1〜7.2になるまでNaOHの30%水溶液を滴下した。929mLのメタノールを、一まとめにして透明な溶液に加え、白色スラリーを室温で15分撹拌した。白色固体を真空ろ過によって収集し、メタノールによって洗浄し、50℃で24時間乾燥させた。乾燥済み固体を、186mLの脱イオン水と一緒にジャケット付き1L反応器内に加えた。固体の完全な溶解が起きるまで混合物を80℃で加熱し、次いで、139mLのHCl(8%水溶液)を加えた。溶液を1時間で13℃に冷却し、この温度で3時間撹拌した(120rpm)。固体を真空ろ過によって収集し、洗浄溶媒のpHが中性になるまで水によって洗浄し、次いで、メタノールによって洗浄した。白色固体を50℃で4時間乾燥させ、99.85%のHPLC純度を有する35.31gのミノドロン酸を得た。
固体(35.31g)を、撹拌子を備えた2Lビーカー内に移し、141mLの6M HClを加えた。固体の完全な溶解が起きるまで混合物を100℃で加熱した。988mLのメタノールを一まとめにして加え、スラリーを室温に冷却し、この温度で3時間撹拌した。固体を真空下でろ過し、洗浄溶媒のpHが中性になるまで水によって洗浄し、次いで、メタノールによって洗浄した。白色固体を50℃で4時間乾燥させ、99.93%のHPLC純度を有する30.36gのミノドロン酸を得た。
固体(30.36g)を、凝縮器及び機械式撹拌棒を備えたジャケット付き1L反応器内に移した。560mLの水を加え、混合物を80℃で30分加熱した。熱い溶液を真空下でろ過し、固体をメタノールによって洗浄し、真空下で1時間乾燥させ、99.95%のHPLC純度を有する29.45gのミノドロン酸を得た。
固体(29.45g)を、凝縮器及び機械式撹拌棒を備えたジャケット付き3L反応器内に移した。1.09Lの1M HClを加え、固体の完全な溶解が起きるまで混合物を110℃で加熱した。あらかじめ0℃に冷却された別のジャケット付き反応器内に直接入るように、熱い溶液を綿パッドに通してろ過した。溶液を0℃で終夜撹拌し(110rpm)、次いで、真空下でろ過した。洗浄溶媒のpHが中性になるまで固体を水によって洗浄した、次いで、メタノールによって洗浄した。白色固体を50℃で終夜乾燥させて、HPLC純度が99.97%の28.27gのミノドロン酸形態X(96%の収率)を得た。
【0053】
(例4)
ミノドロン酸形態Xの脱水
1gの結晶形Xを、真空下において80℃で終夜乾燥させた。得られた固体をXRPDによって分析すると、新たな結晶形が確認された。新たな形態は、結晶形Yと表記された。
【0054】
(例5)
速度論的溶解及び熱力学的溶解
ミノドロン酸の新たな多形体(形態X及びY)並びに公知の多形体である形態E及びDの溶解度を、速度論的条件及び熱力学的条件下において、相異なる3種のバッファー媒体(pH4.5、6.8及び7.4)について調査した。HPLC法は、合成されたミノドロン酸の新たな多形体の溶解度を評価するために最適化した。
検討の目的は、市販のAPIの結晶形に比較して、新たな結晶形の溶解能力を評価することであった。
錠剤は、50mgのミノドロン酸形態X、Y並びに基準用の対照であるE及びDを、50mgのミクロセルロースと混合することによって調製された。試験されたすべてのバッファーにおいて、結晶形Xは、速度論的条件下においてより可溶なものとなっており、溶解速度が、標準物質として考えられる形態E/Dより2倍又は3倍高かった。分析の30分後の最終的なミノドロン酸の濃度は、すべての多形体において同等であったが、700μg/ml、1000μg/ml及び900μg/mlの値が、それぞれpH4.5、6.8及び7.4において外挿された。
分析の最初の数分における多形体の間の主要な差異は、結晶形Xが並外れた溶解度を示すことであった。
HPLC法:
機器:1200 Infinity Series AGILENT
G4220B−1290 BinPumpVL
G4226A−1290 Sampler
G1316A−1260 TCC
G1314F−1260 VWD
カラム:X−bridge C18(250mm×4.6mm)5.0μm、Waters Corporations
カラム温度:35±0.3℃
移動相:イオン対溶液(26.3gのリン酸水素二ナトリウム、3gのEDTAの二ナトリウム塩及び1.9gのテトラブチルアンモニウムブロミドを、適切な容器内に導入した。内容物を800mLの水中に溶解する。同じ容器内に2.0mLの濃塩酸をピペットで移し、溶解し、よく混合する。溶液のpHを7.5に調節し、内容物を1000mL測定シリンダーに移し、水によって960mLに希釈する。内容物を適切な容器に移し、よく混合する。40mLのメタノールを同じ容器内に加え、よく混合して、前記イオン対溶液を得る)。
イソクラティック溶離:あり
流量:1mL/分
初期圧力:180bar
流量増大:100mL/min2
流量減少:100mL/min2
Jet Weaver:V100ミキサー
検出器波長:280nm
ピーク幅:>0.0031分(0.63秒 応答時間)(80Hz)
注入量:10μl
ニードル洗浄+注入:3.0秒
分析停止:30分
保持時間:ミノドロン酸を対象にして4.45分
希釈剤:移動相と同じ
較正曲線と、較正曲線のための標準溶液
基準用の標準物質の溶液:厳密に秤量された25.52mgのミノドロン酸(99.95%の純度)を、25mLメスフラスコ内に導入した。固体を40mLの希釈剤中に溶解し、完全な溶解が達成されるまで混合物を超音波処理した。溶液を(恒温浴を使用して)室温に維持し、希釈剤によってある体積にした(標準溶液濃度 ミノドロン酸1mL当たり1.0208mg、標準溶液SS0)。
5mLの標準溶液を10mLメスフラスコ内に移し、ある体積になるまで希釈剤溶液によって希釈した(SS1、ミノドロン酸1mL当たり0.510mg)。
4mLの標準溶液を10mLメスフラスコ内に移し、ある体積になるまで希釈剤溶液によって希釈した(SS2、ミノドロン酸1mL当たり0.40832mg)
2.5mLの標準溶液を10mLメスフラスコ内に移し、ある体積になるまで希釈剤溶液によって希釈した(SS3、ミノドロン酸1mL当たり0.2552mg)
1mLの標準溶液を10mLメスフラスコ内に移し、ある体積になるまで希釈剤溶液によって希釈した(SS4、ミノドロン酸1mL当たり0.10208mg)
較正曲線のためのHPLC法
各標準試料を、最適化されたクロマトグラフィー条件によって3回分析した。
生成物のピークを積分し、平均を計算した。結果を表5に報告する。
【表5】
較正曲線及び実験結果を内挿するために使用された関連式は、
図29に報告されている。
速度論的溶解を、異なる3種の媒体、すなわち、pH4.5、pH6.8及びpH7.4のリン酸バッファー中で実施した。
溶解試験は、特許EP0647649B1に従って調製された各ミノドロン酸形態D及びE、並びに、錠剤に製剤化された形態X及び形態Yと表記されている合成による新たな多形体を対象にして実施された。
収集された値は、下記の
図31〜
図36に内挿してプロットされており、多形体X及びYの溶解のデータから外挿された値をミノドロン酸形態D又はEのデータと比較した。
新たな多形体形態Xは、最良の溶解プロファイルを示していた。より高い濃度のAPIが、溶解分析の最初の部分において達成されており、この高い濃度は、実験中維持された(
図30、薄い灰色カラム)。
溶解速度は、分析の最初の5分における各形態に関して外挿された(
図31)。
同じ実験をpH6.8(
図32、
図33)及びpH7.4(
図34、
図35)において繰り返し、形態Xに関する最良の結果を確認した。
熱力学的溶解度試験を、速度論的溶解試験に供された同じ結晶形に実施した。
50mgの各結晶形を紛体として、磁気撹拌子を備え付けたガラス管内に加え、2mLのバッファーによって希釈した。
混合物を、磁気撹拌しながら(100rpm)37℃で24時間放置した。
実験は、pH4.5、pH6.8及びpH7.4で実施された。
懸濁液を0.20ミクロンフィルターによってろ過し、先に報告したHPLC法によって分析し、結果を報告された較正曲線によって内挿した。
熱力学的溶液を20倍に希釈して、較正曲線に含まれるデータを得る。
ミノドロン酸の溶解度は、pH7.4のときの方がpH4.5及び6.8のときより高いことが明らかであり、これは、リン酸部分の存在によって妥当とすることができる。
pH4.5において、結晶形Xは、他の形態よりわずかに可溶である。特にD及びEは、同等の溶解度を示したが、形態Yに関しては、わずかな低下が登録された(
図36)。
pH6.8において、約5.5mg/mLの溶解度が想定される形態Dを除いて、すべての形態が、約7.5mg/mLという類似した溶解度を示した(
図37)。
pH7.4において、pH4.5と同様の傾向が観察された。やはり、形態Xは、より可溶のもの(約14.3mg/mL超)であるが、他の多形体に関しては、13.2〜14mg/mlの間の良好な溶解度が計算された(
図38)。
熱力学的溶解度試験の後、粉体を回収し、XRPDによって分析した。検討されたすべての結晶形において、形態D/EのXRPDを記録した。この結果は、分析された異なる多形体の熱力学的試験における最終的な値が類似していることを妥当にするものである(
図39〜
図41)。