(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705901
(24)【登録日】2020年5月18日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】有機廃棄物の処理システム
(51)【国際特許分類】
B09B 3/00 20060101AFI20200525BHJP
C10L 5/40 20060101ALI20200525BHJP
B09B 5/00 20060101ALI20200525BHJP
C05C 3/00 20060101ALI20200525BHJP
C02F 11/08 20060101ALI20200525BHJP
C02F 11/00 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
B09B3/00 303H
C10L5/40
B09B5/00 M
C05C3/00
C02F11/08
C02F11/00 Z
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-535236(P2018-535236)
(86)(22)【出願日】2016年9月20日
(65)【公表番号】特表2018-537285(P2018-537285A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(86)【国際出願番号】EP2016072238
(87)【国際公開番号】WO2017055131
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2018年9月13日
(31)【優先権主張番号】102015116366.7
(32)【優先日】2015年9月28日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518102757
【氏名又は名称】グレノール アイピー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルフォンス,クールズ
【審査官】
齊藤 光子
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−514881(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第103318918(CN,A)
【文献】
特開2002−79299(JP,A)
【文献】
特開2006−212605(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B1/00−5/00
C02F11/00
C02F1/00
C05C3/00
C01B53/00
C10L5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機廃棄物および/または廃棄物(B)、特にバイオガスプラントからの廃棄物、スラリーなど、切断された若しくは植物性の廃棄物、および/または下水汚泥、を処理するためのシステム(S)であって、当該システム(S)は、
有機廃棄物(B)から不純物を除去するための装置(1)と、
不純物を除去するための前記装置(1)の下流に配置された、有機廃棄物(B)を粉砕するための装置(2)と、
不純物を除去するための前記装置(1)および/または有機廃棄物(B)を粉砕するための前記装置(2)の下流に配置された、水熱炭化を使用して有機廃棄物(B)を処理生成物である石炭(K)およびプロセス水(P)に変換するための装置(3)と、
有機廃棄物(B)を処理生成物である石炭(K)およびプロセス水(P)に変換するための前記装置(3)の下流に配置された、特にチャンバ・フィルタ・プレスまたは遠心分離機であるところの、水熱炭化から得られた処理生成物である石炭(K)およびプロセス水(P)を分離するための装置(4)と、
処理生成物として得られた石炭(K)を乾燥させるための装置(5)であって、最終的に前記石炭(K)の乾燥から生じるプロセス水(P)が水熱炭化によって得られた前記プロセス水に搬送されると共に、石炭(K)を乾燥させるための当該装置(5)は、処理生成物である石炭(K)とプロセス水(P)とを分離するための前記装置(4)の下流に配置されている、装置(5)と、
処理生成物である石炭(K)とプロセス水(P)とを分離するための前記装置(4)の下流に配置された、肥料の製造のために負圧を用いた濃縮によって、処理生成物として得られたプロセス水(P)を少なくとも部分的に真空蒸留するための装置(9)と、
を備えており、
前記装置(9)が、
前記プロセス水(P)に含まれる揮発性アンモニアを真空蒸留するための装置と、
蒸留されたアンモニアを適切な酸、特に硫酸と混合して肥料として使用可能な硫酸アンモニウムを製造するための装置とを備えている、ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記石炭(K)を乾燥させるための前記装置(5)の下流に配置された、特に木材/石炭ガス化装置であるところの、乾燥された石炭(K)を合成ガスに少なくとも部分的に変換するための装置(7)を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
乾燥された石炭(K)を少なくとも部分的に合成ガスに変換する前記装置(7)の下流に配置された、発電機、特に二燃料エンジンを使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置(8)を更に備えることを特徴とする、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
石炭(K)を乾燥させるための前記装置(5)と、乾燥された石炭(K)を少なくとも部分的に合成ガスに変換するための前記装置(7)との間に配置された、石炭(K)を貯蔵または一時的に貯蔵するための装置(6)を更に備えることを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
発電機を使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための前記装置(8)用の入口空気として、石炭(K)を乾燥させるための前記装置(5)から生じる排出空気(L)が使用されることを特徴とする、請求項3または4に記載のシステム。
【請求項6】
発電機を使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための前記装置(8)によって生成される廃熱(W)が、プロセス水(P)を少なくとも部分的に真空蒸留するための前記装置(9)、および/または、水熱炭化を使用して有機廃棄物(B)を処理生成物である石炭(K)およびプロセス水(P)に変換するための前記装置(3)の熱源として使用されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
乾燥された石炭(K)を合成ガスに少なくとも部分的に変換するための装置(7)によって使用されない石炭(K)が、本発明のシステムの外でさらに使用するために提供されることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
発電機を使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための前記装置(8)によって使用されない合成ガスが、本発明のシステムの外でさらに使用するために提供されることを特徴とする、請求項3〜7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
水熱炭化を使用して有機廃棄物(B)を処理生成物である石炭(K)およびプロセス水(P)に変換するための前記装置(3)が、前記有機廃棄物(B)から化学的に結合したミネラルを分離拡散させ、これらのミネラルを前記プロセス水(P)内に保持するための装置を備えることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
肥料の製造のために負圧を用いた濃縮によって、処理生成物として得られるプロセス水(P)を少なくとも部分的に真空蒸留するための装置(9)が、展延可能な肥料の製造のためにプロセス水(P)に含まれる水を完全に蒸発させるための装置を備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
外部源、特に熱コンセプトのないバイオガスプラントから導入された廃熱(E)が、少なくとも部分的に真空蒸留するための前記装置(9)、および/または、有機廃棄物(B)を水熱炭化を用いて処理生成物である石炭(K)およびプロセス水(P)に変換するための前記装置(3)のための熱源として使用されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
少なくとも部分的に真空蒸留するための前記装置(9)によって使用されないプロセス水(P)が、水生植物を使用する装置(10)によって利用されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機廃棄物および/または廃棄物、特にバイオガスプラントからの廃棄物、スラリーなど、植物性廃棄物および/または下水汚泥を処理するためのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
バイオマスからのそれぞれの有機廃棄物および/または廃棄物から石炭またはガスを水熱炭化によって容易に生成し、それによりエネルギーを放出することは、従来(技術)から知られている。このプロセスでは、バイオマスは、加圧容器内にて水で加熱され、乾式バイオマスを湿潤バイオマスと同様に処理することができる。
【0003】
バイオマスが充填された圧力容器内で、数時間後に出発物質の炭素が完全に変換される発熱反応が行われ、それにより褐炭を生成する。この物理化学的プロセスでは、元のバイオマスに含まれる炭素の約100%およびエネルギーの3分の2が保存されている。気候に害を及ぼすCO
2やメタンの排出はない。
【0004】
水熱炭化の別の生成物として、植物の成長に貴重な栄養素を含む、いわゆるHTCプロセス水が出現する。このプロセス水は、たとえば、短時間に大量の追加のバイオマスを生産するために使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】(特になし)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現状技術から知られている技術の欠点は、HTCプロセス水がバイオマス成長の促進に直ちに使用され、植物の成長に必要な栽培面積の大きさのために、水熱炭化プロセスから生じる全HTCプロセス水の経済的に利益が得られる完全な使用の可能性が使用できないことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この点に鑑み、本発明の目的は、有機廃棄物および/または廃棄物の処理のための改良されたシステムを開発することであり、全体的な効率を改善し、水熱炭化処理から得られるすべての反応生成物の使用を可能な限り促進することにある。
【0008】
技術的解決策として、本発明は、有機廃棄物および/または廃棄物、特にバイオガスプラントからの廃棄物、スラリー等、切断された廃棄物もしくは植物性廃棄物、および/または下水汚泥を処理するためのシステムであって、有機廃棄物から不純物を除去するための任意の装置;不純物を除去するための任意の装置の下流に配置された、有機廃棄物を粉砕するための任意の装置;不純物を除去するための任意の装置および/または有機廃棄物を粉砕するための任意の装置の下流に配置された、水熱炭化を使用して有機廃棄物を処理生成物である石炭およびプロセス水に変換するための装置;水熱炭化から生じる処理生成物である石炭およびプロセス水を分離するための装置、特にチャンバ・フィルタ・プレスまたは遠心分離機であって、有機廃棄物を処理生成物である石炭およびプロセス水に変換するための装置の下流に配置される装置;処理生成物として得られた石炭を乾燥および任意で練炭化するための装置であって、石炭の乾燥および任意の練炭化から最終的に生じるプロセス水が水熱炭化によって得られるプロセス水に搬送され、処理生成物である石炭とプロセス水を分離するための装置の下方に配置される装置;および、肥料を製造するために負圧を用いて濃縮することによって処理生成物として得られるプロセス水を少なくとも部分的に真空蒸留する装置であって、処理生成物である石炭およびプロセス水を分離するための装置の下流に配置される装置;を備えるシステムを提供する。
【0009】
本発明は、水熱炭化のプロセスから生じるプロセス水の浄化が負圧で濃縮することによって達成され、したがって、多くのスペースが必要なプラントを用いた浄水は必ずしも実現される必要がないという洞察を利用している。
【0010】
さらに、目的とする技術的問題の本発明の解決策は、負圧で濃縮するプロセスから得られる肥料が未処理のプロセス水よりもはるかに良好に輸送可能であるため、水熱炭化プロセスの処理生成物の輸送に関してさらなる利点を有する。
【0011】
本発明の有利な実施形態によれば、乾燥され任意で練炭化された石炭を合成ガスに少なくとも部分的に変換するための装置、特に木材/石炭ガス化装置が提供され、この装置は、石炭を乾燥および任意で練炭化する装置の下流に配置される。このような装置の実施は、具体的には、合成ガスに関するエネルギー源が処理生成物として必要とされる場合に可能である。さらに、石炭と比較して、合成ガスの管理容易性および輸送に関する利点がある。
【0012】
本発明のさらなる有利な実施形態では、発電機、特に二燃料エンジンを使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置が提供され、これは乾燥され任意で練炭化された石炭の少なくとも一部を合成ガスに変換するための装置の下流に配置される。これにより、利用可能なインフラストラクチャーが電気エネルギーの輸送に使用できるので、水熱炭化の手順を使用して生成されたエネルギーのより良い分配を可能にする。したがって、本発明のシステムは、電気エネルギーおよび熱エネルギーの分散生産に使用することができる。
【0013】
さらに、本発明の有利な実施形態は、石炭を貯蔵または一時的に貯蔵するための装置であって、石炭を乾燥させ任意で練炭化するための装置と、乾燥され任意で練炭化された石炭を少なくとも部分的に合成ガスに変換するための装置との間に配置される装置を提供する。これは、乾燥され任意で練炭化された石炭を合成ガスに変換するための装置が、石炭を合成ガスに直ちに変換し、電気エネルギーや熱エネルギーの供給に対する様々な要求を満たすほど十分には大きくないという条件の下で有利である。好ましくは、貯蔵または一時的な貯蔵は、処理生成物として得られた石炭を乾燥させ任意で練炭化するための装置から乾燥され任意で練炭化された石炭を合成ガスに変換するための装置への、自動搬送システムを使用した自動輸送のための装置を含むように設計され構成されており、そのため本発明のシステムへの手動の介入は時代遅れになる。
【0014】
本発明の別の有利な設計によれば、発電機を使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置用の入口空気として、石炭を乾燥させ任意で練炭化するための装置から生じる排出空気が使用される。したがって、乾燥プロセスから生じる恐れがある気候に有害なガスの排出が、たとえば、排気から蒸発するフェノールが合成ガスを燃料として利用する装置のエンジン内で役立つため、避けられる。したがって、排出空気、それぞれ排出空気に起因する排出物の別の(追加の)浄化は必要ではない。
【0015】
本発明の別の有利な実施形態では、発電機を使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置によって生成される廃熱は、プロセス水の少なくとも部分的な真空蒸留のための装置、および/または水熱炭化を使用して有機廃棄物を処理生成物である石炭およびプロセス水に変換するための装置のための熱源として使用される。いずれにしても、プロセスから出る廃熱のこのような使用によって、本発明のシステムのエネルギーバランスを増加させることができる。その結果、水熱炭化によるバイオマス廃棄物の転換装置および/または負圧による濃縮によって処理された生成物として得られるプロセス水の部分的または完全な真空蒸留のための装置のための別個の熱源は、必要ではない。好ましくは、合成ガスの使用により生じる廃熱は、処理生成物として得られた石炭を乾燥させ練炭化するための装置用の熱源として使用される。
【0016】
本発明の有利な実施形態では、乾燥され任意で練炭化された石炭を合成ガスに少なくとも部分的に変換するための装置によって使用されない石炭は、本発明のシステム外でさらに使用するために提供される。このような使用は、たとえば石炭のコークス化または液化が行われる石炭の処理であり得る。
【0017】
本発明の別の有利な実施形態では、発電機を使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置によって使用されない合成ガスが、本発明のシステム外でさらに使用するために提供される。たとえば、本発明内で使用されない合成ガスはその後、市場化および流通に適したガラス瓶またはガス容器に瓶詰めすることができる。
【0018】
好ましくは、水熱炭化を使用して有機廃棄物を処理生成物である石炭およびプロセス水に変換するための装置は、有機廃棄物から化学的に結合したミネラルを分注し、これらのミネラルをプロセス水中に保持するための装置を含む。このように、プロセス水中に含まれるミネラルが、水熱炭化の結果生じる石炭とともにさらに処理されるのではなく、プロセス水中に残り、そこから、さらに下流で、処理生成物であるプロセス水を真空蒸留するための装置によって、プロセス水を負圧で濃縮することによって肥料を製造することができ、これは植物の栄養供給に役立ち得るので、これは特に有利である。
【0019】
本発明の別の特に有利な実施形態では、肥料の製造のために負圧を用いて濃縮することによって処理生成物として得られるプロセス水の少なくとも部分的な真空蒸留のための装置が、プロセス水中に含まれる揮発性アンモニウムの真空蒸留のための装置および肥料として使用可能な硫酸アンモニウムを製造するための、蒸留されたアンモニウムと適切な酸、特に硫酸との後の混合のための装置を備えることが提供される。したがって、具体的にはプロセス水に含まれる硝酸塩の成分を除去することが可能である。濃縮することに依存して、プロセス水中に含まれる他の全てのミネラルは、溶液中の基本肥料として投入材料の3〜5体積%で水中に残り、これらのミネラルは多量栄養素のリン、カリウム、酸化カルシウムおよび炭素、ならびに微量栄養素のマグネシウム、マンガン、ホウ酸などでありうる。
【0020】
本発明の別の有利な実施形態では、肥料の製造のために負圧を用いて濃縮することによって処理生成物として得られたプロセス水を少なくとも部分的に真空蒸留するための装置は、展延可能な肥料の製造のためにプロセス水に含まれる水を完全に蒸発させる装置を備える。このような進行方法は、たとえば搬送のために、および蒸留水の局所的な使用の可能性がない場合、展延可能な肥料が好ましいという条件の下で有利である。
【0021】
本発明のシステムの別の有利な実施形態では、外部供給源から、特に熱コンセプトのないバイオガスプラントから導入される廃熱が、少なくとも部分的な真空蒸留のための装置および/または水熱炭化を使用して有機廃棄物を処理生成物である石炭およびプロセス水に変換するための装置の任意の熱源として使用される。このようにして、特定の状況下で発生しうる負のエネルギーバランスは、本発明のシステムの熱供給に関して補償され、効率的な方法で加熱概念なしにバイオガスプラントから生じる廃熱を使用することが可能になる。
【0022】
本発明のシステムの別の有利な実施形態では、少なくとも部分的な真空蒸留のための装置によって使用されないプロセス水は、好ましくは自動収穫の温室を使用する水生植物を使用する装置によって利用される。これは、特に、肥料およびプロセス水の製造にそれぞれ他のプロセス水が必要でないという条件下で、プロセス水に含まれる栄養素はエネルギー効率の良い方法で使用されなければならないという条件の下で理にかなっている。水生植物によるプロセス水の使用により、水の浄化が行われ、C
4水の植物がこの目的に特に適しており、その成長によって、一方では大気からCO
2を取り込み、したがってCO
2吸収源として役立ち、他方では、本発明のシステムのための投入材料として役立ち、したがって、エネルギーに変換することができる、追加的なバイオマスが生成される。
【0023】
本発明の更なる詳細、特徴および利点は、図に示すような実施例を用いて、後に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】有機廃棄物および/または廃棄物を処理するための本発明のシステムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、有機廃棄物および/または廃棄物Bの処理のための本発明のシステムSを概略ブロック図で示す。システムSは、バイオマスBが有機廃棄物または廃棄物Bの形で導かれる有機廃棄物Bから不純物を除去するための装置1を含む。不純物が削減または除去された後、バイオマスは、有機廃棄物Bを粉砕するための装置2でさらに処理される。粉砕は、その後の加速された更なる処理に役立つ。有機廃棄物/廃棄物Bを粉砕した後、工程3において、有機廃棄物/廃棄物Bの水熱炭化による処理生成物である石炭Kおよびプロセス水Wへの変換が行われる。このとき、2つの処理生成物は、水分のある石炭スラッジの形態で本発明のシステムSに提供され、これら2つの処理生成物の分離が必要とされる。このような分離は次に、水熱炭化によりバイオマスを変換するための装置3の直後において、水熱炭化により生じる処理生成物である石炭Kとプロセス水Wの分離に役立つ装置4で行われる。この図では、このような装置4は、特に分離に適したチャンバ・フィルタ・プレスまたは遠心分離機の形態で具現される。
【0026】
本発明のシステム内の処理生成物としてさらに処理される石炭については、処理生成物として得られた石炭Kを乾燥させ任意的には練炭化するための装置5が設けられており、石炭Kの乾燥および任意の練炭化から最終的に生じるプロセス水が、水熱炭化により得られたプロセス水Pに運ばれる。次のステップでは、乾燥された石炭Kを、乾燥され任意で練炭化された石炭Kを合成ガスに少なくとも部分的に変換するための装置7を用いてさらに処理する。ここで、石炭Kの貯蔵または一時的な貯蔵のための装置6が任意的に提供されてもよい。このような装置6は、石炭の一定のシェア(割合)だけがさらに処理され、別のシェア(割合)は市場に出され、未変化の形で分配されるという条件の下で特に意味をなす。乾燥され任意で練炭化された石炭Kを合成ガスに少なくとも部分的に変換するための装置7の下流に配置された、発電機を使用して電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置8が、本発明のシステムSに備えられるが、これは、石炭Kおよび/または合成ガスの使用が望ましくないという条件の下では、電気エネルギーをエネルギー源として生成することができるからである。発電機を用いて電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置8用の入口空気として、石炭Kを乾燥させ任意で練炭化するための装置5から生じる排出空気Lが使用されるが、これは、排出空気内に含まれる排出物(例えばフェノール)がエンジンの燃料として役立ちうるからである。
【0027】
本発明のシステムS内で生成されたプロセス水Pは、肥料製造のために負圧を用いて濃縮することによって処理生成物として得られるプロセス水Pを少なくとも部分的に真空蒸留するための装置9を用いて濃縮される。この目的のために、肥料の製造のために負圧を用いて濃縮することによって処理生成物として得られるプロセス水Pを少なくとも部分的に真空蒸留するための装置9は、プロセス水に含まれる揮発性アンモニアを真空蒸留するための装置と、肥料として使用可能な硫酸アンモニウムの製造のために蒸留されたアンモニウムと好適な酸、特に硫酸とを後で混合するための装置とを含む。さらに、この実施形態では、少なくとも部分的に真空蒸留するための装置9によって使用されないプロセス水Pが、水生植物を使用する装置10によって利用されることが提供される。水生植物は、プロセス水Pに含まれる栄養素、それぞれのミネラルを非常にうまく処理する能力を有する。さらに、水生植物は、バイオマスBとして機能するのに適しており、バイオマスBは、入力材料として本発明のシステムSに添加することができる。
【0028】
本発明のシステムSのエネルギーバランスシートのさらなる改良のために、この実施のための実施例では、発電機を使用して電気エネルギーを生産するために合成ガスを利用するための装置8によって生成された廃熱Wが、プロセス水Pを少なくとも部分的に真空蒸留するための装置9、ならびに有機廃棄物Bを処理生成物である石炭Kおよびプロセス水Pへ水熱炭化を用いて変換するための装置3のための熱源として使用される。
【0029】
更に、所与の実施形態による本発明のシステムSでは、外部源、特に熱コンセプトのないバイオガスプラントから導入された廃熱Eが、水熱炭化を使用して有機廃棄物Bを処理生成物である石炭Kおよびプロセス水Pに変換するための装置3、および/または、少なくとも部分的に真空蒸留するための装置9のための任意の熱源として使用される。したがって、本発明のシステムS内で発生し得る排熱の不足を補うことができる。さらに、熱コンセプトのないバイオガスプラントからの余剰廃熱Eを賢く利用することができる。
【0030】
図面に提示された実施形態の例およびこの文脈で説明された実施例は、本発明の説明のためだけに役立つものであり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0031】
1 有機廃棄物(B)から不純物を除去するための装置
2 有機廃棄物(B)を粉砕するための装置
3 水熱炭化を利用して有機廃棄物(B)を処理生成物である石炭(K)とプロセス水(P)に変換するための装置
4 水熱炭化により得られた処理生成物である石炭(K)とプロセス水(P)を分離するための装置
5 処理生成物として得られた石炭(K)を乾燥させ任意で練炭化するための装置
6 石炭(K)の貯蔵または一時的貯蔵のための装置
7 乾燥され任意で練炭化された石炭(K)を少なくとも部分的に合成ガスに変換するための装置
8 発電機を使用して電気エネルギーを生産するために合成ガスを利用するための装置
9 肥料製造のために負圧を用いて濃縮することで処理生成物として得られるプロセス水(P)を少なくとも部分的に真空蒸留するための装置
10 水生植物によるプロセス水(P)の少なくとも部分的な使用のための装置。
B 有機廃棄物および/または廃棄物(B)の形態のバイオマス
E 外部源からの排熱(E)の供給
K 石炭
L 処理生成物として得られた石炭(K)の乾燥および練炭化のための装置(5)から生じる排出空気
P プロセス水
S 有機廃棄物および/または廃棄物(B)の処理システム
W 発電機を用いて電気エネルギーを生成するために合成ガスを利用するための装置(8)によって生成された廃熱