(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706344
(24)【登録日】2020年5月19日
(45)【発行日】2020年6月3日
(54)【発明の名称】回転機械の設置方法、及び回転機械
(51)【国際特許分類】
F04B 39/14 20060101AFI20200525BHJP
F04B 39/00 20060101ALI20200525BHJP
F04B 41/00 20060101ALI20200525BHJP
F04B 53/00 20060101ALI20200525BHJP
F04B 53/22 20060101ALI20200525BHJP
F01D 25/28 20060101ALI20200525BHJP
【FI】
F04B39/14
F04B39/00 102V
F04B41/00 A
F04B53/00 H
F04B53/22
F01D25/28 C
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-555388(P2018-555388)
(86)(22)【出願日】2016年12月7日
(86)【国際出願番号】JP2016086413
(87)【国際公開番号】WO2018105065
(87)【国際公開日】20180614
【審査請求日】2019年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】310010564
【氏名又は名称】三菱重工コンプレッサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】三好 竜也
【審査官】
所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭60−255656(JP,A)
【文献】
特開平05−339951(JP,A)
【文献】
特開平04−155015(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/14
F01D 25/28
F04B 39/00
F04B 41/00
F04B 53/00
F04B 53/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に延びる複数の支持脚と、前記支持脚の上端部に固定された回転機械本体とを備えた回転機械の設置方法であって、
基礎上に、前記支持脚を支持する台板を準備する準備工程と、
前記台板上に、前記支持脚の下端部の外形形状に沿って複数の楔形状をなすレベル調整部材を配置するレベル調整部材配置工程と、
前記支持脚を、複数の前記レベル調整部材上に載置する載置工程と、
前記支持脚の下端部への前記レベル調整部材の押し込み量を調整することで、前記回転機械本体の水平レベルを調整する調整工程と、
前記支持脚と複数の前記レベル調整部材とを溶接して、前記支持脚及び前記レベル調整部材の前記台板に対する位置を固定する固定工程と、を含む回転機械の設置方法。
【請求項2】
レベル調整部材配置工程の前に、前記台板上に平板状のライナー部材を配置するライナー部材配置工程をさらに備え、
前記レベル調整部材配置工程では、複数の前記レベル調整部材は前記台板に固定された前記ライナー部材上に配置され、
前記固定工程では、前記支持脚及び複数の前記レベル調整部材は、前記ライナー部材に溶接される請求項1に記載の回転機械の設置方法。
【請求項3】
前記準備工程は、前記台板上に固定されていた既存の支持脚を前記台板から除去する請求項1または請求項2に記載の回転機械の設置方法。
【請求項4】
基礎上に設置された台板と、
前記台板上に設けられた複数の楔形状のレベル調整部材と、
複数の前記レベル調整部材上に載置され、鉛直方向に向かって延びる複数の支持脚と、
前記支持脚の下端部と複数の前記レベル調整部材とが溶接されることで形成され、前記支持脚及び前記レベル調整部材の前記台板に対する位置を固定する固定部と、
複数の前記支持脚に支持された回転機械本体と、を備え、
前記レベル調整部材は、
先端部に向かって高さ寸法が漸次縮小して形成され、
鉛直方向の上方から見た際に前記先端部を前記支持脚の内側に向けて、前記支持脚の下端部の外径形状に沿って周方向に均等に間隔をあけて配置されている回転機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、回転機械の設置方法、及び回転機械に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載されているような回転機械では、支持脚によって、回転軸を有する回転機械本体が支持されている。このような回転機械を据え付けるときには、基礎上に設置された台板上に複数の支持脚が固定される。その後、固定された支持脚上に回転機械本体を設置することで回転機械が設置される。
【0003】
ところで、このような回転機械を設置する際には、回転機械本体の回転軸を水平に配置する必要がある。回転軸を水平に配置するために、例えば、支持脚の上端部に対する回転機械本体の位置や高さを調整することにより、回転機械本体の水平度を調整する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−75194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、既に回転機械本体に支持脚が固定されている場合には、上述したような方法をとることができない。そのため、台板に対する支持脚の位置を調整することで、回転機械の水平度を確保する必要がある。
【0006】
本発明は、台板に対する支持脚の位置を調整することで、回転機械の水平度を確保することが可能な回転機械の設置方法、及び回転機械を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様に係る回転機械の設置方法は、鉛直方向に延びる複数の支持脚と、前記支持脚の上端部に固定された回転機械本体とを備えた回転機械の設置方法であって、基礎上に、前記支持脚を支持する台板を準備する準備工程と、前記台板上に、前記支持脚の下端部の外形形状に沿って複数の楔形状をなすレベル調整部材を配置するレベル調整部材配置工程と、前記支持脚を、複数の前記レベル調整部材上に載置する載置工程と、前記支持脚の下端部への前記レベル調整部材の押し込み量を調整することで、前記回転機械本体の水平レベルを調整する調整工程と、前記支持脚と複数の前記レベル調整部材とを溶接して、前記支持脚及び前記レベル調整部材の前記台板に対する位置を固定する固定工程と、を含む。
【0008】
このような構成によれば、楔形状のレベル調整部材の支持脚の下端部への押し込み量を調整することで、支持脚の上端部の水平レベル調整を行うことができる。したがって、支持脚に固定されている回転機械本体の台板に対するレベル調整を容易かつ確実に行うことができる。
【0009】
本発明の第二の態様に係る回転機械の設置方法は、第一の態様において、レベル調整部材配置工程の前に、前記台板上に平板状のライナー部材を配置するライナー部材配置工程をさらに備え、前記レベル調整部材配置工程では、複数の前記レベル調整部材は前記台板に固定された前記ライナー部材上に配置され、前記固定工程では、前記支持脚及び複数の前記レベル調整部材は、前記ライナー部材に溶接されるようにしてもよい。
【0010】
このような構成によれば、台板の上面が平滑でない場合であっても、レベル調整部材を、平板状のライナー部材の平滑面上に配置することができる。したがって、レベル調整部材の支持脚の下方への押し込み量を調整する際に、レベル調整部材を容易に移動させることができる。
【0011】
本発明の第三の態様に係る回転機械の設置方法では、第一又は第二の態様において、前記準備工程は、前記台板上に固定されていた既存の支持脚を前記台板から除去するようにしてもよい。
【0012】
このような構成によれば、既存の支持脚を除去した後、既存の支持脚が固定されていた台板を利用して、新設の回転機械本体及び支持脚を設置することができる。したがって、台板を設置し直す必要が無く、作業の効率化、及びコスト低減を図ることができる。
【0013】
本発明の第四の態様に係る回転機械は、基礎上に設置された台板と、前記台板上に設けられた複数の楔形状のレベル調整部材と、複数の前記レベル調整部材上に載置され、鉛直方向に向かって延びる複数の支持脚と、前記支持脚の下端部と複数の前記レベル調整部材とが溶接されることで形成され、前記支持脚及び前記レベル調整部材の前記台板に対する位置を固定する固定部と、複数の前記支持脚に支持された回転機械本体と、を備え
、前記レベル調整部材は、先端部に向かって高さ寸法が漸次縮小して形成され、鉛直方向の上方から見た際に前記先端部を前記支持脚の内側に向けて、前記支持脚の下端部の外径形状に沿って周方向に均等に間隔をあけて配置されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、回転機械を設置する際に、台板に対する回転機械本体の水平度を容易かつ確実に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態における回転機械の設置方法を適用して置き換えられる前の第一圧縮機の概略構成を示す立面図である。
【
図2】本実施形態における回転機械の設置方法の流れを示すフローチャートである。
【
図3】本実施形態における回転機械の設置方法において、第一支持脚から第一圧縮機本体を撤去した状態を示す斜視図である。
【
図4】本実施形態における回転機械の設置方法において、第一支持脚を台板から除去した状態を示す斜視図である。
【
図5】本実施形態における回転機械の設置方法において、ライナー板上にレベル調整部材をセットした状態を示す斜視図である。
【
図6】本実施形態における回転機械の設置方法において、レベル調整部材を第二支持脚の下方に押し込むことで、第二圧縮機本体の水平レベル調整を行っている状態を示す斜視図である。
【
図7】本実施形態における回転機械の設置方法において、第二支持脚を、レベル調整部材及びライナー板に溶接した状態を示す斜視図である。
【
図8】本実施形態における回転機械の設置方法によって設置された第二圧縮機を示す立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の回転機械の設置方法、及び回転機械を説明する。この実施形態においては、回転機械の設置方法として、既設の圧縮機(回転機械)を、新設の圧縮機(回転機械)に置き換えて設置する場合を例に挙げて説明を行う。
【0017】
図1に示すように、既設の圧縮機である第一圧縮機1は、台板3と、複数本(本実施形態では例えば四本)の第一支持脚(支持脚)4と、第一圧縮機本体(圧縮機本体)5と、を備える。
【0018】
台板3は、地盤に構築された基礎2上に設けられている。台板3は、第一支持脚4を支持可能とされている。台板3は、例えば、複数の鋼材が組み合されることで平面視矩形の枠状をなしている。
【0019】
第一支持脚4は、台板3上に接合されて固定されている。第一支持脚4は、鉛直方向Dvに向かって延びている。第一支持脚4は、下端部4aが台板3上に直接溶接されている。第一支持脚4は、下端部4aから上端部4bに向かって鉛直方向Dvの上方に延びている。
【0020】
第一圧縮機本体5は、その外殻をなすケーシング5aと、ケーシング5aの外周面から外方に突出する被支持部5bと、を有している。第一圧縮機本体5は、被支持部5bが各第一支持脚4の上端部4b上に載置された状態で接合されることで、複数の第一支持脚4と一体に形成されている。
【0021】
上記したような第一圧縮機1を新設の圧縮機である第二圧縮機10に置き換えるには、
図2に示すような流れで、作業を順次行う。第一に、
図3に示すように、複数の第一支持脚4上から、第一圧縮機本体5を撤去する(圧縮機本体除去工程S1)。具体的には、第一支持脚4の上端部4bと被支持部5bとの間が溶断等によって切断されて、第一支持脚4と第一圧縮機本体5とが切り離される。その後、第一圧縮機本体5が第一支持脚4上から撤去される。
【0022】
次に、
図4に示すように、台板3上に固定されていた各第一支持脚4を、台板3から除去することで、基礎上に台板3を準備する(準備工程S2)。具体的には、各第一支持脚4の下端部4aと台板3との間が、例えば溶断等によって切断される。その後、複数の第一支持脚4が台板3上から撤去される。第一支持脚4が台板3上から除去された後に、台板3の第一支持脚4と接合されていた箇所が凹凸をなくすように研磨される。これにより、支持脚を支持する台板3の準備が完了する。この後、新設の圧縮機である第二圧縮機10の第二支持脚14及び第二圧縮機本体(回転機械本体)15(
図8参照)を台板3上に設置する。
【0023】
図8に示すように、第二支持脚14は、第一支持脚4と同様に、鉛直方向Dvに向かって延びている。第二支持脚14は、下端部14aから上端部14bに向かって鉛直方向Dvの上方に延びている。
【0024】
第二圧縮機本体15は、第一圧縮機本体5と同様に、その外殻をなすケーシング15aと、ケーシング15aの外周面から外方に突出する被支持部15bと、を有している。
【0025】
図5に示すように、第一支持脚4の除去後であって、後述するレベル調整部材配置工程S4の前に、台板3上の新設の支持脚である第二支持脚14を設置する箇所に、新設のライナー板(ライナー部材)16を設置する(ライナー部材配置工程S3)。ライナー板16は、矩形平板状をなしている。ライナー板16は、台板3と同じ鋼材で形成されている。ライナー板16は、後述する新設の圧縮機である第二圧縮機10の設置位置に配置される。ライナー板16の外周部16aが台板3の上面3fに溶接されることで、ライナー板16は台板3に対して一体に固定される。なお、ライナー板16は、台板3の第一支持脚4と接合されていた箇所上に重ねるように配置されてもよい。
【0026】
次に、台板3上に、第二支持脚14の下端部14aの外形形状に沿って複数のレベル調整部材17を配置する(レベル調整部材配置工程S4)。本実施形態では、台板3に固定されたライナー板16上に、複数のレベル調整部材17が配置される。レベル調整部材17は、先端部17aに向かって高さ寸法が漸次縮小する楔形状をなしている。レベル調整部材17は、台板3と同じ鋼材で形成されている。複数のレベル調整部材17は、第二支持脚14の下端部14aの外形形状に沿って、周方向に均等に間隔をあけて配置されることが好ましい。また、各レベル調整部材17は、鉛直方向Dvの上方から見た際に、先端部17aを第二支持脚14の内側に向けて配置される。
【0027】
この後、新設の圧縮機である第二圧縮機10の第二支持脚14及び第二圧縮機本体(回転機械本体)15(
図8参照)を載置する(載置工程S5)。具体的には、第二支持脚14を、複数のレベル調整部材17上に載置する。この際、レベル調整部材17の先端部17aが第二支持脚14とライナー板16との間に挟まれた状態となり、レベル調整部材17の一部が第二支持脚14から外側に飛び出した状態となる。
【0028】
なお、第二支持脚14は、予め第二圧縮機本体15に一体に取り付けておいてもよく、第二支持脚14を台板3に対して固定した後に、第二支持脚14を第二圧縮機本体15と取り付けてもよい。第二支持脚14と第二圧縮機本体15とを予め一体にしておく場合、複数の第二支持脚14を取り付けた第二圧縮機本体15を吊り込み、各第二支持脚14を、ライナー板16上にセットされた複数のレベル調整部材17上に載せる。これにより、複数のレベル調整部材17は、ライナー板16と各第二支持脚14との間に介在することとなる。
【0029】
次いで、
図6に示すように、第二支持脚14の下端部14aへのレベル調整部材17の押し込み量を調整することで、第二圧縮機本体15の水平レベルを調整する(調整工程S6)。具体的には、各第二支持脚14において、レベル調整部材17を、ハンマー20等でライナー板16と第二支持脚14との間の奥に打ち込む。これにより、第二支持脚14の下端部14aに対するレベル調整部材17の押し込み量を調整する。レベル調整部材17が楔形状をなしていることで、押し込み量の調整によって、第二支持脚14の上端部14bの高さが調整される。その結果、第二支持脚14の上端部14b上に載置される第二圧縮機本体15の被支持部15bの高さが調整される。これにより、第二圧縮機本体15に設けられた回転軸(図示無し)が水平となるように、第二圧縮機本体15の水平レベル調整が行われる。
【0030】
図7に示すように、調整工程S6後に、各第二支持脚14の下端部14aと、ライナー板16と、レベル調整部材17とを溶接する。これにより、第二支持脚14及びレベル調整部材17の台板3に対して位置を固定する(固定工程S7)。第二支持脚14の下端部14aとライナー板16とは、レベル調整部材17を巻き込むように第二支持脚14の下端部14aの全周にわたって連続して溶接される。これにより、第二支持脚14の下端部14aを周方向から覆うように溶接ビード(固定部)21が形成される。ライナー板16と各第二支持脚14との間に介在する複数のレベル調整部材17は、溶接ビード21によって、第二支持脚14と一体をなすようにライナー板16に接合される。
【0031】
溶接ビード21は、第二支持脚14の下端部14aと複数のレベル調整部材17とが溶接されることで形成される。溶接ビード21は、ライナー板16を介して、第二支持脚14及びレベル調整部材17の台板3に対する位置を固定している。
【0032】
これによって、
図8に示すように、既設の第一圧縮機1を新設の第二圧縮機10に置き換えて設置することができる。したがって、第二圧縮機10は、台板3と、ライナー板16と、レベル調整部材17と、第二支持脚14と、溶接ビード21と、第二圧縮機本体15と、を備えている。
【0033】
上述した実施形態の回転機械の設置方法、及び回転機械によれば、楔形状のレベル調整部材17の第二支持脚14の下端部14aへの押し込み量を調整することで、台板3に対する第二支持脚14の上端部14bの水平レベル調整を行うことができる。したがって、被支持部15bを介して第二支持脚14の上端部14bに固定されている第二圧縮機本体15の水平レベル調整を行うことができる。これにより、台板3に対する第二圧縮機本体15の水平度を容易かつ確実に調整することができる。したがって、台板3に対する第二支持脚14の位置を調整することで、第二圧縮機10の水平度を確保することができる。
【0034】
また、台板3上に平板状のライナー板16が設けられ、複数のレベル調整部材17はライナー板16上に配置されている。そのため、台板3の上面が平滑でない場合であっても、レベル調整部材17を、平板状のライナー板16の平滑面上に配置することができる。したがって、台板3の状態に関わらず、レベル調整部材17の第二支持脚14の下方への押し込み量を調整する際に、レベル調整部材17を容易に移動させることができる。
【0035】
また、既存の第一圧縮機本体5及び既存の第一支持脚4を除去した後、既存の第一支持脚4が固定されていた台板3を利用して、新設の第二圧縮機本体15及び第二支持脚14が設置されている。したがって、新たに圧縮機を設置する際に、台板3を設置し直す必要が無く、作業の効率化、及びコスト低減を図ることができる。
【0036】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0037】
例えば、上記実施形態では、既設の第一圧縮機1を新設の第二圧縮機10に置き換える場合を例に挙げたが、これに限られるものではない。例えば、第一圧縮機1が無い場所に、新設の第二圧縮機10を設置する場合であっても、本発明を適用することが可能である。この場合、台板3を準備する工程では、台板3を基礎上に新たに設置すればよい。
【0038】
また、上記実施形態では、回転機械として、圧縮機を例示したが、これに限らず、各種のタービンや電動機等の回転機械であっても、本発明の回転機械の設置方法を適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
上記した回転機械の設置方法、及び回転機械によれば、台板に対する支持脚の位置を調整することで、回転機械の水平度を確保することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 第一圧縮機(回転機械)
2 基礎
3 台板
3f 上面
4 第一支持脚(支持脚)
4a 下端部
4b 上端部
5 第一圧縮機本体(回転機械本体)
5a ケーシング
5b 被支持部
10 第二圧縮機(回転機械)
14 第二支持脚(支持脚)
14a 下端部
14b 上端部
15 第二圧縮機本体(回転機械本体)
16 ライナー板(ライナー部材)
16a 外周部
17 レベル調整部材
17a 先端部
20 ハンマー
21 溶接ビード(固定部)
S1 圧縮機本体除去工程
S2 準備工程
S3 ライナー部材配置工程
S4 レベル調整部材配置工程
S5 載置工程
S6 調整工程
S7 固定工程