(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6707216
(24)【登録日】2020年5月22日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】屋根裏設置防火用貯水袋装置
(51)【国際特許分類】
A62C 35/02 20060101AFI20200601BHJP
E03B 3/03 20060101ALI20200601BHJP
【FI】
A62C35/02 A
E03B3/03 B
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2019-73869(P2019-73869)
(22)【出願日】2019年4月9日
【審査請求日】2019年4月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391027734
【氏名又は名称】山本 増男
(72)【発明者】
【氏名】山本 増男
【審査官】
楠永 吉孝
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭51−130114(JP,U)
【文献】
実開平04−065798(JP,U)
【文献】
特開平09−137483(JP,A)
【文献】
実開平04−055361(JP,U)
【文献】
特開2008−188078(JP,A)
【文献】
実開昭50−146947(JP,U)
【文献】
特開平11−049233(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 35/02
E03B 3/03
E03B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐圧貯水袋 (1) に 水道注水バルブソケット (2) と 排水用バルブソケット (3) が具備された屋根裏設置防火用貯水袋 (4) を 傾斜床面 (5) に設置して耐圧貯水袋の水道注水バルブソケットと 水道栓蛇口 (6) とを フレキシブルチューブ (7) で接続行い、更に常時水道水が加圧満水されている屋根裏設置防火用貯水袋の排水用バルブソケットと 開閉バルブ付放水筒先 (8) が装着されている 消防ホース (9) を使用して屋根軒まで高架貯水袋の落下水圧で高所放水ができることを特徴とした屋根裏設置防火用貯水袋装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
地震で停電断水が発生しても電動ポンプ、エンジンポンプ等を使用せず屋根裏空間傾斜床面に設置した高架防火用貯水袋装置から落下する水圧を利用して容易に高所消火放水ができる新しい屋根裏設置防火用貯水袋装置を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
平地防火用水槽で高所放水するには必ずポンプ動力が必要なため、地震で停電断水が発生した場合高所放水消火活動は全くできなかったものである、高架貯水槽を設置すれば落下する水圧で勢いよく高所放水ができて消火活動に大きく寄与することができる。しかし高架貯水槽設置には膨大な高架台製作経費が掛かる為、普及が進まない事情があった。本発明は家の屋根裏空間を利用して防火用貯水袋装置を設置する方法で高所放水が容易にできる屋根裏設置防火用貯水袋装置を発明した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−137482 防火水槽
【特許文献2】特開2008−035949 消火設備
【特許文献3】特開2005−205111 消防設備
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
神戸淡路大震災で地震発生と同時に停電断水が起きて被災地に大火災が発生したことは過去の体験から容易に理解できる。本発明は大地震発生で必ず起きる火災発生の課題を解決するため、電源及び水道施設を全く使用せず、家の屋根裏空間傾斜床面に防火用貯水袋を複数設置する方法で高架防火用貯水袋装置から貯水が落下する水圧を利用して高所放水消火が容易にできる方法を発明したのである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
大都市に於いて高所に防火貯水槽を設置することは環境問題と経費問題等があって設置することは至って困難である。本発明は家の屋根裏空間床面を利用して新たに高架防火用貯水袋装置を設置する方法を考案したのである。確かに屋根裏は狭い空間であるが軟質耐圧性樹脂貯水袋であれば折りたたむ方法で狭い場所でも容易に設置することができる。しかも家屋の屋根裏に設置するものであれば高所である為既存の高架貯水槽設置と同様に落差水圧で高所放水が可能となるものである。貯水の落下水圧による放水の高さは 約 8m迄であるが動力ポンプを使用せず屋根軒下まで高所放水が出来れば、初期消火活動は十分発揮することができる。更に屋根裏防火用貯水袋の貯水は、火災消火以外に水害で汚れた家財道具、建物等の洗浄水にも使用出来るのである。更に農業ハウス屋根裏に設置した場合、渇水期には田畑の散水にも使用出来ることから、設置手段は多々あることが考えられる。
【発明の効果】
【0006】
地震停電断水が生じても問題なく初期消火活動ができる技術開発は素晴らしいものである、養護施設、老人ホーム、各病院等には粉末消火器が各室に設置されているが、病人高齢者には使用が困難であると言われている。屋根裏に防火用貯水袋装置が設置してあれば、職員その他誰でもが初期消火活動を行うことが出来るのである。
又倉庫屋根裏空間に大型防火用貯水袋を設置して更に天井スプリンクラー散水装置を併用して設置すれば、無人倉庫の消火にも大きく寄与することができるのである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
耐圧貯水袋 (1) に 水道注水バルブソケット (2) と 排水用バルブソケット (3) が具備された 屋根裏設置防火用貯水袋 (4) を 傾斜床面 (5) に設置して耐圧貯水袋の水道注水バルブソケットと 水道栓蛇口 (6) とを フレキシブルチューブ (7) で接続行い、更に常時水道水が加圧満水されている屋根裏設置防火用貯水袋の排水用バルブソケットと 開閉バルブ付放水筒先 (8) が装着されている 消防ホース (9)
を使用して屋根軒下まで高架貯水袋装置の落下水圧で高所放水ができることを特徴とした屋根裏設置防火用貯水袋装置である。
【実施例】
【0009】
火災現場で実施実験することは不可能であるが、地上で水道圧 (2キロ) の防火用貯水袋装置の排水用バルブソケット (口径50mm) に、ホース筒先 (口径19mm) を接続して放水実験を行った結果、問題なく約 5mの高さまで放水出来ることが確認できた。更に屋根軒下の高さで放水実験行うことを想定して、二階のベランダに水道圧 (2キロ) 貯水袋装置を設置して放水実験を行った結果、ベランダ上より約 3m高さ迄 しか放水出来ないことも確認した。しかしホース筒先を(口径16mm)に替えることで再度 5m 高さまで高所に放水が可能となったことも同時に確認できたものである。
【産業上の利用可能性】
【0010】
地震で停電断水が同時に発生すると消防隊員でも火災消火活動が全く出来なかった事は神戸淡路大震災の体験から分かったことである、各家庭、店舗、事務所、工場倉庫の建物には大地震に備えて高架防火用水槽の設置は絶対必要である。しかし全ての建物に各々高架防火水槽を設置することは、環境問題、経費の問題等を考慮すると不可能である。本発明、屋根裏設置防火用貯水袋装置設置の場合、先ず環境問題と高架台製作経費が大幅に削減できることは確かである。政府防災対策機関に於いても高架防火用水槽設置の促進に是非ご協力頂きたいものである。素人が考えても屋根裏空間を利用した高架防火用貯水袋装置の設置には画期的な知恵が存在するものである。いずれ起きると言われている南海トラフ大地震に備えて多くの人命財産が守れるよう、政府の防火対策をお願いしたいものである。
【符号の説明】
【0011】
1 耐圧貯水袋
2 水道注水バルブソケット
3 排水用バルブソケット
4 屋根裏設置防火用貯水袋
5 傾斜床面
6 水道栓蛇口
7 フレキシブルチューブ
8 開閉バルブ付放水筒先
9 消防ホース
【要約】
【課題】
本発明は地震発生で必ず起きる火災発生の課題を解決するため電源及び水道施設を全く使用せず、家の屋根裏空間傾斜床面に防火用貯水袋を複数設置する方法で高架防火用貯水袋装置から貯水が落下する水圧で高所に放水消火が容易にできる新しい消火方法を発明したのである。
【解決手段】
屋根裏空間傾斜床面を利用して高架防火用貯水袋装置を設置する方法を考案した。屋根裏は狭い空間であるが軟質樹脂性耐圧袋を折り畳めば狭い屋根裏でも容易に設置できる。屋根裏は高所である為、既存高架貯水槽設置と同様に落差水圧で高さ約7mまで消火放水ができるのである。更に火災使用以外、水害で汚れた家財道具 建物等の洗浄水にも使用することが出来る。
【選択図】
図2