(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。さらに、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号(又は数字の後にa、bなどを付した符号)を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。なお、各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。
【0020】
また、説明の便宜上、上方、下方、前方、後方、右方、左方といった方向を示す語句を用いるが、重力の働く方向が下方であり、その逆が上方である。例えば、図面では、Uとその矢印は側面視において上、上方を表す。Dとその矢印は側面視において下、下方を表す。本明細書において、ある部材又は領域が他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限りこれは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、即ち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
【0021】
1.発明の背景
発明者らは、卓球競技において、ボールが卓球台(コートとも呼ぶ)から外れたとき、ボールが遠くまで飛ぶ、或いは、遠くに転がらないよう、卓球台の周辺を取り囲むフェンスについて検討している。また、発明者らは、当該フェンスの設置及び片付けに要する時間と労力を短縮できるようなフェンスの構造について検討している。そして、発明者らは、係合部を有する板状部材を複数連結し、当該係合部に係合され、巻き取り機構によって巻き取りが可能なレールが設けられたフェンスを考案した。発明者らは、上記フェンスは、レール巻き取り機構によって、レールを巻き取ることで、容易に板状部材をたたむことができ、レール巻き取り機構によって巻き取られたレールを伸ばすことによって、たたまれた板状部材を、容易に広げることができるため、卓球台の周囲への当該フェンスの設置と片付けを短時間で行うことができることを見出した。
【0022】
2.第1実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係るフェンスを説明する。当該フェンスは、折りたたみ式卓球フェンスである。
【0023】
図1(a)は本発明の一実施形態に係るフェンス100の模式的な側面図である。
図1(b)は本発明の一実施形態に係るフェンス100の模式的な断面図である。
図1(c)は本発明の一実施形態に係るフェンス100の模式的な上面図である。なお、
図1(b)は、
図1(c)のA1−A2線に沿った模式的な断面図である。
【0024】
フェンス100は、第1レール10、連結板状部20、第1レール巻き取り機構30、第1支持部40、及び第2支持部42を有する。第1レール10は、複数の第1レール構成部材12から構成される。第1レール10の第1端部23は第1レール巻き取り機構30を介して第1支持部40に固定されている。第1レール10の第2端部25は第2支持部42に固定されている。連結板状部20は、複数の第1板状部材22と、後述する連結部材26から構成される。連結板状部20の一方の側端部は、第1支持部40と折りたたみ可能に連結されている。連結板状部20の他方の側端部は、第2支持部42と折りたたみ可能に連結されている。第1板状部材22は第1板状部材22の上部に第1係合部24を有する。本実施形態においては、第1板状部材22の上端部に第1係合部24が設けられた例を示す。第1レール巻き取り機構30は、第1レール10と接続されている。
【0025】
図1においては、第1板状部材22は、平面視において、矩形状である。矩形とは、一般的に、全ての角が直角である四角形のことをいう。本明細書等においては、第1板状部材22は、矩形状であってもよいし、略矩形状であってもよい。本明細書等においては、略矩形とは、例えば、長方形、正方形などの四角形において、角が丸みを帯びた形状のことをいう。また、
図1においては、連結板状部20が、2枚の第1板状部材22から構成される例を示す。連結板状部20を構成する第1板状部材22の枚数は、
図1の構成に限定されない。第1板状部材22の枚数を増やすことで、フェンス100を広げたときのx方向の長さを長くすることができる。即ち、卓球台の周囲を覆うフェンスの数を少なくすることができる。したがって、フェンスの設置及び片付けの時間を短縮することができる。なお、第1板状部材22の材料は、例えば、木材であってもよいし、金属であってもよいし、硬質プラスチックであってもよい。また、本明細書等において、フェンスを広げたときのx方向を水平方向とよぶこともある。
【0026】
第1レール巻き取り機構30は、第1レール10を巻き取ることができる。第1レール巻き取り機構は、例えば、糸を巻き取るボビン(本明細書においては巻き車とも呼ぶ)のように、2枚のフランジと各フランジの略中心に接続された棒状部材とから構成される。第1レール巻き取り機構30を、棒状部材を軸心として回転させることで、第1レール10を棒状部材に巻き取ることができる。また、第1レール巻き取り機構は、例えば、巻き車にゼンマイ、または、発条を設けられることによって、第1支持部40を押すことで自動的に第1レール10を巻き取ることができるようにしてもよい。
【0027】
第1支持部40及び第2支持部42は、
図1に示されるように、四角形状の支柱であることが好ましい。第1支持部40及び第2支持部42は、
図1に示されるような形状とすることで、フェンス100を安定して立てることができる。また、第1支持部40及び第2支持部42は、キャスター(図示せず)が設けられ、フェンス100を移動可能になっている。
【0028】
図2(a)は本発明の一実施形態に係る収納時におけるフェンスの模式的な側面図である。
図2(b)は本発明の一実施形態に係る収納時におけるフェンスの模式的な断面図である。
図2(c)は本発明の一実施形態に係る収納時におけるフェンスの模式的な上面図である。なお、
図2(b)は、
図2(c)のB1−B2線に沿った模式的な断面図である。
【0029】
フェンス100は、
図2に示されるように、連結板状部20を構成する複数の第1板状部材22がたたまれるように構成されている。なお、
図2(d)に示すように、フェンス100を構成する第1支持部40及び第2支持部42は、それぞれが、四辺のうち、一辺が無いコの字状になっており、第1板状部材22がたたまれて、収容可能になっていてもよい。第1支持部40及び第2支持部42が、第1板状部材22を収容可能な構造とすることで、フェンス100を小さくたたむことができるため、小さな空間に収容することができる。第1支持部40及び第2支持部42は、第1板状部材22がたたまれて、収容可能になっているとき、収容部と呼ばれることもある。
【0030】
図3(a)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の模式的な側面図である。
図3(b)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の模式的な上面図である。
図3(c)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の収納時における模式的な側面図である。
図3(d)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の収納時における模式的な上面図である。
【0031】
連結板状部20において、第1板状部材22は、隣接する第1板状部材22と、連結部材26によって、連結されている。連結部材26は、例えば、蝶番である。連結板状部20は、複数の第1板状部材22と連結部材26によって構成されることによって、広げた状態、及び、たたんだ状態にすることができる。なお、
図3において、第1板状部材22は、隣接する第1板状部材22と、一つの連結部材26によって、連結されている例が示されている。第1板状部材22と、隣接する第1板状部材22とを連結する連結部材26の数は、二つ以上であってもよい。第1板状部材22と、隣接する第1板状部材22とを連結する連結部材26の数を増やすことによって、第1板状部材22と、隣接する第1板状部材22とが固定される個所が増えるため、フェンスを設置した際の、フェンスの安定度を向上できる。
【0032】
なお、
図3において、連結部材26は、第1板状部材22にはめ込まれている。即ち、
図3は、連結板状部20がたたまれた状態では、隣接する第1板状部材22同士が接するように構成されている例を示している。連結部材26は、第1板状部材22にはめ込まれずに、連結板状部20がたたまれた状態では、隣接する第1板状部材22同士が、連結部材26の分、隙間があるように構成されていてもよい。
【0033】
図4(a)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の模式的な側面図である。
図4(b)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の模式的な上面図である。
図4(c)は連結板状部20が広がる或いはたたまれる途中の状態における模式的な上面図である。
図4(d)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の収納時における模式的な側面図である。
図4(e)は本発明の一実施形態に係るフェンスが有する連結板状部20の収納時における模式的な上面図である。
図4(a)、
図4(b)、
図4(d)、及び
図4(e)に示す連結板状部20は、それぞれ、
図3(a)、
図3(b)、
図3(c)、及び
図3(d)に示された連結板状部20と比較して、連結部材の形状、及び、連結部材を第1板状部材22に設ける構成が異なる。他の構成は同様であるから、ここでの説明は省略する。
【0034】
連結板状部20において、第1板状部材22は、隣接する第1板状部材22と、連結部材27によって、連結されている。連結部材27は、例えば、金属状の板である。
図4(b)に示すように、連結部材27には、例えば、楕円形状の孔36が設けられている。連結部材27は、楕円形状の孔36を介して、支持部材29によって、第1板状部材22に支持される。なお、連結部材27は、支持部材29によって、第1板状部材22に対して、回動可能となっている。また、支持部材29は、
図4(c)に示すように、隣接する第1板状部材22に設けられた支持部材29との距離が最も遠い場合においても、回動可能なように設けられる。ここで、
図4(c)においては、楕円形状の孔36は、連結部材27の各辺に対しておよそ45°傾いて設けられている例を示しているが、この例に限定されない。楕円形状の孔36は、連結部材27が、支持部材29によって、第1板状部材22に対して、円滑に回動可能となる配置であればよい。他の例として、楕円形状の孔36は、連結部材27の長辺に対して平行であってもよい。なお、楕円形状の孔36の大きさは、支持部材29が、第1板状部材22に対して、回動可能となる大きさであって、かつ、楕円形状の孔36の大きさは、連結部材27が支持部材29から外れない大きさであればよい。
【0035】
連結板状部20は、複数の第1板状部材22、連結部材27、及び支持部材29で構成されることによって、広げた状態、及び、たたんだ状態にすることができる。また、楕円形状の孔36を連結部材27に設けることによって、連結部材27が、第1板状部材22に対して、より回動しやすくなるため、連結板状部20を広げた状態にすること、及び、連結板状部20をたたんだ状態にすることを、円滑に行うことができる。
【0036】
図5(a)は、
図4(b)に示した連結板状部20の変形例を示す模式的な上面図である。
図5(b)は、
図4(e)に示した連結板状部20の変形例の収納時における模式的な上面図である。
図5(a)、及び
図5(b)に示す連結板状部20は、それぞれ、
図4(b)、及び
図4(e)に示された連結板状部20と比較して、連結部材の形状、及び、連結部材を第1板状部材22に設ける構成が異なる。他の構成は同様であるから、ここでの説明は省略する。
【0037】
図5(a)及び
図5(b)に示すように、第1板状部材22の端部は、面が取られている。
図5(a)及び
図5(b)では、第1板状部材22の端部は、例えば、略半円状の例が示されている。
【0038】
連結板状部20において、第1板状部材22は、隣接する第1板状部材22と、連結部材27によって、連結されている。連結部材27は、例えば、金属状の板である。連結部材27には、孔が設けられている。連結部材27は、孔を介して、支持部材29によって、第1板状部材22に支持される。なお、連結部材27は、支持部材29によって、第1板状部材22に対して、回動可能となっている。
【0039】
支持部材29は、第1板状部材22の略半円状の端部の直径の略中心に設けられる。支持部材29は、例えば、ボルトのように、頭部の径が、円筒部及びネジ部の径よりも大きい。なお、支持部材29の形状は、ボルトのような形状に限定されない。例えば、ボルトの頭部に相当する部分が多角形であってもよし、ボルトの円筒部及びネジ部に相当する部分が角柱状であってもよい。支持部材29は、連結部材27が、回動可能となるように、第1板状部材22に設けられる構造であればよい。
【0040】
連結板状部20において、第1板状部材22の端部を面取りすることによって、連結部材27は、第1板状部材22に対して、より回動しやすくなるため、連結板状部20を広げた状態にすること、及び、連結板状部20をたたんだ状態にすることを、円滑に行うことができる。
【0041】
図6(a)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第1レール構成部材12の模式図である。
図6(b)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第1レール構成部材12の模式的な上面図である。
図6(c)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第1レール10の一部を示す模式的な上面図である。
【0042】
第1レール構成部材12は、凸部に二つの孔部13、凹部に二つの突起部15、及び、第2溝部16を有する。第2溝部16が設けられる面を第1面と呼ぶことがある。
図6においては、孔部13の形状は、開口部が円の有底孔である例を示すが、この例に限定されない。例えば、二つの孔部13は、一続きの貫通孔であってもよい。孔部13が一続きの貫通孔であるとき、第1レール構成部材12の製造工程において、二つの有底孔を開ける代わりに、一つの貫通孔を開ければよいため、当該部材の製造工程を少なくし、フェンス100の製造費用を抑えることができる。また、二つの突起部15の形状は、円柱状である。なお、開口部は概略円状であってもよいし、楕円状であってもよい。詳細は後述するが、孔部13の開口部が、突起部15の円柱と嵌合できる形状であればよい。
【0043】
また、第2溝部16は、溝の断面が楕円、又は、円の一部を切り取った形状をしている。溝の断面が楕円、又は、円の一部を切り取った形状であることによって、第2溝部16と第1係合部24とが係合したとき、容易に外れない状態にすることができる。また、第1係合部24が、第2溝部16に沿って、摺動することができる。
【0044】
図6(c)に示すように、第1レール10は、複数の第1レール構成部材12から構成される。具体的には、第1レール10は、第1レール構成部材12の二つの孔部13に、隣接する第1レール構成部材12の二つの突起部15を嵌合することで、構成される。このとき、二つの孔部13のそれぞれの円の中心を結ぶ中心線と、二つの突起部15のそれぞれの円柱の円の中心を結ぶ中心線とは略一致する。第1レール構成部材12の二つの孔部13に、隣接する第1レール構成部材12の二つの突起部15を嵌合することによって、当該中心線を回転軸として、第1レール構成部材12が隣接する第1レール構成部材12に対して、回動可能になっている。
図6(c)は、第1レール構成部材12を3個嵌合させた第1レール10の一部を示している。また、第1レール10が有する第1溝部14は、第1レール10を構成する複数の第1レール構成部材12のそれぞれが有する第2溝部16が接続されて構成されている。また、第1レール10は、鉛直線と略一致する法線を有する面に第1溝部14を有している。実際に使用される第1レール10は、フェンス100を広げたときのx方向の長さに合わせて、複数の第1レール構成部材12が嵌合されている。第1レール10は、以上のような構成を有することによって、第1レール巻き取り機構30によって、巻き取られる構成となっている。
【0045】
また、第1レール10は、第2溝部16を有する複数の第1レール構成部材12が鉛直線と直交する方向に互いに連結されて構成されると言い換えてもよい。さらに、第1溝部14は、第2溝部16が連結し、鉛直線と直交する方向に延伸しているとしてもよい。なお、鉛直線とは、重力が働く方向である。本明細書等では、レールと、レール巻き取り機構とを含み、レールを構成する溝部は、レール構成部材が有する溝部が連結し、鉛直線と直交する方向に延伸している機構を、レール延長機構と呼ぶ。
【0046】
以上説明したように、本発明の一実施形態におけるフェンス100は、第1係合部24を有する第1板状部材22を複数連結し、当該第1係合部24に係合され、第1レール巻き取り機構30によって巻き取りが可能な第1レール10が設けられたフェンスである。本発明の一実施形態におけるフェンス100は、第1レール巻き取り機構30によって、第1レール10を巻き取ることで、容易に連結板状部20をたたむことができる。また、本発明の一実施形態におけるフェンス100は、第1レール巻き取り機構30によって、巻き取られた第1レール10を伸ばすことによって、たたまれた連結板状部20を、容易に広げることができる。したがって、本発明の一実施形態におけるフェンス100を用いることによって、卓球競技の設営スタッフは、卓球台の周囲への当該フェンスの設置作業と片付け作業を、少ない労力で、かつ、短時間で行うことができる。また、本発明の一実施形態におけるフェンス100は、小さくたたまれるため、収納スペースが少なくてすむ。
【0047】
3.第2実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係るレールが下部に設けられたフェンスを説明する。なお、第1実施形態と同様の説明は省略することがある。
【0048】
図7(a)は本発明の一実施形態に係るレールが下部に設けられたフェンス200の模式的な側面図である。
図7(b)は本発明の一実施形態に係るレールが下部に設けられたフェンス200の模式的な断面図である。
図7(c)は本発明の一実施形態に係るレールが下部に設けられたフェンス200の模式的な上面図である。フェンス200は、レールがフェンスの下部に設けられた以外は、実施形態1で説明したフェンス100の構成と同様であるから、本実施形態においては、実施形態1で説明した内容は省略する。なお、
図7(b)は、
図7(c)のC1−C2線に沿った模式的な断面図である。
【0049】
フェンス200は、第2レール50、連結板状部20、第2レール巻き取り機構60、支持部材41、支持部材43、第1支持部40、及び第2支持部42を有する。本実施形態においては、第1板状部材22の下端部に第2係合部54が設けられた例を示す。第2係合部54は、第1係合部24と同様の部材を用いることができる。フェンス200において、第1支持部40の内側には支持部材41が設けられており、第2支持部42の内側には支持部材43が設けられている。第2レール50は、複数の第2レール構成部材52から構成される。第2レール構成部材52は第1レール構成部材12と同様の部材を用いることができる。第2レール50の第1端部23は支持部材41に固定されている。第2レール50の第2端部25は支持部材43に固定されている。第2レール巻き取り機構60は、支持部材41によって支持され、第2レール50と接続されている。第2レール巻き取り機構60は、第1レール巻き取り機構30と同様の構成を用いることができる。なお、第2レール巻き取り機構60、第2レール50の第1端部23、及び第2レール50の一部は、第1支持部40の内側に設けられ、第2レール50の第2端部25、及び第2レール50の一部は、第2支持部42の内側に設けられている。
【0050】
第1レール構成部材12が有する第2溝部16は、第2レール構成部材52においては第4溝部と呼び、第1レール10の第1溝部14は、第2レールにおいては第3溝部と呼ぶ。
【0051】
図8(a)は本発明の一実施形態に係る収納時におけるレールが下部に設けられたフェンス200の模式的な側面図である。
図8(b)は本発明の一実施形態に係る収納時におけるレールが下部に設けられたフェンス200の模式的な断面図である。
図8(c)は本発明の一実施形態に係る収納時におけるレールが下部に設けられたフェンス200の模式的な上面図である。なお、
図8(b)は、
図8(c)のD1−D2線に沿った模式的な断面図である。
【0052】
フェンス200は、
図2に示されたフェンス100と同様に、連結板状部20を構成する複数の第1板状部材22がたたまれるように構成されている。
【0053】
以上説明したように、本発明の一実施形態におけるフェンスは、レールが下部に設けられたフェンスである。本発明の一実施形態におけるフェンス200は、フェンスの下部に設けられた第2レール巻き取り機構60によって、第2レール50を巻き取ることで、容易に連結板状部20をたたむことができる。また、本発明の一実施形態におけるフェンス200は、フェンスの下部に設けられた第2レール巻き取り機構60によって、巻き取られた第2レール50を伸ばすことによって、たたまれた連結板状部20を、容易に広げることができる。したがって、フェンスの下部にレールが設けられていても、卓球競技の設営スタッフは、卓球台の周囲への当該フェンスの設置作業と片付け作業を、少ない労力で、かつ、短時間で行うことができる。また、フェンスの下部に設けられたレールは、連結板状部20が床面に落ちないように支持することができる。
【0054】
4.第3実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係るレールが2箇所に設けられたフェンスの構成を説明する。なお、第1実施形態または第2実施形態と同様の説明は省略することがある。
【0055】
図9(a)は本発明の一実施形態に係るレールが2箇所に設けられたフェンス300の模式的な側面図である。
図9(b)は本発明の一実施形態に係るレールが2箇所に設けられたフェンス300の収納時における模式的な側面図である。フェンス300は、第2実施形態で示したフェンス200に、第1実施形態で示した第1レール10を組み合わせることによって、2つのレールを有する。フェンス200及び第1レール10は、それぞれ、第2実施形態及び第1実施形態において、説明しているため、ここでの説明は省略する。
【0056】
フェンス300において、第1レール巻き取り機構30と、第2レール巻き取り機構60とは、それぞれの巻き車が歯車状になっている(図示は省略)。すなわち、それぞれの巻き車のフランジの周縁は複数の溝を有し、歯車として機能するように構成されている。チェーン32は、第1レール巻き取り機構30と、第2レール巻き取り機構60との間で交差するように、それぞれの巻き車に巻かれている。チェーン32が、第1レール巻き取り機構30と、第2レール巻き取り機構60との間で交差するように、それぞれの巻き車に巻かれることによって、第1レール巻き取り機構30の巻き車、及び、第2レール巻き取り機構60の巻き車が、
図9(a)に示す矢印の方向に、連動して回転するようになっている。第1レール巻き取り機構30の巻き車と、第2レール巻き取り機構60の巻き車とが、連動して回転することによって、フェンス300をたたむとき、及び、広げるときに、連結板状部20の上部と下部を同時に動かすことができるため、フェンスが歪む、破損することを防止することができる。なお、フェンス300において、第1レール巻き取り機構30と、第2レール巻き取り機構60とは、それぞれ、第1実施形態、第2実施形態で説明したように、チェーン32が巻かれていなくてもよい。また、チェーン32は、ベルト状になっていてもよい。第1レール巻き取り機構30と、第2レール巻き取り機構60とが、連動して回転する構成になっていればよい。
【0057】
図10(a)は本発明の一実施形態に係るレールが2箇所に設けられたフェンス300の模式的な側面図である。
図10(b)は本発明の一実施形態に係るレールが2箇所に設けられたフェンス300の収納時における模式的な側面図である。
図10(a)、及び
図10(b)に示すフェンス300は、それぞれ、
図9(a)、及び
図9(b)に示されたフェンス300と比較して、チェーン32の巻き方、及び、第2レール巻き取り機構の構成が異なる。他の構成は同様であるから、ここでの説明は省略する。
【0058】
フェンス300において、第1レール巻き取り機構30の巻き車と、巻き車63と、第2レール巻き取り機構62の巻き車とは、
図9(a)と同様に、それぞれの巻き車が歯車状になっている(図示は省略)。チェーン32は、第1レール巻き取り機構30の巻き車と、巻き車63の一方のフランジ(上述のように、周縁は複数の溝を有する)とに、巻かれている。また、フェンス300において、巻き車63の他方のフランジ(上述のように、周縁は複数の溝を有する)は、第2レール巻き取り機構62の巻き車と噛み合うように構成されている。よって、第1レール巻き取り機構30の巻き車、巻き車63、及び、第2レール巻き取り機構62の巻き車が、チェーン32を介して、
図10(a)に示す矢印の方向に、連動して回転するようになっている。したがって、フェンス300は、
図10(a)に示した構成を有することによって、第1レール巻き取り機構30が第1レール10を巻き取ることと、第2レール巻き取り機構62が第2レール50を巻き取ることとを、連動させることができる。また、フェンス300は、
図10(a)に示した構成を有することによって、第1レール巻き取り機構30が巻き取った第1レール10を伸ばすことと、第2レール巻き取り機構62が巻き取った第2レール50を伸ばすこととを、連動させることができる。なお、第1レール巻き取り機構30と、第2レール巻き取り機構62とを連動させる構成は、巻き車63を用いる構成に限定されない。第1レール巻き取り機構30と、第2レール巻き取り機構62とが連動して、フェンス300をたたむことと、フェンス300を広げることとが可能な構成とすればよい。
【0059】
以上説明したように、本発明の一実施形態におけるレールが2箇所に設けられたフェンスは、フェンスが歪むことなく、或いは、破損することなく、安定してたたむ、或いは、広げることができる。また、フェンスの下部に設けられたレールは、連結板状部20が床面に落ちないように支持することができる。本発明の一実施形態におけるレールが2箇所に設けられたフェンスを用いることによって、卓球競技の設営スタッフは、卓球台の周囲への当該フェンスの設置作業と片付け作業を、少ない労力で、かつ、短時間で行うことができる。
【0060】
5.第4実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係る可動部材が設けられたフェンスを説明する。なお、第1実施形態乃至第3実施形態と同様の説明は省略することがある。
【0061】
図11(a)は本発明の一実施形態に係る可動部材が設けられたフェンス400の模式的な側面図である。
図11(b)は本発明の一実施形態に係る可動部材が設けられたフェンス400の収納時における模式的な側面図である。
【0062】
フェンス400は、第1レール10、連結板状部20、第1レール巻き取り機構30、第1可動部材80、第2可動部材82、第1支持部44、及び第2支持部46を有する。第1レール10、連結板状部20、第1レール巻き取り機構30、第1支持部44、及び第2支持部46に関する説明は、第1実施形態において説明しているため、ここでの説明は省略する。連結板状部20の一方の側端部は、第1可動部材80と折りたたみ可能に連結されている。第1可動部材80は第1支持部44に対して上方及び下方に摺動可能に取り付けられている。連結板状部20の他方の側端部は、第2可動部材82と折りたたみ可能に連結されている。第2可動部材82は第2支持部46に対して上方及び下方に摺動可能に取り付けられている。また、第1支持部44及び第2支持部46は、キャスター(図示せず)が設けられ、フェンス400を移動可能になっている。
【0063】
図12(a)は本発明の一実施形態に係る可動部材が設けられたフェンス400において、当該フェンス400が可動している状態を示す模式的な側面図である。
図12(b)は本発明の一実施形態に係る第1可動部材80の模式的な正面図である。
図12(c)は本発明の一実施形態に係る第1支持部44の模式的な上面図である。
図12(d)は本発明の一実施形態に係る収納時におけるフェンス400の模式的な上面図である。
【0064】
図12(b)に示されるように、第1可動部材80が有する第3係合部81は正面からみて左側に2つ、右側に2つ設けられているが、第1可動部材80が有する第3係合部81はここで示す構成に限定されない。第1可動部材80が、複数の第3係合部81を有することで、第1可動部材80が第1支持部44から外れることを防止することができる。なお、第2可動部材82は、第1可動部材80と同様の構成を有する。第1可動部材80が有する第3係合部81は、第2可動部材82においては第4係合部と呼ぶ。
【0065】
図12(c)及び
図12(d)に示されるように、第1支持部44は、上面視において、コの字状である例を示す。第1支持部44は、上面視において、x方向と平行な2つの面の両方に互いに対向するように第5溝部48を有する。第1可動部材80が有する第3係合部81が、第5溝部48に対して、上方及び下方に摺動可能に嵌合される。なお、第2支持部46は、第1支持部44と同様の構成を有する。第1支持部44が有する第5溝部48は、第2支持部46においては第6溝部と呼ぶ。なお、第5溝部及び第6溝部は、同じ面に互いに平行に2本以上設けられてもよい。第5溝部及び第6溝部を複数本設けることで、第1可動部材80及び第2可動部材82は、第1支持部44及び第2支持部46に対して、より安定して取り付けられるため、上方及び下方により安定して摺動可能となる。なお、第1支持部44と第1可動部材80とは接するように示されているが、実際は、上方及び下方に摺動可能なように、第1支持部44と第1可動部材80との摩擦を減らして、各部材の摩耗を防ぐように、第1支持部44と第1可動部材80とは隙間があることが好ましい。また、第2支持部46と第2可動部材82とにおいても、第1支持部44と第1可動部材80と同様である。また、第1可動部材80及び第2可動部材82は、
図12(d)に示されるように、柱状であることが好ましい。第1可動部材80及び第2可動部材82が柱状であることによって、第1レール巻き取り機構30をフェンス400の上方に設けることができ、また、フェンス400を安定して立てることができる。
【0066】
以上のような構成を有する本発明の一実施形態に係るフェンスは、上下に可動することができる。よって、卓球競技の設営スタッフが、本発明の一実施形態に係るフェンスを上下に可動することによって、当該フェンス400と床面110との間に隙間ができないようにすることができる。したがって、本発明の一実施形態に係る可動部材が設けられたフェンスによって、ボールが卓球台(コートとも呼ぶ)から外れても、フェンスと床面の隙間から、ボールが転がり出てしまうことを防止することができ、卓球台の周囲にボールをとどまらせることができる。
【0067】
6.第5実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係る第2板状部材が設けられたフェンスを説明する。なお、第1実施形態乃至第4実施形態と同様の構成に関しては説明を省略することがある。
【0068】
図13(a)は本発明の一実施形態に係る第2板状部材28が設けられたフェンス500の模式的な側面図である。
図13(b)は本発明の一実施形態に係る第2板状部材28が設けられたフェンス500の収納時の模式的な側面図である。
図14(a)は本発明の一実施形態に係る第2板状部材28が設けられたフェンス500の模式的な断面図である。
図14(b)は本発明の一実施形態に係る第2板状部材28が設けられたフェンス500の模式的な上面図である。
図13及び
図14に示したフェンス500は、連結板状部90を有している点が、第1実施形態で示したフェンス100と異なる。それ以外は、第1実施形態で示したフェンス100と同じであるから、ここでの説明は省略する。なお、
図14(a)は、
図14(b)のE1−E2線に沿った模式的な断面図である。
【0069】
図13に示したフェンス500は、第1板状部材22と、第1板状部材22とは大きさが異なる第2板状部材28を有する。なお、第1板状部材22と、第2板状部材28とは、第1実施形態で説明した連結部材26で連結される。連結板状部90の一方の側端部、即ち、第2板状部材28の側端部は、第1支持部40と折りたたみ可能に連結されている。連結板状部90の他方の側端部、即ち、第2板状部材28の側端部は、第2支持部42と折りたたみ可能に連結されている。本明細書等においては、第1板状部材22は、第1小部材と呼ぶこともある。また、本明細書等においては、第2板状部材28は、第2小部材と呼ぶこともある。
【0070】
図13に示されるように、第2板状部材28は第1板状部材22と比較して、フェンスを広げたときのx方向の長さが短い。
【0071】
フェンス500は、
図14に示されるように、連結板状部90を構成する複数の第1板状部材22及び第2板状部材28がたたまれるように構成されている。また、フェンス500において、第1係合部24は、上面視において、第1板状部材22の略真ん中に設けられている。さらに、第1支持部40及び第2支持部42は、四辺のうち、一辺がないコの字状になっており、連結板状部90がたたまれて、収容可能になっている。第1支持部40及び第2支持部42は、第1板状部材22がたたまれて、収容可能になっているとき、収容部と呼ばれることもある。第1支持部40及び第2支持部42がコの字状になっており、連結板状部90の側端部が第1板状部材22よりも広げたときのx方向の長さが短い第2板状部材28を有し、第1係合部24が、上面視において、第1板状部材22の略真ん中に設けられることによって、第1支持部40及び第2支持部42に、フェンス500を小さくたたむことができるため、フェンス500を小さな空間に収容することができる。
【0072】
7.第6実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係るレール構成部材の他の例を説明する。なお、第1実施形態乃至第5実施形態と同様の構成に関しては説明を省略することがある。
【0073】
図15(a)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第3レール構成部材18の模式図である。
図15(b)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第3レール構成部材18の模式的な上面図である。
図15(c)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第3レール70の一部を示す模式的な上面図である。
図15(d)は本発明の一実施形態に係るフェンス100の模式的な上面図である。
【0074】
第3レール構成部材18は、第1レール構成部材12と比較して、第3溝部19が、側面に設けられている。前記側面は、鉛直線と略直交する法線を有する面である。それ以外の点は、第1レール構成部材12と同様であるから、ここでの説明は省略する。
【0075】
図15(c)に示すように、第3レール70は、複数の第3レール構成部材18から構成される。複数の第3レール構成部材18の嵌合方法は、第1レール10における複数の第1レール構成部材12の嵌合方法と同様であるから、ここでの説明は省略する。また、第1レール10と同様に、第3レール70が有する第4溝部21は、第3レール70を構成する複数の第3レール構成部材18のそれぞれが有する第3溝部19が接続され、構成される。
【0076】
図15(d)は、第3レール巻き取り機構72に、第3レール構成部材18を用いた第3レール70を採用した場合の、フェンス100の模式的な上面図である。第1レール10と同様に、第3レール70の第1端部23は第3レール巻き取り機構72を介して第1支持部40に固定されている。第1レール10と同様に、第3レール70の第2端部25も、第2支持部42に固定されている。第3溝部19は、第1係合部24と係合される。即ち、第4溝部21は、鉛直線と略一致する法線を有する面と平行になるように配置され、第1係合部24と係合される。第3レール巻き取り機構72が有する巻き車の回転軸は、鉛直線と略同じ方向である。
図15(d)に示す矢印の方向に、第3レール巻き取り機構72が有する巻き車を回転させることによって、本発明の一実施形態に係るフェンス100を、広げた状態、及び、たたんだ状態にすることができる。
【0077】
第1レール構成部材12、及び第3レール構成部材18で示したように、本発明の一実施形態にかかるレール構成部材は、溝部の位置を適宜変えることができる。したがって、フェンスへの取り付け位置を、自由に変えることができる。
【0078】
8.第7実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係るレール構成部材のさらに他の例を説明する。なお、第1実施形態乃至第6実施形態と同様の構成に関しては説明を省略することがある。
【0079】
図16(a)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第4レール構成部材98の模式図である。
図16(b)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第4レール構成部材98の模式的な上面図である。
図16(c)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第4レール74の一部を示す模式的な上面図である。
図16(d)は本発明の一実施形態に係る第1係合部24の模式的な正面図である。
【0080】
第4レール構成部材98は、第3レール構成部材18と比較して、第6溝部91が、第3溝部19とは反対側の側面に設けられている。前記側面は、鉛直線と略直交する法線を有する面である。即ち、第4レール74は、鉛直線と略直交する法線を有する面に第3溝部19及び第6溝部91を有している。それ以外の点は、第3レール構成部材18と同様であるから、ここでの説明は省略する。
【0081】
図16(c)に示すように、第4レール74は、複数の第4レール構成部材98から構成される。複数の第4レール構成部材98の嵌合方法は、第1レール10における複数の第1レール構成部材12の嵌合方法と同様であるから、ここでの説明は省略する。また、第3レール70と同様に、第4レール74が有する第4溝部21は、第4レール74を構成する複数の第4レール構成部材98のそれぞれが有する第3溝部19が接続され、構成される。なお、第4レール74が有する第7溝部92は、第4レール74を構成する複数の第4レール構成部材98のそれぞれが有する第6溝部91が接続され、構成される。第4レール74は、第1レール10、または、第2レール50と置き換えることができる。図示は省略するが、第4レール74は、第1端部23及び第2端部25を有している。
図1に示す第1レール10と同様に、第4レール74が有する第1端部23は第1レール巻き取り機構30を介して第1支持部40に固定され、第4レール74が有する第2端部25は第2支持部42に固定される。
【0082】
図16(d)は、第4レール構成部材98を用いた第4レール74を採用する場合の、第1係合部24の模式的な正面図である。第1係合部24は、第1係合部材94、及び第2係合部材96を有する。例えば、第3溝部19が第1係合部材94に係合され、第6溝部91が第2係合部材96に係合される。このとき、第4レール74が有する第4溝部21が第1係合部材94に係合され、第4レール74が有する第7溝部92が第2係合部材96に係合される。なお、第4レール74を、第2レール50と置き換える場合、第2係合部54は、
図16(d)に示す第1係合部24と同様の構造となる。
【0083】
本発明の一実施形態に係るフェンスは、二つの溝を有するレール構成部材を有することによって、レールを2箇所で支持することができる。よって、レールを1箇所で支持する場合と比較して、レールの歪みを少なくすることができる。また、レールの歪みが少ないことによって、レール巻き取り機構が、レールを均一に巻き取ることができる。したがって、本発明の一実施形態に係るフェンスは、二つの溝を有するレール構成部材を有することによって、フェンスが歪むことなく、或いは、破損することなく、安定してたたむ、或いは、広げることができる。
【0084】
9.第8実施形態
本実施形態では、本発明の一実施形態に係るレール構成部材のさらに他の例を説明する。なお、第1実施形態乃至第7実施形態と同様の構成に関しては説明を省略することがある。
【0085】
図17(a)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第5レール構成部材120の模式図である。
図17(b)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第5レール構成部材120の模式的な上面図である。
図17(c)は本発明の一実施形態に係るフェンス100が有する第5レール122の一部を示す模式的な上面図である。
図17(d)は本発明の一実施形態に係る第2係合部54の模式的な正面図である。
図17(e)は本発明の一実施形態に係る第2係合部54が第1板状部材22に設けられた状態の模式図である。
【0086】
第5レール構成部材120は、第1レール構成部材12と比較して、第2溝部16が設けられていない。それ以外の点は、第1レール構成部材12と同様であるから、ここでの説明は省略する。
【0087】
図17(c)に示すように、第5レール122は、複数の第5レール構成部材120から構成される。複数の第5レール構成部材120の嵌合方法は、第1レール10における複数の第1レール構成部材12の嵌合方法と同様であるから、ここでの説明は省略する。第5レール122は、第2レール50と置き換えることができる。図示は省略するが、第5レール122は、
図7に示す第2レール50と同様に、第1端部23及び第2端部25を有し、第1端部23は第2レール巻き取り機構60を介して第1支持部40に固定され、第2端部25は第2支持部42に固定される。なお、第3レール巻き取り機構72に第3レール70を採用した構成を、レールが下部に設けられたフェンスに適用し、第3レール70を第5レール122と置き換えてもよい。
【0088】
図17(d)は、第5レール構成部材120を用いた第5レール122を採用する場合の、第2係合部54の模式的な正面図である。第2係合部54は、一つの部材が二つに分岐された、二股状の構造を有する。第2係合部54は、二股状の構造を有することによって、第5レール122に跨るように係合する。
図17(d)においては、理解の促進のため、第5レール122も示している。また、
図17(d)においては、理解の促進のため、第2係合部54と、第5レール122とは離れて示されているが、実際は接している。第2係合部54は、第5レール122上を摺動する。
【0089】
第2係合部54の二股状の二股部分の長さをH1、第5レール122の厚さをH2としたとき、H1はH2よりも長いことが好ましい。H1はH2よりも長いことによって、第2係合部54が第5レール122から外れることを防止できる。
【0090】
図17(e)は、第2係合部54が第1板状部材22に設けられた状態の模式図である。第2係合部54は、フェンスを広げた状態で、x方向から見た場合、おおよそ
図17(e)に示すような位置になるように、第1板状部材22に対して、回動可能に設けられる。
【0091】
本発明の一実施形態に係るフェンスは、溝が無いレール構成部材に対して、二股の係合部を係合させることによって、レール巻き取り機構がレールを巻き取ることで、容易に連結板状部をたたむことができる。また、本発明の一実施形態に係るフェンスは、同様にして、巻き取られたレールを伸ばすことによって、たたまれた連結板状部を、容易に広げることができる。
【0092】
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態のフェンスを基にして、当業者が構成要素を、適宜、追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0093】
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に、本発明によりもたらされるものと解される。