(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の発光素子は、前記光として第1色相の第1光を出射する少なくとも1つの第1発光素子と、前記光として前記第1色相とは異なる第2色相の第2光を出射する少なくとも1つの第2発光素子と、を含み、
前記扉が、閉方向に移動しているときは、前記少なくとも1つの第1発光素子を発光させ、前記扉が、開方向に移動しているときは、前記少なくとも1つの第2発光素子を発光させる制御回路を備える
請求項2乃至5のいずれか1項に記載の発光装置。
前記少なくとも1つの第1発光素子は、第1位置に配置された第1発光ダイオードと、前記第1位置から前記開閉方向にずれた第2位置に配置された第2発光ダイオードと、を含み、
前記少なくとも1つの第2発光素子は、前記第1発光ダイオードと前記第2発光ダイオードとの間に配置された第3発光ダイオードを含み、
前記第1発光ダイオードと前記第2発光ダイオードとの間の距離は、前記第1発光ダイオードと前記第3発光ダイオードとの間の距離とは異なるように配置され、
前記制御回路は、前記扉が閉方向に移動する間、前記第2発光ダイオードを、前記第1発光ダイオードの次に光を出射させる
請求項6に記載の発光装置。
前記輝度調整部は、前記検知した照度が、前記第1照度よりも低い照度である第2照度以下のとき、前記少なくとも1つの光源から出射される前記光の輝度を所定よりも低い輝度である第2輝度に変更する
請求項8に記載の発光装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や特許文献2の発光装置は、開閉する扉に建物側から配線された電力線によって電力が供給される。そのため、扉の開閉により、扉と電力線が干渉し断線したり、接触不良等を起こしたりする可能性がある。干渉等による断線を防止するため、電力線を保護するガイド機構を用いることもできるが、専有するスペースが大きくなってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、コンパクトな構成で故障しにくい発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る発光装置は、建物の扉を開閉する自動ドアに取り付けられる。発光装置は、前記自動ドアの不動部に取り付けられ、前記建物から電力を供給されて光が出射される光源と、前記扉に取り付けられ、
入射部に前記光が入射
すると発光する発光体と、
前記扉に取り付けられ、前記光源から出射された光を前記発光体に導く光ファイバと、を備える。
前記光ファイバは、前記扉が前記光源から出射される光を入射可能な位置にあるときに光を入射させる基端部と前記入射部に接続された先端部とを有し、前記基端部に入射した光を前記先端部まで案内して前記入射部に入射させるように構成されている。
【0007】
この構成によれば、発光体を発光させる光源は、自動ドアが開閉しても動くことが無い自動ドアの不動部に取り付けられるので、光源に電力を供給する電力線は、扉の開閉による影響を受けない。したがって、電力線の断線を防止するためのカバーや機構などが不要となる。よって、発光装置をコンパクトな構成で故障しにくくすることができる。
さらに、入射された光を光ファイバを用いて導くことができるので、光学的損失を抑えながら、光源と発光体との間の位置関係に関して設計の自由度を高めることができる。よって発光装置がコンパクトな構成で故障しにくいものであっても、設計の自由度を確保しながら、光学的損失を抑えることができる。
【0008】
上記構成において、前記光源は、前記扉の開閉方向に並べられた複数の発光素子を含んでもよい。
【0009】
この構成によれば、扉の開閉方向に複数の発光素子が並べられているので、扉を開閉している間も、電力線が断線等することなく、発光体を発光させることができる。したがって、扉の開閉中に発光できながら、発光装置をコンパクトな構成で故障しにくくすることができる。
【0012】
上記構成において、前記発光体は、前記入射部から入射された前記光の少なくとも一部を外部に漏出させる漏出部と、前記光を前記入射部から前記漏出部まで導く光導波路部とを有してもよい。
【0013】
この構成によれば、入射部から入射された光を、外部に漏出させる漏出部まで光導波路部を用いて導くため、漏出部まで光学的な減衰を抑えながら光を導くことができる。よって発光装置がコンパクトな構成で故障しにくいものであっても、光学的損失を抑えることができる。
【0014】
上記構成において、前記光源は、前記光を前記入射部に向けて収束させる発光ダイオードを含んでもよい。
【0015】
この構成によれば、発光ダイオードは、光を入射部に向けて収束させる。つまり光源から出射される光の多くを発光体に入射することができるので、光が効率的に伝達される。よって発光装置がコンパクトな構成で故障しにくいものであっても、光学的損失を抑えることができる。
【0018】
上記構成において、前記入射部は、鉛直方向にみて上向きの面として設けられてもよい。
【0019】
この構成によれば、扉の上方に光源を配置することができるので、見込方向(扉面の法線方向)のサイズをコンパクトにしながら、扉に設けられる発光体から光源までの距離を短くすることができる。よって発光装置がコンパクトな構成で故障しにくいものであっても、光学的損失を抑えることができる。
【0020】
上記構成において、前記複数の発光素子は、前記光として第1色相の第1光を出射する少なくとも1つの第1発光素子と、前記光として前記第1色相とは異なる第2色相の第2光を出射する少なくとも1つの第2発光素子と、を含んでもよい。前記扉が、閉方向に移動しているときは、前記少なくとも1つの第1発光素子を発光させ、前記扉が、開方向に移動しているときは、前記少なくとも1つの第2発光素子を発光させる制御回路を備えてもよい。
【0021】
この構成によれば、扉が、閉方向に移動する間、複数の発光素子から第1色相の第1光が出射される一方で、扉が、開方向に移動する間、複数の発光素子から第2色相の第2光が出射される。よって発光装置は、光の色相を変化させることにより、通行者に扉の進行方向を視認しやすくさせることができる。
【0022】
上記構成において、前記少なくとも1つの第1発光素子は、第1位置に配置された第1発光ダイオードと、前記第1位置から前記開閉方向にずれた第2位置に配置された第2発光ダイオードと、を含んでもよい。
前記少なくとも1つの第2発光素子は、前記第1発光ダイオードと前記第2発光ダイオードとの間に配置された第3発光ダイオードを含んでもよい。前記第1発光ダイオードと前記第2発光ダイオードとの間の距離は、前記第1発光ダイオード
と前記第3発光ダイオードとの間の距離とは異なるように配置されてもよい。前記制御回路は、前記扉が閉方向に移動する間、前記第2発光ダイオードを、前記第1発光ダイオードの次に光を出射させてもよい。
【0023】
この構成によれば、第1発光ダイオードと第2発光ダイオードとの間の距離は、第1発光ダイオード
と第3発光ダイオードとの間の距離と異なるので、扉が閉方向に移動する間、発光体は明滅することができる。よって発光装置は、通行者に扉が閉方向に移動していることを視認しやすくさせることができる。
さらに、第3発光ダイオードは、第1発光ダイオードと第2発光ダイオードとの間に配置されるので、発光装置は、開位置と閉位置との間のストローク長において、多数の発光ダイオードを配置することができる。
【0024】
上記構成において、発光装置は、前記自動ドアの周囲の照度を検知する照度センサを更に備えてもよい。前記制御回路は、前記照度が所定の照度である第1照度以上のとき、前記少なくとも1つの光源から出射される前記光の輝度を所定よりも高い輝度である第1輝度に変更する輝度調整部を含んでもよい。
【0025】
この構成によれば、輝度調整部は、自動ドアの周囲の照度(明るさ)が第1輝度以上のとき、少なくとも1つの光源から出射される光の輝度を所定よりも高い第1輝度に変更するので、発光装置は、使用環境に適した輝度で、光を発することができる。つまり、発光装置は、明るい環境下においても、通行者が視認するのに十分な輝度の光を出射することができる。
【0026】
上記構成において、前記輝度調整部は、前記検知した照度が、前記第1照度よりも低い照度である第2照度以下のとき、前記少なくとも1つの光源から出射される前記光の輝度を所定よりも低い輝度である第2輝度に変更してもよい。
【0027】
この構成によれば、輝度調整部は、検知した照度が、第1照度よりも低い照度である第2照度以下のとき、少なくとも1つの光源から出射される光の輝度を所定よりも低い第2輝度に変更するので、発光装置は、使用環境に適した輝度で、光を発することができる。つまり、発光装置は暗い環境下においても、電力消費を抑えながら、通行者が視認するのに十分な輝度の光を出射することができる。
【0028】
上記構成において、前記発光体は、前記扉の戸先又は戸尻に沿って設けられてもよい。
【0029】
この構成によれば、発光体は、扉の戸先又は戸尻に沿って取り付けられるので、発光装置は、通行者に扉の端縁を容易に視認させることができる。
【0030】
上記構成において、前記発光体は、前記扉の表面に設けられる第1発光体と前記扉の裏面に設けられる第2発光体とを備えてもよい。前記第1発光体または前記第2発光体のいずれか一方は前記扉を貫通して設けられる光ファイバによって前記光が導かれてもよい。
【0031】
この構成によれば、第1発光体または第2発光体のいずれか一方は扉を貫通して設けられる光ファイバによって光が導かれるので、簡素な構成で扉の表面側または裏面側に設けられた光源から第1発光体および第2発光体に光を導くことができる。よって発光装置は簡素な構成で、光を扉の表面と裏面の両方から出射させることができるので、扉の表面側及び裏面側から接近する通行者に扉を容易に視認させることができる。
【0032】
上記構成において、前記少なくとも1つの光源素子は赤、青及び緑の各色相の光を出射可能であってもよい。
【0033】
この構成によれば、発光体は、赤、青及び緑の色相の光を出射することができるので、発光装置は、これらの色相の単色又は混色に基づき、様々な色の光を発することができる。よって発光装置は、通行者に扉を容易に視認させることができる。
【0034】
上記構成において、前記光が前記発光体とは異なる方向に漏洩するのを防止するフードが、
前記基端部に設けられてもよい。
【0035】
この構成によれば、フードが、不必要に拡散した光の漏洩を防止するので、発光装置は通行者に、不要光を視認させにくくすることができる。
【0036】
上記構成において、発光装置は、前記複数の発光素子のうち所定の前記発光素子のみ選択して発光させる制御回路を備えてもよい。
【0037】
この構成によれば、制御回路は、複数の発光素子のうち所定の発光素子のみを発光させるので、光を不必要に出射することがない。つまり、発光装置は通行者に、不要光を視認させにくくすることができる。
【0038】
上記構成において、前記制御回路は、前記扉の位置に応じて、前記所定の発光素子を選択してもよい。
【0039】
この構成によれば、扉の位置に応じて、発光素子を選択的に発光させるので、選択されていない発光素子が、光を不必要に出射することがない。つまり発光装置は通行者に、不要光を視認させにくくすることができる。
【0040】
上記構成において、前記光源は、前記自動ドアの上部に配置され、前記扉の法線方向に前記光を出射してもよい。
【0041】
この構成によれば、光源は、自動ドアの上部に配置され、扉の法線方向に光を出射するので、発光体へ導かれることなく光源から漏出した光は、通行者の目線より上を主に扉の法線方向に進むため通行者の目に届きにくい。つまり、発光装置は通行者に、不要光を視認させにくくすることができる。
【0044】
上記構成において、前記制御回路は、前記扉の移動方向に延びる支持体に支持されてもよい。
【0045】
この構成によれば、制御回路は、扉の移動方向に延びる支持体に取り付けられるので、発光装置は、高さ方向に狭い空間に収容され得る。
【発明の効果】
【0046】
上述の発光装置は、コンパクトでありながら、故障しにくい構成とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0048】
<第1実施形態>
本発明者等は、扉から分離された光源と光源からの光に応じて発光する発光体との間の光学的接続を用いて、コンパクトな構成で、発光体に電力を供給する電力線を不要とすることで、故障リスクを低減する技術を案出した。第1実施形態において、本発明者等によって案出された発光装置の概念が説明される。
【0049】
図1は、第1実施形態の発光装置100の概念図である。
図1を参照して、発光装置100が説明される。
【0050】
図1は、建物(図示せず)の通路(図示せず)に設けられる引戸式の自動ドアAMDを示す。自動ドアAMDは、不動部IMPと、扉SDRと、を備える。不動部IMPは、建物に固定される。たとえば、不動部IMPは、無目を形成し、且つ、扉SDRを駆動するモータ(図示せず)が収容されるケースであってもよい。代替的に、不動部IMPは、建物に固定された他の部位であってもよい。本実施形態の原理は、不動部IMPとして用いられる特定の部位に限定されない。更に自動ドアは片引きのものに限られず、引分け式の自動ドアであってもよく、更に二重引戸、円形ドア、グライドドアであっても良い。
【0051】
扉SDRは、不動部IMPに対して、通路が開放される開位置と、通路が閉鎖される閉位置との間で移動する。自動ドアAMDは、扉SDRを移動させるためにベルト駆動機構を用いているが、その他の駆動機構であっても良い。既知の駆動技術は、扉SDRの移動のために利用可能である。本実施形態の原理は、扉SDRを移動させるための特定の駆動技術に限定されない。
【0052】
図1は、電源PSPを更に示す。電源PSPは、自動ドアAMDが取り付けられる建物に備えられる外部電源である。なお、不動部IMPに組み込まれてもよく、この場合は、電源PSPは、自動ドアAMDの内部電源として機能する。
【0053】
発光装置100は、光源200と、発光体300と、を含む。光源200は、不動部IMPに取り付けられる。発光体300は、扉SDRに取り付けられる。
【0054】
図1は、電源PSPから光源200へ延びる電力の供給経路PSR(鎖線で描かれた矢印)を示す。自動ドアAMDは、供給経路PSRを形成する電力線(図示せず)を有する。電力線は、少なくとも部分的に不動部IMPに取り付けられ、光源200に電気的に接続される。上述の如く、光源200は、不動部IMPに取り付けられるので、電力線は、扉SDRの移動の間においても、揺動することは無い。したがって、電力線が揺動しても損傷しないように保護するカバー等が不要となるため、従来より、コンパクトな構成で、かつ故障しにくくすることができる。
【0055】
光源200は、供給経路PSRを通じた電力供給の下で光を出射する。光源200は、扉SDRが移動する移動方向に沿って配置された複数の発光素子である。複数の発光素子それぞれは、発光ダイオードであってもよいし、発光体300へ十分な量の光を供給することができる他の発光部品、例えばレーザ光源であってもよい。更に、光源200は、扉SDRが移動する移動方向に延びるテープ状の部材に多数のLEDが設けられたLEDテープであってもよい。本実施形態の原理は、光源200の特定の構造に限定されない。
【0056】
発光体300は、入射部310と、漏出部320と、を含む。入射部310は平面状に構成されているが、これに限られず光源200から出射される光の状況に応じて凸レンズ状や凹レンズ状に設けても良い。さて、
図1は、光源200から入射部310への光の伝達経路OTR(実線で描かれた矢印)を示す。伝達経路OTRは、光源200と入射部310とが十分に近接した位置関係で構成されている。光源200と入射部310との間の距離は約40mmとなっているが、これに限られず10mmでも50mmでも良く、光源200の光量と発光体300で発生させる光量との関係で決定すればよい。なお、伝達経路OTRの一部が光ファイバなどによって形成されていても良い。この場合、光源200の大きさによらず、入射部310のすぐ近くまで光源200から出射された光を効率的に導くことができる。本実施形態の原理は、伝達経路OTRを形成するための特定の光学的技術に限定されない。
【0057】
光源200から出射された光は、伝達経路OTRを通じて、入射部310に入射する。その後、光は、発光体300の内部で伝播する。したがって、発光体300は、一般的な光導波路と同様の構造を有しているが、これ以外にも物体の内部で光を伝播させる構造を有していてもよい。
【0058】
発光体300の内部で伝播する光の一部は、漏出部320から漏出する。通路を通行する通行者は、発光体300から漏出する光を視認することができる。漏出部320は、伝播する光の少なくとも一部が散乱するように、クラッド層に用いられる材料とは屈折率において異なる材料からなる微細な薄層が分散配置されることによって形成されている。なお、漏出部320は、伝播する光の少なくとも一部が散乱するようにクラッド層に形成された微細な傷及び/又は凹部の分散配置によって形成されてもよい。光導波路に関連する様々な技術及び知見は、漏出部320の形成に利用可能である。したがって、本実施形態の原理は、漏出部320を形成するための特定の技術に限定されない。
【0059】
<第2実施形態>
第1実施形態に関連して説明された発光装置の光源は、様々な構造を有してもよい。第2実施形態において、光源の例示的な構造が説明される。
【0060】
図2は、第2実施形態の光源200Aの概念図である。
図1及び
図2を参照して、光源200Aが説明される。
【0061】
光源200Aは、
図1を参照して説明された光源200として利用可能である。光源200Aは、6つの発光素子211,212,213,214,215,216を含む。
図1を参照して説明された光源200は、6未満の発光素子を有してもよいし、6より多い発光素子を有してもよい。
【0062】
発光素子211,212,213,214,215,216は、扉SDR(
図1を参照)が移動する方向(すなわち、通路が開放される開方向及び/又は通路が閉鎖される閉方向)に沿って並べられる。発光素子211は、最も左に配置される。発光素子216は、最も右に配置される。発光素子212は、発光素子211の右隣に配置される。発光素子213は、発光素子212の右隣に配置される。発光素子214は、発光素子213の右隣に配置される。発光素子215は、発光素子214,216の間に配置される。
【0063】
発光素子211,212,213,214,215,216は、共通の色相の光を出射するように構成されているが、発光素子211,212,213,214,215,216のうち一部が、他の発光素子とは異なる色相の光を出射するように構成してもよい。たとえば、発光素子211,213,215は、赤色の光を出射する赤色発光ダイオードであり、発光素子212,214,216は、青色の光を出射する青色発光ダイオードであってもよい。本実施形態の原理は、発光素子211,212,213,214,215,216から出射される光の特定の色相に限定されない。
【0064】
<第3実施形態>
第2実施形態に関連して説明された発光装置の複数の発光素子それぞれは、複数の発光ダイオードを含んでもよい。複数の発光ダイオードは、互いに異なる色相の光を出射してもよい。この場合、発光装置は、様々な色相の光を生成することができる。第3実施形態において、複数の発光ダイオードを有する例示的な発光素子が説明される。
【0065】
図3は、第3実施形態の発光素子210の概念図である。
図2及び
図3を参照して、発光素子210が説明される。
【0066】
発光素子210は、
図2を参照して説明された発光素子211,212,213,214,215,216それぞれとして利用可能である。発光素子210は、赤色発光ダイオード221と、緑色発光ダイオード222と、青色発光ダイオード223と、を含む。赤色発光ダイオード221は、赤色の光を出射する。緑色発光ダイオード222は、緑色の光を出射する。青色発光ダイオード223は、青色の光を出射する。
【0067】
赤色光、緑色光及び青色光の間の混色が生ずるのに十分な程度に、赤色発光ダイオード221、緑色発光ダイオード222及び青色発光ダイオード223は、密集される。したがって、赤色発光ダイオード221、緑色発光ダイオード222及び青色発光ダイオード223それぞれから発せられる光の強度の調整の下で、発光素子210は、様々な色相の光を出射することができる。
【0068】
<第4実施形態>
第2実施形態に関連して説明された光源は、複数の発光素子を含む。複数の発光素子は、扉が移動している間、光を一斉に出射してもよい。しかしながら、複数の発光素子のうち一部から発せられた光は、発光体に伝達される一方で、残りの発光素子から発せられた光は、発光体に伝達されない。発光体に伝達されない光が、通行者の目に届くならば、発光体に伝達されない光は、通行者に眩しく感じさせたり、自動ドアの美観に望ましくない影響を与えたりすることもある。第4実施形態において、複数の発光素子から一部の発光素子を選択し、選択された発光素子のみから光を出射する例示的な技術が説明される。
【0069】
図4は、第4実施形態の発光装置100Bの概念的なブロック図である。
図1及び
図4を参照して、発光装置100Bが説明される。上述の実施形態の説明は、上述の実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。
【0070】
図1と同様に、
図4は、電源PSPを示す。第1実施形態の説明は、電源PSPに援用される。
【0071】
図4は、自動ドアAMEを示す。第1実施形態と同様に、自動ドアAMEは、扉SDRを含む。第1実施形態の説明は、扉SDRに援用される。
【0072】
自動ドアAMEは、駆動ケースDRCと、モータMTRと、エンコーダECDと、を更に含む。モータMTR、エンコーダECD及び/又は扉SDRを駆動するための他の設備は、駆動ケースDRC内に収容される。駆動ケースDRCは、
図1を参照して説明された不動部IMPに対応する。したがって、不動部IMPに関する説明は、駆動ケースDRCへ援用されてもよい。
【0073】
モータMTRは、電源PSPから電力供給を受ける。モータMTRは、扉SDRを摺動させるための駆動力を生成する。駆動力は、モータMTRから扉SDRへ伝達される。既知の様々な伝達機構に関する技術は、モータMTRから扉SDRへの駆動力の伝達に利用されることができる。したがって、本実施形態の原理は、モータMTRから扉SDRへ駆動力を伝達するための特定の機構に限定されない。
【0074】
エンコーダECDは、モータMTRに内蔵されており、モータMTRの回転をパルス信号で出力するものである。扉SDRの位置は、モータMTRの動作に連動するので、エンコーダECDによって生成されるパルス信号のパルスを、あらかじめ設定された特定の位置(例えば全閉位置や全開位置)から積算することにより、扉SDRの位置を表すことができる。更に、扉SDRの移動方向は、モータMTRの回転方向からわかり、扉SDRの移動速度は、単位時間あたり生成されるパルス数を積算することで算出できる。なお、パルス数の積算は、モータMTRの回転制御を行う自動ドアコントローラ(図示しない)によって行われる。なお、本実施形態の原理は、上記特定の内容に限定されない。例えば、モータMTRは回転型モータを用いているが、これに限られずリニアモータを用いることもできる。この場合、エンコーダECDは、リニアモータの可動子の位置をパルス信号で出力するものとなる。更にエンコーダECDは、タコジェネレータを用いて回転速度を出力するものであっても良い。この場合、扉SDRの位置は回転速度を積分することにより算出することができる。更にエンコーダECDは、モータMTRとは別に設けられていても良い。更にエンコーダECDは、ホール素子等を用いた磁気式であっても、LED等を用いた光学式であっても良い。
【0075】
エンコーダECDに代えて、扉SDRの位置を検出することができる他のセンサ素子(たとえば、近接スイッチや光センサ)が用いられてもよい。本実施形態の原理は、特定のセンサ素子に限定されない。
【0076】
上述の実施形態と同様に、発光装置100Bは、光源200Aと、発光体300と、を備える。
図4に示される如く、光源200Aは、駆動ケースDRC内に配置される。発光体300は、扉SDRに取り付けられる。第1実施形態の説明は、発光体300に援用される。第2実施形態の説明は、光源200Aに援用される。
【0077】
発光装置100Bは、光源200Aの発光パターンを制御する制御回路400を更に備える。
図4に示される如く、制御回路400は、駆動ケースDRC内に配置される。制御回路400は、位置判定部410と、発光制御部420と、を含む。上述のように扉SDRの位置は扉位置信号として、エンコーダECDから位置判定部410へ直接又は間接的に出力される。扉SDRに対する発光体300の位置は一定であるため、扉位置信号により、位置判定部410は、扉SDRに取り付けられた発光体300の位置を算出することができる。なお、本実施形態の原理は、発光体300の位置を検出するための特定の演算技術に限定されない。
【0078】
位置判定部410は、エンコーダECDからの扉位置信号を処理するためのプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)やエンコーダECDからの扉位置信号を処理するように形成されたPLD(Programmable Logic Device)であってもよい。本実施形態の原理は、位置判定部410として用いられる特定の演算素子に限定されない。
【0079】
発光制御部420は、扉SDRの位置に応じて、電力供給経路を切り替える、FET(FIELD EFFECT TRANSISTOR)である。なお、FETに代え、他のスイッチング素子などの電子部品であってもよい。本実施形態の原理は、発光制御部420として用いられる特定の電子部品に限定されない。
【0080】
位置判定部410は、上述の位置判定処理の結果として、発光体300の位置を表す位置情報を生成する。位置情報は、位置判定部410から発光制御部420へ出力される。
【0081】
発光制御部420は、位置情報を参照して、発光素子211,212,213,214,215,216の一部を、点灯対象の発光素子として選択する。
図4は、発光素子213に対応する位置に存在する発光体300を示す。
図4に示される発光体300は、発光素子213から出射された光のほとんどを入光可能な一方で、他の発光素子211,212,214,215,216から出射された光のほとんどは入光不能となっている。したがって、発光素子213から出射される光は、発光体300の発光に有用である一方で、他の発光素子211,212,214,215,216から出射される光は、有用で無い。
【0082】
図4に示される位置関係の下では、発光制御部420は、位置情報を参照して、発光素子213を、点灯対象の発光素子として選択する。その後、発光制御部420は、発光素子213への電力供給経路を有効とする一方で、他の発光素子211,212,214,215,216への電力供給経路を遮断する。この結果、発光素子213のみが光を出射し、他の発光素子211,212,214,215,216は光らない。なお、本実施例においては、発光素子211,212,213,214,215,216に供給される電力を制御することにより、特定の発光素子のみを点灯させたが、これに限られず、光の出射を遮断する電気的または機械的なシャッターを発光素子211,212,213,214,215,216に設け、特定の発光素子以外の発光素子が光を外部に出射しないように当該シャッターを閉じるように制御しても良い。
【0083】
<第5実施形態>
第4実施形態に関連して説明された発光装置は、複数の発光素子から選択された発光素子のみを発光させる。この結果、発光装置から不必要に漏れ出る光の量は、大幅に低減される。しかしながら、選択された発光素子から発光体へ向かう光の一部が漏出し、通行者の目に届くこともある。第5実施形態において、光の漏出量を更に低減するための例示的な技術が説明される。
【0084】
図5は、第5実施形態の発光装置100Cの概念的なブロック図である。
図4及び
図5を参照して、発光装置100Cが説明される。第4実施形態の説明は、第4実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。
【0085】
図4と同様に、
図5は、自動ドアAMEと電源PSPとを示す。第4実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0086】
第4実施形態と同様に、発光装置100Cは、光源200Aと、発光体300と、制御回路400と、を備える。第4実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0087】
発光装置100Cは、フード500を更に備える。フード500は、制御回路400によって選択された発光素子から出射された光が通過する空間を少なくとも部分的に取り囲む壁部を有する。したがって、フード500は、選択された発光素子から出射された光の過度の拡散(すなわち、発光体300とは異なる方向に漏洩しようとする光の伝播)を防止することができる。なお、本実施例においてフード500の形状は箱状のものであるが、これに限られず、円筒状、円錐状、角錐状その他光の漏洩を防止可能な形状であればどのようなものでも構わない。
【0088】
フード500は、発光体300に機械的に接続される。したがって、フード500は、発光体300(すなわち、扉SDR)と一体的に移動することができる。既知の様々な機械的接続技術は、フード500と発光体300との間の接続に利用可能である。たとえば、フード500は、発光体300と光ファイバ(図示せず)とによって接続されてもよい。本実施形態の原理は、フード500と発光体300との間の特定の接続技術に限定されない。
【0089】
フード500は、扉SDRに固定されていてもよい。発光体300に負荷を与えることなく、フード500をより強固に固定することができる。
【0090】
図4と同様に、
図5は、発光素子213に対応する位置に配置された発光体300を示す。このとき、フード500は、発光素子213に対向する。第4実施形態に関連して説明された制御原理にしたがって、発光素子213が、光を出射すると、光は、フード500の壁に囲まれた空間を伝播し、最終的に、発光体300へ到達する。光は、発光素子213からの出射の直後に、フード500の壁によって囲まれた空間に至るので、発光体300へ伝播しない拡散された光は、通行者の目に届きにくい。
【0091】
<第6実施形態>
第5実施形態に関連して説明されたフードは、光ファイバによって発光体に光学的に接続されてもよい。第6実施形態において、フードと発光体との間の例示的な接続構造が説明される。
【0092】
図6は、フード500の概略的な断面図である。
図5及び
図6を参照して、フード500と発光体300との間の例示的な接続構造が説明される。第5実施形態の説明は、第5実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。
【0093】
フード500は、上壁510と、下壁520と、対向壁530と、を含む。下壁520は、上壁510の下方に位置する。上壁510及び下壁520は、扉SDRとは反対方向に対向壁530から突出する。
【0094】
図6は、上壁510と下壁520との間に配置された発光ダイオード220を示す。発光ダイオード220は、
図5を参照して説明された発光素子211,212,213,214,215,216のうち1つに対応する。
【0095】
対向壁530は、光の出射方向において、発光ダイオード220に対向する。対向壁530は、発光ダイオード220から若干離れた位置に配置される。対向壁530には、貫通孔531が形成される。貫通穴531は、発光ダイオード220の光軸と略同心になるように設けられている。発光ダイオード220は、そのレンズ構成により貫通孔531に向けて収束する光を出射する。本実施形態において、出射部は、発光ダイオード220によって例示される。
【0096】
図5を参照して説明された発光装置100Cは、光ファイバ600を備えてもよい。
図6に示される如く、光ファイバ600は、基端部610と先端部620とを含む。基端部610は、貫通孔531に挿入され、発光ダイオード220に対向する。先端部620は、発光体300の入射部310に接続される。本実施形態において、入射部は、光ファイバ600によって例示される。なお、本実施例では光ファイバ600の直径が発光ダイオード220から出射される光よりも小さいため、発光ダイオード220から出射された光を光ファイバ600に効率よく伝播させるため、貫通穴531は発光ダイオード220側から光ファイバ600側に向かって穴の直径が小さくなるようにテーパ面が設けられている。
【0097】
発光ダイオード220から出射した光は、貫通孔531を通過する。この結果、光は、光ファイバ600の基端部610へ入射する。光ファイバ600は、光を、基端部610から先端部620へ案内する。この結果、光は、発光体300の入射部311に入射することができる。
【0098】
発光装置100Cを自動ドアAMEに組み付ける作業者は、フード500と光ファイバ600の基端部610との間の接続境界及び発光体300の入射部311と光ファイバ600の先端部620との間の接続境界に光学的なシール材料を塗布してもよい。この結果、これらの接続境界から漏れ出る光の量は低減され得る。
【0099】
図5を参照して説明された発光装置100Cは、フード500を扉SDRにしっかりと固定するためのブラケット501を備えてもよい。
図6に示される如く、ブラケット501は、対向壁530の略鉛直な外面と扉SDRの略鉛直な表面とに機械的に接続される。光ファイバ600は、ブラケット501に形成された貫通孔を通じて、対向壁530の貫通孔531に挿入される。
【0100】
<第7実施形態>
第5実施形態に関連して説明されたフードは、発光体に直接的に接続されてもよい。第7実施形態において、フードと発光体との間の例示的な接続構造が説明される。
【0101】
図7は、フード500の概略的な断面図である。
図5乃至
図7を参照して、フード500と発光体300との間の例示的な接続構造が説明される。第6実施形態の説明は、第6実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。
【0102】
図6と同様に、
図7は、発光ダイオード220と、フード500と、ブラケット501と、扉SDRと、を示す。第6実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0103】
発光体300は、第1導波部331と、第2導波部340と、プリズム350と、を含んでもよい。第1導波部331は、略水平に延びる一方で、第2導波部340は、略鉛直に延びる。第1導波部331及び第2導波部340は、一般的な光導波路と同様の構造を有する。プリズム350は、第1導波部331と第2導波部340とに光学的に接合される。プリズム350の屈折率や他の光学的特性は、第1導波部331から第2導波部340への光の伝播を考慮して適切に決定される。
【0104】
第1導波部331の長手方向軸は、発光ダイオード220の光軸に略一致する。
図6を参照して説明された光ファイバ600と同様に、第1導波部331は、ブラケット501に形成された貫通孔に挿入される。第1導波部331は、フード500の貫通孔531に対向する入射部311を含む。入射部311は、発光ダイオード220の出射部に対向する。発光ダイオード220から出射された光は、貫通孔531を通過し、第1導波部331の入射部311に入射する。光は、第1導波部331内で全反射を繰り返しながら、プリズム350へ向かう。光は、プリズム350内で屈折し、第2導波部340へ向かう。本実施形態において、貫通孔531はテーパ面を持たない円筒状の貫通穴であり、その直径は第1導波部330の直径(第1導波部330が円管状の場合)又は、高さ若しくは幅のいずれか小さい方(第1導波部330が矩形管状の場合)とほぼ同じとなるように設けられている。
【0105】
図5に示される漏出部320は、第2導波部340に形成される。プリズム350によって屈折された光は、第2導波部340内で全反射を繰り返しながら下方へ伝播する。光が漏出部320に至ると、光の一部は、漏出部320から漏出される。この結果、発光ダイオード220の光は、通行者の目に到達することができる。
【0106】
発光装置100C(
図5を参照)を自動ドアAMEに組み付ける作業者は、フード500と入射部311との間の接続境界、プリズム350と第1導波部331との間の接続境界及び/又はプリズム350と第2導波部340との間の接続境界に光学的なシール材料を塗布してもよい。この結果、これらの接続境界から漏れ出る光の量は低減され得る。
【0107】
<第8実施形態>
発光装置は、扉の移動方向の変化に応じて、発光色を変更してもよい。第8実施形態において、扉の移動方向の変化に応じて、発光色を変更するための例示的な発光装置が説明される。
【0108】
図8は、第8実施形態の発光装置100Dの概念的なブロック図である。
図5及び
図8を参照して、発光装置100Dが説明される。第5実施形態の説明は、第5実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。
【0109】
図5と同様に、
図8は、自動ドアAMEと電源PSPとを示す。第5実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0110】
第5実施形態と同様に、発光装置100Dは、発光体300と、フード500と、を備える。第5実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0111】
発光装置100Dは、光源200Dと、制御回路400Dと、を更に備える。光源200Dは、制御回路400Dの制御下で明滅する。
【0112】
光源200Dは、赤色発光ダイオード231,233,235と青色発光ダイオード232,234,236とを含む。赤色発光ダイオード231,233,235は、赤色光を出射する。青色発光ダイオード232,234,236は、青色光を出射する。本実施形態において、第1発光素子は、赤色発光ダイオード231,233,235のうち1つによって例示される。第2発光素子は、青色発光ダイオード232,234,236のうち1つによって例示される。
【0113】
本実施形態において、第1色相は、赤色によって例示されるが、他の色相であってもよい。本実施形態において、第2色相は、青色によって例示されるが、他の色相であってもよい。本実施形態の原理は、第1発光素子及び第2発光素子の特定の発光色に限定されない。
【0114】
本実施形態において、第1光は、赤色光によって例示される。第2光は、青色光によって例示される。
【0115】
赤色発光ダイオード231は、
図5を参照して説明された発光素子211に対応する。赤色発光ダイオード233は、
図5を参照して説明された発光素子213に対応する。赤色発光ダイオード235は、
図5を参照して説明された発光素子215に対応する。発光素子211,213,215に関連する説明は、赤色発光ダイオード231,233,235に援用される。
【0116】
青色発光ダイオード232は、
図5を参照して説明された発光素子212に対応する。青色発光ダイオード234は、
図5を参照して説明された発光素子214に対応する。青色発光ダイオード236は、
図5を参照して説明された発光素子216に対応する。発光素子212,214,216に関連する説明は、青色発光ダイオード232,234,236に援用される。
【0117】
第5実施形態と同様に、制御回路400Dは、発光制御部420を含む。第5実施形態の説明は、発光制御部420に援用される。
【0118】
制御回路400Dは、位置判定部410Dと、方向判定部430と、を更に含む。扉SDRの位置を表す扉位置信号と自動ドアコントローラ(図示せず)から出力される、モータMTRの回転方向を示す扉移動方向信号は、エンコーダECDから位置判定部410Dと方向判定部430とに出力される。
【0119】
方向判定部430は、扉移動方向信号を参照し、扉SDRの移動方向を判定する。方向判定部430は、移動方向に関する判定処理の結果として、発光対象のダイオードの群を表す選択情報を生成する。扉SDRが、閉位置から開位置へ向けて移動しているならば、方向判定部430は、青色発光ダイオード232,234,236が、発光対象であることを表す選択情報を生成する。扉SDRが、開位置から閉位置へ向けて移動しているならば、方向判定部430は、赤色発光ダイオード231,233,235が、発光対象であることを表す選択情報を生成する。選択情報は、方向判定部430から位置判定部410Dへ出力される。
【0120】
選択情報が、赤色発光ダイオード231,233,235が、発光対象であることを表すならば、位置判定部410Dは、扉位置信号を参照し、フード500が赤色発光ダイオード231,233,235のいずれかに位置において一致しているか否かを判定する。フード500が、赤色発光ダイオード231に対向する位置に存在するならば、位置判定部410Dは、赤色発光ダイオード231を指し示す発光指令情報を生成する。フード500が、赤色発光ダイオード233に対向する位置に存在するならば、位置判定部410Dは、赤色発光ダイオード233を指し示す発光指令情報を生成する。フード500が、赤色発光ダイオード235に対向する位置に存在するならば、位置判定部410Dは、赤色発光ダイオード235を指し示す発光指令情報を生成する。フード500が、赤色発光ダイオード231,233,235のいずれにも対向していないならば、発光対象が存在しないことを表す発光指令情報を生成する。発光指令情報は、位置判定部410Dから発光制御部420へ出力される。
【0121】
発光指令情報が、赤色発光ダイオード231を指し示すならば、発光制御部420は、赤色発光ダイオード231を選択的に発光させる。発光指令情報が、赤色発光ダイオード233を指し示すならば、発光制御部420は、赤色発光ダイオード233を選択的に発光させる。発光指令情報が、赤色発光ダイオード235を指し示すならば、発光制御部420は、赤色発光ダイオード235を選択的に発光させる。発光指令情報が、発光対象が存在しないことを表すならば、発光制御部420は、赤色発光ダイオード231,233,235のいずれも発光させない。
【0122】
選択情報が、青色発光ダイオード232,234,236が、発光対象であることを表すならば、位置判定部410Dは、扉位置信号を参照し、フード500が青色発光ダイオード232,234,236のいずれかに位置において一致しているか否かを判定する。フード500が、青色発光ダイオード232に対向する位置に存在するならば、位置判定部410Dは、青色発光ダイオード232を指し示す発光指令情報を生成する。フード500が、青色発光ダイオード234に対向する位置に存在するならば、位置判定部410Dは、青色発光ダイオード234を指し示す発光指令情報を生成する。フード500が、青色発光ダイオード236に対向する位置に存在するならば、位置判定部410Dは、青色発光ダイオード236を指し示す発光指令情報を生成する。フード500が、青色発光ダイオード232,234,236のいずれにも対向していないならば、発光対象が存在しないことを表す発光指令情報を生成する。発光指令情報は、位置判定部410Dから発光制御部420へ出力される。
【0123】
発光指令情報が、青色発光ダイオード232を指し示すならば、発光制御部420は、青色発光ダイオード232を選択的に発光させる。発光指令情報が、青色発光ダイオード234を指し示すならば、発光制御部420は、青色発光ダイオード234を選択的に発光させる。発光指令情報が、青色発光ダイオード236を指し示すならば、発光制御部420は、青色発光ダイオード236を選択的に発光させる。発光指令情報が、発光対象が存在しないことを表すならば、発光制御部420は、青色発光ダイオード232,234,236のいずれも発光させない。
【0124】
図9は、制御回路400Dの制御動作を表す概略的なフローチャートである。
図8及び
図9を参照して、制御回路400Dの制御動作が説明される。
【0125】
(ステップS105)
制御回路400Dの方向判定部430及び位置判定部410Dが、扉位置信号及び扉移動方向信号を受信するまでは待機し(ステップS105)、受信すると、ステップS110が実行される。
【0126】
(ステップS110)
方向判定部430は、扉SDRの移動方向を判定する。扉SDRが、閉位置から開位置へ向けて移動しているならば、ステップS115が実行される。扉SDRが、開位置から閉位置へ向けて移動しているならば、ステップS135が実行される。
【0127】
(ステップS115)
方向判定部430は、青色発光ダイオード232,234,236が発光対象であることを表す選択情報を生成する。選択情報は、方向判定部430から位置判定部410Dへ出力される。選択情報の出力の後、ステップS120が実行される。
【0128】
(ステップS120)
位置判定部410Dは、扉位置信号を参照し、フード500が、青色発光ダイオード232,234,236のうちいずれかに対向しているか否かを判定する。フード500が、青色発光ダイオード232,234,236のうちいずれかに対向しているならば、ステップS125が実行される。他の場合には、ステップS155が実行される。
【0129】
(ステップS125)
位置判定部410Dは、発光指令情報を生成する。フード500が青色発光ダイオード232に対向していることを、扉位置信号が表すならば、位置判定部410Dは、発光対象が、青色発光ダイオード232であることを表す発光指令情報を生成する。フード500が青色発光ダイオード234に対向していることを、扉位置信号が表すならば、位置判定部410Dは、発光対象が、青色発光ダイオード234であることを表す発光指令情報を生成する。フード500が青色発光ダイオード236に対向していることを、扉位置信号が表すならば、位置判定部410Dは、発光対象が、青色発光ダイオード236であることを表す発光指令情報を生成する。発光指令情報は、位置判定部410Dから発光制御部420へ出力される。発光指令情報の出力の後、ステップS130が実行される。
【0130】
(ステップS130)
発光制御部420は、青色発光ダイオード232,234,236のうちいずれかの電力供給経路を有効化する。発光対象が、青色発光ダイオード232であることを発光指令情報が表すならば、発光制御部420は、青色発光ダイオード232用の電力供給経路が有効化する。発光対象が、青色発光ダイオード234であることを発光指令情報が表すならば、発光制御部420は、青色発光ダイオード234用の電力供給経路が有効化する。発光対象が、青色発光ダイオード236であることを発光指令情報が表すならば、発光制御部420は、青色発光ダイオード236用の電力供給経路が有効化する。電力供給経路の有効化の後、ステップS160が実行される。
【0131】
(ステップS135)
方向判定部430は、赤色発光ダイオード231,233,235が発光対象であることを表す選択情報を生成する。選択情報は、方向判定部430から位置判定部410Dへ出力される。選択情報の出力の後、ステップS140が実行される。
【0132】
(ステップS140)
位置判定部410Dは、扉位置信号を参照し、フード500が、赤色発光ダイオード231,233,235のうちいずれかに対向しているか否かを判定する。フード500が、赤色発光ダイオード231,233,235のうちいずれかに対向しているならば、ステップS145が実行される。他の場合には、ステップS155が実行される。
【0133】
(ステップS145)
位置判定部410Dは、発光指令情報を生成する。フード500が赤色発光ダイオード231に対向していることを、扉位置信号が表すならば、位置判定部410Dは、発光対象が、赤色発光ダイオード231であることを表す発光指令情報を生成する。フード500が赤色発光ダイオード233に対向していることを、扉位置信号が表すならば、位置判定部410Dは、発光対象が、赤色発光ダイオード233であることを表す発光指令情報を生成する。フード500が赤色発光ダイオード235に対向していることを、扉位置信号が表すならば、位置判定部410Dは、発光対象が、赤色発光ダイオード235であることを表す発光指令情報を生成する。発光指令情報は、位置判定部410Dから発光制御部420へ出力される。発光指令情報の出力の後、ステップS150が実行される。
【0134】
(ステップS150)
発光制御部420は、赤色発光ダイオード231,233,235のうちいずれかの電力供給経路を有効化する。発光対象が、赤色発光ダイオード231であることを発光指令情報が表すならば、発光制御部420は、赤色発光ダイオード231用の電力供給経路が有効化する。発光対象が、赤色発光ダイオード233であることを発光指令情報が表すならば、発光制御部420は、赤色発光ダイオード233用の電力供給経路が有効化する。発光対象が、赤色発光ダイオード235であることを発光指令情報が表すならば、発光制御部420は、赤色発光ダイオード235用の電力供給経路が有効化する。電力供給経路の有効化の後、ステップS160が実行される。
【0135】
(ステップS155)
位置判定部410Dは、発光対象が存在しないことを表す発光指令情報を生成する。発光指令情報は、位置判定部410Dから発光制御部420へ出力される。発光制御部420は、赤色発光ダイオード231,233,235及び青色発光ダイオード232,234,236への全ての電力供給経路を遮断する。全ての電力供給経路の遮断の後、ステップS160が実行される。
【0136】
(ステップS160)
位置判定部410Dは、扉SDRが閉位置へ復帰したか否かを判定する。扉SDRが、閉位置に復帰しているならば、制御回路400Dの制御動作は、終了する。他の場合には、ステップS105が実行される。
【0137】
位置判定部410D及び方向判定部430は、エンコーダECDからの扉位置信号及び扉移動方向信号を処理するためのプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)やエンコーダECDからの扉位置信号及び扉移動方向信号を処理するように形成されたPLD(Programmable Logic Device)であってもよい。本実施形態の原理は、位置判定部410D及び方向判定部430として用いられる特定の演算素子に限定されない。
【0138】
<第9実施形態>
第8実施形態に関連して説明された制御原理は、扉の移動の間において、発光体を点滅させるために利用されてもよい。第9実施形態において、発光体の点滅原理が説明される。
【0139】
図10は、第9実施形態の光源200Dの概略的な拡大図である。
図8乃至
図10を参照して、発光体300の点滅原理が説明される。第8実施形態の説明は、第8実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。
【0140】
図10は、赤色発光ダイオード231,233と、青色発光ダイオード232,234と、フード500と、を示す。赤色発光ダイオード231,233及び青色発光ダイオード232,234は、扉SDR(
図8を参照)の移動方向に沿って交互に整列される。したがって、青色発光ダイオード232,234間の距離は、赤色発光ダイオード231と青色発光ダイオード232との間の距離とは相違する。赤色発光ダイオード231,233及び青色発光ダイオード232,234の間隔は、略一定であってもよい。
図10は、赤色発光ダイオード231,233及び青色発光ダイオード232,234の間隔を記号「ITV」で表す。赤色発光ダイオード231,233及び青色発光ダイオード232,234の間隔ITVは、赤色発光ダイオード231,233及び青色発光ダイオード232,234それぞれの光軸の間隔として定義されてもよい。
【0141】
扉SDRが開位置から閉位置へ向かうとき、赤色発光ダイオード231は、赤色発光ダイオード233の次に光る。本実施形態において、第1発光ダイオードは、赤色発光ダイオード233によって例示される。第2発光ダイオードは、赤色発光ダイオード231によって例示される。第3発光ダイオードは、赤色発光ダイオード231,233の間に配置された青色発光ダイオード232によって例示される。第1位置は、
図10に示される赤色発光ダイオード233の位置によって例示される。第2位置は、
図10に示される赤色発光ダイオード233の位置によって例示される。
【0142】
図10は、フード500の幅寸法を記号「WDT」で表す。幅寸法WDTは、扉SDRの移動方向におけるフード500の寸法値として定義されてもよい。
【0143】
図10に示される如く、幅寸法は、間隔ITVの2倍よりも小さい。この結果、発光体300(
図8を参照)は、扉SDRが移動する間、点滅することができる。
【0144】
扉SDRが開位置から閉位置に向けて移動しているならば、フード500が、赤色発光ダイオード233に対向しているとき、
図9を参照して説明されたステップS145が実行される。その後のステップS150において、赤色発光ダイオード233への電力供給経路が有効化されるので、赤色発光ダイオード233は、光を出射する。赤色発光ダイオード233からの光は、発光体300へ最終的に到達する。この結果、ステップS145及びステップS150の実行によって、発光体300は赤色発光する。
【0145】
扉SDRが、左方へ(すなわち、閉位置に向けて)移動すると、フード500は、赤色発光ダイオード233から完全に離れる。このとき、上述の寸法関係(WDT<2×ITV)の結果、フード500は、左隣の赤色発光ダイオード233にも重ならない期間が生ずる。フード500が、赤色発光ダイオード231,233のいずれにも重ならない期間において、
図9を参照して説明されたステップS155が実行される。ステップS155において、発光制御部420は、全ての電力供給期間を遮断するので、光は、発光体300から生じない。
【0146】
扉SDRが、その後、左方へ更に移動すると、フード500は、赤色発光ダイオード231に重なる。この結果、
図9を参照して説明されたステップS145が実行される。その後のステップS150において、赤色発光ダイオード231への電力供給経路が有効化されるので、赤色発光ダイオード231は、光を出射する。赤色発光ダイオード231からの光は、発光体300へ最終的に到達する。この結果、ステップS145及びステップS150の実行によって、発光体300は赤色発光する。
【0147】
<第10実施形態>
自動ドアの周囲が明るいならば、通行者に発光体からの光を知覚させるためには、高い輝度が必要とされる。一方、発光体からの光の高い輝度が、維持されるならば、自動ドアの周囲が暗くなったとき、通行者は、発光体の輝度が高すぎると感じることもある。第10実施形態において、自動ドアの周囲の照度の変化に適合して、発光体の輝度を調整することができる例示的な発光装置が説明される。
【0148】
図11は、第10実施形態の発光装置100Eの概念的なブロック図である。
図8及び
図11を参照して、発光装置100Eが説明される。第8実施形態の説明は、第8実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。
【0149】
図8と同様に、
図11は、自動ドアAMEと電源PSPとを示す。第8実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0150】
第8実施形態と同様に、発光装置100Eは、光源200Dと、発光体300と、フード500と、を備える。第8実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0151】
発光装置100Eは、制御回路400Eと、照度センサ700と、を更に備える。照度センサ700は、自動ドアAMEの周囲に配置される。照度センサ700は、自動ドアAMEの周囲、特に通路の照度を検出し、検出された照度を表す照度信号を生成する。照度信号は、照度センサ700から制御回路400Eへ出力される。フォトダイオードなど市販の様々な照度センサは、照度センサ700として好適に利用可能である。したがって、本実施形態の原理は、照度センサ700として用いられる特定のセンサに限定されない。
【0152】
第8実施形態と同様に、制御回路400Eは、位置判定部410Dと、発光制御部420と、方向判定部430と、を含む。第8実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0153】
制御回路400Eは、輝度調整部440を更に含む。輝度調整部440は、照度信号を照度センサ700から受け取る。輝度調整部440は、電源PSPから電力を受け取る。輝度調整部440は、照度信号に応じて、出力電力量を調整する。調整された電力は、輝度調整部440から発光制御部420へ出力される。発光制御部420は、第8実施形態に関連して説明された制御原理にしたがって、調整された電力を、赤色発光ダイオード231,233,235及び青色発光ダイオード232,234,236のうち1つへ選択的に供給する。
【0154】
照度信号が、検出された照度として第1照度値を表すとき、発光対象の発光ダイオードの輝度が、第1輝度値となるように、輝度調整部440は、出力電力量を調整する。照度信号が、検出された照度として第1照度値より低い第2照度値を表すとき、発光対象の発光ダイオードの輝度が、第1輝度値よりも低い第2輝度値となるように、輝度調整部440は、出力電力量を調整する。したがって、発光体300は、自動ドアAMEの周囲の照度に適した輝度で発光することができる。
【0155】
輝度調整部440は、選択情報を、方向判定部430から受け取ってもよい。この場合、輝度調整部440は、共通の照度の下においても、赤色発光ダイオード231,233,235と青色発光ダイオード232,234,236との間で輝度の設定値を変更することができる。
【0156】
輝度調整部440は、発光ダイオードに電力を供給するFETに入力する電圧を調整するように構成されている。なお輝度調整部440は、照度信号に応じて抵抗値を変える可変抵抗器や他の適切な電子部品であってもよい。本実施形態の原理は、輝度調整部440として用いられる特定の電子部品に限定されない。
【0157】
<第11実施形態>
第1実施形態に関連して説明された発光体は、様々な形状を有することができる。発光体は、棒状であってもよいし、平板状であってもよい。発光体が棒状であるならば、発光体は、扉の縁部に沿って配置されてもよい。この場合、扉の縁部が光るので、通行者がこれを視認しやすくなり、通行者と扉との衝突のリスクは、低減される。第11実施形態において、棒状の発光体が説明される。
【0158】
図12Aは、第11実施形態の発光体301の概略的な斜視図である。
図12Bは、第11実施形態の発光体302の概略的な斜視図である。
図12Cは、第11実施形態の発光体303の概略的な斜視図である。
図12Dは、第11実施形態の発光体304の概略的な斜視図である。
図1、
図12A乃至
図12Dを参照して、発光体301,302,303,304が説明される。
【0159】
発光体301,302,303,304それぞれは、
図1を参照して説明された発光体300として用いられる。発光体301,302,303,304それぞれは、上端面360と、下端面370と、周面380と、を含む。上端面360は、
図1を参照して説明された入射部311として利用される。下端面370は、上端面360とは反対側に位置する。
【0160】
周面380は、上端面360と下端面370との間で鉛直に延びる。周面380は、第1面381と、第2面382と、第3面383と、第4面384と、を含む。第1面381は、鉛直に延びる。第2面382は、第1面381とは反対側で鉛直に延びる。第3面383は、第1面381と第2面382との間で鉛直に延びる。第4面384は、第3面383とは反対側で鉛直に延びる。上端面360から入射した光は、第1面381、第2面382、第3面383及び/又は第4面384での反射を繰り返しながら、下端面370に向かう。したがって、周面380は、光導波路を形成する。本実施形態において、光導波路部は、周面380によって例示される。
【0161】
図12Aに示される如く、
図1を参照して説明された漏出部320は、第1面381、第2面382、第3面383及び第4面384それぞれに全体的に形成されてもよい。
【0162】
図12Bに示される如く、
図1を参照して説明された漏出部320は、第1面381、第2面382、第3面383及び第4面384のうち一部に全面に亘って形成されてもよい。
図12Bは、漏出部320が全面に亘って形成された第1面381を示す。
【0163】
図12Cに示される如く、
図1を参照して説明された漏出部320は、第1面381、第2面382、第3面383及び第4面384の一部又は全部に部分的に形成されてもよい。
図12Cは、第1面381の上部及び下部に形成された2つの漏出部320と、第3面383の中央部に形成された1つの漏出部320と、を示す。
【0164】
図12Dに示される如く、
図1を参照して説明された漏出部320は、第1面381、第2面382、第3面383及び第4面384のうち1つに部分的に形成されてもよい。
図12Dは、第1面381の中央部に形成された漏出部320を示す。
【0165】
<第12実施形態>
第11実施形態に関連して説明された発光体は、扉の様々な位置に取り付けられてもよい。発光体が、扉の戸先、戸尻や戸縁に取り付けられるならば、通行者は、戸先、戸尻や戸縁の位置を容易に視認することができる。この結果、通行者と扉との衝突のリスクは、低減される。第12実施形態において、発光体の例示的な取付位置が説明される。
【0167】
発光体305,306それぞれは、
図12A乃至
図12Dを参照して説明された発光体301,302,303,304のうち1つに対応してもよい。したがって、第11実施形態の説明は、発光体305,306それぞれに援用される。
【0168】
扉SDRは、戸先DLEと戸尻DTEとを含む。戸先DLE及び戸尻DTEはともに鉛直に延びる。戸尻DTEは、戸先DLEの反対側に位置する。戸先DLEは、開位置から閉位置へ向かう扉SDRの先頭縁になる。戸尻DTEは、閉位置から開位置へ向かう扉SDRの先頭縁になる。開位置から閉位置へ向かう扉SDRの戸先DLEや閉位置から開位置へ向かう扉SDRの戸尻DTEは、通行者が衝突しやすい部分である。
【0169】
図13Aは、戸先DLEに沿って配置された発光体305を示す。この場合、通行者は戸先DLEを容易に認識できるため、通行者と戸先DLEとの衝突のリスクは、低減される。
【0170】
図13Bは、戸尻DTEに沿って配置された発光体305を示す。この場合、通行者は戸尻DTEを容易に認識できるため、通行者と戸尻DTEとの衝突のリスクは、低減される。
【0171】
図13Cは、発光体305,306を示す。発光体305は、戸先DLEに沿って配置される。発光体306は、戸尻DTEに沿って配置される。
図13Cに示される発光体305,306の配置は、通行者と戸先DLEとの衝突のリスク及び通行者と戸尻DTEとの衝突のリスクを低減する。
【0172】
<第13実施形態>
発光装置を設計する設計者は、様々なレイアウトを光源に採用することができる。第13実施形態において、光源の例示的なレイアウトが説明される。
【0174】
図14A及び
図14Bそれぞれは、
図13Aを参照して説明された扉SDR及び発光体305を示す。第12実施形態の説明は、扉SDR及び発光体305に援用される。
【0175】
図14Aは、
図1を参照して説明された光源200として利用可能な7つの発光ダイオード201を示す。これらの発光ダイオード201は、扉SDRによって閉じられた通行口(図示せず)の上方に配置される。発光ダイオード201は、通行口を覆うように規定された仮想平面に対して直交する方向(すなわち、扉SDRの法線方向)に光を出射する。
【0176】
発光体305と7つの発光ダイオード201それぞれとの間の光の伝達経路は、
図6を参照して説明された光ファイバ600によって形成されてもよい。発光ダイオード201は、通行口の上方で、上述の仮想平面に対して直交する方向に光を出射するので、光ファイバ600に入射せずに散乱した光は、通行者の目に届きにくくなる。
【0177】
図14Bは、
図1を参照して説明された光源200として利用可能な8つの発光ダイオード202を示す。発光体305の上端面360は、鉛直方向にみて上向きである。扉SDRが移動している間、上端面360は、8つの発光ダイオード202それぞれの光軸と交差する。これらの発光ダイオード202は、下向きに光を出射する。
図14Bに示されるレイアウトの下では、設計者は、発光体305の上端面360と、光を出射している発光ダイオード202と、の間の距離に小さくできる。したがって、光学的損失が低減される。
【0178】
<第14実施形態>
設計者は、上述の実施形態に関連して説明された様々な技術的原理に基づいて、様々な発光装置を設計することができる。たとえば、設計者は、戸先に複数の発光体を配置することができる。この場合、室内に侵入する通行者及び室外へ出ようとする通行者の両方は、戸先を適切に視認することができる。第14実施形態において、戸先に取り付けられた複数の発光体を有する例示的な発光装置が説明される。
【0179】
図15は、第14実施形態の発光装置100Fの概略的な斜視図である。
図6及び
図15を参照して、発光装置100Fが説明される。上述の実施形態の説明は、上述の実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。なお、本実施例において、扉SDRの戸先側であって、発光体307,308の間には図示しない戸先ゴムが設けられており、発光体307,308は戸枠に直接接触しないように設けられている。
【0180】
発光装置100Fは、光源200Fと、発光体307,308と、フード500Fと、ブラケット501Fと、光ファイバ601,602と、支持レール800と、を備える。支持レール800は、扉SDRの移動方向に延びる角柱状の部材である。扉SDRの移動方向に延びる細長い空洞部810は、支持レール800内に形成される。光源200Fは、空洞部810内に配置される。空洞部810に加えて、扉SDRの移動方向に延びる細長いスリット820も、支持レール800に形成される。スリット820は、フード500Fに対向する。支持レール800内に配置された光源200Fから出射された光は、スリット820を通じて、フード500Fに到達する。本実施形態において、支持体は、支持レール800によって例示される。
【0181】
フード500Fは、第6実施形態に関連して説明された設計原理に基づいて設計されてもよい。第6実施形態の説明は、フード500Fに援用されてもよい。
【0182】
フード500Fは、保持片540と、取付ブロック550と、を含む。保持片540は、垂直壁541と、上遮光壁542と、下遮光壁543と、上保持壁544と、下保持壁545と、を含む。垂直壁541は、略垂直に立設された矩形状の板部分である。上遮光壁542は、垂直壁541の上縁から支持レール800に向けて突出する。上遮光壁542は、スリット820から上方へ拡散する光の伝播を防止する。下遮光壁543は、垂直壁541の下縁から支持レール800に向けて突出する。下遮光壁543は、スリット820から下方へ拡散する光の伝播を防止する。上保持壁544は、垂直壁541の上縁から扉SDRに向けて突出する。下保持壁545は、垂直壁541の下縁から扉SDRに向けて突出する。取付ブロック550は、上保持壁544と下保持壁545とによって挟まれる。
【0183】
ブラケット501Fは、取付ブロック550と扉SDRとに接続される。ブラケット501Fは、上保持壁544及び下保持壁545と協働して、取付ブロック550を保持する。
【0184】
フード500Fには、垂直壁541及び取付ブロック550を貫通する2つの貫通孔(図示せず)が形成される。これらの貫通孔それぞれは、
図6を参照して説明された貫通孔531に相当する。貫通孔531が形成された対向壁530に関する説明は、垂直壁541及び取付ブロック550に援用される。
【0185】
光ファイバ601は、フード500Fに形成された2つの貫通孔のうち一方に接続される。光ファイバ602は、フード500Fに形成された2つの貫通孔のうち他方に接続される。
【0186】
光ファイバ601は、発光体307の上端面に接続される。光ファイバ602は、発光体308の上端面に接続される。発光体307,308それぞれは、
図6を参照して説明された発光体300に相当する。発光体300に関する説明は、発光体307,308それぞれに援用される。
【0187】
光源200Fから出射された光は、フード500Fに形成された2つの貫通孔を通過し、光ファイバ601,602に入射する。光は、その後、光ファイバ601,602によって案内され、発光体307,308へ入射する。この結果、発光体307,308は、発光する。
【0188】
図16は、支持レール800内の光源200Fの概略的な正面図である。
図8、
図15及び
図16を参照して、支持レール800の内部の構造が説明される。
【0189】
発光装置100Fは、複数の制御回路400Fを備える。複数の制御回路400Fは、支持レール800に取り付けられる。
【0190】
光源200Fは、ダイオード組240,250を含む。ダイオード組240は、2つの赤色発光ダイオード241,242を含む。赤色発光ダイオード242は、赤色発光ダイオード241の右隣に配置される。複数の制御回路400Fのうち1つは、赤色発光ダイオード241,242の間に配置される。ダイオード組250は、2つの青色発光ダイオード251,252を含む。複数の制御回路400Fのうち1つは、青色発光ダイオード251,252の間に配置される。
【0191】
ダイオード組250は、2つのダイオード組240の間に配置される。複数の制御回路400Fのうち1つは、赤色発光ダイオード242と青色発光ダイオード251との間に配置される。複数の制御回路400Fのうち他のもう1つは、青色発光ダイオード252と赤色発光ダイオード241との間に配置される。赤色発光ダイオード241,242及び青色発光ダイオード251,252は、対応する制御回路400Fに電気的に接続される。
【0192】
複数の制御回路400Fは、
図8を参照して説明された制御回路400Dに対応する。したがって、第8実施形態に関連して説明された制御原理は、発光装置100Fに援用される。第8実施形態に関連して説明された制御原理の下では、ダイオード組240は、
図8に示される赤色発光ダイオード231,233,235のうち1つに対応する。ダイオード組250は、
図8に示される青色発光ダイオード232,234,236のうち1つに対応する。
【0193】
<第15実施形態>
第14実施形態に関連して説明された発光体は、扉の狭い側面(通行口を覆う仮想平面に略直交する面)に取り付けられる。しかしながら、扉の側面には、パッキンや、発光体の取付を妨げる他の部品が存在することもある。扉は、一般的に、通行口を覆う仮想平面に沿う一対の主面を有する。多くの場合、主面上には、パッキンや発光体の取付を妨げる部位は存在しないので、発光体は、扉の主面に容易に取付可能である。第15実施形態において、扉の一対の主面にそれぞれ取り付けられた一対の発光体を有する例示的な発光装置が説明される。
【0194】
図17は、第15実施形態の発光装置100Gの概略的な斜視図である。
図16及び
図17を参照して、発光装置100Gが説明される。第14実施形態の説明は、第14実施形態と同一の符号が付された要素に対して援用される。なお、本実施例は既設の扉に後付する場合を想定したものであり、図示しない戸先ゴムが扉SDRの戸先側に設けられている。
【0195】
第14実施形態と同様に、発光装置100Gは、光源200Fと、複数の制御回路400F(
図16を参照)と、フード500Fと、支持レール800と、を備える。第14実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0196】
発光装置100Gは、発光体307G,308Gと、光ファイバ601G,602Gと、を更に備える。扉SDRは、内面INSと、内面INSとは反対の外面OUSと、を含む。内面INSは、支持レール800に対向する。内面INS及び外面OUSは、通行口(図示せず)を覆う仮想平面(図示せず)に略平行である。発光体307Gは、内面INSに取り付けられる。発光体308Gは、外面OUSに取り付けられる。したがって、室内に侵入する通行者及び室外へ出る通行者はともに、戸先から発せられる光を視認することができる。本実施形態において、表面は、外面OUSによって例示される。裏面は、内面INSによって例示される。第1発光体は、発光体308Gによって例示される。第2発光体307Gによって例示される。
【0197】
光ファイバ601Gは、フード500Fと発光体307Gの上端面とに接続される。光ファイバ602Gは、フード500Fと発光体308Gの上端面とに接続される。光ファイバ602Gは、扉SDRを貫通する一方で、光ファイバ601Gは、扉SDRを貫通しない。
【0198】
光ファイバ601Gは、光源200Fから出射された光を発光体307Gへ案内する伝達経路を形成するので、発光体307Gは、適切に発光することができる。光ファイバ602Gは、光源200Fから出射された光を発光体308Gへ案内する伝達経路を形成するので、発光体308Gは、適切に発光することができる。
【0199】
上述の様々な実施形態に関連して説明された発光装置は、様々な自動ドアに適用可能である。上述の様々な実施形態のうち1つに関連して説明された様々な特徴のうち一部が、他のもう1つの実施形態に関連して説明された技術に適用されてもよい。