(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
室内熱交換器、室外熱交換器、膨張弁及び圧縮機を含む冷媒回路を備えた空気調和機であって、前記圧縮機が、請求項6に記載の圧縮機で構成されていることを特徴とする空気調和機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したセンサ901は、圧縮機筐体における鉛直方向に沿う側壁部に取り付けられるものであるところ、一対の電極板905が圧縮機筐体の内側に向かって水平方向に延在して配置されるので、例えば、(1)一対の電極板905が当該側壁部から圧縮機筐体内側に大きく突出して配置され、当該圧縮機筐体内の圧縮部等との干渉を回避するための比較的大きな取付スペースを要する、(2)導電ピン904を基板体902に取り付ける部分に集中する荷重が大きくなり、当該部分の破損のおそれがある、というような問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、取付スペースが小さく、破損による故障を抑制できる静電容量式の液体検知器、この液体検知器を有する圧縮機、及び、この圧縮機を備えた空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載された発明は、容器に収容された液体の検知に用いられる静電容量式の液体検知器であって、前記容器の側壁部に設けられた貫通穴を塞ぐように当該側壁部に取り付けられるベースと、前記容器内に少なくとも一部が配置されるように前記ベースに取り付けられた複数の導電端子と、前記複数の導電端子のうちの対応する導電端子の前記一部にそれぞれ取り付けられ、互いに平行でかつ一方向に間隔をあけて重ねて並設された3以上の複数の電極板と、を有し、前記複数の電極板のそれぞれの面が、前記容器内において鉛直方向に沿って配置され、前記複数の導電端子のうち、前記電極板が他の前記電極板と対向する面に設けられるものは、当該対向する面における
当該電極板の外縁に沿った部分であり、かつ、互いに離隔した二位置に配置されていることを特徴とする液体検知器である。
【0010】
請求項2に記載された発明は、容器に収容された液体の検知に用いられる静電容量式の液体検知器であって、前記容器の側壁部に設けられた貫通穴を塞ぐように当該側壁部に取り付けられるベースと、前記容器内に少なくとも一部が配置されるように前記ベースに取り付けられた複数の導電端子と、前記複数の導電端子のうちの対応する導電端子の前記一部にそれぞれ取り付けられ、互いに平行でかつ一方向に間隔をあけて重ねて並設された3以上の複数の電極板と、を有し、前記複数の電極板のそれぞれの面が、前記容器内において水平方向に沿って配置され、前記複数の導電端子のうち、前記電極板が他の前記電極板と対向する面に設けられるものは、当該対向する面における
当該電極板の外縁に沿った部分であり、かつ、互いに離隔した二位置に配置されていることを特徴とする液体検知器である。
【0011】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記複数の導電端子のそれぞれの前記一部が、直線状に形成され、前記複数の電極板のそれぞれが、矩形平板状に形成されるとともに、各電極板のそれぞれの面が当該電極板に対応する前記導電端子の延在方向と平行になるように配置されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載された発明において、前記複数の電極板の全部又はそのうちの一部が、2以上の前記導電端子に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載された発明において、前記複数の電極板のうちの両端に配置された電極板が、基準電位に接続されることを特徴とするものである。
【0014】
請求項6に記載された発明は、上記目的を達成するために、筐体と、前記筐体内に設けられた圧縮部と、前記筐体が有する容器に収容された潤滑油を検知する液体検知部とを有する圧縮機であって、前記液体検知部が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体検知器を含んで構成されていることを特徴とする圧縮機である。
【0015】
請求項7に記載された発明は、上記目的を達成するために、室内熱交換器、室外熱交換器、膨張弁及び圧縮機を含む冷媒回路を備えた空気調和機であって、前記圧縮機が、請求項6に記載の圧縮機で構成されていることを特徴とする空気調和機である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1、6、7に記載された発明によれば、3以上の複数の電極板が、複数の導電端子のうちの対応する導電端子における容器内に配置される一部にそれぞれ取り付けられ、互いに平行でかつ一方向に間隔をあけて重ねて並設されている。このようにしたことから、一対の電極板を備えた構成に比べて、各電極板の大きさを小さくすることができるので、複数の電極板が容器内側に大きく突出することがなくなり、また、導電端子をベースに取り付ける部分に集中する荷重を小さくすることができる。そのため、取付スペースを小さくできるとともに、破損による故障を抑制できる。
【0017】
また、複数の電極板のそれぞれの面が、容器内において鉛直方向に沿って配置されている。このようにしたことから、複数の電極板間の液体のきれ(液体の残りにくさ)を向上させることができ、検出精度を効果的に高めることができる。
【0018】
請求項3に記載された発明によれば、複数の導電端子のそれぞれにおける容器内に配置される一部が、直線状に形成され、複数の電極板のそれぞれが、矩形平板状に形成されるとともに、各電極板のそれぞれの面が当該電極板に対応する導電端子の延在方向と平行になるように配置されている。このようにしたことから、例えば、導電端子と電極板とが交差する構成に比べて、導電端子と電極板とが接触する面積を大きく取ることができ、導電端子と電極板とをより確実に取り付けることができる。
【0019】
請求項4に記載された発明によれば、複数の電極板の全部又はそのうちの一部が、2以上の導電端子に取り付けられている。このようにしたことから、電極板が1本の導電端子に取り付けられている構成に比べて、導電端子30をベース20に取り付ける部分にかかる荷重を分散させることができ、より確実に電極板を支持することができる。
【0020】
請求項5に記載された発明によれば、複数の電極板のうちの両端に配置された電極板が、基準電位に接続される。このようにしたことから、複数の電極板のうち両端に配置された電極板が、例えば、電源電位や接地(グラウンド)電位などの基準電位に接続されることで、外部ノイズや近接構造物との間の浮遊容量(寄生容量)などの影響を抑制することができ、検出精度を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(液体検知器の実施形態)
以下に、本発
明に係る液体検知器を有する液体検知ユニットについて、
図1〜
図7を参照して説明する。この液体検知ユニットは、静電容量式であり、例えば、後述する圧縮機の筐体の側壁部に取り付けられて、当該筐体に収容された潤滑油の液面高さや、潤滑油への不純物の混入程度などの検知に用いられる。
【0023】
図1は、本発
明に係る検知素子部を有する液体検知ユニットの正面図である。
図2は、
図1のX−X線に沿う断面図である。
図3及び
図4は、
図1の液体検知ユニットが有する検知素子部の背面図及び平面図である。
図5は、
図1の液体検知ユニットが有する検知制御部の正面図である。
図6は、
図1の液体検知ユニットが有する検知素子部の電気回路の概略を示す図である。
図7は、
図1の液体検知ユニットの電気回路の概略を示す図である。
【0024】
この液体検知ユニット(図中、符号1で示す)は、
図1〜
図5に示すように、液体検知器としての検知素子部10と、検知制御部50(
図2)とを有している。検知素子部10と検知制御部50とは、一対のコネクタとして互いに嵌合可能に構成されている。
【0025】
検知素子部10は、ベース20と、複数の導電端子30と、複数の電極板40と、を有している。
【0026】
ベース20は、例えば、ステンレス鋼などの金属を材料として構成されており、ベース本体部21と、円筒部22と、フランジ部23と、を一体に有しており、さらに、後述する複数の導電端子30を固定するハーメチックガラス24を有している。
【0027】
ベース本体部21は、円板状に形成されている。円筒部22は、ベース本体部21と同軸となるようにベース本体部21の一方の面21aに突出して設けられている。ベース本体部21における円筒部22の内側の箇所には、一方の面21aと他方の面21bとを貫通する複数の貫通穴21cが形成されている。フランジ部23は、ベース本体部21の半径方向に突出するように、当該ベース本体部21の周面21dの全体にわたって設けられている。フランジ部23におけるベース本体部21の他方の面21bと同一方向を向く取付面23aは、環状の平面であって、後述する圧縮機101の筐体102に取り付ける際に、当該筐体102の側壁部103に設けられた貫通穴103aを囲み当該側壁部103の外面に全体が密に接するように配置される。ハーメチックガラス24は、複数の貫通穴21c内に固着されている。
【0028】
複数の導電端子30は、例えば、ニッケル合金などの導電性の金属を材料とし構成されており、それぞれが真っ直ぐに伸びる直線状の棒状に形成されている。導電端子30は、これ以外にも板状などでもよく、その形状は任意である。複数の導電端子30のそれぞれは、対応する上記貫通穴21cに挿通されており、ハーメチックガラス24によりベース本体部21と電気的に絶縁された状態で当該ベース本体部21に固定して取り付けられている。なお、導電端子30をベース本体部21に固定するために、ハーメチックガラス24に代えて別の絶縁材を用いてもよい。複数の導電端子30は、それぞれの一部31がベース本体部21の他方の面21bから垂直に突出して配置され、他の一部32が一方の面21aから垂直に突出して配置されている。各導電端子30の他の一部32は、後述する検知制御部50との嵌合時にオス端子として検知制御部50のメス端子と接触される。
【0029】
本実施形態において、断面円形で同一長さの導電端子30を4本有している。以下の説明において、便宜上、一部の導電端子30を符号30Lで示し、残りの導電端子30を符号30Sで示すことがある。2本の導電端子30Lと残りの2本の導電端子30Sとは、
図1の上下方向に一列でかつ交互に並ぶように等間隔に配置されている。複数の導電端子30(30L、30S)は、それぞれの一部31及び他の一部32の長さが同一となるように、ベース本体部21に固定されている。複数の導電端子30のそれぞれの一部31は、後述する電極板40が取り付けられる箇所が断面D字形状又は断面半円形状になるように面取り加工が施されている。このような面取り加工を施さずに、導電端子30の外周面に電極板40を取り付ける構成としてもよく、または、断面多角形の導電端子30を採用してもよい。複数の導電端子30は、ベース20のフランジ部23の取付面23aの法線方向に延在するように(即ち、法線方向に平行に)配置され、ベース20が、筐体102の鉛直方向に沿う側壁部103に取り付けられると、これら導電端子30の一部31が、筐体102内において水平に配置される。
【0030】
複数の電極板40は、例えば、ステンレス鋼などの導電性の金属を材料として構成されており、それぞれが板状に形成されている。複数の電極板40は、それぞれに対応する導電端子30の一部31に固定して取り付けられている。本実施形態において、同一の矩形平板状の電極板40を4枚有している。以下の説明において、便宜上、一部の電極板40を符号40Lで示し、残りの電極板40を符号40Sで示すことがある。2枚の電極板40Lは、それぞれ2本の導電端子30Lの一部31に固定して取り付けられ、残り2枚の電極板40Lは、それぞれ残り2本の導電端子30Sの一部31に固定して取り付けられている。このとき、各電極板40は、対応する導電端子30を平面内に含むように(即ち、導電端子30の一部31の延在方向と電極板40の平面方向とが平行になるように)配置されている。各電極板40は、例えば、溶接やろう付けなどによって各導電端子30に取り付けられている。2枚の電極板40Lと残りの2枚の電極板40Sとは、それぞれ平行に配置されるとともに、
図1の上下方向(即ち、一方向)に略等しい間隔をあけて交互に重ねて並設されている。本実施形態においては、複数の電極板40は、それぞれの面が水平方向に沿って配置されるが、これに限定されるものではなく、複数の電極板40は、それぞれの面が水平方向以外に沿って配置されていてもよく、鉛直方向に沿って配置されることが望ましい。
【0031】
検知制御部50は、ハウジング60と、ケース70と、制御基板80と、を有している。
【0032】
ハウジング60は、例えば、合成樹脂を材料として構成されており、ハウジング本体部61と、円柱部62と、基板収容部63と、を一体に有しており、さらに、シール部材64を有している。
【0033】
ハウジング本体部61は、円板状に形成されている。円柱部62は、ハウジング本体部61と同軸となるようにハウジング本体部61の一方の面61aに突出して設けられている。円柱部62は、嵌合時に検知素子部10の円筒部22内に収容されるように、その外径が円筒部22の内径と略同一にされ、その高さが円筒部22の深さと略同一にされている。円柱部62には、その端面62aにおける複数の導電端子30に対応する箇所に開口し、メス端子(図示なし)を収容する複数の端子孔62bが形成されている。基板収容部63は、ハウジング本体部61の他方の面61bに四角筒状に突出して設けられている。基板収容部63は、例えば、円筒形状など、その内側に後述する制御基板80を収容できるものであれば、その形状は任意である。
【0034】
シール部材64は、例えばゴムなどの弾性材料を用いて環状に形成され、ハウジング本体部61の一方の面61aに円筒部22を囲むように一部を露出して埋め込まれている。このシール部材64は、嵌合時に検知素子部10の円筒部22の端面22aによって押しつぶされて、検知素子部10と検知制御部50との間をシール(封止)する。
【0035】
ケース70は、例えば、合成樹脂を材料として構成されており、円筒状の周壁部71と、周壁部71の一端を塞ぐ底壁部72と、を一体に有している。
【0036】
周壁部71は、嵌合時に検知素子部10の円筒部22を収容するように、その内径が円筒部22の外径と略同一にされている。また、周壁部71の内周面には、嵌合時に円筒部22の外周面に形成された係止受孔(図示なし)に係止する係止爪(図示なし)が突出して形成されている。底壁部72には、基板収容部63を嵌め込み可能なように当該基板収容部63の平面視形状と略同一形状(本実施形態においては、四角形状)に形成された嵌込孔72aが形成されている。
【0037】
制御基板80は、静電容量を検知する検知回路を構成する各種電子部品がプリント基板に実装されてなる電子基板である。制御基板80は、基板収容部63内に収容固定されており、リード線85を通じて上位の制御装置(図示なし)と接続されている。制御基板80は、端子孔62bに収容されたメス端子(図示なし)と接続されており、このメス端子が導電端子30の他の一部32(即ち、オス端子)と接触した状態において、複数の電極板40間の静電容量を検知して、当該静電容量に応じた検知信号をリード線85を通じて出力するように構成されている。制御基板80では、例えば、時定数や共振回路における共振周波数などに基づいて静電容量を検知し、静電容量の大きさに応じて変化する電圧信号(検知信号)を出力する。
【0038】
検知素子部10と検知制御部50とは、
図2に示す状態からさらに互いを近づけて嵌合させることにより、検知素子部10の導電端子30(オス端子)と検知制御部50のハウジング60内のメス端子とが接触して電気的に接続され、複数の電極板40間の液体状態に応じて変化する静電容量に応じた検知信号を出力する液体検知ユニット1を構成する。ここで、「液体状態」とは、液体の有無の他、例えば、液体に混入している不純物の割合なども含む。
【0039】
図6に一例として示すように、検知素子部10は、導電端子30Lの他の一部32同士及び導電端子30Sの他の一部32同士を電気的に接続することにより、複数の電極板40(40L、40S)間に電荷を蓄えるキャパシタとみなすことができる。そして、
図7に示すように、液体検知ユニット1は、この複数の電極板40間の静電容量を検知して、検知した静電容量に応じた検知信号を出力する。この検知信号に基づいて、検知素子部10が取り付けられた高さにおける液体の有無、即ち、液面高さを検出することができる。また、検知信号が示す静電容量の値によって液体に混入している不純物の割合を検出することもできる。なお、
図6に示す電気回路は一例であって、他の構成の電気回路としてもよい。
【0040】
次に、上述した液体検知ユニット1における作用について説明する。
【0041】
液体検知ユニット1の検知素子部10は、例えば、
図11に示すように、後述する圧縮機101の容器としての筐体102における鉛直方向に沿う側壁部103に取り付けられる。具体的には、筐体102の側壁部103には、検知素子部10のベース本体部21の外径より大きく、フランジ部23の外径より小さい円形状の貫通穴103aが形成されており、この貫通穴103aから複数の導電端子30の一部31及び複数の電極板40を筐体102内に挿入して、フランジ部23の取付面23a全体を側壁部103の外面に当接させる。そして、フランジ部23を側壁部103に溶接して貫通穴103aを塞いだのち、検知素子部10に検知制御部50を嵌合させる。
【0042】
このとき、検知素子部10の複数の電極板40は、それぞれの面が筐体102内において水平方向に沿って配置されるとともに、互いに平行に配置されかつ鉛直方向に間隔をあけて重ねて並設されている。そして、電極板40間に蓄えられる静電容量は、電極板40の面積に比例しかつ電極板40間の距離に反比例することから、例えば、
図13に示す従来の構成のように一対の電極板905が帯板状で筐体内側に向かって延在する構成と同一の静電容量を得ようとしたときに電極板間距離を同じとするならば、各電極板40の大きさを小さくすることができる。そのため、複数の電極板40が筐体102内側に大きく突出することがなく、また、各導電端子30におけるハーメチックガラス24で支持されている部分に集中する荷重が小さくなる。
【0043】
以上より、本実施形態によれば、4枚の複数の電極板40が、複数の導電端子30のうちの対応する導電端子30における筐体102内に配置される一部31にそれぞれ取り付けられ、互いに平行でかつ一方向(鉛直方向)に間隔をあけて重ねて並設されている。このようにしたことから、一対の電極板を備えた構成に比べて、各電極板40の大きさを小さくすることができるので、複数の電極板40が筐体102内側に大きく突出することがなくなり、また、導電端子30をベースに取り付ける部分に集中する荷重を小さくすることができる。そのため、取付スペースを小さくできるとともに、破損による故障を抑制できる。
【0044】
また、複数の導電端子30のそれぞれの一部31が、直線状に形成され、複数の電極板40のそれぞれが、矩形平板状に形成されるとともに、各電極板40のそれぞれの面が当該電極板40に対応する導電端子30の延在方向と平行になるように配置されている。このようにしたことから、例えば、導電端子30と電極板40とが交差する構成に比べて、導電端子30と電極板40とが接触する面積を大きく取ることができ、導電端子と電極板とをより確実に取り付けることができる。
【0045】
また、複数の導電端子30のそれぞれの一部31が、直線状に形成され、複数の電極板40のそれぞれが、矩形板状に形成されている。このようにしたことから、比較的簡易な形状で構成することができ、製造コストを低減できる。
【0046】
上述した実施形態では、複数の電極板40が、それぞれの面が筐体102内において水平方向に沿って配置される構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、ベース20をその軸を中心に90度回転させて、複数の電極板40が、それぞれの面が筐体102内において鉛直方向に沿って配置される構成としてもよい。このように複数の電極板40のそれぞれの面が、筐体102内において鉛直方向に沿って配置されることで、複数の電極板40間の液体のきれ(液体の残りにくさ)を向上させることができ、検出精度を効果的に高めることができる。
【0047】
また、上述した実施形態の検知素子部10の
参考例及び第1、2実施例である検知素子部10A、10B、10Cを
図8〜
図10に示す。図
8は、
図1の検知ユニットが有する検知素子部の
参考例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は平面図である。
図9は、図1の検知ユニットが有する検知素子部の第1の実施例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は平面図である。図10は、
図1の検知ユニットが有する検知素子部の
第2の実施例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図である。各図において、検知素子部10A、10B、10Cのそれぞれは、上述した実施形態の各構成要素と同等の機能を有するものについて同一の符号を付している。なお、図示は省略するが、これら検知素子部10A、10B、10Cについても、上述した検知素子部10と同様に、対応する検知制御部と一対のコネクタとして互いに嵌合される。
【0048】
図8に示す検知素子部10Aは、カップ形状のベース20を有するとともに、上述した検知素子部10と同じく、4本の直線状に延びる導電端子30と、4枚の矩形板状の電極板40と、を有しており、各電極板40が、それぞれ1本の導電端子30で支持される構成を有している。
【0049】
図9に示す検知素子部10Bは、カップ形状のベース20を有するとともに、6本の直線状に延びる導電端子30と、4枚の矩形板状の電極板40とを有しており、4枚の電極板40のうち、図中一番上と一番下の2枚の電極板40がそれぞれ1本の導電端子30で支持され、かつ、残りの2枚の電極板40がそれぞれ2本の導電端子30で支持される構成を有している。
【0050】
図10に示す検知素子部10Cは、カップ形状のベース20を有するとともに、4本の直線状の導電端子30と、3枚の矩形板状の電極板40とを有しており、3枚の電極板40のうち、図中一番上と一番下の二枚の電極板40がそれぞれ1本の導電端子30で支持され、かつ、真ん中の1枚の電極板40が2本の導電端子で支持される構成を有している。この検知素子部10Cでは、3枚の電極板40において、図中一番上の電極板40(40L)と真ん中の電極板40(40M)との間隔が、真ん中の電極板40(40M)と一番下の電極板40(40S)との間隔より小さくなるように配置されている。
【0051】
このように、各電極板40を支持する導電端子の本数及び電極板40の配置は任意であり、これら検知素子部10A、10B、10Cにおいても、上述した実施形態の検知素子部10と同様の作用効果を奏する。
【0052】
また
、図9、
図10の構成における一部の電極板40のように1枚の電極板40を2以上の複数本の導電端子30で支持する構成としてもよく、または、全ての電極板40について2以上の複数本の導電端子30で支持する構成としてもよい。導電端子30をベース20に取り付ける部分にかかる荷重を分散させることができ、より確実に電極板を支持することができる点で、電極板40を複数の導電端子30で支持する構成が好ましい。
【0053】
また、実施形態では、検知素子部10が、4枚の電極板40を有する構成であったが、これに限定されるものではなく、3枚以上の電極板40を有する構成であれば、本発明の目的に反しない限り、電極板40の枚数は任意である。電極板40は、導電端子30を介してベース20に取り付け可能な範囲で枚数が多いほど、1枚当たりの大きさを小さくすることができるので、筐体102内側への突出量及び導電端子30をベース20に取り付ける部分に集中する荷重の点で有利である。
【0054】
また、3枚以上の複数の電極板40のうち両端に配置された電極板40を、例えば、電源電位や接地電位などの基準電位に接続することが望ましい。例えば、
図1などに示す構成において、図中一番上の導電端子30L及び図中一番下の導電端子30Sを接地電位に接続する。このようにすることで、外部ノイズや、圧縮機101の筐体102又はベース20などの近接構造物との間に生じる浮遊容量(寄生容量)などの影響を抑制することができ、検出精度を向上させることができる。
【0055】
また、上述した実施形態では、各電極板40が矩形板状に形成された構成であったが、これに限定されるものではなく、電極板40は、例えば、円板状又は正三角形板状、正方形板状、正六角形板状若しくは正八角形板状などの正多角形板状に形成されているものなど、それら形状や大きさなどについて任意である。
【0056】
また、上述した実施形態では、ベース20のフランジ部23の取付面23aを、圧縮機101の側壁部103の外面に当接した状態で溶接する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、フランジ部23を省略し、ベース20のベース本体部21における他方の面21bの周縁部分を全周にわたって圧縮機101の側壁部の外面に当接した状態で溶接する構成や、または、側壁部103とベース20とをネジ構造で固定するとともにフレアシール構造で封止するなど、本発明の目的に反しない限り、側壁部103の貫通穴103aを塞ぐように当該側壁部103にベース20を固定して取り付ける構造であれば、取付構造は任意である。
【0057】
また、上述した実施形態では、検知素子部10と検知制御部50とが別体であり、これらが一対のコネクタとして嵌合可能に構成されていたが、これに限定されるものではなく、検知素子部10と検知制御部50とを一体として構成した液体検知ユニットであってもよい。この構成において、液体検知ユニットが液体検知器に相当する。
【0058】
(圧縮機の実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る圧縮機について、
図11を参照して説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る圧縮機の断面図である。この圧縮機は、例えば、空気調和機の冷媒回路に設けられて、冷媒回路内の冷媒の循環等のために用いられる。
【0059】
圧縮機101は、ロータリー方式を採用しており、筐体102内に、モータ固定子111及びモータ回転子112を有するモータ部110と、シリンダ121及びシリンダ121に形成された作動室122に収容された環状ピストン125を有する圧縮部120と、が配設されている。モータ回転子112と環状ピストン125とは、クランク軸130によって連結されている。また、筐体102内に、圧縮部120等の潤滑等のための潤滑油Kが収容されている。筐体102(具体的には、筐体102の下部)は、容器に相当する。
【0060】
圧縮機101は、モータ部110によってクランク軸130が回転されると、環状ピストン125が、その外周面の一部を作動室122の周壁面に接しながら回転される。環状ピストン125の回転に応じて、吸入管141から吸入マフラ142、導入管143を通じて、作動室122内に冷媒が導入される。そして、この冷媒が作動室122内において環状ピストン125によって圧縮されて、吐出マフラ144、筐体102、吐出管145を通じて圧縮機101外部に導出される。
【0061】
また、圧縮機101は、液体検知部として上述した液体検知ユニット1を有している。液体検知ユニット1の検知素子部10は、筐体102における鉛直方向に沿う側壁部103の下部に取り付けられている。具体的には、検知素子部10は、側壁部103に設けられた貫通穴103aに複数の導電端子30の一部31及び複数の電極板40が挿入されるとともに、ベース20のフランジ部23の取付面23a全体が貫通穴103aの周囲において側壁部103の外面に接した状態で、当該フランジ部23が溶接により固定されている。検知素子部10のベース20は、貫通穴103aを封止して塞いでいる。
【0062】
検知素子部10の複数の電極板40は、それぞれの面が筐体102内において水平方向に沿って互いに平行に配置されている。勿論、複数の電極板40のそれぞれの面は、水平方向以外に沿って配置されていてもよく、特に、鉛直方向に沿って配置されることが望ましい。検知素子部10は、潤滑油Kが適量となる正常状態において複数の電極板40の全体が液面下に沈み、潤滑油Kが不足している異常状態において複数の電極板40の一部又は全体が液面上に露出するように配置されている。
【0063】
以上より本実施形態によれば、上述した液体検知ユニット1を有しているので、検知素子部10の取付スペースを小さくできるとともに、破損による故障を抑制でき、そのため、小型で故障の少ないものとすることができる。
【0064】
上述した実施形態では、ロータリー方式を採用した構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、スクロール方式など他の方式を採用した構成のものであってもよい。
【0065】
(空気調和機の実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る空気調和機について、
図12を参照して説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係る空気調和機の概略構成を示す図である。この空気調和機は、例えば、家屋や商業施設などに設けられるエアコン等として用いられる。
【0066】
空気調和機201は、室内熱交換器211と、室外熱交換器212と、膨張弁213と、上述した圧縮機101と、流路切換弁215とを含む冷媒回路210を備えている。
【0067】
空気調和機201の冷凍サイクルの流路は流路切換弁215により「冷房モード」および「暖房モード」の2通りの流路に切換えられる。冷房モードでは、
図12に実線の矢印で示すように、圧縮機101で圧縮された冷媒は流路切換弁215から室外熱交換器212に流入され、膨張弁213に流入される。そして、この膨張弁213で冷媒が膨張され、室内熱交換器211に流入される。この室内熱交換器211に流入された冷媒は、流路切換弁215を介して圧縮機101に流入される。一方、暖房モードでは、
図12に破線の矢印で示すように、圧縮機101で圧縮された冷媒は流路切換弁215から室内熱交換器211に流入され、膨張弁213に流入される。そして、この膨張弁213で冷媒が膨張され、室外熱交換器212、流路切換弁215、圧縮機101の順に循環される。
【0068】
冷房モードでは、室外熱交換器212が凝縮器として機能し、室内熱交換器211が蒸発器として機能し、室内の冷房がなされる。また、暖房モードでは、室外熱交換器212が蒸発器として機能し、室内熱交換器211が凝縮器として機能し、室内の暖房がなされる。空気調和機201において、流路切換弁215を省略して、冷房モード又は暖房モードの一方のみを備えた構成としてもよい。
【0069】
以上より、本実施形態によれば、上述した液体検知ユニット1を有する圧縮機101を備えているので、小型で故障の少ない空気調和機201とすることができる。
【0070】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の液体検知器、圧縮機及び空気調和機の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。