特許第6706720号(P6706720)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706720
(24)【登録日】2020年5月20日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】消耗品チップデータ書き換え装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20200601BHJP
   B41J 2/175 20060101ALI20200601BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20200601BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20200601BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20200601BHJP
【FI】
   B41J29/00 Z
   B41J2/175 175
   G03G21/16 152
   G03G21/18 182
   G03G21/18 189
   B41J29/38 204
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-522980(P2019-522980)
(86)(22)【出願日】2017年7月19日
(65)【公表番号】特表2020-506079(P2020-506079A)
(43)【公表日】2020年2月27日
(86)【国際出願番号】CN2017093451
(87)【国際公開番号】WO2019000509
(87)【国際公開日】20190103
【審査請求日】2019年4月26日
(31)【優先権主張番号】201720783507.8
(32)【優先日】2017年6月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514037675
【氏名又は名称】杭州旗捷科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 涛
(72)【発明者】
【氏名】王 敏
(72)【発明者】
【氏名】顧 海寧
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第103660583(CN,A)
【文献】 特開2010−097617(JP,A)
【文献】 特開2003−152919(JP,A)
【文献】 特開2004−098564(JP,A)
【文献】 特開2008−030381(JP,A)
【文献】 特開2015−085510(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00
B41J 2/175
B41J 29/38
G03G 21/16
G03G 21/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主制御ボックスと、プローブと、消耗品固定構造と、を備える消耗品チップデータ書き換え装置であって、
前記主制御ボックスには、ディスプレイが埋め込まれており、
前記主制御ボックスの内部には、主制御モジュール、電源モジュール、チップ駆動モジュール、表示モジュール、記憶モジュール、アップグレードモジュール、及びインターフェースモジュールが設けられており、
前記主制御モジュールは、前記インターフェースモジュールによって、別々に、前記電源モジュール、前記チップ駆動モジュール、前記表示モジュール、前記記憶モジュール、前記アップグレードモジュールに接続されて通信し、
前記ディスプレイは、前記表示モジュールによって前記主制御モジュールに接続され、
前記電源モジュールは、前記主制御モジュールに電力を供給し、
前記プローブは、前記チップ駆動モジュールによって前記主制御モジュールに接続され、
前記アップグレードモジュールと前記主制御モジュールは双方向通信し、
前記アップグレードモジュールは、書き換え装置の内部プログラムをアップグレードするために用いられ、
前記記憶モジュールは前記主制御モジュールと双方向通信し、前記記憶モジュールは書き換え装置のデータ及び内部プログラムを記憶し、
前記消耗品固定構造は消耗品を固定するために用いられ、前記プローブは消耗品チップに接触し、前記主制御モジュールは前記チップ駆動モジュールを制御して消耗品チップに対してデータ再生操作を行い、
前記ディスプレイはタッチスクリーンであり、前記消耗品固定構造はスライドレール及び消耗品固定台を備え、前記スライドレールは台座に取り付けられ、前記消耗品固定台と前記スライドレールはスライド自在に接続され、前記台座は前記主制御ボックスに固定接続され、
前記消耗品固定構造は固定台駆動構造をさらに備え、前記固定台駆動構造は前記電源モジュールに電気的に接続され、前記固定台駆動構造は前記消耗品固定台を駆動して、前記消耗品固定台が前記スライドレールに沿ってスライドするようにする、
ことを特徴とする消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項2】
前記台座にはさらに検出トリガースイッチが設置され、前記検出トリガースイッチは前記固定台駆動構造に電気的に接続され、前記検出トリガースイッチは前記固定台駆動構造をスタートするように制御する、
ことを特徴とする請求項に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項3】
前記固定台駆動構造は、ステッピングモータと、リードスクリューと、スクリューナットと、を備え、前記リードスクリューは前記ステッピングモータに接続され、前記スクリューナットは前記リードスクリューと嵌合し、前記スクリューナットは前記消耗品固定台に固定接続され、前記ステッピングモータは前記消耗品固定台を駆動して、前記消耗品固定台が前記スライドレールに沿ってスライドするようにする、
ことを特徴とする請求項に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項4】
前記固定台駆動構造は、電磁弁と、シリンダと、パイプと、電磁弁スイッチと、を備え、前記電磁弁及び前記電磁弁スイッチは前記電源モジュールに電気的に接続され、前記パイプの一端は前記シリンダに接続され、他端は前記電磁弁スイッチに接続され、前記シリンダの可動部は前記消耗品固定台に固定接続され、前記電磁弁は前記電磁弁スイッチを制御して吸入空気を開閉し、前記シリンダの可動部は前記消耗品固定台を駆動して、前記消耗品固定台が前記スライドレールに沿ってスライドするようにする、
ことを特徴とする請求項に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項5】
前記台座は箱形構造であり、前記台座はヒンジ及びボックスバックルを備え、前記固定台駆動構造は前記箱形構造の内部に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項6】
前記インターフェースモジュールは、FSMCインターフェースと、SPIインターフェースと、GPIOインターフェースと、I2Cインターフェースと、USBインターフェースと、を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項7】
前記消耗品チップデータ書き換え装置は電源スイッチ及び電源インターフェースをさらに備え、前記電源モジュールは前記電源インターフェースによって外部電源に接続され、前記電源スイッチは前記電源モジュールに電気的に接続され、前記電源スイッチは前記電源モジュール及び前記主制御モジュールの回路のオンオフを制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項8】
前記消耗品チップデータ書き換え装置は、スピーカー、及びイーサネットモジュールをさらに備え、前記スピーカーと前記主制御モジュールは前記GPIOインターフェースを介して接続されて通信し、前記スピーカーは、具体的にはブザーであり、前記主制御モジュールは前記ブザーを鳴らすように制御し、前記イーサネットモジュールと前記主制御モジュールは前記SPIインターフェースを介して接続されて通信する、
ことを特徴とする請求項に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項9】
前記記憶モジュールはEEPROM、RAM、及び外部拡張記憶装置を備え、前記EEPROMはI2Cインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信し、前記RAMは前記FSMCインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信し、前記ディスプレイはタッチスクリーンであり、前記タッチスクリーンは前記FSMCインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信する、
ことを特徴とする請求項に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【請求項10】
前記消耗品チップデータ書き換え装置は拡張記憶スロットをさらに備え、前記拡張記憶スロットは外部拡張記憶装置に接続するために構成され、前記拡張記憶スロットは前記SPIインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信し、前記外部拡張記憶装置はSDカード、TFカード、Uディスク、及びモバイルハードディスクを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の消耗品チップデータ書き換え装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント消耗品チップデバイスの分野に関し、特に、チップデータ書き換え装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターは、一般的なイメージング装置として、人々の仕事及び生活においてますます重要になっている。プリンターはイメージング消耗品(インクカートリッジ、トナーカートリッジなどを含む)を使用して紙の上にパターンを形成してイメージングする。消耗品には、通常イメージング材料(インク、トナーなどである)に関する情報を格納するためのプリント消耗品チップが設置されている。プリンター製造業者は、イメージング材料の容量情報に対して閾値を設定してチップ内部に格納する。プリントしている過程で、プリンターは現在の消耗品の使用状況を記録して、設定した閾値に達すると、プリンターは新しい消耗品を交換するように提示する。
【0003】
消耗品は、使い捨て製品として、消耗品チップに格納されたイメージング材料容量情報が消耗された後に廃棄されるので、資源の無駄が生じる。従って消耗品再生業界が出現し、市場における再生プロセスは、古い消耗品がリサイクルされ、消耗品容器を洗浄し且つイメージング材料を充填した後、新しいデータが格納されたコンパチブルチップで元のチップを交換する。大部分が破損しておらず、データだけが使い尽くされただけの元のチップを廃棄物とすることは、資源の二次的な無駄である。
【0004】
市場における既存の消耗品チップデータ書き換え装置の構造は、装置を制御するための主制御チップと、リセットしようとする消耗品を載置するための消耗品固定構造と、リセットしようとする消耗品チップに接触するためのプローブと、リセットしようとする消耗品チップがプローブに接触しているか否かを判断するためのインポジションスイッチと、チップリセット結果を提示するためのブザー及びLEDランプと、チップリセット状態を表示するためのLCDディスプレイと、チップリセット回数を記録するためのカウンターと、チップリセットデータタイプを選択及び確認するためのボタン及び電源と、を備える。
【0005】
既存の装置には以下の欠陥がある:
1.LCDディスプレイの表示方式は単一であり、完全な検出結果を表示できず、アルファベットしか表示できない。
2.ボタンは、安定して使用することができる回数が少なく、寿命が短く、誤ってトリガーし易い。
3.再生リセットプログラムを主制御チップの固定化されたメモリに書き込み、装置は工場から出荷した後、固定化されたメモリは読み書きすることができないので、プログラムを修正することができず、装置端末はプログラムをアップグレード又はアップデートできない。
4.カウンターが保存できるリセット回数は固定であり、装置端末ユーザーにとっては、使い捨て製品に相当し、廃棄は資源の浪費を招き、交換するか又は修理する場合は時間コストが高い。
5.格納空間が小さい。
6.消耗品固定構造は、変位動作を手動操作することを必要とするので、手動リセット動作中のエラー率は高く、無効なリセット動作が出現し易く、又はリセット動作時間が長すぎるため、リセット効率が低い。
7.線形電力変換効率が低く、出力電力が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の欠点を克服するために、本発明の目的は、消耗品チップデータ書き換え装置を提供し、消耗品の再生とチップの再利用を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る消耗品チップデータ書き換え装置は、主制御ボックスと、プローブと、消耗品固定構造と、を備え、前記主制御ボックスにはディスプレイが埋め込まれており、前記主制御ボックスの内部には、主制御モジュール、電源モジュール、チップ駆動モジュール、表示モジュール、記憶モジュール、アップグレードモジュール、及びインターフェースモジュールが設けられており、前記主制御モジュールは、前記インターフェースモジュールによって、別々に、前記電源モジュール、前記チップ駆動モジュール、前記表示モジュール、前記記憶モジュール、前記アップグレードモジュールに接続されて通信し、前記ディスプレイは前記表示モジュールによって前記主制御モジュールに接続され、前記電源モジュールは前記主制御モジュールに電力を供給し、前記プローブは前記チップ駆動モジュールによって前記主制御モジュールに接続され、前記アップグレードモジュールと前記主制御モジュールは双方向通信し、前記アップグレードモジュールは、書き換え装置の内部プログラムをアップグレードするために用いられ、前記記憶モジュールは前記主制御モジュールと双方向通信し、前記記憶モジュールは書き換え装置のデータ及び内部プログラムを記憶し、前記消耗品固定構造は消耗品を固定するために用いられ、前記プローブは消耗品チップに接触し、前記主制御モジュールは前記チップ駆動モジュールを制御して消耗品チップに対してデータ再生操作を行う。
【0008】
さらに、前記ディスプレイはタッチスクリーンであり、前記消耗品固定構造はスライドレール及び消耗品固定台を備え、前記スライドレールは台座に取り付けられ、前記消耗品固定台と前記スライドレールはスライド自在に接続され、前記台座は前記主制御ボックスに固定接続される。
【0009】
さらに、前記消耗品固定構造は固定台駆動構造をさらに備え、前記固定台駆動構造は前記電源モジュールに電気的に接続され、前記固定台駆動構造は前記消耗品固定台を駆動して、前記消耗品固定台が前記スライドレールに沿ってスライドするようにする。
【0010】
さらに、前記台座にはさらに検出トリガースイッチが設置され、前記検出トリガースイッチは前記固定台駆動構造に電気的に接続され、前記検出トリガースイッチは前記固定台駆動構造をスタートするように制御する。
【0011】
さらに、前記固定台駆動構造は、ステッピングモータと、リードスクリューと、スクリューナットと、を備え、前記リードスクリューは前記ステッピングモータに接続され、前記スクリューナットは前記リードスクリューと嵌合し、前記スクリューナットは前記消耗品固定台に固定接続され、前記ステッピングモータは前記消耗品固定台を駆動して、前記消耗品固定台が前記スライドレールに沿ってスライドするようにする。
【0012】
さらに、前記固定台駆動構造は、電磁弁と、シリンダと、パイプと、電磁弁スイッチと、を備え、前記電磁弁及び前記電磁弁スイッチは前記電源モジュールに電気的に接続され、前記パイプの一端は前記シリンダに接続され、他端は前記電磁弁スイッチに接続され、前記シリンダの可動部は前記消耗品固定台に固定接続され、前記電磁弁は前記電磁弁スイッチを制御して吸入空気を開閉し、前記シリンダの可動部は前記消耗品固定台を駆動して、前記消耗品固定台が前記スライドレールに沿ってスライドするようにする。
【0013】
さらに、前記台座は箱形構造であり、前記台座はヒンジ及びボックスバックルを備え、前記固定台駆動構造は前記箱形構造の内部に取り付けられる。
【0014】
さらに、前記インターフェースモジュールは、FSMCインターフェースと、SPIインターフェースと、GPIOインターフェースと、I2Cインターフェースと、USBインターフェースと、を備える。
【0015】
さらに、前記消耗品チップデータ書き換え装置は電源スイッチ及び電源インターフェースをさらに備え、前記電源モジュールは前記電源インターフェースによって外部電源に接続され、前記電源スイッチは前記電源モジュールに電気的に接続され、前記電源スイッチは前記電源モジュール及び前記主制御モジュールの回路のオンオフを制御する。
【0016】
さらに、前記消耗品チップデータ書き換え装置は、スピーカー、及びイーサネット(登録商標)モジュールをさらに備え、前記スピーカーと前記主制御モジュールは前記GPIOインターフェースを介して接続されて通信し、前記スピーカーは、具体的にはブザーであり、前記主制御モジュールは前記ブザーを鳴らすように制御し、前記イーサネットモジュールと前記主制御モジュールは前記SPIインターフェースを介して接続されて通信する。
【0017】
さらに、前記記憶モジュールはEEPROM、RAM、及び外部拡張記憶装置を備え、前記EEPROMはI2Cインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信し、前記RAMは前記FSMCインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信し、前記ディスプレイはタッチスクリーンであり、前記タッチスクリーンは前記FSMCインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信する。
【0018】
さらに、前記消耗品チップデータ書き換え装置は拡張記憶スロットをさらに備え、前記拡張記憶スロットは外部拡張記憶装置に接続するために構成され、前記拡張記憶スロットは前記SPIインターフェースを介して前記主制御モジュールに接続されて通信し、前記外部拡張記憶装置はSDカード、TFカード、Uディスク、及びモバイルハードディスクを含む。
【0019】
従来技術と比較して、本発明は以下の利点を有する。
1.タッチディスプレイスクリーンを採用するので、完全な検出結果を表示できるだけではなく、さらに操作可能であり、且つ表示方式も豊富である。
2.ほとんどボタン操作方式を採用せず、偶然の衝突による誤操作を効果的に回避する。
3.ユーザープログラムと基礎プログラムは別に保存されて、装置は工場から出荷した後、装置端末ユーザーは自分でユーザープログラムをアップグレード又はアップデートすることができる。
4.書き換え装置の権限付与ファイルは、アップグレードやアップデートによって修正することができ、権限付与回数を使い切った後も、権限付与回数を再度購入することによって更新された権限付与ファイルを獲得することができ、装置を交換することを必要とせず、装置の使用寿命を高める。
5.格納空間が大きく、様々な装置の数千種の型番の消耗品権限付与ファイルを格納することができる。
6.消耗品固定構造は、手動操作を必要とすることなく、リセット動作中のエラー率は低く、無効なリセット動作又はリセット動作時間が長すぎることによるリセット効率が低い情況が出現しない。
7.スイッチングレギュレータ電源回路を採用し、変換効率が高く、出力電力が大きい。
【0020】
上記の説明は、本発明の技術方案の概要に過ぎず、本発明の技術的手段をより明確に理解し、且つ明細書の内容に基づいて実施するために、以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様について詳しく説明する。本発明の具体的な実施形態は、以下の実施例及び図面によって詳細に与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
これらの図面の説明は、本発明をさらに理解するために用いられ、本出願の一部を構成し、本発明の例示的な実施形態及びその説明は本発明を解釈するためのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。図面において、
図1図1は、本発明の消耗品チップデータ書き換え装置の構造を示す図である。
図2図2は、本発明の主制御ボックスの内部モジュールを示す図である。
図3図3は、本発明の主制御MCUインターフェース接続を示す図である。
図4図4は、本発明の1つの実施形態に係る消耗品チップデータ書き換え装置の正面図である。
図5図5は、本発明の1つの実施形態に係る消耗品チップデータ書き換え装置の内部構造を示す図である。
図6図6は、本発明の別の実施形態に係る消耗品チップデータ書き換え装置の内部構造を示す図である。
【0022】
図面において、1は消耗品固定台であり、2はスライドレールであり、3は検出トリガースイッチであり、4はディスプレイであり、5は主制御ボックスであり、6は電源スイッチであり、7は電源インターフェースであり、8はデータインターフェースであり、9はプローブであり、10はヒンジであり、11はステッピングモータであり、12はリードスクリューであり、13はボックスバックルであり、14はスクリューナットであり、15は台座であり、16は電磁弁であり、17はシリンダであり、18はパイプであり、19は電磁弁スイッチである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の添付の図面を参照しながら、本発明をさらに明確に説明する。矛盾がない場合、以下に記載される各実施形態間又は各技術的特徴間の任意の組み合わせによって新しい実施形態を形成することができると、理解されるべきである。
【0024】
図1図3に示されるように、消耗品チップデータ書き換え装置は、主制御ボックス5と、プローブ9と、消耗品固定構と、を備える。主制御ボックス5には、ディスプレイ4が埋め込まれている。主制御ボックス5の内部には主制御モジュール、電源モジュール、チップ駆動モジュール、表示モジュール、記憶モジュール、アップグレードモジュール、及びインターフェースモジュールが設けられている。ここで、図3に示されるように、電源モジュールは装置に電力を供給するために用いられ、スイッチングレギュレータ電源回路を採用し、変換効率が高く、出力電力が大きい。チップ駆動モジュールは、消耗品チップの内部データの制御回路を変更するために用いられる。記憶モジュールは、再生データとプログラムを記憶するために用いられ、EEPROM、RAM及びTFカードを備える。表示モジュールは、装置の現在の作動状態、及びリセット結果を表示するために用いられ、大きいタッチスクリーンを採用し、スクリーンに直接に接触して、リセットしようとする消耗品の種類情報を選択する。アップグレードモジュールは、デバイスプログラムをアップグレードするために用いられ、USBインターフェース、及びネットワークインターフェースを備える。インターフェースモジュールは、主制御モジュールと他のモジュールとの間の通信接続を実現するために用いられ、SPIインターフェース、I2Cインターフェース及びFSMCインターフェースを備える。主制御モジュールは、他のモジュールのフィードバックデータを受信して処理し、且つ制御コマンドを送信するために用いられる。主制御モジュールは、インターフェースモジュールによって、別々に、電源モジュール、チップ駆動モジュール、表示モジュール、記憶モジュール、アップグレードモジュールに接続されて通信する。ディスプレイは表示モジュールによって主制御モジュールに接続される。電源モジュールは主制御モジュールに電力を供給する。プローブ9はチップ駆動モジュールによって主制御モジュールに接続される。アップグレードモジュールと主制御モジュールは双方向通信する。アップグレードモジュールは、書き換え装置の内部プログラムをアップグレードするために用いられる。記憶モジュールは主制御モジュールと双方向通信し、記憶モジュールは書き換え装置のデータ及び内部プログラムを記憶する。消耗品固定構造は、消耗品を固定するために用いられる。プローブ9は消耗品チップに接触し、主制御モジュールはチップ駆動モジュールを制御して消耗品チップに対してデータ再生操作を行う。
【0025】
1つの実施形態において、消耗品チップデータ書き換え装置は、電源スイッチ6、電源インターフェース7をさらに備え、電源モジュールは電源インターフェース7によって外部電源に接続される。電源スイッチ6は、電源モジュールに電気的に接続される。電源スイッチ6は、電源モジュール及び主制御モジュールの回路のオンオフを制御する。外部電源は、商用電源又は外部バッテリーを含む。
【0026】
図4に示されるように、1つの実施形態において、消耗品固定構造はスライドレール2及び消耗品固定台1を備え、スライドレール2は台座15に取り付けられ、消耗品固定台1とスライドレール2はスライド自在に接続され、台座15は主制御ボックス5に固定接続される。消耗品固定台1は消耗品をクランプし、消耗品固定台1をスライドさせて、プローブ9は消耗品チップに接触する。
【0027】
1つの実施形態において、消耗品固定構造は固定台駆動構造をさらに備え、固定台駆動構造は電源モジュールに電気的に接続され、固定台駆動構造は消耗品固定台1を駆動して、消耗品固定台1がスライドレール2に沿ってスライドするようにする。図5に示されるように、1つの実施形態において、固定台駆動構造は、ステッピングモータ11と、リードスクリュー12と、スクリューナット14と、を備える。リードスクリュー12はステッピングモータ11に接続され、スクリューナット14はリードスクリュー12と嵌合し、スクリューナット14は消耗品固定台1に固定接続され、ステッピングモータ11は消耗品固定台1を駆動して、消耗品固定台1がスライドレール2に沿ってスライドするようにする。図6に示されるように、他の実施形態において、固定台駆動構造は、電磁弁16と、シリンダ17と、パイプ18と、電磁弁スイッチ19と、を備える。電磁弁16及び電磁弁スイッチ19は電源モジュールに電気的に接続される。パイプ18の一端はシリンダ17に接続され、他端は電磁弁スイッチ19に接続される。シリンダ17の可動部は消耗品固定台1に固定接続される。電磁弁16は電磁弁スイッチ19を制御して吸入空気を開閉する。シリンダ17の可動部は消耗品固定台1を駆動して、消耗品固定台1がスライドレール2に沿ってスライドするようにする。固定台駆動構造を容易にスタートするために、台座15にはさらに検出トリガースイッチ3が設置され、検出トリガースイッチ3は固定台駆動構造に電気的に接続され、検出トリガースイッチ3を押圧すると、固定台駆動構造をスタートするように制御し、ステッピングモータ11又は電磁弁16がスタートオンされる。
【0028】
図4図6に示されるように、台座15は箱形構造であり、固定台駆動構造は箱形構造の内部に取り付けられる。図5に示されるように、ステッピングモータ11、リードスクリュー12、及びスクリューナット14は、箱形構造の内部に取り付けられる。図6に示されるように、電磁弁16、シリンダ17、パイプ18、及び電磁弁スイッチ19は、箱形構造の内部に取り付けられる。箱形構造を容易にオープンするか又は固定するために、台座15はヒンジ10及びボックスバックル13を備え、箱形構造をオープンする時、ヒンジ10によって容易に反転することができ、箱形構造をクローズする時、ボックスバックル13によって固定する。
【0029】
図3に示されるように、インターフェースモジュールは、FSMCインターフェースと、SPIインターフェースと、GPIOインターフェースと、I2Cインターフェースと、USBインターフェースと、を備える。ここで、インターフェースモジュールはソフトウェアインターフェースである。一実施形態では、FSMCインターフェースにおいて、外部メモリは固定サイズが256Mバイトである4つの記憶ブロックに分割され、メモリブロック1は最大4つのNORフラッシュ又はPSRAM記憶装置にアクセスするために用いられる。この記憶領域は4つのNOR/PSRAM領域に分割され、且つ4つの専用チップセレクトがある。メモリブロック2及び3はNANDフラッシュデバイスにアクセスするために用いられる。各メモリブロックは1つのNANDフラッシュメモリに接続され、メモリブロック4はPCカード装置にアクセスするために用いられる。各メモリブロックのメモリタイプは、ユーザーがコンフィギュレーションレジスタで定義する。図3に示されるように、タッチスクリーン及びSRAMをメモリブロック1のBANK0とBANK1にそれぞれ取り付ける(mounting)。一実施形態では、図3に示されるように、3つのSPIインターフェースがある。ここで、SPI0は、SDカード、TFカード、Uディスク、モバイルハードディスクなどのような外部拡張ストレージに接続するために用いられる。SPI1はイーサネットモジュールに接続されて、消耗品チップデータ書き換え装置がネットワーク通信を実現するようにする。SPI2はステッピングモータ駆動モジュールに接続するために用いられる。電源を投入して初期化された後、主制御MCUは、先ずステッピングモータ駆動モジュールの細分化ステップを配置し、次にステッピングモータを駆動して8000ステップの正回転を実行するとともに、モータの駆動電流を捕捉し、電流が予め設定された閾値に達すると、モータが正の動作限界に達したことを証明し、駆動を停止し、且つその時の位置をステッピングモータの初期値として記録してから、ステッピングモータを駆動して16000ステップの逆回転を実行し、電流が予め設定された閾値に達すると、モータが逆動作限界に達したことを証明し、その時の実際駆動ステップをモータ回転の全ストローク範囲として記録する。その後の毎回のモータ駆動は、すべてこのステップを目標値としてステッピングモータ駆動モジュールに書き込む。GPIOインターフェース(General Purpose Input Output)は、ハニードライバモジュール、チップドライバモジュール、及びペリフェラルドライバモジュールに接続され、ここで、ペリフェラルドライバモジュールは電磁弁駆動モジュールを備える。
【0030】
一実施形態では、消耗品チップデータ書き換え装置は、スピーカーをさらに備え、スピーカーと主制御モジュールはGPIOインターフェースを介して接続されて通信する。スピーカーは、具体的にはブザーであり、主制御モジュールはブザーを鳴らすように制御する。図3に示されるように、具体的には、主制御モジュールがチップ駆動モジュールを制御して、消耗品チップに対するデータ再生操作に成功すると、主制御モジュールはGPIOインターフェースによってブザー駆動モジュールがブザーを駆動することを制御して、ブザーが提示音を一回出すようにする。データ再生に失敗すると、主制御モジュールはGPIOインターフェースによってブザー駆動モジュールがブザーを駆動することを制御して、ブザーが短い提示音を二回連続して出すようにする。
【0031】
一実施形態では、図3に示されるように、記憶モジュールはEEPROM、RAM、及び外部拡張記憶装置を備える。EEPROMはI2Cインターフェースを介して主制御モジュールに接続されて通信し、RAMはFSMCインターフェースを介して主制御モジュールに接続されて通信する。ディスプレイ4はタッチスクリーンであり、タッチスクリーンはFSMCインターフェースを介して主制御モジュールに接続されて通信する。ここで、RAMはSRAMとDRAMを備える。
【0032】
一実施形態では、消耗品チップデータ書き換え装置は拡張記憶スロットをさらに備え、拡張記憶スロットは外部拡張記憶装置に接続するために構成される。拡張記憶スロットはSPIインターフェースを介して主制御モジュールに接続されて通信し、外部拡張記憶装置はSDカード、TFカード、Uディスク、及びモバイルハードディスクを含む。
【0033】
一実施形態では、装置のリモートアップグレードを容易にするために、消耗品チップデータ書き換え装置はデータインターフェース8をさらに備える。データインターフェース8はインターフェースモジュールを介して主制御モジュールに接続されて通信する。データインターフェース8によってマスタコンピュータによる消耗品チップデータ書き換え装置のアップグレードを実現する。アップグレードコンテンツは消耗品チップデータ書き換え装置のユーザーアプリケーションプログラムとユーザー認証ファイルを含む。再生リセット回数はユーザー認証ファイルに格納される。具体的には、データインターフェース8はUSBインターフェースである。
【0034】
消耗品チップデータの再生プロセスは次のとおりである。
1)電源を入れる。
2)タッチスクリーン4はデータ再生タイプ(消耗品型番、消耗品色、消耗品容量を含む)を表示する。
3)再生しようとする消耗品を消耗品固定構造に入れる。
4)タッチスクリーン4に表示される情報に基づいて再生データを選択する。
5)確認してから、固定台駆動構造は消耗品固定構造を駆動して移動させ、消耗品チップはプローブ9に接触する。
6)主制御MCUは、ステップ4において選択して確定した再生データを再生しようとする消耗品チップに書き込む。
7)再生が完了すると、再生結果が画面に表示され、成功した場合は「成功」と表示され、ブザーを制御して提示音を一回出すようにする;再生に失敗した場合は失敗の原因を示し、ブザーを制御して短い提示音を二回連続して出すようにする。
8)固定台駆動構造は消耗品固定構造の位置を復元し、リセットが完了した再生カートリッジを取り出す。
【0035】
本発明によって提供される消耗品チップデータ書き換え装置は、主制御ボックスと、プローブと、消耗品固定構造と、を備える。主制御ボックスには、ディスプレイが埋め込まれている。主制御ボックスの内部には主制御モジュール、電源モジュール、チップ駆動モジュール、表示モジュール、記憶モジュール、アップグレードモジュール、及びインターフェースモジュールが設けられている。主制御モジュールは、インターフェースモジュールによって、別々に、電源モジュール、チップ駆動モジュール、表示モジュール、記憶モジュール、及びアップグレードモジュールに接続されて通信する。ディスプレイは表示モジュールによって主制御モジュールに接続される。電源モジュールは主制御モジュールに電力を供給する。プローブはチップ駆動モジュールによって主制御モジュールに接続される。アップグレードモジュールと主制御モジュールは双方向通信する。アップグレードモジュールは、書き換え装置の内部プログラムをアップグレードするために用いられる。記憶モジュールは主制御モジュールと双方向通信し、記憶モジュールは書き換え装置のデータ及び内部プログラムを記憶する。消耗品固定構造は、消耗品を固定するために用いられる。プローブは消耗品チップに接触し、主制御モジュールはチップ駆動モジュールを制御して消耗品チップに対してデータ再生操作を行う。本発明は、消耗品チップの再生リセットを実現し、消耗品チップの無駄を効果的に回避し、チップの使用寿命を延長する。本発明は斬新な構造を有し、デザインが合理的であり、実用性に優れ、生産促進に便利である。
【0036】
以上は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明を形式的に限定するものではない。当業者であれば、図面及び上述した内容に基づいて本発明を順調に実施することができる。しかし、当業者が本発明の技術方案の範囲を逸脱せず、上記に開示された技術的内容を利用して行われた変更、修正、進化の同等変更は、全て本発明の同等の実施形態である。同時に、本発明の本質的な技術に基づいて上記の実施形態に対して行われた任意の同等の変更、修飾、改良などは、全て依然として本発明の技術方案の保護範囲内に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6