(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706440
(24)【登録日】2020年5月20日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20200601BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20200601BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20200601BHJP
F21V 25/10 20060101ALI20200601BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20200601BHJP
【FI】
F21S2/00 231
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 450
F21V23/00 190
F21V23/00 160
F21V23/00 120
F21V25/10
F21Y103:10
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-143461(P2015-143461)
(22)【出願日】2015年7月17日
(65)【公開番号】特開2017-27709(P2017-27709A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年6月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】土居 敦
【審査官】
飯塚 向日子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−179332(JP,A)
【文献】
特開2015−046352(JP,A)
【文献】
特開2015−065094(JP,A)
【文献】
特開2014−072154(JP,A)
【文献】
特開2012−119293(JP,A)
【文献】
特開2012−142169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 19/00
F21V 23/00
F21V 25/10
F21Y 103/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明光源に発光素子を用いた直管型の照明装置であって、
前記発光素子を実装した光源基板と、
一対の端子ピンを通じて商用電源からの電力を供給する第1の口金と、
前記一対の端子ピンとは別の一対の端子ピンを短絡させる電線及び前記電線の中途部に介在したヒューズを有する第2の口金と、
前記第1の口金の一対の端子ピンを通じて前記商用電源から供給した電力を変更して前記光源基板に供給する電源基板と、
前記電源基板を保持する電源ホルダと、を備え、
前記第2の口金は、
口金係合部を有し、
前記光源基板は、
前記口金係合部と係合することにより前記光源基板の一端側を前記第2の口金で固定する一端側係合部を有し、
前記電源ホルダは、
ホルダ係合部を有し、
前記光源基板は、
前記ホルダ係合部と係合することにより前記光源基板の他端側を前記電源ホルダで固定する他端側係合部を有し、
前記口金係合部と、前記一端側係合部とは、前記口金係合部の有する弾性力により係合しており、前記口金係合部を弾性変形させることにより係合状態を解除可能であり、
前記第2の口金は、前記口金係合部と前記一端側係合部との係合状態を解除するための工具挿入穴を底壁に有する、照明装置。
【請求項2】
前記電源ホルダは、
前記光源基板よりも管外側で前記電源基板を保持する、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記電源基板と前記電源ホルダとは、前記第1の口金の内部に収容されている、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第2の口金の一対の端子ピンは、
中途部分にフランジ部を有する有底円筒状に形成するとともに、前記フランジ部に少なくとも1つの角部を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1の請求項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第2の口金は、
前記電線を折り曲げた状態で前記ヒューズを収納しかつ前記ヒューズの位置変化を規制するように径方向に向けて突出した少なくとも2つのリブを有する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1の請求項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1の口金は、
第1分割部と第2分割部とで組み付け可能に分割し、
前記第1分割部と前記第2分割部と前記電源ホルダとを固定部材で一体的に固定した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1の請求項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記電源基板及び前記電源ホルダとは、
相互に固定するための対応する係止部位をそれぞれ有する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1の請求項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記電源基板は、
少なくとも一部を前記第1の口金の内部に収納した、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1の請求項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光源に発光素子を用いた直管型の照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、照明光源としての発光素子を用いた照明装置には、商用電源から供給した電力を変換する電源基板を搭載した直管型のものが既に知られている。
【0003】
また、このような直管型の照明装置では、両端に口金を備えており、この口金から商用電源を供給するようにしている。一方、直管型の照明装置には、一方の口金は商用電源を供給する給電用とし、他方の口金は短絡した非給電用とした片側給電タイプのものも知られている(例えば、特許文献1参照)。この際、片側給電タイプの照明装置は、非給電用口金と光源基板の非給電側端部と透光性カバーとをネジにより組み付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−084323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した片側給電タイプの照明装置にあっては、非給電用口金と光源基板の非給電側端部と透光性カバーとをネジにより組み付ける構成を採用しているため、光源基板の管軸に沿って長尺な縁部を透光性カバー等で支持するなどの組み付け構造が複雑化するうえ、管軸に沿って長尺な光源基板及び透光性カバーを含む3つ以上の部材を同時に組み付ける作業が煩雑化するという問題が発生する。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するために、組み付け構造の簡素化並びに組み付け作業の容易化に貢献することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る照明装置は、上記目的の達成のため、照明光源に発光素子を用いた直管型の照明装置であって、発光素子を実装した光源基板と、一対の端子ピンを通じて商用電源からの電力を供給する第1の口金と、一対の端子ピンとは別の一対の端子ピンを短絡させる電線及び電線の中途部に介在したヒューズを有する第2の口金と、第1の口金の一対の端子ピンを通じて商用電源から供給した電力を変更して光源基板に供給する電源基板と、を備え、第2の口金は、口金係合部を有し、光源基板は、口金係合部と係合することにより光源基板の一端側を第2の口金で固定する一端側係合部を有する、ものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第2の口金と光源基板の一端側とを口金係合部及び一端側係合部の係合により第2の口金に固定することにより、組み付け構造の簡素化並びに組み付け作業の容易化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る照明装置の正面図である。
【
図2】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される管体の断面図である。
【
図3】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される照明装置を示し、(A)は給電側口金部を含む要部の拡大正面図、(B)は照明装置の給電側口金部の側面図である。
【
図4】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される給電側口金部の管軸方向と直行する縦断面図である。
【
図5】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される給電側口金部の管軸方向に沿う横断面図である。
【
図6】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される給電側口金部の要部の正面図である。
【
図7】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される電源ホルダの正面図である。
【
図8】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される電源ホルダの側面図である。
【
図9】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される電源ホルダの底面図である。
【
図10】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される電源ホルダの横断面図である。
【
図11】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される他の電源ホルダの正面図である。
【
図12】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される他の電源ホルダの横断面図である。
【
図13】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される照明装置を示し、(A)は短絡側口金部を含む要部の拡大正面図、(B)は照明装置の短絡側口金部の側面図である。
【
図14】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される短絡側口金部の管軸方向と直行する縦断面図である。
【
図15】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される短絡側口金部の管軸方向に沿う横断面図である。
【
図16】本発明の一実施の形態に係る照明装置に適用される短絡側口金部の端子ピンの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係る一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
本実施の形態として示す照明装置は、照明光源に発光素子を用いた直管型の照明装置に適用したものである。なお、以下の説明において、
図1に示した状態は、照明装置1として図示しない家屋の天井等に設置して床側から見上げたときとは逆の状態であり、この正面とする。したがって、
図2以降の図示状態においても、説明の便宜上、この天井設置状態とは天地逆に図示している。また、以下の説明では、照明装置1の軸線方向に沿う両端のうち、一端側を「短絡側」、他端側を「給電側」とも称する。また、照明装置1の軸線方向に沿って端部に接近する方向を「管外側」、逆に端部から離間する方向を「管内側」とも称する。
【0012】
図1に示すように、照明装置1は、複数の発光素子2を実装した光源基板3を収納した管体4と、一対の端子ピン11を通じて商用電源からの電力を供給する第1の口金としての給電側口金10と、一対の端子ピン11とは別の一対の端子ピン21を短絡させる第2の口金としての短絡側口金20と、給電側口金10の一対の端子ピン11を通じて商用電源から供給した電力を変更して光源基板3に供給する電源基板5と、を備える。
【0013】
なお、
図1において、発光素子2は、光源基板3の両端付近の一部のみを図示しており、実際には光源基板3の略全長に跨って隣接して実装している。本実施の形態において、発光素子2には、面発光型のLED素子を用いている。
【0014】
図2に示すように、管体4は、断面略真円形状の円柱体であり、無色若しくは有色透明な樹脂材料(例えば、乳白色のアクリル樹脂)で形成している。管体4は、内壁面から管軸Qに向かって突出する基板支持突起4a,4bを一体に有する。基板支持突起4a,4bは、管軸Qに沿って管体4の全長に跨って形成している。したがって、管体4は、押出成形による一体成型品であるが、例えば、図示上下で半割構造とする射出成形品でもよい。基板支持突起4a,4bは、管軸Qを通りかつ端子ピン11(21)で挟む線分Pに対して図示左右で対称に形成している。
【0015】
図3に示すように、給電側口金10は、第1分割部としての口金本体12と第2分割部としてのカバー13とを組み付け可能に分割しており、これら口金本体12とカバー13とで一対の端子ピン11を挟持している。また、
図4及び
図5に示すように、給電側口金10は、内部に電源基板5を保持するための電源ホルダ14を備える。給電側口金10は、
図5に示すように、電源回路ユニット6を実装した電源基板5の全体を内部に収納した状態で電源ホルダ14を保持している。給電側口金10は、電源ホルダ14の管外側端部に形成した固定舌片141を口金本体12とカバー13とで挟持するとともに、カバー13に形成したネジ穴13aから挿通した固定部材としてのネジ7により電源ホルダ14の固定舌片141を固定している。これにより、口金本体12とカバー13と電源ホルダ14とが一体的に固定することができる。
【0016】
なお、電源基板5と電源回路ユニット6とを給電側口金10の内部に収納することにより、管体4の内部に電源基板5及び電源回路ユニット6を位置させないようにすることができる。換言すれば、光源基板3に実装した発光素子2を管体4の両端付近にまで配置することができ、管体4の全長において見掛け上の暗部を少なくすることができる。すなわち、電源基板5と電源回路ユニット6とが管体4の管内側に突出した状態であると、その部分には発光素子2を配置することができない。これにより、発光素子2を点灯させた際に、外部から管体4を見たとき、管体4の端部が暗く見えてしまう。
【0017】
このような管体4の端部が見掛け上で暗く見えてしまうと、従前の蛍光灯のように、経年劣化の目安と勘違いしてしまう虞がある。したがって、電源基板5と電源回路ユニット6とは、できるだけ給電側口金10の内部に収納するのが好ましい。
【0018】
図4及び
図5に示すように、口金本体12の管内側の端部には、管体4の端部を突き当て状態で外周面と内周面とに接触する外筒12aと内筒12bとを形成している。なお、内筒12bは、その一部を周方向に切り欠いており、管体4の基板支持突起4a,4bが位置するようになっている。口金本体12の内面には、電源ホルダ14の上面及び底面を支持するように支持片12c,12dを突出させている。
【0019】
図6〜
図10に示すように、電源ホルダ14は、固定舌片141を管外側に向けて突出形成した管外側縦壁面142と、底壁面143と、底壁面143の管内側の側縁部から立ち上がる一対の内側壁144と、底壁面143の管外側の側縁部から立ち上がる一対の外側壁145と、を一体に形成しており、正面及び管内側に向けて開放している。
【0020】
固定舌片141は、管外側縦壁面142の中途部から管外側に向けて突出しており、ネジ7が貫通する貫通穴141aを形成している。なお、貫通穴141aは、ネジ7と螺合する雌ネジ穴とする必要はなく、ネジ溝が形成されていない穴でも良い。
【0021】
管外側縦壁面142は、電源基板5の管外側端部付近の上面と当接する当接爪142aを一体に有する。本実施の形態では、一対の当接爪142aとしているが、その数や幅等は特に限定されるものではない。
【0022】
底壁面143は、その管内側端部付近から光源基板3の他端側である給電側の端部に形成した穴状の給電側係合部3bと係合する他端側係合部としてのホルダ係合部143aを有する。このホルダ係合部143aは、給電側係合部3bと係合することにより、光源基板3の給電側の端部を給電側口金10よりも管体4の内部側で固定することができる。すなわち、光源基板3の他端側である給電側の端部は、給電側口金10の内部ではなく管体4の内部において電源ホルダ14で保持することができる。このため、光源基板3の給電側の端部を電源ホルダ14で保持させる際、目視が容易な給電側口金10の外側で保持作業を容易に行うことができる。
【0023】
内側壁144は、その上端面144aで電源基板5の管内側端部付近の下面を支持するように高さ設定している。
【0024】
外側壁145は、電源基板5の中央付近両側縁部分の上面と当接するガイド片145aと、電源基板5の管外側端部付近の下面と当接して当接爪142aと協働して電源基板5を支持する下面支持部145bと、電源基板5の管外側端部付近の両側縁部に形成した切り込み状の係止凹部5a(
図5にのみ図示)と弾発係合する係止凸部145cと、上端から側方に突出したフランジ145dと、を一体に形成している。したがって、係止凹部5aと係止凸部145cとは、電源基板5及び電源基板5を保持する電源ホルダ14とを相互に固定するための対応する係止部位を構成している。また、フランジ145dの上端面は支持片12cと当接する。
【0025】
なお、
図11及び
図12に示すように、電源ホルダ14は、例えば、ガイド片145aを廃止するなど、上記実施の形態に限定されるものではない。また、ガイド片145aを廃止した場合、例えば、下面支持部145bの基板挿入始端側の角部にガイド用の面取り145eを形成してもよい。
【0026】
図13に示すように、短絡側口金20は、一対の端子ピン21をインサート成形した有底円筒状に形成している。
【0027】
図14及び
図15に示すように、短絡側口金20は、内部に端子ピン21の管内側端部と接続端子22及びネジ23を介して電線24を接続している。電線24の中途部にはヒューズ25を介在している。これにより、ヒューズ25は、
電線24および接続端子22を介して短絡側口金20の一対の端子ピン21のそれぞれに形成したネジ孔(図示せず)と螺合するネジ23により短絡側口金20の一対の端子ピン21に固定
されており、短絡側口金20を電気的に短絡させている。短絡側口金20の管内側の端部には、管体4の端部を突き当て状態で外周面と内周面とに接触する外筒20aと内筒20bとを形成している。短絡側口金20は、電線24を折り曲げた状態でヒューズ25を収納しかつヒューズ25と当接して管軸Qに沿う方向の位置変化を規制するように径方向に向けて突出した少なくとも2つのリブ20cを有する。短絡側口金20は、光源基板3の一端側である短絡側の端部に形成した穴状の短絡側係合部3aと係合する口金係合部20dを有する。口金係合部20dは、短絡側係合部3aに対して弾発係合するように傾斜するとともに弾性を有する。短絡側口金20は、底壁20eに開口20fを形成している。開口20fは、口金係合部20dによる短絡側係合部3aとの係合状態を外部から確認するのぞき窓としての機能と口金係合部20dによる短絡側係合部3aとの係合状態を解除するための工具挿入穴としての機能とを兼用している。
【0028】
なお、内筒20bは、その一部を周方向に切り欠いており、管体4の基板支持突起4a,4bが位置するようになっている。本実施の形態では、
図14に示すように、光源基板3は、基板ホルダ8を介して基板支持突起4a,4bに支持されている。
【0029】
基板ホルダ8は、樹脂の押出成形により長尺に形成されており、光源基板3の管軸Qに沿う縁部及び発光素子2の実装面とは逆側の裏面を支持している。なお、基板ホルダ8は、樹脂である必要はなく、例えば、アルミ等の金属によりヒートシンク機能を兼用したホルダとしてもよい。また、基板ホルダ8の内部に、アルミ等の金属からなる板状のヒートシンク部材9を別途少なくとも一部に配置してもよい。基板ホルダ8は、管体4の内壁と基板支持突起4aの付け根部分との境界付近と係合する外向きのフランジ8aを一体に有している。
【0030】
図16に示すように、一対の端子ピン21は、短絡側口金20の底壁20eから突出するピン本体21aと、底壁20eの内面から突出する座20gに埋設した基部21bとを一体に有する。なお、端子ピン21は、ピン本体21aの先端側を有底円筒状に形成している。
【0031】
基部21bは、大径部21cと小径部21dとを交互に形成している。この径の差により、端子ピン21は、基部21bに対する軸線方向の抜け止めとしている。大径部21cには、端子ピン21の中途部分としてのフランジ部として機能している。管内側の大径部21cには、少なくとも1つの角部を有する。本実施の形態では、大径部21cの一部に面取り部21eを形成して断面D型とすることで角部を形成している。なお、角部は、例えば、大径部21cの表面にローレット加工やスプライン加工を施すことによって形成してもよい。これにより、一対の端子ピン21は、短絡側口金20に対して軸線を中心とするラジアル方向の回転を規制することができる。
【0032】
このような基本構成において、本実施の形態に係る照明装置1は、発光素子2を実装した光源基板3と、一対の端子ピン11を通じて商用電源からの電力を供給する第1の口金としての給電側口金10と、一対の端子ピン11とは別の一対の端子ピン21を短絡させる電線24及び電線24の中途部に介在したヒューズ25を有する第2の口金としての短絡側口金20と、給電側口金10の一対の端子ピン11を通じて商用電源から供給した電力を変更して光源基板3に供給する電源基板5と、を備え、短絡側口金20は、口金係合部20dを有し、光源基板3は、口金係合部20dと係合して光源基板3の一端側を短絡側口金20で固定する短絡側係合部3aを有することにより、組み付け構造の簡素化並びに組み付け作業の容易化に貢献することにある。
【0033】
次に、本実施の形態に係る照明装置1の組み付け手順を説明する。上記の構成において、管体4の内部に基板ホルダ8を介して光源基板3を挿入し、基板支持突起4a,4bに光源基板3を支持させる。
【0034】
この後、予め組み付け状態の短絡側口金20に光源基板3の短絡側を保持させる。具体的には、管体4の端部を外筒20aと内筒20bとの間に挿入しつつ、光源基板3の短絡側係合部3aを、口金係合部20dに係合させる。これにより、管体4の短絡側の端部と光源基板3の短絡側の端部とが短絡側口金20に保持される。
【0035】
一方、予め組み付け状態の給電側口金10に光源基板3の給電側を保持させる。具体的には、管体4の端部を外筒12aと内筒12bとの間に挿入しつつ、光源基板3の給電側係合部3bを、電源ホルダ14のホルダ係合部143aに係合させる。これにより、管体4の給電側の端部が給電側口金10に保持されると同時に、光源基板3の給電側の端部が電源ホルダ14を介して給電側口金10に保持される。
【0036】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【0037】
例えば、上記実施の形態で開示した光源の他に、例えば、レーザーダイオードや有機発光ダイオードなどを利用することができ、光源の種類は特に限定されるものではない。
【0038】
以上説明したように、本発明に係る照明装置は、組み付け構造の簡素化並びに組み付け作業の容易化に貢献するという効果を有し、照明光源に発光素子を用いた直管型の照明装置全般、特に、片側給電タイプの直管型の照明装置全般に有用である。
【符号の説明】
【0039】
1 照明装置
2 発光素子
3 光源基板
3a 短絡側係合部(一端側係合部)
3b 給電側係合部(他端側係合部)
5 電源基板
10 給電側口金(第1の口金)
11 端子ピン
14 電源ホルダ
143a ホルダ係合部
21 端子ピン
24 電線
25 ヒューズ
20 短絡側口金(第2の口金)
20d 口金係合部