(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基礎材が、屈曲自在な素材でできたシート状の基材と、前記基材の両面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできた第一層と、前記粘着剤又は接着剤に付着し前記基材の両面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできた第二層と、でできている、
ことを特徴とする請求項2に記載の構造部材。
【背景技術】
【0002】
水中構造物または水上構造物が利用される。
水中構造物または水上構造物に構造部材が用いられる。
いけすや海上浮標を浮かすために構造部材が用いられる。
例えば、いけすの上部を複数の構造部材であるうきに結合し、いけすを水中に維持する。
例えば、海上浮標の本体が構造部材であるブイを形成し、海上浮標を海上に維持する。
例えば、構造部材である取水管が、潮流発電装置において海水を取り入れるために用いられる。
【0003】
長時間、いけすや海上浮標を浮かすと、貝類、例えばフジツボやムラサキガイ、また最近とくに問題になっているカワヒバリガイ等の貝類の付着が表面に付着し、浮力を減退させる。
【0004】
カワヒバリガイは、中国からの外来生物で、淡水性の二枚貝である。殻長2〜3cmの小さな貝であるが、繁殖力が強いため、生態系の影響が大きいだけでなく、農業用水や水力発電所などの利水施設に被害を与えている。例えば、施設の壁面や配管などに塊となって付着し、配管を詰まらせるといった通水障害を引き起こすのである。壁面や配管内に付着したカワヒバリガイは、放水した程度では剥がすことができず、人力や重機を用いて剥がす必要があるため、多大な労力と費用が必要になる。そこで、カワヒバリガイの付着を抑制できる金属製の板材や管材等の金属製品が要望されている。
【0005】
また、フジツボやムラサキガイは、海洋構造物や火力・原子力発電所の取水管に多量に付着して、取水障害を発生させることは、以前から知られている。
【0006】
そこで、一定の機能を維持するために、定期的な清掃が必要であった。貝類の付着が多いと、頻繁な清掃が必要になる。
例えば、一定の浮力を維持するために、定期的な清掃が必要であった。貝類の付着が多いと、頻繁な清掃が必要になる。
例えば、一定の取水量を維持するために、定期的な清掃が必要であった。貝類の付着が多いと、頻繁な清掃が必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、貝類付着抑制機能を持つ構造部材と構造部材に貝類付着抑制機能を付与するシート部材を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る水上構造体または水中構造体に用いられる構造部材であって、水に浸かる部材である構造部材本体と、前記構造部材本体を包むシート状の基礎材でできた部材であるシート部材と、を備え、前記基礎材が、屈曲自在な素材でできたシート状の基材と、前記基材の少なくとも一面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできた第一層と、前記粘着剤又は接着剤に付着し前記基材の少なくとも一面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできた第二層と、を有し、前記シート部材が前記構造部材本体の表面を覆う様に前記構造部材本体を包む、ものとした。
【0009】
上記本発明の構成により、構造部材本体が、水に浸かる部材である。シート部材が、前記構造部材本体を包むシート状の基礎材でできた部材である。前記基礎材が基材と第一層と第二層とを有する。前記基材は、屈曲自在な素材でできたシート状のものである。前記第一層は、前記基材の少なくとも一面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできたものである。前記第二層は、前記粘着剤又は接着剤に付着し前記基材の少なくとも一面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできるものである。前記シート部材が前記構造部材本体の表面を覆う様に前記構造部材本体を包む。
その結果、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを抑制できる。
【0010】
以下に、本発明の実施形態に係る構造部材を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0011】
本発明の実施形態に係る構造部材は、前記シート部材が前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形される。
上記の実施形態の構成により、前記シート部材が前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形される。
その結果、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率的に抑制できる。
【0012】
本発明の実施形態に係る構造部材は、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、前記シート部材が前記略円筒状または円錐状の形状を包む円筒状または円錐状の胴体と前記胴体の両端を絞られた端部とを持つ様に立体的に成形される。
上記の実施形態の構成により、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有する。前記シート部材が前記略円筒状または円錐状の形状を包む円筒状または円錐状の胴体を持つ様に立体的に成形される。
その結果、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
【0013】
本発明の実施形態に係る構造部材は、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、前記シート部材が帯状になった前記基礎材を前記略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれ前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形される。
上記の実施形態の構成により、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、前記シート部材が帯状になった前記基礎材を前記略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれ前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形される。
その結果、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
【0014】
本発明の実施形態に係る構造部材は、前記基礎材が、前記基材の少なくとも一面にできた前記第二層を覆う通水性のあるシート状の材であるカバー材と、を有する。
上記の実施形態の構成により、カバー材が、前記基材の少なくとも一面にできた前記第二層を覆う通水性のあるシート状の材である。
その結果、第二層の銅または銅合金のパウダーが剥がれるのを抑制でき、かつ水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明に係る水上構造物または水中構造物に用いられる構造部材の水に浸かる部材である構造部材本体を包むシート部材であって、シート状の基礎材ででき、前記基礎材が、屈曲自在な素材でできたシート状の基材と、前記基材の少なくとも一面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできた第一層と、前記粘着剤又は接着剤に付着し前記基材の少なくとも一面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできた第二層と、を有し、前記シート部材が前記構造部材本体の表面を覆う様に前記構造部材本体を包む。
【0016】
上記本発明の構成により、構造部材本体が、水に浸かる部材である。シート部材が、前記構造部材本体を包むシート状になった部材である。前記シート部材が基材と第一層と第二層とを有するシート状の基礎材でできており。基材は、屈曲自在な素材でできたシート状のものである。第一層は、前記基材の少なくとも一面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできたものである。第二層は、前記粘着剤又は接着剤に付着し前記基材の少なくとも一面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできるものである。前記シート部材が前記構造部材本体の表面を覆う様に前記構造部材本体を包む。
その結果、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを抑制できる。
【0017】
以下に、本発明の実施形態に係るシート部材を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0018】
本発明の実施形態に係るシート部材は、前記シート部材が前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に成形される。
上記の実施形態の構成により、前記シート部材が前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形される。
その結果、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率的に抑制できる。
【0019】
本発明の実施形態に係るシート部材は、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、前記シート部材が前記略円筒状または円錐状の形状を包む円筒状または円錐状の胴体を持つ様に立体的に成形される。
上記の実施形態の構成により、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有する。前記シート部材が前記略円筒状または円錐状の形状を包む円筒状または円錐状の胴体を持つ様に立体的に成形される。
その結果、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
【0020】
本発明の実施形態に係るシート部材は、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、前記シート部材が帯状になった前記基礎材を前記略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれ前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形される。
上記の実施形態の構成により、前記構造部材本体の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、前記シート部材が帯状になったものを前記略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれ前記構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形される。
その結果、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
【0021】
本発明の実施形態に係るシート部材は、前記基礎材が、前記基材の少なくとも一面にできた前記第二層を覆う通水性のあるシート状のカバー材と、を有する。
上記の実施形態の構成により、
カバー材が、前記基材の少なくとも一面にできた前記第二層を覆う通水性のあるシート状の材である。
その結果、第二層の銅または銅合金のパウダーが剥がれるのを抑制でき、かつ水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明に係る構造部材とシート部材は、その構成により、以下の効果を有する。
シート状の基材の少なくとも一面に付着する粘着剤又は接着剤に銅または銅合金のパウダーを付着させたシート状の基礎材でできた部材を前記構造部材本体の表面を覆う様に前記構造部材本体を包む様にしたので、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを抑制できる。
また、前記シート部材が前記構造部材本体の輪郭を覆う様に立体的に成形する様にしたので、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率的に抑制できる。
また、前記シート部材が前記構造部材本体の前記略円筒状または円錐状の形状を包む胴体を形成する様に立体的に成形したので、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材が帯状になったものを前記構造部材本体の前記略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれる様に立体的に成形したので、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、通水性のあるシート状のカバー材が前記基板の少なくとも一面にできた第二層を覆う様にしたので、第二層の銅または銅合金のパウダーが剥がれるのを抑制でき、かつ水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
従って、貝類付着抑制機能を持つ構造部材と構造部材に貝類付着抑制機能を付与するシート部材を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
【0025】
本発明の実施形態にかかる構造部材100とシート部材20とを、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシート部材の基礎材20’の断面図である。
図2は、本発明の実施形態に係るシート部材の基礎材20’の製造方法である。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る構造部材の概念図である。
【0026】
本発明の実施形態にかかる構造部材は、水上構造体または水中構造体に用いられるものである。
本発明の実施形態にかかる構造部材は、構造部材本体10とシート部材20とで構成される。
例えば、水上構造体または水中構造体は、いけす、海上浮標、潮流発電装置等である。
【0027】
構造部材本体10は、水に浸かる部材である。
例えば、構造部材本体10は、うき、ブイ、取水管、等である。
うき、ブイは、水に浸かり浮力を発生するものである。
取水管は、海水等を取り入れる配管である。
【0028】
シート部材20は、水上構造物または水中構造物に用いられる構造部材の水に浸かる部材である構造部材本体を包むものである。
シート部材20は、シート状の基礎材20’でできる。
基礎材20’は、基材21と第一層22と第二層23とで構成される。
基礎材20’は、基材21と第一層22と第二層23とカバー材24とで構成されてもよい。
【0029】
基材21は、屈曲自在な素材でできたシート状のものである。
例えば、基材21はプラスチック製のシートである。
例えば、基材21はポリプロピレン製のシートである。
基材21は、無数の孔が設けられてもよい。
基材21は、通水性をもつものであってもよい。
【0030】
第一層22は、基材21の少なくとも一面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできた層である。
第一層22は、基材21の片面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできた層であってもよい。
第一層22は、基材21の両面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできた層であってもよい。
粘着剤は、樹脂系粘着剤またはゴム系粘着剤であってよい。
接着剤は、樹脂系接着剤またはゴム系接着剤であってよい。
例えば、樹脂系粘着剤はアクリル系粘着剤である。
例えば、ゴム系粘着剤はブチルゴムである。
【0031】
第二層23は、粘着剤又は接着剤に付着し基材21の少なくとも一面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできた層である。
第二層23は、粘着剤又は接着剤に付着し基材21の片面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできた層であってもよい。
第二層23は、粘着剤又は接着剤に付着し基材21の両面に層を形成する銅又は銅合金のパウダーでできた層であってもよい。
【0032】
カバー材24は、基材21の少なくとも一面にできた第二層23を覆う通水性のあるシート状の材である。
カバー材24は、基材21の片面にできた第二層23を覆う通水性のあるシート状の材であってもよい。
カバー材24は、基材21の両面にできた第二層23を覆う通水性のあるシート状の材であってもよい。
例えば、カバー材24は、不織布である。
例えば。カバー材24は、多孔質のシート状の材料である。
カバー材24は、複数の箇所を基材21に固定されてもよい。
【0033】
図1(A)は、基材21の片面に第一層22と第二層23とを形成されるシート部材の基礎材20’を示す。
図1(B)は、基材21の両面に第一層22と第二層23とを形成されるシート部材基礎材20’を示す。
図1(C)は、基材21の片面に第一層22と第二層23とを形成され、カバー材24に覆われるシート部材の基礎材20’を示す。
図1(D)は、基材21の両面に第一層22と第二層23とを形成され、カバー材24に覆われるシート部材の基礎材20’を示す。
【0034】
シート部材20が構造部材本体10の表面を覆う様に構造部材本体10を包む。
シート部材20が構造部材本体10の少なくとも水に濡れる表面を覆う様に構造部材本体10を包んでもよい。
シート部材20が構造部材本体10の表面の全体を覆う様に構造部材本体を包んでもよい。
第二層23が基材21の外側へ向くように、シート部材20が構造部材本体10の表面を覆う様に構造部材本体10を包んでもよい。
【0035】
シート部材20が構造部材本体10の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形されてもよい。
【0036】
構造部材本体10の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、シート部材20が略円筒状または円錐状の形状を包む円筒状または円錐状の胴体を持つ様に立体的に成形されてもよい。
構造部材本体10の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、シート部材20が略円筒状または円錐状の形状を包む円筒状または円錐状の胴体と胴体の両端を絞られた端部とを持つ様に立体的に成形されてもよい。
構造部材本体10の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、シート部材20が略円筒状または円錐状の形状を包む円筒状または円錐状の胴体と胴体の両端を止め輪30で絞られた端部とを持つ様に立体的に成形されてもよい。
【0037】
構造部材本体10の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、シート部材20が帯状になった基礎材20’を略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれ構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形されてもよい。
構造部材本体10の輪郭が略円筒状または円錐状の形状を一部に有し、シート部材20が帯状になった基礎材20’を略円筒状または円錐状の形状に沿って、隣り合う縁部を互いに重ねて、螺旋状に巻かれ構造部材本体の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形されてもよい。
【0038】
図3(A)は、構造部材本体10の輪郭の略円筒状の形状を包む胴体20aと一対の端部20bとを持つ様に立体的に形成されるシート部材を示す。
一対の端部20bが、止め輪30により絞られてもよい。
図3(B)は、構造部材本体10の輪郭の略円筒状の形状を包む胴体20aと一対の端部20bとを持つ様に立体的に形成されるシート部材を示す。
一対の端部20bの円周状の縁部が胴体20aに接続される。
例えば、一対の端部20bの円周状の縁部が胴体20aに縫製により接続される。
図3(C)は、構造部材本体10の輪郭の略円筒状の形状を包む胴体20aを持つ様に立体的に形成されるシート部材を示す。
図3(D)は、帯状になったものを構造部材本体10の輪郭の略円筒状の形状に沿って螺旋状の巻かれ構造部材本体10の輪郭の外形に略相似な形状に立体的に成形されるシート部材を示す。
図4(E)は、周囲にはとめを設けられ、はとめに通すロープにより絞られ、構造部材本体10の輪郭の略円筒状の形状を包む胴体20aと一対の端部20bとを持つ様に立体的に形成されるシート部材を示す。
【0039】
次に、シート部材を構成する基礎材20’を製造する製造方法を、図を基に、説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るシート部材の製造方法を示す。
シート部材を構成する基礎材20’を製造する製造方法は、準備工程S10とパウダー供給工程S20と圧着工程S30と成形工程(図示せず)で構成される。
準備工程S10は、屈曲自在な素材でできたシート状の基材21と基材21の少なくとも一面に付着し層を形成する粘着剤又は接着剤でできた第一層とでできたもののロールを準備する工程である。
パウダー供給工程S20は、第一層の上に銅又は銅合金のパウダーを定量供給する工程である。
圧着工程S30は、基材21の上の第一層の上に銅又は銅合金のパウダーを乗せたものを上下一対のロールに通してシート部材の基礎材20’を製造する。
成形工程は、シート部材の基礎材20’を成形してシート部材を作る工程である。成形工程では、縫製、融着等の手段により、シート部材の基礎材20’を成形してシート部材を作る。
【0040】
次に、本発明の第一の実施形態にかかる構造部材の作用を、図を基に、説明する。
図5は、本発明の第一の実施形態に係る構造部材の作用説明図である。
いけす200は、複数の構造部材100といけす枠体210といけす網220と固定バンド230で構成される。
複数の構造部材100がいけす枠体210に固定バンド230で固定される。いけす網220が、いけす枠体210から水中に垂れ下がる。
構造部材100のシート部材に含まれる銅または銅合金のパウダーの効果により構造部材での貝類の成長が抑制される。
【0041】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる構造部材の作用を、図を基に、説明する。
図6は、本発明の第二の実施形態に係る構造部材の作用説明図である。
海上浮標300は、構造部材100と標識310とアンカーチェーン320とで構成される。
標識310が、構造部材100の上部に設けられる。
アンカーチェーン320が、構造部材100の下部にもうかられる。
構造部材100のシート部材20に含まれる銅または銅合金のパウダーの効果により構造部材100での貝類の成長が抑制される。
【0042】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる構造部材の作用を、図を基に、説明する。
図7は、本発明の第三の実施形態に係る構造部材の作用説明図である。
潮流発電装置400は、構造部材100と取水管410と本体とで構成される。
構造部材100の本体は、取水管410の先端部に相当する。
構造部材100のシート部材20に含まれる銅または銅合金のパウダーの効果により構造部材100での貝類の成長が抑制される。
【0043】
また、本発明の実施形態に係る構造部材とシート部材は、その構成により、以下の効果を有する。
シート状の基材の少なくとも一面に付着する粘着剤又は接着剤に銅または銅合金のパウダーを付着させたシート状の基礎材20’でできたシート部材20を構造部材本体10の表面を覆う様に構造部材本体10を包む様にしたので、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを抑制できる。
シート状の基材の少なくとも一面に付着する粘着剤又は接着剤に銅または銅合金のパウダーを付着させたシート状の基礎材20’でできたシート部材20を構造部材本体10の表面を覆う様に構造部材本体10を包む様にしたので、浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを抑制できる。
また、シート状の基材の少なくとも一面に付着する粘着剤又は接着剤に銅または銅合金のパウダーを付着させたシート状の基礎材20’でできたシート部材20を構造部材本体10の少なくとも水に濡れる表面を覆う様に構造部材本体10を包む様にしたので、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを抑制できる。
また、シート状の基材の少なくとも一面に付着する粘着剤又は接着剤に銅または銅合金のパウダーを付着させたシート状の基礎材20’でできたシート部材20を構造部材本体10の少なくとも水に濡れる表面を覆う様に構造部材本体10を包む様にしたので、浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを抑制できる。
また、シート部材20が構造部材本体10の輪郭を覆う様に立体的に成形する様にしたので、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率的に抑制できる。
また、シート部材20が構造部材本体10の輪郭を覆う様に立体的に成形する様にしたので、浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを効率的に抑制できる。
また、シート部材20が構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状を包む様に胴体を立体的に成形したので、シート部材20が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材20が構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状を包む様に胴体を立体的に成形したので、シート部材20が構造部材本体の輪郭を覆い、浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材20が構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状を包む胴体と胴体の両端を絞る様に立体的に成形したので、シート部材20が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材20が構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状を包む胴体と胴体の両端を絞る様に立体的に成形したので、シート部材20が構造部材本体の輪郭を覆い、浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材20が帯状になったものを構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれる様に立体的に成形したので、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材20が帯状になったものを構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれる様に立体的に成形したので、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材20が帯状になったものを構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれる互いの縁部を重ねる様に立体的に成形したので、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、シート部材20が帯状になったものを構造部材本体10の略円筒状または円錐状の形状に沿って螺旋状に巻かれる互いの縁部を重ねる様に立体的に成形したので、シート部材が構造部材本体の輪郭を覆い、浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、通水性のあるシート状のカバー材24が基板21の少なくとも一面にできた第二層23を覆う様にしたので、第二層23の銅または銅合金のパウダーが剥がれるのを抑制でき、かつ水に浸かる構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
また、通水性のあるシート状のカバー材24が基板21の少なくとも一面にできた第二層23を覆う様にしたので、第二層23の銅または銅合金のパウダーが剥がれるのを抑制でき、かつ浮力を発生する構造部材に貝類が付着するのを効率良く抑制できる。
【0044】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。