特許第6705973号(P6705973)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6705973
(24)【登録日】2020年5月19日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】振分計量供給装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 13/08 20060101AFI20200525BHJP
   B65G 65/40 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
   G01G13/08 Z
   B65G65/40 C
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-112268(P2016-112268)
(22)【出願日】2016年6月3日
(65)【公開番号】特開2017-219357(P2017-219357A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2019年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】516166317
【氏名又は名称】株式会社サイレック
(74)【代理人】
【識別番号】100187296
【弁理士】
【氏名又は名称】桜井 重夫
(72)【発明者】
【氏名】横原 大
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 特許第2649335(JP,B2)
【文献】 特許第6126370(JP,B2)
【文献】 実公平7−55468(JP,Y2)
【文献】 米国特許第4446938(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G
B65G
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状原料を所定のタイミングで間歇的に後工程に排出する一時保持バケット手段と、該一時保持バケット手段に粒状原料を導出する計量経路及び非計量経路と、連続供給される粒状原料を、所定タイミングで間歇的に上記計量経路に1回振り分けた後上記非計量経路に間歇的に複数回振り分け、この振り分けを1サイクルとしてこのサイクルを連続的に繰り返す振り分け手段と、上記計量経路内に振り分けられた粒状原料を計量し、計量された粒状原料を次のサイクルの上記計量経路への振り分け前のタイミングで上記一時保持バケット手段に排出する計量手段と、該計量手段により計量された粒状原料の重量に応じて上記振分手段への粒状原料の連続供給量を調整する供給量制御手段とから成ることを特徴とする振分計量供給装置。
【請求項2】
振り分け手段が、水平軸棒の周りに複数枚の羽根を放射状に等間隔で設けた羽根車を備え、該羽根車は、一定の間隔で上記水平軸棒の回りに間歇的に1回正回動した後複数回逆回動し、隣接する上記羽根間に連続的に供給される粒状原料を、上記正回動時に計量経路に振り分け上記逆回動時に非計量経路に振り分ける請求項1項記載の振分計量供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振分計量供給装置に関するもので、特に連続的に供給される粒状原料、例えばインスタンント麺類用のかやくを、間歇的に切り分け、切り分けられた一定量の粒状原料毎にこれを全て計量するのではなく、複数回切り分け毎に1回のみ計量手段に振り分け、次工程への供給前にこれのみを計量するだけで、この計量に基づいて、連続的に供給される粒状原料の供給量を調整し、もって粒状原料を次工程の包装工程等へ連続的且つ間欠的に所定量宛供給する振分計量供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、インスタント食品のかやくや、植物の種等の不定形な粒状原料を自動的に充填包装する自動包装機では、特許文献1に記載のように、自動包装機へ供給するに先立って、ホッパーに貯留された粒状原料は、ホッパーの排出部を介して、同一方向に回転する下方に傾斜した回転パイプから、連続的に計量手段に排出され、計量手段で所定量の計量を必ず行った後、間欠的に自動包装機へ供給するように構成されている。その結果、計量された正確な所定量の切り出しができて、所定量の粒状原料の自動包装ができるとしている。また、従来の特許文献2では、回転パイプが用いられてはいないが、これに相当する搖動筒が用いられており、同様に計量手段で粒状原料の所定量の計量を必ず行った後、間欠的に自動包装機へ供給するように構成されおり、同様に、計量された正確な所定量の切り分けができて、所定量の粒状原料の自動包装ができるとしている。
【0003】
ただ、特許文献1、2の何れにおいても、計量手段による粒状原料の計量に時間がかかる問題があった。即ち、計量そのものはいわば瞬時に行うことができるが、例えば、粒状原料がバケット内に供給されても粒状原料が安定するまでは、計量誤差を防止するためバケット内の粒状原料の計量を開始することができず、また、バケットの開閉シャッターから計量された粒状原料が完全に排出されてから開閉シャッターが閉まるまではバケット内に粒状原料を供給できない。このように計量手段の計量に時間がかかると、自動包装機による高速処理化の実現は、この計量時間に基づく限界があった。
【0004】
そこで、特許文献2に記載のように、従来は、計量バケットを複数基設け、それぞれに分岐させて粒状原料を供給し、それぞれの計量バケットから順次計量された粒状原料を所定のタイミングで次工程に排出できるようにして自動包装機による高速処理化に対応しているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−226845号公報
【特許文献2】特開2014−114149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記のように複数基のバケット、従って計量機も複数設けることは、その付属装置、制御装置も多数伴うこととなり、例えば自動包装機への粒状原料の連続的・間歇的な供給装置が大型化・複雑化する原因となり装置の高コスト化を伴うという問題があった。
【0007】
本発明者は、上記の問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、インスタント食品のかやくや、植物の種等の不定形な粒状原料を従来のように必ず計量しても、不定形なだけに必然的に計量誤差を伴うこと、また、前述のような計量時間のロスを、計量機を複数設けることで解消せず、単一の計量機を用いてもこのロス時間を吸収し得、包装工程等の次工程への粒状原料の迅速な供給が可能なことを知見し、この知見に基づき本発明に至ったものである。
【0008】
従って、本発明の目的は、上記の問題点を解決した新規な振分計量供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、まず、上述のような問題点を解消した請求項1の振分計量供給装置を提供するもので、本発明の振分計量供給装置は、粒状原料を所定のタイミングで間歇的に後工程に排出する一時保持バケット手段と、該一時保持バケット手段に粒状原料を導出する計量経路及び非計量経路と、連続供給される粒状原料を、所定タイミングで間歇的に上記計量経路に1回振り分けた後上記非計量経路に間歇的に複数回振り分け、この振り分けを1サイクルとしてこのサイクルを連続的に繰り返す振り分け手段と、上記計量経路内に振り分けられた粒状原料を計量し、計量された粒状原料を次のサイクルの上記計量経路への振り分け前のタイミングで上記一時保持バケット手段に排出する計量手段と、該計量手段により計量された粒状原料の重量に応じて上記振分手段への粒状原料の連続供給量を調整する供給量制御手段とから成ることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上述のような問題点を解消した請求項2の振分計量供給装置を提供するもので、本発明の振分計量供給装置は、振り分け手段が、水平軸棒の周りに複数枚の羽根を放射状に等間隔で設けた羽根車を備え、該羽根車は、一定の間隔で上記水平軸棒の回りに間歇的に1回正回動した後複数回逆回動し、隣接する上記羽根間に連続的に供給される粒状原料を、上記正回動時に計量経路に振り分け上記逆回動時に非計量経路に振り分けることを特徴とする。
【0011】
本発明において、振り分け手段としては、上記のような機構が簡単で機械的に安定で安価なものに限定されない。具体的には例えば、連続的に供給される粒状原料を、非計量経路と、計量経路に開閉シャッター等のみによって振り分ける構成を採用することも可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の振分計量供給装置は、連続的に供給される粒状原料、例えばインスタンント麺類用のかやくを、間歇的に切り分け、切り分けられた一定量の粒状原料毎にこれを全て計量するのではなく、複数回切り分け毎に1回のみ計量手段に振り分け、計量しないで切り分けられる粒状原料が次工程への供給されている時間を利用して、次工程への供給前にこれのみを計量するだけで、この計量に基づいて、連続的に供給される粒状原料の供給量を調整し、もって粒状原料を次工程の包装工程等へ連続的且つ間欠的に所定量宛供給することができるという利点がある。従って、本発明の振分計量供給装置によれば、単一の計量手段、単一の一時保持バケットを用いているにもかかわらず、例えば自動包装機への粒状原料の連続的・間歇的な供給装置として、大型化・複雑化することがなく、装置の低コスト化を図ることができるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】周辺関連機器とともに示す本発明の振分計量供給装置の一実施例の一部切欠概略斜視図である。
図2図1の要部の模式的な正面図である。
図3図1の要部の模式的な側面図である。
図4】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するための最初のその要部の模式的な正面図である。
図5】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するための次のその要部の模式的な正面図である。
図6】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するためのその次のその要部の模式的な正面図である。
図7】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するための更に次のその要部の模式的な正面図である。
図8】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するための更にまた次のその要部の模式的な正面図である。
図9】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するための更にまた次のその要部の模式的な正面図である。
図10】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するためのそのまた次のその要部の模式的な正面図である。
図11】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するためのその更に次のその要部の模式的な正面図である。
図12】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するためのその更に次のその要部の模式的な正面図である。
図13】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するためのその更に次のその要部の模式的な正面図である。
図14】本発明の振分計量供給装置の一実施例の動作を順次説明するためのそのまた更に次のその要部の模式的な正面図である。
図15】本発明の振分計量供給装置の別の実施例の模式的な正面図である。
【実施例1】
【0014】
以下、本発明の一実施例を図面に沿って説明する。
【0015】
図1図2図3において、1は、粒状原料2を所定のタイミングで間歇的に後工程に排出する一時保持バケット手段、3、4はそれぞれ一時保持バケット手段1に粒状原料2を導出する計量経路及び非計量経路である。5は、連続供給される粒状原料2を、所定タイミングで間歇的に上記計量経路3に1回振り分けた後上記非計量経路4に間歇的に複数回振り分け、この振り分けを1サイクルとしてこのサイクルを連続的に繰り返す振り分け手段である。6は、上記計量経路3内に振り分けられた粒状原料2を計量し、計量された粒状原料2を次のサイクルの上記計量経路3への振り分け前のタイミングで上記一時保持バケット手段1に排出する計量手段である。また、7は、該計量手段6により計量された粒状原料2の重量に応じて上記振分手段5への粒状原料2の連続供給量を調整する供給量制御手段である。
【0016】
実施例について更に詳述すると、上記振分計量供給装置へのホッパー20からの粒状原料2の連続的な供給は、この実施例の場合、ホッパー20の下部に回転自在に連結されホッパー20とともに傾斜角度調整可能な回転パイプ21の先端部から行われ、粒状原料2は回転パイプ21の先端部から取入バケット22を経て振り分け手段5へと連続的に供給される。この粒状原料2の連続供給量は、この実施例の場合、回転パイプ21の回転量を調整することによって行われる。そして、この調整は、回転パイプ21の駆動部23を上記供給量制御手段7によって制御することにより行われる。尚、取入バケット22底部の長孔24にはポリテトラフルオロエチレン板等の可撓性のある部材を配し、粒状原料2を滑らかに振分計量供給装置に供給できるようにしておくことが好ましい。
【0017】
上記振り分け手段5は、水平軸棒50の周りに4枚の羽根51a、51b、51c、51dを放射状に等間隔で設けた羽根車52を備えている。羽根車52は、一定の間隔で間歇的に上記水平軸棒50の回りに1回正回動(図示の場合は1回右回動)した後3回逆回動(図示の場合は3回左回動)し、隣接する羽根51、51間に連続的に供給される所定量の粒状原料2を、上記正回動時に計量経路3に振り分け逆回動時に非計量経路4に振り分けるように制御、駆動されている。羽根車52の間歇的な左右の回動は、この実施例の場合、水平軸棒50の回りに180度以内で素早く大きく回動したのち直ちに90度回動した位置に逆回動するように制御、駆動されている。左右の回動は、90度の回動でも充分であるが、この実施例のように一旦90度を超えることで、所定量の粒状原料2を、計量経路3と非計量経路4への振り分ける動作を確実且つ迅速に行うことができる。そして、このような間歇的な左右への回動は、一時保持バケット手段1による所定のタイミングでの間歇的な後工程へ排出よりも若干早い位相で同一タイミングで行なうように制御、駆動されている。尚、このような間歇的な左右の回動時以外は、図2に示すように、上方の2枚の羽根51a、51bは連続的に供給される粒状原料2に対し左右に対称に開いた状態にある。後述の動作の説明では、この状態を羽根車52が定位置にあると云う。
【0018】
上記振り分け手段5の羽根車52は、実施例の場合、下部にスカート部54を有するドラム53に収容されている。羽根車52の各羽根51a、51b、51c、51dの両側面はドラム53の内面に近接した状態にあり、各羽根51a、51b、51c、51dの両側から粒状原料が逸出しないようになっている。取入バケット22底部の前記長孔24は前記水平軸棒50と平行にこのドラム53の頂部に設けられており、また、ドラム53とそのスカート部54の左側の内部空間が前記計量経路3として、また右側内部空間が前記非計量経路4としてそれぞれ構成されている。そして、このスカート部54の下部には、前記一時保持バケット手段1が位置しており、また前記計量手段6が前記計量経路3内に位置している。尚、前記計量経路3と前記非計量経路4との間には必要に応じ隔壁を設けても良い。
【0019】
前記一時保持バケット手段1は、計量経路3及び非計量経路4からの粒状原料2を一時保持するもので、その下部に開閉シャッター11が設けられている。この開閉シャッター11は、通常は閉じており、前記計量経路3又は前記非計量経路4を経て落下する所定量の粒状原料2を一時保持し、所定のタイミングで開き、次工程の処理のため、コンベア等の搬送装置8上を等間隔で送られてくる例えば包装容器、包装袋等の容体81に、一時保持バケット内に保持された所定量の粒状原料2を排出できるように、制御、駆動されている。
【0020】
前記計量手段6は、前記一時保持バケット手段1と同様に開閉シャッター61を有するバケット本体62とこれを支持するロードセル等の重量計量器(図示せず)とから構成されており、バケット本体62内に供給された粒状原料2の重量がこの重量計量器によって計量され、これが電気信号に変換されて供給量制御手段7により回転パイプ21の駆動部23が制御され、回転パイプ21の回転速度が調整され、回転パイプ21から振り分け手段5への粒状原料の単位時間当たりの連続供給量が調整されるようになっている。また、上記開閉シャッター61は次のように駆動、制御されている。即ち、開閉シャッター61はバケット本体62内の粒状原料2の計量時間を長くとれるように通常は閉じている。開閉シャッター61が開くのは、次にバケット本体62内の粒状原料2に振り分け手段5によって供給される直前であり、開閉シャッター61が開くことによってバケット本体62内の所定量の粒状原料2は前記一時保持バケット手段1内に排出される。開いた開閉シャッター61はこの粒状原料2の排出後直ちに閉じ、振り分け手段5によって供給される粒状原料の計量に備える。尚、一時保持バケット手段1内は、開閉シャッター61からの粒状原料2の排出時には、既に非計量経路4を経て供給された粒状原料2は次工程に排出済みで空であり、一時保持バケット手段1内に上述のように排出された粒状原料2は、一時保持バケット手段1から次工程への排出に備える。
【0021】
次に、上述の実施例についてその動作を図4図14に基づいて説明する。
【0022】
図4は振り分け手段5としての羽根車51a、51bが定位置にあり、その左右への回動が停止している状態を示すものである。この状態では、回転パイプ21からは、上方に位置する羽根51a、51b間に粒状原料2が連続的に供給され、これらの羽根51a、51b間に次第に粒状原料2が蓄積される。
【0023】
図4のように羽根51a、51bが定位置に停止してから一定時間t後、羽根車52は90度を超えて180度までの範囲で右回動し、直ちに左回動し位置的に回動前の状態から90度右回動した図5の状態となる。この時、粒状原料2は計量経路3内を落下し、計量手段6内に供給され、蓄積される。計量手段6に蓄積された粒状原料2は、安定してから計量され、この計量に基づき制御手段7により前述の如く回転パイプ21の回転速度が制御され、回転パイプからの粒状原料2の連続的な供給量が調整される。一方、羽根車52が図5の如く右回動して停止すると、羽根51b、51dが定位置に停止し、この羽根51b、51d間に回転パイプ21から粒状原料2が連続的に供給される。
【0024】
図5のように羽根51a、51bが定位置に停止してから一定時間t後、羽根51a、51b間に連続的に粒状原料2が供給され、図6のように一定量の粒状原料2が蓄積されると、羽根車52は、右回動ではなく90度を超えて180度までの範囲で逆に左回動し、直ちに右回動し位置的に回動前の状態から90度左回動した図7の状態となる。この時、粒状原料2は非計量経路3内を落下し、一時保持バケット手段1内に直接供給され、図8のように蓄積される。一時保持バケット手段1内に蓄積された粒状原料2は、図9に示すようにその直後に一時保持バケット手段1の開閉シャッター11が開くため、所定のタイミングで後工程へと間歇的に移動する容体81内に供給される。開閉シャッター11は粒状原料2の排出後図10に示すように直ちに閉まり、一時保持バケット手段1内への粒状原料2供給に備える。尚、図1おにおいて、計量手段6内には依然として粒状原料2が蓄積されている。計量手段6内の粒状原料2が安定していれば、その計量がなされ、この計量に基づいて前述の如く回転パイプ21の回転量が調整され、回転パイプ21からの粒状原料の供給量が調整され、所定量の粒状原料2が連続的に供給されることになる。
【0025】
上述の図10の状態において、定位置には羽根51a、51bが位置しており、それらが定位置に位置してから一定時間t後それらの間に所定量粒状原料2が供給され、羽根車52は左回動を開始する。この状態は図6の状態と同じであり、以後前述の場合と同様、図7図8図9を経て再び図10に示す状態になる。この時、図示してはないが、定位置には羽根51b、51cが位置する。
【0026】
更に、本実施例では、定位置に羽根51b、51cが位置した一定時間t後、図6の状態から羽根車52は3回目の左回動を開始し、以後前述の場合と同様、図7図8図9を経て再び図10に示す状態になる。この時、図11に示すように、定位置には羽根51c、51dが位置する。羽根51c、51d間に一定量の粒状原料2が供給される一定時間tの経過前に、11図のように計量手段6のこれまで閉じていた開閉シャッター61が開き、計量バケット62内の粒状原料2が計量経路3を経て一時保持バケット手段1内に排出される。この排出が完了すると、開閉シャッター61は閉じられ、次の計量手段6への粒状原料の供給に備える。この時、一時保持バケット手段1内に上述の3回目の左回動時に供給された一時保持バケット手段1内の粒状原料2は、既に後工程に排出されており、一時保持バケット手段1の開閉シャッター11は閉じられている。そのため、一時保持バケット手段1内に排出された粒状原料2は一時保持バケット手段1内に図12のように一時蓄積され、所定タイミングで開閉シャッター11が開くことにより所定タイミングで後工程に排出される。
【0027】
一方、羽根51c、51dが定位置に位置してから所定時間t後、図12のように羽根車52は右回動を開始し、既に説明したとおり、図5に示すと同様に図13のように計量手段6内に粒状原料2は落下、供給され、図14のように計量手段内に蓄積される。この時、上述のように前回計量手段6内に蓄積されていた粒状原料2は完全に排出されているため、前回と今回供給された粒状原料2が混ざることはない。
【0028】
このように、本実施例では、一定時間t毎に、羽根車52は、右回動を1回、左回動を3回間歇的に行い、この左右の回動を1サイクルとして、以後このサイクルを連続的に繰り返すように制御、駆動されている。そして、あるサイクルで右回動により計量手段6内に切り分けられ振り分けられ供給された粒状原料2は、その次のサイクルの計量手段6内への粒状原料2の切り分け・振り分け・供給前に、一時保持バケット手段1へ排出される。従って、計量手段6内の粒状原料2は、羽根車52の3回の左回動時の時間3tを超えて右回動開始時迄の一定時間t経過前の合計略4t時間の間で計量可能であり、この時間4t内で粒状原料2が安定したと思われる任意の時を選択して粒状原料2の計量が行なわれ、この計量に基づき前述のように回転パイプ21からの粒状原料2の連続供給量が所望の量に調整される。そして更に、一時保持バケット手段1には、計量手段6から計量経路3を経て供給されようと、非計量経路4を経て直接的に供給されようと、これらの粒状原料2の供給は、略同一タイミングで行われ、一時保持バケット手段1から円滑に後工程に間歇的に排出、供給される。また、開閉シャッター11、61としては、回動式、スライド式等、任意のものを用いることができる。
【0029】
尚、本実施例では、上記1サイクル中の羽根車52の左回動は3回となっているが、本発明においては、複数回であれば足りる。また、羽根51a、51b、51c、51dは4枚用いられているが、2枚以上であれば足りる。
【実施例2】
【0030】
図15は本発明の別の実施例の要部を示すもので、振り分け手段5として羽根車52に代えて振り分けバケット55が用いられている。振り分けバッケト55には左右下部にそれぞれ開閉シャッター56、57が設けられており、羽根車52を用いた場合に対応させて、右側の開閉シャッター57が間歇的に1回開いた後、左側の開閉シャッター56が間歇的に3回開き、これを1サイクルとして連続的にこのサイクルを繰り返すように構成されている。従って、先の実施例と同様の動作、効果がこの実施例による本発明の振分供給装置によれば得られることは明らかである。
【符号の説明】
【0031】
1 一時保持バケット手段
11 開閉シャッター
2 粒状原料
20 ホッパー
21 回転パイプ
22 取入バケット
23 駆動部
24 長孔
3 計量経路
4 非計量経路
5 振り分け手段
50 水平軸棒
51a、51b、51c、51d 羽根
52 羽根車
53 ドラム
54 スカート部
55 振り分けバッケト
56 開閉シャッター
57 開閉シャッター
6 計量手段
61 開閉シャッター
62 バケット本体
7 供給量制御手段
8 搬送装置
81 容体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15