(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バラ貨幣処理部は、バラ貨幣の入金を受け付けて装置内部に収納し、収納したバラ貨幣を前記精算装置への補充に利用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
前記貨幣管理装置は、前記精算装置の貨幣収納量に関する情報に基づいて、前記精算装置への補充用として払い出す貨幣の貨幣量を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
前記貨幣管理装置は、前記精算装置に収納する貨幣量として設定されている貨幣量と、前記精算装置に実際に収納されている貨幣量とに基づいて、前記精算装置への補充用として払い出す貨幣の貨幣量を決定することを特徴とする請求項5に記載の貨幣処理システム。
前記貨幣管理装置は、前記精算装置に収納する貨幣量として設定されている貨幣量から、前記精算装置に実際に収納されている貨幣量を差し引いた不足分の貨幣量を超えない範囲で、前記精算装置への補充用として払い出す貨幣の貨幣量を決定することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る貨幣管理装置、貨幣処理システム及び貨幣処理方法について詳細に説明する。本実施形態に係る貨幣処理システムは、商品やサービスを提供する店舗内で利用される。
【0026】
まず、本実施形態に係る貨幣処理システムの概要を説明すると、貨幣処理システムでは、店舗内で客と取り引きする際に精算に利用する精算装置で、貨幣が不足した場合に、貨幣管理装置から補充用の貨幣を出金して精算装置に補充することができる。店舗の要求や精算装置の利用態様等に応じて、補充用貨幣を構成するバラ貨幣と包装貨幣の内訳が貨幣管理装置で自動的に決定されるので、補充用貨幣の出金及び精算装置への補充を容易に行うことができる。また、バラ貨幣と包装貨幣の内訳を自動決定するための設定を変更したり、設定に基づいて自動決定されたバラ貨幣と包装貨幣の内訳を手動で変更したりすることも可能となっている。これにより、店舗での要求に柔軟に対応することができる。
【0027】
本実施形態では、装置外から受け付けた貨幣を装置内へ収納する処理を入金、装置内に収納していた貨幣を装置外へ払い出す処理を出金と記載する。また、紙幣と硬貨の両方を示す場合を貨幣、所定枚数のバラ硬貨を包装するなどして1つにまとめたものを包装硬貨、所定枚数のバラ紙幣を結束するなどして1つにまとめたものを束紙幣、包装硬貨と束紙幣の両方を示す場合を包装貨幣と記載する。
【0028】
図1は、本実施形態に係る貨幣処理システムの構成例を示すブロック図である。貨幣処理システムは、店舗内のレジで精算処理に利用する精算装置と、店舗内の貨幣を管理する貨幣管理装置40とによって構成される。
【0029】
精算装置は、客との取り引きで精算処理を行う際に入金処理及び出金処理を実行する装置で、装置内部に収納している貨幣の在高が管理されている貨幣処理装置である。精算装置の在高は、取引時に客が支払った貨幣を入金することにより増加し、客へ渡す釣銭を出金することにより減少する。例えば、客から受け取った貨幣を収納すると共に、POSレジスタ11に入力した商品の価格と、客から受け取った貨幣の金額とに基づいて、釣銭金額を計算して釣銭を払い出す釣銭機20が、精算装置として機能する。また、例えば、POSレジスタ12に入力した商品の価格及び客から受け取った貨幣の金額に基づいて、レジ係が、ドロア30への貨幣の収納及びドロア30からの釣銭の取り出しを行う場合には、
図1に破線で示したように、貨幣を入出金するためのドロア30及び該ドロア30の在高を管理するPOSレジスタ12が精算装置として機能する。精算装置は、店舗のレジで利用され、釣銭として利用する貨幣を収納する。店舗内には1台又は複数台の精算装置が設置される。
【0030】
貨幣管理装置40は、精算装置から回収した貨幣の入金処理、精算装置へ補充する補充用貨幣の出金処理、精算装置に収納されていた貨幣の両替処理等を行うための装置で、店舗のバックオフィスに設置して利用される。
【0031】
POSレジスタ11,12、釣銭機20、貨幣管理装置40は、LAN等のネットワーク50に接続されており、釣銭機20内に収納されている貨幣の在高を示す情報と、ドロア30内に収納されている貨幣の在高を示す情報とを貨幣管理装置40で利用できるようになっている。なお、各精算装置内の貨幣の在高を貨幣管理装置40で利用することができれば、貨幣処理システムの構成が
図1に示す態様に限定されるものではない。例えば、POSレジスタ11、12を有さない態様であってもよいし、貨幣の在高情報をネットワーク50以外の方法によってやり取りする態様であっても構わない。
【0032】
貨幣管理装置40で複数の精算装置内の貨幣の在高を管理するため、各精算装置には、管理番号が付与されている。
図1に示すように、各精算装置をPOSレジスタ11、12と組み合わせて利用する場合には、各POSレジスタを区別するためにPOSレジスタ11、12に付与されているレジ番号によって各精算装置を管理する。すなわち、レジ番号を各精算装置の管理番号として利用する。例えば、POSレジスタ11のレジ番号を貨幣管理装置40に入力すれば、このPOSレジスタ11と組み合わせて利用されている釣銭機20内の貨幣の在高を確認することができる。同様に、POSレジスタ12のレジ番号を入力すれば、このPOSレジスタ12と組み合わせて利用されているドロア30内の貨幣の在高を確認することができる。
【0033】
釣銭機20は、バラ紙幣の入金処理及び出金処理を行うバラ紙幣処理部21と、バラ硬貨の入金処理及び出金処理を行うバラ硬貨処理部22とを有している。精算処理時には、バラ紙幣処理部21が、客から受け取ったバラ紙幣の金種及び枚数を識別して装置内に収納して、バラ硬貨処理部22が、客から受け取ったバラ硬貨の金種及び枚数を識別して装置内に収納する入金処理を行う。そして、釣銭機20は、客が支払う商品の代金をPOSレジスタ11から取得して、客が支払うべき金額と、客から受け取ったバラ紙幣とバラ硬貨の合計金額とに基づいて釣銭金額を算出し、必要に応じて、バラ紙幣処理部21から釣銭紙幣を払い出してバラ硬貨処理部22から釣銭硬貨を払い出す出金処理を行う。釣銭機20では、装置内に収納されている貨幣の金種及び各金種の貨幣枚数を在高として管理している。入金処理及び出金処理による在高の変化も釣銭機20内で管理される。
【0034】
ドロア30の内部は複数の収納空間に区切られており、紙幣及び硬貨を各収納空間に金種別に収納できるようになっている。精算処理時には、レジ係が、商品代金及び客から受け取った貨幣の金額をPOSレジスタ12に入力して、客から受け取った貨幣をドロア30へ収納すると共に、必要に応じて、ドロア30から貨幣を取り出して釣銭として客に返す。入金処理や出金処理で変化した貨幣の在高はPOSレジスタ12内で管理されている。例えば、レジ係が、客が支払った貨幣の金種及び枚数をPOSレジスタ12に入力して、POSレジスタ12が客に返す釣銭の金種及び枚数を指定することにより、ドロア30内の貨幣の金種及び各金種の貨幣枚数を在高として管理することができる。また、例えば、ドロア30内部の各収納空間に、金種別に収納されている紙幣又は硬貨の枚数を検知する機構を設けて、ドロア30の貨幣の金種及び各金種の貨幣枚数を自動算出して在高として管理する態様であってもよい。ただし、ドロア30の在高については、精算処理時にドロア30に入出される貨幣金額に基づいて、ドロア30に収納されている貨幣の合計金額のみを在高として管理する態様であってもよい。この場合も、例えば、ドロア30内部の各収納空間に貨幣量を検知する機構を設けて、ドロア30内の貨幣の在高を自動算出する態様であってもよい。
【0035】
図2は、貨幣管理装置40の構成概略を示すブロック図である。貨幣管理装置40は、バラ紙幣処理部100、束紙幣処理部200、バラ硬貨処理部300、包装硬貨処理部400、制御部41、操作表示部42、記憶部43及び通信部44を有する。
【0036】
操作表示部42は、例えばタッチパネル式の液晶表示装置から成り、入金処理及び出金処理に関する情報の表示や、設定操作や指示操作に関する情報入力を受け付けるために利用される。制御部41は、操作表示部42で入金処理や出金処理を指示する操作が行われると、バラ紙幣処理部100、束紙幣処理部200、バラ硬貨処理部300及び包装硬貨処理部400を制御して、指示された処理を実行する。本実施形態に記載する各処理は、制御部41が、各部の機能及び動作を制御することにより実現される。記憶部43は、不揮発性の記憶装置で、制御部41が各部を制御するために必要なプログラムやデータの保存に利用される。通信部44は、ネットワーク50を介して、釣銭機20内の貨幣在高及びドロア30内の貨幣在高に係る情報を取得する機能を有する。
【0037】
バラ紙幣処理部100及び束紙幣処理部200は、左右に並べた状態で設置されている。バラ紙幣処理部100と束紙幣処理部200は内部で接続されており、バラ紙幣処理部100に収納している所定枚数(例えば100枚)のバラ紙幣を、装置外へ出さずにバラ紙幣処理部100から束紙幣処理部200へ移動して、束紙幣処理部200内で結束できるようになっている。
【0038】
また、バラ硬貨処理部300及び包装硬貨処理部400は、左右に並べた状態で設置されている。バラ硬貨処理部300と包装硬貨処理部400は内部で接続されており、バラ硬貨処理部300に収納している所定枚数(25枚、50枚等)のバラ硬貨を、装置外へ出さすにバラ硬貨処理部300から包装硬貨処理部400へ移動して、包装硬貨処理部400内で包装できるようになっている。
【0039】
包装貨幣とする貨幣枚数については金種毎に設定できるが、本実施形態では、100枚のバラ紙幣を結束したものを束紙幣、50枚のバラ硬貨を包装したものを包装硬貨として説明する。
【0040】
図3は、バラ紙幣処理部100の内部構成概略を示す模式図である。バラ紙幣処理部100では、バラ紙幣の入金処理及び出金処理を行うことができる。入金処理時には、入金するバラ紙幣をバラ紙幣入金口110に投入すると、バラ紙幣が1枚ずつ装置内に取り込まれてバラ紙幣搬送部150によって搬送される。バラ紙幣識別部140は、搬送されるバラ紙幣の金種、真偽、正損等を識別する。識別結果に応じて、入金できないバラ紙幣は、リジェクト紙幣として、バラ紙幣リジェクト口120へリジェクトされる。一方、入金可能なバラ紙幣は、複数のバラ紙幣収納部181〜184に金種別に分類して収納される。
【0041】
出金処理時には、操作表示部42で出金するよう指示されたバラ紙幣の金種及び枚数に基づいて、出金するバラ紙幣を、対応するバラ紙幣収納部181〜184から繰り出してバラ紙幣搬送部150によって搬送し、バラ紙幣出金口130から払い出す。また、制御部41が、出金するバラ紙幣の金種及び枚数を決定した場合にも、同様に出金処理が行われる。
【0042】
バラ紙幣カセット170は、バラ紙幣処理部100に着脱可能なカセット式の紙幣収納部である。例えば、バラ紙幣収納部181〜184からバラ紙幣を回収する際に、バラ紙幣収納部181〜184から繰り出したバラ紙幣をバラ紙幣カセット170収納して、バラ紙幣カセット170を、バラ紙幣処理部100から取り外して運ぶことができる。
【0043】
バラ紙幣移動部160は、バラ紙幣処理部100から束紙幣処理部200へバラ紙幣を移動する機能を有する。具体的には、バラ紙幣収納部181〜184から繰り出した100枚のバラ紙幣をバラ紙幣移動部160内に集積すると、バラ紙幣移動部160が、束状態の100枚のバラ紙幣を束紙幣処理部200内へ移動する。
【0044】
図4は、束紙幣処理部200の内部構成概略を示す模式図である。バラ紙幣移動部160が移動した束状態の100枚のバラ紙幣が紙幣結束部210で結束されて、束紙幣が作成される。紙幣結束部210で作成された束紙幣は、束紙幣出金口220から出金できるようになっている。また、紙幣結束部210で作成された束紙幣を、束紙幣搬送部230によって搬送して、束紙幣収納部251〜255に収納することも可能となっている。複数の束紙幣収納部251〜255には、束紙幣が金種別に収納されている。
【0045】
束紙幣の出金処理時には、操作表示部42で出金するよう指示された束紙幣の金種及び束数に基づいて、バラ紙幣処理部100から束紙幣処理部200へ移動した100枚のバラ紙幣から束紙幣を作成して出金することもできるし、束紙幣収納部251〜255から束紙幣を繰り出して出金することもできる。束紙幣収納部251〜255から束紙幣を出金する場合は、束紙幣収納部251〜255から繰り出した束紙幣を一時集積部240に一時的に集積した後、束紙幣出金口220から払い出すようになっている。また、制御部41が、出金する束紙幣の金種及び束数を決定した場合にも、同様に出金処理が行われる。
【0046】
図5は、バラ硬貨処理部300の内部構成概略を示す模式図である。バラ硬貨処理部300では、バラ硬貨の入金処理及び出金処理を行うことができる。入金処理時には、入金するバラ硬貨がバラ硬貨入金口310に投入されると、投入された全硬貨をバラ硬貨繰出部320に収納した後、バラ硬貨繰出部320が1枚ずつ繰り出した硬貨を、バラ硬貨選別部340によって搬送する。バラ硬貨識別部330は、搬送されるバラ硬貨の金種、真偽、正損等を識別する。バラ硬貨選別部340には、バラ硬貨出金口370と接続されたシュートが設けられており、バラ硬貨識別部330が入金できないと識別したバラ硬貨は、このシュートを介してバラ硬貨出金口370へリジェクトされる。一方、入金可能なバラ硬貨は、複数のバラ硬貨収納部351〜358に金種別に分類して収納される。バラ硬貨選別部340には、各バラ硬貨収納部351〜358と接続された複数のシュートが設けられており、バラ硬貨識別部330による識別結果に応じて、各バラ硬貨が、対応するシュートからバラ硬貨収納部351〜358へ収納されるようになっている。
【0047】
出金処理時には、操作表示部42で出金するよう指示されたバラ硬貨の金種及び枚数に基づいて、出金するバラ硬貨を、対応するバラ硬貨収納部351〜358から繰り出してバラ硬貨搬送部360によって搬送し、バラ硬貨出金口370から払い出す。また、制御部41が、出金するバラ硬貨の金種及び枚数を決定した場合にも、同様に出金処理が行われる。
【0048】
入金処理時にバラ硬貨をバラ硬貨選別部340へ1枚ずつ繰り出すバラ硬貨繰出部320と、出金処理時にバラ硬貨を1枚ずつバラ硬貨搬送部360へ繰り出すバラ硬貨収納部351〜358では、例えば、傾斜状態で回転する回転円盤を利用して硬貨の繰り出しを行う。
【0049】
オーバーフローボックス390は、バラ硬貨処理部300に着脱可能に設けられた箱形の硬貨収納部である。バラ硬貨収納部351〜358が満杯で硬貨を収納できなくなった場合に、収納できないバラ硬貨をオーバーフローボックス390へ収納できるようになっている。また、例えば、バラ硬貨収納部351〜358からバラ硬貨を回収する際に、バラ硬貨収納部351〜358から繰り出されたバラ硬貨をオーバーフローボックス390に収納して、オーバーフローボックス390をバラ硬貨処理部300から取り外して運ぶことができる。
【0050】
バラ硬貨移動部380は、バラ硬貨処理部300から包装硬貨処理部400へバラ硬貨を移動する機能を有する。具体的には、バラ硬貨収納部351〜358から繰り出した50枚のバラ硬貨を、バラ硬貨出金口370を経てバラ硬貨移動部380へ搬送して集積すると、バラ硬貨移動部380が、この50枚のバラ硬貨を包装硬貨処理部400内へ移動する。
【0051】
図6は、包装硬貨処理部400の内部構成概略を示す模式図である。バラ硬貨移動部380が移動した50枚のバラ硬貨が硬貨包装部410で包装されて、包装硬貨が作成される。硬貨包装部410で作成された包装硬貨は、包装硬貨搬送部420によって搬送されて包装硬貨収納部431〜436に収納される。
【0052】
複数の包装硬貨収納部431〜436のそれぞれには、包装硬貨が金種別に分類して収納されている。包装硬貨収納部431〜436は、装置前面側(図面左側)を装置背面側(図面右側)より低くした傾斜状態で設けられている。50枚のバラ硬貨を円柱状に包装した包装硬貨は、円柱軸を装置左右方向(図面表裏方向)と平行とする状態で、装置背面側から包装硬貨収納部431〜436へ収納される。収納された包装硬貨は、傾斜した包装硬貨収納部431〜436内を装置前面側へ移動する。包装硬貨収納部431〜436に収納されている包装硬貨は、装置前面側から1本ずつ取り出せるようになっている。
【0053】
包装硬貨の出金処理時には、操作表示部42で出金する包装硬貨の金種及び本数を指示すると、装置下部にある出金搬送部440が、対応する包装硬貨収納部431〜436の前面側から包装硬貨を取り出しながら上方へ移動して、包装硬貨出金口450から包装硬貨を払い出す。また、制御部41が、出金する包装硬貨の金種及び本数を決定した場合にも、同様に出金処理が行われる。
【0054】
貨幣管理装置40を起動すると、操作表示部42の画面上には、入金処理、出金処理、両替処理等を選択して実行するためのメインメニュー画面が表示される。例えば、店舗の営業時間終了後等に、各レジを担当するレジ係が、店舗内で精算装置として利用されている釣銭機20やドロア30から貨幣を回収する際には、回収した貨幣を持ったレジ係がバックオフィスへ移動する。そして、レジ係は、バックオフィスにある貨幣管理装置40のメインメニュー画面で入金処理を選択して、入金処理を実行する。入金処理では、操作表示部42を操作して、貨幣管理装置40にPOSレジスタ11、12のレジ番号(精算装置の管理番号)等の情報を入力してから、回収した貨幣をバラ紙幣処理部100及びバラ硬貨処理部300へ入金する。
【0055】
貨幣管理装置40は、POSレジスタ11、12及び釣銭機20と通信可能に接続されており、釣銭機20及びドロア30の在高を管理している。貨幣管理装置40へPOSレジスタ11、12のレジ番号等を入力してから、釣銭機20やドロア30から回収した貨幣の入金処理を行うことで、貨幣管理装置40では、精算装置ごとの回収貨幣の情報や在高を管理することができる。回収した貨幣の量は、釣銭機20及びドロア30内の在高が減少した分の貨幣の量に等しいので、貨幣管理装置40は、入金された回収貨幣の量を算出することで、釣銭機20及びドロア30内の在高を認識して管理することができる。
【0056】
また、例えば、店舗の営業時間中に釣銭として利用する貨幣が不足して、釣銭機20やドロア30に貨幣を補充する必要が生じた場合には、レジ係は、操作表示部42のメニュー画面で出金処理を選択して補充用貨幣の出金処理を実行する。出金処理では、紙幣を出金するか硬貨を出金するかを選択できるようになっている。
【0057】
釣銭用の紙幣が必要である場合は、バラ紙幣処理部100でバラ紙幣を出金する。一方、釣銭用の硬貨については、バラ状態で出金することが好ましい場合と、包装状態で出金することが好ましい場合がある。例えば、大量の硬貨を出金する際に、バラ硬貨より包装硬貨が好ましいとされる場合がある。また、例えば、バックオフィスからレジまでの距離が離れているため、運びやすいように包装硬貨が好ましいとされる場合がある。また、例えば、精算装置へ補充する際に包装を解いてバラす必要があるため、包装を解く手間を省けるようにバラ硬貨が望ましいとされる場合がある。
【0058】
貨幣管理装置40では、釣銭機20やドロア30で必要とする硬貨枚数や利用態様に応じて、補充用として出金するバラ硬貨と包装硬貨の内訳を、自動的に決定することもできるし、手動で指定することも可能となっている。以下では、釣銭として精算装置に補充する補充用の硬貨を出金する出金処理について説明する。
【0059】
硬貨の出金処理を開始すると、操作表示部42の画面上には、店舗内の各レジで利用されている各精算装置の硬貨の在高に関する情報が表示される。
図7は、硬貨在高情報の画面例を示す図である。
【0060】
硬貨在高情報の画面には、店舗内に設けられたレジに関するレジ情報と、各レジの精算装置に収納されている硬貨に関する硬貨情報とが表示される。具体的には、レジ情報として、各POSレジスタ11、12のレジ番号(精算装置の管理番号)と、各POSレジスタ11、12が設置されている売り場等を示すエリアと、各POSレジスタ11、12を担当しているレジ係を区別するための識別番号である店員IDとが表示される。
【0061】
また、硬貨情報として、各レジの釣銭準備金として設定されている硬貨の金種及び硬貨枚数を示す情報と、各レジの精算装置に現在収納されている硬貨の金種及び貨幣枚数を特定するための情報とが表示される。釣銭準備金とは、店舗の営業開始前に、釣銭用として各精算装置内に収納するよう設定されている貨幣の金種及び貨幣枚数である。釣銭準備金を構成する貨幣の金種及び枚数は、例えば、エリア毎又はレジ毎に設定される。
図7の例では、エリア毎に釣銭準備金が設定されており、エリアAとエリアBとでは釣銭準備金を構成する硬貨枚数が異なっている。
【0062】
図7に示す準備金枚数は、釣銭準備金として各レジの精算装置に収納される、各金種の硬貨枚数を示している。また、
図7に示す増減枚数は、準備金枚数に対する硬貨枚数の現在の増減の状況を示している。増減枚数の数値がマイナスの数値である場合は、釣銭準備金として設定されている硬貨枚数(図中の準備金枚数)に対して現在何枚不足しているかを示している。また、増減枚数の数値がプラスの数値である場合は、釣銭準備金として設定されている硬貨枚数(図中の準備金枚数)に対して現在何枚増加しているかを示している。これにより、準備金枚数と増減枚数とを加算して、現在の硬貨枚数(在高)を算出できるようになっている。なお、画面上に、増減枚数に代えて又は加えて、精算装置内に現在収納されている硬貨枚数を表示するよう設定することもできる。
【0063】
図7の例は、例えば、レジ番号「1」のPOSレジスタ11は、エリア「A」に設置されており、この画面を表示した出金処理時には、POSレジスタ11の担当者が店員ID「A01」のレジ係であることを示している。
【0064】
図1に示すようにPOSレジスタ11が設置されているレジで精算装置として利用されている釣銭機20では、
図7に示すように、店舗の営業開始前に、釣銭準備金として500円硬貨100枚、100円硬貨200枚、50円硬貨200枚、10円硬貨300枚、5円硬貨200枚、1円硬貨300枚を収納するよう設定されている。
【0065】
店舗の営業を開始して客との取り引きが行われると、釣銭機20を利用して、客から代金として受け取った硬貨の入金処理、釣銭として客へ返す硬貨の出金処理が行われる。
図7は、客との取り引きの結果、この画面を表示した出金処理時には、釣銭機20に収納されている500円硬貨の枚数が当初の100枚から22枚減少して、78枚となっていることを示している。他の金種についても同様に、営業開始前に収納されていた準備金枚数と、現時点での増減枚数とが示されている。
【0066】
各レジの釣銭準備金に関する情報は、貨幣管理装置40で管理されている。また、釣銭機20で行われた入金処理及び出金処理に関する情報は、釣銭機20又はPOSレジスタ11から貨幣管理装置40へ送信される。これにより、貨幣管理装置40では、釣銭機20内に現在収納されている各金種の硬貨枚数を在高として認識できるようになっている。なお、釣銭機20の在高に関する情報については、客との取り引きを行う度に、入出金された貨幣に関する情報を送受信して貨幣管理装置40で管理する態様であってもよいし、出金処理開始時に、貨幣管理装置40が、釣銭機20又はPOSレジスタ11から釣銭機20の在高情報を取得する態様であっても構わない。
【0067】
図7に示す画面でメインメニューボタンを押すとメインメニュー画面に戻る。また、自動払出ボタンを押すと自動払出処理を開始して、手動払出ボタンを押すと手動払出処理を開始するようになっている。
【0068】
自動払出ボタンを押して自動払出処理の実行を選択した場合には、画面上に、レジ番号、エリア及び店員IDの入力を求める画面が表示される。レジ係が、操作表示部42を操作して、これらの情報を入力すると、自動払出処理の処理画面が表示される。なお、入力を求める情報については、精算装置を特定できる範囲で設定変更できるようになっており、例えば、レジ番号又は店員IDのみを入力する設定とすることもできる。
【0069】
以下では、エリア「A」で、レジ番号「1」のPOSレジスタ11が設置されているレジを担当する店員ID「A01」のレジ係が、レジで精算装置として利用している釣銭機20に補充する硬貨を出金するものとして自動払出処理について説明する。
【0070】
図8は、自動払出処理の実行時に表示される画面例を示す図である。自動払出処理の画面では、レジ情報と、釣銭機20に収納されている硬貨の在高に関する情報と、釣銭機20に補充するために貨幣管理装置40から払い出す補充用硬貨に関する情報とが表示される。レジ情報として、レジ番号、エリア及び店員IDが表示される。また、硬貨在高に関する情報として、釣銭機20に収納する釣銭準備金として設定されている準備金枚数と、この準備金枚数からの現在の増減を示す増減枚数とが表示される。
【0071】
図8に示す補充棒金本数は、補充用として払い出す包装硬貨(棒金)の本数を示し、補充バラ硬貨枚数は、補充用として払い出すバラ硬貨の枚数を示している。補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数は、貨幣管理装置40から補充用硬貨として払い出されるバラ硬貨と包装硬貨の内訳を示す情報で、貨幣管理装置40の制御部41が、準備金枚数及び増減枚数、又は準備金枚数と在高枚数から算出した、準備金枚数に対する不足枚数に基づいて決定する。
【0072】
具体的には、貨幣管理装置40は、準備金枚数に対して不足している硬貨枚数を、なるべく多くの包装硬貨で払い出すように決定した包装硬貨の最大本数を補充棒金本数として、包装硬貨で払い出せない分の硬貨枚数をバラ硬貨枚数とする。言い換えれば、貨幣管理装置40は、包装硬貨を優先的に用いて、準備金枚数に対する硬貨枚数の不足分を減少させ、かつ、補充後に準備金枚数を超えない補充用包装硬貨の本数を補充棒金本数とする。
【0073】
そして、包装硬貨で払い出す硬貨枚数と合わせた硬貨枚数が、不足分の硬貨枚数と等しくなるように決定したバラ硬貨の枚数を補充バラ硬貨枚数とする。言い換えれば、包装用硬貨及びバラ硬貨を補充することで、釣銭機20に収納された硬貨枚数が準備金枚数と一致するように、補充バラ硬貨枚数を決定する。
【0074】
例えば、
図8の例では、500円硬貨の準備金枚数は100枚で、この準備金枚数に対して現在不足しているのは22枚である。50枚の500円硬貨が包装されている包装硬貨を1本払い出すと不足分の22枚を超えてしまうので、貨幣管理装置40は、補充棒金本数を0本と決定する。この結果、不足分の22枚全てをバラ硬貨で補充することになるので、貨幣管理装置40は、補充バラ硬貨枚数を22枚と決定する。
【0075】
また、100円硬貨の準備金枚数は200枚で、現在不足しているのは75枚である。このため、貨幣管理装置40は、50枚の100円硬貨が包装されている包装硬貨を払い出した際に、不足分の75枚を超えないように、補充棒金本数を1本と決定する。そして、1本の包装硬貨との合計枚数が不足分の75枚と一致するように、貨幣管理装置40は、補充バラ硬貨枚数を25枚(=75枚−50枚×1本)と決定する。10円硬貨、5円硬貨及び1円硬貨についても、それぞれなるべく多くの包装硬貨を含むように補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数が決定される。
【0076】
レジ係は、貨幣管理装置40が決定した補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数を画面上で確認する。そして、画面上の払出開始ボタンを押すと、貨幣管理装置40では、補充棒金本数分の包装硬貨と補充バラ硬貨枚数分のバラ硬貨の出金処理が開始される。具体的には、包装硬貨処理部400の包装硬貨出金口450から、各金種の補充棒金本数分の包装硬貨が払い出される。また、バラ硬貨処理部300のバラ硬貨出金口370から、各金種の補充バラ硬貨枚数分のバラ硬貨が払い出される。
【0077】
バラ硬貨の出金処理については、全てのバラ硬貨を金種混合状態でバラ硬貨出金口370へ払い出す設定とすることもできるし、1金種ずつ順に、金種別にバラ硬貨出金口370にバラ硬貨を払い出す設定とすることもできる。金種混合状態で払い出す設定では、各金種のバラ硬貨が連続してバラ硬貨出金口370へ払い出される。
【0078】
一方、1金種ずつ金種別に払い出す設定では、各金種のバラ硬貨の出金処理が順に行われる。例えば、500円のバラ硬貨22枚をバラ硬貨出金口370へ払い出した後、レジ係がバラ硬貨出金口370から500円硬貨を取り出して所定操作を行うと、続いて、100円硬貨の出金処理が開始され、100円のバラ硬貨25枚がバラ硬貨出金口370へ払い出される。こうして、出金処理を金種別に順に行って、バラ硬貨を1金種ずつ払い出す。
【0079】
なお、
図8では、準備金枚数と一致するように、補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数を決定する例を示したが、これについても設定により変更できるようになっている。例えば、準備金枚数を超えない範囲で、包装硬貨のみを払い出す設定とすることができる。この設定では、
図8で補充バラ硬貨枚数として示されている硬貨枚数が、補充後増減枚数として表示される。補充後増減枚数とは、補充棒金本数分の包装硬貨を精算装置に補充した後に、準備金枚数に対して何枚増減した状態になるかを示す情報である。準備金枚数を超えない範囲で包装硬貨のみを払い出す場合は、補充後増減枚数は、準備金枚数に対する補充後の不足枚数と等しくなる。
【0080】
補充後に準備金枚数を超えない範囲で包装硬貨のみを払い出す設定では、貨幣管理装置40は、500円硬貨の補充棒金本数を0本と決定するが、バラ硬貨の払い出しは行われないので、補充後も500円硬貨22枚が不足した状態が続く。このため、画面上では、500円硬貨の補充棒金本数が「0」、補充後増減枚数が「−22」と表示される。また、100円硬貨についても同様に決定され、補充棒金本数が「1」、補充後増減枚数が「−25」と表示される。他金種の硬貨についても同様に決定されて、補充棒金本数及び補充後増減枚数が表示される。この画面上で払出開始ボタンを押すと、バラ硬貨の出金は行われず、
図8に補充棒金本数として示す各金種の包装硬貨が出金されることになる。
【0081】
また、例えば、準備金枚数を超えることを許容して補充用硬貨の全てを包装硬貨で払い出して硬貨の不足を解消する設定とすることもできる。
図9は、釣銭準備金の硬貨枚数を超えることを許容して包装硬貨のみを払い出す自動払出処理の実行時に表示される画面例を示す図である。この設定でも、包装硬貨のみが払い出されるため、画面上には、
図8に示す補充バラ硬貨枚数に代えて、補充後増減枚数が表示される。準備金枚数を超えることを許容して補充用硬貨の全てを包装硬貨で払い出す場合は、補充後増減枚数は、準備金枚数に対する補充後の超過枚数と等しくなる。
【0082】
準備金枚数を超えることを許容して包装硬貨のみを払い出し、硬貨の不足を解消する設定では、例えば、準備金枚数の100枚に対して22枚不足している500円硬貨について、不足分を解消するため、貨幣管理装置40は、補充棒金本数を1本と決定する。22枚の不足に対して50枚の硬貨が補充されることになるので、補充後は準備金枚数を超えて28枚増加することになる。すなわち、準備金枚数に対して28枚超過することになる。
このため、
図9に示すように、500円の補充棒金本数が「1」、補充後増減枚数は「+28」と表示される。また、100円硬貨についても同様に決定され、補充棒金本数が「2」、補充後増減枚数が「+25」と表示される。他金種の硬貨についても同様に決定されて、補充棒金本数及び補充後増減枚数が表示される。この画面で払出開始ボタンを押すと、バラ硬貨の出金は行われず、
図9に補充棒金本数として示す各金種の包装硬貨が出金されることになる。この設定では、
図8に示す補充棒金本数に予備の1本を加えた本数分を補充棒金本数として、包装硬貨が出金される。
【0083】
なお、
図8及び
図9に示す画面で、払出開始ボタンを押さずにメインメニューボタンを押すと、硬貨の出金処理を行うことなくメインメニュー画面に戻る。同様に、払出開始ボタンを押さずに在高情報ボタンを押すと、硬貨の出金処理を行うことなく、
図7に示す硬貨在高情報の画面に戻る。また、
図8及び
図9に示す画面で、画面上に表示されている情報を確認して、貨幣管理装置40で自動決定された補充用硬貨の包装硬貨及びバラ硬貨の内訳を変更したいと考えた場合には、画面上の手動払出ボタンを押して、以下に説明する手動払出処理を実行することができる。
【0084】
図7に示す硬貨在高情報の画面で、手動払出ボタンを押して手動払出処理の実行を選択した場合には、自動払出処理の場合と同様に、画面上に、レジ番号、エリア及び店員IDの入力を求める画面が表示される。レジ係が、操作表示部42を操作して、これらの情報を入力すると手動払出処理の処理画面が表示される。なお、入力を求める情報については、精算装置を特定できる範囲で設定変更できるようになっており、例えば、レジ番号又は店員IDのみを入力する設定とすることもできる。
【0085】
エリア「A」で、レジ番号「1」のPOSレジスタ11が設置されているレジを担当する店員ID「A01」のレジ係が、
図7、
図8又は
図9に示す手動払出ボタンを押すと、操作表示部42の画面上には、手動払出処理の処理画面が表示される。
【0086】
図10は、手動払出処理の実行時に表示される画面例を示す図である。手動払出処理の処理画面では、レジ情報として、レジ番号、エリア及び店員IDが表示される。また、在高情報として、釣銭機20に収納する釣銭準備金として設定された各金種の硬貨枚数を示す準備金枚数と、準備金枚数に対する硬貨枚数の増減を示す増減枚数とが表示される。
【0087】
また、画面上には、増減枚数の下側に、棒金上限本数及び補充棒金本数が表示される。棒金上限本数は、不足分の硬貨枚数を超えない範囲で釣銭機20に補充可能な包装硬貨の最大本数で、貨幣管理装置40によって自動決定される。一方、補充棒金本数は、釣銭機20に補充する包装硬貨の本数で、レジ係が手入力する。
【0088】
画面上には、補充棒金本数の下側に、バラ硬貨上限枚数及び補充バラ硬貨枚数が表示される。バラ硬貨上限枚数は、包装硬貨と合わせた硬貨枚数が、不足分の硬貨枚数と等しくなるように、貨幣管理装置40が自動決定したバラ硬貨の硬貨枚数である。補充棒金本数が手入力されていない状態では、棒金上限本数に基づいてバラ硬貨上限枚数が決定され、補充棒金本数が手入力されると、手入力された本数に基づいてバラ硬貨上限枚数の表示が更新される。一方、補充バラ硬貨枚数は、釣銭機20に補充するバラ硬貨の硬貨枚数で、レジ係が手入力する。
【0089】
画面上には、補充バラ硬貨枚数の下側に、補充後増減枚数が表示される。補充後増減枚数は、包装硬貨及びバラ硬貨を釣銭機20に補充した後に、準備金枚数に対する硬貨枚数の増減がどのような状態になるかを示す情報である。補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数が手入力されていない状態では、棒金上限枚数及びバラ硬貨上限枚数に基づいて決定されるので、補充後増減枚数は0枚となる。補充棒金本数が手入力されると、入力された本数に基づいて補充後増減枚数の表示が更新される。同様に、補充バラ硬貨枚数が手入力されると、入力された枚数に基づいて補充後増減枚数の表示が更新される。
【0090】
例えば、500円硬貨は、準備金枚数の100枚に対して22枚不足している。貨幣管理装置40は、
図8に示す自動払出処理の場合と同様に、釣銭準備金に対して不足している硬貨枚数を、なるべく多くの包装硬貨で払い出すように決定した包装硬貨の最大本数を決定して、これを棒金上限本数とする。すなわち、包装硬貨を優先的に用いて、準備金枚数に対する硬貨枚数の不足分を減少させ、かつ、補充後に準備金枚数を超えない補充用包装硬貨の本数を補充棒金本数とする。そして、包装硬貨で払い出す硬貨枚数と合わせた硬貨枚数が、不足分の硬貨枚数と等しくなるように決定したバラ硬貨の枚数をバラ硬貨上限枚数とする。このため、
図10に示すように、500円硬貨の棒金上限本数は0本と決定され、バラ硬貨上限枚数が22枚と決定される。同様に、100円硬貨については、棒金上限本数が1本、バラ硬貨上限枚数が25枚と決定される。他金種の硬貨についても同様に、なるべく多くの包装硬貨と、なるべく少ないバラ硬貨との組み合わせで不足分の硬貨枚数と同一枚数となるように、棒金上限本数及びバラ硬貨上限枚数が決定される。
【0091】
レジ係は、画面上に表示された棒金上限本数及びバラ硬貨上限枚数を参考にしながら、操作表示部42を操作して、釣銭機20に補充したい各金種の包装硬貨の本数を、画面上の補充棒金本数の欄に手入力する。また、釣銭機20に補充したい各金種のバラ硬貨の硬貨枚数を、画面上の補充バラ硬貨枚数の欄に手入力する。補充棒金本数として、棒金上限本数と異なる本数が入力されると、貨幣管理装置40は、入力された本数に基づいて補充バラ硬貨枚数の表示を更新する。また、補充バラ硬貨枚数として、バラ硬貨上限枚数と異なる硬貨枚数が入力されると、貨幣管理装置40は、入力された硬貨枚数に応じて補充後増減枚数の表示を更新する。
【0092】
図10は、釣銭機20に補充する10円硬貨の包装硬貨の本数を入力するために、10円硬貨の補充棒金本数の欄を選択した状態を示している。10円硬貨、5円硬貨及び1円硬貨の列の情報から分かるように、補充する包装硬貨及びバラ硬貨に関する情報を手入力する前は、画面上の補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数の欄は空欄となっている。
【0093】
例えば、500円硬貨については、準備金枚数の100枚に対して22枚が不足しているので、手動払出処理を開始した際には、棒金上限本数が0本、バラ硬貨上限枚数が22枚、補充後増減枚数が0枚と表示される。レジ係が、操作表示部42を操作して、補充棒金本数の欄に0本、補充バラ硬貨枚数の欄に20枚と入力すると、22枚の不足分に対して20枚のバラ硬貨が補充されることになり、補充後も準備金枚数に対して2枚不足することになるので、500円硬貨の補充後増減枚数の表示が0枚から−2枚に更新される。
【0094】
また、100円硬貨については、準備金枚数の200枚に対して75枚が不足しているので、棒金上限本数は1本、バラ硬貨上限枚数は25枚と表示される。また、100円硬貨の補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数を入力していない状態では、補充後増減枚数が0枚と表示される。レジ係が、操作表示部42を操作して、補充棒金本数の欄に1本、補充バラ硬貨枚数の欄に0枚と入力すると、75枚の不足分に対して50枚のバラ硬貨が補充されることになり、補充後も準備金枚数に対して25枚のバラ硬貨が不足することになるので、100円硬貨の補充後増減枚数の表示が0枚から−25枚に更新される。
【0095】
50円硬貨については、準備金枚数の200枚に対して130枚が不足しているので、手動払出処理を開始した際には、棒金上限本数が2本、バラ硬貨上限枚数が30枚、補充後増減枚数が0枚と表示される。この状態で、レジ係が操作表示部42を操作して、補充棒金本数の欄に1本と入力すると、貨幣管理装置40は、入力された補充棒金本数に基づいて、バラ硬貨上限枚数を更新する。具体的には、棒金上限本数2本に対応して30枚(=130枚−50枚×2本)と表示していたバラ硬貨上限枚数の表示を、手入力された補充棒金本数1本に対応して80枚(=130枚−50枚×1本)の表示に更新する。続いて、レジ係が、補充バラ硬貨枚数の欄に0枚と入力すると、130枚の不足分に対して包装硬貨1本分50枚が補充されることになり、補充後も準備金枚数に対して80枚不足することになるので、50円硬貨の補充後増減枚数の表示が0枚から−80枚に更新される。
【0096】
10円硬貨については、準備金枚数の300枚に対して210枚が不足しているので、手動払出処理を開始した際には、棒金上限本数が4本、バラ硬貨上限枚数が10枚、補充後増減枚数が0枚と表示される。この状態で、レジ係が、操作表示部42を操作して、補充棒金本数の欄に4本と入力した場合は、バラ硬貨上限枚数の表示は10枚のままとなる。これに対して、例えば、補充棒金本数の欄に2本と入力した場合には、包装硬貨2本分100枚との合計枚数が、不足分の210枚と一致するように、バラ硬貨上限枚数が再計算され、バラ硬貨上限枚数の表示が10枚の表示から110枚に更新される。
【0097】
貨幣管理装置40で手動払出処理を行う際には、補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数として任意の数値を入力することができるが、補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数として入力できる範囲を所定範囲に制限することもできる。
【0098】
例えば、補充後に釣銭機20に収納される硬貨枚数が、釣銭機20に収納可能な硬貨枚数として設定されているフル枚数を超えないように、金種毎に上限枚数を設定する。この設定では、入力した補充棒金本数分の包装硬貨と、入力した補充バラ硬貨枚数分のバラ硬貨とを釣銭機20に補充したときに、補充後の釣銭機20に収納された硬貨枚数がフル枚数を超えない範囲で、補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数を入力することができる。
【0099】
また、例えば、補充後に釣銭機20に収納される硬貨枚数が、準備金枚数を超えないように、金種毎に上限枚数を設定する。具体的には、例えば
図10に示す10円硬貨については、上限枚数が準備金枚数と同じ300枚と設定される。この場合、補充できる10円硬貨の硬貨枚数は、不足分と同じ210枚となる。このため、補充する包装硬貨に含まれるバラ硬貨の硬貨枚数が210枚を超えない0〜4本の範囲で補充棒金本数を入力することができる。すなわち、
図10の例では、貨幣管理装置40で自動決定された棒金上限本数の4本を超えない範囲で、補充棒金本数を入力することができる。また、入力した補充棒金本数分の包装硬貨に含まれるバラ硬貨枚数との合計が210枚を超えない範囲で、補充バラ硬貨枚数を入力することができる。例えば、補充棒金本数を0本と入力した場合は、0〜210枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することが可能であり、補充棒金本数を1本と入力した場合には、0〜160枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することができる。また、補充棒金本数を棒金上限本数の4本と入力した場合には、0〜10枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することができる。
【0100】
また、例えば、準備金枚数に、包装硬貨1本分のバラ硬貨枚数50枚を加算して上限枚数として設定することもできる。具体的には、例えば
図10に示す10円硬貨については、上限枚数が、準備金枚数の300枚に包装硬貨1本分50枚を加算した350枚と設定される。この場合、補充できる10円硬貨の硬貨枚数は、不足分の210枚に50枚を加算した260枚となる。このため、補充する包装硬貨の硬貨枚数が260枚を超えない0〜5本の範囲で補充棒金本数を入力することができる。すなわち、
図10の例では、貨幣管理装置40で自動決定された棒金上限本数の4本を超える補充棒金本数を入力することができる。具体的には、棒金上限本数の4本に予備の1本を加えた0〜5本の範囲で、補充棒金本数を入力することができる。また、入力した補充棒金本数分の包装硬貨との合計が260枚を超えない範囲で、補充バラ硬貨枚数を入力することができる。例えば、補充棒金本数を0本と入力した場合は、0〜260枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することが可能であり、補充棒金本数を1本と入力した場合には、0〜210枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することができる。また、補充棒金本数を、棒金上限本数の4本と入力した場合には、0〜60枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することができる。また、補充棒金本数を、棒金上限本数を超えて予備の1本を加えた5本と入力した場合には、0〜10枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することができる。
【0101】
また、例えば、上限枚数を準備金枚数と同一にしておいて、補充棒金本数についてのみ、棒金上限枚数を1本だけ超えることを許容する設定とすることもできる。具体的には、例えば、
図10に示す棒金上限本数4本の10円硬貨について、棒金上限本数の4本に予備の1本を加えた0〜5本の範囲で補充棒金本数の入力を許容する。この設定では、補充棒金本数を0本と入力した場合は、0〜210枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することが可能であり、補充棒金本数を1本と入力した場合には、0〜160枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することができる。また、補充棒金本数を、棒金上限本数の4本と入力した場合には、0〜10枚の範囲で補充バラ硬貨枚数を入力することができる。また、補充棒金本数を、棒金上限本数を超えて予備の1本を加えた5本と入力した場合には、補充する包装硬貨に含まれるバラ硬貨の硬貨枚数だけで250枚となって不足分の210枚を超えるので、補充バラ硬貨枚数として0枚しか入力できず、補充後増減枚数は+40と表示される。
【0102】
なお、貨幣管理装置40で、補充棒金本数及び補充バラ硬貨枚数として入力可能な数値範囲を制限する場合は、設定範囲を超える数値が入力されると、貨幣管理装置40が所定処理を実行する。例えば、設定範囲を超える値が入力されると、貨幣管理装置40は、設定範囲と、この範囲内の数値を入力するよう指示する情報とを画面上に表示してレジ係に警告する。また、例えば、貨幣管理装置40は、設定範囲を超える入力値を自動的に上限値に変更すると共に、入力値を設定範囲の上限値に変更したことを通知する情報を画面上にする。
【0103】
貨幣管理装置40では、メインメニュー画面で両替処理を選択して、貨幣の両替を行うことも可能となっている。例えば、店舗の営業時間中に、レジで釣銭として利用する貨幣が不足した場合に、レジ係は、担当するレジの釣銭機20やドロア30から取り出した貨幣を持ってバックオフィスへ移動する。そして、貨幣管理装置40にレジ番号、エリア、店員ID等の情報を入力した後、持ってきた貨幣を両替する両替処理を実行する。両替処理を終えたレジ係は、レジへ戻って、両替後の貨幣をレジの釣銭機20やドロア30に収納する。
【0104】
高額金種の紙幣を低額金種の紙幣へ両替する場合には、貨幣管理装置40のバラ紙幣処理部100へ高額金種のバラ紙幣を入金して、両替後のバラ紙幣の金種を指定する。金種指定の操作を受け付けた貨幣管理装置40は、高額金種のバラ紙幣の金額分を、指定された低額金種のバラ紙幣複数枚で払い出す。両替後のバラ紙幣の金種については、一金種を指定することもできるし、複数金種を指定することもできる。
【0105】
紙幣を硬貨に両替する場合には、バラ紙幣処理部100へバラ紙幣を入金して、両替後の硬貨の金種を指定する。また、硬貨を硬貨に両替する場合には、バラ硬貨処理部300へバラ硬貨を入金して、両替後の硬貨の金種を指定する。
【0106】
貨幣管理装置40で硬貨への両替を行う際には、両替後の硬貨を、バラ硬貨のみで払い出すこともできるし、包装硬貨のみで払い出すこともできるし、バラ硬貨と包装硬貨を組み合わせて払い出すこともできる。また、両替後の硬貨の金種については、一金種を指定することもできるし、複数金種を指定することもできる。
【0107】
例えば、バラ紙幣の一万円券を入金して硬貨へ両替する場合と、500円硬貨20枚を入金して硬貨へ両替する場合とで、同じ両替処理が行われることになる。バラ紙幣又はバラ硬貨で一万円分の貨幣を入金した後、両替後の金種として50円硬貨を指定すると、貨幣管理装置40は、両替後の硬貨として、50円硬貨の包装硬貨4本を払い出すことを示す情報を、操作表示部42の画面上に表示する。この画面上で、全てを包装硬貨で払い出す包装硬貨4本への両替を選択することもできるし、全てをバラ硬貨で払い出すバラ硬貨200枚への両替を選択することもできる。また、例えば、包装硬貨3本とバラ硬貨50枚というように、包装硬貨の本数又はバラ硬貨の枚数を手入力することによりバラ硬貨と包装硬貨の内訳を指定して、包装硬貨及びバラ硬貨への両替を選択することもできる。選択内容に応じて、両替後の包装硬貨は包装硬貨処理部400から払い出され、バラ硬貨はバラ硬貨処理部300から払い出される。
【0108】
また、例えば、バラ紙幣又はバラ硬貨で一万円分の貨幣を入金した後、両替後の金種として50円硬貨及び10円硬貨の2金種を指定すると、貨幣管理装置40は、入金金額の半分を50円硬貨、残り半分を10円硬貨に両替して、50円硬貨の包装硬貨2本と、10円硬貨の包装硬貨10本とを払い出すことを示す情報を、操作表示部42の画面上に表示する。この場合も、各金種の硬貨について、包装硬貨のみへの両替、バラ硬貨のみへの両替、包装硬貨及びバラ硬貨への両替のいずれかを選択することができる。包装硬貨及びバラ硬貨に両替する場合は、各金種について、包装硬貨の本数又はバラ硬貨の枚数を入力することによりバラ硬貨と包装硬貨の内訳を指定することができる。また、画面上で、7500円分を50円硬貨に両替して、2500円分を10円硬貨に両替するというように、各金種の両替金額の割合を変更することもできる。
【0109】
両替後の貨幣として複数金種が指定された場合に各金種の貨幣を何枚にするかについては、両替する金額と指定された金種に応じて、出金する各金種の貨幣の組み合わせを予め設定できるようになっている。
【0110】
貨幣管理装置40で両替処理を行う際には、両替処理用に入金した貨幣金額の一部を、レジから回収した貨幣として、両替処理ではなく、そのまま貨幣管理装置40へ入金する入金処理で処理することができる。また、両替処理用に入金した貨幣金額の一部を返却させることも可能となっている。例えば、両替処理用に一万円券を入金した後、5千円分を両替して、残り5千円分をレジから回収した貨幣として入金処理で貨幣管理装置40へ入金するというように、両替したい金額を指定することができる。同様に、例えば、金種や金額の詳細を確認せずにドロア30から適当に取り出した複数のバラ硬貨をバラ硬貨処理部300へ投入した結果、合計金額が5400円であった場合に、5千円分を両替処理で処理して、400円分を、レジから回収した貨幣として入金処理で貨幣管理装置40へ入金することができる。また、バラ硬貨処理部300へ投入した5400円のうち、5千円分を両替処理で処理して400円分を返却するように指定すれば、バラ硬貨出金口370から400円分の硬貨を返却させることもできる。この場合、レジ係は、返却させたバラ硬貨及び両替後のバラ硬貨をレジの精算装置へ戻す。なお、両替金額を指定した後は上述したように両替処理が行われる。
【0111】
本実施形態では、貨幣管理装置40が、バラ紙幣処理部100、束紙幣処理部200、バラ硬貨処理部300及び包装硬貨処理部400を含む態様を示したが、貨幣管理装置40では貨幣の管理のみを行って、貨幣管理装置40と別に、バラ紙幣処理部100、束紙幣処理部200、バラ硬貨処理部300及び包装硬貨処理部400を含む貨幣処理装置を設ける態様であっても構わない。
【0112】
また、本実施形態では、貨幣管理装置40で出金処理及び両替処理を行う際に、バラ硬貨よりも包装硬貨を優先して、なるべく多くの硬貨を包装硬貨で出金するよう設定した場合を示したが、包装硬貨による出金を優先するか、バラ硬貨による出金を優先するかについては、設定により変更できるようになっている。バラ硬貨を優先する設定とした場合には、全ての硬貨をバラ硬貨で払い出すように自動決定されるが、上述したように、バラ硬貨と包装硬貨の内訳を手動で変更することができる。また、この優先度は、精算装置毎に設定できるようになっている。例えば、出金処理時に入力されたレジ番号等に基づいて精算装置の種類を判定して、釣銭機20に補充する硬貨の出金処理ではバラ硬貨を優先し、ドロア30に補充する硬貨の出金処理では包装硬貨を優先するように設定する。これにより、包装硬貨をそのまま収納できるドロア30の補充用硬貨については包装硬貨を優先して出金して、包装硬貨の包装を解いてバラ硬貨にして収納する必要がある釣銭機20の補充用硬貨についてはバラ硬貨を優先して出金することができる。また、例えば、出金処理時に入力されたエリア情報等に基づいて、精算装置が設置されているエリアを判定して、貨幣管理装置40が設置されているバックオフィスから精算装置が設置されているレジまでの距離が遠い場合には、硬貨を運びやすいように包装硬貨を優先する設定として、距離が近い場合にはバラ硬貨を優先する設定とする。精算装置における硬貨の利用態様や収納態様、貨幣管理装置40で出金した硬貨を精算装置へ運ぶ際の距離等に応じて、バラ硬貨と包装硬貨の優先度を設定すれば、貨幣管理装置40で出金処理及び両替処理を行う際に、優先度に基づいて処理が実行されるので、レジ係による処理負担を軽減することができる。
【0113】
上述してきたように、本実施形態に係る貨幣管理装置40では、釣銭用又は両替用として硬貨を出金する場合に、バラ硬貨と包装硬貨のいずれを優先するかを設定することができる。例えば、なるべく多くの硬貨を包装硬貨で出金するように設定しておいて、出金する硬貨に関する情報を確認する画面上で、出金する硬貨の一部又は全部をバラ硬貨に変更する指示を受け付けることができる。また、例えば、全ての硬貨をバラ硬貨で出金するよう設定しておいて、出金する硬貨に関する情報を確認する画面上で、出金する硬貨の一部又は全部を包装硬貨に変更する指示を受け付けることができる。これにより、店舗で利用しやすい態様で、店舗で許容された設定に基づいて必要な量の硬貨を出金することができる。