(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記気流経路の前記第1の部分は、前記少なくとも1つの空気吸い込み口から前記エアロゾル形成基質に延び、および前記気流経路の前記第2の部分は、前記エアロゾル形成基質から前記喫煙物品の前記口側の端の方へ下流に延びる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の喫煙物品。
前記気流経路の前記第1の部分は、前記少なくとも1つの空気吸い込み口から前記エアロゾル形成基質に延び、および前記気流経路の前記第2の部分は、前記エアロゾル形成基質内から前記喫煙物品の前記口側の端の方へ下流に延びる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の喫煙物品。
前記開放の、実質的に不透気性の中空体は、前記エアロゾル形成基質の中に0.5Lまでの距離で延び、ここでLは前記エアロゾル形成基質の長さである、請求項10項に記載の喫煙物品。
前記気流経路の前記第2の部分は、前記開放の、実質的に不透気性の中空体の内部によって囲まれている容積によって定義される、請求項10または11に記載の喫煙物品。
前記気流を方向付ける要素は、前記開放の、実質的に不透気性の中空体の少なくとも一部を取り囲む透気性ディフューザーをさらに含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載の喫煙物品。
前記透気性ディフューザーは、前記少なくとも1つの空気吸い込み口すぐ近くから前記透気性ディフューザーの上流端へ延びる低引出抵抗部分および前記少なくとも1つの空気吸い込み口のすぐ近くから前記透気性ディフューザーの下流端へ延びる高引出抵抗部分であって、前記気流経路の前記第1の部分は、前記透気性ディフューザーの前記低引出抵抗部分によって定義される部分を含む、請求項13または14に記載の喫煙物品。
【背景技術】
【0002】
たばこが燃焼するよりはむしろ加熱される多くの喫煙物品が、当該技術分野において提唱されてきた。このような「加熱される」喫煙物品の1つの目的は、従来的な紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解性分解によって生成されるタイプの公知の有害な煙成分を減少させることである。加熱される喫煙物品の1つの公知のタイプにおいて、エアロゾルは、可燃性熱源から可燃性熱源内に、周囲に、または下流に位置するエアロゾル形成基質への熱の伝達によって生成される。喫煙の間、揮発性化合物は、可燃性熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基質から放出され、および喫煙物品を介して引き出された空気中に一緒に運ばれる。放出された化合物が冷えるにつれ、これらは凝集してエアロゾルを形成し、使用者によって吸入される。典型的には、空気は、可燃性熱源を介して提供される1つまたは複数の気流流路を介してこのような公知の加熱された喫煙物品の中に引き出され、および可燃性熱源からエアロゾル形成基質への熱伝達が、強制対流および伝導によって生じる。
【0003】
例えば、WO-A2-2009/022232号は、可燃性熱源、可燃性熱源の下流のエアロゾル形成基質および可燃性熱源の後方部分および隣接するエアロゾル形成基質の前方部分の周りにあり、それと直に接触する熱伝導性要素を含む喫煙物品を開示する。エアロゾル形成基質の強制対流加熱の制御された量を提供するために、少なくとも1つの長軸方向の気流流路を、可燃性熱源を介して提供する。
【0004】
熱源からエアロゾル形成基質への熱伝達が強制対流によって主に生じる公知の加熱される喫煙物品において、エアロゾル形成基質における対流熱伝達およびそれ故の温度は、使用者のたばこを吸う行動に応じてかなり変化し得る。結果として、使用者によって吸入される主流エアロゾルの組成物およびそれ故の感覚特性は、不都合なことに使用者のたばこを吸う状況に影響を受け得る。
【0005】
加熱される喫煙物品を介して引き出された空気が、加熱される喫煙物品の可燃性熱源と直に接触するようになる公知の加熱される喫煙物品において、使用者がたばこを吸うと、可燃性熱源の燃焼の活性化を生じる。従って、激しくたばこを吸う状況では、エアロゾル形成基質の温度においてスパイクを生じさせるのに十分に高い対流熱伝達に至るかもしれず、不都合なことにエアロゾル形成基質の熱分解および潜在的にさらに局所的燃焼に至る。本明細書に使用される用語「スパイク」は、エアロゾル形成基質の温度における短期間の上昇を記述するために使用される。
【0006】
また、このような公知の加熱される喫煙物品によって生成される主流エアロゾルにおける望ましくない熱分解および燃焼副生成物のレベルは、不都合なことに使用者によって採用される特定のたばこを吸う状況に応じて有意に変化し得る。
【0007】
熱源およびエアロゾル形成基質の温度におけるスパイクが、激しくたばこを吸う状況下で回避される熱源の下流のエアロゾル形成基質を含む加熱される喫煙物品に対する需要が残っている。特に、熱源および実質的にエアロゾル形成基質の燃焼または熱分解が激しくたばこを吸う状況下で生じない熱源の下流のエアロゾル形成基質を含む、加熱される喫煙物品に対する需要が残っている。
【0008】
従来的な紙巻たばこおよびたばこが燃焼するその他の喫煙物品を提供することは公知であり、フィルターは風味剤およびその他のエアロゾル修飾剤を含む。しかし、加熱される喫煙物品のためのマウスピースは通常、従来的な紙巻たばこのためのフィルターおよびたばこが燃焼するその他の喫煙物品より短い。加えて、加熱される喫煙物品におけるたばこまたはその他のエアロゾル形成基質の量は通常、それが燃焼するよりはむしろ加熱されるので、従来的な紙巻たばこおよびたばこが燃焼するその他の喫煙物品におけるたばこの量より少ない。結果として、加熱された喫煙のマウスピースおよびエアロゾル形成基質におけるエアロゾル修飾剤の最大可能充填は、従来的な紙巻たばこのフィルターおよびたばこにおけるエアロゾル修飾剤の最大可能充填より低くなるであろう。
【0009】
使用者に送達されるエアロゾル修飾剤の強さおよび濃度が改善される加熱された喫煙物品を提供することは、望ましいであろう。
【0010】
本発明によれば、口側の端および遠位端を有する喫煙物品であって、喫煙物品は:可燃性炭素質熱源;エアロゾル形成基質;エアロゾル形成基質の下流の少なくとも1つの空気吸い込み口;少なくとも1つの空気吸い込み口と喫煙物品の口側の端との間に延びる気流経路;およびエアロゾル形成基質の下流の気流を方向付ける要素を有する喫煙物品が提供される。気流を方向付ける要素は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質の方へ上流に長軸方向に延びる気流経路の第1の部分および第1の部分から喫煙物品の口側の端の方へ下流に長軸方向に延びる気流経路の第2の部分を定義する。気流を方向付ける要素は、エアロゾル修飾剤を含む。
【0011】
本明細書に使用される用語「エアロゾル形成基質」は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱に応じて放出することができる基質を記述するために使用される。本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基質から生成されるエアロゾルは、見えても、または見えなくてもよく、および蒸気(例えば、気状である物質の微粉は室温にて通常、液体または固体である)、ならびに気体および凝縮された蒸気の液体の液滴を含んでもよい。
【0012】
本明細書に使用される用語「気流経路」は、空気が使用者による吸入のために喫煙物品を介して引き出され得る経路を記述するために使用される。
【0013】
本明細書に使用される用語「上流」、「下流」、「近位」、「遠位」、「前方」および「後方」は、使用者がその使用の間、喫煙物品を引き出す方向に関して喫煙物品の構成要素または構成要素の部分の相対的位置を記述するために使用される。
【0014】
喫煙物品は、使用においてエアロゾルが喫煙物品を出て使用者に送達される、口側の端を含む。また、口側の端は近位端と呼ばれてもよい。使用において、使用者は、喫煙物品によって生成されるエアロゾルを吸入するために、喫煙物品の近位または口側の端において引き出す。喫煙物品は近位または口側の端に対向した遠位端を含む。また、喫煙物品の近位または口側の端は、下流端と呼ばれてもよく、およびまた、喫煙物品の遠位端は、上流端と呼ばれてもよい。喫煙物品の構成要素または構成要素の部分は、喫煙物品の近位の、下流の、または口側の端と遠位の、または上流端との間のこれらの相対的位置に基づく互いの上流または下流にあると記述されてもよい。
【0015】
使用において、使用者は、喫煙物品の近位の、下流の、または口側の端において引き出す。口側の端は遠位端の下流にある。熱源は喫煙物品の遠位端に位置する、またはすぐ近くである。エアロゾル形成基質は好ましくは熱源の下流にある。
【0016】
本明細書に使用される用語「エアロゾル修飾剤」は、使用において、喫煙物品のエアロゾル形成基質によって生成されるエアロゾルの1つまたは複数の特徴または特性を修飾する任意の薬剤を記述するために使用される。
【0017】
使用において、空気は、少なくとも1つの空気吸い込み口を介して気流経路の第1の部分の中に引き出される。引き出された空気は、気流経路の第1の部分を介してエアロゾル形成基質の方へ、および次いで気流経路の第2の部分を介して喫煙物品の口側の端の方へ下流に通過する。エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分および第2の部分の一方または両方に沿ってそれが通過するにつれて引き出された空気中に一緒に運ばれる。
【0018】
使用者がたばこを吸う間、エアロゾル形成基質の下流の少なくとも1つの空気吸い込み口を介して、および気流経路の第1の部分を介してエアロゾル形成基質の方へ引き出される冷気は、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基質の温度を都合よく低下させる。
これは、使用者がたばこを吸う間、エアロゾル形成基質の温度におけるスパイクを実質的に防ぐ、または阻止する。
【0019】
本明細書に使用される用語「冷気」は、使用者がたばこを吸う際に熱源によって有意に加熱されていない周囲空気を記述するために使用される。
【0020】
エアロゾル形成基質の温度においてスパイクを防ぐこと、または阻止することによって、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質の方へ延びる気流経路の第1の部分および喫煙物品の口側の端の方へエアロゾル形成基質から下流に延びる気流経路の第2の部分を定義する気流を方向付ける要素の包含は、激しくたばこを吸う状況下で本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基質の燃焼または熱分解を回避する、または減少させるのを都合よく補助する。加えて、このような気流経路の包含は、本発明に従った喫煙物品の主流エアロゾルの組成物に対する使用者のたばこを吸う状況の影響を最小にする、または減少させるのを都合よく補助する。
【0021】
上記のように、エアロゾル修飾剤は、使用において、それが気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分および第2の部分の一方または両方に沿って通過するにつれて、使用者による吸入のための喫煙物品を介して引き出される空気中に一緒に運ばれ、および喫煙物品のエアロゾル形成基質によって生成されるエアロゾルの1つまたは複数の特徴または特性を修飾する任意の薬剤でもよい。
【0022】
適切なエアロゾル修飾剤は:風味剤;および化学感覚剤を含むが限定されない。
【0023】
本明細書に使用される用語「風味剤」は、使用において、喫煙物品のエアロゾル形成基質によって生成されるエアロゾルに味覚または芳香の一方または両方を与える任意の薬剤を記述するために使用される。
【0024】
本明細書に使用される用語「化学感覚剤」は、使用において、味覚受容体または嗅覚受容体細胞を経る知覚以外の、または加えた手段によって使用者の口、または嗅空洞において知覚される任意の薬剤を記述するために使用される。化学感覚剤の知覚は、三叉神経、舌咽神経、迷走神経またはこれらのいくつかの組み合わせのいずれかを経て、典型的には「三叉神経応答」を経る。典型的には、化学感覚剤は、辛い、香辛料のきいた、冷却するまたは和らげる感覚として知覚される。
【0025】
エアロゾルを方向付ける要素は、風味剤および化学感覚剤の両方であるエアロゾル修飾剤を含んでもよい。例えば、エアロゾルを方向付ける要素は、冷却する化学感覚効果を提供するメントールまたはもう一つの風味剤を含んでもよい。
【0026】
エアロゾルを方向付ける要素は、2つ以上の異なるエアロゾル修飾剤の組み合わせを含んでもよい。
【0027】
好ましくは、気流を方向付ける要素は、風味剤を含む。気流を方向付ける要素は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分および第2の部分の一方または両方に沿って引き出される空気中に風味または芳香の一方または両方を放出することができる任意の風味剤を含んでもよい。
【0028】
エアロゾルを方向付ける要素は、エアロゾル修飾剤の任意の適切な量を含んでもよい。
本発明の一つの好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素は、約1.5mg以上の1つの風味剤を含む。
【0029】
気流を方向付ける要素は、同じまたは異なるタイプの2つ以上の風味剤を含んでもよい。例えば、気流を方向付ける要素は、1つまたは複数の天然風味剤または1つまたは複数の合成風味剤あるいは1つまたは複数の天然風味剤および1つまたは複数の合成風味剤の組み合わせを含んでもよい。
【0030】
適切な天然風味剤は、当該技術分野において周知であり、および:精油(例えば、シナモン精油、クローブ精油またはオイゲノール、ユーカリ精油、ハッカ精油、スペアミント精油およびウインターグリーン精油);オレオレジン(例えば、生姜オレオレジンおよびクローブオレオレジン);アブソリュート(例えば、ココアアブソリュート);果実濃縮物;植物および果実抽出物(例えば、ブルーベリー抽出物、サクランボ抽出物、コーヒー抽出物、クランベリー抽出物、ゼラニウム抽出物、緑茶抽出物、オレンジ抽出物、レモン抽出物、たばこ抽出物およびバニラ抽出物);およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0031】
また、適切な合成風味剤は、当該技術分野において周知であり、および:合成メントール;合成バニリンおよびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0032】
本発明の特に好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素はメントールを含む。本明細書に使用される用語「メントール」は、その異性体のいずれかにおける化合物2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサノールを意味する。
【0033】
エアロゾルを方向付ける要素は、固体エアロゾル修飾剤または液体エアロゾル修飾剤を含んでもよい。本発明の特に好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素は、固体メントールおよび液体メントールの一方または両方を含む。
【0034】
エアロゾルを方向付ける要素は、エアロゾル修飾剤の複数の固体微粒子を含んでもよい。本明細書に使用される用語「微粒子」は、粉末、結晶、顆粒、針状晶、薄片、ペレットおよびビーズを含むが限定されない任意の適切な形態を有する顆粒および微粒の固体物質を記述するために使用される。例えば、エアロゾルを方向付ける要素は、複数の固体メントール微粒子を含んでもよい。本明細書に使用される用語「固体メントール微粒子」は、少なくとも約80重量%のメントールを含む任意の顆粒または微粒の固体物質を記述するために使用される。
【0035】
あるいは、または加えて、エアロゾルを方向付ける要素は、液体エアロゾル修飾剤を含む固体外側シェルおよび内側コアを含む複数のカプセルを含んでもよい。例えば、エアロゾルを方向付ける要素は、液体メントールを含む固体外側シェルおよび内側コアを含む複数のカプセルを含んでもよい。
【0036】
エアロゾル修飾剤は揮発性液体でもよい。本明細書に使用される用語「揮発性」は、少なくとも約20 Paの蒸気圧を有する液体を記述するために使用される。特に明記しない限り、本明細書において参照されるすべての蒸気圧は、ASTM E1194 - 07に従って測定される25℃にての蒸気圧である。
【0037】
エアロゾル修飾剤は、1つまたは複数の化合物の水溶液を含んでもよい。あるいは、エアロゾル修飾剤は、1つまたは複数の化合物の非水溶液を含んでもよい。
【0038】
エアロゾル修飾剤は、2つ以上の異なる揮発性液体化合物の混合物を含んでもよい。
【0039】
あるいは、エアロゾル修飾剤は、1つまたは複数の不揮発性化合物および1つまたは複数の揮発性物質化合物を含んでもよい。例えば、エアロゾル修飾剤は、揮発性溶媒中の1つまたは複数の不揮発性化合物または1つまたは複数の不揮発性液体化合物および1つまたは複数の揮発性液体化合物の混合物の溶液を含んでもよい。
【0040】
エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分に位置してもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、気流経路の第2の部分に位置してもよい。
【0041】
エアロゾル修飾剤が気流経路の第1の部分に沿って位置する場合、エアロゾル修飾剤は、喫煙物品のエアロゾル形成基質を介して通過する引き出された空気より前に、使用者によって吸入のために喫煙物品を介して引き出される空気中に一緒に運ばれる。
【0042】
エアロゾル修飾剤が気流経路の第2の部分に沿って位置する場合、エアロゾル修飾剤は、引き出された空気が喫煙物品のエアロゾル形成基質を通過した後で、使用者によって吸入のために喫煙物品を介して引き出される空気中に一緒に運ばれる。
【0043】
エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分の実質的にすべての長さに沿って位置してもよい。あるいは、エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分の長さの一部分のみに沿って位置してもよい。
【0044】
エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第2の部分の実質的にすべての長さに沿って位置してもよい。あるいは、エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第2の部分の長さの一部分のみに沿って位置してもよい。
【0045】
本明細書に使用される用語「長さ」は、遠位または上流端と近位または下流端との間の喫煙物品の長軸方向における寸法を記述するために使用される。
【0046】
気流を方向付ける要素は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分に位置するエアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。あるいは、または加えて、気流を方向付ける要素は、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第2の部分に位置するエアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。
【0047】
エアロゾル修飾剤は、基質をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって基質に塗布されてもよい。
【0048】
基質は多孔性収着要素でもよい。エアロゾル修飾剤は、多孔性収着要素の表面上に吸着されても、または多孔性収着要素に吸収されても、または多孔性収着要素上に吸着され、および中に吸収される両方でもよい。
【0049】
適切な多孔性材料は当該技術分野において周知であり、および酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、たばこ材料、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0050】
基質は薄層状基質または非薄層状基質でもよい。
【0051】
基質は繊維または非繊維基質でもよい。例えば、基質は繊維ワタ基質または繊維紙基質でもよい。
【0052】
一定の実施形態において、基質は非薄層状基質である。一定の好ましい実施形態において、基質は非薄層状繊維基質である。一定の特に好ましい実施形態において、非薄層状繊維基質は糸である。本明細書に使用される用語「糸」は、任意の細長い非薄層状基質を記述するために使用される。例えば、非薄層状基質は、1つまたは複数のねじれたワタ繊維または1つまたは複数のねじれた紙の薄層状の細片から形成される糸でもよい。
【0053】
好ましくは、非薄層状繊維基質の長軸方向軸は、喫煙物品の長軸方向軸と実質的に平行に配置される。
【0054】
好ましくは、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質の少なくともすぐ近くまで延びる。より好ましくは、気流経路の第1の部分は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質へ延びる。
【0055】
気流経路の第2の部分は、エアロゾル形成基質から喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びる。
【0056】
一定の実施形態において、気流経路の第2の部分は、エアロゾル形成基質内から喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びてもよい。
【0057】
一つの好ましい実施形態において、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質へ延び、および気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第2の部分は、エアロゾル形成基質から喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びる。
【0058】
もう一つの好ましい実施形態において、気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第1の部分は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質へ上流に延び、および気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第2の部分は、エアロゾル形成基質内から喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びる。
【0059】
使用において、エアロゾルは、本発明に従った喫煙物品の熱源からエアロゾル形成基質への熱の伝達によって生成される。エアロゾル形成基質に対して気流を方向付ける要素によって定義される気流経路の第2の部分の上流端の位置を調整することによって、エアロゾルがエアロゾル形成基質を出る位置を制御することは可能である。これは、本発明に従った喫煙物品が所望のエアロゾルの送達を有して生成されることを都合よく可能にする。
【0060】
好ましい実施形態において、少なくとも1つの空気吸い込み口を介して気流経路の第1の部分の中に引き出された空気は、エアロゾル形成基質へ、気流経路の第1の部分を介して、エアロゾル形成基質を介して、および次いで、気流経路の第2の部分を介して喫煙物品の口側の端の方へ下流に通過する。
【0061】
一つの好ましい実施形態において、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分は、同心性である。しかし、その他の実施形態において、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分が非同心でもよいことが認識されるであろう。例えば、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分は、平行および非同心性でもよい。
【0062】
気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分が同心性の場合、好ましくは、気流経路の第1の部分は気流経路の第2の部分を囲む。しかし、その他の実施形態において、気流経路の第2の部分が気流経路の第1の部分を囲んでいてもよいことが認識されるであろう。
【0063】
一つの特に好ましい実施形態において、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分は同心性であって、気流経路の第2の部分は喫煙物品内で中央に実質的に配置され、および気流経路の第1の部分は気流経路の第2の部分を囲む。この配置は、エアロゾル形成基質が熱源の下流にあり、およびさらに下記のように、本発明に従った喫煙物品が、熱源の後方部分の周りにあり、それと直に接触する熱伝導性要素およびエアロゾル形成基質の隣接する前方部分をさらに含む実施形態において、特に有益である。
【0064】
気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分は、実質的に一定の横断面でもよい。
例えば、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分が同心性である場合、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分の一方は、実質的に一定の円形横断面でもよく、および気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分のその他は、実質的に一定の環状横断面でもよい。
【0065】
あるいは、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分の一方または両方は、一定でない横断面でもよい。例えば、気流経路の第1の部分がエアロゾル形成基質の方へ延びるにつれて気流経路の第1の部分の横断面が増大または減少するように、気流経路の第1の部分を先細りにしてもよい。あるいは、または加えて、気流経路の第2の部分が喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びるにつれて気流経路の第2の部分の横断面が増大または減少するように、気流経路の第2の部分を先細りにしてもよい。
【0066】
一つの好ましい実施形態において、気流経路の第1の部分の横断面は、気流経路の第1の部分がエアロゾル形成基質の方へ延びるにつれて増大し、および気流経路の第2の部分の横断面は、気流経路の第2の部分が喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びるにつれて増大する。
【0067】
好ましくは、本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基質、エアロゾルを方向付ける要素およびエアロゾルを方向付ける要素の下流の喫煙物品の任意のその他の構成要素を取り囲む外側ラッパーを含む。エアロゾル形成基質が熱源の下流にある実施形態において、外側ラッパーは好ましくは、熱源の少なくとも後方部分を取り囲む。好ましくは、外側ラッパーは実質的に不透気性である。本発明に従った喫煙物品は、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成される外側ラッパーを含んでもよい。適切な材料は当該技術分野において周知であり、およびシガレットペーパーおよびチッピング紙を含むが限定されない。外側ラッパーは、喫煙物品が組み立てられるときに、喫煙物品の熱源、エアロゾル形成基質およびエアロゾルを方向付ける要素をしっかりと包むべきである。
【0068】
空気を気流経路の第1の部分の中に引き出すためのエアロゾル形成基質の下流の少なくとも1つの空気吸い込み口は、本発明に従った喫煙物品の構成要素または構成要素の部分を取り囲む外側ラッパーおよび任意のその他の材料において提供され、空気は気流経路の第1の部分の中に引き出されてもよい。本明細書に使用される用語「空気吸い込み口」は、空気が気流経路の第1の部分の中に引き出されてもよいエアロゾル形成基質の下流の本発明に従った喫煙物品の構成要素または構成要素の部分を取り囲む外側ラッパーおよび任意のその他の材料における1つまたは複数の穴、切れ込み、溝またはその他の開口部を記述するために使用される。
【0069】
空気吸い込み口の数、形状、サイズおよび位置を、優れた喫煙性能を達成するように適切に調整してもよい。
【0070】
少なくとも1つの空気吸い込み口は、エアロゾル形成基質の下流端と気流を方向付ける要素の下流端との間に提供される。
【0071】
一定の実施形態において、喫煙物品は、空気吸い込み口の複数の列を含んでもよく、それぞれの列は、複数の空気吸い込み口を含む。このような実施形態において、列は好ましくは、気流を方向付ける要素を取り囲み、気流を方向付ける要素の長さに沿って互いから離れて長軸方向に間隔をあけられる。空気吸い込み口の列は、気流を方向付ける要素の長さに沿って約0.5 mm〜約5.0 mmの間で離れて長軸方向に間隔をあけられてもよい。好ましくは、空気吸い込み口の列は、気流を方向付ける要素に沿って約1.0 mmまで離して長軸方向に間隔があけられる。
【0072】
気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質に隣接してもよい。あるいは、気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質の中に延びる。例えば、一定の実施形態において、気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質の中に0.5Lまでの距離で延びてもよく、Lはエアロゾル形成基質の長さである。
【0073】
気流を方向付ける要素は、約7 mm〜約50 mmの間の長さ、例えば約10 mm〜約45 mmの間または約15 mm〜約30mmの間の長さを有してもよい。気流を方向付ける要素は、喫煙物品の所望の全長に応じたその他の長さおよび喫煙物品内のその他の構成要素の存在および長さを有してもよい。
【0074】
一定の実施形態において、少なくとも1つの空気吸い込み口は、気流を方向付ける要素の上流端から約2 mm〜約5 mmの間にあり、および気流を方向付ける要素の長さは約20 mm〜約50 mmの間である。一定の好ましい実施形態において、少なくとも1つの空気吸い込み口は、気流を方向付ける要素の上流端から約5 mmであり、および気流を方向付ける要素の長さは約26 mm〜約28 mmの間である。
【0075】
驚くべきことに、少なくとも1つの空気吸い込み口を、気流を方向付ける要素の上流端にあまりに近くに配置することが、不利であるかもしれないことは見出されてきた。空気吸い込み口は、熱源から熱伝達の結果として、エアロゾル形成基質から放出される揮発性化合物の蓄積を減圧するのを補助する。 少なくとも1つの空気吸い込み口を、気流を方向付ける要素の上流端にあまりに近くに置くことは、少なくとも1つの空気吸い込み口を介して副流エアロゾルが逃げるのを可能にし、それは望ましくないであろう。このため、一定の実施形態において、少なくとも1つの空気吸い込み口を、気流を方向付ける要素の上流端から約2 mmより近くに置くことは望ましくないであろう。
【0076】
気流を方向付ける要素は、開放の、実質的に不透気性の中空体を含んでもよい。このような実施形態において、開放の、実質的に不透気性の中空体の外部は、気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分の一方を定義し、および開放の、実質的に不透気性の中空体の内部は気流経路の第1の部分および気流経路の第2の部分の他方を定義する。
【0077】
実質的に不透気性の中空体を、熱源からエアロゾル形成基質への熱の伝達によって生成されるエアロゾルの温度にて実質的に熱的に安定である1つまたは複数の適切な不透気性の材料から形成してもよい。適切な材料は、当該技術分野において公知であり、およびボール紙、プラスチック、セラミックおよびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0078】
好ましくは、開放の、実質的に不透気性の中空体の外部は、気流経路の第1の部分を定義し、および開放の、実質的に不透気性の中空体の内部は、気流経路の第2の部分を定義する。
【0079】
開放の、実質的に不透気性の中空体は、エアロゾル修飾剤を含んでもよい。例えば、エアロゾル修飾剤は、開放の、実質的に不透気性の中空体の外部および内部の一方または両方に塗布されてもよい。
【0080】
エアロゾル修飾剤は、開放の、実質的に不透気性の中空体の形成の前に、開放の、実質的に不透気性の中空体を形成する1つまたは複数の材料に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、開放の、実質的に不透気性の中空体の形成の間、開放の、実質的に不透気性の中空体に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、開放の、実質的に不透気性の中空体の形成の後、開放の、実質的に不透気性の中空体に塗布されてもよい。
【0081】
エアロゾル修飾剤は、例えば開放の、実質的に不透気性の中空体の外部および内部の一方または両方を被覆、塗装または噴霧することによって開放の、実質的に不透気性の中空体に塗布されてもよい。
【0082】
あるいは、または加えて、気流を方向付ける要素は、開放の、実質的に不透気性の中空体に位置するエアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。
【0083】
エアロゾル修飾剤は、基質をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって基質に塗布されてもよい。
【0084】
基質は多孔性収着要素でもよい。適切な多孔性材料は当該技術分野において周知であり、および酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、たばこ材料、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0085】
基質は薄層状基質または非薄層状基質でもよい。
【0086】
基質は繊維または非繊維基質でもよい。例えば、基質は繊維ワタ基質または繊維紙基質でもよい。
【0087】
好ましくは、基質は非薄層状基質である。
【0088】
一定の好ましい実施形態において、基質は非薄層状繊維基質である。一定の特に好ましい実施形態において、非薄層状繊維基質は糸である。
【0089】
好ましくは、非薄層状繊維基質の長軸方向軸は、喫煙物品の長軸方向軸と実質的に平行に配置される。
【0090】
実質的に不透気性の中空体の横断面は、任意の適切な形状でもよく、円形、卵形、正方形、三角形および長方形を含むが限定されない。
【0091】
一つの好ましい実施形態において、開放の、実質的に不透気性の中空体は、円柱、好ましくは直円柱である。
【0092】
もう一つの好ましい実施形態において、開放の、実質的に不透気性の中空体は、切頭円錐、好ましくは切頭直円錐である。
【0093】
開放の、実質的に不透気性の中空体は、約7 mm〜約50 mmの間の長さ、例えば、約10 mm〜約45 mmの間または約15 mm〜約30 mmの間の長さを有してもよい。開放の、実質的に不透気性の中空体は、喫煙物品の所望の全長に応じたその他の長さ、および喫煙物品内のその他の構成要素の存在および長さを有してもよい。
【0094】
開放の、実質的に不透気性の中空体が円柱である場合、円柱は、約2 mm〜約5 mmの間の直径、例えば、約2.5 mm〜約4.5 mmの間の直径を有してもよい。円柱は喫煙物品の所望の全径に応じて、その他の直径を有してもよい。
【0095】
開放の、実質的に不透気性の中空体が切頭円錐である場合、切頭円錐の上流端は、約2 mm〜約5 mmの間の直径、例えば約2.5 mm〜約4.5 mmの間の直径を有してもよい。切頭円錐の上流端は、喫煙物品の所望の全径に応じてその他の直径を有してもよい。
【0096】
開放の、実質的に不透気性の中空体が切頭円錐である場合、切頭円錐の下流端は、約5 mm〜約9 mmの間、例えば約7 mm〜約8 mmの間の直径を有してもよい。切頭円錐の下流端は、喫煙物品の所望の全径に応じてその他の直径を有してもよい。好ましくは、切頭円錐の下流端は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ直径である。
【0097】
開放の、実質的に不透気性の中空体は、エアロゾル形成基質に隣接してもよい。あるいは、開放の、実質的に不透気性の中空体は、エアロゾル形成基質の中に延びてもよい。例えば、一定の実施形態において、開放の、実質的に不透気性の中空体は、エアロゾル形成基質の中へ0.5Lまでの距離で延びてもよく、Lは、エアロゾル形成基質の長さである。
【0098】
実質的に不透気性の中空体の上流端は、エアロゾル形成基質と比較して減少した直径である。
【0099】
一定の実施形態において、実質的に不透気性の中空体の下流端は、エアロゾル形成基質と比較して減少した直径である。
【0100】
その他の実施形態において、実質的に不透気性の中空体の下流端は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ直径である。
【0101】
実質的に不透気性の中空体の下流端がエアロゾル形成基質と比較して減少した直径である一定の実施形態において、実質的に不透気性の中空体は、実質的に不透気性の封止によって取り囲まれてもよい。このような実施形態において、実質的に不透気性の封止は、少なくとも1つの空気吸い込み口の下流に位置する。実質的に不透気性の封止は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ直径でもよい。例えば、いくつかの実施形態において、実質的に不透気性の中空体の下流端は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ直径の実質的に不透気性のプラグまたはワッシャーによって取り囲まれてもよい。
【0102】
実質的に不透気性の封止を、熱源からエアロゾル形成基質への熱の伝達によって生成されるエアロゾルの温度にて実質的に熱的に安定である1つまたは複数の適切な不透気性の材料から形成してもよい。適切な材料は、当該技術分野において公知であり、およびボール紙、プラスチック、ろう、シリコーン、セラミックおよびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0103】
開放の、実質的に不透気性の中空体の長さの少なくとも一部分は、透気性ディフューザーによって取り囲まれてもよい。透気性ディフューザーは、エアロゾル形成基質と実質的に同じ直径でもよい。透気性ディフューザーを、熱源からエアロゾル形成基質への熱の伝達によって生成されるエアロゾルの温度にて実質的に熱的に安定である1つまたは複数の適切な透気性材料から形成してもよい。適切な透気性材料は、当該技術分野において公知であり、および多孔性材料、例えば、酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、たばこ材料、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせなどを含むが限定されない。一定の好ましい実施形態において、透気性ディフューザーは、実質的に均一な透気性多孔性材料を含む。
【0104】
透気性ディフューザーは、エアロゾル修飾剤を含んでもよい。エアロゾル修飾剤は、透気性ディフューザーをエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって透気性ディフューザーに塗布されてもよい。
【0105】
エアロゾル修飾剤は、透気性ディフューザーの形成の前に、透気性ディフューザーを形成する1つまたは複数の適切な透気性材料に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、透気性ディフューザーの形成の間、透気性ディフューザーに塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、透気性ディフューザーの形成の後、透気性ディフューザーに塗布されてもよい。
【0106】
あるいは、または加えて、気流を方向付ける要素は、透気性ディフューザーに位置するエアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。
【0107】
エアロゾル修飾剤は、基質をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって基質に塗布されてもよい。
【0108】
基質は多孔性収着要素でもよい。適切な多孔性材料は当該技術分野において周知であり、および酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、たばこ材料、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0109】
基質は薄層状基質または非薄層状基質でもよい。
【0110】
基質は繊維または非繊維基質でもよい。例えば、基質は繊維ワタ基質または繊維紙基質でもよい。
【0111】
好ましくは、基質は非薄層状基質である。
【0112】
一定の実施形態において、実質的に不透気性の中空体は、透気性ディフューザーおよび実質的に不透気性の封止によって取り囲まれてもよい。このような実施形態において、実質的に不透気性の封止は、透気性ディフューザーおよび少なくとも1つの空気吸い込み口の下流に位置する。実質的に不透気性の封止は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ直径でもよい。例えば、いくつかの実施形態において、実質的に不透気性の中空体の上流端は、透気性ディフューザーによって取り囲まれてもよく、および実質的に不透気性の中空体の下流端は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ直径の実質的に不透気性のプラグまたはワッシャーによって取り囲まれてもよい。
【0113】
その他の実施形態において、実質的に不透気性の中空体は、少なくとも1つの空気吸い込み口のすぐ近くから透気性ディフューザーの上流端へ延びる低引出抵抗部分および少なくとも1つの空気吸い込み口のすぐ近くから透気性ディフューザーの下流端へ延びる高引出抵抗部分を含む透気性ディフューザーによって、取り囲まれてもよい。
【0114】
このような実施形態において、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分の引き出しへの引出抵抗部分は、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分の引出抵抗より大きい。言い換えれば、少なくとも1つの空気吸い込み口と透気性セグメントの下流端との間の引出抵抗は、透気性セグメントの上流端と少なくとも1つの空気吸い込み口との間の引出抵抗より大きい。気流経路の第1の部分は、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分によって定義される。
【0115】
透気性ディフューザーの高引出抵抗部分と低引出抵抗部分との間の相違により、使用において、少なくとも1つの空気吸い込み口を介して引き出される空気の少なくとも一部が、透気性セグメントの低引出抵抗部分を介して、エアロゾル形成基質の方へ、気流経路の第1の部分に沿って流れるようになる。透気性ディフューザーの高引出抵抗部分と低引出抵抗部分との間の相違により、好ましくは、使用において、少なくとも1つの空気吸い込み口を介して引き出される空気の大部分が、透気性セグメントの低引出抵抗部分を介して、エアロゾル形成基質の方へ、気流経路の第1の部分に沿って流れるようになる。
【0116】
高引出抵抗部分と低引出抵抗部分との間の引出抵抗の比は、1:1より大きく、および約50:1以下である。好ましくは、引出抵抗の比は、約2:1〜約50:1の間、より好ましくは約4:1〜約50:1の間、最も好ましくは約8:1〜約12:1の間である。約10:1の比は、特に有益であることが見いだされていた。
【0117】
透気性ディフューザーの高引出抵抗部分および低引出抵抗部分の両方は、有限の引出抵抗を有する。すなわち、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分および低引出抵抗部分は、空気が透気性ディフューザーを介して通過するのを完全に妨げるよう、遮断、塞ぐまたは封止されない。そのような遮断、プラグまたは封止のない透気性ディフューザーを製造することは、製造の複雑さを都合よく減少させるかもしれない。
【0118】
透気性ディフューザーの高引出抵抗部分および低引出抵抗部分の引出抵抗は、ISO 6565:2011に従って測定されてもよく、および通常はmmH
2Oの単位で表される。透気性ディフューザーの引出抵抗を、空気が気流を方向付ける要素の透気性ディフューザーを介してのみ流れるように、気流経路の第2の部分を封止する間、気流を方向付ける要素の一方の端における引き出しによって測定してもよい。
【0119】
一定の好ましい実施形態において、透気性ディフューザーの引出抵抗は、その長さに沿って均一である。このような実施形態において、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分および低引出抵抗部分の引出抵抗は、これらのそれぞれの長さと比例する。このような実施形態において、少なくとも1つの空気吸い込み口は、気流を方向付ける要素の上流端の方へ位置する。このように、少なくとも1つの空気吸い込み口の上流の透気性ディフューザーの低引出抵抗部分の引出抵抗は、少なくとも1つの空気吸い込み口の下流の透気性ディフューザーの高引出抵抗部分の引出抵抗より低いであろう。
【0120】
その他の実施形態において、透気性ディフューザーの引出抵抗は、その長さに沿って均一でない。このような実施形態において、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分の引出抵抗は、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分を透気性ディフューザーの残りから分離するために、透気性ディフューザーの上流端に最も近い少なくとも1つの空気吸い込み口に対応する位置にて気流を方向付ける要素を横断方向に切断すること、および空気が透気性ディフューザーの低引出抵抗部分を介してのみ流れるように、気流経路の第2の部分を封止する間に、低引出抵抗部分の切断の一方の端における引き出しによって測定されてもよい。同様に、透気性セグメントの高引出抵抗部分の引出抵抗は、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分を透気性ディフューザーの残りから分離するために、気流を方向付ける要素を透気性ディフューザーの下流端に最も近い少なくとも1つの空気吸い込み口に対応する位置にて横断方向に切断すること、および空気が透気性ディフューザーの高引出抵抗部分を介してのみ流れるように、気流経路の第2の部分を封止する間に、高引出抵抗部分の切断の一方の端における引き出しによって測定されてもよい。
【0121】
喫煙物品が、複数の長軸方向に離れて間隔をあけられた空気吸い込み口の列を含む実施形態において、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分は、透気性ディフューザーの上流端に最も近い空気吸い込み口の列から透気性セグメントの上流端へ延び、および透気性ディフューザーの高引出抵抗部分は、透気性ディフューザーの下流端に最も近い空気吸い込み口の列から透気性ディフューザーの下流端へ延びる。従って、このような実施形態において、空気吸い込み口の列の間の透気性セグメントの部分は、高引出抵抗部分または透気性ディフューザーの高引出抵抗部分のいずれかの引出抵抗の測定に組み込まれない。
【0122】
一定の好ましい実施形態において、透気性ディフューザーは、実質的に一様に分配された酢酸セルローストウを含み、および透気性ディフューザーの引出抵抗は、その長さに沿って均一である。
【0123】
別の実施形態において、透気性ディフューザーは、非一様に分配された酢酸セルローストウを含み、および透気性ディフューザーの引出抵抗は、その長さに沿って均一でない。このような実施形態において、非一様に分配された酢酸セルローストウの密度を使用して、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分と低引出抵抗部分との間の引出抵抗における相違を制御する。
【0124】
さらなる実施形態において、通気性ディフューザーは、捲縮した紙を含む。少なくとも1つの空気吸い込み口から透気性ディフューザーの上流端の方へ延びる第1の領域を有し、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分の少なくとも一部に対応し、および少なくとも1つの空気吸い込み口から透気性ディフューザーの下流端の方へ延びる第2の領域は、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分の少なくとも一部に対応する。
【0125】
好ましくは、捲縮した紙の第1の領域は、少なくとも1つの空気吸い込み口から透気性ディフューザーの上流端に延び、および捲縮した紙の第2の領域は、少なくとも1つの空気吸い込み口から透気性セグメントの下流端に延びる。このような実施形態において、捲縮した紙の第1の領域は、捲縮した紙の第2の領域より低い引出抵抗を有する。
【0126】
捲縮した紙は、第2の領域から透気性セグメントの下流端へ延びる第3の領域を有してもよい。このような実施形態において、捲縮した紙の第2の領域および第3の領域の合わせた引出抵抗は、捲縮した紙の第1の領域の引出抵抗より大きい。一定の実施形態において、捲縮した紙の第3の領域は、捲縮した紙の第1の領域と実質的に同じ引出抵抗を有する。
【0127】
好ましくは、捲縮した紙の第1の部分の引出抵抗は、mm長さあたり約6 mm H
2O〜約10 mm H
2Oの間であり、および捲縮した紙の第2の部分および存在する場合、第3の部分の引出抵抗は、mm長さあたり約10 mm H
2O〜約18 mmH
2Oの間である。特に好ましい実施形態において、少なくとも1つの空気吸い込み口の上流の透気性ディフューザーの部分の引出抵抗は、約10 mm H
2Oであり、および少なくとも1つの空気吸い込み口の下流の透気性ディフューザーの部分の引出抵抗は、約20mm H
2Oである。
【0128】
透気性ディフューザーの高引出抵抗部分は、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分と比較して、減少した気流横断面を有してもよい。本明細書に使用される用語「気流横断面」は、空気が流れてもよい透気性セグメントの横断面部分を記述する。
【0129】
透気性ディフューザーの高引出抵抗部分の少なくとも一部の横断面を減少させることは、透気性ディフューザーの低引出抵抗部分に対する透気性ディフューザーの高引出抵抗部分の引出抵抗を増加させる1つまたはさらなる方法であろう。このような実施形態において、透気性ディフューザーは、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分の少なくとも一部の気流横断面を減少させる不透気性の材料を含んでもよい。適切な不透気性の材料は、ホットメルト接着剤、シリコーンおよび不透気性のプラスチックを含むが限定されない。例えば、ホットメルト接着剤の層は、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分の気流横断面を狭くするために、透気性ディフューザーの高引出抵抗部分内の領域に塗布されてもよい。
【0130】
一つの好ましい実施形態において、気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質と比較して減少した直径の開放の、実質的に不透気性の中空管およびエアロゾル形成基質と実質的に同じ外径の環状の実質的に不透気性の封止を含み、それは少なくとも1つの空気吸い込み口の下流の中空管を取り囲む。
【0131】
この実施形態において、中空管の外部および喫煙物品の外側ラッパーによって放射状に囲まれている容積は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質へ延びる気流経路の第1の部分を定義し、および中空管の内部によって放射状に囲まれている容積は、喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びる気流経路の第2の部分を定義する。
【0132】
気流を方向付ける要素は、内側ラッパーをさらに含んでもよく、それは中空管および環状の実質的に不透気性の封止を取り囲む。
【0133】
この実施形態において、中空管の外部および気流を方向付ける要素の内側ラッパーによって放射状に囲まれている容積は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質の方へ延びる気流経路の第1の部分を定義し、および中空管の内部によって囲まれている容積は、喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びる気流経路の第2の部分を定義する。
【0134】
中空管の開いた上流端は、エアロゾル形成基質の下流端に隣接してもよい。あるいは、中空管の開いた上流端は、エアロゾル形成基質の下流端の中へ挿入されても、またはさもなければ延びてもよい。
【0135】
気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ外径の環状透気性ディフューザーをさらに含んでもよく、それは環状の実質的に不透気性の封止の上流の中空管の長さの少なくとも一部を取り囲む。例えば、中空管は酢酸セルローストウのプラグに少なくとも部分的に包埋されてもよい。
【0136】
気流を方向付ける要素が、内側ラッパーをさらに含む場合、内側ラッパーは、中空管、環状の実質的に不透気性の封止および環状透気性ディフューザーを取り囲んでもよい。
【0137】
使用において、使用者が喫煙物品の口側の端において引き出すときに、冷気をエアロゾル形成基質の下流の少なくとも1つの空気吸い込み口を介して喫煙物品の中に引き出す。引き出された空気は、中空管の外部と喫煙物品の外側ラッパーまたは気流を方向付ける要素の内側ラッパーとの間の気流経路の第1の部分に沿ってエアロゾル形成基質へ通過する。引き出された空気は、エアロゾル形成基質を介して通過し、および次いで、使用者による吸入のために喫煙物品の口側の端の方へ中空管の内部を介して気流経路の第2の部分に沿って下流に通過する。気流を方向付ける要素は、エアロゾル修飾剤を含み、それは気流経路の第1の部分および第2の部分の一方または両方に沿って通過するにつれて、引き出された空気中に一緒に運ばれる。
【0138】
気流を方向付ける要素が環状透気性ディフューザーを含む場合、引き出された空気は、それがエアロゾル形成基質の方へ気流経路の第1の部分に沿って通過するにつれて、環状透気性ディフューザーを介して通過する。
【0139】
もう一つの好ましい実施形態において、気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質と比較して減少した直径の開放の、実質的に不透気性の中空管およびエアロゾル形成基質と実質的に同じ外径の環状透気性ディフューザーを含み、それは上流で中空管を取り囲む。例えば、中空管は酢酸セルローストウのプラグに包埋されてもよい。環状透気性ディフューザーは、少なくとも1つの空気吸い込み口のすぐ近くから透気性ディフューザーの上流端に延びる低引出抵抗部分および少なくとも1つの空気吸い込み口のすぐ近くから透気性ディフューザーの下流端に延びる高引出抵抗部分を含む。
【0140】
この実施形態において、中空管の外部および喫煙物品の外側ラッパーによって放射状に囲まれている容積は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質へ延びる気流経路の第1の部分を定義し、および中空管の内部によって放射状に囲まれている容積は、喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びる気流経路の第2の部分を定義する。
【0141】
気流を方向付ける要素は、内側ラッパーをさらに含んでもよく、それは中空管および環状の環状透気性ディフューザーを取り囲む。
【0142】
この実施形態において、中空管の外部および気流を方向付ける要素の内側ラッパーによって放射状に囲まれている容積は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質の方へ延びる気流経路の第1の部分を定義し、および中空管の内部によって囲まれている容積は、喫煙物品の口側の端の方へ下流に延びる気流経路の第2の部分を定義する。
【0143】
中空管の開いた上流端は、エアロゾル形成基質の下流端に隣接してもよい。あるいは、中空管の開いた上流端は、エアロゾル形成基質の下流端の中へ挿入されても、またはさもなければ延びてもよい。
【0144】
使用において、使用者が喫煙物品の口側の端において引き出すときに、冷気をエアロゾル形成基質の下流の少なくとも1つの空気吸い込み口を介して喫煙物品の中に引き出す。引き出された空気は、中空管の外部と喫煙物品の外側ラッパーまたは気流を方向付ける要素の内側ラッパーとの間の気流経路の第1の部分に沿って環状透気性ディフューザーの低引出抵抗部分を介してエアロゾル形成基質へ通過する。引き出された空気は、エアロゾル形成基質を介して通過し、および次いで、使用者による吸入のために喫煙物品の口側の端の方へ中空管の内部を介して気流経路の第2の部分に沿って下流に通過する。気流を方向付ける要素は、エアロゾル修飾剤を含み、それは気流経路の第1の部分および第2の部分の一方または両方に沿って通過するにつれて、引き出された空気中に一緒に運ばれる。
【0145】
もう一つの好ましい実施形態において、気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質と比較して減少した直径の上流端およびエアロゾル形成基質と実質的に同じ直径の下流端を有する開放の、実質的に不透気性の切頭中空円錐を含む。
【0146】
この実施形態において、切頭中空円錐の外部および喫煙物品の外側ラッパーによって放射状に囲まれている容積は、少なくとも1つの空気吸い込み口からエアロゾル形成基質の方へ延びる気流経路の第1の部分を定義し、および切頭中空円錐の内部によって放射状に囲まれている容積は、喫煙物品の口側の端の方へ延びる気流経路の第2の部分を定義する。
【0147】
切頭中空円錐の開いた上流端は、エアロゾル形成基質の下流端に隣接してもよい。あるいは、切頭中空円錐の開いた上流端は、エアロゾル形成基質の下流端の中に挿入されても、またはさもなければ延びてもよい。
【0148】
気流を方向付ける要素は、エアロゾル形成基質と実質的に同じ外径の環状透気性ディフューザーをさらに含んでもよく、それは切頭中空円錐の長さの少なくとも一部を取り囲む。例えば、切頭中空円錐は、酢酸セルローストウのプラグに少なくとも部分的に包埋されてもよい。
【0149】
使用において、使用者が喫煙物品の口側の端において引き出すときに、冷気をエアロゾル形成基質の下流の少なくとも1つの空気吸い込み口を介して喫煙物品の中に引き出す。引き出された空気は、喫煙物品の外側ラッパーと気流を方向付ける要素の切頭中空円錐の外部との間の気流経路の第1の部分に沿ってエアロゾル形成基質へ通過する。引き出された空気は、エアロゾル形成基質を介して通過し、および次いで、使用者による吸入のために喫煙物品の口側の端の方へ切頭中空円錐の内部を介して気流経路の第2の部分に沿って下流に通過する。気流を方向付ける要素は、エアロゾル修飾剤を含み、それは気流経路の第1の部分および第2の部分の一方または両方に沿って通過するにつれて、引き出された空気中に一緒に運ばれる。
【0150】
気流を方向付ける要素が環状透気性ディフューザーを含む場合、引き出された空気は、それがエアロゾル形成基質の方へ気流経路の第1の部分に沿って通過するにつれて、環状透気性ディフューザーを介して通過する。
【0151】
気流を方向付ける要素が内側ラッパーを含む本発明の実施形態において、内側ラッパーは、エアロゾル修飾剤を含んでもよい。エアロゾル修飾剤は、内側ラッパーをエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって内側ラッパーに塗布されてもよい。
【0152】
エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素の形成の前に、内側ラッパーに塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素の形成の間、内側ラッパーに塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、気流を方向付ける要素の形成の後、内側ラッパーに塗布されてもよい。
【0153】
本発明に従った喫煙物品は、少なくとも1つのさらなる空気吸い込み口を含んでもよい。
【0154】
例えば、エアロゾル形成基質が熱源の下流にある実施形態において、本発明に従った喫煙物品は、熱源の下流端とエアロゾル形成基質の上流端との間に少なくとも1つのさらなる空気吸い込み口を含んでもよい。このような実施形態において、使用者が喫煙物品の口側の端においてたばこを吸うときに、冷気はまた、熱源の下流端とエアロゾル形成基質の上流端との間の少なくとも1つのさらなる空気吸い込み口を介して喫煙物品中に引き出される。少なくとも1つのさらなる空気吸い込み口を介して引き出された空気は、エアロゾル形成基質を介して下流に、および次いで、気流経路の第2の部分を介して喫煙物品の口側の端の方へ下流に通過する。
【0155】
あるいは、または加えて、本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基質の周辺で少なくとも1つのさらなる空気吸い込み口を含んでもよい。このような実施形態において、使用者が喫煙物品の口側の端においてたばこを吸うときに、冷気はまた、エアロゾル形成基質の周辺で少なくとも1つのさらなる空気吸い込み口を介してエアロゾル形成基質に引き出される。少なくとも1つのさらなる空気吸い込み口を介して引き出された空気は、エアロゾル形成基質を介して下流に、および次いで、気流経路の第2の部分を介して喫煙物品の口側の端の方へ下流に通過する。
【0156】
熱源は可燃性炭素質熱源である。本明細書に使用される用語「炭素質」は、炭素を含む可燃性熱源を記述するために使用される。
【0157】
好ましくは、本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素質熱源は、可燃性炭素質熱源の乾燥重量によって、少なくとも約35パーセント、より好ましくは少なくとも約40パーセント、最も好ましくは少なくとも約45パーセントの炭素含量を有する。
【0158】
いくつかの実施形態において、熱源は可燃性炭素ベース熱源である。本明細書に使用される用語「炭素ベース熱源」は、主に炭素から成る熱源を記述するために使用される。
【0159】
本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素ベース熱源は、可燃性炭素ベース熱源の乾燥重量によって、少なくとも約50パーセント、好ましくは少なくとも約60パーセント、より好ましくは少なくとも約70パーセント、最も好ましくは少なくとも約80パーセントの炭素含量を有してもよい。
【0160】
本発明に従った喫煙物品は、1つまたは複数の適切な炭素含有材料から形成される可燃性炭素質熱源を含んでもよい。
【0161】
必要に応じて、1つまたは複数の結合剤を、1つまたは複数の炭素含有材料と組み合わせてもよい。好ましくは、1つまたは複数の結合剤は有機結合剤である。適切な公知の有機結合剤は、ゴム(例えば、グアーガム)、修飾されたセルロースおよびセルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース)小麦粉、デンプン、糖、植物性油脂およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0162】
一つの好ましい実施形態において、可燃性炭素質熱源は、炭素粉末、修飾されたセルロース、小麦粉および糖の混合物から形成される。
【0163】
1つまたは複数の結合剤の代わりに、またはそれに加えて、本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素質熱源は、可燃性炭素質熱源の特性を改善するために、1つまたは複数の添加剤を含んでもよい。適切な添加剤は、可燃性炭素質熱源の強化を促進する添加剤(例えば、焼結助剤)、可燃性炭素質熱源の点火を促進する添加剤(例えば、過塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、過酸化物、過マンガン酸塩、ジルコニウムおよびこれらの組み合わせなどの酸化剤)、可燃性炭素質熱源の燃焼を促進する添加剤(例えば、クエン酸カリウムなどのカリウムおよびカリウム塩)および可燃性炭素質熱源の燃焼によって生成される1つまたは複数の気体の分解を促進する添加剤(例えば、CuO、Fe
2O
3およびAl
2O
3などの触媒)を含むが限定されない。
【0164】
一つの好ましい実施形態において、可燃性炭素質熱源は、炭素および少なくとも1つの点火補助剤を含む円柱状可燃性炭素質熱源であって、円柱状可燃性炭素質熱源は前方端面(すなわち、上流端面)および対立した後方面(すなわち、下流端面)を有し、前方面と後方面との間の円柱状可燃性炭素質熱源の少なくとも一部は、耐燃焼性ラッパーに包まれ、および円柱状可燃性炭素質熱源の前方面の点火に応じて、円柱状可燃性炭素質熱源の後方面は、第1の温度まで温度が上昇し、および円柱状可燃性炭素質熱源のその後の燃焼の間、円柱状可燃性炭素質熱源の後方面は、第1の温度より低い第2の温度を維持する。好ましくは、少なくとも1つの点火補助剤は、可燃性炭素質熱源の乾燥重量によって少なくとも約20パーセントの量で存在する。好ましくは、耐燃焼性ラッパーは熱伝導性および実質的に酸素不透過性の一方または両方である。
【0165】
本明細書に使用される用語「点火補助剤」は、材料によるエネルギーおよび酸素の一方または両方の放出速度が制限された周囲酸素拡散でない可燃性炭素質熱源の点火の間に、エネルギーおよび酸素の一方または両方を放出する材料を意味するために使用される。言い換えれば、可燃性炭素質熱源の点火の間の材料によるエネルギーおよび酸素の一方または両方の放出速度は大抵、周囲酸素が材料に到達することができる速度に非依存的である。また、本明細書に使用される用語「点火補助剤」は、可燃性炭素質熱源の点火の間、エネルギーを放出する元素金属を意味するために使用され、元素金属の点火温度は、約500℃より低く、および元素金属の燃焼の熱は、少なくとも約5 kJ/gである。
【0166】
本明細書に使用される用語「点火補助剤」は、カルボン酸のアルカリ金属塩(クエン酸アルカリ金属塩、酢酸アルカリ金属塩およびコハク酸アルカリ金属塩など)、ハロゲン化アルカリ金属塩(アルカリ金属塩化物塩など)、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属リン酸塩のアルカリ金属塩を含まず、これらは炭素燃焼を修飾すると考えられる。このようなアルカリ金属燃焼塩は、可燃性炭素質熱源の総重量に対して大量に存在するときにさえ、可燃性炭素質熱源の点火の間、十分なエネルギーを放出せず、初期のたばこを吸う間に、許容されるエアロゾルを産生する。
【0167】
適切な酸化剤の例は:硝酸塩、例えば硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸ナトリウム、硝酸バリウム、硝酸リチウム、硝酸アルミニウムおよび硝酸鉄など;亜硝酸塩;その他の有機および無機ニトロ化合物;塩素酸塩、例えば塩素酸ナトリウムおよび塩素酸カリウムなど;過塩素酸塩、例えば過塩素酸ナトリウムなど;亜塩素酸塩;臭素酸塩、例えば臭素酸ナトリウムおよび臭素酸カリウムなど;過臭素酸塩;亜臭素酸;ホウ酸塩、例えばホウ酸ナトリウムおよびホウ酸カリウムなど;鉄酸塩、例えば鉄酸バリウムなど;亜鉄酸塩;マンガン酸塩、例えばマンガン酸カリウムなど;過マンガン酸塩、例えば、過マンガン酸カリウムなど;有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイルおよび過酸化アセトンなど;無機過酸化物、例えば過酸化水素、過酸化ストロンチウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、過酸化亜鉛および過酸化リチウムなど;超酸化物、例えば超酸化カリウムおよび超酸化ナトリウムなど;ヨウ素酸塩;過ヨウ素酸塩;亜ヨウ素酸塩;硫酸塩;亜硫酸塩;その他のスルホキシド;リン酸塩;ホスフィン酸塩;亜リン酸塩;および亜ホスフィン酸塩を含むが限定されない。
【0168】
都合よく可燃性炭素質熱源の点火および燃焼特性を改善する一方、点火および燃焼添加剤の包含は、喫煙物品の使用の間、望ましくない分解および反応産物を生じさせ得る。例えば、その点火を補助するために可燃性炭素質熱源に含まれる硝酸塩の分解は、酸化窒素の形成を生じ得る。加えて、点火を補助する硝酸塩またはその他の添加剤などの酸化剤の包含は、可燃性炭素質熱源の点火の間、高温気体の生成および可燃性炭素質熱源における高温を生じ得る。
【0169】
本発明に従った喫煙物品において、熱源は、使用において、喫煙物品を介して引き出される空気が熱源に直接接触しないように、空気が使用者による吸入のために喫煙物品を介して引き出され得るすべての気流経路から、好ましくは隔離される。
【0170】
本明細書に使用される用語「隔離された熱源」は、気流経路に沿って喫煙物品を介して引き出される空気と直に接触しない熱源を記述するために使用される。
【0171】
本明細書に使用される用語「直に接触」は、気流経路に沿って喫煙物品を介して引き出される空気と熱源の表面との接触を記述するために使用される。
【0172】
喫煙物品を介して引き出される空気からの可燃性炭素質熱源の隔離は、本発明に従った喫煙物品の可燃性炭素質熱源の点火および燃焼の間、形成された燃焼および分解生成物、ならびにその他の材料が、喫煙物品を介して引き出される空気に入ることを都合よく実質的に防ぐ、または阻止する。
【0173】
また、喫煙物品を介して引き出される空気からの可燃性炭素質熱源の隔離は、使用者がたばこを吸う間、本発明に従った喫煙物品の可燃性炭素質熱源の燃焼の活性化を都合よく実質的に防ぐ、または阻止する。これは、使用者がたばこを吸う間、エアロゾル形成基質の温度におけるスパイクを実質的に防ぐ、または阻止する。
【0174】
可燃性炭素質熱源の燃焼の活性化を防ぐこと、または阻止すること、およびエアロゾル形成基質における過剰な温度上昇を非常に防ぐこと、または阻止することによって、激しくたばこを吸う状況下で、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基質の燃焼または熱分解を都合よく回避し得る。加えて、本発明に従った喫煙物品の主流エアロゾルの組成物における使用者のたばこを吸う状況の影響を都合よく最小にし、または減少させ得る。
【0175】
喫煙物品を介して引き出される空気からの熱源の隔離は、エアロゾル形成基質から熱源を隔離する。エアロゾル形成基質からの熱源の隔離は、喫煙物品の保管の間、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基質の構成要素の熱源への移動を都合よく実質的に防ぎ、または阻止し得る。
【0176】
あるいは、または加えて、喫煙物品を介して引き出される空気からの熱源の隔離は、喫煙物品の使用の間、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基質の構成要素の熱源への移動を都合よく実質的に防ぎ、または阻止し得る。
【0177】
さらに下記のように、喫煙物品およびエアロゾル形成基質を介して引き出される空気からの熱源の隔離は、エアロゾル形成基質が少なくとも1つのエアロゾル形成剤を含む場合、特に有益である。
【0178】
エアロゾル形成基質が可燃性炭素質熱源の下流にある実施形態において、喫煙物品を介して引き出される空気から可燃性炭素質熱源を隔離するために、本発明に従った喫煙物品は、可燃性炭素質熱源の下流端とエアロゾル形成基質の上流端との間に不燃性の、実質的に不透気性のバリアを含んでもよい。
【0179】
本明細書に使用される用語「不燃性の」は、その燃焼または点火の間、可燃性炭素質熱源によって達した温度にて実質的に不燃性であるバリアを記述するために使用される。
【0180】
バリアは、可燃性炭素質熱源の下流端およびエアロゾル形成基質の上流端の一方または両方に隣接してもよい。
【0181】
バリアは、可燃性炭素質熱源の下流端およびエアロゾル形成基質の上流端の一方または両方に付着しても、またはさもなければ貼られてもよい。
【0182】
いくつかの実施形態において、バリアは可燃性炭素質熱源の後方面において提供されるバリア被覆を含む。このような実施形態において、好ましくは、第1のバリアは少なくとも実質的に可燃性炭素質熱源のすべての後方面において提供されるバリア被覆を含む。
より好ましくは、バリアは、可燃性炭素質熱源のすべての後方面において提供されるバリア被覆を含む。
【0183】
本明細書に使用される用語「被覆」は、可燃性炭素質熱源をカバーするおよび付着する材料の層を記述するために使用される。
【0184】
バリアは、エアロゾル形成基質が、可燃性炭素質熱源の点火または燃焼の間、曝露される温度を都合よく制限しても、および喫煙物品の使用の間、エアロゾル形成基質の熱分解または燃焼を回避する、または減少させるのを非常に補助してもよい。これは、可燃性炭素質熱源が可燃性炭素質熱源の点火を補助するための1つまたは複数の添加剤を含む場合、特に有益である。
【0185】
喫煙物品の所望の特徴および性能に応じて、バリアは低熱伝導性または高熱伝導性を有してもよい。一定の実施形態において、バリアは、改良非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定されるときに23℃および50%の相対湿度にて約0.1ワット毎メートル毎ケルビン(W/(m・K))〜約200ワット毎メートル毎ケルビン(W/(m・K))の間のバルク熱伝導性を有する材料から形成されてもよい。
【0186】
バリアの厚みは、優れた喫煙性能を達成するように適切に調整してもよい。一定の実施形態において、バリアは約10ミクロン〜約500ミクロンの間の厚さを有してもよい。
【0187】
バリアは、点火および燃焼の間、可燃性炭素質熱源によって達した温度にて実質的に熱的に安定および不燃性である1つまたは複数の適切な材料から形成されてもよい。適切な材料は、当該技術分野において公知であり、および粘土(例えば、ベントナイトおよびカオリナイトなど)、ガラス、ミネラル、セラミック材料、樹脂、金属およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0188】
バリアを形成してもよい好ましい材料は、粘土およびガラスを含む。バリアを形成してもよいより好ましい材料は、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、合金、アルミナ(Al
2O
3)、樹脂およびミネラル接着剤を含む。
【0189】
一つの実施形態において、バリアは、可燃性炭素質熱源の後方面において提供されるベントナイトおよびカオリナイトの50/50の混合物を含む粘土被覆を含む。一つのより好ましい実施形態において、バリアは、可燃性炭素質熱源の後方面において提供されるアルミニウム被覆を含む。もう一つの好ましい実施形態において、バリアは、可燃性炭素質熱源の後方面において提供されるガラス被覆、より好ましくは焼結ガラス被覆を含む。
【0190】
好ましくは、バリアは少なくとも約10ミクロンの厚みを有する。空気に対する粘土のわずかな透過性のため、バリアが可燃性炭素質熱源の後方面において提供される粘土被覆を含む実施形態において、粘土被覆は、より好ましくは少なくとも約50ミクロン、および最も好ましくは約50ミクロン〜約350ミクロンの間の厚みを有する。バリアが、アルミニウムなどの空気に対してより不透過性である1つまたは複数の材料から形成される実施形態において、バリアは、より薄くてもよく、および一般に好ましくは、約100ミクロンより薄く、およびより好ましくは約20ミクロンの厚さを有するであろう。バリアが可燃性炭素質熱源の後方面において提供されるガラス被覆を含む実施形態において、ガラス被覆は、約200ミクロンより薄い厚さを好ましくは有する。バリアの厚みを、顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)または当該技術分野において公知の任意のその他の適切な測定方法を使用して測定してもよい。
【0191】
バリアが可燃性炭素質熱源の後方面において提供されるバリア被覆を含む場合、バリア被覆は、当該技術分野において公知の任意の適切な方法によって可燃性炭素質熱源の後方面をカバーし、および付着するように塗布されてもよく、スプレー被覆、蒸着、液浸、材料移動(例えば、ブラッシングまたは接着)、静電沈着またはそれらの任意の組み合わせを含むが限定されない。
【0192】
例えば、バリア被覆を、可燃性炭素質熱源の後方面の近くのサイズおよび形状にバリアを予め成形すること、および可燃性炭素質熱源のすべての後方面をカバーし、および少なくとも実質的に付着する可燃性炭素質熱源の後方面にそれを塗布することによって行ってもよい。あるいは、第1のバリア被覆は、それが可燃性炭素質熱源の後方面に塗布された後で、切断しても、またはさもなければ機械加工してもよい。一つの好ましい実施形態において、アルミ箔を、アルミ箔が少なくとも実質的に可燃性炭素質熱源のすべての後方面を、好ましくは可燃性炭素質熱源のすべての後方面をカバーし、および付着するように、可燃性炭素質熱源にそれを接着する、または押圧することによって可燃性炭素質熱源の後方面に塗布し、および切断する、またはさもなければ機械加工する。
【0193】
もう一つの好ましい実施形態において、バリア被覆を、1つまたは複数の適切な被覆材料の溶液または懸濁液を可燃性炭素質熱源の後方面に塗布することによって形成する。例えば、バリア被覆を、1つまたは複数の適切な被覆材料の溶液または懸濁液中に可燃性炭素質熱源の後方面を液浸することによって、または溶液または懸濁液をブラッシングまたはスプレー被覆すること、あるいは1つまたは複数の適切な被覆材料の粉末または粉末混合物を可燃性炭素質熱源の後方面上へ静電気的に沈着させることによって可燃性炭素質熱源の後方面に塗布してもよい。バリア被覆が、可燃性炭素質熱源の後方面上へ1つまたは複数の適切な被覆材料の粉末または粉末混合物を静電気的に沈着させることによって可燃性炭素質熱源の後方面に塗布される場合、可燃性炭素質熱源の後方面は、静電沈着の前に水ガラスで好ましくは前処理される。好ましくは、バリア被覆はスプレー被覆によって塗布される。
【0194】
バリア被覆は、可燃性炭素質熱源の後方面への1つまたは複数の適切な被覆材料の溶液または懸濁液の単一の塗布を介して形成されてもよい。あるいは、バリア被覆は、可燃性炭素質熱源の後方面への1つまたは複数の適切な被覆材料の溶液または懸濁液の複数の塗布を介して形成されてもよい。例えば、バリア被覆は、可燃性炭素質熱源の後方面への1つまたは複数の適切な被覆材料の溶液または懸濁液の1、2、3、4、5、6、7または8回の連続する塗布を介して形成されてもよい。
【0195】
好ましくは、バリア被覆は、可燃性炭素質熱源の後方面への1つまたは複数の適切な被覆材料の溶液または懸濁液の1〜10回の間の塗布を介して形成される。
【0196】
その後方面への1つまたは複数の被覆材料の溶液または懸濁液の複数の塗布後、可燃性炭素質熱源を、バリア被覆を形成するために乾燥してもよい。
【0197】
バリア被覆が、その後側面への1つまたは複数の適切な被覆材料の溶液または懸濁液の複数の塗布を介して形成される場合、可燃性炭素質熱源は、溶液または懸濁液の連続した塗布の間に乾燥されることを必要し得る。
【0198】
あるいは、または加えて、可燃性炭素質熱源の後方面への1つまたは複数の被覆材料の溶液または懸濁液の塗布の後、可燃性炭素質熱源上の被覆材料を、バリア被覆を形成するために焼結してもよい。バリア被覆を焼結することは、バリア被覆がガラスまたはセラミック被覆である場合、特に好ましい。好ましくは、バリア被覆を、約500℃〜約900℃の間の温度にて、およびより好ましくは約700℃にて焼結する。
【0199】
さらに下記のように、本発明に従った喫煙物品は、ブラインドの、または非ブラインドの熱源を含んでもよい。
【0200】
本明細書に使用される用語「ブラインド」は、使用者による吸入のために喫煙物品を介して引き出される空気が熱源に沿って任意の気流流路を通過しない本発明に従った喫煙物品の熱源を記述するために使用される。
【0201】
本明細書に使用される用語「非ブラインド」は、使用者による吸入のために喫煙物品を介して引き出される空気が熱源に沿って1つまたは複数の気流流路を介して通過する本発明に従った喫煙物品の熱源を記述するために使用される。
【0202】
本明細書に使用される用語「気流流路」は、空気が使用者による吸入のために下流に引き出され得る熱源の長さに沿って延びる流路を記述するために使用される。
【0203】
一定の実施形態において、本発明に従った喫煙物品は、任意の気流流路を含まない熱源を含んでもよい。このような実施形態に従った喫煙物品の熱源は、本明細書において、ブラインド熱源と呼ばれる。
【0204】
ブラインド熱源を含む本発明に従った喫煙物品において、熱源からエアロゾル形成基質への熱伝達は、伝導によって主に生じ、および強制対流によるエアロゾル形成基質の加熱は、最小にされる、または減少させられる。これは、ブラインド熱源を含む本発明に従った喫煙物品の主流エアロゾルの組成物における使用者のたばこを吸う状況の影響を最小にする、または減少させるのを都合よく補助する。
【0205】
本発明に従った喫煙物品が、空気が使用者による吸入のために引き出されない1つまたは複数の閉じた、または遮断された通路を含むブラインド熱源を含んでもよいことは、認識されるであろう。例えば、本発明に従った喫煙物品は、可燃性炭素質熱源の長さに沿って途中までのみ可燃性炭素質熱源の上流端表面から延びた1つのまたは複数の閉じた通路を含むブラインド可燃性炭素質熱源を含んでもよい。
【0206】
このような実施形態において、1つまたは複数の閉じた空気通路の包含は、空気から酸素に曝露される可燃性炭素質熱源の表面領域を増加させ、および点火および持続された可燃性炭素質熱源の燃焼を都合よく容易にするかもしれない。
【0207】
その他の実施形態において、本発明に従った喫煙物品は、1つまたは複数の気流流路を含む熱源を含んでもよい。このような実施形態に従った喫煙物品の熱源は、本明細書において、非ブラインド熱源と呼ばれる。
【0208】
非ブラインド熱源を含む本発明に従った喫煙物品において、エアロゾル形成基質の加熱は、伝導および強制対流によって生じる。使用において、使用者が非ブラインド熱源を含む本発明に従った喫煙物品においてたばこを吸うときに、空気は熱源に沿って1つまたは複数の気流流路を介して下流に引き出される。引き出された空気は、エアロゾル形成基質を介して、および次いで、気流経路の第2の部分を介して喫煙物品の口側の端の方へ下流に通過する。
【0209】
本発明に従った喫煙物品は、熱源に沿って1つまたは複数の包含された気流流路を含む非ブラインド熱源を含んでもよい。
【0210】
本明細書に使用される用語「包含された」は、これらの長さに沿って熱源によって囲まれた気流流路を記述するために使用される。
【0211】
例えば、本発明に従った喫煙物品は、可燃性炭素質熱源のすべての長さに沿って可燃性炭素質熱源の内部を介して延びる1つまたは複数の包含された気流流路を含む非ブラインド可燃性炭素質熱源を含んでもよい。
【0212】
あるいは、または加えて、本発明に従った喫煙物品は、可燃性炭素質熱源に沿って1つまたは複数の非包含された気流流路を含む非ブラインド熱源を含んでもよい。
【0213】
例えば、本発明に従った喫煙物品は、可燃性炭素質熱源の長さの少なくとも下流部分に沿って可燃性炭素質熱源の外部に沿って延びる1つまたは複数の非包含された気流流路を含む非ブラインド可燃性炭素質熱源を含んでもよい。
【0214】
一定の実施形態において、本発明に従った喫煙物品は、1、2または3つの気流流路を含む非ブラインド熱源を含んでもよい。一定の好ましい実施形態において、本発明に従った喫煙物品は、可燃性炭素質熱源の内部を介して延びる単一の気流流路を含む非ブラインド可燃性炭素質熱源を含む。一定の特に好ましい実施形態において、本発明に従った喫煙物品は、可燃性炭素質熱源の内部を介して延びる単一の実質的に中心のまたは軸の気流流路を含む非ブラインド可燃性炭素質熱源を含む。このような実施形態において、単一の気流流路の直径は、好ましくは約1.5 mm〜約3 mmの間である。
【0215】
本発明に従った喫煙物品が可燃性炭素質熱源に沿った1つまたは複数の気流流路を含む非ブラインド可燃性炭素質熱源の後方面において提供されたバリア被覆を含む場合、バリア被覆により、空気が1つまたは複数の気流流路を介して下流に引き出されることが可能になるはずである。
【0216】
本発明に従った喫煙物品が非ブラインド可燃性炭素質熱源を含む場合、喫煙物品は、可燃性炭素質熱源と1つまたは複数の気流流路との間に不燃性の、実質的に不透気性のバリアをさらに含んで、喫煙物品を介して引き出される空気から非ブラインド可燃性炭素質熱源を隔離してもよい。
【0217】
いくつかの実施形態において、バリアは可燃性炭素質熱源に付着しても、またはさもなければ貼られてもよい。
【0218】
好ましくは、バリアは1つまたは複数の気流流路の内部表面上に提供されたバリア被覆を含む。より好ましくは、バリアは1つまたは複数の気流流路の少なくとも実質的に内部表面全体上に提供されたバリア被覆を含む。最も好ましくは、バリアは1つまたは複数の気流流路の内部表面全体上に提供されたバリア被覆を含む。
【0219】
あるいは、バリア被覆は、1つまたは複数の気流流路中へのライナーの挿入によって提供してもよい。例えば、本発明に従った喫煙物品が、可燃性炭素質熱源の内部を介して延びる1つまたは複数の気流流路を含む非ブラインド可燃性炭素質熱源を含む場合、不燃性の、実質的に不透気性の中空管を1つまたは複数の気流流路のそれぞれの中へ挿入してもよい。
【0220】
バリアは、本発明に従った喫煙物品の可燃性炭素質熱源の点火および燃焼の間、形成された燃焼または分解生成物が1つまたは複数の気流流路に沿って下流に引き出される空気に入ることを、都合よく実質的に防ぎ、または阻止し得る。
【0221】
また、バリアは、使用者がたばこを吸う間、本発明に従った喫煙物品の可燃性炭素質熱源の燃焼の活性化を都合よく実質的に防ぎ、または阻止し得る。
【0222】
喫煙物品の所望の特徴および性能に応じて、バリアは低熱伝導性または高熱伝導性を有してもよい。好ましくは、バリアは低熱伝導性を有する。
【0223】
バリアの厚みは優れた喫煙性能を達成するように適切に調整してもよい。一定の実施形態において、バリアは約30ミクロン〜約200ミクロンの間の厚さを有してもよい。好ましい実施形態において、バリアは約30ミクロン〜約100ミクロンの間の厚さを有する。
【0224】
バリアは、点火および燃焼の間、可燃性炭素質熱源によって達した温度にて実質的に熱的に安定および不燃性である1つまたは複数の適切な材料から形成されてもよい。適切な材料は、当該技術分野において公知であり、および例えば:粘土;酸化鉄、アルミナ、チタニア、シリカ、シリカ-アルミナ、ジルコニアおよびセリアなどの金属酸化物;ゼオライト;リン酸ジルコニウム;およびその他のセラミック材料またはこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0225】
バリアを形成し得る好ましい材料は、粘土、ガラス、アルミニウム、酸化鉄およびこれらの組み合わせを含む。必要に応じて、二酸化炭素への一酸化炭素の酸化を促進する原料成分などの触媒原料成分は、バリアに組み込まれてもよい。適切な触媒原料成分は、例えば、白金、パラジウム、遷移金属およびこれらの酸化物を含むが限定されない。
【0226】
本発明に従った喫煙物品が、可燃性炭素質熱源の下流端とエアロゾル形成基質の上流端との間のバリアおよび可燃性炭素質熱源と可燃性炭素質熱源に沿った1つまたは複数の気流流路との間のバリアを含む場合、2つのバリアは、同じまたは異なる材料または材料群から形成されてもよい。
【0227】
可燃性炭素質熱源と1つまたは複数の気流流路との間のバリアが、1つまたは複数の気流流路の内部表面上で提供されたバリア被覆を含む場合、バリア被覆を、US-A-5,040,551号において記述された方法などの任意の適切な方法によって、1つまたは複数の気流流路の内部表面に塗布してもよい。例えば、1つまたは複数の気流流路の内部表面は、バリア被覆の溶液または懸濁液で吹き付けられ、濡らされ、または塗装されてもよい。好ましい実施形態において、バリア被覆は、可燃性炭素質熱源が押し出されるように、WO-A2-2009/074870号において記述されたプロセスによって、1つまたは複数の気流流路の内部表面に塗布される。
【0228】
本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素質熱源は、含まれる場合、1つまたは複数の結合剤およびその他の添加剤と1つまたは複数の炭素含有材料を混合することによって好ましくは形成され、および所望の形に混合物を予め成形する。材料、1つまたは複数の結合剤および随意のその他の添加剤を含む1つまたは複数の炭素の混合物を、例えば流込成形、押出、射出成形および型圧縮などの任意の適切な公知のセラミック形成方法を使用して、所望の形に予め成形してもよい。一定の好ましい実施形態において、混合物は押出によって所望の形に予め成形される。
【0229】
好ましくは、1つまたは複数の炭素含有材料、1つまたは複数の結合剤およびその他添加剤の混合物は、細長いロッドに予め成形される。しかし、1つまたは複数の炭素含有材料、1つまたは複数の結合剤およびその他添加剤の混合物を、その他の所望の形に予め成形してもよいことは認識されるであろう。
【0230】
形成後、特に押出後、細長いロッドまたはその他の所望の形は、その含水量を減少させるために好ましくは乾燥させ、および次いで、存在する場合、1つまたは複数の結合剤を炭化するのに十分な温度にて非酸化大気において熱分解し、および細長いロッドまたはその他の形状における任意の揮発物を実質的に除去する。細長いロッドまたはその他の所望の形状は、約700℃〜約900℃の間の温度にて窒素大気において、好ましくは熱分解される。
【0231】
一つの実施形態において、少なくとも1つの金属硝酸塩は、1つまたは複数の炭素含有材料、1つまたは複数の結合剤およびその他の添加剤の混合物における少なくとも1つの金属硝酸塩前駆物質を含むことによって、可燃性炭素質熱源に組み込まれる。次いで、少なくとも1つの金属硝酸塩前駆物質は、熱分解された予め成形された円柱状ロッドまたはその他の形状を硝酸の水性溶液で処理することによって、少なくとも1つの金属硝酸塩にインサイチューでその後変換される。一つの実施形態において、可燃性炭素質熱源は少なくとも1つの金属硝酸塩を含み、約600℃より低い、より好ましくは約400℃より低い熱分解温度を有する。好ましくは、少なくとも1つの金属硝酸塩は、約150℃〜約600℃の間、より好ましくは約200℃〜約400℃の間の分解温度を有する。
【0232】
使用において、従来の黄色炎ライターまたはその他の点火手段への可燃性炭素質熱源の曝露により、少なくとも1つの金属硝酸塩に分解させ、および酸素およびエネルギーを放出させるはずである。この分解は、可燃性炭素質熱源の温度における最初のブーストを生じさせ、およびまた、可燃性炭素質熱源の点火において補助する。少なくとも1つの金属硝酸塩の分解に続いて、可燃性炭素質熱源は、より低い温度にて好ましくは燃焼し続ける。
【0233】
少なくとも1つの金属硝酸塩の包含は、内部で、およびその表面上の位置にてのみでなく開始されている可燃性炭素質熱源の点火を都合よく生じる。好ましくは、少なくとも1つの金属硝酸塩は、可燃性炭素質熱源の乾燥重量による約20パーセント〜約50パーセントの間の量で可燃性炭素質熱源において存在する。
【0234】
もう一つの実施形態において、可燃性炭素質熱源は、約600℃より低い温度にて、より好ましくは約400℃より低い温度にて酸素を活発に放出する少なくとも1つの過酸化物または超酸化物を含む。
【0235】
好ましくは、少なくとも1つの過酸化物または超酸化物は、約150℃〜約600℃の間の温度にて、より好ましくは約200℃〜約400℃の間の温度にて、最も好ましくは約350℃の温度にて酸素を活発に放出する。
【0236】
使用において、従来の黄色炎ライターまたはその他の点火手段への可燃性炭素質熱源の曝露により、少なくとも1つの過酸化物または超酸化物に分解させ、および酸素を放出させるはずである。これは、可燃性炭素質熱源の温度にて最初のブーストを生じさせ、およびまた、可燃性炭素質熱源の点火の補助をする。少なくとも1つの過酸化物または超酸化物の分解に続いて、可燃性炭素質熱源は、より低い温度にて好ましくは燃焼し続ける。
【0237】
少なくとも1つの過酸化物または超酸化物の包含は、内部に、およびその表面上の位置にてのみでなく開始されている可燃性炭素質熱源の点火を都合よく生じる。
【0238】
可燃性炭素質熱源は、好ましくは約20パーセント〜約80パーセントの間、より好ましくは約20パーセント〜60パーセントの間の空隙率を有する。可燃性炭素質熱源が少なくとも1つの金属硝酸塩を含む場合、これは、少なくとも1つの金属硝酸塩が分解して、燃焼が進むように酸素が燃焼を持続するために十分な割合にて可燃性炭素質熱源の塊に放散することを、都合よく可能にする。さらにより好ましくは、可燃性炭素質熱源は、例えば水銀多孔度測定またはヘリウム比重びん法によって測定されると約50パーセント〜約70パーセントの間の空隙率、より好ましくは約50パーセント〜約60パーセントの間の空隙率を有する。必要な空隙率は、従来の方法および技術を使用して可燃性炭素質熱源の生成の間に容易に達成し得る。
【0239】
有利なことに、本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素質熱源は、約0.6 g/cm
3〜約1 g/cm
3の間の見掛け密度を有する。
【0240】
好ましくは、可燃性炭素質熱源は、約300 mg〜約500 mgの間、より好ましくは約400 mg〜約450 mgの間の質量を有する。
【0241】
好ましくは、可燃性炭素質熱源は、約7 mm〜約17 mmの間、好ましくは約7 mm〜約15 mmの間、最も好ましくは約7 mm〜約13 mmの間の長さを有する。
【0242】
好ましくは、可燃性炭素質熱源は、約5 mm〜約9 mmの間、より好ましくは約7 mm〜約8 mmの間の直径を有する。
【0243】
好ましくは、熱源の直径は実質的に一様である。ただし別の方法として、熱源は、熱源の後方部分の直径がその前方部分の直径より大きいように、先細りにしてもよい。特に好ましい熱源は実質的に円柱状である。熱源は、例えば、円柱もしくは実質的に円形の横断面の先細りにされた円柱または実質的に楕円の横断面の先細りにされた円柱でもよい。
【0244】
本発明に従った喫煙物品は、少なくとも1つのエアロゾル形成剤を含むエアロゾル形成基質を好ましくは含む。少なくとも1つのエアロゾル形成剤は、使用において、密度の高い、および安定なエアロゾルの形成を容易にする、および喫煙物品の操作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性がある任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物でもよい。適切なエアロゾル形成剤は、当該技術分野において周知であり、および例えば、多価アルコール、グリセロールモノ、ジまたはトリアセタートなどの多価アルコールのエステル、およびドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなどのモノ、ジまたはポリカルボン酸の脂肪族エステルを含む。本発明に従った喫煙物品における使用のための好ましいエアロゾル形成剤は、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましいグリセリンなどの多価アルコールまたはこれらの混合物である。
【0245】
このような実施形態において、エアロゾル形成基質からの熱源の隔離は、喫煙物品の保管の間、エアロゾル形成基質から熱源への少なくとも1つのエアロゾル形成剤の移動を都合よく防ぐ、または阻止する。このような実施形態において、喫煙物品を介して引き出される空気からの熱源の隔離はまた、喫煙物品の使用の間、エアロゾル形成基質から熱源への少なくとも1つのエアロゾル形成剤の移動を都合よく実質的に予防しても、または阻止してもよい。従って、喫煙物品の使用の間の少なくとも1つのエアロゾル形成剤の分解は、都合よく実質的に回避される、または減少させられる。
【0246】
エアロゾル形成基質が熱源の下流にある実施形態において、本発明に従った喫煙物品の熱源およびエアロゾル形成基質は、互いに実質的に隣接してもよい。あるいは、本発明に従った喫煙物品の熱源およびエアロゾル形成基質は、長軸方向に互いに離して間隔を置いてもよい。
【0247】
エアロゾル形成基質が熱源の下流にある実施形態において、本発明に従った喫煙物品は、熱源の後方部分の周りにあり、それと直に接触する熱伝導性要素、ならびにエアロゾル形成基質の隣接する前方部分を好ましくはさらに含む。熱伝導性要素は、好ましくは燃焼抵抗性および酸素制限である。
【0248】
熱伝導性要素は、可燃性炭素質熱源の後方部分とエアロゾル生成基質の前方部分の両方の周りにあり、それと直に接触する。熱伝導性要素は、本発明に従った喫煙物品のこれらの2つの構成要素間の熱結合を提供する。
【0249】
本発明に従った喫煙物品における使用のための適切な熱伝導性要素は、金属箔ラッパー、例えばアルミ箔ラッパー、鋼鉄ラッパー、鉄箔ラッパーおよび銅箔ラッパーなど;および金属合金箔ラッパーを含むが限定されない。
【0250】
このような実施形態において、熱伝導性要素によって囲まれた可燃性炭素質熱源の後方部分は、好ましくは長さが約2 mm〜約8 mmの間、より好ましくは長さにおいて約3 mm〜約5 mmの間である。
【0251】
好ましくは、熱伝導性要素によって囲まれない可燃性炭素質熱源の前方部分は、長さが約4 mm〜約15 mmの間、より好ましくは長さにおいて約4 mm〜約8 mmの間である。
【0252】
好ましくは、エアロゾル形成基質は、約5 mm〜約20mmの間、より好ましくは約8 mm〜約12 mmの間の長さを有する。
【0253】
一定の好ましい実施形態において、エアロゾル形成基質は、熱伝導性要素を越えて下流に少なくとも約3 mm延びる。
【0254】
好ましくは、熱伝導性要素によって囲まれたエアロゾル形成基質の前方部分は、長さが約2 mm〜約10 mmの間、より好ましくは長さが約3 mm〜約8 mmの間、最も好ましくは長さが約4 mm〜約6 mmの間である。好ましくは、熱伝導性要素によって囲まれないエアロゾル形成基質の後方部分は、長さが約3 mm〜約10 mmの間である。言い換えれば、エアロゾル形成基質は、熱伝導性要素を越えて下流に約3 mm〜約10 mmの間で好ましくは延びる。より好ましくは、エアロゾル形成基質は、熱伝導性要素を越えて下流に少なくとも約4 mm延びる。
【0255】
その他の実施形態において、エアロゾル形成基質は、熱伝導性要素を越えて下流に3 mmより短く延びてもよい。
【0256】
さらに他の実施形態において、エアロゾル形成基質のすべての長さは、熱伝導性要素によって囲まれてもよい。
【0257】
好ましくは、本発明に従った喫煙物品は、加熱に反応して揮発性化合物を放射することができる少なくとも1つのエアロゾル形成剤および材料を含むエアロゾル形成基質を含む。好ましくは、加熱に反応して揮発性化合物を放射することができる材料は、植物ベース材料の装填、より好ましくは均一化された植物ベース材料の装填である。例えば、エアロゾル形成基質は、植物に由来する1つまたは複数の材料を含んでもよく:たばこ;お茶、例えば緑茶;ハッカ;月桂樹;ユーカリ;バジル;セージ;ビジョザクラ;およびタラゴンを含むが限定されない。植物ベース材料は、添加剤を含んでもよく、湿潤剤、風味剤、結合剤およびそれらの混合物を含むが限定されない。好ましくは、植物ベース材料は本質的に、たばこ材料、最も好ましくは均一化されたたばこ材料から成る。
【0258】
エアロゾル形成基質はエアロゾル修飾剤を含んでもよい。エアロゾルを方向付ける要素およびエアロゾル形成基質は、同じエアロゾル修飾剤または異なるエアロゾル修飾剤を含んでもよい。好ましくは、エアロゾルを方向付ける要素およびエアロゾル形成基質は、同じエアロゾル修飾剤を含む。これは、使用者へのエアロゾル修飾剤の送達のレベルを都合よく増加させる。特に好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素およびエアロゾル形成基質はメントールを含む。
【0259】
エアロゾル修飾剤は、エアロゾル形成基質の形成の前に、エアロゾル形成基質を形成する1つまたは複数の材料に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、エアロゾル形成基質の形成の間、エアロゾル形成基質に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、エアロゾル形成基質の形成の後、エアロゾル形成基質に塗布されてもよい。
【0260】
エアロゾル修飾剤は、エアロゾル形成基質をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによってエアロゾル形成基質に塗布されてもよい。
【0261】
あるいは、または加えて、エアロゾル形成基質は、エアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。
【0262】
エアロゾル修飾剤は、基質をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって基質に塗布されてもよい。
【0263】
基質は多孔性収着要素でもよい。適切な多孔性材料は当該技術分野において周知であり、および酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0264】
基質は薄層状基質または非薄層状基質でもよい。
【0265】
基質は繊維または非繊維基質でもよい。例えば、基質は繊維ワタ基質または繊維紙基質でもよい。
【0266】
好ましくは、基質は非薄層状基質である。
【0267】
一定の好ましい実施形態において、基質は非薄層状繊維基質である。一定の特に好ましい実施形態において、非薄層状繊維基質は糸である。
【0268】
好ましくは、非薄層状繊維基質の長軸方向軸は、喫煙物品の長軸方向軸と実質的に平行に配置される。
【0269】
本発明に従った喫煙物品は、気流を方向付ける要素の下流にエクスパンションチャンバを好ましくはさらに含む。エクスパンションチャンバの包含は、可燃性炭素質熱源からエアロゾル形成基質への熱伝達によって生成されたエアロゾルのさらなる冷却を都合よく可能にする。また、エクスパンションチャンバは、本発明に従った喫煙物品の全長が、所望の値に、例えば、エクスパンションチャンバの長さの適切な選択を介して、従来的な紙巻たばこのそれに類似の長さに合うことを都合よく可能にする。好ましくは、エクスパンションチャンバは細長い中空管である。
【0270】
エクスパンションチャンバはエアロゾル修飾剤を含んでもよい。例えば、エクスパンションチャンバが細長い中空管である場合、エアロゾル修飾剤は、エクスパンションチャンバの内部に塗布されてもよい。エアロゾルを方向付ける要素およびエクスパンションチャンバは、同じエアロゾル修飾剤または異なるエアロゾル修飾剤を含んでもよい。好ましくは、エアロゾルを方向付ける要素およびエクスパンションチャンバは、同じエアロゾル修飾剤を含む。これは、使用者へのエアロゾル修飾剤の送達のレベルを都合よく増加させる。特に好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素およびエクスパンションチャンバはメントールを含む。
【0271】
エアロゾル修飾剤は、エクスパンションチャンバの形成の前に、エクスパンションチャンバを形成する1つまたは複数の材料に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、エクスパンションチャンバの形成の間、エクスパンションチャンバに塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、エクスパンションチャンバの形成の後、エクスパンションチャンバに塗布されてもよい。
【0272】
エアロゾル修飾剤は、エクスパンションチャンバの内部をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、塗装または噴霧することによって、エクスパンションチャンバに塗布されてもよい。
【0273】
あるいは、または加えて、エクスパンションチャンバは、エアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。
【0274】
エアロゾル修飾剤は、基質をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって基質に塗布されてもよい。
【0275】
基質は多孔性収着要素でもよい。適切な多孔性材料は当該技術分野において周知であり、および酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、たばこ材料、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0276】
基質は薄層状基質または非薄層状基質でもよい。
【0277】
基質は繊維または非繊維基質でもよい。例えば、基質は繊維ワタ基質または繊維紙基質でもよい。
【0278】
好ましくは、基質は非薄層状基質である。
【0279】
基質は非薄層状繊維基質でもよい。非薄層状繊維基質は糸でもよい。
【0280】
好ましくは、非薄層状繊維基質の長軸方向軸は、喫煙物品の長軸方向軸と実質的に平行に配置される。
【0281】
本発明に従った喫煙物品は、気流を方向付ける要素の下流に、および存在する場合、エクスパンションチャンバの下流にエアロゾル冷却要素を好ましくはさらに含む。
【0282】
本明細書に使用される用語「エアロゾル冷却要素」は、大きな表面領域および低引出抵抗を有する要素を記述するために使用される。使用において、エアロゾル形成基質から放出される揮発性化合物によって形成されるエアロゾルは、通過して過ぎ、および使用者によって吸入される前に、エアロゾル冷却要素によって冷却される。また、エアロゾル生成物品内のチャンバおよび空洞は、エアロゾル冷却要素であると考慮されない。あるいは、エアロゾル冷却要素は、熱交換器と称されてもよい。
【0283】
エアロゾル冷却要素は、mm長さ当たりおよそ300 m
2〜mm長さ当たりおよそ1000 m
2の間の総表面領域を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、mm長さ当たりおよそ500m
2の総表面領域を有する。
【0284】
エアロゾル冷却要素は、低引出抵抗を好ましくは有する。すなわち、エアロゾル冷却要素は、喫煙物品を介した空気の通過に低引出抵抗を好ましくは提供する。好ましくは、エアロゾル冷却要素は、喫煙物品の引出抵抗に実質的に影響を及ぼさない。
【0285】
好ましくは、エアロゾル冷却要素は、長軸方向において50%〜90%の間の空隙率を有する。長軸方向におけるエアロゾル冷却要素の空隙率は、エアロゾル冷却要素を形成する材料の横断面積対エアロゾル冷却要素の位置にての喫煙物品の内部横断面積の比によって定義される。
【0286】
エアロゾル冷却要素は、複数の長軸方向に延びる流路を含んでもよい。複数の長軸方向に延びる流路は、流路を形成するために波形加工された、ひだを付けられた、集められた、および折り畳まれたもののうち1つまたは複数であるシート材料によって定義されてもよい。複数の長軸方向に延びる流路は、複数の流路を形成するために波形加工された、ひだを付けられた、集められた、および折り畳まれたもののうち1つまたは複数である単一のシートによって定義されてもよい。あるいは、複数の長軸方向に延びる流路は、複数の流路を形成するために波形加工された、ひだを付けられた、集められた、および折り畳まれたもののうち1つまたは複数である複数のシートによって定義されてもよい。
【0287】
好ましくは、エアロゾル冷却要素を介した気流は、隣接する流路の間に実質的な程度までそれない。言い換えれば、実質的な放射状にそれることなしで、エアロゾル冷却要素を介した気流は、長軸方向の流路に沿って長軸方向にあることが好ましい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、実質的に長軸方向に延びる流路以外に低多孔性または非多孔性を有する材料から形成される。例えば、エアロゾル冷却要素は、流路を形成するために波形加工された、ひだを付けられた、集められた、および折り畳まれたもののうち1つまたは複数である低多孔性または実質的に非多孔性を有するシート材料から形成されてもよい。
【0288】
いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、金属箔、重合体材料および実質的に非多孔性紙またはボール紙から成る群より選択される材料シートの集合体を含んでもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)およびアルミ箔から成る群より選択される材料シートの集合体を含んでもよい。
【0289】
好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、生物分解可能な材料のシートの集合体を含む。例えば、ポリ乳酸またはMater-Bi(登録商標)の等級(コポリエステルに基づくデンプンの市販のファミリー)などの非多孔性紙のシートの集合体または生物分解可能な重合体材料のシートの集合体。
【0290】
特に好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリ乳酸のシートの集合体を含む。
【0291】
エアロゾル冷却要素は、mgあたりおよそ10 mm
2〜mg重量あたりおよそ100 mm
2の間の特定の表面積を有する材料シートの集合体から形成されてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、mgあたりおよそ35 mm
2の特定の表面積を有する材料シートの集合体から形成されてもよい。
【0292】
水蒸気の比率を含むエアロゾルがエアロゾル冷却要素を介して引き出されるとき、いくらかの水蒸気は、エアロゾル冷却要素の表面上で凝縮してもよい。このような場合、凝縮された水が、エアロゾル冷却要素中に吸収されるよりはむしろ、エアロゾル冷却要素の表面上で液滴の形状で残ることは好ましい。従って、エアロゾル冷却要素が、実質的に非多孔性である、または実質的に水に対して非吸収性である材料から形成されることは、好ましい。
【0293】
エアロゾル冷却要素は、熱伝達によってエアロゾル冷却要素を介して引き出されるエアロゾルの流れの温度を冷却するように作用する。エアロゾルの構成要素は、エアロゾル冷却要素および自由な熱エネルギーと相互作用するであろう。
【0294】
エアロゾル冷却要素は、エアロゾル流から熱エネルギーを消費する相転移を経ることによって、エアロゾル冷却要素を介して引き出されるエアロゾルの流れの温度を冷却するように作用してもよい。例えば、エアロゾル冷却要素は、融解またはガラス転移などの吸熱相転移を経る材料から形成されてもよい。
【0295】
エアロゾル冷却要素は、エアロゾル流から水蒸気などの構成要素の凝縮を生じさせることによってエアロゾル冷却要素を介して引き出されるエアロゾルの流れの温度を低下させるように作用してもよい。凝縮のため、エアロゾル流は、エアロゾル冷却要素を介して通過した後に、より乾燥してもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素を介して引き出されるエアロゾル流の水蒸気含量は、およそ20%〜およそ90%の間で下げられてもよい。使用者は、より乾燥したエアロゾルの温度が、同じ実際の温度のより湿ったエアロゾルの温度よりも低いと知覚するかもしれない。
【0296】
いくつかの実施形態において、エアロゾル流の温度は、エアロゾル冷却要素を介して引き出されるにつれて、摂氏10度を超えるまで低下してもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル流の温度は、エアロゾル冷却要素を介して引き出されるにつれて、摂氏15度を超えるまたは摂氏20度を超えるまで低下してもよい。
【0297】
いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、エアロゾル冷却要素を介して引き出されるエアロゾルの水蒸気含量の比率を除去する。いくつかの実施形態において、その他の揮発性物質の比率は、エアロゾルがエアロゾル冷却要素を介して引き出されるにつれて、エアロゾル流から除去されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、フェノール化合物の比率は、エアロゾルがエアロゾル冷却要素を介して引き出されるにつれて、エアロゾル流から除去されてもよい。
【0298】
フェノール化合物は、エアロゾル冷却要素を形成する材料との相互作用によって除去されてもよい。例えば、エアロゾル冷却要素は、フェノール化合物、例えばフェノールおよびクレゾールを吸着する材料から形成されてもよい。
【0299】
フェノール化合物は、エアロゾル冷却要素の表面上で凝縮される水滴との相互作用によって除去されてもよい。
【0300】
上記のように、エアロゾル冷却要素は、複数の長軸方向に延びる流路を定義するために、波形加工された、ひだを付けられた、集められた、または折り畳まれたもののうち1つまたは複数である適切な材料のシートから形成されてもよい。このようなエアロゾル冷却要素の横断面側面図は、ランダムに方向付けられている流路を示してもよい。エアロゾル冷却要素は、その他の手段によって形成されてもよい。例えば、エアロゾル冷却要素は、一束の長軸方向に延びる管から形成されてもよい。エアロゾル冷却要素は、適切な材料の押出、成形、ラミネーション、注射または破砕によって形成されてもよい。
【0301】
エアロゾル冷却要素は、長軸方向に延びる流路を含む、または位置する内側ラッパーを含んでもよい。例えば、ひだを付けられた、集められた、または折り畳まれたシート材料は、エアロゾル冷却要素を形成するために、ラッパー材料、例えばプラグラッパーに包まれてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ロッド形状中に集められ、および内側ラッパー、例えば濾紙の内側ラッパーによって囲まれた波形加工材料のシートを含む。
【0302】
エアロゾル冷却要素は、約5 mm〜の約9 mmの間、より好ましくは約7 mm〜約8 mm の間の直径を有してもよい。
【0303】
エアロゾル冷却要素は、約5 mm〜およそ25 mmの間の長さを有してもよい。
【0304】
エアロゾル冷却要素はエアロゾル修飾剤を含んでもよい。エアロゾルを方向付ける要素およびエアロゾル冷却要素は、同じエアロゾル修飾剤または異なるエアロゾル修飾剤を含んでもよい。好ましくは、エアロゾルを方向付ける要素およびエアロゾル冷却要素は、同じエアロゾル修飾剤を含む。これは、使用者へのエアロゾル修飾剤の送達のレベルを都合よく増加させる。特に好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素およびエアロゾル冷却要素はメントールを含む。
【0305】
エアロゾル修飾剤は、エアロゾル冷却要素の形成の前に、エアロゾル冷却要素を形成する1つまたは複数の材料に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、エアロゾル冷却要素の形成の間、エアロゾル冷却要素に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、エアロゾル冷却要素の形成の後、エアロゾル冷却要素に塗布されてもよい。
【0306】
エアロゾル冷却要素が材料シートの集合体から形成される実施形態において、材料シートの集合体はエアロゾル修飾剤を含んでもよい。
【0307】
あるいは、または加えて、エアロゾル冷却要素が内側ラッパーを含む実施形態において、内側ラッパーはエアロゾル修飾剤を含んでもよい。
【0308】
あるいは、または加えて、エアロゾル冷却要素は、エアロゾル冷却要素の長軸方向に延びる流路に位置するエアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。
【0309】
エアロゾル修飾剤は、材料シートの集合体、内側ラッパーおよび基質のうちの1つまたは複数をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって、材料シートの集合体、内側ラッパーおよび基質のうちの1つまたは複数に塗布されてもよい。
【0310】
基質は多孔性収着要素でもよい。適切な多孔性材料は当該技術分野において周知であり、および酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、たばこ材料、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0311】
基質は薄層状基質または非薄層状基質でもよい。
【0312】
基質は繊維または非繊維基質でもよい。例えば、基質は繊維ワタ基質または繊維紙基質でもよい。
【0313】
好ましくは、基質は非薄層状基質である。
【0314】
一定の好ましい実施形態において、基質は非薄層状繊維基質である。一定の特に好ましい実施形態において、非薄層状繊維基質は糸である。
【0315】
好ましくは、非薄層状繊維基質の長軸方向軸は、喫煙物品の長軸方向軸と実質的に平行に配置される。
【0316】
本発明に従った喫煙物品は、気流を方向付ける要素の下流に、および存在する場合、エクスパンションチャンバおよびエアロゾル冷却要素の下流にマウスピースを好ましくはさらに含む。好ましくは、マウスピースは低濾過効率、より好ましくは、非常に低い濾過効率である。マウスピースは単一のセグメントまたは構成要素マウスピースでもよい。
あるいは、マウスピースは多分割または多構成要素マウスピースでもよい。
【0317】
マウスピースは、例えば酢酸セルロース、紙またはその他の適切な公知の濾過材料で作製されたフィルターを含んでもよい。
【0318】
マウスピースはエアロゾル修飾剤を含んでもよい。エアロゾルを方向付ける要素およびマウスピースは、同じエアロゾル修飾剤または異なるエアロゾル修飾剤を含んでもよい。好ましくは、エアロゾルを方向付ける要素およびマウスピースは、同じエアロゾル修飾剤を含む。これは、使用者へのエアロゾル修飾剤の送達のレベルを都合よく増加させる。特に好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素およびマウスピースはメントールを含む。
【0319】
エアロゾル修飾剤は、マウスピースの形成の前に、マウスピースを形成する1つまたは複数の材料に塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、エアロゾル冷却要素の形成の間、マウスピースに塗布されてもよい。あるいは、または加えて、エアロゾル修飾剤は、マウスピースの形成の後、マウスピースに塗布されてもよい。
【0320】
一定の実施形態において、マウスピースは、多孔性濾過材料、例えば酢酸セルローストウまたは紙のプラグを含んでもよく、内側ラッパー、例えばフィルタープラグラップによって取り囲まれる。このような実施形態において、多孔性濾過材料のプラグおよび内側ラッパーの一方または両方は、エアロゾル修飾剤を含んでもよい。
【0321】
マウスピースはエアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。マウスピースが内側ラッパーによって取り囲まれた多孔性濾過材料のプラグを含む実施形態において、マウスピースは、多孔性濾過材料のプラグに位置するエアロゾル修飾剤を含む基質を含んでもよい。
【0322】
エアロゾル修飾剤は、基質をエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、注射、塗装または噴霧することによって基質に塗布されてもよい。
【0323】
基質は多孔性収着要素でもよい。適切な多孔性材料は当該技術分野において周知であり、および酢酸セルローストウ、ワタ、連続気泡セラミックおよび重合体発泡体、紙、たばこ材料、多孔性セラミック要素、多孔性プラスチック要素、多孔性炭素要素、多孔性金属要素およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0324】
基質は薄層状基質または非薄層状基質でもよい。
【0325】
基質は繊維または非繊維基質でもよい。例えば、基質は繊維ワタ基質または繊維紙基質でもよい。
【0326】
好ましくは、基質は非薄層状基質である。
【0327】
一定の好ましい実施形態において、基質は非薄層状繊維基質である。一定の特に好ましい実施形態において、非薄層状繊維基質は糸である。
【0328】
好ましくは、非薄層状繊維基質の長軸方向軸は、喫煙物品の長軸方向軸と実質的に平行に配置される。
【0329】
本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル修飾剤を含む容器に包装されてもよい。エアロゾルを方向付ける要素および容器は、同じエアロゾル修飾剤または異なるエアロゾル修飾剤を含んでもよい。好ましくは、エアロゾルを方向付ける要素および容器は、同じエアロゾル修飾剤を含む。これは、使用者へのエアロゾル修飾剤の送達のレベルを都合よく増加させる。特に好ましい実施形態において、エアロゾルを方向付ける要素および容器はメントールを含む。
【0330】
例えば、本発明に従った喫煙物品の束は、エアロゾル修飾剤を含むヒンジリッドまたはスライドおよびシェル容器において収容されてもよい。喫煙物品の束は、エアロゾル修飾剤を含む内側ライナーに包まれてもよい。内側ライナーは、金属箔または金属化された紙を含むが限定されない、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。エアロゾル修飾剤は、内側ライナーをエアロゾル修飾剤で、例えば、被覆、液浸、塗装または噴霧することによって内側ライナーに塗布されてもよい。
【0331】
また、本発明の一つの態様に関して記述された特徴は、本発明のその他の態様に適用し得る。
本発明を、ここで添付の図面に関して、例のみの方法によって以下にさらに記述する: