特許第6706694号(P6706694)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706694
(24)【登録日】2020年5月20日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】ゴルフパット用方向指示装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20200601BHJP
   A63B 71/06 20060101ALI20200601BHJP
【FI】
   A63B69/36 533A
   A63B71/06 U
   A63B69/36 502D
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-564713(P2018-564713)
(86)(22)【出願日】2017年2月22日
(65)【公表番号】特表2019-509866(P2019-509866A)
(43)【公表日】2019年4月11日
(86)【国際出願番号】KR2017001946
(87)【国際公開番号】WO2017150839
(87)【国際公開日】20170908
【審査請求日】2018年8月27日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0024422
(32)【優先日】2016年2月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518305864
【氏名又は名称】オム,キョン ソク
(73)【特許権者】
【識別番号】518305875
【氏名又は名称】カイショット カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オム,ヒュン ドゥク
【審査官】 槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−1484550(KR,B1)
【文献】 韓国登録特許第10−1116149(KR,B1)
【文献】 米国特許第05520384(US,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0074991(KR,A)
【文献】 特開2012−202849(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0142844(KR,A)
【文献】 米国特許第05792015(US,A)
【文献】 米国特許第05662535(US,A)
【文献】 実開平07−021074(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2016−0075041(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/36
A63B 71/06
A63B 57/00
A63B 102/32
G01C 9/00−9/02
G01C 9/12−9/20
G01B 5/24
G01B 3/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホールカップとの照準時に基準となるホールカップ照準基準線と左右傾斜角の範囲を表示する左右傾斜角表示度目盛りと中心のホールを備える表示度目盛り板、前記ホールに結合されて方向を指示する方向指示針の形状に形成される左右傾斜角指示針、前記左右傾斜角指示針を左右に回転させて前記左右傾斜角表示度目盛りを指示するようにする指示針回転手段、前記表示度目盛り板に取り付けられ、グリーンの上下傾斜角を表示する上下傾斜角表示手段、及び前記表示度目盛り板の上部に結合されるカバーを含むゴルフパット用方向指示装置であって、
前記指示針回転手段は、
一側に長孔が形成された前記左右傾斜角指示針と垂直に密着する楔ピンを含み、地球の中心方向に垂直に維持される第1回転カム、
前記第1回転カムが左右回転可能に連結され、前記第1回転カムを前後に移動させる角度調節棒、及び
前記角度調節棒を支持し、前記表示度目盛り板に取り付けられる第1支持部、を含む、ゴルフパット用方向指示装置。
【請求項2】
前記左右傾斜角指示針は、前記表示度目盛り板の中心と第1回転カム間の距離を認知することができるように表示された位置識別度目盛りをさらに含む、請求項1に記載のゴルフパット用方向指示装置。
【請求項3】
前記楔ピンは、端部が球形に形成され、前記第1回転カムが左右に回転するとき、前記左右傾斜角指示針の一側長孔に密着して隙間なしに指示針を動かす、請求項1に記載のゴルフパット用方向指示装置。
【請求項4】
前記角度調節棒は、一端に前記角度調節棒を前後に移動させるつまみをさらに含む、請求項1に記載のゴルフパット用方向指示装置。
【請求項5】
前記上下傾斜角表示手段は、
上下に回転可能であり、地球の中心方向に垂直に維持される第2回転カム、及び
前記第2回転カムを支持し、上下傾斜角基準線が表示される第2支持部、をさらに含む、請求項1に記載のゴルフパット用方向指示装置。
【請求項6】
前記第2回転カムは、上部円弧面に上下傾斜角を表示する上下傾斜角表示度目盛りをさらに含む、請求項5に記載のゴルフパット用方向指示装置。
【請求項7】
前記カバーは、前記表示度目盛り板を視覚的に確認することができるように、透明な材質からなることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフパット用方向指示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフパット用方向指示装置に関し、より詳しくは、ゴルフ場のグリーンに置かれたゴルフボールの位置とホールカップ間の傾斜面の傾斜角度を可視的に表示することができる物理的変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゴルフにおけるパット(putting)動作は主にゴルフボールをホールカップ(hole cup)に入れる最後の段階で行われるものであるので、高度の集中力を要求し、グリーンの傾斜面を考慮して正確な方向性を要求する動作の一つである。
【0003】
一方、ゴルフ場のグリーンは、ホールカップの周りに多様な形態の傾斜面が設計されているため、パット時にゴルフボールが置かれた地点とホールカップ間の傾斜度を正確に読み出すことによってパットの成功率を高めることができるが、大多数のゴルファーはグリーンの傾斜度を読み出すことができなくてパットに困難を経験している。
【0004】
前述したようなパット時の困難を克服してパットの正確度を高めるための補助手段としてゴルフパットの方向を指示する多くの製品及び特許があるが、従来の技術による各製品において指示された方向とゴルフボールの中心位置及び方向性が一致しなくてパットの正確度が低下する問題がある。
【0005】
一方、前述したような問題を解決するための一手段として、円形の透明容器に液体を満たした後、気泡を形成させ、気泡の動きを用いて傾斜度を測定する水平計を使う技術が公開されている。
【0006】
しかし、前述したような気泡を用いた水平計を使う場合、水平計が円筒状になっているので、傾きの頂点は確認することができるが、傾いた角度と方向を確認しにくい問題がある。特に、前述した水平計の気泡が上方にだけ移動するので、気泡の移動があってもこれを目盛りで正確に測定して何度に傾いているかを確認することができなくて概略の傾きのみの確認が可能であるだけなので、正確な角度を認知することができない問題がある。
【0007】
また、従来技術では、水平計をパターに付着して使用する場合もあるが、この場合は、水平計を付着させる煩わしさと打とうとする方向の傾斜度の測定が複雑であるという問題がある。すなわち、パターに水平計を付着する場合、ゴルフルールに違反するだけでなく、グリーンに面接触させにくく、前後左右に移動させることによってだけグリーンの傾斜度を測定することができる問題がある。
【0008】
また、従来の技術のうちには、電子式パット傾斜度測定器が流通しているが、このようなデジタル方式でパットの傾斜度及び上下傾きを表示する技術は、実在にゴルファーが製品のデジタル化した傾斜角度表示を見て傾斜角度の数値のみを頭の中で認知するだけ、実際のホールカップの方向を基準線としてゴルフボールの傾斜角度を目分量で頭の中で考えながらゴルフボールを傾斜面に向けて大まかにパットすることはできるが、正確な傾斜角度でパットすることは難しい問題がある。
【0009】
また、従来技術のうちには方向指示針のギアと方向変換器のギアが互いに噛み合い、それぞれギアの割合で方向角度の倍率を決定してパット方向角度の正確性は維持されるはずであるが、鋸歯状のギアの歯構造があまりにも小さく形成されるから、外部の小さな衝撃にもギア間にずれが発生するため、毎度新しく正確に照準しなければならない問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】大韓民国特許登録第10−1484550号公報(公告日:2015.01.14)
【特許文献2】大韓民国実用新案登録第20−0413352号公報(公告日:2006.04.10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、このような問題を解決するためのもので、より詳しくは、グリーンにゴルフボールが置かれた地点とホールカップが位置する地点間の左右傾斜度を測定して傾斜度を勘案し、パット角度とパット方向まで指示するようにして正確なパット方向を見積もることができるようにしたゴルフパット用方向指示装置を提供することにその目的がある。
【0012】
また、本発明による技術の他の目的は、グリーンにゴルフボールが置かれた地点とホールカップが位置する地点間の上下傾斜度を提示することにより、パット時に打ち上げる場合と打ち下げる場合の力調節を見積もることによってパットの正確性を高めることができ、錯視現象がある地域で上下方向を正確に認知してパット時の間違いを排除させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によるゴルフパット用方向指示装置は、ホールカップとの照準時に基準となるホールカップ照準基準線と左右傾斜角の範囲を表示する左右傾斜角表示度目盛りと中心のホールを備える表示度目盛り板、前記ホールに結合されて方向を指示する方向指示針の形状に形成される左右傾斜角指示針、前記左右傾斜角指示針を左右に回転させて前記左右傾斜角表示度目盛りを指示するようにする指示針回転手段、前記表示度目盛り板に取り付けられ、グリーンの上下傾斜角を表示する上下傾斜角表示手段、及び前記表示度目盛り板の上部に結合されるカバーを含むゴルフパット用方向指示装置であって、前記指示針回転手段は、一側に長孔が形成された左右傾斜角指示針と垂直に密着する楔ピンを含み、地球の中心方向に垂直に維持される第1回転カム、前記第1回転カムが左右回転可能に連結され、前記第1回転カムを前後に移動させる角度調節棒、及び前記角度調節棒を支持し、前記表示度目盛り板に取り付けられる第1支持部、を含む。
【0014】
好ましくは、前記左右傾斜角指示針は、表示度目盛り板の中心と第1回転カム間の距離を認知することができるように表示された位置識別度目盛りをさらに含む。
【0015】
好ましくは、前記楔ピンは、端部が球形に形成され、第1回転カムが左右に回転するとき、左右傾斜角指示針の一側長孔に密着して隙間なしに指示針を動かすことを特徴とする。
【0016】
好ましくは、前記角度調節棒は、一端に前記角度調節棒を前後に移動させるつまみをさらに含む。
【0017】
好ましくは、前記上下傾斜角表示手段は、上下に回転可能であり、地球の中心方向に垂直に維持される第2回転カム、及び前記第2回転カムを支持し、上下傾斜角基準線が表示される第2支持部、をさらに含む。
【0018】
好ましくは、前記第2回転カムは、上部円弧面に上下傾斜角を表示する上下傾斜角表示度目盛りをさらに含む。
【0019】
好ましくは、前記カバーは、前記表示度目盛り板を視覚的に確認することができるように、透明な材質からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によるゴルフパット用方向指示装置は、グリーンにゴルフボールが置かれれば、マーカーの代用としてゴルフパット用方向指示装置を用い、ホールカップの中央にホールカップ照準基準線を合わせた後、左右傾斜角指示針が示す方向と一直線上にゴルフボールラインを照準しておき、ゴルフパット用方向指示装置を除去した後、ゴルフボールのライン方向にパットすれば、ゴルフボールが傾斜面に沿って一定のカーブを成しながらホールカップに接近して正確なパットがなされるようにする効果が発現される。
【0021】
また、ゴルフボールが置かれた地点がホールカップの位置より高いか又は低いかを確認するための上下傾斜角表示手段は第2回転カムによって常に垂直に維持される方向に回転することを用いて該当ゴルフボールの地点の上下傾斜角が分かる。
【0022】
すなわち、本発明による技術は、上下及び左右傾斜面にかかわらず、どの傾斜面でも傾斜角度を正確に表示しながらパット方向を指示することができるようにすることにより、グリーンの傾斜面による傾斜角度を勘案した正確なパットがなされるようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明によるゴルフパット用方向指示装置の斜視図である。
図2】本発明によるゴルフパット用方向指示装置の部分斜視図である。
図3図2の分解図である。
図4図2に上下傾斜角表示手段を追加した斜視構成図である。
図5図2の平面図である。
図6a】本発明によるゴルフパット用方向指示装置を構成する左右傾斜角指示針の左右への傾きによる実施図である。
図6b】本発明によるゴルフパット用方向指示装置を構成する左右傾斜角指示針の左右への傾きによる実施図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施例で提示する特定の構造又は機能的説明はただ本発明の概念による実施例を説明するための目的で例示したもので、本発明の概念による実施例は多様な形態に実施可能である。また、この明細書で説明する実施例に限定されるものと解釈されてはいけなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更物、均等物又は代替物を含むものと理解しなければならない。
【0025】
以下では添付図面に基づいて本発明によるゴルフパット用方向指示装置の好適な実施例を詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明によるゴルフパット用方向指示装置の斜視図、図2は本発明によるゴルフパット用方向指示装置の部分斜視図、図3図2の分解図、図4図2に上下傾斜角表示手段を追加した斜視構成図、図5図2の平面図、図6a及び図6bは本発明によるゴルフパット用方向指示装置を構成する左右傾斜角指示針の左右への傾きによる実施図である。
【0027】
図1に示したように、本発明によるゴルフパット用指示装置は、一定の厚さの板状になっており、半円弧形の左右傾斜角範囲を表示する左右傾斜角表示度目盛り120が一側に表示され、グリーン上のゴルフボールが置かれた位置でホールカップと一直線上にゴルフパット用指示装置を置くために照準するときに基準となるホールカップ照準基準線110が左右傾斜角表示度目盛り120の中央に表記される表示度目盛り板100、一側が方向指示の矢印形状に形成され、他側は長孔が形成され、指示針回転手段300によって左右に回転し、表示度目盛り板100の中心に回転可能に連結される左右傾斜角指示針200、左右傾斜角指示針200を左右に回転させて前記左右傾斜角表示度目盛り120を指示するようにする指示針回転手段300、表示度目盛り板100に取り付けられ、グリーンの上下傾斜角を表示する上下傾斜角表示手段400、及び表示度目盛り板100の上部に結合されるカバー500を含むゴルフパット用方向指示装置であって、
指示針回転手段300は、長孔に垂直に結合され、端部に円形の楔ピン311が形成され、中心軸より下端が重い形態に構成され、重力によって常時地球の中心方向に垂直に維持される第1回転カム310と、第1回転カム310が左右に回転可能に結合され、第1回転カム310を前後に移動させ、ネジ状又は棒状の角度調節棒320と、表示度目盛り板100に取り付けられ、側面が貫設され、角度調節棒320が結合及び支持される第1支持部330とを含んでなる。
【0028】
上下傾斜角表示手段400は、表示度目盛り板100の一側上に上下に回転可能に結合され、回転中心が下側に偏り、上部円弧面に上下傾斜角を表示する上下傾斜角表示度目盛り411を含む第2回転カム410と、第2回転カム410の側面で回転軸となる第2回転ピン412と結合して支持する第2支持部420とを含んでなる。
【0029】
カバー500は表示度目盛り板100より大きな透明窓から構成され、使用者がグリーン上に置かれたゴルフボールの地点に対する左右傾斜角と上下傾斜角を視覚的に確認することができるようにし、外部衝撃による内部損傷を防止する役割をする。
【0030】
また、つまみ321がカバー500の外部に突出して使用者が角度調節棒320を手軽く操作することができる。
【0031】
図2及び図3は表示度目盛り板100に結合される左右傾斜角指示針200及び指示針回転手段300と左右傾斜角指示針200の結合関係に対する図面であり、表示度目盛り板100の中心に回転軸となる第1回転ピン220によって表示度目盛り板100の中心に左右傾斜角指示針200が左右に回転可能に結合される。
【0032】
第1回転カム310の下端に形成された楔ピン311は左右傾斜角指示針200の一側に形成された長孔に密着し、第1回転カム310の動きによって左右傾斜角指示針200を動かす。ここで、前記楔ピンは端部が円形に形成されるので、第1回転カム310が左右に回転するとき、左右傾斜角指示針200の一側の長孔に密着して隙間なしに指示針を動かす。
【0033】
左右傾斜角指示針200の長孔の周辺には表示度目盛り板100の中心と楔ピン311間の距離が分かるようにする位置識別度目盛り210が表示され、角度調節棒320の操作によって第1回転カム310を前後に移動させることができる。
【0034】
角度調節棒320はネジ状又は棒状に形成され、第1支持部330と螺合し、一端につまみ321が設けられるので、つまみ321を時計方向又は反時計方向に回転させることにより、角度調節棒320と連結されている第1回転カム310を前後に移動させることができる。ただ、角度調節棒320のネジ部は第1回転カム310を移動させるための一方法のもので、ネジ部に限定されるものではなく、使用者が任意の力を加えて角度調節棒320を前後に移動することもでき、以外にも多様な方法で角度調節棒320を移動させることができる。
【0035】
図4は本発明によるゴルフパット用方向指示装置を構成する表示度目盛り板にさらに上下傾斜角表示手段を追加した斜視構成図である。
【0036】
第2支持部420の上部は第2回転カム410の上部円弧面と同形状であり、第2回転カム410の側面に二つの板状に取り付けられて第2回転カム410を支持し、第2回転カム410が上下に回転することができるように、第2回転ピン412が側面から第2支持部420と第2回転カム410を貫通して連結される。
【0037】
また、第2支持部420の上部には上下傾斜角の基準となる上下傾斜角基準線421が表示されることにより、グリーン上に置かれたゴルフボールが位置する地点の上下傾斜角が分かるようにする。
【0038】
より詳細に説明すれば、上下傾斜角表示手段400はグリーン上に置かれたゴルフボールが位置する地点の上下傾斜角を測定することができるようにしたもので、ゴルフボールの地点よりホールカップの方向が高いか又は低い場合、第2回転カム410が重力による重さ中心に回転することになる。
【0039】
ここで、上下傾斜角基準線421と一致する上下傾斜角表示度目盛り411が測定しようとする上下傾斜度である。
【0040】
図5図2の平面図で、角度調節棒の移動による回転カムの動きと左右傾斜角指示針回転角度の相関関係を示した図である。
【0041】
図5に示したように、第1回転カム310が一定の角度で回転したと仮定し、第1回転カム310の下端に形成された楔ピン311が左右傾斜角指示針200の一側に形成された長孔に密着して第1回転ピン220に近いほど左右傾斜角指示針200の回転角度が大きくなることが分かる。
【0042】
前述したように構成された本発明によるゴルフパット用方向指示装置の作動関係を詳述すれば次のようである。
【0043】
グリーン上にゴルフボールが置かれた位置の後ろにマーカーの代用としてゴルフパット用方向指示装置を位置させれば、グリーンの左右傾斜面によって第1回転カム310が左側又は右側に傾きながら回転し、第1回転カム310の左右回転によって、第1回転カム310の楔ピン311と垂直に噛み合った左右傾斜角指示針200は第1回転カム310が傾く方向の逆方向に水平に回転する。このとき、表示度目盛り板100上に傾斜面の傾いた角度に比例して左右傾斜角指示針200が回転して左右傾斜角表示度目盛り120を指示することになる。
【0044】
例を挙げて説明すれば、図6aで、ホールカップに向かったとき、グリーンの傾斜が右側から左側に下向きの形態、つまり右側が高くて左側が低い傾斜になっていると仮定する場合、グリーンにゴルフボールが置かれるとき、本発明によるゴルフパット用方向指示装置をゴルフボールの後ろにマーカーの代用として位置させれば、ゴルフパット用方向指示装置は左側に傾いた状態で位置する。このとき、第1回転カム310は重力によって常に地球の中心方向に垂直に維持しようとする方向に左側に傾くことになり、第1回転カム310の下端部の楔ピン311は垂直に噛み合った左右傾斜角指示針200の長孔に密着したままで長孔を左側に回転させて他側の方向指示形状の矢印が右側方向を指示するようになる。
【0045】
すなわち、ゴルファーは左右傾斜角指示針200が右側を指示すれば、右側面が左側面より高く傾いたことを認知するとともに右側傾斜面の傾斜角度が正確に分かるようになる。反対の場合、図6bで、左右傾斜角指示針200が左側を指示すれば、左側面が右側面より高く傾いたことを認知するとともに左側傾斜面の傾斜角度が正確に分かるようになり、ゴルファーは左右傾斜角指示針200が指示する方向にゴルフボールのラインを合わせた後、マーカーの代用であるゴルフパット用方向指示装置を除去し、ゴルフボールのライン方向にパットすれば良い。
【0046】
また、前述したように、上下傾斜角表示手段400は第2回転カム410によって常時垂直に維持される方向に回転することを用いて、グリーン上に位置する該当ゴルフボール地点の上下傾斜角を表示することができる。
【0047】
以上で説明した本発明は前述した実施例及び添付図面によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範疇内でさまざまな置換、変形及び変更が可能であるというのは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかであろう。
【符号の説明】
【0048】
100 表示度目盛り板
110 ホールカップ照準基準線
120 左右傾斜角表示度目盛り
200 左右傾斜角指示針
210 位置識別度目盛り
220 第1回転ピン
300 指示針回転手段
310 第1回転カム
311 楔ピン
320 角度調節棒
321 つまみ
330 第1支持部
400 上下傾斜角表示手段
410 第2回転カム
411 上下傾斜角表示度目盛り
412 第2回転ピン
420 第2支持部
421 上下傾斜角基準線
500 カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b