(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
対象物の上空を飛行する飛行体に搭載されたロール計測器によって計測された計測時刻およびロール対応データと、前記飛行体に搭載されたピッチ計測器によって計測されたピッチ対応データと、前記飛行体に搭載されたヨー計測器によって計測された計測時刻およびヨー対応データと、前記飛行体に搭載されたグローバル位置計測器によって計測された計測時刻およびグローバル位置データと、前記飛行体に搭載されたローカル位置計測器によって計測された計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データとを取得する計測値取得手段と、
前記ローカル位置データの計測時刻に近接する計測時刻のロール対応データ、ピッチ対応データまたはヨー対応データに基づいて、前記ローカル位置データの計測時刻におけるロール対応データ、ピッチ対応データまたはヨー対応データを推定し、ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出する推定手段と、
同時刻におけるロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元データ生成手段と、
を備えた三次元モデル生成装置。
計測時刻および計測したロール対応データを出力するロール計測器と、計測時刻および計測したピッチ対応データを出力するピッチ計測器と、計測時刻および計測したヨー対応データを出力するヨー計測器と、計測時刻および計測したグローバル位置データを出力するグローバル位置計測器と、計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データを出力するローカル位置計測器とを搭載した飛行体を対象物の上空を飛行させて行う三次元モデル生成方法であって、
前記ローカル位置データの計測時刻に近接する計測時刻のロール対応データ、ピッチ対応データまたはヨー対応データに基づいて、前記ローカル位置データの計測時刻におけるロール対応データ、ピッチ対応データまたはヨー対応データを推定し、ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出し、
同時刻におけるロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元モデル生成方法。
対象物の上空を飛行する飛行体に搭載されたロール計測器によって計測された計測時刻およびロール対応データと、前記飛行体に搭載されたピッチ計測器によって計測されたピッチ対応データと、前記飛行体に搭載されたヨー計測器によって計測された計測時刻およびヨー対応データと、前記飛行体に搭載されたグローバル位置計測器によって計測された計測時刻およびグローバル位置データと、前記飛行体に搭載されたローカル位置計測器によって計測された計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データとを取得する計測値取得手段と、
ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出し、ロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元データ生成手段と、
を備えた三次元モデル生成装置において、
前記ローカル位置計測器は、一計測単位において、飛行体を中心として飛行方向に所定の長さ、飛行方向に垂直に所定の幅の計測エリアにわたって対象物の計測点のローカル座標を計測し、隣接する計測単位における計測エリアは、飛行方向に一部重複しており、
前記三次元データ生成手段は、対象計測エリアに隣接する隣接計測エリアの凹凸形状データを、前記重複部分の凹凸データに基づいて修正する誤差修正手段を備えることを特徴とする三次元モデル生成装置。
計測時刻および計測したロール対応データを出力するロール計測器と、計測時刻および計測したピッチ対応データを出力するピッチ計測器と、計測時刻および計測したヨー対応データを出力するヨー計測器と、計測時刻および計測したグローバル位置データを出力するグローバル位置計測器と、計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データを出力するローカル位置計測器とを搭載した飛行体を対象物の上空を飛行させて行う三次元モデル生成方法であって、
ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出し、ロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元モデル生成方法において、
前記ローカル位置計測器は、一計測単位において、飛行体を中心として飛行方向に所定の長さ、飛行方向に垂直に所定の幅の計測エリアにわたって対象物の計測点のローカル座標を計測し、隣接する計測単位における計測エリアは、飛行方向に一部重複しており、
前記三次元データ生成においては、対象計測エリアに隣接する隣接計測エリアの凹凸形状データを、前記重複部分の凹凸データに基づいて修正することを特徴とする三次元モデル生成方法。
飛行方向に垂直に飛行ルートをずらせながら、対象物の上空を直線状に折り返して飛行する飛行体に搭載されたロール計測器によって計測された計測時刻およびロール対応データと、前記飛行体に搭載されたピッチ計測器によって計測されたピッチ対応データと、前記飛行体に搭載されたヨー計測器によって計測された計測時刻およびヨー対応データと、前記飛行体に搭載されたグローバル位置計測器によって計測された計測時刻およびグローバル位置データと、前記飛行体に搭載されたローカル位置計測器によって計測された計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データとを取得する計測値取得手段と、
ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出し、ロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元データ生成手段と、
を備えた三次元モデル生成装置において、
前記ローカル位置データは、飛行方向に垂直な方向に幅を持ったエリアの各計測点について計測され、
前記折り返しによって隣接する飛行ルートによる距離値計測のエリアの重複部分においては、飛行ルートに対する角度が垂直に近い方のエリアのローカル位置データを用いることを特徴とする三次元モデル生成装置。
計測時刻および計測したロール対応データを出力するロール計測器と、計測時刻および計測したピッチ対応データを出力するピッチ計測器と、計測時刻および計測したヨー対応データを出力するヨー計測器と、計測時刻および計測したグローバル位置データを出力するグローバル位置計測器と、計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データを出力するローカル位置計測器とを搭載した飛行体を、飛行方向に垂直に飛行ルートをずらせながら、対象物の上空を直線状に折り返して飛行させて行う三次元モデル生成方法であって、
ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出し、ロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元データ生成方法において、
前記ローカル位置データは、飛行方向に垂直な方向に幅を持ったエリアの各計測点について計測され、
前記折り返しによって隣接する飛行ルートによる距離値計測のエリアの重複部分においては、飛行ルートに対する角度が垂直に近い方のエリアのローカル位置データを用いることを特徴とする三次元モデル生成方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような従来技術では、慣性計測器およびレーザ測距器の測定時刻を合致させなければならず、高精度の調整が必要であった。
【0006】
また、慣性計測器に精度のよい高価な機器を用いなければレーザ測距の結果を正しく補正できず、誤差が大きくなるという問題があった。
【0007】
この発明は、上記のような問題点を解決して安価な機器を用いて精度よく三次元モデルを生成することのできるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明のいくつかの独立して適用可能な特徴を以下に示す。
【0009】
(1)(2)(3)(5)この発明に係る三次元モデル生成システムは、対象物の上空を飛行する飛行体と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したロール対応データを出力するロール計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したピッチ対応データを出力するピッチ計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したヨー対応データを出力するヨー計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したグローバル位置データを出力するグローバル位置計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データを出力するローカル位置計測器と、前記ローカル位置データの計測時刻に近接する計測時刻のロール対応データ、ピッチ対応データまたはヨー対応データに基づいて、前記ローカル位置データの計測時刻におけるロール対応データ、ピッチ対応データまたはヨー対応データを推定し、ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出する推定手段と、
同時刻におけるロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元データ生成手段とを備えている。
【0010】
したがって、各計測器について完全な同期をとって計測を行うことなく、精度の高い三次元データを得ることができる。
【0011】
(4)この発明に係るシステムは、飛行体は、飛行方向に垂直に飛行ルートをずらせながら、対象物の上空を直線状に折り返して飛行し、前記飛行体は、対象物の端部から所定距離離れた位置を折り返し点とし、対象物端部から折り返し点までの間に減速加速を行い、対象物上空では等速となるよう制御され、当該等速部分のデータに基づいて三次元モデルを生成することを特徴としている。
【0012】
したがって、対象物上空では等速で飛行し、上記補間処理を精度よく行うことができる。
【0013】
(5)(6)(7)(8)(10)この発明に係る三次元モデル生成システムは、対象物の上空を飛行する飛行体と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したロール対応データを出力するロール計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したピッチ対応データを出力するピッチ計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したヨー対応データを出力するヨー計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したグローバル位置データを出力するグローバル位置計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データを出力するローカル位置計測器と、ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出し、ロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元データ生成手段とを備えた三次元モデル生成システムにおいて、前記ローカル位置計測器は、一計測周期において、飛行体を中心として飛行方向に所定の長さ、飛行方向に垂直に所定の幅の計測エリアにわたって対象物の計測点のローカル座標を計測し、隣接する計測周期における計測エリアは、飛行方向に一部重複しており、前記三次元データ生成手段は、対象計測エリアに隣接する隣接計測エリアの凹凸形状データを、前記重複部分の凹凸データに基づいて修正する誤差修正手段を備えることを特徴としている。
【0014】
したがって、重複領域のデータに基づいて全領域のエリアを補正することができる。
【0015】
(9)この発明に係るシステムは、誤差修正手段は、さらに、前記対象物の近傍に設置された三次元的位置が既知の基準平面を計測した際の凹凸形状データに基づいて、距離計測器とピッチ計測器、ロール計測器の前記所定角度の設置ずれによる凹凸形状データの誤差を修正することを特徴としている。
【0016】
したがって、基準平面による補正を、全ての領域に反映することができる。
【0017】
(11)(12)(13)(14)この発明に係る三次元モデル生成システムは、飛行方向に垂直に飛行ルートをずらせながら、対象物の上空を直線状に折り返して飛行する飛行体と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したロール対応データを出力するロール計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したピッチ対応データを出力するピッチ計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したヨー対応データを出力するヨー計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および計測したグローバル位置データを出力するグローバル位置計測器と、前記飛行体に搭載され、計測時刻および対象物の計測点のローカル位置データを出力するローカル位置計測器と、ロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データをそのままロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータとし、あるいはロール対応データ、ピッチ対応データ、ヨー対応データに基づいてロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータを算出し、ロールデータ、ピッチデータ、ヨーデータ、ローカル位置データ、グローバル位置データに基づいて、対象物の凹凸形状を示すデータを生成する三次元データ生成手段とを備えた三次元モデル生成システムにおいて、前記ローカル位置データは、飛行方向に垂直な方向に幅を持ったエリアの各計測点について計測され、前記折り返しによって隣接する飛行ルートによる距離値計測のエリアの重複部分においては、飛行ルートに対する角度が垂直に近い方のエリアのローカル位置データを用いることを特徴としている。
【0018】
したがって、より正確な三次元データのみを用いて精度の高いモデルを生成することができる。
【0019】
(15)この発明に係るシステムは、ロール計測器およびピッチ計測器は慣性計測器であり、ヨー計測器は、飛行体の飛行面に水平な面に多角形状に配置された複数の衛星測位システムによる位置検出器であり、グローバル位置計測器は、前記複数の衛星測位システムによる位置検出器と共用していることを特徴としている。
【0020】
したがって、グローバル位置検出器によってヨーを正確に検出することができる。
【0021】
(16)この発明に係るシステムは、ローカル位置計測器は、飛行体を中心として飛行方向に所定の長さ、飛行方向に垂直に所定の幅にわたって対象物の各計測点の位置を計測するレーザ計測器であることを特徴としている。
【0022】
したがって、計測点の相対的な位置を正確に検出することができる。
【0023】
(17)この発明に係る計測器ユニットは、三次元モデルを生成するため、飛行体に搭載するための計測器ユニットであり、飛行体のロールを計測するロール計測器と、飛行体のピッチを計測するピッチ計測器と、計測方向を360度回転させながら所定幅にわたってローカル位置を検出可能なレーザスキャナであって、計測方向の回転面が対象物に対して略垂直となるように配置されたレーザスキャナとを備えている。
【0024】
したがって、計測点の位置を正確に検出することができる。
【0025】
(18)この発明に係る計測器ユニットは、位置計測器、ヨー計測器も当該計測器ユニット内に備えたことを特徴としている。
【0026】
したがって、計測器ユニットにて三次元モデル生成のための必要最小データを全て得ることができる。
【0027】
「推定手段」は、実施形態では、ステップS3やS4がこれに対応する。
【0028】
「三次元データ生成手段」は、実施形態では、ステップS22、S24がこれに対応する。
【0029】
「計測値取得手段」は、実施形態においては、ステップS1がこれに対応する。
【0030】
「誤差修正手段」は、実施形態においては、ステップS24がこれに対応する。
【0031】
「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
1.全体構成
図1に、この発明の一実施形態による三次元モデル生成システムの機能ブロック図を示す。無人航空機(UAV)などの飛行体20は、三次元データを生成したい対象である対象物(たとえば地表など)の上空を飛行し計測を行う。飛行体20には、慣性計測器2、GNSSによるグローバル位置検出器4、6、8、ローカル位置検出器10が搭載されている。慣性計測器2は、たとえば、少なくとも2軸のジャイロと2方向の加速度計によって、ロールデータとピッチデータを、計測時刻とともに出力するものである。計測時刻は、GPS衛星の原子時計によって較正された時計によって計測されている。なお、グローバル位置検出器4、6、8、ローカル位置検出器10の計測データについても同様である。この実施形態では、慣性計測器2が、ロール計測器、ピッチ計測器として機能する。
【0034】
また、GNSSによるグローバル位置検出器4、6、8は、それぞれ、衛星からの電波を受信してグローバル位置データ(平面直角座標系)を出力する。グローバル位置検出器4、6、8は、対象物に対して略水平な面上に設けられている。このグローバル位置検出器4、6、8は、グローバル位置データを計測時刻とともに出力する。これらのグローバル位置データにより、飛行体20のヨーを算出することができる。すなわち、この実施形態では、グローバル位置検出器4、6、8の出力はヨー対応データであり、グローバル位置検出器4、6、8はヨー検出器として機能する。
【0035】
さらに、グローバル位置検出器4、6、8は、飛行体20の位置を計測するグローバル位置計測器としても機能する。
【0036】
また、ローカル位置計測器10は対象物の計測点のローカル位置(飛行体20を原点とする座標位置)をレーザ光などによって計測し、計測時刻とともにローカル位置データとして出力する。
【0037】
これら慣性計測器2、グローバル位置検出器4、6、8、ローカル位置検出器10からの計測値は、記録媒体に記録された後、三次元モデル生成装置22の
計測値取得手段12によって取り込まれる。なお、慣性計測器2、グローバル位置検出器4、6、8、ローカル位置検出器10からの計測値を、直接、
計測値取得手段12が取り込むようにしてもよい。
【0038】
三次元データ生成手段16は、計測した時の飛行体20のグローバル位置データと、姿勢データ(ロール、ピッチ、ヨー)と、ローカル位置データとに基づいて、対象物の計測点のグローバル座標を算出し、対象物の計測点の三次元位置を示す三次元データを生成する。
【0039】
この演算を行うためには、同時刻に計測したローカル位置検出器10によるローカル位置データ、慣性計測器2によるロールデータ、ピッチデータ、グローバル位置検出器4、6、8によるグローバル位置データ(ヨー対応値、グローバル位置データ)が必要である。しかし、これらを全て同じ短い時間間隔で計測するためには、各計測機器、特に、グローバル位置検出器4、6、8に極めて計測間隔の短い高精度の機器を用いなければならないことになる。
【0040】
そこで、この実施形態では、ローカル位置検出器10によって計測点のローカル位置が計測された時刻に隣接する時刻に計測されたグローバル位置データに基づいて、ローカル位置検出器10によってローカル位置が計測された時刻におけるグローバル位置データを補間して推定するようにしている。この処理を行うのが、推定手段14である。
【0041】
なお、この実施形態では、慣性計測器2のロールデータ、ピッチデータは、短い間隔で計測されているので、補間は行わず、ローカル位置検出器10による計測時刻にもっとも近い計測時刻のロールデータ、ピッチデータを推定値として用いるようにしている。なお、これらデータについても、上記と同様にして補間を行って推定するようにしてもよい。
【0042】
以上のようにして、三次元データ生成手段16は、飛行体20の姿勢(ロール、ピッチ、ヨー)を考慮し、計測点のローカル位置データ、飛行体20のグローバル位置データに基づいて、対象物の計測点の三次元データを生成する。
【0043】
なお、上記三次元データの生成に際しては、グローバル位置検出器4、6、8、ローカル位置検出器10、慣性計測器2の互いの設置位置関係を考慮して精度よく三次元データを生成するようにしている。
【0044】
ただし、これら機器を飛行体2に設置する際、互いの位置関係を設計上の狙いどおりに精密に取り付けることは困難である。そのため、この取付誤差により、上記座標変換処理によって生成された三次元データに誤差が生じることとなる。また、GNSSによるグローバル位置検出器は、高さ方向の精度が十分でない。そこで、この実施形態では、対象物近傍にグローバル位置が既知の基準平面(たとえば、四隅のグローバル位置が既知の机などの平面)を設置し、これに対して生成された三次元データによって上記誤差を算出し、生成された三次元データを修正するようにしている。
【0045】
この実施形態では、ローカル位置検出器10は
一計測単位において、
図4に示すように、飛行体2を中心
(飛行中心線をCLで示す)として
飛行方向DRに所定の長さ、飛行方向に垂直に所定の幅の計測エリアにおける対象物の計測点のローカル位置(ローカル位置検出器10を原点とする座標における三次元位置)を計測する。
図4において、AR1、AR2、AR3が、それぞれ一計測単位の計測エリアを示している。計測エリアAR1は斜線によって示され、計測エリアAR2はドット模様によって示され、計測エリアAR13は斜線によって示されている。次の
一計測単位における計測エリアは、
図4に示すように、その前の計測エリアと飛行方向に一部重複するようにしている。
たとえば、計測エリアAR1と計測エリアAR2は、重複計測エリアD12において重複している。同様に、計測エリアAR2と計測エリアKR3は、重複計測エリアD23において重複している。
【0046】
したがって、前述の
基準平面によって修正された計測エリアの三次元データを得ると、上記重複部分の三次元データに基づいて、隣接する計測エリアの三次元データも修正することができる。これにより、対象物が広い面積を持っていても、小さな
基準平面があれば全体の三次元データを修正することができる。
【0047】
2.システム構成
2.1飛行体20の構成
図2に、一実施形態による三次元モデル生成システムの飛行体20の例を示す。この実施形態では、コンピュータによって制御される無人航空機(UAV)を飛行体20として用いている。ロータより外側の端部に、3つのGPS受信器4、6、8が設けられている。これらは、互いに120度の角度をもって、水平面(対象物に略水平な面)上に設けられている。
【0048】
飛行体20の本体上部には、計測データを取得して記録するためのコンピュータ11が設けられている。本体下部には、三次元方向の角速度データ、加速度データを得る慣性計測器2が設けられている。さらに、その下部には、ローカル位置検出器であるレーザ計測器10が設けられている。
【0049】
図3Aに、慣性計測器2とレーザ計測器10の設置位置関係を示す。これら計測器は、設置筐体30に固定されて飛行体20に搭載されている。
慣性計測器2は、飛行進行方向32に関しての、ロール値、ピッチ値、ヨー値を出力可能に構成されている。すなわち、飛行進行方向32を軸とする回転であるロール値、飛行進行方向に対して横方向に垂直な方向34を軸とする回転であるピッチ値、飛行進行方向に対して下方向に垂直な方法36を軸とする回転であるヨー値を出力可能に構成されている。
【0050】
しかし、慣性計測器2のヨー値は誤差が大きいので、この実施形態では、ヨー値についてはGNSSによるグローバル位置検出器4、6、8の出力データに基づいて算出するようにしている。したがって、慣性計測器2からは、ロール値、ピッチ値のみを使用するようにしている。
【0051】
なお、グローバル位置検出器4、6、8によって構成される三角平面が
図3Aの方向36に垂直な平面と水平になるように、設置筐体30が飛行体2に取り付けられている。
【0052】
レーザ計測器10は、
図3B(
図3Aの側面図)に示すように、点Cを中心として、矢印11aに示す方向にある対象物の計測点のローカル位置を計測する。この際、
図3Aに示すように、レーザ計測器10は、飛行方向32に対して所定の幅(計測中心方向11xに対して所定の角度)を持って対象物の各計測点のローカル位置を計測する。
【0053】
さらに、
図3Bに示すように、レーザ計測器10は、点Cを中心として計測方向を時計回りに回転させる。したがって、点Cを中心として計測方向を常に回転させながら計測を行っている。ただし、この実施形態では、下方向に対象物があるので、
図3Bに示すように、下方向11b(
図3Aの方向36と合致させている)から前後所定角度(たとえば14度)の間の計測値のみを用いるようにしている。1回転ごとの計測が一計測単位となる。したがって、レーザ計測器10の一計測単位に対応して、対象物における計測点の計測エリアは矩形状となる。なおレーザ計測器10によるローカル位置データは対象物上の多数の点群データとなる。
【0054】
なお、中心方向11xが回転することによって形成される面が、
図3Aの慣性計測器2の方向34に垂直な面となるように、レーザ計測器10が取り付けられている。
【0055】
図4に、レーザ計測器10の計測単位ごとの計測エリアAR1、AR2、AR3・・・を示す。飛行体20の飛行中心線CLを中心として矩形状の計測エリアAR1、AR2、AR3・・・が示されている。これら計測エリアAR1、AR2、AR3・・・は、飛行方向DRの方向に並んでいる。また、隣接する計測エリアAR1と計測エリアAR2とは重複して、重複計測エリアD12が形成されている。同様に、隣接する計測エリアAR2と計測エリアAR3とは重複し、重複計測エリアD23が形成されている。
【0056】
図5に、地表の所定領域を対象物60とした場合の飛行体20の飛行軌跡62の例を示す。この飛行軌跡62は予め記録されており、飛行体20に搭載されたコンピュータによって、飛行体20がこの線に沿って飛ぶように制御される。飛行軌跡62は、折返して飛行方向に垂直な方向にずらしたものとなっている。
【0057】
なお、折り返し点の近傍では飛行速度が急激に変化するため、補間を行った計測データの正確性に影響を与える可能性がある。そこで、対象物60の端部(領域の端部)において直ちに折り返すのではなく、所定距離Lをおいてから折り返すようにしている。これによって、対象物(領域)60の上空においての飛行速度をできるだけ一定にするようにしている。
【0058】
図6に、飛行体20に搭載されているコンピュータのハードウエア構成を示す。CPU50には、メモリ52、可搬性記録媒体54、ハードディスク56、飛行体制御部58、慣性計測器2、グローバル位置検出器4、6、8、レーザ計測器10が接続されている。飛行体制御部58は、飛行体20の姿勢などを制御するものである。また、グローバル位置検出器4、6、8の位置データに基づいて、ハードディスク56に設定された飛行ルートにしたがって飛行するように制御する。なお、この実施形態では自動飛行としたが、手動操作によって飛行させてもよい。
【0059】
慣性計測器2、グローバル位置検出器4、6、8、レーザ計測器10からの計測データは、可搬性記録媒体54に記録される。可搬性記録媒体54は、取り外して持ち運ぶことが可能となっている。記録された計測データは、可搬性記録媒体54によって、飛行終了後に三次元モデル生成装置に渡される。
【0060】
2.2三次元モデル生成装置
図7に、三次元モデル生成装置のハードウエア構成を示す。CPU80には、メモリ82、ディスプレイ84、マウス/キーボード86、ハードディスク88、DVD−ROMドライブ90、可搬性記録媒体54、通信回路92が接続されている。
【0061】
通信回路92は、インターネットなどに接続するためのものである。可搬性記録媒体54は、飛行後に飛行体20から取り外したものであり、計測データが記録されている。
【0062】
ハードディスク88には、オペレーティングシステム94、三次元モデル生成プログラム96が記録されている。三次元モデル生成プログラム96は、オペレーティングシステム94と協働してその機能を発揮するものである。これらプログラムは、DVD−ROM98に記録されていたものを、DVD−ROMドライブ90を介して、ハードディスク88にインストールしたものである。
【0063】
3.三次元モデル生成処理
3.1計測値の対応づけ
図8に、三次元モデル生成プログラム96の計測値の対応づけに関する処理のフローチャートを示す。
【0064】
この処理は、レーザ計測による各計測点のローカル位置データについて、同じ計測時刻のロールデータ、ピッチデータ、グローバル位置データを決定するものである。同じ時刻における、これらの計測値が得られて初めて、飛行体20の姿勢を考慮して、ローカル位置データ、グローバル位置データによる計測点のグローバル位置の算出が可能となるからである。
【0065】
まず、CPU80は、可搬性記録媒体54に記録されている計測データを、取り込んでメモリ82に展開する(ステップS1)。なお、一度に取り込まずに、処理において必要となった都度、取り込むようにしてもよい。
【0066】
図9A、
図9Bに、取り込まれたデータの例を示す。いずれの計測値とも、計測時刻が併せて記録されている。ロールデータ、ピッチデータは、同じ慣性計測器2から出力されたデータであり、
図9Aに示すように、同じ時刻に計測値が得られている。グローバル位置データ検出器4、6、8は、同じ時計によって計測時刻が計測されており、同じ時刻に計測値が得られている。なお、これら計測器・検出器の時計は、GPS衛星の原子時計によって較正されているので、信頼性が高くなっている。
【0067】
レーザ計測器10によるローカル位置データには、いずれの測定単位(
図4の計測エリアAR1、AR2・・・に対応する測定単位)にて計測したものであるかも併せて記録されている。なお、この実施形態では、飛行体を原点とし、飛行体2の進行方向をY、進行方向に垂直な横方向をX、進行方向に垂直な下方向をZとしている。極座標によって表したデータであってもよい。
【0068】
次に、CPU80は、一点のローカル位置データについて、最も近接した時刻に計測されたロールデータ、ピッチデータを対応付ける(ステップS3)。この実施形態においては、
図10に示すように、慣性計測器2の計測間隔が短い(0.02秒間隔)ため、最大でも、0.01秒程度の誤差に収まることになる。
図10の場合であれば、ローカル位置データDに対してロール値Rが対応付けられることになる。
【0069】
次に、CPU80は、一点のローカル位置データについて、グローバル位置データを対応付ける(ステップS4)。この実施形態においては、GNSSによるグローバル位置データは、ロールデータ・ピッチデータと比べて計測間隔が長い(0.2秒間隔)。このため、最も近接した時刻に計測されたグローバル位置データに対応付けると誤差が大きい。そこで、この実施形態では、前後に近い2つのグローバル位置データP1、P2を用いて、補間を行い、推定グローバル位置データPxを算出し、これを対応付けるようにしている。
【0070】
補間においては、飛行体20が等速移動していると仮定し、時間差AとBの比にて推定位置データPxを算出するようにしている。すなわち、下式にて補間を行っている。
【0071】
Px=P1+(P2−P1)・(A/(A+B))
以上のようにして、所定時刻のローカル距離データに対し、ロール角、ピッチ角、3つのグローバル位置データを対応付けることができる。
【0072】
CPU80は、これを全ての計測データについて行う(ステップS2、S5)。このようにして、
図11に示すような統合計測データを得ることができる。
【0073】
3.2ヨー値および飛行体位置の算出
この実施形態では、位置検出器4、6、8によるグローバル位置データに基づいて、ヨー値を算出するようにしている。
図12に、三次元モデル生成プログラム96のヨー角・飛行体位置の算出に関する処理のフローチャートを示す。
【0074】
CPU80は、統合計測データに基づき、3つのグローバル位置データのうちの信頼性の高い2つを選択する(ステップS12)。この実施形態では、Fix率の高いグローバル位置データを信頼性の高いものとして選択するようにしている。
【0075】
この実施形態では、
図13Aに示すように、3つのGNSSによるグローバル位置検出器4、6、8は、三角形(他の多角形としてもよい)の頂点に配置されており、互いの位置関係は既知である。たとえば、信頼性の高いものとしてグローバル位置検出器4、8を選択した場合、飛行体20の進行方向は、グローバル位置検出器8の位置からグローバル位置検出器4の位置に向かう方向を、グローバル位置検出器4を中心として角度φ回転させた方向となる。角度φは既知である。
【0076】
また、
図13Bに示すように、信頼性の高いものとしてグローバル位置検出器6、8を選択した場合、飛行体20の進行方向は、グローバル位置検出器8の位置からブローバル位置検出器6の位置に向かう方向を、右回りに90度回転させた方向となる。
【0077】
以上のようにして飛行体20の方向を算出した後、北方向(グローバル位置データに基づき算出できる)との角度を算出してヨーを求めることができる(ステップS13)。
【0078】
続いて、CPU80は、3つのグローバル位置データの中心点を算出し、これを飛行体20の位置(北緯、東経、高さ)とする(ステップS14)。なお、2つのグローバル位置データしか取得できない場合であっても、グローバル位置検出器4、6、8の配置が既知であるから、中心点を算出することができる。
【0079】
CPU80は以上の処理を、統合計測データ全ての時刻について行う(ステップS11、S15)。
【0080】
以上のようにして、
図14に示すように、飛行体20の各時刻における姿勢、グローバル位置、計測点のローカル位置が得られる。
【0081】
3.3三次元モデルの生成
図15に、三次元モデル生成プログラム96の三次元データ生成に関する処理のフローチャートを示す。
【0082】
CPU80は、統合計測データを用いて、飛行体2のグローバル位置、飛行体のロール、ピッチ、ヨー、計測点のローカル位置に基づき、計測点のグローバル位置を算出する(ステップS22)。これを模式的に示すと
図16に示すようになる。まず、飛行体2のグローバル位置が統合計測データから得られる。さらに、飛行体2のロール、ピッチ、ヨーを考慮して傾いた座標系において、ローカル位置データにより計測点の位置を、飛行体2との関係において特定することができる。したがって、計測点のグローバル位置も算出することができる。
【0083】
また、この際、各機器間の取付位置関係を考慮して計測点のグローバル位置を精度よく検出する。たとえば、
図3A、
図3Bにおける慣性計測器2の中心位置とレーザ計測器10の中心位置との違いも考慮して、前記グローバル位置を算出するようにしている。
【0084】
CPU80は、この処理を統合計測データの全ての時刻のデータについて繰り返し、計測点群の三次元データを算出する(ステップS21、S23)。
図20に、生成された三次元データの例を示す。
【0085】
次に、CPU80は、各測定単位ごとに高さ・傾きを補正する(ステップS24)。この実施形態では、計測器間の取付誤差や各計測機器の計測誤差などによる三次元データの誤差を修正するため、対象物の近傍(たとえば地面上)に四隅のグローバル位置が既知の基準平面を設置している。
【0086】
この四隅を計測点として含む測定単位(基準測定エリア)における、四隅の三次元データ(平面直角座標によって対応付ける)によって、傾きおよび高さを補正する。
【0087】
図18に、高さ・傾きの補正処理のフローチャートを示す。CPU80は、まず、基準測定エリアの傾きを補正する(ステップS31)。
【0088】
たとえば、既知の基準平面の二点が
図17に示すように、R1、R2であるとする。これに対応する三次元データがTD1、TD2であるとすると、両者を結ぶ直線を想定し、この直線の傾きθが0度となるように基準測定エリア内の三次元データを補正する。
【0089】
上記では、
図17に示す方向の傾きについてのみ説明したが、紙面に垂直な方向の傾きも同じようにして補正する。
【0090】
以上のように、傾き補正値θx(X軸方向の補正値)、θy(Y軸方向の補正値)を用いて、基準測定エリアの三次元データの傾きを補正する。
【0091】
次に、CPU80は、この補正値θx、θyを他の全ての測定エリアに適用して、傾きを補正する(ステップS32)。これにより、全ての測定エリアの傾きが補正されることになる。
【0092】
さらに、CPU80は、基準測定エリアについて、傾き補正をした後のTD1とR1との距離(TD2とR2でも同じ)ERの分だけ、基準測定エリア内の三次元データの高さを補正する(ステップS33)。これにより、基準測定エリアについては、傾きと高さの双方が補正され、他のエリアについては傾きのみが補正された状態となる。
【0093】
次に、CPU80は、他の測定エリアの高さ補正を行う(ステップS34〜S42)。この実施形態では、
図4に示すように、隣接する測定エリアが重複するように測定を行っている。そこで、基準測定エリアを信頼エリアとし、これに重複する領域を持つ隣接測定エリアを、高さ補正を行う対象エリアとする(ステップS34)。この重複エリアは、同じ箇所を計測しているので、本来同じ位置であれば同じ高さを持つはずである。したがって、基準測定エリアの高さに合わせるように、対象エリアの高さを補正する。以下、処理の詳細を説明する。
【0094】
まず、CPU80は、基準測定エリアの重複領域における端部において、円形の所定領域を設定し、当該円形に含まれる対象エリアの計測点数、隣接エリアの計測点数がともに所定点数を超えているかどうかを判断する。所定点数を超えていなければ信頼性が低いとしてその円形に基づく補正は行わない。
【0095】
次に、所定点数を超えるエリアにつき、三次元データが平坦(角度があってもよい)であるかどうかを判断する。
図19Bに重複エリア近傍の三次元データの平面図、
図19Aにその垂直断面を示す。図において、基準測定エリアの三次元データは太丸、対象エリアの三次元データは細丸で示している。
図19BのARE1〜ARE4が所定領域である。なお、図示していないが、所定領域は計測エリアの幅にわたって順次設定される。
【0096】
CPU80は、各領域ARE1〜ARE4において基準測定エリアの三次元データが平坦であるかどうかを判断し、所定の平坦度以上の領域を一つ選択する(ステップS36)。なお、平坦度は、領域内の全点を近似する平面を想定し、当該平面と各点との距離の総和が小さいほど、平坦度が高いとして算出することができる。したがって、高さ方向に平坦ではないARE4のような領域は選択されないことになる(対応する
図19Aを参照のこと)。平坦でない領域を基準として高さ補正を行うと、平面位置の僅かなずれが高さに大きく影響し、補正誤差が大きくなる可能性があるためである。
【0097】
次に、CPU80は、選択された領域において、対象エリアの平坦度が所定以上であるかどうかを判断する(ステップS38)。対象エリアの当該領域が平坦でなければ、基準測定エリアの平坦度条件を満たす他の領域を選択し、当該領域での対象エリアの平坦度が条件を満たすかどうか判断する(ステップS43、S38)。
【0098】
上記の処理により、基準測定エリアについても対象エリアについても平坦度が条件を満たす領域が見いだされる。CPU80は、この領域に基づいて高さ補正を行う(ステップS39)。
【0099】
たとえば、領域ARE2が選択されたとする。ここで、CPU80は、
図19Aに示すように、領域ARE2に属する基準測定エリアの三次元データの点の高さ平均値を算出する。また、領域ARE2に属する対象エリアの三次元データの点の高さ平均値を算出する。この両平均値の差DEFが0となるように、対象エリア全体の三次元データを補正する。
図19Aの場合であれば、対象エリア全体の三次元データに、それぞれ、高さ方向に差DEFを加算する。
【0100】
以上のようにして、対象エリアの高さ補正が行われる。次に、CPU80は、補正された対象エリアを信頼エリアとし、これに重複する隣接測定エリアを対象エリアとし、ステップS37以下を繰り返し実行する。
【0101】
これを全ての測定エリアについて行うことで、全エリアの三次元データの高さを補正することができる。
【0102】
以上のようにして傾き・高さ補正が終了すると、CPU80は、左右重複領域の三次元データを選択する処理を行う(
図15、ステップS25)。
【0103】
この実施形態において、飛行体2の飛行ルートは
図5に示すとおりである。飛行ルート設定の際には、計測漏れが生じないように、隣接する折り返し飛行ルート62aと62bにおいて、計測エリアが一部重複するようにしている。
【0104】
その詳細を、
図21に示す。図において、飛行線(飛行体2の移動の中心線)F1と飛行線F2との間に、重複エリアDUPが形成されているのをみることができる。この重複エリアDUPにおいては、2つの飛行線による測定エリアに基づく三次元データが含まれている。双方のデータを用いてもよいが、この実施形態では、いずれか一方の測定エリアの三次元データのみを採用するようにしている。
【0105】
この実施形態では、測定エリアを
図21に示すように、小さな矩形領域A1、A2・・・A101、A102・・・に区切り、横方向に隣接する飛行線の2つのエリアが重複する場合、計測を行った飛行線に近い方の三次元データを残すようにしている。たとえば、領域A1であれば、飛行線F1に近いので、飛行線F1による計測データに基づく三次元データ(計測エリアARE1の三次元データ)を残し、飛行線F2による計測データに基づく三次元データ(計測エリアARE11の三次元データ)を削除する。領域A101であれば、飛行線F2に近いので、飛行線F2による計測データに基づく三次元データ(計測エリアARE11の三次元データ)を残し、飛行線F1による計測データに基づく三次元データ(計測エリアARE1の三次元データ)を削除する。
【0106】
以上のようにして、対象物に関しての、
図20に示すような三次元データを生成することができる。
【0107】
図22Aに、地上設置型のレーザスキャナによって計測した三次元データを示す。
図22Bに、本実施形態の手法によって生成した三次元データを示す。計測のために多大なコストと時間を要する地上設置型のレーザスキャナに比べても、本実施形態のシステムによる三次元データは遜色がないことが理解できる。
【0108】
4.その他
(1)上記実施形態では、ロール計測器、ピッチ計測器として慣性検出器2を用いている。しかし、ロール計測器、ピッチ計測器としてそれぞれ独立した機器を用いるようにしてもよい。また、ロール計測器、ピッチ計測器として、上記実施形態におけるヨー計測器と同じように、GNSSによる位置検出器を複数個配置して用いるようにしてもよい。
【0109】
(2)上記実施形態では、ヨー計測器として複数のGNSSによる位置検出器を用いている。GPSや複数の基地局を用いた位置検出器を用いてもよい。また、慣性検出器2のヨー出力を用いるようにしてもよい。
【0110】
(3)上記実施形態では、ローカル位置検出器としてレーザスキャナを用いている。しかし、音波、光などを用いた検出器を用いるようにしてもよい。
【0111】
(4)上記実施形態では、飛行体2の飛行速度を調整することで、飛行進行方向に測定エリアが一部重複するようにしている。これにより、高さ方向の誤差を重複領域に基づいて補正できるようにしている。
【0112】
しかし、飛行速度の変化によって重複領域が形成されない場合、上記の補正ができないことになる。この場合には、
図21に示す重複領域DUPに基づいて補正を行うようにすればよい。
【0113】
また、飛行体20に搭載しているコンピュータにおいて、隣接する測定エリアが重複しているかどうかをリアルタイムに判断してもよい。重複していないことが明らかになれば、無線通信やインターネット通信によって、地上のコンピュータにその旨を伝える。これにより、飛行中に、直ちに、再飛行を実施することができ無駄がない。
【0114】
(5)上記実施形態では、無人の飛行体2に機器を搭載するようにしている。しかし、有人の飛行機やヘリコプターなどに機器を搭載して実施してもよい。また、海底を対象物として、船などに機器を搭載して、海底の三次元データを生成するようにしてもよい。
【0115】
(6)上記実施形態では、グローバル位置データとしてGNSSのデータを用いているが、所定エリア内の位置データをグローバル位置データとしてもよい。
【0116】
(7)上記実施形態では、基準平面を一つ設けた場合について説明した。しかし、複数の基準平面を設け、最も近い基準平面に基づいて補正を行うようにしてもよい。これにより、誤差をできるだけ小さくすることができる。
【0117】
(8)上記実施形態では、グローバル座標系として平面座標系を用いるようにしている。しかし、緯度・経度などを用いるようにしてもよい。