(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6707612
(24)【登録日】2020年5月22日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法およびこれを利用した特許評価方法とシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/90 20190101AFI20200601BHJP
【FI】
G06F16/90
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-220746(P2018-220746)
(22)【出願日】2018年11月26日
(65)【公開番号】特開2019-96327(P2019-96327A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2018年11月26日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0159442
(32)【優先日】2017年11月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518405315
【氏名又は名称】コリア インベンション プロモーション アソシエーション
【氏名又は名称原語表記】Korea Invention Promotion Association
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】クァク,ジョン エ
(72)【発明者】
【氏名】ソン,サン ヨプ
(72)【発明者】
【氏名】パク,イン ジェ
【審査官】
松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0068278(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0057533(US,A1)
【文献】
特開2010−128779(JP,A)
【文献】
特開2012−123555(JP,A)
【文献】
松下 貴徳,重回帰モデルをアンサンブル学習する工数予測モデル,情報処理学会第76回(平成26年)全国大会講演論文集(1) アーキテクチャ ソフトウェア科学・工学 データベースとメディア,一般社団法人情報処理学会,2014年 3月11日,pp.1−417〜1−418,1M−1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00−16/958
G06Q 10/00−99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特許情報処理部が特許情報を獲得して、獲得した特許情報を処理して評価要素を抽出する段階;
重回帰分析処理部が、前記特許情報処理部によって抽出した情報に基づいて、評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階;
評価モデル生成部が前記複数個の重回帰分析を通じて算出した複数個の重回帰モデルでの独立変数のそれぞれに対する複数個の回帰係数の代表値をそれぞれ算出し、算出した代表値のそれぞれが前記独立変数のそれぞれに対する係数である評価モデルを構築して、前記評価指標に対する評価モデルを生成する段階;および
特許評価処理部が前記生成した評価モデルを利用して評価対象である特許の数値化された評価指標を算出する段階を含み、
前記複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階で、前記重回帰分析処理部は、それぞれの核心評価要素別にあらかじめ設定された評価要素をそれぞれの重回帰モデルの独立変数として重回帰分析を遂行し、
前記核心評価要素は前記評価要素に属する要素であり、一つの核心評価要素は他の核心評価要素に対する重回帰モデルの独立変数として使用されることを特徴とする、重回帰モデルを活用した特許評価方法。
【請求項2】
前記方法は複数個の評価指標に対する評価モデルをそれぞれ生成し、前記評価指標は権利性、技術性および活用性のうち一つ以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載の重回帰モデルを活用した特許評価方法。
【請求項3】
前記評価モデルを生成する段階で、前記評価モデル生成部は複数個の回帰係数の重み付け平均または算術平均を前記代表値として算出することを特徴とする、請求項1に記載の重回帰モデルを活用した特許評価方法。
【請求項4】
前記重回帰モデルは有意確率があらかじめ設定された基準値以下である評価要素を活用することを特徴とする、請求項1に記載の重回帰モデルを活用した特許評価方法。
【請求項5】
前記複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階で、前記重回帰分析処理部は、前記評価要素の間の多重共線性検査を遂行して一つ以上の評価要素を除外することを特徴とする、請求項1に記載の重回帰モデルを活用した特許評価方法。
【請求項6】
獲得した特許情報を処理して評価要素を抽出する特許情報処理部;
評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行して、それぞれの独立変数に対する複数個の重回帰モデルの回帰係数を算出する重回帰分析処理部;
前記重回帰分析処理部を通じて算出した前記それぞれの独立変数に対する複数個の回帰係数の代表値をそれぞれ算出し、算出した代表値のそれぞれが前記独立変数のそれぞれに対する係数である評価モデルを構築して、前記評価指標に対する評価モデルを生成する評価モデル生成部;および
生成した前記評価モデルを利用して評価対象である特許の数値化された評価指標を算出する特許評価処理部を含み、
前記重回帰分析処理部は、それぞれの核心評価要素別にあらかじめ設定された評価要素をそれぞれの重回帰モデルの独立変数として重回帰分析を遂行し、
前記核心評価要素は前記評価要素に属する要素であり、一つの核心評価要素は他の核心評価要素に対する重回帰モデルの独立変数として使用されることを特徴とする、重回帰モデルを活用した特許評価システム。
【請求項7】
特許の評価結果を保存するための評価結果DBをさらに含むものの、
前記特許評価処理部は情報が獲得された特許に対する評価を遂行して評価結果を前記評
価結果DBに保存することを特徴とする、請求項6に記載の重回帰モデルを活用した特許評価システム。
【請求項8】
前記特許評価処理部は、あらかじめ設定された時点に対象情報が獲得された特許に対する評価を遂行して評価結果を前記評価結果DBに保存することを特徴とする、請求項7に記載の重回帰モデルを活用した特許評価システム。
【請求項9】
前記評価モデル生成部は、回帰係数の重み付け平均または算術平均を前記代表値として算出することを特徴とする、請求項6に記載の重回帰モデルを活用した特許評価システム。
【請求項10】
特許情報処理部が特許情報を獲得して、獲得した特許情報を処理して評価要素を抽出する段階;
重回帰分析処理部が、前記特許情報処理部によって抽出した情報に基づいて、評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階;および
評価モデル生成部が前記複数個の重回帰分析を通じて算出した複数個の重回帰モデルでの独立変数のそれぞれに対する複数個の回帰係数の代表値をそれぞれ算出し、算出した代表値のそれぞれが前記独立変数のそれぞれに対する係数である評価モデルを構築して、前記評価指標に対する評価モデルを生成する段階を含み、
前記複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階で、前記重回帰分析処理部は、それぞれの核心評価要素別にあらかじめ設定された評価要素をそれぞれの重回帰モデルの独立変数として重回帰分析を遂行し、
前記核心評価要素は前記評価要素に属する要素であり、一つの核心評価要素は他の核心評価要素に対する重回帰モデルの独立変数として使用され得ることを特徴とする、重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法。
【請求項11】
前記評価モデルを生成する段階で、前記評価モデル生成部は、複数個の回帰係数の重み付け平均または算術平均を前記代表値として算出することを特徴とする、請求項10に記載の重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法。
【請求項12】
前記重回帰モデルは有意確率があらかじめ設定された基準値以下である評価要素を活用することを特徴とする、請求項10に記載の重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法。
【請求項13】
前記複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階で、前記重回帰分析処理部は、前記評価要素の間の多重共線性検査を遂行して一つ以上の評価要素を除外することを特徴とする、請求項10に記載の重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法。
【請求項14】
前記方法は複数個の評価指標に対する評価モデルをそれぞれ生成するものの、前記評価指標は権利性、技術性および活用性のうち一つ以上を含むことを特徴とする、請求項10に記載の重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許の数値化された評価結果の算出に活用される特許評価モデルを構築し、これを利用して特許の数値化された評価結果を算出する方法およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
企業の技術保護のための知的財産権の戦略化過程において、多数の知的財産権を保有している知的財産権者の立場からは、保有している知的財産権の登録後の維持管理にかかる費用と努力が相当な負担の一つとして作用しているのが事実である。
【0003】
そこで、知的財産権者は保有している知的財産権を自ら等級評価をしたり、あるいは営利/非営利機関に特許の技術評価を依頼して該当知的財産権の等級を評価してもらっている。
【0004】
このような特許評価には、大きく専門家評価と自動評価とがある。専門家評価は、技術分野別の専門家によって評価対象特許の価値を評価することである。専門家評価は専門家の個別的な専門知識が活用され得、定性的価値評価が可能であるという長所がある反面、評価に専門家の主観性が強く介入され得る余地があり、費用と時間が多く消耗するという短所がある。
【0005】
このような専門家評価の短所を克服するために特許自動評価システムが開発されているが、評価モデルを設計するためのサンプル特許の特許等級を専門家評価によって評価する方式を使用するか、断片的ないくつかの要素のみを基準として評価モデルを設計する場合が多く、重回帰モデルを利用するとしても一つの回帰モデルだけを使用していた。これに伴い、評価結果の信頼性が疑われる場合が多いのが実情である。
【0006】
一方、本発明の背景技術は大韓民国公開特許10−2014−0080593号(2014.07.01)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2014−0080593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は特許明細書の構造的な特徴を反映しながらも、技術的に類似する特許の間の相対的な環境を考慮した評価要素が適切に反映され得る信頼度の高い評価モデルを構築して特許評価を遂行できるようにする、重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法およびこれを利用した特許評価方法とシステムを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法は、特許情報処理部が特許情報を獲得して処理する段階;重回帰分析処理部が、前記特許情報処理部によって抽出した情報に基づいて、評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階;評価モデル生成部が前記複数個の重回帰分析を通じて算出した複数個の重回帰モデルでの独立変数のそれぞれに対する複数個の回帰係数の代表値をそれぞれ算出し、算出した代表値のそれぞれが前記独立変数のそれぞれに対する係数である評価モデルを構築して、前記評価指標に対する評価モデルを生成する段階;および特許評価処理部が前記生成した評価モデルを利用して評価対象である特許の数値化された評価指標を算出する段階を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムは、獲得した特許情報を処理して評価要素を抽出する特許情報処理部;評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行して、それぞれの独立変数に対する複数個の重回帰モデルの回帰係数を算出する重回帰分析処理部;前記重回帰分析処理部を通じて算出した前記それぞれの独立変数に対する複数個の回帰係数の代表値をそれぞれ算出し、算出した代表値のそれぞれが前記独立変数のそれぞれに対する係数である評価モデルを構築して、前記評価指標に対する評価モデルを生成する評価モデル生成部;および生成した前記評価モデルを利用して評価対象である特許の数値化された評価指標を算出する特許評価処理部を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法は、特許情報処理部が特許情報を獲得して処理する段階;重回帰分析処理部が、前記特許情報処理部によって抽出した情報に基づいて、評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする複数個の重回帰分析をそれぞれ遂行する段階;および評価モデル生成部が前記複数個の重回帰分析を通じて算出した複数個の重回帰モデルでの独立変数のそれぞれに対する複数個の回帰係数の代表値をそれぞれ算出し、算出した代表値のそれぞれが前記独立変数のそれぞれに対する係数である評価モデルを構築して、前記評価指標に対する評価モデルを生成する段階を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法およびこれを利用した特許評価方法とシステムは、複数個の核心評価要素のそれぞれに対する重回帰モデルを構築し、複数個の重回帰モデルの回帰係数の組み合わせを通じて特許評価指標に対する評価モデルを生成することによって、特許明細書の構造的な特徴を反映しながらも、技術的に類似する特許の間の相対的環境を考慮した評価要素が適切に反映され得るようにする効果がある。
【0013】
これを通じて本発明に係る重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法およびこれを利用した特許評価方法とシステムは、大量の特許を客観的な評価基準下で低廉かつ迅速に評価できるようにする効果がある。
【0014】
また、本発明に係る重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法およびこれを利用した特許評価方法とシステムは、一つの特許に対する複数個の評価項目別に評価情報を生成できるようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムの概略的な構成を示した例示図。
【
図2】本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムのサーバーの詳細構成を示した例示図。
【
図3】本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムの動作構成を示した例示図。
【
図4】本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で評価モデルを生成する過程を説明するためのフローチャート。
【
図5】本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で特許評価を遂行する過程を説明するためのフローチャート。
【
図6】本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムのサーバーの詳細構成を示した例示図。
【
図7】本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で特許評価を遂行する過程を説明するためのフローチャート。
【
図8】本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で特許評価サービスを提供する過程を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付された図面を参照して本発明に係る重回帰モデルを活用した特許評価モデル構築方法およびこれを利用した特許評価方法とシステムの実施例を説明する。この過程において、図面に図示された線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上誇張されるように図示されている。また、後述される用語は本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは使用者、運用者の意図または慣例により変わり得る。したがって、このような用語に対する定義は、本明細書の全般にわたった内容に基づいて下されるべきである。また、本明細書で使用される単数の表現は文脈上明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含むことができる。
【0017】
図1は、本発明の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムの概略的な構成を示した例示図である。
【0018】
図1に図示されたように、本発明の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムは、少なくとも一つ以上のサーバー100で構成され得、このようなサーバー100は有/無線ネットワークと連結されてユーザー装置200に特許評価結果を提供することができる。すなわち、サーバー100はユーザー装置200から特定の特許に対する評価サービスの要請を受けると、該当特許に対する評価結果を提供することができ、詳しい動作方式は後述することにする。
【0019】
本発明の実施例に係るサーバー100は、プロセッサ、プログラムデータを保存して実行するメモリー、永久保存部、外部装置と通信する通信ポート、ユーザーインタフェース装置などを含むことができる。ソフトウェアプログラムモジュールまたはアルゴリズムで具現される方法は、前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータが読み込みできるコードまたはプログラム命令であって、コンピュータが読み込みできる記録媒体上に保存され得る。コンピュータが読み込みできる記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータが読み込み可能なコードが保存され実行され得る。
【0020】
当分野では通常的であるように、一部の例示的な実施例が機能ブロック、ユニットおよび/またはモジュールの観点で添付図面に図示され得る。当業者はこのようなブロック、ユニット、および/またはモジュールが、論理回路、離散部品、プロセッサ、ハードワイヤード回路、メモリー素子、配線接続のような電子(または光学)回路によって物理的に具現されることを理解できるはずである。ブロック、ユニットおよび/またはモジュールがプロセッサまたは他の類似するハードウェアによって具現される場合、これらは本明細書で議論された多様な機能を遂行するために、ソフトウェア(例えば、コード)を使ってプログラミングされ、制御され得る。また、それぞれのブロック、ユニットおよび/またはモジュールは、専用ハードウェアによってまたは一部の機能を遂行するための専用ハードウェアおよび他の機能を遂行するためのプロセッサ(例えば、一つ以上のプログラムされたプロセッサおよび関連回路)の組み合わせとして具現され得る。機能も、一部の例示的な実施例のそれぞれのブロック、ユニットおよび/またはモジュールは、本発明の概念の範囲を逸脱することなく物理的に二つ以上の相互に作用し離散的なブロック、ユニットおよび/またはモジュールに分離され得る。また、一部の例示的な実施例のブロック、ユニットおよび/またはモジュールは、本発明の概念の範囲を逸脱することなく、より複雑なブロック、ユニットおよび/またはモジュールに物理的に結合することができる。
【0021】
図2は、本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムのサーバーの詳細構成を示した例示図である。
【0022】
図2に図示されたように、サーバー100は特許情報処理部110、重回帰分析処理部120、評価モデル生成部130、評価モデルDB140および特許評価処理部150を含むことができる。本発明の一実施例によると、これら構成要素は有/無線ネットワークで連結される一つ以上のサーバーに分散して配置され得る。
【0023】
特許情報処理部110は、獲得した特許情報を処理して評価要素を抽出することができる。
【0024】
例えば、特許情報処理部110は、外部データ提供者から特許情報を収集することができる。具体的には、サーバー100は外部データ提供者から韓国または海外(例えば、アメリカ)の原始(raw)データを受信するデータ収集部(図示されず)を含むことができる。このようなデータ収集部は、物理的にはネットワークインタフェース(NIC)を含むことができ、論理的にはAPI(application programming interface)で構成されたプログラムであり得る。
【0025】
特許情報処理部110はこのように獲得した特許情報から各情報を抽出し、パーシング(parsing)(または変換)することができる。例えば特許情報処理部110は、特許明細書、書誌情報、経過情報、図面などの情報を抽出することができ、明細書は例えばXMLフォーマットで作成されている可能性があるため、このようなXMLフォーマットをパーシングして評価要素を抽出することができる。
【0026】
サーバー100は多数の特許に対する特許情報を獲得することができ、特許情報処理部110はそれぞれの特許から評価要素を抽出し、抽出したデータをDB(図示されず)に保存することができる。
【0027】
一方、獲得される特許情報がすでに加工された情報であり得(例:評価要素があらかじめ抽出されて提供される場合)、このような場合、特許情報処理部110は評価要素を抽出する過程を省略することができる。
【0028】
重回帰分析処理部120は、評価要素のうち評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする重回帰モデルをそれぞれ構築し、重回帰分析を遂行してそれぞれの独立変数に対する複数個の重回帰モデルの回帰係数を算出することができ、さらに詳しい動作方法については後述することにする。
【0029】
評価モデル生成部130は、重回帰分析処理部120を通じて算出したそれぞれの独立変数に対する複数個の重回帰モデルの回帰係数の代表値を算出して評価指標に対する評価モデルを生成することができ、例えば回帰係数の重み付け平均または算術平均を前記代表値として算出することができる。
【0030】
評価モデル生成部130は、複数個の重回帰分析モジュールの独立変数の回帰係数を重み付け平均(または算術平均)で組み合わせて、評価指標に対する評価モデルを生成(構築)することができ、生成した評価モデルを評価モデルDB140に保存して特許評価が遂行され得るようにすることが可能である。
【0031】
特許評価処理部150は、評価モデルDB140に保存された評価モデルを利用して評価対象である特許の数値化された評価指標(例:評価点数または評価等級)を算出することができ、具体的には重み付け平均(または算術平均)で組み合わせられた重回帰分析モデルの各独立変数に該当特許の情報を入力して該当特許の数値化された評価指標を算出することができ、後述するように、数値化された評価指標の組み合わせを通じて該当特許に対する評価の代表値を算出することも可能である。
【0032】
図3は、本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムの動作構成を示した例示図である。
【0033】
すなわちサーバー100は、収集した特許情報を精製および加工して評価要素を抽出し、重回帰分析を通じて評価指標(または技術分野)別評価モデルを生成し、生成した評価モデルを利用して特許評価を遂行してユーザーに特許分析サービスを提供できるようにする。
【0034】
図4は本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で評価モデルを生成する過程を説明するためのフローチャート、
図5は本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で特許評価を遂行する過程を説明するためのフローチャートであり、これを参照して本発明の一実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法を説明すると次の通りである。
【0035】
図4に図示されたように、サーバー100は、まず情報を獲得しS300、獲得した特許情報で評価要素を抽出するS310。この時、獲得される特許情報がすでに加工された情報の場合は評価要素を抽出する段階S310は省略されてもよい。
【0036】
引き続き、サーバー100は評価指標に関する複数個の核心評価要素のそれぞれに対する重回帰分析を遂行するS320。すなわち、サーバー100は評価指標に対してあらかじめ設定された複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数として、評価要素を独立変数とする重回帰モデルを複数個構築して核心評価要素別に重回帰分析を遂行することができる。
【0037】
この時、核心評価要素は評価要素に属する要素であり、複数個の核心評価要素に対する重回帰分析を遂行することであるので、多変量分析を使用する場合、一つの核心評価要素は他の核心評価要素に対する独立変数として使用することができない。したがって本発明では、一般的な多変量分析を使用するのではなく、重回帰分析式を複数個構成して複数個の核心評価要素のそれぞれを従属変数とする重回帰分析を遂行する。
【0038】
具体的には、次の数学式1のような複数個の重回帰分析式を構築して回帰分析を遂行することができる。
【0040】
ここで、yは核心評価要素に対する重回帰モデルを意味し、その下の添え字は従属変数(核心評価要素)の順番を意味し、xは独立変数を意味し、β
0〜β
nは回帰係数を意味し、その中でもβ
0は定数を意味し、
は誤差を意味し、右項で上付き添え字は従属変数の順番を、下付き添え字は独立変数(評価要素)の順番を意味する。
【0041】
引き続き、サーバー100はそれぞれの独立変数に対する回帰係数(定数を含む)の代表値を算出して評価指標に対する評価モデルを生成するS330。すなわち、一つの評価指標に対して複数個の重回帰式を構成したので、回帰係数を組み合わせて該当評価指標に対する最終評価モデルを構築することができ、例えば、回帰係数の重み付け平均または算術平均を代表値として算出して評価モデルを生成することができる。
【0042】
具体的には、回帰係数の重み付け平均で組み合わせる場合、下記の数学式2のように評価モデルを生成することができる。
【0044】
ここで、Yは数値化された評価指標を意味し、αは加重値を意味し、算出した代表値は独立変数の係数となる。算出された代表値は、独立変数の係数となる。
【0045】
一方、このとき、それぞれの重回帰式別に、有意確率が基準値以下である評価要素だけを活用するように構成され得、このような評価要素の排除は重回帰分析過程でリアルタイムに遂行され得る。本発明の一実施例によると、有意確率の基準値は0.1以下であり、好ましく0.05である。
【0046】
また、評価要素間の多重共線性検査によって評価要素が除外され得る。すなわち、独立変数の間に強い相関関係が現れて相互排除に違背する問題が発生する場合、該当評価要素を排除することができ、本実施例で評価要素間の多重共線性検査によって除外された評価要素は「従属項数」であり得る。
【0047】
また、それぞれの核心評価要素別に独立変数として使用される評価要素があらかじめ設定されていてもよく、特定の核心評価要素から除外された評価要素に関する回帰係数が該当重回帰式で0に固定される方式で特定の評価要素が排除され得る。
【0048】
一方、本実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法は、複数個の評価指標に対する評価モデルをそれぞれ生成するように構成され得、例えば、評価指標は権利性、技術性および活用性のうち一つ以上を含むことができる。
【0049】
ここで、権利性は評価対象特許が第三者との特許紛争で独占排他的な地位を維持できる程度を意味し、技術性は評価対象特許が技術動向と符合し、先導する程度を意味し、活用性は評価対象特許がビジネスに活用される程度および活用可能性を意味する。
【0050】
本実施例では特許明細書の構造的な特徴を反映しながらも、技術的に類似する特許の間の相対的環境を考慮した評価要素が適切に反映されるように、権利性を評価するための核心評価要素として無効審判確定数またはアメリカ特許審判院で進行される当事者系再審(Inter Partes Review −以下「IPR」という)、登録後再審(Post Grant Review −以下「PGR」という)確定数、分割出願や継続出願(Continuation Application)の有無および評価対象特許が関連した特許侵害訴訟の有無(以下「訴訟の有無」と略称する)のうち一つ以上が使用され得、技術性を評価するための核心評価要素として継続出願の有無、総被引用数および評価対象特許が属するCPCレベルの各国特許庁での特許増減率(例えばアメリカ特許分析の場合、アメリカ特許増減率)のうち一つ以上が使用され得、活用性を評価するための核心評価要素として継続出願の有無、訴訟の有無、海外ファミリー情報(海外ファミリー出願の有無または海外ファミリー出願国数)、標準特許(Standard Essential Patent)の有無および存続期間延長の有無のうち一つ以上が使用され得る。この時、標準特許の有無は電気、電子、IT分野の特許の場合に使用され得、存続期間延長の有無は化学分野の特許の場合に使用され得る。
【0051】
核心評価要素は各国の特許法と特許制度の特性により他の評価要素が考慮され得る。例えば、ヨーロッパ特許評価において権利性を評価するための核心評価要素として権利限定手続き、異議申請人の数、分割出願の有無、総被引用数のうち一つ以上が使用され得、技術性を評価するための核心評価要素として被引用数、異議申請人の数、引用文献のうち論文数のうち一つ以上が使用され得、活用性を評価するための核心評価要素として実施権設定の有無、異議申請人の数、ヨーロッパ特許登録時の最初進入国数、権利限定手続きのうち一つ以上が使用され得る。
【0052】
一方、本実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法は、例えば、CPCレベルのアメリカ特許増減率、抵触審査手続き(Interference)数、IPC数、IPR、PGR数(確定)、IPR、PGR数(係留中)、継続審査申請(Request for Continued Examination − 「RCE」という)の数、再審査(Reexamination)数、再登録(reissue)の数、継続出願の有無、特許権利者変動数、特許明細書に含まれた図面の数、特許明細書に含まれた独立請求項の長さ、独立項数、発明の説明の長さ、発明者数、訴訟の有無、特許年次登録回数、優先審査請求の有無、審査官によって引用された先行文献(以下「引用文献」という)のうち論文の数、引用特許の平均年齢(引用特許の出願日から現在時点までの期間の平均)、情報提供数、存続期間延長の有無、従属項の平均深さ、請求項系列数、被引用数、標準特許の有無、被引用文献の論文数、被引用と出願日の差、海外ファミリー情報(国数、可否)等を評価要素として使用するように設計され得る。本実施例で説明するCPCは、共同特許分類(Cooperative Patent Classification)を指し示すものであり、IPCは国際特許分類(International Patent Classification)を指し示す。
【0053】
この時、有意確率による評価要素の除外において、CPCレベルのアメリカ特許増減率を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、Interference数、情報提供数等が評価要素から除外され得、IPR、PGR確定数を従属変数とするモデルの場合、CPCレベルのアメリカ特許増減率、Interference数、継続出願の有無、図面数、発明の説明の長さ、引用特許の平均年齢、情報提供数、従属項の平均深さ、請求項系列数、標準特許の有無、海外ファミリー国数などが評価要素から除外され得る。
【0054】
また継続出願の有無を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、RCE数、請求項系列数等が評価要素から除外され得、訴訟の有無を従属変数とするモデルの場合、従属項の平均深さ、請求項系列数等が評価要素から除外され得、被引用数を従属変数とするモデルの場合、情報提供数等が評価要素から除外され得、標準特許の有無を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、Interference数、RCE数、Reexamination数、情報提供数、被引用文献の論文数などが評価要素から除外され得、海外ファミリー情報を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、IPR、PGR数(係留中)、Interference数、情報提供数等が評価要素から除外され得る。
【0055】
一方、本実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法は、国内(韓国)特許を評価するための評価モデルを生成するにおいて、独立項数、独立請求項長さ、従属項の平均深さ、請求項系列数、図面数、発明の説明の長さ、分割出願の有無、海外ファミリー国数、IPC数、早期公開の有無、優先審査請求の有無、意見書提出数、情報提供数、被引用数、被引用と出願日の差、先行文献のうち論文/外国特許数、被引用文献の論文/外国特許数、年次登録回数、発明者数、存続期間延長登録決定の有無、実施権者数、権利者変動、金融機関質権設定数、無効審判棄却数、無効審判取り下げ、却下数、拒絶決定不服審判数、積極的権利範囲確認審判引用数、積極的権利範囲確認審判棄却、取り下げ、却下数、消極的権利範囲確認審判棄却数、消極的権利範囲確認審判引用、取り下げ、却下数、訂正審判の有無などが評価要素として使用され得る。
【0056】
前述した通り、本実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法は、ヨーロッパ、アメリカ、韓国だけでなく、日本、中国などの世界各国の特許を評価するための評価モデルの生成に使用することができる。
【0057】
前記のような過程を経た評価モデルを生成した後、
図5に図示されたように、特許評価サービスを提供するために、サーバー100はユーザー装置から評価対象である特許の識別情報を受信するS400。例えば、サーバー100は評価対象特許の出願番号や登録番号などを識別情報として受信することができる。
【0058】
引き続き、サーバー100は
図4の前記段階S330で生成した評価モデルを利用して該当特許の数値化された評価指標を算出するS410。すなわち、サーバー100は評価対象特許の評価要素を獲得し、獲得した評価要素を評価モデルに代入して該当する数値化された評価指標を算出することができる。また、このときサーバー100は、複数個の評価指標のそれぞれに対する評価モデルを利用して評価対象特許に対する複数個の数値化された評価指標(例:権利性、技術性、活用性)を算出することができる。
【0059】
一方、前記段階S410で複数個の数値化された評価指標を算出する場合、サーバー100は複数個の数値化された評価指標の代表値を該当特許評価の代表値として算出するS420。すなわち、例えば、サーバー100は算出した権利性、技術性、活用性の代表値(例:重み付け平均または算術平均)を算出することができ、このように算出した値を通じて特許の等級などを算定することができる。
【0060】
図6は本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価システムのサーバーの詳細構成を示した例示図、
図7は本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で特許評価を遂行する過程を説明するためのフローチャート、
図8は本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法で特許評価サービスを提供する過程を説明するためのフローチャートであり、これを参照して本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法を説明すると次の通りである。
【0061】
図6に示されたように、本発明の他の実施例で特許評価システムは、特許情報処理部110、重回帰分析処理部120、評価モデル生成部130、評価モデルDB140および特許評価処理部150の他に、評価結果DB160をさらに含むことができる。
【0062】
ここで特許情報処理部110、重回帰分析処理部120、評価モデル生成部130、評価モデルDB140および特許評価処理部150の構成および動作は
図2による説明と同じであり得る。
【0063】
特許評価処理部150は、ユーザー装置200を通じて特許評価要請がある場合にのみ特許評価を遂行するのではなく、収集した特許に対する評価を自動で遂行して評価結果を評価結果DB160に保存することができる。この場合、ユーザー装置200を通じて特許評価要請がある場合、評価結果DB160にあらかじめ保存された評価結果を抽出して出力することによって、評価要請に対する評価結果を出力する時間を最小化することができる。
【0064】
本発明の一実施例によると、評価処理部150は定められた日時に収集した特許に対する評価を再び遂行して、前記評価結果DB160に保存された評価結果をアップデートすることができる。同じ特許を評価する場合にも、評価時点により評価結果が異なり得るためである。
【0065】
図7および
図8を参照して本発明の他の実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法の動作を説明すると次の通りである。
【0066】
図7に示されたように、段階S600〜段階S630までの動作は
図4による説明と同じであり得る。
【0067】
前記段階S630の後、サーバー100は前記段階S630で生成した評価モデルを利用して前記段階S600で獲得した特許の評価を遂行しS640、遂行した評価結果を保存するS650。すなわち、サーバー100は収集した特許を利用した評価モデルの構築とともに、収集した特許に対する評価をユーザーの要請前にあらかじめ遂行して保存していてもよい。
【0068】
このような場合、
図8に図示されたように、ユーザー装置200から評価対象である特許の識別情報が受信されるとS700、サーバー100は保存された評価結果を読み込んでユーザー装置200に送信するS710。すなわち、特許評価サービス提供過程でリアルタイムで特許評価が遂行されるのではなく、あらかじめ保存された特許評価が提供される方式で動作し得る。
【0069】
本発明は図面に図示された実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術が属する分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形および均等な他の実施例が可能であることが理解できるはずである。したがって、本発明の技術的保護範囲は下記の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0070】
100:サーバー
110:特許情報処理部
120:重回帰分析処理部
130:評価モデル生成部
140:評価モデルDB
150:特許評価処理部
160:評価結果DB
200:ユーザー装置