(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の理美容用腕容器においては、容器本体を手の甲に載せた状態で作業をしなければならず、安定性が悪い。このため、依然として作業能率が悪い。
【0008】
染髪作業は、一方の手で客の頭髪をまとめたり、又は頭髪を束ねる紐を摘まんだりしながら、他方の手で刷毛を頭髪に沿って染髪していく。この作業において、従来の理美容腕容器では、その一方の手の甲を常に水平状態に維持しつつ作業をしなければならない。これは容易にはできない。腕容器内の染髪薬液を床にこぼしてしまうことがある。
【0009】
たとえば、腕を回転させた場合には、容器内の染髪薬液がこぼれてしまう。薬剤をこぼさないようにするため、慎重に作業をせざるを得ない。
【0010】
そのため、従来の理美容用腕容器においては、依然として時間短縮ができなかった。このように、作業の際の安定性が悪く、染髪薬剤を床にこぼしてしまうという不測の事態が生じ得た。さらに、バンドを手首に止めなければならないので、脱着が煩雑であった。
【0011】
そこで、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく、本発明の目的とするところは、作業能率の良い容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の容器は、理容または美容院において染料を入れるために用いられる合成樹脂製の容器であって、凹状に形成された容器本体の片側から、使用者の母指を挿通させるための母指挿通孔を穿設した把持手段が、斜め上方に突出するように連設されており、その把持手段の外側に、当接面を有する円弧状の係止保持部が、斜め下向きに張り出すように連設されているとともに、容器本体の
前記把持手段を設けた一方側に急峻壁が形成されているとともに、容器本体の他方側が円弧状に湾曲しており、かつ、容器本体の把持手段が設けられていない部分の外側であって前記他方側から前記一方側の上縁部の半周に、斜め上方に傾斜した傾斜部が連設されていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の容器は、前記母指係止部と前記母指載置部との間に設けられ、母指球と当接して容器を支える母指支持部とを備えていることを特徴とする
ものでも良い。
【0014】
本発明の容器は、前記母指係止部と前記母指載置部とのいずれか一方又は両方に設けられ、示指に当接する係止保持部とを備えていることを特徴とする
ものでも良い。
【0015】
本発明の容器は、前記母指係止部と容器との間に設けられ、薬指と小指のいずれか一方又は両方が把持可能な他指把持部とを備えていることを特徴とする
ものでも良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明の容器によれば、母指を
母指挿通孔に入れて引っ掛けることができるとともに母指と示指の合流部分に
把持手段の母指挿通孔の外側の部分が係止して容器が手から滑り落ちることを防止することができる。このため、容器のすぐ近くで作業ができ、作業能率が良いという効果を奏する。
【0017】
また、母指球と当接して容器を支える母指支持部
を、母指係止部と母指載置部との間に
設けた場合には、母指球が母指支持部に当接して容器を支えることができるという効果を奏する。
【0018】
本発明の容器によれば、
示指に当接する係止保持部が設けられているので、示指が係止保持部に当接して容器の係止状態を保持することができるという効果を奏する。
【0019】
また、薬指と小指のいずれか一方又は両方が把持可能な他指把持部
を、母指係止部と容器との間に
設けた場合には、薬指と小指のいずれか一方又は両方で他指把持部を把持することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、頭髪をまとめたり、紐を摘まんだりしながら行う染髪作業に好適な染料容器の一の実施形態を示す図である。
(実施の形態1)
【0022】
染料容器100は、理容または美容院等で用いられ、染髪液や染髪固形物等の染料を入れるために用いられる。染料容器100は、合成樹脂製からなる。この染料容器100は、たとえば、ポリプロピレン又は高密度ポリエチレンなどから一体成形されている。これ以外に、染料容器100は、陶磁器製、木製、紙製、金属製などの何れであっても構わない。
【0023】
本実施形態の染料容器100は、斜め下方から使用者の母指(第1指)を挿入する母指挿入孔1を有する把手手段と、容器本体60とを備えている。この把手手段は、容器本体60の外側面又は周縁部の一部に連設されており、母指挿入孔1の周縁に、母指係止部10と、母指載置部20と、母指支持部30と、係止保持部40と、他指把持部50とを備えている。
【0024】
母指係止部10は、
図1に示すように、容器本体60の外側に張り出すように、容器本体60から斜めに突出する。その突出角度は、およそ10度から80度の範囲内から選択することができ、好ましくは30度から60度程度の範囲から選択することができる。
【0025】
この母指係止部10を、略水平方向から大きく角度をもたせてやや立ち気味に斜め上方に突出させて設けたほうが、より好ましい。この場合には、母指挿入孔1に挿入される使用者の母指と、その示指(第2指)の合流部に、母指係止部10が係止された状態のときに、掌を広げた自然状態で容器本体60の上縁部を略水平に近い状態としやすい。
【0026】
また母指係止部10は、使用者の母指と示指の合流部分に係止されやすいように、横断面略逆U字状又は横断面略逆J字状に形成されている。母指挿入孔1は、略斜め長円状に形成されており、その長軸の一方に母指係止部10が設けられ、その他方に母指載置部20が設けられている。
【0027】
母指載置部20は、母指係止部10とは所定間隔を有するように、母指挿入孔1を挟んで、容器本体60の外側面若しくは上縁部の他部に設けられている。この母指載置部20は、使用者の母指中手骨がその内側で引っ掛かるように縦断面略逆U字状又は縦断面略逆J字状の縦断面略フック状に形成されている。
【0028】
母指載置部20の内側には、使用者の母指、特にその母指中手骨が内側で引っ掛かる程度のスペースが形成されている。母指載置部20は、母指係止部10の横断面略逆U字状又は横断面略逆J字状の先端部に向けて所定の傾斜角を有して設けられている。
【0029】
母指載置部20の傾斜角によって、母指載置部20に引っ掛けられた母指の軸線と容器本体60の上面とのなす角度を形成する。その角度は、およそ10度から70度の範囲内とされている。そして、
図1において、母指挿入孔1を有して母指係止部10と母指載置部20とが連設されている。
【0030】
この母指載置部20の周縁部には、弾性樹脂を備えていてもよい。この場合には、使用者の指の太さや形状が異なっても、その母指の周縁に密着しやすい。母指と母指載置部20とが密着した状態のときには、容器本体60がぐらつきにくい。
【0031】
一方、容器本体60の周縁の一部には、母指係止部10との間において、他指把持部50が設けられている。他指把持部50は、使用者の薬指(第4指)と小指(第5指)のいずれか一方又は両方が把持可能な面積を有する部位である。他指把持部50は、斜め下方にやや窪んだ凹部状に形成されている。他指把持部50に母指支持部30が連設されている。
【0032】
母指支持部30は、母指挿入孔1の周縁下方に位置し、母指係止部10と母指載置部20との間であって、母指挿入孔1と容器本体60との間に設けられている。
図2は、
図1のA−A線における断面図である。母指支持部30は、
図2に示すように、上方が略斜め凸状となるように緩やかに湾曲された湾曲部31を備えている。
【0033】
湾曲部31は、母指支持部30の上方に形成されている。湾曲部31及び母指支持部30は、使用者の母指球に沿って当接できるように緩やかな円弧状とされている。このようにして、染料容器100は、母指支持部30が使用者の母指球と当接して斜め側方から支えられる。
【0034】
係止保持部40は、母指係止部10と母指載置部20との両方に連続するように設けられており、それら母指係止部10と母指載置部20の側方に張り出しながら斜め下向きに円弧状に湾曲されて形成されている。この係止保持部40の内側には、使用者の示指に当接するように当接面41が形成されている。
【0035】
当接面41の面積が広ければ広いほど、容器本体60のぐらつきは少なく、指を離した状態でも染料容器100が安定する。
【0036】
容器本体60は、
図2に示すように、下方が凸となる縦断面略半円弧状であって、
図2に示す左右非対称に形成されている。すなわち、母指係止部10が設けられている容器本体60の一方側には、比較的急峻な立ち上がり斜度を有する急峻壁61が形成されている。
【0037】
他方、母指係止部10が設けられていない容器本体60の他方側には、容器本体60の底面62から比較的緩やかな円弧状に湾曲されて形成されている。そして、この他方側から一方側の容器本体60の上縁部の半周には、外側に張り出しながら斜め上方に傾斜する傾斜部63が設けられている。
【0038】
その底面62は、比較的平坦なフラット面を備えている。このため、染料容器100は、それ自体で自立することができる。
【0039】
次に、染料容器100の使用方法について、
図3を用いて説明する。
図3は、染料容器100の使用方法を示す斜視図である。
【0040】
染料容器100に収容された染料薬剤を客の頭髪に塗布する際には、染料容器100の下方から母指挿入孔1に使用者の母指aを挿入する。この場合、
図3において、使用者の左手の母指aと示指bとの間、より具体的には母指aと示指bとの合流点において母指係止部10が引っ掛かり係止される。
【0041】
この母指aを立てたサムアップの状態、すなわち掌を水平状態ではなく垂直状態で、上方に左手を上げることで、ワゴンに乗せられた染料容器100を持ち上げることができる。このとき、母指aの母指中手骨が母指載置部20の内側に入って、母指載置部20の内側に母指中手骨が引っ掛かる。
【0042】
このように、母指挿入孔1に入れた母指aによって染料容器100は母指aと示指bの合流点と母指中手骨との2点で母指aに引っ掛かり、染料容器100は手から滑り落ちることがない。このため、染料容器100によれば、ワゴンから容易に持ち上げられて常に客の頭髪に近接した状態で作業をすることができる。
【0043】
染料が入れられた染料容器100が染髪をされる客の頭部に近接した状態にあるため、染料容器100から客の頭髪までの刷毛の作業距離が短くて済む。このため、作業時間を短く済ませることができる。つまり、染髪作業の時間短縮ができる。また客の頭部に近接した状態で作業できるので、染料を床等にこぼす等の不測の事態を防止することができる。
【0044】
この作業の際に、母指a以外の、示指b、中指(第3指)c、薬指d、小指eの4本の指は、染料容器100から離した状態とすることができる。染料容器100は、母指aと示指bの合流点と母指中手骨との2点で母指aに係止されて、染料容器100は手から滑り落ちることがないからである。
【0045】
母指a以外の4指は、染料容器100を下方から支持することもできる。また、それら4指又はいずれかの指で、他の物を引っ掛ける等の作業をすることができる。たとえば、染髪作業をする際に、母指挿入孔1に挿入された側の手の母指a以外の指で、客の頭髪をまとめたり、又は頭髪を束ねる紐を摘まむ作業ができる。
【0046】
あるいは、母指a以外の4指で、染髪用の刷毛を持ち替える等の作業をすることもできる。このようにして、染料容器100を片手で保持して客の頭髪に近接させた状態のまま、染髪作業が容易にできる。たとえば、染料容器100を保持した手に引っ掛けた紐等を一方の手で外して、頭髪を束ねるようにして染料容器100から直接頭髪に染料を塗布する作業を、両手を客の頭部に近接させたまま行うことができる。
【0047】
また、染料容器100によれば、母指挿入孔1に挿入された母指aの軸線と容器本体60の上面とのなす角度が10度から70度の角度とされているので、腕を曲げて、染料容器100を支持した状態で、容器本体60の上縁部が略水平に近い状態としやすい。このように、自然に構えた状態で作業ができるので、その作業が容易であるとともに疲れが少なくて済む。
【0048】
また、染料容器100によれば、母指支持部30は、上方が斜め凸となるように緩やかに湾曲された半円弧状の湾曲部31を備えているので、作業の際に掌を垂直状態から多少傾けた傾斜状態においても、母指支持部30が母指球に当接するようにして染料容器100を3点で安定して保持することが容易にできる。
【0049】
このようにして、作業の際に染料容器100を保持することができるので、指に負担がかからず、長時間使用しても疲れにくい。たとえ指の力が弱まった障害者や高齢者自身であっても、染料容器100を安定して保持することが容易であり、安定性が良い。
【0050】
また、染料容器100によれば、さらに他指把持部50を備えているので、母指挿入孔1に挿入された側の手の薬指dと小指eのいずれか一方又は両方で他指把持部50を把持して染料容器100の保持状態をさらに安定にすることができる。
【0051】
この場合には、母指挿入孔1に挿入された側の手首と腕との角度を持たせるようにコックを効かせた前傾状態又は後傾状態にしても染髪薬剤を床にこぼしてしまうという不測の事態を防止することができる。たとえば、客の頭髪に向けて染料容器100を前傾させて傾斜部63をさらに近接した状態で染髪作業ができる。
【0052】
また、染料容器100によれば、容器本体60の一方側に急峻壁61が形成されているので、例えば染料容器100を急峻壁61側に倒す後傾状態にしても、染料容器100内の染料がこぼれることなく、作業をすることができる。
【0053】
以上のように、染料容器100によれば、染料容器100を保持している手首を、やや前傾状態、やや後傾状態、左右方向の何れかに、ある程度傾斜させても、染料容器100がしっかり保持された状態を維持できるので、染料がこぼれることを防止することができる。したがって、作業に合わせて両手、両指を効率的に使用して、安定的に作業をすることができる。
【0054】
さらに、染料容器100によれば、容器本体60が底面62を備えているので、それ自体が自立できる。このため、作業を終了する際には、ワゴン等の作業台の上に置いた染料容器100の母指挿入孔1から母指aを抜けばよく、脱着作業が容易にできる。
【0055】
なお、上記実施の形態においては、縦断面略半円弧状の容器本体60を備えた染料容器100に適用した例を示したが、何らこれに限定されるものではない。たとえば、容器本体60を略平板状のパレットとすることができる。この場合には、毛染めマニキュア作業用パレットに好適である。このように、染料容器100の用途は限定されない。
【0056】
また、上記実施の形態においては、母指挿入孔1を有して母指係止部10と母指載置部20とが連設されているものであるが、何らこれに限定されない。たとえば、母指係止部10と母指載置部20とが離間して設けられていてもよい。たとえば、それらの間に母指挿入孔1に連続する切欠き部を形成してもよい。
(実施の形態2)
【0057】
図4は、他の実施形態の容器を示す斜視図である。
図4において、容器は、例えば介護が必要な高齢者、身障者、幼児、小さな子供が食事をとりたい場合に、介助者や家族等の手で掴んだ容器が簡単に滑り落ちないようにして食事をとりたい人の口の近傍で給仕を行えるように使いやすくした身障者用カップ200である。身障者用カップ200は、例えば陶磁器やプラスチック製からなる。これ以外にも木製や紙製でつくられることもある。
【0058】
身障者用カップ200は、
図4に示すように、母指挿入孔201の周縁に、母指係止部210と、母指載置部220と、母指支持部230と、係止保持部240と、容器本体250とを備えている。なお、
図1と対応する部分に同一参照番号を付して示す。
【0059】
母指係止部210は、容器本体250からの突出角度が、およそ20度から40度の範囲内から選択されており、実施の形態1の染料容器100と比べて、やや寝かせ気味に斜め上方に突出させて設けてある。
【0060】
そして母指係止部210は、容器本体250の外側面又は周縁の一部から上方に向けて縦断面略逆U字状又は縦断面略逆J字状に形成されている。母指挿入孔201は、母指係止部210の縦断面略逆U字状又は縦断面略逆J字状に沿って貫通しており、母指aが挿入可能とされている。
【0061】
母指載置部220は、母指挿入孔201を挟んで母指係止部210より上方に外側に張り出すように容器本体250の外側面若しくは上縁部の他部に設けられている。母指載置部220は、母指係止部210とは所定間隔を存して連結されている。この連結によって母指係止部210の先端部に捻りが加わったような状態となっている。母指載置部20の傾斜角は、およそ20度から40度の範囲内とされている。
【0062】
母指支持部230には、断熱部材が設けられている。この断熱部材は、身障者用カップ200に温度の高い液体等の内容物を入れた場合に、使用者の手に熱を通しにくくする作用を有するものである。
【0063】
係止保持部240は、実施の形態1と同様、当接面41が形成されている。当接面41の面積が広ければ広いほど、容器本体250のぐらつきは少なく、指を離した状態でも身障者用カップ200が安定することは、実施の形態1と同様である。
【0064】
容器本体250は、その下方部を円弧状に湾曲する湾曲面252を備えている。湾曲部252は、全周にわたって左右対称形の形状である。
【0065】
身障者用カップ200を用いて給仕を行う場合には、例えばご飯(ライス)あるいは粥が盛られた身障者用カップ200を介助者の手で掴む。この場合、介助者の母指aを母指挿入孔201に挿入する。母指挿入孔201に母指aを入れることによって、身障者用カップ200を掴む手が滑っても母指係止部210と母指載置部220の内側で母指aが引っ掛かって落ちることがない。
【0066】
母指係止部210の突出角度は、およそ20度から40度の範囲内から選択されているので、母指aを寝かせ気味の状態で使用しやすい。また、母指載置部20の傾斜角は、およそ20度から40度の範囲内とされているので、その母指aに密着することができる。
【0067】
この状態で身障者用カップ200を保持したときに、他の指、例えば示指b、中指c、薬指d、小指eを、容器本体250の上縁より下部で外側に沿わせて保持することができる。そうすると、これら他指が容器本体250の上縁より出ることがなく、衛生的に給仕できる。
【0068】
また身障者用カップ200によれば、湾曲面252を備えているので、容器本体250の下方部全体を、掌を上にして支えるようにすることができる。また、掌で安定して保持することもできる。
【0069】
このように身障者用カップ200を掌に載せるようにして保持した場合には、指に負担がかからず長時間使用していても疲れにくい。このため、指の力が弱まった障害者や高齢者自身等であっても、身障者用カップ200を安定して保持することができる。
【0070】
なお、容器本体250の湾曲面252に高台を設けてもよい。この場合には、身障者用カップ200は、それ自体で自立することができるので、不使用の際にテーブル等に置くことができる。また、高台の接地面に滑止材を設けた構成としてもよい。この場合には、食事中に身障者用カップ200がテーブル上で滑ることを防止することができる。
【0071】
また、上記実施の形態において、別の容器を、容器本体60,250に載置して容器保持器として使用することができる。また、上記実施の形態1,2においては、把手手段と、容器本体60.250とが一体成形されたものについて説明したが、何らこれに限定されるものではない。
【0072】
たとえば、把手手段と容器本体60,250とが分離可能とされていてもよい。この場合には、用途にあわせて、容器本体60,250を大きさ、形状等の異なるものに変更できる。そうすると、異なる形状の容器本体に取り換えて作業することができるので、例えば、その都度、染料容器、身障者用カップ、マニキュア用平板部材に交換可能である。また、劣化、汚損した場合に、その部分だけを交換することができる。
【0073】
さらに、把手手段が容器本体に対して軸動可能とされていてもよい。この場合には、使用者の体格に応じて、角度調整をすることができる。たとえば、軸動機構を有する軸動部を備えている場合には、容器本体60,250は、使用者が腕の角度を変えても容器本体60,250は水平に保つことができる。