(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記基材シートが、基材層と、この基材層の裏面に配設される他の機能層とを有し、上記印刷ドットが上記機能層裏面に形成される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学シート。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、裏面側に配設される他の部材とのスティッキングを防止しつつ、光学シート及び/又は他の部材の傷付きを防止できる光学シート及びこの光学シートを備えたエッジライト型のバックライトユニットの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた本発明に係る光学シートは、透明な基材シートと、この基材シートの裏面に配設されるスティッキング防止部とを備え、上記スティッキング防止部として複数の印刷ドットを有する。
【0008】
当該光学シートは、基材シートの裏面にスティッキング防止部が配設され、このスティッキング防止部として複数の印刷ドットを有するので、裏面側に配設される他の部材と複数の印刷ドットで当接する。それゆえ、当該光学シートは、裏面側に配設される他の部材とのスティッキングを防止することができる。また、当該光学シートは、複数の印刷ドットによってスティッキングを防止するものであるため、従来のバインダー中にビーズが分散されたスティッキング防止層と異なり、ビーズの脱落に起因する当該光学シートの基材シート及び/又は他の部材の傷付きを防止することができる。
【0009】
上記印刷ドットの平均径としては、1μm以上200μm以下が好ましい。これにより、十分なスティッキング性能及び接着強度を有する印刷ドットを容易かつ確実に形成できる。
【0010】
上記印刷ドットの平均高さの平均径に対する比としては、1/100以上1以下が好ましい。これにより、十分なスティッキング性能及び接着強度を有する印刷ドットを容易かつ確実に形成できる。
【0011】
上記印刷ドットが、径方向に比して高さ方向が短い扁平半球状であるとよい。これにより、十分なスティッキング性能及び接着強度を有する印刷ドットを容易かつ確実に形成できる。
【0012】
上記基材シートの裏面における上記印刷ドットの存在密度としては10個/mm
2以上2500個/mm
2以下が好ましい。これにより、当該光学シートが複数の印刷ドットによって好適なスティッキング性能を発揮できる。
【0013】
上記印刷ドットの主成分が、アクリル系、ウレタン系又はアクリルウレタン系樹脂であるとよい。これにより、印刷ドットを的確に形成しやすい。
【0014】
上記基材シートが、基材層と、この基材層の裏面に配設される他の機能層とを有し、上記印刷ドットが上記機能層裏面に形成されるとよい。これにより、基材層は、裏面に機能層が配設され、直接表出しないため、基材層の傷付きを防止できる。
【0015】
上記機能層が帯電防止層であるとよい。これにより、異物の付着に起因する他の部材の表面の傷付きを抑制することができ、傷付き防止性をさらに向上することができる。
【0016】
上記基材シートの表面側に積層される光拡散層をさらに備え、この光拡散層が光拡散剤とそのバインダーとを有するとよい。これにより、裏面側から入射される光線を拡散させ、表面側から略均一に出射することができる。
【0017】
上記印刷ドットの平均高さとしては、上記光拡散剤の平均粒子径より大きいことが好ましい。これにより、スティッキング防止部によって裏面での鏡面反射を抑制すると共に、裏面からの光を効果的に取り入れ、取り入れた光を光拡散層で拡散して、表面側から出射することができる。
【0018】
上記印刷ドットの平均径としては、上記光拡散剤の平均粒子径の2倍以上20倍以下が好ましい。これにより、スティッキング防止部に対する裏面からの光の入射角度が適度に調整され、裏面から光を効果的に取り入れることができる。
【0019】
また、上記課題を解決するためになされた本発明に係るエッジライト型のバックライトユニットは、上記構成を有する当該光学シートと、この光学シートの裏面側に配設される導光板とを備える。このため、当該バックライトユニットにあっては、当該光学シートは導光シートと複数の印刷ドットによって当接し、当該光学シートと導光シートとのスティッキングを防止することができる。
【0020】
上記導光板が、表面に略平行に配設される複数の凹条部を有するとよい。これにより、導光板の凹条部配設方向の導光性が向上し、当該バックライトユニットは面方向の発光の均一性が容易かつ確実に実現できる。
【0021】
上記印刷ドットの平均径が上記凹条部の平均幅以上であるとよい。これにより、凹条部に印刷ドットが嵌り込むことを抑制できるため、印刷ドットによって当該光学シートはより確実にスティッキング防止機能を発揮できる。
【0022】
また、当該光学シートは、端面から入射された光線を表面に出射するエッジライト型のバックライトユニット用導光シートであってもよい。このように、当該光学シートがエッジライト型のバックライトユニット用導光シートであることによって、当該光学シートの裏面側に配設される反射シートや天板等の他の部材とのスティッキングを防止することができる。また、当該光学シートは、複数の印刷ドットによりスティッキングを防止するものであるため、従来のバインダー中にビーズが分散されたスティッキング防止層と異なり、ビーズの脱落に起因する反射シートや天板等の表面の傷付きを防止することができる。
【0023】
上記印刷ドットが白色顔料を含有するとよい。これにより、端面から入射する光線を基材層内に伝搬させた上、複数の印刷ドットによって効率よく散乱させて表面側から出射させることができる。
【0024】
上記基材シートが表面に波状の微細変調構造を有するとよい。これにより、導光性及び拡散性又は出光性が促進され、当該光学シートの表面から出射する光線の輝度及びその均一性の低下を抑制することができる。具体的には、当該光学シートの微細変調構造における稜線方向と光線の入射方向とを略平行に設置した場合、波状の微細変調構造により透過光線が稜線方向側に集光されやすいため、入射した光線の導光性を高めることができ、加えて表面から出射する光線が波状の微細変調構造での屈折により稜線方向と垂直方向に若干拡散されるため、出射光線の拡散性を向上することができる。一方、当該光学シートの微細変調構造における稜線方向と光線の入射方向とを略垂直に設置した場合、波状の微細変調構造により表面への光線の入射角が変動することに起因し、表面からの出光性を向上することができる。
【0025】
さらに、上記課題を解決するためになされた本発明に係るエッジライト型のバックライトユニットは、エッジライト型のバックライトユニット用導光シートである当該光学シートを備える。このため、当該バックライトユニットにあっては、当該光学シートは、当該光学シートの裏面に配設される他の部材と複数の印刷ドットによって当接し、当該光学シート裏面のスティッキングを防止することができる。
【0026】
なお、本発明において「表面側」とは液晶表示装置における視認者側を意味し、「裏面側」とはその逆を意味する。印刷ドットの「径」とは、印刷ドットの基底(基材シートと接する面)の最大径と最小径との中間値を意味する。印刷ドットの「平均径」とは、任意の20個の印刷ドットを抽出し、このうち径が大きいものから5つ及び径が小さいものから5つを除いた10個の径の平均値をいう。印刷ドットの「平均高さ」とは、任意の10個の印刷ドットの高さの平均値をいう。「扁平半球状」とは、球を一つの軸方向に圧縮し、この圧縮方向の垂直方向に沿って半分に割断した形状を意味し、「略扁平半球状」とは、完全な扁平半球状のみならず、側面が不連続点を有さず、側面の各部位の接線方向が基底に対して90°以下であり(印刷ドットが存在する側の角度が90°以下であり)、かつ側面の接線方向が基底側から頂部にかけて徐々に基底に平行となる形状も含む。複数の凹条部が「略平行」とは、完全な平行のみならず、凹条部同士のなす角度が10°以下、好ましくは5°以下である場合も含む。凹条部の「幅」とは、各凹条部の面積(開口する部分の面積)をその凹条部の長さで割った値を意味する。凹条部の「平均幅」とは、任意の20個の凹条部を抽出し、このうち幅が大きいものから5つ及び幅が小さいものから5つを除いた10個の幅の平均値をいう。「印刷ドットの存在密度」とは、レーザー顕微鏡において1000倍に拡大して観察した視野内の印刷ドットの個数を計算し、その視野面積を用いて算出した値をいう。「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本発明の光学シート及びエッジライト型のバックライトユニットは、光学シートと光学シートの裏面側に配設される他の部材とのスティッキングを防止しつつ、この光学シート及び/又は他の部材の傷付きを防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
【0030】
[第一実施形態]
<エッジライト型のバックライトユニット>
図1(a)のエッジライト型のバックライトユニット1は、光学シート2と、導光板3と、反射シート4と、光源5とを備える。
【0031】
(光学シート)
光学シート2は、
図1(b)に示すように、基材シート6と、基材シート6の表面に積層される光拡散層7と、基材シート6の裏面に配設されるスティッキング防止部8とから形成される。
【0032】
(基材シート)
基材シート6は、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明の合成樹脂を主成分として形成されている。基材シート6に用いられる合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル等が挙げられる。なかでも、透明性に優れ、強度が高いポリエチレンテレフタレートが好ましく、撓み性能が改善されたポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
【0033】
基材シート6の平均厚みの下限としては、10μmが好ましく、35μmがより好ましく、50μmがさらに好ましい。一方、基材シート6の平均厚みの上限としては、500μmが好ましく、250μmがより好ましく、188μmがさらに好ましい。基材シート6の平均厚みが上記下限未満の場合、光拡散層7及びスティッキング防止部8を塗工によって形成した場合にカールを発生するおそれがある。逆に、基材シート6の平均厚みが上記上限を超える場合、液晶表示装置の輝度が低下するおそれがあると共に、バックライトユニット1の厚みが大きくなって液晶表示装置の薄型化の要請に沿えないおそれがある。
【0034】
(光拡散層)
光拡散層7は、基材シート6の表面に積層されている。光拡散層7は、光拡散剤9と、そのバインダー10と有する。光拡散層7は、光拡散剤9を略等密度で分散含有している。光拡散剤9は、バインダー10に囲繞されている。光拡散層7は、光拡散剤9を分散含有することによって、裏面側から表面側に透過する光を略均一に拡散させる。また、光拡散層7は、光拡散剤9によって表面に微細凹凸が略均一に形成され、この微細凹凸の各凹部及び凸部がレンズ状に形成されている。光拡散層7は、かかる微細凹凸のレンズ的作用によって、優れた光拡散機能を発揮し、この光拡散機能に起因して透過光線を法線方向側へ屈折させる屈折機能及び透過光線を法線方向に巨視的に集光させる集光機能を有している。
【0035】
光拡散剤9は、光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーに大別される。無機フィラーとしては、例えばシリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、又はこれらの混合物が挙げられる。有機フィラーの具体的な材料としては、例えばアクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。なかでも、透明性が高いアクリル樹脂が好ましく、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が特に好ましい。
【0036】
光拡散剤9の形状は、特に限定されるものではなく、例えば球状、立方状、針状、棒状、紡錘形状、板状、鱗片状、繊維状などが挙げられ、なかでも光拡散性に優れる球状のビーズが好ましい。
【0037】
光拡散剤9の平均粒子径の下限としては、1μmが好ましく、2μmがより好ましく、5μmがさらに好ましい。一方、光拡散剤9の平均粒子径の上限としては、50μmが好ましく、20μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。光拡散剤9の平均粒子径が上記下限未満の場合、光拡散剤9によって形成される光拡散層7表面の凹凸が小さくなり、光拡散シートとして必要な光拡散性を満たさないおそれがある。逆に、光拡散剤9の平均粒子径が上記上限を超える場合、光学シート2の厚さが増大し、かつ、均一な拡散が困難になるおそれがある。
【0038】
光拡散剤9の配合量(バインダー10の形成材料であるポリマー組成物中のポリマー分100質量部に対する固形分換算の配合量)の下限としては、10質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、50質量部がさらに好ましい。一方、光拡散剤9の配合量(バインダー10の形成材料であるポリマー組成物中のポリマー分100質量部に対する固形分換算の配合量)の上限としては、500質量部が好ましく、300質量部がより好ましく、200質量部がさらに好ましい。光拡散剤9の配合量が上記下限未満の場合、光拡散性が不十分となるおそれがある。逆に、光拡散剤9の配合量が上記上限を超える場合、光拡散剤9がバインダー10によって的確に固定されないおそれがある。但し、当該光学シート2がプリズムシートの表面側に配設される所謂上用光拡散シートとして使用される場合、高い光拡散性を必要とされないため、光拡散剤9の配合量の下限としては5質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、また上限としては40質量部が好ましく、30質量部がより好ましい。
【0039】
バインダー10は、基材ポリマーを含むポリマー組成物を硬化(架橋等)させることで形成される。光拡散剤9は、バインダー10によって、基材シート6の表面全面に略等密度で配置固定される。なお、バインダー10を形成するためのポリマー組成物は、その他に例えば微小無機充填剤、硬化剤、可塑剤、分散剤、各種レベリング剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、粘性改質剤、潤滑剤、光安定化剤等が適宜配合されていてもよい。
【0040】
(スティッキング防止部)
当該光学シート2は、上記スティッキング防止部8として複数の印刷ドットを有する。つまり、当該光学シート2は、上記スティッキング防止部8が、複数の印刷ドットから構成されている。このため、当該光学シート2は、後述するよう当該光学シート2の裏面に重畳される導光板3と、複数の印刷ドットによって散点的に当接し、このため、当該光学シートは、導光板3とのスティッキングを防止することができる。この複数の印刷ドットは、基材シート6裏面全面に亘って散点状に配設され、基材シート6裏面に略均一に配設されている。
【0041】
複数の印刷ドットは、バインダー成分を主成分として含む。このバインダー成分としては、例えば熱硬化性樹脂や活性エネルギー線硬化型樹脂が挙げられる。
【0042】
上記熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂等が挙げられる。
【0043】
上記活性エネルギー線硬化型樹脂としては、紫外線を照射することによって架橋、硬化する紫外線硬化型樹脂や、電子線を照射することによって架橋、硬化する電子線硬化型樹脂等が挙げられ、重合性モノマー及び重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることが可能である。なかでも、上記活性エネルギー線硬化型樹脂としては、アクリル系、ウレタン系又はアクリルウレタン系紫外線硬化型樹脂が好ましい。当該光学シート2は、上記印刷ドットの主成分が、アクリル系、ウレタン系又はアクリルウレタン系紫外線硬化型樹脂であることによって、上記印刷ドットの基材シート6に対する接着性が向上され、印刷ドットを的確に形成することができる。
【0044】
上記重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適に用いられ、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートである限り特に限定されない。具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
【0045】
また、上記多官能性(メタ)アクリレートに加え、粘度の低下等を目的として、単官能性(メタ)アクリレートをさらに含んでもよい。この単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0046】
上記重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマーが挙げられ、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。
【0047】
上記エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物によって変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーを用いることも可能である。上記ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えばポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。上記ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することによって得ることができる。また、上記ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付与して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることも可能である。上記ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することによって得ることができる。
【0048】
また、上記活性エネルギー線硬化型樹脂としては、紫外線硬化型エポキシ樹脂も好適に用いられる。上記紫外線硬化型エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等の硬化物が挙げられる。当該光学シート2は、上記複数の印刷ドットのバインダー成分が紫外線硬化型エポキシ樹脂であることによって、硬化時の体積収縮を抑えて、複数の印刷ドットを半球状等の所望の形状に形成し易い。また、当該光学シート2は、上記複数の印刷ドットのバインダー成分が紫外線硬化型エポキシ樹脂であることによって、複数の印刷ドットの柔軟性を高めてスティッキング防止部8の裏面に配設される他の部材に対する傷付き防止性を高めることができる。さらに、上記活性エネルギー線硬化型樹脂として紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いる場合、上記(メタ)アクリレート系モノマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等の他の重合性モノマー及び重合性オリゴマーを含まないことが好ましい。これにより、上記複数の印刷ドットの柔軟性をさらに高めて傷付き防止性をさらに促進することができる。
【0049】
上記活性エネルギー線硬化型樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いる場合、光重合用開始剤を樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、特に限定されるものではなく、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマーや重合性オリゴマーに対しては、例えばベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)チタニウム、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。なお、これらの化合物は、各単体で用いてもよく、複数混合して用いてもよい。
【0050】
なお、上記印刷ドットは、上記バインダー成分の他に添加材を含むことも可能である。添加剤としては、例えばシリコーン系添加剤、フッ素系添加剤、帯電防止剤等が挙げられる。また、上記バインダー成分100質量部に対する上記添加剤の固形分換算の含有量としては、例えば0.05質量部以上5質量部以下とすることができる。
【0051】
複数の印刷ドットは、バインダー成分を含む印刷ドット用インクを用いた印刷法により形成されている。
【0052】
上記印刷法としては、例えばスクリーン印刷法、インクジェット印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、ディスペンサ印刷法等が挙げられる。なかでも、小径の印刷ドットを高精度に形成可能なオフセット印刷、小径の印刷ドットの精度よく容易に形成可能なフレキソ印刷、又はインクの肉盛りを厚くすることで背の高い印刷ドットを形成容易なスクリーン印刷が好ましい。
【0053】
上記印刷ドットは、
図1(c)に示すように、裏面から見て略円形に形成されている。なお、「略円形」とは、完全な円形を含むほか、円弧が連続して環状に形成されると共に最大径(重心を通る仮想直線の長さのうち最大のもの)が最小径(重心を通る仮想直線の長さのうち最小のもの)の2倍以下、好ましくは1.5倍以下の形状であるものを含む。
【0054】
上記印刷ドットの平均径(d)の下限としては、1μmが好ましく、3μmがより好ましく、10μmがさらに好ましく、20μmが特に好ましい。一方、上記印刷ドットの平均径(d)の上限としては、200μmが好ましく、100μmがより好ましく、50μmがさらに好ましい。上記印刷ドットの平均径(d)が上記下限未満の場合、基材シート6との接着性が低下するおそれがある。逆に、上記印刷ドットの平均径(d)が上記上限を超える場合、印刷ドットが不必要に大きくなり、バックライトユニットの光学特性に悪影響を与えるおそれがある。
【0055】
なお、上記印刷ドットの平均径(d)は、後述する導光板3の凹条部11の平均幅(w2)以上であることが好ましい。上記印刷ドットの平均径(d)が凹条部11の平均幅(w2)以上であることによって、凹条部11に上記印刷ドットが嵌り込むことを抑制できる。このため、上記印刷ドットによって当該光学シート2はより確実にスティッキング防止機能を発揮できる。上記凹条部11の平均幅(w2)に対する印刷ドットの平均径(d)の比(d/w2)の下限としては、1.05が好ましく、1.1がより好ましく、1.2がさらに好ましい。これにより凹条部11に印刷ドットが嵌まり込むことをより確実に抑制できる。なお、上記凹条部11の平均幅(w2)に対する印刷ドットの平均径(d)の比(d/w2)の上限は、特に限定されず、例えば3である。
【0056】
上記印刷ドットの平均高さ(h)の下限としては、0.5μmが好ましく、1μmがより好ましく、3μmがさらに好ましく、5μmが特に好ましい。一方、上記印刷ドットの平均高さ(h)の上限としては、100μmが好ましく、50μmがより好ましく、10μmがさらに好ましい。上記印刷ドットの平均高さ(h)が上記下限に満たない場合、スティッキングを十分に防止できないおそれがある。逆に、上記印刷ドットの平均高さ(h)が上記上限を超える場合、印刷ドットの形成が困難となり、生産性が低下するおそれがある。
【0057】
複数の印刷ドットは、高さが均一であることが好ましい。つまり、印刷ドットの高さ(h)の変動係数の上限としては、0.2が好ましく、0.1がより好ましく、0.05がさらに好ましい。上記印刷ドットの高さ(h)の変動係数が上記上限を超えると、複数の印刷ドットの高さが不均一となり、背の高い印刷ドットに荷重が偏り、それに基づく導光シート3の傷付きの発生のおそれがある。なお、上記印刷ドットの高さ(h)の変動係数の下限としては、特に限定されるものではなく、例えば0とすることができる。また、印刷ドットの高さの「変動係数」とは、複数の印刷ドットの高さの標準偏差を平均高さで割った値をいう。
【0058】
上記印刷ドットの平均高さ(h)の平均径(d)に対する高さ比(h/d)の下限としては、1/100が好ましく、1/20がより好ましく、1/10がさらに好ましい。上記高さ比(h/d)が上記下限未満の場合、印刷ドットが不必要に大きくなるおそれがある。
【0059】
また、上記印刷ドットの平均高さ(h)の平均径(d)に対する高さ比(h/d)の上限としては、1とすることが好ましい。上記高さ比(h/d)が上記上限を超える場合、印刷ドットの他の部材に対する接触面が鋭利化され、スティッキング防止部8の裏面側に配設される他の部材に対する傷付き防止性が低下するおそれがある。さらに、上記印刷ドットの平均高さ(h)の平均径(d)に対する高さ比(h/d)の上限としては、1/2がより好ましく、1/5がさらに好ましい。これにより印刷ドットと基材シート6との接触面積が広く、印刷ドットと基材シート6との接着性に優れる。
【0060】
上記印刷ドットの形状としては、半球状が好ましく、なかでも径方向に比して高さ方向が短い扁平半球状がさらに好ましい。上記印刷ドットが上記扁平半球状に形成されることによって、スティッキングを好適に防止することができると共に、導光シート3表面との当接面がなだらかな湾曲面であるので導光シート3の傷付きを防止できる。
【0061】
なお、上記印刷ドットの平均高さ(h)は、光拡散剤9の平均粒子径より大きいことが好ましい。また、上記印刷ドットの高さ(h)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比の下限としては、6/5がより好ましく、3/2がさらに好ましい。一方、上記印刷ドットの高さ(h)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比の上限としては、4が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましい。上記印刷ドットの高さ(h)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比が上記下限未満の場合、上記印刷ドットが扁平になり過ぎ、上記印刷ドットに裏面側から入射される光を十分に取り入れることができないおそれがある。逆に、上記印刷ドットの高さ(h)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比が上記上限を超える場合、上記印刷ドットが鋭利になり過ぎ、上記印刷ドットに裏面側から入射される光を十分に取り入れることができないおそれがある。
【0062】
上記印刷ドットの平均径(d)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比の下限としては、2が好ましく、3がより好ましく、4がさらに好ましい。一方、上記印刷ドットの平均径(d)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比の上限としては、20が好ましく、15がより好ましく、12がさらに好ましい。上記印刷ドットの平均径(d)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比が上記下限未満の場合、上記印刷ドットが鋭利になり過ぎ、上記印刷ドットに裏面側から入射される光を十分に取り入れることができないおそれがある。逆に、上記印刷ドットの平均径(d)の光拡散剤9の平均粒子径に対する比が上記上限を超える場合、上記印刷ドットが扁平になり過ぎ、上記印刷ドットに裏面側から入射される光を十分に取り入れることができないおそれがある。
【0063】
複数の印刷ドットは、上述のように基材シート6裏面に略均一に配設されている。この複数の印刷ドットの平均ピッチの下限としては、20μmが好ましく、30μmがより好ましく、40μmがさらに好ましい。一方、上記印刷ドットの平均ピッチの上限としては、300μmが好ましく、150μmがより好ましく、70μmがさらに好ましい。上記印刷ドットの平均ピッチが上記下限に満たない場合、印刷ドットが多すぎ、バックライトユニットの光学特性に悪影響を与えるおそれがある。逆に、上記印刷ドットの平均ピッチが上記上限を超える場合、スティッキング防止効果が十分に得られないおそれがある。
【0064】
基材シート6の裏面における上記印刷ドットの存在密度の下限としては、10個/mm
2が好ましく、60個/mm
2がより好ましく、100個/mm
2がさらに好ましく、200個/mm
2が特に好ましい。一方、基材シート6の裏面における上記印刷ドットの存在密度の上限としては、2500個/mm
2が好ましく、1000個/mm
2がより好ましく、600個/mm
2がさらに好ましく、450個/mm
2が特に好ましい。上記印刷ドットの存在密度が上記下限未満の場合、スティッキング防止効果が十分に得られないおそれがある。逆に、上記印刷ドットの存在密度が上記上限を超える場合、裏面側に配設される他の部材の表面に傷付きが生じるおそれが高くなる。
【0065】
(導光板)
導光板3は、光源5から出射される光線を内部に伝搬させつつ、表面から出射するシート状の光学部材である。導光板3は、断面略楔形状に形成されてもよく、また略平板状の導光シートとして形成されてもよい。導光板3は、透光性を有する必要があるため透明、特に無色透明の樹脂を主成分として形成される。導光板3の主成分としては、特に限定されないが、透明性、強度等に優れるポリカーボネートや、透明性、耐擦傷性等に優れるアクリル樹脂等の合成樹脂が挙げられる。なかでも、導光板3の主成分としては、ポリカーボネートが好ましい。ポリカーボネートは、透明性に優れると共に屈折率が高いため、空気層(導光板3の表面側に配設される当該光学シート2との隙間に形成される層及び導光板3の裏面側に配設される反射シート4との隙間に形成される層)との界面で全反射が起こりやすく、光線を効率的に伝搬することができる。また、ポリカーボネートは、耐熱性を有するため、光源5の発熱による劣化等が生じ難い。
【0066】
導光板3は、
図2に示すように、表面に略平行に配設される複数の凹条部11を有する。具体的には、導光板3表面には凹条部11として溝が形成されている。凹条部11の断面形状(凹条部11の配設方向に垂直に切断した形状)としては、特に限定されるものではないが、V字状、U字状、コ字状等が挙げられる。なかでも、凹条部11の断面形状としては、導光板3の導光性を向上し易いV字状が好ましい。凹条部11の配設方向としては、光源5側の端面に対して略平行であってもよく、略垂直であってもよい。導光板3が、表面に略平行に配設される複数の凹条部11を有することにより、凹条部11配設方向の導光性を向上し、当該バックライトユニット1の面方向の発光の均一性を容易かつ確実に実現できる。なお、導光板3は、全ての凹条部11が、同一大きさかつ同一形状であっても良く、また異なる大きさ又は異なる形状の凹条部11を有することも可能である。
【0067】
凹条部11の平均幅(w1)の下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましく、20μmがさらに好ましい。一方、凹条部11の平均幅(w1)の上限としては、50μmが好ましく、40μmがより好ましく、35μmがさらに好ましい。凹条部11の平均幅(w1)が上記下限に満たない場合、導光板3の導光性が十分に高められないおそれがある。逆に、凹条部11の平均幅(w1)が上記上限を超える場合、所望の光学特性が得られなくなるおそれがある。
【0068】
凹条部11の平均間隔(w2)の下限としては、10μmが好ましく、20μmがより好ましく、30μmがさらに好ましい。一方、凹条部11の平均間隔(w2)の上限としては、300μmが好ましく、200μmがより好ましく、100μmがさらに好ましい。凹条部11の平均間隔(w2)が上記下限に満たない場合、所望の光学特性が得られなくなるおそれがある。逆に、凹条部11の平均間隔(w2)が上記上限を超えると、導光板3の導光性が十分に高められないおそれがある。なお、凹条部11の「間隔」とは、凹条部11と隣接する凹条部11との間の距離(凹条部11の中心同士の距離)を意味し、凹条部11の「平均間隔」とは、任意の20個の凹条部の幅を抽出し、このうち値が大きいものから5つ及び値が小さいものから5つを除いた10個の値の平均値をいう。
【0069】
凹条部11の平均深さの下限としては、2μmが好ましく、4μmがより好ましく、6μmがさらに好ましい。一方、凹条部11の平均深さの上限としては、30μmが好ましく、20μmがより好ましく、10μmがさらに好ましい。凹条部11の平均深さが上記下限に満たない場合、導光板3の導光性が十分に高められないおそれがある。逆に、凹条部11の平均深さが上記上限を超える場合、所望の光学特性が得られなくなるおそれがある。なお、凹条部11の「深さ」とは、導光板3の表面の平均界面から凹条部11の底(最も深い位置)までの距離を意味し、凹条部11の「平均深さ」とは、任意の20個の凹条部を抽出し、このうち深さが大きいものから5つ及び深さが小さいものから5つを除いた10個の深さの平均値をいう。
【0070】
導光板3の平均厚みに対する凹条部11の平均深さの比の下限としては、0.001が好ましく、0.005がより好ましく、0.01がさらに好ましい。一方、導光板3の平均厚みに対する凹条部11の平均深さの比の上限としては、0.15が好ましく、0.1がより好ましく、0.05がより好ましい。導光板3の平均厚みに対する凹条部11の平均深さの比が上記下限に満たない場合、導光板3の導光性が十分に高められないおそれがある。逆に、導光板3の平均厚みに対する凹条部11の平均深さの比が上記上限を超える場合、所望の光学特性が得られなくなるおそれがある。
【0071】
(反射シート)
反射シート4は、導光板3の裏面側から出射された光線を表面側に反射させる。反射シート4としては、ポリエステル系樹脂等の基材樹脂にフィラーを分散含有させた白色シートや、ポリエステル系樹脂等から形成されるフィルムの表面に、アルミニウム、銀等の金属を蒸着させることで正反射性が高められた鏡面シート等が挙げられる。
【0072】
(光源)
光源5は、照射面が導光板3の端面に対向(又は当接)するよう配設されている。光源5としては、種々のものを用いることが可能であり、例えば発光ダイオード(LED)を用いることが可能である。具体的には、この光源5として、複数の発光ダイオードが導光板3の端面に沿って配設されたものを用いることができる。
【0073】
<光の取り入れ機能>
図3を参照して、導光板3の表面から出射される光の取り入れ機能について説明する。光源5として用いられる複数の発光ダイオードは指向性が強いため、導光板3の表面からは一定方向(例えば法線方向に対して60°程度)の強度の強い光が出射される。この導光板3の表面から出射された光は、当該光学シート2の裏面に入射されるが、従来のようなスティキイング防止層にあっては、上述のような一定方向に強度の強い光の大半がスティッキング防止層の界面で反射されやすく(
図3(b)参照)、このため導光板3の表面から出射される光のうち、法線方向成分の光量が多くなってしまう。
【0074】
これに対し、当該光学シート2のスティッキング防止部8は、上記印刷ドットの平均径が比較的大きく、かつ扁平半球状等、比較的緩やかな湾曲面に形成されているので、導光板3の表面から出射された光が取り入れられやすい。つまり、スティッキング防止部8は、裏面に上記一定の湾曲面を有するため、導光板3の表面から出射される一定方向の光に対して90°に近い部分が多く存在し、この部分において光は反射しにくい。それゆえ、当該光学シート2は、導光板3の表面から出射される一定方向の強い光をスティッキング防止部8によって効率的に取り入れることができる(
図3(a)参照)。
【0075】
<光学シートの製造方法>
当該光学シート2の製造方法としては、例えば(1)光拡散層7の形成材料を基材シート6の表面に塗布し、乾燥、硬化させることで光拡散層7を基材シート6の表面に積層する工程と、(2)基材シート6の裏面に印刷ドット用インクをスクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の印刷方法によって塗布し、乾燥、硬化させることでスティッキング防止部8を基材シート6の裏面に形成する工程とを有する。
【0076】
<利点>
当該光学シート2は、基材シート6の裏面にスティッキング防止部8が配設され、このスティッキング防止部8として複数の印刷ドットを有するので、裏面側に配設される導光板3と複数の印刷ドットによって散点的に当接する。それゆえ、当該光学シート2は、裏面側に配設される導光板3とのスティッキングを防止することができる。また、当該光学シート2は、複数の印刷ドットによってスティッキングを防止するものであるため、従来のバインダー中にビーズが分散されたスティッキング防止層と異なり、ビーズの脱落に起因する導光板3表面及び当該光学シート2裏面の傷付きを防止することができる。
【0077】
当該光学シート2は、基材シート6の表面側に積層される光拡散層7を備え、この光拡散層7が光拡散剤9とそのバインダー10とを有するので、裏面側から入射される光線を拡散させ、表面側から略均一に出射することができる。
【0078】
当該エッジライト型のバックライトユニット1は、当該光学シート2を備えるので、上述のように当該光学シート2と裏面側に配設される導光板3とのスティッキングを防止することができると共に、導光板3の表面の傷付きを防止することができる。また、当該エッジライト型のバックライトユニット1は、当該光学シート2による導光板3表面への傷付き防止性が向上されるため、バックライトユニット組立時の取扱性を向上することができる。
【0079】
[第二実施形態]
<光学シート>
図4の光学シート21は、
図1の光学シート2に換えて、当該エッジライト型のバックライトユニット1に用いられる。光学シート21は、基材シート22と、基材シート22の表面に積層される光拡散層7と、基材シート22の裏面に配設されるスティッキング防止部24とから形成される。基材シート22は、基材層6と、基材層6の裏面に積層される他の機能層を有し、この機能層の裏面に上記印刷ドットが形成されている。また、本実施形態において、上記機能層は帯電防止層23である。詳細には、基材シート22は、基材層6と、基材層6の裏面に配設される帯電防止層23との2層構造体(多層構造体)として形成されている。基材層6は、
図1の基材シート6と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。また、光拡散層7としては、
図1の光学シート2と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。
【0080】
(帯電防止層)
帯電防止層23は、バインダー成分及び帯電防止剤を含む塗液を基材層6の裏面に塗布して硬化させることにより形成される。上記バインダー成分としては、特に限定されるものでなく、例えば
図1の光学シート2の上記印刷用ドットのバインダー成分で例示した熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型樹脂等を用いることができる。また、上記帯電防止剤としては、特に限定されるものではなく、例えばアルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩等のアニオン系帯電防止剤、第四アンモニウム塩、イミダゾリン化合物等のカチオン系帯電防止剤、ポリエチレングリコール系、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸エステル、エタノールアミド類等のノニオン系帯電防止剤、ポリアクリル酸等の高分子系帯電防止剤などが挙げられる。
【0081】
帯電防止層23を形成するバインダー成分100質量部に対する上記帯電防止剤の固形分換算の含有量の下限としては、0.5質量部が好ましく、1質量部がより好ましく、1.5質量部がさらに好ましい。一方、上記バインダー成分100質量部に対する上記帯電防止剤の固形分換算の含有量の上限としては、5質量部が好ましく、4質量部がより好ましく、3質量部がさらに好ましい。上記帯電防止剤の含有量が上記下限に満たない場合、帯電防止効果が十分に得られないおそれがある。逆に、上記帯電防止剤の含有量が上記上限を超える場合、帯電防止剤の含有による全光線透過率の低下や強度の低下等の不都合が生じるおそれがある。
【0082】
帯電防止層23の表面抵抗値の上限としては、1×10
12Ω/□が好ましく、1×10
11Ω/□がより好ましく、1×10
10がさらに好ましい。帯電防止層23の表面抵抗値が上記上限を超える場合、異物の付着を的確に防止できないおそれがある。なお、帯電防止層23の表面抵抗値の下限としては、特に限定されないが、例えば1×10
8Ω/□とすることができる。
【0083】
上記塗液を基材層6の裏面に塗布する方法としては、特に限定されるものではなく、例えばロールコーター、キスロールコーター、バーコーター、ブレードコーター、グラビアロールコーター等を用いた方法が挙げられる。また、基材層6の裏面に上記塗液を塗布する方法としては、噴霧、浸漬等も挙げられる。
【0084】
上記塗液の塗工量(固形分換算)の下限としては、0.01g/m
2が好ましく、0.05g/m
2がより好ましい。一方、上記塗液の塗工量(固形分換算)の上限としては、0.5g/m
2が好ましく、0.1g/m
2がより好ましい。上記塗液の塗工量が上記下限未満の場合、十分な帯電防止効果が得られないおそれがある。逆に、上記塗液の塗工量が上記上限を超える場合、帯電防止剤の塗工による全光線透過率の低下や印刷密着性の低下、他の部材への薬剤汚染等の不都合が生じるおそれがある。
【0085】
(スティッキング防止部)
スティッキング防止部24は、
図1のスティッキング防止部8と同様の形状、大きさ等とされる。また、スティッキング防止部24の形成材料としては、
図1の光学シート2の上記印刷用ドットインクと同様のインクを使用することができる。
【0086】
<利点>
当該光学シート21は、基材シート22が、基材層6と、基材層6の裏面に積層される他の機能層を有し、上記印刷ドットがこの機能層の裏面に形成されるので、基材層6は、裏面に機能層が配設され、直接表出しないため、基材層6の傷付きを防止できる。
【0087】
当該光学シート21は、機能層23が帯電防止層23であるので、異物の付着に起因する導光板3等の表面の傷付きを抑制することができ、傷付き防止性をさらに向上することができる。
【0088】
[第三実施形態]
<光学シート>
図5の光学シート31は、端面から入射された光線を表面に出射するエッジライト型のバックライトユニット用導光シートとして形成される。光学シート31は、
図1の導光板3に換えて、エッジライト型のバックライトユニット1に用いられる。また、当該エッジライト型のバックライトユニットにおける当該光学シート31の表面側に配設される他の光学シートとしては、特に限定されるものではなく、例えば光拡散シート、プリズムシート等が挙げられる。
【0089】
光学シート31は、基材シート32と、基材シート32の裏面に配設されるスティッキング防止部33とを備える。
【0090】
(基材層)
基材シート32は、厚みが略均一の平板状に形成される。基材シート32の平均厚みの下限としては、100μmが好ましく、150μmがより好ましく、200μmがさらに好ましい。一方、基材シート32の平均厚みの上限としては、600μmが好ましく、500μmがより好ましく、400μmがさらに好ましい。基材シート32の平均厚みが上記下限未満の場合、強度が不十分になるおそれがあり、また光源5からの光を十分に入射させることができないおそれがある。逆に、基材シート32の平均厚みが上記上限を超える場合、バックライトユニット1の薄型化の要請に沿えないおそれがある。
【0091】
基材シート32における光源5側の端面からの必須導光距離の下限としては、7cmが好ましく、9cmがより好ましく、11cmがさらに好ましい。一方、基材シート32における光源5側の端面からの必須導光距離の上限としては、25cmが好ましく、23cmがより好ましく、21cmがさらに好ましい。上記必須導光距離が上記下限未満の場合、小型モバイル端末以外の大型端末に使用できないおそれがある。逆に、上記必須導光距離が上記上限を超える場合、基材シート32の平均厚みが600μm以下の薄膜の導光シートとして用いた場合に撓みが生じやすく、また導光性が十分に得られないおそれがある。なお、基材シート32における光源5側の端面からの必須導光距離とは、光源5から出射され基材シート32の端面に入射する光線が、この端面から対向端面方向に向けて伝搬されることを要する距離をいう。具体的には、基材シート32における光源5側の端面からの必須導光距離とは、例えば片側エッジライト型のバックライトユニットについては、基材シートの光源側の端面から対向端面までの距離をいい、両側エッジライト型のバックライトユニットについては、基材シートの光源側の端面から中央部までの距離をいう。
【0092】
基材シート32の表面積の下限としては、150cm
2が好ましく、180cm
2がより好ましく、200cm
2がさらに好ましい。一方、基材シート32の表面積の上限としては、840cm
2が好ましく、760cm
2がより好ましく、720cm
2がさらに好ましい。基材シート32の表面積が上記下限未満の場合、小型モバイル端末以外の大型端末に使用できないおそれがある。逆に、基材シート32の表面積が上記上限を超える場合、基材シート32の平均厚みが600μm以下の薄膜の導光シートとして用いた場合に撓みが生じやすく、また導光性が十分に得られないおそれがある。
【0093】
基材シート32は、光線を透過させる必要があるため、透明、特に無色透明の合成樹脂を主成分として形成される。基材シート32の主成分としては、導光板3の主成分と同様である。
【0094】
基材シート32の表面には、波状の微細変調構造が形成されている。また、波状の微細変調構造における稜線方向と光線が入射する端面とが略平行に位置している。これにより、基材シート32内を伝播する光線の進行方向に対し上記微細変調構造の稜線方向が略垂直に位置するため、上記波状の微細変調構造により表面への光線の入射角が変動することに起因し、当該光学シート31の表面からの出光性が向上する。
【0095】
微細変調構造における稜線間隔pの下限としては、1mmが好ましく、10mmがより好ましく、20mmがさらに好ましい。一方、微細変調構造における稜線間隔pの上限としては、500mmが好ましく、100mmがより好ましく、60mmがさらに好ましい。稜線間隔pが上記下限未満の場合、当該光学シート31の表面から光線が出射しすぎるおそがある。一方、稜線間隔pが上記上限を超える場合、当該光学シート31の出光性の向上効果が低い可能性がある。なお、微細変調構造における全ての稜線間隔pが上記範囲内にあることが好ましいが、微細変調構造における複数の稜線間隔pのうち一部が上記範囲外であってもよく、この場合には、複数の稜線間隔pのうち50%以上、好ましくは70%の稜線間隔が上記範囲内にあるとよい。
【0096】
また、微細変調構造における複数の谷線が通る近似仮想面を基準とする稜線の平均高さの下限としては、5μmが好ましく、7μmがより好ましく、9μmがさらに好ましい。一方、微細変調構造における複数の谷線が通る近似仮想面を基準とする稜線の平均高さの上限としては、40μmが好ましく、20μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。上記稜線の平均高さが上記下限未満の場合、当該光学シート31の出光性の向上効果が低い可能性がある。逆に、上記稜線の平均高さが上記上限を超える場合、当該光学シート31の表面から光線が出射しすぎるおそれがある。
【0097】
(スティッキング防止部)
スティッキング防止部33は、複数の印刷ドットから形成されている。スティッキング防止部33は、バインダー成分を含む印刷ドット用インクを用いた印刷法により形成されている。上記バインダー成分としては、
図2のスティッキング防止部8のバインダー成分と同様である。上記印刷法としては、
図2のスティキイング防止部8の形成に用いられる印刷法と同様である。また、上記印刷ドットの形状、平均径、平均高さ、平均高さの平均径に対する高さ比、平均ピッチ、基材シート32の裏面における存在密度としては、
図2のスティッキング防止部8と同様とすることができる。
【0098】
上記印刷ドットは、白色顔料を分散含有していることが好ましい。当該光学シート31は、上記印刷ドットが白色顔料を分散含有することによって、端面から入射する光線を基材シート32内に伝搬させた上、複数の印刷ドットによって効率よく散乱させて表面側から出射させることができる。
【0099】
上記白色顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば酸化チタン(チタン白)、シリカ、炭酸カルシウム(白亜)、酸化亜鉛(亜鉛華)、炭酸鉛(鉛白)、硫酸バリウム等が挙げられる。
【0100】
上記白色顔料の平均粒子径の下限としては、100nmが好ましく、200nmがより好ましい。一方、上記白色顔料の平均粒子径の上限としては、20μmが好ましく、10μmがより好ましい。上記白色顔料の平均粒子径が上記下限未満の場合、十分な反射性が得られないおそれがある。逆に、上記白色顔料の平均粒子径が上記上限を超える場合、分散性が低下するおそれがある。
【0101】
上記白色顔料の含有量(固形分換算)の下限としては、70質量%が好ましく、80質量%がより好ましい。一方、上記白色顔料の含有量(固形分換算)の上限としては、100質量%が好ましく、90質量%がより好ましい。上記白色顔料の含有量が上記下限未満の場合、十分な反射性が得られないおそれがある。逆に、上記白色顔料の含有量が上記上限を超える場合、上記印刷ドットの形成が困難になるおそれがある。
【0102】
<光学シートの製造方法>
当該光学シート31の製造方法としては、例えば(1)押出成形法によって基材シート32を形成する工程と、(2)Tダイの断面形状を上記微細変調構造の稜線と垂直断面形状の反転形状とすることで上記微細変調構造を形成する工程と、(3)基材シート32の裏面に白色顔料を含む印刷ドット用インクをスクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の印刷方法によって塗布し、硬化させることでスティッキング防止部33を形成する工程とを有する。
【0103】
<利点>
当該光学シート31は、エッジライト型のバックライトユニット用導光シートであることによって、当該光学シート31の裏面側に配設される反射シートや天板等の他の部材とのスティッキングを防止することができる。また、当該光学シート31は、複数の印刷ドットによりスティッキングを防止するものであるため、従来のバインダー中にビーズが分散されたスティッキング防止層と異なり、ビーズの脱落に起因する反射シートや天板等の表面の傷付きを防止することができる。また、当該光学シート31は、複数の印刷ドットから形成されるスティッキング防止部33を有するので、当該光学シート31自体の傷付きを防止することができ、導光性の低下を容易かつ確実に防止することができる。
【0104】
当該バックライトユニットにあっては、当該光学シート31は、当該光学シート31の裏面に配設される反射シートや天板等と複数の印刷ドットによって当接し、当該光学シート31裏面のスティッキングを防止することができる。また、当該バックライトユニットにあっては、当該光学シート31が、反射シートや天板等と複数の印刷ドットによって当接するので、反射シートや天板等に加え、当該光学シート31自体の傷付きを防止することができ、導光性の低下を容易かつ確実に防止することができる。
【0105】
[その他の実施形態]
なお、本発明に係る光学シート及びエッジライト型のバックライトユニットは、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば、基材層と光拡散層との間、基材層とスティッキング防止部との間、光拡散層の表面等にはその他の層が配設されていてもよい。また、基材シートが、基材層と、この基材層の裏面に配設される他の機能層とを有する場合、この機能層は例えばハードコート層等であってもよい。
【0106】
導光板又は導光シートの裏面側には必ずしも反射シートが配設される必要はなく、導光板又は導光シートが直接天板(液晶表示装置のケーシング内面)上に配設されてもよい。導光板又は導光シートが直接天板上に配設される場合、この天板は例えばアルミニウム製等の板材を用いて形成され、この天板の表面は反射面として形成されるのが好ましい。
【0107】
また、当該光学シートが導光シートとして形成される場合、当該光学シートは必ずしも微細変調構造を有していなくてもよい。さらに、当該光学シートが微細変調構造を有する場合、この微細変調構造における稜線方向と光線が入射する端面とが略直交していてもよい。これにより、当該光学シート内を伝播する光線が表面において反射する際に一部の光線の進行方向が稜線側に寄るため、光線が稜線方向側に集光されやすくなる。また、これに加えて表面から出射する光線が波状の上記微細変調構造での屈折により稜線方向と垂直方向に若干拡散するため、出射光線の拡散性が向上する。
【0108】
上記微細変調構造における稜線間隔の下限としては、1mmが好ましく、10mmがより好ましく、20mmがさらに好ましい。一方、上記微細変調構造における稜線間隔の上限としては、500mmが好ましく、100mmがより好ましく、60mmがさらに好ましい。稜線間隔が上記範囲外の場合、当該光学シート内を伝播する光線が稜線方向側に集光されにくい。なお、微細変調構造における全ての稜線間隔が上記範囲内にあることが好ましいが、微細変調構造における複数の稜線間隔のうち一部が上記範囲外であってもよく、この場合には、複数の稜線間隔のうち50%以上、好ましくは70%の稜線間隔が上記範囲内にあるとよい。
【0109】
また、上記微細変調構造における複数の谷線が通る近似仮想面を基準とする稜線の平均高さの下限としては、5μmが好ましく、7μmがより好ましく、9μmがさらに好ましい。一方、上記微細変調構造における複数の谷線が通る近似仮想面を基準とする稜線の平均高さの上限としては、40μmが好ましく、20μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。上記平均高さが上記範囲外の場合、当該光学シート内を伝播する光線が稜線方向側に集光されにくい。
【0110】
当該エッジライト型のバックライトユニットは、ラップトップコンピュータ、スマートフォン等の携帯電話端末、タブレット端末等の携帯型情報端末等、種々の液晶表示装置に用いることができる。