【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用  平成27年8月21日に自社ウェブサイトにて公開した発明/平成27年11月10日に自社イベントにて公開された発明
    
      
        
          (58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
  ところで、ブレインストーミングを行う作業者にとって、大量のアイディアを抽出することは大きな負担となる。特許文献1のアイディア抽出支援システムによれば、アイディアの保存及び整理は容易となるが、新しい視点や情報を提供し、新たなアイディアの抽出を支援するものではない。
【0005】
  本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、新しい視点や情報を提供し、新たなアイディアの抽出を容易にすることを目的とする。
 
【課題を解決するための手段】
【0006】
  本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、作業現場の出力情報を捉える情報捕捉手段と、該情報捕捉手段が捉えた上記出力情報から文字情報を抽出すると共に当該文字情報に基づく支援情報を生成する支援情報生成手段と、上記支援情報生成手段からの指示に基づいて上記支援情報を上記作業現場に提供する提供手段と
、上記作業現場の顔画像を撮影する顔画像撮像手段と、を備え、上記支援情報生成手段は、上記顔画像にさらに基づいて上記支援情報を生成する、という手段を採用する。
【0007】
  上記課題を解決するための第2の手段として、上記第1の手段において、上記支援情報生成手段は、各種知識が蓄積された記憶部と、上記記憶部の各種知識に基づいて、上記文字情報に関連する関連情報を生成する関連情報生成部とを備え、上記支援情報は、上記関連情報を含む、という手段を採用する。
【0008】
  上記課題を解決するための第3の手段として、
作業現場の出力情報を捉える情報捕捉手段と、該情報捕捉手段が捉えた上記出力情報から文字情報を抽出すると共に当該文字情報に基づく支援情報を生成する支援情報生成手段と、上記支援情報生成手段からの指示に基づいて上記支援情報を上記作業現場に提供する提供手段とを備え、上記支援情報生成手段は、各種知識が蓄積された記憶部と、上記記憶部の各種知識に基づいて、上記文字情報に関連する関連情報を生成する関連情報生成部とを備え、上記支援情報は、上記関連情報を含み、  上記関連情報生成部は、上記文字情報に基づいて、作業現場における作業の煮詰まり度を判定し、作業現場における作業の煮詰まり度が高いと判定すると上記関連情報を生成して提供する、という手段を採用する。
【0009】
  上記課題を解決するための第4の手段として、上記第1〜第3のいずれかの手段において、上記作業現場の会話の音声を取得する音声取得手
段をさらに備え、上記支援情報生成手段は、上記音
声にさらに基づいて上記支援情報を生成する、という手段を採用する。
【0010】
  上記課題を解決するための第5の手段として、
作業現場の出力情報を捉える情報捕捉手段と、該情報捕捉手段が捉えた上記出力情報から文字情報を抽出すると共に当該文字情報に基づく支援情報を生成する支援情報生成手段と、上記支援情報を上記作業現場に提供する提供手段と、上記作業現場の顔画像を撮影する顔画像撮像手段と、上記作業現場の音声を取得する音声取得手段と、を備え、上記支援情報生成手段は、上記音声の音圧及び上記顔画像に基づいて上記作業現場の盛り上がり度を判定する盛り上がり度判定部を備える、という手段を採用する。
【0011】
  上記課題を解決するための第6の手段として、上記第5の手段において、上記提供手段は、照明及びスピーカの少なくともいずれか一方あるいは両方を備え、上記支援情報生成手段は、上記盛り上がり度に基づいて上記照明または/及びスピーカを作動させる、という手段を採用する。
【0012】
  上記課題を解決するための第7の手段として、
作業者が書いた文字列の画像を取得する撮像手段及び作業者が発音した音声を取得するマイク、により作業現場の出力情報を捉える情報補足手段と、上記情報捕捉手段が捉えた上記出力情報から文字情報を抽出すると共に当該文字情報に基づく支援情報を生成する支援情報生成手段と、上記支援情報を上記作業現場に提供する提供手段とを備え、上記支援情報生成手段は、上記文字情報の互いの関連の度合いを表す関連度を判定する基準、及び、上記関連度の判定結果が正しかったか否かの判断結果をフィードバックデータとして蓄積する記憶部と、上記フィードバックデータに基づいて、上記撮像手段が捉えた上記出力情報から抽出した上記文字情報について上記関連度を判定するとともに、上記マイクにより捉えた上記出力情報から抽出した上記文字情報に基づいて上記関連度の判定結果が正しかったか否かを判断し、該判断の結果を上記フィードバックデータとして上記記憶部に記憶する関連度判定部とを備え、上記支援情報は、上記関連度の情報を含むという手段を採用する。
 
【発明の効果】
【0013】
  本発明によれば、作業現場の出力情報から文字情報を抽出し、文字情報に基づいた支援情報を作業現場に提供する。これにより、作業者はアイディアに対する新しい視点を得ることが可能となる。したがって、作業者は、新たなアイディアの抽出が容易になる。
 
 
【発明を実施するための形態】
【0015】
  以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るアイディア抽出支援システムについて説明する。
図1は、本実施形態に係るアイディア抽出支援システムAのシステム構成図である。
 
【0016】
  本実施形態に係るアイディア抽出支援システムAは、ブレインストーミング等のアイディア抽出作業を行う複数の作業者に対してアイディア抽出の支援を行うシステムである。ブレインストーミングにおいて作業者は、パネルにアイディアを記載した付箋を貼り付けながら議論を行う。このようなブレインストーミングに適用されるアイディア抽出支援システムAは、付箋カメラ1(撮像手段、情報捕捉手段)、顔画像カメラ2(顔画像撮像手段)、マイク3(音声取得手段)、演算部4、記憶部5、プロジェクタ6(提供手段)、照明7(提供手段)及びスピーカ8(提供手段)を有する。
 
【0017】
  付箋カメラ1は、アイディアが文字として記載された付箋が張り付けられたパネルに対向して設けられたカメラであり、作業現場の出力情報である付箋の画像(付箋画像)を撮影する。この付箋カメラ1は、付箋画像の信号(付箋画像信号)を演算部4に出力する。顔画像カメラ2は、例えば付箋が張り付けられたパネルに取り付けられており、作業者の顔を撮影するカメラである。この顔画像カメラ2は、顔画像の信号(顔画像信号)を演算部4に出力する。マイク3は、作業者の音声が取得可能な位置に取り付けられており、作業者の会話音声を取得する。このマイク3は、会話音声の信号(会話音声信号)を演算部4に出力する。
 
【0018】
  演算部4は、上記付箋画像信号、顔画像信号及び会話音声信号に基づいて付箋画像、顔画像及び会話音声を取得し、これら付箋画像、顔画像及び会話音声に所定プログラムに基づいて情報処理を施すCPUである。この演算部4は、例えば付箋画像にOCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)処理を施すことにより付箋の文字列を抽出する。
 
【0019】
  また、演算部4は、プロジェクタ6、照明7及びスピーカ8と接続されており、プロジェクタ6、照明7及びスピーカ8を制御して作動させる。さらに、演算部4は、外部のサーバ10とネットワーク9を介して接続しており、サーバ10から各種情報を取得する。このような演算部4は、記憶部5と協働することにより、支援情報生成部4Aとして機能する。
 
【0020】
  記憶部5は、演算部4からの指示に基づいて付箋の文字列を記憶する不揮発性メモリである。この記憶部5は、演算部4が支援情報生成手段4Aとして機能するために実行するプログラム(支援プログラム)と、ナレッジデータ5aと、フィードバックデータ5bが予め記憶されている。ナレッジデータ5aは、例えば各分野の著名人の著書や発言等のテキストデータ、つまり各分野の知識の集合体である。このナレッジデータ5aは、例えば、著名人等の個人、企業等の団体、営業職や研究職等の業種といったカテゴリーが設定されている。著名人等の個人のカテゴリーには、著名人等の個人の過去の発言や著書基が蓄積されたデータベースに基づいた複数の種類の疑似人格が記憶されている。企業等の団体、営業職や研究職等の業種のカテゴリーには、当該企業内で経時的に計測した情報、経営方針、外的評価等が蓄積されたデータベースに基づいた疑似人格が記憶されている。
 
【0021】
  フィードバックデータ5bは、関連度判定部4eの関連度の判定基準となるデータ及び関連度判定部4eによる関連度の判定が正しかったか否かの判断結果が蓄積されたデータである。なお、フィードバックデータ5bのうち、関連度の判定基準となるデータは、予め記憶されている。
 
【0022】
  図2は、上記支援情報生成部Aの機能ブロック図である。
図2に示すように、支援情報生成部4Aは、文字列抽出部4a、音声解析部4b、表情判定部4c、関連情報生成部4d、関連度判定部4e及び盛り上がり度判定部4fを備えている。なお、支援情報生成部Aは、本発明における支援情報生成手段に相当する。
 
【0023】
  文字列抽出部4aは、付箋カメラ1から入力された付箋画像信号にOCR処理を施すことにより、付箋の文字列を付箋テキストデータ(文字情報)として抽出する。音声解析部4bは、マイク3から取得した会話音声信号を解析し、会話テキストデータに変換する。表情判定部4cは、顔画像カメラ2から入力された顔画像信号から作業者の表情を判定し、例えば、笑顔、怒り顔、その他の3種類に分類する。
 
【0024】
  関連情報生成部4dは、記憶部5に既に記憶された付箋テキストデータと会話テキストデータとから新出キーワードの数をカウントし、この新出キーワードの数から作業現場の煮詰まり度を判定する。次に、関連情報生成部4dは、作業現場の煮詰まり度が高い、つまり作業現場におけるアイディア出し作業が煮詰まっていると判断すると、文字列抽出部4aから付箋テキストデータを取得し、この付箋テキストデータと関連性の高い単語または文をナレッジデータ5a及びサーバ10から抽出する。さらに、関連情報生成部4dは、このナレッジデータ5aから抽出された単語または文を支援情報としてプロジェクタ6に表示する。
 
【0025】
  関連度判定部4eは、文字列抽出部4aから付箋テキストデータを取得し、今までに張り付けられた付箋の文字列(付箋テキストデータ)との関連度をフィードバックデータ5bに基づいて判定する。さらに、関連度判定部4eは、上記関連度を支援情報としてプロジェクタ6に表示する。また、関連度判定部4eは、音声解析部4bから会話テキストデータを取得し、この会話テキストデータに基づいて関連度の判定が正しかったか否かを判断する。さらに、関連度判定部4eは、この判断をフィードバックデータ5bとして記憶部5に記憶する。
 
【0026】
  盛り上がり度判定部4fは、会話音声の音圧を算出し、この音圧から作業現場の盛り上がり度を判定する。さらに、盛り上がり度判定部4fは、表情判定部4cから作業者の表情の分類結果を取得し、上記盛り上がり度と上記表情の分類結果とに基づいて作業現場の盛り上がり度を最終的に分類する。盛り上がり度判定部4fは、この分類結果に基づいて、照明7の明るさまたは色調の変更や、スピーカ8から流れるBGMのテンポの変更の制御を行う。すなわち、盛り上がり度判定部4fは、照明7及びスピーカ8を提供手段として、作業現場の盛り上がり度を示す支援情報を提供する。
 
【0027】
  図1に戻り、プロジェクタ6は、付箋が貼りつけられたパネルに画像(支援画像)を表示するプロジェクタであり、演算部4からの指示に基づいて支援画像を支援情報として作業者に提供する。照明7は、ブレインストーミングの作業現場、つまり作業者がブレインストーミングを行う部屋または場所の上方に設置されており、色調及び明度を可変する機能を有する。この照明7は、光によって作業者に支援情報を提供する。スピーカ8は、作業者がブレインストーミングを行う部屋または場所に設置されており、支援音を支援情報として作業者に提供する。ネットワーク9は、例えばイントラネットや公衆ネットワークであり、アイディア抽出支援システムA及びサーバ10が接続されている。サーバ10には、各種単語の意味等を保存した辞書が記憶されている。
 
【0028】
  続いて、
図3を参照してこのようなアイディア抽出支援システムAの動作を説明する。
図3は、本実施形態に係るアイディア抽出支援システムAの動作を表すフローチャートである。
 
【0029】
  アイディア抽出支援システムAが起動すると、演算部4は、付箋カメラ1から取得した画像から新しい付箋が貼られたかを判断する(ステップS1)。付箋が貼られた場合、すなわちステップS1の判断がYESの場合、付箋画像のテキスト化を行う(ステップS2)。すなわち、演算部4は、文字列抽出部4aに関する処理として、付箋画像から文字列の抽出を行い、付箋テキストデータとして記憶部5に保存する。次に、演算部4は、既に貼られている付箋のテキストデータ(付箋テキストデータ)が記憶部5に存在するか否かを判断する(ステップS3)。
 
【0030】
  演算部4は、既に貼られているテキストデータが記憶部5に無い場合、すなわち、ステップS3における判断が「No」の場合には、ステップS7の処理を行う。一方、演算部4は、既に貼られている付箋のテキストデータが記憶部5にある場合、すなわちステップS3の判断が「YES」の場合には、新たに貼られた付箋のテキストデータ(付箋テキストデータ)の既に貼られている付箋のテキストデータ(付箋テキストデータ)に対する関連付けを行う(ステップS4)。
 
【0031】
  すなわち、演算部4は、関連度判定部4eに関する処理として、新たに貼られた付箋のテキストデータ(付箋テキストデータ)と、既に貼られている付箋のテキストデータ(付箋テキストデータ)とを比較して、フィードバックデータ5bに基づいて関連度の判定を行う。さらに、演算部4は、関連度判定部4eに関する処理としてプロジェクタ6を制御することにより、既に貼られている付箋の中で新たに貼られた付箋のテキストデータ(付箋テキストデータ)に対して関連度の高い付箋にマークを表示させる。
 
【0032】
  続いて、演算部4は、関連度の判定が合っているかの評価を行う(ステップS5)。すなわち、作業者が関連度の表示を確認して当該関連度についての評価を例えば「OK/NO」のように発音すると、演算部4は、関連度判定部4eに関する処理として、マイク3から入力される会話音声信号に基づいて関連度の判定結果に関する作業者の評価を検出する。次に、演算部4は、関連度判定部4eに関する処理として、この作業者の評価をフィードバックデータ5bとして記憶部5に記憶させる(ステップS6)。
 
【0033】
  次に、演算部4は、煮詰まり度の判定を行う(ステップS7)。すなわち、演算部4は、関連情報生成部4dに関する処理として、文字列抽出部4aから取得した付箋テキストデータ及び音声解析部4bから取得した会話テキストデータに基づいて、新出の単語数及び意味の異なる単語の数を算出し、作業現場におけるアイディア出し作業の煮詰まり度を判定し、記憶部5に記憶する。さらに、演算部4は、関連情報生成部4dに関する処理として、自らが判定した煮詰まり度が所定の閾値よりも高いかを判断する(ステップS8)。
 
【0034】
  演算部4は、煮詰まり度が高いと判断した場合、つまりステップS8における判断が「YES」の場合、関連情報の提示を行わせる(ステップS9)。すなわち、演算部4は、関連情報生成部4dに関する処理として、ナレッジデータ5a及びサーバ10から、付箋テキストデータに関連する単語や文を抽出する。さらに演算部4は、関連情報生成部4dに関する処理として、抽出した単語または文をプロジェクタ6に表示させた後、ステップS1の処理を行う。また、演算部4は、作業現場の煮詰まり度が低いと判断した場合、つまりステップS8における判断が「NO」の場合は、引き続きステップS1の処理を行う。
 
【0035】
  一方、付箋がパネルに貼られていない場合、すなわちステップS1における判断が「NO」である場合には、演算部4は、盛り上がり度判定部4fに関する処理として、既に貼られている付箋のテキストデータ(付箋テキストデータ)と時間の記録から、付箋が貼られる頻度の算出を行う(ステップS10)。次に、演算部4は、付箋が貼られる頻度が閾値以下であるかを判断する(ステップS11)。演算部4は、付箋が貼られる頻度が閾値以下であると判断した場合、すなわちステップS11の判断が「YES」の場合、関連情報の提示を行わせる(ステップS12)。また、演算部4は、付箋が貼られる頻度が閾値を超える場合、すなわちステップS11の判断が「NO」の場合、ステップS10の処理を行う。
 
【0036】
  続いて、演算部4は、会話の音圧の算出を行う(ステップS13)。すなわち、演算部4は、盛り上がり度判定部4fに関する処理として、マイク3から入力される会話音声信号に基づいて作業現場における会話の音圧(声の大きさ)の算出を行う。次に、演算部4は、盛り上がり度の判定を行う(ステップS14)。すなわち、演算部4は、盛り上がり度判定部4fに関する処理として、先に算出した会話の音圧の大きさから、作業現場におけるアイディア出し作業の盛り上がり度を判定する。
 
【0037】
  次に、演算部4は、顔画像カメラ2から顔画像信号を取得し(ステップS15)、作業者の表情の判定を行う(ステップS16)。すなわち、演算部4は、表情判定部4cに関する処理として、顔画像カメラ2から入力される顔画像信号に基づいて作業者の顔画像を解析する。さらに、演算部4は、表情判定部4cに関する処理として、取得した顔画像を笑顔、怒り顔、無表情に分類し、記憶部5に記憶させる。また、演算部4は、作業者が複数人の場合には、笑顔の作業者の人数、怒り顔の作業者の人数、無表情の作業者の人数を算出し、記憶部5に記憶する。
 
【0038】
  続いて、演算部4は、照明・スピーカの調整を行う(ステップS17)。すなわち、演算部4は、盛り上がり度判定部4fに関する処理として、表情判定部4cから表情の判定結果を取得し、盛り上がり度と合わせて分類する。演算部4は、盛り上がり度判定部4fに関する処理として、この分類に基づいて、照明7及びスピーカ8の制御を行う。
 
【0039】
  次に、演算部4は、会話音声のテキスト化を行う(ステップS18)。すなわち、演算部4は、音声解析部4bに関する処理として、マイク3から会話音声信号を取得し、この会話音声信号を解析することによりテキスト化(会話テキストデータ化)を行う。さらに、演算部4は、音声解析部4bに関する処理として、会話テキストデータを記憶部5に記憶し(ステップS19)、ステップS1の処理を行う。
 
【0040】
  なお、ステップS11の判断において、記憶部5に記憶された最新の煮詰まり度の情報を参照し、「付箋が貼られる頻度が閾値以下であり、かつ煮詰まり度が高い」場合にのみ関連情報を提示するものとしてもよい。また、ステップS13〜ステップS19は、行わないものとしてもよい。
 
【0041】
  このような本実施形態に係るアイディア抽出支援システムAによれば、付箋カメラ1と支援情報生成部4Aとプロジェクタ6とを備えているので、付箋から抽出された文字列に基づいて支援情報をプロジェクタ6によって表示することができる。したがって、本実施形態によれば、アイディア出し作業における作業者の新たなアイディアの抽出を容易化することができる。
 
【0042】
  また、本実施形態に係るアイディア抽出支援システムAによれば、支援情報生成部4Aは、関連情報生成部4dを備えている。これにより、作業者は、支援情報として、付箋の文字列の関連情報を認識することができる。したがって、作業者は、付箋に記載された文字列について、新しい情報を得ることができ、さらにアイディアの抽出が容易となる。
 
【0043】
  また、支援情報生成部4Aは、関連度判定部4eを備えている。これにより、作業者は支援情報として、パネルに貼りつけられた付箋どうしの関連性を認識することができる。したがって、作業者は、抽出されたアイディアの整理を容易に行うことができる。
 
【0044】
  また、本実施形態に係るアイディア抽出支援システムAによれば、顔画像カメラ2及びマイク3をさらに備え、支援情報生成部4Aは、顔画像カメラ2及びマイク3からの情報にさらに基づいて支援情報を生成する。これにより、アイディア抽出支援システムAは、作業者の状態を把握した上で、支援情報を提供することが可能である。
 
【0045】
  また、支援情報生成部4Aは、照明7及びスピーカ8を制御する盛り上がり度判定部4fを備えている。これにより、作業者は、会話に合わせて適切に調節された環境でブレインストーミングを行うことができる。したがって、これによっても、新しいアイディアの抽出を支援することができる。
 
【0046】
  なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態においては、アイディア抽出支援システムAは、ネットワーク9と接続されているものとしたが、本発明はこれに限定されない。アイディア抽出支援システムAは、スタンドアローンのシステムとしてもよい。
 
【0047】
(2)上記実施形態においては、顔画像カメラ2及びマイク3を備えるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ブレインストーミングを作業者が1人で行う場合には、顔画像カメラ2及びマイク3を備えず、また、支援情報生成部4Aは、盛り上がり度判定部4fを備えないものとしてもよい。
 
【0048】
(3)さらに、上記実施形態においては、アイディア抽出支援システムAは、照明7及びスピーカ8を備えるものとしたが、本発明はこれに限定されない。アイディア抽出支援システムAは、照明7及びスピーカ8を備えず、盛り上がり度判定部4fは、プロジェクタ6に盛り上がり度を表示するものとしてもよい。
 
【0049】
(4)上記実施形態においては、関連情報生成部4dは、煮詰まり度の判定に基づいて関連情報をプロジェクタ6に表示させるものとしたが、本発明はこれに限定されない。関連情報生成部4dは、作業者の声による関連情報要求に基づいて、関連情報を提示するものとしてもよい。また、操作部を備え、作業者が関連情報要求を示す操作を行うことにより、関連情報生成部4dは、関連情報を提示するものとしてもよい。
 
【0050】
(5)上記実施形態では、情報捕捉手段として付箋カメラ1(撮像手段)を採用したが、本発明はこれに限定されない。例えば、付箋カメラ1(撮像手段)に代えて、あるいは付箋カメラ1(撮像手段)に加えて、作業者が発音した音声を取得するマイクを情報捕捉手段として採用してもよい。この場合には、マイクが捉えた作業者の音声に基づく音声認識処理によってテキストデータを取得することになる。
 
【0051】
(6)上記実施形態では、関連情報をプロジェクタ6に表示されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。関連情報は、音声によって作業者に提示されるものとしてもよい。
 
【0052】
(7)上記実施形態においては、演算部4は、関連度の高い付箋にマークを表示させるものとしたが、本発明はこれに限定されない。付箋同士の関連度の情報は、例えば色分けによる提示や、付箋同士を線で繋ぐなどの提示方法としてもよい。
 
【0053】
(8)上記実施形態においては、アイディア抽出支援システムAは、一例としてブレインストーミングを行う作業者に対して適用されるものとしたが本発明はこれに限定されない。アイディア抽出支援システムAは、一般的な会議において、新たなアイディアの抽出を支援するものとしてもよい。