(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、モノマーまたは樹脂組成物の製造方法は、C
2〜C
9のアルカノイル基、好ましくはアシル基;またはメチルカーボネートなどのアルキルカーボネート基などの、有機アルカリ開裂性保護基を含有する付加重合性もしくはアミン含有芳香族モノマー、またはオリゴ芳香族樹脂であって、好ましくは付加重合性基含有モノマーである、モノマーまたは樹脂、あるいはより好ましくは、アセトキシスチレンを、加水分解することによって脱保護化または脱アシル化して、過剰なアルカリC
1〜C
7アルコキシ、好ましくは、アルカリC
1〜C
4アルコキシド、またはより好ましくは、ナトリウムメトキシドを含有する有機アルカリ及び極性溶媒中の有機アルカリ開裂性保護基を除去して、4−ビニルフェノールまたは4−ビニルナフトールなどのヒドロキシル官能性付加重合性芳香族モノマー;ヒドロキシル官能性芳香族アミン含有モノマー、例えば4−アミノフェノール;またはフェノールノボラックもしくはレゾールなどの1つ以上のフェノール性ヒドロキシルを含有するオリゴ芳香族フェノール化合物、好ましくはヒドロキシスチレンを形成することと、続いて、求核置換を介して、得られたヒドロキシル官能性付加重合性芳香族モノマー、ヒドロキシル官能性芳香族アミン官能基含有モノマー、またはヒドロキシル官能性オリゴ芳香族化合物を、好ましくはシクロブテン環上に臭化物を有するアルファ−ハロゲン化物(a−ハロゲン化物)または強酸共役脱離基含有アリールシクロブテン化合物、またはより好ましくは、1−ブロモベンゾシクロブテン(α−Br BCB)と、アルカノールもしくはアルカノンなどの極性プロトン性溶媒、またはエーテル、アルキルエステル、もしくはアミドなどの極性非プロトン性溶媒などの極性溶媒、好ましくは非水溶媒または無水溶媒中で反応させて、シクロブテン環から、付加重合性芳香族モノマー、芳香族アミン、またはオリゴ芳香族フェノール、好ましくは1〜6個、より好ましくは2〜4個のアリールシクロブテン基を含有するオリゴ芳香族フェノール樹脂の芳香族基へのエーテル結合を有する生成物、アリールシクロブテン含有付加重合性モノマー、芳香族アミン官能基モノマー、またはオリゴ芳香族フェノールを得ることと、を含む。
【0007】
本発明の第1の態様のモノマーまたは樹脂組成物の製造方法によれば、求核置換を介した反応は、ヒドロキシル官能性付加重合性香族モノマー、ヒドロキシル官能性芳香族アミン含有モノマー、またはヒドロキシル官能性オリゴ芳香族化合物を、アルファ−ハロゲン化物(a−ハロゲン化物)または強酸共役脱離基含有アリールシクロブテン化合物と共に有機アルカリ及び極性溶媒中で55〜80℃、または好ましくは60〜75℃、好ましくはフリーラジカル阻害剤の存在下で加熱することを含む。
【0008】
本発明の第1の態様のモノマーまたは樹脂組成物の製造方法によれば、脱保護化または脱アシル化により形成されたヒドロキシル官能性付加重合性芳香族モノマー、ヒドロキシル官能性芳香族アミン含有モノマー、またはヒドロキシル官能性オリゴ芳香族化合物は、スチレンアルコール;ビニルフェノール;アリルフェノール;アルキニルフェノール;ビニルナフトール;ビニルオリゴフェノール;複数のビニル基、好ましくは2〜6個のビニル基を有するビニルフェノール;複数のビニル基、及び2〜20個の芳香族環などの複数の芳香族環、または好ましくは各々2〜6個のビニル基及び芳香族環を有するビニルフェノール;2〜20個または望ましくは2〜6個の芳香族環またはフェノール環を有するアリルオリゴフェノール;2〜20個、または望ましくは2〜6個の芳香族環またはフェノール環を有するアルキニルオリゴフェノールから選択されるヒドロキシル官能性付加重合性芳香族モノマーを含む。
【0009】
本発明の第1の態様のモノマーまたは樹脂組成物の製造方法によれば、脱保護化または脱アシル化により形成されたヒドロキシル官能性付加重合性芳香族モノマー、ヒドロキシル官能性芳香族アミン、またはヒドロキシル官能性オリゴ芳香族フェノールが、2〜10個の芳香族環またはフェノール環を有するビニルオリゴフェノール、アミノフェノール、アミノオリゴフェノール、または任意のオリゴフェノールを含む場合、それは、実質的にアルデヒドを含まない。
【0010】
好ましくは、脱保護化または脱アシル化により形成されたヒドロキシル官能性付加重合性芳香族モノマー、ヒドロキシル官能性芳香族アミン含有モノマー、またはヒドロキシル官能性オリゴ芳香族化合物は、以下の式(1)〜(9)または(D)のうちのいずれかの化合物を含み、
【0012】
式中、Rは独立して、H、CH
3、CH
3CH
2−、−C(CH
3)
2−、−C(CH
3)(CH
2CH
3)−、−C(Ph
2))−、SO
2またはPh−のいずれかであり、Phはフェニルであり、nは0〜10の整数であり、さらにはヒドロキシル官能性モノマーまたは樹脂がヒドロキシル官能性芳香族アミン含有モノマーである場合、少なくとも1個の芳香族環は単一のアミン基を含む。
【0013】
本発明の第1の態様のモノマーまたは樹脂組成物の製造方法によれば、保護基含有芳香族モノマーまたはオリゴ芳香族樹脂上の有機アルカリ開裂性保護基は、アシルなどのC
2〜C
9アルカノイル基、アルキル置換アシル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイル、アルキルピバロイル、トリフルオロアシル基(その他)などのハロゲン化アシル基、ベンゾエートもしくはアルキルベンゾエート;またはメチルカーボネートもしくは9−フルオレニルメチルカーボネート(FMoc)などのアルキルカーボネート;好ましくはC
2〜C
7アルカノイル基、またはより好ましくはアシルもしくはアルキル置換アシル基から選択される。
【0014】
本発明の第1の態様のモノマーまたは樹脂組成物の製造方法によれば、有機アルカリ開裂性保護基を有する保護基含有芳香族モノマーまたはオリゴ芳香族樹脂は、以下の式A1またはA2のいずれかの化合物であり得、式中、Acはアシルまたはアルキル置換アシルを表し、Rは、C
1〜C
6 の二価の脂肪族炭化水素ラジカル、例えば、アルキレン、例えば、メチレン、二級及び三級アルキレン、例えば、イソブチレンもしくはtert−ブチレン、またはハロゲン化分岐アルキレン、例えば、ジトリフルオロメチル置換アルキレン;または二価の炭化水素を含有するエーテルのいずれかを表す。
【0016】
本発明の第1の態様のモノマーまたは樹脂組成物の製造方法によれば、方法はさらに、シクロブテン環から付加重合芳香族モノマー、芳香族アミン、またはオリゴ芳香族フェノールの芳香族基にエーテル結合を有する生成物のアリールシクロブテン含有付加重合性モノマー、芳香族アミン含有モノマー、またはオリゴ芳香族フェノール樹脂を、例えば水及び酢酸エチルなどの水性極性溶媒混合物中でそのモノマーを抽出し、好ましくは、続いてそれを塩基、アルカリ金属ハロゲン化物塩、またはそれらの両方によって抽出することにより水性成分を除去し、モノマー抽出物からの有機残渣と水性抽出物とを合わせ、次いで合わせた有機残渣を乾燥させることにより精製することを含む。
【0017】
本発明の第1の態様のモノマーまたは樹脂組成物の製造方法によれば、方法はさらに生成物のシクロブテン環から芳香族アミンの芳香族基にエーテル結合を有するアリールシクロブテン含有芳香族アミンを、不飽和無水物、好ましくはマレイン酸無水物とラジカル阻害剤の存在下で反応させ、シクロブテン環からマレイミドの芳香族基へエーテル結合を有するアリールシクロブテン含有芳香族マレイミドモノマーの芳香族マレイミドを形成することを含む。あるいは、他の不飽和無水物を使用して、イタコン酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物、4−メチルエチニルフタル酸無水物、及び4−フェニルエチニルフタル酸無水物などの重合性イミドを生成することができる。
【0018】
本発明の第2の態様によれば、モノマーまたは樹脂組成物は、ベンゾシクロブテン(BCB)含有など、1つ以上のアリールシクロブテン含有の付加重合性モノマー、芳香族アミンまたはオリゴ芳香族フェノールモノマー、あるいはシクロブテン環から付加重合性芳香族モノマー、芳香族アミンまたはオリゴ芳香族フェノールへエーテル結合を有する樹脂を、少なくとも組成物の90重量%の純度、または好ましくは95重量%の純度で、好ましくは固体として含む。
【0019】
本発明の第2の態様のモノマーまたは樹脂組成物によれば、ここで次の式Vのごとく、モノマーは2−メチルベンズアルデヒドを実質的に含まない。
【0021】
本発明の第2の態様のモノマーまたは樹脂組成物によれば、ここで組成物は、10ppm未満、好ましくは1ppm未満のアルカリ、またはアルカリ土塁金属不純物を含む。
【0022】
本発明の第2の態様のモノマーまたは樹脂組成物によれば、アリールシクロブテン含有モノマーまたは樹脂は、付加重合性基、アミン基または2つ以上の芳香族環を含有し、かつビニルフェノキシBCB、ビニルナフチルBCB、アリルフェノキシBCB、アルキニルフェノキシBCB、ビニルオリゴフェノキシBCB、アリルオリゴフェノキシBCB、アミノフェノキシBCB、アミノオリゴフェノキシBCB、ノボラックフェノキシBCB、オリゴフェノリックBCBから選択される。
【0023】
本発明の第2の態様のモノマーまたは樹脂組成物によれば、生成物は好ましくは、2つ以上のビニル基を有する付加重合基含有アリールシクロブテン含有モノマーを含み、Arは下に示す次の式(1)〜(9)のいずれかであり、下に示す式(1)〜(9)において、R=H、CH
3、CH
3CH
2−、−C(CH
3)
2−、−C(CH
3)(CH
2CH
3)−、−C(Ph
2))−、SO
2またはPh−であり、Phはフェニルである。
【0025】
本発明の第2の態様のモノマーまたは樹脂組成物によれば、生成物は、好ましくは以下の次の式(11)のいずれかの複数のアリールシクロブテン基を有するアリールシクロブテン含有オリゴ芳香族フェノール樹脂を含み、
【0027】
式中Z=−CH
2−、−CH
2−CH
2−、−CH
2−Ar−CH
2−、C
3〜C
4のアルキレンまたはエーテルであり、nは0〜8、好ましくは0〜4の整数であり、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれが独立して、H、重水素、メチルまたはエチル、好ましくはHである。
【0028】
本発明の第2の態様のモノマーまたは樹脂組成物によれば、モノマーまたは樹脂組成物は、アリールシクロブテン含有の付加重合性モノマーまたはアリールシクロブテン含有の芳香族マレイミドモノマーを含み、及びさらにはスチレンなどの芳香族付加重合性モノマーを含む。
【0029】
特に指示がない限り、温度及び圧力の条件は、周囲温度または室温(RT)及び標準圧力である。引用された全ての範囲は、包括的かつ組み合わせ可能である。
【0030】
特に指示がない限り、括弧を含むいずれの用語も、代替的に、括弧が存在しないかのように用語全体を指し、また括弧がない用語、及びそれぞれの代替物の組み合わせを指す。したがって、「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリレート、メタクリレート、またはそれらの混合物を指す。
【0031】
本明細書で使用する場合、特に明記しない限り、全ての量は重量パーセントであり、全ての比はモル比である。
【0032】
全ての数値範囲は端点を含み、そのような数値範囲が合計100%になるように制限されることが明らかな場合を除いて、任意の順序で組み合わせ可能である。
【0033】
本明細書で使用する場合、「a」、「an」、及び「the」という冠詞は、単数形及び複数形を指す。本明細書で使用する場合、「アルキル」という用語は、直鎖、分岐鎖、及び環式アルキルを含む。同様に、「アルケニル」は、直鎖、分岐鎖、及び環式アルケニルを指す。「アリール」は、芳香族炭素環及び芳香族複素環を指す。
【0034】
本明細書で使用する場合、「脂肪族」という用語は、直鎖または分岐鎖であり得る、アルキル、アルケニル、及びアルキニル部分などの開鎖炭素含有部分を指す。また、本明細書で使用する場合、「脂環式」という用語は、シクロアルキル及びシクロアルケニルなどの環式脂肪族部分を指す。そのような脂環式部分は、非芳香族であるが、1つ以上の炭素−炭素二重結合を含み得る。「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。「(メタ)アクリレート」という用語は、メタクリレート及びアクリレートの両方を指し、同様に(メタ)アクリルアミドという用語は、メタクリルアミド及びアクリルアミドの両方を指す。
【0035】
文脈上明らかにそれ以外を指示しない限り、「置換」アルキル、アルケニル、またはアルキニルとは、アルキル、アルケニル、またはアルキニル上の1つ以上の水素が、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1−10アルコキシ、アミノ、モノ−、またはジ−C
1−10ヒドロカルビル置換アミノ、C
5−20アリール、及び置換C
5−20アリールから選択される1個以上の置換基で置き換えられていることを意味する。
【0036】
文脈上明らかにそれ以外を指示しない限り、「置換」アリールは、アリール上の1つ以上の水素がハロゲン、ヒドロキシ、C
1−10アルキル、C
2−10アルケニル、C
2−10アルキニル、C
1−10アルコキシ、アミノ、モノ−またはジ−C
1−10ヒドロカルビル置換アミノ、C
5−20アリール、及び置換C
5−20アリールから選択される1つ以上の置換基で置き換えられていることを意味する。「アルキル」は、アルカンラジカルを指し、アルカンジラジカル(アルキレン)及びそれ以上のラジカルを含む。同様に、「アルケニル」、「アルキニル」、及び「アリール」という用語は、それぞれ、アルケン、アルキン、及びアレーンの対応するモノ−、ジ−、またはそれ以上のラジカルを指す。
【0037】
本明細書で使用される場合は、用語「付加重合性基」は、付加重合を介して重合するビニル、ビニリデンまたはアリル基、及び任意のアルキル、アルコシキ、S、N、P、OまたはSiヘテロ原子含有の炭化水素置換あるいは構成要素を有するそのような基、または任意のシロキシ、シアノ、アリール、アルキルアリール、S、N、P、OまたはSiヘテロ原子含有アリール基、カルボニル、カルボキシル(カルボキシラート)、アルデヒド、ジケト、ヒドロキシル、アミン、イミン、アゾ、リンまたは硫黄含有基を置換基あるいは構成成分として含む、任意の不飽和官能基を指す。
【0038】
本発明で使用する場合、「硬化」という用語は、本発明の組成物の製造または使用方法の使用を介して高分子材料または組成物の分子量を増加させる付加架橋または縮合などの任意のプロセスを意味する。「硬化性」は、特定の条件下で硬化することができる任意のポリマー材料を指す。
【0039】
本明細書で使用する場合、「ASTM」という用語は、ASTM International、West Conshohocken、PAの刊行物を指す。
【0040】
本明細書で使用する場合、「DSC」または「示差走査熱量測定」という用語は、Q2000(商標)DSC機器(TAインスツルメント、ニューキャッスル、デラウェア州)を使用してポリマー硬化プロファイルまたは発熱を測定する方法を指す。DSC機器は、密封されたTzero(商標)アルミニウムのサンプル密封パン(TAインスツルメント)中に置かれた単離された未硬化ポリマー(<5mg)のサンプルを用いて実施された。次いで、サンプルパンは、コントロールパンと共にDSC機器のセルに入れられ、DSC機器は、次いで、室温から300℃まで毎分10℃の割合で加熱された。
【0041】
本明細書中で使用される場合、用語「式量」は、所与の材料を示す代表的な式の分子量を指す。
【0042】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロ」または「ヘテロ原子」は、有機基を指して使用される場合、O、P、N、SまたはSi原子を意味する。
【0043】
本明細書で使用する場合、用語「NMR」は、重水素化クロロホルム(アクロスオーガニック、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社の一部、ピッツバーグ、ペンシルバニア州)0.7ml中に5〜100mgの試料物質を溶解させることにより決定される磁気共鳴を指し、次いで600MHz機器(ブルカーバイオスピン株式会社、ビレリカ、マサチューセッツ州)または500MHz機器(ヴァリアン、パロアルト、カリフォルニア州)でスペクトルを得た。
【0044】
本明細書で使用する場合、用語「オリゴマー」は、二量体、三量体、四量体、五量体、六量体などの比較的低分子量材料を指し、さらに硬化または重合可能である。本明細書で使用される「オリゴ芳香族フェノール化合物」または「オリゴ芳香族フェノール樹脂」は、フェノール及び1つ以上の追加の芳香族環を含み、かつ30個まで、または好ましくは10個まで芳香族またはフェニル環を有してよく、ならびにフェノールノボラックまたはレゾールなどのオリゴフェノールであってよい。
【0045】
本明細書で使用される場合、用語「有機アルカリ」は、アルカリアルコキシドなどのアルキルアルカリを含む極性溶媒中の塩基性反応媒質を意味する。「有機アルカリ」は、好ましくは添加された水を含まないが、酸性またはアミン含有物質中、加水分解または大気中の水分によって生じた水5,000ppmまでは含んでよい。
【0046】
本明細書で使用される場合、用語「固体」は、本発明の反応生成物とどまる任意の材料を指し、したがって、固体はB−ステージ化、重合、及び硬化のいずれかにおいても揮発しないモノマー、及び不揮発性添加剤を含む。固体は、水、アンモニア、及び揮発性溶媒を除く。
【0047】
本明細書で使用される場合、用語、所与の材料を「実質的に含まない」は、組成物は材料を1,000ppm以下、または好ましくは500ppm以下含んでいることを意味する。本明細書で使用される場合、用語「無水」は、実質的に水を含まないことを意味する。本明細書で使用される場合、特に指示がない限り、用語「重量平均分子量」または「Mw」は、イソクラティックポンプ、オートサンプラー(噴射量(100−150μl)及び基準としてポリスチレンからの基準較正に対してそれぞれポリスチレンジビニルベンゼン(PS/DVB)ゲルを充填したシリーズ4 Shodex(商標)(8mm×30cm) カラムを装着したWaters社のAlliance(商標)高圧液体クロマトグラム(HPLC)(ウォーターズ、ミルフォード、マサチューセッツ州)を使用して室温でテトラヒドロフラン(THF)中のポリマー溶液をゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって測定した値を意味する。本明細書で使用する場合、「数平均分子量」または「Mn」は、重量平均分子量と同じ方法で測定され、かつ所与のポリマー組成物中、分子の大きさの中央値を表す。本明細書で使用する場合、「PDI」という用語は、Mw/Mnの比を指す。
【0048】
本明細書で使用する場合、用語「重量%」は、重量パーセントを表す。
【0049】
本明細書全体にわたって使用される場合、以下の略称は文脈上明らかにそれ以外を示さない限り、以下の意味を有するものとする:℃=摂氏、min.=分、hr.=時間、g=グラム、L=リットル、μm=ミクロン=マイクロメートル、nm=ナノメートル、mm=ミリメートル、mL=ミリリットル、MPa=メガパスカル、Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量、及びAMU=原子質量単位、及びppmは100万分の1である。別途注記のない限り、「重量%」は参照した組成物の総重量を基準にした重量パーセントを意味する。
【0050】
本本発明によれば、ビニルフェノキシBCB、アリルフェノキシBCB、アミノ(オリゴ)フェノールBCB、あるいはオリゴ芳香族フェノールBCBモノマーまたは樹脂などのアリールシクロブテン含有モノマーまたは樹脂は、二段階でアリールシクロブテン含有炭化水素から合成される。得られたBCBモノマーは、示差走査熱量計(DSC)により測定されるように、適用に理想的な硬化速度を有し付加開環直交硬化メカニズムからメリットを得る。さらに、モノマーは、続いて起こる開環硬化を可能にする温度の熱フリーラジカル重合を介してスチレン及び他の付加重合性モノマーと熱的に共重合させ得る。さらに、本発明の方法によって製造されるモノマーは、室温での空気及びベンチトップで安定な固体である。得られたコポリマーはまた熱安定性を示すが、レゾルシノールフェノキシBCBなどの他のフェノキシ樹脂は分解することが示された。
【0051】
本発明の方法によれば、有機アルカリ中の付加重合性モノマーまたは樹脂、アミン基含有モノマーまたは樹脂、あるいはオリゴ芳香族化合物樹脂からアルカノイル基などの有機アルカリ開裂性保護基の脱保護に続いて、還元剤として、アルファ−ハロゲン化物(a−ハロゲン化物)または強酸共役脱離基含有アリールシクロブテン化合物との反応が行われる。脱保護または脱アシル化反応に続いて、同一ケトル、容器またはポット内での求核置換が行われる。求核置換を介する反応において、ポットの内容物を80℃まで加熱する。温度が高すぎると、材料が自己重合したり開環したりする場合がある。しかしながら、比較的温和な反応温度にもかかわらず、ゆえに方法のモノマーの収率は達成されていない。
【0052】
本発明のフェノール性ヒドロキシルを含有するオリゴ芳香族フェノール化合物の脱保護化または脱アシル化の方法によれば、有機アルカリ開裂性保護基はフェノール基ではない。したがって、脱保護化または脱アシル化から得られるフェノール性ヒドロキシルを含有するオリゴ芳香族フェノール化合物は、脱保護化または脱アシル化により形成されたヒドロキシル基に加えて1つ以上のフェノール性ヒドロキシルを含む。
【0053】
好ましくは、本発明の生成物のモノマーまたは樹脂中でのアルデヒドの形成を防止するために、求核置換を介する脱保護化及び反応のそれぞれは無水極性溶媒中で実施される。
【0054】
本発明によれば、方法は、フェノキシなどの1つ以上のアリールオキシ、アミノフェノール、アミノオリゴフェノールまたはオリゴフェノール基を有する付加重合性アリールシクロブテン含有モノマーなどの付加重合性モノマー材料を製造することに適している。本発明による方法はまた、アリールシクロブテン化合物含有芳香族アミン基またはオリゴ芳香族フェノール樹脂の製造にも有用である。好ましくは、本発明によるモノマーまたは樹脂材料の製造方法は、フェノキシ、オリゴフェノール基などの1つ以上のアリールオキシを有する付加重合性アリールシクロブテン化合物を提供する。
【0055】
加えて、本発明による方法は、フェノキシ、またはオリゴフェノール基などの1つ以上のアリールオキシを有するアミン含有アリールシクロブテン含有モノマーを提供し得、かつ本発明による方法は、ノボラックまたはフェノール樹脂含有アリールシクロブテン化合物を提供し得る。
【0056】
方法は、1−ブロモベンゾシクロブテン(α−Br BCB)などのアルファ−のハロゲン化物(a−ハロゲン化物)または共役強酸アリールシクロブテン含有化合物と、フェノールまたはオリゴフェノール含有アミン官能基、ビニルフェノールなどの付加重合性基、またはフェノール樹脂などのオリゴフェノール含有化合物とを反応させることを含む。フェノールまたはオリゴフェノールはそれ自体が付加重合性芳香族モノマー、アセトキシスチレンまたはアセトキシアニリンなどの芳香族アミン含有モノマーまたはオリゴ芳香族化合物含有有機アルカリ開裂保護基の脱保護により形成される。
【0057】
好ましくは、本発明のモノマー組成物は、以下の構造Bを有するモノマーBを含んでよい。
【0059】
Kは、1〜10個、好ましくは1〜6個のアリールまたはフェノール環、または好ましくは1〜6個のアリールまたはフェノール環を有する二価のアリールオキシ基
、または1〜10個、好ましくは1〜6個のフェノール単位
を有するオリゴフェノール基から選択される二価の基であり、
Mは、C
1〜C
6アルキル置換または非置換芳香族ラジカル基、あるいはC
1〜C
6アルキル置換または非置換二価のヘテロ芳香族ラジカル基から選択される二価の芳香族基である。
L
1は共有結合であり、そして、
R
1〜R
6は、それぞれに独立して水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C
1〜C
6アルコキシ基、C
1〜C
6アルコキシ基、C
1〜C
6アルキル置換炭化水素基、ヘテロ原子含有炭素水素基、C
1〜C
6アルキル置換ヘテロ炭化水素基、シアノ基またはヒドロキシル基から選ばれた一価の基から選択され、あるいは好ましくは各R
1、R
2及びR
3は水素、またはより好ましくは各R
1〜R
6は水素である。
【0060】
好ましくは、本発明の方法は、ビニルフェノキシBCBを含み、重合性基が四員環BCBに結合されている以下の式(I)に示されるようなモノマー組成物を提供する。モノマーは7−((4−ビニルベンジル)オキシ)ビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエンである。本発明はまた、スチレンビニルフェノキシケトンBCBのようなコポリマーの提供を可能にする。
【0062】
本発明のモノマー組成物によれば、1つ以上のアリールオキシ、またはオリゴフェノール基、1つ以上の芳香族付加重合性第2モノマー、及び、所望であれば1つ以上のその他の付加重合性窒素複素環含有第3モノマーから選択される付加重合性モノマー、付加重合性第4モノマー、または好ましくは1つ以上の第3モノマーと1つ以上の第4モノマーの両方を有する、1つ以上の付加重合性アリールシクロブテン含有モノマーAの付加重合性モノマー混合物。
【0063】
モノマー組成物は、周囲温度〜140℃の温度などでの付加重合によってポリマーを形成するのに適している。得られたポリマーは、例えば60〜140℃で乾燥またはソフトベークされ、その後140〜220℃で開環硬化させることができる薄膜、コーティングまたはバルク誘電体材料の製造に使用される。
【0064】
実施例:これより本発明は、以下の実施例において詳細に説明されるが、これらに限定されない。
【0065】
特に明記しない限り、全ての温度は室温(21〜23℃)であり、全ての圧力は大気圧(−760mmHgまたは101kPa)である。
【0066】
以下に開示する他の原料にもかかわらず、以下の原料が実施例で使用された。
BCB:ベンゾシクロブテン;
DMF:ジメチルホルムアミド;
THF:テトラヒドロフラン;及び、
V601:ジアゾラジカル開始剤、ジメチル2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート(CAS番号2589−57−3、和光化学、日本)。
【0067】
比較例1:ビニルフェニルベンゾシクロブテンの調製:次の例では、以下の反応式で示されるように、グリニャール試薬は、触媒が介してパラジウム触媒にカップリングされ、ビニルフェニルBCBを低収率で形成する。
【0069】
マグネシウム削り状(210mg)、水素化ナトリウム(29mgの60%油分散液)及び磁気攪拌棒を100ml容量のrbfに加え、ゴムセプタムで蓋をして真空下に置き、4時間攪拌した。THF(20ml)中のBrBCBの溶液(750mg)を、シリンジを介してゆっくりと添加した。溶液は明るい黄色に変わり、窒素雰囲気下に置いた。溶液は30分間攪拌され、次いでシリンジを介して、攪拌棒、ブロモスチレン(1g)、Pd PEPPSI−iPr(1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェノール)イミダゾール−2−イリデン)(3−クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド、CAS番号:905459−27−0)触媒(190mg、5mol%)及びTHF(15ml)が入っている100mlのrbfへ窒素下で添加し、ゴムセプタムでキャップした。混合物は約30分後に黒くなり、そのまま室温で12時間攪拌した。混合物を水(100ml)が入っている分液漏斗に加えられ、酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機物をブライン(100ml)及び硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をメタノール中で再結晶して、所望の生成物を無色固体として得た(203mg、収率18%)。1H NMR(500Mhz,重水素クロロホルム)σ7.49(d,J=8.1Hz,2H),7.44−7.26(m,6H),6.84(dd,J=17.7,10.8Hz,1H),5.86(d,J=17.7Hz,1H),5.35(d,J=10.8Hz,1H),4.86−4.75(m,1H),3.85(dd,J=13.9,5.7Hz, H),3.22(dd,J=13.9,2.7Hz,1H)。得られたモノマーのDSCは、10℃/分の走査速度で最高165℃の発熱(硬化)ピークを示した。
【0070】
上記の反応における収率は非常に低かった。さらに、反応の結果、エーテル結合は生じなかった。しかしながら、モノマーの硬化温度は許容できた。
【0071】
参考例2:ビニルフェノキシベンゾシクロブテンの調製:ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)ポリマー、デュポン、ウィルミントン、デラウェア州)でコーティングされた電磁攪拌棒を装着した容量250mlの三口丸底フラスコ内で、水酸化カリウム(1.38g、1当量)を水(6.83g)中に溶解した。次いで、4−アセトキシスチレン(4g、1当量)を室温で滴下し、溶液は無色から薄いオレンジ色に変化した。炭酸カリウム(6.82g、2当量)を少しずつ加え、溶液を1時間攪拌した。フラスコに還流冷却器を取り付け、1−ブロモベンゾシクロブテン(4.06g、1当量)をDMF(41ml)に滴下した。次いで、溶液を70℃に加熱し、一晩還流させた。反応液に水(50ml)と酢酸エチル(50ml)を加えた。水性残留物を酢酸エチル(100ml)で4回抽出した。合わせた有機物を重炭酸ナトリウム溶液(1×100ml)、塩化リチウム水溶液(1×100ml)及びブライン(2×100ml)で抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、生成物を白色固体として得た(3.36g、収率68%)。融点54〜60℃。1H NMR(600Mhz,重水素クロロホルム)σ7.39(d,J=8.6Hz,2H),7.34(td,J=7.3,1.5Hiz,1H),7.31−7.24(m,2H),7.21−7.18(m,1H),6.98(d,J=8.6Hz,2H),6.69(dd,J=17.6,10.9Hz,1H),5.70(dd,J=4.3,1.9Hz,1H),5.64(dd,J=17.6,0.9Hz,1H),5.15(dd,J=10.9,0.9Hz,1H),3.73(dd,J=14.2,4.3Hz,1H),3.31(d,J=14.2Hz,1H).13C NMR(151MHz、重水素クロロホルム)σ157.79、144.62、142.57、136.20、130.87、129.93、127.50、127.43、123.48、123.04、115.06、111.80、74.28、39.45。上記の例からの収率は良好であり、得られたモノマーは184℃の望ましい開環硬化温度を有する安定した固体であった。
【0072】
例3:ビニルフェノキシベンゾシクロブテンの調製:3Lの三口反応フラスコに機械攪拌(300rpm)、ガラス添加漏斗、及び熱電対をはめ込み、アセトキシスチレンとDMFを添加した。アセトキシスチレンに窒素を15分間パージし、次いで反応器を熱電対が15℃を読み取った氷浴に浸した。メタノール(NaOMe/MeOH)中のナトリウムメトキシドの溶液をガラス添加漏斗に供給し、発熱をモニターして、溶液を60分かけて少しずつ加えた(最高Tは21℃であった)。添加が完了すると、ワインレッド溶液が観察された。1−BrBCB、DMF及び窒素酸化物含有のラジカル重合阻害剤(TEMPO,2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル、CAS2564−83−2,25mg)を、反応器に供給し、30分間攪拌した。氷浴を取りはずし、加熱マントルを適用した。混合物を70℃に加熱した(設定値は決して70℃を超えなかった)。混合物を攪拌し、NMR(DMSO−d6またはアセトン−d6)により追跡し、18時間後に完了した。溶液が暗色化し、少量の微粒子が観察された。反応器を35℃に冷却し、次いで450mlの水を加え、10分間攪拌した。
【0073】
混合物を大きな分液漏斗に移し、6000mlのヘプタン混合物をいくらか攪拌しながら加えた後、有機物を溶解した。底部の水層を排液し、NMRで残った有機物質を調べたが、これは観察されなかった。
【0074】
有機層を排液し、減圧下で溶媒を除去し、そこで生成物を4つのガラスジャーに入れ、乾燥させるために室温で3日間にわたり、真空下で10回循環させた。
【0075】
乾燥生成物は、黄褐色の固体586.02g、優れた収率96%、UPLCによる純度は99%であった。得られたモノマーである4−ビニルフェノキシBCBの融点及びNMRスペクトルは、上記の
参考例2で単離した生成物と一致した。
【0076】
比較例4:4−アミノフェノキシBCBの調製:磁気攪拌棒を備えた250mlのrbfには、アミノフェノール(1g、1当量)を、THF(15ml)及びのKOtBu(1.23g、1.2当量)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した。ブロモBCB(1.68g、1当量)をTHF(15ml)に加えた。反応物をキャップし、室温で12時間攪拌した。次いで、水(100ml)を添加した。生成物を水相から抽出するために、酢酸エチル(3×100ml)を使用した。混ぜ合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、溶離剤としてヘプタンと酢酸エチル(9:1)を使用してシリカゲルのカラムにかけ、暗色油状の生成物(892mg,46%)を得た。
【0077】
1H NMR(500MHz、クロロホルム−d)σ7.32(dt、J=6.6,4.3Hz、1H)、7.28−7.23(m、2H)、7.18(d、J=7.4Hz、1H)、6.86(d、J=9.0Hz、2H)、6.69(d、J=9.0Hz、2H)、5.59(dd、J=4.3,2.1Hz、1H)、3.66(dd、J=14.1,4.3Hz、1H)、3.46(br s、2H)、3.28(d、J=14.1Hz、1H)。13C NMR(126MHz、クロロホルム−d)σ151.04、145.18、142.64、140.49、129.73、127.29、123.47、123.00、116.48、116.36、74.89、39.47。DSCは、10℃/分の走査速度で発熱ピーク温度を179℃で示した。
【0078】
参考例2の手順に従って、以下の表に示す対応している不飽和出発物質から以下の生成物を生成することができる。
【0080】
1.プロパン−2,2−ジイルビス(2−アリル)−4,1−フェニレン)ジアセテート;2.7,7´−((プロパン−2,2−ジイルビス(2−アリル)−4,1−フェニレン)ビス(オキシ)ビス(ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン);3.3,5−ジエチニルフェニルアセテート;4.7−(3,5−ジエチニルフェノキシ)ビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6)、2,4−トリエン;5.3,3´−ジアリル−[1,1´−ビフェニル]−4,4´−ジイルジアセテート;6.7,7´−((3,3´−ジアリル−[1,1´−ビフェニル]−4,4´−ジイル)ビス(オキシ)ビス(ビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6)、2,4−トリエン)。
【0081】
例8:ビニルフェノキシベンゾシクロブテン共スチレンのコポリマーの調製:オーバーヘッド攪拌機、及び窒素雰囲気を備えたジャケット付き反応器EZ Max(商標)100ml(メトラートレド、コロンビア、メリーランド州)内でスチレン(4.77g)とビニルフェノキシベンゾシクロブテン(1.13g)をV601(商標)開始剤(70mg)を加えてTHF(3.98g)に溶解さた。溶液を窒素ガスで30分間パージし、次いで60℃の内部温度で一晩加熱した。得られた粘稠な溶液をTHF(20ml)で希釈し、次いでメタノール(250ml)に沈殿させ、濾過し、真空中で一晩乾燥させてコポリマーを得た(4.23g、収率72%)。Mn 36.6k、Mw 79.1k。ポリマー硬化速度は、磁走査熱量測定(DSC、TAインスツルメントQ2000、TAインスツルメント、ニューキャッスル、デラウェア州)を介して2、5、10、及び20℃/分のランプ速度で評価を行った。キッシンジャー法を使用して、開環の活性化障壁が24.2kcal/molと決定した。熱安定性は窒素雰囲気下で熱重量分析器(TAインスツルメントQ5000)を用いて評価し、固体ポリマーサンプルをTGAパンに入れ、10℃/分の速度で400℃まで冷却された。
【0082】
得られたコポリマーのTGAは、300℃での5%重量喪失値を示した。