(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706330
(24)【登録日】2020年5月19日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】金属充填ディープソースコンタクトを備えたパワーMOSFET
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20200525BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20200525BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20200525BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20200525BHJP
H01L 29/41 20060101ALI20200525BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20200525BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20200525BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
H01L29/78 301S
H01L29/06 301F
H01L29/50 M
H01L29/44 Y
H01L29/44 S
H01L21/90 C
H01L21/88 J
H01L29/78 301D
【請求項の数】22
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-537531(P2018-537531)
(86)(22)【出願日】2016年1月18日
(65)【公表番号】特表2019-505994(P2019-505994A)
(43)【公表日】2019年2月28日
(86)【国際出願番号】CN2016071188
(87)【国際公開番号】WO2017124220
(87)【国際公開日】20170727
【審査請求日】2019年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】フレン リン
(72)【発明者】
【氏名】フランク バイオッキ
(72)【発明者】
【氏名】ユンロン リウ
(72)【発明者】
【氏名】ラーク リウ
(72)【発明者】
【氏名】ティアンピン エルヴイ
(72)【発明者】
【氏名】ペーター リン
(72)【発明者】
【氏名】ホー リン
【審査官】
市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2014/0034999(US,A1)
【文献】
米国特許第05869875(US,A)
【文献】
米国特許第06521923(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0116785(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0243779(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0014766(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0038224(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0015045(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0034942(US,A1)
【文献】
特表2014−523133(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 21/3205
H01L 21/768
H01L 23/522
H01L 29/06
H01L 29/41
H01L 29/417
H01L 29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーナゲートパワー金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(パワーMOSFET)を作製するための方法であって、
第1の導電型にドープされる半導体表面を有する基板上に形成される第1のセルと少なくとも第2のセルとを含む複数のトランジスタセル(セル)を含むプレーナゲートパワーMOSFETダイを提供することであって、前記第1のセルが第1のゲートスタックを有し、前記第2のセルが第2のゲートスタックを有し、前記ゲートスタックの各々が、ボディ領域の上のゲート誘電体上のゲート電極と、少なくとも3のアスペクト比を有し、前記第1及び第2のゲートスタック間の前記半導体表面の頂部側から下方に延在するトレンチであって、前記基板から第2の導電型にドープされるソースまでのソースコンタクト(SCT)を提供し、耐火性又はプラチナ族金属(PGM)金属フィラー(金属フィラー)を内部に有する、前記トレンチと、前記トレンチのためのライナを提供するように延在する前記ゲートスタックの上の電界プレート(FP)と、前記半導体表面において前記第2の導電型にドープされる、前記ゲートスタックの前記トレンチとは反対の側におけるドレインとを含み、前記トレンチが、前記ゲートスタックにより提供される自己整合を用いるエッチングプロセスにより形成される、前記プレーナゲートパワーMOSFETダイを提供することと、
前記ドレインの上の前記FPの側壁に沿って前記金属フィラーを除去し、前記トレンチにおける前記金属フィラーの一部を除去するために、前記金属フィラーの第1のエッチングを行うことと、
前記トレンチを充填することを含めて前記金属フィラーを堆積させることと、
前記金属フィラーの第2のエッチングを行うことと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記金属フィラーがタングステン(W)を含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記金属フィラーが、Ta、Pt又はPdを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記ゲート電極がポリシリコン上の金属シリサイド(WSi2)を含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記基板がp+基板を含み、前記半導体表面がpエピタキシャル層を含み、前記パワーMOSFETがNMOSを含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記基板がn+基板を含み、前記半導体表面がnエピタキシャル層を含み、前記パワーMOSFETがPMOSを含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1のエッチングと前記第2のエッチングとがいずれもプラズマエッチングを含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記FPが少なくとも1つの耐火性金属層を含む、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記トレンチを形成した後に前記SCTの底部において基板コンタクト領域を形成することを更に含み、前記基板コンタクト領域が前記第1の導電型にドープされる、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1のエッチングが、前記FPの境界から前記ドレインの上に形成されるドレインコンタクトの境界までの距離を増やすことを含む、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1のエッチングが、前記ドレインの上に形成されるドレインコンタクトへのFPのブリッジの可能性を削減することを含む、方法。
【請求項12】
プレーナゲートパワー金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(パワーMOSFET)を作製するための方法であって、
第1の導電型にドープされる半導体表面を有する基板上に形成される第1のセルと少なくとも第2のセルとを含む複数のトランジスタセル(セル)を含むプレーナゲートパワーMOSFETダイを提供することであって、前記第1のセルが第1のゲートスタックを有し、前記第2のセルが第2のゲートスタックを有し、前記ゲートスタックの各々が、ボディ領域の上のゲート誘電体上のゲート電極と、少なくとも3のアスペクト比を有し、前記第1及び第2のゲートスタック間の前記半導体表面の頂部側から下方に延在するトレンチであって、前記基板から第2の導電型にドープされるソースまでのソースコンタクト(SCT)を提供し、耐火性又はプラチナ族金属(PGM)金属フィラー(金属フィラー)を内部に有する、前記トレンチと、前記トレンチのためのライナを提供するように延在する前記ゲートスタックの上の電界プレート(FP)と、前記半導体表面において前記第2の導電型にドープされる、前記ゲートスタックの前記トレンチとは反対の側におけるドレインとを含み、前記トレンチが、前記ゲートスタックにより提供される自己整合を用いるエッチングプロセスにより形成される、前記プレーナゲートパワーMOSFETダイを提供することと、
前記金属フィラーの第1のエッチングを行うことと、
前記トレンチを充填することを含めて前記金属フィラーを堆積させることと、
前記金属フィラーの第2のエッチングを行うことと、
を含む、方法。
【請求項13】
プレーナゲート金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(パワーMOSFET)であって、
第1の導電型にドープされる半導体表面を有する基板と、
前記半導体表面上に形成される第1のセルと少なくとも第2のセルとを含む複数のトランジスタセル(セル)であって、前記第1のセルが第1のゲートスタックを有し、前記第2のセルが第2にゲートスタックを有し、前記ゲートスタックの各々が、ボディ領域の上のゲート誘電体上のゲート電極と、少なくとも3のアスペクト比を有し、前記第1及び第2のゲートスタックの間の前記半導体表面の頂部側から下方に延在して、前記基板から第2の導電型にドープされるソースまでのソースコンタクト(SCT)を提供するトレンチと、前記トレンチのためのライナを提供するように延在する、前記ゲートスタックの上の電界プレート(FP)とを含み、前記トレンチが耐火性金属又はプラチナ族金属(PGM)フィラー(金属フィラー)を前記トレンチ内に有する、前記複数のトランジスタセルと、
前記半導体表面において前記第2の導電型にドープされる、前記ゲートスタックの前記トレンチとは反対の側におけるドレインと、
を含む、パワーMOSFET。
【請求項14】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記金属フィラーがタングステン(W)を含む、パワーMOSFET。
【請求項15】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記金属フィラーが、Ta、Pt又はPd、或いは、Ta、Pt又はPdの耐火性金属シリサイドを含む、パワーMOSFET。
【請求項16】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記ゲート電極がポリシリコン上の金属シリサイド(WSi2)を含む、パワーMOSFET。
【請求項17】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記FPが少なくとも1つの耐火性金属層を含む、パワーMOSFET。
【請求項18】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記基板がp+基板を含み、前記半導体表面がpエピタキシャル層を含み、前記パワーMOSFETがNMOSを含む、パワーMOSFET。
【請求項19】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記基板がn+基板を含み、前記半導体表面がnエピタキシャル層を含み、前記パワーMOSFETがPMOSを含む、パワーMOSFET。
【請求項20】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記FPが少なくとも1つの耐火性金属層を含む、パワーMOSFET。
【請求項21】
請求項13に記載のパワーMOSFETであって、
前記SCTの底部における基板コンタクト領域を更に含み、前記基板コンタクト領域が前記第1の導電型にドープされる、パワーMOSFET。
【請求項22】
プレーナゲート金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(パワーMOSFET)であって、
第1の導電型にドープされる半導体表面を有する基板と、
前記半導体表面上に形成される第1のセルと少なくとも第2のセルとを含む複数のトランジスタセル(セル)であって、前記第1のセルが第1のゲートスタックを有し、前記第2のセルが第2にゲートスタックを有する、前記ゲートスタックの各々が、ボディ領域の上のゲート誘電体上のゲート電極と、少なくとも3のアスペクト比を有し、前記第1及び第2のゲートスタックの間の前記半導体表面の頂部側から下方に延在して前記基板から第2の導電型にドープされるソースまでのソースコンタクト(SCT)を提供するトレンチと、前記トレンチのためのライナを提供するように延在する、前記ゲートスタックの上の電界プレート(FP)とを含み、前記トレンチが、タングステンフィラー又はタングステン含有フィラーを前記トレンチ内に有する、前記複数のトランジスタセルと、
前記半導体表面において前記第2導電型にドープされる、前記ゲートスタックの前記トレンチとは反対側におけるドレインと、
を含む、パワーMOSFET。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される実施形態は、プレーナゲートパワー半導体デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
パワー電界効果トランジスタ(FET)において、低い固有オン抵抗(RSP)は、概して、電力変換効率を上げることを含めて、性能を改善するための傾向である。このようなパワーデバイスの一つは、テキサス・インスツルメンツのNEXFET(商標)などのプレーナゲートトレンチ金属酸化物半導体FETである。
【0003】
NEXFET(商標)は、約2GHzまでの周波数範囲におけるRF信号増幅に用いられ得る横方向拡散金属酸化物半導体(LDMOS)トランジスタに似た構造に由来している。LDMOSデバイスにおいて、ドレインは、電流が横方向に流れるように横方向に配置され、ソース破壊電圧に高ドレインを提供するように、ドリフト領域がチャネルとドレインの間に介在する。
【0004】
より高い動的性能を得るためのNEXFET(商標)の場合、軽くドープされたドレイン拡張(LDD)の上のゲート電極の重なりを最小限に保つことによってミラー容量(Miller capacitance)をピコファラッド一桁まで減少させる。また、NEXFET(商標)は、ソース金属が、ゲート電極を覆い、デバイスのゲート端子とドレイン端子との間に効果的な静電シールドをつくる電界プレート要素をLDD領域にわたって生成するトポロジーを有する。また、ソース金属によって生成される電界プレートは、LDD表面に沿った電界の分布を拡張する。この電界プレート形状特徴は、ゲート電極のドレイン縁における電界ピークの高さを低くする。こうすることによって、従来のLDMOSデバイスにおいて信頼性の問題を生じさせるホットキャリア効果が回避される。
【発明の概要】
【0005】
本概要は、提供される図面を含む、発明を実施するための形態において下記でさらに説明される開示される概念の簡単な抜粋を簡略化された形態で紹介するために提供される。本概要は、特許請求される主題の範囲を限定することを意図するものではない。
【0006】
開示される実施形態は、前述のNEXFET(商標)プレーナゲートパワー電界効果トランジスタ(FET)設計で始まり、それを、ソースの表面におけるアルミニウムからシリコンコンタクトへのソースコンタクトを、基板上のエピタキシャル(エピ)層内において又は基板自体内への金属(例えば、W)充填ディープソースコンタクト(ディープSCT)に変更することを含めて、改変する。ディープSCTは、互いに反対の型にドープされる、デバイスのソース及び基板に同時にオーミック接触する。金属(例えば、W)充填ディープSCTは、パワーFETのSCT寄生抵抗及び面積正規化ON状態抵抗(RSP)を減少させると認知されている。ディープSCTは、概して、ソースの自己整合をもたらすゲートスタック間に0.4μmの臨界寸法(CD)開口を有するなどの高アスペクト比(AR)を有し、深さが少なくとも(ゲートスタックを含めて)1.2μmであり、そのため、ディープSCTのARは3:1以上である。ディープSCTのCDは、約0.3μm以下とし得、合計深さは(約0.5μmのゲートスタック厚さを含めて)約1.5μmであり、約5:1のトレンチARになる。
【0007】
開示される実施形態は、ゲートスタックを用いて自己整合してディープSCTを形成して性能を向上させ、これにより、基板上のエピタキシャル(エピ)層(又は基板)内に形成されるテーパ形状のSCTプロファイルを得ることが難しくなると認識されている。このプロファイルは、ドレインから電気的に絶縁され、低抵抗であるSCTに必要とされるものである。トレンチを形成した後、ゲートスタックの上に電界プレート(FP)が形成され、FPは、SCTをライニングするFP材料(例えば、耐火性金属ライナー)によってディープSCTに電気的に結合される。
【0008】
1つの特定の実施形態において約5:1など、少なくとも3:1のトレンチARは、単一金属(例えば、W)ディープSCT充填及びエッチングプロセスについての大きな挑戦課題になると本明細書において認識されている。こういった挑戦課題には、FPにわたっていかなる金属残渣もなく(金属残渣は、(FPに接続される)ソースと、ドレインコンタクトとの間に漏れ又は短絡を生じさせ得る)ディープSCTを形成し、RSPのみならず寄生抵抗を付加するSCTにおける金属継ぎ目(空隙領域)を回避するための、金属充填及びエッチバック処理が含まれる。
【0009】
開示される実施形態は、パワープレーナゲートトレンチ金属酸化物半導体FET(パワーMOSFET)を作製するための方法を含む。この方法は、第1の導電型にドープされる半導体表面(例えば、エピ)を有する基板上(例えば、ウェハ上)に形成される第1のセル及び少なくとも第2のセルを含む、複数のトランジスタセル(セル)を含む少なくとも1つのMOSFETダイを提供することを含む。第1のセルは第1のゲートスタックを有し、第2のセルは第2のゲートスタックを有する。各ゲートスタックは、ボディ領域の上のゲート誘電体上のゲート電極と、少なくとも3のアスペクト比を有し、第1及び第2のゲートスタック間の半導体表面の頂部側から下方に延在するトレンチとを含む。
【0010】
FPが、各ゲートスタックの上にあり、トレンチのためにライナを提供するように延在する。トレンチは、内部に耐火性金属を含む金属フィラーを有する。半導体表面内の第2の導電型にドープされるドレインが、ゲートスタックの、トレンチとは反対の側にある。金属フィラーの第1のエッチングにより、FPの側壁に沿った及びドレインの上の金属フィラーが除去され、トレンチ内の金属フィラーの一部が除去される。金属フィラー堆積によりトレンチが充填され、金属フィラーの第2のエッチングによりディープSCTが完成する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付の図面を参照するが、図面は必ずしも原寸に比例していない。
【0012】
【
図1】例示の実施形態に従った、金属充填ディープSCTを有する例示のパワーMOSFETの一部を示す断面図である。
【0013】
【
図2】例示の実施形態に従った、パワーMOSFETのためのディープSCTを形成するための例示のダブル金属フィラー堆積/エッチバック方法における工程を示すフローチャートである。
【0014】
【
図3A】開示されるパワーMOSFETの一部の走査電子顕微鏡(SEM)画像から得られる、ゲートスタックの上にあるFPに接続されるディープSCTを間に有する2つのゲートスタックの断面の増強走査図を示す。ドレイン領域においてW残渣がFPの側壁においてうまく除去されたこと、ディープSCT領域内にWの継ぎ目がないことを示している。
【
図3B】開示されるパワーMOSFETの一部の走査電子顕微鏡(SEM)画像から得られる、ゲートスタックの上にあるFPに接続されるディープSCTを間に有する2つのゲートスタックの断面の増強走査図を示す。ディープSCTは、ドレイン領域においてW残渣がFPの側壁においてうまく除去されたことを示している。
【
図3C】開示されるパワーMOSFETの一部の走査電子顕微鏡(SEM)画像から得られる、ゲートスタックの上にあるFPに接続されるディープSCTを間に有する2つのゲートスタックの断面の増強走査図を示す。ディープSCTは、ドレイン領域においてW残渣がFPの側壁においてうまく除去されたことを示している。
【0015】
【
図4】「第2のプロセス」として示すパワーMOSFETのためのディープSCTを形成するための開示されるダブル金属フィラー堆積/エッチバック方法を用いるときの歩留り改善を示すパワーMOSFETデバイス歩留りの歩留り傾向チャートを、パワーMOSFETのためのディープSCTを形成するための「第1のプロセス」として示す他の点では等価な単一金属フィラー堆積/エッチバック方法に対して示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照して例示の実施形態を説明する。図面において、類似又は等価な要素を示すために同様の参照数字を用いる。動作又は事象の図示される順は限定とみなすべきではなく、幾つかの動作又は事象が異なる順で生じ得、及び/又は、他の動作又は事象と同時に生じ得る。また、幾つかの図示される動作又は事象は、本開示に従った方法論を実装するために必要とされないことがある。
【0017】
また、本明細書でさらなる制約なしに用いられる「に結合される」又は「と結合される」という用語(及びそれに類するもの)は、間接的又は直接的な電気接続を指すことを意図している。そのため、第1のデバイスが第2のデバイスに「結合する」場合、その接続は、経路に寄生のみがある直接的な電気接続を介するものであり得、又は、他のデバイス及び接続を含めて介在物を介した間接的な電気接続を介するものであり得る。間接的結合の場合、介在物は、概して、信号の情報を改変しないが、その電流レベル、電圧レベル、及び/又は電力レベルを調整し得る。
【0018】
図1は、例示の実施形態に従った、金属充填ディープSCT120を有する例示のプレーナゲートパワーMOSFET(パワーMOSFET)100の一部を示す断面図である。パワーMOSFET100は、耐火性又はプラチナ族金属(PGM)フィラー(金属フィラー122)としてタングステンを有するnチャネルMOSFETとして説明される。材料科学において既知であるように、耐火性金属がそれと識別される特徴はその耐熱性であり、5つの工業用耐火性金属(モリブデン(Mo)、ニオビウム(Nb)、レニウム(Re)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W))の融点はいずれも2000℃を超え、タングステンの融点は3422℃である。PGMは、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、及びロジウム(Rh)を含む。Pt及びPdの融点は、それぞれ、1769℃及び1554℃である。このような融点を(耐火性金属でもPGMでもない)アルミニウム(Al)と比べてみると、アルミニウムは、融点が660℃に過ぎず、そのため、開示される金属充填ディープSCT120のための金属には適さない。
【0019】
開示されるMOSFETはLDMOSデバイスに似た形態を有する。本明細書で用いるLDMOSデバイスは、拡散金属酸化物半導体(DMOS)デバイスと同義である。タングステン(W)に加えて、金属フィラー122は、Taなどの他の耐火性金属、或いは、Pt又はPdなどのPGM、それらの金属シリサイド、又は、Ti−Wを含めたこのような金属の合金も含み得る。
【0020】
本明細書では概してNMOSトランジスタを説明するが、本明細書で開示される情報を用いて、nドープ領域をpドープ領域に置換することによってPMOSトランジスタが形成され、その逆も同様であることは、いずれの場合も構造が類似しているため、当業者には明らかなはずである。例えば、半導体(例えば、シリコン)における金属充填ディープトレンチは、ディープSCTとし得、(概してMet1に接続する)誘電体スタックにおける金属充填プラグは、ドレインコンタクト(DCT)とし得る。開示されるPMOSパワーMOSFETデバイスとNMOSパワーMOSFETデバイスの差は、反対の種類のドーピングを用いていることに関与する。例えば、NMOSのためのp/p+基板が、PMOSのためのn/n+基板になり、S/Dが、NMOSのためのn型からPMOSのためのp型ドーピングになり、ボディ領域が、NMOSのためのp型からPMOSのためのn型になる。このように、耐火性金属(例えば、W)又はPGM充填を備えたディープSCTを形成する開示される方法は、PMOS及びNMOSのいずれにも適用され得る。
【0021】
パワーMOSFET100は、基板105上のエピ層108として示される半導体表面を含む。基板105及び/又はエピ層108は、シリコン、シリコンゲルマニウム、又は他の半導体材料を含み得る。ただし、MOSFET100は、適切なドーピング濃度を有するバルクシリコンを含む基板などの基板105上に直接形成し得る。一実施形態においては、重くドープされ、SCTトレンチ深さの調整によって接触される基板105上に、軽くドープされ、デバイス破壊電圧が高くなるように設計されるエピ層厚さを有するエピ層108を含む。
【0022】
パワーMOSFET100は、ドレインコンタクト(DCT)130を有するドレイン132を含む。DCT130は、障壁金属ライナ130b(例えば、Ti/TiN)を備えた金属プラグ130aを含む。ディープSCT120を囲み、ディープSCT120に結合されるのはソース127であり、ソース127は、概して、ディープSCT120が低抵抗コンタクトを提供するイオン注入によって形成される。ディープSCT120は、ディープSCT120の底部における高度にドープされる(p型基板のためにp+にドープされる)基板コンタクト領域139を介してソース127をエピ層108又は基板105に接続し、そのため、パワーMOSFET100がオンされるとき動作の間、抵抗が最小の状態で、電流が下方に垂直に流れ得、基板105(ダイ)の後らから外に流出し得るようにする。
【0023】
外部回路に対して、基板105の裏面は、概して、ソースピンであり、頂部側金属(これは、誘電体層の138の頂部にあり得、誘電体層138を介してドレインコンタクト内に延在しドレイン132に至る)はドレインピンである。ディープSCT120のFP128は、ディープSCT120の頂部縁部においてソース127とのオーミック接触を成す。例えば、ポリシリコン充填ディープSCTトレンチはパワーMOSFET100を正しく機能させないことが認知されている。これは、ソース127と基板105が反対の型にドープされる(例えば、n+ドープされるソース127と、p+ドープされる基板105及びエピ層108)とき、ソース127と基板105との間に形成される半導体ダイオード接合があり得るためである。そのため、耐火性金属又はPGM充填SCT120は、n+領域及びp+領域(反対の型)を共に低抵抗オーミック接続で結びつけて、パワーMOSFET100を正しく機能させる。
【0024】
上述したように、ディープSCT120の底部は、基板コンタクト領域139であり、基板コンタクト領域139は、概して、エピ層108と同じ型にドープされるディープSCT120のためのトレンチをエッチングした後に形成される注入領域である。基板コンタクト領域139のためのボロンドーピングレベルは、基板105に対する低抵抗オーミックコンタクトを提供するように、約1×10
20cm
−3(例えば、5×10
19cm
−3〜1×10
21cm
−3)とし得る。パワーMOSFETデバイス構築ブロックとして機能する2つのトランジスタセル110a及び110bが示されており、これらは各々、ディープSCT120の中点からDCT130の中点まで画定される。ただし、実際のパワーMOSFETデバイスは、並列に電気的に共に連結される数百又は数千の個々の能動トランジスタセルがあり得るので2Dトランジスタアレイとみなされ得る。パワーMOSFETデバイスを形成するための2Dトランジスタアレイは、概して、回路設計において単位セル110a、110bの繰り返しミラーイメージによって構築される。
【0025】
図1には示さないが、能動トランジスタセル110a、110bのそれぞれのゲート電極111a及び111b(上に任意選択のシリサイド層117を有するように示されている)は、概してデバイスパッケージのゲート電極端子に接続される、別の金属又はドープされた多結晶要素(図示せず)によって個別に電気的に結びつけられる。トランジスタアレイは概してこの単位セルの繰り返しミラーイメージによって構築されるので、1つのDCT130は両側で2つのゲートを共有する。これは、1つのディープSCT120が両側で2つのゲートを共有するのと同様である。
【0026】
FP128の上には、例えば、1つ又は複数の堆積シリコン酸化物層(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)由来の、ボロン及びリンドープされたTEOS(BPTEOS)/TEOS)を含む誘電体スタックなどの誘電体層138がある。誘電体層138は、標準のレベル間誘電体処理(堆積/エッチング)の結果であり得る。
【0027】
ゲート電極111a及び111b上にある(FP128の下の)シリサイド層117上に、ハードマスク材料(例えば、シリコン窒化物層、又はTEOS由来シリコン酸化物層)がある。シリサイド層117は、ゲート抵抗(Rg)を低減し、また、開示されるディープSCTエッチングプロセスにも役立ち得る。誘電体層138として示されるゲートスタックの上及びその周りの残りの誘電体材料は、TEOS由来シリコン酸化物層などの堆積誘電体層とし得る。ゲートスタックは、任意選択の側壁スペーサ143を含むように示されている。
【0028】
FP128は、ゲートのLDD129側の周りで電界シールド効果が制御され得るように、ゲートスタックの上を含めて、LDD129の上を延在して提供される。FP128は、耐火性金属材料層、又はTiN/Tiなどの耐火性金属材料層スタックを含み得る。耐火性金属材料は、ディープSCT120の底部にも存在する。TiN/Ti堆積後に実施され得る高速熱アニール(RTA)工程があり、これにより、シリコンエピ層108に対してTi/Si界面においてチタンシリサイドが形成される。これは、適切な(充分に高い)ドーピング濃度に加えて、ディープSCT120とエピ層108(又は基板105)の間の良好なオーミックコンタクトに重要である。
【0029】
上述したように、頂部シリコン表面において、パワーMOSFET100のソース127に対する良好なオーミックコンタクトも必要とされる。NMOSであるとして説明されるパワーMOSFET100の場合、金属充填トレンチであるディープSCT120は、ソース127(これはnドープされる)とエピ層108又は基板105(これらはいずれもpドープされる)との間の低抵抗接続を提供する。上述したように、PMOSトランジスタの場合は反対のドーピングが用いられるが、デバイスのこの部分は変わらずソース側となる。
【0030】
デバイスの頑健性のため、pドープされるボディ領域113と基板105又はエピ層108との間の抵抗を減少させる必要もある。これが、
図1に示すようなドープされたライナ136を形成するためにトレンチの側壁領域に傾斜注入を行う目的である。傾斜トレンチ注入は第1の導電型を利用する。パワーMOSFET100の場合はNMOSデバイスであるため、第1の導電型はp型である。傾斜注入の典型的な注入パラメータは、ボロン、1×10
14〜5×10
15cm
−2のドーズ範囲、20keV〜60keVのエネルギー範囲、及び5〜25度の角度範囲を含む。また、パワーMOSFET100は、軽くドープされるドレイン(LDD)129を含むように示され、ドレイン(LDD)129は、ゲートのドレイン拡張を提供する。
【0031】
開示されるパワーMOSFETに特有であると考えられている特徴の一つは、エピ層108又は基板105に対する及びソース127に対する、低抵抗コンタクトを提供するために、下方に延在する金属充填ディープSCT120である。別の特有の特徴は、それぞれの金属充填(例えば、タングステン(W))層間のインターフェース層であると考えられる。インターフェース層は、例えば、CVDタングステンプロセスのための表面を準備する時間期間、純粋シラン(SiH
4)を流す化学気相蒸着(CVD)タングステン堆積プロセスにおける前駆体工程によるものであり得る。その結果、インターフェース層は、概して、タングステンシリサイド(WSi
2)の薄い層(例えば、数nm)を含む。
【0032】
図2は、例示の実施形態に従った、
図1に示すパワーMOSFET100などのパワーMOSFETを製造するための例示のダブル金属フィラー堆積/エッチバック方法200における工程を示すフローチャートである。工程201は、第1の導電型にドープされるエピ層108などの半導体表面を有する基板105上(例えば、ウェハ上)に形成される第1のセル110a及び少なくとも第2のセル110bを含む複数のトランジスタセル(セル)を含むパワーMOSFETダイを提供することを含む。第1のセルは第1のゲートスタックを有し、第2のセルは第2のゲートスタックを有し、各ゲートスタックは、ボディ領域113の上のゲート誘電体112上にゲート電極111a、111bを含む。
【0033】
トレンチが、少なくとも3(3以上)のARを有し、第1及び第2のゲートスタックの間の半導体表面の頂部側から下方に延在して、第2の導電型にドープされるソースまでのディープSCT120を提供し、FP128が、トレンチのためのライナを提供するように延在するゲートスタックの上にある。トレンチは、金属フィラー(例えば、W)122を内部に含む。第2の導電型にドープされるドレイン132が、ゲートスタックの、トレンチとは反対の側の半導体表面(エピ層108など)内にある。
【0034】
工程202は、ドレイン132の上でFP128の側壁に沿って金属フィラー122を除去するための金属フィラーの第1のエッチングと、トレンチ内の金属フィラー122の一部を除去することとを含む。下記で説明する工程202及び工程204のためにプラズマエッチングが用いられ得る。半導体エッチングの技術において知られているように、プラズマエッチングは、サンプルと接触する適切な気体混合物の制御されたグロー放電(プラズマ)に関与とする。このグロー放電において、プラズマ源は、帯電(イオン)又は中性(原子及び基)のいずれかとし得る反応性エッチング種を継続的に提供し、この反応性エッチング種がサンプルから固体材料を除去する。
【0035】
工程203は、トレンチを充填することを含めて金属フィラー122を堆積することを含む。タングステン又はPGMフィラーなどの耐火性金属を堆積するために、CVD又はプラズマエンハンストCVD(PECVD)を用い得る。工程204は、金属フィラー122の第2のエッチングを含む。
【0036】
本明細書で開示されるダブル金属充填プロセス及びエッバックプロセスは、パワーMOSFETに関するW残渣問題をいかなる負の副作用もなく解決する。FPの末端における充填金属(例えば、W)残渣を除去することは、DCT境界から(ソースに接続される)FP境界までの距離を長くし、FPがDCTとブリッジでつながる可能性を低減するので有用である。ダブル金属充填堆積及びエッチバックプロセスフローと開示される金属充填物との開示される組み合わせにより、パワーMOSFETダイ上の高トポグラフィーエリアから金属充填物も同時に除去されるが、ディープSCT形状特徴内の金属充填材料は残る。これ以降で説明する実施例に示されるように、開示されるダブルW堆積及びエッチバック処理を実装すると、パワーMOSFETマルチプローブ歩留りが大きく改善され安定することが分かった(50%から一貫して約85%、概して90%よりも高くなる、後述の
図4参照)。
【0037】
図3A〜
図3Cは、ディープSCT120を間に有する2ゲートスタックのSEM画像から得られる断面の増強走査図を示す。ディープSCT120は、ゲートスタックの上にあるFP128に接続され、W金属フィラー122の残渣がドレイン132の隣のFP128の側壁においてうまく除去されることのみならず、ディープSCT120の金属フィラー122に形成される検出可能なWの継ぎ目がないことを示している。第1のWエッチバック(工程202)により、
図3Aに示すようなテーパ形状のディープSCTプロファイルが得られる。このプロファイルは第2のW堆積の助けとなると認められる。水平面から角度90度とする代わりに、テーパにより、水平面から約87〜89度となり得る角度が得られる。第1のWエッチバックによってもたらされる(金属フィラー122として示される)タングステンフィラーのテーパのため、第2のW堆積は、継ぎ目を形成することなくより良好に充填する。これは、第2のエッチバックプロセスがより長い時間続行し得、ディープSCT120内の材料を除去することなく、上のトポグラフィーのエリアをきれいにし得ることを意味する。
【0038】
図3Bに示すように、第2のW金属フィラー122の堆積(工程203)後、ディープSCT120には金属フィラー122の継ぎ目は見当たらない。
図3Cに示すように、工程204に対応する(例えば、高温レシピ(例えば、50℃)を用いる)第2のWエッチバックの後、ドレイン132の隣の、LDD129の上のFP側壁においてW金属フィラー122の残渣が除去される。得られる構造は、上述のように
図1のパワーMOSFET100として示される構造であり、FP128においてW金属フィラー122の残渣の痕跡がない。この構造は、後に形成されるDCT130のドレイン132に対する境界(そこでは、上述したようなDCT130が、金属プラグ130aを障壁金属ライナ132b(例えば、Ti/TiN)とともに含む)から、FP128の境界(そこでは、FP128がソース127に結びつけられる)までの距離を長くする。このように、この構造により、W金属フィラー122がFP128をDCT130につなげる可能性が低減される。
【0039】
例
開示される実施形態をさらに下記の特定の例によって説明するが、これらの例は本開示の範囲又は内容を多少なりとも限定すると解釈するべきではない。
【0040】
ダブル金属フィラー堆積/エッチバックを提供する方法200が、プレーナゲートパワーMOSFETの幾つかの完成したウェハロットに対して実装された。開始ウェハは、p+バルクシリコン基板上にpエピ層を含むとした。ゲート電極は、ゲート電極111a、111bとしてのポリシリコン上のシリサイド層117としてWSi
2を含むとした。ゲート誘電体は、175オングストロームのシリコン酸化物(SiO
2)を含むとした。トレンチは、高さ0.5μmのゲートスタックを含めて深さ約1.5μmとし、トレンチ開口CDは約0.3μmとした。トレンチは、600ÅのTi上の800ÅのTiNを含むFP材料でライニングした。
【0041】
このFP128は、ディープSCT120内へ延在し、ディープSCT120の側壁を被覆する。しかし、TiN/Ti材料それ自体のみでは、ソース127からエピ層108又は基板105までの低抵抗経路を提供するのに十分でないと認識されている。ディープSCT120及びDCT130は、いずれもCVD堆積されたタングステンで充填した。タングステンエッチバックのエッチは、3工程のプラズマエッチングを含むとし、プロセスガスはSF
6/O
2/N
2を含み、圧力は30mtorr〜35mtorr、プラズマ源電力は650W〜800W、バイアス電力は25〜35W、チャンバ壁の温度は50℃、静電チャック(ESC)の温度は30℃とした。上記エッチングパラメータはいずれも少なくとも10%の許容誤差を有する。
第1のタングステンエッチバックのエッチ(工程202)のために用いられたプロセスは下記のとおりとした。
工程1: 30mtorr/0 Ws/0 Wb/40 O
2/20 N
2/300 SF
6/8 He/安定
工程2: 30mtorr/800 Ws/35 Wb/40 O
2/20 N
2/300 SF
6/8 He/終点時間(最大40秒)
工程3: 35mtorr/650 Ws/25 Wb/20 N
2/400 SF
6/8 He/30秒
チャンバ壁: 50℃、ESC/チラー: 30℃
終点設定: 遅れ6秒、通常3秒、トリガ118
第2のタングステンエッチバックのエッチ(工程204)のために用いられたプロセスは下記のとおりとした。
工程1: 30mtorr/0 Ws/0 Wb/40 O
2/20 N
2/300 SF
6/8 He/安定
工程2: 30mtorr/800 Ws/35 Wb/40 O
2/20 N
2/300 SF
6/8 He/終点時間(最大40秒)
工程3: 35mtorr/650 Ws/25 Wb/20 N
2/400 SF
6/8 He/25秒
チャンバ壁: 50℃、ESC/チラー: 30℃
終点設定: 遅れ6秒、通常3秒、トリガ118
【0042】
図4に示す歩留り傾向チャートに示すように、パワーMOSFETデバイスの歩留りは、「第2のプロセス」として示す方法200に基づく新規のプロセスでは改善され、製造ロット歩留りが50%〜約85%と大きく変動する「第1のプロセス」として示す、他の点では等価な単一金属フィラー堆積/エッチバック法と比較して、本質的に安定に保たれた(歩留り>良好な(ビン1)ダイの90%)。そのため、第2のプロセス/方法200は、パワーMOSFETデバイス製造ロット歩留りを、大きく変動する歩留り(50%〜85%)から、90%を超える一貫して高い歩留りに大きく改善したことが示される。
【0043】
開示される実施形態は、様々な異なるデバイス及び関連する製品を形成するために、様々なアセンブリフローに統合され得る半導体ダイを形成するために用いられ得る。半導体ダイは、内部に様々な要素及び/又はその上に様々な層を含み得る。これらには、障壁層、誘電体層、デバイス構造、能動要素、及び受動要素が含まれる。受動要素には、ソース領域、ドレイン領域、ビットライン、ベース、エミッタ、コレクタ、導電ライン、導電ビアなどが含まれる。また、半導体ダイは、バイポーラ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、CMOS、BiCMOS、及びMEMSを含めて、様々なプロセスから形成され得る。
【0044】
本開示に関連する当業者なら、多くの他の実施形態及び実施形態の変形が特許請求される発明の範囲内で可能であること、並びに、本開示の範囲を逸脱することなく、さらなる追加、削除、置換、及び改変が、説明された実施形態になされ得ることが理解されよう。