(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記枠体に形成された通気空間に配置された複数のルーバー部材は、該通気空間の厚さ方向に対応した一部が山形に屈折した形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載した通気装置。
【背景技術】
【0002】
屋内と屋外との通気、或いは室内と室外との通気をはかることで居住性の向上をはかることができる。例えば、ドアを閉めた状態で屋内と屋外との通気をはかるようにした通気ドアとして幾つかの提案がある。
【0003】
特許文献1に記載された開閉体および開閉体装置は、開口部を閉じたときに下部から屋内側の側面に連通した通気路が形成され、該通気路の内部に設けた上下方向の通気口の上部に加熱により発泡して該通気口を遮断する発泡性樹脂が配置されている。この発泡性樹脂は開口部を挟んだ両側に配置されており、該開口部両側の空間と対面している面材と直接又は面状中間部材を介して間接的に面接触している。この技術では、火災等の発生により、空間の温度が上昇したとき、このときの熱を面接触により多量に且つ確実に伝達でき、発泡性樹脂の発泡膨張を有効に行わせて通気口の遮断を確実なものにできる。
【0004】
また、特許文献2に記載された通気機構を有するドアは、扉体内部に正面壁を設けて屋外側空間と屋内側空間を形成すると共に、これらの空間を側方空間を介して連通させている。そして、側方空間には複数の中間壁が設けられ、これらの中間壁には高さ方向に間隔をおいて複数の開口が形成され、隣り合う中間壁に形成された開口が高さ方向に互い違いに形成されており、屋外側空間と屋内側空間がこれらの開口を介して連通している。この技術では、屋外側から屋内を覗くことができず、雨水の浸入を防ぐことができ、意匠性に優れ、外観が良好である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載された開閉体では、通気路が開閉体の下端面に形成された開口と屋内側の側面との間で上下方向に構成されている。このため、通気されていることを実感するのに充分な通気量を確保し得ない虞がある。また、発泡性樹脂が面材と直接または間接的に接触しているため、火災時に一方側の面材が加熱されたとき、加熱された面材に接触した発泡性樹脂が発泡するものの、他方側の発泡性樹脂は直接熱を受ける量が少なく、確実に発泡し得ない虞がある。
【0007】
また、特許文献2に記載されたドアでは、火災時に通気機構を遮断する構造になっておらず、屋内外への熱の移動に対する配慮がないという問題がある。
【0008】
上記各特許文献に記載された発明は何れもドアとして構成されたものである。しかし、通気をはかる部位としてはドア以外にも、例えば建物の外壁面や屋内に於ける間仕切り壁等があるが、これらの部位にも適用し得るように構成されたものではないという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、内外の通気をはかることができる通気装置と、この通気装置を利用した通気ドアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明に係る代表的な通気装置は、内外の通気をはかる通気装置であって、一対の縦材と該一対の縦材を接続する一対の横材からなり、厚さ方向に貫通した通気空間が形成された枠体と、前記枠体に形成された通気空間に於ける外部側に配置された複数のルーバー部材からなるルーバーと、前記枠体に形成された通気空間に於ける前記ルーバーよりも内部側に設けられ、
パネル面を有し、該パネル面に格子状に区切られて構成された複数の開口を有する網パネルと、を有し、
前記ルーバーは、前記複数のルーバー部材から選択されたルーバー部材から延設されて配置された感熱発泡体と、前記複数のルーバー部材夫々を貫通し、該ルーバー部材どうしの間隔を保持し得るボルト部材によって該ルーバー部材どうしが連結されて構成されるものである。
【0011】
また、本発明に係る通気ドアは、室内と室外との通気をはかる通気ドアであって、厚さ方向に貫通した開口部が形成されたドア本体と、前記ドア本体に形成された開口部に取り付けた上記通気装置を有するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る通気装置では、枠体に形成された通気空間を介して内外の通気をはかることができる。また、枠体の内部側に該枠体に形成された通気空間を開閉する開閉部材が配置されているため、通気空間を介した通気又は遮断を所望の時期に行うことができる。
【0013】
特に、枠体の形状を、縦材の寸法が横材の寸法よりも大きくすることで、縦方向に長い長方形とすることができる。このため、通気装置を玄関ドアに適用した場合でも、該通気装置を錠から充分に離隔させた位置に配置することができ、且つ通気装置の縦方向の寸法を玄関ドアの長さに対応させて大きい値とすることができる。
【0014】
また、通気装置を適用する位置を玄関ドアに限らず、玄関に於けるドア脇の小壁や階段の踊り場、風呂場等の外壁部分、或いは屋内の廊下と居室との間仕切り壁等の内壁部分等の比較的に幅寸法が小さい部位も対象とすることができる。
【0015】
特に、通気装置を取り付けるべき部位に応じて枠体に形成された通気空間の面積を設定することが可能となり、該通気空間の面積を大きくして充分な通気量を確保することができる。
【0016】
また、ルーバー部材は一部が山形に屈折した形状を有するため、通気空間の室外側に配置されることで、山形の屈折部分が目隠しとなり、外側から内側を覗くことができない。このため、防犯上の見地からも好ましい。
【0017】
また、網部材が内部側に配置されているため、外部からルーバーを通って通気空間に虫が侵入しても、この虫が内部側に入り込むことがない。特に、網部材は複数の開口が形成された網パネルに取り付けられているため、剛性の小さい網であっても安定した取付姿勢を保持することができる。
【0018】
また、通気空間に配置された複数のルーバー部材から選択されたルーバー部材に感熱発泡体が配置されているため、該通気空間を通る空気の熱に感応して感熱発泡体が確実に発泡することができる。このように、感熱発泡体を選択されたルーバー部材に沿って配置することで、この感熱発泡体は略全表面が開口部を通る通気に曝されることとなり、確実な発泡を実現して通気空間を遮断することができる。
【0019】
本発明に係る通気ドアでは、ドア本体に形成された開口部に通気装置を取り付けることによって、該通気装置を介して室内外の通気をはかることができる。また、開口部の室内側に、通気装置を構成する開閉部材が配置されているため、該開口部を介した通気又は遮断を所望の時期に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係る通気装置は、ドアや壁面に形成された開口部分に装着されて内外の通気をはかるようにしたものである。特に、内部側に設けた開閉部材を開放することで枠体に形成された通気空間を介して内外の通気をはかり、開閉部材を閉鎖することで通気を遮断し得るように構成したものである。そして、通気空間に虫が侵入したような場合でも、網部材によって侵入した虫が通気空間を通過することを阻止することが可能である。
【0022】
また、通気空間の外部側に配置したルーバーが、一部を山形に屈折させたルーバー部材を複数並べて構成されるため、外部側から内部側へ、或いは内部側から外部側に見通し得ないように構成されている。
【0023】
特に、通気空間に於ける網部材よりも外部側であって、選択されたレール部材に感熱発泡体を配置したことによって、通気空間を通過する通気の温度が感熱発泡体の発泡温度よりも上昇したときに、該感熱発泡体が発泡して通気空間を遮断することが可能である。
【0024】
即ち、通気装置の外部側で発生した火災等に起因して温度が上昇した空気が通気空間に入り込んだとき、この空気の温度に感応して感熱発泡体が発泡して通気空間を遮断することが可能である。また、通気装置の内部側から温度が上昇した空気が通気空間に入り込んだとしても、この空気の温度に感応して感熱発泡体が発泡して通気空間を遮断することが可能である。従って、通気装置の外部側、或いは内部側で発生した高い温度の空気を、該通気空間で確実に遮断して流出することを確実に防ぐことが可能となる。
【0025】
本発明に於いて、通気装置の設置位置を限定するものではない。即ち、通気装置を玄関ドアに取り付けて外気と屋内の空気とを通気をはかるものであって良く、また居室と廊下を出入りする屋内ドアに取り付けて室外と室内との通気をはかるものであっても良い。更に、玄関脇に構成された小壁や風呂場や洗面所等の外壁、或いは屋内の仕切壁に取り付けて内外の通気をはかるものであっても良い。
【0026】
通気装置を構成する枠体の形状や寸法は特に限定するものではないが、通気が存在することを充分に感じることができる程度の通気量を確保し得るような面積を有することが好ましい。しかし、単に大きい面積を有する通気空間を形成すれば良いというものではなく、例えば、玄関ドアとする場合、錠との位置関係を充分に考慮することが必要である。このような観点から、枠体(通気空間)の形状は縦方向の寸法が大きく、横方向の寸法が小さい長方形であることが好ましい。特に、通気装置を玄関ドアとする場合、通気空間は錠から充分に離隔した位置に配置されることが好ましい。
【0027】
複数のルーバー部材からなるルーバーは目隠しになるものであり、この機能を有するものであれば形状やルーバー部材の数を限定するものではない。特に、ルーバー部材を薄い金属板の一部を山形に屈折させた形状とすることで、曲げ剛性の向上をはかることが可能となり、且つ通気を阻害することなく目隠しとしての機能を発揮させることが可能となり好ましい。
【0028】
通気空間が室外から室内に貫通したままであると通気を阻害することがなく好ましいが、虫などが侵入する虞がある。このため、通気空間を覆うようにして網部材を配置することで虫の侵入を防ぐことが可能である。網部材として充分な曲げ剛性を有する材料によって構成されていれば、網部材を単独で構成することで良い。
【0029】
しかし、網部材が充分な曲げ剛性を有することのない材料によって構成する場合、薄い金属板からなり充分な曲げ剛性を有する網パネルを利用することが好ましい。特に、網パネルを利用する場合、この網パネルに複数の開口を形成しておくことで、通気に要する面積を確保すると共に充分な曲げ剛性を確保することが好ましい
【0030】
感熱発泡体は雰囲気が予め設定された温度に上昇したとき、この温度に感応して発泡するものである。このため、感熱発泡体としては前記機能を有するものであれば良く、特に材質を限定するものではない。この感熱発泡体の配置位置を網部材よりも室外側とすることで、発泡したときに通気空間を確実に遮断することが可能である。
【0031】
特に、感熱発泡体は可及的に広い表面を熱を受ける面とすることが好ましい。このため、通気空間の外部側に配置されている複数のルーバー部材の中から適当な位置に存在する複数のルーバー部材を選択し、選択されたルーバー部材に沿って感熱発泡体を配置することが好ましい。このように配置された感熱発泡体では、略全体が通気空間を流れる空気に曝されることとなり、受熱面積が大きくなって確実な発泡を実現することが可能となる。
【0032】
以下、本発明に係る通気装置の好ましい実施例について
図1〜
図4を用いて説明する。図に示すように、通気装置Aは、一対の縦材10aと、この一対の縦材aを接続する一対の横材10bと、によって通気空間10が形成された枠体を有している。
【0033】
一対の縦材10aは、通気空間10の縦方向の寸法を規定するものであり、予め設定された間隔を持って対峙して配置される。特に、一対の縦材10aは、断面形状が同じである必要はなく、一方は単純なクランク状に、他方は後述するルーバー部材と同様に、一部が山形に屈折した形状を有している。
【0034】
図2に示すように、横材10bは通気空間10の横方向の寸法と略等しい寸法を有しており、クランク状に屈折して形成されている。そして、クランク状に形成された外部側の片が取り付けるべきドア或いは壁面と重なり、内部側の片が通気空間10の内方に配置される
【0035】
通気空間10には、外部側に複数のルーバー部材11a、11bからなるルーバー11が配置され、内部側に網パネル15に支持された網部材12が配置され、該網部材12よりも外部側に複数の感熱発泡体13が配置されている。また、通気空間10の内部側には、該通気空間10を開閉する開閉部材14が配置されている。
【0036】
ルーバー11は、一対の縦材10aと一対の横材10bとからなる枠体に構成された通気空間10に、複数のルーバー部材11a、11bを縦にして並列させて構成されている。特に、通気空間10の外部側に対応する端部は縦材10a、横材10b外部側面から大きく突出することなく、僅かに突出している。即ち、ルーバー11を通気空間10に構成したとき、一部が通気装置Aの外部側にある縦材10a、横材10bの厚さや化粧モールの厚さ分突出している。
【0037】
ルーバー11を構成する各ルーバー部材11a、11bは、通気空間10の縦方向の寸法と略等しい長さを有しており、該通気空間10の横方向に略一定の間隔を有するように配置される。特に、ルーバー部材11aは、通気空間10に配置されたとき、内部側の端部が網パネル15に到達することのないように構成されている。
【0038】
ルーバー部材11bは、感熱発泡体13を支持するために、ルーバー11を構成する複数のルーバー部材の中から選択されたルーバー部材となるものである。このルーバー部材11bは、複数のルーバー部材11a(本実施例では2枚)を挟んで配置されており、通気空間10に配置されたとき、内部側の端部が網パネル15の表面に接触し、或いは極めて接近し得るように構成されている。そして、網パネル15と対向する部分が平坦な取付面11b1として形成されており、この取付面11b1に感熱発泡体13が取り付けられている。
【0039】
隣接するルーバー部材11a、11b、及び縦材10a、10bどうしの間隔は、小児の指が入りこむことがないような寸法に設定されている。また、各ルーバー部材11a、11b及び縦材10a、10bの外部側の端部は化粧モールやルーバーカバー等の保護部材16で覆われており、これらの保護部材16によって小児が触れても安全なように構成されている。
【0040】
図3に示すように、ルーバー部材11a、11b及び一方の縦材10aは、外部側に配置される端部を起点とする幅方向(通気空間10の厚さ方向)の一部が山形(く字状)に屈折成形されている。また、ルーバー部材11a、11b、及び他方の縦材10aには長手方向に複数のボルト穴18aが形成されると共に、一方の縦材10aには長手方向に複数のタップ穴18bが形成されている。そして、他方の縦材10aと隣接するルーバー部材11a、11bの間にスペーサー18cを介在させ、ルーバー部材11d側から固定ねじ18dを各ボルト穴18a、スペーサー18cに貫通させて一方の縦材10aのタップ穴18bに締結することで、通気空間10の外部側にルーバー11を構成することが可能である。
【0041】
ルーバー部材11a、11bの一部を屈折成形させて構成することによって、通気面積を確保しつつ、通気空間10の外部側から内部側を覗いたとしても、屈折成形部分が目隠しになって見通すことができない。また、一部を山形に屈折させて成形することで、曲げ剛性の向上をはかることが可能となり、ルーバー部材11a、11bを薄い金属板(例えばアルミニウム板や鋼板)によって構成することが可能である。
【0042】
特に、ルーバー部材11a、11bを薄い鋼板を曲げ成形することによって構成することが可能であり、またアルミニウムの押出成形によって、或いはアルミニウムや亜鉛等のダイキャスト成形によって構成することも可能である。そして、このような薄い金属板を用いてルーバー11を構成することで、大きい面積を持った通気空間10を形成して良好な通気量を確保することが可能となる。
【0043】
網部材12は、通気空間10に入り込んだ虫が内部側に侵入することを防ぐものであり、この機能を有するものを利用している。このような網部材12としては、例えば網戸に用いる防虫網を採用することが可能である。網部材12として防虫網を利用する場合、この防虫網を支持部材によって支持することが好ましい。
【0044】
このため、ルーバー11を通気空間10に構成したとき、該ルーバー11の縦方向両側に配置された縦材10a、10bの間隔と等しい幅寸法と、通気空間10の縦方向の寸法と等しい長さ寸法を有する網パネル15によって網部材12を支持している。この網パネル15には複数の開口15a、15bが形成されており、夫々の開口15a、15bによって通気路を構成している。
【0045】
網パネル15に形成された開口15aは、ルーバー11を構成するルーバー部材11bどうしの間隔寸法に対応する幅寸法と、予め設定された縦寸法を有している。また開口15bは、一方の縦材10aと隣接するルーバー部材11bとの間隔に対応する幅寸法と、予め設定された縦寸法を有している。そして、複数の開口15aと開口15bの面積の総和が通気面積となる。
【0046】
網パネル15の外周部分の各辺には夫々取付片15c、15dが略直角に屈折して額縁状に形成されており、縦方向に形成された取付片15cと縦材10aとが一体的に固定されている。また、横方向に形成された取付片15dと横材10bとが一体的に固定されている。そして、網部材12は、網パネル15の内部側の表面に沿って配置されて支持されている。
【0047】
感熱発泡体13は熱に感応して発泡し、発泡体として通気空間10を遮断するものであり、この機能を有し且つ不燃性のものであれば利用することが可能である。本実施例では、感熱発泡体13として、180℃〜200℃で発泡を開始するグラファイト系発泡体を用いている。
【0048】
感熱発泡体13は、ルーバー11から選択されたルーバー部材11bの内部側の端部に形成された取付面11b1に取り付けられることで、網部材12よりも外部側に配置されている。この位置に配置されることによって、感熱発泡体13は一面がルーバー部材11bに接触するものの、他の面がすべて通気に曝されることとなる。特に、ルーバー部材11bが薄い金属板によって形成され且つ全表面が通気に曝されるため、円滑な熱伝導を実現することが可能であり、通気の有する熱を確実に感熱発泡体13に伝えて通気空間10に形成される通気路を遮断することが可能である。
【0049】
しかし、感熱発泡体13を支持する構造を上記構造に限定するものではなく、網部材12よりも外部側に配置された感熱発泡体13が初期の配置位置を保持し得る構造であれば良い。このような構造としては、網パネル15に突起を形成し、この突起に感熱発泡体13を取り付けることでも良い。
【0050】
上記の如くして、ルーバー11、網部材12、感熱発泡体13、網パネル15を組み合わせたとき、一対の縦材10aが左右両端に、一対の横材10bが上下両端に夫々額縁状に配置されて一体的に構成されたパネル状の構造体が構成される。
【0051】
上記構造体に於ける一対の縦材10aと一対の横材10bの内部側に沿って額縁状に形成された枠体20が一体的に構成されている。この枠体20は、クリップ21を介して一対の縦材10a及び一対の横材10bに取り付けられている。そして、開閉部材14は、枠体20に配置された複数の軸20aに回動可能に支持されると共に、ヒンジ20bによって回動位置を保持し得るように構成されている。従って、開閉部材14の回動中心となる軸20aは、縦材10a、横材10bの内部側の面から離隔することとなる。
【0052】
このため、開閉部材14は、肩部14aを有する凸型状に形成されている。そして、
図1に示すように、通気空間10を閉鎖したとき、肩部14aがクリップ21に接触して通気を遮断し、該クリップ21とヒンジ20bによって閉鎖状態を保持し得るように構成されている。また、
図4に示すように、通気空間10を開放したとき、開閉部材14は通気空間10を介して充分な通気を確保し、ヒンジ20bによって開放状態を保持し得るように構成されている。
【0053】
上記の如く構成された通気装置Aは、一対の縦材10a及び一対の横材10bの長さと、これら縦材10a、横材10bの厚さと開閉部材14の厚さからなる直方体状の形状を有している。このため、一対の縦材10a及び一対の横材10bの長さに対応させた長方形状の開口部分に嵌合して取り付けることが可能である。
【0054】
次に、上記通気装置Aを適用した通気ドアの実施例について
図5〜
図8を用いて説明する。尚、通気装置Aは前述した実施例をそのまま利用しており、細部の説明は省略する。また本実施例では、通気ドアを玄関ドア(以下単に「ドアB」という)として構成したものである。このため、通気は屋外と屋内との間で行われることとなる。
【0055】
図5、
図6に示すようにドアBは、ドア本体1と、図示しない建物に設置したドア枠2と、を有しており、ドア本体1をドア枠2に設けた複数の軸3a及びドアクローザー3bを利用して取り付けることで、開閉可能に構成している。また、ドア本体1の所定位置にはドアハンドル4及び複数の錠5が設けられている。そして、ドア本体1に於けるドアハンドル4、錠5から離隔した位置に通気装置Aが配置されており、該通気装置Aを介して屋外と屋内との通気をはかることが可能なように構成されている。
【0056】
通気装置Aはドア本体1の所定位置に於ける上下及び左右に配置された開口枠6によって周囲が規定され、且つ厚さ方向に貫通して形成された開口部に設置されている。このため、クランク状に形成された縦材10a、10bは屋外側の片がドア本体1の外側面1aと重なり、内部側の片が通気空間10の内方に配置されて内側面1bと重なる。
【0057】
また、通気空間10の最も内部側に配置された網部材12はドア本体1の内側面1bよりも僅かに屋外側に引き込んだ位置を保持する。そして、開閉部材14は、内側面1bから屋内側に突出して形成された枠体20に配置された複数の軸20aに回動可能に支持されると共に、ヒンジ20bによって回動位置を保持し得るように構成されている。従って、開閉部材14の回動中心となる軸20aは、ドア本体1の内側面1bから離隔することとなる。
【0058】
このため、
図7に示すように、開閉部材14によって通気空間10を閉鎖したとき、肩部14aがクリップ21に接触して通気を遮断し、該クリップ21とヒンジ20bによって閉鎖状態を保持し得るように構成されている。特に、ドアBがスチールドアである場合、開閉部材14もスチール製であることが好ましく、クリップ21にマグネットを設けておくことで、該マグネットによって開閉部材14の閉鎖状態を保持することが可能である。また、
図8に示すように、通気空間10を開放したとき、開閉部材14は通気空間10を介して充分な通気を確保し、ヒンジ20bによって開放状態を保持し得るように構成されている。
【0059】
上記の如くして構成されたドアBでは、通気空間10に配置されたルーバー11がドア本体1の外側面1aと略同じ面内に存在し、且つ該通気空間10の縦方向にルーバー部材11a、11bが略等しい間隔を持って配置される。このため、一対の縦材10a及びルーバー部材11a、11bの間に形成される通気用の開口は縦長の細いスリット状となり、シャープなイメージを持った意匠を実現することが可能である。
【0060】
本件発明者等の知見では、ドアを介して通気を実感するためには、600cm
2以上の通気面積を必要としている。本実施例では、通気空間10を縦方向に長い長方形とすることで、通気を満足し得る面積を確保することが可能となり、屋内でも充分な通気を感知することが可能である。