特許第6706593号(P6706593)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706593
(24)【登録日】2020年5月20日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】オーバーロックミシン
(51)【国際特許分類】
   D05B 37/06 20060101AFI20200601BHJP
   D05B 1/20 20060101ALI20200601BHJP
【FI】
   D05B37/06
   D05B1/20 B
【請求項の数】7
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2017-89319(P2017-89319)
(22)【出願日】2017年4月28日
(62)【分割の表示】特願2017-59812(P2017-59812)の分割
【原出願日】2017年3月24日
(65)【公開番号】特開2018-161459(P2018-161459A)
(43)【公開日】2018年10月18日
【審査請求日】2020年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002244
【氏名又は名称】蛇の目ミシン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】横山 潮
【審査官】 姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−168939(JP,A)
【文献】 特開2007−296377(JP,A)
【文献】 特開平10−235046(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B 37/06
D05B 1/20
D05B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主軸の回転に連動して上下動する連動位置と、前記連動位置に対して下側へ退避した退避位置と、の間を移動可能に構成された上メスと、
前記主軸の軸方向に対して直交する方向に延在されると共に、一端部が偏心カムよって前記主軸に連結され、前記主軸の駆動力によって揺動するロッドと、
前記主軸の軸方向と平行に配置された支持軸に揺動可能に支持されると共に、前記上メスに他の部材を介して連結され、前記ロッドの他端部に設けられた被嵌合部と嵌合可能に構成された嵌合部を有し、前記嵌合部と前記被嵌合部との嵌合時に前記主軸の回転に応じた前記ロッドの揺動に伴って往復揺動して前記連動位置の前記上メスを上下動させる揺動部材と、
作動することで、前記被嵌合部と前記嵌合部とを嵌合させて前記上メスが前記主軸に連動する連動状態、又は、前記被嵌合部と前記嵌合部との嵌合状態を解除させて前記連動状態が解除された連動解除状態に切替える連動切替機構と、
作動することで、前記上メスの位置を、前記退避位置又は前記連動位置に切替える位置切替機構と、
第1位置と、前記第1位置に対して軸方向にスライドした第2位置と、の間で、スライド可能に構成され、回転することで前記連動切替機構及び前記位置切替機構を作動させる操作軸と、
を備え、
前記連動切替機構は、
前記操作軸に一体回転可能に設けられた回転体と、
前記被嵌合部に連結されると共に、前記回転体側へ突出された係合部を有し、前記回転体の回転によって作動して前記連動状態又は前記連動解除状態に切替える連動切替部材と、
前記回転体に形成され、前記係合部と係合可能に構成された第1被係合部と、
を含んで構成されており、
前記連動状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで前記係合部が前記第1被係合部に係合されて前記操作軸の回転が制限されると共に、前記操作軸が前記第2位置へスライドされることで前記係合部と前記第1被係合部との係合状態が解除されて前記操作軸の回転が許可されるオーバーロックミシン。
【請求項2】
前記連動切替機構は、前記被嵌合部と前記連動切替部材とを連結する連結部材を有しており、
前記連結部材の一端部には、前記被嵌合部が回転可能に連結され、前記連結部材の他端部には、前記連動切替部材に回転可能に支持された連結ピンが設けられており、
前記連動状態において、前記連結ピンが前記支持軸と同軸上に配置されている請求項1に記載のオーバーロックミシン。
【請求項3】
前記連動切替部材は、前記回転体に対して上下方向に相対移動可能に構成され、
前記第1被係合部は、前記連動状態において上下方向に延在され且つ上方側へ開放された溝状に形成されており、
前記連動状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで、前記係合部が前記第1被係合部の内部に挿入され、前記操作軸が前記第2位置へスライドされ且つ前記回転体が回転することで、前記連動切替部材が上方側へ変位して前記被嵌合部と前記嵌合部との嵌合状態を解除にさせる請求項1又は請求項2に記載のオーバーロックミシン。
【請求項4】
前記回転体には、前記係合部と係合可能に構成された第2被係合部が形成されており、
前記連動解除状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで前記係合部が前記第2被係合部に係合されて前記操作軸の回転が制限されると共に、前記操作軸が前記第2位置へスライドされることで前記係合部と前記第2被係合部との係合状態が解除されて前記操作軸の回転が許可される請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のオーバーロックミシン。
【請求項5】
前記第2被係合部は、前記回転体の径方向外側へ開放された溝状に形成されると共に、前記第1被係合部に対して回転体の周方向にずれて配置されており、
前記連動解除状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで、前記係合部が前記第2被係合部の内部に挿入される請求項4に記載のオーバーロックミシン。
【請求項6】
前記操作軸が、軸用付勢部材によって、前記第1位置側へ付勢されている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のオーバーロックミシン。
【請求項7】
前記連動切替機構によって前記連動状態から前記連動解除状態へ切替え且つ前記位置切替機構によって前記連動位置から前記退避位置へ切替えるときの前記操作軸の回転方向と、前記連動切替機構によって前記連動解除状態から前記連動状態へ切替え且つ前記位置切替機構によって前記退避位置から前記連動位置へ切替えるときの前記操作軸の回転方向と、が同一方向である請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のオーバーロックミシン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーロックミシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オーバーロックミシンでは、布の裁断と連続して縫製を行うことで、布端と針落ちとの距離をほぼ一定に保ちながら縫製することができる。これにより、布を個別に裁断する工程を省略することができ、特に工業用途では製品の生産性を高めるのに有効である。
【0003】
一方、オーバーロックミシンを用いた使用方法では、布の裁断機能を使用せずに、縫製機能のみを使用する、といった使用方法も一般に行われている。
【0004】
このため、下記特許文献1に記載のオーバーロックミシンでは、オーバーロックミシンを縫製機能のみとして使用する場合において、上メスを針板に対して下側へ退避させて、上メスとミシンの主軸との連動状態を解除するように構成されている。
【0005】
このオーバーロックミシンについて簡単に説明すると、このオーバーロックミシンは、上メスを上下動させるロッド及び第二リンク部(揺動部材)を含む上メス駆動部と、上メス駆動部と上メスとが連動している連動状態又は上メス駆動部と上メスとの連動が解除されている解除状態(連動解除状態)に切り替える連動切替部と、上メスの位置を駆動位置(連動位置)又は退避位置に切り替える上メス位置切替部と、連動切替部及び上メス位置切替部を同時に作動させる操作部と、を含んで構成されている。また、ロッドには、切欠が形成されており、この切欠に第二リンク部の係合部が係合されて、上記連動状態になっている。さらに、上メス位置切替部は、第二リンク部と一体に形成されており、第二リンク部と一体に回転するようになっている。
【0006】
そして、操作部が回転操作されると、連動切替部と上メス位置切替部とが同時に動作して、連動状態または解除状態に切替わると共に、上メスの配置位置が、駆動位置または退避位置に切替わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許6001341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に記載のオーバーロックミシンでは、操作部が常時回転操作可能な状態になっている。このため、例えば、不用意に操作部に触れることで、使用者の意図に反して、オーバーロックミシンの状態が切替わり、上メスの配置位置が切替わる虞がある。
【0009】
本発明は、上記事実を考慮して、使用者の意図に反して、連動状態または連動解除状態に切替わることを防止することができると共に、上メスの位置が連動位置または退避位置に切替わることを防止することができるオーバーロックミシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
形態1:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、主軸の回転に連動して上下動する連動位置と、前記連動位置に対して下側へ退避した退避位置と、の間を移動可能に構成された上メスと、前記主軸の軸方向に対して直交する方向に延在されると共に、一端部が偏心カムよって前記主軸に連結され、前記主軸の駆動力によって揺動するロッドと、前記主軸の軸方向と平行に配置された支持軸に揺動可能に支持されると共に、前記上メスに他の部材を介して連結され、前記ロッドの他端部に設けられた被嵌合部と嵌合可能に構成された嵌合部を有し、前記嵌合部と前記被嵌合部との嵌合時に前記主軸の回転に応じた前記ロッドの揺動に伴って往復揺動して前記連動位置の前記上メスを上下動させる揺動部材と、作動することで、前記被嵌合部と前記嵌合部とを嵌合させて前記上メスが前記主軸に連動する連動状態、又は、前記被嵌合部と前記嵌合部との嵌合状態を解除させて前記連動状態が解除された連動解除状態に切替える連動切替機構と、作動することで、前記上メスの位置を、前記退避位置又は前記連動位置に切替える位置切替機構と、第1位置と、前記第1位置に対して軸方向にスライドした第2位置と、の間で、スライド可能に構成され、回転することで前記連動切替機構及び前記位置切替機構を作動させる操作軸と、を備え、前記連動切替機構は、前記操作軸に一体回転可能に設けられた回転体と、前記被嵌合部に連結されると共に、前記回転体側へ突出された係合部を有し、前記回転体の回転によって作動して前記連動状態又は前記連動解除状態に切替える連動切替部材と、前記回転体に形成され、前記係合部と係合可能に構成された第1被係合部と、を含んで構成されており、前記連動状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで前記係合部が前記第1被係合部に係合されて前記操作軸の回転が制限されると共に、前記操作軸が前記第2位置へスライドされることで前記係合部と前記第1被係合部との係合状態が解除されて前記操作軸の回転が許可されるオーバーロックミシンである。
【0011】
形態2:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記連動切替機構は、前記被嵌合部と前記連動切替部材とを連結する連結部材を有しており、前記連結部材の一端部には、前記被嵌合部が回転可能に連結され、前記連結部材の他端部には、前記連動切替部材に回転可能に支持された連結ピンが設けられており、前記連動状態において、前記連結ピンが前記支持軸と同軸上に配置されているオーバーロックミシンである。
【0012】
形態3:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記連動切替部材は、前記回転体に対して上下方向に相対移動可能に構成され、前記第1被係合部は、前記連動状態において上下方向に延在され且つ上方側へ開放された溝状に形成されており、前記連動状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで、前記係合部が前記第1被係合部の内部に挿入され、前記操作軸が前記第2位置へスライドされ且つ前記回転体が回転することで、前記連動切替部材が上方側へ変位して前記被嵌合部と前記嵌合部との嵌合状態を解除にさせるオーバーロックミシンである。
【0013】
形態4:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記回転体には、前記係合部と係合可能に構成された第2被係合部が形成されており、前記連動解除状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで前記係合部が前記第2被係合部に係合されて前記操作軸の回転が制限されると共に、前記操作軸が前記第2位置へスライドされることで前記係合部と前記第2被係合部との係合状態が解除されて前記操作軸の回転が許可されるオーバーロックミシンである。
【0014】
形態5:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記第2被係合部は、前記回転体の径方向外側へ開放された溝状に形成されると共に、前記第1被係合部に対して回転体の周方向にずれて配置されており、前記連動解除状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで、前記係合部が前記第2被係合部の内部に挿入されるオーバーロックミシンである。
【0015】
形態6:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記操作軸が、軸用付勢部材によって、前記第1位置側へ付勢されているオーバーロックミシンである。
【0016】
形態7:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記連動切替機構によって前記連動状態から前記連動解除状態へ切替え且つ前記位置切替機構によって前記連動位置から前記退避位置へ切替えるときの前記操作軸の回転方向と、前記連動切替機構によって前記連動解除状態から前記連動状態へ切替え且つ前記位置切替機構によって前記退避位置から前記連動位置へ切替えるときの前記操作軸の回転方向と、が同一方向であるオーバーロックミシンである。
【発明の効果】
【0017】
上記構成のオーバーロックミシンによれば、使用者の意図に反して、連動状態または連動解除状態に切替わることを防止することができると共に、上メスの位置が連動位置または退避位置に切替わることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本実施の形態に係るオーバーロックミシンの要部を示す左斜め前方から見た分解斜視図である。
図2図2は、本実施の形態に係るオーバーロックミシンの連動状態における要部を示す左斜め前方から見た斜視図である。
図3図3(A)は、図2に示される操作軸が操作制限位置に配置された状態を示す前方から見た正面図であり、図3(B)は、図3(A)の状態から操作軸が左側へスライドして操作許可位置に配置された状態を示す正面図である。
図4図4(A)は、図2に示される状態における連動切替機構を示す左側から見た側面図であり、図4(B)は、図4(A)に示される状態における位置切替機構を示す左側から見た側面図である。
図5図5(A)は、図4(A)に示される状態から操作軸が回転操作方向へ回転されたときの連動切替機構を示す左側から見た側面図であり、図5(B)は、図5(A)に示される状態における位置切替機構を示す左側から見た側面図である。
図6図6(A)は、図5(A)に示される状態から操作軸が回転操作方向へ回転されたときの連動切替機構を示す左側から見た側面図であり、図6(B)は、図6(A)に示される状態における位置切替機構を示す左側から見た側面図である。
図7図7(A)は、図6(A)に示される状態から操作軸が回転操作方向へ回転されて連動解除状態に切替わったときの連動切替機構を示す左側から見た側面図であり、図7(B)は、図7(A)に示される状態であり上メスが退避位置に切替わったときの位置切替機構を示す左側から見た側面図である。
図8図8(A)は、図7(A)に示される状態から操作軸が回転操作方向へ回転されたときの連動切替機構を示す左側から見た側面図であり、図8(B)は、図8(A)に示される状態における位置切替機構を示す左側から見た側面図である。
図9図9(A)は、図8(A)に示される状態から操作軸が回転操作方向へ回転されて連動状態に切替わったときの連動切替機構を示す左側から見た側面図であり、図9(B)は、図9(A)に示される状態であり上メスが連動位置に切替わったときの位置切替機構を示す左側から見た側面図である。
図10図10(A)は、図9(A)に示されるメスカムが主軸の軸回りに180度ずれた位置に配置されたときの連動切替機構を示す左側から見た側面図であり、図10(B)は、図10(A)に示される状態における位置切替機構を示す左側から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を用いて、本実施の形態に係るオーバーロックミシン10について説明する。なお、図面において適宜示される矢印UP、矢印FR、矢印LHは、それぞれオーバーロックミシン10の上側、前側、左側(幅方向一方側)を示している。以下、上下、前後、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、オーバーロックミシン10の上下、前後、左右を示すものとする。
【0020】
図1及び図2に示されるように、オーバーロックミシン10は、上メス12と、主軸16の回転力を上メス12に伝達して上メス12を駆動させるための駆動機構20と、主軸16の回転に連動して上メス12が作動する連動状態または当該連動状態が解除された連動解除状態に切替える連動切替機構50と、上メス12の位置を切替えるための位置切替機構70と、連動切替機構50及び位置切替機構70を作動させるための操作機構40と、を含んで構成されている。以下、オーバーロックミシン10の各構成について説明する。なお、以下の説明では、特に断りのない限り連動状態のオーバーロックミシン10として説明する。
【0021】
(上メスについて)
上メス12は、針板14の右側に配置されており、後述する駆動機構20及びリンク機構32によって主軸16に連結されている。この上メス12は、ばね(図示省略)によって下方側へ付勢されると共に、主軸16の回転に連動して上下方向に往復移動可能に構成されている(以下、上メス12が主軸16の回転に連動して作動する位置を「連動位置」と称する)。そして、連動位置の上メス12が、上下動して、下メス(図示省略)に圧接して、針板14上の被縫製物を裁断するようになっている。すなわち、上メス12の連動位置とは、上メス12が主軸16の回転に連動して上下動する所定の範囲の位置とされている。
【0022】
また、上メス12は、連動位置よりも下方側に位置する退避位置(図7(A)及び(B)に示される上メス12の位置)に移動可能に構成されており、後述する位置切替機構70が作動することで、上メス12の位置が、退避位置または連動位置に切替わるようになっている。
【0023】
(駆動機構について)
駆動機構20は、「ロッド」としての上メスロッド22と、「揺動部材」としての揺動アーム26と、を含んで構成されている。
【0024】
<上メスロッドについて>
上メスロッド22は、「偏心カム」としてのメスカム18によって、主軸16に連結されており、主軸16が回転されることで、揺動するようになっている。具体的には、主軸16が左右方向を軸方向として配置されており、主軸16の一端部(左端部)にメスカム18が一体回転可能に固定されている。このメスカム18は、主軸16の軸心に対して偏心した偏心カム部18Aを有しており、偏心カム部18Aが、主軸16の回転運動を、主軸16の軸方向に対して直交する面上の運動に変換するようになっている。なお、主軸16の他端部(右端部)には、図示しない駆動モータが連結されており、駆動モータが駆動することで、主軸16が自身の軸回りに回転するようになっている。
【0025】
上メスロッド22は、主軸16の軸方向に対して直交する方向に沿って延在されている。上メスロッド22の一端部には、略円環状に形成された環状部22Aが形成されており、環状部22Aの内部に、前述したメスカム18の偏心カム部18Aが回転自在に嵌合されている。これにより、主軸16が自身の軸回り(図2に示される矢印A方向側)へ回転することで、上メスロッド22が、図2に示される矢印B方向及び矢印C方向に往復揺動するようになっている。
【0026】
上メスロッド22の他端部には、固定孔部22Bが左右方向に貫通形成されている。この固定孔部22Bには、「被嵌合部」及び「被嵌合軸」としてのロッドピン24が嵌入されて、ロッドピン24が上メスロッド22の長手方向他端部に固定されている。ロッドピン24の上メスロッド22への固定状態では、ロッドピン24の先端部(右端部)が上メスロッド22から右側へ突出されており、当該先端部が、後述する揺動アーム26の嵌合溝26B内に嵌合されている。これにより、上メスロッド22が、後述する揺動アーム26に連結されて、メスカム18の平面運動を揺動アーム26の揺動運動に変換し伝達するようになっている。
【0027】
<揺動アームについて>
揺動アーム26は、上メスロッド22の他端部に対して右側に配置されると共に、左右方向を板厚方向とした略扇形板状に形成されている。この揺動アーム26の基端部(扇形の中心となる部分)には、左右方向を軸方向とした略円筒状の軸受部26Aが一体に形成されており、軸受部26Aは、揺動アーム26から右側へ突出されている。この軸受部26Aの内部には、左右方向を軸方向とした「支持軸」としてのアーム支持軸28が挿入されており、アーム支持軸28が軸受部26Aを回転可能に支持している。これにより、揺動アーム26がアーム支持軸28の軸回りに往復揺動可能に構成されている。そして、以下の説明では、図2に示される矢印D方向側を揺動アーム26の往復揺動における往動側とし、矢印E方向側を揺動アーム26の往復揺動における復動側としている。
【0028】
なお、アーム支持軸28は、軸受部26Aに対して右側へ突出されており、アーム支持軸28の基端部がミシン筐体30(図1では、不図示)に固定されている。また、アーム支持軸28の先端部には、止め輪ER1が係止されており、止め輪ER1は、後述するコロ受けプレート76を介して、軸受部26Aに対して左側に隣接して配置されている。そして、軸受部26Aが、ミシン筐体30及び止め輪ER1によって挟み込まれて、左右方向における揺動アーム26の移動がミシン筐体30及び止め輪ER1によって制限されている。また、アーム支持軸28の先端部は、後述する連動切替機構50のホルダ52によって支持されている。ホルダ52の構成については、後述する。
【0029】
また、図7(B)にも示されるように、揺動アーム26の先端部(側面視にて略円弧状に湾曲された部分)の中間部には、揺動アーム26の板厚方向一方側(左側)の面において、「嵌合部」としての嵌合溝26Bが形成されている。この嵌合溝26Bは、左側へ開放された凹状を成すと共に、左側から見て揺動アーム26の径方向内側(すなわち、アーム支持軸28側)へ開放された溝状に形成されている。この嵌合溝26Bの溝幅は、前述したロッドピン24の直径よりも僅かに大きく設定されている。また、揺動アーム26の板厚方向一方側の面には、嵌合溝26Bに対して揺動アーム26の径方向内側において、連通溝26Cが形成されている。この連通溝26Cは、左側へ開放された凹状を成すと共に、アーム支持軸28の周方向(すなわち、揺動アーム26の揺動方向)に沿って延在されている。また、連通溝26Cにおける一端部が、嵌合溝26Bに連通されており、連通溝26Cにおける他端部が揺動アーム26の復動側へ開放されている。さらに、連通溝26Cの溝幅は、前述したロッドピン24の直径よりも大きく設定されている。
【0030】
さらに、揺動アーム26の先端部には、揺動アーム26の復動側の端部において、接続部26Dが設けられており、接続部26Dには、リンク機構32が接続されている。これにより、揺動アーム26と上メス12とがリンク機構32を介して連結されている。
【0031】
そして、上メスロッド22のロッドピン24の先端部が、嵌合溝26B内に離脱可能に嵌合している。これにより、上メスロッド22と揺動アーム26とが連結されており、主軸16の回転によって上メスロッド22が揺動すると、揺動アーム26がアーム支持軸28の軸回りに往復揺動して、上メス12が上下方向に往復移動するようになっている。すなわち、連動位置の上メス12が主軸16の回転に連動して上下動する、連動状態になっている(図2参照)。
【0032】
一方、上メスロッド22の長手方向他端部が、後述する連動切替機構50によって上方側へ変位して、ロッドピン24の先端部が嵌合溝26Bから離脱して連通溝26C内に配置されると、ロッドピン24と嵌合溝26Bとの嵌合状態が解除されて、上メス12と主軸16との連動状態が解除されるようになっている(図7(A)及び(B)に示される状態であり、以下、この状態を「連動解除状態」という)。
【0033】
また、揺動アーム26における嵌合溝26Bに対して復動側に隣接配置された部分は、支え部26Eとされている。そして、詳細については後述するが、後述する連動切替機構50が連動解除状態から連動状態に切替える所定時に、支え部26Eがロッドピン24を下側から支えるようになっている。
【0034】
さらに、図1及び図4(B)に示されるように、揺動アーム26における往動側の部分には、後述するコロ74及びコロ受けプレート76の一部を配置するための、配置孔26Fが左右方向に貫通形成されている。この配置孔26Fは、軸受部26Aの径方向外側に配置されると共に、側面視で軸受部26Aの周方向に湾曲した略台形状に形成されている。そして、揺動アーム26における往動側の端部が、後述する位置切替機構70を構成するコロ受け部26Gとされている。このため、コロ受け部26Gは、配置孔26Fの周縁部の一部を構成し、揺動アーム26と一体回転可能に構成されると共に、アーム支持軸28の略径方向に沿って略直線状に延在されている。
【0035】
また、揺動アーム26の板厚方向一方側の面には、配置孔26Fに対して揺動アーム26の復動側の位置において、後述する位置切替機構70のバッファーバネ78を収容するためのバネ収容部26Hが形成されている。このバネ収容部26Hは、左側へ開放された凹状に形成されると共に、揺動アーム26の略周方向に延在されている。また、バネ収容部26Hにおける揺動アーム26の往動側の端部が、配置孔26F側へ開放されて、配置孔26Fの外周側の部分に連通されている。
【0036】
さらに、揺動アーム26の板厚方向一方側の面には、アーム支持軸28の後側において、係止ピン26Jが一体に形成されており、係止ピン26Jは、左右方向を軸方向とした略円柱状に形成されて、揺動アーム26から左側へ突出されている。
【0037】
(操作機構について)
図1図3に示されるように、操作機構40は、操作軸42と、操作つまみ44と、「軸用付勢部材」としての付勢バネ46と、を含んで構成されている。
【0038】
<操作軸について>
操作軸42は、左右方向を軸方向とした略長尺丸棒状に形成されると共に、上メスロッド22の前側に配置されており、操作軸42の長手方向中間部が、揺動アーム26の配置孔26F内を挿通している。また、操作軸42の長手方向一方側(左側)の部分は、後述するホルダ52によって、回転可能に且つ軸方向にスライド可能に支持されている。一方、操作軸42の他端部(右端部)の部分は、ミシン筐体30に、回転可能に且つ軸方向にスライド可能に支持されており、操作軸42の長手方向他方側の端部がミシン筐体30から右側へ突出されている。そして、以下の説明では、操作軸42の非操作状態における位置(図3(A)に示される操作軸42の位置)を、「第1位置」としての「操作制限位置」としており、操作軸42が操作制限位置から左側へスライドされた位置(図3(B)に示される操作軸42の位置)を、「第2位置」としての「操作許可位置」としている。
【0039】
また、操作軸42の長手方向中間部には、止め輪ER2が係止されており、操作軸42の操作制限位置において、止め輪ER2がミシン筐体30に左側から当接されている。これにより、操作制限位置における、操作軸42の右側へのスライドが制限されている。
【0040】
<操作つまみについて>
操作つまみ44は、左側へ開放された略有底円筒状に形成されており、操作軸42と同軸上に配置されている。そして、操作軸42の他端部が操作つまみ44の内部に左側から挿入されて、操作つまみ44が操作軸42に一体回転可能に固定されている。また、操作つまみ44の底部(右端部)には、略直方体ブロック状のつまみ部44Aが一体に形成されており、つまみ部44Aは、上下方向を厚み方向として、操作つまみ44から右側へ突出されている。これにより、使用者がつまみ部44Aを把持して、操作つまみ44を、左側から見て反時計回り(図2の矢印F方向であり、以下、この回転方向を「回転操作方向」と称する)へ回転させることで、操作軸42が操作つまみ44と共に回転される構成になっている。
【0041】
<付勢バネについて>
付勢バネ46は、圧縮コイルスプリングとして構成されている。この付勢バネ46は、操作軸42の他端側の部分に装着されると共に、操作つまみ44とミシン筐体30との間に配置されて、自然状態から圧縮変形している。このため、操作軸42が、付勢バネ46によって右側へ付勢されて、操作制限位置に保持されている。そして、使用者が、付勢バネ46の付勢力に抗してつまみ部44Aを左側へ押し込むことで、操作軸42が操作制限位置から操作許可位置へスライドされるようになっている。
【0042】
(連動切替機構について)
図1図3に示されるように、連動切替機構50は、ホルダ52と、ガイドシャフト54と、「回転体」としてのカム56と、「連動切替部材」としての連動切替プレート58と、「切替用付勢部材」としてのリターンスプリング60と、連動切替アーム62(広義には、「連結部材」として把握される要素である)と、を含んで構成されている。
【0043】
<ホルダについて>
ホルダ52は、板状の部材によって構成されており、左右方向を板厚方向として上下方向に延在されている。ホルダ52の後部における上端部には、右側へ屈曲された固定片52Aが形成されている。この固定片52Aの先端部は、上方側へ屈曲されており、固定片52Aの先端部には、略円形状の固定孔52Bが貫通形成されている。そして、固定孔52B内に固定ネジSW1が左側から挿入されて、固定片52Aの先端部が固定ネジSW1によってミシン筐体30に固定されている。さらに、ホルダ52の後部の下端部には、固定孔52Cが貫通形成されており、固定孔52Cは、上下方向を長手方向とした略トラック形状に形成されている。そして、固定孔52C内に固定ネジSW2が左側から挿入されて、ホルダ52が固定ネジSW2によってミシン筐体30の底壁部に固定されている。
【0044】
ホルダ52の前部には、後述するガイドシャフト54を支持するための上下一対の支持片52DU、52DLが一体に形成されている。上下一対の支持片52DU、52DLは、ホルダ52の上端部及び下端部においてそれぞれ左側へ屈曲されて、上下方向を板厚方向として配置されている。また、上側の支持片52DUには、略円形状の支持孔52EUが貫通形成されており、下側の支持片52DLには、略円形状の支持孔52ELが貫通形成されている。これら支持孔52EU及び支持孔52ELは、同軸上に配置されており、支持孔52EUの内径が、支持孔52ELの内径と比べて大きく設定されている。
【0045】
さらに、ホルダ52の後部における上下方向中間部には、固定孔52Cに対して上側の位置において、略円形状の支持孔52Fが貫通形成されており、支持孔52F内には、前述した操作軸42の軸方向一方側の部分が、回転可能に且つスライド可能に挿入されている。また、ホルダ52には、支持孔52Fに対して上側の位置において、略円形状の支持孔52Gが貫通形成されており、支持孔52G内には、前述したアーム支持軸28の先端部(左端部)が挿入され支持されている。
【0046】
<ガイドシャフトについて>
ガイドシャフト54は、ホルダ52に組み付けられて、後述する連動切替プレート58を上下方向に移動可能に支持するように構成されている。具体的には、ガイドシャフト54は、上下方向を軸方向として配置されて、ホルダ52における上側の支持片52DUの支持孔52EU内に上側から挿入されている。また、ガイドシャフト54の下端部は、シャフト支持部54A(図1参照)とされており、シャフト支持部54Aの直径が、ガイドシャフト54の直径と比べて小さく設定されている。これにより、ガイドシャフト54の下端部における外周部には、段差部が形成されている。そして、シャフト支持部54Aが、ホルダ52における下側の支持片52DLの支持孔52EL内に上側から挿入されて、ガイドシャフト54の段差部によってガイドシャフト54の下側への移動が制限されている。
【0047】
また、ガイドシャフト54の上端部には、止め輪ER3が係止されており、止め輪ER3は、ホルダ52における上側の支持片52DUに対して下側に隣接して配置されている(図3参照)。これにより、ガイドシャフト54の上側への移動が止め輪ER3によって制限されて、ガイドシャフト54がホルダ52に組み付けられている。さらに、ガイドシャフト54の軸方向中間部(詳しくは、軸方向中央部よりも上側寄りに設定された部位)には、後述するリターンスプリング60を係止するための止め輪ER4が固定されている。
【0048】
<カムについて>
カム56は、ホルダ52に対して左側(すなわち、操作軸42の軸方向一方側)に配置されている。このカム56は、カム本体56Aを有しており、カム本体56Aは、操作軸42の軸方向(すなわち、左右方向)を板厚方向とした略円板状に形成されている。このカム本体56Aの中央部には、固定筒部56Bが一体に形成されており、固定筒部56Bは、左右方向を軸方向とした略円筒状に形成されると共に、カム本体56Aに対して板厚方向両側へ突出されている。そして、操作軸42の軸方向一方側の端部が、固定筒部56Bの内部に右側から挿入されており、固定筒部56Bが、ネジなどの固定部材によって操作軸42に固定されている。これにより、カム56が、操作軸42の軸回りに操作軸42と一体回転可能に構成されると共に、操作軸42の軸方向に操作軸42と一体にスライド可能に構成されている。すなわち、カム本体56Aの周方向一方側と操作軸42の回転操作方向とが一致している。
【0049】
さらに、図4(A)にも示されるように、カム本体56Aには、「第1被係合部」としての第1切欠部56Cが形成されており、第1切欠部56Cは、側面視でカム本体56Aの径方向外側へ開放された溝状に形成されている。そして、操作軸42の非操作状態では、第1切欠部56Cが上下方向に延在されており、第1切欠部56Cの開口部が上方側へ開放されている(図2及び図4(A)に示される位置であり、以下、カム56のこの位置を「カム初期位置」と称する)。また、第1切欠部56Cでは、第1切欠部56Cの底部が、固定筒部56Bの外周面に隣接するように、第1切欠部56Cの深さが設定されている。
【0050】
また、カム本体56Aには、第1切欠部56Cに対してカム本体56Aの周方向他方側において、「第2被係合部」としての第2切欠部56Dが形成されており、第2切欠部56Dは、側面視でカム本体56Aの径方向外側へ開放された溝状に形成されている。第2切欠部56Dは、第1切欠部56Cに対してカム本体56Aの周方向に略180度ずれて配置されている。また、第1切欠部56C及び第2切欠部56Dの幅寸法は、略同じ寸法に設定されており、第2切欠部56Dの切欠深さが、第1切欠部56Cの切欠深さよりも浅く設定されている。具体的には、第2切欠部56Dでは、第2切欠部56Dの底部が、後述する第2カム部56E2のカム面56Fに隣接するように、第2切欠部56Dの深さが設定されている。
【0051】
さらに、図4(A)に示されるように、カム本体56Aの右側面(ホルダ52側の面)には、前方側の部位(詳しくは、カム本体56Aの周方向における第1切欠部56Cと第2切欠部56Dとの間の領域)において、カム部56Eが一体に形成されている。このカム部56Eの外周面は、カム面56Fとされており、操作軸42の回転操作方向への回転時に、後述する連動切替プレート58の係合ピン58Cがカム面56F上を摺動するようになっている。このカム部56Eは、側面視で後側へ開放された略逆C字形状に形成されており、カム部56Eの長手方向両端部が固定筒部56Bの外周部に接続されている。具体的には、カム部56Eは、カム部56Eの長手方向一方側の部分を構成する第1カム部56E1と、カム部56Eの長手方向中間部を構成する第2カム部56E2と、カム部56Eの長手方向他方側の部分を構成する第3カム部56E3と、を含んで構成されている。
【0052】
第1カム部56E1は、第1切欠部56Cに対してカム本体56Aの周方向他方側に隣接して配置されている。そして、第1カム部56E1の一端部がカム56の固定筒部56Bに接続されて、第1カム部56E1が、固定筒部56Bからカム本体56Aの径方向外側へ延出されている。具体的には、第1カム部56E1が、側面視で、カム本体56Aの径方向外側へ向かうに従いカム本体56Aの周方向他方側へ傾斜されると共に、若干凸に膨らむように湾曲されている。
【0053】
第2カム部56E2は、側面視で、第1カム部56E1の他端部からカム本体56Aの周方向他方側へ延出されている。具体的には、第2カム部56E2は、固定筒部56B(すなわち、操作軸42)の軸心を中心とした円弧状に湾曲されており、操作軸42の軸心から第2カム部56E2におけるカム面56Fまでの距離が、第2カム部56E2の長手方向に亘って、一定に設定されている。また、側面視で、第2切欠部56Dが、第2カム部56E2の他端部に対してカム本体56Aの径方向外側に隣接して配置されている。
【0054】
第3カム部56E3は、第2カム部56E2の他端部からカム本体56Aの径方向内側へ延出されて、固定筒部56Bに接続されている。具体的には、第3カム部56E3は、側面視で、カム本体56Aの径方向内側へ向かうに従い、カム本体56Aの周方向一方側へ若干傾斜して配置されている。
【0055】
<連動切替プレートについて>
図1及び図2に示されるように、連動切替プレート58は、左右方向を板厚方向として、ホルダ52とカム56との間に配置されている。また。連動切替プレート58は、側面視で、後斜め下方の部分が抉られた略逆L字形状に形成されており、この抉られた部分に、操作軸42が配置されている。
【0056】
連動切替プレート58には、上下一対のガイド片58AU、58ALが一体に形成されている。上側のガイド片58AUは、連動切替プレート58の前部上端部において右側へ屈曲され、下側のガイド片58ALは、連動切替プレート58の前部下端部において右側に屈曲されており、一対のガイド片58AU、58ALが上下方向を板厚方向として、上下方向に対向して配置されている。一対のガイド片58AU、58ALには、それぞれ円形状のガイド孔58Bが貫通形成されている。また、上下一対のガイド片58AU、58AL間の距離は、前述したホルダ52の上下一対の支持片52DU、52DL間の距離に比べて、短く設定されており、一対のガイド片58AU、58ALが、一対の支持片52DU、52DLの間に配置されている。また、ガイド孔58Bは、ホルダ52の支持孔52EU及び支持孔52ELと同軸上に配置されており、ガイド孔58B内に、前述したガイドシャフト54が、上下方向に相対移動可能に挿入されている。これにより、連動切替プレート58がホルダ52に対して上下方向に相対移動可能に組付けられている。また、連動切替プレート58のホルダ52への組付状態では、ガイドシャフト54の長手方向中間部に係止された止め輪ER4が、一対のガイド片58AU、58AL間に配置されている(図3参照)。
【0057】
また、連動切替プレート58の後部には、「係合部」としての係合ピン58Cが一体に設けられており、係合ピン58Cは、左右方向を軸方向とした略円柱状に形成されて、連動切替プレート58から左側へ突出されている。この係合ピン58Cの直径寸法は、前述したカム56の第1切欠部56C及び第2切欠部56Dの幅寸法よりも若干小さく設定されており、係合ピン58Cが第1切欠部56C及び第2切欠部56Dと係合可能に構成されている。
【0058】
具体的には、カム56(操作軸42)が操作制限位置に配置された状態において、係合ピン58Cが第1切欠部56Cまたは第2切欠部56Dの内部に右側から挿入されることで、係合ピン58Cと第1切欠部56Cまたは第2切欠部56Dとが、カム56(操作軸42)の周方向に係合するようになっている。この状態では、カム56の回転が係合ピン58C(すなわち、連動切替プレート58)によって制限されて、操作軸42に対する回転操作が制限される構成になっている。
【0059】
一方、カム56(操作軸42)が操作制限位置から操作許可位置へスライドされた状態では、カム56のカム本体56Aが係合ピン58Cに対して左側へ離間して、係合ピン58Cと第1切欠部56Cまたは第2切欠部56Dとの係合状態が解除される構成になっている。これにより、カム56の回転が許可されて、操作軸42に対する回転操作が許可される構成になっている。
【0060】
また、係合ピン58Cは、カム56の固定筒部56Bの外周面及びカム面56Fに当接可能に構成されており、操作軸42の非操作状態では、係合ピン58Cが、固定筒部56Bの外周面に当接されると共に、カム56のカム部56Eに対してカム本体56Aの周方向一方側に隣接して配置されている(図4(A)参照)。そして、カム56が操作軸42の回転操作方向に回転されることで、係合ピン58Cがカム面56F上を摺動して、連動切替プレート58がガイドシャフト54によってガイドされながら上方側へ変位する構成になっている。
【0061】
さらに、連動切替プレート58には、係合ピン58Cの上側の位置において、後述する連動切替アーム62を連結するためのブッシュ58Dが設けられている。
【0062】
<リターンスプリングについて>
リターンスプリング60は、圧縮コイルスプリングとして構成されて、ガイドシャフト54に装着されている。具体的には、リターンスプリング60の上端が、ガイドシャフト54の止め輪ER4に係止され、リターンスプリング60の下端が、連動切替プレート58の下側のガイド片58ALに係止されており、リターンスプリング60が自然状態から圧縮変形した状態でガイドシャフト54に装着されている(図2及び図3参照)。これにより、連動切替プレート58がリターンスプリング60によって下側へ付勢されており、操作軸42の非操作状態では、連動切替プレート58の係合ピン58Cが、リターンスプリング60の付勢力によってカム56の固定筒部56Bの外周面に当接されている。
【0063】
<連動切替アームについて>
図1及び図2に示されるように、連動切替アーム62は、略長尺板状に形成されて、左右方向を板厚方向として、連動切替プレート58と上メスロッド22の他端部との間に隣接して配置されている。連動切替アーム62の一端部には、円形状の連結孔62Aが貫通形成されており、連結孔62A内に、前述したロッドピン24の基端部(左端部)が回転可能に挿入されている。なお、連動切替アーム62の一端部は、ロッドピン24の基端部に係止された止め輪ER5と、上メスロッド22の他端部と、によって左右に挟み込まれており、連動切替アーム62の左右方向の移動が止め輪ER5及び上メスロッド22によって制限されている。
【0064】
一方、連動切替アーム62の他端部には、連結ピン62Bが設けられており、連結ピン62Bは、左右方向を軸方向とした略円柱状に形成されると共に、連動切替アーム62から左側へ突出されている。また、連結ピン62Bは、前述したアーム支持軸28と同軸上に配置されて、連動切替プレート58のブッシュ58Dに回転可能に支持されている。これにより、連動切替プレート58とロッドピン24とが、連動切替アーム62によって連結されている。
【0065】
そして、詳細については後述するが、連動切替機構50の作動時には、連動切替プレート58が上昇することで、連動切替アーム62が上方側へ変位して、ロッドピン24を揺動アーム26の嵌合溝26Bから離脱させるようになっている。これにより、主軸16と上メス12との連動が解除された連動解除状態になるように構成されている。また、連動解除状態における連動切替機構50の作動時には、連動切替プレート58が下降することで、連動切替アーム62が下方側へ変位して、ロッドピン24を揺動アーム26の嵌合溝26Bに嵌合させるようになっている。これにより、主軸16と上メス12とが連動状態に復帰するように構成されている。なお、連結ピン62Bの先端部には、止め輪ER6が係止されており、連結ピン62Bのブッシュ58Dからの抜けが、止め輪ER6によって防止されている。
【0066】
(位置切替機構について)
図1図2、及び図4(B)に示されるように、位置切替機構70は、前述した揺動アーム26のコロ受け部26Gと、位置切替アーム72と、「押圧部」としてのコロ74と、「受け部材」としてのコロ受けプレート76と、「調節部材」としてのバッファーバネ78と、を含んで構成されている。そして、コロ受け部26Gが、本発明の「第1切替部」に対応しており、コロ受けプレート76及びバッファーバネ78が、本発明の「第2切替部」に対応している。
【0067】
<位置切替アームについて>
位置切替アーム72は、左右方向を厚み方向とした、略楔形ブロック状に形成されている。具体的には、位置切替アーム72の基端部が、側面視で略半円状に形成されており、位置切替アーム72の両側面が先端側へ向かうに従い互いに接近するように傾斜されている。位置切替アーム72の基端部には、円形状の固定孔72Aが貫通形成されており、固定孔72A内に操作軸42の軸方向中間部が挿入されて、位置切替アーム72が、ねじなどの固定部材によって操作軸42に固定されている。これにより、位置切替アーム72が操作軸42と一体に回転可能に且つスライド可能に構成されている。
【0068】
位置切替アーム72の先端部には、コロ支持軸部72Bが一体に設けられており、コロ支持軸部72Bは、左右方向を軸方向とした略円柱状に形成されて、位置切替アーム72から左側へ突出されている。また、操作軸42の非操作状態では、位置切替アーム72が、揺動アーム26の右側に配置されると共に、操作軸42から下方側へ延出されており、コロ支持軸部72Bが操作軸42に対して下側に配置されている。
【0069】
<コロについて>
コロ74は、左右方向を軸方向とした略円筒状に形成されて、位置切替アーム72のコロ支持軸部72Bに回転可能に支持されている。これにより、コロ74が操作軸42と一体に操作軸42の軸回りに回転可能に且つ操作軸42の軸方向にスライド可能に構成されている。また、コロ支持軸部72Bの先端部には、固定ネジSW3が螺合されており、固定ネジSW3によってコロ74のコロ支持軸部72Bからの抜けを防止するようになっている。また、コロ74は、揺動アーム26の配置孔26F内に配置されている。そして、操作軸42の非操作状態では、コロ74が操作軸42に対して下側に配置されると共に、主軸16の回転に伴って揺動アーム26が往復揺動する範囲において、コロ74と揺動アーム26のコロ受け部26Gとが干渉しないように、コロ74がコロ受け部26Gに対して復動側に離間して配置されている(図4(B)に示される位置であり、以下、コロ74のこの位置を「コロ初期位置」と称する)。
【0070】
また、詳細については後述するが、操作軸42が回転操作方向に回転されて、位置切替機構70が作動したときには、コロ74が、揺動アーム26のコロ受け部26Gに当接し、コロ受け部26Gを往動側へ押圧して、揺動アーム26を往動側へ揺動させる構成になっている。これにより、上メス12の位置が連動位置から退避位置へ切替わるようになっている。
【0071】
<コロ受けプレートについて>
コロ受けプレート76は、揺動アーム26の左側に隣接配置されると共に、揺動アーム26のコロ受け部26Gに対して揺動アーム26の復動側に配置されている。コロ受けプレート76は、プレート本体76Aを有しており、プレート本体76Aは、左右方向を板厚方向として配置されると共に、側面視で略逆L字形状に形成されている。そして、プレート本体76Aの上端部が、アーム支持軸28の先端部に回転可能に支持されている。このため、アーム支持軸28の軸回りにおいて、コロ受けプレート76が揺動アーム26に対して相対回転(移動)可能に構成されている。なお、コロ受けプレート76の上端部は、アーム支持軸28に係止された止め輪ER1と揺動アーム26の軸受部26Aとによって挟み込まれて、コロ受けプレート76の左右方向の移動が、止め輪ER1及び軸受部26Aによって制限されている。また、プレート本体76Aの下端部は、揺動アーム26のバネ収容部26Hの左側に隣接配置されて、バネ収容部26Hの開口部の一部を塞いでいる。
【0072】
さらに、コロ受けプレート76は、曲げ部76Bを有しており、曲げ部76Bは、プレート本体76Aにおけるコロ受け部26G側の端部において、右側へ略直角に屈曲されて、揺動アーム26の配置孔26Fの内部に配置されている。この曲げ部76Bは、側面視で、アーム支持軸28の略径方向に沿って直線状に延在されており、コロ74が、曲げ部76Bとコロ受け部26Gとの間に配置されている。
【0073】
さらに、プレート本体76Aの上端部には、アーム支持軸28に対して後側において、「長孔」としての係止孔76Cが貫通形成されている。この係止孔76Cは、長孔状に形成されると共に、アーム支持軸28の周方向に沿って湾曲されている。そして、係止孔76Cの内部に、揺動アーム26の係止ピン26Jが相対移動可能に挿入されている。
【0074】
<バッファーバネについて>
バッファーバネ78は、圧縮コイルスプリングとして構成されている。このバッファーバネ78は、揺動アーム26のバネ収容部26Hの内部に自然状態から圧縮変形した状態で収容されると共に、揺動アーム26の略周方向に延在されている。具体的には、バッファーバネ78の一端が、バネ収容部26Hの内周面に係止され、バッファーバネ78の他端部が、バネ収容部26Hに対して揺動アーム26の配置孔26F側へ突出して、コロ受けプレート76の曲げ部76Bの下端部に係止されている。これにより、コロ受けプレート76が、バッファーバネ78の付勢力によって揺動アーム26の往動側へ付勢されて、コロ受けプレート76の係止孔76Cの一端部が揺動アーム26の係止ピン26Jに係止されている(図4(B)に示される状態であり、以下、コロ受けプレート76のこの位置を「保持位置」と称する)。そして、コロ受けプレート76の保持位置では、コロ受けプレート76の曲げ部76Bが、揺動アーム26の配置孔26Fにおける復動側の縁部に対して往動側へ離間して配置されている。さらに、この状態では、主軸16の回転に伴って揺動アーム26が往復揺動する範囲において、コロ74と曲げ部76Bとが干渉しないように、コロ74が曲げ部76Bに対して往動側に離間して配置されている。
【0075】
そして、詳細については後述するが、上メス12が退避位置に配置された状態において、操作軸42の回転によって位置切替機構70が作動したときには、コロ74が、コロ受けプレート76の曲げ部76Bに当接し、曲げ部76Bを介してバッファーバネ78を揺動アーム26の復動側へ押圧するようになっている。これにより、揺動アーム26が復動側へ揺動されて、上メス12の位置が退避位置から連動位置へ切替わるようになっている。また、このときには、コロ受けプレート76が保持位置に配置された状態が維持されながら(バッファーバネが圧縮変形せずに、コロ受けプレート76と揺動アーム26との相対位置が変化しない状態で)、揺動アーム26が復動側へ揺動するようになっている。すなわち、バッファーバネ78のバネ荷重は、揺動アーム26を復動側へ揺動させる力よりも大きく設定されている。
【0076】
さらに、詳細については後述するが、コロ74が、曲げ部76Bを介してバッファーバネ78を所定の荷重値以上の荷重で押圧したときには、バッファーバネ78が圧縮変形して(作動して)、コロ受けプレート76が、保持位置から揺動アーム26の復動側へ回転されるように構成されている。換言すると、バッファーバネ78の圧縮変形によって、コロ受けプレート76が、揺動アーム26に対して復動側へ相対回転するように構成されている。
【0077】
(作用及び効果)
次に、オーバーロックミシン10の各動作を説明しつつ、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
【0078】
<連動状態時におけるオーバーロックミシンの動作について>
図2及び図4に示される状態が、オーバーロックミシン10の連動状態である。この状態では、上メスロッド22のロッドピン24が、揺動アーム26の嵌合溝26B(不図示)の内部に嵌合されて、上メス12が、上メスロッド22、揺動アーム26、及びリンク機構32を介して、主軸16に連結されている。また、この状態では、上メス12が連動位置に配置されている。
【0079】
さらに、この状態では、操作機構40の操作軸42が付勢バネ46の付勢力によって操作制限位置に保持されており、連動切替プレート58の係合ピン58Cがカム56の第1切欠部56C内に挿入されている。これにより、操作軸42の周方向において、カム56の第1切欠部56Cが係合ピン58Cに係合されて、操作軸42に対する回転操作が制限されている。すなわち、連動切替機構50及び位置切替機構70の作動が制限されている。
【0080】
そして、駆動モータの駆動によって、主軸16が軸回り一方側(図2及び図4(B)の矢印A方向側)へ回転すると、主軸16に固定されたメスカム18が主軸16の軸回り一方側へ回転する。このため、主軸16の軸心に対して偏心した偏心カム部18Aが、主軸16の軸心に対して直交する平面上で周運動を行い、当該周運動を上メスロッド22の環状部22Aに与える。これにより、上メスロッド22が図2及び図4(B)の矢印B方向及び矢印C方向に往復揺動する。
【0081】
一方、上述のように、上メスロッド22のロッドピン24は、揺動アーム26の嵌合溝26Bに嵌合されている。このため、上メスロッド22の往復揺動に伴い、揺動アーム26がアーム支持軸28の軸回りに往復揺動する(図2及び図4(B)の矢印C及び矢印Dを参照)。これにより、揺動アーム26にリンク機構32を介して連結された上メス12が、上下方向に往復移動して、針板14上の被縫製物を裁断する。
【0082】
また、位置切替機構70では、コロ受けプレート76が、バッファーバネ78によって保持位置に保持されている。このため、揺動アーム26がアーム支持軸28の軸回りに往復揺動するときには、コロ受けプレート76が保持位置に配置された状態を維持しつつ、コロ受けプレート76が、揺動アーム26と共にアーム支持軸28の軸回りに往復揺動する。さらに、揺動アーム26の往復揺動時には、揺動アーム26のコロ受け部26G及びコロ受けプレート76の曲げ部76Bが、コロ74に当接せずに、揺動アーム26が往復揺動する。これにより、揺動アーム26の往復揺動が位置切替機構70によって阻害されずに、揺動アーム26が往復揺動する。
【0083】
さらに、連動切替機構50では、連動切替アーム62の一端部(連結孔62A)が、上メスロッド22のロッドピン24に回転可能に連結されており、連動切替アーム62の他端部(連結ピン62B)が、連動切替プレート58のブッシュ58Dに回転可能に連結されている。また、連結ピン62Bが、揺動アーム26の揺動中心であるアーム支持軸28と同軸上に配置されている。このため、上メスロッド22の往復揺動時には、連動切替プレート58が、連結ピン62Bの軸回りに往復揺動する。これにより、上メスロッド22の揺動が連動切替プレート58に伝達されずに、連動切替プレート58が上方側へ変位しない。したがって、揺動アーム26の往復揺動が連動切替機構50によって阻害されずに、揺動アーム26が往復揺動する。
【0084】
<オーバーロックミシンを連動状態から連動解除状態に切替え、上メスの位置を連動位置から退避位置に切替える動作について>
オーバーロックミシン10を連動状態から連動解除状態に切替え、上メス12の位置を連動位置から退避位置に切替えるときには、始めに、操作軸42に対する回転操作を許可状態にして、操作軸42によって連動切替機構50及び位置切替機構70を作動させる。
【0085】
すなわち、使用者が、図3(A)に示される状態の操作つまみ44のつまみ部44Aを把持して、操作つまみ44を付勢バネ46の付勢力に抗して左側へ押し込む。これにより、操作軸42が、操作制限位置から左側へスライドして、図3(B)に示される操作許可位置に配置される。また、操作軸42が操作制限位置から操作許可位置へスライドするときには、操作軸42に固定されたカム56も左側へスライドする。このため、カム56のカム本体56Aが、連動切替プレート58の係合ピン58Cに対して左側へ離間して、係合ピン58Cがカム56の第1切欠部56Cから離脱する。これにより、係合ピン58Cと第1切欠部56Cとの係合状態が解除されて、操作軸42に対する回転操作が許可された状態になる。
【0086】
次に、操作軸42に対する回転操作が許可された状態において、操作つまみ44(操作軸42)を回転させて、連動切替機構50及び位置切替機構70を作動させる手順を、図4図7を用いて説明する。なお、図4図7において示される左右の図では、操作軸42の回転位相を同じ位相として示しており、右図では、便宜上、カム56、連動切替プレート58、ホルダ52、ガイドシャフト54、連動切替アーム62などの部材を図示省略している。
【0087】
図4には、操作軸42の回転操作前の状態が示されている。この状態では、連動切替機構50及び位置切替機構70の作動前であるため、オーバーロックミシン10が連動状態とされており、上メス12が連動位置に配置されている。
【0088】
また、図4(A)に示されるように、連動切替機構50では、連動切替プレート58がリターンスプリング60によって下方側へ付勢されており、連動切替プレート58の係合ピン58Cが、カム56の固定筒部56Bの外周面に当接されると共に、カム部56Eに対してカム本体56Aの周方向一方側に隣接して配置されている。
【0089】
一方、図4(B)に示されるように、位置切替機構70では、コロ74が、揺動アーム26の配置孔26Fの内部に配置される共に、操作軸42に対して下側に位置している。また、コロ74は、揺動アーム26のコロ受け部26G及びコロ受けプレート76の曲げ部76Bに対して離間して配置されている。
【0090】
次に、図5に示されるように、操作つまみ44を回転させて、操作軸42を回転操作方向(図4(A)の矢印F方向側)へ回転させる。なお、図5は、図4に示される状態から、操作軸42を回転操作方向へ僅かに回転させた状態を示している。
【0091】
図5(A)に示されるように、この状態における連動切替機構50では、カム56が操作軸42と共に回転操作方向へ回転する。これにより、カム56の第1カム部56E1のカム面56Fが、連動切替プレート58の係合ピン58Cに当接して、係合ピン58Cが、第1カム部56E1のカム面56F上を摺動しながら上方側へ変位する。このため、連動切替プレート58が、リターンスプリング60の付勢力に抗して上昇すると共に、ガイドシャフト54によってガイドされながらホルダ52に対して上方側へ相対移動する。これにより、連動切替プレート58に連結ピン62Bによって連結された連動切替アーム62が、連動切替プレート58と共に上側へ変位する。
【0092】
また、連動切替アーム62の一端部には、ロッドピン24が連結されているため、連動切替アーム62の上側への変位に伴って、ロッドピン24も上側へ変位する。これにより、ロッドピン24が揺動アーム26の嵌合溝26Bから離脱する方向へ変位する。なお、図5に示される状態では、ロッドピン24は嵌合溝26Bから完全に離脱していない。
【0093】
一方、図5(B)に示されるように、位置切替機構70では、操作軸42の回転操作方向への回転に伴って、位置切替アーム72が回転すると共に、位置切替アーム72のコロ74が、操作軸42の軸回りに回転操作方向へ回転する。これにより、コロ74が、コロ初期位置から前斜め上方側へ変位して、揺動アーム26のコロ受け部26Gに接近する。なお、図5(B)に示される状態では、コロ74が、コロ受け部26Gに未だ当接していない。
【0094】
次に、図6に示されるように、操作つまみ44を回転させて、操作軸42を、図5に示される状態から回転操作方向へさらに回転させる。
図6(A)に示されるように、この状態の連動切替機構50では、連動切替プレート58の係合ピン58Cが、カム56の第1カム部56E1から第2カム部56E2に変位している。このため、係合ピン58C(連動切替プレート58)が、図5に示される位置と比べて、上側へさらに変位しており、連動切替プレート58に連動切替アーム62を介して連結されたロッドピン24が、揺動アーム26の嵌合溝26Bから完全に離脱して(外れて)、揺動アーム26の連通溝26C内に配置される。これにより、上メスロッド22と揺動アーム26との連結状態が解除されて、主軸16と上メス12との連動が解除された連動解除状態に切替わる。
【0095】
なお、図6(A)に示される状態では、連動切替プレート58の係合ピン58Cが第2カム部56E2のカム面56Fにおける中間部に当接している。また、第2カム部56E2では、揺動アーム26の軸心からカム面56Fまでの距離が、第2カム部56E2の長手方向に亘って同じ距離に設定されている。このため、図6(A)に示される状態においても、主軸16と上メス12との連動解除状態が維持されている。
【0096】
一方、図6(B)に示されるように、位置切替機構70では、連動解除状態に切替わった後(すなわち、ロッドピン24の揺動アーム26の嵌合溝26Bからの離脱後)において、コロ74が、揺動アーム26のコロ受け部26Gに当接して、コロ受け部26Gを揺動アーム26の往動側(図6(B)の矢印D方向側)へ押圧する。これにより、回転力がコロ受け部26Gに作用して、コロ受け部26G及び揺動アーム26が往動側へ揺動すると共に、揺動アーム26の接続部26Dが下方側へ変位する。このため、接続部26Dにリンク機構32を介して連結された上メス12が、連動位置から下方側へ変位する。
【0097】
そして、図6(B)では、コロ74が操作軸42に対して前斜め上方に配置されており、このコロ74の位置では、コロ受け部26G及び揺動アーム26がコロ74によって往動側へ最も揺動した位置に配置される(以下、揺動アーム26のこの位置を「切替反転位置」と称する)。この状態では、揺動アーム26にリンク機構32を介して連結された上メス12が、連動位置に対して最も下側へ変位して、退避位置に配置される。以上により、上メス12の位置が、位置切替機構70によって連動位置から退避位置へ切替わる。
【0098】
なお、図6に示される状態では、揺動アーム26が、図5に示される状態よりも往動側へ揺動している。このため、揺動アーム26が、ロッドピン24に対して往動側へ相対変位して、連動切替アーム62によって支えられたロッドピン24が、連通溝26C内に配置される。
【0099】
次に、図7に示されるように、操作つまみ44を回転させて、操作軸42を、図6に示される状態から回転操作方向へさらに回転させる。具体的には、操作軸42を、操作軸42の非操作状態の位置から略180度回転させて、操作軸42に対する回転操作を終了させる。
【0100】
図7(A)に示されるように、この状態における連動切替機構50では、連動切替プレート58の係合ピン58Cが、カム56における第2カム部56E2の他端部のカム面56Fに当接している。そして、前述のように、第2カム部56E2では、操作軸42の軸心からカム面56Fまでの距離が第2カム部56E2の長手方向に亘って同じに設定されている。このため、オーバーロックミシン10では、主軸16と上メス12との連動解除状態が維持されている。
【0101】
一方、図7(B)に示されるように、位置切替機構70では、位置切替アーム72のコロ74が、操作軸42に対して上側に配置されている。この位置では、コロ74が、揺動アーム26のコロ受け部26Gから離間して、コロ受け部26Gとコロ受けプレート76との間において、両者に当接しない位置に配置される。すなわち、コロ74が、コロ受け部26G及びコロ受けプレート76の何れも押圧しない状態になっている。このため、コロ受け部26G及びコロ受けプレート76の何れにおいても、揺動アーム26を回転させる回転力が作用していない。これにより、上メス12が退避位置に配置された状態で、揺動アーム26が切替反転位置に留まる。
【0102】
また、この状態では、図7(A)に示されるように、側面視で、連動切替プレート58の係合ピン58Cが、カム56の第2切欠部56Dにラップする位置に配置される。このため、カム本体56A(すなわち、操作軸42)の右側へのスライド(移動)が許可された状態になる。これにより、操作機構40では、操作軸42が付勢バネ46の付勢力によって操作許可位置から右側へスライドして操作制限位置に配置される。このとき、カム56が操作軸42と共に右側へスライドし、カム56の第2切欠部56Dの内部に連動切替プレート58の係合ピン58Cが挿入される。これにより、カム56の第2切欠部56Dと係合ピン58Cとが、操作軸42の周方向に再び係合する。このため、操作軸42に対する回転操作の完了時には、操作機構40に対する回転操作が再び制限された状態に復帰する。
【0103】
<オーバーロックミシンを連動解除状態から連動状態に切替え、上メスの位置を退避位置から連動位置に切替える動作について>
オーバーロックミシン10を連動解除状態から連動状態に切替え、上メス12の位置を退避位置から連動位置に切替えるときには、操作軸42に対する回転操作を再び許可状態にして、連動切替機構50及び位置切替機構70を作動許可状態にする。
【0104】
すなわち、上述と同様に、図3(A)に示される状態において、使用者が、操作つまみ44(のつまみ部44A)を把持して、操作つまみ44を付勢バネ46の付勢力に抗して左側へ押し込む。これにより、操作軸42及びカム56が、操作制限位置から左側へスライドして、図3(B)に示される操作許可位置に配置される。このため、カム56のカム本体56Aが、連動切替プレート58の係合ピン58Cに対して左側へ離間して、係合ピン58Cがカム56の第2切欠部56Dから離脱する。これにより、係合ピン58Cと第2切欠部56Dとの係合状態が解除されて、操作軸42の回転操作方向への回転が許可された状態になる。
【0105】
次に、図8図10に示されるように、操作軸42に対する回転操作が許可された状態において、操作つまみ44(操作軸42)を回転操作方向へ回転させて、連動切替機構50及び位置切替機構70を作動させる。なお、図8図10において示される左右の図では、図4図7と同様に、操作軸42の回転位相を同じ位相として示している。
【0106】
そして、図8に示されるように、操作つまみ44を回転させて、操作軸42を図7に示される状態から回転操作方向へ回転させる。すなわち、前述したオーバーロックミシン10を連動状態から連動解除状態へ切替え、上メス12の位置を連動位置から退避位置へ切替えるときと同じ方向に、操作軸42を回転させる。
【0107】
このとき、図8(B)に示されるように、位置切替機構70では、位置切替アーム72のコロ74が、後方側へ変位して、コロ受けプレート76の曲げ部76Bに当接し、コロ受けプレート76を揺動アーム26の復動側へ押圧する。このため、コロ受けプレート76の曲げ部76Bが、バッファーバネ78を揺動アーム26の復動側へ押圧し、バッファーバネ78が揺動アーム26を復動側へ押圧する。これにより、揺動アーム26に復動側への回転力が作用する。
【0108】
ここで、バッファーバネ78のバネ荷重は、揺動アーム26を復動側へ揺動させる荷重よりも大きく設定されている。このため、位置切替アーム72が回転操作方向へさらに回転すると、バッファーバネ78が作動しない(圧縮変形しない)状態で、揺動アーム26が切替反転位置から復動側(図8の矢印E方向側)へ揺動する。換言すると、コロ受けプレート76が保持位置に保持された状態(コロ受けプレート76と揺動アーム26との相対位置が維持された状態)を維持しながら、揺動アーム26がバッファーバネ78によって復動側へ揺動する。これにより、揺動アーム26に連結された上メス12が、退避位置から上昇する。
【0109】
なお、コロ受け部26Gは、揺動アーム26に一体に形成されている。このため、揺動アーム26の復動側への揺動時には、コロ受け部26Gも揺動アーム26と共に復動側へ揺動する。すなわち、揺動アーム26が、コロ受け部26Gを復動側へ揺動させる。
【0110】
一方、図8(A)に示されるように、連動切替機構50では、カム56が、操作軸42と共に回転操作方向へ回転する。このとき、カム56の第2カム部56E2が、連動切替プレート58の係合ピン58Cに対して回転操作方向に変位して、カム部56Eのカム面56Fと係合ピン58Cとの当接状態が解除される。このため、リターンスプリング60の付勢力によって、連動切替プレート58が下方側へ変位しようとし、これに伴いロッドピン24が下方側へ変位しようとする。
このとき、ロッドピン24の下方側には、揺動アーム26の支え部26Eが隣接して配置されている。このため、前述した位置切替機構70では、ロッドピン24が揺動アーム26の支え部26Eに当接して、支え部26Eがロッドピン24を支えながら、揺動アーム26が復動側へ揺動する(ロッドピン24が支え部26E上を摺動する)。これにより、ロッドピン24の下方側への変位が制限される。その結果、ロッドピン24に連動切替アーム62によって連結された連動切替プレート58の下方側へ変位が制限されて、連動切替プレート58の位置が維持される。すなわち、係合ピン58Cの位置が維持される。これにより、カム面56Fと係合ピン58Cとの当接状態が解除されていても、係合ピン58Cが、図8(A)に示される位置に留まる(リターンスプリング60の付勢力による連動切替プレート58の下側への変位が制限される)。
【0111】
次に、図9に示されるように、操作つまみ44を回転させて、操作軸42を図8に示される状態から回転操作方向へさらに回転させる。
【0112】
図9(B)に示されるように、この状態における位置切替機構70では、位置切替アーム72のコロ74が、操作軸42に対して後斜め上方に配置されて、コロ74に押圧されたコロ受けプレート76によって、揺動アーム26が復動側へ最も揺動した位置に配置される。これにより、上メス12が、図8に示される位置よりもさらに上昇して、上メス12の位置が連動位置に切替わる。なお、この状態では、揺動アーム26の支え部26Eがロッドピン24に対して復動側へ変位して、支え部26Eとロッドピン24との当接状態が解除される。このため、支え部26Eとロッドピン24との当接状態が解除されることで、ロッドピン24の下側への変位が許可された状態になる。
【0113】
一方、連動切替機構50では、前述のように、連動切替プレート58の係合ピン58Cとカム56のカム部56Eとの当接状態がすでに解除されている。また、上述のように、ロッドピン24の下側への変位が許可された状態になっている。このため、図9(A)に示されるように、連動切替機構50では、連動切替プレート58が、リターンスプリング60の付勢力によって下降すると共に、連動切替プレート58に連結された連動切替アーム62の連結ピン62Bが下降する。その結果、連動切替アーム62に連結されたロッドピン24が、揺動アーム26の嵌合溝26B内に挿入されて、ロッドピン24と嵌合溝26Bとが嵌合状態になる。したがって、主軸16と上メス12とが連動する連動状態に復帰されると共に、上メス12が連動位置に配置される。
【0114】
また、この状態では、連動切替プレート58の係合ピン58Cがカム56の固定筒部56Bの外周部に当接されている。そして、カム56をカム初期位置に配置させ、コロ74をコロ初期位置に配置させるまで、操作軸42を回転操作方向へさらに回転させて、操作軸42に対する操作を完了する。この状態では、操作軸42が作動前の状態(つまり、図4に示される状態)に復帰する。すなわち、側面視で、連動切替プレート58の係合ピン58Cが、カム56の第1切欠部56Cにラップする位置に配置される。このため、カム本体56A(すなわち、操作軸42)の右側への移動が許可された状態になる。これにより、操作機構40では、操作軸42が、付勢バネ46の付勢力によって操作許可位置から右側へスライドして、操作制限位置に配置される。このとき、カム56が操作軸42と共に右側へスライドし、カム56の第1切欠部56Cの内部に連動切替プレート58の係合ピン58Cが挿入される。その結果、カム56の第1切欠部56Cと係合ピン58Cとが、操作軸42の周方向に再び係合する。よって、操作軸42に対する回転操作の完了時には、操作機構40に対する回転操作が再び制限された状態に復帰する。
【0115】
ここで、上メスロッド22は、メスカム18によって主軸16に連結されて、主軸16の回転によって揺動する。すなわち、連動解除状態におけるオーバーロックミシン10の使用後では、主軸16に対するメスカム18の位置によって、上メスロッド22の揺動位置が変化する。このため、位置切替機構70によって、上メス12の位置を退避位置から連動位置へ切替えるときには、上メスロッド22の揺動位置に応じて、揺動アーム26が、図7(B)に示される切替反転位置から復動側へ揺動できる距離が変化する。
【0116】
より詳しく説明すると、図9(B)に示される状態では、上メスロッド22が後方側へ最も揺動した状態になっている。このため、図9(B)に示される上メスロッド22の揺動位置において、位置切替機構70によって上メス12の位置を連動位置へ切替えると、上メス12が、連動位置における最上点の位置に切替わる。これに対して、図10に示される状態では、図9に示される状態と比べて、メスカム18における主軸16の軸回りの位相が180度ずれており、上メスロッド22が前方側へ最も揺動した状態になっている。このため、図10(B)に示される上メスロッド22の揺動位置において、位置切替機構70によって上メス12の位置を連動位置へ切替えると、上メス12が、連動位置における最下点の位置に切替わる。このように、上メス12の位置を退避位置から連動位置へ切替えるときには、上メスロッド22の揺動位置に応じて揺動アーム26が切替反転位置から復動側へ揺動できる距離が変化するが、本実施の形態のオーバーロックミシン10では、上メスロッド22の揺動位置に応じて、位置切替機構70のバッファーバネ78が作動(圧縮変形)して、位置切替機構70の作動を許容するようになっている。以下、この点について説明する。
【0117】
すなわち、上述のように、図10(B)に示される状態では、図9(B)に示される状態と比べて、揺動アーム26が切替反転位置から復動側へ揺動できる距離が上メスロッド22によって短くなる。このため、位置切替機構70の作動によって、コロ74がコロ受けプレート76を押圧して、揺動アーム26が図10(B)に示される位置に到達すると、揺動アーム26の復動側の揺動が上メスロッド22によって制限される。すなわち、揺動アーム26に係止されたバッファーバネ78の揺動も制限される。
【0118】
そして、この状態では、操作軸42の回転によって、コロ74がコロ受けプレート76をさらに押圧できる状態になっている。このため、この状態において、操作軸42を回転操作方向へさらに回転させると、コロ74がコロ受けプレート76の曲げ部76Bを介してバッファーバネ78の他端部をさらに押圧して、バッファーバネ78には、コロ74(コロ受けプレート76)の押圧による圧縮荷重が作用する。そして、バッファーバネ78に作用する圧縮荷重が所定値以上になると、バッファーバネ78が圧縮変形(作動)して、コロ受けプレート76が保持位置から揺動アーム26に対して復動側へ相対回転する。これにより、コロ74(操作軸42)の回転操作方向への回転が許容される。
【0119】
そして、操作軸42の回転操作方向への回転に伴い、コロ受けプレート76の揺動アーム26に対する復動側へ相対回転が継続して、揺動アーム26の係止ピン26Jがコロ受けプレート76の係止孔76Cの一端部から他端側へ移動する。これにより、コロ74のコロ受けプレート76に対する押圧が完了する(図10(B)参照)。そして、操作軸42を回転操作方向へさらに回転させると、コロ74がコロ受けプレート76に対して往動側へ変位すると共に、コロ受けプレート76がバッファーバネ78の付勢力によって揺動アーム26に対して往動側へ相対回転する。さらに、コロ74がコロ初期位置に配置されるまで操作軸42が回転されると、コロ74がコロ受けプレート76に対して離間して、コロ受けプレート76が保持位置に復帰する。以上により、上メスロッド22の揺動位置が何れの位置にあっても、位置切替機構70の作動を継続して、上メス12の位置が退避位置から連動位置へ切替わる。
【0120】
以上説明したように、本実施の形態のオーバーロックミシン10によれば、操作軸42の回転操作によって位置切替機構70及び連動切替機構50が作動する。そして、位置切替機構70では、コロ74によって揺動アーム26のコロ受け部26Gを押圧することで、コロ受け部26Gが、揺動アーム26を往動側へ揺動させて、上メス12を連動位置から退避位置へ移動させる。一方、コロ74によってコロ受けプレート76及びバッファーバネ78を押圧することで、コロ受けプレート76及びバッファーバネ78が、揺動アーム26を復動側へ揺動させて、上メス12を退避位置から駆動位置へ移動させる。このため、位置切替機構70によって上メス12の位置を連動位置または退避位置に切替えるときには、揺動アーム26の揺動位置と、操作軸42の回転位相と、を対応させることができる。換言すると、上メス12の位置を連動位置または退避位置に切替えるときに、揺動アーム26の揺動位置を操作軸42によって制御することができる。一方、連動切替機構50においても、操作軸42の回転位相に対応して、上メスロッド22の他端部(ロッドピン24)を変位させて、連動状態または連動解除状態に切替える。このため、位置切替機構によって揺動アーム26を揺動させるタイミングと、連動切替機構50によって上メスロッド22の他端部を変位させるタイミングと、を合わせ易く構成することができる。したがって、ロッドピン24を嵌合溝26Bに良好に嵌合させて、上メスロッド22と揺動アーム26とを良好に連結することができる。以上により、オーバーロックミシン10を、連動解除状態から連動状態へ良好に復帰させることができる。
【0121】
また、位置切替機構70は、コロ受けプレート76と、バッファーバネ78と、を含んで構成されており、コロ受けプレート76がコロ74によって押圧されたときには、上メスロッド22の揺動位置に応じて、バッファーバネ78が作動(圧縮変形)して、揺動アーム26とコロ受けプレート76との相対位置を調節する。これにより、位置切替機構70によって、上メス12の位置を退避位置から連動位置へ切替えるときに、操作軸42に対する回転操作を許容して、上メス12の位置を退避位置から連動位置へ直ちに切替えることができる。これにより、使用者に対する利便性を向上することができる。以下、この点について説明する。
【0122】
すなわち、仮に、位置切替機構70においてコロ受けプレート76及びバッファーバネ78を省略して、コロ74が揺動アーム26を直接押圧する構成した場合(以下、比較例という)では、上メスロッド22が図10に示される揺動位置に配置されると、操作軸42に対する回転操作が途中で阻止される。具体的には、コロ74が揺動アーム26を押圧したときに、コロ74の揺動アーム26に対する押圧が完了する前に、揺動アーム26の復動側の揺動が制限される。これにより、操作軸42に対する回転操作が途中で阻止される。このため、この場合では、使用者によって、主軸16を回転させて、上メスロッド22を図9に示される位置に配置させて、操作軸42に対する回転操作を許可する状態にする必要がある。その結果、使用者が、主軸16を回転させつつ、操作軸42を回転させるため、使用者に対する操作が煩雑となり、使用者に対する利便性が低下する。
【0123】
これに対して、本実施の形態では、上述のように、位置切替機構70が、コロ受けプレート76と、バッファーバネ78と、を含んで構成されており、コロ受けプレート76がコロ74によって押圧されたときには、上メスロッド22の揺動位置に応じて、バッファーバネ78が作動(圧縮変形)して、揺動アーム26とコロ受けプレート76との相対位置を調節する。このため、図10に示された位置に上メスロッド22が配置された場合でも、バッファーバネ78の作動によって揺動アーム26とコロ受けプレート76との相対位置を調節して、操作軸42の回転操作方向への回転を許容することができる。これにより、上記比較例のように、主軸16を回転させて、上メスロッド22を図9に示される位置に配置させる必要がなくなり、上メス12の位置を退避位置から連動位置へ直ちに切替えることができる。換言すると、使用者が操作軸42(操作つまみ44)のみを回転操作することで、上メス12の位置を退避位置から連動位置へ切替えつつ、オーバーロックミシン10を連動解除状態から連動状態へ切替えることができる。したがって、上記比較例と比べて、使用者に対する利便性を向上することができる。
【0124】
また、位置切替機構70では、バッファーバネ78が圧縮コイルスプリングとして構成されている。このため、揺動アーム26とコロ受けプレート76との相対位置を、簡易な構成で調節することができる。
【0125】
さらに、コロ受けプレート76には、アーム支持軸28の周方向に延在された係止孔76Cが貫通形成されており、揺動アーム26には、係止孔76Cに挿入された係止ピン26Jが形成されている。そして、コロ受けプレート76がバッファーバネ78の付勢力によって揺動アーム26に対して往動側へ付勢されて、係止ピン26Jが係止孔76Cの一端部に係止されている。このため、バッファーバネ78の付勢力によってコロ受けプレート76を保持位置に保持することができる。これにより、バッファーバネ78の作動前では、コロ受けプレート76を、保持位置に保持しつつ、揺動アーム26と一体に揺動させることができる。
【0126】
また、連動切替機構50では、カム56が操作軸42と一体に回転可能に且つスライド可能に構成されており、カム56のカム本体56Aには、第1切欠部56Cが形成されている。さらに、連動切替プレート58には、第1切欠部56Cに係合可能な係合ピン58Cが設けられている。
そして、オーバーロックミシン10の連動状態において、操作軸42が操作制限位置に配置されることで、係合ピン58Cが第1切欠部56Cの内部に挿入されて、操作軸42の周方向において係合ピン58Cと第1切欠部56Cとが係合する。これにより、操作軸42に対する回転操作が制限される。一方、操作軸42が操作許可位置へスライドされることで、係合ピン58Cが第1切欠部56Cから離脱して、係合ピン58Cと第1切欠部56Cとの係合状態が解除される。これにより、操作軸42に対する回転操作が許可される。
以上により、使用者によって、操作軸42を、左側へ押し込んで、操作制限位置から操作許可位置へスライドさせないと、連動状態における操作軸42に対する回転操作が許可されず、位置切替機構70及び連動切替機構50が作動しない。したがって、オーバーロックミシン10の連動状態において、使用者の意図に反して、オーバーロックミシン10が連動解除状態に切替わり且つ上メス12の位置が退避位置に切替わることを防止することができる。
【0127】
また、カム56のカム本体56Aには、第2切欠部56Dが形成されており、第2切欠部56Dは、連動切替プレート58の係合ピン58Cと係合可能に構成されている。そして、オーバーロックミシン10の連動解除状態において、操作軸42が操作制限位置に配置されることで、係合ピン58Cが第2切欠部56Dの内部に挿入されて、操作軸42の周方向において係合ピン58Cと第2切欠部56Dとが係合する。これにより、操作軸42に対する回転操作が制限される。一方、操作軸42が操作許可位置へスライドされることで、係合ピン58Cが第2切欠部56Dから離脱して、係合ピン58Cと第2切欠部56Dとの係合状態が解除される。これにより、操作軸42に対する回転操作が許可される。
以上により、上述と同様に、使用者によって、操作軸42を、左側へ押し込んで、操作制限位置から操作許可位置へスライドさせないと、連動解除状態における操作軸42に対する回転操作が許可されず、位置切替機構70及び連動切替機構50が作動しない。したがって、オーバーロックミシン10の連動解除状態において、使用者の意図に反して、オーバーロックミシン10が連動状態に切替わり且つ上メス12の位置が連動位置に切替わることを防止することができる。
【0128】
また、操作機構40は、付勢バネ46を有しており、付勢バネ46は、操作軸42を右側(操作制限位置側)へ付勢している。
このため、例えば、使用者が、カム56の第2切欠部56Dまたは第1切欠部56Cと、連動切替プレート58の係合ピン58Cと、を一致させた位置に、操作軸42を回転させて、操作つまみ44を離すことで、操作軸42(カム56)が付勢バネ46の付勢力によって右側(操作制限位置側)へスライドする。その結果、係合ピン58Cを第2切欠部56Dまたは第1切欠部56Cに自動的に係合させることができる。
また、例えば、使用者が、操作つまみ44の回転操作途中において、操作軸42に対する左側への押し込みを止めた場合には、係合ピン58Cの先端がカム本体56Aの右側面上を摺動しながら操作軸42(カム56)が回転する。そして、カム56の第2切欠部56Dまたは第1切欠部56Cと、係合ピン58Cと、が一致する位置に、操作軸42が回転されると、操作軸42(カム56)が付勢バネ46の付勢力によって右側(操作制限位置側)へスライドする。これにより、係合ピン58Cを第2切欠部56Dまたは第1切欠部56Cに自動的に係合させることができると共に、操作軸42に対する回転操作の完了を、使用者に認知させることができる。
したがって、使用者に対する利便性を一層向上することができる。
【0129】
さらに、オーバーロックミシン10を連動状態から連動解除状態へ切替えるときには、連動切替プレート58の係合ピン58Cが、カム56のカム面56F上を摺動して、連動切替プレート58が上方側へ変位する。これにより、ロッドピン24が上方側へ変位して、ロッドピン24と嵌合溝26Bとの嵌合状態が解除される。一方、オーバーロックミシン10を連動解除状態から連動状態へ切替えるときには、連動切替機構50のリターンスプリング60の付勢力によって、連動切替プレート58が、下降して、ロッドピン24を下方側へ変位させて、ロッドピン24を嵌合溝26Bに嵌合させる。すなわち、連動切替機構50では、カム機構を利用して、上メスロッド22の他端部を上下方向に変位させている。これにより、簡易な構成で、上メスロッド22の他端部を上下方向に変位させることができる。
【0130】
また、揺動アーム26には、嵌合溝26Bに隣接した位置において、支え部26Eが設けられている。そして、連動解除状態から連動状態への切替え時において、カム56のカム部56Eと係合ピン58Cとの当接状態が解除されても、ロッドピン24が支え部26Eに当接して支え部26E上を摺動しながら、揺動アーム26が復動側へ揺動する。これにより、ロッドピン24に連結された連動切替プレート58の位置を維持することができる。すなわち、揺動アーム26の径方向において揺動アーム26の嵌合溝26Bとロッドピン24とが一致するように、揺動アーム26が復動側へ揺動されるまで、連動切替プレート58の非作動状態を維持することができる。換言すると、揺動アーム26の径方向において揺動アーム26の嵌合溝26Bとロッドピン24とが一致する位置に揺動アーム26が復動側へ揺動されることで、リターンスプリング60の付勢力によって連動切替プレート58が下方側へ変位して、ロッドピン24を嵌合溝26Bの内部に嵌合させることができる。したがって、連動解除状態から連動状態に切替えるときに、ロッドピン24を嵌合溝26Bの内部に確実に嵌合させることができる。
【0131】
さらに、連動切替機構50では、ロッドピン24と連動切替プレート58とが連動切替アーム62によって連結されており、オーバーロックミシン10の連動状態において、連動切替アーム62の連結ピン62Bが、揺動アーム26の揺動中心であるアーム支持軸28と同軸上に配置されている。このため、揺動アーム26がアーム支持軸28の軸回りに往復揺動したときの、ロッドピン24と嵌合溝26Bとの嵌合位置を一定に保つことができる。換言すると、ロッドピン24と嵌合溝26Bとの嵌合状態において揺動アーム26が往復揺動したときの、ロッドピン24と嵌合溝26Bとの相対位置のずれを抑制することができる。これにより、オーバーロックミシン10の連動状態の使用時において、上下動する上メス12のストロークを安定化させることができる。また、ロッドピン24と嵌合溝26Bとの間の摩擦の発生を抑制することができる。これにより、ロッドピン24及び嵌合溝26Bの磨耗を抑制できると共に、ロッドピン24及び揺動アーム26の耐久性向上に寄与することができる。
【0132】
また、カム56の第1切欠部56Cは、操作軸42の非操作状態において、上下方向に延在されており、第1切欠部56Cの開口部が上方側へ開放されている。これにより、オーバーロックミシン10の連動状態における動作時に、仮に連動切替プレート58が上方側へ変位した場合には、連動切替プレート58の係合ピン58Cが第1切欠部56Cの長手方向に沿って第1切欠部56Cに対して相対変位する。これにより、オーバーロックミシン10の連動状態における動作時に、操作軸42(すなわち、操作つまみ44)が、操作軸42の軸回りに回転することを抑制できる。
【0133】
なお、本実施の形態では、上メスロッド22にロッドピン24が設けられており、揺動アーム26に嵌合溝26Bが形成されているが、上メスロッド22に嵌合溝を形成し、揺動アーム26に被嵌合軸を設けてもよい。この場合には、上メスロッド22の嵌合溝を下方側へ開放された溝状に形成し、連動切替アーム62の一端部を上メスロッド22の他端部に連結してもよい。また、この場合には、連動解除状態の上メスロッド22の他端部を摺動可能に支持する支え部を、揺動アーム26に設けてもよい。
【0134】
また、本実施の形態では、位置切替機構70のバッファーバネ78が圧縮コイルスプリングとして構成されているが、バッファーバネ78の構成はこれに限らない。例えば、バッファーバネ78をトーションバネとして構成して、トーションバネの一端部を揺動アーム26によって係止し、トーションバネの他端部をコロ受けプレート76によって係止して、トーションバネによってコロ受けプレート76を往動側へ付勢してもよい。
【0135】
また、本実施の形態では、位置切替機構70を構成するコロ受け部26Gが、揺動アーム26と一体に形成されているが、コロ受け部26Gを、揺動アーム26と別体に構成して、コロ受け部26Gと揺動アーム26とを一体に揺動可能に構成してもよい。
【0136】
また、本実施の形態では、操作機構40の付勢バネ46が圧縮コイルスプリングとして構成されているが、付勢バネ46の構成はこれに限らない。例えば、付勢バネ46を引張コイルバネとして構成して、付勢バネ46の付勢力によって操作軸42を右側(操作制限位置側)へ付勢してもよい。
【0137】
また、オーバーロックミシン10の状態が、使用者の意図に反して切替わらないという観点からすると、連動切替プレート58の係合ピン58Cに係合可能な第1切欠部56C及び第2切欠部56Dを、カム56に形成することが望ましいが、カム56において、第1切欠部56C及び第2切欠部56Dを省略してもよい。または、カム56において、第1切欠部56C及び第2切欠部56Dの一方を省略してもよい。
【0138】
(付記)
以上、本発明は、オーバーロックミシンを、連動解除状態から連動状態へ良好に復帰させるという観点で説明したが、別の観点から以下のように捉えることができる。
すなわち、背景技術に記載した、オーバーロックミシンでは、上メスを上下動させるロッド及び第二リンク部(揺動部材)を含む上メス駆動部と、上メス駆動部と上メスとが連動している連動状態又は上メス駆動部と上メスとの連動が解除されている解除状態に切り替える連動切替部と、上メスの位置を駆動位置(連動位置)又は退避位置に切り替える上メス位置切替部と、連動切替部及び上メス位置切替部を同時に作動させる操作部と、を含んで構成されている。また、ロッドには、切欠が形成されており、この切欠に第二リンク部の係合部が係合されて、上記連動状態になっている。さらに、上メス位置切替部は、第二リンク部と一体に形成されており、第二リンク部と一体に回転するようになっている。
そして、操作部が回転操作されると、連動切替部と上メス位置切替部とが同時に動作して、連動状態または解除状態に切替わると共に、上メスの配置位置が、駆動位置または退避位置に切替わる。
しかしながら、上記オーバーロックミシンでは、操作部が常時回転操作可能な状態になっている。このため、例えば、不用意に操作部に触れることで、使用者の意図に反して、オーバーロックミシンの状態が切替わり、上メスの配置位置が切替わる虞がある。
本発明は、上記事実を考慮して、使用者の意図に反して、連動状態または連動解除状態に切替わることを防止することができると共に、上メスの位置が連動位置または退避位置に切替わることを防止することができるオーバーロックミシンを提供することを目的とする。
【0139】
上記課題を解決する第1の態様は、
針板の上面に対して下側に退避された退避位置と、前記退避位置に対して上側に位置される連動位置と、の間を移動可能に構成された上メスと、
主軸の軸方向に対して直交する方向に延在されると共に、一端部が偏心カムよって前記主軸に連結され、前記主軸の駆動力によって揺動するロッドと、
前記主軸の軸方向と平行に配置された支持軸に揺動可能に支持されると共に、前記上メスに他の部材を介して連結され、前記ロッドの他端部に設けられた被嵌合部と嵌合可能に構成された嵌合部を有し、前記嵌合部と前記被嵌合部との嵌合時に前記主軸の回転に応じた前記ロッドの揺動に伴って往復揺動して前記連動位置の前記上メスを上下動させる揺動部材と、
作動することで、前記被嵌合部と前記嵌合部とを嵌合させて前記上メスが前記主軸に連動する連動状態、又は、前記被嵌合部と前記嵌合部との嵌合状態を解除させて前記連動状態が解除された連動解除状態に切替える連動切替機構と、
作動することで、前記上メスの位置を、前記退避位置又は前記連動位置に切替える位置切替機構と、
第1位置と、前記第1位置に対して軸方向にスライドした第2位置と、の間で、スライド可能に構成され、回転することで前記連動切替機構及び前記位置切替機構を作動させる操作軸と、
を備え、
前記連動切替機構は、
前記操作軸に一体回転可能に設けられた回転体と、
前記被嵌合部に連結されると共に、前記回転体側へ突出された係合部を有し、前記回転体の回転によって作動して前記連動状態又は前記連動解除状態に切替える連動切替部材と、
前記回転体に形成され、前記係合部と係合可能に構成された第1被係合部と、
を含んで構成されており、
前記連動状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで前記係合部が前記第1被係合部に係合されて前記操作軸の回転が制限されると共に、前記操作軸が前記第2位置へスライドされることで前記係合部と前記第1被係合部との係合状態が解除されて前記操作軸の回転が許可されるオーバーロックミシン。
【0140】
上記課題を解決する第2の態様は、
前記回転体には、前記係合部と係合可能に構成された第2被係合部が形成されており、
前記連動解除状態において、前記操作軸が前記第1位置に配置されることで前記係合部が前記第2被係合部に係合されて前記操作軸の回転が制限されると共に、前記操作軸が前記第2位置へスライドされることで前記係合部と前記第2被係合部との係合状態が解除されて前記操作軸の回転が許可される第1の態様のオーバーロックミシン。
【0141】
上記課題を解決する第3の態様は、
前記操作軸が、軸用付勢部材によって、前記第1位置側へ付勢されている第1の態様または第2の態様のオーバーロックミシン。
【0142】
上記課題を解決する第4の態様は、
前記位置切替機構は、
前記揺動部材と一体回転可能に設けられた第1切替部と、
前記第1切替部に対して前記揺動部材の復動側に設けられた第2切替部と、
前記操作軸の軸心に対して偏心した位置に設けられると共に、前記操作軸と一体回転可能に構成され、前記第1切替部及び前記第2切替部を押圧可能に構成された押圧部と、
を含んで構成されており、
前記連動状態で且つ前記上メスの前記連動位置において、前記操作軸が軸回り一方側へ回転されることで、前記連動切替機構が前記ロッドの他端部を変位させて前記連動解除状態にすると共に、前記押圧部が前記第1切替部を押圧して、前記第1切替部が、前記揺動部材を往動側へ揺動させて、前記上メスを前記退避位置へ移動させ、
前記連動解除状態で且つ前記上メスの前記退避位置において、前記操作軸が軸回り一方側へ回転されることで、前記押圧部が第2切替部を押圧して、前記第2切替部が、前記揺動部材を復動側へ揺動させて、前記上メスを前記連動位置に移動させると共に、前記連動切替機構が前記ロッドの他端部を変位させて前記連動状態にする第1の態様〜第3の態様の何れか1つの態様のオーバーロックミシン。
【符号の説明】
【0143】
10 オーバーロックミシン
12 上メス
14 針板
16 主軸
18 メスカム(偏心カム)
18A 偏心カム部
20 駆動機構
22 上メスロッド(ロッド)
22A 環状部
22B 固定孔部
24 ロッドピン(被嵌合部、被嵌合軸)
26 揺動アーム(揺動部材)
26A 軸受部
26B 嵌合溝(嵌合部)
26C 連通溝
26D 接続部
26E 支え部
26F 配置孔
26G コロ受け部(第1切替部)
26H バネ収容部
26J 係止ピン
28 アーム支持軸(支持軸)
30 ミシン筐体
32 リンク機構
40 操作機構
42 操作軸
44 操作つまみ
44A つまみ部
46 付勢バネ(軸用付勢部材)
50 連動切替機構
52 ホルダ
52A 固定片
52B 固定孔
52C 固定孔
52DU 支持片
52DL 支持片
52EU 支持孔
52EL 支持孔
52F 支持孔
52G 支持孔
54 ガイドシャフト
54A シャフト支持部
56 カム(回転体)
56A カム本体
56B 固定筒部
56C 第1切欠部(第1被係合部)
56D 第2切欠部(第2被係合部)
56E カム部
56E1 第1カム部
56E2 第2カム部
56E3 第3カム部
56F カム面
58 連動切替プレート(連動切替部材)
58AU ガイド片
58AL ガイド片
58B ガイド孔
58C 係合ピン(係合部)
58D ブッシュ
60 リターンスプリング(切替用付勢部材)
62 連動切替アーム
62A 連結孔
62B 連結ピン
70 位置切替機構
72 位置切替アーム
72A 固定孔
72B コロ支持軸部
74 コロ(押圧部)
76 コロ受けプレート(受け部材)(第2切替部)
76A プレート本体
76B 曲げ部
76C 係止孔(長孔)
78 バッファーバネ(調節部材)(第2切替部)
ER1 止め輪
ER2 止め輪
ER3 止め輪
ER4 止め輪
ER5 止め輪
ER6 止め輪
SW1 固定ネジ
SW2 固定ネジ
SW3 固定ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10