特許第6706913号(P6706913)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6706913
(24)【登録日】2020年5月21日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】広告表示装置、及び広告表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20200601BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20200601BHJP
【FI】
   G06Q30/02 398
   G06F3/0484 120
【請求項の数】5
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-247769(P2015-247769)
(22)【出願日】2015年12月18日
(65)【公開番号】特開2017-111753(P2017-111753A)
(43)【公開日】2017年6月22日
【審査請求日】2018年11月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】塚本 翼
【審査官】 山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−357291(JP,A)
【文献】 特開2003−150844(JP,A)
【文献】 特開2012−138917(JP,A)
【文献】 特開2014−032567(JP,A)
【文献】 特開2012−073762(JP,A)
【文献】 中村 勇介,進化するバナー広告,日経ネットマーケティング,日本,日経BP社,2010年 1月25日,第28号,p.34−37
【文献】 小平麻美,木村壮哉,JavaScript Lab. ローテーションバナーを作成してみよう,Web Designing,日本,株式会社マイナビ,2014年 6月19日,第14巻 第7号,p.108-111
【文献】 複数の画像をスライドさせるカラーセルパネル,サイトのタイプ別につくる Webデザインテクニックブック,日本,株式会社エムディエヌコーポレーション,2012年12月 1日,初版,p.107-113
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を表示させる広告表示手段と、
前記広告の表示変更を指示する旨を示す広告変更画像を、ユーザーが選択可能な状態で前記広告と共に表示させる広告変更画像表示手段と、を備え、
前記広告変更画像は、表示した前記広告に対応する広告対象物が購入済みの対象物である旨を示す第一画像を含み、
前記広告表示手段は、前記第一画像が選択された場合に、先に表示した広告に対応する広告対象物に付随する他の広告対象物の前記広告を表示させる
ことを特徴とする広告表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の広告表示装置において、
第一広告に紐付けられ、予め表示順が設定された複数の第二広告を含む広告情報群を記録する広告群記録手段を備え、
前記広告表示手段は、前記広告変更画像が選択される毎に、前記広告情報群内の前記第二広告を前記表示順に従って送信する
ことを特徴とする広告表示装置。
【請求項3】
請求項1または請求項に記載の広告表示装置において、
前記広告を表示させる広告表示領域を有する第一コンテンツを表示させ、前記広告が選択された場合に、前記第一コンテンツから、前記広告に対応した第二コンテンツに表示を遷移させるコンテンツ表示手段を備え、
前記広告表示手段は、前記コンテンツ表示手段により前記第一コンテンツから前記第二コンテンツに表示が遷移され、再び前記第一コンテンツを表示させる場合に、前記広告表示領域に先に表示した広告とは異なる広告を表示させる
ことを特徴とする広告表示装置。
【請求項4】
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の広告表示装置において、
前記広告変更画像は、前記広告に興味が無いことを示す第二画像を、さらに、含み、
前記広告表示手段は、前記第二画像が選択された場合に、前記先に表示した広告に関連しない広告を表示させる
ことを特徴とする広告表示装置。
【請求項5】
コンピューターにより実行される広告表示方法であって、
前記コンピューターは、
表示部に、広告と、前記広告の表示変更を指示する旨を示す広告変更画像とを表示させる広告表示ステップと
ユーザーにより前記広告変更画像が選択された場合に、先に表示した広告とは異なる広告を表示させる広告変更ステップとを実施し、
前記広告表示ステップで表示される前記広告変更画像は、表示した前記広告に対応する広告対象物が購入済みの対象物である旨を示す第一画像を含み、
前記広告変更ステップは、前記第一画像が選択された場合に、先に表示した広告に対応する広告対象物に付随する他の広告対象物の前記広告を表示させる
ことを特徴とする広告表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告表示装置、及び広告表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォン等の情報端末のウエブ画面及びアプリケーションプログラムに表示される広告には、各種対応が知られている。例えば、このような情報処理装置として、予め定められた順序で画像(広告画像)を縦横に一覧表示させる情報処理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載の情報処理装置では、一覧表示された広告画像のいずれかに対して、ピンチアウト操作等の拡大操作が実行されると当該選択された広告画像が拡大されると共に、当該拡大された広告画像以降の広告画像が当該拡大された広告画像と重ならない位置に移動される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−153758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の情報処理装置(広告表示装置)では、一覧表示された広告画像のいずれかを拡大することはできるが、例えば、複数表示された広告画像のいずれもがユーザーに対して有益な広告でない場合、ユーザーはいずれの広告も選択しない可能性がある。このような場合、上記広告表示装置では、ユーザーは、自らに有益でない、すなわち、不要な広告画像を常に視認させられることとなる。例えば、ユーザーの嗜好等により広告を選択して配信する広告配信方法が知られているが、ユーザーにとって興味ある商品やサービスは、既にユーザーが購入済み(利用済み)である可能性も高く、当該購入済みの商品やサービスに対する広告は、ユーザーにとって不要な広告となる。
このように、必ずしもユーザーが必要としない広告画像(広告)が表示されるので、ユーザーが興味を抱く可能性が高い広告を表示させることができる広告表示装置が要望されていた。
【0006】
本発明は、ユーザーが興味を抱く可能性が高い広告を表示できる広告表示装置、及び広告表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の広告表示装置は、広告を表示する広告表示手段と、前記広告の表示変更を指示する旨を示す広告変更画像を、ユーザーが選択可能な状態で前記広告と共に表示させる広告変更画像表示手段と、を備え、前記広告表示手段は、前記広告変更画像が選択された場合に、先に表示した広告とは異なる広告を表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、広告表示装置は、広告と共に、広告の表示を変更する旨を示す広告変更画像を表示させ、広告変更画像が選択された場合に、先に表示された広告とは異なる広告を表示させる。このような構成では、広告変更画像がユーザーにより入力されると、先に表示された広告よりも興味を抱く可能性が高い広告が表示される。従って、本発明では、ユーザーが興味を抱く可能性が高い広告を表示でき、広告効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一実施形態に係る広告表示システムの概略を示すブロック図。
図2】第一実施形態に係る配信装置の概略構成を示すブロック図。
図3】第一実施形態に係る広告表示方法を示すフローチャート。
図4】第一実施形態に係る端末装置の表示部に表示される第一コンテンツの一例を示す図。
図5】第一実施形態に係る端末装置の表示部に表示される第一コンテンツの一例を示す図。
図6】第一実施形態に係る端末装置の表示部に表示される第二コンテンツの一例を示す図。
図7】本発明の第二実施形態に係る第二広告画像及びアイコンの表示例を示す図。
図8】第二実施形態に係る第二広告画像及びアイコンの表示例を示す図。
図9】第二実施形態に係る第二広告画像の表示例を示す図。
図10】本発明の第三実施形態に係る第一〜第三広告画像及びアイコンの表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[広告表示システムの概略]
図1は、本実施形態に係る広告表示システム1の概略構成を示す図である。
本実施形態の広告表示システム1は、図1に示すように、本発明の広告表示装置に相当する配信装置10及び複数の端末装置20(それぞれの端末装置をそれぞれ20A,20B,20Cとする。)を備える。配信装置10及び複数の端末装置20のそれぞれは、ネットワーク(例えばインターネット等のWAN(Wide Area Network))を介して通信可能に接続される。
なお、配信装置10及び端末装置20のそれぞれは、インターネット等のネットワークを介して接続されることとしたが、これに限らず、例えば、専用線を介して接続されてもよい。
【0011】
本実施形態の広告表示システム1は、配信装置10から広告を配信して端末装置20の表示部21に表示させるシステムである。この広告表示システム1では、配信装置10は、一番目に表示される第一広告と、当該第一広告上に表示される広告変更アイコン(広告変更画像)とを送信して、端末装置20の表示部21に表示させる。そして、端末装置20において、ユーザーの操作により広告変更アイコンが選択されると、配信装置10は、先に表示した広告(第一広告)と異なる広告(第二広告)を端末装置20に送信し、第一広告に代えて第二広告を表示させる。
なお、以下では、一例として、上記態様についての詳細を説明する。
【0012】
[配信装置の構成]
図2は、配信装置10の概略構成を示すブロック図である。
配信装置10は、コンピューターにより構成され、図2に示すように、通信部11、記憶部12及び制御部13等を含んで構成されている。
通信部11は、例えば、LAN等を介して複数の端末装置20が接続されるネットワークに接続されており、当該複数の端末装置20と通信する。
記憶部12は、例えばメモリ、ハードディスク等により構成されたデータ記録装置である。この記憶部12には、配信装置10を制御するための各種プログラムや各種データが記憶されている。なお、各種データとして、例えば、端末装置20に送信する広告に関する広告情報や、端末装置20に送信するコンテンツ(本発明の第一コンテンツ)、ユーザー情報等を記憶する。
【0013】
ここで、広告情報は、端末装置20の表示部21にて表示させる広告、当該広告を識別するための広告ID、当該広告の配信先ユーザーの属性(年齢層や性別、居所や嗜好性等)である配信属性、当該広告のジャンル、当該広告に関連する他の広告に関する関連広告情報(例えば関連する広告の広告ID)、当該広告を紹介するコンテンツ(本発明の第二コンテンツ)への遷移情報(リンク情報)等が関連付けられて記憶される。
また、ユーザー情報は、ユーザーを識別するユーザーID、ユーザーのネット上の行動履歴(例えば、所定のコンテンツへのアクセスログや、検索ログ、商品の購入ログ等)、ユーザー特性(例えば、性別、年齢層、居所、嗜好性等)を含む。ユーザー情報としては、例えば予め端末装置20から送信されることで取得される情報であってもよく、ユーザーのネット上の行動履歴(例えば、所定コンテンツへのアクセスログや、検索ログ等)に基づいて推定されるものであってもよい。
【0014】
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路、RAM(Random Access Memory)等の記憶回路により構成され、記憶部12等に記憶されているプログラム(ソフトウェア)を読み込んでRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。そして、制御部13は、上記各種処理を実行することで、図2に示すように、コンテンツ送信手段130、広告送信手段131、アイコン送信手段134、要求情報取得手段135及び遷移情報送信手段136等として機能する。
【0015】
コンテンツ送信手段130は、端末装置20からコンテンツ送信要求を取得すると、広告表示領域を含むコンテンツ(第一コンテンツ)を送信して、端末装置20の表示部21に表示させる。つまり、コンテンツ送信手段130は、本発明のコンテンツ表示手段としても機能する。
広告送信手段131は、第一広告送信手段132、及び第二広告送信手段133として機能し、端末装置20に広告を送信して表示部21にて表示させる。つまり、広告送信手段131は、本発明の広告表示手段として機能する。
第一広告送信手段132は、端末装置20に第一広告を送信して表示部21に表示させる。具体的には、第一広告送信手段132は、広告配信対象の各端末装置20A,20B,20Cのそれぞれのユーザー特性(例えば性別や年齢層、居所や嗜好性等)に基づいて、記憶部12に記憶されている複数の広告情報から広告情報を抽出し、抽出した広告情報に含まれる広告を第一広告として端末装置20に送信して表示部21にて表示させる。
【0016】
第二広告送信手段133は、要求情報取得手段135により要求情報が取得された際に、第二広告を端末装置20に送信して表示部21に表示させる。具体的には、第二広告送信手段133は、第一広告に対応する広告情報から関連広告情報を読み出し、関連広告情報に基づいて広告情報を抽出する。そして、第二広告送信手段133は、抽出された広告情報から、例えばユーザー特性に基づいて広告情報を更に抽出し、抽出された広告情報の広告を第二広告として端末装置20に送信して表示部21にて表示させる。
【0017】
アイコン送信手段134は、本発明の広告変更画像表示手段として機能し、広告表示画像である広告変更アイコンを端末装置20に送信して表示部21にて表示させる。この広告変更アイコンは、表示されている広告を他の広告に変更する旨の画像であり、ユーザーにより選択可能な状態で送信される。端末装置20の表示部21に表示された広告変更アイコンが選択されると、端末装置20から広告の変更を要求する要求情報を送信される。このような広告変更アイコンとしては、例えば、「次の広告へ」等のテキストメッセージが表示されたアイコン画像を例示できる。なお、本実施形態では、広告変更アイコンは、予め記憶部12に記憶されている。
【0018】
要求情報取得手段135は、端末装置20から要求情報を取得する。要求情報は、端末装置20において、表示部21に表示された広告変更アイコンがユーザー操作により選択された際に、当該端末装置20から送信される情報であり、広告の変更を要求する旨の情報となる。
【0019】
遷移情報送信手段136は、端末装置20から送信される広告選択情報に基づいて、広告に対応するランディングページ(本発明の第二コンテンツ)に遷移させる遷移情報を送信する。
【0020】
[端末装置の構成]
端末装置20は、コンピューターであり、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末等を例示できる。この端末装置20は、本発明の広告表示装置であり、図1に示すように、例えば、表示部21と、入力操作部22と、通信部23と、記憶部24と、制御部25と、を備えている。
表示部21は、例えば液晶ディスプレイ等により構成され、制御部25の制御の下、所定の画像(第一広告等の広告画像)を表示させる。
入力操作部22は、ユーザーの操作による操作信号を制御部25に出力する。入力操作部としては、例えば、表示部21と一体に設けられたタッチパネルや、キーボード、マウス等の入力装置等を例示できる。
通信部23は、ネットワーク上の所定の装置と通信する。
記憶部24は、例えばメモリ、ハードディスク等のデータ記録装置により構成され、各種データや各種プログラムを記憶する。
制御部25は、CPU等により構成され記憶部24に記憶されたプログラムを読み込み実行することで、図1に示すように、情報取得手段251、入力情報送信手段252、及び表示制御手段253として機能する。
【0021】
情報取得手段251は、本発明の広告取得手段としても機能し、配信装置10から送信された各種情報(コンテンツ、遷移情報、第一広告、第二広告、広告変更アイコン等)を取得し、記憶部24に記憶する。
入力情報送信手段252は、端末装置20の入力操作部22を介して入力された各種情報を配信装置10に送信する。例えば、入力情報送信手段252は、入力操作部22からコンテンツの送信を要求する旨の操作信号が入力されると、コンテンツ送信要求を配信装置10に送信する。また、入力情報送信手段252は、入力操作部22の操作によって表示部21に表示された広告変更アイコンが選択されると、広告の変更を要求する要求情報を、配信装置10に送信する。また、入力情報送信手段252は、入力操作部22の操作によって表示部21に表示された広告が選択されると、当該広告を紹介するコンテンツの配信を要求する広告選択情報を配信装置10に送信する。
【0022】
表示制御手段253は、各種画像を表示部21に表示させる。この表示制御手段253は、表示部21にコンテンツを表示させ、コンテンツに含まれる所定の広告表示領域に広告を表示させ、広告変更アイコンを当該広告の近傍、若しくは広告に重畳させて表示させる。また、表示制御手段253は、配信装置10から新たな広告(第二広告)が配信されると、先に広告表示領域に表示された広告(第一広告)を配信された第二広告に変更して表示させる。更に、表示制御手段253は、配信装置10から遷移情報が送信されると、遷移情報に基づいて広告のランディングページをネットワーク上の所定の広告主サーバ装置(図示略)から取得して表示させる。
【0023】
[広告表示方法]
次に上述した広告表示システム1において実行される広告表示方法について、図面に基づいて説明する。
図3は、本実施形態に係る広告表示方法を示すフローチャートである。
本実施形態の広告表示システム1では、端末装置20は、ユーザーによる入力操作部22の操作に基づいて、配信装置10にコンテンツ要求情報を送信する(ステップS21)。具体的には、例えばブラウザ等の専用アプリケーションにおいて、入力操作部22の操作により配信装置10が公開するコンテンツ(例えば、検索サイト等)にアクセスするURLが入力されると、当該入力されたURLに基づいて配信装置10にアクセスして、ユーザーIDと共にコンテンツ送信要求情報を送信する。
【0024】
配信装置10のコンテンツ送信手段130は、端末装置20からコンテンツ送信要求情報及びユーザーIDを取得すると(ステップS11)、記憶部12に記憶されたコンテンツを端末装置20に送信する(ステップS12)。ここで、コンテンツ送信手段130は、後述のステップS23にて、端末装置20の表示部21にコンテンツが表示されるように、コンテンツと共に、当該コンテンツの表示指令を送信する。すなわち、コンテンツ送信手段130は、コンテンツを送信して表示部21にて表示させるものであり、本発明におけるコンテンツ表示手段に相当する。なお、このコンテンツには、上述したように、広告表示領域が含まれる。
【0025】
また、配信装置10の第一広告送信手段132は、記憶部12に記憶されている広告情報から広告(第一広告)を抽出して、端末装置20に送信する(ステップS13)。具体的には、第一広告送信手段132は、記憶部12に記憶されているユーザー情報から、ステップS11にて取得されたユーザーIDに対応したユーザー情報を読み出し、当該ユーザー情報のユーザー特性を読み出す。そして、第一広告送信手段132は、記憶部12に記憶されている複数の広告情報から、ユーザー特性と一致、又は一部が略一致する配信属性の広告情報を抽出する。
ここで、ステップS12にて送信するコンテンツに含まれる広告表示領域が複数ある場合は、当該広告表示領域の数と同数だけ広告情報を抽出する。また、抽出された広告情報の数が、広告表示領域の数よりも大きい場合は、予め設定された条件に基づいて、広告情報をランク付けして上位所定個を抽出してもよい。この条件としては、例えば、広告主からの課金情報に基づいて課金額が多い順としてもよく、広告配信数が少ない順又は多い順としてもよい。また、広告情報のランク付けを行わず、ランダムに抽出されるものであってもよい。この後、第一広告送信手段132は、抽出された広告情報の広告を第一広告として、端末装置20に送信する。
ここで、第一広告送信手段132は、後述のステップS23にて、端末装置20の表示部21に第一広告が表示されるように、第一広告と共に、当該第一広告の表示指令を送信する。すなわち、第一広告送信手段132を含む広告送信手段131は、広告を送信して表示部21にて表示させるものであり、本発明における広告表示手段に相当する。
【0026】
更に、配信装置10のアイコン送信手段134は、広告変更アイコンを端末装置20に送信する(ステップS14)。ここで、アイコン送信手段134は、後述のステップS23にて、端末装置20の表示部21に広告変更アイコンが表示されるように、広告変更アイコンと共に、当該広告変更アイコンの表示指令を送信する。すなわち、アイコン送信手段134は、広告変更アイコンを送信して表示部21にて表示させるものであり、本発明における広告変更画像表示手段に相当する。
なお、ステップS12〜ステップS14の処理はその順番は特に限定されず、例えば、ステップS13及びステップS14の後にステップS11を実施してもよく、ステップS12〜ステップS14の処理を同時に実施(コンテンツ、第一広告、広告変更アイコンを同時に送信)してもよい。
【0027】
図4は、端末装置20の表示部21に表示されるコンテンツC1(第一コンテンツ)の一例を示す図である。
端末装置20は、情報取得手段251により、ステップS12〜ステップS14にて送信された各種情報(コンテンツ、第一広告、及び広告変更アイコン)が取得されると(ステップS22)、表示制御手段253により、図4に示すようなコンテンツC1を表示部21に表示させる。つまり、表示部21に対してコンテンツC1を表示させ、コンテンツC1に含まれる広告表示領域Arに対して第一広告P1及び広告変更アイコンM1を表示させる(ステップS23)。
例えば、端末装置20の画像表示領域には、第一広告P1として当該広告対象である商品画像として「掃除機」の画像が表示される他、図示を省略するが商品の詳細情報(製造メーカー、年式、型番、送料の有無等)が表示される。また、第一広告P1上には、広告変更アイコンM1が表示され、当該広告変更アイコンM1には、例えば、「次の広告へ」等のメッセージが表示される。このため、ユーザーは、第一広告P1に表示された商品の広告表示が不要であれば、入力操作部22を操作して当該広告変更アイコンM1を選択することで、第一広告P1が表示されなくなることを容易に推測できる。
【0028】
そして、入力情報送信手段252は、端末装置20において、ユーザーの入力操作部22の操作により、広告変更アイコンM1が選択(例えばマウスによるクリックや、タッチパネルのタップ等)されたか否かを判定する(ステップS24)。
ステップS24にてYesと判定された場合、入力情報送信手段252は、広告の変更を要求する要求情報を生成して配信装置10に送信する(ステップS25)。
【0029】
一方、ステップS24にてNoと判定された場合、入力情報送信手段252は、端末装置20において、ユーザーの入力操作部22の操作により、第一広告P1が選択されたか否かを判定する(ステップS26)。
ステップS26にてNoと判定された場合、端末装置20は、ステップS23の処理に戻し、コンテンツの表示を継続させる。
一方、ステップS26にてYesと判定された場合、入力情報送信手段252は、当該第一広告P1を紹介するコンテンツ(ランディングページ)の配信を要求する広告選択情報を配信装置10に送信する(ステップS27)。
【0030】
一方、配信装置10では、端末装置20から送信された応答情報(要求情報又は広告選択情報)を受信し(ステップS15)、要求情報取得手段135は、ステップS15により受信された応答情報が要求情報であるかを判定する(ステップS16)。このステップS16にてYesと判定された場合、第二広告送信手段133は、第二広告を端末装置20に送信する(ステップS17)。
具体的には、第二広告送信手段133は、ステップS13にて送信した第一広告に対応する広告情報から関連広告情報を読み出し、関連広告情報に基づいて広告情報を抽出する。そして、第二広告送信手段133は、抽出された広告情報から、例えばユーザー特性に基づいて広告情報を更に抽出し、抽出された広告情報の広告を第二広告として送信する。なお、2回目以降の第二広告の抽出では、ステップS17にて、既に抽出された広告情報は除外する。
【0031】
図5は、端末装置20の表示部21に表示されるコンテンツC1(第一コンテンツ)の一例を示す図である。
端末装置20の情報取得手段251は、配信装置10から送信された第二広告を取得すると(ステップS28)、表示制御手段253は、図5に示すように、コンテンツC1における広告表示領域Arに表示された第一広告P1を第二広告P2に変更する(ステップS29)。つまり、広告変更アイコンM1の選択により、先に表示された広告が、当該広告とは異なる広告に変更される。例えば、端末装置20の画像表示領域には、第二広告P2として当該広告対象である商品画像として「洗濯機」の画像が表示される他、図示を省略するが商品の詳細情報が表示される。また、第二広告P2上には、第一広告P1と同様に、広告変更アイコンM1が表示される。
そして、端末装置20は、ステップS23の処理に戻し、広告表示領域Arに表示される広告が更新されたコンテンツの表示を継続する。
【0032】
また、配信装置10は、上記ステップS16にて要求情報取得手段135によりNoと判定された場合、遷移情報送信手段136は、端末装置20から送信された応答情報が広告選択情報であるか否かを判定する(ステップS18)。このステップS18にてNoと判定された場合、配信装置10は、ステップS15の処理に戻る。
一方、ステップS18の処理にてYesと判定された場合、遷移情報送信手段136は、端末装置20から送信される広告選択情報に基づいて、端末装置20において選択された広告に対応するランディングページ(本発明の第二コンテンツ)に遷移させる遷移情報を送信する。
【0033】
図6は、端末装置20の表示部21に表示されるコンテンツC2(ランディングページ)の一例を示す図である。
端末装置20の情報取得手段251は、配信装置10から送信された遷移情報を受信すると(ステップS30)、遷移情報に基づいて、広告に対応するコンテンツC2を取得する。コンテンツC2の取得先としては、配信装置10であってもよく、広告主が管理する広告主サーバ装置等のネットワーク上の他の装置であってもよい。
そして、表示制御手段253は、図6に示すような選択された広告に対応するコンテンツC2を表示部21に表示させる。
例えば、端末装置20の表示部21には、コンテンツC2として広告対象である商品画像として「掃除機」の画像及び「価格」が表示される他、図示を省略するが商品の詳細情報(製造メーカー、年式、型番、送料の有無等)が表示される。また、コンテンツC2には、購入アイコンK1が表示され、当該購入アイコンK1には、例えば、「購入」等のメッセージが表示される。このため、ユーザーは、第一広告P1を入力することで、当該第一広告P1の広告対象である「掃除機」の販売ページ(コンテンツC2)を視認でき、購入アイコンK1を入力することで、容易に第一広告P1に表示された商品を購入できる。
【0034】
なお、本実施形態では、ステップS29の広告変更処理が実行された後に、ステップS23の処理に戻し、ステップS23以降の処理が実行されるため、例えば、第二広告P2に表示された商品の広告表示が不要であれば、当該広告変更アイコンM1を入力すると、次の広告画像(例えば、電動おそうじロボ等の画像を含む広告画像)が表示される。これにより、ユーザーは、第一広告P1に関連する広告画像を連続して視認できることとなる。
【0035】
[第一実施形態の作用効果]
本実施形態に係る広告表示システム1は、配信装置10は、第一広告P1と共に、広告の表示を変更する旨を示す広告変更アイコンM1を端末装置20に送信し、当該端末装置20から広告の変更を要求する要求情報を取得すると、第一広告P1とは異なる第二広告P2を送信する。このため、端末装置20においては、第一広告P1と共に、当該広告変更アイコンM1が表示され、当該広告変更アイコンM1が選択されると、第一広告P1とは異なる第二広告P2が表示される。
このような構成では、広告変更アイコンM1がユーザーにより選択されると、第一広告P1よりも興味を抱く可能性が高い第二広告P2が表示され、広告効果を高めることができる。
また、本実施形態では、ユーザーが広告の変更を要求した第一広告P1に代えて、第二広告P2が表示されるので、ユーザーが広告の変更を要求した第一広告P1がコンテンツC1の広告表示領域Arに表示され続ける場合に比べて、ユーザーが不快感を抱く可能性を低減できる。
【0036】
本実施形態では、第二広告P2は、第一広告P1に関連する広告である。具体的に、本実施形態にて例示した広告では、第一広告P1は「掃除機」に関する広告であり、第二広告P2は「洗濯機」に関する広告であり、同一のジャンル(例えば掃除)に関する家庭用電気製品となる。第一広告P1は、ユーザー特性に応じて選択される広告であって、当該第一広告P1に対してユーザーが興味を持っていなかったとしても、関連する第二広告P2に対して興味を示す可能性が高い。よって、第一広告P1と関連がない第二広告P2を表示させる場合に比べて、ユーザーは、広告画像の関連性を予想しつつ、次の広告に期待する可能性が高まる。従って、ユーザーが興味を抱く可能性が高い広告を連続して表示できるので、広告効果をより高めることができる。
【0037】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態の広告表示システムは、上記広告表示システム1の広告表示方法と一部構成が異なる。具体的に、本実施形態では、アイコン送信手段134により広告変更画像であるアイコンが複数送信される点で、上記広告表示システム1と異なる。詳述すると、アイコン送信手段134は、第一広告変更アイコン、第二広告変更アイコン及び第三広告変更アイコンを端末装置20に送信する。また、端末装置20は、これら第一〜第三広告変更アイコンを表示部21に表示させ、ユーザー操作によりこれらのいずれかが選択されると、当該選択された広告変更アイコンに応じた要求情報を送信する。そして、配信装置10の第二広告送信手段133は、要求情報に基づいて、選択する第二広告を適宜変更して送信する。
なお、以下では、一例として、上記態様についての詳細を説明し、上記第一実施形態と同様の構成については、同符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
【0038】
具体的には、本実施形態では、広告情報の関連広告情報として、例えば広告のジャンルが同一である第一関連広告情報と、広告対象物に付随する第二広告対象物である付随品(例えば、第一広告の第一広告対象物の消耗品等)の第二関連広告情報とを含む。
【0039】
図7は、本実施形態の端末装置20の表示部21に表示されるコンテンツC1(第一コンテンツ)の一例を示す図である。
本実施形態におけるアイコン送信手段134は、図3のステップS14において、図7に示すような第一広告変更アイコンM2、第二広告変更アイコンM3及び第三広告変更アイコンM4を端末装置20に送信する。
ここで、第一広告変更アイコンM2としては、第一広告に表示された商品を購入済であることを示す、例えば「購入済」とのメッセージが表示されるアイコンを例示できる。なお、この第一広告変更アイコンM2は、本発明の第一広告対象物に対するユーザーの所定の行動を示す第一画像に相当する。
第二広告変更アイコンM3としては、ユーザーが第一広告に表示された商品に興味が無いことを示す、例えば「興味なし」とのメッセージが表示されたアイコン画像を例示できる。この第二広告変更アイコンM3は、本発明の広告に興味が無いことを示す第二画像に相当する。
また、第三広告変更アイコンM4としては、ユーザーが第一広告に表示された商品を今後必要とするが現在は必要としないことを示す、例えば「今はいらない」とのメッセージが表示されたアイコンを例示できる。
【0040】
そして、第二広告送信手段133は、要求情報取得手段135により取得された要求情報のそれぞれに応じて第二広告を選択し、当該選択した第二広告を端末装置20に送信する。
つまり、図3におけるステップS24により、第一広告変更アイコンM2、第二広告変更アイコンM3、及び第三広告変更アイコンM4のいずれかが選択されると、ステップS25において、選択されたアイコンに対応した要求情報が端末装置20から配信装置10に送信される。
例えば、第一広告変更アイコンM2が選択された場合は、第一広告の広告対象物(第一広告対象物)に付随する付随品(第二広告対象物)の広告を要求する旨の要求情報が端末装置20から送信される。
【0041】
図8は、本実施形態において、第一広告変更アイコンM2が選択された後に表示されるコンテンツC1の一例を示す図である。
この場合、第二広告送信手段133は、第二関連広告情報に基づいて、第一広告の第一広告対象物に付随する付随品(例えば、第一広告の第一広告対象物の消耗品等)に関する広告情報を抽出し、その広告情報の広告を第二広告として選択し、端末装置20に送信する。
これにより、図7に示すような第一広告P3(例えばミキサーの広告)に対して、図8に示すような付随品の第二広告P4(例えばミキサーの替刃の広告)が表示される。
【0042】
なお、第一広告対象に付随する第二広告対象としては、上記のようは消耗品等の商品に限定されない。
図9は、本実施形態において、第一広告変更アイコンM2が選択された後に表示されるコンテンツC1の他の一例を示す図である。
すなわち、第一広告対象物に関する各種付随情報を第二広告対象物とした第二広告が選択されてもよい。この場合、図7に示すような第一広告P3(例えばミキサーの広告)に対して、図9に示すような付随情報の第二広告P4(例えばミキサーを用いた料理レシピ)が表示される。
更には、各種付随情報としては、第一広告対象物に関するアプリケーションを紹介する紹介情報等であってもよく、例えば第一広告P3がミキサーである場合に、ミキサーを使用した料理レシピを紹介可能なアプリケーションの第二広告P4が表示される等であってもよい。
【0043】
また、端末装置20において、第二広告変更アイコンM3が選択された場合は、ステップS25により、先に表示された広告(例えば第一広告)と関連しない広告を要求する旨の要求情報が端末装置20から送信される。
この場合、第二広告送信手段133は、第一広告送信手段132と同様、ユーザー特性及び配信属性に基づいた広告情報を抽出し、その広告情報の広告を第二広告として送信する。この際、既に送信した広告に関しては、例えば、広告IDを配信対象外リストに記録しておき、配信されない様にする。すなわち、第二広告送信手段133は、配信対象外リストに記録された広告IDの広告の配信は行わない。
【0044】
更に、端末装置20において、第三広告変更アイコンM4が選択された場合は、ステップS25により、第一実施形態と同様の要求情報、つまり、第一広告に関連する広告を要求する旨の要求情報が端末装置20から送信される。
この場合、第二広告送信手段133は、第一実施形態と同様、第一広告に関連する第二広告を抽出して端末装置20に送信する。つまり、第二広告送信手段133は、第一関連広告情報に基づいて、第二広告を選択する。
なお、その他の構成及び広告表示方法については、上記第一実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0045】
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態に係る広告表示システムでは、第一実施形態に係る広告表示システムと同様の作用効果を奏する他、以下の作用効果を奏する。
本実施形態に係る広告表示システムの配信装置10は、端末装置20に対して、第一広告と共に、購入済みである旨の第一広告変更アイコンM2を送信し、ユーザー操作によって第一広告変更アイコンM2が選択されて、当該第一広告変更アイコンM2に対応した要求情報を取得した際に、第二広告送信手段133は、第一広告の第一広告対象物(例えばミキサー)に付随する第二広告対象物(例えばミキサーの替刃や、ミキサーを用いたレシピ情報、レシピ情報を案内するアプリケーションの紹介情報等)に対する第二広告を端末装置20に送信する。
これによれば、第一広告変更アイコンM2が第一広告P3と共に送信され、表示部21に表示されるので、当該第一広告変更アイコンM2が選択された場合に、ユーザーが第一広告に対応する第一広告対象物を購入済みである旨を容易に判定することができる。また、ユーザーが興味を持つ第一広告の広告対象物が購入済みである場合に、その付随品に関する第二広告が広告表示領域Arに表示されることになり、ユーザーが興味を抱く可能性が高い広告を表示でき、広告効果を高めることができる。
【0046】
更に、本実施形態では、アイコン送信手段134は、第一広告P3に表示された商品に興味が無いことを示す第二広告変更アイコンM3を送信する。そして、端末装置20により第二広告変更アイコンM3が選択されると、配信装置10の要求情報取得手段135により、これに対応する要求情報が取得されると、第二広告送信手段133は、第一広告P3に表示された第一広告対象物とは関連性の無い広告情報を選択してその広告を第二広告として端末装置20に送信する。
従って、ユーザーの興味が無いジャンルの広告に代えて、ユーザー特性及び配信属性に応じた他のジャンルの広告が表示さえることになるので、例えば興味のない広告が広告表示領域Arに表示され続ける場合に比べて、ユーザーが興味を抱く可能性が高い広告を配信することができ、広告効果を高めることができる。
【0047】
本実施形態によれば、第一広告変更アイコンM2、第二広告変更アイコンM3及び第三広告変更アイコンM4のいずれかをユーザーが選択することができ、いずれのアイコン画像を入力した場合であっても、ユーザーが興味を抱く可能性が高い広告を配信することができるので、第一実施形態の広告表示システム1に比べて、広告効果をより一層高めることができる。
【0048】
[第三実施形態]
本実施形態の広告表示システムは、上記第一実施形態に係る広告表示システム1と一部構成及び広告表示方法が異なる。具体的に、本実施形態の配信装置10では、ユーザーにより広告表示領域Arに表示された広告が選択され、広告選択情報を受信して遷移情報を送信すると、次にコンテンツC1を表示させる際に、広告表示領域Arに組み込む広告を関連する広告(第二広告)に変更する。
【0049】
図10は、本実施形態のコンテンツC1に表示される広告の変化の一例を示す図である。
具体的には、本実施形態では、図3に示すステップS19で、遷移情報送信手段136により遷移情報が端末装置20に送信されると、第二広告送信手段133は、第二広告を選択して、端末装置20に送信する。
これにより、端末装置20は、ステップS30及びステップS31の処理を実施して、表示制御手段253は、遷移情報に基づいて、コンテンツC1から、コンテンツC2(ランディングページ)に表示を遷移させる。一方、端末装置20は、遷移情報と共に第二広告を取得しているため、図10(A)や図10(B)に示すように、コンテンツC1における広告表示領域Arに表示させる広告を第一広告P6から第二広告P7に変更する。
【0050】
つまり、コンテンツC1は、キャッシュ等に保持されており、表示制御手段253は、例えばユーザーによる入力操作部22の操作によって、コンテンツC1に戻る旨の操作要求を受け付けた場合に、再び保持されたコンテンツC1を表示部21に表示させる。この際、表示制御手段253は、図10(B)のように、情報取得手段251と共に取得した第二広告P7をコンテンツC1の広告表示領域Arに表示させる。
また、端末装置20において、第二広告P7が選択されると、配信装置10から端末装置20に第二広告P7に対するランディングページの遷移情報が送信される。この場合も、第二広告送信手段133は、新たな第二広告P8を端末装置20に送信する。これにより、再びコンテンツC1を表示させる際に、図10(C)に示すように、広告表示領域Arに第二広告P8が表示される。
【0051】
なお、本実施形態では、遷移情報と同時に送信される第二広告P7,P8がコンテンツC1の広告表示領域Arに表示される例を示すが、例えば、遷移したランディングページ上に、第二広告P7,P8を表示させてもよい。この場合、ランディングページに広告表示領域が存在する場合に、当該領域に表示させる。また、広告表示領域がない場合では、ランディングページにおける空白スペースを検出し、当該空白スペースに第二広告P7,P8を重畳させて表示させてもよい。また、第二広告P7,P8をポップアップ表示させる等してもよい。
【0052】
[第三実施形態の作用効果]
本実施形態に係る広告表示システムでは、遷移情報送信手段136により遷移情報が送信されると、第二広告送信手段133は、第二広告を端末装置20に送信する。
これにより、端末装置20の表示部21に遷移情報に基づいたランディングページが表示された後に、再びコンテンツC1を表示させた際に、広告表示領域Arに表示された広告が先に表示されていた広告(例えば第一広告)から、関連する第二広告に更新される。よって、ユーザーが例えば広告変更アイコンを選択する等しなくても、ユーザーにとって不要な広告を、ユーザーにとって有益な広告に変更することができる。すなわち、広告効果と、ユーザー利便性との双方の向上を図ることができる。
【0053】
[実施形態の変形]
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
[変形例1]
上記各実施形態において、第二広告送信手段133は、第一広告に関連する第二広告を選択する際に、予め設定された所定の順番で第二広告を選択して送信してもよい。
この場合、記憶部12に、第一広告に紐付けられ、予め表示順が設定された複数の第二広告を含む広告情報群を記録する。具体的には、例えば、広告情報の関連広告情報(広告情報群)として、第一広告に関連する複数の広告の広告IDと、その表示順と、広告の配信を行ったか否かを示すフラグ情報とを記録する。
【0054】
そして、第二広告送信手段133は、要求情報取得手段135により要求情報を取得する毎に、関連広告情報に記載された広告IDを表示順に従って取得し、取得した広告IDに対応する広告情報の広告を第二広告として送信する。そして、端末装置20の表示部21に、コンテンツC1と共に第二広告が表示され、当該第二広告と共に表示された広告変更アイコンM1が選択される等により、要求情報が送信されると、第二広告送信手段133は、第一広告の広告情報における関連広告情報に記録されている、当該第二広告に対するフラグ情報として、広告配信済みを示す情報を記録し、表示順に従って次の第二広告を選択して送信する。
【0055】
ところで、上記例において、フラグ情報をユーザー毎に管理する必要があり、広告情報にフラグ情報を設ける場合、各広告情報のデータ量が増大してしまう。よって、ユーザー情報に、第一広告送信手段132により選択された第一広告の広告IDと、第二広告送信手段133により選択された第二広告の広告IDとの組み合わせを、配信済み広告情報として記録してもよい。
【0056】
このような構成により、ユーザーにより、広告変更アイコンM1が連続して選択されることで、第一広告P6に関連する広告を順次切り替えて表示させることができる。この際、表示される広告の表示順が同じとなるので、例えば、ユーザーが関連する広告を一通り確認した後に最も興味がある広告を表示させた場合等において、容易に目的の広告を表示させることが可能となる。例えば、10個の関連する広告のうち、3番目の広告が最も興味がある場合、ユーザーは、広告が表示された順を記憶することで、容易に目的の広告を表示させることができる。また、広告を切り替える度に、当該広告に付された表示順を広告に重畳させて表示させてもよい。例えば、第一広告に対して「1」を示す画像を重畳させ、次に表示される第二広告に対して「2」を示す画像を重畳させ、以降、第二広告を表示させる毎に表示させる番号を1ずつ加算する。この場合、ユーザーは、より容易に目的の広告を表示させることが可能となる。
【0057】
また、広告主は、これら第一広告、第二広告及び第三広告を1つの広告形態として用いることができる。例えば、広告主がホテルオーナーである場合等では、図10に示すように、ホテルの予約に関する広告を第一広告とし、以降に表示される第二広告を、ホテルに設けられた店舗の広告や、広告主が経営する他の施設の広告等とすることもできる。この場合、第一広告のみ単体で広告をユーザーに提供する場合に比べて、より多くの情報を伝えることができる。また、広告主が予め設定した順序にて広告画像を端末装置20に表示できるので、より広告に工夫を凝らすこともでき、ひいては、ユーザーが興味を抱く可能性を極めて高くできる。
【0058】
[変形例2]
上記第一実施形態では、第一広告送信手段132は、ユーザー特性及び配信属性に基づいて、第一広告を選択する例を示したが、これに限定されない。例えば、上述したように、ユーザー情報として、先に送信した第一広告の広告IDと、第二広告の広告IDとを記録しておく。そして、次に、端末装置20からコンテンツ要求情報を取得した際に、第一広告送信手段132は、記憶部12に記憶しておいた第二広告を端末装置20に送信する。この場合、不要と判定された第一広告が何度も表示される不都合が抑制される。この際、端末装置20から要求情報が送信されると、ユーザー情報に記憶された第一広告を読み出し、当該第一広告の広告情報の関連広告情報から新たな第二広告を取得してもよく、第二広告に対する広告情報の関連広告情報から新たな第二広告を取得してもよい。
【0059】
[変形例3]
上記各実施形態では、アイコン送信手段134は、予め記憶部12に記憶されている広告変更アイコンを送信することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、アイコン送信手段134が各種広告に応じた広告変更アイコンを生成し、当該生成した広告変更アイコンを送信するようにしてもよい。例えば、アイコン送信手段134は、広告送信手段131により選択された広告の広告情報に基づいて、広告変更アイコンを生成する。例えば、広告のジャンルに飲食物である旨が記録されている場合に、「飲食済み」とのメッセージを重畳させた広告変更アイコンを生成する。これにより、広告に応じた広告変更アイコンを表示させることが可能となり、ユーザーが広告変更アイコンの意味を容易に識別することが可能となり、ユーザーの利便性向上を図れる。特に、第二実施形態のような第一広告変更アイコンM2のように、広告対象物に対するユーザーの所定の行動を示す第一画像を生成する場合に有効となる。
【0060】
[変形例4]
上記第二実施形態では、第一広告P3としてミキサーの広告画像を表示し、第二広告P4として、ミキサーの替刃の広告画像を表示することとした。しかしながら、本発明は、このような商品に関する広告に限定されない。例えば、ホテルの予約等の各種サービスに関する広告等であってもよく、どのような態様であってもよい。
【0061】
[変形例5]
上記第二実施形態では、ユーザー操作によって第一広告変更アイコンM2が選択された際に、ユーザーにより広告対象物が購入されたとして、第二広告送信手段133は、付随品の広告を第二広告として送信する例を示したが、これに限定されない。例えば、第二広告送信手段133は、ユーザー情報として記録されている購入ログ等に基づいて、ユーザーの広告対象物に行動を判定して、第二広告を選択してもよい。
例えば、購入ログに基づいて、第一広告に対する商品が購入済みである場合、第二広告送信手段133は、第一広告の商品に付随する付随品(消耗品等)を第二広告として選択する。一方、第一広告に対する商品の購入ログがない場合では、第二広告送信手段133は、第一実施形態と同様、第一広告と関連し、かつユーザー特性及び配信属性に基づいた第二広告を配信する。このような場合でも、ユーザーに対して有益な第二広告を送信できる可能性が高くなり、広告効果の向上を図れる。
【0062】
[変形例6]
上記各実施形態では、ブラウザ等により閲覧されるコンテンツC1の広告表示領域Arに広告を表示させる例を示すが、これに限定されない。例えば、スマートフォン等において起動されたアプリケーション(例えばゲーム等)が、所定の広告表示領域内に広告を表示させる機能を有する場合、当該広告表示領域に対して広告と共に、広告変更アイコンを表示させる等してもよい。
【0063】
[変形例7]
上記各実施形態では、第二広告送信手段133は、第一広告送信手段132により選択された第一広告を基準とし、この第一広告に関連する第二広告、第一広告の広告対象物に付随する広告対象物の第二広告等を選択して送信する例を示したが、これに限定されない。
本発明においては、先に表示された広告とは異なる広告が表示されればよい。例えば第二広告送信手段133により第二広告が送信された後、次に広告変更アイコンが選択された場合に、第二広告送信手段133は、先に表示している第二広告の広告情報の関連広告情報に基づいて、新たな第二広告を選択して送信してもよい。この場合、例えば広告変更アイコンが2回以降選択された際に、第一広告とは関連しない第二広告が表示される場合もあるが、先に表示された第二広告に関連する広告であるため、ユーザーにとって興味がない広告となる可能性が低く、広告効果の向上を期待できる。
【0064】
[変形例8]
上記実施形態では、配信装置10が本発明の広告表示装置に相当し、広告送信手段131が、端末装置20に広告を送信して表示部21に表示させる広告表示手段として機能し、アイコン送信手段134が、端末装置20に広告変更アイコンを送信して表示部21に表示させる広告変更画像表示手段として機能し、コンテンツ送信手段130が、端末装置20にコンテンツを送信して表示部21に表示させるコンテンツ表示手段として機能する例を示した。しかしながら、本発明では、上記態様に限定されるものではなく、例えば、端末装置20を本発明の広告表示装置として機能させることもできる。
この場合、端末装置20は、配信装置10から送信されたコンテンツや広告、広告変更アイコン等を取得して、記憶部24に記憶しておく。そして、表示制御手段253が、本発明のコンテンツ表示手段、広告表示手段、広告変更画像取得手段等として機能し、取得したコンテンツを表示部21に表示させ、そのコンテンツの広告表示領域に広告を表示させ、更に、広告に重畳させる等により広告変更アイコンを表示させる。そして、入力操作部22の操作によって、表示部21に表示された広告変更アイコンが選択されると、表示制御手段253は、記憶部24に記憶された他の広告(例えば、先に表示された広告に関連する広告や、先に表示された広告の広告対象物の付随品の広告等)を読み出し、先に表示された広告の代わりに表示させる。
【0065】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造及び手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【符号の説明】
【0066】
1…広告表示システム、10…配信装置、11…通信部、12…記憶部、13…制御部、130…コンテンツ送信手段(コンテンツ表示手段)、131…広告送信手段(広告表示手段)、132…第一広告送信手段、133…第二広告送信手段、134…アイコン送信手段(広告変更画像表示手段)、135…要求情報取得手段、136…遷移情報送信手段、20…端末装置、21…表示部、22…入力操作部、23…通信部、24…記憶部、25…制御部、251…情報取得手段、252…入力情報送信手段、253…表示制御手段、Ar…広告表示領域、C1…コンテンツ、C2…コンテンツ、K1…購入アイコン、M1…広告変更アイコン、M2…第一広告変更アイコン、M3…第二広告変更アイコン、M4…第三広告変更アイコン、P1…第一広告(先に表示した広告)、P2…第二広告、P3…第一広告、P4…第二広告、P6…第一広告、P7…第二広告、P8…第二広告。
図1
図2
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図5
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