特許第6706119号(P6706119)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706119
(24)【登録日】2020年5月19日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】外壁構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/56 20060101AFI20200525BHJP
【FI】
   E04B2/56 622J
   E04B2/56 601A
   E04B2/56 641Z
   E04B2/56 622K
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-66199(P2016-66199)
(22)【出願日】2016年3月29日
(65)【公開番号】特開2017-179790(P2017-179790A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2019年1月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】503367376
【氏名又は名称】ケイミュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
(74)【代理人】
【識別番号】100155745
【弁理士】
【氏名又は名称】水尻 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100143465
【弁理士】
【氏名又は名称】竹尾 由重
(74)【代理人】
【識別番号】100155756
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 武
(74)【代理人】
【識別番号】100161883
【弁理士】
【氏名又は名称】北出 英敏
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162248
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 豊
(72)【発明者】
【氏名】山田 智弘
(72)【発明者】
【氏名】阿部 功
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−229637(JP,A)
【文献】 特開2010−007446(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3001457(JP,U)
【文献】 実開昭63−177530(JP,U)
【文献】 実開昭63−085748(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3169899(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/56 − 2/70
E04F 13/02 −13/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列する一対の外壁材が壁下地に取り付けられた外壁構造であって、
前記一対の外壁材のうちの一方の外壁材における他方の外壁材側の端部が前記壁下地に対して並列方向に相対移動するのを規制する、規制手段を備え
前記規制手段は、前記壁下地に固定され、前記一方の外壁材を支持する支持部材と、前記一方の外壁材の裏面に、前記支持部材側に突出するように固定された突出部材と、を有し、前記突出部材が前記支持部材に干渉することで前記相対移動を規制することを特徴とする外壁構造。
【請求項2】
前記支持部材は、並列方向に間隔をあけて設けられ、それぞれ前記一方の外壁材側に延びる一対の延出片を有する一方、前記突出部材は、並列方向に間隔をあけて設けられ、それぞれ前記壁下地側に突出する一対の突出片を有し、該一対の突出片が前記一対の延出片の並列方向両側に位置することを特徴とする請求項1に記載の外壁構造。
【請求項3】
前記一対の外壁材は、突き付け接合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外壁構造
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、隣接する外壁材の間にシーリング等の目地材を設けずに両外壁材を突き付けて接合する外壁構造が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−299194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の外壁構造では、外壁材が収縮すると、隣接する外壁材との間隔が拡張するため、外観上好ましくない。一方、外壁材が膨張すると、隣接する外壁材に圧接し、外壁材が変形する虞がある。
【0005】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、隣接する外壁材が突き付けて接合された外壁構造において、これら外壁材の膨張収縮を抑制することが可能な外壁構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成とする。
【0007】
本発明の外壁構造は、並列する一対の外壁材が壁下地に取り付けられたものであって、前記一対の外壁材のうちの一方の外壁材における他方の外壁材側の端部が前記壁下地に対して並列方向に相対移動するのを規制する規制手段を備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記規制手段は、前記壁下地に固定され、前記一方の外壁材を支持する支持部材と、前記一方の外壁材の裏面に、前記支持部材側に突出するように固定された突出部材と、を有し、前記突出部材が前記支持部材に干渉することで前記相対移動を規制することが好ましい。
【0009】
また、前記支持部材は、並列方向に間隔をあけて設けられ、それぞれ前記一方の外壁材側に延びる一対の延出片を有する一方、前記突出部材は、並列方向に間隔をあけて設けられ、それぞれ前記壁下地側に突出する一対の突出片を有し、該一対の突出片が前記一対の延出片の並列方向両側に位置することが好ましい。
【0010】
また、前記一対の外壁材は、突き付け接合されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の外壁構造では、一方の外壁材における他方の外壁材側の端部が壁下地に対して相対移動するのが規制手段によって規制されるので、一方の外壁材の収縮・膨張を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本発明の一実施形態の外壁構造の出隅付近の横断面図である。
図2図2Aは本発明の一実施形態の支持部材を前斜め上方から視た斜視図である。図2Bは本発明の一実施形態の支持部材を後斜め上方から視た斜視図である。
図3図3Aは本発明の一実施形態の突出部材を外装材に固定した状態の斜視図である。図3Bは本発明の一実施形態の突出部材に支持部材を取り付けた状態の斜視図である。
図4図4は本発明の一実施形態の外壁構造の正面図である。
図5図5図4のV−V線断面図である。
図6図6は本発明の一実施形態の外壁構造の出隅付近を斜め上方から視た斜視図である。
図7図7は本発明の一実施形態の外壁構造の出隅付近を斜め上方から視た斜視図である。
図8図8Aは本発明の一実施形態の変形例の突出部材を外壁材に固定した状態の斜視図である。図8Bは本発明の一実施形態の変形例の外壁構造の出隅付近の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0014】
本実施形態では、本発明の外壁構造を建物の出隅部に適用した例について説明する。図1は、本発明の外壁構造が適用された建物の出隅部の横断面図である。以下、図1における上側、下側、右側及び左側をそれぞれ「後側」、「前側」、「右側」及び「左側」とし、それぞれを矢印B、矢印F、矢印R及び矢印Lで示し、さらに、図1における紙面手前側及び奥側をそれぞれ「上側」及び「下側」とする。
【0015】
本実施形態の外壁構造では、柱111の前側においては、左右方向に複数の外壁材が並び、また、上下方向にも複数の外壁材が並ぶ。また、柱111の右側または左側においては、前後方向に複数の外壁材が並び、また、上下方向にも複数の外壁材が並んでおり、柱111の前側と同じ構造である。したがって、以下においては、柱111の前側における構造について説明する。
【0016】
外壁構造1は、図1に示すように、壁下地11と、この壁下地11に取り付けられた複数の外壁材12と、を備える。これら外壁材12のうち出隅部の角部を形成する外壁材12が出隅材13である。出隅材13は、図1に示すように、断面視略L字状をなし、四角柱状の柱111の屋外に面する側面を覆うように形成される。出隅材13は、柱111の前側面を覆う前壁部131と、柱111の右側面を覆う側壁部132と、を有する。そして、前壁部131の左側及び側壁部132の後側にそれぞれ隣接するようにサイディング材16が壁下地11に取り付けられる。サイディング材16は、柱111に固定される支持部材2を介して壁下地11に取り付けられる。
【0017】
支持部材2は、図2Aに示すように、支持部材2の後壁を構成する固定部21と、支持部材2の左右の側壁を構成する一対の延出片22と、を有する。
【0018】
図2Bには支持部材2を後方からみた図を示す。固定部21は、図2Bに示すように、上部を構成する第1後壁部211と、下端部を構成する第2後壁部212と、第1後壁部211と第2後壁部212との間に形成される開口213と、を有する。
【0019】
第1後壁部211は、左右方向に対向する一対の延出片22の上部に架け渡されている。第1後壁部211には、ネジや釘等の固定具が差し込まれる固定用孔211aが形成される。固定用孔211aは、第1後壁部211を厚み方向に貫通する。本実施形態の第1後壁部211には、6個の固定用孔211aが形成されるが、その数は限定されない。
【0020】
第2後壁部212は、左右方向に対向する一対の延出片22の下端部に架け渡されている。第2後壁部212には、前方へ突出するリブ212aが形成される。
【0021】
延出片22は、固定部21の左右方向の一方側の端部(本実施形態では右側端部)から前方に延びる第1延出片221を有する。延出片22は、固定部21の左右方向の他方側の端部(本実施形態では左側端部)から前方に延びる第2延出片222を有する。
【0022】
第1延出片221は、第1側壁部221aと、第1側壁部221aに設けられる第1フランジ221bと、を有する。第1側壁部221aには、その中間部に固定部21の開口213と連続する開口221cが形成される。第1フランジ221bは、第1側壁部221aの前端部から右方向に突出する。第1フランジ221bは、上部と下部の2か所に設けられる。
【0023】
第2延出片222は、第2側壁部222aと、第2側壁部222aに設けられる第2フランジ222bと、を有する。第2側壁部222aには、その中間部に固定部21の開口213と連続する開口222cが形成される。第2フランジ222bは、第2側壁部222aの前端部から左方向に突出する。第2フランジ222bは、上部と下部の2か所に設けられる。
【0024】
支持部材2は、図2Aに示すように、第1延出片221と第2延出片222との間に配置される支持部23を有する。支持部23は、第1後壁部211に設けられる基部231を有する。基部231は、第1後壁部211の下端部から前方に延びる。また、基部231には、孔235が形成される。本実施形態の基部231では、孔235は、切り起こし孔235である。切り起こし孔235は、第1延出片221側に形成される第1切り起こし孔235aと、第2延出片222側に形成される第2切り起こし孔235bと、を有する。第1切り起こし孔235aおよび第2切り起こし孔235bは、互いに同一形状であって、上方から視て(以下、平面視とする。)略矩形状となっている。
【0025】
支持部23は、第1切り起こし孔235aの前縁部から下方に突出する第1支持片232を有する。第1支持片232は、基部231の一部分に、第1切り起こし孔235aの前縁以外の周縁に沿った形状の切り込みを入れ、その部分を下方に折り曲げることで形成される。ここで、第1切り起こし孔235aは、第1支持片232を切り起こすことで形成される。
【0026】
支持部23は、第2切り起こし孔235bの前縁部から下方に突出する第2支持片233を有する。第2支持片233は、基部231の一部分に、第2切り起こし孔235bの前縁以外の周縁に沿った形状の切り込みを入れ、その部分を下方に折り曲げることで形成される。ここで、第2切り起こし孔235bは、第2支持片233を切り起こすことで形成される。
【0027】
支持部23は、基部231の前端部から前斜め上方に突出する第3支持片234を有する。第3支持片234には、その左右方向の中央部分に窪み234aが形成される。
【0028】
支持部材2は、金属製であり、金属板をプレス加工により成形することで形成される。支持部材2は、金属製であることにより一定以上の剛性を有する。
【0029】
図3A図3Bには、サイディング材16を後方からみた図を示す。図3Aに示すように、サイディング材16の裏面における上記支持部材2に対応する箇所には、該支持部材2と係合する突出部材3が固定されている。より具体的には、突出部材3は、サイディング材16の裏面上端部の左右方向の一方側の端部に固定される。突出部材3は、サイディング材16に固定される固定部31を有する。
【0030】
固定部31は、図3Aに示すように、略矩形板状となっている。固定部31では、図3Bに示すように、その左右方向の長さが、支持部材2の第1延出片221の前端部から第2延出片222の前端部までの長さよりも僅かに短い。固定部31では、その上下方向の長さが、支持部材2の支持部23から延出片22の下端までの距離と同じである。なお、固定部31の上下寸法は、支持部材2の支持部23から延出片22の下端までの距離よりも大きくてもよい。本実施形態では、固定部31の表面全体がサイディング材16に接着剤などで固定される。
【0031】
上記固定部31の上端には、図3に示すように、サイディング材16の上端面に引っ掛かる引掛け片32が左右一対設けられている。これら一対の引掛け片32は、互いに同一の矩形板状をなし、各引掛け片32の前後寸法は上記切起こし孔235bの前後幅よりも短く、また、各引掛け片32の左右寸法は該切起こし孔235bの左右幅よりも短い。このため、一対の引掛け片32のうち右側の第1引掛け片321は、図3Bに示すように、第1切り起こし孔235aに挿入される。なお、第1引掛け片321の左右寸法は第1切り起こし孔235aの左右幅にできる限り近い(略等しい)ことが好ましい。これにより、第1引掛け片321の左右両端部が、第1切り起こし孔235aの左右両縁部と接触または近接対向するため、第1引掛け片321の左右方向の移動が規制される。
【0032】
また、第1引掛け片321は、支持部材2の支持部23と同じ厚さを有しているため、第1引掛け片321が第1切り起こし孔235aに挿入された状態において、第1引掛け片321の上面部と基部231の上面部とが同じ高さ位置となる。これにより、上側に配置されるサイディング材16が、第一引掛け片321だけでなく、基部231にも載置されることにより、支持部材2の上下両側に配置されるサイディング材16の間に隙間が生じるのを防ぐことができる。
【0033】
一方、左側の第2引掛け片322も、上記第1引掛け片321と同様に、その前後寸法が第2切り起こし孔235bの前後幅よりも短く、また、その左右寸法が第2切起こし孔235bの左右幅よりも短い。このため、第2引掛け片322は、図3Bに示すように、第2切起こし孔235bに挿入される。なお、第2引掛け片322の左右寸法は第2切り起こし孔235bの左右幅にできる限り近いことが好ましい。これにより、第2引掛け片322の左右両端部が、第2切り起こし孔235bの左右両縁部と接触または近接対向するため、第2切起こし片322の左右移動が規制される。
【0034】
また、第2引掛け片322は、支持部材2の支持部23と同じ厚さを有しているため、第2引掛け片322が第2切り起こし孔235bに挿入された状態において、第2引掛け片322の上面部と基部231の上面部とが同じ高さ位置となる。これにより、上側に配置されるサイディング材16が、第2引掛け片322だけでなく、基部231にも載置されることにより、支持部材2の上下両側に配置されるサイディング16の間に隙間が生じるのを防ぐことができる。
【0035】
このように、第1引掛け片321が第1切り起こし孔235aに、第2引掛け片322が第2切り起こし孔235bに挿入されることで、支持部材2の基部231がサイディング材16と接触する。
【0036】
突出部材3は、図3Aに示すように、固定部31に設けられる突出片33を有する。突出片33は、固定部31に左右方向に間隔をあけて一対設けられる。
【0037】
突出片33は、固定部31の上端部右端から後方に突出する第1突出片331を有する。第1突出片331は、断面「く」の字形状をなし、上端から下方向に向かって右側に傾斜する上片331aと、上片331aの下端から下方向に向かって左側に傾斜する下片331bと、を有する。
【0038】
また、突出片33は、固定部31の上端部左端から後方に突出する第2突出片332を有する。第2突出片332は、第1突出片331と同様に断面「く」の字形状をなし、上端から下方向に向かって左側に傾斜する上片332aと、上片332aの下端から下方向に向かって右側に傾斜する下片332bと、を有する。
【0039】
図3Bに示すように、第1突出片331が、支持部材2の内側に位置し、支持部材2の第1延出片221に接触する位置に配置される。また、第2突出片332が、支持部材2の内側に位置し、支持部材2の第2延出片222に接触する位置に配置される。
【0040】
突出部材3は、例えば金属製であり、例えば金属板をプレス加工により成形することで形成されるのが好ましい。突出部材3は、金属製であることにより一定以上の剛性を有する。
【0041】
外壁構造1では、図4に示すように、壁下地11である複数の柱111が左右方向に一列に並ぶ。外壁構造1では、最も右側に位置する柱111に出隅材13である第1出隅材14、最も左側に位置する柱111に出隅材13である第2出隅材15、が取り付けられる。外壁構造1では、それぞれの柱111の前面の所定位置に支持部材2が固定される。
【0042】
外壁構造1では、第1出隅材14の前壁部131から第2出隅材15の前壁部131まで、左右方向に複数のサイディング材16が並ぶ。外壁構造1では、それぞれのサイディング材16は、柱111に固定された支持部材2に支持されることで、柱111に取り付けられる。外壁構造1では、出隅材13と隣接するサイディング材16とが突き付け接合により接続される。ここで、突き付け接合とは、隣接する外壁材12同士(例えば、出隅材13とサイディング材16や、サイディング材16とサイディング材16)を、目地や見切り材を設けずに突き合わせて接続する方法である。
【0043】
外壁構造1では、第1出隅材14に隣接するサイディング材16が第1サイディング材161となる。外壁構造1では、第2出隅材15に隣接するサイディング材16が第2サイディング材162となる。本実施形態の外壁構造1では、第1サイディング材161の裏側の上端部における第1出隅材14側の端部に、突出部材3である第1突出部材34が固定される。また、外壁構造1では、第2サイディング材162の裏側の上端部における第2出隅材15側の端部に、突出部材3である第2突出部材35が固定される。
【0044】
外壁構造1では、第1突出部材34が、支持部材2の第1延出片221と第2延出片222との間に挿入される。ここで、第1突出部材34の第1突出片331が支持部材2の第1延出片221の第1側壁部221aに接触する。また、第1突出部材34の第2突出片332が支持部材2の第2延出片222の第2側壁部222aに接触する。外壁構造1において、第2突出部材35と支持部材2とが、第1突出部材34と支持部材2と同様に接触する。
【0045】
本実施形態の外壁構造1では、上下方向に並ぶサイディング材16同士は、図5に示すように、相決りにより接続される。上下に並ぶサイディング材16同士において、下側のサイディング材16の後側凸部163と上側のサイディング材16の前側凸部164とが前後方向に重なる。
【0046】
外壁構造1では、図5に示すように、支持部材2の第1支持片232および第2支持片233が、上側のサイディング材16の前側凸部164と下側のサイディング材16の後側凸部163との間に挿入されている。また、外壁構造1では、支持部材2の第3支持片234が、上側のサイディング材16の下端部に形成された溝165に挿入されている。
【0047】
本実施形態の外壁構造1では、支持部材2と突出部材3とで、サイディング材16の左右方向の端部の移動を規制する規制手段17が構成される。
【0048】
外壁構造1では、支持部材2の延出片22と突出部材3の突出片33とが干渉することで、サイディング材16の左右方向の端部の壁下地11に対する左右方向への相対移動を規制する。
【0049】
なお、規制手段17は支持部材2だけであってもよい。例えば、支持部材2を壁下地11に固定するとともに、支持部材2の第1フランジ221bおよび第2フランジ222bの前面に接着材を塗布し、支持部材2を第2外壁材122に直接固定する。また、サイディング材16に磁石を固定し、金属製である支持部材2が吸着されてもよい。
【0050】
本実施形態の外壁構造1では、出隅が両側にある外壁構造1について記載したが、一方側が出隅であり他方側が入隅であってもよく、また、両側が入隅であってもよい。
【0051】
外壁構造1では、第1外壁材121を出隅材13、第2外壁材122をサイディング材16としたが、第1外壁材121および第2外壁材122の両方をサイディング材16としてもよい。
【0052】
外壁構造1では、出隅材13に隣接するサイディング材16に突出部材3が取り付けられるが、それだけではなく、他のサイディング材16に突出部材3を取り付けてもよい。
【0053】
支持部材2の延出片22と突出部材3の突出片33とは、取り付けた状態で接触している必要はなく、サイディング材16の左右方向の端部が左右方向に僅かに移動した際に接触するように設けられればよい。
【0054】
支持部材2の切り起こし孔235と突出部材3の引掛け片32とは、取り付けた状態で接触している必要はなく、サイディング材16の左右方向の端部が左右方向に移動した際に接触するように設けられればよい。
【0055】
切り起こし孔235の形状は、引掛け片32の形状に合わせて最適な形状が選択されればよい。
【0056】
孔235は、支持片232,233を形成するための切り起こし孔235ではなく、支持片232,233とは無関係に形成された貫通孔であってもよい。
【0057】
引掛け片32の上面部と基部231の上面部は、その上下方向の位置が同じでなくともよく、互いにずれた位置となってもよい。但し、その場合、支持部材2の上下に配置されるサイディング材16の間に隙間が生じないような構成であることが好ましい。
【0058】
支持部材2の第3支持片234には、窪み234aが形成されなくともよい。
【0059】
壁下地11は、柱111だけでなく、胴縁、断熱材、透湿防水シート、などを有していてもよい。また、柱111は、通し柱、間柱を有していてもよい。
【0060】
外壁構造1では、上下方向に複数の出隅材13が並ぶことで、通し柱の角を覆うが、一つの出隅材13で通し柱の角を覆ってもよい。
【0061】
サイディング材16は、窯業系サイディング材であるが、金属系サイディング材、木質系サイディング材、樹脂系サイディング材などであってもよい。
【0062】
サイディング材16は、横方向を長手方向とし、縦方向を短手方向とする横張り用のサイディング材である。
【0063】
外壁構造1では、上下方向に並ぶサイディング材16同士は、相決りにより接続されるが、その接続方法は相決りに限定されない。
【0064】
外壁構造1では、左右方向に並ぶサイディング材16同士の接合方法は、実、相決り、突き付け等の方法から最適な方法が用いられる。また、左右方向に隣接するサイディング材16同士の目地には、シーリングが施されてもよい。
【0065】
上記した構成を備える外壁構造1では、規制手段17によりサイディング材16の出隅材13側の端部の壁下地11に対する左右方向への相対移動が規制される。特に本実施形態の外壁構造1では、壁下地11に固定される支持部材2内に、サイディング材16に固定される突出部材3が挿入され、支持部材2の延出片22と突出部材3の突出片33とが接触している。そのため、サイディング材16が温度変化によって収縮をしたとしても、突出部材3の左右方向の移動が壁下地11に固定された支持部材2により規制される。
【0066】
これにより、左右方向に並ぶ、サイディング材16と出隅材13との間隔が拡張されることを抑制できる。また、サイディング材16と出隅材13との間に目地が設けられる外壁構造1にあっては、サイディング材16と出隅材13との目地の拡張が抑制される。
【0067】
突出部材3の左右方向の移動が支持部材2により規制されることで、温度変化によりサイディング材16が膨張したとしても、隣接する出隅材13との接触し難くなり、出隅材13に応力が発生し難くなる。また、サイディング材16と出隅材13との間に目地が設けられる外壁構造にあっては、隣接するサイディング材16と出隅材13との目地の縮小が抑制される。
【0068】
また、外壁構造1では、サイディング材16の出隅材13側の端部にのみ突出部材3が取り付けられる。これにより、サイディング材16では、温度変化によるサイディング材16の収縮・膨張が起きたとき、出隅材13側の端部の移動は規制されるが、反対側の端部が動くことになる。従って、サイディング材16の左右方向の両端部の移動を規制することで、サイディング材16における熱応力の発生を抑制できる。
【0069】
また、外壁構造1では、左右方向に並んだ複数のサイディング材16のうち、突出部材3が左右方向の両端に位置するサイディング材16である第1サイディング材161および第2サイディング材162に設けられる。そのため、第1サイディング材161および第2サイディング材162が膨張したとしても、出隅材13や入隅材を圧迫することを抑制できる。
【0070】
また、外壁構造1では、既存の支持部材2を利用して、サイディング材16の左右方向の端部の移動を規制しているため、既設の建物に対しても容易に用いることができる。
【0071】
また、支持部材2の切り起こし孔235に挿入される突出部材3の引掛け片32が、切り起こし孔235の左右の縁部に接触する。これにより、サイディング材16の収縮・膨張による、サイディング材16の左右方向の端部の移動をより抑制することができる。
【0072】
上記した外壁構造1において、その出隅は以下に示す構成を備えていてもよい。
【0073】
図1及び図6において、符号4は出隅用下地材である。この出隅用下地材4は、建物躯体の出隅部外面に固定され、その外面側に出隅用外壁材である出隅材13が取り付けられる。
【0074】
出隅用下地材4は、出隅材13と外壁材12との突き合わせ面から背後側に浸入する水が、出隅材13の裏面や外壁材12の裏面を伝って広がることを防止する。また、出隅用下地材4は、出隅材13と外壁材12との突き合わせ面から背後側に浸入する水を後述する凹溝60によって下方へと流すものである。
【0075】
上記建物躯体の出隅部には、該建物躯体の一部である四角柱状の柱111が設置されており、この柱111の屋外側に面する前側面111a及び右側面111bに出隅用下地材4を介して複数の水平断面L字状の出隅材13が柱111に沿って上下方向に取付固定されている。そして、これら出隅材13の左側及び後側には、上下方向に並ぶ矩形板状のサイディング材16が出隅材13と突き付けられて建物躯体に取り付け固定されている。
【0076】
上記出隅用下地材4は、例えばアルミニウム等の金属の押出成形品からなる水平断面略L字形の長尺部材であり、柱111に固定される。なお、出隅用下地材4は、アルミニウム等の金属の押出成形品に限られるものではなく、鋼板等の金属板を折り曲げ加工して成形してもよく、また、樹脂等の押出成形品等であってもよい。
【0077】
この出隅用下地材4は、柱111の屋外側に面する前側面111a及び右側面111bに固定される上下方向に長尺な断面L字状の固定部41を有し、該固定部41は、柱111の前側面111a及び右側面111bにそれぞれ固定される前側固定部411及び右側固定部412を有する。前側固定部411と右側固定部412との接続部は、断面円弧状をなしている。
【0078】
これら固定部411,412の各裏面には、固定部411,412と柱111との間の間隔を保持する間隔保持部42が形成されている。各間隔保持部42は、上記各固定部411,412の幅方向に間隔をあけて設けられた一対の間隔保持片421を有する。これら一対の間隔保持片421は、固定部411,412の各裏面から柱111に向かって各々突出し、突出端が互いに接近するように各々延設されている。
【0079】
上記各固定部411,412におけるこれら間隔保持片421の間に対応する箇所には、出隅用下地材4を柱111に固定するビス80が挿通されるビス孔411a,412aが上下方向に間隔をあけて複数貫通形成されている。当該ビス80は、出隅用下地材4のビス孔411a,412aだけでなく、出隅材13を柱111に取付支持する出隅材取付具5(支持部材)に貫通形成されたビス孔50aにも挿通され、出隅用下地材4及び出隅材取付具5の双方を柱111に固定する。なお、この固定に際しては、柱111が鉛直でない場合、出隅用下地材4における柱111の前側面111a及び右側面111bに夫々設けられている間隔保持片421と柱111との間にスペーサ(図示せず)を介在させたりすることで、出隅用下地材4を鉛直な状態に保つことができる。
【0080】
上記出隅材取付具5は、例えば鋼鈑からなる。出隅材取付具5は、図6に示すように、各固定部411,412の表面に固定される矩形板状の固定板部50を有する。固定板部50の上部幅方向中央には、上記ビス孔50aが貫通形成されていると共に、この固定板部50の表面上下方向略中央から、該出隅材取付具5の上側に位置する出隅材13の下端を支持する矩形板状の支持片51が突出形成されている。
【0081】
この支持片51の突出端両端部は、下側に階段状に折り曲げられている。この階段状に折り曲げられた下側折曲片53には、出隅材13の上端裏側端部に形成された後側凸部163が引っ掛けられる。一方、上記支持片51の突出端中央部は、前側に向かって上方に傾斜するように折り曲げられており、この上側折曲片52が出隅材13の下端に形成された溝165に係止する。このとき、上方側の出隅材13の表面側の下縁に設けられた前側凸部164が、下方の出隅材13の上縁の後側凸部163と相決りで接合されるために、上下に並ぶ出隅材13間の防水が図られる。
【0082】
また、上記固定板部50の幅方向両端には、屋外側に突出して出隅用下地材4と出隅材13との間の間隔を保持する一対の間隔保持板部54が形成されている。各間隔保持板部54の突出端は、上記固定板部50の幅方向外側に折り曲げられており、この突出端が出隅材13の裏面に接触している。
【0083】
上記出隅用下地材4の左端には、図1に示すように、出隅材13と該出隅材13の左側に隣接するサイディング材16との接合部裏側に配設されるジョイナ6が一体に設けられている。一方、上記出隅用下地材4の後端には、出隅材13と該出隅材13の後側に隣接するサイディング材16との接合部裏側に配設されるジョイナ6が一体に設けられている。
【0084】
ここで、出隅用下地材4の左端に設けられたジョイナ6と後端に設けられたジョイナ6は、略同一構成であるため、以下では、前者について説明し、後者についての説明を省略する。
【0085】
上記ジョイナ6は、前側に開口する平面視略コ字状の上下方向に長尺な部材であり、例えばアルミニウムや樹脂の押出成形品や、折り曲げ加工された鋼板製である。該ジョイナ6は、上記柱111の前側面111aに接する底板部64と、該底板部64の幅方向両端から前方に突出する一対の側板部65と、これら底板部64及び一対の側板部65によって前方に開口すると共に上下両端部が開口するように形成され、出隅材13とその左側のサイディング材16との突き合わせ部の裏側に位置する凹溝60と、を有している。
【0086】
両側板部65の前後寸法は上記間隔保持片421と略同一であり、右側の側板部65の前端が上記出隅用下地材4の左端に繋がっている。また、両側板部65の前端部、即ち凹溝60の左右の開口縁には、夫々止水材61が取り付けられる止水材保持部67が設けられている。該止水材61は、例えば軟質塩化ビニル樹脂、EPDMやクロロプレンシリコン等の軟質材からなるもので、上下方向に長尺な板状の基端部61aと、該基端部61aの左右方向中央からジョイナ6の上下方向全長にわたって凹溝60の開口面よりも外方側に突出し、上記出隅材13の裏面またはサイディング材16の裏面に圧接されるフィン状部61bを有している。このフィン状部61bは、その突出端が凹溝60の開口部中央寄りに傾いていることが好ましい。
【0087】
一方、止水材保持部67は、断面略コ字状をなし、前方に開口して上記止水材61の基端部61aを保持する止水材保持溝67aが形成され、この止水材保持溝67aの左右の両開口端は、互いに接近するように延設されていて、該止水材保持溝67aに嵌め込まれた止水材61の基端部61aの左右両端部を保持している。なお、図示例では上記止水材保持溝67aに止水材61の基端部61aを嵌め込むことで止水材61を保持しているが、例えば基端部61aの裏面に貼り付けた両面接着テープ等の手段で取り付けてもよい。
【0088】
また、左側の側板部65の前端には、左方に突出して接着剤63を保持する接着剤保持部62が上記ジョイナ6の上下方向全体に亘って形成されている。該接着剤保持部62には、前方に開口して接着剤63が充填される接着剤保持溝62aが形成されている。ここにおける接着剤63は、サイディング材16の背面に接着して、ジョイナ6とサイディング材16とを接着固定することで、サイディング材16の側端の固定強度を高めて浮き上がりを防ぐとともに防水性を高める。また、サイディング材16の端部が接着剤63を介してジョイナ6及び出隅用下地材4に強固に固定されているので、サイディング材16が温度変化に伴って寸法変化しても、接着剤63による固定がなされていない場合と比較して、左右方向へのズレが抑制されるため接合部の隙間が拡大せず、防水性を保持することが可能となる。
【0089】
なお、接着剤63は、接着剤保持溝62aのうち、上下に隣接する出隅材13同士の接合部及びその側方に位置する上下に隣接するサイディング材16同士の接合部の近傍に位置する箇所には充填されていないことが好ましい。出隅材13やサイディング材16を施工する際に接着剤63が押圧されて出隅材13およびサイディング材16の接合部からはみ出るのを防ぐためである。
【0090】
上記の止水材61は、予めジョイナ6に取り付けられた状態で工場出荷される。接着剤63については施工現場において接着剤保持溝62aに充填される。なお、接着剤63も上記止水材61と同様に予めジョイナ6に取り付けられた状態で出荷されてもよい。
【0091】
出隅材13の左側及び後側には、平板状のサイディング材16が配されるとともに、支持部材2によって建物躯体の外面に固定される。ここにおける支持部材2は、柱111の前側面111aに接するジョイナ6の左側に位置し、また、柱111の右側面111bに接するジョイナ6の後側に位置する。上記の出隅材取付具5と同様に、上下に並ぶように施工されるサイディング材16の上縁に設けられた後側凸部163の上端を第2支持片233に引っ掛けるとともに、このサイディング材16の上方側に設置される他のサイディング材16の下縁に設けられた溝165係止溝43に、第3支持片234を係止させることで上方側のサイディング材16の下端を固定する。この時、上方側のサイディング材16と、下方側のサイディング材16とが相決りで接合されるために、上下に並ぶサイディング材16間の防水が図られる。
【0092】
そして、出隅材13及びサイディング材16を固定した時、上記各ジョイナ6の止水材61のうちの一方は、出隅材13の裏面に密着し、他方はサイディング材16の裏面に密着し、出隅材13とサイディング材16との突き合わせ面から背後側に浸入する雨水が左右に広がることを防止する。また、上記突き合わせ面の背後に浸入してきた雨水は、下側にも開口する凹溝60によって下方へと流す。
【0093】
出隅材13の側端部付近の後側凸部163の上面、及びサイディング材16の側端部付近の後側凸部163の上面には、水の横走りを防止するための止水材66を取り付けておくのが好ましい。この止水材66は、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、EPDMやクロロプレンシリコン等の軟質材からなり、サイディング材16や出隅材13の上記上端における止水材61が接する部分に位置しているか、この部分よりも出隅材13とサイディング材16との突き合わせ面に近い位置にあることが好ましい。接合部に浸入した水を凹溝60に導くことが可能となり、その結果、接合部に浸入した水が止水材61の左右方向外側に流出するのを防止することができる。
【0094】
図7に他例を示す。基本的構成は上記の実施形態で示したものと同じであるが、ジョイナ6における接着剤保持溝62a及び接着剤保持溝62aに充填した接着剤63を凹溝60の開口部の左右両側(図示例では止水材保持溝67aよりも外側)に設けて、出隅材13の側端部の背面も接着固定するようにしている。この場合、サイディング材16と出隅材13との間に隙間が生じてしまうおそれを更に少なくすることができる。
【0095】
この構造によれば、出隅材13を取り付けるための出隅用下地材4を設置することで、出隅材13とサイディング材16とをシーリングレス工法で接合するためのジョイナ6も設置されるものであり、ジョイナ6の施工を別途行う必要がない。このために、建物の出隅部分の外壁工事の手間を削減することができる。特に図示例のようにシーリングレス工法のためのジョイナ6を出隅用下地材4に一体に設けたものでは、湿式シーリング工法の場合のような縦目地へのシーリング充填作業も必要としないために、出隅回りの工事を更に簡便化することができる。
【0096】
なお、ジョイナ6の凹溝60部分の背面は、出隅の柱111に接しているが、柱111から浮いていてもよい。つまり凹溝60の深さが図示例のものよりも浅くてもよい。
【0097】
また、柱111が鉛直に設置されている場合、ジョイナ6の底板部64をビスや釘等の固定具で建物躯体8に固定してもよい。もっとも、凹溝60は上述の如く雨水排水部として用いる関係上、固定具にはボンデッドワッシャー等の止水ワッシャーを取り付けたり、固定具として止水機能付ビスを用いたりすることが好ましい。
【0098】
上記の各実施例においては、シーリングレス工法用のジョイナ6を出隅用下地材4の両側に夫々一体に設けたものを示したが、湿式シーリング工法で施工される外壁の出隅については、サイディング材16と出隅材13との間の縦目地に充填されるシーリング材の背後に配置するバックアップ材としてのジョイナを出隅用下地材4と一体に設けることで、出隅部分の工事の簡便化を図ることができる。
【0099】
このように、本実施形態の外壁構造1では、サイディング材16の左右方向の端部の左右方向の移動を規制するため、規制手段17として支持部材2および突出部材3を用いるのではなく、規制手段17として出隅用下地材4を用いてもよい。なお、サイディング材16の左右方向の端部の移動を規制するため、規制手段17として支持部材2、突出部材3および出隅用下地材4を用いてもよい。
【0100】
以上説明したように、本実施形態の外壁構造1は以下に示す構成を備える。
【0101】
本実施形態の外壁構造1は、次の第1の特徴を備える。第1の特徴では、外壁構造1において並列する一対の外壁材12が壁下地11に取り付けられる。本実施形態の外壁構造1は規制手段17を備える。規制手段17は、一対の外壁材12のうちの一方の外壁材12における他方の外壁材12側の端部が壁下地11に対して並列方向に相対移動するのを規制する。
【0102】
この第1の特徴を有する外壁構造1によれば、温度変化により一方の外壁材12が収縮したとしても、一方の外壁材12の左右方向の端部の左右方向の移動を規制でき、一方の外壁材12と他方の外壁材12との間隔の拡張を抑制できる。また、温度変化により一方の外壁材12が膨張したとしても、隣り合う他方の外壁材12に他方の外壁材12が接触し、一方の外壁材12に応力が発生すること抑制できる。
【0103】
本実施形態の外壁構造1は、第1の特徴において、以下の付加的な第2の特徴を備える。第2の特徴では、規制手段17は、壁下地11に固定され、一方の外壁材12を支持する支持部材2と、一方の外壁材12の裏面に、支持部材2側に突出するように固定された突出部材3と、を有する。突出部材3が、支持部材2に干渉することで相対移動を規制する。
【0104】
この第2の特徴を有する外壁構造1によれば、既存の支持部材2を利用して規制手段17が設けられるので、既設の建物に対しても容易に用いることができる。
【0105】
また、本実施形態の外壁構造1は、第2の特徴において、以下の付加的な第3の特徴を有する。第3の特徴では、支持部材2は、並列方向に間隔をあけて設けられ、それぞれ一方の外壁材12側に延びる一対の延出片22を有する。一方、突出部材3は、並列方向に間隔をあけて設けられ、それぞれ壁下地11側に突出する一対の突出片33を有する。該一対の突出片33が一対の延出片22の並列方向両側に位置する。
【0106】
第3の特徴を有する外壁構造1によれば、簡易な構成で、一方の外壁材12の膨張・収縮による、一方の外壁材12の左右方向の端部の移動を規制できる。第1外壁材121と第2外壁材122の壁下地11への取り付けが容易になる。
【0107】
また、本実施形態の外壁構造1によれば、第2〜第3の特徴において、以下の付加的な第4の特徴を有する。第4の特徴では、一対の外壁材12は、突き付け接合されている。
【0108】
第4の特徴によれば、第1外壁材121と第2外壁材122の壁下地11への取り付けが容易になる。
【0109】
<変形例>
以下、上記した実施形態の外壁構造1の変形例について、図8A図8Bに基づいて説明する。
【0110】
本変形例の外壁構造1では、図8Aに示すように、突出部材3が、サイディング材16に固定される第1突出部36と、第1突出部36から間隔をあけて固定される第2突出部37と、で構成される。第1突出部36と第2突出部37は、サイディング材16の裏面に接着剤により固定される。
【0111】
第1突出部36は、図8Bに示すように、支持部材2の左右方向の一方側(本変形例では右側)に配置される。第1突出部36は、サイディング材16に固定される固定部361と、支持部材2の第1延出片221が接触する接触部362と、を有する。
【0112】
固定部361は、上下方向に長い略矩形板状をなしている。接触部362は、固定部361の左端から後方に突出する。
【0113】
第2突出部37は、図8Bに示すように、支持部材2の左右方向の他方側(本実施形態では左側)に配置される。第2突出部37は、サイディング材16に固定される固定部371と、支持部材2の延出片22が接触する接触部372と、を有する。
【0114】
固定部371は、上下方向に長い矩形板状をなしている。接触部372は、固定部371の右端から後方に突出する。
【0115】
本変形例の外壁構造1では、第1突出部36の接触部362と第2突出部37の接触部372との間隔は、支持部材2の第1延出片221と第2延出片222との間隔に合わせている。
【0116】
上記した構成を備える本変形例の外壁構造1では、第1突出部36の接触部362が支持部材2の左側の延出片22に当接する、または、第2突出部37の接触部372が支持部材2の右側の延出片22に当接することにより、第1突出部36または第2突出部37の左右方向の移動が規制される。これにより、サイディング材16が温度変化により収縮・膨張したとしても、サイディング材16の左右方向の端部の移動が規制できる。
【0117】
なお、本変形例では、突出部材3は、第1突出部36のみで構成されていてもよい。この場合、少なくとも第1外壁材121と第2外壁材122との間に隙間が形成されるのを防止することができる。
【0118】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、壁下地11から外壁材12側に延出する延出片22、及び、外壁材12から壁下地11側に突出する突出片33がそれぞれ一対設けられている。なお、外壁構造1では、これに限定されず、例えば、延出片22が少なくとも1片設けられると共に、一対の突出片33が該延出片22の左右両側に設けられていてもよい。また、外壁構造1では、突出片33が少なくとも1片設けられると共に、一対の延出片22が該突出片33の左右両側に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0119】
1 外壁構造
11 壁下地
121 第1外壁材
122 第2外壁材
13 出隅材
16 サイディング材
17 規制手段
2 支持部材
21 固定部
22 延出片
3 突出部材
31 固定部
33 突出片
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8